(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019145201
(43)【公開日】20190829
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/058 20100101AFI20190802BHJP
   H01M 2/02 20060101ALI20190802BHJP
   H01M 10/0525 20100101ALI20190802BHJP
【FI】
   !H01M10/058
   !H01M2/02 K
   !H01M10/0525
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】2016109177
(22)【出願日】20160531
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足1丁目10番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】川合 徹
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足1丁目10番1号 株式会社村田製作所内
(72)【発明者】
【氏名】大塚 正博
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足1丁目10番1号 株式会社村田製作所内
【テーマコード(参考)】
5H011
5H029
【Fターム(参考)】
5H011AA06
5H011KK03
5H029AJ00
5H029AK01
5H029AK03
5H029AL02
5H029AL06
5H029AL07
5H029AL08
5H029AL12
5H029AM03
5H029AM05
5H029AM07
5H029DJ02
5H029DJ12
5H029HJ00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】湾曲形状を有した電子媒体に効率的な設置を可能とする二次電池の提供。
【解決手段】正極、負極及び正極と負極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体と、電解質とが外装体に収容された二次電池であって、二次電池100の輪郭面10の一部に内側方向に向かって凹んだ凹面11が形成され、かつ凹面11の少なくとも一部に湾曲面12が形成されており、湾曲面12の湾曲角度θが、湾曲中心点Cを基点として90〜180°となっており、湾曲中心点Cは、湾曲面12の一端、湾曲面12の他端、および湾曲面12における一端と他端の中間点のいずれからも等距離にある点を指す、二次電池100。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極、負極および該正極と該負極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体と、電解質とが外装体に収容された二次電池であって、
前記二次電池の輪郭面の一部に内側方向に向かって凹んだ凹面が形成され、かつ前記凹面の少なくとも一部に湾曲面が形成されており、および
前記湾曲面の湾曲角度が湾曲中心点を基点として90°以上180°以下となっており、前記湾曲中心点は、前記湾曲面の一端、前記湾曲面の他端、および前記湾曲面における該一端と該他端の中間点のいずれからも等距離にある点を指すことを特徴とする、二次電池。
【請求項2】
前記凹面の全てが前記湾曲面である場合、前記湾曲中心点は、前記凹面と連続する非凹面の延在軸上又は該延在軸よりも外側にあることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記凹面の一部に前記湾曲面が形成され、かつ前記湾曲角度が180°である場合、前記湾曲中心点は、前記凹面と連続する非凹面の延在軸よりも内側にあることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
【請求項4】
前記外装体が少なくとも前記湾曲面を有していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池。
【請求項5】
前記湾曲面が、湾曲形状を有した電子媒体を配置するための面であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池。
【請求項6】
前記凹面の一端および前記凹面の他端の少なくとも一方に、R面取り部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池。
【請求項7】
前記正極および前記負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な電極である、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池。
【請求項8】
前記正極には、リチウムと、コバルト、ニッケル、マンガンおよび鉄から成る群から選択される少なくとも1種の遷移金属とを含むリチウム遷移金属複合酸化物が正極活物質として含まれ、
前記負極には、炭素材料が負極活物質として含まれることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
従前より充放電が繰り返し可能な二次電池が様々な用途に用いられている。例えば、二次電池は、スマートフォン、ノートパソコン等の電子機器の電源として用いられている。
【0003】
また、近年、電子機器の薄型化・小型化の要求が一層高まっており、それに伴い、電子機器内にて二次電池に電子媒体(電子部品等)を効率的に設置することが要求されている。これにつき、特許文献1には、屈曲形態を成す凹部領域を備えた二次電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−536036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本願発明者らは、屈曲形態を成す凹部領域を備えた二次電池を用いる場合、以下の問題が生じ得ることを見出した。具体的には、二次電池と接続される電子媒体の形状はその用途に応じて湾曲形状となっている場合がある。この場合、二次電池の凹部領域の形状と電子媒体の形状とは相違するため、その形状の違いに起因して、湾曲形状の電子媒体を二次電池の凹部領域に嵌め込むように設けることが困難となる。そのため、電子機器内における二次電池に対する電子媒体の効率的な設置の要求に対して適切に応えるものとはなっていない。
【0006】
本発明は、湾曲形状を有した電子媒体の効率的な設置を可能とする二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では、
正極、負極および正極と負極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体と、電解質とが外装体に収容された二次電池であって、
二次電池の輪郭面の一部に内側方向に向かって凹んだ凹面が形成され、かつ凹面の少なくとも一部に湾曲面が形成されており、および
湾曲面の湾曲角度が、湾曲中心点を基点として90°以上180°以下となっており、湾曲中心点は、湾曲面の一端、湾曲面の他端、および湾曲面における一端と他端の中間点のいずれからも等距離にある点を指すことを特徴とする、二次電池が供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の二次電池によれば、湾曲形状を有した電子媒体の効率的な設置を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池の概略平面(側面)図を示す。
【図2】図2は、湾曲角度が90°である湾曲面を有した二次電池の概略平面図(側面)を指す。
【図3】図3は、湾曲角度が120°である湾曲面を有した二次電池の概略平面(側面)図を指す。
【図4】図4は、湾曲角度が180°である湾曲面を有した二次電池の概略平面(側面)図を指す。
【図5】図5は、凹面の一部に湾曲面が形成された二次電池の概略平面(側面)図を指す。
【図6】図6は、湾曲面同士が相互に対向するように2つの二次電池を配置した状態を示した概略平面(側面)図を示す。
【図7】図7は、湾曲中心点の概念について示した概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る二次電池について説明する。まず、本発明の一実施形態に係る二次電池の「特徴部分」について説明する前に、本発明の一実施形態に係る二次電池の構成について説明しておく。
【0011】
[本発明の二次電池の構成]
本発明の一実施形態に係る二次電池は、電極組立体と電解質とが外装体に収容および封入された構造を有している。電極組立体は、正極、負極、および正極と負極との間に配置されたセパレータを含んでいる。電極組立体のタイプとしては大きくは2つに分けられる。第1のタイプは、電極組立体が正極、負極およびセパレータを含む単位電極ユニットが複数積層された平面積層構造を有するものである。第2のタイプは、電極組立体が、正極、負極およびセパレータを含む電極ユニットがロール状に巻回された巻回構造を有するものである。また、外装体内には、正極および負極と外装体との間の電子的接触を防止するために、スペーサーが設けられている。正極は、正極用集電リードを介して、正極用外部端子に電子的に連結されている。正極用外部端子はシール部により外装体に固定され、当該シール部は電解質の液漏れを防止する。同様に、負極は、負極用集電リードを介して負極用外部端子に電子的に連結されている。負極用外部端子はシール部により外装体に固定され、シール部が電解質の液漏れを防止する。
【0012】
正極は少なくとも正極材層および正極集電体から構成されており、正極集電体の少なくとも片面に正極材層が設けられている。正極材層には電極活物質として正極活物質が含まれている。負極は少なくとも負極材層および負極集電体から構成されており、負極集電体の少なくとも片面に負極材層が設けられている。負極材層には電極活物質として負極活物質が含まれている。
【0013】
正極材層に含まれる正極活物質および負極材層に含まれる負極活物質は、二次電池において電子の受け渡しに直接関与する物質であり、充放電、すなわち電池反応を担う正負極の主物質である。より具体的には、「正極材層に含まれる正極活物質」および「負極材層に含まれる負極活物質」に起因して電解質にイオンがもたらされ、かかるイオンが正極と負極との間で移動して電子の受け渡しが行われて充放電がなされる。正極材層および負極材層は特にリチウムイオンを吸蔵放出可能な層であることが好ましい。つまり、電解質を介してリチウムイオンが正極と負極との間で移動して電池の充放電が行われる二次電池が好ましい。充放電にリチウムイオンが関与する場合、本実施態様に係る二次電池は、いわゆる“リチウムイオン電池”に相当する。
【0014】
正極材層の正極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士の十分な接触と形状保持のためにバインダー(“結着材”とも称される)が正極材層に含まれていることが好ましい。更には、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が正極材層に含まれていてよい。同様に、負極材層の負極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士の十分な接触と形状保持のためにバインダーが含まれることが好ましく、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が負極材層に含まれていてよい。このように、複数の成分が含有されて成る形態ゆえ、正極材層および負極材層はそれぞれ“正極合材層”および“負極合材層”などと称すこともできる。
【0015】
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、正極活物質は例えばリチウム含有複合酸化物であることが好ましい。より具体的には、正極活物質は、リチウムと、コバルト、ニッケル、マンガンおよび鉄から成る群から選択される少なくとも1種の遷移金属とを含むリチウム遷移金属複合酸化物であることが好ましい。つまり、二次電池の正極材層においては、そのようなリチウム遷移金属複合酸化物が正極活物質として好ましくは含まれている。例えば、正極活物質はコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、または、それらの遷移金属の一部を別の金属で置き換えたものであってよい。このような正極活物質は、単独種として含まれてよいものの、二種以上が組み合わされて含まれていてもよい。より好適な態様では正極材層に含まれる正極活物質がコバルト酸リチウムとなっている。
【0016】
正極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、ポリフッ化ビリニデン、ビリニデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビリニデンフルオライド−テトラフルオロチレン共重合体およびポリテトラフルオロチレンなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。正極材層に含まれ得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。より好適な態様では正極材層のバインダーはポリフッ化ビニリデンであり、また、別のより好適な態様では正極材層の導電助剤はカーボンブラックである。さらに好適な態様では、正極材層のバインダーおよび導電助剤が、ポリフッ化ビニリデンとカーボンブラックとの組合せとなっている。
【0017】
負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、負極活物質は例えば各種の炭素材料、酸化物、または、リチウム合金などであることが好ましい。
【0018】
負極活物質の各種の炭素材料としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、ハードカーボン、ダイヤモンド状炭素などを挙げることができる。特に、黒鉛は電子伝導性が高く、負極集電体との接着性が優れる点などで好ましい。負極活物質の酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化リチウムなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。負極活物質のリチウム合金は、リチウムと合金形成され得る金属であればよく、例えば、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元、3元またはそれ以上の合金であってよい。このような酸化物は、その構造形態としてアモルファスとなっていることが好ましい。結晶粒界または欠陥といった不均一性に起因する劣化が引き起こされにくくなるからである。より好適な態様では負極材層の負極活物質が人造黒鉛となっている。
【0019】
負極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、スチレンブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。より好適な実施態様では負極材層に含まれるバインダーはスチレンブタジエンゴムとなっている。負極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。なお、負極材層には、電池製造時に使用された増粘剤成分(例えばカルボキシルメチルセルロース)に起因する成分が含まれていてもよい。
【0020】
さらに好適な態様では、負極材層における負極活物質およびバインダーが人造黒鉛とスチレンブタジエンゴムとの組合せとなっている。
【0021】
正極および負極に用いられる正極集電体および負極集電体は電池反応に起因して活物質で発生した電子を集めたり供給したりするのに資する部材である。このような集電体は、シート状の金属部材であってよく、多孔または穿孔の形態を有していてよい。例えば、集電体は金属箔、パンチングメタル、網またはエキスパンドメタル等であってよい。正極に用いられる正極集電体は、アルミニウム、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えばアルミニウム箔であってよい。一方、負極に用いられる負極集電体は、銅、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えば銅箔であってよい。
【0022】
セパレータは、正負極の接触による短絡防止および電解質保持などの観点から設けられる部材である。換言すれば、セパレータは、正極と負極との間の電子的接触を防止しつつイオンを通過させる部材であるといえる。好ましくは、セパレータは多孔性または微多孔性の絶縁性部材であり、その小さい厚みに起因して膜形態を有している。あくまでも例示にすぎないが、ポリオレフィン製の微多孔膜がセパレータとして用いられてよい。この点、セパレータとして用いられる微多孔膜は、例えば、ポリオレフィンとしてポリエチレン(PE)のみ又はポリエチレン(PP)のみを含んだものであってよい。更にいえば、セパレータは、“PE製の微多孔膜”と“PP製の微多孔膜”とから構成される積層体であってもよい。
【0023】
電解質は電極(正極・負極)から放出された金属イオンの移動を助力する。電解質は有機電解質および有機溶媒などの“非水系”の溶媒と、溶質とを含む電解質であっても、または水を含む“水系”の電解質であってもよい。本発明の二次電池は、電解質として“非水系”の電解質が用いられた非水電解質二次電池が好ましい。電解質は液体状またはゲル状などの形態を有し得る(なお、本明細書において“液体状”の非水電解質は「非水電解質液」とも称される)。
【0024】
具体的な非水電解質の溶媒としては、少なくともカーボネートを含んで成るものが好ましい。かかるカーボネートは、環状カーボネート類および/または鎖状カーボネート類であってもよい。特に制限されるわけではないが、環状カーボネート類としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)およびビニレンカーボネート(VC)から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。鎖状カーボネート類としては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジプロピルカーボネート(DPC)から成る群から選択される少なくも1種を挙げることができる。本発明の1つの好適な実施態様では、非水電解質として環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との組合せが用いられ、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物が用いられる。また、具体的な非水電解質の溶質としては、好ましくは例えばLiPF、LiBF等のLi塩が用いられる。また、具体的な非水電解質の溶質としては、好ましくは例えばLiPF、LiBF等のLi塩が用いられる。
【0025】
外装体は通常、導電性ハードケースであり、本体部および蓋部からなっている。本体部は当該外装体の底面を構成する底部および側面部から成る。本体部と蓋部とは、電極組立体、電解質、集電リードおよび外部端子の収容後に密封される。密封方法としては、特に限定されるものではなく、例えばレーザー照射法等が挙げられる。本体部および蓋部を構成する材料としては、二次電池の分野でハードケース型外装体を構成し得るあらゆる材料が使用可能である。そのような材料は電子の移動が達成され得る材料であればよく、例えばアルミニウム、ニッケル、鉄、銅、ステンレスなどの導電性材料が挙げられる。本体部および蓋部の寸法は、主として電極組立体の寸法に応じて決定され、例えば電極組立体を収容したとき、外装体内での電極組立体の移動(ズレ)が防止される程度の寸法を有することが好ましい。電極組立体の移動を防止することにより、電極組立体の破壊が防止され、二次電池の安全性が向上する。なお、外装体は、導電性を有する限り、ラミネートフィルムからなるパウチ等のフレキシブルケースであってもよい。
【0026】
スペーサーとしては、二次電池の分野で使用されているあらゆるスペーサーが使用可能である。スペーサーを構成する材料としては、特に限定されるものではないが、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリピロピレン)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート)、アクリルポリマー等種々の絶縁性ポリマーが挙げられる。また、スペーサーは、特に限定されるものではないが、フィルム、不織布の形態を有していてよい。
【0027】
正極用集電リードおよび負極用集電リードとしては、二次電池の分野で使用されているあらゆる集電リードが使用可能である。そのような集電リードは、電子の移動が達成され得る材料から構成されればよく、例えばアルミニウム、ニッケル、鉄、銅、ステンレスなどの導電性材料から構成される。正極用集電リードはアルミニウムから構成されることが好ましく、負極用集電リードはニッケルから構成されることが好ましい。正極用集電リードおよび負極用集電リードの形態は特に限定されず、例えば、線又はプレート状であってよい。
【0028】
[本発明の二次電池の特徴部分]
本発明の一実施形態に係る二次電池100は、その形状に特徴を有している。図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池の概略平面図を示す。本発明では、図1に示すように、二次電池100の輪郭面10の一部に内側方向に向かって凹んだ凹面11が形成されている。当該凹面11は、その少なくとも一部に湾曲面12を含んでいる。図1に示すように、湾曲面12は内側方向に向かって湾曲した内側湾曲面となっている。特に、本発明では当該湾曲面12の湾曲角度θが湾曲中心点Cを基点として90°以上180°以下となっている。なお、ここでいう「湾曲中心点」とは、湾曲面の一端、湾曲面の他端、および湾曲面における一端と他端の中間点のいずれからも等距離にある点を指す。具体的には、図7に示すように、「湾曲中心点」とは、湾曲面の一端との距離R、湾曲面の中間点との距離R’、および湾曲面の他端との距離R’ ’のいずれもが等しくなる点を指す。なお、本発明の一実施形態に係る二次電池では、上述のように電極組立体のタイプは大きくは平面積層構造型と巻回構造型の2つに分けられるため電極組立体の形状は異なり得るものの、平面視又は側面視にて外装体の形状は変わらない。そのため、本発明の一実施形態に係る二次電池の構成要素である外装体は、平面視又は側面視にて少なくとも内側方向に向かって湾曲した湾曲面を有していることが好ましい。また、平面積層構造型の電極組立体も平面視又は側面視にて内側方向に向かって湾曲した湾曲面を有していることが好ましい。なお、これに限定されず、巻回構造型の電極組立体も平面視又は側面視にて内側方向に向かって湾曲した湾曲面を有していてよい。
【0029】
本発明では、二次電池100の輪郭面10の一部に内側方向に向かって湾曲した湾曲面12が形成されているため、二次電池100と接続される電子媒体の形状がその用途に応じて湾曲形状となっている場合、二次電池100の湾曲面12の形状と電子媒体の形状とが同一又は類似の形状を有することになる。そのため、これに起因して湾曲形状の電子媒体を二次電池の湾曲面が形成されている領域に嵌め込むことが容易となる。つまり、二次電池100に形成される湾曲面12は、湾曲形状を有した電子媒体を配置するための面として機能することになる。これにより、電子媒体の形状が湾曲形状となっている場合においても、電子機器内における二次電池に対する電子媒体の効率的な設置が可能となる。それ故、電子機器の薄型化・小型化の要求にも応えることが可能となる。
【0030】
ある態様では、電子媒体の湾曲形状・大きさに応じ、二次電池100の輪郭面10の一部に内側方向に向かって形成された凹面11の全てが湾曲面12となっていてよい。この場合、湾曲中心点Cは、凹面11と連続する非凹面13の延在軸14よりも外側に位置する(図2および図3参照)。湾曲中心点Cが延在軸14よりも外側にある例としては、例えば図2に示すように、二次電池100に形成される湾曲面12の湾曲角度が90°である場合が挙げられる。また、湾曲中心点Cが延在軸14よりも外側にある例としては、例えば図3に示すように、二次電池100に形成される湾曲面12の湾曲角度が120°である場合が挙げられる。また、湾曲中心点Cは、凹面11と連続する非凹面13の延在軸14上にあり得る(図4参照)。湾曲中心点Cが延在軸14上にある例としては、例えば図4に示すように、二次電池100に形成される湾曲面12の湾曲角度が180°である場合が挙げられる。
【0031】
別の態様では、電子媒体の湾曲形状・大きさに応じ、二次電池100の輪郭面10の一部に内側方向に向かって形成された凹面11の一部のみが、湾曲面12となっていてよい。具体的には、図5に示すように凹面11の略中間位置に湾曲角度が180°である湾曲面12が形成されてよい。この場合、凹面11のうち、湾曲面12を除く面が略平面形態を成し、また、湾曲中心点Cは、凹面11と連続する非凹面13の延在軸14よりも内側に位置することになる。なお、凹面11の一部が湾曲面12となっている場合、二次電池100の凹面11が形成されている領域に、略平面部分と湾曲部分とを兼ね備えた形状を有する電子媒体を嵌め込むことが可能となる。
【0032】
別の態様では、図6に示すように、湾曲面12同士が相互に対向するように2つの二次電池100が配置されてもよい。この態様では、湾曲面12同士を相互に対向させつつ、相互に接するように2つの二次電池100を配置するために、いずれの二次電池100においても湾曲面12の湾曲角度は160°以上180°以下であることが好ましい。湾曲面12同士が相互に対向するように2つの二次電池が配置されると、図6に示すように平面視又は側面視で略円形の領域が形成されることになる。これにより、湾曲形状の電子媒体を当該略円形の領域内に収容するように配置することが可能となる。そのため、電子媒体の形状が湾曲形状となっている場合においても、電子機器内における二次電池に対する電子媒体のより効率的な設置が可能となる。
【0033】
更に別の態様では、凹面の全てが湾曲面となっている場合(図2〜図4参照)、湾曲面の一端および湾曲面の他端の少なくとも一方に、R面取り部が形成されていることが好ましい。R面取り部が形成されていると、湾曲形状を有した電子媒体を二次電池の湾曲面が形成されている領域に設ける際に、当該電子媒体と湾曲面との接触抵抗を緩和することができる。そのため、湾曲形状を有した電子媒体を二次電池の湾曲面が形成されている領域により円滑に嵌め込むことが可能となる。同様に、凹面の一部のみが湾曲面となっている場合(図5参照)、凹面の一端および凹面の他端の少なくとも一方に、R面取り部が形成されていることが好ましい。R面取り部が形成されていると、湾曲形状を有した電子媒体を二次電池の凹面が形成されている領域に設ける際に、当該電子媒体と凹面との接触抵抗を緩和することができる。そのため、湾曲形状を有した電子媒体を二次電池の凹面が形成されている領域により円滑に嵌め込むことが可能となる。
【0034】
なお、湾曲面の湾曲角度θが湾曲中心点Cを基点として180°以下であると、上述のように外装体として導電性ハードケース(金属缶)を用いる場合、レーザーを溶接部に均一に照射可能であるという効果も奏される。また、湾曲面の湾曲角度θが湾曲中心点Cを基点として180°以下であると、上述のように外装体としてラミネートフィルムからなるパウチ等のフレキシブルケースを用いる場合、レーザーを用いて溶接し易いという効果も奏される。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の一実施形態に係る二次電池は、蓄電が想定される様々な分野に利用することができる。あくまでも例示にすぎないが、本発明の一実施形態に係る二次電池、特に非水電解質二次電池は、モバイル機器などが使用される電気・情報・通信分野(例えば、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコンおよびデジタルカメラなどのモバイル機器分野)、家庭・小型産業用途(例えば、電動工具、ゴルフカート、家庭用・介護用・産業用ロボットの分野)、大型産業用途(例えば、フォークリフト、エレベーター、湾港クレーンの分野)、交通システム分野(例えば、ハイブリッド車、電気自動車、バス、電車、電動アシスト自転車、電動二輪車などの分野)、電力系統用途(例えば、各種発電、ロードコンディショナー、スマートグリッド、一般家庭設置型蓄電システムなどの分野)、ならびに、宇宙・深海用途(例えば、宇宙探査機、潜水調査船などの分野)に利用することができる。
【符号の説明】
【0036】
100 二次電池
10 輪郭面
11 凹面
12 湾曲面
13 非湾曲面
14 非湾曲面の延在軸
C 湾曲中心点
θ 湾曲角度
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】