(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019126005
(43)【公開日】20190725
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20190704BHJP
【FI】
   !H04N5/232 411
   !H04N5/232 480
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】2018007256
(22)【出願日】20180119
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荒木 和史
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 三菱電機株式会社内
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122DA03
5C122EA41
5C122EA52
5C122FC07
5C122FH23
5C122FK24
5C122HA64
5C122HA66
5C122HA71
5C122HA77
5C122HA86
5C122HA88
5C122HB02
(57)【要約】
【課題】動画の視聴者の不快感を軽減しながら、撮像装置を省電力化する。
【解決手段】撮像素子1は、被写体の光学像の光電変換によって得られた第1画像データM1を出力する。画像処理部2は、第1画像データM1にノイズ除去処理を行なった第2画像データM2を出力する。制御部4は、撮像素子1に撮像時間間隔を指示する。制御部4は、撮像装置100の加速度が閾値を超えた場合、画像処理部2に切替信号を出力する。画像処理部2は、切替信号を受けた場合、現在の時間間隔においてノイズ除去処理を停止して、予め用意された画像データを表示部3に出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の光学像の光電変換によって得られた静止画を撮像時間間隔毎に表示することによって、前記被写体の動画像を表示する撮像装置であって、
前記光学像の光電変換によって得られた第1画像データを出力する撮像素子と、
前記第1画像データにノイズ除去処理を行なった第2画像データを出力する画像処理部と、
前記第2画像データを表示する表示部と、
前記撮像素子に前記撮像時間間隔を指示する制御部とを備え、
前記制御部は、前記撮像装置の加速度が閾値を超えた場合、前記画像処理部に切替信号を出力し、
前記画像処理部は、前記切替信号を受けた場合、現在の時間間隔において前記ノイズ除去処理を停止して、予め用意された画像データを前記表示部に出力する、撮像装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記加速度が前記閾値を超えた場合、さらに、前記撮像素子に蓄積された電荷を放電させる電子シャッタパルスを出力し、
前記撮像素子は、前記電子シャッタパルスを受けた場合、前記第1画像データの出力を停止する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
第1メモリおよび第2メモリをさらに備え、
前記画像処理部は、前記撮像時間間隔毎に前記撮像素子から受けた第1画像データを前記第1メモリまたは前記第2メモリに交互に保存し、現在の撮像時間間隔において、1つ前の撮像時間間隔において前記第1メモリまたは前記第2メモリに保存された第1画像データから生成された前記第2画像データを出力する、請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記画像処理部は、前記切替信号を受けた場合、前記第1メモリまたは前記第2メモリに保存されている第1画像データを、前記予め用意された画像データとして出力する、請求項3に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動画像を撮影する撮像装置が知られている。ユーザは、撮影対象を変更する場合等に、撮像装置の向きを変える。撮像装置の向きを変える動作として、たとえば、左右方向に振るパン、および垂直方向に振るチルトを挙げることができる。
【0003】
特開2005−303492号公報(特許文献1)には、高速なパンあるいはチルトを、撮像装置に搭載された加速度センサによって検知して、高速動作中に撮影されたぶれ画像を静止画像に切り替える撮像装置が開示されている。ぶれ画像が表示されないため、動画像の視聴者の不快感を軽減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−303492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている撮像装置においては、撮影された動画像に対して、ガンマ処理、ニー圧縮処理、およびノイズ除去等の高画質化処理が行なわれる。当該処理は、ユーザが撮影対象を変更する場合等、撮像装置の向きを急に変えた場合に撮影されたぶれ画像に対しても行なわれる。しかし、当該ぶれ画像は静止画像に切り替えられて表示されないため、ぶれ画像に対する高画質化処理は不要である。特許文献1に開示されている撮像装置においては、ぶれ画像に対する高画質化処理によって不要な電力が消費されている。
【0006】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、動画の視聴者の不快感を軽減しながら、撮像装置を省電力化することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る撮像装置は、被写体の光学像の光電変換によって得られた静止画を撮像時間間隔毎に表示することによって、被写体の動画像を表示する。撮像装置は、撮像素子と、画像処理部と、表示部と、制御部とを備える。撮像素子は、光学像の光電変換によって得られた第1画像データを出力する。画像処理部は、第1画像データにノイズ除去処理を行なった第2画像データを出力する。表示部は、第2画像データを表示する。制御部は、撮像素子に撮像時間間隔を指示する。制御部は、撮像装置の加速度が閾値を超えた場合、画像処理部に切替信号を出力する。画像処理部は、切替信号を受けた場合、現在の時間間隔においてノイズ除去処理を停止して、予め用意された画像データを表示部に出力する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る撮像装置によれば、撮像装置の加速度が閾値を超えた場合に画像処理部によるノイズ除去処理が行なわれずに、予め用意された画像データが表示部に表示されるため、動画の視聴者の不快感を軽減しながら、撮像装置の省電力化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態1に係る撮像装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1の撮像装置をユーザが高速に移動させた様子を示す図である。
【図3】図1の撮像装置における基本動作の一例を示すタイミング図ある。
【図4】実施の形態2に係る撮像装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図4の撮像装置の基本動作の一例を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則として繰り返さない。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る撮像装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。図1に示されるように、撮像装置100は、撮像素子1と、画像処理部2と、画像表示部3と、制御部4とを備える。制御部4は、タイミングジェネレータ41と、動作状態判定回路42と、加速度センサ43とを含む。撮像装置100は、被写体の光学像の光電変換によって得られた静止画を撮像時間間隔(フレーム)毎に表示することによって、被写体の動画像を画像表示部3に表示する。
【0012】
タイミングジェネレータ41は、撮像素子1にフレームを指示する駆動パルスを出力する。撮像素子1は、被写体の光学像を光電変換し、得られた電荷を蓄積する。撮像素子1は、タイミングジェネレータ41からの駆動パルスに同期して、フレーム毎に蓄積している電荷を読み出し、動画像M1(第1画像データ)を画像処理部2に出力する。
【0013】
タイミングジェネレータ41は、画像処理部2に水平基準信号および垂直基準信号を出力する。画像処理部2は、水平基準信号および垂直基準信号を用いて動画像M1の画素の位置を求める。画像処理部2は、動画像M1に対して、ダーク補正等のノイズ除去処理を含む高画質化処理を行ない、動画像M2(第2画像データ)を生成する。画像処理部2は、動画像M2を画像表示部3に出力する。
【0014】
動作状態判定回路42は、加速度センサ43から出力された電圧値を受ける。当該電圧値が閾値以上の値になった場合、動作状態判定回路42は、電子シャッタ制御信号をタイミングジェネレータ41に出力する。タイミングジェネレータ41は、電子シャッタ制御信号を受けた場合、駆動パルスとは関係なく、撮像素子1に電子シャッタパルスを出力する。また、タイミングジェネレータ41は、画像処理部2に電子シャッタ制御通知信号(切替信号)を出力する。
【0015】
撮像素子1は、電子シャッタパルスを受けた場合、蓄積した電荷を放電し、動画像M1の出力を停止する。撮像素子1が電子シャッタパルスを受けた場合に、撮像素子1が動画像M1を出力中であった場合、動画像M1が上部あるいは下部だけの画像になる。そのような動画像M1に対して高画質化処理を行なう必要はないため、画像処理部2は、電子シャッタ制御通知信号を受けた場合、動画像M1を破棄して動画像M1に対して高画質化処理を行なわず、予め用意された画像データを動画像M2として画像表示部3に出力する。
【0016】
図2は、図1の撮像装置100をユーザが高速に移動させた様子を示す図である。撮像装置100を高速に移動させる場合としては、たとえばユーザが撮影対象を変更するために撮像装置100の向きを急に変える場合を挙げることができる。図2に示されるような場合に撮影されるぶれ画像は、撮像装置100においては予め用意された画像に切り替えられて表示されないため、当該ぶれ画像に対する画像処理部2による高画質化処理は不要である。
【0017】
撮像装置100においては、撮像装置100が高速に移動された場合を加速度センサ43の出力値が閾値を超えた場合として検知し、画像処理部2による高画質化処理が停止される。さらに、撮像装置100が高速に移動された場合に撮像素子1に対して電子シャッタ制御を行なって蓄積された電荷を放電させて、動画像M1の出力が停止される。
【0018】
撮像装置100によれば、撮像装置100が高速に移動された場合に、画像処理部2の高画質化処理の停止および撮像素子1からの動画像M1の出力の停止によって、動画の視聴者の不快感を低減しながら、撮像装置100の省電力化を実現することができる。
【0019】
図3は、図1の撮像装置100における基本動作の一例を示すタイミング図ある。図3においては、連続するフレームF1〜F5における動作が示されている。図3に示される垂直基準信号、電子シャッタ制御信号、電子シャッタパルス、動画像M1、および動画像M2は、図1の垂直基準信号、電子シャッタ制御信号、電子シャッタパルス、動画像M1、および動画像M2にそれぞれ対応する。垂直走査は、撮像素子1の各行を順次選択し、電荷の読み出し、放電が行なわれる様子を示している。
【0020】
図3を参照しながら、まず、撮像装置100が高速に移動されていない場合の撮像装置100の動作について説明する。撮像装置100が高速に移動されていない場合、加速度センサ43からの電圧値は、閾値未満である。撮像装置100が高速に移動されていないフレームは、フレームF1,フレームF4,フレームF5である。フレームF1においては、撮像素子1から読み出された画像データAが、画像処理部2による高画質化処理が行なわれた後、画像表示部3に表示される。フレームF4においては、撮像素子1から読み出された画像データCが、画像処理部2による高画質化処理が行なわれた後、画像表示部3に表示される。フレームF5においては、撮像素子1から読み出された画像データDが、画像処理部2による高画質化処理が行なわれた後、画像表示部3に表示される。
【0021】
次に、撮像装置100が高速に移動された場合の撮像装置100の動作について説明する。撮像装置100が高速に移動された場合、加速度センサ43からの電圧値が閾値以上である。撮像装置100が高速に移動されたフレームは、フレームF2およびフレームF3である。フレームF2にて加速度センサ43からの電圧値が閾値以上になった場合、動作状態判定回路42から電子シャッタ制御信号がタイミングジェネレータ41に出力される。タイミングジェネレータ41は、垂直基準信号とは関係なく、撮像素子1に電子シャッタパルスを出力する。撮像素子1においては、電荷を放電させる垂直走査が行われる。フレームF2において撮像素子1から出力されていた画像データBは電子シャッタ制御により撮像素子1からフレームF2の途中から出力されなくなる。フレームF2およびフレームF3において画像処理部2は、予め用意していた画像を画像表示部3に出力する。
【0022】
実施の形態1に係る撮像装置によれば、高速な移動動作が行われた場合でも、ぶれ画像が表示されず、予め用意された画像が表示されるため、視聴者の不快感を低減することができる。また、高画質化処理の停止および撮像素子からの画像データの出力の停止によって、撮像装置の省電力を実現することができる。
【0023】
実施の形態2.
図4は、実施の形態2に係る撮像装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。図4に示されるよう撮像装置200の構成は、図1の撮像装置100の構成にメモリ51およびメモリ52が加えられるとともに、画像処理部2が画像処理部22に置き換えられた構成である。これら以外の構成は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0024】
画像処理部22は、フレーム毎に、メモリ51(第1メモリ)あるいはメモリ52(第2メモリ)に、動画像M1を交互に保存する。直前のフレームにおける動画像M1は、現在のフレームにおいて動画像M1が保存されるメモリとは異なるメモリに保存されている。画像処理部22は、動画像M1に対して高画質化処理を行なった画像データを、フレーム毎にメモリ51あるいはメモリ52に交互に保存してもよい。
【0025】
図5は、図4の撮像装置200の基本動作の一例を示すタイミング図である。図5を参照しながら、まず、撮像装置200が高速に移動されていない場合の撮像装置200の動作について説明する。撮像装置200が高速に移動されていないフレームは、フレームF1,フレームF4,フレームF5である。フレームF1においては、撮像素子1から読み出された動画像M1の画像データAは、メモリ51に格納され、次のフレームF2にて動画像M2として画像処理部22から画像表示部3に出力される。フレームF4においては、撮像素子1から読み出された動画像M1の画像データCは、メモリ51に格納され、次のフレームF5にて動画像M2として画像処理部22から画像表示部3に出力される。フレームF5においては、撮像素子1から読み出された動画像M1の画像データDは、メモリ52に格納され、次のフレームにて動画像M2として画像処理部22から画像表示部3に出力される。
【0026】
次に、撮像装置100が高速に移動された場合の撮像装置200の動作について説明する。撮像装置200が高速に移動されたフレームは、フレームF2およびフレームF3である。タイミングジェネレータ41から撮像素子1に電子シャッタパルスが出力されると、撮像素子1においては電荷を放電させる垂直走査が行われる。フレームF2において撮像素子1から出力されていた画像データBは、電子シャッタ制御によりフレームF2の途中から出力されなくなる。電子シャッタ制御が行なわれるまでに出力された画像データBは、メモリ52に保存される。
【0027】
画像処理部22では、現在のフレーム(フレームF3およびフレームF4)より前のフレーム(フレームF1およびフレームF3)で電子シャッタパルスが出力された場合、現在のフレームの画像データの出力を行わず、予め用意された画像データを画像表示部3に出力する。あるいは、電子シャッタパルスが出力される前にメモリ51あるいはメモリ52に保存されている画像データを予め用意された画像データとして画像表示部3に出力してもよい。この場合、フレームF2〜F4までは、同一の画像データAが画像表示部3に表示されるため、画像表示部3に画像データAの静止画像が表示される。
【0028】
画像表示部3では、実施の形態1と異なり、途中で途切れた画像(たとえば画像データB)は表示されない。そのため、実施の形態1よりも視聴者の不快感を低減することができる。
【0029】
以上、実施の形態2に係る撮像装置によれば、高速な移動動作が行われた場合でも、ぶれ画像が表示されず、予め用意された画像が表示されるため、視聴者の不快感を低減することができる。また、高画質化処理の停止および撮像素子からの画像データの出力の停止によって、撮像装置の省電力を実現することができる。
【0030】
今回開示された各実施の形態は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実施することも予定されている。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0031】
1 撮像素子、2,22 画像処理部、3 画像表示部、4 制御部、41 タイミングジェネレータ、42 動作状態判定回路、43 加速度センサ、51,52 メモリ、100,200 撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】