(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019204370
(43)【公開日】20191128
(54)【発明の名称】管理サーバ、運行管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20191101BHJP
【FI】
   !G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】2018100037
(22)【出願日】20180524
(71)【出願人】
【識別番号】502275609
【氏名又は名称】ニッポンレンタカーサービス株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区神田練塀町3番地
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】宮本 貴宣
【住所又は居所】東京都千代田区神田練塀町3番地 ニッポンレンタカーサービス株式会社内
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】 回送対象のレンタカーを当初の貸し渡し店まで戻すことが困難である。
【解決手段】 本発明は、ユーザにレンタカーを貸し渡して出発させる出発営業所から、レンタカーが帰属する帰属営業所にレンタカーを戻すための運行管理を行う管理サーバ(10)である。管理サーバのメモリ(13)は、出発営業所の営業所端末から受信した、レンタカーを帰属営業所に戻すための返戻情報を蓄積する。管理サーバの処理部(12)は、ユーザ端末から受信したレンタカーの利用に関する検索情報と、メモリに蓄積された返戻情報とを照合し、通信部を介してユーザ端末に照合結果を送信させる。返戻情報では、レンタカーを返却可能な営業所(返却可能営業所)として、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する営業所(中間営業所)が設定されている。
【選択図】 図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにレンタカーを貸し渡して出発させる出発営業所から、レンタカーが帰属する帰属営業所にレンタカーを戻すための運行管理を行う管理サーバであって、
ユーザが携帯するユーザ端末及び営業所に設置された営業所端末のそれぞれと通信可能な通信部と、
前記出発営業所の前記営業所端末から受信した、レンタカーを前記帰属営業所に戻すための返戻情報を蓄積するメモリと、
前記ユーザ端末から受信したレンタカーの利用に関する検索情報と、前記メモリに蓄積された前記返戻情報とを照合し、前記通信部を介して前記ユーザ端末に照合結果を送信させる処理部と、を有し、
前記返戻情報では、レンタカーを返却可能な営業所である返却可能営業所として、前記出発営業所から前記帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する営業所が設定されていることを特徴とする管理サーバ。
【請求項2】
前記返戻情報は、複数の前記返却可能営業所を含むことを特徴とする請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記ユーザ端末は、前記管理サーバに対して、レンタカーの利用区間に関する区間情報を送信可能であり、
前記処理部は、前記ユーザ端末から受信した前記区間情報と、前記メモリに蓄積された返戻情報とを照合し、前記区間情報に前記出発営業所及び前記返却可能営業所が含まれるとき、レンタカーの利用を推奨するリコメンド情報を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記返戻情報は、前記出発営業所からレンタカーを貸し渡すことができる利用開始日時と、レンタカーの利用に伴う利用料金とを含んでおり、
前記処理部は、前記利用開始日時からの経過時間及び前記利用料金の対応関係に基づいて、前記経過時間に応じた前記利用料金を設定し、
前記経過時間及び前記利用料金の対応関係では、前記経過時間が長いほど前記利用料金が低下することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の管理サーバ。
【請求項5】
前記返戻情報は、前記出発営業所からレンタカーを貸し渡すことができる利用開始日時と、前記返却可能営業所の数とを含んでおり、
前記処理部は、前記利用開始日時からの経過時間及び前記返却可能営業所の数の対応関係に基づいて、前記経過時間に応じた前記返却可能営業所の数を設定し、
前記経過時間及び前記返却可能営業所の数の対応関係では、前記経過時間が長いほど返却可能営業所の数が増加することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の管理サーバ。
【請求項6】
ユーザにレンタカーを貸し渡して出発させる出発営業所から、レンタカーが帰属する帰属営業所にレンタカーを戻すための運行管理を行う運行管理システムであって、
ユーザが携帯するユーザ端末及び営業所に設置された営業所端末のそれぞれと通信可能な通信部と、
前記出発営業所の前記営業所端末から受信した、レンタカーを前記帰属営業所に戻すための返戻情報を蓄積するメモリと、
前記ユーザ端末から受信したレンタカーの利用に関する検索情報と、前記メモリに蓄積された前記返戻情報とを照合し、前記通信部を介して前記ユーザ端末に照合結果を送信させる処理部と、を有し、
前記返戻情報では、レンタカーを返却可能な営業所である返却可能営業所として、前記出発営業所から前記帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する営業所が設定されていることを特徴とする運行管理システム。
【請求項7】
ユーザにレンタカーを貸し渡して出発させる出発営業所から、レンタカーが帰属する帰属営業所にレンタカーを戻すための運行管理を行うコンピュータによって実行されるプログラムであって、
ユーザが携帯するユーザ端末及び営業所に設置された営業所端末のそれぞれと通信する機能と、
前記出発営業所の前記営業所端末から受信した、レンタカーを前記帰属営業所に戻すための返戻情報をメモリに蓄積させる機能と、
前記ユーザ端末から受信したレンタカーの利用に関する検索情報と、前記メモリに蓄積された前記返戻情報とを照合し、前記通信部を介して前記ユーザ端末に照合結果を送信させる機能と、を前記コンピュータに実現させ、
前記返戻情報では、レンタカーを返却可能な営業所である返却可能営業所として、前記出発営業所から前記帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する営業所が設定されていることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回送対象となるレンタカーを利用者に提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の回送レンタカーの運用方法では、貸し渡した営業店とは異なる営業店にレンタカーが返却されたとき、レンタカーを回送することに代えて、回送対象のレンタカーを利用者に貸し渡すことにより、返却された営業店から貸し渡した営業店までレンタカーを戻すようにしている。具体的には、まず、レンタカーが利用者に貸し渡されたとき、回送レンタカー在庫情報(貸し渡し店及び返却予定店など)を生成する。複数の回送レンタカー在庫情報において、利用者が求める検索条件情報(出発店及び到着店など)と一致する回送レンタカー在庫情報があるときには、この利用者にレンタカーを貸し渡している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4097438号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、検索条件情報と一致する回送レンタカー在庫情報があるときに限り、利用者にレンタカーを貸し渡している。具体的には、回送レンタカー在庫情報に含まれる返却予定店と、検索条件情報に含まれる出発店とが一致するとともに、回送レンタカー在庫情報に含まれる貸し渡し店と、検索条件情報に含まれる到着店とが一致するとき、利用者にレンタカーを貸し渡している。
【0005】
この場合には、検索条件情報が回送レンタカー在庫情報と一致する確率が低くなりやすく、利用者によって、回送対象のレンタカーを当初の貸し渡し店まで戻すことが困難となる。一方、返却後のレンタカーについては、返却後の所定期間内に当初の貸し渡し店まで戻すことが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願第1の発明は、ユーザにレンタカーを貸し渡して出発させる出発営業所から、レンタカーが帰属する帰属営業所にレンタカーを戻すための運行管理を行う管理サーバである。管理サーバは、通信部と、メモリと、処理部とを有する。通信部は、ユーザが携帯するユーザ端末及び営業所に設置された営業所端末のそれぞれと通信可能である。メモリは、出発営業所の営業所端末から受信した、レンタカーを帰属営業所に戻すための返戻情報を蓄積する。処理部は、ユーザ端末から受信したレンタカーの利用に関する検索情報と、メモリに蓄積された返戻情報とを照合し、通信部を介してユーザ端末に照合結果を送信させる。返戻情報では、レンタカーを返却可能な営業所である返却可能営業所として、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する営業所(いわゆる中間営業所)が設定されている。
【0007】
返戻情報は、複数の返却可能営業所を含ませることができる。
【0008】
ユーザ端末は、管理サーバに対して、レンタカーの利用区間に関する区間情報を送信可能である。この場合において、処理部は、ユーザ端末から受信した区間情報と、メモリに蓄積された返戻情報とを照合し、区間情報に出発営業所及び返却可能営業所が含まれるとき、レンタカーの利用を推奨するリコメンド情報をユーザ端末に送信することができる。
【0009】
返戻情報には、出発営業所からレンタカーを貸し渡すことができる利用開始日時と、レンタカーの利用に伴う利用料金とを含ませることができる。この場合において、処理部は、利用開始日時からの経過時間及び利用料金の対応関係に基づいて、経過時間に応じた利用料金を設定することができる。経過時間及び利用料金の対応関係では、経過時間が長いほど利用料金が低下する。
【0010】
返戻情報には、出発営業所からレンタカーを貸し渡すことができる利用開始日時と、返却可能営業所の数とを含ませることができる。この場合において、処理部は、利用開始日時からの経過時間及び返却可能営業所の数の対応関係に基づいて、経過時間に応じた返却可能営業所の数を設定することができる。経過時間及び返却可能営業所の数の対応関係では、経過時間が長いほど返却可能営業所の数が増加する。
【0011】
本願第2の発明である運行管理システムは、ユーザにレンタカーを貸し渡して出発させる出発営業所から、レンタカーが帰属する帰属営業所にレンタカーを戻すための運行管理を行う。運行管理システムは、通信部と、メモリと、処理部とを有する。通信部は、ユーザが携帯するユーザ端末及び営業所に設置された営業所端末のそれぞれと通信可能である。メモリは、出発営業所の営業所端末から受信した、レンタカーを帰属営業所に戻すための返戻情報を蓄積する。処理部は、ユーザ端末から受信したレンタカーの利用に関する検索情報と、メモリに蓄積された返戻情報とを照合し、通信部を介してユーザ端末に照合結果を送信させる。返戻情報では、レンタカーを返却可能な営業所である返却可能営業所として、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する営業所(いわゆる中間営業所)が設定されている。
【0012】
本願第3の発明は、ユーザにレンタカーを貸し渡して出発させる出発営業所から、レンタカーが帰属する帰属営業所にレンタカーを戻すための運行管理を行うコンピュータによって実行されるプログラムである。このプログラムでは、以下の3つの機能をコンピュータに実行させる。
【0013】
第1の機能は、ユーザが携帯するユーザ端末及び営業所に設置された営業所端末のそれぞれと通信する機能である。第2の機能は、出発営業所の営業所端末から受信した、レンタカーを帰属営業所に戻すための返戻情報をメモリに蓄積させる機能である。第3の機能は、ユーザ端末から受信したレンタカーの利用に関する検索情報と、メモリに蓄積された返戻情報とを照合し、通信部を介してユーザ端末に照合結果を送信させる機能である。ここで、返戻情報では、レンタカーを返却可能な営業所である返却可能営業所として、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する営業所が設定されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、出発営業所から貸し渡されたレンタカーを返却可能な営業所として、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する営業所(いわゆる中間営業所)を設定している。これにより、出発営業所から帰属営業所までレンタカーを貸し渡そうとする場合に比べて、ユーザによるレンタカーの利用頻度を向上させやすくなるとともに、帰属営業所の近くまでレンタカーを移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】レンタカーを出発営業所から帰属営業所に戻すルートを説明する概略図である。
【図2】レンタカーを出発営業所から帰属営業所に戻すルートを説明する概略図である。
【図3】運行管理システムの構成を示す図である。
【図4】管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図5】営業所端末の構成を示すブロック図である。
【図6】ユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【図7】運行管理システムにおいて、レンタカーの予約処理を説明するフローチャートである。
【図8】管理サーバのメモリに記憶された返戻情報を示す図である。
【図9】レンタカーを予約するときのユーザ端末の表示画面を示す図である。
【図10】ユーザ端末において、マッチング処理の結果に基づく表示画面を示す図である。
【図11】レンタカーの予約が完了したときにおいて、管理サーバのメモリにおける更新情報を示す図である。
【図12】レンタカーの貸し渡しが完了したときにおいて、管理サーバのメモリにおける更新情報を示す図である。
【図13】運行管理システムにおいて、ユーザがレンタカーを利用する区間を事前に登録するための処理を説明するフローチャートである。
【図14】運行管理システムにおいて、レンタカーの貸し渡し時の処理を説明するフローチャートである。
【図15】運行管理システムにおいて、レンタカーの返却時の処理を説明するフローチャートである。
【図16】利用料金を変更するときの処理を説明するフローチャートである。
【図17】返却可能営業所の数を変更するときの処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(本実施形態の前提)
本実施形態では、最初に営業所(以下に説明する帰属営業所)からユーザにレンタカーが貸し渡された後、このレンタカーが帰属営業所とは異なる営業所(以下に説明する出発営業所)に返却されたとき、この返却時から所定期間が経過するまでに、レンタカーを帰属営業所に戻すことを前提としている。この前提において、本実施形態を説明する。このため、帰属営業所からユーザにレンタカーが貸し渡された後、帰属営業所にレンタカーが返却される場合については、説明を省略する。なお、上述した所定期間は、法令等を考慮して予め決めることができ、例えば15日とすることができる。
【0017】
本願明細書において、「帰属営業所」とは、個々のレンタカーが帰属する営業所であって、レンタカーが貸し渡された後にレンタカーが最終的に返却される営業所である。また、「出発営業所」とは、帰属営業所から貸し渡されたレンタカーが返却され、帰属営業所とは異なる営業所であって、帰属営業所に向けてレンタカーを戻すための出発地点となる営業所である。さらに、「中間営業所」とは、出発営業所よりも帰属営業所に近い営業所であり、レンタカーを出発営業所から帰属営業所に戻す途中で、言い換えれば、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上において、レンタカーが一時的に返却される営業所である。
【0018】
帰属営業所からユーザにレンタカーが貸し渡された後、中間営業所を介して、レンタカーを帰属営業所に戻す場合としては、例えば、図1や図2に示すルートが考えられる。
【0019】
図1に示すルートでは、まず、帰属営業所から貸し渡されたレンタカーは、出発営業所まで移動した後、出発営業所に返却される。次に、出発営業所から貸し渡されたレンタカーは、中間営業所まで移動した後、中間営業所に返却される。中間営業所から貸し渡されたレンタカーは、帰属営業所まで移動した後、帰属営業所に返却される。これにより、帰属営業所から貸し渡されたレンタカーが帰属営業所に戻ることになる。
【0020】
図2に示すルートでは、まず、帰属営業所から貸し渡されたレンタカーは、出発営業所まで移動した後、出発営業所に返却される。次に、出発営業所から貸し渡されたレンタカーは、第1中間営業所まで移動した後、第1中間営業所に返却される。第1中間営業所から貸し渡されたレンタカーは、第2中間営業所まで移動した後、第2中間営業所に返却される。第2中間営業所から貸し渡されたレンタカーは、帰属営業所まで移動した後、帰属営業所に返却される。これにより、帰属営業所から貸し渡されたレンタカーが帰属営業所に戻ることになる。
【0021】
なお、図1に示すルートでは中間営業所が1つであり、図2に示すルートでは中間営業所が2つであるが、これに限るものではない。すなわち、出発営業所から貸し渡されたレンタカーは、3つ以上の中間営業所を経由して帰属営業所に戻ることもできる。
【0022】
(運行管理システムの構成)
上述したレンタカーの運行を管理するための運行管理システムの構成について、図3から図6を用いて説明する。図3に示すように、運行管理システム1は、管理サーバ10と、営業所に設置された営業所端末20と、ユーザUが携帯するユーザ端末30とによって構成されている。管理サーバ10及び営業所端末20は、ネットワークを介して互いにデータを送受信することができる。また、管理サーバ10及びユーザ端末30は、ネットワークを介して互いにデータを送受信することができる。
【0023】
なお、図3では、1つの営業所端末20を示しているが、実際には、複数の営業所が存在し、営業所毎に営業所端末20が設置される。各営業所では、ユーザUにレンタカーが貸し渡されたり、ユーザUから返却されたレンタカーを受け取ったりする。また、図3では、1つのユーザ端末30を示しているが、実際には、複数のユーザ端末30が存在する。ユーザ端末30としては、例えば、インターネット等のネットワーク通信機能を備えた装置が挙げられ、具体的には、スマートフォン等の多機能携帯電話機、ノートパソコンやタブレット型コンピュータ等が挙げられる。
【0024】
図4に示すように、管理サーバ10は、営業所端末20やユーザ端末30と通信を行うための通信部11と、後述するように各種の処理を行う処理部12と、所定情報を記憶するメモリ13とを有する。処理部12は、通信部11及びメモリ13にそれぞれ接続されている。
【0025】
図5に示すように、営業所端末20は、管理サーバ10と通信を行うための通信部21と、後述するように各種の処理を行う処理部22と、所定情報を表示するディスプレイ23と、所定情報を入力するための入力部24と、所定情報を記憶するメモリ25とを有する。処理部22は、通信部21、ディスプレイ23、入力部24及びメモリ25にそれぞれ接続されている。
【0026】
図6に示すように、ユーザ端末30は、管理サーバ10と通信を行うための通信部31と、後述するように各種の処理を行う処理部32と、所定情報を表示するディスプレイ33と、所定情報を入力するための入力部34と、所定情報を記憶するメモリ35とを有する。処理部32は、通信部31、ディスプレイ33、入力部34及びメモリ35にそれぞれ接続されている。なお、タッチパネルのように、ディスプレイ33及び入力部34が組み合わされていてもよい。
【0027】
次に、運行管理システム1による各種処理について説明する。
【0028】
(レンタカーの予約処理)
運行管理システム1によるレンタカーの予約処理について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。この予約処理は、帰属営業所に戻さなければならないレンタカーを予約するための処理であり、運行管理システム1によって実行される。
【0029】
ここで、図1や図2から分かるように、帰属営業所に戻さなければならないレンタカーは、出発営業所又は中間営業所から貸し渡されるため、予約処理を実行するための運行管理システム1の営業所端末20は、出発営業所又は中間営業所に設置された営業所端末となる。図7に示すフローチャートでは、一例として、出発営業所においてレンタカーを予約する処理について説明する。
【0030】
帰属営業所から貸し渡されたレンタカーが出発営業所に返却されたとき、出発営業所の営業所員は、営業所端末20の入力部24を操作して、レンタカーを帰属営業所に戻すための返戻情報を営業所端末20に入力する(S201)。
【0031】
返戻情報には、出発情報、返却情報及び車両情報が含まれる。出発情報には、出発営業所を特定する情報と、出発営業所においてレンタカーを貸し渡すことができる利用開始日時の情報が含まれる。返却情報には、レンタカーを返却することができる営業所(以下、返却可能営業所という)を特定する情報と、この返却可能営業所にレンタカーを返却する最終日時の情報が含まれる。車両情報には、レンタカーの車種やレンタカーを利用するときの利用料金に関する情報が含まれる。利用料金は、レンタカーの車種や、レンタカーの利用期間を考慮して決めることができる。上述した営業所を特定する情報としては、例えば、営業所名や、営業所毎に割り振られたコード番号がある。
【0032】
返却可能営業所としては、1つ又は複数の営業所を設定することができる。複数の返却可能営業所を設定する場合には、設定可能な営業所の上限数を予め決めておくことができ、例えば、3つの営業所までとすることができる。本実施形態では、返却可能営業所として、中間営業所を設定することができる。なお、複数の返却可能営業所を設定する場合には、中間営業所に加えて、帰属営業所を設定することもできる。ここで、出発営業所及び中間営業所の間の距離は、出発営業所及び帰属営業所の間の距離よりも短いため、返却可能営業所として中間営業所を設定することにより、レンタカーの予約率(すなわち、利用率)を向上させやすくなる。
【0033】
複数の返却可能営業所を設定する場合、返却可能営業所毎に、レンタカーを返却する最終日時が設定される。レンタカーを返却する最終日時は、返却可能営業所の場所や、帰属営業所にレンタカーを戻さなければならない最終日時を考慮して決めることができる。
【0034】
一方、返却可能営業所として中間営業所を設定するのではなく、地域(都道府県など)を設定することもできる。この場合、返却情報には、地域を特定する情報が含まれ、地域を特定する情報としては、例えば、地域名や、地域毎に割り振られたコード番号がある。地域を設定した場合には、この地域内に所在するすべての営業所が返却可能営業所となる。設定可能な地域は、1つであってもよいし、複数であってもよい。複数の地域を設定する場合には、地域毎に、レンタカーを返却する最終日時を設定することができる。レンタカーを返却する最終日時は、地域の場所や、帰属営業所にレンタカーを戻さなければならない最終日時を考慮して決めることができる。
【0035】
営業所端末20の通信部21は、入力された返戻情報を管理サーバ10に送信する(S202)。管理サーバ10の通信部11は、営業所端末20から送信された返戻情報を受信し、処理部12は返戻情報をメモリ13に記憶する(S101)。ここで、営業所端末20から管理サーバ10に返戻情報が送信されるたびに、メモリ13に返戻情報が蓄積される。
【0036】
例えば、メモリ13には図8に示す情報が記憶される。図8では、返戻情報が蓄積されるたびに、各返戻情報に対してID番号が付与される。図8において、利用状況はレンタカーの利用状況を示し、掲出は、返戻情報が登録されており、レンタカーが貸し渡し可能であることを意味する。また、図8には、上述した返戻情報に含まれる出発情報、返却情報及び車両情報が含まれる。
【0037】
一方、ユーザUは、レンタカーを利用しようとするとき、ユーザ端末30に予めインストールされたアプリケーションを起動する(S301)。アプリケーションを起動することにより、ユーザ端末30は管理サーバ10と通信することができる。なお、アプリケーションを用いる代わりに、管理サーバ10と通信することができるURL(Uniform Resource Locator)をユーザUが選択することにより、ユーザ端末30及び管理サーバ10の間で通信を行うこともできる。
【0038】
次に、ユーザUは、ユーザ端末30の入力部34を介して、利用できるレンタカーを検索するための検索情報を入力する(S302)。検索情報には、レンタカーの貸し渡しを受けて出発する出発地の情報と、レンタカーを返却する返却地の情報と、レンタカーの利用を開始する利用開始日時の情報とが含まれる。出発地又は返却地としては、例えば、住所、駅又は営業所が挙げられる。
【0039】
ここで、検索情報を入力するための入力画面(一例)について、図9を用いて説明する。図9は、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示される画面を示す。
【0040】
図9に示すように、ディスプレイ33の上部には、出発地及び返却地をそれぞれ入力するための入力欄が設けられている。また、出発地の入力欄には、「現在地」の表示が設けられており、この表示をタッチすると、処理部32は、GPS機能を利用してユーザ端末30の現在の位置情報を取得し、この位置情報を出発地の入力欄に表示させる。
【0041】
また、ディスプレイ33には、返却地の入力欄の下に、利用開始日時を特定する欄が設けられている。ここで、ユーザUは、利用開始日時として、「今すぐ利用」又は「日時を指定して利用」を選択することができる。図9に示す例では、「今すぐ利用」が選択されている。なお、ユーザUが「日時を指定して利用」を選択すると、日時を指定できる画面(不図示)がディスプレイ33に表示され、ユーザUは、具体的な利用開始日時を指定することができる。
【0042】
ユーザ端末30の通信部31は、入力された検索情報を管理サーバ10に送信する(S303)。管理サーバ10の通信部11がユーザ端末30からの検索情報を受信すると、管理サーバ10の処理部12は、検索情報と、メモリ13に記憶された返戻情報とを照合する処理(マッチング処理という)を行う(S102)。
【0043】
マッチング処理において、処理部12は、検索情報に含まれる出発地の近くに、返戻情報に含まれる出発営業所が存在するか否かを判別する。例えば、処理部12は、出発地を中心とした所定半径の範囲内に、出発営業所が存在するか否かを判別することができる。また、マッチング処理において、処理部12は、検索情報に含まれる返却地の近くに、返戻情報に含まれる返却可能営業所が存在するか否かを判別する。例えば、処理部12は、返却地を中心とした所定半径の範囲内に、返却可能営業所が存在するか否かを判別することができる。さらに、マッチング処理において、処理部12は、返戻情報に含まれる利用開始日時において、検索情報に含まれる利用開始日時以降の日時が存在するか否かを判別する。
【0044】
上述した判別によって、検索情報の条件を満たすレンタカーがあるか否かを判別することができる。ここで、出発地(検索情報)の近くに出発営業所(返戻情報)が存在し、返却地(検索情報)の近くに返却可能営業所(返戻情報)が存在し、利用開始日時(返戻情報)において、利用開始日時(検索情報)以降の日時が存在するとき、検索情報の条件を満たすレンタカーがあることになる。
【0045】
処理部12は、マッチング処理を行った後、通信部11を介して、マッチング処理の結果をユーザ端末30に送信する(S103)。マッチング処理の結果としては、検索情報の条件を満たすレンタカーの有無に関する情報と、検索情報の条件を満たすレンタカーがある場合には、このレンタカーを貸し渡すことができる営業所を特定する情報などが含まれる。レンタカーを貸し渡すことができる営業所を特定する情報には、営業所の所在地を示す情報や、貸し渡されるレンタカーの返戻情報が含まれる。
【0046】
ユーザ端末30の通信部31が管理サーバ10からの送信情報を受信した後、処理部32は、管理サーバ10からの送信情報に基づいて、検索結果をディスプレイ33に表示させる(S304)。
【0047】
図10には、検索情報の条件を満たすレンタカーがある場合において、マッチング処理の結果に基づいてユーザ端末30のディスプレイ33に表示される画面(一例)を示す。図10に示すように、ディスプレイ33には、地図とともに、検索情報の条件を満たすレンタカーを貸し渡すことができる営業所の所在地がマークMとして表示される。また、マークM毎に設けられた吹き出し内には、レンタカーの返戻情報が表示される。図10に示す例では、返戻情報として、出発の日時(利用開始日時)、返却の最終日時、車種及び価格(利用金額)が表示されている。これにより、ユーザUは、レンタカーが貸し渡される営業所や、レンタカーの利用内容に関する情報を認識できる。
【0048】
なお、検索情報の条件を満たすレンタカーが無いとき、ディスプレイ33には、図10に示すマークMが表示されない。これにより、ユーザUは、利用できるレンタカーが存在しないことを認識できる。ここで、処理部32は、管理サーバ10から受信した情報に基づいて、マークMを表示しない代わりに、又はマークMを表示しないことに加えて、利用できるレンタカーが存在しないことを示す情報(例えば、文字情報)をディスプレイ33に表示させることができる。
【0049】
ユーザUは、検索情報の条件を満たすレンタカーがあるとき、このレンタカーの予約を行うことができる。具体的には、まず、ユーザUは、ユーザ端末30の入力部34を介して、利用しようとするレンタカーの情報(予約情報)を入力する(S305)。予約情報には、レンタカーが貸し渡される営業所を特定する情報や、レンタカーの利用内容に関する情報が含まれる。図10に示す例では、ユーザUは、ディスプレイ33に表示されたマークM又は、マークMと共に表示される吹き出しをタッチすることにより、利用しようとするレンタカーを選択することができる。
【0050】
ユーザ端末30の通信部31は、入力部34を介して入力された予約情報を管理サーバ10に送信する(S306)。管理サーバ10の通信部11がユーザ端末30からの予約情報を受信した後、処理部12は、予約情報に含まれる営業所を特定し、通信部11を介して、予約情報に含まれる営業所の営業所端末20に予約情報を送信する(S104)。営業所端末20の通信部21が予約情報を受信したとき、処理部22はディスプレイ23に予約情報を表示させる(S203)。これにより、営業所員は、ディスプレイ23の表示内容を見て予約情報を確認することができる。
【0051】
管理サーバ10の処理部12は、予約完了情報を生成し、通信部11を介して予約完了情報をユーザ端末30に送信する(S105)。ユーザ端末30に予約完了情報を送信した後、処理部12は、予約完了情報に基づいて、メモリ13に記憶された情報を更新する。例えば、図8に示す例において、ID番号3について予約が完了したとき、メモリ13に記憶される情報は、図11に示す情報に更新される。図11では、ID番号3の利用状況が「予約済」となる。
【0052】
ユーザ端末30の通信部31が予約完了情報を受信したとき、例えば、処理部32はディスプレイ33に予約完了情報を表示させることができる。これにより、ユーザUはレンタカーの予約が完了したことを確認することができる。
【0053】
レンタカーの予約が完了した後、出発営業所において、レンタカーをユーザUに貸し渡せば、ユーザUによって出発営業所から中間営業所までレンタカーを移動させることができる。中間営業所は出発営業所よりも帰属営業所に近いため、帰属営業所に戻さなければならないレンタカーを帰属営業所の近くまで移動させることができる。また、中間営業所を介して、最終的に帰属営業所にレンタカーを戻すことができる。
【0054】
なお、ユーザUにレンタカーを貸し渡したとき、営業所員は、営業所端末20の入力部24を操作して、レンタカーを貸し渡した情報を入力することができる。この入力情報は、営業所端末20から管理サーバ10に送信され、管理サーバ10において、メモリ13に記憶された情報が更新される。例えば、図8に示す例において、ID番号3について、レンタカーの貸し渡しが完了したとき、メモリ13に記憶される情報は、図12に示す情報に更新される。図12では、ID番号3の利用状況が「利用中」となる。
【0055】
レンタカーが中間営業所に返却されたとき、この中間営業所を出発営業所とみなして図7に示す処理を行うことができる。ここで、中間営業所の営業所端末20では、図7に示すステップS201の処理と同様に返戻情報が入力された後、図7に示すステップS202の処理と同様に返戻情報が管理サーバ10に送信される。
【0056】
この返戻情報において、出発情報には、中間営業所を特定する情報と、中間営業所においてレンタカーを貸し渡すことができる利用開始日時の情報が含まれる。また、返却情報には、返却可能営業所を特定する情報と、この返却可能営業所にレンタカーを返却する最終日時の情報が含まれる。上述したように、返却可能営業所としては、1つ又は複数の営業所(中間営業所や帰属営業所)を設定したり、返却可能営業所として営業所を設定するのではなく、地域(都道府県など)を設定したりすることができる。中間営業所にレンタカーが返却されたときには、返却可能営業所として帰属営業所を設定可能とすることにより、レンタカーを帰属営業所に戻すことができる。
【0057】
本実施形態において、ユーザUは、レンタカーを移動させる者であればよく、レンタカーを個人的に利用する者に限るものではない。例えば、ユーザUには、出発営業所(又は中間営業所)に返却されたレンタカーを帰属営業所又は中間営業所まで有償で移動させる者(いわゆる請負人)も含まれる。
【0058】
なお、本実施形態(図7に示すS201)では、営業所員が返却可能営業所を自ら決めているが、これに限るものではない。例えば、営業所端末20の処理部22が返却可能営業所を自動的に設定することができる。具体的には、処理部22は、地図データ上において、出発営業所の位置情報(住所等)及び帰属営業所の位置情報(住所等)を特定した後、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する中間営業所を返却可能営業所として設定することができる。ここで、地図データや各営業所の位置情報は、営業所端末20のメモリ25に予め記憶しておけばよい。または、地図データや各営業所の位置情報を管理サーバ10のメモリ13に予め記憶しておき、営業所端末20の処理部22が管理サーバ10との通信によって上記位置情報を取得してもよい。
【0059】
出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルートについては、現在地から目的地までのルートを検索する公知の検索システムを用いて決定することができる。このルートは、1つの優先ルールに基づいて決定された1つのルートであってもよいし、複数の優先ルールのそれぞれに基づいて決定された複数のルートであってもよい。優先ルールとしては、例えば、最短距離のルートを優先するルールや、最短時間のルートを優先するルールが挙げられる。出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルートが決定された後、このルート上の任意の通過地点からの距離(最短距離)が所定距離以内である中間営業所を返却可能営業所として設定することができる。
【0060】
返却可能営業所として、複数の中間営業所の候補が存在するときには、予め決められた条件に従って返却可能営業所を自動的に設定することもできるし、複数の中間営業所の候補をディスプレイ23に表示させて営業所員によって設定させることもできる。上述した条件に関して、例えば、レンタカーをできるだけ帰属営業所に近い中間営業所まで移動させたい場合には、帰属営業所から所定距離以内にある営業所であることを上述した条件として決めることができる。
【0061】
一方、上述した説明では、営業所端末20の処理部22が返却可能営業所を自動的に設定しているが、管理サーバ10の処理部12が、営業所端末20の処理部22の処理と同様の処理を行うことにより、返却可能営業所を自動的に設定することもできる。この場合には、営業所端末20から管理サーバ10に出発営業所及び帰属営業所の位置情報を送信することにより、管理サーバ10の処理部12が、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルートを特定できるとともに、このルート上に存在する中間営業所を返却可能営業所として設定することができる。ここで、地図データや各営業所の位置情報は、管理サーバ10のメモリ13に記憶しておくことができる。返却可能営業所を設定した後、返却可能営業所に関する情報を管理サーバ10から営業所端末20に送信することができる。これにより、営業所員は、営業所端末20を介して、返却可能営業所を把握することができる。
【0062】
上述したように返却可能営業所を自動的に設定するときには、返却可能営業所にレンタカーを返却する最終日時の情報も自動的に設定することができる。上述したように、レンタカーを返却する最終日時は、返却可能営業所の場所や、帰属営業所にレンタカーを戻さなければならない最終日時を考慮して決めることができる。
【0063】
(利用区間の事前登録)
本実施形態の運行管理システム1では、ユーザUがレンタカーを利用する区間の情報(以下、区間情報という)を管理サーバ10に予め登録しておくことができる。そして、管理サーバ10のメモリ13に記憶された返戻情報に、登録された区間情報が含まれているとき、レンタカーの予約が可能であることを推奨する情報(以下、リコメンド情報という)をユーザUに通知することができる。この処理について、図13に示すフローチャートを用いて説明する。図13において、図7で説明した処理と同じ処理については、同一の符号を用いている。
【0064】
ユーザUは、レンタカーの利用区間を登録するとき、ユーザ端末30に予めインストールされたアプリケーションを起動する(S301)。そして、ユーザUは、ユーザ端末30の入力部34の操作によって、区間情報を入力する(S307)。区間情報には、レンタカーの貸し渡しを受けて出発する出発地の情報と、レンタカーを返却する返却地の情報とが含まれる。出発地又は返却地としては、例えば、住所、駅又は営業所が挙げられる。ユーザ端末30の通信部31は、入力された区間情報を管理サーバ10に送信する(S308)。管理サーバ10の通信部11は、ユーザ端末30からの区間情報を受信し、管理サーバ10の処理部12は、区間情報をメモリ13に記憶する(S106)。
【0065】
一方、各営業所では、営業所端末20において返戻情報が入力され(S201)、返戻情報が営業所端末20から管理サーバ10に送信される(S202)。管理サーバ10の通信部11が営業所端末20からの返戻情報を受信すると、処理部12は、返戻情報をメモリ13に記憶する(S101)。次に、管理サーバ10の処理部12は、区間情報及び返戻情報を照合する処理(マッチング処理という)を行う(S107)。
【0066】
マッチング処理において、処理部12は、区間情報に含まれる出発地の近くに、返戻情報に含まれる出発営業所が存在するか否かを判別する。例えば、処理部12は、出発地を中心とした所定半径の範囲内に、出発営業所が存在するか否かを判別することができる。また、処理部12は、区間情報に含まれる返却地の近くに、返戻情報に含まれる返却可能営業所が存在するか否かを判別する。例えば、処理部12は、返却地を中心とした所定半径の範囲内に、返却可能営業所が存在するか否かを判別することができる。
【0067】
上述した判別を行うことにより、返戻情報に区間情報が含まれているか否かを判別することができる。ここで、出発地(区間情報)の近くに出発営業所(返戻情報)が存在し、返却地(区間情報)の近くに返却可能営業所(返戻情報)が存在するとき、返戻情報に区間情報が含まれていることを判別できる。
【0068】
返戻情報に区間情報が含まれている場合には、管理サーバ10の処理部12は、リコメンド情報を生成し、通信部11を介して、リコメンド情報をユーザ端末30に送信する(S108)。ユーザ端末30の通信部31がリコメンド情報を受信したとき、ユーザ端末30の処理部32は、ディスプレイ33にリコメンド情報を表示させる(S309)。リコメンド情報には、ユーザが所望する区間で利用可能なレンタカーが存在することを示す情報に加えて、上述した返戻情報(出発情報、返却情報及び車両情報)を含ませることができる。ユーザUは、ディスプレイ33に表示されたリコメンド情報を確認することにより、予め登録した利用区間において、レンタカーを利用できることを把握することができる。
【0069】
ユーザUがリコメンド情報を確認した後にレンタカーを利用する場合には、図7に示すステップS305で説明したように、ユーザ端末30に予約情報を入力すればよい。予約情報は、ユーザ端末30から管理サーバ10に送信されるとともに(図7に示すS306)、管理サーバ10から営業所端末20に送信される(図7に示すS104)。これにより、営業所において、レンタカーの予約を確認することができる。
【0070】
(ユーザ登録)
ユーザUが上述した運行管理システム1を利用しやすくするために、ユーザ登録を行うことができる。ユーザ登録を行うことにより、レンタカーの貸し渡しや返却の手続きをスムーズに行うことができる。ここでのユーザ登録は、ユーザUを特定できる情報を事前に登録しておくものであり、公知の手段を適宜採用することができる。以下、ユーザ登録の一例について説明する。
【0071】
ユーザUは、運行管理システム1を利用するためのアプリケーションをユーザ端末30にインストールした後、アプリケーションを起動させることにより、ユーザ登録に必要な情報(ユーザ情報という)を入力する。このユーザ情報としては、例えば、氏名、性別、生年月日、免許証番号、免許種類、住所、電話番号、メールアドレス、クレジットカード番号が挙げられる。入力されたユーザ情報は、ユーザ端末30から管理サーバ10に送信され、管理サーバ10のメモリ13に記憶される。
【0072】
なお、ユーザ登録としては、仮登録及び本登録の手順を踏むこともできる。仮登録では、上述したようにユーザ情報を管理サーバ10のメモリ13に記憶しておく。本登録では、ユーザUが営業所に来たときに、営業所員がユーザUの免許証の記載内容と、仮登録されたユーザ情報とが一致しているか否かを確認し、一致しているときに本登録を行うことができる。営業所端末20及び管理サーバ10の間の通信によって、営業所員は、営業所端末20において、仮登録されたユーザ情報を確認することができる。本登録時には、例えば、各営業所員に割り振られたコード番号と、ユーザ情報とを関連付けた状態で管理サーバ10のメモリ13に記憶させることにより、本登録を完了させることができる。
【0073】
ユーザ登録において、クレジットカード番号を登録しておけば、レンタカーの予約を行ったときに、レンタカーの利用金額の決済を完了させることができる。ここで、カード会社と接続された決済システムに管理サーバ10を接続しておけば、決済システムを介した電子商取引によって、レンタカーの利用金額の決済を行うことができる。例えば、決済システムとしては、公知のBlue Gate(登録商標)を利用することができる。また、レンタカーの利用金額の決済が完了したとき、管理サーバ10からユーザ端末30に予約完了情報を送信することができる(図7に示すS105)。
【0074】
一方、ユーザ登録を行うことにより、以下に説明するように、レンタカーの利用を開始するための処理(以下、利用開始処理という)や、レンタカーの利用を終了するための処理(以下、利用終了処理という)を行うことができる。
【0075】
まず、利用開始処理について、図14に示すフローチャートを用いて説明する。
【0076】
アプリケーションは、ユーザ端末30の位置情報を把握し、ユーザUにレンタカーを貸し渡す営業所にユーザ端末30が近づいたとき、ユーザUへの通知(いわゆるプッシュ通知)を行う機能を有する。例えば、営業所の位置を中心とした所定半径の範囲内にユーザ端末30が移動したとき、プッシュ通知を行うことができる(S310)。
【0077】
ユーザ端末30において、ユーザUがプッシュ通知を確認すると、ユーザ端末30の通信部31は、通知確認の情報を管理サーバ10に送信する(S311)。ここで、ユーザ端末30から管理サーバ10に送信される情報には、ユーザUにレンタカーを貸し渡す営業所を特定する情報が含まれる。なお、ユーザUが自らユーザ端末30を操作して、ユーザUが営業所に近づいていること、又はユーザUが営業所にいることを示す情報を管理サーバ10に送信することもできる。
【0078】
管理サーバ10の通信部11がユーザ端末30からの通知確認の情報を受信すると、管理サーバ10の処理部12は、ユーザUにレンタカーを貸し渡す営業所を特定するとともにアラート情報を生成し、通信部11を介してアラート情報を営業所端末20に送信する(S109)。
【0079】
営業所端末20の通信部21が管理サーバ10からのアラート情報を受信すると、営業所端末20の処理部22は、アラート情報をディスプレイ23に表示させる(S204)。これにより、営業所員は、レンタカーを貸し渡すユーザUが営業所に近づいたことを把握することができる。そして、営業所員は、営業所端末20の入力部24を操作することにより、ユーザUにレンタカーを貸し渡すための承認情報を入力する(S205)。営業所端末20の通信部21は、入力された承認情報を管理サーバ10に送信する(S206)。
【0080】
管理サーバ10の通信部11が営業所端末20からの承認情報を受信したとき、処理部12は、レンタカーの貸渡証の情報を生成した後、通信部11を介してユーザ端末30に貸渡証の情報を送信する(S110)。ユーザ端末30の通信部31が管理サーバ10からの貸渡証の情報を受信すると、ユーザ端末30の処理部32は、ディスプレイ33に貸渡証を表示させる(S312)。これにより、ユーザUは、営業所に到着したときにはレンタカーの貸渡証を入手できており、この貸渡証に基づいて、レンタカーを利用することができる。
【0081】
次に、利用終了処理について、図15に示すフローチャートを用いて説明する。図15において、図14で説明した処理と同じ処理については、同一の符号を用いている。
【0082】
アプリケーションは、ユーザ端末30の位置情報を把握し、ユーザUがレンタカーを返却する営業所にユーザ端末30が近づいたとき、ユーザUへの通知(いわゆるプッシュ通知)を行う機能を有する。例えば、営業所の位置を中心とした所定半径の範囲内にユーザ端末30が移動したとき、プッシュ通知を行うことができる(S310)。なお、プッシュ通知の追加条件として、ユーザ端末30が営業所に近づく時間帯を設定し、所定の時間帯において、ユーザ端末30が営業所に近づいたときに、プッシュ通知を行うことができる。所定の時間帯とは、レンタカーを返却する最終日時(時刻)を基準とした時間帯であり、例えば、所定の時間帯の終わりの時刻を最終日時(時刻)とすることができる。
【0083】
ユーザ端末30において、ユーザUがプッシュ通知を確認すると、ユーザ端末30の通信部31は、通知確認の情報を管理サーバ10に送信する(S311)。ここで、ユーザ端末30から管理サーバ10に送信される情報には、ユーザUがレンタカーを返却する営業所を特定する情報が含まれる。なお、ユーザUが自らユーザ端末30を操作して、ユーザUが営業所に近づいていること、又はユーザUが営業所にいることを示す情報を管理サーバ10に送信することもできる。
【0084】
管理サーバ10がユーザ端末30からの通知確認の情報を受信すると、管理サーバ10の処理部12は、ユーザUがレンタカーを返却する営業所を特定するとともにアラート情報を生成し、通信部11を介して営業所端末20にアラート情報を送信する(S109)。
【0085】
営業所端末20が管理サーバ10からのアラート情報を受信すると、営業所端末20の処理部22は、アラート情報をディスプレイ23に表示させる(S204)。これにより、営業所員は、レンタカーを返却するユーザUが営業所に近づいたことを把握することができる。そして、営業所員は、営業所端末20の入力部24を操作することにより、ユーザUから返却されるレンタカーを受け取るための承認情報を入力する(S205)。営業所端末20の通信部21は、入力された承認情報を管理サーバ10に送信する(S206)。
【0086】
管理サーバ10の通信部11が営業所端末20からの承認情報を受信したとき、処理部12は、レンタカーの利用明細の情報を生成し、通信部11を介してユーザ端末30に利用明細の情報を送信する(S111)。ユーザ端末30の通信部31が管理サーバ10からの利用明細の情報を受信すると、ユーザ端末30の処理部32は、ディスプレイ33に利用明細を表示させる(S313)。これにより、ユーザUは、営業所に到達したときには利用明細を入手した状態でレンタカーを返却することができる。
【0087】
なお、ユーザUは、ユーザ端末30において、領収書の要求情報を入力することができる。この場合には、ユーザ端末30の通信部31が領収書の要求情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10の処理部11は、ユーザ端末30からの要求情報に基づいて領収書のデータを生成し、通信部12を介してユーザ端末30に領収書のデータを送信する。
【0088】
(利用料金の変更)
上述したように、レンタカーが出発営業所に返却されたときには、出発営業所の営業所端末20において、返戻情報の一部である利用開始日時が入力される。ここで、レンタカーが予約されないとき、利用開始日時からの経過時間に応じて、レンタカーの利用料金を下げることができる。これにより、予約されていないレンタカーについて、予約率を向上させることができる。
【0089】
以下、具体的な処理について、図16に示すフローチャートを用いて説明する。図16に示す処理は、管理サーバ10において実行される。
【0090】
管理サーバ10の処理部12は、メモリ13に記憶された返戻情報から利用開始日時を取得し、この利用開始日時からの経過時間を計測する(S112)。経過時間の計測には、タイマを用いることができる。そして、処理部12は、経過時間に応じたレンタカーの利用料金を設定する(S113)。経過時間及び利用料金の対応関係を示す情報をメモリ13に予め記憶しておけば、経過時間に応じた利用料金を設定することができる。この対応関係では、経過時間が長くなるほど、利用料金が初期料金よりも低くなる。利用料金は、経過時間に応じて、連続的又は段階的に低くすることができる。
【0091】
経過時間に応じた利用料金の設定において、利用料金が変更される場合には、処理部12は、メモリ13に記憶された返戻情報(利用料金)を更新し、通信部11を介して営業所端末20に更新後の返戻情報を送信することができる。これにより、営業所員は、利用料金が変更されたことを認識することができる。
【0092】
(返却可能営業所の変更)
図7に示すフローチャートでは、営業所端末20において、返戻情報(返却可能営業所)が入力されると、返却可能営業所が固定されたままとなるが、返却可能営業所を変更することもできる。例えば、上述したように利用開始日時からの経過時間に応じて、返却可能営業所を変更することができる。
【0093】
上述したように、本実施形態では、レンタカーが出発営業所に返却されたときから所定期間が経過するまでに、レンタカーを帰属営業所に戻すことを目的としている。レンタカーの予約が無い状況において、返却時からの経過時間が長くなるほど、レンタカーを帰属営業所に戻すまでの時間が短くなってしまう。そこで、返却時からの経過時間(すなわち、利用開始日時からの経過時間)が長くなることに応じて、返却可能営業所の数を増加させることにより、レンタカーの予約率を向上させて、できるだけ出発営業所から帰属営業所にレンタカーを近づけることができる。
【0094】
以下、具体的な処理について、図17に示すフローチャートを用いて説明する。図17に示す処理は、管理サーバ10において実行される。図17において、図16で説明した処理と同じ処理については、同一の符号を用いている。
【0095】
管理サーバ10の処理部12は、メモリ13に記憶された返戻情報から利用開始日時を取得し、この利用開始日時からの経過時間を計測する(S112)。経過時間の計測には、タイマを用いることができる。そして、処理部12は、経過時間に応じた返却可能営業所の数を設定する(S114)。ここで、経過時間及び返却可能営業所の数の対応関係を示す情報をメモリ13に予め記憶しておけば、経過時間に応じた返却可能営業所の数を設定することができる。この対応関係では、経過時間が長くなるほど、返却可能営業所の数が初期数よりも多くなる。返却可能営業所の数(複数)が設定されたとき、この設定された数だけ、返却可能営業所が設定される。
【0096】
返却可能営業所の設定は上述したとおりであり、具体的には、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルート上に存在する複数の中間営業所を返却可能営業所として設定することができる。ここで、ルート上に存在する中間営業所としては、ルート上の任意の通過地点からの距離(最短距離)が所定距離以内である中間営業所とすることができる。複数の中間営業所は、予め決められた条件に従って自動的に選択することもできるし、複数の中間営業所の候補をディスプレイ23に表示させて営業所員によって選択させることもできる。
【0097】
一方、レンタカーが出発営業所に返却された後、レンタカーを帰属営業所に戻すまでに時間の余裕があるときには、返却可能営業所として、中間営業所とは異なる他の営業所を設定できるようにしてもよい。具体的には、利用開始日時からの経過時間が所定時間内であるとき、返却可能営業所として、中間営業所に代えて、又は、中間営業所に加えて、他の営業所を設定することができる。他の営業所とは、出発営業所から帰属営業所にレンタカーを戻すことができるルートとは異なるルート上に存在する営業所である。
【0098】
中間営業所を返却可能営業所として設定する場合と同様に、他の営業所は、営業所員が自ら決めたり、営業所端末20の処理部22又は管理サーバ10の処理部12が自動的に設定したりすることができる。他の営業所を設定することにより、レンタカーを効率良く利用させた後、レンタカーを帰属営業所に戻すことが可能となる。例えば、出発営業所を含む地域内において、レンタカーの予約が増えているときには、レンタカーを帰属営業所に戻すためではなく、地域内での利用にレンタカーを活用することができる。
【0099】
なお、管理サーバ10の各機能は、プログラムによって実現可能である。具体的には、各機能を実現するために予め用意されたコンピュータプログラムを補助記憶装置に格納しておき、CPU等の制御部が補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置に読み出し、主記憶装置に読み出されたプログラムを制御部が実行することにより、管理サーバ10に各機能を動作させることができる。管理サーバ10の各機能は、個別の制御装置で動作させることもでき、複数の制御装置を互いに接続することにより、管理サーバ10を構成することもできる。
【0100】
上記プログラムは、コンピュータで読取可能な記録媒体に記録された状態において、コンピュータに提供することも可能である。記録媒体としては、CD−ROM等の光ディスク、DVD−ROM等の相変化型光ディスク、MO(Magnet Optical)やMD(Mini Disk)などの光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクやリムーバブルハードディスクなどの磁気ディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、SDメモリカード、メモリスティック等のメモリカードが挙げられる。また、本発明の目的のために特別に設計されて構成された集積回路(ICチップ等)等のハードウェア装置も記録媒体として含まれる。
【符号の説明】
【0101】
1:運行管理システム、10:管理サーバ、11:通信部、12:処理部、
13:メモリ、20:営業所端末、21:通信部、22:処理部、23:ディスプレイ、
24:入力部、25:メモリ、30:ユーザ端末、31:通信部、32:処理部、
33:ディスプレイ、34:入力部、35:メモリ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】