(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021002695
(43)【公開日】20210107
(54)【発明の名称】フィーダ装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20201204BHJP
【FI】
   !H05K13/02 B
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】2020172190
(22)【出願日】20201012
(62)【分割の表示】2016139844の分割
【原出願日】20160715
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
【住所又は居所】愛知県知立市山町茶碓山19番地
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 浩規
【住所又は居所】愛知県知立市山町茶碓山19番地 株式会社FUJI内
(72)【発明者】
【氏名】大橋 広康
【住所又は居所】愛知県知立市山町茶碓山19番地 株式会社FUJI内
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353EE32
5E353HH12
5E353HH24
5E353HH29
5E353HH30
5E353HH32
5E353QQ05
5E353QQ11
(57)【要約】
【課題】部品にダメージを与えることなくカバーテープを確実に剥離でき、かつ部品供給テープの先端に対する段取り作業が不要なフィーダ装置を提供する。
【解決手段】キャリアテープおよびカバーテープからなる部品供給テープを繰り出すテープ繰り出し機構と、部品供給テープの繰り出し方向の先端面に進入する剥離部材を有し、カバーテープをキャリアテープから剥離し、部品供給位置で部品を供給可能にするテープ剥離機構と、を備えたフィーダ装置であって、剥離部材は、キャリアテープの先端面に進入後、部品供給テープが繰り出されるにつれて上方に変位する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テープ長さ方向に並んで形成された多数の部品収納部にそれぞれ部品を収納したキャリアテープ、および前記キャリアテープの上面に設定された接着部に接着されて前記部品の前記部品収納部からの脱落を防止するカバーテープからなる部品供給テープを繰り出すテープ繰り出し機構と、
繰り出される前記部品供給テープの繰り出し方向の先端面に進入する剥離部材を有し、前記部品供給テープが繰り出されるにつれて前記剥離部材が上方に変位して前記カバーテープを前記キャリアテープの上面に設定された接着部から剥離し、部品供給位置で前記キャリアテープの前記部品収納部から前記部品を供給可能にするテープ剥離機構と、を備えたフィーダ装置であって、
前記テープ剥離機構は、前記フィーダ装置本体部に前記部品供給テープの種類に応じて交換可能に取り付けるための取付け部位を備え、前記部品供給テープに対する前記剥離部材の高さの変位にともない、全体の高さを前記取付け部位によって上下に自動的に調整するフィーダ装置。
【請求項2】
前記剥離部材は、前記部品供給テープの繰り出し方向の先端面のテープ幅方向において一方の前記接着部と前記部品収納部との間に進入する先端部を有する請求項1に記載のフィーダ装置。
【請求項3】
前記剥離部材は、前記キャリアテープの上面高さよりも下方に配置される先端上縁、および前記先端上縁から後方に向かうにつれて下降する下面を含んで形成され、前記キャリアテープの前記先端面に最初に進入する先端部を有する請求項1または2に記載のフィーダ装置。
【請求項4】
前記剥離部材の前記先端部の前記下面の前記繰り出し方向の長さは、前記キャリアテープの前記先端面と前記部品収納部との距離よりも短い請求項3に記載のフィーダ装置。
【請求項5】
前記剥離部材は、前記キャリアテープの前記先端面の上縁よりも低い位置に進入した後、前記部品供給テープが繰り出されるにつれて前記キャリアテープに進入跡を残しながら上方に変位し、前記キャリアテープと前記カバーテープとの間に落ち着く請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィーダ装置。
【請求項6】
前記キャリアテープの前記部品収納部と左右の側縁との間の上面にそれぞれ、前記テープ長さ方向に延びる接着部が設定されており、前記剥離部材は、テープ幅方向の幅寸法が前記キャリアテープの前記先端面に最初に進入する先端部で小さくかつ後方に向かうにつれて徐々に増加し、前記先端部が前記テープ幅方向において左右の接着部の間に配置される請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィーダ装置。
【請求項7】
前記剥離部材は、前記テープ幅方向において一方の接着部よりも外側まで張り出すとともに他方の接着部まで達していない請求項6に記載のフィーダ装置。
【請求項8】
前記テープ剥離機構は、前記一方の接着部から剥離されるカバーテープを剥離されない前記他方の接着部の上方に立ち上げて前記キャリアテープの前記部品収納部を開放する開放部材を、前記部品供給位置の前記繰り出し方向の手前側に有する請求項7に記載のフィーダ装置。
【請求項9】
前記テープ剥離機構は、上方から前記部品供給テープに向けて上下動可能に付勢される請求項1〜8のいずれか一項に記載のフィーダ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品実装機に装備されるフィーダ装置に関し、より詳細には、部品を収納したキャリアテープからカバーテープを剥離するテープ剥離機構に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の部品が実装された基板を生産する設備として、はんだ印刷機、部品実装機、リフロー機、基板検査機などがある。これらの設備を連結して基板生産ラインを構成することが一般的になっている。このうち部品実装機は、基板搬送装置、部品供給装置、部品移載装置、および制御装置を備える。部品供給装置の代表例として、多数の部品を所定ピッチで収納保持した部品供給テープを繰り出す方式のフィーダ装置がある。部品供給テープは、多数の部品収納部にそれぞれ部品を収納したキャリアテープ、およびキャリアテープの上面に接着されて部品の脱落を防止するカバーテープからなる。このため、フィーダ装置は、カバーテープをキャリアテープから剥離するテープ剥離機構、およびカバーテープを切り開いて部品収納部を開放するテープ切断機構の少なくとも一方を備える。この種のフィーダ装置に関する技術例が特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1の電子部品供給装置は、部品収納テープ(部品供給テープ)を搬送する第1および第2の送り装置の間に、部品収納部の部品を露出する電子部品露出装置を配置している。さらに、電子部品露出装置は、カバーテープを送り方向に沿って切断する切断装置、切断されたカバーテープを開口する開口装置、および切断装置にカバーテープを導入する舌部などを備える。これによれば、カバーテープをキャリアテープから剥離することなく部品を供給でき、かつ部品への損傷が少ない電子部品供給装置を実現できる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−29260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1において、切断装置の前側に配置された舌部は、キャリアテープからカバーテープをすくって両者の間を押し広げることにより、切断を行い易くしている。しかしながら、部品供給テープの先端が到来したときに、舌部がカバーテープとキャリアテープとの間にうまく進入できるとは限らない。仮に、舌部がカバーテープよりも上側に位置すると、部品収納テープの全体が舌部の下側に潜り込んでしまい、部品を供給できなくなる。また仮に、舌部がキャリアテープに当たってしまうと、キャリアテープを引き裂いたり、部品にダメージを与えたりするおそれが生じる。
【0006】
この対策として、特許文献1の実施形態では、カバーテープの先端からテープ長さ方向に予め切れ込みを入れておき、舌部がカバーテープとキャリアテープとの間に進入し易くなるようにしている。また、切断装置を備えず剥離のみを行うフィーダ装置では、カバーテープの先端に近い部分を予め剥離して、舌部の進入を容易化している。しかしながら、カバーテープに切れ込みを入れたり、カバーテープを予め剥離したりする段取り作業は、部品供給テープを巻回したリールを交換するたびに必要となるため煩雑であった。
【0007】
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、部品にダメージを与えることなくカバーテープを確実に剥離でき、かつ部品供給テープの先端に対する段取り作業が不要なフィーダ装置を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する請求項1に係るフィーダ装置の発明は、テープ長さ方向に並んで形成された多数の部品収納部にそれぞれ部品を収納したキャリアテープ、および前記キャリアテープの上面に設定された接着部に接着されて前記部品の前記部品収納部からの脱落を防止するカバーテープからなる部品供給テープを繰り出すテープ繰り出し機構と、繰り出される前記部品供給テープの繰り出し方向の先端面に進入する剥離部材を有し、前記部品供給テープが繰り出されるにつれて前記剥離部材が上方に変位して前記カバーテープを前記キャリアテープの上面に設定された接着部から剥離し、部品供給位置で前記キャリアテープの前記部品収納部から前記部品を供給可能にするテープ剥離機構と、を備えたフィーダ装置であって、前記テープ剥離機構は、前記フィーダ装置本体部に前記部品供給テープの種類に応じて交換可能に取り付けるための取付け部位を備え、前記部品供給テープに対する前記剥離部材の高さの変位にともない、全体の高さを前記取付け部位によって上下に自動的に調整する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係るフィーダ装置の発明によれば、部品供給テープが繰り出されてその先端面が到来したときに、剥離部材は、部品供給テープのうち下側のキャリアテープの先端面に進入する。このため、部品供給テープの全体が剥離部材の下側に潜り込んでしまう不具合は生じない。また、剥離部材は、キャリアテープの先端面に進入した後、部品供給テープが繰り出されるにつれて上方に変位し、自然にキャリアテープの上面に乗り上げる。このため、剥離部材は、キャリアテープとカバーテープとの間に落ち着き、部品収納部内の部品にダメージを与えることがない。さらに、その後、剥離部材はキャリアテープとカバーテープとの間を進むので、カバーテープを確実に剥離できる。また、部品供給テープの先端付近でカバーテープに切れ込みを入れたり、カバーテープを予め剥離したりする従来の段取り作業は不要である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態のフィーダ装置を装備した部品実装機の全体構成を示す平面図である。
【図2】部品供給テープの繰り出し方向の先端面を含んだ部分を示す平面図である。
【図3】図2のA−A矢視図であって、部品供給テープに部品が収納された状態を示す断面図である。
【図4】実施形態のフィーダ装置の詳細な構成を示す側面図である。
【図5】テープ剥離機構の斜視図である。
【図6】テープ剥離機構を本体部に取り付けた状態を図5と異なる方向から見た斜視図である。
【図7】剥離部材の先端の詳細形状を示すとともに、部品供給テープの先端との高さ関係を示した側面図である。
【図8】変形例の剥離部材の先端部の詳細形状を示した側面図である。
【図9】剥離部材と部品供給テープとのテープ幅方向の位置関係を示した平面図である。
【図10】図6のB−B矢視図であり、開放部材によって部品供給テープの部品収納部が開放される作用を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1.部品実装機9の全体構成)
まず、本発明の実施形態のフィーダ装置1を装備した部品実装機9の全体構成について、図1参考にして説明する。図1は、実施形態のフィーダ装置1を装備した部品実装機9の全体構成を示す平面図である。図1の紙面右側から左側に向かう方向が基板Kを搬入出するX軸方向、紙面下側の後方から紙面上側の前方に向かう方向がY軸方向、鉛直上下に向かう方向(紙面表裏方向)がZ軸方向である。部品実装機9は、基板搬送装置92、複数のフィーダ装置1、部品移載装置94、部品カメラ95、および制御装置96などが機台91に組み付けられて構成されている。基板搬送装置92、各フィーダ装置1、部品移載装置94、および部品カメラ95は、制御装置96から制御され、それぞれが所定の作業を行うようになっている。
【0012】
基板搬送装置92は、基板Kを装着実施位置に搬入し位置決めし搬出する。基板搬送装置92は、第1および第2ガイドレール921、922、一対のコンベアベルト、およびクランプ装置などで構成されている。第1および第2ガイドレール921、922は、機台91の上面中央を横断して搬送方向(X軸方向)に延在し、かつ互いに平行して機台91に組み付けられている。第1および第2ガイドレール921、922の向かい合う内側に、図略の無端環状の一対のコンベアベルトが並設されている。一対のコンベアベルトは、コンベア搬送面に基板Kの両縁をそれぞれ戴置した状態で輪転して、基板Kを機台91の中央部に設定された装着実施位置に搬入および搬出する。装着実施位置のコンベアベルトの下方には、図略のクランプ装置が設けられている。クランプ装置は、基板Kを押し上げて水平姿勢でクランプし、装着実施位置に位置決めする。これにより、部品移載装置94が装着実施位置で装着動作を行えるようになる。
【0013】
複数のフィーダ装置1は、それぞれ部品Pを順次供給する。複数のフィーダ装置1は、幅方向寸法が小さな扁平形状であり、機台91上のパレット部材11の上面の幅方向(X軸方向)に並べて装備される。各フィーダ装置1は、本体部12、本体部12の後部に設けられた2個の供給リール13、14、本体部12の前端付近の上部に設けられた部品供給位置15などを有している。各供給リール13、14には、部品供給テープ8(図2、図3参照)が巻回保持されている。この部品供給テープ8が所定ピッチずつ繰り出され、部品Pが収納状態を解除されて部品供給位置15に順次供給される。なお、複数のフィーダ装置1の一部を別方式の部品供給装置、例えば、トレー式部品供給装置に置き換えてもよい。部品供給テープ8およびフィーダ装置1の詳細な構成は後述する。
【0014】
部品移載装置94は、複数のフィーダ装置1の各部品供給位置15から部品を吸着採取し、位置決めされた基板Kまで搬送して装着する。部品移載装置94は、X軸方向およびY軸方向に水平移動可能なXYロボットタイプの装置である。部品移載装置94は、一対のY軸レール941、942、Y軸スライダ943、装着ヘッド944、ノズルツール945、および基板カメラ946などで構成されている。一対のY軸レール941、942は、機台91の両方の側面寄りに配置されて、前後方向(Y軸方向)に延在している。Y軸レール941、942上に、Y軸スライダ943がY軸方向に移動可能に装架されている。
【0015】
装着ヘッド944は、Y軸スライダ943にX軸方向に移動可能に装架されている。装着ヘッド944は、2組のボールねじ機構によってX軸方向およびY軸方向に駆動される。ノズルツール945は、装着ヘッド944に交換可能に保持される。ノズルツール945は、部品を吸着して基板Kに装着する吸着ノズルを1本または複数本有する。基板カメラ946は、装着ヘッド944にノズルツール945と並んで設けられている。基板カメラ946は、基板Kに付設されたフィデューシャルマークを撮像して、基板Kの正確な位置を検出する。
【0016】
部品カメラ95は、基板搬送装置92とフィーダ装置1との間の機台91の上面に、上向きに設けられている。部品カメラ95は、装着ヘッド944がフィーダ装置1から基板K上に移動する途中で、吸着ノズルに吸着されている部品の状態を撮像する。部品カメラ95の撮像データによって部品の吸着姿勢の誤差や回転角のずれなどが判明すると、制御装置96は、必要に応じて部品装着動作を微調整し、装着が困難な場合には当該の部品を廃棄する制御を行う。
【0017】
制御装置96は、基板Kに装着する部品の種類および順序、当該の部品を供給するフィーダ装置1を指定した装着シーケンスを保持している。制御装置96は、基板カメラ946および部品カメラ95の撮像データ、ならびに図略のセンサの検出データなどに基づき、装着シーケンスにしたがって部品装着動作を制御する。また、制御装置96は、生産完了した基板Kの生産数や、部品の装着に要した装着時間、部品の吸着エラーの発生回数などの稼動状況データを逐次収集して更新する。
【0018】
(2.部品供給テープ8の構成)
次に、供給リール13、14に巻回保持されて繰り出される部品供給テープ8の詳細な構成について、図2および図3を参考にして説明する。図2は、部品供給テープ8の繰り出し方向の先端面8Tを含んだ部分を示す平面図である。また、図3は、図2のA−A矢視図であって、部品供給テープ8に部品Pが収納された状態を示す断面図である。図2および図3に示されるように、部品供給テープ8は、カバーテープ81およびキャリアテープ82からなる。キャリアテープ82は、ベーステープ83の下側にボトムテープ84が貼設されて形成されている。
【0019】
ベーステープ83は、紙材や樹脂などの柔軟な材料により形成されている。ベーステープ83のテープ幅方向の中央よりも少し右側位置には、テープ長さ方向に等ピッチで多数の矩形の部品収納部831F、831が穿設されている。先端寄りの数箇所の部品収納部831Fに、部品Pは収納されていない。数箇所を除いた以降の部品収納部831に、それぞれ部品Pが収納保持されている。ベーステープ83の左側の側縁寄りには、テープ長さ方向に等ピッチで側縁に平行して多数の係合穴832が穿設されている。
【0020】
ベーステープ83の下面には、ボトムテープ84が貼設されている。ボトムテープ84は、薄く透明な高分子フィルムにより形成されている。ボトムテープ84は、その幅寸法がベーステープ83の幅寸法に一致している。そして、ベーステープ83の係合穴832に重なるように、ボトムテープ84にも係合穴841が穿設されている。
【0021】
一方、ベーステープ83の上面には、カバーテープ81が剥離可能に接着されている。詳述すると、ベーステープ83の部品収納部831と右の側縁との間の上面に、テープ長さ方向に延びる接着部833が設定されている。また、ベーステープ83の部品収納部831と係合穴832との間の上面に、テープ長さ方向に延びる接着部834が設定されている。2つの接着部833、834に対して、カバーテープ81の両縁に近い部分が接着されている。カバーテープ81は、薄く透明な高分子フィルムにより形成されている。カバーテープ81は、その幅寸法がベーステープ83よりも小さく、部品収納部831を覆うが、係合穴832、841を覆わない。上述した構成により、部品Pは、ベーステープ83の各部品収納部831に収納保持され、ボトムテープ84およびカバーテープ81によって脱落が防止される。
【0022】
部品供給テープ8は、使用を開始する前に図2のC−C切断線で切断され、部品Pの収納されていない部品収納部831Fが取り除かれる。部品供給テープ8の切断された端面は、繰り出し方向の先端面8Tとなる。この先端面8Tが、後述するテープ剥離機構5へ向かって繰り出される。また、部品Pが収納保持された先頭の部品収納部831と、先端面8Tとの距離D1である。
【0023】
(3.実施形態のフィーダ装置1の構成)
次に、フィーダ装置1の詳細な構成について、図4を参考にして説明する。図4は、実施形態のフィーダ装置1の詳細な構成を示す側面図である。フィーダ装置1は、本体部12を形成する2枚の側板にレール2、後側テープ繰り出し機構3、前側テープ繰り出し機構4、テープ剥離機構5、次テープ制御機構6、および制御部7などが組み付けられて構成されている。本体部12を形成する2枚の側板は、扁平形状の幅方向分だけ離隔平行して配置されており、図4では紙面手前側の側板が省略されている。
【0024】
レール2は、その上面で部品供給テープ8の繰り出しを案内する部材である。レール2は、部品供給テープ8のテープ幅よりもわずかに広幅でかつ細長い板状の部材により形成される。レール2は、本体部12の後方の概ね中間高さから前方の上部へと傾斜して配置されている。レール2の後端の上側に形成された挿入口21は、2個の供給リール13、14から引き出された部品供給テープ8を上下に重ねて挿入できるようになっている。レール2の長さ方向の中間付近に、浮上防止部材22が設けられている。浮上防止部材22は、トーションスプリング23によってレール2の上面に押圧されている。浮上防止部材22は、レール2との間に部品供給テープ8を繰り出し可能に挟持して、浮上を防止する。レール2の前端付近の上側に、部品供給位置15が設定されている。なお、レール2の両方の側縁から上方に向けて、部品供給テープ8の幅方向を保持する図略のガイド部材が立設されている。
【0025】
後側テープ繰り出し機構3は、レール2の後方寄りの下部に配設されている。後側テープ繰り出し機構3は、第1モータ31、第1ギヤ32、第2ギヤ33、第1スプロケット34、および第2スプロケット35などで構成されている。第1モータ31の出力軸は、ギヤ結合により第1ギヤ32および第2ギヤ33を介して、第1スプロケット34および第2スプロケット35に回転連結されている。第1スプロケット34および第2スプロケット35の出力歯は、レール2に形成された間隙から上方に突出して部品供給テープ8の係合穴832、841に係入する。したがって、モータ31が間欠的に一定の回転量ずつ駆動されると、後側テープ繰り出し機構3は、部品供給テープ8をレール2の上面に沿って前方へと間欠的に一定ピッチずつ繰り出す。
【0026】
前側テープ繰り出し機構4は、レール2の前方寄りの下部に配設されている。前側テープ繰り出し機構4は、第2モータ41、第3ギヤ42、第4ギヤ43、第3スプロケット44、および第4スプロケット45などで構成されている。第2モータ41の出力軸は、ギヤ結合により第3ギヤ42および第4ギヤ43を介して、第3スプロケット44および第4スプロケット45に回転連結されている。第3スプロケット44および第4スプロケット45の出力歯は、レール2に形成された間隙から上方に突出して部品供給テープ8の係合穴832、841に係入する。したがって、第1モータ31に同期して第2モータ41が間欠的に一定の回転量ずつ駆動されると、前側テープ繰り出し機構4は、部品供給テープ8をレール2の上面に沿って前方へと間欠的に一定ピッチずつ繰り出す。
【0027】
次テープ制御機構6は、レール2の後方寄りの上部、換言すると後側テープ繰り出し機構3の上側に配設されている。次テープ制御機構6は、2個の供給リール13、14から挿入口21へと重ねて挿入された2つの部品供給テープ8の繰り出しを制御する。つまり、次テープ制御機構6は、現在使用している第1の部品供給テープ8の繰り出しを許容し、次に使用する第2の部品供給テープ8の先端付近を保持する。そして、次テープ制御機構6は、第1の部品供給テープ8が無くなると自動的に第2の部品供給テープ8の繰り出しを開始するとともに、第3の部品供給テープ8の挿入を許容する。
【0028】
制御部7は、本体部12の下方寄りに配設されている。制御部7は、図略のマイクロプロセッサやメモリ、ドライバ、通信部などを備え、ソフトウェアで動作する。フィーダ装置1は、パレット部材11上に装備されると、本体部12の前面に設けられたコネクタ71を介して制御装置96と通信接続される。これにより、制御部7は、制御装置96と必要な情報を授受できるようになる。制御部7は、ドライバを介して、後側テープ繰り出し機構3の第1モータ31、および前側テープ繰り出し機構4の第2モータ41の駆動電流を制御する。また、制御部7は、図略のテープ端検出センサの検出結果に基づいて、部品供給テープ8の先端面8Tおよび後端面がテープ端検出センサを通過したことを検出する。
【0029】
(4.テープ剥離機構5の構成および取り付け方法)
テープ剥離機構5は、レール2の前方寄りの上部、換言すると前側テープ繰り出し機構4の上側に配設されている。図5は、テープ剥離機構5の斜視図である。テープ剥離機構5は、繰り出される部品供給テープ8のカバーテープ81をキャリアテープ82から剥離し、部品供給位置15でキャリアテープ82の部品収納部831から部品Pを供給可能にする機構である。テープ剥離機構5は、部品供給テープ8の種類に応じて複数種類用意され、フィーダ装置1に交換可能に取り付けられる。
【0030】
図5に示されるように、テープ剥離機構5は、上壁51、右側壁52、および左側壁53を有して下向きに開いた断面コ字形に形成されており、繰り出し方向に長い。上壁51は、前後方向の中間よりも少し後方の屈曲位置511でわずかに「へ」字形に屈曲している。上壁51の屈曲位置511よりも後方に被押圧部512が形成されている。被押圧部512は、上壁51の一部が切り曲げ加工されて形成され、後方へ向かうにしたがって上昇し上壁51から離れる。被押圧部512の後方の先端部分は、被押圧部材513で覆われている。
【0031】
右側壁52および左側壁53の繰り出し方向の前方の下部にそれぞれ、前方に突出する前側係合部521、531が形成されている。右側壁52および左側壁53の繰り出し方向の後方寄りの下部にそれぞれ、後側係合部522、532が形成されている。後側係合部522、532は、上下方向に長い長孔の下側が前方に開いた形状となっている。前側係合部521、531および後側係合部522、532は、テープ剥離機構5を本体部12に取り付けるための部位である。
【0032】
上壁51の前方寄りには、前後方向に長くかつ幅方向の右側半分程度が切り欠かれて矩形の切欠部54が形成されている。切欠部54の内部に、剥離部材55が配置されている。剥離部材55は、繰り出される部品供給テープ8に対向する先端部551が上下方向に薄い。かつ、剥離部材55は、先端部551から部材の後方(フィーダ装置1の前方)に向かうにつれて徐々に厚くなるように形成されている(詳細後述)。
【0033】
さらに、剥離部材55は、先端部551から部材の後方に向かうにつれて傾いた側面を有している。このため、剥離部材55の幅寸法は、先端部551で小さく、部材の後方に向かうにつれて徐々に増加している。剥離部材55の先端部551は、鋭利に形成されており、カバーテープ81の剥離に好適となっている。剥離部材55の後方寄りの部位は、一定厚さで一定幅に形成され、右側壁52に固定されている。この近傍において、切欠部54は、中央寄りの一部のみが開放されている。切欠部54のうち剥離部材55が配置されない前方寄りの範囲は、部品供給位置15に設定されている。
【0034】
剥離部材55および上壁51の上方には、板状の開放部材56が配置されている。開放部材56は、上壁51との間にわずかな隙間が形成されるように、左側壁53に固定されている。開放部材56の部品供給テープ8に対向する先端561は、剥離部材55の先端部551よりも少し後方(フィーダ装置1の前方)に配置されている。開放部材56の先端561は、幅寸法が小さく剥離部材55の幅の範囲内に収まっている。開放部材56は、部材の後方(フィーダ装置1の前方)に向かうにつれて幅寸法が徐々に増加している。そして、開放部材56の左側の側面は、左側壁53に向かって傾いた傾斜面562となり、右側の側面は、右側壁52に平行した平行面563となっている。開放部材56の後方寄りの位置で、左側の傾斜面562は、剥離部材55よりも幅方向の左側に突出されている。
【0035】
なお、フィーダ装置1の本体部12の前方上部に、基準位置を示す図略のフィーダマークが付設されている。テープ剥離機構5を取り付けた状態で基板カメラ946がフィーダマークを撮像できるように、開放部材56の部品供給位置15よりも前方位置にマーク確認穴564が穿設されている。同様に、上壁51の対応する位置にも、マーク確認穴514が穿設されている。
【0036】
図6は、テープ剥離機構5を本体部12に取り付けた状態を図5と異なる方向から見た斜視図である。図示されるように、本体部12の前面の上部にテープガイド16が配設され、テープガイド16の下方にコネクタ71が配設されている。テープガイド16は、中央部の幅が部品供給テープ8の幅よりも広く、狭窄された上部の幅が部品供給テープ8の幅よりも狭く形成されている。テープガイド16は、部品Pの供給を終えた部品供給テープ8の繰り出しを案内する。コネクタ71は、フィーダ装置1への電源供給や前述した制御部7と制御装置96との通信接続などの役割を担っている。
【0037】
図6に示されるように、本体部12のテープガイド16の後ろには、前側取付突部17が左右両側に突設されている。また、前側取付突部17からテープ剥離機構5の全長よりも小さめの距離だけ後方に離れた本体部12の所定位置には、後側取付突部18が左右両側に突設されている。さらに、本体部12の後側取付突部18の斜め後方上部に、取り付けレバー19が配設されている。取り付けレバー19の先端には、平板状の押圧部材191が設けられている。取り付けレバー19は、軸部192を中心に揺動し、垂直方向に起立した解除状態、および前方に倒れた取り付け状態に操作される。また、取付けレバー19の押圧部材191は、図6に示された取り付け状態において、図略の付勢部材により下方に付勢される。
【0038】
テープ剥離機構5を本体部12に取り付けるとき、まず、取り付けレバー19を起立させて解除状態とする。次に、テープ剥離機構5の前側係合部521、531を本体部12の前側取付突部17の下側に係合し、テープ剥離機構5の全体を本体部12の上側に載置して、後側係合部522、532に後側取付突部18を係入させる。3番目に、取り付けレバー19を倒して取り付け状態へと操作する。これにより、取り付け操作が完了する。逆の取り外し操作では、取り付けレバー19を取り付け状態から起立させて解除状態とし、テープ剥離機構5を本体部12から上方に取り外す。
【0039】
テープ剥離機構5の取り付け状態において、取り付けレバー19の押圧部材191は、剥離部材55の被押圧部512を押圧する。これにより、テープ剥離機構5は、上方からレール2に向けて上下動可能に付勢される。ここで、繰り出される部品供給テープ8は、テープ剥離機構5とレール2との間を進むので、テープ剥離機構5の上壁51は、上方から部品供給テープ8およびレール2に向けて付勢される。そして、部品供給テープ8の繰り出し方向の先端面8Tは、図7に示されるように、剥離部材55の先端部551と対向する。
【0040】
図7は、剥離部材55の先端部551の詳細形状を示すとともに、部品供給テープ8の先端面8Tとの高さ関係を示した側面図である。図示されるように、剥離部材55の先端部551は、キャリアテープ82の上面高さよりも下方に配置される先端上縁552、および先端上縁552から後方に向かうにつれて下降する下面553を含んで形成されている。下面553は、先端上縁551に近い位置で面取り加工が施されて丸みを有し、部品供給テープ8に平行する底面557に連なっている。下面553の繰り出し方向の長さL1は、前述した部品供給テープ8の先頭の部品収納部831と先端面8Tとの距離D1よりも短く形成されている(図9参照)。一方、先端部551の上面554は、先端上縁552から後方に向かうにつれて徐々に上昇している。したがって、剥離部材55は、部材の後方に向かうにつれて徐々に厚くなっている。
【0041】
テープ剥離機構5、部品供給テープ8、およびレール2の高さ関係は、テープ剥離機構5が上方から部品供給テープ8およびレール2に向けて付勢されることで安定化されている。つまり、部品供給テープ8に対して剥離部材55の高さが変位したとき、テープ剥離機構5の全体の高さは、後側係合部522、532の長孔形状によって上下に自動的に調整される。
【0042】
一方、剥離部材55と部品供給テープ8とのテープ幅方向の位置関係は、図9に示されている。図9は、剥離部材55と部品供給テープ8とのテープ幅方向の位置関係を示した平面図である。剥離部材55は、先端部551がテープ幅方向において左右の接着部833、834の間、詳細には右側の接着部833と部品供給部831との間に配置される。また、剥離部材55は、テープ幅方向において右側の接着部833よりも外側まで張り出すとともに、左側の接着部834まで達していない。
【0043】
(5.実施形態のフィーダ装置1の作用)
次に、上述のように構成された実施形態のフィーダ装置1の作用について説明する。フィーダ装置1に供給リール13、14がセットされて、部品供給テープ8が繰り出されると、図2および図7に示されるように、部品供給テープ8の先端面8Tと剥離部材55の先端部551とが対向する。そして、さらに部品供給テープ8が繰り出されると、剥離部材55の先端部551の先端上縁552が、最初に部品供給テープ8に進入する。ここで、図7に示される高さ関係から分かるように、通常、先端上縁552は、キャリアテープ82の先端面の上縁よりも低い位置82Xに進入する。したがって、部品供給テープ8の全体が剥離部材55の下側に潜り込んでしまう不具合は生じない。
【0044】
位置82Xに進入した剥離部材55は、先端部551の下面553が後方に向かうにつれて下降しているので、部品供給テープ8が繰り出されるにつれて徐々に上方に変位する。この結果、剥離部材55は、経路82Yを通って自然にキャリアテープ82に乗り上げ、キャリアテープ82とカバーテープ81との間に落ち着く。このとき、下面553の長さL1が部品供給テープ8の距離D1よりも小さく形成されているので、剥離部材55の先端部551は、先頭の部品収納部831に達する以前にキャリアテープ82とカバーテープ81との間に落ち着くことができる。また、キャリアテープ82の経路82Yには、部材のごく一部が削り取られあるいは部材に圧縮などの変形が生じた進入跡が残る。この後、剥離部材55は、部品供給テープ8が繰り出されるにつれてキャリアテープ82とカバーテープ81との間を前進する。これにより、安定した剥離が継続され、剥離部材55は、両テープ81、82の間から逸脱しない。
【0045】
また、部品供給テープ8の先端面8Tにおいて、剥離部材55の先端部551の先端上縁552が、直ちにカバーテープ81とキャリアテープ82との間に進入する場合も生じ得る。この場合、進入した当初から安定した剥離が継続される。
【0046】
なお、剥離部材55の先端部551は、図7に示された形状に限定されず、例えば図8に示される変形例としてもよい。図8は、変形例の剥離部材59の先端部591の詳細形状を示した側面図である。図示されるように、変形例の剥離部材59の先端部591は、キャリアテープ82の上面高さよりも下方に配置される先端上縁592、および先端上縁592から後方に向かうにつれて下降する下面593を含んで形成されている。下面593は、先端上縁592に近い位置で2つの平面によって丸みが近似されており、部品供給テープ8に平行する底面597に連なっている。一方、先端部591の上面594は、先端上縁592から後方に向かうにつれて徐々に上昇している。したがって、剥離部材59は、部材の後方に向かうにつれて徐々に厚くなっている。変形例の剥離部材59を用いても、部品供給テープ8の先端面8Tに進入する際の作用は変わらない。
【0047】
一方、図9に示されるように、剥離部材55の先端部551は、部品供給テープ8の右側の接着部833と部品供給部831との間に進入する。部品供給テープ8が繰り出されるにつれて、剥離部材55は、右側の接着部834を剥離するが、左側の接着部834を剥離しない。そして、部品供給テープ8は、右側の接着部833が剥離され左側の接着部834が接着状態を保ちつつ、前方の開放部材56へと繰り出される。
【0048】
図10は、図6のB−B矢視図であり、開放部材56によって部品供給テープ8の部品収納部831が開放される作用を説明する図である。開放部材56の左側の傾斜面562は、繰り出される部品供給テープ8を待ち受けて、徐々に次の作用を及ぼす。すなわち、開放部材56は、右側の接着部833から剥離されるカバーテープ81を剥離されない左側の接着部834の上方に立ち上げ、さらにカバーテープ81を左側に折り返す。これにより、部品供給部831の上部が開放される。
【0049】
部品供給部831の上部が開放された状態は、剥離部材55が無くなる前方の部品供給位置15でも維持され、吸着ノズルによって部品Pが吸着採取される。さらに、前方のテープガイド16において、部品供給テープ8は、カバーテープ81が左側に折り返された状態で繰り出される。この後、部品供給テープ8は、カバーテープ81がキャリアテープ82の左側の接着部834に接着されたままの状態で回収される。
【0050】
(6.実施形態のフィーダ装置1の効果)
実施形態のフィーダ装置1は、テープ長さ方向に並んで形成された多数の部品収納部831にそれぞれ部品Pを収納したキャリアテープ82、およびキャリアテープ82の上面に設定された接着部833、834に接着されて部品Pの部品収納部831からの脱落を防止するカバーテープ81からなる部品供給テープ8を繰り出す後側および前側テープ繰り出し機構3、4と、繰り出される部品供給テープ8の繰り出し方向の先端面8Tに進入する剥離部材55を有し、部品供給テープ8が繰り出されるにつれてカバーテープ81をキャリアテープ82から剥離し、部品供給位置15でキャリアテープ82の部品収納部831から部品Pを供給可能にするテープ剥離機構5と、を備えたフィーダ装置1であって、剥離部材55は、キャリアテープ82の先端面に進入後、部品供給テープ8が繰り出されるにつれて上方に変位する。
【0051】
これによれば、部品供給テープ8が繰り出されてその先端面8Tが到来したときに、剥離部材55は、部品供給テープ8のうち下側のキャリアテープ82の先端面に進入する。このため、部品供給テープ8の全体が剥離部材55の下側に潜り込んでしまう不具合は生じない。また、剥離部材55は、キャリアテープ82の先端面8Tに進入した後、部品供給テープ8が繰り出されるにつれて上方に変位し、自然にキャリアテープ82の上面に乗り上げる。このため、剥離部材55は、キャリアテープ82とカバーテープ81との間に落ち着き、部品収納部831内の部品Pにダメージを与えることがない。さらに、その後、剥離部材55はキャリアテープ82とカバーテープ81との間を進むので、カバーテープ81を確実に剥離できる。また、部品供給テープ8の先端付近でカバーテープに切れ込みを入れたり、カバーテープを予め剥離したりする従来の段取り作業は不要である。
【0052】
さらに、実施形態のフィーダ装置1において、剥離部材55は、キャリアテープ82の上面高さよりも下方に配置される先端上縁552、および先端上縁552から後方に向かうにつれて下降する下面553を含んで形成され、キャリアテープ82の先端面に最初に進入する先端部551を有する。これによれば、剥離部材55の先端上縁552が、キャリアテープ82の先端面に確実かつ容易に進入できる。さらに、後方に向かうにつれて下降する下面553の作用により、剥離部材55は確実に上方に変位する。このため、剥離部材55は、最初の進入位置からキャリアテープ82とカバーテープ81との間へと速やかに変位できる。
【0053】
さらに、実施形態のフィーダ装置1において、剥離部材55の先端部551の下面553の繰り出し方向の長さL1は、キャリアテープ82の先端面8Tと部品収納部831との距離D1よりも短い。これによれば、剥離部材55の先端部551は、先頭の部品収納部831に達する以前にキャリアテープ82とカバーテープ81との間に落ち着くことができる。したがって、剥離部材55が部品収納部831内の部品Pにダメージを与えるおそれを確実に回避できる。
【0054】
さらに、実施形態のフィーダ装置1において、剥離部材55は、キャリアテープ82の先端面の上縁よりも低い位置に進入した後、部品供給テープ8が繰り出されるにつれてキャリアテープ82に進入跡を残しながら上方に変位し、キャリアテープ82とカバーテープ81との間に落ち着く。これによれば、剥離部材55は、最初の進入位置からキャリアテープ82とカバーテープ81との間まで変位し、以降はキャリアテープ82とカバーテープ81との間に落ち着ので、安定した剥離が継続される。
【0055】
さらに、実施形態のフィーダ装置1において、キャリアテープ82の部品収納部831と左右の側縁との間の上面にそれぞれ、テープ長さ方向に延びる接着部833、834が設定されており、剥離部材55は、テープ幅方向の幅寸法がキャリアテープ82の先端面に最初に進入する先端部551で小さくかつ後方に向かうにつれて徐々に増加し、先端部551がテープ幅方向において左右の接着部833、834の間に配置される。これによれば、剥離部材55の先端部551が左右の接着部833、834の間に位置して少なくとも一方の接着部833、834を剥離するので、先端部551を接着部833、834の外側に配置する構成よりも剥離動作が安定する。
【0056】
さらに、実施形態のフィーダ装置1において、剥離部材55は、テープ幅方向において右側の接着部833よりも外側まで張り出すとともに左側の接着部834まで達していない。これによれば、左側の接着部834を剥離させないので、カバーテープ81がキャリアテープ82に接着された状態で回収でき、カバーテープ81がキャリアテープ82から完全に剥離される構成と比較して回収の手間が軽減される。
【0057】
さらに、実施形態のフィーダ装置1において、テープ剥離機構5は、右側の接着部833から剥離されるカバーテープ81を剥離されない左側の接着部834の上方に立ち上げてキャリアテープ82の部品収納部831を開放する開放部材56を、部品供給位置15の繰り出し方向の手前側に有する。これによれば、簡易な部材を用いて、部品収納部831を自動的に開放できる。
【0058】
さらに、実施形態のフィーダ装置1において、テープ剥離機構5は、上方から部品供給テープ8に向けて付勢される。これによれば、剥離部材55、部品供給テープ8、およびレール2の高さ方向の関係が安定化されているので、剥離部材55が進入する部品供給テープ8の高さ位置、および上方への変位の動作が安定する。
【0059】
(7.実施形態の応用および変形)
なお、実施形態において、剥離部材55がキャリアテープ82に進入して上方に変位するときにテープ剥離機構5の全体の高さが自動的に調整されるが、これに限定されない。例えば、板ばねを応用して剥離部材55を形成し、剥離部材55の基部は不動で先端部551が上方に変位するようにしてもよい。また、実施形態の剥離部材55は右側の接着部833のみを剥離するが、これに限定されない。つまり、本発明は、左右両側の接着部833、834を剥離して、カバーテープ81およびキャリアテープ82を別々に回収するタイプのフィーダ装置にも応用できる。さらになお、本発明は、次テープ制御機構6を備えず1つの部品供給テープ8のみが挿入されるフィーダ装置でも実施できる。本発明は、その他にも様々な応用や変形が可能である。
【符号の説明】
【0060】
1:フィーダ装置12:本体部13、14:供給リール15:部品供給位置2:レール3:後側テープ繰り出し機構4:前側テープ繰り出し機構5:テープ剥離機構51:上壁52:右側壁53:左側壁54:切欠部55:剥離部材551:先端部552:先端上縁553:下面554:上面56:開放部材562:傾斜面59:変形例の剥離部材6:次テープ制御機構7:制御部8:部品供給テープ8T:先端面81:カバーテープ82:キャリアテープ83:ベーステープ831、831F:部品収納部833、834:接着部84:ボトムテープ9:部品実装機91:機台92:基板搬送装置94:部品移載装置95:部品カメラ96:制御装置K:基板P:部品

【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】