(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019145444
(43)【公開日】20190829
(54)【発明の名称】端子金具の位置決め装置、それを用いた加締め端子の製造方法及びセンサの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 43/048 20060101AFI20190802BHJP
【FI】
   !H01R43/048 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】2018030604
(22)【出願日】20180223
(71)【出願人】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
【住所又は居所】愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号
(74)【代理人】
【識別番号】100113022
【弁理士】
【氏名又は名称】赤尾 謙一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100110249
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 昭
(74)【代理人】
【識別番号】100116090
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 和彦
(72)【発明者】
【氏名】小川 等
【住所又は居所】愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊陶業株式会社内
【テーマコード(参考)】
5E063
【Fターム(参考)】
5E063CA07
5E063CB19
5E063CC04
(57)【要約】
【課題】端子金具を1個ずつ正確に位置決めすることができる位置決め装置、それを用いた加締め端子の製造方法及びセンサの製造方法を提供する。
【解決手段】長手方向Lに延びる1個の端子金具20の位置決め装置10であって、端子金具の長手方向に配置され、長手方向に可動する第1可動壁11aと、端子金具の幅方向に配置され、幅方向に可動する第2可動壁12aと、を備え、第1可動壁を長手方向に向かって、第2可動壁を幅方向に向かって、それぞれ可動させて端子金具を押すことで、端子金具を位置決めする。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に延びる1個の端子金具の位置決め装置であって、
前記端子金具の前記長手方向に配置され、前記長手方向に可動する第1可動壁と、
前記端子金具の幅方向に配置され、前記幅方向に可動する第2可動壁と、を備え、
前記第1可動壁を前記長手方向に向かって、前記第2可動壁を前記幅方向に向かって、それぞれ可動させて前記端子金具を押すことで、前記端子金具を位置決めする端子金具の位置決め装置。
【請求項2】
前記第1可動壁に対向する第1固定壁、及び/又は前記第2可動壁に対向する第2固定壁を備え、
前記第1可動壁と前記第1固定壁、及び/又は前記第2可動壁と前記第2固定壁で、前記端子金具を挟むようにして、前記端子金具を位置決めする請求項1に記載の端子金具の位置決め装置。
【請求項3】
前記第2可動壁は、前記端子金具の前記長手方向の一部を押す請求項1又は2に記載の端子金具の位置決め装置。
【請求項4】
さらに、前記端子金具が載置される底面を備え、
前記底面の輪郭は、該底面に対向する前記端子金具の下面の輪郭の少なくとも一部と一致する請求項1〜3のいずれか一項に記載の端子金具の位置決め装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の端子金具の位置決め装置を用いて位置決めされた前記端子金具を掴み、所定の装置に前記端子金具が有する圧着部が外部に露出するようにして配置し、
露出した前記圧着部にリード線を加締め接続する加締め端子の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の加締め端子の製造方法によって製造された加締め端子をセンサに組み付けるセンサの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向に延びる1個の端子金具の位置決め装置、それを用いた加締め端子の製造方法及びセンサの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車エンジン等の内燃機関から排出される排気ガスの流路に取り付けられ、排気ガス中の特定ガス成分の濃度を検出する検出素子を備えたガスセンサが知られている。このガスセンサには、センサ出力を取り出すため複数のリード線が接続され、各リード線には検出素子の電極に接続するための端子金具が取り付けられている。
ガスセンサの製造過程において、電極とリード線との対応付けを確実に行うため、リード線は色分けされている。また、ガスセンサ内で端子金具を保持するセパレータの決められた位置に端子金具を配置して検出素子の電極の位置に確実に合わせるため、各端子金具はそれぞれ種類(大きさや形状等)の異なるものが用いられている。
【0003】
上記のように種類の異なる複数の端子金具とそれに対応するリード線とを一体に接続する際、作業者がひとつひとつの端子金具の種類に合わせて対応するリード線を選び、接続するのは手間がかかる。
そこで、図3に示すように、カートリッジ70に端子金具20の向き等を揃えて収容して作業者の作業スペースに供給することで、作業者がひとつひとつの端子金具20の形状や向きを正しながら端子金具20にリード線を接続する手間を省く技術が開発されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-055903号公報(図1、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1記載の技術においては、いわゆるパーツフィーダにて端子金具の向きを揃えてカートリッジに供給している。
図1に示すように、このパーツフィーダ60は公知の構成であり、例えば、多数の端子金具(図示せず)を貯留するボール61を振動させて端子金具の方向や姿勢を整え、姿勢が整った端子金具をアタッチメント(ツーリング)で同一方向に整列させ、さらにシュート63により、整列した端子金具を次工程へ受け渡すようになっている。シュート63は図示しない直進フィーダにより振動させられる。そして、パーツフィーダ60のシュート63から1個ずつ供給された端子金具をロボットアーム55で掴み、上述のカートリッジ70に1個ずつセットする。
【0006】
しかしながら、パーツフィーダ60は構造上、端子金具が振動する為のクリアランスを設けてあるため、シュート63の先頭に搬送された端子金具は姿勢に若干のバラツキが発生し、その状態の端子金具をロボットアーム55で掴むと、カートリッジ70に正確にセットすることが困難な場合がある。
【0007】
そこで、本発明は、端子金具を1個ずつ正確に位置決めすることができる位置決め装置、それを用いた加締め端子の製造方法及びセンサの製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の端子金具の位置決め装置は、長手方向に延びる1個の端子金具の位置決め装置であって、前記端子金具の前記長手方向に配置され、前記長手方向に可動する第1可動壁と、前記端子金具の幅方向に配置され、前記幅方向に可動する第2可動壁と、を備え、前記第1可動壁を前記長手方向に向かって、前記第2可動壁を前記幅方向に向かって、それぞれ可動させて前記端子金具を押すことで、前記端子金具を位置決めする。
【0009】
この端子金具の位置決め装置によれば、前工程等から供給された端子金具の姿勢がバラツキ、その状態の端子金具を位置決め装置に配置したとしても、第1可動壁と第2可動壁による長手方向及び幅方向への押圧により、端子金具の姿勢が揃えられて位置決めされる。
従って、このように位置決め装置で正確に位置決めされて姿勢が整った状態の端子金具を、後工程に供給できるので、後工程で正確に端子金具をセット等することができる。
又、端子金具を位置決め装置に配置する際には、第1可動壁と第2可動壁とを端子金具から遠ざかる位置にしておけば、第1可動壁と第2可動壁で囲まれる凹部の外形が大きくなるので、端子金具の姿勢がバラついても端子金具を位置決め装置に設置し易くなる。
【0010】
本発明の端子金具の位置決め装置において、前記第1可動壁に対向する第1固定壁、及び/又は前記第2可動壁に対向する第2固定壁を備え、前記第1可動壁と前記第1固定壁、及び/又は前記第2可動壁と前記第2固定壁で、前記端子金具を挟むようにして、前記端子金具を位置決めしてもよい。
この端子金具の位置決め装置によれば、端子金具をより正確に位置決めできる。
【0011】
本発明の端子金具の位置決め装置において、前記第2可動壁は、前記端子金具の前記長手方向の一部を押してもよい。
この端子金具の位置決め装置によれば、位置決め装置の所定の配置位置に対し、端子金具の長手方向が斜めに設置されていても、第2可動壁で押した部位を支点にして端子金具の長手方向が配置位置に揃うように回動させることができ、端子金具をより正確に位置決めできる。
【0012】
本発明の端子金具の位置決め装置において、さらに、前記端子金具が載置される底面を備え、前記底面の輪郭は、該底面に対向する前記端子金具の下面の輪郭の少なくとも一部と一致してもよい。
この端子金具の位置決め装置によれば、位置決め装置の底面に端子金具が正確に載置されるので、端子金具をより正確に位置決めできる。
【0013】
本発明の加締め端子の製造方法は、前記端子金具の位置決め装置を用いて位置決めされた前記端子金具を掴み、所定の装置に前記端子金具が有する圧着部が外部に露出するようにして配置し、露出した前記圧着部にリード線を加締め接続する。
【0014】
本発明のセンサの製造方法は、前記加締め端子の製造方法によって製造された加締め端子をセンサに組み付ける。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、前工程等から供給された端子金具を1個ずつ正確に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る位置決め装置を含む加締め端子製造装置を例示する平面図である。
【図2】図1の加締め端子製造装置の接続装置付近を拡大した平面図である。
【図3】カートリッジに接続端子が収容された状態を示す斜視図である。
【図4】収容済カートリッジの斜視図である。
【図5】位置決め装置付近を拡大した平面図である。
【図6】位置決め装置の構成を示す平面図である。
【図7】図6のA−A線に沿う断面図である。
【図8】図6のB−B線に沿う断面図である。
【図9】位置決め装置の動作を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
まず、図1〜図4を参照し、本発明の実施形態に係る位置決め装置10を含む加締め端子製造装置について説明する。
図1は加締め端子製造装置100を例示する平面図、図2は加締め端子製造装置100の接続装置200付近を拡大した平面図、図3はカートリッジ70に接続端子20が収容された状態を示す斜視図、図4は収容済カートリッジ72の斜視図である。
【0018】
図1に示すように、加締め端子製造装置100は、収容装置50、パーツフィーダ60、供給レーン102、回収レーン104、接続装置200、及び制御部120を備える。加締め端子製造装置100は、概略、空のカートリッジ70に接続端子20(図3参照)を収容した収容済カートリッジ72を複数の接続装置200に搬送し、各接続装置200において接続端子20とリード線22との接続が作業者300により行われて再び空となったカートリッジ70を回収し、再度、接続端子20を収容する一連の作業を行う装置である。
又、
【0019】
収容装置50は、テーブル52、回収部53、第一ロボットアーム54、ロボットアーム55、第二ロボットアーム56及び供給部57を備える。
テーブル52は平面視円盤状に形成され、軸52a周りに反時計回りに回動する。また、テーブル52の外周部の8か所(周方向の45度おき)には、カートリッジ70をテーブル52上に固定する部位であるロック部52Lが設けられている。
そして、後述する複数の接続装置200から回収レーン104によって回収される空のカートリッジ70が、テーブル52の外側に設けられた細長いトレイ状の回収部53に蓄積される。次に、回収部53の傍らに配置された第一ロボットアーム54がカートリッジ70を持ち上げてテーブル52のロック部52Lへ配置する。
【0020】
一方、ロボットアーム55は、テーブル52の外周に沿って複数配置され、第一ロボットアーム54を基準に反時計回りに45度、90度、135度、180度、225度の位置に合計5個配置されている。
各ロボットアーム55は、それぞれ対応するパーツフィーダ60近傍に配置され、各パーツフィーダ60はそれぞれ種類の異なる接続端子20を収容する。つまり、パーツフィーダ60も各ロボットアーム55に対応してテーブル52の外周に5個配置されている。
そして、ロック部52Lに固定されたカートリッジ70は、テーブル52の回動によって各ロボットアーム55の配置位置に配送され、各ロボットアーム55毎の位置決め部51にそれぞれ保持され、ロボットアーム55に対して位置決めされる。
次に、ロボットアーム55は、対応するパーツフィーダ60から1個ずつ供給された接続端子20を掴み、位置決め部51のカートリッジ70へ収容する。
【0021】
なお、詳しくは後述するが、本発明の特徴部分である位置決め装置10は、シュート63の下流側に配置され、ロボットアーム55は、位置決め装置10で位置決めされた後の端子金具20を掴むようになっている。
又、上記したように、パーツフィーダ60は公知の構成であり、例えば、ボール61を振動させて収容された端子金具の方向や姿勢を整え、姿勢が整った端子金具をアタッチメント(ツーリング)で同一方向に整列させ、さらにシュート63により、整列した端子金具を1個ずつ順次送ることができる。
【0022】
第二ロボットアーム56は、回収部53を基準にテーブル52の回転方向(反時計回り)における下流側(具体的には第一ロボットアーム54の配置位置から反時計回りに270度の位置)に配置される。供給部57は細長いトレイ状に形成され、テーブル52の外側、且つ第二ロボットアーム56の傍らに配置される。
そして、第二ロボットアーム56は、ロック部52Lに固定された収容済カートリッジ72(図4参照)を持ち上げて供給部57へ配置し、供給部57は収容済カートリッジ72を、供給レーン102への供給前に一時的に蓄積する。
【0023】
供給レーン102は細長い無端ベルトから構成され、自身の上流側が供給部57の下流に配置されている。そして、供給部57の収容済カートリッジ72が第三ロボットアーム58により供給レーン102へ搬送され、供給レーン102から接続装置200へ搬送される。
一方、回収レーン104も細長い無端ベルトから構成され、自身の下流側が回収部53の上流に配置されている。そして、接続装置200から空のカートリッジ70が回収レーン104へ搬送され、上記した回収部53へ蓄積される。
【0024】
次に、図2を参照して接続装置200について説明する。なお、本実施形態では接続装置200は、供給レーン102と回収レーン104を挟んで互い違いに合計5つ配置されているが、図示を簡単にするため、図1、図2は1つの接続装置200のみ表示している。
接続装置200は、作業台201上に加締機202、蓄積部203及び回収部204を備え、作業者300は加締機202を用いて収容済カートリッジ72の接続端子20にリード線22を加締めて接続する作業を行う。
そして、供給レーン102から搬送された収容済カートリッジ72は、供給ロボットアーム210で持ち上げられて蓄積部203に一時的に蓄積される。さらに、第一シリンダ211により蓄積部203から一つの収容済カートリッジ72が取出され、第二シリンダ212により加締機202の近傍に搬送される。
【0025】
これにより、作業者300は、加締機202を用いてリード線ユニット24を組立て、接続端子20が抜き出されて空となったカートリッジ70を第二シリンダ212に送ると、第二シリンダ212は第三シリンダ213へ向けて逆方向に搬送する。
第三シリンダ213は、第一シリンダ211と第二シリンダ212との接続部に配置され、第二シリンダ212によって搬送されたカートリッジ70を上記接続部の右方に位置する回収部204へ搬送する。回収部204に配置されたカートリッジ70は、回収ロボットアーム214で持ち上げられて回収レーン104の無端ベルトに搬送される。
なお、作業台201の端部には、組立てられたリード線ユニット24を格納する回収ボックス215が配置される。
【0026】
次に、図3を参照し、カートリッジ70について説明する。カートリッジ70は、蓋部71、底部70b、本体部73、接続端子20を収容する収容部74a〜74e等を備える。なお、以下の説明では、図4に示す収容済カートリッジ72において、接続端子20が外部に露出する面側を正面側とし、蓋部71が設けられる側を平面側とする。
蓋部71は、左右方向を長手方向とする略長方形の板状に形成され、カートリッジ70の平面側に配置されると共に、正面側の縁端は蓋部71が閉じられた状態において底面側へ折り曲げられている。蓋部71は、背面側の軸部75を中心とし、正面側を上下方向に揺動して開閉可能である。
【0027】
軸部75には、つる巻き状のばね部76a、76bが外嵌され、これらばね部76a、76bの一端が底部70bに固定され、他端が蓋部71の内面側に固定されている。これにより、ばね部76a、76bによって蓋部71が閉じるように付勢される。
さらに、蓋部71の正面側には端子押さえ77が設けられ、底部70bの正面側には端子押さえ77と係合する端子挟み78a、78bが設けられている。これにより、図4に示すように、収容部74a〜74eに端子20を収容して蓋部71を閉じたときに、端子押さえ77が端子挟み78a、78bと係合し、接続端子20を保持してカートリッジ70からの脱落を防止する。
【0028】
なお、収容部74a〜74eは、5種類の接続端子20のそれぞれを収容し、接続端子20の後端部(圧着部)20sをカートリッジ70の正面に飛び出させる。但し、図3、図4では、接続端子20のうちの3種類を収容部74a〜74cに収容した状態を示す。
そして、図4に示すように、蓋部71が閉じられた収容済カートリッジ72の正面から、接続端子20の圧着部20sがカートリッジ70の正面に飛び出した状態となる。従って、図2に示すように、作業者300は、カートリッジ70の正面に飛び出した圧着部20sに、対応するリード線22の先端を差し込んだ後、加締機202で圧着部20sを加締めることで、加締め作業を行うことができる。
【0029】
次に、図5〜図9を参照し、本発明の特徴部分である位置決め装置10について説明する。図5は位置決め装置付近10を拡大した平面図、図6は位置決め装置10の構成を示す平面図、図7は図6のA−A線に沿う断面図、図8は図6のB−B線に沿う断面図、図9は位置決め装置10の動作を示す模式図である。
図5に示すように、位置決め装置10は、パーツフィーダ60のシュート63の下流側に配置され、シュート63の先頭に整列されて搬送された端子金具20をロボットアーム30が1個ずつ掴んで位置決め装置10に設置する。そして、ロボットアーム55は、位置決め装置10で位置決めされた端子金具20を掴み、カートリッジ70の収容部74aに配置するようになっている。
【0030】
図6に示すように、位置決め装置10は、ベース部13と、長手方向Lに延びて1個の端子金具20を配置する凹部13rと、ベース部13の長手方向Lの後端(図6の上端)に配置され、長手方向Lに可動する第1ブロック11と、ベース部13における端子金具20の幅方向(長手方向Lに交差する方向)の一端(図6の左端)に配置され、幅方向に可動する第2ブロック12と、を備えている。
なお、図6の上側、下側をそれぞれ「後端」、「先端」とする。
【0031】
凹部13rは、ベース部13の中央付近で端子金具20の外形よりやや大きな長手方向Lに延びる1本の筋状をなすと共に、ベース部13の後端側で幅方向全体に広がり、ベース部13の左壁13cの長手方向L中央部を幅方向に貫通して延びてベース部13の左端まで連通している。
第1ブロック11はベース部13の後端側の凹部13r上に配置され、第2ブロック12はベース部13の左壁13cの凹部13r上に配置されている。
そして、第1ブロック11の先端面が第1可動壁11aとなり、ベース部13の後端面のうち第1ブロック11から最も遠い面が第1固定壁13aとなり、第1可動壁11aと第1固定壁13aとが対向して凹部13rを形成する。
同様に、第2ブロック12の右面が第2可動壁12aとなり、ベース部13のうち第2ブロック12に向く左面が第2固定壁13bとなり、第2可動壁12aと第2固定壁13bとが対向して凹部13rを形成する。
【0032】
又、第1ブロック11の後端面にはシリンダ15が接続され、シリンダ15の伸縮により、第1ブロック11(ひいては第1可動壁11a)が長手方向Lに可動する。同様に、第2ブロック12の左面にはシリンダ16が接続され、シリンダ16の伸縮により、第2ブロック12(ひいては第2可動壁12a)が幅方向に可動する。
【0033】
なお、図7に示すように、幅方向の断面から見て、凹部13rは底面が水平なコの字状である。又、図8に示すように、長手方向Lの断面から見て、凹部13rは底面がそれぞれ水平な底面13s1、13s2を有する段付きのコの字状である。
これらの凹部13rの底面に端子金具20が載置される。又、図8に示すように、長手方向Lの断面から見て、端子金具20の底面は後端側が先端側よりもベース部13側に突出しており、底面13s1、13s2の輪郭(段部)は、対向する端子金具20の下面の輪郭をなぞるように、端子金具20の下面の少なくとも一部と一致する。
換言すると、底面13s1、13s2の輪郭(段部)は、端子金具20の下面と同一高さの段状になっていて、底面13s1、13s2がそれぞれ端子金具20の下面と一致する水平面になっている。これにより、凹部13rの底面に端子金具20が正確に載置されるので、端子金具20をより正確に位置決めできる。
【0034】
次に、図9を参照して、位置決め装置10の動作について説明する。
まず、図9(a)に示すように、第1ブロック11(第1可動壁11a)がベース部13の第1固定壁13aから最も遠ざかり、第2ブロック12(第2可動壁12a)がベース部13の第2固定壁13bから最も遠ざった状態で、ロボットアーム30がシュート63の先頭の1個の端子金具20を掴んで位置決め装置10の凹部13r内に設置する。
このとき、パーツフィーダ60のクリアランスの関係で、シュート63の先頭に搬送された端子金具20の姿勢がバラツキ、その状態の端子金具20をロボットアーム30が掴むので、凹部13rの長手方向Lに対し、端子金具20の長手方向が斜めに設置される。
【0035】
次に、図9(b)に示すように、各シリンダ15、16を伸ばし、第1可動壁11aを長手方向Lに向かって、第2可動壁12aを幅方向に向かって、それぞれ可動させて端子金具20を押す。第2可動壁12aの押圧により、端子金具20が矢印に示すように反時計周りに回動し、凹部13rの長手方向Lに端子金具20の長手方向を平行に揃えて位置決めする。又、第1可動壁11aの押圧により、端子金具20の長手方向の位置を位置決めする。
従って、このように位置決め装置10の凹部13r内で正確に位置決めされて姿勢が整った状態の端子金具20を、ロボットアーム55が掴むので、後工程であるカートリッジ70に正確に端子金具20をセットすることができる。
又、第1可動壁11aと第2可動壁12aが端子金具20から遠ざかり(図9(a))、凹部13rの外形が大きくなった状態で端子金具20を設置することで、端子金具20の姿勢がバラついても端子金具20を凹部13rに設置し易くなる。
【0036】
なお、図9(a)に示すように、端子金具20を設置する際、第2可動壁12aは、ベース部13の左壁13cと面一か、左壁13cよりも凹んだ位置にあるとよい。又、第1可動壁11aは、ベース部13の後端面13d(第1固定壁13aを除く)と離間した位置にあるとよい。
一方、図9(b)に示す端子金具20を押す際、第2可動壁12aは、ベース部13の左壁13cよりも突出させる必要がある。又、第1可動壁11aは、ベース部13の後端面13dに近づけばよく、後端面13dに接してもよい。
【0037】
又、本実施形態では、第1可動壁11aと第1固定壁13aで端子金具20を長手方向Lに挟むようにし、及び第2可動壁12aと第2固定壁13bで、端子金具20を幅方向に挟むようにして、端子金具20を位置決めする。
これにより、端子金具20をより正確に位置決めできる。なお、「端子金具20を挟むようにして」とは、少なくとも第1可動壁11aと第2可動壁12aが端子金具20を押す(接触する)ことができればよく、必ずしも第1固定壁13a及び第2固定壁13bに端子金具20が接触しなくてもよい。勿論、第1固定壁13a及び第2固定壁13bに端子金具20が接触してもよい。
【0038】
又、本実施形態では、第2可動壁12aは、端子金具20の長手方向Lの一部(中央部)のみを押す。
これにより、図9(b)の矢印に示すように、凹部13rの長手方向Lに対し、端子金具20の長手方向が斜めに設置されていても、第2可動壁12aで押した部位を支点にして端子金具20の長手方向が凹部13rの長手方向Lに揃うように回動させることができ、端子金具20をより正確に位置決めできる。
一方、第2可動壁12aが端子金具20の長手方向Lの全面を押した場合、回動の支点が得にくく、端子金具20を回動させ難い場合がある。
【0039】
本発明の実施形態に係る加締め端子の製造方法は、図3に示すように、位置決め装置10を用いて位置決めされた端子金具20をロボットアーム55が掴み、カートリッジ70に端子金具20が有する圧着部20sが外部に露出するようにして配置し、露出した圧着部20sにリード線22を加締め接続する。
カートリッジ70が特許請求の範囲の「所定の装置」に相当する。
所定の装置
又、本発明の実施形態に係るセンサの製造方法は、上記した加締め端子の製造方法によって製造されたリード線ユニット24をセンサに組み付ける。
リード線ユニット24が特許請求の範囲の「加締め端子」に相当する。
【0040】
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
位置決め装置は、第1可動壁と第2可動壁とを備えていればよく、第1固定壁及び第2固定壁は必須ではない。従って、第1固定壁及び第2固定壁を有しない場合、凹部13rは第1可動壁と第2可動壁とで構成されることになる。
又、第2可動壁が端子金具の長手方向の一部を押す位置は、図5の位置決め装置のように端子金具の長手方向の中央に限らず、端子金具の長手方向の端部側でもよい。
【符号の説明】
【0041】
10 位置決め装置
11a 第1可動壁
12a 第2可動壁
13a 第1固定壁
13b 第2固定壁
13s1、13s2 底面
20 端子金具
20s 圧着部
22 リード線
24 加締め端子(リード線ユニット)
70 所定の装置(カートリッジ)
L 長手方向
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】