(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021003620
(43)【公開日】20210114
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20201211BHJP
【FI】
   !A63F5/04 611B
   !A63F5/04 603A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】208
(21)【出願番号】2020170001
(22)【出願日】20201007
(62)【分割の表示】2019002249の分割
【原出願日】20090121
(71)【出願人】
【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
【住所又は居所】愛知県名古屋市千種区今池3丁目9番21号
(74)【代理人】
【識別番号】100174757
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 伸一郎
(72)【発明者】
【氏名】大池 規晶
【住所又は居所】名古屋市千種区今池3丁目9番21号 株式会社三洋物産内
(72)【発明者】
【氏名】吉田 哲也
【住所又は居所】名古屋市千種区今池3丁目9番21号 株式会社三洋物産内
(72)【発明者】
【氏名】八木 敏明
【住所又は居所】名古屋市千種区春岡通7丁目49番地 株式会社ジェイ・ティ内
【テーマコード(参考)】
2C182
【Fターム(参考)】
2C182CD11
2C182DA26
2C182DA34
(57)【要約】
【課題】読み出し速度の遅い記憶手段を画像情報の記憶手段として用いても、表示させたい時間に画像を問題なく表示させることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】少なくとも一部の画像データを、電源投入直後の初期化処理の中で常駐用ビデオRAM189に転送し、常駐させる。これにより、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM189に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ188にて画像の描画処理を行うことができる。よって、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って補助表示部65に描画した画像を表示することができる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御手段と、その副制御手段による制御に基づいて画像を表示する画像表示手段と、遊技者により操作が可能な位置に配設された操作手段と、を備えた遊技機において、
前記副制御手段は、
前記画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が記憶されたNAND型フラッシュメモリで構成される第1記憶手段と、
その第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第2記憶手段と、
前記第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第3記憶手段と、
少なくとも前記第2記憶手段および前記第3記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行う画像制御手段と、
前記第1記憶手段に記憶された画像情報の一部を前記第2記憶手段へ転送する第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段と、
前記第2記憶手段に非保持の画像情報を前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、その画像情報が用いられる前に、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段へその画像情報を転送する第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段と、
前記第3記憶手段に記憶されている画像情報の種別に関する判断を行う判断手段と、を備え、
前記第2記憶手段は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、前記第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持され、
前記第3記憶手段に転送された画像情報は、別の画像情報により上書きされるまで保持され続けるものであり、
前記第1転送処理は、前記操作手段が操作されたことを契機として前記画像表示手段に表示させる画像の表示に必要な画像情報の少なくとも一部を含めて、前記第1記憶手段から前記第2記憶手段へ転送し、
前記第2転送処理実行手段は、前記第2記憶手段に非保持の画像情報を前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、前記判断手段による判断の結果に基づいて、前記第3記憶手段に前記画像情報が記憶されていれば、前記第2転送処理を非実行とするものであり、
前記副制御手段は、
少なくとも前記第2転送処理が実行される場合に使用され、前記第1記憶手段から読み出された画像情報が前記第3記憶手段に書き込まれる前に一時的に格納される第4記憶手段を備えることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技機においては、液晶表示装置等の表示装置に様々な演出画像を表示して遊技の興趣向上が図られている。このような遊技機では、一般的に、表示装置に表示させる画像の画像情報を予め記憶手段に記憶させておき、画像を表示する際に、記憶手段から対応する画像情報を読み出し、画像処理を施した上で、表示装置にその画像を表示させるように構成されている。
【0003】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−223598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、表示装置に画像を表示させるための画像情報を記憶する記憶手段として、一般的に情報の読み出しにかかる速度(読み出し速度)が遅いものが使用される。そのような記憶手段を使用した場合、表示すべき画像を特定してから記憶手段より対応する画像情報を読み出していては、表示させたい時間までに表示すべき画像の生成が間に合わず、その時間に画像を表示できない恐れがあるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、画像を問題なく表示させることができる遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、遊技の主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御手段と、その副制御手段による制御に基づいて画像を表示する画像表示手段と、遊技者により操作が可能な位置に配設された操作手段と、を備えたものであって、前記副制御手段は、前記画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が記憶されたNAND型フラッシュメモリで構成される第1記憶手段と、その第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第2記憶手段と、前記第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第3記憶手段と、少なくとも前記第2記憶手段および前記第3記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行う画像制御手段と、前記第1記憶手段に記憶された画像情報の一部を前記第2記憶手段へ転送する第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段と、前記第2記憶手段に非保持の画像情報を前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、その画像情報が用いられる前に、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段へその画像情報を転送する第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段と、前記第3記憶手段に記憶されている画像情報の種別に関する判断を行う判断手段と、を備え、前記第2記憶手段は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、前記第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持され、前記第3記憶手段に転送された画像情報は、別の画像情報により上書きされるまで保持され続けるものであり、前記第1転送処理は、前記操作手段が操作されたことを契機として前記画像表示手段に表示させる画像の表示に必要な画像情報の少なくとも一部を含めて、前記第1記憶手段から前記第2記憶手段へ転送し、前記第2転送処理実行手段は、前記第2記憶手段に非保持の画像情報を前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、前記判断手段による判断の結果に基づいて、前記第3記憶手段に前記画像情報が記憶されていれば、前記第2転送処理を非実行とするものであり、前記副制御手段は、少なくとも前記第2転送処理が実行される場合に使用され、前記第1記憶手段から読み出された画像情報が前記第3記憶手段に書き込まれる前に一時的に格納される第4記憶手段を備える。
【0008】
【0009】
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記遊技機は、パチンコ遊技機又はスロットマシンである。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の効果】
【0014】
本発明の遊技機によれば、遊技の主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御手段と、その副制御手段による制御に基づいて画像を表示する画像表示手段と、遊技者により操作が可能な位置に配設された操作手段と、を備えたものであって、前記副制御手段は、前記画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が記憶されたNAND型フラッシュメモリで構成される第1記憶手段と、その第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第2記憶手段と、前記第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第3記憶手段と、少なくとも前記第2記憶手段および前記第3記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行う画像制御手段と、前記第1記憶手段に記憶された画像情報の一部を前記第2記憶手段へ転送する第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段と、前記第2記憶手段に非保持の画像情報を前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、その画像情報が用いられる前に、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段へその画像情報を転送する第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段と、前記第3記憶手段に記憶されている画像情報の種別に関する判断を行う判断手段と、を備え、前記第2記憶手段は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、前記第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持され、前記第3記憶手段に転送された画像情報は、別の画像情報により上書きされるまで保持され続けるものであり、前記第1転送処理は、前記操作手段が操作されたことを契機として前記画像表示手段に表示させる画像の表示に必要な画像情報の少なくとも一部を含めて、前記第1記憶手段から前記第2記憶手段へ転送し、前記第2転送処理実行手段は、前記第2記憶手段に非保持の画像情報を前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、前記判断手段による判断の結果に基づいて、前記第3記憶手段に前記画像情報が記憶されていれば、前記第2転送処理を非実行とするものであり、前記副制御手段は、少なくとも前記第2転送処理が実行される場合に使用され、前記第1記憶手段から読み出された画像情報が前記第3記憶手段に書き込まれる前に一時的に格納される第4記憶手段を備えるので、画像を問題なく表示させることができるという効果がある。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1実施形態における前面扉を閉じた状態のスロットマシンの斜視図である。
【図2】前面扉を開いた状態のスロットマシンの斜視図である。
【図3】前面扉の背面図である。
【図4】筐体の正面図である。
【図5】各リールの図柄配列を示す配列図である。
【図6】表示窓から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図である。
【図7】入賞態様と、その入賞態様に対応する停止図柄、当選確率、メダル払出枚数との関係を示す説明図である。
【図8】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
【図9】(a)は3枚掛け時抽選テーブルの一例を模式的に示す模式図であり、(b)は2枚掛け時抽選テーブルの一例を模式的に示す模式図であり、(c)は1枚掛け時抽選テーブルの一例を模式的に示す模式図である。
【図10】表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図11】補助表示部が有する画面の走査領域と、その画面に実際に画像が表示される表示領域とを模式的に示した模式図である。
【図12】主制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【図13】主制御装置のMPUにより実行される通常処理を示すフローチャートである。
【図14】主制御装置のMPUにより実行される抽選処理を示すフローチャートである。
【図15】主制御装置のMPUにより実行される抽選テーブル設定処理を示すフローチャートである。
【図16】主制御装置のMPUにより実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。
【図17】主制御装置のMPUにより実行されるボーナス状態処理を示すフローチャートである。
【図18】表示制御装置のMPUにより実行される表示メイン処理を示すフローチャートである。
【図19】表示制御装置のMPUにより実行される開始コマンド処理を示すフローチャートである。
【図20】表示制御装置のMPUにより実行される抽選結果コマンド処理を示すフローチャートである。
【図21】表示制御装置のMPUにより実行されるエラーコマンド処理を示すフローチャートである。
【図22】第2実施形態におけるパチンコ機の正面図である。
【図23】パチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図24】パチンコ機の背面図である。
【図25】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
【図26】各種カウンタの概要を示す図である。
【図27】保留回数コマンドのビット構成を説明する説明図である。
【図28】連続予告判定テーブルの内容を模式的に示す模式図である。
【図29】表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図30】電源投入時画像を説明する説明図である。
【図31】常駐用ビデオRAMに格納される背景画像の範囲を模式的に示した模式図である。
【図32】第3図柄表示装置の表示画面と有効ライン設定とを模式的に示した図である。
【図33】演出実行タイムテーブルの内容を模式的に示す模式図である。
【図34】主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図35】主制御装置内のMPUにより実行される変動処理を示すフローチャートである。
【図36】主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示したフローチャートである。
【図37】主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。
【図38】主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。
【図39】主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。
【図40】主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
【図41】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。
【図42】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。
【図43】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される振動センサ入力監視処理を示したフローチャートである。
【図44】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。
【図45】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連続予告判定処理を示したフローチャートである。
【図46】連続予告設定コマンドのビット構成を説明する説明図である。
【図47】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示処理を示したフローチャートである。
【図48】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連続予告設定処理を示したフローチャートである。
【図49】表示用変動パターンコマンドのビット構成を説明する説明図である。
【図50】表示制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。
【図51】表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。
【図52】表示制御装置内のMPUにより実行される画像描画処理を示したフローチャートである。
【図53】表示制御装置内のMPUにより実行される電源投入時画像描画処理を示したフローチャートである。
【図54】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される画像転送命令処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される常駐画像転送命令処理を示したフローチャートである。
【図55】表示制御装置内のMPUにより実行される通常画像転送命令処理を示したフローチャートである。
【図56】表示制御装置内のMPUにより実行される連続予告画像転送設定処理を示したフローチャートである。
【図57】表示制御装置内のMPUにより実行される画像転送設定処理を示したフローチャートである。
【図58】表示制御装置内のMPUにより実行される背景画像転送設定処理を示したフローチャートである。
【図59】表示制御装置内の画像コントローラにより実行される画像転送処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図21を参照し、第1実施形態として、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシン10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図3は前面扉12の背面図、図4は筐体11の正面図である。
【0021】
スロットマシン10は、遊技者がメダル投入口45から遊技媒体であるメダルを投入して、スタートレバー41を操作することで複数の図柄が付された3つのリール32L,32M,32Rが回転駆動され、各リール32L,32M,32Rに対応して設けられたストップスイッチ42,43,44を遊技者が操作することで対応するリール32L,32M,32Rが停止し、そのリール32L,32M,32Rが停止することで表示される図柄の組み合わせが予め定めた組み合わせであった場合に、所定数のメダルを付与する特典や遊技状態に移行する特典を遊技者に付与するものである。
【0022】
図1〜図4に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、木製のパネルを組み合わせて、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。尚、筐体11は木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。
【0023】
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。
【0024】
また、前面扉12の開閉軸の反対側には、その裏面に施錠装置20が設けられ、前面扉12は、その施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。キーシリンダ20が設けられる位置は前面扉12の中でも肉厚の薄い上部位置とされており、その結果、全長の短い汎用性のあるキーシリンダ21を採用することができる。なお、本実施形態では、キーシリンダ21として、不正解錠防止機能の高いオムロック(登録商標)が用いられている。
【0025】
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
【0026】
図2に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
【0027】
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスとも言う。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
【0028】
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。詳細については図5を参照して後述するが、各リール32L,32M,32R毎に、21個の図柄が等間隔に描かれており、そのうち連続する3個の図柄が表示窓26L,26M,26Rの上段、中段、下段の位置にそれぞれ視認可能に構成されている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
【0029】
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41は、遊技者が遊技(ゲーム)を開始するときに手で押し操作(押される方向は限定されない)するレバーであり、所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rの回転が一斉に(但し、同時である必要はない)開始されるようになっている。
【0030】
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。
【0031】
このとき、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に基点位置(本実施形態では、対応する表示窓26L,26M,26Rそれぞれの下段位置)に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様だけでなく、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンが用意されている。これにより、ストップスイッチ42〜44が操作されたタイミングから規定時間(190msec)が経過するまでの間に各リール32L,32M,32Rが所定の停止態様で停止するように設定することによって、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な範囲に停止する図柄配列(以下、停止出目とも言う。)があたかも遊技者の操作によって決定されたかのような印象を遊技者に抱かせることができる。また、4図柄分までは滑らせることが可能な構成とすることにより、かかる規定時間内で可能な限り抽選に当選した後述する入賞態様(図7参照)に対応する図柄の組合せを、後述の有効ライン上(図6参照)に停止させることができるとともに、抽選に当選していない入賞態様に対応する図柄の組合せが有効ライン上に停止することを回避させることができる。
【0032】
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
【0033】
貯留用通路47には、投入されたメダルの通過を検出する図示しない投入メダル検出装置が設けられている。投入メダル検出装置の出力信号は主制御装置101に入力され、主制御装置101は、投入メダル検出装置の検出結果に基づいてメダルの数をカウントする。また、投入されたメダルの動き(メダルの通過方向)が、この投入メダル検出装置の検出結果に基づいて判断され、メダルの動きが通常と異なる場合、主制御装置101は、メダルが詰まったり、メダルが引き抜かれるなどの不正が行われている可能性があると判断し、後述する上部ランプ63,スピーカ64,補助表示部65などから、センサエラーが発生したことを報知するように構成されている。
【0034】
投入メダル検出装置は、通過するメダルを介して両側に一対の投光部と受光部(それぞれ図示せず)を有するフォトカプラによって構成された第1投入メダル検出センサ45aおよび第2投入メダル検出センサ45b(図8参照)を備えている。第1投入メダル検出センサ45aおよび第2投入メダル検出センサ45bは、通過する1枚のメダルを同時に検出し得る程度に近接した状態で、それぞれ上流側と下流側に並設され、例えば各投メダル検出センサ45a,45bは受光時には「Lo」信号、遮光時には「Hi」信号をそれぞれ出力するように設定されている。
【0035】
遊技者により投入されたメダルがセレクタ46によって貯留用通路47側に導かれると、そのメダルは投入メダル検出装置を通過する。このとき、まず、上流側に配設された第1投入メダル検出センサ45aが先に遮光状態となって「Hi」信号を出力し、次に下流側に配設された第2投入メダル検出センサ45bが遮光状態となり「Hi」信号を出力して、2つの投入メダル検出センサ45a,45bにより同時にメダルが検出される。そして、更にメダルが貯留用通路47を下流側に進行していくと、上流側に配設された第1投入メダル検出センサ45aが先に受光状態となって「Lo」信号を出力し、次に下流側に配設された第2投入メダル検出センサ45bが受光状態となり「Lo」信号を出力する。
【0036】
即ち、メダルが正常に投入メダル検出装置を通過した場合、各投入メダル検出センサ45a,45bから出力される信号は、まず第1投入メダル検出センサ45aが「Hi」となり、次に第2投入メダル検出センサ45bが「Hi」となる。そして、各投入メダル検出センサ45a,45bが同時に「Hi」となった後、第1投入メダル検出センサ45aが「Lo」となり、最後に第2投入メダル検出センサ45bが「Lo」となる。主制御装置101では、各投入メダル検出センサ45a,45bから出力される信号が、このようなタイミングで変化する場合にメダルが正常に投入されたことを判断し、投入されたメダルの数をカウントアップする。
【0037】
一方、メダルが投入メダルセンサ装置を通過中に詰まったり、不正にメダルが引き抜かれた場合は、2つの投入メダル検出センサ45a,45bから出力される信号が、メダルが正常に通過した場合とは異なるタイミングで変化する。主制御装置101は、各投入メダル検出センサ45a,45bから出力される信号の変化を監視し、その変化が、メダルが正常に投入メダル検出装置を通過した場合の変化と異なる場合は、メダルの詰まりや、不正があったと判断して、センサエラーの発生をエラーコマンドによって後述する表示制御装置81に通知する。表示制御装置81では、主制御装置101からセンサエラーの発生が通知されると、上部ランプ63,スピーカ64,補助表示部65などから、センサエラーの発生を報知する。
【0038】
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とにより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
【0039】
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55が操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
【0040】
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59が操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。
【0041】
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。
【0042】
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、ボーナス状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
【0043】
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行したり、電源投入時やエラー発生時に、その状態を報知するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。表示制御装置81の詳細については、図10を参照して後述する。
【0044】
メダル受け皿50の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段
プレート66が装着されている。また、メダル受け皿50の左方には、手前側下方に反転
可能な灰皿69が設けられている。
【0045】
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91(図8参照)を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、後述する主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。
【0046】
リセットスイッチ72は、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのスイッチである。本スロットマシン10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチ72を押しながら電源スイッチ71をオンすると、バックアップデータがリセット(初期化)されるようになっている。また、電源スイッチ71がオンされている状態でリセットスイッチ72を押した場合には、エラー状態がリセットされる。
【0047】
設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入して回転操作することにより、スロットマシン10の設定状態(各入賞態様の当選確率の設定)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。そして、設定状態が「設定1」に設定された場合、メダル払出枚数の期待値が最も低くなるように入賞態様(役)の抽選を行い、設定状態が「設定6」に設定された場合、メダル払出枚数の期待値が最も高くなるように入賞態様の抽選を行うように構成されている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の設定状態を変更する場合にも操作される。
【0048】
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。詳細については、図8を参照して後述するが、主制御装置101は、主たる制御を司るMPU(Micro Processing Unit)102、遊技プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)105、遊技の進行に応じた必要なデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)106、乱数を発生するフリーランカウンタ107、各種機器との連絡をとるポート104、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路103等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニットによって開封不能に連結され、これにより基板ボックスが封印されている。なお、ボックスベースとボックスカバーとを鍵部材を用いて開封不能に連結する構成としてもよい。
【0049】
次に、図5を参照して、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。図5は、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列を示した配列図である。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
【0050】
図柄としては、「7」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「スター」図柄(例えば、中リール32Lの19番目)の6種類がある。そして、図5に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
【0051】
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
【0052】
本スロットマシン10では、図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、5本の組合せラインが設定されている。ここで、図6を参照して、スロットマシン10で設定される組合せラインについて説明する。図6は、各表示窓26L,26M,26Rから視認可能となる図柄と、組合せラインとの関係を示す説明図である。
【0053】
図6に示すように、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄、右リール32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄、右リール32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、メダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
【0054】
尚、最大組合せライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよい。また、所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。例えば、V(逆V)字状のラインとしたり、L字状のラインなどを有効ラインとしてもよい。
【0055】
次に、図7を参照して、スロットマシン10が取り得る入賞態様と、各入賞態様で入賞成立となる有効ライン上の停止図柄と、一般遊技状態での各入賞態様の当選確率と、各入賞態様で入賞成立した場合のメダル払出枚数とについて説明する。図7は、入賞態様と、停止図柄、一般遊技状態での当選確率およびメダル払出枚数との関係を示す説明図である。尚、図7では、スロットマシン10の設定状態が「設定1」に設定されている場合の当選確率を例に説明するが、設定状態が「設定2」〜「設定6」に設定された場合にも、各入賞態様および投入されたメダル枚数(ベット数)で定まる各当選確率の大小関係が保たれつつ、「設定1」から「設定6」にかけて、1ゲーム当たりのメダル払出枚数の期待値が上がるように、それぞれの当選確率が設定される。
【0056】
図7に示すように、遊技状態が移行する特典を遊技者に付与する状態移行入賞としてBB(Big Bonus)入賞がある。有効ライン上に左から「7」図柄、「7」図柄、「7」図柄と並んで停止した場合、BB入賞として遊技状態が特別遊技状態たるボーナス状態に移行する特典が付与される。但し、「7」図柄が有効ライン上に左・中・右と並んで停止したとしても、メダル払出は行われない。すなわち、「7」図柄の組合せが有効ライン上に成立した際には、ボーナス状態に移行するのみである。換言すれば、「7」図柄は、遊技状態をボーナス状態に移行させるための状態移行図柄であるといえる。
【0057】
ここで、ボーナス状態について説明する。ボーナス状態は、複数回のRB(Regular Bonus)状態で構成され、RB状態は、12回のJACゲームで構成されている。JACゲームとは、小役入賞である後述のスイカ入賞およびベル入賞の当選する確率が一般遊技状態と比して非常に高いゲームである。そして、JACゲーム中に入賞が8回成立すると、JACゲームが12回行われる前であってもRB状態が終了する。また、ボーナス状態は、メダル払出数が所定数(本実施形態では250)に達したことを以って終了する。即ち、BB入賞が成立すると、その時点でのメダル払出枚数は0であるが、BB入賞に伴って遊技機の遊技状態がボーナス状態に移行されると、遊技者に対して250枚のメダルの払出しが一般遊技状態よりも少ないメダル投入枚数で行われることが確約されるのである。加えて、RB状態の途中でメダル払出数が所定数に達した場合、ボーナス状態のみならずRB状態も終了する。これは、ボーナス状態中のメダル払出数に上限をもたせることにより遊技者の射幸心を抑え、遊技の健全性を担保するための工夫である。さらに、本実施形態では、RB状態に移行する図柄の組合せを設定しておらず、ボーナス状態に移行した直後及びRB状態が終了した直後にRB状態に移行する構成としている。故に、ボーナス状態とは、所定数のメダル払出が行われるまでRB状態に連続して移行するゲームであるとも言える。
【0058】
本スロットマシン10は、ゲーム開始時のメダル投入枚数(ベット数)として1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けに対応しており、一般遊技状態におけるBB入賞の当選確率(1ゲームでBB入賞が成立する確率)は、ゲーム開始時に投入されたメダル投入枚数(ベット数)に応じて異なって設定される。具体的には、1枚掛け及び2枚掛けの場合は、BB入賞の当選確率が65536分の1に設定され、3枚掛けの場合は、256分の1に設定される。このように、一般遊技状態におけるBB入賞の当選確率は、1枚掛け及び2枚掛けの場合、3枚掛けと比して低く設定されるようになっている。
【0059】
次いで、メダル払出が行われる小役入賞としては、スイカ入賞と、ベル入賞とがある。有効ライン上に左から「スイカ」図柄、「スイカ」図柄、「スイカ」図柄と並んで停止した場合はスイカ入賞が成立し、有効ライン上に左から「ベル」図柄、「ベル」図柄、「ベル」図柄と並んで停止した場合はベル入賞が成立する。そして、3枚掛けでゲームが実行された場合に、スイカ入賞が成立すれば12枚のメダル払出が行われ、ベル入賞が成立すれば6枚のメダル払出が行われる。また、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが実行された場合に、スイカ入賞またはベル入賞が成立すれば、3枚のメダル払出が行われる。また、一般遊技状態におけるスイカ入賞の当選確率は、1枚掛け及び2枚掛けの場合65536分の1に設定され、3枚掛けの場合8分の1に設定される。一方、一般遊技状態におけるベル入賞の当選確率は、1枚掛け及び2枚掛けの場合65536分の1に設定され、3枚掛けの場合5.1分の1に設定される。このように、スイカ入賞およびベル入賞は、3枚掛けの場合にそれらの入賞が成立しやすく設定される一方で、1枚掛け及び2枚掛けの場合は、それらの入賞成立が稀にしか発生しないように設定される。
【0060】
一方、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが実行された場合にのみ、又は、1枚掛けでゲームが実行された場合にのみ成立する特殊小役入賞が用意されている。特殊子役入賞には、チェリーベル入賞および7ベル入賞が含まれる。このうち、チェリーベル入賞は、1枚掛け又は2枚掛けの場合にのみ成立する特殊小役入賞で、左リール32Lの「チェリー」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とが有効ライン上に停止する場合に成立し、3枚のメダル払出が行われる。また、7ベル入賞は、1枚掛けの場合にのみ成立する特殊小役入賞で、左リール32Lの「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とが有効ライン上に停止する場合に成立し、2枚のメダル払出が行われる。
【0061】
ここで、チェリーベル入賞および7ベル入賞ともに、右リール32Rの有効ライン上に停止する図柄はどのような図柄であってもよい。また、3枚掛けでゲームが実行された場合は、左リール32Lの「スイカ」図柄または「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とが有効ライン上に停止してもチェリーベル入賞または7ベル入賞を成立させずに、外れとして判定する。同様に、2枚掛けでゲームが実行された場合は、リール32Lの「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とが有効ライン上に停止しても7ベル入賞を成立させずに、外れとして判定する。尚、3枚掛けでゲームが実行された場合は、左リール32Lの「チェリー」図柄または「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とを同時に有効ライン上に停止させず、チェリー入賞や7ベル入賞が成立しないように構成してもよい。同様に、2枚掛けでゲームが実行された場合は、左リール32Lの「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とを同時に有効ライン上に停止させず、チェリー入賞が成立しないように構成してもよい。
【0062】
一般遊技状態におけるチェリーベル入賞の当選確率は、1枚掛けの場合、約6.0分の1に設定され、2枚掛けの場合、約1.8分の1に設定されている。また、一般遊技状態における7ベル入賞の当選確率は、1枚掛けのみに対して、約6.0分の1に設定されている。
【0063】
さて、従来のスロットマシンでは、1枚掛けや2枚掛けでゲームが実行される場合は、3枚掛けでゲームが実行される場合と比して、各種特典が付与される確率が極端に低く設定されていたり、1枚掛けや2枚掛けではゲームを行えず、3枚掛けの場合にのみゲームが行える3枚掛け専用機といったものも存在していた。これは、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を上げるための工夫としてなされているものであり、遊技者に可能な限り3枚のメダルで1回のゲームを行わせることを目的としている。
【0064】
しかしながら、ホールから遊技前に貸し出されるメダルの枚数は、必ずしも3の倍数ではなく、一般的には50枚単位で貸し出されるので、高い確率でメダルが3枚に満たない状態で遊技者の手元に残る可能性があった。そして、メダルが3枚に満たない状態で手元に残った場合、3枚掛け専用機ではその残ったメダルでゲームを行うことはできず、また、1枚掛けや2枚掛けが可能なスロットマシンにおいても、特典の付与される確率が低いため、ホールにメダルを放置したり、遊技者が残ったメダルを持ち帰ったりする恐れがあった。そして、ホールにメダルを放置すれば、そのメダルの価値分だけ遊技者が損をすることなり、また、遊技者が残ったメダルを持ち帰れば、ホールにおいて貸し出したメダルを回収できず、さらに、遊技者が別のホールから持ち帰ったメダルを使用してゲームを行う恐れもあり、ホール側にとっても損害を被るという問題点があった。
【0065】
これに対し、本スロットマシン10では、2枚掛けでゲームを行った場合は、約1.8分の1という高い確率でチェリーベル入賞が成立し、また、1枚掛けでゲームを行った場合は、約6.0分の1という高い確率でチェリーベル入賞が成立して、3枚のメダル払出が行われるのである。よって、スロットマシン10において、1枚掛け又は2枚掛けの場合におけるBB入賞の当選確率が極端に低く抑えられていても、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが手元に残った場合に、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞が成立する期待感を持たせながら、遊技者に対して、1枚掛け又は2枚掛けによるゲームの実行を行わせることができる。そして、このゲームの結果、チェリーベル入賞が成立した場合、3枚のメダルが払い出されるので、遊技者はその3枚のメダルを使用して、1枚掛けや2枚掛けよりも有利な条件でBB入賞が当選される期待感を持ちながら、ゲームを行うことができる。また、そのゲームが外れであった場合であっても、遊技者に対してメダルを余分に余すことなくゲームを終了させることができる。
【0066】
また、1枚掛けでゲームを行った場合は、約6.0分の1という高い確率で7ベル入賞が成立し、2枚のメダル払出が行われる。よって、スロットマシン10において、遊技者の手元に1枚のメダルが手元に残った場合に、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞が成立する期待感と共に、2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞が成立する期待感を持たせながら、遊技者に対して、1枚掛けによるゲームの実行を行わせることができる。そして、このゲームの結果、7ベル入賞が成立した場合、2枚のメダルが払い出されるので、遊技者はその2枚のメダルを使用して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞が当選される期待感を持ちながら、ゲームを楽しむことができる。
【0067】
このように、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが手元に残っても、その1枚または2枚のメダルを使用し、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞または2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞を狙って遊技者に対してゲームを行わせることができる。よって、スロットマシン10は、遊技者にメダルを余分に余すことなく使い切る動機付けを与えることができる。
【0068】
ここで、再び図5を参照して、チェリーベル入賞および7ベル入賞が成立する左リール32Lの「チェリー」図柄、「7」図柄、中リール32Mの「ベル」図柄それぞれのリール32L,32Mにおける配列位置について簡単に説明する。
【0069】
まず、左リール32Lにおいて、「チェリー」図柄は、下段に先に到達する図柄と次に到達する図柄との間隔が7図柄となるように配置されている。例えば、左リール32Lの3番の「チェリー」図柄と10番の「チェリー」図柄とは、その間隔が7図柄となるようにして配置されている。また、各リールの0番と20番とは、実際は隣接して配置されるので、左リール32Lの17番の「チェリー」図柄と3番の「チェリー」図柄とも、その間隔が7図柄となっている。一方、「7」図柄も、左リール32Lにおいて、下段に先に到達する図柄と次に到達する図柄との間隔が7図柄となるように配置されている。例えば、左リール32Lの6番の「7」図柄と13番の「7」図柄とはその間隔が7図柄となるようにして配置されており、左リール32Lの20番の「7」図柄と6番の「7」図柄ともその間隔が7図柄となるようにして配置されている。
【0070】
このように、「チェリー」図柄および「7」図柄は、いずれも同種図柄同士の間隔が7図柄となるようにして左リール32Lに配置されている。上述した通り、各リール32L,32M,32Rはストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができる。したがって、かかる図柄配列とすることにより、左ストップスイッチ42が如何なるタイミングで操作された場合であっても、チェリーベル入賞または7ベル入賞を成立させる際に「チェリー」図柄または「7」図柄を、表示窓26Lの上段、中段、下段のいずれかの位置に停止させることができる。
【0071】
例えば、左リール32Lの3番の「チェリー」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lをそのまま停止させればこの「チェリー」図柄を下段に停止させることができ、左リール32Lの4番の「リプレイ」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lを4図柄分滑らせた後に停止させれば10番の「チェリー」図柄を上段に停止させることができ、左リール32Lの5番の「ベル」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lを4図柄分滑らせた後に停止させれば10番の「チェリー」図柄を中段に停止させることができる。
【0072】
また、左リール32Lの6番の「7」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lをそのまま停止させればこの「7」図柄を下段に停止させることができ、左リール32Lの7番の「スイカ」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lを4図柄分滑らせた後に停止させれば13番の「7」図柄を上段に停止させることができ、左リール32Lの8番の「リプレイ」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lを4図柄分滑らせた後に停止させれば13番の「7」図柄を中段に停止させることができる。
【0073】
これに対し、中リール32Mにおいて「ベル」図柄は下段に先に到達する図柄と次に到達する図柄との間隔が5図柄以下となるように配置されている。例えば、中リール32Mの0番の「ベル」図柄と5番の「ベル」図柄とは、その間隔が5図柄となるようにして配置されており、中リール32Mの9番の「ベル」図柄と12番の「ベル」図柄とは、その間隔が3図柄となるように配置されている。このように、「ベル」図柄は同種図柄同士の間隔が5図柄以下となるようにして中リール32Mに配置されているので、かかる図柄配列とすることにより、中ストップスイッチ43が如何なるタイミングで操作された場合であっても、チェリーベル入賞または7ベル入賞を成立させる際に「ベル」図柄を、表示窓26Mの中段の位置に停止させることができる。
【0074】
例えば、中リール32Mの11番の「7」図柄が下段に到達した際に中ストップスイッチ43が操作された場合、中リール32Mをそのまま停止させればこの「ベル」図柄を中段に停止させることができ、中リール32Mの12番の「ベル」図柄が下段に到達した際に中ストップスイッチ43が操作された場合、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させれば17番の「ベル」図柄を中段に停止させることができる。
【0075】
このように、ストップスイッチ42,43が如何なるタイミングで操作された場合であっても、表示窓26Lの上段、中段、下段のいずれかに、「チェリー」図柄や「7」図柄を停止させることができ、また、表示窓26Mの中段に「ベル」図柄を表示させることができる。よって、入賞態様の抽選でチェリーベル入賞や7ベル入賞が当選した場合は、遊技者のストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、チェリーベル入賞に対応する停止図柄や7ベル入賞に対応する停止図柄を中ラインL2、右下がりラインL4、右上がりラインL5(図6参照)のいずれかに表示させることができるので、所謂取りこぼしなく、チェリーベル入賞や7ベル入賞を成立させることができる。
【0076】
図7に戻り、説明を続ける。スロットマシン10が取り得るその他の入賞態様としては、有効ライン上に左から「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄と並んで停止した場合に成立するリプレイ入賞を設けている。リプレイ入賞が成立すると、メダル払出や状態移行は行われないものの、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能となる。よって、リプレイ入賞が成立した場合は、そのゲームで投入されたメダル枚数(ベット数)分のメダル払出、即ち、1枚掛けの場合は1枚、2枚掛けの場合は2枚、3枚掛けの場合は3枚のメダル払出が行われるものとみなすことができる。尚、一般遊技状態におけるリプレイ入賞の当選確率は、メダルの投入枚数(ベット数)に限らず、1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けのいずれの場合も約7.3分の1と高い確率に設定されている。このリプレイ入賞が高い確率で成立することにより、BB入賞や、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合には特殊小役入賞(チェリーベル入賞や7ベル入賞)を成立させたいという再チャンレンジ感を、遊技者に多く与えることができる。
【0077】
尚、リプレイ入賞を成立させる「リプレイ」図柄は、図5に示すように、下段に先に到達する図柄と次に到達する図柄との間隔が5図柄以下となるように、各リール32L,32M,32Rに配置されている。例えば、左リール32Lの8番の「リプレイ」図柄と11番の「リプレイ」図柄はその間隔が3図柄となるようにして配置されており、中リール32Mの1番の「リプレイ」図柄と6番の「リプレイ」図柄はその間隔が5図柄となるようにして配置されている。このように、「リプレイ」図柄は、同種図柄同士の間隔が5図柄以下となるようにして各リール32L,32M,32Rに配置されている。上述した通り、リール32L,32M,32Rはストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができるので、かかる図柄配列とすることにより、ストップスイッチ42〜44が如何なるタイミングで操作された場合であっても、リプレイ入賞を成立させる際に「リプレイ」図柄を、表示窓26L,26M,26Rの中段の位置に停止させることができる。例えば左リール32Lの3番の「チェリー」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lをそのまま停止させれば、4番の「リプレイ」図柄を中段に停止させることができ、中リール32Mの1番の「リプレイ」図柄が下段に到達した際に中ストップスイッチ43が操作された場合、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させれば6番の「リプレイ」図柄を中段に停止させることができる。よって、リプレイ入賞に当選している場合には、ストップスイッチ42〜44が如何なるタイミングで操作された場合であっても、「リプレイ」図柄を中ラインL2(図6参照)に停止させることができるので、所謂取りこぼしなく、リプレイ入賞を成立させることができる。
【0078】
その他の場合、即ち、有効ライン上に上記した図柄の組合せが停止しなかった場合には、メダル払出や遊技状態の移行等は一切行われず、外れとなる。即ち、各リール32L,32M,32Rの「青年」図柄、中リール32Mと右リール32Rの「チェリー」図柄、中リール32Mの「スター」図柄は、入賞と一切関与していない。換言すれば、上記各図柄は、遊技者に付与される特典と無関係な無特典図柄であると言える。即ち、各リール32L,32M,32Rには、例えば「ベル」図柄等の入賞と関係する特典図柄と、例えば「青年」図柄等の入賞と無関係な無特典図柄がそれぞれ付されている。なお、以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。例えば、BB図柄の組合せとは、BB入賞となる図柄の組合せ、すなわち「7」図柄、「7」図柄、「7」図柄の組合せである。
【0079】
このように、本スロットマシン10では、3枚のメダル投入によってゲームが行われた場合のBB入賞の当選確率を、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われた場合よりも十分に高く設定しているので、BB入賞成立によって多くのメダルの払出が得られることを遊技者に期待させつつ、3枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、メダルが早く消費され、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を上げることが可能となる。
【0080】
一方、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が3枚であるチェリーベル入賞が当選役候補として設定され、その当選確率が高く設定されているので、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが残った場合に、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が得られることを遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚または2枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその3枚のメダルを投入して、更にBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、1枚または2枚のメダル投入によって行われたゲームの結果が、例え外れであったとしても、遊技者にメダルを余分に余すことなくゲームを終了させることができる。このように、本スロットマシン10は、遊技者にメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。そして、貸し出されたメダルを使用せずに遊技を終えることによって遊技者が損をするといった問題や、遊技者が残ったメダルを持ち帰って貸し出したメダルを回収できなかったり、別のホールから持ち帰ったメダルを遊技者が使用したりすることによって、ホール側が損害を被るといった問題を回避することができる。
【0081】
また、1枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が2枚である7ベル入賞も当選役候補として設定され、その当選確率も高く設定されているので、遊技者の手元に1枚のメダルが残った場合に、7ベル入賞が成立すれば2枚のメダル払出が得られることをも遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、7ベル入賞成立によって2枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその2枚のメダルを投入して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができる。そして、チェリーベル入賞が成立すれば、遊技者はBB入賞成立を期待しながら払い出された3枚のメダルを投入してゲームを行えるので、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができるし、外れとなっても、メダルを使い切ることができる。よって、遊技者に更なる遊技の楽しみを与えつつ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
【0082】
また、入賞態様の抽選において、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞や、2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞が当選した場合、ストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングに関わらず、その停止図柄を取りこぼしなく有効ライン上に停止させることができるので、遊技者が1枚掛け及び2枚掛けで開始したゲームの抽選の結果、チェリーベル入賞や7ベル入賞が当選役として当選した場合は、人為的な操作に依存せずに、確実にそれらの入賞を成立させることができる。また、遊技者に対し、その他の入賞(例えば、BB入賞)を狙わせつつ、チェリーベル入賞や7ベル入賞の成立を期待してゲームを行わせることができる。
【0083】
ここで、1枚掛けの場合、及び、2枚掛けの場合における一般遊技状態でのメダル払出枚数の期待値について説明する。まず、1枚掛けの場合、スイカ入賞およびベル入賞の一般遊技状態での当選確率は65536分の1に設定され、いずれかの入賞が成立した場合、3枚のメダル払出が行われる。また、チェリーベル入賞および7ベル入賞の一般遊技状態での当選確率は、それぞれ約6.0分の1に設定され、チェリーベル入賞が成立した場合には3枚、7ベル入賞が成立した場合には2枚のメダル払出が行われる。また、リプレイ入賞の一般遊技状態での当選確率は約7.3分の1に設定され、リプレイ入賞が成立した場合は、上述したように、1枚のメダル払出が行われたものと同等と考えることができる。一方、BB入賞の一般遊技状態での当選確率は65536分の1に設定され、BB入賞が成立すると、その遊技状態はボーナス状態に移行するが、メダル払出枚数は0である。ここで、一般遊技状態下での1ゲーム当たりにおけるメダル払出枚数の期待値は、上記各当選確率に対応するメダル払出数を乗算し、これら乗算結果を加算した値と等しくなり、1枚掛けにおける期待値は約0.96枚となる。即ち、一般遊技状態では、ベット数(1枚)に対するメダル払出枚数の割合が約96%となり、遊技者の所有するメダルが1ゲーム行う毎に約0.04枚ずつ減少することが期待される。
【0084】
また、2枚掛けの場合、スイカ入賞およびベル入賞の一般遊技状態での当選確率は65536分の1に設定され、いずれかの入賞が成立した場合、3枚のメダル払出が行われる。また、チェリーベル入賞の一般遊技状態での当選確率は約1.8分の1に設定され、チェリーベル入賞が成立した場合には3枚のメダル払出が行われる。また、リプレイ入賞の一般遊技状態での当選確率は約7.3分の1に設定され、リプレイ入賞が成立した場合は、上述したように、2枚のメダル払出が行われたものと同等と考えることができる。一方、BB入賞の一般遊技状態での当選確率は65536分の1に設定され、BB入賞が成立すると、その遊技状態はボーナス状態に移行するが、メダル払出枚数は0である。よって、2枚掛けにおける一般遊技状態下での1ゲーム当たりにおけるメダル払出枚数の期待値は、約1.94枚となる。即ち、一般遊技状態では、ベット数(2枚)に対するメダル払出枚数の割合が約97%となり、遊技者の所有するメダルが1ゲーム行う毎に約0.06枚ずつ減少することが期待される。
【0085】
このように、1枚掛け及び2枚掛けのいずれの場合も、ベット数に対するメダル払出枚数の割合が限りなく100%に近い値に設定されているので、1枚掛け又は2枚掛けで遊技機を行った場合、遊技者の手元にほぼ100%の期待値でメダルが返還させることになる。即ち、1枚掛け又は2枚掛けで遊技を行っても、メダルがほとんど減少しないので、1枚または2枚のメダルが遊技者の手元に残った場合、遊技者にその手元に残った1枚または2枚のメダルを使用して遊技を行いたいと確実に思わせることができる。よって、遊技者がメダルを残して遊技を終える可能性を更に低く抑えることができる。
【0086】
一方、1枚掛け及び2枚掛けでゲームを行った場合、僅かではあるがメダルが減少することが期待されるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行えば、メダルの数は増加せずに却って減少するようになっている。よって、遊技者が1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行って、メダルの増加を狙えないようにすることができる。従って、メダルが3枚以上ある場合は、遊技者に対して、BB入賞の当選確率の高い3枚掛けでゲームを行うようにさせることができる。
【0087】
尚、本実施形態では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行ってチェリーベル入賞が成立した場合のメダル払出枚数を最大ベット数である3枚に設定し、1枚掛けでゲームを行って7ベル入賞が成立した場合のメダル払出枚数を2枚に設定するが、チェリーベル入賞が成立した場合の払出枚数を3の倍数分に設定し、7ベル入賞が成立した場合のメダル払出枚数を2の倍数分に設定してもよい。ただし、チェリーベル入賞や7ベル入賞が成立した場合の払出枚数を3枚や2枚に設定すれば、そのメダル払出枚数メダル払出枚数の期待値を100%未満に設定しても、それぞれの入賞の当選確率を高く設定することができる。よって、チェリーベル入賞や7ベル入賞が成立する可能性を高めることができ、3枚または2枚のメダルが遊技者に付与される確率を高めることができるので、遊技者に1枚または2枚のメダルを使用してゲームを行いたいと思わせることができる。
【0088】
図7では、設定状態が「設定1」の場合の当選確率を示しているが、設定状態が「設定2」〜「設定6」のいずれかを設定した場合であっても、1枚掛け及び2枚掛けの場合の各入賞態様に対応する当選確率は、ベット数に対するメダル払出枚数の割合が100%未満となるように設定されるようになっている。尚、本実施形態では、設定状態(「設定1」〜「設定6」)に応じて、1枚掛け及び2枚掛けの場合の各入賞態様に対応する当選確率が変更されるが、1枚掛け及び2枚掛けの当選確率は設定状態にかかわらず一定としてもよい。即ち、設定状態に応じて当選確率が変更されるのは3枚掛けの場合のみに限定してもよい。また、1枚掛け及び2枚掛けの場合において、設定状態(「設定1」〜「「設定6」」に応じてBB入賞、スイカ入賞、ベル入賞およびリプレイ入賞のうち少なくともいずれかの当選確率は変更されるが、1枚掛け及び2枚掛けの場合の特殊小役入賞であるチェリーベル入賞および7ベル入賞の当選確率は変更されず、一定の値としてもよい。
【0089】
その他、本スロットマシン10では、チェリーベル入賞が1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、3枚掛けでゲームが行われた場合には、左リール32Lに「チェリー」図柄、中リール32Mに「ベル」図柄が停止しても、チェリーベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うので、チェリーベル入賞が1枚掛け及び2枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、チェリーベル入賞の停止図柄で図柄が停止すれば、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
【0090】
同様に、7ベル入賞が1枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、2枚掛け又は3枚掛けでゲームが行われた場合には、左リール32Lに「7」図柄、中リール32Mに「ベル」図柄が停止しても、7ベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うので、7ベル入賞が1枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。よって、1枚掛けでゲームを行った場合に、7ベル入賞の停止図柄で図柄が停止すれば、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
【0091】
また、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合においても、極めて低い当選確率ではあるものの、BB入賞の成立がなされるように設定される。これにより、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合にも、遊技者にBB入賞が成立する期待感を持たせることができる。
【0092】
また、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、BB入賞またはリプレイ入賞以外の通常の小役入賞であるスイカ入賞やベル入賞が成立したときであっても、3枚掛けでゲームが行われた場合のメダル払出枚数とは異なって、チェリーベル入賞が成立した場合と同様に、3枚のメダル払出が行われるようになっているので、その払い出された3枚のメダルを投入して、遊技者がBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、遊技者がメダルを余分に余すことなく確実に最後まで遊技を楽しむことができる。また、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合におけるスイカ入賞やベル入賞の当選確率を低くする一方、チェリーベル入賞や7ベル入賞の当選確率を高く設定しているので、遊技者に対し、チェリーベル入賞や7ベル入賞が、1枚掛け又は2枚掛けでの特殊な小役入賞であることをさらに印象づけることができるとともに、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、遊技者にチェリーベル入賞や7ベル入賞が成立する期待感を持たせることができる。
【0093】
次いで、本スロットマシン10の電気的構成について、図8を参照して説明する。図8は、スロットマシン10の電気的構成を示すブロック図である。
【0094】
主制御装置101には、演算処理手段であるMPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。MPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基板としての機能を果たすものである。
【0095】
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する第1投入メダル検出センサ45a及び第2投入メダル検出センサ45b、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してMPU102へ出力されるようになっている。
【0096】
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
【0097】
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はMPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、MPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電時処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
【0098】
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
【0099】
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
【0100】
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置である。詳細については、図10を参照して後述するが、MPU181、画像コントローラ186や、各種メモリ等が一体化された基板を備えており、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基板たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基板となっている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
【0101】
また、表示制御装置81では、補助表示部65に表示すべき各種画像データを格納するキャラクタROM187を、小さな面積で大きな記憶容量が得られ、安価なメモリであるNAND型フラッシュメモリによって構成している。これにより、キャラクタROM187を容易に大容量化することができ、補助表示部65に表示させる画像として、多くの画像を用意することができるので、より遊技者の興趣を高めるために、補助表示部に表示される画像を多様化、複雑化することができる。尚、NAND型フラッシュメモリは、ROMの大容量化を容易にする一方、読み出し速度がその他のROM(マスクROMやEEPROMなど)と比して遅いので、表示制御装置81では、読み出し速度の遅いメモリを画像データの記憶手段として用いても、表示させたい時間に画像を問題なく表示させる発明がなされている。その詳細については、図10を参照して後述する。
【0102】
上述したMPU102には、このMPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106、乱数を発生するフリーランカウンタ107が内蔵されている。また、MPU102には、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタも内蔵されている。
【0103】
フリーランカウンタ107は、0〜65535の乱数を短い周期で生成して更新するハードウェアによって構成されたカウンタである。MPU102は、スタートレバー41の操作をスタート検出センサ41aの出力信号に基づいて確認した後、ハード回路によってフリーランカウンタ107の値をラッチし、そのラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。尚、本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタ107の値をラッチする構成となっている。また、ラッチされ、RAM106に格納されたフリーランカウンタの値は、スタートレバー41の操作によって開始されるゲームの入賞態様(役)を抽選するために用いられる。
【0104】
ROM105とRAM106とは、記憶手段としてのメインメモリを構成するものであり、図12以降のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM105に記憶されている。また、ROM105には、入賞態様の抽選に用いられる抽選テーブルを格納する抽選テーブル格納エリア105aが少なくとも設けられている。
【0105】
ここで、図9を参照して、抽選テーブルについて説明する。図9は、設定状態が「設定1」に設定されている場合の一般遊技状態で選択される抽選テーブルを模式的に示した模式図であり、(a)は投入されたメダル枚数が3枚(3枚掛け)である場合に用いる3枚掛け時抽選テーブル、(b)は投入されたメダル枚数が2枚(2枚掛け)である場合に用いる2枚掛け時抽選テーブル、(c)は投入されたメダル枚数が1枚(1枚掛け)である場合に用いる1枚掛け時抽選テーブルを示している。
【0106】
各抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる入賞態様がそれぞれ一義的に対応付けられると共に、その入賞態様に対応する当選確率に応じたポイント値PVが、各抽選テーブル毎に設定されている。具体的には、IV=1には、入賞態様としてBB入賞が対応付けられ、IV=2には、スイカ入賞が対応付けられ、IV=3にはベル入賞が対応付けられ、IV=4には、チェリーベル入賞が対応付けられ、IV=5には7ベル入賞が対応付けられ、IV=6には、リプレイ入賞が対応付けられている。
【0107】
また、3枚掛け時抽選テーブルでは、図9(a)に示すように、IV=1(BB入賞)に対してPV=256が対応付けられ、IV=2(スイカ入賞)に対してPV=8192が対応付けられ、IV=3(ベル入賞)に対してPV=12850が対応付けられ、IV=4(チェリーベル入賞)に対してPV=0が対応付けられ、IV=5(7ベル入賞)に対してPV=0が対応付けられ、IV=6(リプレイ入賞)に対してPV=8980が対応付けられている。
【0108】
ここで、入賞態様の抽選方法について簡単に説明する。スタートレバー41の操作によってフリーランカウンタ107の乱数の値がラッチされ、RAM106に格納されると、まず、IV=1(BB入賞)に対応付けられたポイント値PVの値(図9(a)に示す抽選テーブルでは256)をラッチされた乱数の値に加算し、それを判定値DVとする(図14のS304参照)。そして、その判定値DVが65535よりも大きい値であった場合、BB入賞をそのゲームの当選役として判定し(図14のS305,S306参照)、抽選を終了する。つまり、図9(a)に示す3枚掛け時抽選テーブルを用いて抽選を行った場合、ラッチされた乱数の値が655280〜65535の範囲にあるときに、BB入賞が当選役として判定される。よって、その当選確率は、図7に示すように256分の1に設定される。
【0109】
一方、判定値DVが65535以下である場合は、インデックス値IVを1繰り上げ(図14のS307参照)、繰り上げ後のインデックス値IVの値に対応するポイント値PVの値を判定値DVに加算して、判定値DVを更新する(図14のS304参照)。そして、その更新後の判定値DVが65535よりも大きい値であった場合、繰り上げ後のインデックス値IVに対応する入賞態様を当選役として判定して抽選を終了し、65535以下であった場合は、さらにインデックス値IVを1繰り上げて、判定値DVの更新(繰り上げ後のIVに対応するポイント値PVの加算)と、更新後の判定値DVの判定(判定値DVが65535より大きいか否か)とを、当選役が判定されるか、判定役がなくなるまで(IVが最大値を超えるまで)繰り返し行う(図14のS304〜S308参照)。
【0110】
これにより、図9(a)に示す3枚掛け時抽選テーブルを用いて抽選を行った場合、ラッチされた乱数の値が57088〜655279の範囲にあるときにスイカ入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が44238〜57087の範囲にあるときにベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が35258〜44237の範囲にあるときにリプレイ入賞が当選役として判定される。よって、それぞれの入賞態様の当選確率は、図7に示すように、スイカ入賞については8分の1に設定され、ベル入賞については約5.1分の1に設定され、リプレイ入賞については約7.3分の1に設定されることになる。
【0111】
尚、図9(a)に示す3枚掛け時抽選テーブルにおいて、IV=4(チェリーベル入賞)とIV=5(7ベル入賞)とに対応するポイント値PVの値が0に設定されているので、この値を用いて判定値DVを更新しても、更新前と更新後とでその値は変わらない。そして、判定値DVに対して、IV=4、IV=5に対応するポイント値PVの加算が行われるときは、判定値DVが65535以下であるときなので、IV=4およびIV=5の時に更新後の判定値の判定を行っても、65535よりも大きいと判定されることはない。よって、IV=4(チェリーベル入賞)とIV=5(7ベル入賞)とに対応するポイント値PVの値を0に設定することにより、チェリーベル入賞および7ベル入賞は当選役として選定されないようになっている。
【0112】
図9(b)に示す2枚掛け時抽選テーブルでは、IV=1(BB入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=2(スイカ入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=3(ベル入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=4(チェリーベル入賞)に対してPV=36400が対応付けられ、IV=5(7ベル入賞)に対してPV=0が対応付けられ、IV=6(リプレイ入賞)に対してPV=8980が対応付けられている。よって、図9(b)に示す2枚掛け時抽選テーブルを用いて抽選を行った場合、ラッチされた乱数の値が65535であるときにBB入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が65534であるときにスイカ入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が65533であるときにベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が29133〜65532の範囲にあるときにチェリーベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が20153〜29132の範囲にあるときにリプレイ入賞が当選役として判定される。よって、それぞれの入賞態様の当選確率は、図7に示すように、BB入賞、スイカ入賞、ベル入賞についてはそれぞれ65536分の1に設定され、チェリーベル入賞については約1.8分の1に設定され、リプレイ入賞については約7.3分の1に設定されることになる。尚、IV=5(7ベル入賞)に対応するポイント値PVの値が0に設定されているので、上述したように、7ベル入賞は当選役として設定されないようになっている。
【0113】
また、図9(c)に示す1枚掛け時抽選テーブルでは、IV=1(BB入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=2(スイカ入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=3(ベル入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=4(チェリーベル入賞)に対してPV=10880が対応付けられ、IV=5(7ベル入賞)に対してPV=10880が対応付けられ、IV=6(リプレイ入賞)に対してPV=8980が対応付けられている。よって、図9(c)に示す1枚掛け時抽選テーブルを用いて抽選を行った場合、ラッチされた乱数の値が65535であるときにBB入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が65534であるときにスイカ入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が65533であるときにベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が54653〜65532の範囲にあるときにチェリーベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が43773〜54652の範囲にあるときに7ベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が34793〜43772の範囲にあるときにリプレイ入賞が当選役として判定される。よって、それぞれの入賞態様の当選確率は、図7に示すように、BB入賞、スイカ入賞、ベル入賞についてはそれぞれ65536分の1に設定され、チェリーベル入賞、7ベル入賞については約6.0分の1に設定され、リプレイ入賞については約7.3分の1に設定されることになる。
【0114】
抽選テーブル格納エリア105aには、「設定1」〜「設定6」毎に、一般遊技状態用の1枚掛け時抽選テーブル、2枚掛け時抽選テーブル、3枚掛け時抽選テーブルがそれぞれ格納されている。また、スロットマシン10がボーナス状態にあるときに用いられるボーナス状態時抽選テーブルが、「設定1」〜「設定6」毎に用意されている。そして、スロットマシン10の設定状態および遊技状態と、投入されたメダル枚数(ベット数)とに応じて、入賞態様(役)の抽選に使用する抽選テーブルが設定される。即ち、一般遊技状態において、ベット数が3枚である場合は、スロットマシン10の設定状態に対応する3枚掛け時抽選テーブルが設定され、ベット数が2枚である場合は、スロットマシン10の設定状態に対応する2枚掛け時抽選テーブルが設定され、ベット数が1枚である場合は、スロットマシン10の設定状態に対応する1枚掛け時抽選テーブルが設定される。また、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態にある場合は、スロットマシン10の設定状態に対応するボーナス状態時抽選テーブルが設定される(図15参照)。そして、その設定された抽選テーブルを用いて入賞態様の抽選が行われる。
【0115】
尚、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態にある場合に用いる抽選テーブルとして、ベット数(1枚〜3枚)に応じて異なる抽選テーブルを設けていないが、これは、本実施形態では、ボーナス状態にある場合、ベット数を3枚に限定してゲームが行われるように構成しているためである。よって、ボーナス状態にある場合は、単に、スロットマシン10の設定状態(「設定1」〜「設定6」)に応じて、対応するボーナス状態時抽選テーブルが設定される。
【0116】
本スロットマシン10では、一般遊技状態にある場合に、図9(a)〜(c)に示す3枚掛け時抽選テーブル、2枚掛け時抽選テーブル、1枚掛け時抽選テーブルをベット数に応じて切り替えることにより、3枚のメダル投入によってゲームが行われた場合のBB入賞の当選確率を、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われた場合よりも十分に高く設定することができる。よって、上述したように、BB入賞成立によって多くのメダルの払出が得られることを遊技者に期待させつつ、3枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、メダルが早く消費され、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を上げることが可能となる。
【0117】
また、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が3枚であるチェリーベル入賞を当選役候補として設定し、更に、その当選確率を高く設定することができるので、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが残った場合に、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が得られることを遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚または2枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその3枚のメダルを投入して、更にBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、1枚または2枚のメダル投入によって行われたゲームの結果が、例え外れであったとしても、遊技者にメダルを余分に余すことなくゲームを終了させることができる。
【0118】
また、1枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が2枚である7ベル入賞を当選役候補として設定し、更に、その当選確率を高く設定することができるので、遊技者の手元に1枚のメダルが残った場合に、7ベル入賞が成立すれば2枚のメダル払出が得られることをも遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、7ベル入賞成立によって2枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその2枚のメダルを投入して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができる。そして、チェリーベル入賞が成立すれば、遊技者はBB入賞成立を期待しながら払い出された3枚のメダルを投入してゲームを行えるので、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができるし、外れとなっても、メダルを使い切ることができる。よって、遊技者に更なる遊技の楽しみを与えつつ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
【0119】
このように、本スロットマシン10は、遊技者にメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
【0120】
また、抽選テーブル格納エリア105aに格納された1枚掛け時抽選テーブルや2枚掛け時抽選テーブルを用いることによって、各入賞態様の当選確率を図7に示した値に設定することができるので、図7を参照して上述したように、1枚掛け及び2枚掛けのいずれの場合も、ベット数に対するメダル払出枚数の割合を100%未満で且つ限りなく100%に近い値に設定することができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けで遊技を行っても、メダルがほとんど減少しないので、1枚または2枚のメダルが遊技者の手元に残った場合、遊技者にその手元に残った1枚または2枚のメダルを使用して遊技を行いたいと確実に思わせることができ、遊技者がメダルを残して遊技を終える可能性を更に低く抑えることができる。一方、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行えば、メダルの数は減少するようになっているので、遊技者が1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行うことによって、メダルの増加を狙えないようにすることができる。従って、メダルが3枚以上ある場合は、BB入賞の当選確率の高い3枚掛けでゲームを行うように、遊技者に仕向けることができる。
【0121】
また、各抽選テーブルをベット数に応じて切り替えて使用することにより、チェリーベル入賞が1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、3枚掛けでゲームが行われた場合には、チェリーベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うことができるので、チェリーベル入賞が1枚掛け及び2枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。同様に、7ベル入賞が1枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、2枚掛け又は3枚掛けでゲームが行われた場合には、7ベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うので、7ベル入賞が1枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、チェリーベル入賞や7ベル入賞の停止図柄で図柄が停止すれば、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
【0122】
また、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合においても、極めて低い当選確率ではあるものの、BB入賞の成立がなされるように設定することができるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合にも、遊技者にBB入賞が成立する期待感を持たせることができる。
【0123】
また、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合におけるスイカ入賞やベル入賞の当選確率を低くする一方、チェリーベル入賞や7ベル入賞の当選確率を高く設定することができるので、遊技者に対し、チェリーベル入賞や7ベル入賞が、1枚掛け又は2枚掛けでの特殊な小役入賞であることをさらに印象づけることができるとともに、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、遊技者にチェリーベル入賞や7ベル入賞が成立する期待感を持たせることができる。
【0124】
尚、本実施形態では、2枚掛け時抽選テーブルにおいて、IV=5(7ベル入賞)に対応するポイント値PVを0と設定し、3枚掛け時抽選テーブルにおいて、IV=4(チェリーベル入賞)およびIV=5(7ベル入賞)に対応するポイント値PVを0と設定することにより、それらの入賞態様の抽選を行う一方で当該入賞態様に当選しない構成としたが、当該入賞態様に当選となるインデックス値IVを設定せず、それらの入賞態様の抽選を行わないことで当該入賞態様に当選しない構成としても良い。
【0125】
図8に戻り、説明を続ける。RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いるスベリテーブルを記憶するためのスベリテーブル格納エリア106b、ボーナス状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが少なくとも設けられている。
【0126】
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電時処理(図12のS103参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
【0127】
また、MPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
【0128】
次に、図10を参照して、本スロットマシン10の表示制御装置81の電気的構成について説明する。図10は、表示制御装置81の電気的構成を示したブロック図である。なお、図10の説明において、図8のスロットマシン10の電気的構成で説明した部分については、その詳細な説明を省略する。
【0129】
図10に示すように、表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、演算処理手段であるMPU181を中心とするマイクロコンピュータと、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで補助表示部65に表示させる画像コントローラ188と、補助表示部65に表示される画像のデータを記憶したキャラクタROM187となどが搭載されている。
【0130】
MPU181には、内部バスを介して入出力ポート186、キャラクタROM187及び画像コントローラ188が接続されているほか、主制御装置101から送信されるコマンド等の制御信号をラッチする信号ラッチ回路182と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路183と、MPU181によって実行される各種の制御プログラムや上部ランプ63等を駆動させるための固定値データを記憶したプログラムROM184と、このプログラムROM184内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのワークRAM185が接続されている。なお、上述したプログラムROM184やワークRAM185、信号ラッチ回路182やクロック回路183等がMPUに内蔵された1チップマイコンを使用してもよい。
【0131】
また、MPU181には、入出力ポート186を介して電源装置91、上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65が接続されている。電源装置91からは、駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下した場合に出力される停電信号が入力されるように構成されている。さらに、MPU181は、主制御装置101から送信される各種コマンドに基づいて各種の制御処理を行い、入出力ポート186を介して、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65の駆動制御を実行する。以下では、上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65を総称して補助演出部とも言う。
【0132】
ワークRAM185には、受信コマンド記憶エリア185aと、ベット数格納エリア185bとが少なくとも設けられている。受信コマンド記録エリア185aは、主制御装置101から送信される各種コマンドを一時的に記憶するエリアである。表示制御装置81では、主制御装置101から送信されたコマンドを受信すると、その受信したコマンドを信号ラッチ回路182でラッチすると共に、MPU181に向けてコマンド割込み信号を発生させる。MPU181は、コマンド割込み信号の発生を契機としてコマンド割込み処理(図示せず)を実行し、信号ラッチ回路182でラッチされたコマンドを受信コマンド記憶エリア185aに格納する。受信コマンド記憶エリア185aは、FIFO(First In First Out)方式のリングバッファとして動作するように構成され、MPU181により実行されるメイン処理によって、受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されている場合は、格納された順にそのコマンドを読み出し、各コマンドに応じた処理(例えば、図19に示す開始コマンド処理、図20に示す抽選結果コマンド処理、図21に示すエラーコマンド処理など)を実行する。
【0133】
ベット数格納エリア185bは、ゲーム開始に伴い投入されたメダルの枚数(ベット数)に関する情報を格納するエリアである。スロットマシン10では、メダルが規定数投入された上でスタートレバー41が遊技者によって操作されると、主制御装置101のMPU102により実行される通常処理により、投入されたメダルの枚数(ベット数)に関する情報を含む開始コマンドがセットされ(図13のS209参照)、主制御装置101のMPU102により実行されるタイマ割込み処理によって、その開始コマンドが主制御装置101から表示制御装置81に送信される(図12のS110参照)。表示制御装置81は、この開始コマンドを受信することによって、スタートレバー41が操作されてゲームの開始指令が発生したことを把握し、開始コマンド処理(図19参照)を実行して、開始コマンドに含まれるベット数に関する情報を抽出してベット数格納エリア185bにその情報を格納する(図19のS801参照)。尚、ベット数格納エリア185bには、開始コマンドに含まれるベット数に関する情報をそのまま格納するようにしてもよいし、開始コマンドに含まれるベット数に関する情報とは異なる形式で、ベット数に関する情報を格納するようにしてもよい。
【0134】
表示制御装置81では、ベット数格納エリア185bに格納された情報に基づいて、ゲーム開始に伴い投入されたメダルの枚数(ベット数)を把握し、そのベット数に基づいて補助演出部に実行させる演出態様を制御する。例えば、ベット数格納エリア185bに格納された情報に基づき、ベット数が3枚である状態でゲームが開始されたと判断される場合は、表示制御装置81は、主制御装置101より受信した各種コマンドにより判断されるスロットマシン10の遊技状態や開始指令に基づいて行われる抽選(入賞態様の当否判定)の結果などに基づいて演出態様を選定し、補助演出部に各種演出を実行させる(図20のS902参照)。
【0135】
ベット数が3枚に対応した演出としては、例えば、通常の演出として、所定の動作を行うキャラクタを補助表示部65に表示する「通常演出」、補助表示部65に「BB入賞に挑戦!」というメッセージを表示して、BB入賞態様に対応する停止図柄を揃えるように遊技者に促す「BB入賞挑戦演出」、補助表示部65に「BB入賞当選!」というメッセージを表示して、上部ランプ63の点灯やスピーカ64からの音声出力と共に、BB入賞態様が当選役として設定されたことを告知する「BB入賞告知演出」などが含まれ、表示制御装置81に用意された乱数カウンタ(図示せず)の値や、主制御装置101より受信した後述する抽選結果コマンドによって把握される抽選(役の当否判定)の結果、主制御装置101より受信した後述する状態コマンドによって把握されるスロットマシン10の遊技状態などに応じて、それらの演出の中から補助演出部に実行させる演出態様を決定する。
【0136】
一方、ベット数が1枚または2枚である状態でゲームが開始されたと判断される場合は、主制御装置101によって開始指令の発生に基づき行われる抽選の結果に基づいて、補助演出部に実行させる演出態様を選定する。例えば、ベット数が1枚と判断され、且つ、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドによりチェリーベル入賞態様、7ベル入賞態様もしくはリプレイ入賞態様が当選しているか、又は、いずれの入賞態様にも当選していないと判断される場合は、表示制御装置81は、補助表示部65に「チェリーベル・7ベルに挑戦!」というメッセージを表示させると共に、スピーカ64より専用の音声を出力させ、上部ランプ63を専用の態様で点灯させる「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」を実行するように補助演出部を制御する(図20のS911参照)。また、ベット数が2枚と判断され、且つ、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドによりチェリーベル入賞態様もしくはリプレイ入賞態様が当選しているか、又は、いずれの入賞態様にも当選していないと判断される場合は、表示制御装置81は、補助表示部65に「チェリーベルに挑戦!」というメッセージを表示させると共に、スピーカ64より専用の音声を出力させ、上部ランプ63を専用の態様で点灯させる「チェリーベル入賞挑戦演出」を実行するように補助演出部を制御する(図20のS910参照)。
【0137】
1枚掛けでゲームが行われた場合には、「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」によって、1チェリーベル入賞や7ベル入賞態様の成立により3枚または2枚のメダルが払い出される期待感を遊技者に強く持たせることができる。また、2枚掛けでゲームが行われた場合には、「チェリーベル入賞挑戦演出」によって、チェリーベル入賞態様の成立により3枚のメダルが払い出される期待感を遊技者に強く持たせることができる。よって、遊技者は、楽しみながら1枚掛けや2枚掛けによる遊技を行うことができるので、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を行いたい、と遊技者により強く思わせることができる。
【0138】
尚、「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」および「チェリーベル入賞挑戦演出」は、上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65の少なくともいずれか一つにおいて行われる演出態様であってもよい。また、これらとは別に遊技パネル25上にランプを設け、例えば、1枚掛けの場合はそのランプを赤色に点灯させ、2枚掛けの場合はそのランプを青色に点灯させることによって、各挑戦演出が実行されるように構成されてもよい。
【0139】
また、ベット数が1枚または2枚と判断された場合に、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドによって、BB入賞態様が当選していると判断されれば、表示制御装置81は、BB入賞態様が当選役として設定されたことを遊技者に告知する演出として、補助表示部65に「BB入賞当選!」というメッセージを表示させる「BB入賞告知演出」を実行し(図20のS904参照)、スイカ入賞態様が当選していると判断されれば、表示制御装置81は、スイカ入賞態様が当選役として設定されたことを遊技者に告知する演出として、補助表示部65に「スイカ入賞当選!」というメッセージを表示させる「スイカ入賞告知演出」を実行し(図20のS906参照)、ベル入賞態様が当選していると判断されれば、表示制御装置81は、ベル入賞態様が当選役として設定されたことを遊技者に告知する演出として、補助表示部65に「ベル入賞当選!」というメッセージを表示させる「ベル入賞告知演出」を実行する(図20のS908参照)。
【0140】
ここで、遊技者が1枚掛け又は2枚掛けでゲームを開始した場合、即ち、ベット数が1枚または2枚である場合、図9(b)及び(c)に示した抽選テーブルによりBB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様の当選確率は極めて低く抑えられている一方、チェリーベル入賞態様や、7ベル入賞態様の当選確率が高く設定されるので、遊技者は、BB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様の成立を余り期待せず、逆にチェリーベル入賞態様や7ベル入賞態様の成立を期待して遊技を行う可能性が高い。加えて、本スロットマシン10では、チェリーベル入賞態様や7ベル入賞態様は、一度それらが当選役として当選すると、ストップスイッチ42〜44が如何なるタイミングで操作されても取りこぼしなく対応する停止図柄で有効ライン上に停止するように構成されているので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを開始した遊技者は、表示窓26L,26M,26Rに表示される各リール32L,32M,32Rに付された図柄を見ることなく、ストップスイッチ42〜44を操作する可能性が高い。
【0141】
よって、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかが当選役として当選していても、遊技者がそれに気がつかなければ、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様はいずれも取りこぼしのおそれがある入賞態様であるので、BB入賞態様などの成立を逃してしまう恐れがある。また、BB入賞態様の当選は、BB入賞態様が成立するまで(即ち、BB入賞態様に対応する停止図柄が有効ライン上に揃うまで)、ゲームを跨いで有効とされるので、遊技者がBB入賞態様の当選に気付かずにゲームを終えてしまった場合、別の遊技者がそのBB入賞態様の当選に基づいてBB入賞態様を成立させてしまい、BB入賞態様の当選を引き当てた遊技者が結果として損をしてしまう恐れがある。
【0142】
これに対し、本スロットマシン10は、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、そのゲームにおいてBB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかが当選した場合は、その当選が補助表示部65の表示によって告知される。そして、その告知は、図14を参照して後述するように、遊技者によってストップスイッチ42〜44の操作が不能である間に行われる。よって、遊技者は、ストップスイッチ42〜44を操作する前に、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかの当選を知ることができる。従って、遊技者は、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、この告知が補助表示部65により行われれば、告知によって把握した当選役(BB入賞態様、スイカ入賞態様もしくはベル入賞態様)に対応する停止図柄を有効ライン上に停止させるべく、その停止図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作することができるので、それらの入賞態様をより高い確率で成立させることができる。また、BB入賞態様の当選が告知された場合は、そのゲームで取りこぼした場合であっても、遊技者は新たにメダルの貸し出しを受けて、BB入賞態様が成立するまでゲームを継続することができる。
【0143】
尚、上記告知は、上部ランプ63の点灯や、スピーカ64からの音声出力によって行われてもよく、補助表示部65の表示、上部ランプ63の点灯、スピーカ64からの音声出力の2種以上の組み合わせによって行われてもよい。また、遊技パネル25上に告知専用のランプを設け、そのランプの点灯色によって、各当選役に対応する告知演出を行ってもよい。
【0144】
キャラクタROM187は、上述したように、補助表示部65に表示される画像のデータを記憶したメモリであり、MPU181と内部バスを介して接続されている。また、内部バスには画像コントローラ188も接続されており、MPU181は、キャラクタROM187に直接アクセスして、キャラクタROM187に格納された画像データを、画像コントローラ188に接続されている常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へ転送することができる。
【0145】
このキャラクタROM187は、NAND型フラッシュメモリ187aによって構成されている。NAND型フラッシュメモリは、小さな面積で大きな記憶容量が得られる特徴を有しているので、キャラクタROM187を容易に大容量化することができる。例えば、本スロットマシンでは、2ギガバイトの容量を持つNAND型フラッシュメモリ187aを用いることにより、補助表示部65に表示させる画像として、多くの画像を格納している。これにより、遊技者の興趣をより高めるために、補助表示部65に表示される画像を多様化、複雑化することができる。
【0146】
尚、NAND型フラッシュメモリ187aは、その性質上、データを書き込むことができない不良データブロックが発生する。そこで、キャラクタROM187には、不良データブロックを避けてNAND型フラッシュメモリ187aへのデータの読み書きが行われるようにデータアドレスの変換を実行する公知の調停回路187b(例えば、特許文献1を参照)を設けている。この調停回路187bにより、キャラクタROM187内部で、NAND型フラッシュメモリ187aの不良データブロックが解析され、その不良データブロックへのアクセスが回避されるので、MPU181は、個々のNAND型フラッシュメモリ187aで異なる不良データブロックのアドレス位置を考慮することなく、キャラクタROM187へのアクセスを容易に行うことができる。よって、キャラクタROM187にNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、キャラクタROM187へのアクセス制御が複雑化することを抑制することができる。
【0147】
画像コントローラ188は、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで補助表示部65に表示させるデジタル信号プロセッサ(DSP)であり、内部バスを介してMPU181と接続されている。そして、MPU181からの指示に基づいて、補助表示部65に表示すべき画像を描画し、その描画した画像に対応するデータ(描画画像データ)を所定のタイミングで入出力ポートを介して補助表示部65に転送することにより、その描画画像データを補助表示部65に表示させる。
【0148】
画像コントローラ188には、常駐用ビデオRAM189及び通常用ビデオRAM190が接続されており、画像コントローラ188による画像の描画で必要となる画像データが、描画前に予めMPU181によりキャラクタROM187から読み出され、常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190に転送される。このとき、常駐用ビデオRAM189及び通常用ビデオRAM190のいずれに転送するか(更に、どのアドレスに格納するか)は、MPU181が、プログラムROM184に格納されたプログラム又はテーブルに基づき、画像の内容に応じて決定する。
【0149】
また、画像コントローラ188が画像を描画する場合、キャラクタROM187の画像データは使わず、常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190に格納された画像データを使用して、画像の描画処理を実行する。これにより、キャラクタROM187が読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aによって構成されても、画像コントローラ188は、予めキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190に格納された画像データを用いて画像の描画を行うので、キャラクタROM187の読み出し速度の遅さに影響されることなく、画像の描画を即座に実行することができる。よって、所望の画像を所望の時間に補助表示部65へ表示させることができる。
【0150】
画像コントローラ188が画像を描画する場合に必要となる画像データが常駐用ビデオRAM189と通常用ビデオRAM190とのいずれに格納されているか(更に、どのアドレスに格納されているか)は、MPU181がプログラムROM184に格納されたプログラム又はテーブルに基づき画像の内容に応じて判断し、画像コントローラ188に対して画像の描画を指示するときに、必要となる画像データの格納先(常駐用ビデオRAM189および通常用ビデオRAM190のいずれに格納されているか、どのアドレスに格納されているか)を合わせて指示する。画像コントローラ188はMPU181からの指示に基づいて、常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190の所定のアドレスから必要な画像データを読み出す。これにより、画像コントローラ188は、必要な画像データが格納されている格納先を判断する必要がないため、画像の描画に集中することができる。
【0151】
尚、画像コントローラ188が、MPU181から画像の描画の指示を受けたときに、描画に必要な画像の種別から、描画に必要となる画像データの格納先(常駐用ビデオRAM189および通常用ビデオRAM190のいずれに格納されているか、どのアドレスに格納されているか)を判断するようにしてもよい。この場合、MPU181によってキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190に画像データが格納されるときに、画像コントローラ188が、その格納される画像データによって表示される画像の種別(又は対応する画像データが格納されているキャラクタROM187のアドレス)と、その画像データの格納先とを、MPU181からの制御信号に基づいて判断し、画像コントローラ188に設けられたRAMに、画像の種別(又は対応する画像データが格納されているキャラクタROM187のアドレス)とその画像データの格納先とを対応付けて格納しておいてもよい。そして、そのRAMに記憶された情報に基づいて、画像コントローラ188が画像に必要となる画像データの格納先を判断してもよい。画像コントローラ188により、画像データの格納先を判断することによって、MPU181の処理負荷の低減を図ることができる。
【0152】
常駐用ビデオRAM189は、入出力ポートが1ポート(以下、「1ポート型」と称する。)のDRAM(Dynamic RAM)によって構成され、キャラクタROM187より転送された画像データが、電源投入中、上書きされることがなく保持され続けるように用いられる。これにより、常駐用ビデオRAM189には、キャラクタROM189より転送された画像データが常駐される。この常駐用ビデオRAM189には、補助表示部65に表示される画像のうち、電源投入時に表示される画像に対応するデータや、頻繁に表示される画像に対応するデータ、及び、主制御装置101または表示制御装置81によって表示が決定された画像のうち即座に表示されるべき画像に対応するデータが、キャラクタROM187より転送され、常駐される。
【0153】
一方、通常用ビデオRAM190は、データが随時上書きされ更新されるように用いられ、1ポート型のDRAM(Dynamic RAM)によって構成される。通常用ビデオRAM190には、画像コントローラ188が常駐用ビデオRAM189に常駐されていない画像データを用いて補助表示部65に表示させる画像を描画する場合に、予めキャラクタROM187から読み出されたその画像データを一時的に格納するためのである。また、画像コントローラ188で描画された画像データ(描画画像データ)も通常用ビデオRAM190に設けられた描画画像エリア(図示せず)に格納され、画像コントローラ188が補助表示部65の表示タイミングに合わせて通常用ビデオRAM190の描画画像エリアに格納された描画画像データを補助表示部65へ送信することにより、補助表示部65にその描画画像データに対応する画像が表示される。
【0154】
常駐用ビデオRAM189には、電源投入時主画像エリア189a、背景画像エリア189b、キャラクタ図柄エリア189c、告知演出用画像エリア189d、エラーメッセージ画像エリア189eが設けられている。
【0155】
電源投入時主画像エリア189aは、表示制御装置81が電源投入時の初期化処理を行っている間に補助表示部65に表示する電源投入時主画像に対応するデータを格納する領域である。電源投入時主画像は、遊技者等に対して、電源投入に伴う初期化処理などが行われていることを報知するためのメッセージ画像であり、「電源投入中!しばらくお待ちください」などのメッセージが、表示制御装置81の初期化処理が終了するまで、補助表示部65に表示される。
【0156】
表示制御装置81では、電源スイッチ71がオンされ、電源装置91から表示制御装置81に電源が供給されると、MPU181が直接キャラクタROM181にアクセスし、キャラクタROM181からまず電源投入時主画像に対応するデータを読み出して、画像コントローラ188に設けられた後述のバッファRAM188aを介して常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aへ転送する(図17のS702,S703参照)。そして、電源投入時主画像エリア189aに画像データが格納されると、MPU181から画像コントローラ188に対して電源投入時主画像の描画が指示される(図17のS70参照)。これにより、画像コントローラ188において、電源投入時主画像エリア189aに格納された画像データを用いて電源投入時主画像が描画され、描画された電源投入時主画像が補助表示部65に表示される。そして、この電源投入時主画像が、表示制御装置81の初期化処理が終了するまで補助表示部65に表示されるように制御される。
【0157】
ここで、表示制御装置81の初期化処理には、常駐用ビデオRAM189に格納すべきその他の画像データ(電源投入時主画像以外の画像データ)をキャラクタROM187から読み出し、常駐用ビデオRAM189に転送する処理が含まれる(図17のS707〜S710参照)。即ち、常駐すべき画像データが、電源投入後に全て常駐用ビデオRAM189に転送されるので、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM189に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ188にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM189に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って補助表示部65に描画した画像を表示することができる。
【0158】
特に、常駐用ビデオRAM189には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置101または表示制御装置81によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM187をNAND型フラッシュメモリ187aで構成しても、遊技者によるスタートレバー41やストップボタン42〜44の操作から、補助表示部65に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
【0159】
また、表示制御装置81は、電源供給後すぐに、電源投入時主画像に対応する画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aに転送し、転送完了後遅滞なく電源投入主画像を補助表示部65に表示した後、表示制御装置81の初期化処理が終了するまで補助表示部65に電源投入主画像が表示されるように制御するので、電源投入時主画像が補助表示部65に表示された後、常駐用ビデオRAM189に格納すべき全ての画像データが、キャラクタRO187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまで、補助表示部65には電源投入時主画像が表示され続ける。
【0160】
本スロットマシン10では、キャラクタROM187にNAND型フラッシュメモリ187aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM189に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでに多くの時間を要するが、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像がキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送され、その電源投入時主画像が補助表示部65に表示されてから、残りの常駐用ビデオRAM189に常駐すべき画像データがキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるので、その残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM189に転送されている間、遊技者やホール関係者は、補助表示部65に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置81は、電源投入時主画像を補助表示部65に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が補助表示部65に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM189に常駐すべき画像データがキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
【0161】
また、電源投入時主画像に対応する画像データが、常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aに格納されることにより、瞬間的に停電が発生した場合に、常駐用ビデオRAM189に常駐されたデータが残っていれば、復電時に電源投入時主画像エリア189aに常駐された画像データを用いて、電源投入時主画像を即座に補助表示部65へ表示させることができる。
【0162】
背景画像エリア189b及びキャラクタ図柄エリア189cは、それぞれ補助表示部65に表示される各種演出で使用される背景画像やキャラクタ図柄に対応する画像データを格納する領域である。
【0163】
表示制御装置81では、主制御装置101から受信したコマンドに基づき、スロットマシン10の遊技状態が異なる遊技状態(例えば、通常状態からボーナス状態)へ移行すると判断した場合に、背景画像やキャラクタ図柄を変更したり、その他各種演出を行う場合に背景画像やキャラクタ図柄を変更するように構成されており、背景画像やキャラクタ図柄が受信コマンドの内容に応じて即座に変化することが求められる。
【0164】
これに対し、本スロットマシン10では、電源投入に伴って表示制御装置81において行われる初期化処理の中で、その背景画像やキャラクタ図柄に対応する画像データを、それぞれキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189b及びキャラクタ図柄エリア189cへ、画像コントローラ188に設けられた後述のバッファRAM188aを介して予め転送されるように構成されている(図17のS707〜S710参照)。そして、表示制御装置81は、主制御装置101より受信したコマンドの内容に基づいて背景画像やキャラクタ図柄を変更する場合、キャラクタROM187から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189bやキャラクタ図柄エリア189cに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて所定の画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM187から対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、背景画像やキャラクタ図柄を即座に変更することができる。
【0165】
尚、背景画像エリア189bには、全ての背景画像に対応する画像データを常駐するようにしてもよいし、一部の背景画像に対応する画像データを常駐するようにしてもよい。また、一部の背景画像に対応する画像データを常駐する場合、主制御装置101からの受信コマンドに対応して即座に表示すべき背景画像に対応するデータを少なくとも常駐するようにしてもよい。これにより、主制御装置101から受信コマンドを受信して即座に背景画像を変更する場合に、背景画像エリア189bには、必ずその変更後の背景画像に対応する画像データが常駐されているので、その画像データを用いて画像コントローラ188により画像を即座に描画し、補助表示部65に表示させることができる。
【0166】
また、背景画像が時間経過と共にスクロールされて表示される場合、スクロールされる全範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐するようにしてもよいし、背景画像の変更時点から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐するようにしてもよい。また、電源投入後に表示される背景画像といった所定の背景画像についてはスクロールされる全範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐し、別の背景画像については背景画像の変更時点から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐するようにしてもよい。これにより、少なくとも背景画像の変更時点から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データが、背景画像エリア189bに常駐されているので、時間経過と共にスクロールされる背景画像に変更する場合であっても、背景画像エリア189bに常駐される画像データを用いて画像コントローラ188により画像を即座に描画し、補助表示部65に表示させることができる。
【0167】
また、スクロールされて表示される背景画像に変更する場合に、変更時点で表示される背景画像の位置として、固定的に設定された初期位置から必ず表示が開始されるようにするのがより好ましい。これにより、背景画像エリア189bに常駐すべき画像データとして、固定的に設定された初期位置から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データに限定することができ、そのデータ量を小さく抑えることができる。
【0168】
また、背景画像の変更時点から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐する場合、画像コントローラ188により背景画像エリア189bに常駐されている画像データを用いて画像が描画され、その描画された画像が補助表示部65に表示される間に、MPU181によって残りのスクロール範囲に対応する画像データをキャラクタROM187から読み出して、通常用ビデオRAM190に転送しておくようにしてもよい。
【0169】
これにより、背景画像エリア189に常駐されている背景画像データに対応したスクロール範囲で背景画像を補助表示部65に表示させている間に、背景画像エリア189に常駐されていないスクロール範囲に対応する背景画像データが通常用ビデオRAM190に転送されるので、その背景画像エリア189に常駐されていないスクロール範囲の背景画像を表示させるときには、通常用ビデオRAM190に既に格納されている背景画像データを使用して、画像コントローラにより即座に画像を描画し、補助表示部65に表示させることができる。よって、背景画像エリア189bに常駐されているスクロール範囲の背景画像の表示から、背景画像エリア189bに常駐されていないスクロール範囲の背景画像の表示に移行する時点で、キャラクタROM187から改めて背景画像を読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aが用いられている場合であっても、その背景画像の移行を滑らかに行うことができる。
【0170】
一方、キャラクタ図柄エリア189cにおいても、全てのキャラクタ図柄に対応するデータを常駐するようにしてもよいし、一部のキャラクタ図柄に対応するデータを常駐するようにしてもよい。また、一部のキャラクタ図柄に対応するデータを常駐する場合、主制御装置101からの受信コマンドに対応して即座に表示すべきキャラクタ図柄に対応するデータを少なくとも常駐するようにしてもよい。これにより、主制御装置101から受信コマンドを受信して即座にキャラクタ図柄を変更する場合に、キャラクタ図柄エリア189cには、必ずその変更後のキャラクタ図柄に対応する画像データが常駐されているので、その画像データを用いて画像コントローラ188により画像を即座に描画し、補助表示部65に表示させることができる。
【0171】
告知演出用画像エリア189dは、補助表示部65に表示される告知演出に対応する画像データを格納する領域であり、また、エラーメッセージ画象エリア189eは、スロットマシン10内にエラーが発生した場合に補助表示部65に表示されるエラーメッセージに対応する画像データを格納する領域である。
【0172】
例えば、ベット数が1枚または2枚掛けでゲームが行われ、抽選の結果、BB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様のいずれかが当選役として当選した場合に、表示制御装置81では、その当選役に応じて、補助表示部65においてBB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出が行われるように制御するように構成されている(図20のS903〜S908参照)。この場合、表示制御装置81では、主制御装置101から受信した抽選結果コマンドによってその当選役を把握し、把握した当選役に応じて各種告知演出が行われることになるが、その告知演出は、遊技者によってストップボタン42〜44が操作される前に行われる必要がある。加えて、役の抽選は、主制御装置101によって遊技者によりスタートレバー41が操作された後に行われるので、そのスタートレバー41が操作されてから、ストップボタン42〜44が遊技者により操作可能となるまでの極めて短い時間の間に、主制御装置101により役の抽選が行われ、その抽選結果が抽選結果コマンドにより主制御装置101から表示制御装置81に対して通知された上で、表示制御手段81により対応する告知演出が行われなければならないが、本スロットマシン10では、告知演出用画像エリア189dに、BB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出のそれぞれに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置81は、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドに基づいて、BB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出やベル入賞告知演出を行う場合に、キャラクタROM187から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM189の告知演出用画像エリア189dに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて各告知演出画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM187から逐次対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、各告知演出画像を抽選結果コマンドを受信してからストップボタン42〜44が遊技者により操作可能となるまでに表示させることができる。
【0173】
また、本スロットマシン10では、主制御装置101により、投入メダル検出装置(第1投入メダル検出センサ45aおよび第2投入メダル検出センサ45b)の検出結果に基づいて、投入したメダルが投入メダルセンサ装置の通過中に詰まったり、不正にメダルが引き抜かれたと判断されると、上述したように、主制御装置101はセンサエラーの発生をエラーコマンドによって表示制御装置81に通知する。また、主制御装置101により、その他のエラーの発生が検出された場合にも、主制御装置101は、エラーコマンドによって、そのエラーの発生をそのエラーの内容と共に表示制御装置81に通知する。そして、表示制御装置81では、エラーコマンドを受信すると、その受信したエラーに対応するエラーメッセージを補助表示部65に表示させるように構成されている。
【0174】
ここで、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められるところ、本スロットマシン10では、エラーメッセージ画像エリア189eに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置81は、主制御装置101より受信したエラーコマンドに基づいて、キャラクタROM187から所定のエラーメッセージに対応する画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM189のエラーメッセージ画象エリア189eに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM187から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、各エラーメッセージをエラーコマンドを受信してから即座に表示させることができる。
【0175】
画像コントローラ188は、バッファRAM188aが設けられている。このバッファRAM188aは、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へのデータ転送用バッファメモリとして機能し、キャラクタROM187に設けられたNAND型フラッシュメモリ187aの1ブロック分の記憶容量(例えば、132キロバイト)を持つSRAM(Static RAM)によって構成され、MPU181から直接アクセス可能に構成されている。
【0176】
MPU181は、キャラクタROM187から通常用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へ画像データを転送する場合に、キャラクタROM187から1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM188aに格納し、常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190の未使用時を見計らって、バッファRAM188aに格納された画像データを常駐RAM189または通常用ビデオRAM190に転送する。
【0177】
仮に、このバッファRAM188を設けず、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へ直接画像データを転送した場合、キャラクタROM187はNAND型フラッシュメモリ187aによって構成されているためにその読み出し速度が遅いので、所望サイズの画像データを転送する間、1ポート型のDRAMで構成された常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190は、その1ポートをキャラクタROM187からの画像データ転送で占有されてしまい、長時間その他のデータアクセスを行えない状態となってしまう。これにより、その間、画像コントローラ188により、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190から画像データを読み出して画像の描画を行ったり、補助表示部65へ描画画像データを転送したりすることができなくなり、補助表示部65の画像表示が滞ってしまう恐れがある。また、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190にマルチポート型(入出力ポートが複数設けられたタイプ)のDRAMを使用した場合であっても、1ポートがキャラクタROM187からの画像データ転送に占有されてしまうので、画像コントローラ188において常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190を使用した制御に制限がかかり、その制御が複雑になる恐れがある。
【0178】
これに対し、本スロットマシン10は、高速動作可能なSRAMによって構成されたバッファRAM188aを画像コントローラ188に設けているので、キャラクタROM187から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM188aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM187から画像データが常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へ転送される間に、常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。
【0179】
尚、補助表示部65における画像の表示は、一定時間間隔毎(例えば、約30ミリ秒毎)に定期的に行われるものであり、画像コントローラ188は、その補助表示部65に画像の表示タイミングに合わせて、画像の描画や描画画像データを補助表示部65へ転送しなければならない。よって、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へのアクセスは、描画に必要な画像データの読み出しや、描画画像データの書き込み及び読み出しを優先させる必要がある。
【0180】
本スロットマシン10では、画像コントローラ188が常駐用ビデオRAM189にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す常駐用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)と、画像コントローラ188が通常用ビデオRAM190にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す通常用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)とが画像コントローラ188に設けられている。これらのアクセスフラグは、いずれも画像コントローラ188が対応するビデオRAMにアクセスしている場合にオン、非アクセスの場合にオフが設定される。MPU181は、バッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へ画像データを転送する際に、転送先のビデオRAM189,190に対応するアクセスフラグの内容を確認し、描画に必要な画像データの読み出しや、描画画像データの書き込み又は読み出しのために、転送先のビデオRAM189,190が画像コントローラ188により使用中であるか否かを確認する。そして、転送先のビデオRAM189,190が未使用中である場合に、その画像データの転送を行うように制御する。これにより、描画に必要な画像データの読み出しや、描画画像データの書き込み又は読み出しを遮ることなく、バッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へ画像データを転送することができる。
【0181】
ここで、図11を参照して、補助表示部65における画像の表示タイミングについて説明する。図11は、補助表示部65が有する画面の走査領域と、その画面に実際に画像が表示される表示領域とを模式的に示した模式図である。図11に示すように、実際に画像が表示される表示領域よりも大きめの領域が走査領域として設定されており、補助表示部65が有する画面に画像を表示する場合、その走査領域上を、画面に向かって左方から右方、上方から下方に向けて、画面を構成する各画素を駆動(所謂ラスタスキャン)しながら、走査される。このとき、実際に描画画像データが設定されるのは、画像が表示される表示領域だけであるので、表示領域以外の走査領域であるブランク領域上を走査している期間(所謂ブランク期間)は、画像コントローラ188は補助表示部65に対して描画画像データが転送されない。即ち、そのブランク期間は、補助表示部65を走査して画像を表示する場合であっても、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190に格納された画像データを使用して画像を描画することはなく、通常用ビデオRAM190に格納された描画画像データを読み出して補助表示部65へ転送することもない。よって、このブランク期間中に、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190が未使用となる期間が必ず存在するので、バッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190への画像データへの転送は、このブランク期間に生じる各ビデオRAM189,190の未使用期間を利用することで、確実に行うことができる。
【0182】
尚、MPU181において、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190が使用中であるか否かを確認する方法としては、画像コントローラ188と常駐用ビデオRAM189との間で送受信される信号、或いは、画像コントローラ188と通常用ビデオRAM190との間で送受信される信号をMPU181によって監視し、その信号の状態から常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190が使用中であるか否かを確認してもよい。また、画像コントローラ188が常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190に対してアクセスを開始する場合や、アクセスを終了する場合に、随時、その情報を画像コントローラ188からMPU181に通知することによって、MPU181はその通知に基づいて常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190が使用中であるか否かを判断してもよい。
【0183】
また、画像コントローラ188が補助表示部65を走査する場合に、上記ブランク期間中であるか否かを、MPU181が画像コントローラ188の駆動状態を確認するか若しくは画像コントローラ188からの通知によって把握し、走査状態がブランク期間にある場合は、各ビデオRAM189,190が未使用中であると判断してもよい。これにより、画像コントローラ188の補助表示部65の走査状態だけを確認して、未使用中であるか否かを判断するので、その判断を簡単に行うことができる。
【0184】
続いて、主制御装置101のMPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるMPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図12〜図17のフローチャートを参照しながら説明する。
【0185】
まず、図12を参照して、主制御装置101のMPU102によって定期的に実行されるタイマ割込み処理について説明する。図12は、そのタイマ割込み処理を示すフローチャートである。主制御装置101のMPU102では、例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生し、そのタイマ割込みに応じて図12に示すタイマ割込み処理が、MPU102によって実行される。
【0186】
このタイマ割込み処理では、まず、レジスタ退避処理が行われる(S101)。このレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているMPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。次いで、停電フラグがセットされているか否かを確認し(S102)、停電フラグがセットされている場合は(S102:Yes)、停電時処理を実行する(S103)。
【0187】
ここで、S103で実行される停電時処理について概略を説明する。
【0188】
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリア(図示せず)にセットする。
【0189】
停電時処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、MPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。これにより、電源が完全に遮断するまでリールユニット31が暴走して動作したり、補助表示部65、スピーカ64などの出力装置から異常な出力が行われたりすることを予防する。
【0190】
そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰して、S104の処理に移行する。また、停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
【0191】
タイマ割込み処理の説明に戻り、S102の処理にて停電フラグがセットされていない場合には(S102:No)、S104以降の各種処理を行う。すなわち、S104の処理では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。次いで、MPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行い(S105)、そして、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う(S106)。次いで、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,第1投入メダル検出センサ45a,第2投入メダル検出センサ45b,払出検出センサ51a等の各種センサ(図8参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う(S107)。
【0192】
このセンサ監視処理において、各センサの読み込み結果に異常が存在していた場合、例えば、第1投入メダル検出センサ45a,第2投入メダル検出センサ45bの検出結果から、投入メダルの詰まりや、引き抜きなどの不正が検出された場合は、センサエラーが発生したと判断し、そのセンサエラーの発生を補助演出部(上部ランプ63,スピーカ64,補助表示部65)から報知させるために、エラーの種別に関する情報を含むエラーコマンドを表示制御装置81に対して送信する。
【0193】
続く、S108の処理では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行い(S108)、更に、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するベット枚数のイン・アウトカウンタ処理を行う(S109)。
【0194】
次いで、後述する開始コマンドや抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う(S110)。その後、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行い(S111)、次いで、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う(S112)。
【0195】
そして、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行い(S113)、更に、先のS101の処理にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれMPU102内の対応するレジスタに復帰させる(S114)。その後、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(S115)、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
【0196】
次に、図13を参照して、主制御装置101のMPU102により実行される通常処理について説明する。図13は、その通常処理を示すフローチャートである。
【0197】
通常処理は、遊技に関わる主要な制御を行う処理で、MPU102により通常処理が実行されると、先ず、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(S201)、次に、遊技を可能とするための開始前処理を行う(S202)。この開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。そして、表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、続くS203〜S213に示す遊技管理処理を行う。
【0198】
遊技管理処理として、まず、S203の処理では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値やBB入賞を除く各入賞の当選を示す各当選フラグ等)をクリアし、続くS204の処理では開始待ち処理を行う。
【0199】
S204の開始待ち処理では、前回の遊技でリプレイ入賞が成立したか否かを判定し、リプレイ入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でリプレイ入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。
【0200】
一方、いずれのリプレイ入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理(図12のS107参照)にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とすると共にエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
【0201】
センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合にはメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
【0202】
S204の開始待ち処理の終了後、次いで、メダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定し(S205)、ベット数が規定数に達していない場合には(S205:No)、S204の開始待ち処理に戻って、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。尚、本実施形態において、ベット数の規定数は、スロットマシン10の遊技状態に応じて設定される。
【0203】
即ち、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態にある場合は規定数を1枚〜3枚に設定し、ボーナス状態にある場合は規定数を3枚に設定する。これにより、一般遊技状態ではベット数が3枚だけでなく、1枚または2枚であってもゲームを開始することができる。そして、1枚または2枚のベット数(1枚掛け又は2枚掛け)でゲームが開始された場合、後述する抽選処理(S210参照)の中で、上述した1枚掛け時抽選テーブル又は2枚掛け時抽選テーブルが設定されて入賞態様(役)の抽選が行われるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、高い確率で、メダル払出枚数が3枚であるチェリーベル入賞や、メダル払出枚数が2枚である7ベル入賞を成立させることができる。そして、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその3枚のメダルを投入して、更にBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、7ベル入賞成立によって2枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその2枚のメダルを投入して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができる。そして、チェリーベル入賞が成立すれば、遊技者はBB入賞成立を期待しながら払い出された3枚のメダルを投入してゲームを行えるので、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、1枚または2枚のメダル投入によって行われたゲームの結果が、例え外れであったとしても、遊技者にメダルを余分に余すことなくゲームを終了させることができる。このように、一般遊技状態においてベット数が1枚または2枚であっても、本実施形態において設定される1枚掛け時抽選テーブル及び2枚掛け時抽選テーブルを用いることによって、遊技者に更なる遊技の楽しみを与えることができ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
【0204】
一方、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態にある場合のベット数の規定数を3枚に設定することにより、ボーナス状態では遊技者に3枚のメダルを投入させながら、メダル払出枚数の多いスイカ入賞またはベル入賞の当選確率を上げて、1ゲームにおけるメダル払出枚数の期待値を高く設定することによって、少ないゲーム回数で、ボーナス状態におけるメダル払出総数を250枚に達成させることができる。よって、遊技者は短い時間で多くのメダルの払出を受けることができ、一方で、ホール側においては、スロットマシン10の稼働率を上げることができる。
【0205】
S205の処理の結果、ベット数が規定数に達している場合には(S205:Yes)、次いで、スタートレバー41が操作されたか否かを判定する(S206)。そして、スタートレバー41が操作されていない場合には(S206:No)、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
【0206】
一方、スタートレバー41が操作された場合には(S206:Yes)、本スロットマシン10が規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。そこで、かかる場合には、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する(S207)。続く208の処理では、有効ラインを設定する有効ライン設定処理を行う(S208)。この有効ライン設定処理では、上ラインL1,中ラインL2,下ラインL3,右下がりラインL4,右上がりラインL5の全ての組合せラインを有効ラインとして設定する。
【0207】
そして、開始コマンドをセットする(S209)。ここで、開始コマンドとは、開始指令が発生したことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。本通常処理では、S205の処理で受け付けられたベット数(メダルの投入枚数)に関する情報をこの開始コマンドに含めてセットする。そして、ここでセットされた開始コマンドは、通常処理において生成された各種コマンドを格納するリングバッファ(図示せず)に一旦格納され、1.49ms毎に実行される上述のタイマ割込み処理(図12参照)のS110の処理によって、表示制御装置81に送信される。これにより、表示制御装置81は、開始コマンドの受信によってゲームの開始指令が発生したことを把握すること共に、そのゲームに対して遊技者より投入されたメダルの枚数(ベット数)を把握することができ、ベット数に応じて各種演出を各補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)に実行させることができる。
【0208】
その後、S210の抽選処理、S211のリール制御処理、S212のメダル払出処理、S213のボーナス状態処理を順に実行し、S203の処理に戻る。そして、タイマ割込み処理(図12参照)の停電時処理(S103)の中で、電源スイッチ71による電源遮断や停電による無限ループに入るまで、S203からS213の処理が繰り返し実行される。
【0209】
次に、図14を参照して、主制御装置101のMPU102において、通常処理(図13参照)の中で実行される抽選処理(S210)について説明する。図14は、その抽選処理を示すフローチャートである。
【0210】
抽選処理では、まず、入賞態様(役)の抽選を行う際に用いる乱数を取得する(S301)。本スロットマシン10では、上述したように、スタートレバー41が操作されると、その都度、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタ107の値をラッチする構成となっており、そのラッチされたフリーランカウンタ107の値を読みだし、RAM106の所定の領域にその値を格納することによって、抽選に用いる乱数の値を取得する。
【0211】
S301の処理により乱数を取得した後、入賞態様の抽選を行うための抽選テーブルを設定する抽選テーブル設定処理を行う(S302)。ここで、図15を参照して、S302の抽選テーブル設定処理の詳細ついて説明する。図15は、主制御装置101のMPU102において実行される抽選テーブル設定処理を示すフローチャートである。この抽選テーブル設定処理では、スロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、更に、メダルの投入枚数(ベット数)や、スロットマシン10に設定されている設定状態に応じて、抽選テーブル格納エリア105aに格納された複数の抽選テーブルの中から、対応する抽選テーブルを設定する。
【0212】
この処理では、まず、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別し(S401)、その結果、ボーナス状態でなければ(S401:No)、スロットマシン10の遊技状態は一般遊技状態であるので、次いで、投入されたメダル枚数(ベット数)が3枚(3枚掛け)であるか否かを判別する(S402)。そして、ベット数が3枚であれば(S402:Yes)、スロットマシン10が取り得る「設定1」〜「設定6」の設定状態にそれぞれ対応して設けられた6つの3枚掛け時抽選テーブルのうち、現在設定されている設定状態に対応する3枚掛け時抽選テーブルを設定して(S403)、抽選テーブル設定処理を終了し、抽選処理に戻る。これにより、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態である場合に、3枚のベット数でゲームが開始されたときには、スロットマシン10の設定状態に対応する3枚掛け時抽選テーブルが設定される。
【0213】
また、S402の処理の結果、ベット数が3枚ではないと判別された場合(S402:No)、次いで、ベット数が2枚(2枚掛け)であるか否かを判別する(S404)。そして、ベット数が2枚であれば(S404:Yes)、スロットマシン10が取り得る「設定1」〜「設定6」の設定状態にそれぞれ対応して設けられた6つの2枚掛け時抽選テーブルのうち、現在設定されている設定状態に対応する2枚掛け時抽選テーブルを設定して(S405)、抽選テーブル設定処理を終了し、抽選処理に戻る。これにより、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態である場合に、2枚のベット数でゲームが開始されたときには、スロットマシン10の設定状態に対応する2枚掛け時抽選テーブルが設定される。
【0214】
また、S404の処理の結果、ベット数が2枚ではないと判別された場合(S404:No)、ベット数は1枚(1枚掛け)であると判断できるので、スロットマシン10が取り得る「設定1」〜「設定6」の設定状態にそれぞれ対応して設けられた6つの1枚掛け時抽選テーブルのうち、現在設定されている設定状態に対応する1枚掛け時抽選テーブルを設定して(S406)、抽選テーブル設定処理を終了し、抽選処理に戻る。これにより、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態である場合に、1枚のベット数でゲームが開始されたときには、スロットマシン10の設定状態に対応する1枚掛け時抽選テーブルが設定される。
【0215】
一方、S401の処理の結果、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態であれば(S401:Yes)、スロットマシン10が取り得る「設定1」〜「設定6」の設定状態にそれぞれ対応して設けられた6つのボーナス状態時抽選テーブルのうち、現在設定されている設定状態に対応するボーナス状態時抽選テーブルを設定して(S407)、抽選テーブル設定処理を終了し、抽選処理に戻る。これにより、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態である場合に、スロットマシン10の設定状態に対応するボーナス時抽選テーブルが設定される。
【0216】
このように、抽選テーブル設定処理では、スロットマシン10の現在の遊技状態や、メダルの投入枚数(ベット数)、スロットマシン10に設定されている設定状態に応じて、抽選テーブル格納エリア105aに格納された複数の抽選テーブルの中から、対応する抽選テーブルが設定される。
【0217】
図14に戻り、抽選処理の説明を続ける。S302の抽選テーブル設定処理が終了すると、次いで、インデックス値IVを1とし(S303)、入賞態様の抽選(当否判定)を行う際に用いる判定値DVを設定する(S304)。かかる判値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVに対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1に対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
【0218】
その後、ステップS305ではインデックス値IVに対応する入賞態様の抽選を行う。この抽選では、判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。そして、65535を超えた場合には(S305:Yes)、そのときのインデックス値IVに対応する入賞態様の当選フラグを、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする(S306)。即ち、IV=1のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、BB入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=2のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、スイカ入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=3のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、ベル入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=4のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、チェリーベル入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=5のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、7ベル入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=6のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、リプレイ入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
【0219】
ちなみに、セットされた当選フラグがスイカ入賞当選フラグ、ベル入賞当選フラグ、チェリーベル入賞当選フラグ、7ベル入賞当選フラグ、リプレイ入賞当選フラグのいずれかである場合、この当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(図13に示す通常処理のS203参照)。一方、セットされた当選フラグがBB入賞当選フラグである場合、このBB入賞当選フラグはBB入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。即ち、BB入賞当選フラグは複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。例えば、BB入賞当選フラグがセットされた後、BB入賞態様の停止図柄で図柄が揃わなかった場合、即ちBB入賞が成立しなかった場合は、BB入賞当選フラグはリセットされずに次ゲームに持ち越される。
【0220】
尚、BB入賞当選フラグが持ち越された状態におけるS306の処理では、現在のインデックス値IVが1であればBB入賞当選フラグをセットせず、現在のインデックス値IVが2〜6であればインデックス値IVと対応する当選フラグをセットする。つまり、BB入賞当選フラグが持ち越されているゲームでは、BB入賞以外の入賞態様に当選した場合には対応する当選フラグをセットする一方、BB入賞に当選した場合には対応するBB入賞当選フラグをセットしない。
【0221】
S305の処理にて、判定値DVが65535を超えていないと判別される場合は(S305:No)、インデックス値IVと対応する入賞態様に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算し(S307)、次いで、インデックス値IVと対応する入賞態様があるか否か、すなわち抽選(当否判定)すべき判定役があるか否かを判定する(S308)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定役がある場合には(S308:Yes)、S304の処理に戻り、入賞態様の当否判定を継続する。このとき、S304の処理では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に、現在のインデックス値IVに対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、S305の処理では、当該判定値DVに基づいて入賞態様の当否判定を行う。
【0222】
ここで、S302の抽選テーブル設定処理によって、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態にある場合に、一般遊技状態用の3枚掛け時抽選テーブル、2枚掛け時抽選テーブル、1枚掛け時抽選テーブルから、ベット数に応じて、使用する抽選テーブルが設定されるので、図7及び図9に示したように、3枚のメダル投入によってゲームが行われる場合のBB入賞の当選確率が、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われる場合よりも十分に高く設定された上で、入賞態様の抽選が行われる。よって、上述したように、BB入賞成立によって多くのメダルの払出が得られることを遊技者に期待させつつ、3枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。よって、メダルが早く消費され、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を上げることが可能となる。
【0223】
また、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われる場合は、メダル払出枚数が3枚であるチェリーベル入賞が当選役候補として設定され且つその当選確率が高く設定された上で入賞態様の抽選が行われるので、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが残った場合に、チェリーベル入賞が成立すればBB入賞成立を高い確率で狙える3枚のメダル払出が得られることを遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚または2枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。更に、1枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が2枚である7ベル入賞も当選役候補として設定され且つその当選確率が高く設定された上で入賞態様の抽選が行われるので、遊技者の手元に1枚のメダルが残った場合に、7ベル入賞が成立すれば再びチェリーベル入賞を狙える2枚のメダル払出が得られることをも遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。よって、遊技者に対して、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
【0224】
また、1枚掛け時抽選テーブル又は2枚掛け時抽選テーブルが設定されて、入賞態様の抽選が行われる場合、図7を参照して上述したように、1枚掛け及び2枚掛けのいずれの場合も、ベット数に対するメダル払出枚数の割合を100%未満で且つ限りなく100%に近い値に設定して入賞態様の抽選を行うことができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けで遊技を行っても、メダルがほとんど減少しないので、1枚または2枚のメダルが遊技者の手元に残った場合、その1枚または2枚のメダルを使用して遊技を行いたいと確実に思わせることができる。一方、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行えば、メダルの数は減少するので、遊技者が1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行うことによって、メダルの増加を狙えないようにすることができ、メダルが3枚以上ある場合は、BB入賞の当選確率の高い3枚掛けでゲームを行うように、遊技者に仕向けることができる。
【0225】
また、各抽選テーブルをベット数に応じて切り替えた上で入賞態様の抽選を行うことによって、図7及び図9を参照して上述したように、チェリーベル入賞が1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、3枚掛けでゲームが行われた場合には、チェリーベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うことができるので、チェリーベル入賞が1枚掛け及び2枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。同様に、7ベル入賞が1枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、2枚掛け又は3枚掛けでゲームが行われた場合には、7ベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うので、7ベル入賞が1枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、チェリーベル入賞や7ベル入賞の停止図柄で図柄が停止すれば、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
【0226】
また、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合においても、極めて低い当選確率ではあるものの、BB入賞の成立がなされるように設定して入賞態様の抽選を行うことができるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、遊技者にBB入賞が成立する期待感を持たせることができる。
【0227】
また、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合におけるスイカ入賞やベル入賞の当選確率を低くする一方、チェリーベル入賞や7ベル入賞の当選確率を高く設定して、入賞態様の抽選を行うことができるので、遊技者に対し、チェリーベル入賞や7ベル入賞が、1枚掛け又は2枚掛けでの特殊な小役入賞であることをさらに印象づけることができるとともに、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合には、遊技者にチェリーベル入賞や7ベル入賞が成立する期待感を持たせることができる。
【0228】
S306の処理にて当選フラグをセットした後、又はS308の処理にて抽選すべき判定役がないと判定した場合(S308:No)には、入賞態様の抽選が終了したことを意味する。かかる場合には、抽選結果コマンドをセットする(S309)。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグに対応する入賞態様が当選役であることを示唆する情報が含まれるように抽選結果コマンドを生成する。よって、今回のゲームの抽選によって設定された当選フラグだけでなく、過去のゲームからBB入賞当選フラグが持ち越されて当選フラグ格納エリア106aに格納されている場合は、BB入賞態様も当選役であることが抽選結果コマンドによって示唆されるようになっている。また、当選フラグ格納エリア106aに当選フラグがセットされていない場合は、当選役がなく外れであることが抽選結果コマンドによって示唆される。
【0229】
ここでセットされた抽選結果コマンドは、開始コマンドと同様に、通常処理において生成された各種コマンドを格納するリングバッファ(図示せず)に一旦格納され、1.49ms毎に実行される上述のタイマ割込み処理(図12参照)のS110の処理によって、表示制御装置81に送信される。表示制御装置81は、当該抽選結果コマンドを受信することにより、例えば当選役を示唆すべく上部ランプ63や補助表示部65の駆動制御を実行する。
【0230】
尚、本実施形態において、抽選結果コマンドのセットは、入賞態様の抽選後、各リール32L,32M,32Rの回転制御を行うリール制御処理(図13のS211)の実行前に行われ、抽選結果コマンドがセットされてから遅くとも約1.5ms以内に(即ち、タイマ割込み処理によってコマンドが送信されるまでのタイムラグを経て)、その抽選結果コマンドが表示制御装置81に送信される。そして、表示制御装置81では、抽選結果コマンドを受信すると遅滞なく後述の抽選結果コマンド処理(図20参照)が実行されるように構成されているので、遊技者によりスタートレバー41が操作されてからストップスイッチ42〜44の操作が不能である間に、当選役を示唆する演出等を補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)に実行させることができる。よって、遊技者は、ストップスイッチ42〜44を操作する前に、その演出によって示唆される当選役を把握することができ、その把握した当選役に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作のタイミングを調整することができる。
【0231】
次に、リール停止制御用のスベリテーブル(停止テーブル)を設定するスベリテーブル設定処理を行って(S310)、抽選処理を終了する。ここで、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42〜44が操作されたタイミングからリール32L,32M,32Rをどれだけ滑らせた(回転させた)上で停止させるかが定められたテーブルである。即ち、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42〜44が押された際に基点位置(本実施形態では、対応する表示窓26L,26M,26Rそれぞれの下段位置)に到達している到達図柄(到達図柄番号)と、前記基点位置に実際に停止させる停止図柄(停止図柄番号)との関係を導出することが可能な停止データ群である。
【0232】
上述したように、本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。スベリテーブルでは、各リール32L,32M,32Rの図柄番号毎に、その図柄番号で示される図柄が到達図柄となった場合に設定すべき停止態様を前記5パターンのなかから規定する。スベリテーブルは、各入賞態様毎に数用意されている。
【0233】
このスベリテーブルを設定することにより、ストップスイッチ42〜44が操作されたタイミングから規定時間(190msec)が経過するまでの間に各リール32L,32M,32Rが所定の停止態様で停止するように設定することができ、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な範囲に停止する図柄配列(停止出目)があたかも遊技者の操作によって決定されたかのような印象を遊技者に抱かせることができる。
【0234】
そして、S310のスベリテーブル設定処理では、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグを確認し、セットされている当選フラグと一義的に対応するスベリテーブルを、RAM106のスベリテーブル格納エリア106bにセットする。これにより、かかる規定時間内で可能な限り抽選に当選した後述する入賞態様(図7参照)に対応する図柄の組合せを、有効ライン上(図6参照)に停止させることを可能にするとともに、抽選に当選していない入賞態様に対応する図柄の組合せが有効ライン上に停止することを回避させることができる。
【0235】
ここで、BB入賞当選フラグは、上述したように、そのフラグが一旦セットされると、BB入賞が成立するまで次ゲームに持ち越されるように構成されているので、1のゲームにおいて行われた抽選の結果としてセットされるスイカ入賞、ベル入賞、チェリーベル入賞、7ベル入賞、リプレイ入賞のいずれかに対応する当選フラグと、持ち越されたBB入賞当選フラグとが、同時に当選フラグ格納106aにセットされている場合がある。この場合は、BB入賞ではなく、当選フラグがセットされているスイカ入賞、ベル入賞、チェリーベル入賞、7ベル入賞もしくはリプレイ入賞に対応したスベリテーブルをスベリテーブル格納エリア106bにセットするように処理が行われる。これにより、1回のゲーム毎に当選フラグがクリアされることによって、入賞成立しなかった場合は当選役としての地位が失われることになるスイカ入賞、ベル入賞、チェリーベル入賞、7ベル入賞、リプレイ入賞を、より確実に入賞成立させることができる。そして、ここで入賞成立しなかったBB入賞に対応するBB入賞当選フラグは引き続き維持され、次ゲームに持ち越される。
【0236】
さて、S310のスベリテーブル設定処理において、当選フラグ格納エリア106aにチェリーベル入賞当選フラグがセットされている場合は、チェリーベル入賞用スベリテーブルがスベリテーブル格納エリア106bに格納される。ここで、チェリーベル入賞が成立する場合の左リール32Lの停止図柄である「チェリー」図柄は、同種図柄同士の間隔が7図柄となるようにして左リール32Lに配置されているので、上述したように、左ストップスイッチ42が如何なるタイミングで操作された場合であっても、「チェリー」図柄を、表示窓26Lの上段、中段、下段のいずれかの位置に停止させることができる。また、チェリーベル入賞が成立する場合の中リール32Mの停止図柄である「ベル」図柄は、同種図柄同士の間隔が5図柄以下となるようにして中リール32Mに配置されているので、上述したように、中ストップスイッチ43が如何なるタイミングで操作された場合であっても、「ベル」図柄を、表示窓26Mの中段の位置に停止させることができる。
【0237】
そこで、チェリーベル入賞用スベリテーブルでは、左ストップスイッチ42が押された際に基点位置に如何なる図柄が到達していても(即ち、如何なる到達図柄番号のものであっても)、表示窓26Lにおける上段、中段、下段のいずれかの位置に「チェリー」図柄が停止可能な停止態様を設定し、また、中ストップスイッチ43が押された際に基点位置に如何なる図柄が到達していても(即ち、如何なる到達図柄番号のものであっても)、表示窓26Mにおける中段の位置に「ベル」図柄が停止可能な停止態様を設定する。これにより、チェリーベル入賞当選フラグがセットされた場合は、チェリーベル入賞用スベリテーブルによって、遊技者のストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、チェリーベル入賞に対応する停止図柄を中ラインL2、右下がりラインL4、右上がりラインL5(図6参照)のいずれかに表示させることができる。よって、所謂取りこぼしなく、チェリーベル入賞を成立させることができる。
【0238】
また、当選フラグ格納エリア106aに7ベル入賞当選フラグがセットされている場合は、7ベル入賞用スベリテーブルがスベリテーブル格納エリア106bに格納される。そして、7ベル入賞が成立する場合の左リール32Lの停止図柄である「7」図柄は、「チェリー」図柄と同様に、同種図柄同士の間隔が7図柄となるようにして左リール32Lに配置され、また、7ベル入賞が成立する場合の中リール32Mの停止図柄である「ベル」図柄は、上述したように、同種図柄同士の間隔が5図柄以下となるようにして中リール32Mに配置されている。
【0239】
そこで、7ベル入賞用スベリテーブルにおいても、チェリーベル入賞用スベリテーブルと同様に、左ストップスイッチ42が押された際に基点位置に如何なる図柄が到達していても(即ち、如何なる到達図柄番号のものであっても)、表示窓26Lにおける上段、中段、下段のいずれかの位置に「7」図柄が停止可能な停止態様を設定し、中ストップスイッチ43が押された際に基点位置に如何なる図柄が到達していても(即ち、如何なる到達図柄番号のものであっても)、表示窓26Mにおける中段の位置に「ベル」図柄が停止可能な停止態様を設定する。これにより、7ベル入賞当選フラグがセットされた場合は、7ベル入賞用スベリテーブルによって、遊技者のストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、7ベル入賞に対応する停止図柄を中ラインL2、右下がりラインL4、右上がりラインL5(図6参照)のいずれかに表示させることができる。よって、所謂取りこぼしなく、7ベル入賞を成立させることができる。
【0240】
このように、入賞態様の抽選で、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞や、2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞が当選した場合は、遊技者のストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、チェリーベル入賞に対応する停止図柄や7ベル入賞に対応する停止図柄を中ラインL2、右下がりラインL4、右上がりラインL5(図6参照)のいずれかに表示させることができるので、所謂取りこぼしなく、チェリーベル入賞や7ベル入賞を成立させることができる。よって、遊技者が1枚掛け及び2枚掛けでゲームを開始した場合に、チェリーベル入賞や7ベル入賞を、人為的な操作に依存せずに、確実に成立させることができる。また、その他の入賞(例えば、BB入賞)の停止図柄を狙いつつ、チェリーベル入賞や7ベル入賞の成立を期待してゲームを行うことができる。
【0241】
次に、図16を参照して、通常処理(図13参照)のS211の処理であるリール制御処理について説明する。図16は、主制御装置101のMUP102で実行されるそのリール制御処理を示すフローチャートである。
【0242】
リール制御処理では、まず、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(S501)。回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリア(図示せず)に回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(図12のS106参照)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、MPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
【0243】
S501の回転開始処理の後、次いで、S502〜S505の処理により停止前処理を行う。この停止前処理では、先ずストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する(S502)。そして、いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には(S502:No)、S502の処理を繰り返し実行することにより、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。
【0244】
一方、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には(S502:Yes)、S503の処理に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(S503)。そして、停止指令が発生していない場合には(S503:No)、S502の処理に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。これにより、回転していないリールと対応するストップスイッチが操作された場合は、無視される。
【0245】
一方、停止指令が発生した場合には(S503:Yes)、次いで、今回の停止指令が第3停止指令か否か、すなわち1つのリールのみが回転しているときにストップスイッチが操作されたか否かを判定する(S504)。そして、今回の停止指令が第3停止指令の場合には(S504:Yes)、続くS505の処理をスキップして、そのまま停止前処理を終了し、S506の処理へ移行する。一方、全リール32L,32M,32Rが回転しているときに発生する第1停止指令、又は2つのリールが回転しているときに発生する第2停止指令の場合には(S504:Yes)、S505の処理へ移行し、スベリテーブル第1変更処理を行って、停止前処理を終了する。そして、S506の処理へ移行する。
【0246】
ここで、スベリテーブル第1変更処理とは、RAM106のスベリテーブル格納エリア106bに格納されたスベリテーブルを、停止指令と対応するリールを停止させる前に変更する処理である。スベリテーブル第1変更処理では、例えば左ストップスイッチ42以外のストップスイッチ43,44が操作されて第1停止指令が発生した場合等に、スベリテーブルを変更する。
【0247】
さて、S502〜S505の停止前処理が終了した場合、遊技を進行させるべく回転中のリールと対応するストップスイッチが操作され、停止指令が発生したことを意味する。かかる場合には、回転中のリールを停止させるべく、次いでS506〜S512に示す停止制御処理を行う。
【0248】
まず、S506では、ストップスイッチの操作されたタイミングで下段に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、下段に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続いて、スベリテーブル格納エリア106bにセットされたスベリテーブルのうち到達図柄と対応する図柄番号のデータから今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する(S507)。その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、下段に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(S508)。そして、今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号とが等しくなったか否かを判定し(S509)、等しくない場合には(S509:No)、S509の処理を繰り返し実行し、等しくなった場合には(S509:Yes)、リールの回転を停止させるリール停止処理を行う(S510)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定し(S511)、全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には(S511:No)、スベリテーブル第2変更処理を行う(S512)。そして、S502の処理に戻り、再び停止前処理を実行する。
【0249】
ここで、スベリテーブル第2変更処理とは、RAM106のスベリテーブル格納エリア106bに格納されたスベリテーブルを、リールの停止後に変更する処理である。スベリテーブル第2変更処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいてスベリテーブルを変更する。例えば、ベル入賞当選フラグのみがセットされている状況において、左リール32Lの12番および中リール32Mの12番の「ベル」図柄が中段に停止している場合、それらの上段には左リール32Lの13番および中リール32Mの13番の「7」図柄が停止しているので、BB入賞の成立を回避させるべくスベリテーブルを変更する。
【0250】
一方、S511の処理にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には(S511:Yes)、払出判定処理を行い(S513)、本処理を終了する。払出判定処理とは、入賞図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。
【0251】
払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から各有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと一致しているか否かを判定する。入賞成立役と当選フラグが一致している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリア(図示せず)にセットする。一方、入賞成立役と当選フラグが一致していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。全ての有効ラインについて払出判定が終了した場合には、払出判定処理を終了する。
【0252】
次に、通常処理(図13参照)のS212のメダル払出処理について、概略を説明する。メダル払出処理では、リール制御処理(図16参照)のS513の払出判定処理で払出情報格納エリア(図示せず)にセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理(図16のS513参照)にてメダルの払い出される入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、リプレイ入賞が成立したか否かを判定する。そして、リプレイ入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、リプレイ入賞が成立している場合には、遊技状態をリプレイ状態とするリプレイ状態設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した、通常処理の中で実行される開始待ち処理(図13のS204参照)では、現在の遊技状態がリプレイ状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
【0253】
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がボーナス状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
【0254】
次いで、図17を参照して、通常処理(図12参照)のS213の処理で実行されるボーナス状態処理について説明する。図17は、主制御装置101のMPU102で実行されるボーナス状態処理を示すフローチャートである。
【0255】
まず、このボーナス状態処理の概略について説明する。ボーナス状態処理は、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態にある場合に、メダルの払出枚数が所定数(本実施形態では250枚)行われるまで連続してRB状態に移行するゲームを行うものである。そして、1つのRB状態において12回のJACゲームを行うと共に、JACゲーム中に入賞が8回成立すると、JACゲームが12回行われる前であってもRB状態を終了させる。また、メダル払出数が所定数に達したことを以ってボーナス状態を終了させ、RB状態の途中でメダル払出数が所定数に達した場合は、ボーナス状態のみならずRB状態も終了させる。
【0256】
次いで、ボーナス状態処理の詳細について説明する。ボーナス状態処理では、まず、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態か否かを判別し(S601)、ボーナ状態でないときには(S601:No)、S602〜S605に示すBB判定処理を実行する。
【0257】
このBB判定処理では、まず、当選フラグ格納エリア106aにBB入賞当選フラグがセットされているか否かを確認し(S602)、BB入賞当選フラグがセットされているときには(S602:Yes)、リール制御処理(図16参照)のS513の処理により実行される払出判定処理でセットした入賞成立役に基づいて、BB入賞が成立したか否かを確認する(S603)。
【0258】
S603の処理で、BB入賞が成立したときには(S603:Yes)、BB開始処理を実行する(S604)。BB開始処理では、当選フラグ格納エリア106aに格納されているBB入賞当選フラグをリセットすると共に、状態情報格納エリア106cに格納されている設定フラグをクリアした後、BB設定フラグを状態情報格納エリア106cにセットして、ボーナスゲームの1種であるBBゲームとする。また、BBゲーム中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための状態情報格納エリア106cに設けられた残払出数カウンタに250をセットすると共に、残払出枚数表示部61に250を表示させる処理を行う。ちなみに、現在の遊技状態がボーナス状態か否かの判定(S601参照)は、状態情報格納エリア106cにおけるBB設定フラグのセットの有無により判定している。
【0259】
続いて、S605の処理では、RB開始処理を実行する(S605)。RB開始処理では、成立可能なJAC入賞回数をカウントするための残JAC入賞カウンタに8をセットすると共に、JACゲームの残りゲーム数をカウントするための残JACゲームカウンタに12をセットする。なお、残JAC入賞カウンタや残JACゲームカウンタ等の各カウンタは、状態情報格納エリア106cに設けられている。また、RB開始処理では、RBゲームが開始されることを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるRBコマンドのセットも行う。
【0260】
次いで、S606の処理では、状態コマンドをセットする(S607)。ここで、状態コマンドとは、現在の遊技状態を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。すなわち、S602の処理で、BB入賞当選フラグがセットされていないと判定した場合には(S602:No)、通常ゲームであることを意味する状態コマンドをセットし、S603の処理でBB入賞が成立していないと判定した場合には(S603:No)、BB持越しゲームであることを意味する状態コマンドをセットし、S605の処理でRBコマンドをセットした場合にはBBゲームであることを意味する状態コマンドをセットする。
【0261】
そして、S607の処理の後、ゲーム数表示処理を行い(S607)、本処理を終了する。ゲーム数表示処理では、現在の遊技状態がBBゲーム(RBゲーム)でない場合、残払出枚数表示部61や払出枚数表示部62等の表示をクリアする処理等を行う。
【0262】
また、S601の処理で、遊技状態がボーナス状態のときには(S601:Yes)、リール制御処理(図16参照)のS513の処理で実行される払出判定処理でセットした入賞成立役に基づいて、小役入賞であるスイカ入賞やベル入賞が成立したか否かを確認する(S608)。S608の処理で、スイカ入賞やベル入賞が成立したときには(S608:Yes)、残JAC入賞カウンタの値を1減算し(S609)、更に、残JACゲームカウンタの値を1減算する(S610)。また、スイカ入賞およびベル入賞が成立しなかったときには(S608:No)、JACゲームを1つ消化したことになるため、S609の処理を行わずに、残JACゲームカウンタの値を1減算する(S610)。
【0263】
続いて、S611の処理では、残JAC入賞カウンタ又は残JACゲームカウンタのいずれかが0になったか否かを確認する(S611)。S611の処理で、いずれかが0になっていたとき、つまりJAC入賞が8回成立したかJACゲームが12回消化されたときには(S611:Yes)、RBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、残JAC入賞カウンタ及び残JACゲームカウンタの値をリセットするRB終了処理を実行する(S612)。これにより、1つのRB状態において12回のJACゲームを行うと共に、JACゲーム中に入賞が8回成立すると、JACゲームが12回行われる前であってもRB状態を終了させることができる。
【0264】
そして、残払出数カウンタのカウント値が0か否かを確認し(S613)、0でない場合には(S613:No)、BBゲーム中に払い出されたメダル数が所定数に達しておらず、BBゲームの終了条件が成立していないことを意味するため、先述したRB開始処理を実行する(S614)。その後、BBゲームであることを意味する状態コマンドをセットし(S606)、ゲーム数表示処理を実行して(607)、本処理を終了する。
【0265】
一方、S611の処理で、残JAC入賞カウンタ及び残JACゲームカウンタのいずれの値も0になっていないとき、つまりJAC入賞がまだ8回成立しておらずJACゲームも12回消化されていないときには(S611:No)、残払出数カウンタのカウント値が0か否かを確認する(S615)。S615の処理で、カウンタ値が0でない場合には(S615:No)、BBゲーム中に払い出されたメダル数が所定数に達しておらず、BBゲームの終了条件が成立していないことを意味するため、BBゲームであることを意味する状態コマンドをセットし(S606)、ゲーム数表示処理を実行して(S607)、本処理を終了する。
【0266】
一方、S615の処理で、残払出数カウンタのカウント値が0である場合には(S615:Yes)、BBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、S616〜S617に示すボーナス状態終了処理を実行する。ボーナス状態終了処理では、先ず、先述したRB終了処理を実行し(S616)、その後、状態情報格納エリア153bのデータをクリアするBB終了処理を実行する(S617)。また、上述したS613の処理で、残払出数カウンタのカウント値が0である場合にも(S613:Yes)、BBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、S617のBB終了処理を実行する。BB終了処理を行った後は、通常ゲーム(即ち、一般遊技状態)であることを意味する状態コマンドをセットし(S606)、ゲーム数表示処理を行って(S607)、本処理を終了する。これにより、メダル払出数が250枚に達したことを以ってボーナス状態を終了させることができる。また、RB状態の途中でメダル払出数が250に達した場合は、S616の処理によって、ボーナス状態のみならずRB状態も終了させることができる。
【0267】
次に、図18〜図21を参照して、表示制御装置81により実行される各制御処理について説明する。かかるMPU181の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される表示メイン処理と、定期的に(本実施形態では1msec周期で)起動される表示タイマ割込み処理と、主制御装置101からのコマンド入力に基づいて起動され、受信したコマンドを受信コマンド記憶エリア185aに格納するコマンド割込み処理とがある。尚、受信コマンド記憶エリア185aに格納されたコマンドは、表示メイン処理の中でチェックされ、コマンドの内容に応じて各種処理が行われる。以下、表示メイン処理と、受信コマンド記憶エリア185aに格納されたコマンドのうち、開始コマンドに対する処理を行う開始コマンド処理、抽選結果コマンドに対する処理を行う抽選結果コマンド処理、及び、エラーコマンドに対する処理を行うエラーコマンド処理とについて説明する。
【0268】
まず、図18を参照して、表示制御装置81のMPU181で実行される表示メイン処理について説明する。図18は、表示メイン処理を示すフローチャートである。この表示メイン処理は、停電からの復旧や電源スイッチ71のオン操作によって電源が投入された際に実行され、表示制御装置81および表示制御装置81により制御される補助演出部などの各種装置の初期化処理や、主制御装置101より受信したコマンドのチェック処理、停電発生時の停電処理などが行われる。また、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に対して、常駐する画像データの転送処理も、初期化処理の一処理として、表示面処理によって実行される。
【0269】
表示メイン処理が実行されると、まず、初期化処理の一処理として、スタックポインタの値をMPU181内に設定すると共に、MPU181内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う(S701)。次いで、S702の処理に移行し、初期化処理の一処理として、S702〜S710の処理で、常駐用ビデオRAM189に常駐しておく画像、即ち、電源投入時主画像、背景画像、キャラクタ図柄、告知演出用画像、エラーメッセージ画像といった各画像に対応する画像データを、キャラクタROM187から読み出し、常駐用ビデオRAM189へ転送する。
【0270】
具体的には、まず、S702の処理では、最初に電源投入時主画像データをキャラクタROM187から読み出し、そのデータを一旦バッファRAM188aに格納する(S702)。そして、バッファRAM188aに電源投入時主画像データが格納されると、次いで、バッファRAM188aに格納された電源投入時主画像データを常駐用ビデオRAM189へ転送し、電源投入時主画像エリア189aに格納する(S703)。電源投入時主画像データのデータ容量が、バッファRAM188aの記憶容量でもあるNAND型フラッシュメモリ187aの1ブロック分の容量(例えば、132キロバイト)以下であれば、1回のS702,S703の処理によって、電源投入時主画像データが全て常駐用ビデオRAMへ転送されるので、そのままS704の処理へ移行する。また、電源投入時主画像データのデータ容量が、NAND型フラッシュメモリ187aの1ブロック分の容量よりも大きい場合は、全ての電源投入時主画像データが常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aに格納されるまで、S702,S703の処理を繰り返し実行した上で、S704の処理へ移行する。
【0271】
そして、S704の処理では、画像コントローラ188に電源投入時主画像の描画を指示する(S704)。これにより、画像コントローラ188は、常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aに格納された電源投入時主画像データを読み出して電源投入時主画像を描画し、描画した電源投入時主画像に対応する描画画像データを一旦通常用ビデオRAM190に格納した上で、補助表示部65の表示タイミングに合わせて補助表示部65に転送する処理を実行する。よって、補助表示部65には電源投入時主画像が表示され、この表示は、その他の常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM189に転送され、後述するS711の処理により通常画像の描画が画像コントローラに指示されるまで、継続して行われる。
【0272】
本スロットマシン10では、キャラクタROM187にNAND型フラッシュメモリ187aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM189に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでに多くの時間を要する。そこで、本表示メイン処理のように、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像をキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ転送し、その電源投入時主画像を補助表示部65に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM189に転送されている間、遊技者やホール関係者は、補助表示部65に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置81は、電源投入時主画像を補助表示部65に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が補助表示部65に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM189に常駐すべき画像データがキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
【0273】
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに補助表示部65に表示されることによって、スロットマシン10が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
【0274】
S704の処理の後、次いで、システム状態が電圧低下状態か否か、すなわち駆動電圧が所定電圧(本実施形態では10ボルト未満)まで低下したか否かを確認し(S705)、システム状態が電圧低下状態である場合には(S705:Yes)、電源が遮断されたものと判断し、停電処理を実行する(S706)。
【0275】
一方、S705の処理で、システム状態が電圧低下状態でない場合には(S705:No)、次いで、キャラクタROM187から順次、電源投入時主画像データを除く常駐対象の画像データをNAND型フラッシュメモリ187aの1ブロック分読み出し、それを一旦バッファRAM188aに格納する(S707)。そして、バッファRAM188aに1ブロック分の画像データが格納されると、常駐用ビデオRAM189が、電源投入時主画像の描画に伴う読み出しによって使用中であるか否かを判定し(S708)、常駐用ビデオRAM189が使用中である間は(S708:Yes)、S708の処理を繰り返し実行して、処理をウエイトする。そして、常駐用ビデオRAM189が未使用と判定されると(S708:No)、バッファRAM188aに格納された画像データを、常駐用ビデオRAM189へ転送し、その画像データに対応するエリア、即ち、背景画像エリア189b,キャラクタ図柄エリア189c,告知演出用画像エリア189dおよびエラーメッセージ画像エリア189eのいずれかに格納する(S709)。
【0276】
このように、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ画像データを転送する場合、SRAMで構成されたバッファRAM188aを途中で介することによって、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aにより構成されたキャラクタROM187から時間をかけて読み出された画像データをバッファRAM188aに一旦格納しておき、常駐用ビデオRAM189が未使用となったときに、バッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189へその画像データを短時間で転送することができる。これにより、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ画像データが転送される間に、常駐用ビデオRAM189が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができるので、画像コントローラ187は、画像描画時に常駐用ビデオRAM189に格納されたデータを遅滞なく読み出すことができ、補助表示部65に表示すべき画像を滞りなく描画して、その描画画像データを補助表示部65へ転送することができる。
【0277】
S709の処理の後、常駐対象である全ての画像データを常駐用ビデオRAM189へ転送したか否かを判定し(S710)、未転送の常駐対象画像データが残っている場合は(S710:No)、S705の処理へ回帰して、再びS705〜S710の処理を実行し、1ブロック分の画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ転送する処理を行う。ここで、S705の処理により、1ブロック分の画像データが転送される毎に、システム状態が電圧低下状態か否かが判定される。これにより、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189への常駐対象画像データの転送を、時間をかけて行っている間に、システム状態が電圧低下状態になっても、確実にその状態を把握することができる。
【0278】
S710の処理により、常駐対象である全ての画像データが常駐用ビデオRAM189へ転送されたと判定されると(S710:Yes)、次いで、通常時(特別な演出を未表示とする時)に表示される通常画像の描画を画像コントローラ188に指示する(S710)。これにより、画像コントローラ188は、常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189b及びキャラクタ図柄エリア189cに格納された背景画像とキャラクタ図柄とを読み出して通常画像を描画し、その描画画像データを一旦通常用ビデオRAM190に格納した上で、補助表示部65の表示タイミングに合わせて補助表示部65に転送する処理を実行する。よって、補助表示部65には通常画像が表示され、遊技者やホール関係者は、表示制御処理の初期化が終了したことを認識できる。
【0279】
また、S702〜S710の処理によって、常駐すべき画像データが、電源投入直後の初期化処理の中で全て常駐用ビデオRAM189に転送されるので、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM189に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ188にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM189に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って補助表示部65に描画した画像を表示することができる。
【0280】
特に、常駐用ビデオRAM189には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置101または表示制御装置81によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM187をNAND型フラッシュメモリ187aで構成しても、遊技者によるスタートレバー41やストップボタン42〜44の操作から、補助表示部65に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
【0281】
続いて、コマンド割込み処理や表示タイマ割込み処理を許可する割込みモードを設定し(S712)、初期化処理を終了して、S713の処理へ移行する。S713の処理では、システム状態が電圧低下状態か否か、すなわち、S705の処理と同様に、駆動電圧が所定電圧(本実施形態では10ボルト未満)まで低下したか否かを確認し(S713)、システム状態が電圧低下状態である場合には(S713:Yes)、電源が遮断されたものと判断し、停電処理を実行する(S714)。
【0282】
一方、S713の処理で、システム状態が電圧低下状態でない場合には(S713:No)、次いで、表示タイマ割込み処理が行われたか否かを判定し(S715)、表示タイマ割込み処理が行われていた場合(S715:Yes)、補助演出部に対して駆動データを出力する駆動データ出力処理を実行する(S716)。これにより、補助演出部への駆動データの出力が、表示用タイマ割込み処理が行われる1msec周期で実行されるように制御される。尚、表示用タイマ割込み処理が行われたか否かの判定は、表示用タイマ割込み処理が実行される毎にオンされ、駆動データ出力処理が実行される度にオフされる、割込み処理実行フラグ(図示せず)がワークRAM185に設けられており、この割込み処理実行フラグの値を検出することによって行われる。即ち、割込み処理実行フラグがオンであれば、表示用タイマ割込み処理が行われたと判定し(S715:Yes)、駆動データ出力処理を実行する(S716)。
【0283】
S715の処理で、表示用タイマ割込み処理は実行されていないと判定されるか(S715:No)、S716の処理が完了すると、次いで、受信コマンド記憶エリア185aに未処理の受信コマンドが格納されているか否かを判定する(S717)。そして、未処理の受信コマンドがある場合(S717:Yes)、受信コマンドチェック処理を実行し(S718)、受信コマンド記憶エリア185aに格納されている受信コマンドを解析して、その受信コマンドに応じた処理を実行する(S719)。例えば、受信コマンドが開始コマンドであれば開始コマンド処理(図19参照)を実行し、抽選結果コマンドであれば抽選結果コマンド処理(図20参照)を実行し、エラーコマンドであればエラーコマンド処理(図21参照)を実行する。尚、各コマンド処理の詳細については、図19〜図21を参照して後述する。
【0284】
S717の処理で、受信コマンド記憶エリア185aに未処理の受信コマンドがないと判定されるか(S717:No)、S718の処理が完了すると、次いで、補助演出の選択等の際に用いる乱数値の更新処理を実行し(S719)、S713の処理へ戻って、その後は、S713〜S719の処理を繰り返し実行する。
【0285】
次いで、図19を参照して、表示制御装置81のMPU181で実行される開始コマンド処理について説明する。図19は、開始コマンド処理を示すフローチャートである。この開始コマンド処理は、スタートレバー41が操作され、ゲームの開始指令があったことを示す開始コマンドを主制御装置101より受信した場合に実行される処理である。MPU181は、表示メイン処理の受信コマンドチェック処理(図18のS718参照)において、ワークRAM185の受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されており、そのコマンドが開始コマンドであると判断された場合に、この開始コマンド処理を実行する。
【0286】
この開始コマンド処理では、まず、開始コマンドに含まれるベット数に関する情報を抽出し、抽出したベット数に関する情報をワークRAM185のベット数格納エリア185bに格納する(S801)。図13のS209の説明で上述したように、開始コマンドに含まれる情報によって示唆されるベット数は、開始コマンドにより開始指令があったことが示されたゲームに対して遊技者より投入されたメダルの枚数であり、表示制御装置81は、このベット数に関する情報をベット数格納エリア185bに格納することにより、これから開始されるゲームに対し、そのゲームに掛けられたベット数に応じた演出を補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)により実行させるべく制御を行うことができる。
【0287】
そして、開始コマンド処理では、開始コマンドの受信により把握したゲームの開始指令に対応して、補助演出部に各種演出を実行させる制御を行うといった、開始コマンドに対応したその他の処理を実行し(S802)、本処理を終了する。これにより、ゲームの開始とともに種々の演出を補助演出部に行わせることができる。
【0288】
次いで、図20を参照して、表示制御装置81のMPU181で実行される抽選結果コマンド処理について説明する。図20は、抽選結果コマンド処理を示すフローチャートである。この抽選結果コマンド処理は、スタートレバー41の操作によるゲームの開始指令に伴って主制御装置101にて行われる抽選(役の当否判定)の結果を示す抽選結果コマンドを、主制御装置101より受信した場合に実行される処理である。MPU181は、表示メイン処理の受信コマンドチェック処理(図18のS718参照)において、ワークRAM185の受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されており、そのコマンドが抽選結果コマンドであると判断された場合に、この抽選結果コマンド処理を実行する。
【0289】
抽選結果コマンド処理では、まず、ベット数格納エリア185bに格納されているベット数に関する情報を確認し、開始コマンドにより開始指令が示されたゲームに対して掛けられたベット数が3枚であるか否かを判定する(S901)。そして、ベット数が3枚である場合は(S901:Yes)、ベット数が3枚に対応した演出が補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)にて開始されるように設定し(S902)、抽選結果コマンド処理を終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、設定された演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
【0290】
このとき、主制御装置101から受信した他のコマンドに基づき、補助表示部65に表示させる背景画像やキャラクタ図柄を変更する場合、常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189bやキャラクタ図柄エリア189cに、対応する背景画像やキャラクタ図柄の画像データが常駐されていれば、画像コントローラ188は、常駐用ビデオRAM189からその背景画像やキャラクタ図柄に対応する画像データを読み出して、画像を描画する。これにより、読み出し時間の長いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から、対応の画像データを新たに読み出す時間を省略できるので、画像コントローラ188にて所定の画像を即座に描画し、生成できる。よって、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、背景画像やキャラクタ図柄を即座に変更することができる。
【0291】
一方、S901の処理の結果、ベット数が3枚ではないと判定される場合は(S901:No)、開始コマンドにより開始指令が示されたゲームに対して掛けられたベット数が1枚または2枚であると把握できる。そこで、次に、抽選結果コマンドにより把握される当選役、即ち、開始指令によって開始されたゲームの当選役が、BB入賞態様であるか否かを判定する(S903)。そして、BB入賞態様が当選役である場合は(S903:Yes)、補助表示部65に「BB入賞当選!」というメッセージを表示させて、当選役がBB入賞態様である旨を遊技者に告知する「BB入賞告知演出」を設定し(S904)、抽選結果コマンドを終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、BB入賞告知演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
【0292】
また、S903の処理の結果、当選役がBB入賞態様ではない場合(S903:No)、次いで、抽選コマンドにより把握される当選役、即ち、開始指令によって開始されたゲームの当選役が、スイカ入賞態様であるか否かを判定する(S905)。そして、スイカ入賞態様が当選役である場合は(S905:Yes)、補助表示部65に「スイカ入賞当選!」というメッセージを表示させて、当選役がスイカ入賞態様である旨を遊技者に告知する「スイカ入賞告知演出」を設定し(S906)、抽選結果コマンドを終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、スイカ入賞告知演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
【0293】
また、S905の処理の結果、当選役がスイカ入賞態様ではない場合(S905:No)、次いで、抽選コマンドにより把握される当選役、即ち、開始指令によって開始されたゲームの当選役が、ベル入賞態様であるか否かを判定する(S907)。そして、ベル入賞態様が当選役である場合は(S907:Yes)、補助表示部65に「ベル入賞当選!」というメッセージを表示させて、当選役がベル入賞態様である旨を遊技者に告知する「ベル入賞告知演出」を設定し(S908)、抽選結果コマンドを終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、ベル入賞告知演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
【0294】
このように、S903〜S908の処理によって、ベット数が1枚または2枚に設定されたゲームにおける抽選(役の当否判定)により当選した役がBB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様のいずれかである場合は、その役が当選したことを遊技者に告知するBB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出を補助演出部に実行させることができる。
【0295】
ここで、上述したように、ベット数が1枚または2枚である場合、BB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様の当選確率は極めて低く抑えられているので、遊技者は、BB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様の成立を余り期待せず、逆に、チェリーベル入賞態様や7ベル入賞態様の成立を期待して遊技を行う可能性が高い。また、チェリーベル入賞態様や7ベル入賞態様が当選役となった場合、ストップスイッチ42〜44が如何なるタイミングで操作されても取りこぼしなくそれらの当選役を成立させることができるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを開始した遊技者は任意のタイミングでストップスイッチ42〜44を操作する可能性が高い。よって、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかが当選役として当選していた場合、遊技者がそれに気がつかなければ、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様はいずれも取りこぼしのおそれがある入賞態様であるので、その当選役の成立を逃してしまう恐れがある。また、BB入賞態様の当選は、BB入賞態様が成立するまでゲームを跨いで有効とされるので、遊技者がBB入賞態様の当選に気付かずにゲームを終えてしまった場合、別の遊技者がそのBB入賞態様の当選に基づいてBB入賞態様を成立させてしまい、BB入賞態様の当選を引き当てた遊技者が結果として損をしてしまう恐れがある。
【0296】
これに対し、S903〜S908の処理によって、ベット数が1枚または2枚に設定されたゲームにおいて、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかが当選している場合は、その当選がBB入賞告知演出やスイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出によって告知される。そして、その告知は、主制御装置101より送信された抽選結果コマンドの受信に合わせて遅滞なく行われるので、上述したように、遊技者によってストップスイッチ42〜44の操作が不能である間に行われる。よって、遊技者は、ストップスイッチ42〜44を操作する前に、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかの当選を知ることができる。従って、遊技者は、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、この告知が補助表示部65により行われれば、告知によって把握した当選役(BB入賞態様、スイカ入賞態様もしくはベル入賞態様)に対応する停止図柄を有効ライン上に停止させるべく、その停止図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作することができるので、それらの入賞態様をより高い確率で成立させることができる。また、BB入賞態様の当選が告知された場合は、そのゲームで取りこぼした場合であっても、遊技者は新たにメダルの貸し出しを受けて、BB入賞態様が成立するまでゲームを継続することができる。
【0297】
また、BB入賞態様が過去のゲームから持ち越され、今回のゲームの抽選で当選した役と併せて複数の当選役が設定されている場合、主制御装置101のMPU102で実行されるスベリテーブル設定処理(図14のS310参照)では、BB入賞態様以外の当選役に対応したスベリテーブルが設定されるが、この抽選結果コマンド処理では、ベット数が1枚または2枚に設定されている場合に抽選結果コマンドにより把握される当選役の判定をBB入賞態様から行っている(S903参照)。これにより、スベリテーブルが設定された当選役がスイカ入賞態様やベル入賞態様であれば、その当選役を取りこぼしてしまう可能性があるものの、BB入賞態様が当選役として設定されている場合は、BB入賞告知演出が優先的に行われるので、遊技者にとってより有利なBB入賞態様が当選役となっていることを遊技者に対して確実に把握させることができる。
【0298】
また、この抽選結果コマンド処理は、上述した通り、MPU181により実行されるメイン処理よって、ワークRAM185の受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されており、そのコマンドが抽選結果コマンドであると判断された場合に実行されるものである。そして、抽選結果コマンドは、主制御装置101において、ゲームの開始指令に伴う抽選(役の当否判定)の終了後、各リール32L,32M,32Rの回転制御を行うリール制御処理(図13のS211参照)の実行前にセットされ(図14のS309参照)、その後遅くとも約1.5ms以内に(即ち、タイマ割込み処理によってコマンドが送信されるまでのタイムラグを経て)、その抽選結果コマンドが表示制御装置81に送信される。
【0299】
更に、表示制御装置81には、BB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出といった各種告知演出で補助表示部65に表示される画像に対応する画像データが、常駐用ビデオRAM189の告知演出用画像エリア189dに予め常駐されているので、表示制御装置81は、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドに基づいて、BB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出やベル入賞告知演出を行うことを決定した場合に、キャラクタROM187から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM189の告知演出用画像エリア189dに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて各告知演出画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM187から逐次対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、各告知演出画像を抽選結果コマンドを受信してから即座にそれらの告知演出用画像を補助表示部65に表示させることができる。
【0300】
よって、遊技者がスタートレバー41を操作してから、リール32L,32M,32Rの回転を停止すべくストップスイッチ42〜44のいずれかを操作するまでの間に、当選役の告知演出等を補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)に実行させることができる。従って、遊技者は、ストップスイッチ42〜44のいずれかを操作する前に、当選役を把握することができるので、その把握した当選役(BB入賞態様、スイカ入賞態様もしくはベル入賞態様)の成立を確実に遊技者に狙わせることができる。
【0301】
S907の処理の結果、当選役がベル入賞態様ではない場合(S907:No)、ベット数が2枚であれば、チェリーベル入賞態様またはリプレイ入賞態様が当選役として設定されているか、当選役が設定されていない(即ち、外れである)と把握することができ、ベット数が1枚であれば、チェリーベル入賞態様、7ベル入賞態様またはリプレイ入賞態様が当選役として設定されているか、当選役が設定されていない(即ち、外れである)と把握することができる。そこで、次に、ベット数格納エリア185bに格納されているベット数に関する情報を確認し、開始コマンドにより開始指令が示されたゲームに対して掛けられたベット数が2枚であるか否かを判定する(S909)。
【0302】
そして、ベット数が2枚であれば(S909:Yes)、補助表示部65に「チェリーベルに挑戦!」というメッセージを表示させると共に、スピーカ64より専用の音声を出力させ、上部ランプ63を専用の態様で点灯させる「チェリーベル入賞挑戦演出」を設定して(S910)、抽選結果コマンド処理を終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、チェリーベル入賞挑戦演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。また、ベット数が2枚ではなければ(S909:No)、ベット数が1枚であると把握できるので、補助表示部65に「チェリーベル・7ベルに挑戦!」というメッセージを表示させると共に、スピーカ64より専用の音声を出力させ、上部ランプ63を専用の態様で点灯させる「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」を設定して(S911)、抽選結果コマンド処理を終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
【0303】
S910の処理により、補助演出部において「チェリーベル入賞挑戦演出」が実行されるので、2枚掛けでゲームが行われた場合には、チェリーベル入賞態様の成立によって3枚のメダルが払い出される期待感を遊技者に強く持たせることができる。また、S911の処理により、補助演出部において「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」が実行されるので、1枚掛けでゲームが行われた場合には、チェリーベル入賞や7ベル入賞態様の成立によって3枚または2枚のメダルが払い出される期待感を遊技者に強く持たせることができる。よって、遊技者は、楽しみながら1枚掛けや2枚掛けによる遊技を行うことができるので、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を行いたいと、遊技者により強く思わせることができる。
【0304】
次いで、図21を参照して、表示制御装置81のMPU181で実行されるエラーコマンド処理について説明する。図21は、エラーコマンド処理を示すフローチャートである。このエラーコマンド処理は、主制御装置101により検出されたエラーを補助演出部によって報知させる処理を行うもので、MPU181は、表示メイン処理の受信コマンドチェック処理(図18のS718参照)において、ワークRAM185の受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されており、そのコマンドがエラーコマンドであると判断された場合に、このエラーコマンド処理を実行する。
【0305】
このエラーコマンド処理では、まず、エラーコマンドに含まれるエラー種別に関する情報を抽出する(S951)。そして、抽出したエラー種別に応じたエラーメッセージの表示を設定し(S952)、このエラーコマンド処理を終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、補助表示部65に対応のエラーメッセージを表示させると共に、上部ランプ63を点滅させ、スピーカ64から警報音を鳴らすように、各補助演出部が駆動される。
【0306】
ここで、上述したように、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められるが、本スロットマシン10では、エラーメッセージ画像エリア189eに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置81は、主制御装置101より受信したエラーコマンドに基づいて、その常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できる。よって、キャラクタROM187から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、各エラーメッセージを、エラーコマンドを受信してから即座に表示させることができる。
【0307】
以上、説明したように、本第1実施形態のスロットマシン10によれば、常駐すべき画像データが、電源投入直後の初期化処理の中で全て常駐用ビデオRAM189に転送されるので、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM189に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ188にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM189に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って補助表示部65に描画した画像を表示することができる。特に、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置101または表示制御装置81によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐用ビデオRAM189に常駐させるので、遊技者によるスタートレバー41やストップボタン42〜44の操作から、補助表示部65に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
【0308】
また、本スロットマシン10では、キャラクタROM187にNAND型フラッシュメモリ187aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM189に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでに多くの時間を要するが、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像をキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ転送し、その電源投入時主画像を補助表示部65に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM189に転送されている間、遊技者やホール関係者は、補助表示部65に表示された電源投入時主画像を確認することができる。
【0309】
よって、表示制御装置81は、電源投入時主画像を補助表示部65に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が補助表示部65に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM189に常駐すべき画像データがキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに補助表示部65に表示されることによって、スロットマシン10が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができる。よって、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
【0310】
次いで、図22〜図59を参照し、第2実施形態として、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)200に適用した場合の一実施形態について説明する。図22は、第2実施形態におけるパチンコ機200の正面図であり、図23はパチンコ機200の遊技盤213の正面図であり、図24はパチンコ機200の背面図である。
【0311】
パチンコ機200は、図22に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠211と、その外枠211と略同一の外形形状に形成され外枠211に対して開閉可能に支持された内枠212とを備えている。外枠211には、内枠212を支持するために正面視(図22参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ218が取り付けられ、そのヒンジ218が設けられた側を開閉の軸として内枠212が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
【0312】
内枠212には、多数の釘や入賞口263,264等を有する遊技盤213(図23参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤213の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠212には、球を遊技盤213の前面領域に発射する球発射ユニット312a(図25参照)やその球発射ユニット312aから発射された球を遊技盤213の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
【0313】
内枠212の前面側には、その前面上側を覆う前面枠214と、その下側を覆う下皿ユニット215とが設けられている。前面枠214及び下皿ユニット215を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠214及び下皿ユニット215が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠212の施錠と前面枠214の施錠とは、シリンダ錠220の鍵穴221に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
【0314】
前面枠214は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部214cが設けられている。前面枠214の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット216が配設され、そのガラスユニット216を介して遊技盤213の前面がパチンコ機200の正面側に視認可能となっている。
【0315】
前面枠214には、球を貯留する上皿217が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿217に賞球や貸出球などが排出される。上皿217の底面は正面視(図22参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿217に投入された球が球発射ユニット312aへと案内される。また、上皿217の上面には、枠ボタン222が設けられている。この枠ボタン222は、例えば、第3図柄表示装置281で表示されるステージを変更したり、変動表示(変動演出)の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
【0316】
ステージとは、第3図柄表示装置281に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機200では「街中ステージ」,「海中ステージ」,「空ステージ」の3つのステージが設けられている。そして、変動演出やリーチ演出などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。ステージの変更は、変動演出が行われていない期間や高速変動中に遊技者によって枠ボタン222が操作された場合に行われ、枠ボタン222が操作される度に「街中ステージ」→「海中ステージ」→「空ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入後の直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
【0317】
前面枠214には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部214cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部229〜233が設けられている。パチンコ機200においては、これら電飾部229〜233が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部229〜233が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、前面枠214の正面視(図22参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ234が設けられている。
【0318】
また、右側の電飾部232下側には、前面枠214の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓235が形成され、遊技盤213前面の貼着スペースK1(図23参照)に貼付される証紙等はパチンコ機200の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機200においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部229〜233の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材236が取り付けられている。
【0319】
窓部214cの下方には、貸球操作部240が配設されている。貸球操作部240には、度数表示部241と、球貸しボタン242と、返却ボタン243とが設けられている。パチンコ機200の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部240が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部241はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン242は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿217に供給される。返却ボタン243は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿217に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部240が不要となるが、この場合には、貸球操作部240の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
【0320】
上皿217の下側に位置する下皿ユニット215には、その中央部に上皿217に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿250が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿250の右側には、球を遊技盤213の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル251が配設され、かかる操作ハンドル251の内部には球発射ユニット312aの駆動を許可するためのタッチセンサ251aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ251bと、操作ハンドル251の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。操作ハンドル251が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ251aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル251の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤213の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル251が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ251aおよび打ち止めスイッチ251bがオフとなっている。
【0321】
下皿250の正面下方部には、下皿250に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー252が設けられている。この球抜きレバー252は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿250の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー252の操作は、通常、下皿250の下方に下皿250から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿250の右方には、上述したように操作ハンドル251が配設され、下皿250の左方には灰皿53が取り付けられている。
【0322】
図23に示すように、遊技盤213は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板260に、球案内用の多数の釘や風車およびレール261,262、一般入賞口263、第1入球口264、可変入賞装置265、可変表示装置ユニット280等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠212の裏面側に取り付けられる。一般入賞口263、第1入球口264、可変入賞装置265、可変表示装置ユニット280は、ルータ加工によってベース板260に形成された貫通穴に配設され、遊技盤213の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤213の前面中央部分は、前面枠214の窓部214c(図22参照)を通じて内枠212の前面側から視認することができる。以下に、遊技盤213の構成について説明する。
【0323】
遊技盤213の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール262が植立され、その外レール262の内側位置には外レール262と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール261が植立される。この内レール261と外レール262とにより遊技盤213の前面外周が囲まれ、遊技盤213とガラスユニット216(図22参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤213の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤213の前面であって2本のレール261,262と円弧部材270とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
【0324】
2本のレール261,262は、球発射ユニット312aから発射された球を遊技盤213上部へ案内するために設けられたものである。内レール261の先端部分(図23の左上部)には戻り球防止部材268が取り付けられ、一旦、遊技盤213の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール262の先端部(図23の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム269が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム269に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール261の右下側の先端部と外レール262の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材270がベース板260に打ち込んで固定されている。
【0325】
遊技領域の正面視右側上部(図23の右側上部)には、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)237aと7セグメント表示器237bとが設けられた第1図柄表示装置237が配設されている。第1図柄表示装置237は、後述する主制御装置310で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機200の遊技状態の表示が行われる。複数のLED237aは、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、変動終了後の停止図柄として、第1入球口264への入球(始動入賞)に対して行われる抽選の結果に応じた図柄を点灯状態により示したり、保留回数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示器237bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED237aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機200の各種遊技状態を示唆することができる。
【0326】
尚、本パチンコ機200では、第1入球口264への入球に対して行われる抽選において、大当たりか否かの当否判定を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行い、ここで判定される大当たり種別としては、15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たりが用意されている。LED237aには、変動終了後の停止図柄として抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
【0327】
ここで、「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことであり、「2R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことである。また、「時短大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、低確率状態へ移行すると共に所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
【0328】
また、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率状態(確変中)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口264へ球が入球し易い遊技の状態を含む。一方で、「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口264へ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。なお、第2図柄の当たり確率を変更する代わりに、パチンコ機200の遊技状態に応じて、第1入球口264に付随する電動役物(図示せず)が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。
【0329】
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口263が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット280が配設されている。可変表示装置ユニット280には、第1入球口264への入球(始動入賞)をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す。)で構成された第3図柄表示装置281と、第2入球口267の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置283とが設けられている。
【0330】
第3図柄表示装置281は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置314によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置281の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。
【0331】
また、可変表示装置ユニット280には、第3図柄表示装置281の外周を囲むようにして、センターフレーム286が配設されている。本実施形態の第3図柄表示装置281は、主制御装置310の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置237で行われるのに対して、その第1図柄表示装置237の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置281を構成するようにしても良い。
【0332】
第1図柄表示装置237にて停止図柄が表示されるまでの間に球が第1入球口264へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置237により示されると共に保留ランプ285の点灯個数においても示される。保留ランプ285は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置281の上方に左右対称に配設されている。なお、本実施形態においては、第1入球口264への入球は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、保留ランプ285を削除し、第1入球口264への入球に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置281の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置237により保留回数が示されるので、保留ランプ285により点灯表示を行わないものとしても良い。
【0333】
第2図柄表示装置283は、球が第2入球口267を通過する毎に表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機200は、第2図柄表示装置283における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口264が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。球の第2入球口267の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置237により表示されると共に第2図柄保留ランプ284においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ284は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置281の下方に左右対称に配設されている。
【0334】
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置283において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置237及び第3図柄表示装置281の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ284の点灯を第3図柄表示装置281の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口267の通過は、第1入球口264と同様に、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置237により保留回数が示されるので、第2図柄保留ランプ284により点灯表示を行わないものとしても良い。
【0335】
可変表示装置ユニット280の下方には、球が入球し得る第1入球口264が配設されている。この第1入球口264へ球が入球すると遊技盤213の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置310で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置237のLED237aで示される。また、第1入球口264は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
【0336】
第1入球口264の下方には可変入賞装置265が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)265aが設けられている。パチンコ機200においては、主制御装置310での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置237のLED237aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置281に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口265aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
【0337】
この特定入賞口265aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口265aが所定時間開放される。この特定入賞口265aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
【0338】
可変入賞装置265は、具体的には、特定入賞口265aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口265aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口265aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
【0339】
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口265aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置237において大当たりに対応したLED237aが点灯した場合に、特定入賞口265aが所定時間開放され、その特定入賞口265aの開放中に、球が特定入賞口265a内へ入賞することを契機として特定入賞口265aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
【0340】
遊技盤213の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠214の小窓235(図22参照)を通じて視認することができる。
【0341】
更に、遊技盤213には、アウト口266が設けられている。いずれの入賞口263,264,265aにも入球しなかった球はアウト口266を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤213には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0342】
図24に示すように、パチンコ機200の背面側には、制御基板ユニット290,291と、裏パックユニット294とが主に備えられている。制御基板ユニット290は、主基板(主制御装置310)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置313)と表示制御基板(表示制御装置314)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット291は、払出制御基板(払出制御装置311)と発射制御基板(発射制御装置312)と電源基板(電源装置315)とカードユニット接続基板316とが搭載されてユニット化されている。
【0343】
裏パックユニット294は、保護カバー部を形成する裏パック292と払出ユニット293とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
【0344】
なお、主制御装置310、音声ランプ制御装置313及び表示制御装置314、払出制御装置311及び発射制御装置312、電源装置315、カードユニット接続基板316は、それぞれ基板ボックス300〜304に収納されている。基板ボックス300〜304は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
【0345】
また、基板ボックス300(主制御装置310)及び基板ボックス302(払出制御装置311及び発射制御装置312)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス300,302を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス300,302を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス300,302が開封されたかどうかを知ることができる。
【0346】
払出ユニット293は、裏パックユニット294の最上部に位置して上方に開口したタンク330と、タンク330の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール331と、タンクレール331の下流側に縦向きに連結されるケースレール332と、ケースレール332の最下流部に設けられ、払出モータ416(図25参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置333とを備えている。タンク330には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置333により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール331には、当該タンクレール331に振動を付加するためのバイブレータ334が取り付けられている。
【0347】
また、払出制御装置311には状態復帰スイッチ320が設けられ、発射制御装置312には可変抵抗器の操作つまみ321が設けられ、電源装置315にはRAM消去スイッチ322が設けられている。状態復帰スイッチ320は、例えば、払出モータ416(図25参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ321は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ322は、パチンコ機200を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
【0348】
次に、図25を参照して、本パチンコ機200の電気的構成について説明する。図25は、パチンコ機200の電気的構成を示すブロック図である。
【0349】
主制御装置310には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU401が搭載されている。MPU401には、該MPU401により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM402と、そのROM402内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM403と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置311や音声ランプ制御装置313などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置310から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置310からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
【0350】
主制御装置310では、大当たり抽選や第1図柄表示装置237および第3図柄表示装置281における表示の設定、第2図柄表示装置283における表示結果の抽選といったパチンコ機200の主要な処理を実行する。そして、RAM403には、これらの処理を制御するための各種カウンタが設けられている。ここで、図26を参照して、主制御装置310のRAM403内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置237および第3図柄表示装置281の表示の設定、第2図柄表示装置283の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置310のMPU401で使用される。
【0351】
大当たり抽選や第1図柄表示装置237および第3図柄表示装置281の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。また、第2図柄表示装置283の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
【0352】
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図34参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図40参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM403の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM403には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口264への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
【0353】
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜899)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜899の値を取り得るカウンタの場合は899)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
【0354】
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0〜899の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜899の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図34参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図40参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
【0355】
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口264に入賞したタイミングでRAM403の保留球格納エリアに格納される。そして、大当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM402に格納される大当たり乱数テーブル(図示せず)によって設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たり乱数テーブルによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定する。また、この大当たり乱数テーブルは、低確率時(確変中ではない期間)用と、その低確率時より大当たりとなる確率の高い高確率時(確変中)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、低確率時と高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。
【0356】
第1当たり種別カウンタC2は、大当たりの際の第1図柄表示装置237の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜9)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜9の値を取り得るカウンタの場合は9)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口264に入賞したタイミングでRAM403の保留球格納エリアに格納される。
【0357】
よって、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、第1図柄表示装置237に表示される停止図柄に対応した表示態様は外れ時のものとなる。
【0358】
一方で、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置237に表示される停止図柄に対応した表示態様は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ保留球格納エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。
【0359】
本実施形態のパチンコ機200における第1当たり乱数カウンタC1は、0〜899の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1では、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は3で、その値「7,307,582」が、低確率時大当たり乱数テーブルに格納されている。一方で、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は30で、その値「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が、高確率時大当たり乱数テーブルに格納されている。
【0360】
尚、本実施形態では、低確率時大当たり乱数テーブルに格納されている大当たりにとなる乱数の値と、高確率時大当たり乱数テーブルに格納されている大当たりとなる乱数の値とで、重複した値とならないように、それぞれの大当たりとなる乱数の値を設定している。ここで、大当たりとなる乱数の値としてパチンコ機200の状況にかかわらず常に用いられる値が存在すれば、その値が外部より入力されて、不正に大当たりを引き当てられやすくなる恐れがある。これに対して、本実施形態のように、状況に応じて(即ち、パチンコ機200が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、不正に対する抑制を図ることができる。
【0361】
また、本実施形態のパチンコ機200における第1当たり種別カウンタC2の値は、0〜9の範囲のループカウンタとして構成されている。この第1当たり種別カウンタC2において、乱数の値が「6,7,8,9」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する「15R確変大当たり」であり、一方で、第1当たり種別カウンタC2の値が「4,5」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する「2R確変大当たり」であり、また、第1当たり種別カウンタC2の値が「0,1,2,3」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態となる「時短大当たり」である。
【0362】
このように、本実施形態のパチンコ機200は、第1当たり種別カウンタC2が示す乱数の値によって、3種類の当たり種別(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり)が決定されるように構成されている。
【0363】
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置281で表示される演出のパターンが選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば98,99)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば90〜97の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば0〜89の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口264に入賞したタイミングでRAM403の保留球格納エリアに格納される。
【0364】
また、停止パターン選択カウンタC3に対応して、停止パターンの選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブル(図示せず)がROM402に設けられている。これは、現在のパチンコ機200の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか等に応じて、停止パターンの選択比率を変更するためである。
【0365】
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が0〜89と広いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が98,99と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も90〜97と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態であれば、第1入球口264への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が0〜79と狭いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。このテーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が80〜97と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、演出時間の長いリーチ表示を多く行うことできるので、第1入球口264への球の入球時間を確保でき、第3図柄表示装置281による変動表示が継続して行われ易くなる。尚、後者のテーブルにおいても、「前後外れリーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲は98,99に設定される。
【0366】
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置421や表示制御装置314により第3表示装置281で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図40参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
【0367】
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)267を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。即ち、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「5〜153」の範囲にある場合に当選と判定され、第2図柄表示装置283に停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第1入球口264が所定時間だけ開放される。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図34参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図40参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
【0368】
このように、RAM403には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置310では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置237および第3図柄表示装置281における表示の設定、第2図柄表示装置283における表示結果の抽選といったパチンコ機200の主要な処理を実行することができる。
【0369】
図25に戻り、説明を続ける。RAM403は、図26に図示した各種カウンタのほか、MPU401の内部レジスタの内容やMPU401により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。更にRAM403は、保留回数カウンタ403aを少なくとも有している。なお、RAM403は、パチンコ機200の電源の遮断後においても電源装置315からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM403に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
【0370】
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM403に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM403に記憶される情報に基づいて、パチンコ機200の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM403への書き込みはメイン処理(図40参照)によって電源遮断時に実行され、RAM403に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図39参照)において実行される。なお、MPU401のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路452からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU401へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図38参照)が即座に実行される。
【0371】
保留回数カウンタ403aは、第1入球口264への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置237で行われる変動表示(第3図柄表示装置281で行われる変動表示)の保留回数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この保留回数カウンタ403aは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口264へ球が入球されて変動表示の保留回数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図37のS1403参照)。一方、保留回数カウンタ403aは、第1入球口264への入球(始動入賞)に基づく変動表示が実行される毎に、1減算される(図35のS1204参照)。
【0372】
この保留回数カウンタ403aの値(即ち、保留回数)は、保留回数コマンドによって音声ランプ制御装置313に通知される(図37のS1411参照)。保留回数コマンドは、第1入球口264へ入球されて保留回数カウンタ403aが1加算される毎に、主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して送信される2バイト(16ビット)構成のコマンドである。音声ランプ制御装置313は、保留回数コマンドによって通知された保留回数カウンタ403aの値に基づいて、保留ランプ285を保留回数に応じた個数だけ点灯する。
【0373】
ここで、図27を参照して、保留回数コマンドの構成について説明する。図27は、保留回数コマンドのビット構成を説明した説明図である。尚、以下の説明において、2バイトのコマンドのうち、上位側のバイトを上位バイトと称し、下位側のバイトを下位バイトと称して説明する。また、各バイトにおいて、最上位ビット(MSB)を「第7ビット」とし、最下位ビット(LSB)を「第0ビット」として、説明を行う。
【0374】
保留回数コマンドは、図27に示すように、上位バイトの第7ビットから第4ビットが、固定値「0111」(2進数)で構成されており、これによって、本コマンドが保留回数コマンドであることを示す。音声ランプ制御装置313は、主制御装置310より受信したコマンドのうち、上位バイトの第7ビットから第4ビットの値を確認し、その値が「0111」(2進数)である場合に、受信したコマンドが保留回数コマンドであることを認識する(図44のS2007参照)。
【0375】
また、保留回数コマンドのうち、下位バイトは、保留回数で構成される。主制御装置310は、保留回数コマンドを音声ランプ制御装置313へ送信する場合に、第1入球口264への入球(始動入賞)によって1加算された保留回数カウンタ403aの値を、保留回数コマンドの下位バイトの第2ビットから第0ビットに当てはめる。また、保留回数コマンドの下位バイトの第7ビットから第3ビットには、すべて0を設定する。これにより、保留回数コマンドの下位バイト全体で、第1入球口264への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置237で行われる変動表示の保留回数を表すことができる。
【0376】
音声ランプ制御装置313は、主制御装置310から保留回数コマンドを受信すると、受信した保留回数コマンドの下位バイトから、主制御装置310に保留された変動表示の保留回数を抽出する(図44のS2008参照)。このように、音声ランプ制御装置313は、保留回数カウンタ403aが1加算される毎に主制御装置310より送信される保留回数コマンドによって、主制御装置310に保留された変動表示の保留回数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置313の保留回数カウンタ423aによって管理される変動表示の保留回数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置310に保留された実際の変動表示の保留回数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留回数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
【0377】
一方、保留回数コマンドは、第3図柄表示装置281に連続予告演出の表示を許可するか否かを音声ランプ制御装置313に指示する連続予告許可コマンドとしての役割も担っている。連続予告演出は、第1入球口264への入球(始動入賞)に伴って行われる抽選の結果が大当たりである可能性が高いことを示唆(予告)する予告演出の一種で、その入賞時に保留されている全ての変動演出(変動表示)にわたって、その変動演出と共に同一の又は関連する図柄が第3図柄表示装置281に表示される演出である。この連続予告演出が、保留されていた変動演出と共に第3図柄表示装置281において連続して表示されれば、保留されていた全ての変動演出が終了した後に大当たりとなる期待感を、遊技者に対して持たせることができる。
【0378】
保留回数コマンドにおける連続予告許可コマンドとしての役割は、図27に示すように、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビットで表わされる連続予告許可フラグと、上位バイトの第0ビットで表わされる連続予告後遊技状態フラグによって行われる。連続予告許可フラグは、第3図柄表示装置281に連続予告演出の表示を許可するか否かを示すもので、その値が「1」の場合に、第3図柄表示装置281に連続予告演出の表示を許可することを示し、「0」の場合に、第3図柄表示装置281に連続予告演出の表示を許可しないことを示す。また、連続予告後遊技状態フラグは、連続予告演出終了後の遊技状態(即ち、保留回数コマンドの送信トリガとなる第1入球口264への入球時に行われる当否判定の結果)が、「大当たり」および「外れ」のいずれであるかを示すもので、その値が「1」である場合に「大当たり」、「0」(2進数)である場合に「外れ」であることを示す。
【0379】
主制御装置310では、変動開始時に実行する大当たり抽選(図36のS1301参照)とは別に、保留回数コマンドの送信トリガとなる第1入球口264への入球時にも、第1当たり乱数カウンタC1,第1当たり種別カウンタC2,停止パターン選択カウンタC3の値を保留球格納エリアへ格納すると共に、その格納された各カウンタから、そのカウンタ値が大当たりであるか否かを判定する当否判定や、大当たり時の大当たり種別、また、外れ時の停止パターンが判定される。そして、連続予告許可フラグおよび連続予告後遊技状態フラグの設定は、その第1入球口264への入球時に行われる当否判定などの結果に基づいて行われる。
【0380】
例えば、判定の結果、「15R確変大当たり」である場合には、連続予告許可フラグが「1」、連続予告後遊技状態フラグが「1」に設定され(図37のS1407参照)、「前後はずれリーチ」である場合には、連続予告許可フラグが「1」、連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される(図37のS1409参照)。また、それ以外の場合には、連続予告許可フラグの値が「0」、連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される(図37のS1410参照)。このように、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合、若しくは、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合に限り、連続予告許可フラグの値が「1」に設定される。これにより、連続予告演出が第3図柄表示装置281に表示された場合、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
【0381】
保留回数コマンドが音声ランプ制御装置313によって受信されると、音声ランプ制御装置313は、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(即ち、連続予告許可フラグ)の値を確認し、その値が「1」であれば、所定の確率で連続予告演出の開始を決定する(図45のS2107参照)。このとき、音声ランプ制御装置313は、連続予告演出の開始を決定する所定の確率(以下、「連続予告決定確率」と称する。)が、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(即ち、連続予告後遊技状態フラグ)の値に応じて変更されるように構成されている(図45のS2103〜S2105参照)。この所定の確率の変更については、図28を参照して後述する。
【0382】
このように、連続予告演出に係る処理のうち、主制御装置310では、第1入球口264へ入球されたときに行われる判定の結果に基づく連続予告演出の許可判断だけを行い、その判断結果を連続予告許可フラグとして保留回数コマンドに含めて音声ランプ制御装置313に送信する。そして、音声ランプ制御装置313では、保留回数コマンドの連続予告許可フラグの値に基づいて、実際の連続予告演出開始の決定や連続予告演出の態様の設定を行う。これにより、主制御装置310における処理を、パチンコ機200の最も重要な処理である、第1入球口264への入球に基づき遷移すべき遊技状態を抽選する抽選処理に集中させることができる一方、音声ランプ制御装置313に処理能力の高いMPU421を使用すれば、連続予告演出の演出態様を多種多様に設定することができる。
【0383】
また、主制御装置310では、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合、若しくは、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合に、連続予告演出を音声ランプ制御装置313に対して連続予告演出を許可する連続予告許可フラグを保留回数コマンドに含めて送信する。即ち、第1入球口264へ入球されたときに行われる判定の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、主制御装置310において連続予告演出が許可され、その情報が音声ランプ制御装置313に送信されるので、音声ランプ制御装置313では、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができる。これにより、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われることにより、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
【0384】
また、連続予告演出が許可される場合に、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」に設定された上で、保留回数コマンドが音声ランプ制御装置313に送信されるので、この保留回数コマンド1つで、保留回数と連続予告許可フラグとの2つの情報を、主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して送信することができる。これにより、音声ランプ制御装置313において、連続予告演出の実行が許可されたことを正確に把握することができるのに加え、連続予告演出が加えられる保留された変動演出の数(保留回数)を正確に把握することができる。よって、変動演出の保留回数と、連続予告許可フラグとが別のコマンドによって主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して送信される場合と比較して、音声ランプ制御装置313における制御を容易にすることができる。
【0385】
更に、本実施形態における保留回数コマンドは、連続予告後遊技状態フラグも含まれているので、変動演出の保留回数および連続予告許可フラグに加え、連続予告後遊技状態フラグに関する情報も、音声ランプ制御装置313に対して、正確に把握させることができる。よって、連続予告後遊技状態フラグに基づいて容易に連続予告決定確率を変更したり、連続予告演出態様を選定したりすることができる。よって、変動演出の保留回数、連続予告演出の許可情報、及び、連続予告演出後の遊技状態に基づく情報の3つが主制御装置310から音声ランプ制御装置313に送信される場合に、保留回数コマンド1つにそれらを含めることによって、音声ランプ制御装置313における制御を容易にすることができる。
【0386】
図25に戻り、説明を続ける。主制御装置310のMPU401には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン404を介して入出力ポート405が接続されている。入出力ポート405には、払出制御装置311、音声ランプ制御装置313、第1図柄表示装置237、第2図柄表示装置283、第2図柄保留ランプ284、特定入賞口265aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド409が接続され、MPU401は、入出力ポート405を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。また、入出力ポート405には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ408や、電源装置315に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路453が接続され、MPU401は各種スイッチ408から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路453より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
【0387】
払出制御装置311は、払出モータ416を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU411は、そのMPU411により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM412と、ワークメモリ等として使用されるRAM413とを有している。
【0388】
払出制御装置311のRAM413は、主制御装置310のRAM403と同様に、MPU411の内部レジスタの内容やMPU411により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM413は、パチンコ機200の電源の遮断後においても電源装置315からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM413に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置310のMPU401と同様、MPU411のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路452から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU411へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図38参照)が即座に実行される。
【0389】
払出制御装置311のMPU411には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン414を介して入出力ポート415が接続されている。入出力ポート415には、主制御装置310や払出モータ416、発射制御装置312などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置311には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置311に接続されるが、主制御装置310には接続されていない。
【0390】
発射制御装置312は、主制御装置310により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル251の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット312aを制御するものである。球発射ユニット312aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル251に触れていることをタッチセンサ251aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ251bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル251の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル251の操作量に応じた強さで球が発射される。
【0391】
音声ランプ制御装置313は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)426における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部229〜233、表示ランプ234、保留ランプ285など)427における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や連続予告演出といった表示制御装置314で行われる第3図柄表示装置281の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU421は、そのMPU421により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM422と、ワークメモリ等として使用されるRAM423とを有している。
【0392】
音声ランプ制御装置313のMPU421には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン424を介して入出力ポート425が接続されている。入出力ポート425には、主制御装置310、表示制御装置314、音声出力装置426、ランプ表示装置427、振動センサ428、枠ボタン222などがそれぞれ接続されている。
【0393】
音声ランプ制御装置313は、枠ボタン222からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン222が操作された場合は、第3図柄表示装置281で表示されるステージを変更したり、変動表示(変動演出)の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更するように、音声出力装置426、ランプ表示装置427を制御し、また、表示制御装置314へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背景画像を第3図柄表示装置281に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背景画像変更コマンドを表示制御装置314へ送信する。
【0394】
また、振動センサ428は、遊技板213の裏面に取り付けられている。パチンコ機200では、入球口への入球が遊技状態を決定する重要な要因となるので、振動によって球の流れを変え、意図的に入球口への入球が行われることを阻止する必要がある。そこで、振動センサ428の出力から、遊技者などによってパチンコ機200に振動が与えられたと判断される場合は、その振動エラーを伝えるエラーコマンドを表示制御装置314に送信する。表示制御装置314では、受信したエラーコマンドによって示されるエラーの種類(例えば、振動エラー)に応じたエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置281に遅滞無く表示させる制御が行われる。
【0395】
音声ランプ制御装置313のROM422には、連続予告判定テーブル422aが少なくとも格納されている。また、RAM423には、保留回数カウンタ423a、連続予告判定カウンタ423b、連続予告回数レジスタ423c、連続予告回数カウンタ423d、連続予告態様カウンタ423e、連続予告態様フラグ423fが少なくとも設けられている。ここでは、説明の便宜上、先に連続予告判定カウンタ423b、連続予告判定テーブル422aについて説明し、次いで、残りの各カウンタやフラグ、レジスタについて説明する。
【0396】
連続予告判定カウンタ423bは、連続予告演出開始の決定に使用するループカウンタで、音声ランプ制御装置313のコマンド判定処理(図44参照)の実行毎に1回更新される。連続予告判定カウンタ423bの更新は、例えば、0〜127の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり127)に達した後0に戻ることによって行われる。
【0397】
音声ランプ制御装置313は、主制御装置310より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、連続予告判定カウンタ423bの値と、後述する連続予告判定テーブル422aとに基づいて、連続予告演出の開始を決定する(図45のS2106、S2107参照)。
【0398】
連続予告判定テーブル422aは、主制御装置310より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合、即ち、主制御装置310から第3図柄表示装置281における連続予告演出の表示を許可する通知があった場合に、「連続予告決定確率」を設定するためのテーブルである。ここで、連続予告決定確率は、連続予告演出の表示を許可する通知を受けた場合に、第3図柄表示装置281に連続予告演出を開始させることを決定する確率である。音声ランプ制御装置313は、連続予告判定テーブル422aと、連続予告判定カウンタ423bの値とを比較し、連続予告判定カウンタ423bの値が連続予告判定テーブル422aで示される範囲にあるときに、第3図柄表示装置281に連続予告演出を開始させることを決定する(図45のS2106、S2107参照)。
【0399】
ここで、図28を参照して、連続予告判定テーブル422aの詳細について説明する。図28は、連続予告判定テーブル422aの内容を模式的に示した模式図である。連続予告判定テーブル422aは、図28に示すように、大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2の2つのテーブルを有している。音声ランプ制御装置313は、主制御装置310より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(連続予告後遊技状態フラグ)に応じて、連続予告決定確率の設定に用いるテーブルを、連続予告判定テーブル422aにある2つのテーブルから1つ選択する。即ち、連続予告後遊技状態フラグが「1」(連続予告演出終了後の遊技状態が「大当たり」)である場合、大当たり時連続予告判定テーブル422a1を選択し、連続予告後遊技状態フラグが「0」(連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」)である場合、外れ時連続予告判定テーブル422a2を選択する(図45のS2103〜S2105参照)。これにより、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」であるか、「外れ」であるか)に応じて、連続予告決定確率を変更できる。
【0400】
大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2は、いずれも、音声ランプ制御装置313内の保留回数カウンタ423a(主制御装置310に保留された変動演出の保留回数)が取り得る各値「1」〜「4」に対応付けて、連続予告演出の開始を決定する連続予告判定カウンタ423bの範囲(以下、「連続予告決定範囲」と称する。)をそれぞれ規定している。
【0401】
例えば、図28に示した例では、大当たり時連続予告判定テーブル422a1は、保留回数カウンタ423aの値「1」に対応付けて連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「2」に対応付けて連続予告決定範囲として「0〜15」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜63」を規定する。
【0402】
また、外れ時連続予告判定テーブル422a2は、保留回数カウンタ423aの値「1」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「2」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜9」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜25」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定する。
【0403】
音声ランプ制御装置313は、主制御装置310より保留回数コマンドを受信し、その受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、連続予告決定確率を設定するためのテーブルとして、大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2のいずれかを選択すると、その選択した連続予告判定テーブルから、その時点における保留回数カウンタ423aの値に対応付けられた連続予告決定範囲を特定し、その時点における連続予告判定カウンタ423bの値が連続予告決定範囲に含まれる場合に、連続予告演出の開始を決定する。
【0404】
さて、図28の例における大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2は、いずれも、保留回数カウンタ423aの値が大きくなるほど、連続予告決定範囲が広くなるように規定されているが、連続予告決定範囲が広ければ、連続予告演出を行うとの決定がされ易くなり、連続予告決定確率が高くなるので、大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2は、ともに、主制御装置310における変動表示の保留回数が多いほど、連続予告決定確率が高くなるように規定されている、ということができる。ここで、連続予告演出は、連続予告演出が決定されたときに保留されている全ての変動演出にわたって行われるものであるので、保留回数が大きいほど連続予告決定確率を高く設定することにより、一の連続予告演出に含まれる変動演出の数が多くなる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、連続する多くの変動演出にわたって連続予告演出が行われるほど、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。また、変動表示の保留回数は、一般的に小さい値をとることが多いため、保留回数が小さい場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、保留回数が大きくなった場合に、連続予告演出が行われやすくすることができる。
【0405】
また、図28の例における大当たり時連続予告判定テーブル422a1と外れ時連続予告判定テーブル422a2とを比較した場合、同一の保留回数カウンタ423aの値に対応付けられた連続予告決定範囲は、大当たり時連続予告判定テーブル422a1のほうが外れ時連続予告判定テーブル422a2よりも同一または広くなるように規定されている。即ち、連続予告演出終了後の遊技状態が「大当たり」となる場合における連続予告決定確率は、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」となる場合における連続予告決定確率と同一か、それよりも高くなるように設定される。これにより、第3図柄表示装置281において連続予告演出が表示された場合に、連続予告演出終了後に遊技状態が「大当たり」となる可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができるので、遊技者に対して、高い期待感を持たせることができる。また、通常、連続予告演出終了後の遊技状態(即ち、第1入球口264への入球時に行われる判定の結果)が、「大当たり」となる確率は、「外れ」となる確率よりも小さく設定されているので、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」の場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、「大当たり」の場合には、連続予告演出が行われやすくすることができる。
【0406】
このように、主制御装置310では、第1入球口264へ入球されたときに行われる当否判定の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、連続予告演出の許可判断が行われ、その判断結果が保留回数コマンドの連続予告許可フラグとして、音声ランプ制御装置313に通知される。そして、音声ランプ制御装置313は、その判断結果(保留回数コマンドの連続予告許可フラグの値)および種々の条件に応じて、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができるので、連続予告演出の実行を多種多様な条件で行わせることができる。これにより、連続予告演出が行われた場合に、遊技者に対して、様々な期待感を持たせることができる。また、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われるので、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
【0407】
図25に戻り、説明を続ける。RAM423の保留回数カウンタ423aは、第1図柄表示装置237(および第3図柄表示装置281)で行われる変動演出(変動表示)であって、主制御装置310において保留されている変動演出の保留回数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。音声ランプ制御装置313は、第1入球口264への入球によって変動表示の保留回数が追加されたときに主制御装置310より送信される保留回数コマンドを受信した場合に、その保留回数コマンドの下位バイトに格納された、主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値(即ち、主制御装置310に保留された変動表示の保留回数)を保留回数カウンタ423aに格納する(図44のS2008参照)。
【0408】
また、音声ランプ制御装置313は、主制御装置310からの変動表示の指示コマンドである変動パターンコマンドを受信し、その受信に伴って第3図柄表示装置281における変動表示の態様を設定すると、保留回数カウンタ423aの値を1減算する(図47のS2207参照)。このように、主制御装置310より送信されるコマンドに従って、保留回数カウンタ423aの値を更新するので、主制御装置310の保留回数カウンタ403aと同期させながら、その値を更新することができる。
【0409】
保留回数カウンタ423aの値は、保留ランプ285の点灯処理に用いられる。即ち、4つ設けられた保留ランプ285のうち、保留回数カウンタ423aの値に応じた個数の保留ランプ285だけが点灯され、残りの保留ランプ285は消灯される(図42のS1905参照)。また、保留回数カウンタ423aの値は、連続予告判定テーブル422a(大当たり連続予告判定テーブル422a1または外れ時連続予告判定テーブル422a2のいずれか一方)から、連続予告決定範囲を保留回数に応じて設定する場合にも用いられる(図45のS2106参照)。更に、保留回数カウンタ423aの値は、連続予告演出の実行が決定された場合における連続予告回数レジスタ423cの設定にも用いられる(図45のS2108参照)。
【0410】
連続予告回数レジスタ423cは、連続予告演出の実行回数を規定するレジスタである。音声ランプ制御装置313は、主制御装置310から受信した保留回数コマンドに基づいて連続予告演出の開始が決定されると、そのときの保留回数カウンタ423cの値を連続予告回数レジスタ423cに格納することで、その連続予告演出の決定時点で保留されていた全ての変動演出に対して連続予告演出が実行されるように、連続予告演出の実行回数が規定される(図45のS2108参照)。
【0411】
連続予告回数カウンタ423dは、連続予告演出の実行回数を計数するカウンタである。この連続予告回数カウンタ423dの初期値は0に設定され、主制御装置110から受信した保留回数コマンドに基づいて連続予告演出の開始が決定されると、連続予告演出回数カウンタ223dは1に設定される(図45のS2109参照)。
【0412】
そして、主制御装置310からの変動演出の指示コマンドである変動パターンコマンドを受信した場合に、MPU421によって連続予告演出回数カウンタ223dが参照され、その値が0以外の値を示す間、第3図柄表示装置281にて連続予告演出が行われるように設定されると共に、連続予告態様フラグ423f、連続予告回数レジスタ423c及び連続予告回数カウンタ423dの値に基づいて、連続予告演出の演出態様が決定される(図48参照)。また、連続予告回数カウンタ423dの値が0である場合は、連続予告演出の開始決定がなされていないので、連続予告演出を未実行に設定する(図48のS2252参照)。
【0413】
連続予告演出の態様が設定されると、連続予告回数カウンタ423dの更新処理が行われ(図48のS2263参照)、更新前の連続予告回数カウンタ423dの値が0の場合、即ち、連続予告演出の開始決定がなされていない場合は、引き続き連続予告回数カウンタ423dの値が0に保持される。
【0414】
また、更新前の連続予告回数カウンタ423dの値が0以外で且つ連続予告回数レジスタ423cの値と等しくない場合、連続予告回数カウンタ423dの値を1増やし、更新前の連続予告回数カウンタ423dの値が0以外で且つ連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合は、連続予告回数カウンタ423dの値を0にリセットする。これにより、連続予告演出が連続予告回数レジスタ423cによって規定された実行回数だけ実行されるように、連続予告演出の態様が設定される。
【0415】
ここで、連続予告回数レジスタ423cの値は、上述したように、連続予告演出の開始が決定された時点の保留回数カウンタ423aの値、即ち、その時点において主制御装置110にて保留されている変動演出の保留回数である。よって、連続予告回数カウンタ423dの更新処理を上述のように行うことによって、連続予告演出の開始が決定された時点で主制御装置110において保留されていた全ての変動演出に対して連続予告演出の態様が設定され、連続してその連続予告演出が第3図柄表示装置281に表示させることができる。そして、連続予告演出の決定は、連続予告演出終了後の遊技状態に基づいて行われるので、連続予告演出を通じて、遊技者に対して連続予告演出終了後に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
【0416】
連続予告態様カウンタ423eは、連続予告演出の演出態様の選定に使用するカウンタである。本パチンコ機200では、第3図柄表示装置281に表示される連続予告演出の演出態様として、2種類の態様が用意されている。そのうち、1の態様は、ステップアップ演出型の連続予告演出であり、別の態様は、同一演出型の連続予告演出である。
【0417】
ステップアップ型の連続予告演出は、最初の変動演出中に「タマゴ」を表示し、