(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021004495
(43)【公開日】20210114
(54)【発明の名称】受け具および開閉装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 5/00 20170101AFI20201211BHJP
   E05F 5/02 20060101ALI20201211BHJP
【FI】
   !E05F5/00 B
   !E05F5/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】2019118932
(22)【出願日】20190626
(71)【出願人】
【識別番号】000137959
【氏名又は名称】株式会社ムラコシ精工
【住所又は居所】東京都小金井市緑町5丁目6番35号
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】横山 辰朗
【住所又は居所】東京都小金井市緑町5丁目6番35号 株式会社ムラコシ精工内
(57)【要約】
【課題】引戸等の建て付けに誤差があっても受け具とクローザとの間隔調整が不要な受け具及び開閉装置を提供する。
【解決手段】開閉体(3)と該開閉体を移動自在に案内する固定部材(2)の一方に取り付けられる受け具(10)は、基部(110)を有する固定部(100)と、固定部に対して、開閉体の開閉方向に沿った方向へ移動するとともに基部に接離する方向に移動するように、移動自在に設けられた可動部(200)と、可動部に設けられ、開閉体が所定位置に移動したときに、係合部材(10)に捕捉される被捕捉部(300)と、可動部に設けられ、開閉体が所定位置に移動したときに係合部材と当接する当接部(400)と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉体と該開閉体を移動自在に案内する固定部材の一方に取り付けられる受け具であって、
前記開閉体と前記固定部材の一方に取り付けられる基部を有する固定部と、
前記固定部に対して、前記開閉体の開閉方向に沿った方向へ移動するとともに前記基部へと近づく又は前記基部から遠ざかる方向へ移動するように、移動自在に設けられた可動部と、
前記可動部に設けられ、前記開閉体が所定位置に移動したときに、前記開閉体と前記固定部材の他方に取り付けられた係合部材に捕捉される被捕捉部と、
前記可動部に設けられ、前記開閉体が所定位置に移動したときに前記係合部材と当接する当接部と、
を備えることを特徴とする受け具。
【請求項2】
前記当接部は、前記開閉体の開閉方向に沿った前記可動部の一端に設けられており、
前記可動部は、前記固定部に対して、前記開閉体の開閉方向に沿った方向であって、該可動部の一端から他端に向けて移動するとともに前記基部へと近づく方向へ移動するように、移動自在に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の受け具。
【請求項3】
前記当接部は、前記係合部材と当接する当接面を有し、
前記当接面は、前記係合部材と当接したときに、前記係合部材から、前記開閉体の開閉方向に沿った方向であって、前記可動部の一端から他端に向けて押圧されることを特徴とする請求項1又は2に記載の受け具。
【請求項4】
前記当接面は、前記可動部の一端から他端に向かうにつれて前記係合部材に近づくテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の受け具。
【請求項5】
前記固定部は、前記基部から延びる一対の側壁を有し、
前記可動部は、前記一対の側壁の間に配置されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の受け具。
【請求項6】
前記一対の側壁の少なくとも一方には、ガイド孔が形成されており、
前記ガイド孔は、前記開閉体の開閉方向に沿った前記可動部の一端から他端に向かうにつれて前記基部に近づく方向に直線状に延びる長孔である
ことを特徴とする請求項5に記載の受け具。
【請求項7】
前記固定部に設けられ、前記固定部と前記可動部との間に設けられ、前記可動部が前記基部から遠ざかる方向に該可動部を押圧する付勢部を備えることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一項に記載の受け具。
【請求項8】
開閉体と該開閉体を移動自在に案内する固定部材の一方に取り付けられる被係合部材と、前記開閉体と前記固定部材の他方に取り付けられ、前記被係合部材を係合する係合部材とを有する開閉装置であって、
前記被係合部材は、
前記開閉体と前記固定部材の一方に取り付けられる基部を有する固定部と、
前記固定部に対して、前記開閉体の開閉方向に沿った方向へ移動するとともに前記基部へと近づく又は前記基部から遠ざかる方向へ移動するように、移動自在に設けられた可動部と、
前記可動部に設けられ、前記開閉体が所定位置に移動したときに前記係合部材に捕捉される被捕捉部と、
前記可動部に設けられ、前記開閉体が所定位置に移動したときに前記係合部材と当接する当接部と、
を備えることを特徴とする開閉装置。
【請求項9】
前記係合部材は、
前記開閉体の開閉方向に沿った方向に延び、前記被捕捉部が進退自在とされたガイド溝と、
前記ガイド溝内に進入した前記被捕捉部を捕捉する捕捉部と、
を備えることを特徴とする請求項8に記載の開閉装置。
【請求項10】
前記可動部は、突起を有し、
前記係合部材は、前記突起を前記開閉体の開閉方向に沿った方向へ移動自在に収容し、前記突起が前記ガイド部に収容されたときに、前記可動部の前記開閉体の開閉方向に交差する前記開閉体の上下方向、前後方向の少なくとも一方への移動を規制するガイド部を備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受け具および開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
部屋やクローゼット等の出入口を開閉するために設けられている引戸は、戸枠に移動自在に取り付けられている。引戸を閉じる際に、引戸に必要以上の力を加えてしまうと、引戸が戸枠に衝突し、その勢いで引戸が逆戻りしてしまう。このような現象を防止するため、大きな力で引戸を閉じた場合であっても、引戸の勢いを吸収してソフトに引戸を閉じることができる閉塞装置が知られている。閉塞装置は、例えば、戸枠に設けられた受け具と、引戸に設けられたクローザと、を備えており、クローザの一部が受け具に係止されることで、引戸の衝撃を減らすことができる。このような閉塞装置においては、その機能を発揮するために受け具とクローザとの確実な係合が必須であり、引戸を戸枠に取り付ける施工現場等においては、受け具とクローザの間隔を適切に調整する必要がある。
このような状況に対応する手段として、例えば、戸枠に設けられた受け具のフックの突出量をボルトで調整できる機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−264270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1のような機構では、受け具とクローザとの間隔を調整する際に、その都度ボルトを上下動させて調整する必要があるという課題があった。また、戸枠やクローザに歪み等があり、引戸の移動位置よって受け具とクローザとの間隔が変動する場合には、上記特許文献1のような機構では対応できないという課題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、引戸等の建て付けに誤差があっても受け具とクローザとの間隔調整が不要な受け具および受け具を備える開閉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る第1の態様は、開閉体と該開閉体を移動自在に案内する固定部材の一方に取り付けられる受け具であって、前記開閉体と前記固定部材の一方に取り付けられる基部を有する固定部と、前記固定部に対して、前記開閉体の開閉方向に沿った方向へ移動するとともに前記基部へと近づく又は前記基部から遠ざかる方向へ移動するように、移動自在に設けられた可動部と、前記可動部に設けられ、前記開閉体が所定位置に移動したときに、前記開閉体と前記固定部材の他方に取り付けられた係合部材に捕捉される被捕捉部と、前記可動部に設けられ、前記開閉体が所定位置に移動したときに前記係合部材と当接する当接部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記当接部は、前記開閉体の開閉方向に沿った前記可動部の一端に設けられており、前記可動部は、前記固定部に対して、前記開閉体の開閉方向に沿った方向であって、該可動部の一端から他端に向けて移動するとともに前記基部へと近づく方向へ移動するように、移動自在に設けられていることが好ましい。
【0008】
また、前記当接部は、前記係合部材と当接する当接面を有し、前記当接面は、前記係合部材と当接したときに、前記係合部材から、前記開閉体の開閉方向に沿った方向であって、前記可動部の一端から他端に向けて押圧されることが好ましい。
【0009】
また、前記当接面は、前記可動部の一端から他端に向かうにつれて前記係合部材に近づくテーパ状に形成されていることが好ましい。
【0010】
また、前記固定部は、前記基部から延びる一対の側壁を有し、前記可動部は、前記一対の側壁の間に配置されていることが好ましい。
【0011】
また、前記一対の側壁の少なくとも一方には、ガイド孔が形成されており、前記ガイド孔は、前記開閉体の開閉方向に沿った前記可動部の一端から他端に向かうにつれて前記基部に近づく方向に直線状に延びる長孔であることが好ましい。
【0012】
また、前記固定部に設けられ、前記固定部と前記可動部との間に設けられ、前記可動部が前記基部から遠ざかる方向に該可動部を押圧する付勢部を備えることが好ましい。
【0013】
本発明に係る第2の態様は、開閉体と該開閉体を移動自在に案内する固定部材の一方に取り付けられる被係合部材と、前記開閉体と前記固定部材の他方に取り付けられ、前記被係合部材を係合する係合部材とを有する開閉装置であって、前記被係合部材は、前記開閉体と前記固定部材の一方に取り付けられる基部を有する固定部と、前記固定部に対して、前記開閉体の開閉方向に沿った方向へ移動するとともに前記基部へと近づく又は前記基部から遠ざかる方向へ移動するように、移動自在に設けられた可動部と、前記可動部に設けられ、前記開閉体が所定位置に移動したときに前記係合部材に捕捉される被捕捉部と、前記可動部に設けられ、前記開閉体が所定位置に移動したときに前記係合部材と当接する当接部と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、前記係合部材は、前記開閉体の開閉方向に沿った方向に延び、前記被捕捉部が進退自在とされたガイド溝と、前記ガイド溝内に進入した前記被捕捉部を捕捉する捕捉部と、を備えることが好ましい。
【0015】
また、前記可動部は、突起を有し、前記係合部材は、前記突起を前記開閉体の開閉方向に沿った方向へ移動自在に収容し、前記突起が前記ガイド部に収容されたときに、前記可動部の前記開閉体の開閉方向に交差する前記開閉体の上下方向、前後方向の少なくとも一方への移動を規制するガイド部を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る態様によれば、引戸等の建て付けに誤差があっても受け具とクローザとの間隔調整を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施の形態に係る開閉装置において、固定部材に取り付けられた被係合部材と、開閉体に取り付けられた係合部材との構成を表す側面図である。
【図2】図1に示す開閉装置を構成する被係合部材の構成を表す斜視図である。
【図3】図2に示す被係合部材を分解した構成を表す斜視図である。
【図4】図2に示す被係合部材の第1の状態を表す側面図である。
【図5】図2に示す被係合部材の第2の状態を表す側面図である。
【図6】図1に示す開閉装置を構成する係合部材の構成を表す斜視図である。
【図7】(a)開閉体の第1の位置における被係合部材と係合部材との状態を表す側面図であり、(b)開閉体の第2の位置における被係合部材と係合部材との状態を表す側面図であり、(c)開閉体の第3の位置における被係合部材と係合部材との状態を表す側面図であり、(d)開閉体の第4の位置における被係合部材と係合部材との状態を表す側面図である。
【図8】被係合部材が係合部材に係合された状態を表す開閉体の斜視図である。
【図9】図8に示す開閉体の係合部分を拡大した斜視図である。
【図10】実施の形態の変形例に係る被係合部材の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は一つの例示であり、本発明の範囲において、種々の形態をとり得る。
【0019】
[受け具および開閉装置の構成]
図1〜図9を用いて、本発明の実施の形態に係る受け具および受け具を備える開閉装置の構成について説明する。
図1に示すように、開閉装置1は、例えば、戸枠と引戸との間に取り付けられ、引戸を戸枠に沿って移動自在とするために使用される。また、開閉装置1は、引戸を閉じる際に、引戸の移動の勢いを弱めて引戸が戸枠に衝突して逆方向(開く方向)にバウンドしないような役割を果たしている。
開閉装置1は、戸枠等の固定部材2の内側面2aに取り付けられる被係合部材(受け具)10と、引戸等の開閉体3の上端面3aに取り付けられる係合部材20とを有する。ここで、被係合部材10と係合部材20との取り付け対象は一例であり、被係合部材10が開閉体3に取り付けられ、係合部材20が固定部材2に取り付けられてもよい。
以下では、説明の便宜上、開閉体3の開閉時の移動方向について「開閉方向L」という表現を用い、この開閉方向Lと略垂直な方向であり、開閉体3が固定部材2に対して近づく若しくは遠ざかる方向について「上下方向H」という表現を用いる。また、被係合部材(受け具)10の構成の説明に際して、開閉方向Lにおける係合部材20と対向する側(当接部400が設けられている側)を「一端側」という表現を用い、開閉方向Lにおける係合部材20と対向する側と反対側を「他端側」という表現を用いる。
【0020】
<被係合部材>
被係合部材10は、固定部材2の所定位置に固定して取り付けられる受け具である。図2及び図3に示すように、被係合部材10は、固定部100と、可動部200と、被捕捉部300と、当接部400と、付勢部500と、を有する。以下に各構成の詳細を説明する。
【0021】
(固定部)
図2及び図3に示すように、固定部100は、長尺且つ平板状の基部110と、この基部110の開閉方向Lに沿った両側端縁から上下方向Hに沿って延びる一対の側壁120とを有する。
【0022】
基部110は、固定部材2の内側面2aに取り付けられる平坦状の取付面111を有する。基部110は、開閉方向Lの両端において、開閉方向Lと略垂直な方向に延びる膨出部112を有する。膨出部112は、開閉方向Lに沿って延びる長尺状の一対の取付孔112aを有する。この取付孔112aには、ネジ等の締結部材(図示せず)が挿通され固定部材2の内側面2aに取り付けられる。これにより、基部110が固定部材2に固定される。取付面111は、他端側の膨出部112寄りの位置において矩形状のはめ込み孔111aを有する。このはめ込み孔111aには、付勢部500を構成するバネ固定部510の突起512がはめ込まれる。取付面111は、はめ込み孔111aと開閉方向Lにおける同一線上に設けられ、はめ込み孔111aよりも一端側の位置において長尺状のスライド孔111bを有する。このスライド孔111bには、付勢部500を構成する押圧部520の突起522がはめ込まれる。
【0023】
一対の側壁120は、基部110に対して略垂直に延びており、上端位置において基部110と一体に接続されている。側壁120の下端側の開閉方向Lにおける両端部は、曲面形状を有する。
それぞれの側壁120は、第1ガイド孔121と、第2ガイド孔122と、第3ガイド孔123と、を有する。
【0024】
第1ガイド孔121は、開閉方向Lにおける側壁120の一端側に形成されている。第1ガイド孔121は、略直線状の長孔であり且つ当該一端側に近づくにつれて基部110から遠ざかるように傾斜して形成されている。第1ガイド孔121には、第1ガイドピンP1が移動自在に挿通される。
第2ガイド孔122は、第1ガイド孔121よりも、開閉方向Lにおける基部110の他端側に形成されている。第2ガイド孔122は、略直線状の長孔であり且つ第1ガイド孔121と略平行に形成され、その上端位置および下端位置が第1ガイド孔121の上端位置および下端位置のそれぞれと、上下方向Hにおいてほぼ同位置に形成されている。第2ガイド孔122には、第2ガイドピンP2が移動自在に挿通される。
【0025】
第3ガイド孔123は、第2ガイド孔122よりも、開閉方向Lにおける基部110の他端側に形成されている。第3ガイド孔123は、略直線状の長孔であり且つ開閉方向Lと略平行な方向に沿って形成されている。第3ガイド孔123は、第1ガイド孔121および第2ガイド孔122の上端位置と、上下方向Hにおいてほぼ同位置に形成されている。第3ガイド孔123には、第3ガイドピンP3が移動自在に挿通されている。
なお、第1ガイド孔121、第2ガイド孔122及び第3ガイド孔123は、一対の側壁120の両方に形成されている必要はなく、いずれか一方の側壁120に形成されていてもよい。
また、側壁120は、円形状の挿通孔124を有する。挿通孔124には、取付ピンP4が挿通されて、付勢部500のバネ固定部510に取り付けられている。
【0026】
(可動部)
図2及び図3に示すように、可動部200は、基部210と、基部210の両側に配置される一対の側板220と、を有する。
図3に示すように、基部210は、本体部211と、本体部211から一端側において開閉方向Lに沿った方向に延びる延設部212と、本体部211の他端側の下端において上下方向Hに沿った方向に延びる延在部213とを有する。
【0027】
本体部211における開閉方向Lにおける上端側の両端部は、曲面形状を有する。本体部211は、第1挿通孔211aと、第2挿通孔211bと、第3挿通孔211cと、第4挿通孔211dと、切欠き211eとを有する。
第1挿通孔211aは、円形状を有し、本体部211の上端側であり且つ開閉方向Lにおける一端側に形成されている。第1挿通孔211aには、第1ガイドピンP1が挿通される。第2挿通孔211bは、円形状を有し、本体部211の上端側であり且つ開閉方向Lにおける他端側に形成されている。第2挿通孔211bには、第2ガイドピンP2が挿通される。第3挿通孔211cは、円形状を有し、第1挿通孔211a及び第2挿通孔211bよりも上下方向Hにおける下方側に位置し、且つ開閉方向Lにおける内側に形成されている。第3挿通孔211cには、側板220の第1係止突起221cが挿通される。第4挿通孔211dは、円形状を有し、第3挿通孔211cよりも開閉方向Lにオフセットした位置に形成されている。第4挿通孔211dには、側板220の第2係止突起221dが挿通される。切欠き211eは、平面視矩形状を有し、本体部211の、開閉方向Lにおける延設部212が設けられる側とは反対側の端部(延在部213に隣接する位置)に形成されている。切欠き211eには、側板220の第3係止突起221eがはめ込まれる。
【0028】
延設部212は、その先端部側が半円形状に形成されている。延設部212は、その先端部において円形状の挿通孔212aを有する。挿通孔212aには、取付ピンP5が挿通される。延設部212の基端部の下端側はテーパ状に形成され、基端部から先端部に向かうにつれて先細りの形状を有する。延設部212のテーパ形状部よりも先端側は略同一の幅を有する。
【0029】
延在部213は、本体部211の端部(切欠き211eが形成される側の端部)から上下方向Hにおける下方に延びるように形成されている。延在部213は、平面視略矩形状を有し、開閉方向Lにおける下端側の両端部は曲面形状を有する。
【0030】
一対の側板220は、基部210の両側面に取り付けられ、基部210を挟んで対称な形状を有する。側板220は、本体部221と、本体部221の一端側から開閉方向Lに沿った方向に延びる延設部222と、本体部221の他端側の下端において上下方向Hに延びる延在部223と、本体部221から外側に向けて伸びる一対の突起224と、本体部211の端部において上下方向Hに沿った方向に延びる一対の突起225とを有する。
【0031】
本体部221は、第1挿通孔221aと、第2挿通孔221bと、第1係止突起221cと、第2係止突起221dと、第3係止突起221eと、を有する。本体部221は、外縁部分及び第1挿通孔221a、第2挿通孔221b、第1係止突起221c、第2係止突起221d及び第3係止突起221eが形成された部分を除いては肉抜きされた形状を有する。
第1挿通孔221aは、円形状を有し、本体部221の上端側であり且つ開閉方向Lにおける一端側に形成されている。第1挿通孔221aは、側板220が基部210に取り付けられたときに基部210の第1挿通孔211aと同軸上に連通する。第1挿通孔221aには、第1ガイドピンP1が挿通される。第2挿通孔221bは、円形状を有し、本体部221の上端側であり且つ開閉方向Lにおける他端側に形成されている。第2挿通孔221bは、側板220が基部210に取り付けられたときに基部210の第2挿通孔211bと同軸上に連通する。第2挿通孔221bには、第2ガイドピンP2が挿通される。
【0032】
第1係止突起221cは、一対の側板220の一方の側板220Aにおける本体部221において、本体部221の略中央位置に設けられている。第1係止突起221cは、基部211の第3挿通孔211cに挿通され係止される。第2係止突起221dは、一対の側板220の他方の側板220Bにおける本体部221において、第1係止突起221cよりも開閉方向Lにオフセットされている。第2係止突起221dは、基部211の第4挿通孔211dに挿通され係止される。第3係止突起221eは、本体部221の、開閉方向Lにおける延設部222が設けられる側とは反対側の端部に形成されている。第3係止突起221eは、基部211の切欠き211eにはめ合わされる。
【0033】
延設部222は、略矩形状を有し、本体部221よりも上下方向Hにおける幅が小さく形成されている。また、延設部222は、先端側の上下方向Hにおける端部は曲面形状を有する。延設部222は、側板220が基部210に取り付けられたときに基部210の延設部212の基端側の側面を覆う。延設部222は、基部210の延設部212の基端側を覆うことにより、基部210の延設部212を補強する。
【0034】
延在部223は、略矩形状を有し、基部210の延在部213と同等の寸法を有する。延在部223は、側板220が基部210に取り付けられたときに基部210の延在部213を覆う。
【0035】
一対の突起224は、平板形状を有し、開閉方向Lにおける本体部221の一端側(延設部222が設けられる側)の下端において、側板220と略垂直且つ外側(略水平方向外側)へ延びるように設けられている。突起224の開閉方向Lにおける両端は、両端側にいくにしたがって厚みが減少するテーパ形状を有する。突起224は、開閉体3が所定位置まで移動したときに、係合部材20を構成するガイド部800に収容される。
【0036】
一対の突起225は、開閉方向Lにおける本体部の他端側(延設部222が設けられる側とは反対側)の端面において、上下方向Hに沿って設けられている。突起225は、付勢部500を構成する押圧部520の一対の溝525aへそれぞれはめ込まれ、押圧部520と当接する。
【0037】
(被捕捉部)
被捕捉部300は、可動部200を構成する基部210の本体部211の下端縁から、上下方向Hにおける下方に延びるように形成されている。被捕捉部300は、開閉体3が所定位置に移動したときに、係合部材20を構成するクローザ700に設けられる捕捉部720に捕捉される。被捕捉部300は、可動部200を構成する基部210の本体部211と同等の厚みを有する。また被捕捉部300は、基端側において、基端側は下方にいくにしたがって幅狭となるテーパ形状を有する。
【0038】
(当接部)
当接部400は、可動部200を構成する基部210の延設部212の先端側に取り付けられる。当接部400は、上下方向Hにおける上側の端面が平坦形状を有し、下側の端面が一端側(延設部212が取り付けられる側)から他端側にいくにしたがって上下方向Hにおける厚みが増加するテーパ形状を有する。当接部400は、その側面において、肉抜き部を複数箇所有する。
当接部400は、開閉方向Lにおける一端側に基部210の延設部212の先端部分を収容する収容室410を有する。当接部400は、一端側において収容室410を貫通する連通孔411を有する。当接部400は、取付ピンP5が連通孔411及び挿通孔212aに挿通されることで、基部210に連結されている。
当接部400は、テーパ形状の下側端面において当接面であるテーパ面420を有する。テーパ面420は、凹状のなだらかな曲面形状を有する。テーパ面420は、当接部400の上端から下端に向かうにつれて、下方に向かって傾斜するように形成されている。すなわち、テーパ面420は、基部210の開閉方向Lにおける延設部212側から延在部213側に向かうにつれて、下方に向かって傾斜するように形成されている。
【0039】
(付勢部)
図3に示すように、付勢部500は、固定部100の開閉方向Lにおける他端側に取り付けられる。付勢部500は、固定部100と可動部200との間に付勢力を発生させるものであり、可動部200に対して開閉方向Lに沿った方向の押圧力を付与する。付勢部500は、バネ固定部510と、押圧部520と、付勢手段としてのバネ530と、を有する。
【0040】
バネ固定部510は、本体部511と、本体部511の上端面に設けられる突起512と、本体部511の側面であって押圧部520と対向する面に設けられる係留部513と、本体部511の両側面を貫通する挿通孔514と、本体部511から上下方向Hに延びる延在部515とを有する。
突起512は、本体部511の上端面において開閉方向Lに沿った方向に設けられている。突起512は、固定部100を構成する基部110のはめ込み孔111aに挿通され、はめ込まれる。係留部513は、バネ530の一端を係留し固定する。挿通孔514は、バネ固定部510が固定部100に取り付けられたときに固定部100を構成する側壁120の第2取付孔124と同軸上で連通する。
【0041】
押圧部520は、本体部521と、本体部521の上端面に設けられる突起522と、本体部521の側面であってバネ固定部510と対向する面に設けられる係留部523と、本体部521の両側面を貫通する挿通孔524と、本体部521から上下方向Hに延びる延在部525とを有する。
突起522は、本体部521の上端面において開閉方向Lに沿った方向に設けられている。突起522は、固定部100を構成する基部110のスライド孔111bに挿通され、はめ込まれる。係留部523は、バネ530の他端を係留し固定する。挿通孔524は、押圧部520が固定部100に取り付けられたときに固定部100を構成する側壁120の第3ガイド孔123と連通する。延在部525は、バネ固定部510と対向する側とは反対側において複数の立設壁を有し、立設壁によって仕切られた一対の溝525aを有する。この一対の溝525aには、可動部200を構成する一対の側板220の突起225が当接した状態ではめ込まれる。これにより、可動部200は、押圧部520によって、溝525aの向きである上下方向Hに沿って移動自在に係止される。
【0042】
バネ530は、その両端がバネ固定部510と押圧部520にそれぞれ取り付けられる。バネ530は、例えば、コイルバネが圧縮された状態(自然長よりも縮んだ状態)で用いられる。コイルバネを用いる場合には、バネ530による開閉方向Lに沿った付勢力により押圧部520に対して可動部200側へ押圧する力が作用する。
【0043】
<係合部材>
図6を用いて、係合部材20の構成について説明する。係合部材20は、開閉体3の所定位置に固定して取り付けられ、開閉体3の開閉動作時に、固定部材2に取り付けられた被係合部材10と係合する。係合部材20は、固定部600と、クローザ700と、ガイド部800と、ガイドローラ900と、を有する。以下に各構成の詳細を説明する。
【0044】
(固定部)
固定部600は、長尺状の平板形状を有する。固定部600は、一端側に凸状に屈曲形成された取付部610を有する。取付部610には、ガイドローラ900が取り付けられている。取付部610は、一対の係止突起611を有する。係止突起611は、固定部600の一部を屈曲加工することにより形成されている。係止突起611は、その先端部分が爪状に形成されており、ストッパ940の上面を係止する。また、取付部610は、中心位置に挿通孔(図示せず)を有する。この挿通孔は締結部材Fが挿通される。また、取付部610は、一端側において挿通孔612を有する。この挿通孔612には、ねじ等の締結部材(図示せず)が挿通され、開閉体3の上面に取り付けられる。
【0045】
(クローザ)
クローザ700は、固定部600よりも全長が長く、一部が固定部600からはみ出した状態で固定部600上に取り付けられる。クローザ700は、本体部710と、本体部710の内部に設けられる捕捉部720とを有する。
本体部710は、長尺状の略直方体形状を有する。本体部710は、長手方向に沿って延びるガイド溝711を有する。ガイド溝711には、被係合部材10を構成する被捕捉部300と可動部200の延在部213,223とが挿通される。ガイド溝711は、被捕捉部300と可動部200の延在部213,223とが進入する端部において、溝幅が徐々に大きくなるようにテーパ状に形成されている。開閉体の開閉動作時において、ガイド溝711のテーパ部分には当接部400のテーパ面420が当接する。テーパ状の溝幅は、その端縁において被係合部材10を構成する当接部400のテーパ面の幅よりも大きく形成されている。このような形状とすることにより、開閉体3の開閉動作時において、被係合部材10を構成する当接部400がガイド溝711内に円滑に案内される。さらに、ガイド溝711に案内された当接部400のテーパ面420がガイド溝711のテーパ部分に当接すると、テーパ面420とガイド溝711との当接部においては、テーパ面420に対して開閉方向Lにおける一端側から他端側への押圧力の成分と、上下方向Hにおける上方への押圧力の成分が付与される。したがって、当接部400が一端側へ移動することに伴い、当接部400とガイド溝711との当接位置がテーパ面420における一端側(当接部の先端側)から他端側(当接部の基端側)へと移動するとともに、当接部400が上方へと押し上げられる。
また、ガイド溝711は、底部において挿通孔711aを有する。この挿通孔711aには、固定部600に設けられる挿通孔(図示せず)と連通するように位置合わせした状態でねじ等の締結部材(図示せず)が挿通される。このような構成により、締結部材を介して固定部600とクローザ700とが一定位置において固定される。
捕捉部720は、ガイド溝711に挿通された被捕捉部300を捕捉するものであり、本体部710内に収容されている。捕捉部720は、例えば、フック状に形成されており、進入してきた被捕捉部300を把持することができるように形成されている。すなわち、捕捉部720は、ガイド溝711上に配置されている。捕捉部720は、本体部710に設けられたばね部材(図示せず)や緩衝用ダンパー(図示せず)等に接続され、被捕捉部300をゆっくりと強制的に引き込むように動作する。
また、本体部710の一端側(ガイド溝711が形成される側と反対側)には、挿通孔730が形成されている。挿通孔730には、ねじ等の締結部材(図示せず)が挿通され、開閉体3の上面に取り付けられる。
【0046】
(ガイド部)
ガイド部800は、固定部600と一体に形成されており、固定部600の長手方向に沿った側端縁から、固定部600の長手方向における一定部分に立設されている。ガイド部800は、開閉体3が所定位置に移動したときに、被係合部材10を構成する可動部200の一対の突起224を開閉方向Lに沿った方向に移動自在に収容する。可動部200の一対の突起224がガイド部800に収容されることにより、開閉体3の上下方向の振れ(がたつき)が抑制される。ガイド部800は、一対の立設部810と、各立設部810の上端縁から互いに対向するように立設部810に対して略垂直な方向に延びる一対の水平部820とを有する。
立設部810は、クローザ700の本体部710の側面に沿うように配置され、固定部600の取付部610寄りの端部は本体部710の側面の一部を覆うように設けられ、それ以外の部分はクローザ700の本体部710の側面の全部を覆うように設けられている。
一対の水平部820は、ガイド部800の立設部810における、本体部710の側面の全部を覆う部分の上端縁から延びるように形成されている。一対の水平部820は、対向する端部同士が所定の間隔をあけて設けられている。この一対の水平部820の先端間の間隔は、被係合部材10を構成する可動部200が進退自在となる大きさに形成されている。また、水平部820は、クローザ700の本体部710の上端面と所定の間隔をあけて設けられている。水平部820と本体部710の上端面との間の空間には、可動部200の突起224が開閉方向Lに沿った方向に移動自在に収容される。したがって、水平部820と本体部710の上端面との間隔は、突起224の厚さよりも大きくなっている。
【0047】
(ガイドローラ)
ガイドローラ900は、固定部600の取付部610に取り付けられる。ガイドローラ900は、固定部材2に取り付けられるガイドレール(図示せず)の内側面に接し、開閉体3の開閉動作時における振れを抑制する。ガイドローラ900は、回転盤910と、回転軸920と、ローラ930と、ストッパ940とを有する。
回転盤910は、略円盤形状であり、中心軸を挟んだ両端が膨出した形状を有する。回転盤910は、対向する膨出部の間に円弧状の一対のガイド孔911を有する。ガイド孔911には、固定部600の取付部610の係止突起611が挿通される。これにより、回転盤910は、取付部610に対して、係止突起611がガイド孔911を移動する範囲において回転自在に取り付けられる。なお、回転盤910の回転位置に応じて、一対のローラ930の開閉体3の厚み方向における外側端部間の距離が変動する。したがって、ローラ930が接するガイドレール(図示せず)の当該厚み方向における内側面間の距離に応じて、回転盤910の回転位置が調節される。また、回転盤910は、中心位置に挿通孔(図示せず)を有する。この挿通孔には、締結部材Fが挿通される。
回転軸920は、回転盤910の両方の膨出部分に回転盤910に対して略垂直な方向に取り付けられている。
【0048】
一対のローラ930は、各回転軸920の先端部において回転自在に取り付けられている。ローラ930同士は所定の間隔をあけて配置されている。ローラ630間の隙間には、開閉体3の開閉動作時において、被係合部材10の当接部400及び可動部200が通される。ローラ930同士の間隔は、回転盤631の回転位置を調節することにより適宜変更される。一対のローラ930は、開閉体3が開閉動作時において、ガイドレール(図示せず)の内側面に接しながら従動回転する。これにより、開閉体3の開閉動作時における開閉体3の厚み方向における振れが抑制される。
ストッパ940は、回転盤910の上方に配置され、回転盤910の上方への抜けだしを防止する。ストッパ940は、略円形状の中央部941と中央部941から両方向に延びる一対の延設部942とを有する。中央部941は、中心位置に第1挿通孔941aを有する。また、各延設部942は、外側端部に第2挿通孔942bを有する。第2挿通孔942bには、固定部600の取付部610の係止突起611が挿通される。このとき、係止突起611の爪状の先端部によりストッパ940の上面が係止される。この状態において、ストッパ940の第1挿通孔941a、回転盤631の挿通孔(図示せず)及び固定部600の取付部610の挿通孔(図示せず)が同軸上に連通する。連通する挿通孔に締結部材Fが挿通され、ねじ締めされることによりガイドローラ900が固定部100に対して脱着不能に取り付けられる。
【0049】
[引戸を閉める際の開閉装置の動作]
図7〜図9を用いて、引戸を閉める際における開閉装置の動作について説明する。なお、本実施の形態においては、説明の便宜上、固定部材2に取り付けられるガイドレールは図示せずに開閉装置の動作について説明する。
図7(a)に示すように、固定部材2に取り付けられた被係合部材10が係合部材20に当接していない状態においては、可動部200は、固定部100の基部110から最も遠ざかる位置において固定部100に係止されている。すなわち、外力が付与されていない通常の状態においては、付勢部500のバネ(圧縮バネ)530による押圧力が押圧部520を介して可動部200を構成する一対の側板220に付与される。これにより、可動部200が開閉方向Lに沿った方向において付勢部500から遠ざかる方向に押圧され、第1ガイドピンP1及び第2ガイドピンP2が、固定部100を構成する側壁120の第1ガイド孔及び第2ガイド孔の下端側に押し付けられるとともに、第3ガイドピンP3が側壁120の第3ガイド孔の右端側(バネ固定部510から遠ざかる側)に押し付けられる。このようにして、可動部200は、固定部100の基部110から最も遠い位置において固定部100に係止される。
【0050】
図7(b)に示すように、引戸を閉めるため、開閉体3が開閉方向Lに沿って移動すると、被係合部材10の当接部400と可動部200とがガイドローラ900の一対のローラ930間を通り、当接部400のテーパ面420が係合部材20を構成するクローザ700の本体部710のガイド溝711に案内され、ガイド溝300のテーパ部分と当接する。さらに開閉体3が移動すると、当接部400とガイド溝711との当接位置がテーパ面420における一端側(当接部の先端側)から他端側(当接部の基端側)へと移動するとともに、当接部400が上方へと押し上げられる。
【0051】
図7(c)に示すように、開閉体3が開閉方向Lに沿って更に移動すると、当接部400に対して係合部材20から付与される押圧力により、第1ガイドピンP1及び第2ガイドピンP2が側壁120の第1ガイド孔121及び第2ガイド孔122に沿って斜め上方へと移動し、これに合わせて可動部200が固定部100の基部110に近づく方向に移動する。このとき、バネ530に対しては、押圧部520がバネ固定部510に近づく方向への押圧力(圧縮力)が付与される。
当接部400がクローザ700の本体部710の上面に到達すると、可動部200は、係合部材20に対して開閉方向Lに沿った方向に移動する。またこのとき、可動部200の延在部213,223がガイドローラ900の一対のローラ930間に挿通される。
【0052】
図7(d)及び図8に示すように、開閉体3が開閉方向Lに沿って更に移動すると、可動部200の突起224が、係合部材20のガイド部800に挿入される。このとき、突起224はガイド部800の水平部820とクローザ700の本体部710の上面とにより上下方向Hにおける移動が規制される(図9)。これにより、開閉体3の上下方向Hにおける振れ(がたつき)が抑えられ、開閉体3の円滑な開閉動作が実現される。また、可動部200の延在部213,223がガイド溝711に挿通されることにより、開閉体3の開閉方向Lにおける振れ(がたつき)が抑えられ、開閉体3のより円滑な開閉動作が実現される。
可動部200の突起224が、係合部材20のガイド部800に挿入された直後、被捕捉部300がクローザ700の捕捉部720に捕捉される。これにより、開閉体3は、その移動の勢いが減衰され、ゆっくりと閉じる。
引戸を再度開く場合には、引戸を閉じるときと逆方向に引くことで、被捕捉部300がクローザ700の捕捉部720の捕捉から解放され、やがて、当接部400が非当接状態となり、バネ530の反発力(押圧部520に対してバネ固定部510から遠ざかる方向に押し戻す力)により、可動部200は固定部100の基部110から最も遠ざかる位置(図4に示す位置)へと移動する。
【0053】
以上のように、上記の構成を備える被係合部材(受け具)及び開閉装置によれば、固定部材2に対する開閉体3の高さ調整が必要となった場合であっても、被係合部材10及び係合部材20の取付位置を調整する必要がない。すなわち、開閉体3を閉じる動作を行うだけで、被係合部材10と係合部材20とを的確に係合させて開閉装置1としての機能(開閉体3の勢いを減衰して静かに開閉体3を閉じる)を発揮させることができる。言い換えれば、固定部材2と開閉体3の間隔が変動した場合であっても、常に、係合部材20の捕捉部720と被係合部材10の被捕捉部300との距離を一定に保つことができるので、被係合部材10の調整を行う必要がない。
また、被係合部材10に突起224が設けられているので、係合部材20の捕捉部720と被係合部材10の被捕捉部300とが係合する前に、突起224がガイド部800に収容され(嵌り込んで)開閉体3の上下方向Hにおける振れ(がたつき)を抑えることができる。また、被係合部材10に延在部213,223が設けられているので、延在部213,223が係合部材20のガイド溝711に挿通され開閉体3の開閉方向Lにおける振れ(がたつき)を抑えることができる。これにより、開閉体3を安定した姿勢で移動させながら捕捉部720と被捕捉部300とを係合させて開閉装置1の機能を発揮させることができる。
また、被係合部材100に設けられた付勢部500は、可動体200を下方に付勢しているので、開閉体3を閉じる際に、可動体200はクローザ700と的確に接触できる。さらに、付勢部500は、開閉体3の移動の衝撃を緩衝することもできる。
また、当接部400の当接面420は、テーパ状に形成されているので、可動部200の上下方向Hへの可動範囲を広くとることができる。
【0054】
(変形例)
本発明は、上記の実施の形態に限られるものではない。例えば、図10に示すように、被係合部材10を構成する当接部450は、ローラ形状を有するものを適用することができる。当接部450は、可動部200の延設部212の挿通孔212aに挿通される回転軸451と、回転軸451に取り付けられる当接ローラ452とを有する。当接ローラ452は、可動部200の延設部212に対して回転自在に取り付けられている。この構成によれば、開閉体3の開閉動作時において、当接ローラ452が回転軸451よりも下方側において係合部材20のクローザ700の本体部710の端部に当接する。これにより、当接部700に対して、係合部材20から当接部700を押し戻す押圧力が付与される。また、当接ローラ450は、テーパ状に形成された当接部400に比べてクローザ700に滑らかに当接することができるので、当接時の開閉体3のがたつきを抑えることができる。
上記実施の形態では、被係合部材10を構成する固定部100の側壁120に形成される第1ガイド孔121及び第2ガイド孔212が直線形状を有しているがこれに限られない。円弧形状や屈曲形状など、ガイド孔の一端側(係合部材20との当接側)に向かうにしたがって、ガイド孔に挿通されるガイドピンが固定部100の基部110から遠ざかるように形成されているものであればいかなる形状のものも適用することができる。
また、可動部200を付勢する付勢部500を設けることなく、可動部200が自重で下方に下がるような構成としてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 開閉装置
2 固定部材
3 開閉体
10 被係合部材(受け具)
20 係合部材
100 固定部
110 基部
111 取付面
111a はめ込み孔
111b スライド孔
112 膨出部
112a 取付孔
120 側壁
121 第1ガイド孔
122 第2ガイド孔
123 第3ガイド孔
124 第1取付孔
125 第2取付孔
200 可動部
210 基部
211 本体部
212 延設部
213 延在部
220 側板
221 本体部
222 延設部
223 延在部
224 突起
225 突起
300 被捕捉部
400 当接部
410 収容室
411 挿通孔
420 テーパ面(当接面)
450 当接部
451 回転軸
452 当接ローラ
500 付勢部
510 バネ固定部
511 本体部
512 突起
513 係留部
514 挿通孔
515 延在部
520 押圧部
521 本体部
522 突起
523 係留部
524 挿通孔
525 延在部
525a 溝
600 固定部
610 取付部
611 係止突起
700 クローザ
710 本体部
711 ガイド溝
720 捕捉部
800 ガイド部
810 立設部
820 水平部
900 ガイドローラ
910 回転盤
911 ガイド孔
920 回転軸
930 ローラ
940 ストッパ
941 中央部
941a 挿通孔
942 延設部
942b 挿通孔
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】