(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019146061
(43)【公開日】20190829
(54)【発明の名称】駆動装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/225 20060101AFI20190802BHJP
   G03B 19/12 20060101ALI20190802BHJP
【FI】
   !H04N5/225 400
   !H04N5/225 900
   !G03B19/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】2018029509
(22)【出願日】20180222
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
【住所又は居所】東京都中央区日本橋二丁目5番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(72)【発明者】
【氏名】寺崎 泰弘
【住所又は居所】東京都港区芝浦三丁目9番1号 TDK株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】遊佐 尚輝
【住所又は居所】東京都港区芝浦三丁目9番1号 TDK株式会社内
【テーマコード(参考)】
2H054
5C122
【Fターム(参考)】
2H054BB02
2H054CB03
5C122DA04
5C122DA09
5C122EA66
5C122FB03
5C122FB11
5C122FC01
5C122FC02
5C122GE04
5C122GE05
5C122GE07
5C122GE11
5C122HA82
(57)【要約】
【課題】アクチュエータを用いて精度よく光路の向きを変更する。
【解決手段】撮像装置1は、アクチュエータ41と、アクチュエータ41に対して摩擦係合する係合体42と、係合体42に対して磁力結合し、光路の向きを変更する光路変更部材と、を備える。アクチュエータ41は、係合体42を、上下方向に移動させる。光路変更部材3は、上側に係合体42が移動したときに係合体42に付勢されることによって揺動し、下側に係合体42が移動したときに磁力の吸着力によって係合体42の移動に追従して揺動する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクチュエータと、
前記アクチュエータに対して摩擦係合する係合体と、
前記係合体に対して磁力結合し、光路の向きを変更する光路変更部材と、
を備え、
前記アクチュエータは、前記係合体を、第1方向と、前記第1方向に対して反対側の第2方向とに移動させ、
前記光路変更部材は、前記第1方向に前記係合体が移動したときに前記係合体に付勢されることによって移動し、前記第2方向に前記係合体が移動したときに磁力の吸着力によって前記係合体の移動に追従して移動する、駆動装置。
【請求項2】
レンズを有するレンズモジュールと、
イメージセンサと、
アクチュエータと、
前記アクチュエータに対して摩擦係合する係合体と、
前記係合体に対して磁力結合し、前記レンズモジュールを介して前記イメージセンサに入射する光路の向きを変更する光路変更部材と、
を備え、
前記アクチュエータは、前記係合体を、第1方向と、前記第1方向に対して反対側の第2方向とに移動させ、
前記光路変更部材は、前記第1方向に前記係合体が移動したときに前記係合体に付勢されることによって移動し、前記第2方向に前記係合体が移動したときに磁力の吸着力によって前記係合体の移動に追従して移動する、駆動装置。
【請求項3】
前記光路変更部材の移動範囲を規制するストッパ部をさらに備え、
前記ストッパ部は、前記第1方向に前記係合体が移動したときに移動させられる前記光路変更部材の移動範囲、及び、前記第2方向に前記係合体が移動したときに移動させられる前記光路変更部材の移動範囲のうち、少なくともいずれか一方の移動範囲を規制する、請求項1又は2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記アクチュエータは、
前記第1方向に沿って伸縮可能な圧電素子と、
前記圧電素子における前記第1方向に沿った一方の端部に固定されたシャフトと、
を有し、
前記係合体は、前記シャフトに摩擦係合する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記シャフトを軸とした前記係合体の回転を規制する回転防止ガイドをさらに備える、請求項4に記載の駆動装置。
【請求項6】
磁界の変化によって前記光路変更部材の位置を検出する位置検出センサをさらに備え、
前記光路変更部材における前記係合体との当接部には、前記係合体と磁力結合するための磁石が取り付けられ、
前記位置検出センサは、前記光路変更部材に取り付けられた前記磁石の磁界の変化を検出する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記係合体における前記光路変更部材との当接部、及び、前記光路変更部材における前記係合体との当接部のいずれか一方は、凸曲面状に形成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記係合体における前記光路変更部材との前記当接部、及び、前記光路変更部材における前記係合体との前記当接部のうち、一方の前記当接部は他方の前記当接部よりも硬い、請求項7に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記光路変更部材は、前記第1方向に交差する方向を軸として揺動可能であり、
前記アクチュエータは、前記係合体を前記第1方向と前記第2方向とに移動させることによって、前記光路変更部材を揺動させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項10】
アクチュエータユニットと、
前記アクチュエータユニットによって駆動される被駆動体と、
を備え、
前記被駆動体は、前記アクチュエータユニットに対して磁力結合している、駆動装置。
【請求項11】
前記アクチュエータユニットは、
予め定められた方向に沿って伸縮可能な圧電素子と、
前記圧電素子における伸縮方向の一方の端部に固定されたシャフトと、
前記シャフトに摩擦係合する係合体と、
を有し、
前記被駆動体は、前記係合体に対して磁力結合している、請求項10に記載の駆動装置。
【請求項12】
前記シャフトを軸とした前記係合体の回転を規制する回転防止ガイドをさらに備える、請求項11に記載の駆動装置。
【請求項13】
磁界の変化によって前記被駆動体の位置を検出する位置検出センサをさらに備え、
前記被駆動体における前記アクチュエータユニットとの当接部には、前記アクチュエータユニットと磁力結合するための磁石が取り付けられ、
前記位置検出センサは、前記被駆動体に取り付けられた前記磁石の磁界の変化を検出する、請求項10〜12のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項14】
前記アクチュエータユニットにおける前記被駆動体との当接部、及び、前記被駆動体における前記アクチュエータユニットとの当接部のいずれか一方は、凸曲面状に形成されている、請求項10〜13のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項15】
前記アクチュエータユニットにおける前記被駆動体との前記当接部、及び、前記被駆動体における前記アクチュエータユニットとの前記当接部のうち、一方の前記当接部は他方の前記当接部よりも硬い、請求項14に記載の駆動装置。
【請求項16】
前記被駆動体は揺動可能であり、
前記アクチュエータユニットは、前記被駆動体を揺動させる、請求項10〜15のいずれか一項に記載の駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、イメージセンサに入射する光路の向きを変更する駆動装置がある。このような駆動装置が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された駆動装置は、利用者がロータリーツマミを回転させることに連動して反射部を回転させ、イメージセンサに入射する光路の向きを変更している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−004540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された駆動装置では、利用者がロータリーツマミを回転させることによって光路の向きを変更している。このため、本技術分野においては、利用者ではなく、アクチュエータを用いて精度よく光路の向きを変更することが求められている。
【0005】
そこで、本発明の一側面は、アクチュエータを用いて精度よく光路の向きを変更可能な駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る駆動装置は、アクチュエータと、アクチュエータに対して摩擦係合する係合体と、係合体に対して磁力結合し、光路の向きを変更する光路変更部材と、を備え、アクチュエータは、係合体を、第1方向と、第1方向に対して反対側の第2方向とに移動させ、光路変更部材は、第1方向に係合体が移動したときに係合体に付勢されることによって移動し、第2方向に係合体が移動したときに磁力の吸着力によって係合体の移動に追従して移動する。
【0007】
この駆動装置では、アクチュエータが係合体を第1方向に沿って移動させることによって光路変更部材を移動させることができる。そして、係合体と光路変更部材とが磁力結合しているため、係合体に対する光路変更部材の浮き上がりが抑制される。これにより、駆動装置は、アクチュエータが係合体を移動させたときに、意図した位置に光路変更部材を移動させることができる。このように駆動装置は、アクチュエータを用いて精度よく光路の向きを変更できる。
【0008】
本発明の他の一側面に係る駆動装置は、レンズを有するレンズモジュールと、イメージセンサと、アクチュエータと、アクチュエータに対して摩擦係合する係合体と、係合体に対して磁力結合し、レンズモジュールを介してイメージセンサに入射する光路の向きを変更する光路変更部材と、を備え、アクチュエータは、係合体を、第1方向と、第1方向に対して反対側の第2方向とに移動させ、光路変更部材は、第1方向に係合体が移動したときに係合体に付勢されることによって移動し、第2方向に係合体が移動したときに磁力の吸着力によって係合体の移動に追従して移動する。
【0009】
この駆動装置では、アクチュエータが係合体を第1方向に沿って移動させることによって光路変更部材を移動させることができる。これにより、駆動装置は、イメージセンサに入射する光路の向きを変更できる。そして、係合体と光路変更部材とが磁力結合しているため、係合体に対する光路変更部材の浮き上がりが抑制される。これにより、駆動装置は、アクチュエータが係合体を移動させたときに、意図した位置に光路変更部材を移動させることができる。このように駆動装置は、アクチュエータを用いて、イメージセンサに入射する光路の向きを精度よく変更できる。
【0010】
駆動装置は、光路変更部材の移動範囲を規制するストッパ部をさらに備え、ストッパ部は、第1方向に係合体が移動したときに移動させられる光路変更部材の移動範囲、及び、第2方向に係合体が移動したときに移動させられる光路変更部材の移動範囲のうち、少なくともいずれか一方の移動範囲を規制してもよい。この場合、駆動装置は、意図しない位置まで光路変更部材が移動してしまうことを防止できる。
【0011】
駆動装置において、アクチュエータは、第1方向に沿って伸縮可能な圧電素子と、圧電素子における第1方向に沿った一方の端部に固定されたシャフトと、を有し、係合体は、シャフトに摩擦係合してもよい。この場合、アクチュエータは、圧電素子を伸縮させることによって光路変更部材を移動させ、光路の向きを変更できる。
【0012】
駆動装置は、シャフトを軸とした係合体の回転を規制する回転防止ガイドをさらに備えていてもよい。この場合、駆動装置は、回転防止ガイドによって係合体の回転を防止でき、係合体が光路変更部材に対して当接した状態を維持できる。
【0013】
駆動装置は、磁界の変化によって光路変更部材の位置を検出する位置検出センサをさらに備え、光路変更部材における係合体との当接部には、係合体と磁力結合するための磁石が取り付けられ、位置検出センサは、光路変更部材に取り付けられた磁石の磁界の変化を検出してもよい。この場合、駆動装置は、係合体と光路変更部材とを磁力結合させるための磁石を、光路変更部材の位置を検出するための磁石としても用いることができる。これにより駆動装置は、構成の簡素化を図ることができる。
【0014】
駆動装置において、係合体における光路変更部材との当接部、及び、光路変更部材における係合体との当接部のいずれか一方は、凸曲面状に形成されていてもよい。これにより、係合体が移動したときに係合体及び光路変更部材の当接部同士の当接角度が変化する場合であっても、駆動装置は、当接部同士の当接角度の変更を滑らかに行うことができる。また、当接部の一方が凸曲面状に形成されているため、当接部同士が点接触する。この場合、当接部同士の当接角度が変化する場合であっても、当接部同士の磁力による結合力がほぼ一定となる。このように、当接部同士の当接角度の変更を滑らかに行うことができ、磁力による結合力がほぼ一定のため、駆動装置は、精度よく光路の向きを変更できる。
【0015】
駆動装置において、係合体における光路変更部材との当接部、及び、光路変更部材における係合体との当接部のうち、一方の当接部は他方の当接部よりも硬くてもよい。この場合、駆動装置は、係合体及び光路変更部材の当接部のうち摩耗を抑制したい側の当接部を他方の当接部よりも硬くすることで、当接部の摩耗を抑制できる。このように、当接部の摩耗が抑制できるため、駆動装置は、精度よく光路の向きを変更できる。
【0016】
駆動装置において、光路変更部材は、第1方向に交差する方向を軸として揺動可能であり、アクチュエータは、係合体を第1方向と第2方向とに移動させることによって、光路変更部材を揺動させてもよい。この場合、駆動装置は、係合部を第1方向に沿って移動させるだけで光路変更部材を揺動させる(位置を変更する)ことができ、光路変更部材の揺動によって光路の向きを変更できる。
【0017】
本発明のさらに他の一側面に係る駆動装置は、アクチュエータユニットと、アクチュエータユニットによって駆動される被駆動体と、を備え、被駆動体は、アクチュエータユニットに対して磁力結合している。
【0018】
この駆動装置では、アクチュエータが被駆動体を駆動することによって、被駆動体を移動させることができる。そして、アクチュエータユニットと被駆動体とが磁力結合しているため、アクチュエータユニットに対する被駆動体の浮き上がりが抑制される。これにより、駆動装置は、アクチュエータユニットが被駆動体を駆動したときに、意図した位置に被駆動体を移動させることができる。このように駆動装置は、アクチュエータユニットを用いて精度よく被駆動体を移動させることができる。
【0019】
駆動装置において、アクチュエータユニットは、予め定められた方向に沿って伸縮可能な圧電素子と、圧電素子における伸縮方向の一方の端部に固定されたシャフトと、シャフトに摩擦係合する係合体と、を有し、被駆動体は、係合体に対して磁力結合していてもよい。この場合、駆動装置は、圧電素子を伸縮させることによって被駆動体を移動させることができる。
【0020】
駆動装置は、シャフトを軸とした係合体の回転を規制する回転防止ガイドをさらに備えていてもよい。この場合、駆動装置は、回転防止ガイドによって係合体の回転を防止でき、係合体が被駆動体に対して当接した状態を維持できる。
【0021】
駆動装置は、磁界の変化によって被駆動体の位置を検出する位置検出センサをさらに備え、被駆動体におけるアクチュエータユニットとの当接部には、アクチュエータユニットと磁力結合するための磁石が取り付けられ、位置検出センサは、被駆動体に取り付けられた磁石の磁界の変化を検出してもよい。この場合、駆動装置は、係合体と被駆動体とを磁力結合させるための磁石を、被駆動体の位置を検出するための磁石としても用いることができる。これにより駆動装置は、構成の簡素化を図ることができる。
【0022】
駆動装置において、アクチュエータユニットにおける被駆動体との当接部、及び、被駆動体におけるアクチュエータユニットとの当接部のいずれか一方は、凸曲面状に形成されていてもよい。これにより、アクチュエータユニットによって被駆動体が移動させられたときにアクチュエータユニット及び被駆動体の当接部同士の当接角度が変化する場合であっても、駆動装置は、当接部同士の当接角度の変更を滑らかに行うことができる。このように、当接部同士の当接角度の変更を滑らかに行うことができるため、駆動装置は、被駆動体を精度よく移動させることができる。
【0023】
駆動装置において、アクチュエータユニットにおける被駆動体との当接部、及び、被駆動体におけるアクチュエータユニットとの当接部のうち、一方の当接部は他方の当接部よりも硬くてもよい。この場合、駆動装置は、アクチュエータユニット及び被駆動体の当接部のうち摩耗を抑制したい側の当接部を他方の当接部よりも硬くすることで、当接部の摩耗を抑制できる。このように、当接部の摩耗が抑制できるため、駆動装置は、被駆動体を精度よく移動させることができる。
【0024】
駆動装置において、被駆動体は揺動可能であり、アクチュエータユニットは、被駆動体を揺動させてもよい。この場合、駆動装置は、アクチュエータユニットによって被駆動体を揺動させることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の種々の側面によれば、アクチュエータを用いて精度よく光路の向きを変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実施形態に係る撮像装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1の撮像装置をアクチュエータユニット側から見た図であり、光路変更部材の磁石側の端部が下側に引き寄せられた状態を示す斜視図である。
【図3】図1の撮像装置を光路変更部材側から見た図であり、光路変更部材の磁石側の端部が下側に引き寄せられた状態を示す斜視図である。
【図4】図1のアクチュエータユニット周りを拡大して示す図であり、光路変更部材の磁石側の端部が下側に引き寄せられた状態を示す斜視図である。
【図5】図1の撮像装置のセンサ窓周りを拡大してい示す側面図である。
【図6】図1のアクチュエータユニット周りを拡大して示す図であり、光路変更部材の磁石側の端部が上側に押し上げられた状態を示す斜視図である。
【図7】図1の撮像装置を光路変更部材側から見た図であり、光路変更部材の磁石側の端部が上側に押し上げられた状態を示す斜視図である。
【図8】図1の光路変更部材と係合体との当接部周りを拡大して示す図であり、光路変更部材の磁石側の端部が下側に引き寄せられた状態を示す側面図である。
【図9】図1の光路変更部材と係合体との当接部周りを拡大して示す図であり、光路変更部材の磁石側の端部が上側に押し上げられた状態を示す側面図である。
【図10】変形例における撮像装置をアクチュエータユニット側から見た斜視図である。
【図11】図10の光路変更部材の揺動を示す図であり、光路変更部材の磁石側の端部が下側に引き寄せられた状態を示す側面図である。
【図12】図10の光路変更部材の揺動を示す図であり、光路変更部材の磁石側の端部が上側に押し上げられた状態を示す側面図である。
【図13】ピンを回動防止ガイドとして機能させた変形例に係る撮像装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0028】
図1に示される撮像装置(駆動装置)1は、例えばデジタルカメラ、携帯端末、スマートフォン等に搭載され、撮像を行う機器である。まず、撮像装置1の概略構成について説明する。撮像装置1は、ホルダ2、光路変更部材(被駆動体)3、アクチュエータユニット4、レンズモジュール5、及びイメージセンサ6を備えている。光路変更部材3、アクチュエータユニット4、レンズモジュール5、及びイメージセンサ6は、ホルダ2に保持されている。
【0029】
光路変更部材3は、ホルダ2の開口部2aから取り込まれた光を反射させ、レンズモジュール5を介してイメージセンサ6に入射させる。光路変更部材3は、軸部32bを軸として、アクチュエータユニット4によって揺動させられる。これにより、光路変更部材3は、イメージセンサ6に入射する光路Lの向きを変更することができる。すなわち、撮像装置1は、光路変更部材3を駆動することにより、イメージセンサ6を用いて撮像を行うときの視野の向きを変更することができる。
【0030】
レンズモジュール5は、レンズを有している。レンズモジュール5は、例えば、ズーム機能を有していてもよい。レンズモジュール5は、例えば、レンズをシフト等させることによって手振れを補正する手振れ補正機能を有していてもよい。イメージセンサ6は、光を電気信号に変換する素子である。イメージセンサ6としては、例えば、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等、種々のセンサを用いることができる。
【0031】
なお、以下の説明では、説明の便宜上、XYZ直交座標系を用いて各部の配置等を説明する。具体的には、レンズモジュール5とイメージセンサ6との並び方向に沿った軸をZ軸とする。光路変更部材3が揺動するときの軸に沿った軸をX軸とする。また、X軸及びZ軸のそれぞれに直交する軸をY軸とする。また、Z軸方向における位置又は向きを示す場合、レンズモジュール5に対してイメージセンサ6が配置されている側を「上」、その反対側を「下」と称する場合がある。但し、ここでの「上」、「下」は、説明の便宜上のためであり、実際にこの「上」、「下」の向きに撮像装置1が配置されることに限定されない。
【0032】
以下、撮像装置1の光路変更部材3及びアクチュエータユニット4の詳細について説明する。図2及び図3に示されるように、撮像装置1のホルダ2は、レンズホルダ21、及びミラーホルダ22を有している。ミラーホルダ22は、レンズホルダ21の下部に連結されている。レンズモジュール5は、レンズ51、及びレンズベース52を有している。レンズベース52は、レンズ51を保持する。レンズベース52は、レンズホルダ21に取り付けられている。イメージセンサ6は、レンズモジュール5の上方の位置において、レンズモジュール5と対向するようにレンズホルダ21の上面に固定されている。なお、レンズホルダ21の上面には、レンズモジュール5からイメージセンサ6へ光を通過させるための開口部が設けられている。
【0033】
ミラーホルダ22は、光路変更部材3及びアクチュエータユニット4を保持する。ミラーホルダ22は、側板部22a、側板部22b、及び底板部22cを有している。側板部22aと側板部22bとは、X軸方向において互いに対向している。底板部22cは、側板部22aの下端部と側板部22bの下端部とを連結する。すなわち、ミラーホルダ22は、Y軸方向において開口している。ミラーホルダ22のY軸方向に開口する2つの開口部のうちの一方の開口部(光路変更部材3のミラー31が向く側の開口部)が、上述したホルダ2の開口部2aとなる。
【0034】
光路変更部材3は、ホルダ2の開口部2aから入射した光を、イメージセンサ6に向けて反射させる。光路変更部材3は、ミラー31、ミラーベース32、及び磁石MG1を有している。ミラー31は、矩形状に形成されている。ミラー31は、開口部2aから入射した光を反射させる。ミラー31は、ミラーベース32に取り付けられている。光路変更部材3は、ミラー31がイメージセンサ6側を向くように配置される。より詳細には、光路変更部材3は、開口部2aから入射した光がイメージセンサ6側に向けて反射可能なように、ミラー31の面が向く方向とZ軸方向とが交差するように配置されている。
【0035】
ここで、本実施形態において、ミラーベース32の上面(イメージセンサ6側の面)には、凹部32aが設けられている。凹部32aの上側の縁部は、ミラーベース32の外側に開放している。ミラー31は、ミラーベース32の凹部32a内に嵌め込まれている。すなわち、ミラー31の周縁部は、ミラーベース32の凹部32aの壁部によって3方向から囲まれている。ミラーベース32の凹部32aにミラー31が嵌め込まれることにより、ミラーベース32に対するミラー31の位置決めがされる。
【0036】
ミラーベース32は、X軸方向において、側板部22aと側板部22bとによって挟み込まれている。ミラーベース32の外周面のうち、X軸方向において対向する2つの面には、X軸方向に沿って延在する軸部32bがそれぞれ設けられている。すなわち、ミラーベース32の外周面のうち、側板部22aに対向する面、及び側板部22bに対向する面に、軸部32bがそれぞれ設けられている。また、本実施形態において、軸部32bは、ミラーベース32の外周面のうち、イメージセンサ6から離れた側の端部近傍に設けられている。すなわち、軸部32bは、ミラーベース32における下側の端部近傍の位置に設けられている。軸部32bは、側板部22a及び22bにそれぞれ設けられた孔に嵌め込まれ、揺動可能に支持されている。これにより光路変更部材3は、ミラーホルダ22によって揺動可能に保持される。
【0037】
磁石MG1は、後述する係合体42(ピン423)に当接する部位に設けられている。磁石MG1は、係合体42と磁力結合するための磁石である。詳細には、磁石MG1は、ミラーベース32におけるミラー31が取り付けられる側に対して反対側の面(ミラーベース32の下面)に取り付けられている。磁石MG1は、ミラーベース32のうち軸部32bが設けられている側の端部に対して反対側の端部近傍に設けられている。すなわち、磁石MG1は、ミラーベース32におけるイメージセンサ6に近い側の端部近傍に設けられている。磁石MG1は、ミラーホルダ22の側板部22bに対向する側の端部近傍に設けられている。磁石MG1は、N極が下側を向きかつS極が上側を向くように配置されている。または、磁石MG1は、S極が下側を向きかつN極が上側を向くように配置されていてもよい。
【0038】
アクチュエータユニット4は、軸部32bを軸として光路変更部材3を揺動させる。アクチュエータユニット4は、光路変更部材3におけるミラー31が取り付けられる側に対して反対側に設けられている。すなわち、アクチュエータユニット4は、光路変更部材3の下側に設けられている。アクチュエータユニット4は、アクチュエータ41、及び係合体42を備えている。係合体42は、アクチュエータ41に対して摩擦係合している。
【0039】
まず、アクチュエータ41の詳細について説明する。図2及び図4に示されるように、アクチュエータ41は、スムーズインパクト駆動機構を構成するアクチュエータである。なお、図4は、アクチュエータ41と係合体42との係合部分を示すために、係合体42の板ばね424が取り外されている。係合体42は、圧電素子を有し、圧電素子を伸縮させることによりZ軸方向に沿って係合体42を移動させる。詳細には、アクチュエータ41は、錘部411、圧電素子412、及びシャフト413を備えている。
【0040】
圧電素子412は、Z軸方向(第1方向)に沿って伸縮可能な素子である。圧電素子412は、圧電材料で構成されている。シャフト413は、円柱状に形成され、円柱形状の軸線がZ軸方向に沿って延びるように配置されている。シャフト413は、圧電素子412におけるZ軸方向に沿った上側の端部(一方の端部)に固定されている。錘部411は、圧電素子412におけるZ軸方向に沿った下側の端部(他方の端部)に固定されている。錘部411は、タングステンやタングステン合金など比重の高い材料から形成されている。錘部411の下面は、ミラーホルダ22の底板部22cの上面に固定されている。なお、錘部411と底板部22cとは、アクチュエータ41で生じた振動を吸収できるように、弾性を有する樹脂によって固定されていてもよい。
【0041】
アクチュエータ41の圧電素子412には、FPC(Flexible Printed Circuits)71が接続されている。圧電素子412は、FPC71から供給された電力によってZ軸方向に沿って伸縮する。図3及び図4に示されるように、FPC71は、ミラーホルダ22の側板部22aの外面に貼り付けられるとともに、下側の端部がミラーホルダ22の内部に入り込んで圧電素子412に接続されている。また、FPC71には、アクチュエータ41の駆動を制御する制御回路、及び電源等が接続されている。
【0042】
図2及び図4に示されるように、係合体42は、アクチュエータ41のシャフト413を挟み込むことによって、シャフト413に対して摩擦係合している。係合体42は、シャフト413の外周面を挟み込んでいる。すなわち、係合体42は、Z軸方向に直交する方向からシャフト413を挟み込んでいる。詳細には、係合体42は、係合体本体部421、スライダー422、ピン423、及び板ばね424を備えている。
【0043】
係合体本体部421は、X軸方向に沿って延在する樹脂製の部材である。係合体本体部421には、シャフト413と対向する部位にZ軸方向に沿って延在するV字溝421aが設けられている。スライダー422は、断面V字状に形成された金属製の板部材である。スライダー422は、係合体本体部421のV字溝421a内に取り付けられている。スライダー422におけるV字状の内側面は、シャフト413の外周面に当接している。板ばね424は、X軸方向に沿って延在している。板ばね424は、弾性を有する金属製のばね部材である。板ばね424は、板ばね424の一方の端部とスライダー422とによってシャフト413が挟み込まれるように、ねじ425によって係合体本体部421に固定されている。
【0044】
ピン423は、金属等の磁性体からなる。ピン423は、係合体本体部421の上部において、光路変更部材3に設けられた磁石MG1とZ軸方向において対向する位置に設けられている。ピン423の上端部は、磁石MG1側に向けて湾曲する凸曲面となっている。例えば、ピン423の上端部は、半球状であってもよい。ピン423の上端部と磁石MG1の下面とは、互いに当接し、かつ磁力結合している。すなわち、係合体42における光路変更部材3との当接部は、凸曲面状に形成されている。また、光路変更部材3における係合体42との当接部には、係合体42と磁力結合するための磁石MG1が取り付けられている。
【0045】
本実施形態において、ピン423は、磁石MG1よりも硬い。例えば、ピン423は、磁石MG1よりも硬い材料によって形成されていてもよい。また、ピン423の表面にコーティングを施すことによって、磁石MG1よりも硬くされていてもよい。このコーティングとして、例えば、DLC(Diamond-Like Carbon)コーティング、又は、PEEK(Poly ether ether ketone)樹脂コーティングが用いられてもよい。例えば、ピン423は、図9に示されるように、樹脂製の係合体本体部421にインサート成型によって一体とされていてもよい。
【0046】
図5に示されるように、光路変更部材3のミラーベース32の外面のうち、側板部22aに対向する面には、磁石MG2が取り付けられている。磁石MG2は、N極とS極との並び方向が、ミラーベース32の厚さ方向とほぼ一致するように配置されている。側板部22aには、磁石MG2と対向する位置にセンサ窓S2が設けられている。センサ窓S2内には、ホール素子HC2が配置されている(図5及び図6参照)。本実施形態においてホール素子HC2は、側板部22aの外側の面に設けられるFPC71に取り付けられている。なお、図5では、磁石MG2を図示するため、FPC71及びホール素子HC2が仮想線(2点鎖線)で示されている。ホール素子HC2と磁石MG2とは、X軸方向において互いに対向している。ホール素子HC2は、磁石MG2の磁界の変化によって、光路変更部材3の揺動の位置(揺動の角度)を検出する位置検出センサとして機能する。
【0047】
図6に示されるように、ミラーホルダ22の底板部22cの上面には、ガイドピン(回転防止ガイド)G1が設けられている。ガイドピンG1は、Z軸方向に沿って延在している。本実施形態において、ガイドピンG1は、ピン423とZ軸方向の位置が一致している。図9に示されるように、係合体本体部421の下面には、Z軸方向に沿って延在する凹部421bが設けられている。凹部421b内には、ガイドピンG1が差し込まれる。凹部421b内にガイドピンG1が差し込まれた状態で、係合体本体部421は、ガイドピンG1に対してZ軸方向に沿って移動可能となっている。
【0048】
係合体本体部421がシャフト413を軸として回転した場合、ガイドピンG1が凹部421bの内面に当接する。これにより、ガイドピンG1は、シャフト413を軸とした係合体42の回転を規制する。
【0049】
次に、アクチュエータユニット4が光路変更部材3を揺動させる構成について説明する。アクチュエータ41は、圧電素子412が伸びるときの速度と縮むときの速度とを異なる速度とされること等により、シャフト413に摩擦係合する係合体42をZ軸方向に沿って上側(第1方向)又は下側(第2方向)に移動させることができる。
【0050】
係合体42のピン423が、光路変更部材3の磁石MG1と磁力結している。このため、係合体42が上側に移動したときに、光路変更部材3の磁石MG1は、ピン423によって付勢されることにより上側に移動する。これにより、光路変更部材3は、図6に示されるように、軸部32bを軸として、磁石MG1側の端部が上側に移動するように揺動させられる。また、係合体42が下側に移動したときに、光路変更部材3の磁石MG1は、磁石MG1とピン423との間での磁力の吸着力によって、係合体42の移動に追従して下側に移動する。すなわち、光路変更部材3は、図4に示されるように、軸部32bを軸として、磁石MG1側の端部が下側に移動するように揺動させられる。
【0051】
このように、光路変更部材3は、上側に係合体42が移動したときに係合体42に付勢されることによって揺動(移動)し、下側に係合体42が移動したときに磁力の吸着力によって係合体42の移動に追従して揺動(移動)する。アクチュエータユニット4によって揺動させられることにより、光路変更部材3は、光路Lの向きを変更することができる。
【0052】
光路変更部材3が揺動すると、ホール素子HC2に対する磁石MG2の位置が変化する。このため、ホール素子HC2は、光路変更部材3が揺動したときの磁石MG2の磁界の変化に基づいて、光路変更部材3の揺動の位置(揺動の角度)を検出することができる。
【0053】
図7に示されるように、ミラーホルダ22の側板部22bの内側面には、光路変更部材3側に向けて突出するストッパ部ST2が設けられている。ストッパ部ST2は、図6及び図7に示されるように、磁石MG1側の端部が上側に移動するように光路変更部材3が揺動させられたときに、光路変更部材3の上面に当接して光路変更部材3の揺動を規制する。すなわち、ストッパ部ST2は、上側に係合体42が移動したときに揺動させられる光路変更部材3の揺動範囲(移動範囲)を規制する。
【0054】
図4に示されるように、係合体本体部421が下側に移動したときに、係合体本体部421が底板部22cの上面に当接する。これにより、係合体本体部421の移動が規制される。このように、磁石MG1側の端部が下側に移動するように光路変更部材3が揺動させられたときに、底板部22cの上面は、係合体本体部421と当接することによって光路変更部材3の揺動を規制する。すなわち、底板部22cの上面は、下側に係合体42が移動したときに揺動させられる光路変更部材3の揺動範囲(移動範囲)を規制するストッパ部ST1として機能する。
【0055】
また、図8及び図9に示されるように、係合体42が上下方向に移動して光路変更部材3が揺動した場合、ピン423に対する磁石MG1の向き、及びピン423に対する磁石MG1の当接位置が変化する。すなわち、磁石MG1の下面は、ピン423の上端部に対して、スライド可能かつ当接の角度が変更可能なように、磁力結合している。
【0056】
以上のように、この撮像装置1では、アクチュエータ41が係合体42を上下方向に移動させることによって光路変更部材3を揺動させることができる。これにより、撮像装置1は、イメージセンサ6に入射する光路Lの向きを変更できる。そして、係合体42と光路変更部材3とが磁力結合しているため、係合体42に対する光路変更部材3の浮き上がりが抑制される。具体的には、光路変更部材3の磁石MG1が係合体42のピン423によって付勢されたときに、例えば、付勢されたときのはずみによって磁石MG1がピン423から離れることが抑制される。また、係合体42が下側に移動した場合であっても、撮像装置1は、磁力の吸着力によってピン423と磁石MG1とを当接させた状態のまま、係合体42の移動に追従するように光路変更部材3を揺動させることができる。これにより、撮像装置1は、アクチュエータ41が係合体42を移動させたときに、意図した位置(角度)に光路変更部材3を揺動させることができる。このように撮像装置1は、アクチュエータ41を用いて、イメージセンサ6に入射する光路Lの向きを精度よく変更できる。
【0057】
撮像装置1は、光路変更部材3の揺動範囲を規制するストッパ部ST1及びST2を有している。これにより、撮像装置1は、意図しない位置(角度)まで光路変更部材3が揺動してしまうことを防止できる。また、係合体42が磁力の吸着力によって光路変更部材3を揺動させるときの揺動範囲は、ストッパ部ST1によって規制される。例えば、係合体42が磁力の吸着力によって光路変更部材3を揺動させるときの揺動範囲を、光路変更部材3に当接するストッパ部によって規制したとする。この場合、ストッパ部によって光路変更部材3の揺動が規制された後、さらに係合体42が下側に移動することにより、光路変更部材3の磁石MG1から、係合体42のピン423が離れてしまうことがある。係合体42と光路変更部材3とが離間している場合、次に光路変更部材3を揺動させるときには、ピン423と磁石MG1とが当接するように係合体42を移動させる必要がある。このため、光路変更部材3を揺動させるために時間を要する。これに対し、撮像装置1は、係合体42の移動をストッパ部ST1によって規制するため、光路変更部材3の磁石MG1と係合体42のピン423とが離間することが無い。これにより、撮像装置1は、光路変更部材3の揺動がストッパ部ST1によって規制されている状態であっても、係合体42を上側に移動させたときに光路変更部材3を素早く揺動させることができる。
【0058】
アクチュエータ41は、Z軸方向に沿って伸縮可能な圧電素子412を有している。この場合、アクチュエータ41は、圧電素子412を伸縮させることによって光路変更部材3を揺動させ、光路Lの向きを変更できる。
【0059】
撮像装置1は、シャフト413を軸とした係合体42の回動を規制するガイドピンG1を備えている。この場合、撮像装置1は、ガイドピンG1によって係合体42の回転を防止でき、係合体42が光路変更部材3に対して当接した状態を維持できる。
【0060】
係合体42のピン423の上端部は、凸曲面状に形成されている。これにより、係合体42が移動したときにピン423と磁石MG1との当接角度が変化する場合であっても、撮像装置1は、ピン423と磁石MG1との当接角度の変更を滑らかに行うことができる。また、ピン423の上端部が凸曲面状であるため、ピン423の上端部と磁石MG1の下面とは点接触する。この場合、ピン423と磁石MG1との当接角度が変化する場合であっても、ピン423と磁石MG1との磁力による結合力がほぼ一定となる。このように、ピン423と磁石MG1との当接角度の変更を滑らかに行うことができ、磁力による結合力がほぼ一定となるため、撮像装置1は、精度よく光路Lの向きを変更できる。
【0061】
ピン423は、磁石MG1よりも硬い。この場合、撮像装置1は、ピン423及び磁石MG1のうち摩耗を抑制したい側のピン423を磁石MG1よりも硬くすることで、ピン423の摩耗を抑制できる。このように、ピン423の摩耗が抑制されるため、撮像装置1は、精度よく光路Lの向きを変更できる。
【0062】
アクチュエータ41は、係合体42を移動させることによって光路変更部材3を揺動させる。この場合、撮像装置1は、係合体42を上下方向に移動させるだけで光路変更部材3を揺動させる(位置を変更する)ことができ、光路変更部材3の揺動によって光路Lの向きを変更できる。
【0063】
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。図10に示されるように、本変形例に係る撮像装置1Aは、光路変更部材3と係合体42とを磁力結合させるための磁石MG1を、光路変更部材3の揺動の位置を検出するためにも用いる。このため、撮像装置1Aは、磁石MG1とX軸方向において対向する位置に設けられたホール素子HC1を備えている。すなわち、本変形例に係る撮像装置1Aは、実施形態に係る撮像装置1の磁石MG2を備えていない。以下、本変形例に係る撮像装置1Aの説明として、実施形態に係る撮像装置1と相違する点のみを説明する。撮像装置1Aの構成要素のうち、実施形態に係る撮像装置1と同様の構成要素については図面中に同一の符合を付して説明を省略する。
【0064】
ミラーホルダ22の側板部22bには、磁石MG1と対向する位置にセンサ窓S1が設けられている。センサ窓S1内には、ホール素子HC1が配置されている。本実施形態においてホール素子HC1は、側板部22bの外側の面に設けられるFPC72(図10及び図11参照)に取り付けられている。ホール素子HC1と磁石MG1とは、X軸方向において互いに対向している。ホール素子HC1は、磁石MG1の磁界の変化によって、光路変更部材3の揺動の位置(揺動の角度)を検出する位置検出センサとして機能する。
【0065】
図11及び図12に示されるように、光路変更部材3が揺動すると、ホール素子HC1に対する磁石MG1の位置が変化する。このため、ホール素子HC1は、光路変更部材3が揺動したときの磁石MG1の磁界の変化に基づいて、光路変更部材3の揺動の位置(揺動の角度)を検出することができる。なお、図11及び図12では、光路変更部材3が揺動したときの磁石MG1の位置の変化を示すために、FPC72及びホール素子HC1が仮想線(2点鎖線)で示されている。
【0066】
この場合であっても、撮像装置1Aは、実施形態における撮像装置1と同様の作用効果を奏する。また、撮像装置1Aは、係合体42と光路変更部材3とを磁力結合させるための磁石MG1を、光路変更部材3の位置を検出するための磁石としても用いる。これにより撮像装置1は、構成の簡素化を図ることができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、図13に示されるように、ピン423が、係合体本体部421の下端部よりも下方に突出していてもよい。そして、ピン423の下端部が、底板部22cに設けられたZ軸方向に沿って延在する孔H1に差し込まれていてもよい。孔H1内にピン423の下端部が差し込まれた状態で、ピン423は、孔H1に対してZ軸方向に沿って移動可能となっている。係合体本体部421がシャフト413を軸として回転した場合、ピン423の下端部が孔H1の内面に当接する。これにより、ピン423は、シャフト413を軸とした係合体42の回転を規制することができる。このように、ピン423は、係合体42の回動を規制する回転防止ガイドとして機能してもよい。この場合、ピン423の下端部が係合体本体部421から突出するようにインサート成型するだけで、ピン423を回転防止ガイドとして機能させることができる。
【0068】
係合体42のピン423を凸曲面状に形成したが、光路変更部材3の磁石MG1がピン423側に向かって湾曲する凸曲面状に形成されていてもよい。また、光路変更部材3側に磁石MG1を設けることによって光路変更部材3と係合体42とを磁力結合させたが、係合体42側に磁石を設けて光路変更部材3と係合体42とを磁力結合させてもよい。
【0069】
磁石MG1が設けられる位置は、ミラーベース32における軸部32bが設けられる側に対して反対側の端部近傍であることに限定されない。同様に、軸部32bが設けられる位置は、ミラーベース32における磁石MG1が設けられる側に対して反対側の端部近傍であることに限定されない。
【0070】
また、アクチュエータ41は、係合体42を上下方向に移動させることによって光路変更部材3を揺動させたが、光路変更部材3を予め定められた方向にスライド(移動)させてもよい。アクチュエータ41は、圧電素子412を用いて係合体42を駆動することに限定されない。アクチュエータ41は、圧電素子412を用いる方式以外の駆動方式によって係合体42を駆動してもよい。
【0071】
ストッパ部ST1及びST2は、上述した構成に限定されない。また、撮像装置1,1Aは、ストッパ部ST1及びST2のいずれか一方のみを備える構成であってもよい。さらに、撮像装置1等は、ストッパ部ST1及びST2を備えていなくてもよい。
【0072】
係合体42の回転を防止する回転防止ガイド(ガイドピンG1、ピン423)は、上述した構成に限定されない。撮像装置1等は、回転防止ガイドを備えていなくてもよい。ピン423を磁石MG1よりも硬くしたが、磁石MG1がピン423よりも硬くてもよい。また、磁石MG1とピン423とは同じ硬さであってもよい。
【0073】
また、駆動装置を撮像装置1,1Aとして説明したが、駆動装置は、レンズモジュール5及びイメージセンサ6を備えていなくてもよい。駆動装置は、光路変更部材3を駆動したが、光路変更部材3以外の被駆動体を駆動してもよい。
【符号の説明】
【0074】
1,1A…撮像装置(駆動装置)、3…光路変更部材、5…レンズモジュール、6…イメージセンサ、41…アクチュエータ、412…圧電素子、413…シャフト、42…係合体、423…ピン(回転防止ガイド)、G1…ガイドピン(回転防止ガイド)HC1,HC2…ホール素子(位置検出センサ)、MG1,MG2…磁石、ST1,ST2…ストッパ部。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】