(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021003366
(43)【公開日】20210114
(54)【発明の名称】枕
(51)【国際特許分類】
   A47G 9/10 20060101AFI20201211BHJP
【FI】
   !A47G9/10 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】2019118811
(22)【出願日】20190626
(71)【出願人】
【識別番号】399049800
【氏名又は名称】ガマカ工業株式会社
【住所又は居所】愛知県蒲郡市豊岡町五反田30番地の1
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】久田 浩司
【住所又は居所】愛知県蒲郡市豊岡町五反田30番地の1 ガマカ工業株式会社内
【テーマコード(参考)】
3B102
【Fターム(参考)】
3B102AA00
3B102AB07
3B102AC02
(57)【要約】
【課題】肩甲骨を開く枕を提供する。
【解決手段】 枕1は、第1山部21と、第2山部22と、第1山部21と第2山部22の間に谷部23を有し、第1山部21が第2山部22の高さよりも高く設定されるクッション体24と、クッション体24を被覆する第1表皮25と、を有する上クッション2と、ベース部31と、ベース部31から延び出すストレッチ部32と、ベース部31及びストレッチ部32を被覆する第2表皮33と、を有する、T字形状の下クッション3と、を備え、上クッション2と、下クッション3が分離可能に構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1山部と、第2山部と、当該第1山部と第2山部の間に谷部を有し、前記第1山部が第2山部の高さよりも高く設定されるクッション体と、前記クッション体を被覆する第1表皮と、を有する上クッションと、
ベース部と、該ベース部から延び出すストレッチ部と、前記ベース部及びストレッチ部を被覆する第2表皮と、を有する、T字形状の下クッションと、
を備え、
前記上クッションと、下クッションが分離可能に構成されることを特徴とする枕。
【請求項2】
前記クッション体の上層に設けた複数の間隔を置いて設けた溝を有する第1溝部と、該第1溝部を交叉する方向に設けられ、前記クッション体の上層に設けた複数の間隔を置いて設けた溝を有する第2溝部と、当該第1溝部及び第2溝部に囲まれる複数の島と、を備える請求項1の枕。
【請求項3】
前記第1表皮が、前記上クッションと、前記ベース部を被覆する請求項1又は2の枕。
【請求項4】
前記上クッションの曲げ剛性が前記下クッションの曲げ剛性よりも低く、前記上クッションの圧縮硬さが、前記下クッションの圧縮硬さよりも小さい請求項1〜3いずれかの枕。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
健康を増進させる枕に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の発明は、使用者が就寝中にストレッチ効果を得ることができ、肩痛や肩こりを改善することができる枕を提供するため、第1ストレッチ部20、第2ストレッチ部30がクッション層5〜7の材質よりも硬度の高い材質から構成され、第1ストレッチ部20、第2ストレッチ部30の厚みにより凹部10の領域で台状部として盛り上がるように形成されるので、受圧面で、頭部50が正常位置にあるときには、頚椎60を持ち上げるように支持することにより、仰向けに寝た時に、両肩が下がり、胸の筋肉が開くように形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-036772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、次のような不都合がある。
【0005】
頸椎の辺りの部分的で限定された範囲の首部を持ち上げていたので、ストレッチ効果が限定的であった。
【0006】
枕の内部に熱がこもりやすい。
【0007】
変形がし難く、クッション性が十分ではない。
【0008】
クッションを合体したり、分離できない。枕の高さを変更できない。
【0009】
人体の寝返りがしにくい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、第1山部と、第2山部と、当該第1山部と第2山部の間に谷部を有し、前記第1山部が第2山部の高さよりも高く設定されるクッション体と、前記クッション体を被覆する第1表皮と、を有する上クッションと、ベース部と、該ベース部から延び出すストレッチ部と、前記ベース部及びストレッチ部を被覆する第2表皮と、を有する、T字形状の下クッションと、を備え、前記上クッションと、下クッションが分離可能に構成されるたことを特徴とする枕である。
【0011】
本発明は、前記クッション体の上層に設けた複数の間隔を置いて設けた溝を有する第1溝部と、該第1溝部を交叉する方向に設けられ、前記クッション体の上層に設けた複数の間隔を置いて設けた溝を有する第2溝部と、当該第1溝部及び第2溝部に囲まれる複数の島と、を備える。
【0012】
本発明の前記第1表皮が、前記上クッションと、前記ベース部を被覆する。
【0013】
本発明の前記上クッションの曲げ剛性が前記下クッションの曲げ剛性よりも低く、前記上クッションの圧縮硬さが、前記下クッションの圧縮硬さよりも小さい。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、上クッションと、下クッションを分離することができるので、上クッションは、枕として単体で、下クッションは、背中のストレッチ用として、単体で使用できる。
【0015】
本発明の枕の下クッション部により、使用時に、人体の肩甲骨の辺りが持ち上げられて、肩甲骨を開くことで、胸を張った状態とし、十分なストレッチ効果がえられる。使用している間、呼吸がしやすくなる。
【0016】
本発明の枕の第1溝部と第2溝部により、柔軟性が高まり、第1溝部と第2溝部に空気が通るので、ムレ防止の効果もある。例えば、ウレタン製のクッションの場合には、熱が溜まりやすいが、熱を第1溝部と第2溝部を通して外部に熱を逃がすことができる。
【0017】
本発明の枕の複数の島により、変形しやすくなり、クッション性が高くなる。
【0018】
本発明の枕の第1表皮により、上クッションと下クッションとが、合体したり、分離できる。第1山部と第2山部の位置を変えることができ、頭の高さを容易に変更できる。上クッションの脱着が第1山部と第2山部の位置を入れ替えることができるので、頭の高さを変えられる。上クッションの向きを変えて高さの調節が可能である。
【0019】
本発明の枕の上クッションと下クッションの曲げ剛性と曲げ硬さが相違するので、寝返りがしやすくなった。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明実施形態の枕の表側からの斜視図である。
【図2】同じく裏側からの枕の斜視図である。
【図3】本発明実施形態の枕の上クッションの斜視図である。
【図4】同じく裏側からの上クッションの斜視図である。
【図5】同じく上クッションの芯部(クッション体)の斜視図である。
【図6】同じく上クッションの芯部(クッション体)を長手方向に折り曲げた状態の斜視図である。
【図7】本発明実施形態の枕の下クッションの斜視図である。
【図8】同じく裏側からの下クッションの斜視図である。
【図9】同じく保護生地で覆われた下クッションの芯部(クッション体)の斜視図である。
【図10】同じく上クッションの芯部(クッション体)の平面図(寸法図)である。
【図11】同じく上クッションの芯部(クッション体)の左側面図(寸法図)である。
【図12】同じく保護生地で覆われた下クッションの芯部(クッション体)の平面図(寸法図)である。
【図13】同じく保護生地で覆われた下クッションの芯部(クッション体)の左側面図(寸法図)である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の枕1の実施形態について図面を参照して説明する。
【0022】
枕1は、第1山部21と、第2山部22と、第1山部21と第2山部22の間に谷部23を有し、第1山部21が第2山部22の高さよりも高く設定されるクッション体24と、クッション体24を被覆する第1表皮25と、を有する上クッション2と、ベース部31と、ベース部31から延び出すストレッチ部32と、ベース部31及びストレッチ部32を被覆する第2表皮33と、を有する、T字形状の下クッション3と、を備え、上クッション2と、下クッション3が分離可能に構成されることを特徴とする。以下、各要素を詳細に説明する。
【0023】
上クッション2は、クッション体24の上層に設けた複数の間隔を置いて設けた溝を有する第1溝部26と、第1溝部26を交叉する方向に設けられ、クッション体24の上層に設けた複数の間隔を置いて設けた溝を有する第2溝部27と、第1溝部26及び第2溝部27に囲まれる複数の島28と、を備える。図6に示す通り、長手方向に曲げた場合、U字形状に変形が可能である。短手方向も同様にU字形状に変形が可能である(図示略)。島28を備える構造であるので、頭の形状に適合して沈みやすくなっている。第1溝部26の深さは、第1山部21に対応する部位の深さが、第2山部22に対応する部位の深さよりも深く設定されている。
【0024】
クッション体24は、保護生地(図示略)で被覆されている。
【0025】
第1表皮25が、上クッション2と、ベース部31を被覆する構造である。第1表皮25の両側面は通気性素材のメッシュ生地を配設している。第1表皮25の裏面にファスナー25aを設け、クッション体24の挿入、取り出しが可能である。
【0026】
上クッション2の曲げ剛性が下クッション3の曲げ剛性よりも低く、上クッション2の圧縮硬さが、下クッション3の圧縮硬さよりも小さい。
【0027】
下クッション3は、ファスナー34を備えており、内部に保護生地で覆われたクッション体35が封入されている。第2表皮33の、ベース部31に対応する部分の側面は、通気性素材のメッシュ生地を配設している。
【0028】
上クッション2のクッション体24、下クッション3のクッション体35の材質は、熱可塑性発泡ポリエチレン樹脂、発泡ウレタン樹脂などのクッション材を用いることが好ましいが、その他、天然素材、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、金属による発泡素材、綿素材、三次元立体網状構造体と呼ばれる素材、不織布などのクッション材が使用できる。それらのクッション材を単種で、また、混合して使用してもよい。
【0029】
上クッション2と、下クッション3が分離可能に構成されるので、第1表皮25の裏側は、図4に示す通り、分離状態では、余剰部分が生じる。弾性紐29を端部に設けているので、弾性力によって当該裏側の形態が保持される。
【0030】
第1表皮25、第2表皮33は、適宜の材質を採用できる。例えば、通気性を考慮して、ニット等のメッシュ生地を用いた。材質は、例えば、ポリエステルである。その他、ずれにくく型崩れし難いよう、ポリエステル繊維が綿より多く含有されたもの、例えば、ポリエステル繊維と綿を特定割合(ポリエステル繊維65%:綿35%)で混合したものが挙げられる。
【0031】
肩甲骨の辺を広い範囲で開くことができる。例えば、頚椎をベース部31の上に乗るように寝れば、ストレッチ部32で自然に胸が開く構造になっている。人体の下の方から頸椎から背骨の全体を広げる。
【0032】
図10〜図13に示す寸法図における数値範囲について説明する。図10において、クッション体24の第1溝部26の幅6〜8mm、深さ5〜40mm、第2溝部27の幅6〜8mm、深さ4〜6mm、島28の幅3〜12cm(両端にある島の幅は、中間にある島の幅よりも広く設定される)、奥行Aが30〜50cm、幅さBが35〜70cm(奥行Aは幅Bよりも小さく設定される)、図11において、クッション体24の第1山部21の高さCが5.5〜7.5cm、第2山部22の高さDが3〜5cm、谷部23の高さEが1.2〜3.5cm(C>D>E)が例示される。
【0033】
図12において、クッション体35の幅Fが37〜57cm、奥行Gが49〜69cm(F<G)、ストレッチ部32の奥行25〜35cm、幅4〜15cm、ベース部31の張り出し幅Jが9〜20cm、奥行24〜34cm、図13において、クッション体35のベース部31の高さLが5.5〜6.5cm、ストレッチ部32の傾斜角度θが20〜40°が例示される。
【0034】
以上説明した枕1によれば、上クッション2と、下クッション3を分離すれば、上クッション2は、枕としても単体で、下クッション3は、背中のストレッチ用として、単体で使用ができる。
【0035】
枕1の下クッション3により、使用時に、人体の肩甲骨の辺りが持ち上げられて、肩甲骨を開くことで、胸を張った状態とし、十分なストレッチ効果がえられる。使用している間、呼吸がしやすくなる。
【0036】
枕1の第1溝部26と第2溝部27により、柔軟性が高まり、第1溝部26と第2溝部27に空気が通るので、ムレ防止の効果もある。例えば、ウレタン製のクッションの場合には、熱が溜まりやすいが、熱を第1溝部26と第2溝部27を通して外部に熱を逃がすことができる。
【0037】
枕1の複数の島28により、変形しやすくなり、クッション性が高くなる。
【0038】
枕1の第1表皮25により、上クッション2と下クッション3とが、合体したり、分離できる。第1山部21と第2山部22の位置を変えることができ、頭の高さを容易に変更できる。上クッション2の脱着が第1山部21と第2山部22の位置を入れ替えることができるので、頭の高さを変えられる。上クッション2の向きを変えて高さの調節が可能である。
【0039】
枕1の上クッション2と下クッション3の曲げ剛性と曲げ硬さが相違するので、寝返りがしやすくなった。
【産業上の利用可能性】
【0040】
肩甲骨を開くことによるストレッチを行うことで、健康を増進させることができる。上クッション2と下クッション3を単体でも合体させても利用できるので、用途が拡大する。
【0041】
本発明の実施形態は、上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、前記技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは言うまでもない。例えば、上クッション2、下クッション3、第1表皮25、第2表皮33等の材質や材料は適宜採択できるものであり、実施形態には限定されない。
【符号の説明】
【0042】
1 :枕
2 :上クッション
3 :下クッション
21 :第1山部
22 :第2山部
23 :谷部
24 :クッション体
25 :第1表皮
25a :ファスナー
26 :第1溝部
27 :第2溝部
28 :島
29 :弾性紐
31 :ベース部
32 :ストレッチ部
33 :第2表皮
34 :ファスナー
35 :クッション体
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】