(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019204932
(43)【公開日】20191128
(54)【発明の名称】固体撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20191101BHJP
   H04N 5/369 20110101ALI20191101BHJP
【FI】
   !H01L27/146 D
   !H04N5/369
   !H01L27/146 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】2018100945
(22)【出願日】20180525
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】原 昂大
【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印刷株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】山本 和人
【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印刷株式会社内
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA01
4M118AA06
4M118AB01
4M118BA10
4M118BA14
4M118FA06
4M118GB03
4M118GB07
4M118GB11
4M118GC08
4M118GC14
4M118GD04
4M118GD06
4M118GD07
5C024CX27
5C024CX41
5C024EX43
5C024EX52
(57)【要約】
【課題】感度ムラを抑制し、且つ画素ごとの受光感度を向上させることができる固体撮像装置を提供する。
【解決手段】固体撮像装置10は、半導体基板16と、半導体基板16の内部に形成される光電変換素子17と、光電変換素子17の上部に形成されるカラーフィルタ13と、光電変換素子17と対応させてカラーフィルタ13の上部に配置される凸型のマイクロレンズ12と、で構成される複数の画素が二次元的に配置された固体撮像装置であって、固体撮像装置10の中心部以外の領域に配置されたマイクロレンズ12は、頂部に平坦面120が形成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、前記半導体基板内部に形成される光電変換素子と、前記光電変換素子上部に形成されるカラーフィルタと、前記光電変換素子と対応させて前記カラーフィルタの上部に配置される凸型のマイクロレンズと、で構成される複数の画素が二次元的に配置された固体撮像装置であって、
前記固体撮像装置の中心部以外の領域に配置された前記マイクロレンズは、頂部に平坦面が形成されていること
を特徴とする固体撮像装置。
【請求項2】
前記固体撮像装置の前記中心部以外の領域に配置された前記マイクロレンズの中心軸は、対応する前記光電変換素子の中心軸から前記固体撮像装置の中心部寄りにずれていること
を特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記頂部に平坦面が形成された前記マイクロレンズは、前記固体撮像装置の中心部を基準として主光線の入射角度が20度以上となる領域に配置されること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の固体撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像装置に関し、特に固体撮像装置上部に形成されるマイクロレンズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラやデジタルカムコーダ等では、被写体の撮影において固体撮像装置を用いるものが主流となっている。主な固体撮像装置として、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等が存在し、特にCMOSイメージセンサは微細化技術を取り入れることで目覚しい発展を遂げている。
【0003】
一般に、固体撮像装置は、撮影対象物からの光学像を受け、入射した光を電気信号に変換する複数の光電変換素子が、格子状に配列された構成となっている。光電変換素子の数(画素数)が多いほど撮影された画像は精細になるので、大画素数の固体撮像装置を安価に製造する方法が検討されている。
【0004】
また、各画素には、入射する光の経路に特定の波長の光を透過させるカラーフィルタを形成することで、対象物の色情報を得ることを可能とする。一般に、1画素に対応して特定の色のカラーフィルタを形成し、規則的に多数配列することにより、色分解した画像情報を得ることができる。カラーフィルタの色としては、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色からなる3原色系、あるいは、シアン色(C)、マゼンタ色(M)、イエロー色(Y)からなる補色系が一般的であり、特に3原色系が多く使われている。
【0005】
画素が小面積化かつ高集積化された近年の固体撮像装置では、光電変換素子へ取り込める光の量が少なくなり、実効的な感度は低下する。このような、微細化した固体撮像装置の感度低下を防止するために、対象物から入射される光を集光して光電変換素子に導くマイクロレンズを、画素ごとに均一な形状に形成する技術が提案されている(特許文献1参照)。マイクロレンズで光を集光して光電変換素子に導くことで、見かけ上の開口率を大きくすることが可能となり、固体撮像装置の感度の向上が可能となる。
【0006】
ところで、マイクロレンズの集光効率は光の入射角度に依存して低下する。すなわち、画素に対して垂直に入射する光は高効率に受光部に集光されるが、斜めに入射する光は光電変換素子(受光部)から逸れた位置に向かうため、高効率に光電変換素子に集光することができない。通常の固体撮像装置では、画素領域の中央部と周辺部とでは光の入射角が異なり、画素領域の中央部に入射する光は画素に対して垂直に入射するが、画素領域の周辺部では画素に対して斜めに入射するため、周辺部の画素の集光効率が低下し、感度ムラが生じるという問題が生じる。
【0007】
このような問題を解決する手段としては、特許文献2、特許文献3に記載の固体撮像装置がある。これらの方法では、撮像領域(画素領域)の周辺部において、マイクロレンズの中心軸を画素の中心軸から撮像領域(画素領域)の中心部寄りにずらすことで、周辺部の光電変換素子への集光効率の低下を防止して固体撮像装置の高感度化を実現している。
【0008】
また、上記のほかに、特許文献4に記載の固体撮像装置がある。この方法では、マイクロレンズの頂部を平坦化し、平坦部へ斜めに入射する光を屈折させることで、光電変換素子への集光効率を増加させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平3−152972号公報
【特許文献2】特許第2600250号
【特許文献3】特開平10−229180号公報
【特許文献4】特許第3399495号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、本発明者の鋭意検討の結果から、特許文献4に記載の構造では、画素サイズが微細になるにつれて垂直入射光の集光効率の低下が顕著になるという問題が生じることが分かった。特許文献4に記載の製造方法においては、固体撮像装置内の全てのマイクロレンズの頂部に平坦面を有するマイクロレンズが形成されるため、画素サイズが微細な固体撮像装置においては、光入射角が垂直である撮像領域の中央部の集光効率の低下を招き、撮像領域全体の感度低下が顕著になると考えられる。
【0011】
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑み、画素サイズが微細な固体撮像素子においても、感度ムラを抑制し、かつ感度向上を達成することが可能な固体撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の一態様による固体撮像装置は、半導体基板と、前記半導体基板内部に形成される光電変換素子と、前記光電変換素子上部に形成されるカラーフィルタと、前記光電変換素子と対応させて前記カラーフィルタの上部に配置される凸型のマイクロレンズと、で構成される複数の画素が二次元的に配置された固体撮像装置であって、前記固体撮像装置の中心部以外の領域に配置された前記マイクロレンズは、頂部に平坦面が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画素領域の周辺部の感度を向上させ、感度ムラを抑制できる固体撮像装置を作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態の固体撮像装置を模式的に示す上面図である。
【図2】図1の点線X−X’に沿った固体撮像装置の断面図である。
【図3】本発明の実施形態の固体撮像装置において、入射光が傾いた場合の、マイクロレンズ頂部の形状の違いによる光の伝播経路の差を示した模式断面図である。
【図4】本発明の実施例1の固体撮像装置を概略的に示す図である。
【図5】本発明の実施例2の固体撮像装置を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態による固体撮像装置について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、本実施形態による固体撮像装置の上面図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態による固体撮像装置10は、複数の画素11が2次元平面内に格子状に配列されたものである。図1では、理解を容易にするため、固体撮像装置10の画素領域における画素11の配列の一部を図示し、他は点線で図示を省略している。
【0018】
図2は、図1に示す点線X−X’に沿った固体撮像装置10の断面図である。
【0019】
図2に示すように、固体撮像装置10において、半導体基板16の内部には、入射された光を電荷へと変換する作用を持つ複数の光電変換素子17が形成される。光電変換素子17は、図1に示す画素11毎に設けられる。光電変換素子17は、その中心軸が各画素11の中心軸と一致するようにして、半導体基板16内に二次元的に配置されている。半導体基板16は、例えば、シリコンで構成される。また、光電変換素子17は、例えば、リン等の元素を半導体基板16に添加することで形成される。
【0020】
図2に示すように、半導体基板16の上部、すなわち光電変換素子17の上部には、平坦化層14及び遮光壁15が形成される。平坦化層14は、例えば、シリコン酸化膜等で形成される。また、遮光壁15は、例えば、アルミニウム等の金属で形成する。遮光壁15は、画素間の混色を防ぐため、必要に応じて形成される。
【0021】
平坦化層14の上部には、カラーフィルタ13が形成される。カラーフィルタ13は、例えば、緑色、青色、赤色に対応する波長を選択的に透過する顔料や染料を含んだ感光性を有する有機材料により構成されている。また、固体撮像装置10において、カラーフィルタ13は、ベイヤー配列に従って配置される。
【0022】
カラーフィルタ13の上部には、半導体基板16内部の光電変換素子17と対応させて凸型のマイクロレンズ12が形成される。マイクロレンズ12は、例えば、屈折率が1.4以上1.8以下程度の感光性を有する透明樹脂により構成される。
【0023】
図2に示すように、マイクロレンズ12Aは、略半球面形状を有しており、図1に示す固体撮像装置10の中心部に位置する画素11に対応する位置に配置されている。また、図2に示すように、マイクロレンズ12B、12Cは、頂部に平坦面120が形成されており、図1に示す固体撮像装置10の周辺部に位置する画素11に対応する位置に配置されている。このように、固体撮像装置10の画素領域内には、異なる形状のマイクロレンズ12(マイクロレンズ12A,12B、12C)が配置されている。ここで、固体撮像装置10の周辺部は、固体撮像装置10の中心部を基準として、主光線の入射角が20度以上となる領域であることが望ましい。また、マイクロレンズ12B,12Cにおいて、頂部の平坦面120以外の形状は、マイクロレンズ12Aと同様の構造とするのが望ましい。
【0024】
本実施形態による固体撮像装置10において、マイクロレンズ12B,12Cに形成される平坦面120の面積は、マイクロレンズ底部の面積の10%以上80%以下がよい。これは、この範囲において、マイクロレンズ12が略半球面形状を有する場合に比べて、斜入射光の受光感度が向上するためである。
【0025】
マイクロレンズ12は、濃度分布マスクを用いたフォトリソグラフィ法により作製することができる。濃度分布マスクは、遮光部の濃度階調を適切に設計することで、露光時の透過光量分布を制御することができるフォトマスクである。濃度分布マスクは、露光光に対して透明性の良好な石英やガラス等の基板上に、濃度階調パターンが形成された構成からなる。濃度階調パターンは、遮光性の金属膜等の膜厚を漸次変化させて領域内に濃度傾斜を設ける方法や、ドット(網点)配列やライン・アンド・スペース(線/空隙が繰り返されているパターン)のような遮光膜の微細パターン配置を変化させて、各パターン領域の平均的な遮光濃度を傾斜させるグレースケールタイプの手法等で形成される。
【0026】
次に、本実施形態による固体撮像装置10において、異なる形状のマイクロレンズを備える構造を採用した理由を述べる。
【0027】
図3は、固体撮像装置10に光が斜めに入射した場合における、マイクロレンズ12の頂部の形状の違いによる光の伝播経路の差を模式的に表した図である。図3(a)は頂部が略半球形であるマイクロレンズ12(例えば、図2に示すマイクロレンズ12A)の光の伝播経路を示し、図3(b)は頂部に平坦面120が形成されたマイクロレンズ12(例えば、図2に示すマイクロレンズ12B,12C)の光の伝播経路を示している。
【0028】
図3(a)に示すように、マイクロレンズ12の頂部が略半球形になっている場合、マイクロレンズ12の頂部への斜入射光はほとんど屈折せず、斜入射光のうち一定の割合が遮光壁15で反射するか、又は隣接画素へ向かう。このため、斜入射光が入射した画素11において、光電変換素子17に到達する光量が低下する。
【0029】
一方、図3(b)に示すように、マイクロレンズ12の頂部に平坦面120が形成されている場合、マイクロレンズ12の頂部への斜入射光は屈折する。これにより、斜入射光が遮光壁15で反射する割合及び隣接画素へ向かう割合が低下する。このため、斜入射光が入射した画素における光電変換素子17に到達する割合、すなわち光電変換素子17に到達する光量が増加する。したがって、結果として図3(b)に示すようにマイクロレンズ12の頂部に平坦面120が形成されている場合は、図3(a)に示すようにマイクロレンズ12の頂部が略半球形になっている場合に比べて、斜めに入射する光の感度が増加する。
【0030】
また、斜入射光に対する感度をより高めるために、本実施形態において、平坦面120が形成されたマイクロレンズ12(図2に示すマイクロレンズ12B,12C)を、固体撮像装置10の中心側にずらして配置しても良い。ここで、固体撮像装置10の周辺部に位置する画素11の中心、すなわち該画素11と対応する光電変換素子の中心と固体撮像装置10の中心との距離をRとし、画素11に対応するマイクロレンズ12B,12Cの中心軸を固体撮像装置10の中心部に向かってずらす量をxとする。本実施形態による固体撮像装置10において、xは以下数(1)の範囲とする。これは、xが数(1)の範囲を外れると、感度の低下を引き起こすためである。
x<0.0007R 数(1)
【0031】
以上のように、本実施形態による固体撮像装置10は、半導体基板16と、半導体基板16の内部に形成される光電変換素子17と、光電変換素子17の上部に形成されるカラーフィルタ13と、光電変換素子17と対応させてカラーフィルタ13の上部に配置される凸型のマイクロレンズ12と、で構成される複数の画素が二次元的に配置された固体撮像装置であって、固体撮像装置10の中心部以外の領域に配置されたマイクロレンズ12は、頂部に平坦面120が形成されている。
ここで、固体撮像装置10の中心部以外の領域は、例えば固体撮像装置10の周辺部であって、固体撮像装置10の中心部を基準として主光線の入射角が20度以上となる領域を示す。すなわち、頂部に平坦面120が形成されたマイクロレンズは、固体撮像装置10の周辺部に配置されている。
これにより、固体撮像装置10の周辺部に配置されたマイクロレンズ12の斜入射光の感度が増加して感度ムラが改善され、固体撮像装置10の感度向上を達成することができる。
【0032】
また、本実施形態において、固体撮像装置10の中心部以外の領域に配置されたマイクロレンズ12の中心軸は、該マイクロレンズ12が対応する光電変換素子17の中心軸から固体撮像装置10の中心部寄りにずれていてもよい。これにより、斜入射光に対する感度をより向上させることができる。
【0033】
次に、本発明の固体撮像装置の実施例を、シミュレーション結果を用いて説明する。
【0034】
シミュレーションは、電磁場解析手法の一種である時間領域差分法(FDTD法)を用いて実施した。以下に、シミュレーションの条件を示す。
【0035】
図4は、シミュレーションに使用した実施例1の固体撮像装置10の構造の一部を模式的に示す図である。図4(a)は、本実施例による固体撮像装置10の一部の上面図である。図4(a)に示すように、本実施例による固体撮像装置10には、特定の色に対応する波長を選択的に透過するカラーフィルタが形成された画素11が規則的に配置されている。赤色画素11Rは、赤色波長光の強度を検出する画素であり、緑色画素11Gは、緑色波長光の強度を検出する画素であり、青色画素11Bは、青色波長光の強度を検出する画素である。図4(a)において、赤色画素11R、緑色画素11G及び青色画素11Bのそれぞれの幅は、X軸方向とY軸方向ともに1.1μmとした。
【0036】
図4(b)は図4(a)に示すA−A’線に沿った本実施例の固体撮像装置10の断面図であり、図4(c)は図4(a)に示すB−B’線に沿った本実施例の固体撮像装置10の断面図である。また、本実施例におけるマイクロレンズ12は、底面が直径1.1μmの円形であって高さが0.45μmである略半球形状とし、屈折率を1.6、消衰係数を0とした。
【0037】
図4(b)に示す青色カラーフィルタ13Bは、青色画素11Bに対応する位置に形成され、青色波長光を透過するカラーフィルタである。本実施例において青色カラーフィルタ13Bは、X軸方向の長さおよびY軸方向の長さを1.1μm、Z軸方向の長さを0.7μm、屈折率を1.48、消衰係数を0.206とした。また、本実施例において、青色カラーフィルタ13Bは、色材としてC.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントバイオレット23を用いた。さらに、シクロヘキサノン、PGMEA等の有機溶剤、ポリマーワニス、モノマー、開始剤、からなる構成としたフォトレジストを、シリコン基板上に0.7μmの厚さで塗布し、さらに露光及び加熱処理を施した後、分光エリプソメーターを用いて屈折率および消衰係数を測定した。
【0038】
図4(b)、図4(c)に示す緑色カラーフィルタ13Gは、緑色画素11Gに対応する位置に形成され、緑色波長光を透過するカラーフィルタである。本実施例において緑色カラーフィルタ13Gは、X軸方向の長さおよびY軸方向の長さを1.1μm、Z軸方向の長さを0.7μm、屈折率を1.67、消衰係数を0.00452とした。また、本実施例において緑色カラーフィルタ13Gは、色材としてC.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントブルー15:6を用いた。さらに、シクロヘキサノン、PGMEA等の有機溶剤、ポリマーワニス、モノマー、開始剤、からなる構成としたフォトレジストを、シリコン基板上に0.7μmの厚さで塗布し、さらに露光及び加熱処理を施した後、分光エリプソメーターを用いて屈折率および消衰係数を測定した。
【0039】
図4(c)に示す赤色カラーフィルタ13Rは、赤色画素11Rに対応する位置に形成され、赤色波長光を透過するカラーフィルタ13である。本実施例において赤色カラーフィルタ13Rは、X軸方向の長さおよびY軸方向の長さを1.1μm、Z軸方向の長さを0.7μm、屈折率を1.77、消衰係数を0.281とした。また、本実施例において赤色カラーフィルタ13Rは、色材としてC.I.ピグメントレッド117、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントイエローを用いた。さらに、シクロヘキサノン、PGMEA等の有機溶剤、ポリマーワニス、モノマー、開始剤、からなる構成としたフォトレジストを、シリコン基板上に0.7μmの厚さで塗布し、さらに露光及び加熱処理を施した後、分光エリプソメーターを用いて屈折率および消衰係数を測定した。
【0040】
本実施例において平坦化層14は、厚さを0.55μm、屈折率を1.6、消衰係数を0とした。
また、遮光壁15は、各画素間の境界に格子状に配置し、幅方向(X軸方向およびY軸方向)の長さを0.1μm、Z軸方向の厚さを0.2μm、屈折率を0.982、消衰係数を6.45とした。また遮光壁15は、各画素間の境界に幅方向(X軸方向およびY軸方向)の長さの中心部が位置し、且つ半導体基板16の表面に接し、さらに平坦化層14内部に含まれるように配置した。
また、本実施例において半導体基板16は、X軸方向の長さおよびY軸方向の長さを2.2μm、Z軸方向の厚さを2.5μm、屈折率を4.24、消衰係数を0.0303とした。
また、本実施例において、入射光の波長は0.55μmとした。また、入射光は平行光とし、XZ平面を入射面として、入射角度を0度、10度、20度とした。電場の振動方向はX軸方向とした。
【0041】
図5は、シミュレーションに使用した実施例2の固体撮像装置10の構造の一部を模式的に示す図である。図5(a)は本実施例による固体撮像装置10の一部の上面図であり、図5(b)は図5(a)に示すA−A’線に沿った本実施例の固体撮像装置10の断面図であり、図5(c)は図5(a)に示すB−B’線に沿った本実施例による固体撮像装置10の断面図である。
図5(b)及び図5(c)に示すように、本実施例のマイクロレンズ12は、頂部に平坦面120が形成されている構造とした。また、本実施例におけるマイクロレンズ12は、高さ0.35μmであって、高さ0.35μmまでを図4(a)に示す実施例1のマイクロレンズ12と同様とした。また、図5に示す本実施例による固体撮像装置10において、その他のシミュレーション条件は図4に示す実施例1による固体撮像装置10と同様とした。
【0042】
実施例1及び実施例2の固体撮像装置について上記の条件でシミュレーションを実施し、各画素における半導体基板16の表面から深さ2.5μmまでにおいて吸収される光強度を計算した。
【0043】
上記光強度の計算を実施した上で、1画素に入射する光強度に対する、各画素における半導体基板16の表面から深さ2.5μmまでにおいて吸収される入射光強度の割合として受光感度を算出した。
【0044】
各条件における、緑色画素11Gの受光感度を以下表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
表1より、マイクロレンズ12の頂部が平坦面である実施例2(図5(a)〜(c)参照)の構造において、マイクロレンズ12が略半球形状である実施例1(図4(a)〜(c)参照)の構造に比べ、入射角度0度及び10度の場合の感度は低下するが、入射角度20度の場合の感度は増加することが分かる。
【0047】
以上の実施例より、光が垂直入射する固体撮像装置10の中心部においてマイクロレンズ12を略半球形状とし、光が斜めに入射する(例えば入射角度が20度以上となる)固体撮像装置10の周辺部においてマイクロレンズ12の頂部を平坦面とすることが、固体撮像装置における感度ムラの改善且つ感度向上に効果的であることを確認した。
【0048】
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。
【符号の説明】
【0049】
10 固体撮像装置
11 画素
11B 青色画素
11G 緑色画素
11R 赤色画素
12、12A、12B、12C マイクロレンズ
13 カラーフィルタ
13B 青色カラーフィルタ
13G 緑色カラーフィルタ
13R 赤色カラーフィルタ
14 平坦化層
15 遮光壁
16 半導体基板
17 光電変換素子
120 平坦面
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】