(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019144137
(43)【公開日】20190829
(54)【発明の名称】3次元計測装置、電子部品実装装置、及び3次元計測方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/25 20060101AFI20190802BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20190802BHJP
   H05K 13/04 20060101ALN20190802BHJP
【FI】
   !G01B11/25 H
   !H05K13/08 A
   !H05K13/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】2018029084
(22)【出願日】20180221
(71)【出願人】
【識別番号】000003399
【氏名又は名称】JUKI株式会社
【住所又は居所】東京都多摩市鶴牧二丁目11番地1
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千賀 大輔
【住所又は居所】東京都多摩市鶴牧2−11−1 JUKI株式会社内
【テーマコード(参考)】
2F065
5E353
【Fターム(参考)】
2F065AA04
2F065AA09
2F065AA14
2F065AA20
2F065AA53
2F065BB02
2F065CC01
2F065CC28
2F065DD02
2F065FF01
2F065FF04
2F065FF09
2F065HH06
2F065HH12
2F065HH14
2F065JJ03
2F065JJ09
2F065JJ26
2F065LL12
2F065LL18
2F065LL53
2F065NN08
2F065NN20
2F065PP12
2F065QQ01
2F065QQ24
2F065QQ25
2F065TT02
2F065TT08
5E353BB05
5E353EE05
5E353EE53
5E353GG01
5E353JJ02
5E353JJ25
5E353JJ41
5E353KK01
5E353KK13
5E353KK21
5E353QQ21
5E353QQ22
(57)【要約】
【課題】装置の大型化及びコストアップを抑制すること。
【解決手段】3次元計測装置は、パターン光を射出する投影装置と、パターン光を反射する反射部材と、第1パターン光が照射された物体の画像データと反射部材で反射した第2パターン光が照射された物体の画像データとを取得する撮像装置と、物体の画像データに基づいて、物体の3次元形状を算出する制御装置と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターン光を射出する投影装置と、
パターン光を反射する反射部材と、
第1パターン光が照射された物体の画像データと前記反射部材で反射した第2パターン光が照射された前記物体の画像データとを取得する撮像装置と、
前記物体の画像データに基づいて、前記物体の3次元形状を算出する制御装置と、
を備える3次元計測装置。
【請求項2】
前記第1パターン光は、前記投影装置から前記物体にダイレクトに照射されるパターン光である、
請求項1に記載の3次元計測装置。
【請求項3】
前記投影装置は、パターン光を生成する光変調素子を有し、
前記物体に前記第1パターン光が照射される状態と前記第2パターン光が照射される状態との一方から他方に変化するように前記光変調素子を制御する制御装置を備える、
請求項2に記載の3次元計測装置。
【請求項4】
前記反射部材は、第1反射面と第2反射面とを含み、
前記第1パターン光は、前記第1反射面で反射して前記物体に照射されるパターン光であり、
前記第2パターン光は、前記第2反射面で反射して前記物体に照射されるパターン光である、
請求項1に記載の3次元計測装置。
【請求項5】
前記投影装置は、前記第1反射面及び前記第2反射面にパターン光を同時に照射する、
請求項4に記載の3次元計測装置。
【請求項6】
前記撮像装置の結像光学系の入射面は、前記物体と対向し、
前記反射部材は、前記入射面と前記物体との間の前記結像光学系の光軸の周囲の少なくとも一部に配置され、
前記投影装置から射出された前記パターン光は、前記光軸を通過して前記反射部材に照射される、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の3次元計測装置。
【請求項7】
電子部品を保持するノズルを有し、前記ノズルに保持された前記電子部品を基板に実装する実装ヘッドと、
前記ノズルに保持された前記電子部品の3次元形状を計測する請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の3次元計測装置と、
を備える電子部品実装装置。
【請求項8】
前記実装ヘッドは、前記3次元計測装置の計測データに基づいて、前記電子部品と前記基板との相対位置を調整する、
請求項7に記載の電子部品実装装置。
【請求項9】
第1パターン光を物体に照射することと、
反射部材で反射した第2パターン光を前記物体に照射することと、
前記第1パターン光が照射された前記物体の画像データと前記第2パターン光が照射された前記物体の画像データとを取得することと、
前記物体の画像データに基づいて、前記物体の3次元形状を算出することと、
を含む3次元計測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元計測装置、電子部品実装装置、及び3次元計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、複数の方向から物体にパターン光を照射して、物体の3次元形状を計測する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−202296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パターン光は、投影装置から射出される。複数の方向からパターン光が照射された物体の画像データを画像処理することにより、3次元形状の計測精度は向上する。複数の方向から物体にパターン光を照射するために、投影装置の数を増やしてしまうと、装置が大型化しコストアップする可能性がある。
【0005】
本発明の態様は、装置の大型化及びコストアップを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に従えば、パターン光を射出する投影装置と、パターン光を反射する反射部材と、第1パターン光が照射された物体の画像データと前記反射部材で反射した第2パターン光が照射された前記物体の画像データとを取得する撮像装置と、前記物体の画像データに基づいて、前記物体の3次元形状を算出する制御装置と、を備える3次元計測装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の態様によれば、装置の大型化及びコストアップを抑制することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1実施形態に係る3次元計測装置の一例を示す模式図である。
【図2】図2は、第1実施形態に係る3次元計測装置の一例を示す模式図である。
【図3】図3は、第1実施形態に係る制御装置の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】図4は、第1実施形態に係るパターンデータの一例を示す模式図である。
【図5】図5は、第1実施形態に係る3次元計測方法の一例を示すフローチャートである。
【図6】図6は、第2実施形態に係る3次元計測装置の一例を示す模式図である。
【図7】図7は、第3実施形態に係る電子部品実装装置の一例を示す模式図である。
【図8】図8は、第3実施形態に係る3次元計測装置の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。所定面のX軸と平行な方向をX軸方向とし、X軸と直交する所定面のY軸と平行な方向をY軸方向とし、所定面と直交するZ軸と平行な方向をZ軸方向とする。また、X軸を中心とする回転又は傾斜方向をθX方向とし、Y軸を中心とする回転又は傾斜方向をθY方向とし、Z軸を中心とする回転又は傾斜方向をθZ方向とする。XY平面は所定面である。
【0011】
[第1実施形態]
<3次元計測装置>
第1実施形態について説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る3次元計測装置1の一例を示す模式図である。図1及び図2に示すように、3次元計測装置1は、計測対象物である物体Sを支持するステージ2と、パターン光PLを射出する投影装置3と、パターン光PLを反射する反射部材6と、パターン光PLが照射された物体Sの画像データを取得する撮像装置4と、撮像装置4により取得された物体Sの画像データに基づいて物体Sの3次元形状を算出する制御装置5とを備える。
【0012】
投影装置3は、光を発生する光源31と、光源31から射出された光を光変調してパターン光PLを生成する光変調素子32と、光変調素子32で生成されたパターン光PLを物体Sに投影する投影光学系33とを有する。
【0013】
光変調素子32は、デジタルミラーデバイス(Digital Mirror Device:DMD)を含む。なお、光変調素子32は、透過型の液晶パネルを含んでもよいし、反射型の液晶パネルを含んでもよい。光変調素子32は、制御装置5から出力されるパターンデータに基づいてパターン光PLを生成する。投影装置3は、パターンデータに基づいてパターン化されたパターン光PLを物体Sに照射する。
【0014】
反射部材6は、パターン光PLを反射して物体Sに照射する。反射部材6の反射面は、平面状である。反射部材6は、投影装置3から射出されたパターン光PLを反射して物体Sに照射する。
【0015】
撮像装置4は、物体Sで反射したパターン光PLを結像する結像光学系41と、結像光学系41を介して物体Sの画像データを取得する撮像素子42とを有する。撮像素子42は、CMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)又はCCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)を含む固体撮像素子である。
【0016】
撮像装置4の位置は、固定される。撮像装置4は、ステージ2に支持されている物体Sの+Z側に配置される。撮像装置4の結像光学系41の入射面41Sは、物体Sと対向する。結像光学系41の光軸AXは、Z軸と平行である。反射部材6の位置は、固定される。反射部材6は、結像光学系41の入射面41Sと物体Sとの間の光軸AXの周囲の少なくとも一部に配置される。投影装置3の位置は、固定される。投影装置3は、反射部材6よりも+Z方向において、光軸AXの周囲の少なくとも一部に配置される。投影装置3と反射部材6と撮像装置4との相対位置は固定される。
【0017】
制御装置5は、コンピュータシステムを含み、投影装置3及び撮像装置4を制御する。制御装置5は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサを含む演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)のようなメモリ及びストレージを含む記憶装置とを有する。演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施する。
【0018】
3次元計測装置1は、パターン投影法に基づいて、物体Sの3次元形状を計測する。投影装置3は、パターン光PLとして、例えば正弦波状の明度分布の縞パターン光を位相シフトさせながら物体Sに照射する。パターン光PLは、複数の方向から物体Sに照射される。
【0019】
撮像装置4は、パターン光PLが照射された物体Sの画像データを取得する。撮像装置4は、少なくとも、第1パターン光PL1が照射された物体Sの画像データと、第2パターン光PL2が照射された物体Sの画像データとを取得する。物体Sに入射する第1パターン光PL1の入射方向と第2パターン光PL2の入射方向とは異なる。
【0020】
図1に示すように、第1パターン光PL1は、投影装置3から射出され物体Sにダイレクトに照射されるパターン光PLである。図2に示すように、第2パターン光PL2は、投影装置3から射出され反射部材6で反射して物体Sに照射されるパターン光PLである。
【0021】
制御装置5は、投影装置3からの第1パターン光PL1が物体Sに照射される第1照射状態と、反射部材6からの第2パターン光PL2が物体Sに照射される第2照射状態との一方から他方に変化するように、光変調素子32を制御する。
【0022】
図1に示すように、物体Sに第1パターン光PL1を照射するとき、制御装置5は、投影光学系33の射出面33Sの第1領域331からパターン光PLが射出され、射出面33Sの第2領域332からパターン光PLが射出されないように、光変調素子32を制御する。第1領域331から射出されたパターン光PLは、反射部材6を介さずに、第1パターン光PL1として物体Sにダイレクトに照射される。
【0023】
図2に示すように、物体Sに第2パターン光PL2を照射するとき、制御装置5は、投影光学系33の射出面33Sの第2領域332からパターン光PLが射出され、射出面33Sの第1領域331からパターン光PLが射出されないように、光変調素子32を制御する。第2領域332から射出されたパターン光PLは、光軸AXを通過して反射部材6に照射される。第2領域332から射出されたパターン光PLは、反射部材6を介して、第2パターン光PL2として物体Sに照射される。
【0024】
図1及び図2に示す例において、第1領域331は、投影光学系33の光軸よりも−X側の射出面33Sの半分の領域であり、第2領域332は、投影光学系33の光軸よりも+X側の射出面33Sの半分の領域である。第1領域331から射出されたパターン光PLは、ステージ2に支持されている物体Sに照射される。第2領域332から射出されたパターン光PLは、反射部材6の反射面に照射され、反射部材6の反射面で反射した後、ステージ2に支持されている物体Sに照射される。
【0025】
<制御装置>
図3は、本実施形態に係る制御装置5の一例を示す機能ブロック図である。制御装置5は、入出力部51と、パターン生成部52と、画像データ取得部53と、位相値算出部54と、3次元形状算出部55とを有する。
【0026】
パターン生成部52は、パターンデータを生成する。パターン生成部52で生成されたパターンデータは、入出力部51を介して光変調素子32に出力される。光変調素子32は、パターン生成部52で生成されたパターンデータに基づいて、パターン光PLを生成する。パターン生成部52に生成されるパターンデータは、反射部材6を介さずに投影装置3からの第1パターン光PL1を物体Sに照射するための第1パターンデータと、反射部材6を介して投影装置3からの第2パターン光PL2を物体Sに照射するための第2パターンデータとを含む。
【0027】
図4は、本実施形態に係るパターンデータの一例を示す模式図である。図4(A)に示すように、物体Sに第1パターン光PL1を照射するとき、投影光学系33の射出面33Sの第1領域331からパターン光PLが射出され、射出面33Sの第2領域332からパターン光PLが射出されないように、第1パターンデータが生成され、光変調素子32が制御される。図4(B)に示すように、物体Sに第2パターン光PL2を照射するとき、投影光学系33の射出面33Sの第2領域332からパターン光PLが射出され、射出面33Sの第1領域331からパターン光PLが射出されないように、第2パターンデータが生成され、光変調素子32が制御される。
【0028】
画像データ取得部53は、入出力部51を介して、撮像素子42から画像データを取得する。画像データ取得部53は、第1パターン光PL1が照射された物体Sの画像データ、及び第2パターン光PL2が照射された物体Sの画像データを取得する。
【0029】
位相値算出部54は、画像データの輝度に基づいて、画像データの複数の画素それぞれの位相値を算出する。位相値算出部54は、位相シフトされたパターン光PLのそれぞれが照射された物体Sの複数の画像データの同一の点の輝度に基づいて、その点に対応する画像データの画素の位相値を算出する。位相値算出部54は、画像データの複数の点それぞれの輝度に基づいて、画像データの複数の画素それぞれの位相値を算出する。
【0030】
3次元形状算出部55は、画像データの複数の画素それぞれの位相値に基づいて、画像データの複数の画素それぞれに対応する物体Sの複数の点それぞれの高さデータを算出して、物体Sの3次元形状を算出する。
【0031】
<3次元計測方法>
次に、本実施形態に係る3次元計測方法について説明する。図5は、本実施形態に係る3次元計測方法の一例を示すフローチャートである。
【0032】
パターン生成部52は、第1パターンデータを生成する。図4(A)を参照して説明したように、第1パターンデータは、射出面33Sの第1領域331からパターン光PLが射出され、射出面33Sの第2領域332からパターン光PLが射出されないように生成される。第1パターンデータは、投影装置3の光変調素子32に出力される。制御装置5は、第1領域331からパターン光PLが射出され、第2領域332からパターン光PLが射出されないように、光変調素子32を制御する。投影装置3は、第1パターン光PL1を射出する。図1に示したように、投影装置3から射出された第1パターン光PL1は、反射部材6を介さずに、物体Sにダイレクトに照射される。
【0033】
投影装置3は、第1パターン光PL1を位相シフトさせながら物体Sに照射する。撮像装置4は、第1パターン光PL1が照射された物体Sの画像データを複数取得する(ステップS10)。
【0034】
撮像装置4は、位相シフトされる第1パターン光PL1が照射された物体Sの画像データを取得する。画像データ取得部53は、撮像装置4の撮像素子42から入出力部51を介して物体Sの画像データを取得する。
【0035】
位相値算出部54は、複数の画像データの輝度に基づいて、画像データの複数の画素それぞれの位相値を算出する(ステップS20)。
【0036】
また、パターン生成部52は、第2パターンデータを生成する。図4(B)を参照して説明したように、第2パターンデータは、射出面33Sの第2領域332からパターン光PLが射出され、射出面33Sの第1領域331からパターン光PLが射出されないように生成される。第2パターンデータは、投影装置3の光変調素子32に出力される。制御装置5は、第2領域332からパターン光PLが射出され、第1領域331からパターン光PLが射出されないように、光変調素子32を制御する。投影装置3は、第2パターン光PL2を射出する。図2に示したように、投影装置3から射出された第2パターン光PL2は、反射部材6で反射して、物体Sに照射される。
【0037】
投影装置3は、第2パターン光PL2を位相シフトさせながら物体Sに照射する。撮像装置4は、第2パターン光PL2が照射された物体Sの画像データを複数取得する(ステップS30)。
【0038】
撮像装置4は、位相シフトされる第2パターン光PL2が照射された物体Sの画像データを取得する。画像データ取得部53は、撮像装置4の撮像素子42から入出力部51を介して物体Sの画像データを取得する。
【0039】
位相値算出部54は、複数の画像データの輝度に基づいて、画像データの複数の画素それぞれの位相値を算出する(ステップS40)。
【0040】
3次元形状算出部55は、第1パターン光PL1が照射された物体Sの画像データと第2パターン光PL2が照射された物体Sの画像データとに基づいて、物体Sの3次元形状を算出する(ステップS50)。
【0041】
3次元形状算出部55は、画像データの複数の画素それぞれの位相値に基づいて、物体Sの3次元形状を算出する。3次元形状算出部55は、位相値に基づいて、三角測量の原理により、画像データの各画素における高さデータを算出する。画像データの各画素における高さデータと物体Sの表面の各点における高さデータとは1対1で対応する。物体Sの表面の各点における高さデータは、3次元空間における各点の座標値を示す。3次元形状算出部55は、各点における高さデータに基づいて、物体Sの3次元形状を算出する。
【0042】
<効果>
以上説明したように、本実施形態によれば、投影装置3から射出されたパターン光PLを反射する反射部材6が設けられる。これにより、投影装置3が1台でも、第1方向から物体Sに第1パターン光PL1を照射し、第1方向とは異なる第2方向から物体Sに第2パターン光PL2を照射することができる。すなわち、投影装置3の数を増やすことなく、複数の方向から物体Sにパターン光PLを照射することができる。したがって、3次元計測装置1の大型化及びコストアップが抑制される。また、複数の方向からパターン光PLが照射された物体Sの画像データが画像処理されることにより、物体Sの3次元形状の計測精度は向上する。
【0043】
本実施形態においては、光変調素子32が制御されることによって、物体Sに第1パターン光PL1が照射される第1照射状態と第2パターン光PL2が照射される第2照射状態との一方から他方に変化する。第1照射状態において、パターン光PLは、投影装置3の射出面33Sの第1領域331から物体Sに向かって射出される。第2照射状態において、パターン光PLは、投影装置3の射出面33Sの第2領域332から反射部材6に向かって射出される。投影装置3と撮像装置4との相対位置が維持された状態で、投影装置3からのパターン光PLの射出方向が制御されるため、投影装置3と撮像装置4との相対位置の変動に起因する3次元形状の計測精度の低下が抑制される。
【0044】
撮像装置4は、結像光学系41の入射面41Sと物体Sとが対向するように配置される。反射部材6は、入射面41Sと物体Sとの間の結像光学系41の光軸AXの周囲の少なくとも一部に配置される。投影装置3は、入射面41Sと物体Sとの間の結像光学系41の光軸AXの周囲の少なくとも一部に配置される。反射部材6は、投影装置3よりも物体Sに近い位置に配置される。投影装置3は、光軸AXの一方側(−X側)に配置され、反射部材6は、光軸AXの他方側(+X側)に配置される。投影装置3から射出されたパターン光PLは、光軸AXを通過して反射部材6に照射される。これにより、3次元計測装置1の大型化が抑制された状態で、第1パターン光PL1及び第2パターン光PL2のそれぞれが物体Sに照射される。
【0045】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
【0046】
図6は、本実施形態に係る3次元計測装置1の一例を示す模式図である。3次元計測装置1は、パターン光PLを射出する投影装置3と、パターン光PLを反射する反射部材6と、パターン光PLが照射された物体Sの画像データを取得する撮像装置4とを備える。
【0047】
本実施形態において、反射部材6は、第1反射面6A、第2反射面6B、及び第3反射面6Cを含む。第1反射面6A、第2反射面6B、及び第3反射面6Cのそれぞれは、平面状である。第1反射面6Aと第2反射面6Bと第3反射面6Cとは異なる方向を向く。
【0048】
本実施形態において、パターン光PLは、3つの方向から物体Sに照射される。第1方向から物体Sに照射される第1パターン光PL1は、投影装置3から射出され第1反射面6Aで反射して物体Sに照射されるパターン光PLである。第2方向から物体Sに照射される第2パターン光PL2は、投影装置3から射出され第2反射面6Bで反射して物体Sに照射されるパターン光PLである。第3方向から物体Sに照射される第3パターン光PL3は、投影装置3から射出され第3反射面6Cで反射して物体Sに照射されるパターン光PLである。
【0049】
投影装置3は、第1反射面6A、第2反射面6B、及び第3反射面6Cにパターン光PLを同時に照射することができる。第1反射面6A、第2反射面6B、及び第3反射面6Cに投影装置3からのパターン光PLが同時に照射されることによって、第1パターン光PL1、第2パターン光PL2、及び第3パターン光PL3が物体Sに同時に照射される。撮像装置4は、第1パターン光PL1、第2パターン光PL2、及び第3パターン光PL3が同時に照射された物体Sの画像データを取得する。制御装置5は、物体Sの画像データに基づいて、物体Sの3次元形状を算出する。
【0050】
以上説明したように、本実施形態によれば、光変調素子32が制御されなくても、投影装置3から射出されたパターン光PLが第1反射面6A、第2反射面6B、及び第3反射面6Cのそれぞれに照射されることにより、第1パターン光PL1、第2パターン光PL2、及び第3パターン光PL3を異なる方向から物体Sに照射することができる。
【0051】
また、第1反射面6A、第2反射面6B、及び第3反射面6Cのそれぞれに投影装置3からのパターン光PLが同時に照射されることによって、第1パターン光PL1、第2パターン光PL2、及び第3パターン光PL3のそれぞれが物体Sに同時に照射される。撮像装置4は、第1パターン光PL1、第2パターン光PL2、及び第3パターン光PL3のそれぞれが照射された物体Sの画像データを同時に取得することができる。
【0052】
なお、本実施形態において、投影装置3から射出されたパターン光PLは、物体Sにダイレクトに照射されない。上述の実施形態と同様、投影装置3から射出されたパターン光PLの少なくとも一部が、物体Sにダイレクトに照射されてもよい。
【0053】
本実施形態において、反射部材6は、第1反射面6A及び第2反射面6Bを有し、第3反射面6Cを有しなくてもよい。また、反射部材6は、異なる方向を向く4つ以上の複数の反射面を有してもよい。
【0054】
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
【0055】
図7は、本実施形態に係る電子部品実装装置10の一例を示す模式図である。図7に示すように、電子部品実装装置10は、上述の実施形態で説明した3次元計測装置1を備える。
【0056】
電子部品実装装置10は、電子部品Cを基板Pに実装する。電子部品実装装置10は、電子部品Cを保持するノズル11を有する実装ヘッド12と、電子部品Cを供給する電子部品供給装置13と、電子部品Cが実装される基板Pを搬送する基板搬送装置14と、電子部品実装装置10を制御する制御装置100とを備える。
【0057】
電子部品供給装置13は、テープを支持するテープリールと、テープリールから繰り出されたテープに保持されている電子部品Cを搬送するフィーダとを含む。なお、電子部品供給装置13は、複数の電子部品Cを保持するトレイを含んでもよい。電子部品供給装置13は、電子部品Cを供給位置SPに供給する。
【0058】
基板搬送装置14は、基板Pを搬送するコンベアベルトと、実装位置MPに搬送された基板Pの位置を固定するクランプ機構とを有する。
【0059】
ノズル11は、電子部品Cを着脱可能に保持する。ノズル11は、電子部品Cを吸着して保持する吸着ノズルでもよいし、電子部品Cを挟んで保持する把持ノズルでもよい。
【0060】
実装ヘッド12は、ノズル11に保持された電子部品Cを基板Pに実装する。実装ヘッド12は、ヘッド駆動装置15により、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動する。ノズル11は、実装ヘッド12に設けられているノズル駆動装置16により、実装ヘッド12に対してZ軸方向及びθZ方向のそれぞれに移動する。ノズル11は、ヘッド駆動装置15及びノズル駆動装置16により、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、及びθZ方向の4つの方向に移動可能である。実装ヘッド12は、電子部品供給装置13に規定される供給位置SPと、基板Pに規定される実装位置MPとの間を移動可能である。
【0061】
実装ヘッド12は、電子部品供給装置13から供給された電子部品Cを供給位置SPにおいてノズル11で保持した後、実装位置MPに配置されている基板Pに搬送する。実装ヘッド12は、ノズル11に保持されている電子部品Cを実装位置MPに配置されている基板Pに実装する。
【0062】
3次元計測装置1は、ノズル11に保持された電子部品Cの3次元形状を計測する。3次元計測装置1は、供給装置SPと実装位置MPとの間の実装ヘッド12の移動経路に配置される。実装ヘッド12は、電子部品Cを供給位置SPにおいてノズル11で保持した後、基板Pに搬送する前に、3次元計測装置1の計側位置TPに電子部品Cを配置する。3次元計測装置1の計側位置TPとは、3次元計測装置1のパターン光PLが照射可能な位置をいう。3次元計測装置1は、ノズル11に保持され計測位置TPに配置された電子部品Cの3次元形状を計測する。
【0063】
図7に示すように、投影装置3、撮像装置4、及び反射部材6は、ハウジング20に支持される。投影装置3と撮像装置4と反射部材6との相対位置は固定される。撮像装置4は、計測位置TPよりも−Z側に配置される。撮像装置4の入射面41Sは、計測位置TPに配置される電子部品Cと対向可能である。
【0064】
反射部材6は、入射面41Sと計測位置TPに配置される電子部品Cとの間の結像光学系41の光軸AXの周囲の少なくとも一部に配置される。投影装置3は、入射面41Sと計測位置TPに配置される電子部品Cとの間の結像光学系41の光軸AXの周囲の少なくとも一部に配置される。反射部材6は、投影装置3よりも計測位置TPに近い位置に配置される。
【0065】
図8は、本実施形態に係る3次元計測装置1の一例を示す模式図である。図8に示すように、反射部材6は、光軸AXの周囲に2つ配置される。投影装置3は、光軸AXの周囲に配置される。
【0066】
第1の反射部材6は、光軸AXの−X側に配置される。第1の投影装置3は、光軸AXの+X側に配置される。第1の投影装置3は、第1の反射部材6に第2パターン光PL2を照射可能である。第1の反射部材6で反射した第2パターン光PL2は、計測位置TPに配置された電子部品Cに照射される。また、第1の投影装置3は、計測位置TPに配置された電子部品Cにダイレクトに第1パターン光PL1を照射可能である。
【0067】
第2の反射部材6は、光軸AXの+Y側に配置される。第2の投影装置3は、光軸AXの−Y側に配置される。第2の投影装置3は、第2の反射部材6に第2パターン光PL2を照射可能である。第2の反射部材6で反射した第2パターン光PL2は、計測位置TPに配置された電子部品Cに照射される。また、第2の投影装置3は、計測位置TPに配置された電子部品Cにダイレクトに第1パターン光PL1を照射可能である。
【0068】
このように、計測位置TPに配置された電子部品Cに、4つの方向からパターン光PLが照射される。撮像装置4は、第1の投影装置3からの第1パターン光PL1が照射された電子部品Cの画像データ、第1の反射部材6からの第2パターン光PL2が照射された電子部品Cの画像データ、第2の投影装置3からの第1パターン光PL1が照射された電子部品Cの画像データ、及び第2の反射部材6からの第2パターン光PL2が照射された電子部品Cの画像データのそれぞれを取得する。制御装置5は、撮像装置4により取得された画像データに基づいて、電子部品Cの3次元形状を算出する。
【0069】
3次元計測装置1は、電子部品Cのうち、少なくとも基板Pに接触する電子部品Cの実装部の3次元形状を算出する。電子部品Cの実装部は、基板Pの表面と対向する電子部品Cの下面を含む。電子部品Cが基板Pの孔に挿入される突起部Tを有する場合、電子部品Cの実装部は、突起部Tを含む。突起部Tは、金属製のリードでもよいし、合成樹脂製の凸部でもよい。
【0070】
本実施形態において、電子部品Cは、突起部Tを有する。実装位置MPに配置される基板Pの孔の位置が、位置計測装置21によって計測される。基板Pの孔の位置を示す位置計測装置21の計測データは、制御装置100に出力される。
【0071】
制御装置100は、ヘッド駆動装置15、ノズル駆動装置16、位置計測装置21、及び制御装置5のそれぞれに接続される。制御装置100は、電子部品Cを基板Pに実装する前に、3次元計測装置1により電子部品Cの3次元形状を計測する。電子部品Cの3次元形状は、電子部品実装装置10に規定されているXYZ直交座標系における電子部品Cの各部位の座標データを含む。実装ヘッド12は、3次元計測装置1の計側データに基づいて、電子部品Cと基板Pとの相対位置を調整して、電子部品Cを基板Pに実装する。
【0072】
例えば、電子部品Cが突起部Tを有する場合、制御装置5は、電子部品Cの画像データに基づいて、X軸方向、Y軸方向、及びθZ方向における突起部Tの位置を算出する。突起部Tの位置を示す3次元計測装置1の計側データは、制御装置100に出力される。
【0073】
制御装置100は、3次元計測装置1の計側データ及び位置計測装置21の計測データに基づいて、電子部品Cの突起部Tが基板Pの孔に挿入されるように、ヘッド駆動装置15及びノズル駆動装置16を制御して、ノズル11に保持されている電子部品Cの突起部Tと基板搬送装置14に支持されている基板Pの孔との相対位置を調整しながら、電子部品Cを基板Pに実装する。
【0074】
以上説明したように、本実施形態によれば、3次元計測装置1により電子部品Cの3次元形状が計測される。電子部品Cの3次元形状は、電子部品Cの実装部の座標データを含む。したがって、実装ヘッド12は、3次元計測装置1の計側データに基づいて、電子部品Cと基板Pとの相対位置を調整しながら、電子部品Cを基板Pに高精度に実装することができる。
【0075】
[その他の実施形態]
なお、上述の実施形態においては、投影装置3から射出されたパターン光PL(第2パターン光PL2)が反射部材6に照射されることとした。投影装置3から射出されたパターン光PLが中継用の反射部材に照射され、中継用の反射部材で反射したパターン光PLが反射部材6に照射されてもよい。中継用の反射部材が設けられることにより、投影装置3と反射部材6と撮像装置4との相対位置を任意に定めることができる。
【0076】
上述の実施形態において、反射部材6の反射面は平面状であることとした。反射部材6の反射面は、曲面状でもよい。反射部材6の反射面は、反射面の中心が光軸AXから離れる凹面状でもよい。
【符号の説明】
【0077】
1…3次元計測装置、2…ステージ、3…投影装置、4…撮像装置、5…制御装置、6…反射部材、6A…第1反射面、6B…第2反射面、6C…第3反射面、10…電子部品実装装置、11…ノズル、12…実装ヘッド、13…電子部品供給装置、14…基板搬送装置、15…ヘッド駆動装置、16…ノズル駆動装置、20…ハウジング、21…位置計測装置、31…光源、32…光変調素子、33…投影光学系、33S…射出面、41…結像光学系、41S…入射面、42…撮像素子、51…入出力部、52…パターン生成部、53…画像データ取得部、54…位相値算出部、55…3次元形状算出部、100…制御装置、331…第1領域、332…第2領域、C…電子部品、MP…実装位置、P…基板、PL…パターン光、PL1…第1パターン光、PL2…第2パターン光、PL3…第3パターン光、S…物体、SP…供給位置、T…突起部、TP…計測位置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】