【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成29年度総務省「ミリ波帯による高速移動用バックホール技術の研究開発」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
第1無線通信装置の無線通信相手候補の第2無線通信装置が無線通信に使用するビームを前記第1無線通信装置に割り当てることが成功した割合であるビーム割当成功率を算出するビーム割当成功率算出部と、
前記第1無線通信装置の複数の無線通信相手候補の第2無線通信装置の中から、前記ビーム割当成功率が閾値以上である第2無線通信装置を前記第1無線通信装置の無線通信相手に選択する無線通信装置選択部と、
を備える無線通信システム。
前記無線通信装置選択部は、第2無線通信装置が無線通信に使用するビームのビーム方向が前記第1無線通信装置に適する第2無線通信装置を優先して前記第1無線通信装置の無線通信相手に選択する、
請求項1に記載の無線通信システム。
自端末装置の無線通信相手候補の基地局装置が無線通信に使用するビームを自端末装置に割り当てることが成功した割合であるビーム割当成功率を算出するビーム割当成功率算出部と、
自端末装置の複数の無線通信相手候補の基地局装置の中から、前記ビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置を自端末装置の無線通信相手に選択する基地局選択部と、
を備える端末装置。
端末装置の無線通信相手候補の基地局装置が無線通信に使用するビームを前記端末装置に割り当てることが成功した割合であるビーム割当成功率を算出するビーム割当成功率算出部と、
前記端末装置の複数の無線通信相手候補の基地局装置の中から、前記ビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置を前記端末装置の無線通信相手に選択する基地局選択部と、
前記基地局選択部の選択結果の基地局装置を示す基地局情報を前記端末装置へ送信する基地局情報送信部と、
を備える管理装置。
端末装置の無線通信相手候補の基地局装置が無線通信に使用するビームを前記端末装置に割り当てることが成功した割合であるビーム割当成功率を算出するビーム割当成功率算出部と、
前記端末装置の複数の無線通信相手候補の基地局装置の前記ビーム割当成功率を前記端末装置へ送信する基地局情報送信部と、を備える管理装置と、
自端末装置の複数の無線通信相手候補の基地局装置の中から、前記管理装置から受信した前記ビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置を自端末装置の無線通信相手に選択する基地局選択部を備える端末装置と、
を備える無線通信システム。
ビーム割当成功率算出部が、第1無線通信装置の無線通信相手候補の第2無線通信装置が無線通信に使用するビームを前記第1無線通信装置に割り当てることが成功した割合であるビーム割当成功率を算出するビーム割当成功率算出ステップと、
無線通信装置選択部が、前記第1無線通信装置の複数の無線通信相手候補の第2無線通信装置の中から、前記ビーム割当成功率が閾値以上である第2無線通信装置を前記第1無線通信装置の無線通信相手に選択する無線通信装置選択ステップと、
を含む無線通信相手選択方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【0015】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る無線通信システムの概略構成図である。図1において、無線通信システム1は、端末装置10と複数の基地局装置30−1、・・・、30−Nとを備える。Nは1以上の整数である。以下、基地局装置30−1、・・・、30−Nを特に区別しないときは「基地局装置30」と称する。基地局装置30は、指向性を有する複数のビームを送信することができる。端末装置10は、基地局装置30に無線により接続して通信を行う。
【0016】
無線通信システム1は、例えば、鉄道車両の客車内に備えられる。鉄道車両の客車内は、客車内の壁や天井等で電波の多重反射が発生する無線環境(電波多重反射環境)である。また、鉄道車両の客車内では、乗客により電波が遮蔽される場合がある。このため、端末装置10が例えば基地局装置30−1から受信する電波の受信電力を示す受信電力指標(例えば受信RSSIや受信SNR)が他の基地局装置30に比して良くても、当該端末装置10にとって基地局装置30−1との間の通信品質が他の基地局装置30よりも良いとは限らない。
【0017】
図2は、本実施形態に係る端末装置10の概略の構成例を示すブロック図である。図2において、端末装置10は、無線部11と、基地局サーチ部12と、ビーム割当成功率算出部13と、通信制御部14と、基地局選択部15と、記憶部16と、閾値設定部17とを備える。無線部11は、端末装置10のアンテナ(図示せず)を介して、無線信号を送受する。基地局サーチ部12は、基地局装置30から送信されるビーム毎に無線品質を測定する。無線品質として、RSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)、SNR(Signal to Noise Ratio:信号対雑音比)、SINR(Signal to Interference Noise power Ratio:信号対干渉雑音電力比)、CINR(Carrier to Interference and Noise power Ratio:搬送波対干渉波及び雑音電力比)などを適用してもよい。
【0018】
ビーム割当成功率算出部13は、自端末装置10の無線通信相手候補の基地局装置30が無線通信に使用するビームを自端末装置10に割り当てることが成功した割合であるビーム割当成功率を算出する。通信制御部14は、端末装置10の無線通信の制御を行う。通信制御部14は、自端末装置10の無線通信相手に選択された基地局装置30に対して無線により通信の接続を行う。基地局選択部15は、自端末装置10の複数の無線通信相手候補の基地局装置30の中から、ビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置30を自端末装置10の無線通信相手に選択する。記憶部16は、データを格納する。
【0019】
閾値設定部17は、基地局装置30の混雑度に応じて当該基地局装置30に適用するビーム割当成功率の閾値を変更する。基地局装置30の混雑度が混雑度閾値よりも大きい場合には当該基地局装置30に適用するビーム割当成功率の閾値を大きくする。これは、同じ通信品質を確保できる複数の基地局装置30が存在していたとしても、混雑度が大きい基地局装置30ほど、自端末装置10が利用できる無線リソースが減少する可能性があるので、混雑度が大きい基地局装置30との無線通信を避ける方が良いからである。基地局装置30の混雑度を示す情報として、例えば、基地局装置30に接続中の端末装置10の台数(接続端末数)、基地局装置30の無線リソース使用率、基地局装置30の情報処理装置(CPU)の負荷の度合いなどが挙げられる。
【0020】
端末装置10として、スマートフォンやタブレット型のコンピュータ(タブレットPC)等の携帯通信端末装置を適用してもよい。
【0021】
図3は、本実施形態に係る基地局装置30の概略の構成例を示すブロック図である。図3において、基地局装置30は、無線部31と、ビーム制御部32とを備える。無線部31は、基地局装置30のアンテナ(図示せず)を介して、無線信号を送受する。ビーム制御部32は、基地局装置30のアンテナから送信されるビームの制御を行う。
【0022】
次に図4を参照して、本実施形態に係る基地局選択方法の概略を説明する。図4は、本実施形態に係る基地局選択方法の概略フローチャートである。
【0023】
(ステップS1) 端末装置10は、各基地局装置30に対してビーム割当要求を送信する、又は、基地局装置30が自発的にビーム割当の結果を送信することにより、各基地局装置30からビーム割当の結果を受信する。端末装置10は、基地局装置30毎に、ビーム割当の結果に基づいてビーム割当成功率を算出する。
【0024】
(ステップS2) 端末装置10は、各基地局装置30のビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置30を自端末装置10の無線通信相手に選択する。ビーム割当成功率の閾値は、予め設定される。端末装置10は、ビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置30が複数存在する場合には、ビーム割当成功率以外の基地局選択指標に基づいて、ビーム割当成功率が閾値以上である複数の基地局装置30の中から自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30を選択する。ビーム割当成功率以外の基地局選択指標として、基地局装置30の各ビームの無線品質、基地局装置30の各ビームのビーム方向、基地局装置30における端末装置10の平均接続時間などがある。
【0025】
(ステップS3) 端末装置10は、自端末装置10の無線通信相手(接続相手)に選択された基地局装置30に対して無線により通信の接続を行う。
【0026】
次に、図5から図8を参照して、本実施形態に係る基地局選択方法の実施例を説明する。図5、図7及び図8は、本実施形態に係る基地局選択方法の実施例を示すシーケンスチャートである。図6は、本実施形態に係る基地局情報の構成例を示す図である。
【0027】
(実施例1)
図5を参照して、本実施形態に係る基地局選択方法の実施例1を説明する。実施例1では、ビーム割当成功率と、ビーム割当成功率以外の基地局選択指標として各ビームの無線品質とを使用して、端末装置10の無線通信相手の基地局装置30を選択する。
【0028】
(ステップS10:ビーム割当状況の調査)
ステップS10は、ステップS11,S12,S13を含む段階であって、ビーム割当状況の調査を行うビーム割当状況調査段階である。各基地局装置30は、一定の周期で、全ビームを順次又は一斉に送信する。基地局装置30から送信されるビームは、基地局識別子(基地局ID)及びビーム識別子(ビームID)を含むリファレンス信号又はビーコン等の無線信号を有するビームである。これにより、あるビームがどの基地局装置30から送信されたどのビームであるのかを識別することができる。
【0029】
(ステップS11) 端末装置10の基地局サーチ部12は、基地局装置30−1の特定のビームIDのビームの割当を要求するビーム割当要求を、基地局装置30−1へ送信する、又は、基地局装置30−1が自発的にビーム割当の結果を送信することにより、基地局装置30−1からビーム割当の結果を受信する。基地局装置30−1に対して割当を要求するビームは、基地局装置30−1の複数のビームのうち、所定の無線品質を満足するビームであってもよく、又は、最良の無線品質のビームであってもよい。又は、端末装置10の基地局サーチ部12は、基地局装置30−1に対して、全ビームを対象に任意のビームの割当を要求してもよい。
【0030】
(ステップS12) 基地局装置30−1のビーム制御部32は、端末装置10から受信したビーム割当要求に応じて、ビーム割当の結果の情報として自己の基地局IDとビームIDとを端末装置10へ返信する。ビーム割当の結果のビームIDは、端末装置10から要求された特定のビームIDのビームを割り当てることができる場合には当該特定のビームIDであり、一方、端末装置10から要求された特定のビームIDのビームを割り当てることができない場合には無効を示す無効値である。
【0031】
(ステップS13) 端末装置10の基地局サーチ部12は、基地局装置30−1から受信したビーム割当の結果のビームIDが無効値ではなく特定のビームIDである場合、当該特定のビームIDのビームの無線品質も受信する。次いで、基地局サーチ部12は、基地局装置30−1から受信したビーム割当の結果の基地局IDと無効値ではない特定のビームIDと当該特定のビームIDのビームの測定結果の無線品質とを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、基地局装置30−1のビーム割当情報として、基地局装置30−1の基地局IDと無効値ではない特定のビームIDと当該特定のビームIDのビームの無線品質との組を格納する。
【0032】
一方、基地局装置30−1から受信したビーム割当の結果のビームIDが無効値である場合、基地局サーチ部12は、基地局装置30−1から受信したビーム割当の結果の基地局IDとビームIDの無効値とを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、基地局装置30−1のビーム割当情報として、基地局装置30−1の基地局IDとビームIDの無効値との組を格納する。
【0033】
上記のステップS11,S12,S13の手順(ステップS10)は、基地局装置30−1以外の他の基地局装置30に対しても、同様に実行される。また、当該ステップS10は、各基地局装置30に対して、複数回(M回)繰り返し実行される。これにより、端末装置10の記憶部16には、基地局装置30毎に、M回のビーム割当情報が格納される。
【0034】
(ステップS20:基地局の選択)
ステップS20は、ステップS21,S22を含む段階であって、基地局の選択を行う基地局選択段階である。
【0035】
(ステップS21) 端末装置10のビーム割当成功率算出部13は、記憶部16から、各基地局装置30のM回のビーム割当情報(基地局ID、ビームID、無線品質)を読み出す。
【0036】
(ステップS22) ビーム割当成功率算出部13は、基地局装置30毎に、ビーム割当成功率を算出する。ビーム割当成功率の算出式は、次式で表される。
ビーム割当成功率(単位は%)=「(割当成功のビームIDの個数)÷M」×100
但し、割当成功のビームIDは、無効値ではないビームIDである。
【0037】
基地局選択部15は、基地局装置30毎に、無線品質のレベルを判断する。無線品質のレベルの判断方法として、一つの基地局装置30の全ての無線品質(最大M個)に基づいて、当該基地局装置30の無線品質のレベルを判断する。例えば、一つの基地局装置30について、全ての無線品質(最大M個)の平均値を算出し、当該基地局装置30の無線品質のレベルを決定する。
【0038】
ビーム割当成功率算出部13は、各基地局装置30の基地局IDとビーム割当成功率とを、各基地局装置30の基地局情報として記憶部16に書き込む。基地局選択部15は、各基地局装置30の基地局IDと無線品質のレベルとを、各基地局装置30の基地局情報として記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、図6に例示されるように、基地局情報として、基地局装置30毎に、基地局IDとビーム割当成功率と無線品質(レベル)との組を格納する。図6の例では、基地局情報として、4個(N=4)の基地局装置30に対して、それぞれに、基地局IDとビーム割当成功率と無線品質(レベル)との組が格納されている。また、図6の例では、無線品質のレベルは、「高」、「中」及び「低」の3段階にレベル分けされている。
【0039】
次いで、端末装置10の基地局選択部15は、記憶部16に格納された各基地局装置30の基地局情報(基地局IDとビーム割当成功率と無線品質(レベル))に基づいて、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30を選択する。基地局選択部15は、該選択された自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30の基地局IDを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30の基地局IDを格納する。
【0040】
図6の基地局情報の例を使用して、実施例1に係る基地局装置選択方法を具体的に説明する。ビーム割当成功率の閾値は、予め設定される。ここでのビーム割当成功率の閾値の一例として、「閾値=95%」とする。また、ここでの基地局装置選択方法の一例として、ビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置30が複数存在する場合には、ビーム割当成功率以外の基地局選択指標が最良である基地局装置30を自端末装置10の無線通信相手に選択する。ここでのビーム割当成功率以外の基地局選択指標の一例として、無線品質のレベルを使用する。
【0041】
基地局選択部15は、図6の基地局情報から、ビーム割当成功率が95%以上である基地局IDを抽出する。この結果、2個の基地局ID「BSID1」及び「BSID3」が抽出される。基地局選択部15は、基地局ID「BSID1」及び「BSID3」のそれぞれの無線品質のレベルを、図6の基地局情報から取得する。基地局ID「BSID1」の無線品質のレベルは「高」である。基地局ID「BSID3」の無線品質のレベルは「中」である。基地局選択部15は、ビーム割当成功率が95%以上である基地局ID「BSID1」及び「BSID3」の中から無線品質のレベルが良い方の基地局ID「BSID1」を、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30として選択する。基地局選択部15は、該選択された基地局ID「BSID1」を記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30の基地局ID「BSID1」を格納する。
【0042】
(実施例2)
図7を参照して、本実施形態に係る基地局選択方法の実施例2を説明する。実施例2では、ビーム割当成功率と、ビーム割当成功率以外の基地局選択指標として各ビームの無線品質及びビーム方向とを使用して、端末装置10の無線通信相手の基地局装置30を選択する。
【0043】
(ステップS10a:ビーム割当状況の調査)
ステップS10aは、ステップS11,S12a,S13aを含む段階であって、ビーム割当状況の調査を行うビーム割当状況調査段階である。各基地局装置30は、一定の周期で、全ビームを順次又は一斉に送信する。基地局装置30から送信されるビームは、基地局ID及びビームIDを含むリファレンス信号又はビーコン等の無線信号を有するビームである。これにより、あるビームがどの基地局装置30から送信されたどのビームであるのかを識別することができる。
【0044】
ステップS11は上述した図5の実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
【0045】
(ステップS12a) ステップS12aは上述した図5の実施例1のステップS12と同様である。但し、基地局装置30は、端末装置10から要求された特定のビームIDのビームを割り当てることができる場合には、ビーム割当の結果の情報として、上述した実施例1の基地局IDとビームIDに加えてさらに当該ビームIDのビームのビーム方向を端末装置10へ返信する。端末装置10から要求された特定のビームIDのビームを割り当てることができない場合には、上述した実施例1と同様に、基地局装置30は、自己の基地局IDとビームIDの無効値とを端末装置10へ返信する。
【0046】
(ステップS13a) 端末装置10の基地局サーチ部12は、基地局装置30から受信したビーム割当の結果のビームIDが無効値ではなく特定のビームIDである場合、当該特定のビームIDのビームの無線品質を測定する。次いで、基地局サーチ部12は、基地局装置30から受信したビーム割当の結果の基地局IDと無効値ではない特定のビームIDと当該特定のビームIDのビームのビーム方向と当該特定のビームIDのビームの測定結果の無線品質とを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、基地局装置30のビーム割当情報として、基地局装置30の基地局IDと無効値ではない特定のビームIDと当該特定のビームIDのビームのビーム方向と当該特定のビームIDのビームの無線品質との組を格納する。
【0047】
一方、基地局装置30から受信したビーム割当の結果のビームIDが無効値である場合、基地局サーチ部12は、基地局装置30から受信したビーム割当の結果の基地局IDとビームIDの無効値とを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、基地局装置30のビーム割当情報として、基地局装置30の基地局IDとビームIDの無効値との組を格納する。
【0048】
上記のステップS11,S12a,S13aの手順(ステップS10a)は、各基地局装置30に対して、同様に、複数回(M回)繰り返し実行される。これにより、端末装置10の記憶部16には、基地局装置30毎に、M回のビーム割当情報が格納される。
【0049】
(ステップS20a:基地局の選択)
ステップS20aは、ステップS21a,S22aを含む段階であって、基地局の選択を行う基地局選択段階である。
【0050】
(ステップS21a) 端末装置10のビーム割当成功率算出部13は、記憶部16から、各基地局装置30のM回のビーム割当情報(基地局ID、ビームID、無線品質、ビーム方向)を読み出す。
【0051】
(ステップS22a) ビーム割当成功率算出部13は、上述した実施例1と同様に、基地局装置30毎に、ビーム割当成功率の算出を行う。基地局選択部15は、上述した実施例1と同様に、基地局装置30毎に、無線品質のレベルの判断を行う。
【0052】
基地局選択部15は、基地局装置30毎に、M回のビーム割当情報のビーム方向に基づいて代表ビーム方向を判断する。基地局装置30の代表ビーム方向は、端末装置10に対する当該基地局装置30の方向を示す情報である。基地局装置30の代表ビーム方向は、例えば、M回のビーム割当情報のビーム方向から算出される平均的なビーム方向である。
【0053】
ビーム割当成功率算出部13は、各基地局装置30の基地局IDとビーム割当成功率とを、各基地局装置30の基地局情報として記憶部16に書き込む。基地局選択部15は、各基地局装置30の基地局IDと無線品質のレベルと代表ビーム方向とを、各基地局装置30の基地局情報として記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、基地局情報として、基地局装置30毎に、基地局IDとビーム割当成功率と無線品質(レベル)と代表ビーム方向との組を格納する。
【0054】
次いで、端末装置10の基地局選択部15は、記憶部16に格納された各基地局装置30の基地局情報に基づいて、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30を選択する。基地局選択部15は、該選択された自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30の基地局IDを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30の基地局IDを格納する。
【0055】
実施例2に係る基地局装置選択方法では、基地局装置30が無線通信に使用するビームのビーム方向が端末装置10に適する基地局装置30を優先して当該端末装置10の無線通信相手に選択する。例えば、図6の基地局情報における「閾値=95%」以上である基地局ID「BSID1」及び「BSID3」について、基地局ID「BSID1」の無線品質のレベルは「高」であり、基地局ID「BSID3」の無線品質のレベルは「中」である。ここで、基地局ID「BSID1」の代表ビーム方向よりも、基地局ID「BSID3」の代表ビーム方向が自端末装置10に適する場合には、基地局選択部15は、基地局ID「BSID3」を、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30として選択する。基地局選択部15は、該選択された基地局ID「BSID3」を記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30の基地局ID「BSID3」を格納する。
【0056】
端末装置10に適する代表ビーム方向は、基地局装置30が設置されている例えば鉄道車両の客車内において、当該端末装置10との距離が比較的短いと判断できる基地局装置30の代表ビーム方向であってもよい。
【0057】
なお、上述した実施例2では、基地局選択指標の例として各ビームの無線品質及びビーム方向を使用したが、基地局選択指標として、基地局装置30における端末装置10の平均接続時間を使用してもよい。例えば、端末装置10が移動中には、平均接続時間がより短い基地局装置30を当該端末装置10の無線通信相手の基地局装置30に選択する。一方、端末装置10が静止中には、平均接続時間がより長い基地局装置30を当該端末装置10の無線通信相手の基地局装置30に選択する。これは、移動中の端末装置10が同じ基地局装置30に接続し続ける時間は、静止中の端末装置10が同じ基地局装置30に接続し続ける時間よりも短いと考えられるからである。つまり、移動中の端末装置10にとっては平均接続時間がより短い基地局装置30が適しており、一方、静止中の端末装置10にとっては平均接続時間がより長い基地局装置30が適しているとの知見に基づくものである。
【0058】
(実施例3)
図8を参照して、本実施形態に係る基地局選択方法の実施例3を説明する。実施例3では、基地局装置30の混雑度に応じて当該基地局装置30に適用するビーム割当成功率の閾値を変更する。ここでは、基地局装置30の混雑度の一例として、接続端末数を使用する。
【0059】
(ステップS10b:ビーム割当状況の調査)
ステップS10bは、ステップS11,S12b,S13bを含む段階であって、ビーム割当状況の調査を行うビーム割当状況調査段階である。各基地局装置30は、一定の周期で、全ビームを順次又は一斉に送信する。基地局装置30から送信されるビームは、基地局ID及びビームIDを含むリファレンス信号又はビーコン等の無線信号を有するビームである。これにより、あるビームがどの基地局装置30から送信されたどのビームであるのかを識別することができる。
【0060】
ステップS11は上述した図5の実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
【0061】
(ステップS12b) ステップS12bは上述した図5の実施例1のステップS12と同様である。但し、基地局装置30は、ビーム割当の結果の情報として、上述した実施例1の基地局IDとビームIDに加えてさらに自基地局装置30の接続端末数を端末装置10へ返信する。
【0062】
(ステップS13b) 端末装置10の基地局サーチ部12は、基地局装置30から受信したビーム割当の結果のビームIDが無効値ではなく特定のビームIDである場合、当該特定のビームIDのビームの無線品質を測定する。次いで、基地局サーチ部12は、基地局装置30から受信したビーム割当の結果の基地局IDと無効値ではない特定のビームIDと接続端末数と当該特定のビームIDのビームの測定結果の無線品質とを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、基地局装置30のビーム割当情報として、基地局装置30の基地局IDと無効値ではない特定のビームIDと接続端末数と当該特定のビームIDのビームの無線品質との組を格納する。
【0063】
一方、基地局装置30から受信したビーム割当の結果のビームIDが無効値である場合、基地局サーチ部12は、基地局装置30から受信したビーム割当の結果の基地局IDとビームIDの無効値と接続端末数とを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、基地局装置30のビーム割当情報として、基地局装置30の基地局IDとビームIDの無効値と接続端末数との組を格納する。
【0064】
上記のステップS11,S12b,S13bの手順(ステップS10b)は、各基地局装置30に対して、同様に、複数回(M回)繰り返し実行される。これにより、端末装置10の記憶部16には、基地局装置30毎に、M回のビーム割当情報が格納される。
【0065】
(ステップS20b:基地局の選択)
ステップS20bは、ステップS21b,S22bを含む段階であって、基地局の選択を行う基地局選択段階である。
【0066】
(ステップS21b) 端末装置10のビーム割当成功率算出部13は、記憶部16から、各基地局装置30のM回のビーム割当情報(基地局ID、ビームID、無線品質、接続端末数)を読み出す。
【0067】
(ステップS22b) ビーム割当成功率算出部13は、上述した実施例1と同様に、基地局装置30毎に、ビーム割当成功率の算出を行う。基地局選択部15は、上述した実施例1と同様に、基地局装置30毎に、無線品質のレベルの判断を行う。ビーム割当成功率算出部13は、各基地局装置30の基地局IDとビーム割当成功率とを、各基地局装置30の基地局情報として記憶部16に書き込む。基地局選択部15は、各基地局装置30の基地局IDと無線品質のレベルとを、各基地局装置30の基地局情報として記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、基地局情報として、基地局装置30毎に、基地局IDとビーム割当成功率と無線品質(レベル)との組を格納する。
【0068】
閾値設定部17は、基地局装置30毎に、接続端末数に応じて各基地局装置30に適用するビーム割当成功率の閾値を変更する。
【0069】
実施例3に係る閾値設定方法では、閾値設定部17は、基地局装置30の接続端末数が所定の接続端末数閾値よりも大きい場合に、当該基地局装置30に適用するビーム割当成功率の閾値を、所定の第1閾値に所定の加算値を加算した値に設定する。一方、閾値設定部17は、基地局装置30の接続端末数が所定の接続端末数閾値以下である場合、当該基地局装置30に適用するビーム割当成功率の閾値を、所定の第1閾値に設定する。
【0070】
次いで、端末装置10の基地局選択部15は、上述した実施例1と同様に、記憶部16に格納された各基地局装置30の基地局情報に基づいて、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30を選択する。
【0071】
但し、基地局選択部15は、各基地局装置30のビーム割当成功率と比較する閾値には、閾値設定部17により設定された各基地局装置30のビーム割当成功率の閾値を使用する。これにより、基地局選択部15は、ある基地局装置30のビーム割当成功率が当該基地局装置30に対して設定されたビーム割当成功率の閾値以上である場合に、基地局情報から当該基地局装置30の基地局IDを抽出する。基地局選択部15は、当該抽出された基地局IDが1個である場合には、当該抽出された基地局IDの基地局装置30を自端末装置10の無線通信相手に選択する。一方、基地局選択部15は、当該抽出された基地局IDが複数ある場合には、上述した実施例1と同様に、ビーム割当成功率以外の基地局選択指標である無線品質のレベルが最良である基地局装置30を自端末装置10の無線通信相手に選択する。
【0072】
基地局選択部15は、自端末装置10の無線通信相手に選択した基地局装置30の基地局IDを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30の基地局IDを格納する。
【0073】
上述した第1実施形態によれば、端末装置10が、自端末装置10の無線通信相手候補の基地局装置30が無線通信に使用するビームを自端末装置10に割り当てることが成功した割合であるビーム割当成功率を算出するビーム割当成功率算出部13と、自端末装置10の複数の無線通信相手候補の基地局装置30の中から、ビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置30を自端末装置10の無線通信相手に選択する基地局選択部15と、を備える。これにより、端末装置10は閾値以上のビーム割当成功率を有する基地局装置30に接続して無線通信を行うので、当該端末装置10の無線通信がより安定するという効果が得られる。
【0074】
また、基地局選択部15は、基地局装置30が無線通信に使用するビームのビーム方向が自端末装置10に適する基地局装置30を優先して自端末装置10の無線通信相手に選択してもよい。これにより、端末装置10の無線通信がさらに安定するという効果が得られる。
【0075】
また、閾値設定部17は、基地局装置30の混雑度に応じて当該基地局装置30に適用するビーム割当成功率の閾値を変更してもよい。これにより、基地局装置30の混雑度、例えば基地局装置30の無線環境や負荷の状況に合ったビーム割当成功率の閾値を使用することができる。
【0076】
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態に係る無線通信システムの概略構成図である。図9において図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図9に示される無線通信システム100は、端末装置10と複数の基地局装置30と管理装置50とを備える。管理装置50は、各基地局装置30と通信回線で接続される。
【0077】
図10は、本実施形態に係る管理装置50の概略の構成例を示すブロック図である。図10において、管理装置50は、通信部51とビーム割当成功率算出部52と基地局情報送信部53と記憶部54とを備える。通信部51は、自管理装置50の外部の装置と通信を行う。ビーム割当成功率算出部52は、端末装置10の無線通信相手候補の基地局装置30が無線通信に使用するビームを当該端末装置10に割り当てることが成功した割合であるビーム割当成功率を算出する。基地局情報送信部53は、端末装置10の複数の無線通信相手候補の基地局装置30のビーム割当成功率を当該端末装置10へ送信する。記憶部54は、データを格納する。
【0078】
次に、図11を参照して、本実施形態に係る基地局選択方法の実施例を説明する。図11は、本実施形態に係る基地局選択方法の実施例を示すシーケンスチャートである。
【0079】
(ステップS10c:ビーム割当状況の調査)
ステップS10cでは、上述した第1実施形態の実施例1(図5)と同様に、ステップS11、S12及びS13(図示せず)が行われる。したがって、ステップS10cは、ステップS11,S12,S13,S14を含む段階であって、ビーム割当状況の調査を行うビーム割当状況調査段階である。各基地局装置30は、一定の周期で、全ビームを順次又は一斉に送信する。基地局装置30から送信されるビームは、基地局識別子(基地局ID)及びビーム識別子(ビームID)を含むリファレンス信号又はビーコン等の無線信号を有するビームである。これにより、あるビームがどの基地局装置30から送信されたどのビームであるのかを識別することができる。
【0080】
ステップS11,S12及びS13は上述した図5の実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
【0081】
(ステップS14) 基地局装置30のビーム制御部32は、ビーム割当情報として自己の基地局IDとビームIDとを管理装置50へ送信する。ビーム割当情報のビームIDは、上述した図5の実施例1のステップS12のビーム割当の結果のビームIDと同じである。したがって、ビーム割当情報のビームIDは、端末装置10にビームを割り当てできる場合には当該ビームのビームIDであり、一方、端末装置10にビームを割り当てできない場合にはビームIDの無効値である。管理装置50は、基地局装置30から受信したビーム割当情報を記憶部54に書き込む。これにより、記憶部54は、基地局装置30のビーム割当情報として、基地局装置30の基地局IDとビームIDとの組を格納する。
【0082】
上記のステップS10cは、各基地局装置30に対して、同様に、複数回(M回)繰り返し実行される。これにより、端末装置10の記憶部16には、上述した第1実施形態の実施例1(図5)と同様に、基地局装置30毎に、M回のビーム割当情報が格納される。また、管理装置50の記憶部54には、基地局装置30毎に、M回のビーム割当情報が格納される。
【0083】
(ステップS30:ビーム割当成功率の通知)
ステップS30は、ステップS31,S32,S33を含む段階であって、ビーム割当成功率を管理装置50から端末装置10へ通知するビーム割当成功率通知段階である。
【0084】
(ステップS31) 管理装置50のビーム割当成功率算出部52は、記憶部54から、各基地局装置30のM回のビーム割当情報(基地局ID、ビームID)を読み出す。ビーム割当成功率算出部52は、基地局装置30毎に、ビーム割当成功率を算出する。ビーム割当成功率の算出式は、上述した第1実施形態の実施例1と同様に、次式で表される。
ビーム割当成功率(単位は%)=「(割当成功のビームIDの個数)÷M」×100
但し、割当成功のビームIDは、無効値ではないビームIDである。
ビーム割当成功率算出部52は、各基地局装置30の基地局IDとビーム割当成功率とを、各基地局装置30の基地局情報として記憶部54に書き込む。
【0085】
(ステップS32) 管理装置50の基地局情報送信部53は、記憶部54から、各基地局装置30の基地局情報(基地局ID、ビーム割当成功率)を読み出す。基地局情報送信部53は、各基地局装置30の基地局情報(基地局ID、ビーム割当成功率)を端末装置10へ送信する。この基地局情報の送信方法は、端末装置10に個別に送信してもよく、又は、ブロードキャストにより送信してもよい。また、基地局情報として接続端末数や無線品質レベル等の情報を送信してもよい。
【0086】
(ステップS33) 端末装置10は、管理装置50から送信された各基地局装置30の基地局情報(基地局ID、ビーム割当成功率)を受信する。端末装置10の基地局選択部15は、当該受信した基地局情報(基地局ID、ビーム割当成功率)を記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、基地局情報として、基地局装置30毎に、基地局IDとビーム割当成功率との組を格納する。
【0087】
(ステップS20c:基地局の選択)
ステップS20cは、ステップS21c,S22cを含む段階であって、基地局の選択を行う基地局選択段階である。
【0088】
(ステップS21c) 端末装置10の基地局選択部15は、記憶部16から、各基地局装置30のM回のビーム割当情報(基地局ID、ビームID、無線品質)と、各基地局装置30の基地局情報(基地局ID、ビーム割当成功率)とを読み出す。
【0089】
(ステップS22c) 端末装置10の基地局選択部15は、上述した第1実施形態の実施例1と同様に、基地局装置30毎に、無線品質のレベルの判断を行う。
【0090】
次いで、端末装置10の基地局選択部15は、上述した第1実施形態の実施例1と同様に、各基地局装置30の基地局情報(基地局IDとビーム割当成功率と無線品質(レベル))に基づいて、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30を選択する。基地局選択部15は、該選択された自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30の基地局IDを記憶部16に書き込む。これにより、記憶部16は、自端末装置10の無線通信相手の基地局装置30の基地局IDを格納する。
【0091】
上述した第2実施形態によれば、管理装置50が、端末装置10の無線通信相手候補の基地局装置30が無線通信に使用するビームを当該端末装置10に割り当てることが成功した割合であるビーム割当成功率を算出するビーム割当成功率算出部52と、端末装置10の複数の無線通信相手候補の基地局装置30のビーム割当成功率を当該端末装置10へ送信する基地局情報送信部53とを備え、端末装置10が、自端末装置10の複数の無線通信相手候補の基地局装置30の中から、管理装置50から受信したビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置30を自端末装置10の無線通信相手に選択する基地局選択部15を備える。これにより、端末装置10は閾値以上のビーム割当成功率を有する基地局装置30に接続して無線通信を行うので、当該端末装置10の無線通信がより安定するという効果が得られる。
【0092】
なお、上述した第1実施形態の実施例2及び実施例3を第2実施形態に適用してもよい。
【0093】
また、管理装置50が基地局選択部を備え、管理装置50の基地局選択部が、端末装置10の複数の無線通信相手候補の基地局装置30の中から、ビーム割当成功率算出部52が算出したビーム割当成功率が閾値以上である基地局装置30を当該端末装置10の無線通信相手に選択してもよい。この場合、管理装置50の基地局情報送信部53は、当該基地局選択部の選択結果の基地局装置を示す基地局情報(基地局ID)を端末装置10へ送信する。
【0094】
上述した各実施形態では、端末装置10が第1無線通信装置に対応し、基地局装置30が第2無線通信装置に対応する。
【0095】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0096】
例えば、上述した実施形態は、鉄道車両内、地下街、路地裏及び複数のビルの谷間などの電波の多重反射が発生する無線環境(電波多重反射環境)において適用してもよい。また、上述した実施形態に係る無線通信システム1,100が無線通信に利用する電波には、例えば、ミリ波等の直進性が強い電波を適用してもよい。
【0097】
また、端末装置10が基地局装置30から受信する受信信号の遅延スプレッドがCP(Cyclic Prefix)を超えるビームが存在する場合、当該ビーム又は当該基地局装置30を、当該端末装置10の接続対象から除外してもよい。
【0098】
また、上述した実施形態は、無線LAN(Local Area Network)システムに適用してもよい。
また、上述した実施形態は、複数の無線通信装置を備え、一の無線通信装置が無線通信を行う相手である他の無線通信装置を選択する無線通信システムに適用してもよい。
【0099】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0100】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。