(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021004087
(43)【公開日】20210114
(54)【発明の名称】ケーブルの結束固定具
(51)【国際特許分類】
   B65D 63/10 20060101AFI20201211BHJP
   F16B 2/08 20060101ALI20201211BHJP
【FI】
   !B65D63/10 J
   !F16B2/08 U
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】2019120340
(22)【出願日】20190627
(71)【出願人】
【識別番号】000108708
【氏名又は名称】タキゲン製造株式会社
【住所又は居所】東京都品川区西五反田1丁目24番4号
(74)【代理人】
【識別番号】100078950
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 忠
(72)【発明者】
【氏名】中村 晃
【住所又は居所】東京都品川区西五反田1丁目24番4号 タキゲン製造株式会社内
【テーマコード(参考)】
3E085
3J022
【Fターム(参考)】
3E085AC10
3E085AD06
3E085BA23
3E085BB34
3E085BD03
3E085BD08
3E085BF07
3E085BG02
3J022DA11
3J022EA15
3J022EC14
3J022FA01
3J022FA05
3J022FB02
3J022FB12
3J022FB17
3J022GA03
3J022GB45
3J022GB75
(57)【要約】
【課題】多数のケーブルを鉄部側面に確実に吸着固定でき、しかも薬液に対する高い耐腐食性を有するケーブル結束具を提供する。
【解決手段】ケーブル結束具1は、面ファスナー21,22を有するベルト2と磁気吸着体3を具備する。磁気吸着体3は、耐薬品性合成樹脂製のケース4と、これに螺合される耐薬品性合成樹脂製のキャップ5と、バックヨーク6、磁石7、パッキング8を具備する。ケース4は、蓋部41、ベルト挿通部42、周壁部43を具備する。キャップ5は、周壁部51、内側フランジ部52、円形開放部53を具備する。バックヨーク6はケース4の周壁部43の内側に嵌合する。パッキング8は、耐薬品性ゴム弾性体からなり、周壁部81、外側フランジ部82、底板部53を具備する。磁石7は、パッキング8の周壁部81の内側に嵌合する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の形状に湾曲させて両端部を接続可能な面ファスナーを有するベルトと、
前記ベルトを挿通させるベルト挿通部を有し、磁石を内蔵する磁気吸着体とを具備し、
前記磁気吸着体は、耐薬品性を有する合成樹脂製のケースと、当該ケースに螺合される同じく耐薬品性を有する合成樹脂製のキャップと、当該キャップと前記ケースとの間に介設されるバックヨーク、磁石及びパッキングとを具備し、
前記ケースは、円盤状の蓋部と、当該蓋部の一面側に形成される前記ベルト挿通部と、前記蓋部の他面側の周縁に沿って突出し外周にねじ溝を有する偏平円筒状の周壁部と、当該周壁部の基端の外周と前記蓋部との間に形成される段部とを具備し、
前記キャップは、前記ケースの周壁部のねじ溝に螺合するねじ溝を内周に有する偏平円筒状の周壁部と、当該周壁部の一端側内周に形成される円環状の内側フランジ部と、当該内側フランジ部に囲まれる円形開放部とを具備し、
前記バックヨークは前記ケースの周壁部の内側に嵌合する円盤状に形成され、
前記パッキングは、耐薬品性を有するゴム弾性体からなり、前記キャップの円形開放部の内側に嵌合する偏平円筒状の周壁部と、当該周壁部の一端側外周部に形成される円環状の外側フランジ部と他端側を閉じる円形の底板部とを具備し、
前記磁石は、前記パッキングの周壁部の内側に嵌合する円盤状に形成され、
前記ケースに前記キャップが螺合されるとき、前記パッキングの外側フランジ部が前記キャップの内側フランジ部と前記ケースの周壁部の端面との間に気密に挟持され、前記キャップの周壁部の端面が前記ケースの段部に気密に当接し、前記パッキングの底板部が前記キャップの円形開放部から外側へ突出するように構成されることを特徴とするケーブルの結束固定具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器等に接続される多数のケーブルを状況に応じて容易に結束してベッド等の機器の鉄部の側面に吸着固定する結束具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ケーブル等を結束して壁面等に固定することができることができる磁石付きベルトが提案されている。この磁石付きベルトは、両端部に面ファスナーを有して任意の形状に湾曲させることができるベルトと、このベルトに取り付けられる磁石とを備える。磁石は、ベルトの表面から裏面に貫通する貫通孔に挿通された軸体をかしめ加工することでベルトに取り付けられる。ベルトは、取り付けられている磁石に対して、貫通孔を中心として旋回可能となるように結合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−238294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、医療現場では、多数の電気機器が使用され、それにつながる多数のケーブルが床面上に延びることがある。床面上に絡み合って延びるケーブルは、医療活動の妨げとなるので、これを結束して固定し、活動の妨げとならない場所に導くことができ、しかも消毒液等の薬液に曝されても腐食等しない結束具が望まれる。
上記従来の磁石付きベルトは、磁石やヨークが外部にむき出しで消毒液による洗浄等により腐食が生じやすいし、ベッドの側面のような垂直面に吸着させた場合、滑って移動、離脱しやすいという問題点がある。
したがって、本発明は、多数のケーブルを機器の使用状況に応じて容易に結束、解放可能で、垂直の鉄部側面に確実に吸着固定でき、しかも薬液に対する高い耐腐食性を有するケーブル結束具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、添付図面の符号を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するための、本発明のケーブル結束具1は、任意の形状に湾曲させて両端部を接続可能な面ファスナー21,22を有するベルト2と、このベルト2を挿通させるベルト挿通部42を有し、磁石7を内蔵する磁気吸着体3とを具備する。磁気吸着体3は、耐薬品性を有する合成樹脂製のケース4と、このケース4に螺合される同じく耐薬品性を有する合成樹脂製のキャップ5と、このキャップ5とケース4との間に介設されるバックヨーク6、磁石7及びパッキング8とを具備する。ケース4は、円板状の蓋部41と、この蓋部41の一面側に形成されるベルト挿通部42と、蓋部41の他面側の周縁に沿って突出し外周にねじ溝44を有する偏平円筒状の周壁部43と、この周壁部43の基端の外周と蓋部41との間に形成される段部45とを具備する。キャップ5は、ケース4の周壁部のねじ溝44に螺合するねじ溝54を内周に有する偏平円筒状の周壁部51と、この周壁部51の一端側内周に形成される円環状の内側フランジ部52と、この内側フランジ部52に囲まれる円形開放部53とを具備する。バックヨーク6はケース4の周壁部43の内側に嵌合する円盤状に形成される。パッキング8は、耐薬品性を有するゴム弾性体からなり、キャップ5の円形開放部53に嵌合する偏平円筒状の周壁部81と、この周壁部81の一端側外周部に形成される円環状の外側フランジ部82と他端側を閉じる円形の底板部53とを具備する。磁石7は、パッキング8の周壁部81の内側に嵌合する円盤状に形成される。ケース4にキャップ5が螺合されるとき、パッキング8の外側フランジ部82がキャップ5の内側フランジ部52とケース4の周壁部43の端面44との間に気密に挟持され、キャップ5の周壁部51の端面55がケース4の段部45に気密に当接し、パッキング8の底板部83がキャップ5の円形開放部53から外側へ突出するように構成される。
【発明の効果】
【0006】
本発明のケーブル結束具は、多数のケーブルを機器の使用状況に応じて容易に結束、解放可能で、結束するケーブル増減に柔軟に対応できる。ゴム弾性体からなるパッキングの底板部がキャップの円形開放部から外側へ突出して、機器の垂直の側面に当接するので、高い摩擦力を持って確実に取り付け面に吸着固定でき、しかも磁石とバックヨークが、ケース、キャップ、パッキングの三者により磁気吸着体の内部に気密に封止されるので、薬液に対する高い耐腐食性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係るケーブル結束具の分解斜視図である。
【図2】図1のケーブル結束具の組立斜視図である。
【図3】図1のケーブル結束具の分解断面図である。
【図4】図1のケーブル結束具の組立断面図である。
【図5】図1のケーブル結束具の使用状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
ケーブル結束具1は、任意の形状に湾曲させて両端部を接続可能な面ファスナーを有するベルト2と、このベルトを着脱することができる磁気吸着体3とを具備する。ベルト2は、耐薬品性を有する合成樹脂製で、表裏の全面に面ファスナー21,22を備えている。磁気吸着体3は、概略円盤状で、内部に磁石が封入されている。
【0009】
磁気吸着体3は、耐薬品性を有する合成樹脂製のケース4と、このケース4に螺合される同じく耐薬品性を有する合成樹脂製のキャップ5と、このキャップ4とケース5との間に介設されるバックヨーク6、磁石7及びパッキング8を具備する。
【0010】
ケース4は、円板状の蓋部41と、この蓋部41の概略円形の一面側に形成されるベルト挿通部42と、他面側の周縁に沿って突出する偏平円筒状の周壁部43とを具備する。この周壁部43の外周にはねじ溝44が、またその基端の外周と蓋部41との間には、段部45が形成される。
【0011】
キャップ5は、偏平円筒状の周壁部51と、内側フランジ部52と、円形開放部53とを具備する。
【0012】
周壁部51の内周には、ケース4の周壁部43のねじ溝44に螺合するねじ溝54が形成される。内側フランジ部52は、周壁部51の一端側内周に円環状に形成され、その内側に円形開放部53が形成される。
【0013】
バックヨーク6は、ケース4の周壁部43の内側に嵌合する円盤状に形成される。
【0014】
パッキング8は、耐薬品性を有するゴム弾性体からなり、キャップ5の円形開放部53に嵌合する偏平円筒状の周壁部81と、この周壁部81の一端側外周部に形成される円環状の外側フランジ部82と、他端側を閉じる円形の底板部83とを具備する。
【0015】
磁石7は、パッキング8の周壁部81の内側に嵌合する円盤状に形成される。
【0016】
ケース4にキャップ5が螺合されるとき、パッキング8の外側フランジ部82がキャップ8の内側フランジ部52とケース4の周壁部43の端面46との間に気密に挟持され、またキャップ5の周壁部51の端面55がケース4の段部45に気密に当接する。パッキング8の底板部83はキャップ5の円形開放部53から外側へわずかに突出するように構成される。
【0017】
図5に示す使用例では、医療機器につながる複数のケーブルCを、その延長途上の所要箇所でバンド2で結束し、ベッドBの鉄部側面あるいは底面の任意の位置に磁気吸着体3を吸着させて整然と導くことができる。
【0018】
ケーブル結束具1は、ベルト2の締結位置を調整することで、機器につながるケーブルの数に応じて柔軟にこれを結束することができる。ゴム弾性体からなるパッキング8の外側フランジ部82は、螺合されるケース4とキャップ2との間で良好な気密性を保持する。円形開放部53から外側へ突出する底板部83は、吸着させる機器の側面に当接し、高い摩擦力を提供する。磁石7とバックヨーク6は、ケース4、キャップ5、パッキング8の三者により磁気吸着体3の内部に気密に封止されるので、薬液に対する高い耐腐食性を有する。ケース4とキャップ5が螺号により結合されるので、組立は容易であるが、吸着面に対する引き剥がし操作の繰り返しによっても容易に解離することがない。
【符号の説明】
【0019】
1 ケーブル結束具
2 ベルト
21 面ファスナー
22 面ファスナー
3 磁気吸着体
4 ケース
41 円板状の蓋部
42 バンド挿通部
43 周壁部
44 ねじ溝
45 段部
46 周壁部の端面
5 キャップ
51 周壁部
52 内側フランジ部
53 円形開放部
54 ねじ溝
55 周壁部の端面
6 ヨーク
7 磁石
8 パッキング
81 周壁部
82 外側フランジ部
83 底板部
C ケーブル
B ベッド
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】