(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019193486
(43)【公開日】20191031
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20191004BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20191004BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20191004BHJP
【FI】
   !H02J13/00 301A
   !H02J1/00 306M
   !G06F1/26 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】2018085946
(22)【出願日】20180427
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
(74)【代理人】
【識別番号】100086818
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】永野 秀章
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
【テーマコード(参考)】
5B011
5G064
5G165
【Fターム(参考)】
5B011DA02
5B011DB22
5B011EA02
5B011EA10
5B011EB06
5B011GG06
5B011KK11
5G064AC09
5G064BA02
5G064CB08
5G064DA05
5G165EA01
5G165FA01
5G165HA09
5G165LA03
5G165PA01
(57)【要約】
【課題】 機器を追加接続した際に、既に接続されている機器の実使用状態を考慮した電力配分を行えるようにする。
【解決手段】 電子機器(100)は、接続された外部機器へ電力供給を行う複数の接続手段と、接続手段に外部機器が接続されたことを判定する接続判定手段と、接続手段に接続された外部機器との通信を行う通信手段と、接続手段に接続された外部機器への供給電力を測定する供給電力測定手段と、供給電力測定手段により測定された供給電力測定値を記憶する記憶手段と、外部機器との通信により外部機器への供給電力値を決定し、外部機器が追加接続されたことを検出した場合には、接続済みの外部機器への供給電力値と供給電力測定値との差を算出し、差が所定値以上であった場合には、供給電力測定値に基づき接続済みの外部機器への供給電力値を再度決定する制御手段とを有する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続された外部機器へ電力供給を行う複数の接続手段と、
前記接続手段に外部機器が接続されたことを判定する接続判定手段と、
前記接続手段に接続された外部機器との通信を行う通信手段と、
前記接続手段に接続された外部機器への供給電力を測定する供給電力測定手段と、
前記供給電力測定手段により測定された供給電力測定値を記憶する記憶手段と、
外部機器との通信により外部機器への供給電力値を決定し、外部機器が追加接続されたことを検出した場合には、接続済みの外部機器への供給電力値と供給電力測定値との差を算出し、差が所定値以上であった場合には、供給電力測定値に基づき接続済みの外部機器への供給電力値を再度決定する制御手段と
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
再度決定する供給電力値は、前回の供給電力値未満、かつ供給電力測定値以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記供給電力測定値は、所定時間の供給電力の平均値であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記供給電力測定値は、所定時間の供給電力の最大値であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項5】
外部機器の接続解除を検出した場合に、前記供給電力測定値に基づいて外部機器への供給電力値を再度決定する処理を行う請求項1から4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記接続手段は、USB規格に準拠した接続手段であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記制御手段は、USB PD規格に準拠した通信により外部機器への供給電力値を決定することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給機能を有する電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、新たなUSB機器が接続された際に、その機器が必要とする電流の供給ができない場合には、既に他のポートに接続されている所定の機器をサスペンド状態へ移行させる電力調整を行う方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−244457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、他のポートに接続されている所定の電子機器をサスペンド状態へ移行させるのみであるため、後からUSB機器を追加接続した際に、既に接続されているUSB機器への電力供給が停止してしまう。
【0005】
そこで、本発明は、複数の機器へ電力を供給可能な機器において、機器を追加接続した際に、既に接続されている機器の実使用状態を考慮した電力配分を行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子機器は、接続された外部機器へ電力供給を行う複数の接続手段と、前記接続手段に外部機器が接続されたことを判定する接続判定手段と、前記接続手段に接続された外部機器との通信を行う通信手段と、前記接続手段に接続された外部機器への供給電力を測定する供給電力測定手段と、前記供給電力測定手段により測定された供給電力測定値を記憶する記憶手段と、外部機器との通信により外部機器への供給電力値を決定し、外部機器が追加接続されたことを検出した場合には、接続済みの外部機器への供給電力値と供給電力測定値との差を算出し、差が所定値以上であった場合には、供給電力測定値に基づき接続済みの外部機器への供給電力値を再度決定する制御手段とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外部接続された複数の電子機器へ電力を供給可能な電子機器において、電子機器を追加接続した際に、既に接続されている電子機器の実使用状態を考慮した電力配分を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態1における電力供給システムの例を示す図である。
【図2】実施形態1における給電機器100の構成要素の一部を説明するためのブロック図である。
【図3】給電機器100の供給電力テーブルの例を示す図である。
【図4】実施形態1における受電機器200の構成要素の一部を説明するためのブロック図である。
【図5】受電機器200の状態毎の受電電力の一例を示す図である。
【図6】給電機器100に受電機器200を接続した場合の給電機器100の処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図6に示すフローチャートにおける供給可能電力テーブルの例を示す図である。
【図8】既に機器が接続された状態で、機器が追加接続された場合の給電機器100の処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8に示すフローチャートにおける供給可能電力テーブルの例を示す図である。
【図10】機器が複数接続された状態で、機器が接続解除された場合の給電機器100の処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0010】
[実施形態1]
図1は、実施形態1における電力供給システムの例を示す図である。実施形態1における電力供給システムは、USB(Universal Serial Bus)規格およびUSB PD(Power Delivery)規格に準拠した電力供給システムである。
【0011】
図1において、100は給電機器(例:ノートPC)、200は受電機器(例:デジタルカメラ)である。図1に示すように、給電機器100は、複数の受電機器200とUSBケーブル20で接続される。1台目の受電機器200は給電機器100にすでに接続されている受電機器(既接続機器)であり、2台目の受電機器200は給電機器100に新たに接続されている受電機器(新たな接続機器)である。給電機器100、1台目の受電機器200および2台目の受電機器200はいずれも電子機器であり、USB機器である。給電機器100、1台目の受電機器200および2台目の受電機器200はいずれもUSB規格およびUSB PD規格に準拠する。
【0012】
給電機器100は、ACアダプター10により電力が供給され、受電機器200にUSBケーブル20を用いて電力を供給する。受電機器200は、給電機器100からUSBケーブル20によって電力を供給されるだけではなく、USBケーブル20によって給電機器100とデータ通信を行う。
【0013】
図2は、実施形態1における給電機器100の構成要素の一部を説明するためのブロック図である。
【0014】
図2において、101はシステム制御部であり、給電機器100全体を制御する。メモリ102は、例えばRAM(半導体素子を利用した揮発性のメモリなど)からなる。システム制御部101は、例えば不揮発性メモリ103に格納されるプログラムに従い、メモリ102をワークメモリとして用いて、給電機器100の各構成要素を制御する。不揮発性メモリ103には、画像データや音声データ、その他のデータ、システム制御部101が動作するための各種プログラムなどが格納される。不揮発性メモリ103は例えばハードディスク(HD)やROMなどで構成される。また、実施形態1では、後述する給電機器100の供給可能電力の一覧が供給電力テーブルとして不揮発性メモリ103に記憶されている。
【0015】
表示部105は、システム制御部101の指示に基づいて、LCD等の表示器上に画像やGUI(Graphical User Interface)を構成するGUI画面などを表示する。操作部106は、ユーザ操作を受け付けるための入力デバイスである。
【0016】
USB I/F110はUSBケーブル20を接続するためのコネクタである。給電機器100は、複数のUSB I/F110を有する。USB I/F110はUSB Type−Cコネクタであり、給電機器100はUSB I/F110にUSBケーブル20を介して接続された外部機器に電力を供給することができ、データ通信も可能である。USB制御部150は、システム制御部101の制御に従い、USB Type−C規格に従うデータ通信を可能とする。USB制御部150は、接続検知部150a、USB PD制御部150bおよびUSBデータ通信部150cを有する。
【0017】
接続検知部150aは、USB I/F110に外部機器が接続されたことを、USB Type−CコネクタのCC端子を介して検知する。USB PD制御部150bは、USB I/F110に接続されたUSB PD規格に対応した外部機器との間で、CC端子を介してUSB PD規格に対応した所定のネゴシエーション(給電交渉)を実施する。
【0018】
USBデータ通信部150cは、USB I/F110に接続された外部機器とUSB2.0、USB3.1等のデータ通信を行う。電源制御部180は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の接続の有無、電池残量の検出を行う。また、電源制御部180は、その検出結果とシステム制御部101の指示とに基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、給電機器100の各構成要素へ供給する。
【0019】
さらに、電源制御部180はシステム制御部101の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、USB PD制御部150cによるネゴシエーションで決定された電圧と電流で定められる電力を各々のUSB I/F110を介して外部機器へ供給する。電源部181は、リチウムイオン二次電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。182は供給電力測定部であり、システム制御部101の指示に基づき電源制御部180から各USB I/F110へ出力される電力を測定する。システム制御部101は、供給電力測定部182により測定された供給電力測定データをメモリ102に記憶する。
【0020】
システム制御部101は、供給電力測定部182により測定された電力値から、例えば10分間といった所定時間毎の平均電力を算出し、算出した結果を供給電力測定データとしてメモリ102に格納する。また、システム制御部101は、供給電力測定部182により測定された電力値から、例えば10分間といった所定時間毎の最大電力を算出し、供給電力測定データとしてメモリ102に記憶するように構成してもよい。
【0021】
図3は、給電機器100の供給電力テーブルの例を示す図である。供給電力テーブルは、給電機器100がUSB I/Fを用いて供給可能な供給電圧および供給電流と、供給電圧と供給電流を積算した供給電力との関係を示すテーブルである。また、実施形態1において給電機器100が複数のUSB I/Fを用いて外部機器へ供給する電力の合計は最大20Wである。
【0022】
図4は、実施形態1における受電機器200の構成要素の一部を説明するためのブロック図である。図4において、201はシステム制御部であり、受電機器200全体を制御する。211は撮像部であり、例えば、撮像レンズを経て導入された光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等の撮像素子で構成される。
【0023】
メモリ202は、例えばRAM(半導体素子を利用した揮発性のメモリなど)からなる。システム制御部201は、例えば不揮発性メモリ203に格納されるプログラムに従い、メモリ202をワークメモリとして用いて、受電機器200の各構成要素を制御する。不揮発性メモリ203には、画像データや音声データ、その他のデータ、システム制御部201が動作するための各種プログラムなどが格納される。不揮発性メモリ203は例えばROMなどで構成される。
【0024】
表示部205は、システム制御部201の指示に基づいて、LCD等の表示器上に画像やGUI(Graphical User Interface)を構成するGUI画面などを表示する。操作部206は、ユーザ操作を受け付けるための入力デバイスである。210はUSB I/Fであり、USBケーブル20を接続するためのコネクタである。USB I/F210はUSB Type−Cコネクタであり、受電機器200は、USB I/F210を介して外部機器から電力を受け取ることができ、データ通信も可能である。
【0025】
USB制御部250は、システム制御部201の制御に従い、USB Type−C規格に従うデータ通信を可能とする。USB制御部250は、接続検知部250a、USB PD制御部250bおよびUSBデータ通信部250ccを有する。接続検知部250aは、USB I/F210に外部機器が接続されたことを、CC端子を介して検知する。USB PD制御部250bは、USB I/F210に接続された外部機器との間で、CC端子を介してUSB PD規格に対応した所定のネゴシエーション(給電交渉)を実施する。USBデータ通信部250cは、USB I/F210に接続された外部機器とUSB2.0、USB3.1等のデータ通信を行う。
【0026】
電源制御部280は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の接続の有無、電池残量の検出を行う。また、電源制御部280は、その検出結果とシステム制御部201の指示とに基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、受電機器200の各構成要素へ供給する。さらに、電源制御部280は、USB I/F210を介して外部機器から供給された電力を各構成要素へ供給する。
【0027】
281は電池であり、例えばLi−ion電池等の充電可能な二次電池である。電源制御部280はシステム制御部201の指示に基づいてUSB I/F210を介し外部機器から供給された電力を電池281へ充電する際の充電制御を行う。
【0028】
図5は、受電機器200の状態毎の受電電力の一例を示す図である。図5に示すように、受電機器200がUSB I/F210を用いて受電する電力は、例えば機能を制限しない通常動作モードの場合は5V、3.0A、15Wであり、充電機能のみを機能させる充電動作モードの場合は5V、1.5A、7.5Wである。
【0029】
次に、実施形態1における給電機器100に受電機器200を接続した場合の処理について説明する。
【0030】
図6は、給電機器100に受電機器200を接続した場合の給電機器100の処理を説明するフローチャートである。図6においてステップS602からステップS604までの処理は、USB PD規格に準拠したネゴシエーションの一例を示したものである。
【0031】
ステップS601で、給電機器100のシステム制御部101はUSB I/F110へ機器が接続されたことを検知する。具体的には、システム制御部101はUSB通信制御部150の接続検知部150aによって、USB I/F110に機器が接続されたことを検知する。機器が接続されたことを検知した場合にはステップS602へ進む。
【0032】
ステップS602で、システム制御部101は接続機器へ供給可能電力を通知する。具体的には、システム制御部101は、図3に示す供給電力テーブルを参照し、接続機器へ供給可能な複数の供給電圧および供給電流の組合せを算出し、図7に示す供給可能電力通知テーブルとしてメモリ102へ記憶する。そして、システム制御部101は、供給可能電力通知テーブルとして記憶した供給電圧および供給電流の組合せを、接続機器へ通知するようUSB PD制御部150bを制御する。実施形態1において、システム制御部101は、12V、1.6A/9V、2.2A/5V、3.0Aの組合せを受電機器200へ通知する。接続機器へ供給可能電力を通知するとステップS603へ進む。
【0033】
ステップS603で、システム制御部101は接続機器から供給電力要求を受信する。具体的には、システム制御部101はUSB PD制御部150bによって、接続機器から供給電圧と供給電流の組合せからなる供給電力要求を受信する。実施形態1において、受電機器200のシステム制御部201は、通常動作に必要な5V、3.0A(15W)の組合せを供給電力要求として給電機器100へ要求する。接続機器から供給電力要求を受信するとステップS604へ進む。
【0034】
ステップS604で、システム制御部101は接続機器への供給電力を設定する。具体的には、システム制御部101は、接続機器への給電電力設定値として5V、3.0A、15Wをメモリ102へ記憶する。さらに、システム制御部101は、USB PD制御部150bを制御し、接続機器へ5V、3.0Aでの供給許可および供給準備完了を通知する。接続機器への供給電力を設定するとステップS605へ進む。
【0035】
ステップS605で、システム制御部101は接続機器への供給電力測定を開始する。具体的には、システム制御部101は、供給電力測定部182を制御し、USB I/F110を介し接続機器へ供給される電力を測定し、測定結果を供給電力測定データとしてメモリ102に記憶する。接続機器への供給電力測定を開始すると処理を終了する。
【0036】
次に、実施形態1における給電機器100に既に受電機器200が接続された状態で、受電機器200を追加接続した場合の処理について説明する。
【0037】
前述のように、実施形態1における給電機器100が複数のUSB I/F110を介して外部機器へ供給可能な電力の合計は20Wである。また、受電機器200の通常動作における受電電力は15Wであり、図6を用いて説明したように給電機器100に1台目の受電機器200を接続した場合の供給電力は5V、3.0A、15Wに設定されている。この状態で、2台目の受電機器200が追加接続された場合に供給可能な電力は5Wである。
【0038】
しかしながら、1台目の受電機器200は給電機器100と15Wでネゴシエーションされているにもかかわらず、実際には充電動作モードで動作している場合がある。その場合、1台目の受電機器200の実際の受電電力は7.5Wであり、給電機器100は2台目の受電機器200へ実際には12.5Wの電力供給が可能な状態にある。即ち、適切な電力配分が行われていない状態にある。
【0039】
そこで、機器を追加接続した際に、既に接続されている機器の実使用状態を考慮した適切な電力配分を行うために、以下の再ネゴシエーション処理を行う。
【0040】
図8は、既に機器が接続された状態で、機器が追加接続された場合の給電機器100の処理を説明するフローチャートである。図9は、図8に示すフローチャートにおける供給可能電力テーブルの例を示す図である。また、図8においてステップS805からステップS808までの処理は、実施形態1におけるUSB PD規格に準拠した再ネゴシエーションの一例を示したものである。
【0041】
ステップS801で、給電機器100のシステム制御部101はUSB I/F110へ機器が追加接続されたことを検知する。具体的には、システム制御部101はUSB通信制御部150の接続検知部150aによって、USB I/F110に機器が追加接続されたことを検知する。機器が追加接続されたことを検知した場合にはステップS802へ進む。
【0042】
ステップS802で、システム制御部101はUSB I/F110への前回の機器接続から追加接続までに所定時間が経過しているか否かを検知する。実施形態1において、システム制御部101は、USB I/F110へ1台目の受電機器200が接続されてから、2台目の受電機器200が接続されるまでの時間が、例えば1分といった所定時間経過しているか否かを判定する。所定時間経過していると判定した場合には、ステップS803へ進み、所定時間経過していないと判定した場合にはステップS810へ進む。
【0043】
ステップS803で、システム制御部101は接続済み機器への供給電力測定データと供給電力設定値の差を算出する。具体的には、システム制御部101はメモリ102に記憶された、接続済み機器への供給電力測定データと供給電力設定値を参照し、差を算出する。実施形態1において、1台目の受電機器200への供給電力設定値は15Wである。また、1台目の受電機器200が例えば充電動作のみの場合は7.5Wであり、その差は7.5Wである。接続済み機器への供給電力測定データと供給電力設定値の差を算出するとステップS804へ進む。
【0044】
ステップS804で、システム制御部101は接続済み機器への供給電力測定データと供給電力設定値の差が所定値以上か否かを判定する。具体的には、システム制御部101は、算出した供給電力測定データと供給電力設定値の差が例えば5W以上か否かを判定する。システム制御部101は、差が所定値以上であると判定した場合にはステップS805へ進み、差が所定値未満であると判定した場合には、ステップS810へ進む。
【0045】
ステップS805で、システム制御部101は接続済み機器への供給可能電力を算出する。具体的には、システム制御部101は、接続済み機器への供給電力測定データと供給電力設定値を参照し、最大供給電力が供給電力測定データの値以上、かつ供給電力設定値未満となるような供給電圧、最大供給電流の組合せを算出し、供給可能電力テーブルとしてメモリ102へ記憶する。
【0046】
実施形態1において、接続済み機器の給電力測定データは7.5W、供給電力設定値15Wである。また、給電機器100は、例えば0.1Aの精度で供給電流を設定可能であり、図9(a)に示すように供給電圧、最大供給電流の組合せを算出し供給可能電力テーブルとして記憶する。接続済み機器への供給可能電力を算出するとステップS806へ進む。
【0047】
ステップS806で、システム制御部101は接続済み機器へ供給可能電力を通知する。具体的には、システム制御部101は、図9(a)に示す供給可能電力テーブルを参照し、接続済み機器へ供給可能な複数の供給電圧および供給電流の組合せを算出し、図9(b)に示す供給可能電力通知テーブルとしてメモリ102へ記憶する。そして、システム制御部101は、供給可能電力通知テーブルとして記憶した供給電圧および供給電流の組合せを、接続済み機器へ通知するようUSB PD制御部150bを制御する。実施形態1において、システム制御部101は、12V、0.7A/9V、0.9A/5V、1.5Aの組合せを受電機器200へ通知する。接続済み機器へ供給可能電力を通知するとステップS807へ進む。
【0048】
ステップS807で、システム制御部101は接続済み機器から供給電力要求を受信する。具体的には、システム制御部101はUSB PD制御部150bによって、接続機器から給電電圧と給電電流の要求を受信する。実施形態1において、受電機器200のシステム制御部201は、給電機器100から通知された供給可能電力通知(S805)に従い充電動作のみに必要な5V、1.5A(7.5W)の組合せを供給電力要求として給電機器100へ要求する。接続済み機器から供給電力要求を受信するとステップS808へ進む。
【0049】
ステップS808で、システム制御部101は接続済み機器への供給電力を設定する。具体的には、システム制御部101は、接続済み機器への給電電力設定値として5V、1.5A、7.5Wをメモリ102へ記憶するとともに、接続済み機器との再ネゴシエーションを実施したことをメモリ102へ記憶する。さらに、システム制御部101は、USB PD制御部150bを制御し、接続済み機器へ5V、1.5Aでの給電許可および給電準備完了を通知する。接続機器への供給電力を設定するとステップS809へ進む。
【0050】
ステップS809で、システム制御部101は接続機器への供給電力測定を開始する。具体的には、システム制御部101は、供給電力測定部182を制御し、USB I/F110を介し接続機器へ供給される電力を測定し、測定結果を供給電力測定データとしてメモリ102に記憶する。接続済み機器への供給電力測定を開始するとステップS810へ進む。
【0051】
ステップS810で、システム制御部101は追加接続機器への供給可能電力を算出する。具体的には、システム制御部101は、まず接続済み機器への供給電力設定値を参照する。そして、最大供給電力が給電機器100の最大供給電力(20W)から接続済み機器への供給電力設定値を減算した値以下となるような供給電圧、最大供給電流の組合せを算出し、供給可能電力テーブルとしてメモリ102へ記憶する。実施形態1において、接続済み機器への供給電力設定は7.5Wであり、追加接続機器への供給電力最大値が12.5W以下となるよう図9(c)に示すように供給電圧、最大供給電流の組合せを算出し供給可能電力テーブルとして記憶する。追加接続機器への供給可能電力を算出するとステップS811へ進む。
【0052】
ステップS811で、システム制御部101は追加接続機器へ供給可能電力を通知する。具体的には、システム制御部101は、図9(c)に示す供給可能電力テーブルを参照し、追加接続機器へ供給可能な複数の供給電圧および供給電流の組合せを算出し、図9(d)に示す供給可能電力通知テーブルとしてメモリ102へ記憶する。そして、システム制御部101は、供給可能電力通知テーブルとして記憶した供給電圧および供給電流の組合せを、追加接続機器へ通知するようUSB PD制御部150bを制御する。実施形態1において、システム制御部101は、12V、1.0A/9V 1.3A/5V、2.5Aの組合せを受電機器200へ通知する。追加接続機器へ供給可能電力を通知するとステップS812へ進む。
【0053】
ステップS812で、システム制御部101は追加接続機器から供給電力要求を受信する。具体的には、システム制御部101はUSB PD制御部150bによって、接続機器から給電電圧と給電電流の組合せの要求を受信する。実施形態1において、受電機器200のシステム制御部201は、給電機器100から通知された供給可能電力通知(S805)に従い充電動作のみに必要な5V、1.5A(7.5W)の組合せを供給電力要求として給電機器100へ要求する。追加接続機器から供給電力要求を受信するとステップS813へ進む。
【0054】
ステップS813で、システム制御部101は追加接続機器への供給電力を設定する。具体的には、システム制御部101は、追加接続機器への給電電力設定値として5V、1.5A、7.5Wをメモリ102へ記憶する。さらに、システム制御部101は、USB PD制御部150bを制御し、接続機器へ5V、1.5Aでの給電許可および給電準備完了を通知する。追加接続機器への供給電力を設定するとステップS814へ進む。
【0055】
ステップS814で、システム制御部101は追加接続機器への供給電力測定を開始する。具体的には、システム制御部101は、供給電力測定部182を制御し、USB I/F110を介し接続機器へ供給される電力を測定し、測定結果を供給電力測定データとしてメモリ102に記憶する。追加接続機器への供給電力測定を開始すると処理を終了する。
【0056】
次に、実施形態1における給電機器100に既に複数の受電機器200が接続された状態で、1つの受電機器200が接続解除された場合の処理について説明する。1つの受電機器200が接続解除された場合において、接続されたままの受電機器200へ図8を用いて説明した再ネゴシエーションを実施していた場合は、供給可能電力設定を再度行うことが望ましく、以下の処理を行う。
【0057】
図10は、機器が複数接続された状態で、機器が接続解除された場合の給電機器100の処理を説明するフローチャートである。
【0058】
ステップS1001で、給電機器100のシステム制御部101はUSB I/F110から機器が接続解除続されたことを検知する。具体的には、システム制御部101はUSB通信制御部150の接続検知部150aによって、USB I/F110から機器が接続解除されたことを検知する。機器が接続解除されたことを検知した場合にはステップS1002へ進む。
【0059】
ステップS1002で、システム制御部101はUSB I/F110の少なくとも1つに機器が接続されているか否かを判定する。接続機器があると判定した場合にはステップS1003へ進み、接続機器がないと判定した場合には処理を終了する。ステップS1003で、システム制御部101は、接続機器への再ネゴシエーションを実施したか否かを判定する。接続機器への再ネゴシエーションを実施した場合にはステップS1004へ進み、接続機器への再ネゴシエーションを実施していない場合には処理を終了する。
【0060】
ステップS1004で、システム制御部101は接続機器へ供給可能電力を通知する。具体的には、システム制御部101は、図3に示す供給電力テーブルを参照し、接続機器へ供給可能な複数の供給電圧および供給電流の組合せを算出し、図7に示す供給可能電力テーブルとしてメモリ102へ記憶する。そして、システム制御部101は、供給可能電力テーブルとして記憶した供給電圧および供給電流の組合せを、接続機器へ通知するようUSB PD制御部150bを制御する。実施形態1において、システム制御部101は、12V、1.6A/9V 2.2A/5V、3.0Aの組合せを受電機器200へ通知する。接続機器へ供給可能電力を通知するとステップS1005へ進む。
【0061】
ステップS1005で、システム制御部101は接続機器から供給電力要求を受信する。具体的には、システム制御部101はUSB PD制御部150bによって、接続機器から供給電圧と供給電流の組合せからなる供給電力要求を受信する。実施形態1において、受電機器200のシステム制御部201は、通常動作に必要な5V、3.0A(15W)の組合せを供給電力要求として給電機器100へ要求する。接続機器から供給電力要求を受信するとステップS1006へ進む。
【0062】
ステップS1006で、システム制御部101は接続機器への供給電力を設定する。具体的には、システム制御部101は、接続機器への給電電力として5V、3.0A、15Wをメモリ102へ記憶する。さらに、システム制御部101は、USB PD制御部150bを制御し、接続機器へ5V、3.0Aでの供給許可および供給準備完了を通知する。接続機器への供給電力を設定するとステップS1007へ進む。
【0063】
ステップS1007で、システム制御部101は接続機器への供給電力測定を開始する。具体的には、システム制御部101は、供給電力測定部182を制御し、USB I/F110を介し接続機器へ供給される電力を測定し、測定結果を供給電力データとしてメモリ102に記憶する。接続機器への供給電力測定を開始すると処理を終了する。
【0064】
なお、本発明の実施形態は上述の実施形態1に限定されるものではない。発明の要旨を逸脱しない範囲で変更または修正された上述の実施形態1も本発明の実施形態に含まれる。
【符号の説明】
【0065】
100 給電機器
200 受電機器
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】