(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019145945
(43)【公開日】20190829
(54)【発明の名称】スイッチ装置
(51)【国際特許分類】
   H03K 17/16 20060101AFI20190802BHJP
   H03K 17/687 20060101ALI20190802BHJP
   H02M 1/08 20060101ALI20190802BHJP
【FI】
   !H03K17/16 D
   !H03K17/687 A
   !H02M1/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】2018026978
(22)【出願日】20180219
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
【住所又は居所】京都府京都市右京区西院溝崎町21番地
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今村 夢我
【住所又は居所】京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】高橋 俊太郎
【住所又は居所】京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株式会社内
【テーマコード(参考)】
5H740
5J055
【Fターム(参考)】
5H740AA04
5H740BA12
5H740BC01
5H740BC02
5H740JA01
5H740JB01
5H740KK01
5H740MM01
5J055AX23
5J055AX52
5J055AX63
5J055BX16
5J055CX07
5J055CX28
5J055DX13
5J055DX22
5J055EY10
5J055EY13
5J055EY21
5J055FX09
5J055FX13
5J055FX35
5J055GX01
5J055GX07
(57)【要約】
【課題】負荷の電源立上げ時にスイッチが誤動作することを抑制することができるスイッチ装置を提供する。
【解決手段】スイッチと、前記スイッチのドレインと接続される第1端子と、前記スイッチのソースと接続される第2端子と、前記スイッチのゲートと接続される入力端子と、キャパシタと、第1トランジスタと、を有し、前記キャパシタの一端は、前記第1端子に接続され、前記第1トランジスタのゲートは、前記キャパシタの他端に接続され、前記第1トランジスタのドレインは、前記スイッチのゲートに接続され、前記第1トランジスタのソースは、前記第2端子に接続されるスイッチ装置としている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチと、
前記スイッチのドレインと接続される第1端子と、
前記スイッチのソースと接続される第2端子と、
前記スイッチのゲートと接続される入力端子と、
キャパシタと、
第1トランジスタと、
を有し、
前記キャパシタの一端は、前記第1端子に接続され、
前記第1トランジスタのゲートは、前記キャパシタの他端に接続され、
前記第1トランジスタのドレインは、前記スイッチのゲートに接続され、
前記第1トランジスタのソースは、前記第2端子に接続される、スイッチ装置。
【請求項2】
前記キャパシタを寄生容量として含む第2トランジスタをさらに有する、請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
前記スイッチは、トレンチ構造のnチャネルMOSFETで構成され、前記第2トランジスタは、プレーナー構造のnチャネルMOSFETで構成される、請求項2に記載のスイッチ装置。
【請求項4】
第3トランジスタをさらに有し、
前記第3トランジスタのゲートは、前記入力端子に接続され、
前記第3トランジスタのドレインは、前記第1トランジスタのゲートに接続され、
前記第3トランジスタのソースは、前記第2端子に接続される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のスイッチ装置。
【請求項5】
ツェナーダイオードをさらに有し、
前記ツェナーダイオードのカソードは、前記第3トランジスタのドレインに接続され、
前記ツェナーダイオードのアノードは、前記第3トランジスタのソースに接続される、請求項4に記載のスイッチ装置。
【請求項6】
前記第1トランジスタの耐圧は、前記スイッチの耐圧よりも低い、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のスイッチ装置。
【請求項7】
前記キャパシタを寄生容量として含む第2トランジスタと、
第3トランジスタと、をさらに有し、
前記第3トランジスタのゲートは、前記入力端子に接続され、
前記第3トランジスタのドレインは、前記第1トランジスタのゲートに接続され、
前記第3トランジスタのソースは、前記第2端子に接続され、
前記第3トランジスタの耐圧は、前記第2トランジスタの耐圧よりも低い、請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のスイッチ装置と、
前記スイッチ装置の第1端子に接続される負荷と、
を有する、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ローサイドスイッチやハイサイドスイッチなどを駆動するスイッチ装置が種々に開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
ここで、本願発明者は、従来のスイッチ装置について後述するような課題があることを、以下のようなテストを行うことで見出した。
【0004】
図1は、本願発明者がテストを行うために用いたローサイドスイッチIC100の構成を示す回路図である。ローサイドスイッチIC100は、従来構造部分に対してテスト用の構成を付加したものである。具体的に、ローサイドスイッチIC100において、従来構造部分は、ローサイドスイッチM1、抵抗R1、出力端子OUT、入力端子IN、およびグランド端子GNDであり、テスト用に追加した構成は、抵抗Rtと、テスト用端子GTである。
【0005】
ローサイドスイッチM1は、nチャネルMOSFET(MOS電界効果トランジスタ)で構成される。ローサイドスイッチM1のドレインは、出力端子(ドレイン端子)OUTに接続される。ローサイドスイッチM1のソースは、グランド端子GNDに接続される。ローサイドスイッチM1のゲートは、抵抗R1の一端に接続される。抵抗R1の他端は、入力端子INに接続される。
【0006】
出力端子OUTには、本来は、負荷の低電位側が接続される。入力端子INにLow(0V)が印加されることでローサイドスイッチM1はオフとなり、入力端子INにHighが印加されることでローサイドスイッチM1はオンとなる。すなわち、入力端子INに印加される電圧に応じて出力端子OUTとグランド端子GNDとの間の経路の導通/遮断が切替えられる。
【0007】
また、テスト用の構成として、抵抗Rtの一端は、抵抗R1の一端とローサイドスイッチM1のゲートとの接続ノードに接続される。抵抗Rtの他端は、テスト用端子GTに接続される。
【0008】
本願発明者は、テストとして、出力端子OUTにバイポーラアンプ150を介してパルス源200を接続し、入力端子INにグランド(0V)を印加した状態で、出力端子OUTに急峻な電圧立上げを与えたときのローサイドスイッチM1のゲート電圧の挙動をテスト用端子GTに生成されるゲートテスト電圧Vgtにより調査した。出力端子OUTに電圧立上げが生じる状況は、実際のIC使用時では負荷に接続される電源の立ち上げ時に相当する。
【0009】
まず、図1に示すようなテスト用端子GTとグランドとの間に接続される外部抵抗Rを用いない状態でテストを行った。その結果を図2に示す。
【0010】
図2に示すように、出力端子OUTに印加される電圧Voutを0Vから急峻に所定電圧まで立ち上げた場合、ゲートテスト電圧Vgtが0Vより持ち上がった。すなわち、入力端子INにLowが印加されているにも関わらず、ローサイドスイッチM1のゲート電圧が持ち上がることとなり、ローサイドスイッチM1がオンしてしまう。これは、ローサイドスイッチM1に含まれるゲート・ドレイン間の寄生容量C1によるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−345686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本願発明者は、図1に示すようにテスト用端子GTとグランドとの間に外部抵抗Rを接続し、テストを行った。その結果を図3に示す。
【0013】
図3に示すように、出力端子OUTに印加される電圧Voutを0Vから急峻に所定電圧まで立ち上げた場合、ゲートテスト電圧Vgtは期間は限定されるが、やはり持ち上がってしまうことが分かった。従って、この場合でもローサイドスイッチM1がオンとなってしまう不具合が生じる。
【0014】
上記状況に鑑み、本発明は、負荷の電源立上げ時にスイッチが誤動作することを抑制することができるスイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明のスイッチ装置は、
スイッチと、
前記スイッチのドレインと接続される第1端子と、
前記スイッチのソースと接続される第2端子と、
前記スイッチのゲートと接続される入力端子と、
キャパシタと、
第1トランジスタと、
を有し、
前記キャパシタの一端は、前記第1端子に接続され、
前記第1トランジスタのゲートは、前記キャパシタの他端に接続され、
前記第1トランジスタのドレインは、前記スイッチのゲートに接続され、
前記第1トランジスタのソースは、前記第2端子に接続される構成としている(第1の構成)。
【0016】
また、上記第1の構成において、前記キャパシタを寄生容量として含む第2トランジスタをさらに有することとしてもよい(第2の構成)。
【0017】
また、上記第2の構成において、前記スイッチは、トレンチ構造のnチャネルMOSFETで構成され、前記第2トランジスタは、プレーナー構造のnチャネルMOSFETで構成されることとしてもよい(第3の構成)。
【0018】
また、上記第1から第3のいずれかの構成において、
第3トランジスタをさらに有し、
前記第3トランジスタのゲートは、前記入力端子に接続され、
前記第3トランジスタのドレインは、前記第1トランジスタのゲートに接続され、
前記第3トランジスタのソースは、前記第2端子に接続されることとしてもよい(第4の構成)。
【0019】
また、上記第4の構成において、ツェナーダイオードをさらに有し、
前記ツェナーダイオードのカソードは、前記第3トランジスタのドレインに接続され、
前記ツェナーダイオードのアノードは、前記第3トランジスタのソースに接続されることとしてもよい(第5の構成)。
【0020】
また、上記第1から第5のいずれかの構成において、前記第1トランジスタの耐圧は、前記スイッチの耐圧よりも低いこととしてもよい(第6の構成)。
【0021】
また、上記第1の構成において、
前記キャパシタを寄生容量として含む第2トランジスタと、
第3トランジスタと、をさらに有し、
前記第3トランジスタのゲートは、前記入力端子に接続され、
前記第3トランジスタのドレインは、前記第1トランジスタのゲートに接続され、
前記第3トランジスタのソースは、前記第2端子に接続され、
前記第3トランジスタの耐圧は、前記第2トランジスタの耐圧よりも低いこととしてもよい(第7の構成)。
【0022】
また、本発明の電子機器は、上記いずれかの構成のスイッチ装置と、前記スイッチ装置の第1端子に接続される負荷と、を有する。
【発明の効果】
【0023】
本発明のスイッチ装置によれば、入力端子の信号がLowであり、負荷の電源が立ち上げられた場合、第1端子の電圧が急峻に立ち上がるが、キャパシタにより第1トランジスタのゲートがHighとなり、第1トランジスタのオンによってスイッチのゲートにはLowが印加される。従って、スイッチのゲート・ドレイン間の寄生容量が存在しても、スイッチのゲートはLowに抑えられるので、入力端子の信号がLowであるにも関わらずスイッチが誤ってオンとなることを抑制できる。すなわち、負荷の電源立上げ時にスイッチが誤動作することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】テスト用のローサイドスイッチICの構成を示す回路図である。
【図2】テスト用のローサイドスイッチICのテスト結果の一例を示すタイミングチャートである。
【図3】テスト用のローサイドスイッチICのテスト結果の一例を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係るローサイドスイッチICの構成例を示す回路図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るローサイドスイッチICの動作を示すタイミングチャートである。
【図6】ローサイドスイッチM1の縦構造の一例を示す図である。
【図7】寄生容量を利用するために設けられるトランジスタM2の縦構造の一例を示す図である。
【図8】トランジスタM3,M4の縦構造の一例を示す図である。
【図9】車両の一構成例を示す外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0026】
<1.ローサイドスイッチICの構成>
図4は、本発明の一実施形態に係るローサイドスイッチIC1の構成を示す回路図である。ローサイドスイッチIC1は、負荷2の低電位側とグランドとの間を導通/遮断するスイッチ装置である。ローサイドスイッチIC1は、車載や産業機器などに用いることができ、例えば、ローサイドスイッチIC1が車載用である場合は、ローサイドスイッチIC1は車載用IPD(インテリジェントパワーデバイス)の一種となる。
【0027】
ローサイドスイッチIC1は、ローサイドスイッチM1、トランジスタM2(第2トランジスタ)、トランジスタM3(第1トランジスタ)、トランジスタM4(第3トランジスタ)、抵抗R1,R2、およびツェナーダイオードD1を備え、これらの各構成要素を集積化して構成される半導体集積回路装置である。また、ローサイドスイッチIC1は、外部との電気的接続を確立するために、出力端子(第1端子)OUT、入力端子IN、およびグランド端子(第2端子)GNDを有する。
【0028】
出力端子OUTは、電源電圧Vccを印加される負荷2の低電位側を接続するための端子である。負荷2は、例えば、バルブランプ、リレーコイル、ソレノイド、発光ダイオード、または、モータなどを挙げることができる。
【0029】
入力端子INは、外部入力信号を受け付けるための端子である。外部入力信号は、LowまたはHighの各レベルとして入力端子INに印加される。グランド端子GNDは、グランドを印加するための端子である。
【0030】
ローサイドスイッチM1は、nチャネルMOSFETで構成される。ローサイドスイッチM1のドレインは、出力端子(ドレイン端子)OUTに接続される。ローサイドスイッチM1のソースは、グランド端子GNDに接続される。ローサイドスイッチM1のゲートは、抵抗R1の一端に接続される。抵抗R1の他端は、入力端子INに接続される。
【0031】
トランジスタM2は、nチャネルMOSFETで構成される。トランジスタM2のドレインは、出力端子OUTに接続される。トランジスタM2のゲートとソースは、短絡される。これにより、トランジスタM2は、常にオフである。なお、トランジスタM2とトランジスタM1とが同じゲート・ソース間電圧を印加されたときに、トランジスタM2に流れる電流はトランジスタM1の例えば1/100である。
【0032】
トランジスタM2は、ゲート・ドレイン間に寄生容量C2(キャパシタの一例)を含む。寄生容量C2の一端は、出力端子OUTに接続される。
【0033】
トランジスタM3は、nチャネルMOSFETで構成される。トランジスタM3のドレインは、ローサイドスイッチM1のゲートと抵抗R1の一端との接続ノードに接続される。トランジスタM3のゲートは、トランジスタM2のゲートおよびソースが短絡される接続ノードおよび寄生容量C2の他端に接続される。トランジスタM3のソースは、グランド端子GNDに接続される。
【0034】
トランジスタM4は、nチャネルMOSFETで構成される。トランジスタM4のドレインは、トランジスタM3のゲートに接続される。トランジスタM4のソースは、グランド端子GNDに接続される。トランジスタM4のゲートは、抵抗R2の一端に接続される。抵抗R2の他端は、入力端子INに接続される。なお、トランジスタM3の耐圧は、トランジスタM1の耐圧よりも低く、トランジスタM4の耐圧は、トランジスタM2の耐圧よりも低い。これは、トランジスタM3,M4は、トランジスタM1,M2のゲート・ソース間の耐圧に応じた耐圧であればよいからである。
【0035】
ツェナーダイオードD1のカソードは、トランジスタM4のドレインに接続される。ツェナーダイオードD1のアノードは、トランジスタM4のソースに接続される。ツェナーダイオードD1は、トランジスタM4のドレイン・ソース間の電圧をクランプし、トランジスタM4を保護する。
【0036】
<2.ローサイドスイッチICの動作>
このような構成のローサイドスイッチIC1において、入力端子INにLow(0V)が印加された状態で、電源電圧Vccが0Vから急峻に立ち上がった場合、次のような動作となる。なお、このとき、トランジスタM4はオフとなる。
【0037】
出力端子OUTに印加される電圧Voutは、0Vより急峻に立ち上がる。すると、トランジスタM2に含まれるゲート・ドレイン間の寄生容量C2により、トランジスタM3のゲート電圧が立ち上がってHighとなる。これにより、トランジスタM3がオンとなり、ローサイドスイッチM1のゲート電圧VGは、グランドとされる。すなわち、ローサイドスイッチM1にゲート・ドレイン間の寄生容量C1が含まれても、ゲート電圧VGが立ち上がることを回避でき、ローサイドスイッチM1が誤ってオンとなることを抑制できる。上記動作を図5に示す。図5に示すように、電圧Voutが立ち上がっても、ゲート電圧VGは0Vで維持される。
【0038】
また、上述のように電源電圧Vccが立ち上がった後、入力端子INをHighへ切替えると、トランジスタM4のゲート電圧が立ち上がり、トランジスタM4がオンとされる。これにより、トランジスタM3のゲート電圧はLowとなり、トランジスタM3はオフとなる。従って、ローサイドスイッチM1のゲート電圧VGはHighとなり、ローサイドスイッチM1はオンとされる。
【0039】
ここで、トランジスタM2を設けることでそれに含まれる寄生容量C2を用いるのではなく、トランジスタM2の代わりにキャパシタとして単体の容量を設けてもよい。但し、その場合、当該容量には高耐圧が要求されるので、当該容量を設けるためのスペースが大きくなってしまう。この点で、高耐圧のトランジスタM2を設けることでそれに含まれる寄生容量C2を利用したほうが、配置スペースを縮小して高耐圧の容量を設けることができる。
【0040】
<3.MOSFETの縦構造>
次に、ローサイドスイッチIC1におけるローサイドスイッチM1およびトランジスタM2の縦構造について説明する。
【0041】
図6は、ローサイドスイッチM1(nチャネルMOSFET)の縦構造の一例を示す図である。図6に示すように、シリコン基板上にn−型エピタキシャル層51が形成され、これがドレイン領域を構成する。n−型エピタキシャル層51の表層には、nドリフト層52が形成される。nドリフト層52の表層には、pボディ層53が形成される。
【0042】
ローサイドスイッチM1は、トレンチゲート構造で構成された単位が横方向に並べられて構成される。トレンチゲート構造の単位について説明すると、縦方向に延びるゲート電極54は、pボディ層53、nドリフト層52、およびn−型エピタキシャル層51を縦方向に貫通する。ゲート電極54の周囲には、ゲート絶縁膜55が形成される。pボディ層53の表層においてゲート電極54側には、n+型ソース領域56が形成される。pボディ層53の表層において、n+型領域56に対してゲート電極54側と反対側には、p+型領域57が形成される。n+型領域56とp+型領域57の表面側には、ソースメタル58が形成される。ローサイドスイッチM1の横方向両端には、縦方向に延びるポリシリコン部59が形成される。
【0043】
また、図7は、トランジスタM2(nチャネルMOSFET)の縦構造の一例を示す図である。図7に示すトランジスタM2は、プレーナー構造である。図7に示すように、ドレイン領域となるシリコン基板61上にn−型エピタキシャル層62が形成される。n−型エピタキシャル層62に囲まれるように高耐圧pウェル層63が形成される。高耐圧pウェル層63上に低耐圧pウェル層64が形成される。低耐圧pウェル層64に囲まれるようにn+領域65が形成される。n+領域65には、ソースメタル66が接続される。低耐圧pウェル層64の表面には、ゲート67が接続される。
【0044】
このような高耐圧のトランジスタM2を構成することにより、高耐圧のゲート・ドレイン間の寄生容量を構成してキャパシタとして利用することができる。
【0045】
また、図8は、トランジスタM3,M4(nチャネルMOSFET)の縦構造の一例を示す図である。図8に示すトランジスタM3,M4は、プレーナー構造である。図8に示すように、ドレイン領域となるシリコン基板71上にn−型エピタキシャル層72が形成される。n−型エピタキシャル層72上に高耐圧pウェル層73が形成される。高耐圧pウェル層73上に低耐圧pウェル層74が形成される。低耐圧pウェル層74に囲まれるようにn+領域75が形成される。n+領域75には、ソースメタル76が接続される。低耐圧pウェル層74の表面には、ゲート77が接続される。
【0046】
<4.車両への適用>
図9は、車両の一構成例を示す外観図である。本構成例の車両Xは、バッテリ(本図では不図示)と、バッテリから電力供給を受けて動作する種々の電子機器X11〜X18とを搭載している。なお、本図における電子機器X11〜X18の搭載位置については、図示の便宜上、実際とは異なる場合がある。
【0047】
電子機器X11は、エンジンに関連する制御(インジェクション制御、電子スロットル制御、アイドリング制御、酸素センサヒータ制御、及び、オートクルーズ制御など)を行うエンジンコントロールユニットである。
【0048】
電子機器X12は、HID[high intensity discharged lamp]やDRL[daytime running lamp]などの点消灯制御を行うランプコントロールユニットである。
【0049】
電子機器X13は、トランスミッションに関連する制御を行うトランスミッションコントロールユニットである。
【0050】
電子機器X14は、車両Xの運動に関連する制御(ABS[anti-lock brake system]制御、EPS[electric power steering]制御、電子サスペンション制御など)を行うボディコントロールユニットである。
【0051】
電子機器X15は、ドアロックや防犯アラームなどの駆動制御を行うセキュリティコントロールユニットである。
【0052】
電子機器X16は、ワイパー、電動ドアミラー、パワーウィンドウ、ダンパー(ショックアブソーバー)、電動サンルーフ、及び、電動シートなど、標準装備品やメーカーオプション品として、工場出荷段階で車両Xに組み込まれている電子機器である。
【0053】
電子機器X17は、車載A/V[audio/visual]機器、カーナビゲーションシステム、及び、ETC[electronic toll collection system]など、ユーザオプション品として任意で車両Xに装着される電子機器である。
【0054】
電子機器X18は、車載ブロア、オイルポンプ、ウォーターポンプ、バッテリ冷却ファンなど、高耐圧系モータを備えた電子機器である。
【0055】
なお、先に説明したローサイドスイッチIC1、および負荷2は、電子機器X11〜X18のいずれにも組み込むことが可能である。
【0056】
また、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
【0057】
例えば、上記実施形態では、ローサイドスイッチを適用対象としたが、これに限らず、本発明をハイサイドスイッチに適用してもよい。この場合、ハイサイドスイッチICにおいては、電源電圧が印加される電源端子と、負荷の高電位側が接続される出力端子とが備えられ、当該電源端子と当該出力端子の間にハイサイドスイッチが接続される。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、車載用IPDなどに利用することが可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 ローサイドスイッチIC
2 負荷
M1 ローサイドスイッチ
M2〜M4 トランジスタ
C1,C2 寄生容量
D1 ツェナーダイオード
R1,R2 抵抗
OUT 出力端子
IN 入力端子
GND グランド端子
100 ローサイドスイッチIC
150 バイポーラアンプ
200 パルス源
Rt 抵抗
GT テスト用端子
R 外部抵抗
X 車両
X11〜X18 電子機器
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】