(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019146230
(43)【公開日】20190829
(54)【発明の名称】ポータブルオーディオネットワーキングシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/06 20060101AFI20190802BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20190802BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20190802BHJP
【FI】
   !H04M11/06
   !H04R3/00
   !H04R3/00 320
   !H04N5/232 030
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】2019073537
(22)【出願日】20190408
(62)【分割の表示】2016500867の分割
【原出願日】20140307
(31)【優先権主張番号】13/875,688
(32)【優先日】20130502
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/800,472
(32)【優先日】20130315
(33)【優先権主張国】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】504189151
【氏名又は名称】シュアー アクイジッション ホールディングス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SHURE ACQUISITION HOLDINGS,INC.
【住所又は居所】アメリカ合衆国 イリノイ州 60714−4608 ナイルズ ウェスト トーイ アベニュー 5800
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100158469
【弁理士】
【氏名又は名称】大浦 博司
(72)【発明者】
【氏名】ババルスカス クリストファー
【住所又は居所】アメリカ合衆国 イリノイ州 47546 ジャスパー ティンバーブルック コート 21
(72)【発明者】
【氏名】パーコフスキ ライアン ジェロルド
【住所又は居所】アメリカ合衆国 イリノイ州 60044 レイク ブラフ ロックランド アベニュー 415
(72)【発明者】
【氏名】セラ ディヴィッド
【住所又は居所】アメリカ合衆国 イリノイ州 60077 スコーキー リーミントン アベニュー 9523
(72)【発明者】
【氏名】オークリー ウィリアム ジェイ
【住所又は居所】アメリカ合衆国 イリノイ州 60077 スコーキー スコーキー ブールヴァード 8255 #408
【テーマコード(参考)】
5C122
5D220
5K201
【Fターム(参考)】
5C122DA41
5C122FJ03
5C122GC16
5C122GC17
5C122GC32
5C122GC38
5C122HA74
5D220BC08
5D220DD03
5D220EE31
5K201AA04
5K201BA08
5K201BA18
5K201DB02
5K201DC06
5K201EB01
5K201EB06
5K201EB08
5K201EC08
5K201ED04
5K201ED07
5K201ED08
5K201EF03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】デジタルオーディオ信号、DC電力及びデータ信号を同時に搬送するように適合されたケーブルを介して通信するマスタ装置及びスレーブ装置を含むポータブルオーディオネットワーキングシステムを提供する。
【解決手段】システム100において、マスタ装置は、デジタルオーディオ信号を受け取り、電力を分配し、データ信号を送受信する。スレーブ装置は、マスタ装置にデジタルオーディオ信号を送信し、マスタ装置から電力を受け取り、マスタ装置とデータ信号を送受信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブルオーディオネットワーキングシステムであって、
デジタルオーディオ信号を受け取り、電源からDC電力を受け取り、前記DC電力を供給し、データ信号を送受信するように構成されたマスタ装置と、
前記マスタ装置と通信して、前記マスタ装置に前記デジタルオーディオ信号を送信し、前記マスタ装置から前記DC電力を受け取り、前記マスタ装置と前記データ信号を送受信するように構成されたスレーブ装置と、
を備え、前記マスタ装置と前記スレーブ装置は、前記デジタルオーディオ信号、前記DC電力及び前記データ信号を同時に搬送するように適合されたケーブルを介して通信する、ことを特徴とするポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項2】
前記スレーブ装置は、無線オーディオ受信機を含み、該無線オーディオ受信機は、
無線オーディオ送信機から、アナログ変調信号又はデジタル変調信号のうち1以上を含みオーディオ信号を含む無線周波数(RF)信号を無線で受け取り、
前記オーディオ信号に基づいて前記デジタルオーディオ信号を生成する、
ように構成される、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項3】
前記マスタ装置は、無線オーディオ送信機又は電子制御装置のうち1以上と無線で通信するように構成された無線アクセスポイントとさらに通信し、
前記マスタ装置は、前記無線アクセスポイントに前記DC電力を供給し、前記無線アクセスポイントと前記データ信号を送受信するように構成され、
前記無線アクセスポイントは、前記無線オーディオ送信機の機能の制御を可能にするように構成される、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項4】
前記電子制御装置は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、又はデスクトップコンピュータのうちの1つ又はそれ以上を含み、前記電子制御装置は、前記無線オーディオ送信機の機能の制御を可能にするためのアプリケーションを実行することができる、
請求項3に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項5】
前記マスタ装置は、オーディオレコーダ又はオーディオミキサのうち1以上を含むオーディオ装置とさらに通信し、
前記マスタ装置は、前記オーディオ装置に前記デジタルオーディオ信号を送信し、前記オーディオ装置に前記DC電力を供給し、前記オーディオ装置と前記データ信号を送受信するように構成される、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項6】
前記ケーブルは、カテゴリ5ツイストペアケーブルを含む、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項7】
前記マスタ装置及び前記スレーブ装置の各々は、RJ45ポートを含み、
前記カテゴリ5ツイストペアケーブルは、前記マスタ装置と前記スレーブ装置をそれぞれのRJ45ポートを介して接続するための第1のRJ45コネクタ及び第2のRJ45コネクタを含む、
請求項6に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項8】
前記カテゴリ5ツイストペアケーブルは、
前記デジタルオーディオ信号、及び前記DC電力のグラウンドを搬送するための第1の差動ペアと、
前記データ信号、及び前記DC電力の正電圧を搬送するための第2の差動ペアと、
を含む、
請求項6に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項9】
前記デジタルオーディオ信号は、AES3規格に準拠する、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項10】
前記データ信号は、EIA−485規格に準拠する双方向シリアルデータ通信を含み、 前記シリアルデータ通信は、アーキテクチャ・フォー・コントロール・ネットワーク(ACN)規格の1又はそれ以上のプロトコルを含む、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項11】
前記DC電力は、前記ケーブルを介してパワー・オーバー・イーサネット(登録商標)(PoE)規格の側面を用いて搬送される、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項12】
ポータブルオーディオネットワーキングシステムであって、
デジタルオーディオ信号を受け取り、電源からDC電力を受け取り、前記DC電力を供給し、データ信号を送受信するように構成されたゲートウェイ相互接続装置と、
前記ゲートウェイ相互接続装置と通信して、前記ゲートウェイ相互接続装置に前記デジタルオーディオ信号を送信し、前記ゲートウェイ相互接続装置から前記DC電力を受け取り、前記ゲートウェイ相互接続装置と前記データ信号を送受信するように構成された無線オーディオ受信機と、
を備え、前記ゲートウェイ相互接続装置と前記無線オーディオ受信機は、前記デジタルオーディオ信号、前記DC電力及び前記データ信号を同時に搬送するように適合されたカテゴリ5ツイストペアケーブルを介して通信する、
ことを特徴とするポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項13】
前記無線オーディオ受信機は、
無線オーディオ送信機から、アナログ変調信号又はデジタル変調信号のうち1以上を含みオーディオ信号を含む無線周波数(RF)信号を無線で受け取り、
前記オーディオ信号に基づいて前記デジタルオーディオ信号を生成する、
ように構成される、
請求項12に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項14】
前記ゲートウェイ相互接続装置は、無線オーディオ送信機又は電子制御装置のうち1以上と無線で通信するように構成された無線アクセスポイントとさらに通信し、
前記ゲートウェイ相互接続装置は、前記無線アクセスポイントに前記DC電力を供給し、前記無線アクセスポイントと前記データ信号を送受信するように構成され、
前記無線アクセスポイントは、前記無線オーディオ送信機の機能の制御を可能にするように構成される、
請求項12に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項15】
前記ゲートウェイ相互接続装置は、オーディオレコーダ又はオーディオミキサのうち1以上を含むオーディオ装置とさらに通信し、
前記ゲートウェイ相互接続装置は、前記デジタルオーディオ信号に基づいて合成デジタルオーディオ信号を生成し、前記オーディオ装置に前記合成デジタルオーディオ信号を送信し、前記オーディオ装置に前記DC電力を供給し、前記オーディオ装置と前記データ信号を送受信するように構成され、前記合成デジタルオーディオ信号は、ダンテ規格に準拠する、
請求項12に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項16】
前記カテゴリ5ツイストペアケーブルは、
前記デジタルオーディオ信号、及び前記DC電力のグラウンドを搬送するための第1の差動ペアと、
前記データ信号、及び前記DC電力の正電圧を搬送するための第2の差動ペアと、
を含む、
請求項12に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項17】
前記デジタルオーディオ信号は、AES3規格に準拠する、
請求項12に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項18】
前記データ信号は、EIA−485規格に準拠する双方向シリアルデータ通信を含み、 前記シリアルデータ通信は、アーキテクチャ・フォー・コントロール・ネットワーク(ACN)規格の1又はそれ以上のプロトコルを含む、
請求項12に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項19】
ポータブルオーディオネットワーキングシステムであって、
電源からDC電力を受け取り、前記DC電力を供給し、データ信号を送受信するように構成されるとともに、無線オーディオ送信機又は電子制御装置のうち1以上と無線で通信し、前記無線オーディオ送信機の機能の制御を可能にするようにさらに構成された無線アクセスポイントと、
前記無線アクセスポイントと通信し、前記無線アクセスポイントから前記DC電力を受け取り、前記無線アクセスポイントと前記データ信号を送受信するように構成されるとともに、前記無線オーディオ送信機から、アナログ変調信号又はデジタル変調信号のうち1以上を含みオーディオ信号を含む無線周波数(RF)信号を無線で受け取り、前記オーディオ信号に基づいてデジタルオーディオ信号を生成するようにさらに構成された無線オーディオ受信機と、
を備え、前記無線アクセスポイントと前記無線オーディオ受信機は、前記DC電力と前記データ信号を同時に搬送するように適合されたカテゴリ5ツイストペアケーブルを介して通信する、
ことを特徴とするポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項20】
ポータブルオーディオネットワーキングシステムであって、
電源からDC電力を受け取り、前記DC電力を供給し、データ信号を送受信するように構成されるとともに、無線オーディオ送信機又は電子制御装置のうち1以上と無線で通信し、前記無線オーディオ送信機の機能の制御を可能にするようにさらに構成された無線アクセスポイントと、
前記電源を含むビデオカメラと、
第1の赤外線送受信機を含み、前記無線オーディオ送信機から、アナログ変調信号又はデジタル変調信号のうち1以上を含みオーディオ信号を含む無線周波数(RF)信号を無線で受け取り、前記オーディオ信号に基づいてデジタルオーディオ信号を生成するように構成された無線オーディオ受信機と、
前記無線アクセスポイントと通信し、前記第1の赤外線送受信機と赤外線(IR)信号を介して前記データ信号を送受信するように構成された第2の赤外線送受信機を含み、前記無線アクセスポイントから前記DC電力を受け取り、前記無線アクセスポイントと前記データ信号を送受信するように構成された赤外線アダプタと、
を備え、前記無線アクセスポイントと前記赤外線アダプタは、前記DC電力と前記データ信号を同時に搬送するように適合されたカテゴリ5ツイストペアケーブルを介して通信する、
ことを特徴とするポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2013年3月15日に出願された米国仮特許出願第61/800,472号の利益を主張する、2013年5月2日に出願された米国非仮特許出願第13/875,688号の利益を主張するものであり、これらの仮特許出願の内容はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本出願は、一般にポータブルオーディオネットワーキングシステムに関する。具体的には、本出願は、デジタルオーディオ信号、電力及びデータ信号を同時に搬送するように適合されたケーブルを用いた、ポータブルオーディオ装置のネットワーク化に関する。
【背景技術】
【0003】
オーディオ制作は、マイク、無線オーディオ送信機、無線オーディオ受信機、レコーダ、及び/又はテレビ番組、ニュース放送、映画、ライブイベント及びその他のタイプの製作物などの製作物の音を取り込んで記録するためのミキサを含む多くのコンポーネントの使用を伴うことができる。通常、マイクは製作物の音を取り込み、この音は、マイク及び/又は無線オーディオ送信機から無線オーディオ受信機に無線で送信される。無線オーディオ受信機は、クルーメンバによる音の記録及び/又はミキシングのための、プロダクションサウンドミキサなどのレコーダ及び/又はミキサに接続することができる。レコーダ及び/又はミキサには、クルーメンバがオーディオレベル及びタイムコードをモニタできるように、コンピュータ及びスマートフォンなどの電子装置を接続することができる。
【0004】
通常、クルーメンバは、無線オーディオ受信機、レコーダ、ミキサ、及びこれらのコンポーネントに給電するためのバッテリが入ったバッグを携行する。製作物の音を取り込む各マイク及び/又は無線オーディオ送信機に対応する複数の無線オーディオ受信機を有することも珍しくはない。通常、各無線オーディオ受信機は、レコーダにオーディオ信号を送信するためのケーブル、及びバッテリから電力を受け取るための別のケーブルを有する。バッテリからレコーダ及びミキサに給電するためのケーブルも存在する。ケーブルの本数が多いことにより、コンポーネントのセットアップ及び接続に時間がかかり、(例えば、欠陥ケーブル、接続不良、ケーブルの故障などに起因して)問題が生じる可能性が増し、バッグの重量がクルーメンバにとって不快なまでに重くなる可能性がある。さらに、一般にクルーメンバは、一旦無線オーディオ送信機を配置すると、これらを遠隔的に制御することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、これらの問題点に対処するシステムに可能性がある。具体的には、デジタルオーディオ信号、電力及びデータ信号をシステムのコンポーネント間で同時に搬送するように適合されたケーブルを用いたポータブルオーディオネットワーキングシステムに可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、とりわけ、(1)ゲートウェイ相互接続装置などのマスタ装置と無線オーディオ受信機などのスレーブ装置との間でデジタルオーディオ信号、電力信号及び双方向データ信号を同時に搬送するケーブルを利用し、(2)電源からの電力を、マスタ装置を介してスレーブ装置に供給し、(3)スレーブ装置からのデジタルオーディオ信号をマスタ装置において受け取り、(4)マスタ装置とスレーブ装置の間でデータ信号を送受信し、(5)ゲートウェイ相互接続装置において録音及びミキシング目的で合成デジタルオーディオ信号を生成し、(6)無線オーディオ受信機及び無線オーディオ送信機の遠隔モニタリング及び制御を行うように設計されたポータブルオーディオネットワーキングシステムを提供することによって上述の問題点を解決することを目的とする。
【0007】
ある実施形態では、ポータブルオーディオネットワーキングシステムが、マスタ装置及びスレーブ装置を含むことができる。マスタ装置は、デジタルオーディオ信号を受け取り、電源からDC電力を受け取り、DC電力を供給し、データ信号を送受信するように構成することができる。スレーブ装置は、マスタ装置と通信することができ、マスタ装置にデジタルオーディオ信号を送信し、マスタ装置からDC電力を受け取り、マスタ装置とデータ信号を送受信するように構成することができる。マスタ装置とスレーブ装置は、デジタルオーディオ信号、DC電力とデータ信号を同時に搬送するように適合されたケーブルを介して通信することができる。
【0008】
別の実施形態では、ポータブルオーディオネットワーキングシステムが、ゲートウェイ相互接続装置及び無線オーディオ受信機を含むことができる。ゲートウェイ相互接続装置は、デジタルオーディオ信号を受け取り、電源からDC電力を受け取り、DC電力を供給し、データ信号を送受信するように構成することができる。無線オーディオ受信機は、ゲートウェイ相互接続装置と通信することができ、ゲートウェイ相互接続装置にデジタルオーディオ信号を送信し、ゲートウェイ相互接続装置からDC電力を受け取り、ゲートウェイ相互接続装置とデータ信号を送受信するように構成することができる。ゲートウェイ相互接続装置と無線オーディオ受信機は、デジタルオーディオ信号、DC電力とデータ信号を同時に搬送するように適合されたカテゴリ5ツイストペアケーブル(Category 5 twisted−pair cable)を介して通信することができる。
【0009】
さらなる実施形態では、ポータブルオーディオネットワーキングシステムが、無線アクセスポイント及び無線オーディオ受信機を含むことができる。無線アクセスポイントは、電源からDC電力を受け取り、DC電力を供給し、データ信号を送受信するように構成することができ、無線オーディオ送信機又は電子制御装置のうち1以上と無線で通信し、無線オーディオ送信機、及び/又は無線オーディオ受信機などの他のネットワーク要素の機能の制御を可能にするようにさらに構成することができる。無線オーディオ受信機は、無線アクセスポイントと通信することができ、無線アクセスポイントからDC電力を受け取り、無線アクセスポイントとデータ信号を送受信するように構成することができる。無線アクセスポイントと無線オーディオ受信機は、DC電力とデータ信号を同時に搬送するように適合されたカテゴリ5ツイストペアケーブルを介して通信することができる。
【0010】
別の実施形態では、ポータブルオーディオネットワーキングシステムが、無線アクセスポイントと、電源を含むビデオカメラと、無線オーディオ受信機と、赤外線アダプタとを含むことができる。無線アクセスポイントは、電源からDC電力を受け取り、DC電力を供給し、データ信号を送受信するように構成することができ、また無線オーディオ送信機又は電子制御装置のうち1以上と無線で通信し、無線オーディオ送信機の機能の制御を可能にするようにさらに構成することができる。無線オーディオ受信機は、第1の赤外線送受信機を含むことができ、無線オーディオ送信機からのオーディオ信号を含む無線周波数(RF)信号を無線で受け取り、このオーディオ信号に基づいてデジタルオーディオ信号を生成するように構成することができる。RF信号は、アナログ変調信号又はデジタル変調信号のうち1以上を含むことができる。赤外線アダプタは、第2の赤外線送受信機を含むことができ、無線アクセスポイントからDC電力を受け取り、無線アクセスポイントとデータ信号を送受信するように構成することができる。無線オーディオ受信機の第1の赤外線送受信機と赤外線アダプタの第2の赤外線送受信機は、赤外線(IR)信号を介してデータ信号を送受信することができる。無線アクセスポイントと赤外線アダプタは、デジタルオーディオ信号、DC電力とデータ信号を同時に搬送するように適合されたカテゴリ5ツイストペアケーブルを介して通信することができる。
【0011】
これらの及びその他の実施形態、並びに様々な置換及び態様は、本発明の原理を使用できる様々な方法を示す例示的な実施形態を記載する以下の詳細な説明及び添付図面から明らかになり、さらに十分に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】いくつかの実施形態による、マスタ装置及びスレーブ装置を含むポータブルオーディオネットワーキングシステムのブロック図である。
【図2】いくつかの実施形態による、ゲートウェイ相互接続装置を含むポータブルオーディオネットワーキングシステムのブロック図である。
【図3】いくつかの実施形態による、無線アクセスポイント及び無線オーディオ受信機を含むポータブルオーディオネットワーキングシステムのブロック図である。
【図4】いくつかの実施形態による、無線アクセスポイント、無線オーディオ受信機及び赤外線アダプタを含むポータブルオーディオネットワーキングシステムのブロック図である。
【図5】デジタルオーディオ信号、DC電力及び双方向データ信号を同時に搬送するように適合されたケーブルの例示的なピン配列である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明は、本発明の原理に従う本発明の1又はそれ以上の特定の実施形態について説明し、図示し、例示するものである。この説明は、本明細書で説明する実施形態に本発明を限定するためではなく、むしろ当業者が本発明の原理を理解した上でこれらの原理を適用し、本明細書で説明する実施形態のみならず、これらの原理に基づいて想起される他の実施形態も実施できるように、本発明の原理の説明及び教示のために行うものである。本発明の範囲は、文言上、又は均等論の下で添付の特許請求の範囲に含まれる可能性のある全ての実施形態を対象とすることが意図されている。
【0014】
なお、説明及び図面では、同じ又は実質的に同様の要素には同じ参照数字を付している。しかしながら、例えば異なる数字を付した方が説明が明確になる場合には、これらの要素に異なる数字を付すこともある。また、本明細書に示す図面は必ずしも縮尺通りではなく、場合によっては、特定の特徴をより明確に示すために比率を誇張していることもある。このような表示及び作図手法は、必ずしも根底にある本質的な目的に関与するものではない。上述したように、本明細書は、本明細書で教示され当業者に理解される本発明の原理に従って全体として受け取られ解釈されるように意図されている。
【0015】
図1は、オーディオコンポーネントのネットワーク化、並びにオーディオ、データ及び電力の分配のためのポータブルオーディオネットワーキングシステム100のブロック図である。システム100は、マスタ装置102、スレーブ装置104、マスタ装置102とスレーブ装置104を接続するためのケーブル106、及び電源108を含むことができる。マスタ装置102は、ケーブル106上で電源108からの電力をスレーブ装置104に分配し、及び/又はスレーブ装置104からのオーディオ信号を受け入れることができる。以下でさらに説明するように、マスタ装置102の例としては、ゲートウェイ相互接続装置又は無線アクセスポイントが挙げられる。スレーブ装置104は、ケーブル106上でマスタ装置102から電力を受け取り、及び/又はオーディオ信号を送信することができる。以下でさらに説明するように、スレーブ装置104の例としては、無線オーディオ受信機、オーディオレコーダ/ミキサ、又は無線アクセスポイントが挙げられる。例えば、常にマスタ装置と見なされるゲートウェイ接続装置を含むシステムでは、オーディオレコーダ/ミキサ及び/又は無線アクセスポイントをスレーブ装置と見なすことができる。このように、システムは、制御を維持しているコンポーネントを明確に示す階層を有する。マスタ装置102とスレーブ装置104の間では、ケーブル106上でデータを通信することもできる。電源108は、例えばリチウムイオンバッテリ又はDC電源、及び/又はその他の電源を含むことができる。
【0016】
ケーブル106は、オーディオ信号、電力信号及び双方向データ信号を同時に搬送することができる。図1に示すシステム100では、オーディオ信号がスレーブ装置104からケーブル106を介してマスタ装置102に送信され、電力信号がマスタ装置102からケーブル106を介してスレーブ装置104に送信され、データ信号がマスタ装置102とスレーブ装置104の間でケーブル106を介して送受信される。ケーブル106は、マスタ装置102及びスレーブ装置104のRJ45ポートにケーブル106を接続するためのRJ45コネクタを含む、カテゴリ5アンシールドツイストペアケーブルとすることができる。ケーブル106の最大長は100mとすることができるが、他の長さであってもよい。ケーブル106は、4つのツイストペアを含む合計8個のワイヤを含むことができる。1つの実施形態では、ケーブル106が、オーディオ信号、電力信号及びデータ信号を搬送するための2つの差動(differential)ツイストペアを含むことができる。図5に、ケーブル106の例示的なピン配列を示す。具体的には、例えばピン3とピン6などの第1の差動ペアが、オーディオ信号と、電力信号のグラウンドとを搬送することができる。例えばピン1とピン2などの第2の差動ペアは、データ信号と、電力信号の正電圧とを搬送することができる。ケーブル106のこれらの特定のワイヤ及びピンについて説明しているが、ケーブル106の他のワイヤ及びピンを利用してオーディオ信号、電力信号及びデータ信号を同時に搬送することもできる。さらに、ケーブル106の他のピン及び/又は差動ツイストペア上で追加のオーディオ信号、データ信号及び/又は電力信号を搬送することもできる。現時点で使用されていないケーブル106のピンは、将来的な拡張に利用することができる。
【0017】
ケーブル106で搬送されるオーディオ信号は、オーディオ技術学会AES3規格に従うデジタルオーディオ信号とすることができる。AES3規格は、最大96KHz、24ビットのステレオオーディオに対応できるセルフクロッキングインターフェイスを規定する。いくつかの実施形態では、ケーブル106で搬送されるデジタルオーディオ信号を、48kHz、24ビットのステレオオーディオとすることができる。他の実施形態では、デジタルオーディオ信号が異なるサンプリングレートを有することができ、異なるビット数で符号化することができ、及び/又はモノオーディオを有することができる。オーディオ信号には、他の適当な規格を利用することもできる。オーディオ信号は、例えばケーブル106のピン3とピン6などの第1の差動ペア上で搬送することができる。
【0018】
ケーブル106で搬送されるデータ信号は、RS−485としても知られているEIA−485規格に従うことができる。EIA−485規格は、同じバス上で複数のドライバをサポートして双方向通信を可能にするシリアルデータ通信インターフェイスを規定する。いくつかの実施形態では、ケーブル106で搬送されるデータ信号が250kbpsのデータレートを有し、コンポーネントに含まれる受信機は、短絡状態中、又は開回路状態中にバスが0Vのアイドル状態になった時の非確定状態を防ぐ真のフェイルセーフ受信機とすることができる。他の実施形態では、データレートを高く又は低くすることも、及び/又はコンポーネント内で他のタイプの受信機を利用することもできる。ケーブル106は、マスタ装置102とスレーブ装置104などの2つのコンポーネントを直接接続するように意図される。データ信号には、例えばEIA−232、EIA−422などの他の適当な規格を利用することもできる。データ信号は、例えばケーブル106のピン1とピン2などの第2の差動ペア上で搬送することができる。
【0019】
データ信号に含まれる情報は、コマンド、状態、及び/又は、例えばモニタリング及び制御目的でシステム100のコンポーネントから送受信されるその他の情報を含むことができる。シリアルデータ通信は、米国規格協会(ANSI)によって維持されるANSI E1.17 2006アーキテクチャ・フォー・コントロール・ネットワーク(ACN)規格に従うことができる。ACN規格は、システム100のコンポーネントなどの様々な装置を制御して管理するためのプロトコルを規定する。これらのプロトコルは、他のプロトコルの中でも特に、セッションデータトランスポートプロトコル(SDT)、装置管理プロトコル(DMP)、及び装置記述言語(DDL)を含む。
【0020】
マスタ装置102及び/又はスレーブ装置104の機能は、変数として表すことができる。このような変数の例としては、RFチャネル(例えば、無線オーディオ受信機と無線オーディオ送信機の間の通信のRF周波数を示す設定)、オーディオ利得、オーディオレベルモニタリング、ミュート、又はオーディオ構成を挙げることができる。装置は、その変数の値を取り出すことによってモニタすることができ、その変数の値を設定することによって制御することができる。例えば、装置は、DMPを用いて、「get」コマンドを送信して別の装置から変数の値を取り出し、及び/又は「set」コマンドを送信して別の装置に変数の値を設定することができる。DMPは、装置の変数のためのアドレス方式も提供する。いくつかの実施形態では、2つよりも多くの装置を直接接続する場合、及び/又はACN規格を利用する他のネットワークとの互換性のために、システム100内にSDT及びDDLを実装することもできる。
【0021】
電力信号はDC電力とすることができ、パワー・オーバー・イーサネット(登録商標)(PoE)規格の側面に基づき、ケーブル106を介して搬送することができる。PoE規格は、カテゴリ5ケーブルなどの、イーサネット(登録商標)ネットワーキングに適したケーブル上における電力及びデータの通過を可能にする。1つの実施形態では、PoE規格によって規定されるように、電力信号を(例えば、ピン1とピン2、及びピン3とピン6などの)モードA差動ツイストペアで搬送することができ、別の実施形態では、電力信号を(例えば、ピン4とピン5、及びピン7とピン8などの)モードB差動ツイストペアで搬送することができる。いくつかの実施形態では、最小電力損及び変換損失を考慮するように、ケーブル106上の電力信号として電源108からの未調整電圧を供給することができる。従って、スレーブ装置104がケーブル106を介して電源108から直接給電を受ける一方で、マスタ装置102は、故障保護のためにこのDC接続をモニタして維持することができる。電源108は、マスタ装置102に電力を供給することもできる。
【0022】
マスタ装置102は、給電側装置の一部として動作することができ、スレーブ装置104は、受電側装置として動作することができる。スレーブ装置104は、差動ツイストペア間に25kΩの抵抗器を含むことにより、スレーブ装置104に電力信号を供給できることを示すことができる。例えば、ケーブルの電圧は7〜18Vで最大電流を1Aとすることができるが、他の電圧及び/又は電流も可能である。電力信号には、他の適当な規格を利用することもできる。マスタ装置102及びスレーブ装置104の各々は、ケーブル106上で電力信号を共通モード電圧として伝送できるように、ケーブル106上でデジタルオーディオ信号とデータ信号を分離するための変圧器を含むことができる。
【0023】
図2は、オーディオコンポーネントのネットワーク化、並びにオーディオ、データ及び電力の分配のためのポータブルオーディオネットワーキングシステム200のブロック図である。システム200は、オーディオ信号、データ信号及び/又は電力信号を同時に搬送するケーブルを用いてシステム200のコンポーネント同士を物理的に相互接続するためのマスタ装置として動作するゲートウェイ相互接続装置202を含むことができる。マスタ装置として動作するゲートウェイ相互接続装置202は、ケーブルを介して、電源208からの電力を(無線オーディオ受信機204などの)スレーブ装置に分配し、スレーブ装置からのオーディオ信号を受け入れることができる。ゲートウェイ相互接続装置202とスレーブ装置の間では、データを通信することもできる。上述したように、システム200では、ケーブル206、212及び216の各々を、システム200のコンポーネントのRJ45ポートにケーブルを接続するためのRJ45コネクタを含むカテゴリ5アンシールドツイストペアケーブルとすることができる。
【0024】
システム200では、無線オーディオ受信機204の各々が、1又はそれ以上のデジタルオーディオ信号を生成し、ケーブル206を介してゲートウェイ相互接続装置202に送信することができる。上述したように、1つの実施形態では、ケーブル206上で搬送されるデジタルオーディオ信号がAES3規格に従う。このデジタルオーディオ信号は、無線オーディオ受信機204が無線オーディオ送信機205から受け取った1又はそれ以上の無線周波数(RF)信号に含まれるオーディオ信号に基づくことができる。いくつかの実施形態では、単一の無線オーディオ受信機204が、複数の無線オーディオ送信機205からのそれぞれのRF信号で複数のオーディオ信号を受け取ることができる。この場合、無線オーディオ受信機204は、これらの複数のオーディオ信号に基づき、複数のデジタルオーディオ信号を生成してゲートウェイ相互接続装置202に送信することができる。これらの複数のデジタルオーディオ信号は、ケーブル206を介して送信することができる。各無線オーディオ受信機204は、複数の無線オーディオ送信機205から複数のRF信号を受け取ることができるので、システム200内の無線オーディオ受信機204の数を削減することができる。無線オーディオ受信機204の実施形態は、「無線オーディオ受信機システム及び方法(Wireless Audio Receiver System and Method)」という名称の同一出願人による同時出願された特許出願(代理人整理番号25087.03US1)に開示されており、この特許出願はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0025】
無線オーディオ送信機205は、オーディオ信号を含むRF信号を無線オーディオ受信機204に無線で送信するコンポーネントとすることができる。オーディオ信号は、例えばマイクによって取り込まれた製作物からの音とすることができる。いくつかの実施形態では、無線オーディオ送信機205が、Shure社から市販されているAXT200、ULXD2又はUR2マイクなどのハンドヘルド式マイクとRF送信機を一体化したものである。他の実施形態では、マイクが、Shure社から市販されているAXT100、ULXD1又はUR1ボディパック送信機などの無線オーディオ送信機205と有線通信する。RF信号は、アナログ変調信号又はデジタル変調信号とすることができる。無線オーディオ送信機205と、対応する無線オーディオ受信機204は、これらのコンポーネント間の通信に同じ周波数が利用されるように同期させることができる。例えば、ユーザは、各コンポーネントの赤外線同期ポートを物理的に整列させて無線オーディオ受信機204の同期ボタンを押すことにより、無線オーディオ送信機205と対応する無線オーディオ受信機204とを同期させておくことができる。
【0026】
ゲートウェイ相互接続装置202は、無線オーディオ受信機204から受け取ったデジタルオーディオ信号に基づいて合成デジタルオーディオ信号を生成することができる。この合成デジタルオーディオ信号は、ゲートウェイ相互接続装置からケーブル216を介してオーディオレコーダ/ミキサ214に送信することができる。この合成デジタルオーディオ信号は、イーサネット(登録商標)を介したオーディオ送信のためのダンテ規格又は別の規格に従うことができる。ゲートウェイ相互接続装置202とオーディオレコーダ/ミキサ214は、ケーブル216によってイーサネット(登録商標)接続として接続することができる。ゲートウェイ相互接続装置202は、複数の無線オーディオ受信機204からのデジタルオーディオ信号を統合し、これを合成デジタルオーディオ信号としてオーディオレコーダ/ミキサ214に供給することができる。例えば、この合成デジタルオーディオ信号は、4つの無線オーディオ受信機204の各々から受け取られた2つのオーディオチャネルで構成された8つのオーディオチャネルを含むことができる。オーディオレコーダ/ミキサ214は、フラッシュメモリ、ハードドライブ、固体ドライブ、テープ、光学媒体などの媒体にオーディオ信号を記録し、及び/又はオーディオ信号のミキシング(例えば、合成、ルーティング、変更、及び/又は別の方法によるオーディオ信号の操作)を可能にする1又はそれ以上のコンポーネントとすることができる。いくつかの実施形態では、オーディオレコーダ/ミキサ214を、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、又はオーディオ信号の記録及び/又はミキシングを行うための他の電子装置とすることができる。いくつかの実施形態では、ゲートウェイ相互接続装置202のイーサネット(登録商標)対応出力が、システム200をあらゆる従来のイーサネット(登録商標)ベースのネットワークに接続することができる。このようにして、システム200の様々なコンポーネントを互いにネットワーク化することができ、またシステム200を、イーサネット(登録商標)を利用する外部エンティティ及びコンポーネントとネットワーク化することもできる。
【0027】
ゲートウェイ相互接続装置202は、電源208からの電力をシステム200のコンポーネントに供給することができる。電源208は、ゲートウェイ相互接続装置202に電力を供給することができ、ゲートウェイ相互接続装置202は、無線オーディオ受信機204、オーディオレコーダ/ミキサ214、及び/又は無線アクセスポイント210に電力を分配することができる。具体的には、無線オーディオ受信機204は、ケーブル206を介してゲートウェイ相互接続装置202から電力信号を受け取ることができ、オーディオレコーダ/ミキサ214は、ケーブル216を介してゲートウェイ相互接続装置202から電力信号を受け取ることができる。無線アクセスポイント210も、ケーブル212を介してゲートウェイ相互接続装置202から電力信号を受け取ることができる。ゲートウェイ相互接続装置202は、コンポーネントが別のタイプのケーブルを介して電力信号を受け取るようにするパススルー電力インターフェイスを含むこともできる。上述したように、電力信号はDC電力とすることができ、ケーブル206、212及び216を介して搬送することができる。いくつかの実施形態では、ゲートウェイ相互接続装置202が、無線オーディオ受信機204が正常に電力を受け取っているかどうかをモニタして確認することができる。無線オーディオ受信機204の1つに故障が存在する場合、ゲートウェイ相互接続装置202は、特定の無線オーディオ受信機204との通信を停止することができる。
【0028】
ゲートウェイ相互接続装置202と、システム200のコンポーネントとの間では、データ信号を送受信することもできる。このデータ信号に含まれる情報は、コマンド、状態、及び/又は、モニタリング及び制御目的でシステム200のコンポーネントから送受信されるその他の情報を含むことができる。データ信号は、ゲートウェイ相互接続装置202、無線オーディオ受信機204、無線アクセスポイント210、及び/又はオーディオレコーダ/ミキサ214へと、又はこれらから、それぞれのケーブル206、212及び216上でルーティングすることができる。上述したように、データ信号は、EIA−485規格に従うことができ、データ信号に含まれるシリアルデータ通信は、アーキテクチャ・フォー・コントロール・ネットワーク(ACN)規格に従うことができる。データ信号に含まれる情報の例としては、例えば、(無線オーディオ受信機と無線オーディオ送信機の間の通信周波数を変更するための)RF周波数変更コマンド、オーディオ利得状態、オーディオ構成情報、又はオーディオレベルモニタリングを挙げることができる。いくつかの実施形態では、ゲートウェイ相互接続装置202が、他のコンポーネント及び/又はネットワーク(図示せず)と有線又は無線で通信して、他のコンポーネント間の、及び/又はネットワークとシステム200の間のブリッジとして機能することができる。例えば、ゲートウェイ相互接続装置202は、イーサネット(登録商標)接続を介して別のコンポーネント及び/又はネットワークに接続することができる。
【0029】
無線アクセスポイント210は、電子制御装置218からの無線オーディオ送信機205のモニタリング及び制御を可能にすることができる。無線アクセスポイント210は、Wi−Fi IEEE802.11接続を介して電子制御装置218と通信すると同時に、2.4GHz IEEE802.15.4接続を介して(例えば、Shure社から市販されているShowLink Remote ControlなどのZigBeeベースのプロトコルを介して)無線オーディオ送信機205と通信することができる。いくつかの実施形態では、ゲートウェイ相互接続装置202と無線アクセスポイント210をケーブル212によってイーサネット(登録商標)接続として接続することができる。1つの実施形態では、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータなどなどの電子制御装置218が無線アクセスポイント210と通信し、無線オーディオ送信機205の機能を遠隔的にモニタして制御することができる。例えば、電子制御装置218を用いて無線オーディオ送信機205の利得を調整し、オーディオレベル及びタイムコードをモニタし、及び/又はRF性能、統計値などのシステム200の無線的側面をモニタして制御することができる。このようなモニタリング及び制御は、電子制御装置218上で実行される、Shure社から市販されているWireless Workbenchなどのアプリケーションによって可能にすることができる。
【0030】
一般に、システム200のあらゆるコンポーネントは、モニタリング及び/又は制御目的でシステム200の他のあらゆるコンポーネントとデータを交換することができる。いくつかの実施形態では、無線アクセスポイント210が、オーディオレコーダ/ミキサ214からの、及び/又はシステム200の他のコンポーネントからの無線オーディオ送信機205のモニタリング及び制御を可能にすることができる。例えば、ユーザは、オーディオレコーダ/ミキサ214において、無線オーディオ送信機205の利得又はミュートなどの設定を調整することができる。オーディオレコーダ/ミキサ214からは、ゲートウェイ相互接続装置202及び無線アクセスポイント210を介して、適当なコマンドを含むデータ信号を無線オーディオ送信機205に送信することができる。無線オーディオ送信機205は、無線アクセスポイント210及びゲートウェイ相互接続装置202を介して、オーディオレコーダ/ミキサ214にデータ信号を返送してコマンドの実行を肯定応答することができる。別の例として、無線オーディオ受信機204及び無線オーディオ送信機205が現在利用している周波数に干渉が検出された場合、より干渉の少ない周波数に変更することができる。無線オーディオ受信機204及び無線オーディオ送信機205の両方が新たな周波数に変更されるように、ゲートウェイ相互接続装置202及び無線アクセスポイント210を介して、適当なコマンドを含むデータ信号を無線オーディオ送信機205に送信することができる。
【0031】
他の実施形態では、たとえシステム200内に無線アクセスポイント210が存在しない場合でも、オーディオレコーダ/ミキサ214及び/又はその他のコンポーネントから、無線オーディオ受信機204などのシステム200のコンポーネントをモニタ及び/又は制御することができる。例えば、オーディオレコーダ/ミキサ214からケーブル216を介してゲートウェイ相互接続装置202にデータを送信し、その後にゲートウェイ相互接続装置202からケーブル206を介して無線オーディオ受信機204に送信することができる。このようなデータは、例えば、無線オーディオ受信機204の利得、及び/又は無線オーディオ受信機204のオーディオレベルの状態を調整するためのコマンドを含むことができる。
【0032】
図2に示すシステム200は、既存のオーディオ製品構成のケーブル敷設、重量、セットアップ及び制御の問題を解決することができる。クルーメンバなどのユーザは、例えばゲートウェイ相互接続装置202、無線オーディオ受信機204、ケーブル206、電源208、無線アクセスポイント210、ケーブル212、オーディオレコーダ/ミキサ214、ケーブル216、及び/又は電子制御装置218をバッグなどに入れて携行することができる。ゲートウェイ相互接続装置202とシステム200の他の各コンポーネントとの間でオーディオ信号、データ信号及び電力を搬送するには1つのケーブルしか必要としないので、システム200で利用するケーブル数は、既存のオーディオ製品構成に比べて大幅に減少する。ユーザが接続するケーブル数が少ないので、セットアップ時間も減少する。さらに、ケーブル数が減少するので、クルーメンバが携行するバッグの重量も減少する。システム200で利用するカテゴリ5ケーブルは、耐久性に優れ、軽量であり、安価であり、容易に入手でき、所望の長さにカスタマイズし易く、現場において実用的である。システム200のコンポーネントのモニタリング及び制御、並びに無線オーディオ送信機205の遠隔制御は、システム200を使用して可能になる。システム200は、ユーザのニーズに応じてあらゆる数のコンポーネントをネットワーク化するように拡張可能である。
【0033】
他の実施形態では、図3及び図4に示すように、ポータブルオーディオネットワーキングシステムの他の構成内に無線アクセスポイントを実装して無線オーディオ送信機の遠隔モニタリング及び制御を可能にすることができる。これらの実施形態では、無線アクセスポイントをマスタ装置と見なすことができる。図3は、無線オーディオ送信機305の遠隔モニタリング及び制御を迅速かつ容易に可能にするポータブルオーディオネットワーキングシステム300のブロック図である。システム300は、ケーブル306を介して無線オーディオ受信機304と通信する無線アクセスポイント310を含む。無線アクセスポイント310は、電源308からの電力を無線オーディオ受信機304に分配し、無線オーディオ受信機304との間でデータを送受信して、無線オーディオ送信機305の遠隔モニタリング及び制御を可能にすることができる。このデータは、コマンド、状態及び/又はその他の情報を含むことができる。ケーブル306は、無線アクセスポイント310と無線オーディオ受信機304との間で、データ信号と電力信号を同時に搬送することができる。いくつかの実施形態では、無線オーディオ受信機304が単独で給電を受けることができる。電源308は、無線アクセスポイント310に電力を供給することもできる。
【0034】
無線オーディオ送信機305をモニタして制御するために、無線アクセスポイント310と無線通信する電子制御装置318を利用することができる。無線オーディオ受信機304は、無線オーディオ送信機305から、オーディオ信号を含むRF信号を受け取ることができる。無線オーディオ受信機304は、RF信号内のオーディオ信号に基づいてデジタルオーディオ信号を生成し、このデジタルオーディオ信号をさらなる処理のためにレコーダ(図示せず)などの別のコンポーネントに別個の接続を介して送信することができる。無線アクセスポイント310は、2.4GHz IEEE802.15.4接続を介して無線オーディオ送信機305と通信することができる。クルーメンバなどのユーザは、例えば電源308、無線アクセスポイント310、ケーブル306、無線オーディオ受信機304及び/又は電子制御装置318をバッグなどに入れて携行することができる。
【0035】
図4は、ビデオカメラ412内に組み込まれた無線オーディオ受信機404と無線通信する無線オーディオ送信機405の遠隔モニタリング及び制御を迅速かつ容易に可能にするポータブルオーディオネットワーキングシステム400のブロック図である。無線オーディオ受信機404は、例えばビデオカメラ412のレセプタクルに挿入されるスロットタイプの受信機とすることができる。ビデオカメラ412は、ビデオカメラ412、無線オーディオ受信機404及び/又は無線アクセスポイント410に給電できるバッテリを有することができる。無線アクセスポイント410は、ケーブル406を介して赤外線(IR)アダプタ403と通信する。無線アクセスポイント410は、ビデオカメラ412からの電力をIRアダプタ403に分配し、IRアダプタ403との間でデータを送受信して無線オーディオ送信機405の遠隔モニタリング及び制御を可能にすることができる。ケーブル406は、無線アクセスポイント410とIRアダプタ403の間で、データ信号と電力信号を同時に搬送することができる。データは、コマンド、状態及び/又はその他の情報を含むことができる。無線オーディオ送信機405のモニタリング及び制御は、無線アクセスポイント410と無線通信する電子制御装置418を利用して行うことができる。
【0036】
IRアダプタ403は、無線オーディオ受信機404と機械的に連結し、IRアダプタ403と無線オーディオ受信機404のIRポートとの間の光学的IR通信を可能にすることができる。この構成は、無線オーディオ受信機404がケーブルを受け入れるためのポートを有していない時に無線アクセスポイント410と無線オーディオ受信機404の間の通信を可能にするのに有用である。無線オーディオ受信機404は、空間的制約に起因して、及び/又は、例えばスロットタイプの無線オーディオ受信機404とビデオカメラ412との間のインターフェイスがビデオカメラ412自体の内部に存在するという理由で、このようなポートを有していないこともある。IRアダプタ403と無線オーディオ受信機404のIRポートとの間のIR信号は、無線アクセスポイント410からのデータを含むことができる。無線オーディオ受信機404は、無線オーディオ送信機405からのオーディオ信号を含むRF信号を受け取ることができる。無線オーディオ受信機404は、RF信号内のオーディオ信号に基づいてデジタルオーディオ信号を生成し、このデジタルオーディオ信号をさらなる処理のためにレコーダ(図示せず)などの別のコンポーネントに送信することができる。無線アクセスポイント410は、2.4GHz IEEE802.15.4接続を介して無線オーディオ送信機405と通信することができる。無線アクセスポイント410、ケーブル406及び/又は電子制御装置418は、例えばクルーメンバがバッグに入れて携行することも、或いはビデオカメラ412に取り付けることもできる。
【0037】
本開示は、様々な実施形態の形成及び使用方法を技術に従って説明するためのものであり、その真の、意図する、公正な範囲及び思想を限定するものではない。上述の説明は、包括的であること、又は開示した正確な形に限定されることを意図するものではない。上記の教示に照らして修正例及び変形例が可能である。(単複の)実施形態は、説明する技術の原理及びその実施可能な応用を示すとともに、様々な実施形態の技術、及び想定される特定の用途に適した様々な修正例を当業者が利用できるように選択して説明したものである。このような全ての修正例及び変形例は、これらの権利を公正に、法的に、かつ公平に認める外延に従って解釈した場合、本出願の係属中に補正される可能性もある添付の特許請求の範囲によって定められる実施形態及びその全ての同等物の範囲に含まれる。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【手続補正書】
【提出日】20190426
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブルオーディオネットワーキングシステムであって、
デジタルオーディオ信号を受け取り、電源からDC電力を受け取り、前記DC電力を供給し、無線オーディオ受信機とデータ信号を送受信するように構成されたゲートウェイ相互接続装置と、
前記ゲートウェイ相互接続装置と通信して、前記ゲートウェイ相互接続装置に前記デジタルオーディオ信号を送信し、前記ゲートウェイ相互接続装置から前記DC電力を受け取り、前記ゲートウェイ相互接続装置と前記データ信号を送受信するように構成された前記無線オーディオ受信機と、
を備え、前記ゲートウェイ相互接続装置と前記無線オーディオ受信機は、前記デジタルオーディオ信号、前記DC電力及び前記データ信号を同時に搬送するように適合されたカテゴリ5ツイストペアケーブルを介して通信し、
前記データ信号は、前記ゲートウェイ相互接続装置と前記無線オーディオ受信機との状態を含み、
前記ゲートウェイ相互接続装置は、オーディオレコーダ又はオーディオミキサのうち1以上を含むオーディオ装置とさらに通信し、
前記ゲートウェイ相互接続装置は、前記デジタルオーディオ信号に基づいて合成デジタルオーディオ信号を生成し、前記オーディオ装置に前記合成デジタルオーディオ信号を送信し、前記オーディオ装置に前記DC電力を供給し、前記オーディオ装置と前記データ信号を送受信するように構成され、前記合成デジタルオーディオ信号は、ダンテ規格に準拠する、
ことを特徴とするポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項2】
前記無線オーディオ受信機は、
無線オーディオ送信機から、アナログ変調信号又はデジタル変調信号のうち1以上を含みオーディオ信号を含む無線周波数(RF)信号を無線で受け取り、
前記オーディオ信号に基づいて前記デジタルオーディオ信号を生成する、
ように構成される、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項3】
前記ゲートウェイ相互接続装置は、無線オーディオ送信機又は電子制御装置のうち1以上と無線で通信するように構成された無線アクセスポイントとさらに通信し、
前記ゲートウェイ相互接続装置は、前記無線アクセスポイントに前記DC電力を供給し、前記無線アクセスポイントと前記データ信号を送受信するように構成され、
前記無線アクセスポイントは、前記無線オーディオ送信機の機能の制御を可能にするように構成される、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項4】
前記カテゴリ5ツイストペアケーブルは、
前記デジタルオーディオ信号、及び前記DC電力のグラウンドを搬送するための第1の差動ペアと、
前記データ信号、及び前記DC電力の正電圧を搬送するための第2の差動ペアと、
を含む、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項5】
前記デジタルオーディオ信号は、AES3規格に準拠する、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項6】
前記データ信号は、EIA−485規格に準拠する双方向シリアルデータ通信を含み、 前記シリアルデータ通信は、アーキテクチャ・フォー・コントロール・ネットワーク(ACN)規格の1又はそれ以上のプロトコルを含む、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項7】
前記電子制御装置は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、又はデスクトップコンピュータのうちの1つ又はそれ以上を含み、前記電子制御装置は、前記無線オーディオ送信機の機能の制御を可能にするためのアプリケーションを実行することができる、
請求項3に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項8】
前記ゲートウェイ相互接続装置及び前記無線オーディオ受信機の各々は、RJ45ポートを含み、
前記カテゴリ5ツイストペアケーブルは、前記ゲートウェイ相互接続装置と前記無線オーディオ受信機をそれぞれのRJ45ポートを介して接続するための第1のRJ45コネクタ及び第2のRJ45コネクタを含む、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項9】
前記DC電力は、前記ケーブルを介してパワー・オーバー・イーサネット(登録商標)(PoE)規格の側面を用いて搬送される、
請求項1に記載のポータブルオーディオネットワーキングシステム。
【請求項10】
ポータブルオーディオネットワーキングシステムであって、
電源からDC電力を受け取り、前記DC電力を供給し、データ信号を送受信するように構成されるとともに、無線オーディオ送信機又は電子制御装置のうち1以上と無線で通信し、前記無線オーディオ送信機の機能の制御を可能にするようにさらに構成された無線アクセスポイントと、
前記電源を含むビデオカメラと、
第1の赤外線送受信機を含み、前記無線オーディオ送信機から、アナログ変調信号又はデジタル変調信号のうち1以上を含みオーディオ信号を含む無線周波数(RF)信号を無線で受け取り、前記オーディオ信号に基づいてデジタルオーディオ信号を生成するように構成された無線オーディオ受信機と、
前記無線アクセスポイントと通信し、前記第1の赤外線送受信機と赤外線(IR)信号を介して前記データ信号を送受信するように構成された第2の赤外線送受信機を含み、前記無線アクセスポイントから前記DC電力を受け取り、前記無線アクセスポイントと前記データ信号を送受信するように構成された赤外線アダプタと、
を備え、前記無線アクセスポイントと前記赤外線アダプタは、前記DC電力と前記データ信号を同時に搬送するように適合されたカテゴリ5ツイストペアケーブルを介して通信する、
ことを特徴とするポータブルオーディオネットワーキングシステム。