(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019144620
(43)【公開日】20190829
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20190802BHJP
【FI】
   !G06Q10/10 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】2018025556
(22)【出願日】20180216
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
【住所又は居所】東京都渋谷区本町1丁目6番2号
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 貴
【住所又は居所】東京都渋谷区本町1丁目6番2号 カシオ計算機株式会社内
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA08
(57)【要約】
【課題】より容易にグループ毎の人事分析を行うことができる情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】複数の人員についての、二以上の定量的な項目を含む人事情報を処理する情報処理装置は、人事情報に基づいて、当該人事情報の項目のうち分析対象の項目と所定の変数項目との相関を示す相関情報を表示部に表示させる相関表示処理を行う表示制御手段を備え、表示制御手段は、複数の人員のうち互いに異なる一部が各々属する複数のグループの構成に係るグループ情報に基づいて、複数のグループのうち少なくとも一部のグループの各々を対象として、人事情報のうち当該グループに属する人員に係る部分に基づく相関表示処理を行う。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の人員についての、二以上の定量的な項目を含む人事情報を処理する情報処理装置であって、
前記人事情報に基づいて、当該人事情報の前記項目のうち分析対象の項目と所定の変数項目との相関を示す相関情報を表示部に表示させる相関表示処理を行う表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記複数の人員のうち互いに異なる一部が各々属する複数のグループの構成に係るグループ情報に基づいて、前記複数のグループのうち少なくとも一部のグループの各々を対象として、前記人事情報のうち当該グループに属する人員に係る部分に基づく前記相関表示処理を行う情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記複数のグループのうち一のグループについての前記相関表示処理において、前記一のグループ以外のいずれかのグループについての前記相関表示処理で用いられる前記変数項目とは異なる変数項目を用いて前記相関情報を前記表示部に表示させる請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記相関表示処理において、前記分析対象の項目及び前記変数項目についての回帰分析を行い、前記人事情報に含まれる前記項目のうち、前記回帰分析に係る決定係数が最も大きくなる項目を前記変数項目として用いて前記相関情報を前記表示部に表示させる請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記相関表示処理において、前記変数項目を異ならせた複数の前記相関情報を各々前記表示部に表示させる請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、ユーザからの入力操作に応じて、前記複数のグループのうち前記相関表示処理を行う対象のグループを切り替える請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記相関表示処理において、前記分析対象の項目を第1座標軸、前記変数項目を第2座標軸とする直交座標系に、前記対象のグループに属する人員に係るデータ点の分布を前記表示部に表示させる請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
ユーザによる入力操作に基づいて前記複数のグループの各々の構成を特定して前記グループ情報を生成するグループ情報生成手段を備える請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記複数のグループは、前記人事情報における所定の項目の値の大きさに従った順序での前記複数の人員の配列を区分して得られたものであり、
前記グループ情報生成手段は、前記配列を区分する位置を前記ユーザによる入力操作に基づいて特定する請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記複数のグループは、前記人事情報の項目のうち人事考課の値の大きさに従った順序での前記複数の人員の配列を区分して得られたものである請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
複数の人員についての、二以上の定量的な項目を含む人事情報を処理する情報処理装置に設けられたコンピュータを、
前記人事情報に基づいて、当該人事情報の前記項目のうち分析対象の項目と所定の変数項目との相関を示す相関情報を表示部に表示させる相関表示処理を行う表示制御手段として機能させ、
前記表示制御手段は、前記複数の人員のうち互いに異なる一部が各々属する複数のグループの構成に係るグループ情報に基づいて、前記複数のグループのうち少なくとも一部のグループの各々を対象として、前記人事情報のうち当該グループに属する人員に係る部分に基づく前記相関表示処理を行うプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会社組織等の団体に所属する人員に関し、氏名、役職、人事考課、人材特性、各種スキルの習熟度といった複数の項目を含む人事情報を情報処理装置の記憶部に記憶させて管理する技術がある(例えば、特許文献1)。また、この情報処理装置により、人事情報における定量的な項目同士の相関を示す相関情報(例えば、当該項目同士の関係を示す回帰直線や、その決定係数R2の値)を表示部に表示させる技術がある。この相関情報を用いることで、例えば業務のアウトプットの質や量を向上させるためにどのようなスキルを伸ばす育成プログラムが効果的であるか、といった人事分析を行うことができ、的確な人事施策に繋げることができる。
【0003】
また、人事考課等の所定の指標に基づいて管理対象の人員を複数のグループ(典型的には、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの3グループ)に分けた上で、各グループに対する上記の人事分析を行うことで、各グループに属する人員の人材特性に応じた最適な人事施策を定めることも行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−053430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の情報処理装置で上述のグループ毎の人事分析を行う場合には、管理対象の人員に係る人事情報の全体から、分析対象のグループの人員に係る人事情報をユーザが抽出した上で、グループ毎に人事分析の作業を行う必要があって手間が掛かるという課題がある。
【0006】
この発明の目的は、より容易にグループ毎の人事分析を行うことができる情報処理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、
複数の人員についての、二以上の定量的な項目を含む人事情報を処理する情報処理装置であって、
前記人事情報に基づいて、当該人事情報の前記項目のうち分析対象の項目と所定の変数項目との相関を示す相関情報を表示部に表示させる相関表示処理を行う表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記複数の人員のうち互いに異なる一部が各々属する複数のグループの構成に係るグループ情報に基づいて、前記複数のグループのうち少なくとも一部のグループの各々を対象として、前記人事情報のうち当該グループに属する人員に係る部分に基づく前記相関表示処理を行う。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、より容易にグループ毎の人事分析を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】人事情報管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】人事情報ファイルの内容例を示す図である。
【図3】分析設定画面の例を示す図である。
【図4】分析結果画面の例を示す図である。
【図5】分析対象グループが変更された場合の分析結果画面の例を示す図である。
【図6】人事分析処理の制御手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の情報処理装置及びプログラムに係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は、本実施の形態の人事情報管理装置1(情報処理装置)の機能的構成を示すブロック図である。
人事情報管理装置1は、組織に所属する複数の人員の人事情報を管理するための装置である。人事情報管理装置1は、採用管理、労務管理、給与管理等に関連した業務処理により、人員の人事情報の登録、管理を行う。以下では、複数の人員として、企業に所属する複数の社員を例に挙げて説明するが、これに限定する趣旨ではなく、人事情報管理装置1は、任意の複数の人員の人事情報の管理に適用することができる。
人事情報管理装置1による管理対象の人事情報には、例えば、管理対象の社員に関する氏名、年齢、所属部署、役職等の基本情報や、社員の過去から現在に亘る業務内容やその成果に係る人事考課、モチベーション等の人材特性、及びコミュニケーション能力等の各種スキルの習熟度といった複数の項目が含まれる。人事情報管理装置1では、これらの人事情報の項目のうち、定量的な2つの項目の相関に係る分析を行う相関分析処理を行うことができる。この点については、後に詳述する。
【0012】
図1に示されるように、人事情報管理装置1は、CPU11(Central Processing Unit)(表示制御手段、グループ情報生成手段、コンピュータ)と、RAM12(Random Access Memory)と、記憶部13と、操作部14と、表示部15と、通信部16と、バス17などを備えている。人事情報管理装置1の各部は、バス17を介して接続されている。
【0013】
CPU11は、人事情報管理装置1の各部を制御する。CPU11は、記憶部13に記憶されているシステムプログラム及びアプリケーションプログラムのうち、指定されたプログラムを読み出してRAM12に展開し、当該プログラムに従って各種処理を実行する。
【0014】
RAM12は、例えば、揮発性のメモリであり、CPU11により読み出された各種のプログラムやデータを一時的に格納するワークエリアを有する。
【0015】
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)といった、データの書き込み及び読み出しが可能な記憶装置を備え、各種のプログラムや、設定データを含むファイル等を記憶する。具体的には、記憶部13には、人事分析プログラム13a、人事情報ファイル13b、グループ情報ファイル13c及び分析結果ファイル13dなどが記憶されている。
人事分析プログラム13aは、CPU11により後述する人事分析処理を実行させるためのプログラムである。
人事情報ファイル13bは、管理対象の社員に係る上述の人事情報を含むファイルである。
グループ情報ファイル13cは、管理対象の社員のグループ分けの構成に係るグループ情報を含むファイルである。
分析結果ファイル13dは、人事分析処理による分析結果に係る情報(分析結果情報)を含むファイルである。
【0016】
操作部14は、キーボード等のキー入力部と、マウス等のポインティングデバイスとを有し、ユーザ(オペレータ)からのキー操作入力及び位置操作入力を受け付け、その操作情報をCPU11に出力する。
【0017】
表示部15は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro luminescent)ディスプレイ等で構成され、CPU11から指示された表示情報に従い各種表示を行う。
【0018】
通信部16は、ネットワークカード等により構成され、通信ネットワーク(図示略)上のデータベース等の機器に接続される。通信ネットワークは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等である。CPU11は、通信部16を介して、通信ネットワーク上の機器と通信が可能である。
【0019】
本実施形態では、人事分析プログラム13a、人事情報ファイル13b、グループ情報ファイル13c及び分析結果ファイル13d等が記憶部13に記憶されているものとして説明するが、これに限定されるものではない。例えば、通信部16を介して通信可能に接続されたサーバ等の記憶装置に人事分析プログラム13a、人事情報ファイル13b、グループ情報ファイル13c及び分析結果ファイル13dの少なくとも一部を記憶させる構成としてもよい。
【0020】
次に、本実施形態の人事情報管理装置1で扱われる人事情報について説明する。
図2は、記憶部13に記憶された人事情報ファイル13bの内容例を示す図である。
人事情報ファイル13bは、管理対象の複数の社員の各々について、人事に関する複数の項目(フィールド)の情報がそれぞれ記憶されたテーブルデータを含む。本実施形態では、人事情報ファイル13bにおける項目として、社員番号、氏名、性別、年齢、所属部署、役職(役職名及び序列コード)、人事考課、モチベーション、コミュニケーション能力、残業時間等が含まれている。
【0021】
これらの項目のうち「社員番号」は、個々の社員を識別可能とする固有番号である。
また、「役職」のうち「序列コード」は、「役職名」に対応付けられた数値である。序列コードの数値は、対応する「役職名」の職位が高いほど大きくなるように定められている。
「人事考課」は、社員の業務に対する貢献度や成果についての査定結果を、所定の複数ランク(ここでは、高い方から順に1〜5の5ランク)で表したものである。なお、人事考課のランクは数値によるものに限られず、A〜Eといった文字によるものとしても良い。この場合においても、文字による査定結果を数値に置き換えたものを併せて記憶させておくことで、人事考課の項目を定量的な項目として用いることができる。
「モチベーション」は、所定の方法で調査した社員の仕事に対する意欲の高さを数値で示したものである。
「コミュニケーション能力」は、社員の発話力、傾聴力などに基づいて所定の方法で導出した社員の総合的なコミュニケーション能力の高さを数値で示したものである
「残業時間」は、社員の1か月当たりの平均残業時間である。
【0022】
図2に示した人事情報ファイル13bの項目のうち、年齢、序列コード、人事考課、モチベーション、コミュニケーション能力及び残業時間の各項目のデータは、定量的なデータ、すなわち所定の座標軸上の位置を特定可能な項目であり、社員間でのデータの大小関係の比較が可能となっている。以下では、人事情報ファイル13bの項目のうち、データが定量的である項目を、定量項目と記す。
【0023】
次に、本実施形態の人事情報管理装置1により実行される人事分析処理について説明する。
人事分析処理では、人事情報の項目のうち定量的な項目同士の相関を示す相関情報を生成する相関分析処理、当該相関情報に係る表示を表示部15に行わせる分析結果表示処理、及び相関情報を記憶部13に記憶させる処理などが行われる。以下では、相関分析処理及び分析結果表示処理からなる一連の処理を、相関表示処理と記す。
ここで、相関情報は、特には限られないが、2つの項目のデータ点を直交座標系にプロットした相関図、当該項目同士の関係を示す回帰分析の結果、及び当該回帰分析における決定係数R2(又は相関係数R)の値などである。
【0024】
さらに、人事分析処理では、管理対象の全ての社員を所定の複数のグループに分け、各グループを対象として、当該グループに属する社員について上記の相関表示処理を行うことができる。
グループ分けの態様は、特には限られないが、典型的には、全ての社員を人事考課の値(ランク)の高い順に、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの3つのグループに分けたものとすることができる。この場合の複数のグループは、人事考課の値の大きさに従った順序での全社員の配列を、所定の位置で3つに区分して得られたものである。ここで、配列を区分する位置は、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの各グループに含まれる人数が、全体の人数に対する所定の割合、例えばそれぞれ20%、60%、20%となる位置とすることができる。なお、これらの割合は人事分析処理の前に予め設定しておくものではあるが、後述するように、これらの割合は人事分析処理の結果を示す分析結果画面においても、ユーザによる入力操作で調整することができるようになっている。
記憶部13に記憶されたグループ情報ファイル13cには、グループ分けのために全社員の配列を区分する位置に係る情報が含まれている。
【0025】
人事分析処理では、まず、相関表示処理の設定を行うための分析設定画面20が表示部15に表示される。
図3は、分析設定画面20の例を示す図である。
分析設定画面20では、ドロップダウンリスト21、22と、実行ボタン23と、終了ボタン24などが表示されている。
【0026】
ドロップダウンリスト21は、人事分析を行う対象範囲を指定するために用いられる。ドロップダウンリスト21を選択する入力操作(例えば、マウス等のポインティングデバイスを用いて選択する操作や、タッチパネルにより指先等を接触させる操作)がなされると、分析を行う対象範囲の候補リストが表示され、いずれかの候補をさらに選択する入力操作を行うことで、人事分析を行う対象範囲を指定することができる。図3では、対象範囲として「全社」が指定されている。
【0027】
ドロップダウンリスト22は、相関表示処理における分析軸を指定するために用いられる。この分析軸は、相関表示処理における分析対象の2軸のうち一方の軸に固定される人事情報の項目(以下では、分析対象の項目と記す)である。ドロップダウンリスト21を選択する入力操作がなされると、分析対象の項目の候補リストが表示され、いずれかの候補をさらに選択する入力操作を行うことで、分析対象の項目を指定することができる。ここで、分析対象の項目の候補リストは、人事情報ファイル13bの項目のうち上述の定量項目を抽出したものである。図3では、分析対象の範囲として「モチベーション」が指定されている。
【0028】
分析設定画面20において実行ボタン23を選択する入力操作を行うことで、ドロップダウンリスト21、22により指定された分析設定が確定され、当該分析設定で相関表示処理が開始される。
また、終了ボタン24を選択する入力操作を行うことで、相関表示処理を開始させずに分析設定を終了させることができる。
【0029】
相関表示処理が開始されると、所定のデータ処理がなされて、分析結果を示す分析結果画面30が表示部15に表示される。
図4は、分析結果画面30の例を示す図である。
分析結果画面30では、相関図31と、ドロップダウンリスト32と、操作ツール33と、グループタブ34と、印刷ボタン35と、保存ボタン36と、終了ボタン37などが表示されている。
この分析結果画面30では、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーのうちいずれかに着目した分析結果が表示される。本実施形態では、デフォルトではハイパフォーマーに着目した分析結果が表示されるようになっている。以下では、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーのうち、分析結果画面30で分析結果の表示対象となっているグループを「分析対象グループ」とも記す。
【0030】
相関図31は、人事情報のうち分析設定画面20のドロップダウンリスト22で指定された分析対象の項目(ここでは、モチベーション)を縦軸(第1座標軸)とし、当該分析対象の項目以外の所定の項目(以下では、変数項目とも記す)を横軸(第2座標軸)とした直交座標系の散布図である。変数項目は、分析対象の項目と同様に、人事情報ファイル13bの項目のうちの定量項目から選択される。
この相関図31では、図3のドロップダウンリスト21で指定された範囲の全社員のデータ点の分布が表示(プロット)されている。このうち、分析対象グループ(図4では、ハイパフォーマー(G1))に属する社員のデータ点は、円形のマークで表示されており、分析対象グループ以外のグループ(ミドルパフォーマー(G2)及びローパフォーマー(G3))に属する社員のデータ点は、菱形のマークで表示されている。また、相関図31中には、分析対象グループに属する社員についての、分析対象の項目と変数項目との間の回帰分析の結果である回帰直線Lが表示されている。
【0031】
また、相関図31の上部には、分析対象グループであるハイパフォーマー(G1)の回帰分析の結果(回帰直線L)に係る決定係数R2と、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの全体のデータ点についての回帰分析の結果に係る決定係数R2とが示されている。なお、全体のデータ点に係る回帰直線は、分析結果画面30では表示されない。
【0032】
ここで、決定係数R2は、回帰分析の結果(本実施形態では回帰直線)の精度を表すものであり、1に近いほど回帰分析の精度が高い、すなわち項目間の相関関係が強いことを示す。また、決定係数R2は、相関係数Rの2乗に等しくなる。この相関係数Rは、2つの項目の相関関係に応じて−1から1までの値をとり得る係数であり、2つの項目が正の相関を有している場合に正の値をとり、正の相関を有している場合に正の値をとり、関連性が強いほど絶対値が1に近くなる。よって、相関係数Rによっても2つの項目間の相関関係を示すことができるため、分析結果画面30において、決定係数R2に代えて相関係数Rを表示させても良い。
分析結果画面30に表示されている相関図31、回帰直線L、及び決定係数R2に係る情報は、人事情報の項目のうち分析対象の項目と変数項目との相関を示す相関情報の一態様である。
【0033】
本実施形態の人事分析処理では、人事情報に含まれる項目のうち、分析対象の項目(モチベーション)と、他の全ての定量項目(変数項目)との間で、分析対象グループに関する決定係数R2がそれぞれ算出され、決定係数R2が最も大きくなる変数項目が相関図31における横軸として自動的に選択される。図4の例では、ハイパフォーマーについては変数項目を「コミュニケーション能力」とした場合に決定係数R2(=0.8504)が最も大きくなるため、相関図31の横軸として「コミュニケーション能力」の項目が選択されている。
【0034】
ドロップダウンリスト32は、相関図31の横軸とする変数項目を変更する場合に用いられる。ドロップダウンリスト32を選択する入力操作がなされると、変数項目の候補リスト(人事情報ファイル13bに含まれる定量項目のうち、分析対象の項目を除いたもの)が表示され、いずれかの候補をさらに選択する入力操作を行うことで、相関図31の横軸とする変数項目を指定することができる。なお、上述のように、変数項目は、デフォルトでは分析対象グループに関する決定係数R2が最も大きくなる項目が選択されている。
【0035】
操作ツール33は、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの各グループに属する社員の数やその割合を変更するための入力操作を受け付けるツール(操作対象画像)である。操作ツール33は、上記各グループに属する社員の数の割合を入力するテキストボックス331と、各グループに属する人数を入力するテキストボックス332と、反映ボタン333とを有する。
テキストボックス331に割合を入力し、又はテキストボックス332に人数を入力した状態で反映ボタン333を選択する入力操作を行うことで、グループ分けの設定を、テキストボックス331、332における入力内容が反映された設定に変更することができる。具体的には、上述したように、記憶部13に記憶されたグループ情報ファイル13cにおける、複数の社員の配列を区分する位置に係る情報が変更される。操作ツール33に対する上記一連の入力操作は、複数の社員の配列を区分する位置を特定する入力操作の一態様である。
【0036】
また、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーのうちいずれかのグループのテキストボックス331又は332の数値を変更すると、これに連動して他のグループの割合や人数(すなわち、テキストボックス331又は332の数値)も自動的に変更されるようになっている。連動のさせ方は、特には限られないが、例えば変更されたグループ及び当該グループに隣接するグループにおける総人数が変わらないように、隣接するグループにおける割合や人数を変更しても良いし、変更されたグループの割合や人数の変更量を、当該グループ以外の全てのグループに、各グループの人数に応じて比例配分した変更量で分配しても良い。
【0037】
グループタブ34は、分析結果画面30に分析結果を表示させる分析対象グループを変更する入力操作を受け付けるツール(操作対象画像)である。グループタブ34は、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの各々に対応して設けられており、いずれかのグループタブ34を選択する入力操作を行うことで、選択したグループタブ34に対応するグループの相関分析結果を分析結果画面30に表示させることができる。各グループタブ34の領域内には、上述の操作ツール33が設けられている。
【0038】
図5は、図4の分析結果画面30においてミドルパフォーマー(G2)のグループタブ34が選択された場合に表示される分析結果画面30の例を示す図である。
図5では、ミドルパフォーマーに着目した分析結果が表示されている。すなわち、図5の相関図31では、ミドルパフォーマーに属する社員のデータ点が円形のマークで表示されており、ミドルパフォーマー以外のグループに属する社員のデータ点が菱形のマークで表示されている。また、相関図31中には、ミドルパフォーマーに属する社員のデータ点に係る回帰直線Lが表示されており、相関図31の上部には、当該回帰直線Lに係る決定係数R2が表示されている。
【0039】
また、図5の相関図31では、横軸の変数項目として、自動的に「残業時間」が選択されている。これは、ミドルパフォーマーに関する相関表示処理では、変数項目を残業時間とした場合に回帰直線Lの決定係数R2が最も大きくなるためである。
【0040】
なお、図4や図5においてローパフォーマーのグループタブ34を選択する入力操作を行うことで、上記と同様に、分析対象グループをローパフォーマーに切り替えた分析結果画面30を表示させることができる。
【0041】
このように、グループタブ34を選択する簡易な入力操作により、分析対象グループが切り替えられ、かつ当該分析対象グループについて、分析対象の項目(分析軸)との相関が最も大きい変数項目が特定され、さらに当該変数項目と分析対象の項目との相関を示す相関図31等が表示される。これにより、ユーザは、容易にグループ毎の相関情報を取得して人事分析を行うことができる。
本実施形態の例では、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの各々について、モチベーションを向上させるために最も適した人事施策を容易に定めることができる。具体的には、ハイパフォーマーについては、モチベーションに対して最も相関が高いのはコミュニケーション能力の項目であり(図4)、ミドルパフォーマーについては、モチベーションに対して最も相関が高いのは残業時間の項目であることが把握できるため(図5)、これらの項目に作用する研修等の人事施策を実行することで、効果的にモチベーションを高めることができる。
【0042】
図4又は図5の分析結果画面30では、印刷ボタン35を選択する入力操作を行うことで、分析結果画面30の所定の一部又は全体の表示内容を外部の印刷装置により印刷させることができる。
また、保存ボタン36を選択する入力操作を行うことで、分析結果を示す分析結果情報を記憶部13の分析結果ファイル13dに記憶させることができる。ここで、分析結果情報は、例えば相関図31の各データ点に係るデータ、回帰直線Lを表すデータ、決定係数R2のデータ、社員のグループ分けを表すデータ等である。
また、終了ボタン37を選択する入力操作を行うことで、分析結果画面30の表示を終了させて、所定の画面に遷移させることができる。
【0043】
次に、人事分析処理のCPU11による制御手順について説明する。
図6は、人事分析処理の制御手順を示すフローチャートである。
人事分析処理が開始されると、CPU11は、分析設定画面20を表示部15に表示させて、人事分析の対象組織や分析軸を選択する入力操作を受け付ける(ステップS101)。
【0044】
CPU11は、分析設定画面20の実行ボタン23を選択する入力操作がなされたか否かを判別し(ステップS102)、当該入力操作がなされた場合には(ステップS102で“YES”)、人事分析の対象組織や分析軸の設定を確定させ、当該設定に応じてグループ情報ファイル13cを生成し、また分析対象グループをデフォルトの「ハイパフォーマー」に設定する(ステップS103)。詳しくは、CPU11は、設定により確定した人事分析の対象組織に属する社員を、所定の割合でハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーにグループ分けして、各グループの構成に従ってグループ情報ファイル13cを生成して記憶部13に記憶させる。なお、予めグループ分けがなされてグループ情報ファイル13cが生成されている場合には、グループ情報ファイル13cの生成処理は省略することができる。
また、CPU11は、実行ボタン23を選択する入力操作がなされていないと判別された場合には(ステップS102で“NO”)、再度ステップS102の処理を実行する。
【0045】
CPU11は、相関分析処理及び分析結果表示処理(相関表示処理)を実行して、分析結果画面30を表示部15に表示させる(ステップS104)。すなわち、CPU11は、グループ情報ファイル13cに基づいてハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの各グループの構成を取得し、人事情報ファイル13bのうち分析対象グループ(デフォルトでは「ハイパフォーマー」)に属する社員に係る部分に基づいて、分析対象の項目(モチベーション)と、他の全ての変数項目との組み合わせについて各々決定係数R2を算出し、決定係数R2が最も大きい変数項目(コミュニケーション能力)を特定する。そして、ハイパフォーマーに着目した分析結果(特定した変数項目を横軸とする相関図31、回帰直線L、決定係数R2等)を含む分析結果画面30を表示部15に表示させる。
【0046】
CPU11は、操作ツール33に対する入力操作がなされたか否かを判別し(ステップS105)、当該入力操作がなされたと判別された場合には(ステップS105で“YES”)、入力内容に応じてグループ分けの設定を変更してグループ情報ファイル13cを更新し(ステップS106)、処理をステップS104に戻す。ここで実行されるステップS104の処理では、CPU11は、変更後のグループの構成に従って再度相関分析処理及び分析結果表示処理(相関表示処理)を実行する。
【0047】
ステップS105において操作ツール33に対する入力操作がなされていないと判別された場合には(ステップS105で“NO”)、CPU11は、グループタブ34を選択する入力操作がなされたか否かを判別する(ステップS107)。当該入力操作がなされたと判別された場合には(ステップS107で“YES”)、CPU11は、入力操作に応じて分析対象グループを変更し(ステップS108)、処理をステップS104に戻して、変更後の分析対象グループを対象とした相関分析処理及び分析結果表示処理(相関表示処理)を実行する。
【0048】
ステップS107においてグループタブ34を選択する入力操作がなされていないと判別された場合には(ステップS107で“NO”)、CPU11は、保存ボタン36を選択する入力操作がなされたか否かを判別する(ステップS109)。当該入力操作がなされたと判別された場合には(ステップS109で“YES”)、CPU11は、分析結果ファイル13dを生成して記憶部13に記憶させる(ステップS110)。
【0049】
ステップS110の処理が終了すると、又はステップS109の処理において上記入力操作がなされていないと判別された場合には(ステップS109で“NO”)、CPU11は、終了ボタン37を選択する入力操作がなされたか否かを判別し(ステップS111)、当該入力操作がなされていないと判別された場合には(ステップS111で“NO”)処理をステップS105に戻し、当該入力操作がなされたと判別された場合には(ステップS111で“YES”)人事分析処理を終了させる。
【0050】
以上のように、本実施形態の人事情報処理装置1は、複数の社員についての、二以上の定量的な項目を含む人事情報を処理する情報処理装置であって、人事情報ファイル13bに含まれる人事情報に基づいて、当該人事情報の項目のうち分析対象の項目と所定の変数項目との相関を示す相関図31、回帰直線L及び決定係数R2(相関情報)を表示部15に表示させる相関表示処理を行う表示制御手段としてのCPU11を備え、CPU11は、グループ情報ファイル13cに含まれる、複数の社員のうち互いに異なる一部が各々属するハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマー(複数のグループ)の構成に係るグループ情報に基づいて、複数のグループのうち少なくとも一部のグループの各々を対象として、人事情報のうち当該グループに属する社員に係る部分に基づく相関表示処理を行う(表示制御手段)。
このような人事情報処理装置1によれば、ユーザは、全社員に係る人事情報から分析対象のグループの社員に係る人事情報を抽出することなく、各グループについての相関情報を取得することができる。よって、より容易にグループ毎の人事分析を行うことができる。また、分析したい所望のグループ分けに対応したグループ情報ファイル13cを用いることで、社員を所望のグループに分けた場合の相関情報を容易に取得できるため、より柔軟な人事分析を容易に行うことができる。
【0051】
また、CPU11は、複数のグループのうち一のグループについての相関表示処理において、当該一のグループ以外のいずれかのグループについての相関表示処理で用いられる変数項目とは異なる変数項目を用いて相関情報を表示部15に表示させる(表示制御手段)。これにより、グループ毎に、分析対象の項目との相関を分析する変数項目を変えることができる。よって、各グループについて、分析対象の項目と相関の大きい変数項目を探索するといったより柔軟な人事分析を行うことができる。
【0052】
また、CPU11は、相関表示処理において、分析対象の項目及び変数項目についての回帰分析を行い、人事情報に含まれる項目のうち、上記回帰分析に係る決定係数R2が最も大きくなる項目を変数項目として用いて相関情報を表示部15に表示させる(表示制御手段)。これにより、各グループについて、分析対象の項目と相関の最も大きい項目(変数項目)を容易に特定することができる。よって、例えば、グループごとに、分析対象の項目の人材特性を向上させるために最も適した人事施策を容易に定めることができる。
【0053】
また、CPU11は、相関表示処理において、変数項目を互いに異ならせた複数の相関情報を各々表示部15に表示させる(表示制御手段)。これにより、必要に応じて、各変数項目と、分析対象の項目との相関の大きさを確認することができる。
【0054】
また、CPU11は、ユーザからの入力操作に応じて、複数のグループのうち相関表示処理を行う対象のグループを切り替える(表示制御手段)。これにより、所望のグループについての相関情報を容易に確認することができる。
【0055】
また、CPU11は、相関表示処理において、分析対象の項目を縦軸(第1座標軸)、変数項目を横軸(第2座標軸)とする直交座標系の相関図31に、対象のグループに属する社員に係るデータ点の分布を表示部15に表示させる(表示制御手段)。これにより、直感的に分かりやすい表示で分析対象の項目と変数項目との相関関係を示すことができる。
【0056】
また、CPU11は、ユーザによる入力操作に基づいて複数のグループの各々の構成を特定してグループ情報を含むグループ情報ファイル13cを生成する(グループ情報生成手段)。これにより、社員を所望のグループに分けた場合における各グループについての相関情報を容易に確認することができる。
【0057】
また、複数のグループは、人事情報における人事考課の値の大きさに従った順序での複数の社員の配列を区分して得られたものであり、CPU11は、当該配列を区分する位置をユーザによる入力操作に基づいて特定する(グループ情報生成手段)。これにより、簡易な入力操作でグループ分けの設定を行うことができる。
【0058】
また、人事考課の値の大きさに従った順序での複数の社員の配列を区分して複数のグループを構成することにより、業務のパフォーマンスの高さに応じて区分されたグループ群(例えば、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマー)を形成することができる。
【0059】
また、本実施形態の人事分析プログラム13aは、人事情報管理装置1に設けられたCPU11(コンピュータ)を、人事情報ファイル13bに含まれる人事情報に基づいて、当該人事情報の項目のうち分析対象の項目と所定の変数項目との相関を示す相関図31、回帰直線L及び決定係数R2(相関情報)を表示部15に表示させる相関表示処理を行うとして機能させ、表示制御手段は、グループ情報ファイル13cに含まれる、複数の社員のうち互いに異なる一部が各々属するハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマー(複数のグループ)の構成に係るグループ情報に基づいて、複数のグループのうち少なくとも一部のグループの各々を対象として、人事情報のうち当該グループに属する社員に係る部分に基づく相関表示処理を行う。
このようなプログラムに基づいて人事情報管理装置1を動作させることで、より容易に、かつより柔軟にグループ毎の人事分析を行うことができる。
【0060】
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体として記憶部13のHDD、SSDを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリや、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【0061】
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係る情報処理装置及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、ネットワークに接続されたサーバ装置により人事情報管理装置1を構成し、ネットワークに接続された他の端末装置により、人事分析に関する各種情報の送受信を行うようにしても良い。すなわち、人事情報管理装置1に対する人事情報の入力や分析処理に係る各種指示を端末装置から行い、また人事情報管理装置1による人事分析処理の結果を端末装置で受信して端末装置の表示部に表示させるようにしても良い。
【0062】
また、上記実施形態では、相関図31の横軸の変数項目をドロップダウンリスト32によって変更可能とする例を用いて説明したが、これに限られない。例えば、相関図31の近傍に変数項目の選択候補を表示させた上で、ラジオボタン等による変数項目の選択結果に応じて変数項目を切り替えるようにしても良い。
【0063】
また、上記実施形態では、一の変数項目を特定して相関図31(及び回帰直線Lや決定係数R2等)を表示させる例を用いて説明したが、これに限られない。例えば、変数項目を異ならせた相関図31等を、分析結果画面30において並べて表示させても良いし、これらの相関図31等を所定時間毎に順次切り替えて表示させても良い。
【0064】
また、上記実施形態では、分析対象グループをグループタブ34によって変更可能とする例を用いて説明したが、これに限られない。例えば、分析結果画面30に分析対象グループの選択候補を表示させた上で、ラジオボタン等による分析対象グループの選択結果に応じて分析対象グループを切り替えるようにしても良い。
【0065】
また、上記実施形態では、相関表示処理において、一のグループを対象とした相関分析処理の結果を表示する例を用いて説明したが、これに限られず、各グループの相関分析処理の結果を一覧表示させても良い。例えば、上記実施形態において、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの各々についての相関図31、回帰直線L及び決定係数R2等を分析結果画面30において並べて表示させても良い。
【0066】
また、上記実施形態では、回帰分析として、回帰直線を導出する例を挙げて説明したが、これに限られず、2次関数といった他の種々の関数を回帰式とする回帰分析を行っても良い。また、相関分析の手法は、分析対象の項目と単一の変数項目との相関を分析する単回帰分析に限られず、重回帰分析であっても良い。すなわち、分析対象の項目と、2以上の変数項目との相関を示す相関情報を生成して表示させても良い。
【0067】
また、社員のグループ分けは、人事考課の項目を指標としたものに限られず、他の任意の項目を指標として行っても良い。
また、グループの数は、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー及びローパフォーマーの3つに限られず、2つ又は4つ以上としても良い。
また、各社員がいずれか1つのグループに属するグループ分けに限られず、構成人員が一部重複するグループ分け(すなわち、一部の社員が2以上のグループに属するようなグループ分け)としても良い。
また、各グループの構成の変更は、上記実施形態の操作ツール33を用いたものに限られず、スライドバーによりグループの区分の位置を指定する入力操作や、社員のリストから各グループに属する社員を直接選択する入力操作によりグループの構成を変更するようにしても良い。
【0068】
また、相関表示処理は、必ずしもグループ分けされた全てのグループを対象として実行されなくても良く、グループ分けされた複数のグループのうち一部のグループの各々を対象として実行されても良い。
【0069】
また、上記実施形態では、図6のステップS107にてグループタブ34を選択する入力操作がなされた際に、分析対象グループを変更して再び相関分析処理を実行する構成としていたが、これに限定されず、例えば、予めすべてのグループを対象に相関分析処理を実行しておき、グループタブ34を選択する入力操作がなされた際には、既に相関分析処理によって生成された複数の相関情報に係る表示を、各グループに対応するものに切り替えるのみという構成にしても良い。
【0070】
また、上記実施形態における人事情報管理装置1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0071】
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
複数の人員についての、二以上の定量的な項目を含む人事情報を処理する情報処理装置であって、
前記人事情報に基づいて、当該人事情報の前記項目のうち分析対象の項目と所定の変数項目との相関を示す相関情報を表示部に表示させる相関表示処理を行う表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記複数の人員のうち互いに異なる一部が各々属する複数のグループの構成に係るグループ情報に基づいて、前記複数のグループのうち少なくとも一部のグループの各々を対象として、前記人事情報のうち当該グループに属する人員に係る部分に基づく前記相関表示処理を行う情報処理装置。
<請求項2>
前記表示制御手段は、前記複数のグループのうち一のグループについての前記相関表示処理において、前記一のグループ以外のいずれかのグループについての前記相関表示処理で用いられる前記変数項目とは異なる変数項目を用いて前記相関情報を前記表示部に表示させる請求項1に記載の情報処理装置。
<請求項3>
前記表示制御手段は、前記相関表示処理において、前記分析対象の項目及び前記変数項目についての回帰分析を行い、前記人事情報に含まれる前記項目のうち、前記回帰分析に係る決定係数が最も大きくなる項目を前記変数項目として用いて前記相関情報を前記表示部に表示させる請求項1又は2に記載の情報処理装置。
<請求項4>
前記表示制御手段は、前記相関表示処理において、前記変数項目を異ならせた複数の前記相関情報を各々前記表示部に表示させる請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項5>
前記表示制御手段は、ユーザからの入力操作に応じて、前記複数のグループのうち前記相関表示処理を行う対象のグループを切り替える請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項6>
前記表示制御手段は、前記相関表示処理において、前記分析対象の項目を第1座標軸、前記変数項目を第2座標軸とする直交座標系に、前記対象のグループに属する人員に係るデータ点の分布を前記表示部に表示させる請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項7>
ユーザによる入力操作に基づいて前記複数のグループの各々の構成を特定して前記グループ情報を生成するグループ情報生成手段を備える請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項8>
前記複数のグループは、前記人事情報における所定の項目の値の大きさに従った順序での前記複数の人員の配列を区分して得られたものであり、
前記グループ情報生成手段は、前記配列を区分する位置を前記ユーザによる入力操作に基づいて特定する請求項7に記載の情報処理装置。
<請求項9>
前記複数のグループは、前記人事情報の項目のうち人事考課の値の大きさに従った順序での前記複数の人員の配列を区分して得られたものである請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項10>
複数の人員についての、二以上の定量的な項目を含む人事情報を処理する情報処理装置に設けられたコンピュータを、
前記人事情報に基づいて、当該人事情報の前記項目のうち分析対象の項目と所定の変数項目との相関を示す相関情報を表示部に表示させる相関表示処理を行う表示制御手段として機能させ、
前記表示制御手段は、前記複数の人員のうち互いに異なる一部が各々属する複数のグループの構成に係るグループ情報に基づいて、前記複数のグループのうち少なくとも一部のグループの各々を対象として、前記人事情報のうち当該グループに属する人員に係る部分に基づく前記相関表示処理を行うプログラム。
【符号の説明】
【0072】
1 人事情報管理装置(情報処理装置)
11 CPU(表示制御手段、グループ情報生成手段)
12 RAM
13 記憶部
13a 人事分析プログラム
13b 人事情報ファイル
13c グループ情報ファイル
13d 分析結果ファイル
14 操作部
15 表示部
16 通信部
20 分析設定画面
30 分析結果画面
31 相関図(相関情報)
33 操作ツール
34 グループタブ
L 回帰直線(相関情報)
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】