(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021004517
(43)【公開日】20210114
(54)【発明の名称】接続配管設備
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/12 20060101AFI20201211BHJP
   E03C 1/00 20060101ALI20201211BHJP
   F16L 41/04 20060101ALI20201211BHJP
【FI】
   !E03C1/12 E
   !E03C1/00
   !F16L41/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】2019119576
(22)【出願日】20190627
(71)【出願人】
【識別番号】000000505
【氏名又は名称】アロン化成株式会社
【住所又は居所】東京都港区西新橋二丁目8番6号
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(72)【発明者】
【氏名】大石 幸徳
【住所又は居所】愛知県東海市新宝町30番地の6 アロン化成株式会社 ものづくりセンター内
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 博一
【住所又は居所】愛知県東海市新宝町30番地の6 アロン化成株式会社 ものづくりセンター内
(72)【発明者】
【氏名】圓谷 昭博
【住所又は居所】愛知県東海市新宝町30番地の6 アロン化成株式会社 ものづくりセンター内
【テーマコード(参考)】
2D060
2D061
【Fターム(参考)】
2D060AB03
2D060AC05
2D061AA01
2D061AA02
2D061AA03
2D061AB07
2D061AD01
2D061AD03
(57)【要約】
【課題】配管に接続筒状部を繋ぐことが容易であり、かつ、配管と接続筒状部との間から水が漏れ難い。
【解決手段】接続配管設備1は、下方に開口した筒状の流入下流端部12を有する流入配管10と、上方に開口し、流入下流端部12の下方に配置された筒状の接続上流端部71を有する接続筒状部70と、を備えている。流入下流端部12の下端の内径は、接続上流端部71の上端の内径よりも小さい。平面視において流入下流端部12の下端の内周は、接続上流端部71の上端の内周の内側に配置されている。流入下流端部12の外周面の少なくとも下端を含む部分には、流入下流端部12の下端に向かうに従って内側に向かって傾斜した流入傾斜面19が形成されている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下方に開口した筒状の流入下流端部を有する流入配管と、
上方に開口し、前記流入下流端部の下方に配置された筒状の接続上流端部を有する接続筒状部と、
を備え、
前記流入下流端部の下端の内径は、前記接続上流端部の上端の内径よりも小さく、
平面視において、前記流入下流端部の下端の内周は、前記接続上流端部の上端の内周の内側に配置され、
前記流入下流端部の外周面の少なくとも下端を含む部分には、前記流入下流端部の下端に向かうに従って内側に向かって傾斜した流入傾斜面が形成されている、接続配管設備。
【請求項2】
前記流入下流端部の下端の上下の位置は、前記接続上流端部の上端の上下の位置と同じ、または、前記接続上流端部の上端の上下の位置よりも上方である、請求項1に記載された接続配管設備。
【請求項3】
平面視において、前記流入傾斜面の下端は、前記接続上流端部の上端の内周の内側に配置されている、請求項1または2に記載された接続配管設備。
【請求項4】
前記接続上流端部の内周面の少なくとも上端を含む部分には、前記接続上流端部の上端に向かうに従って外側に向かって傾斜した接続傾斜面が形成されている、請求項1から3までの何れか1つに記載された接続配管設備。
【請求項5】
平面視において、前記流入傾斜面の下端は、前記接続傾斜面の上端よりも内側に配置されている、請求項4に記載された接続配管設備。
【請求項6】
前記流入下流端部は、
上下に延びた流入管と、
前記流入管の下端部が嵌め込まれる流入筒部と、
を有し、
前記流入傾斜面は、前記流入筒部における前記流入管が嵌め込まれる側と反対側の端に形成されている、請求項1から5までの何れか1つに記載された接続配管設備。
【請求項7】
前記流入筒部は、
前記流入管の下端部が嵌め込まれる筒状の嵌合部と、
前記嵌合部の内周面における前記流入管が嵌め込まれる側と反対側の端から内側に向かって延びた内側フランジと、
前記内側フランジの底面から下方に突出した突出部と、
を有し、
前記流入傾斜面は、前記突出部に形成されている、請求項6に記載された接続配管設備。
【請求項8】
前記流入筒部は、前記嵌合部の外周面から外側に向かって延び、前記流入筒部の位置を固定する部材に支持される外側フランジを有し、
前記流入傾斜面は、前記外側フランジよりも下方に配置されている、請求項7に記載された接続配管設備。
【請求項9】
前記流入筒部は、前記嵌合部の外周面から外側に向かって延び、前記流入筒部の位置を固定する部材に支持される外側フランジを有し、
前記流入傾斜面は、前記外側フランジの下端よりも上方に配置されている、請求項7に記載された接続配管設備。
【請求項10】
前記接続筒状部は、
前記接続上流端部よりも下方に配置された筒状の接続下流端部と、
前記接続上流端部と前記接続下流端部とを繋ぐ中間筒部と、
を有し、
前記接続下流端部を支持すると共に、前記接続下流端部に接続された筒状の流出上流端部を有する流出配管を備えた、請求項1から9までの何れか1つに記載された接続配管設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の配管を繋ぐ接続配管設備に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、排水の流路を、内部排水配管から外部排水配管に向かって流れる状態と、内部排水配管から貯留用排水配管に向かって流れる状態とに切り替えることが可能な接続配管設備が開示されている。内部排水配管から外部排水配管に向かって排水を流すときには、継手を内部排水配管および外部排水配管に接続する。一方、内部排水配管から貯留用排水配管に向かって排水を流すときには、継手を内部排水配管および外部排水配管から取り外した後、内部排水配管および貯留用排水配管に接続する。
【0003】
上記接続配管設備では、各配管と継手とは、それぞれ互いに嵌め合わすことで繋がっている。このように互い嵌め合せることで、配管と継手との間から排水が漏れ難くすることができる。ここで、配管と継手とを「繋ぐ」とは、配管から継手、または、継手から配管に向かって排水が流れる状態のことをいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−266286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記接続配管設備において、配管に継手を嵌め合わせる際、配管と継手との相対的な位置をずらしながら互いを嵌め合わせる。そのため、継手を配管に繋ぐ際、作業者の力を要するため、継手を配管に繋ぐことは容易ではなかった。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、配管に接続筒状部を繋ぐことが容易であり、かつ、配管と接続筒状部との間から水が漏れ難い接続配管設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る接続配管設備は、流入配管と、接続筒状部とを備えている。前記流入配管は、下方に開口した筒状の流入下流端部を有する。前記接続筒状部は、上方に開口し、前記流入下流端部の下方に配置された筒状の接続上流端部を有する。前記流入下流端部の下端の内径は、前記接続上流端部の上端の内径よりも小さい。平面視において、前記流入下流端部の下端の内周は、前記接続上流端部の上端の内周の内側に配置されている。前記流入下流端部の外周面の少なくとも下端を含む部分には、前記流入下流端部の下端に向かうに従って内側に向かって傾斜した流入傾斜面が形成されている。
【0008】
上記接続配管設備によれば、流入配管の流入下流端部の下端と、接続筒状部の接続上流端部の上端とが離間した状態で、接続筒状部を流入下流端部の下方に配置することができる。よって、例えば従来のように流入下流端部と接続上流端部とを嵌合させなくてもよいため、接続筒状部を流入配管に繋ぐことが容易である。また、上記接続配管設備によれば、流入下流端部の下端と、接続上流端部の上端とが離間している状態で、流入配管から接続筒状部に向かって水を流すことができる。例えば接続筒状部に水を積極的に流していない場合、流入下流端部の内周面に付着した水は、当該内周面を伝いながら下方に流れる。そして、流入下流端部の内周面を伝いながら下方に流れる水は、流入傾斜面の下端において流入傾斜面に沿って伝い難く、当該下端から接続上流端部内に向かって落下する。よって、流入配管と接続筒状部との間から水が漏れ難くすることができる。
【0009】
本発明の好ましい一態様によれば、前記流入下流端部の下端の上下の位置は、前記接続上流端部の上端の上下の位置と同じ、または、前記接続上流端部の上端の上下の位置よりも上方である。
【0010】
流入下流端部の下端の上下の位置が接続上流端部の上端の上下の位置と同じ、または、接続上流端部の上端の上下の位置よりも上方であるため、流入下流端部の下端と接続上流端部の上端との間に隙間が形成され、この隙間から水が漏れるおそれがある。しかしながら、上記態様では、流入下流端部には流入傾斜面が形成されているため、流入下流端部の内周面を伝いながら下方に流れる水は、流入傾斜面の下端において流入傾斜面に沿って伝い難く、上記隙間から水が漏れ難い。よって、流入下流端部の下端の上下の位置が接続上流端部の上端の上下の位置と同じ、または、接続上流端部の上端の上下の位置よりも上方であるような構成において、流入傾斜面を設けることは特に有用である。
【0011】
本発明の好ましい他の一態様によれば、平面視において、前記流入傾斜面の下端は、前記接続上流端部の上端の内周の内側に配置されている。
【0012】
上記態様によれば、流入傾斜面の下端の下方には、接続上流端部の内部の空間が位置する。よって、流入下流端部の内周面を伝いながら下方に流れる水を、流入傾斜面の下端から接続上流端部内に向かってより確実に落下させることができる。
【0013】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記接続上流端部の内周面の少なくとも上端を含む部分には、前記接続上流端部の上端に向かうに従って外側に向かって傾斜した接続傾斜面が形成されている。
【0014】
上記態様によれば、流入下流端部の内周面を伝いながら下方に流れて流入傾斜面の下端から落下した水が、例えば接続上流端部の上端に落下した場合、その水を、接続傾斜面を伝いながら接続上流端部内に向かって流すことができる。
【0015】
本発明の好ましい他の一態様によれば、平面視において、前記流入傾斜面の下端は、前記接続傾斜面の上端よりも内側に配置されている。
【0016】
上記態様によれば、流入傾斜面の下端の下方には、接続傾斜面または接続上流端部の内部の空間が位置する。よって、流入下流端部の内周面を伝いながら下方に流れる水を、流入傾斜面の下端から、接続傾斜面または接続上流端部内に向かってより確実に落下させることができる。
【0017】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記流入下流端部は、上下に延びた流入管と、前記流入管の下端部が嵌め込まれる流入筒部と、を有する。前記流入傾斜面は、前記流入筒部における前記流入管が嵌め込まれる側と反対側の端に形成されている。
【0018】
上記態様によれば、流入管に流入傾斜面を形成するために流入管を加工することなく、流入傾斜面が形成された流入筒部を流入管に嵌め込むことで、流入下流端部に流入傾斜面を容易に設けることができる。
【0019】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記流入筒部は、嵌合部と、内側フランジと、突出部とを有する。前記嵌合部には、前記流入管の下端部が嵌め込まれる筒状のものである。前記内側フランジは、前記嵌合部の内周面における前記流入管が嵌め込まれる側と反対側の端から内側に向かって延びている。前記突出部は、前記内側フランジの底面から下方に突出している。前記流入傾斜面は、前記突出部に形成されている。
【0020】
上記態様によれば、内側フランジには、筒状の嵌合部に嵌め込まれた流入管が当接するため、内側フランジの底面から下方に突出した突出部に形成された流入傾斜面は、流入管の下方に位置する。そのため、流入管の内周面を伝いながら下方に流れる水を、流入傾斜面の下端に向かって流すことができる。よって、流入管の内周面を伝いながら下方に流れる水を、流入傾斜面の下端から接続上流端部内に向かって落下させることができる。
【0021】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記流入筒部は、前記嵌合部の外周面から外側に向かって延び、前記流入筒部の位置を固定する部材に支持される外側フランジを有する。前記流入傾斜面は、前記外側フランジよりも下方に配置されている。
【0022】
上記態様によれば、流入傾斜面が外側フランジよりも下方に配置されているため、流入傾斜面よりも下方に配置される接続上流端部と、外側フランジとの間に隙間を確保することができる。よって、接続筒状部を流入配管に繋ぐ作業を行う際に、上記隙間を作業領域として確保することができるため、接続筒状部を流入配管に繋ぐ作業を行い易い。
【0023】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記流入筒部は、前記嵌合部の外周面から外側に向かって延び、前記流入筒部の位置を固定する部材に支持される外側フランジを有する。前記流入傾斜面は、前記外側フランジの下端よりも上方に配置されている。
【0024】
上記態様によれば、流入傾斜面が外側フランジの下端よりも上方に配置されているため、流入傾斜面よりも下方に配置される接続上流端部の上端は、外側フランジにより近づいた位置に配置することができる。よって、接続上流端部の上端と、外側フランジとの間から、水が漏れ難くすることができる。
【0025】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記接続筒状部は、前記接続上流端部よりも下方に配置された筒状の接続下流端部と、前記接続上流端部と前記接続下流端部とを繋ぐ中間筒部と、を有する。前記接続配管設備は、前記接続下流端部を支持すると共に、前記接続下流端部に接続された筒状の流出上流端部を有する流出配管を備えている。
【0026】
上記態様によれば、流出配管の流出上流端部に接続筒状部の接続下流端部を支持させた状態で接続筒状部を設置することで、接続筒状部を流入配管および流出配管に繋ぐことができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、配管に接続筒状部を繋ぐことが容易であり、かつ、配管と接続筒状部との間から水が漏れ難い接続配管設備を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施形態に係る接続配管設備の模式図である。
【図2】配管部材の斜視図である。
【図3】連結本体の内部空間に第1接続筒状部が配置された状態を示す配管部材の正面断面図である。
【図4】連結本体の内部空間に第2接続筒状部が配置された状態を示す配管部材の正面断面図である。
【図5】配管部材の底面図である。
【図6】配管部材の左側面図である。
【図7】配管部材の右側面図である。
【図8】配管部材の平面図である。
【図9】図3の範囲Aの拡大図である。
【図10】図4の範囲Bの拡大図である。
【図11】他の実施形態に係る設備配管設備の配管部材の一部を拡大した正面断面図であり、図9相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係る接続配管設備1の模式図である。図1に示す接続配管設備1は、汚水および雨水などを含む排水が流れる配管の設備である。ただし、接続配管設備1は、排水ではなく水が流れる配管の設備であってもよい。本実施形態では、接続配管設備1は、排水の流路を切り替えることが可能な設備である。以下では、一例として、排水設備6から排出される排水の流路を切り替えることが可能な接続配管設備1について説明する。排水設備6とは、汚水などの排水を排出する設備のことであり、例えばトイレ、風呂または台所の流し台などが挙げられる。
【0030】
以下の説明において、「配管」とは、複数の管や継手などによって構成されたものであり、内部を排水などの水が流れるもののことをいう。「内側」とは、平面視において筒状の部材の中心に向かう側のことをいう。言い換えると、「内側」とは、筒状の部材の径方向の内側のことをいう。「外側」とは、平面視において筒状の部材の中心とは反対側のことをいう。言い換えると、「外側」とは、筒状の部材の径方向の外側のことをいう。
【0031】
接続配管設備1は、通常時には、建物5内の排水設備6から下水本管8に向かって排水を排出する。地震などの災害時には、排水の流路が切り替えられ、排水設備6から後述の貯留槽40に向かって排水が排出される。図1に示すように、接続配管設備1は、流入配管10と、第1流出配管20と、第2流出配管30と、貯留槽40と、配管部材50と、を備えている。
【0032】
流入配管10は、排水設備6と配管部材50とを繋ぐものである。流入配管10は例えば建物5内に配置され、流入配管10の少なくとも一部は、上下に延びている。流入配管10は、排水設備6に接続される筒状の流入上流端部11と、流入上流端部11よりも下流側に配置され、配管部材50に接続される筒状の流入下流端部12とを有している。図1の一例では、流入上流端部11には3つの排水設備6が接続されているが、流入上流端部11に接続される排水設備6の数は特に限定されない。流入下流端部12は、上下に延びた直線状のものである。流入下流端部12は、下方に向かって開口している。なお、流入下流端部12の構成は、後述する。
【0033】
第1流出配管20は、配管部材50と下水本管8とを繋ぐものである。第1流出配管20は、流入配管10よりも下方に配置される。第1流出配管20の少なくとも一部は、上下に延びている。本実施形態では、第1流出配管20は、流出配管の一例である。第1流出配管20は、配管部材50に接続される第1流出上流端部21と、第1流出上流端部21よりも下流側に配置され、下水本管8に接続される第1流出下流端部22とを有している。第1流出上流端部21は、建物5内に配置され、上下に延びたものである。第1流出上流端部21は、上方に向かって開口している。第1流出上流端部21は、流入下流端部12の下方に配置されており、平面視において流入下流端部12と重なる位置に配置されている。第1流出下流端部22は、建物5の外に配置され、地中に埋設されている。本実施形態では、第1流出配管20、第1流出上流端部21は、それぞれ流出配管、流出上流端部の一例である。
【0034】
第2流出配管30は、配管部材50と貯留槽40とを繋ぐものである。第2流出配管30は、流入配管10よりも下方に配置されており、第2流出配管30の少なくとも一部は、上下に延びている。第2流出配管30は、配管部材50に接続される第2流出上流端部31と、第2流出上流端部31よりも下流側に配置され、貯留槽40に接続される第2流出下流端部32とを有している。第2流出上流端部31は、建物5内に配置され、少なくとも一部は上下に延びている。第2流出下流端部32は、建物5の外に配置され、地中に埋設されている。
【0035】
本実施形態では、流入下流端部12、第1流出上流端部21および第2流出上流端部31を総称して、縦配管という。縦配管とは、流入下流端部12などのように、縦、言い換えると上下に延びた管などで組み合わされた配管のことをいう。
【0036】
貯留槽40は、内部に密封された空間を有し、排水が貯留される槽である。ここでは、貯留槽40は、排水設備6から排出された排水を貯留することが可能である。本実施形態では、貯留槽40は、地中に埋設されているが、地上に配置されるものであってもよい。
【0037】
配管部材50は、流入配管10と第1流出配管20とを繋ぐことが可能であり、かつ、流入配管10と第2流出配管30とを繋ぐことが可能である。ここで、「繋ぐ」とは、排水が流れる状態のことをいい、例えば流入配管10に配管部材50を「繋ぐ」とは、流入配管10から配管部材50に排水が流れる状態のことをいう。
【0038】
本実施形態に係る配管部材50は、流入配管10から第1流出配管20に排水を流す状態と、流入配管10から第2流出配管30に排水を流す状態とに切り替え可能なものである。配管部材50は、建物5内に配置される。配管部材50は、建物5の床、壁、天井に固定されていてもよいし、建物5に固定されておらず、例えば床に載置されていてもよい。配管部材50は、流入配管10の流入下流端部12、第1流出配管20の第1流出上流端部21、および、第2流出配管30の第2流出上流端部31に接続される。配管部材50は、いわゆる縦配管に設けられる部材である。
【0039】
図2は、配管部材50の斜視図である。図3、図4は、配管部材50の正面断面図である。図3は、後述の連結本体51の内部空間53に後述の第1接続筒状部70が配置された状態を示しており、図4は、連結本体51の内部空間53に後述の第2接続筒状部80が配置された状態を示している。図5、図6、図7、図8は、それぞれ配管部材50の底面図、左側面図、右側面図、平面図である。
【0040】
図3に示すように、配管部材50は、連結本体51と、蓋体55(図2参照)と、第1接続筒状部70と、第2接続筒状部80(図4参照)とを有している。連結本体51は、流入配管10の流入下流端部12、第1流出配管20の第1流出上流端部21、および、第2流出配管30の第2流出上流端部31を相互に連結し、流入下流端部12と、第1流出上流端部21と、第2流出上流端部31との相対的な位置を固定するものである。連結本体51は、内部に内部空間53を有した箱状のものである。本実施形態では、連結本体51の前部には、開口52が形成されている。開口52は前方に向かって開口している。開口52の形状は特に限定されないが、ここでは矩形状である。
【0041】
連結本体51の構成は特に限定されない。本実施形態では、連結本体51は、底板51aと、左板51bと、右板51cと、後板51dと、天板51eとを有している。図3〜図8に示すように、底板51a、左板51b、右板51c、後板51dおよび天板51eは、矩形状の板であるが、それらの形状は特に限定されない。底板51aは、水平方向に延びている。左板51bは、底板51aの左端から上方に延びている。右板51cは、底板51aの右端から上方に延びており、左板51bと対向している。
【0042】
後板51dは、底板51aの後端から上方に延びている。後板51dは、左板51bの後端、および、右板51cの後端に接続されている。天板51eは、左板51b、右板51cおよび後板51dの各上端に接続されており、底板51aと対向している。底板51aと、左板51bと、右板51cと、後板51dと、天板51eとによって囲まれた空間が、連結本体51の内部空間53である。連結本体51の開口52は、底板51a、左板51b、右板51cおよび天板51eの各前端に囲まれた部位である。
【0043】
図2に示すように、蓋体55は、連結本体51の前部に設けられるものである。蓋体55は、連結本体51の開口52(図3参照)を開閉可能に連結本体51に設けられている。蓋体55は、例えば連結本体51の左板51bの前端に取り付けられており、左板51bの前端を軸に回転可能なものである。しかしながら、蓋体55は、底板51a、右板51cおよび天板51eの何れかの前端に取り付けられ、底板51a、右板51cおよび天板51eの何れかの前端を軸に回転可能なものであってもよい。また、蓋体55は、連結本体51に対して着脱可能なものであってもよい。
【0044】
連結本体51、言い換えると底板51a、左板51b、右板51c、後板51dおよび天板51e、ならびに、蓋体55を形成する材料は特に限定されないが、変形し難い材料によって形成されているとよい。例えば連結本体51および蓋体55は、金属によって形成されている。連結本体51および蓋体55は、木製であってもよいし、樹脂製であってもよい。
【0045】
本実施形態では、連結本体51には、流入下流端部12が接続される流入接続孔53a、第1流出上流端部21が接続される第1流出接続孔53b、および、第2流出上流端部31が接続される第2流出接続孔53cが形成されている。なお、流入接続孔53a、第1流出接続孔53b、および、第2流出接続孔53cの位置は特に限定されない。ここでは、流入接続孔53aは、天板51eに形成されている。第1流出接続孔53bは、底板51aに形成されており、流入接続孔53aと対向している。第2流出接続孔53cは、左板51bに形成されている。
【0046】
次に、流入下流端部12、第1流出上流端部21および第2流出上流端部31の構成について説明する。図9は、図3の範囲Aの拡大図である。図9に示すように、流入下流端部12は、上下に延びた流入管13と、流入筒部14とを有している。流入筒部14は筒状のものであり、流入筒部14には、流入管13の下端部が嵌め込まれる。
【0047】
流入筒部14は、流入接続孔53aと連通するように、連結本体51(詳しくは、天板51e)に取り付けられる。本実施形態では、流入筒部14は、筒状の嵌合部15と、内側フランジ16と、突出部17と、外側フランジ18とを有している。嵌合部15は、上下に延びた筒状のものであり、流入管13の下端部が嵌め込まれる。内側フランジ16は、筒状の嵌合部15の内周面に設けられており、当該内周面における流入管13が嵌め込まれる側と反対側の端(ここでは、下端)から内側に向かって延びている。内側フランジ16は、嵌合部15の内周面から流入筒部14の中心側に向かって延びている。内側フランジ16は、リング状であり(図8参照)、嵌合部15の内周面から嵌合部15の径方向の内側に向かって延びている。内側フランジ16には、流入管13の下端が当接する。本実施形態では、リング状の内側フランジ16の内径D11は、流入管13の内径D12と同じである。しかしながら、内側フランジ16の内径D11は、流入管13の内径D12よりも大きくてもよいし、内径D12よりも小さくてもよい。突出部17は、内側フランジ16の底面から下方に突出している。突出部17は、リング状のものである。
【0048】
外側フランジ18は、嵌合部15の外周面から外側に向かって延びている。言い換えると、外側フランジ18は、嵌合部15の外周面から流入筒部14の中心とは反対側に向かって延びている。外側フランジ18は、嵌合部15の外周面の下端に設けられており、当該下端から嵌合部15の径方向の外側に向かって延びている。外側フランジ18は、連結本体51(ここでは、天板51e)に支持されるものであり、天板51eに取り付けられる部位である。例えば外側フランジ18は、ボルト18aによって天板51eに取り付けられる。
【0049】
本実施形態では、流入下流端部12には、流入傾斜面19が形成されている。流入傾斜面19は、少なくとも流入下流端部12の外周面の下端を含む部分に形成されている。ここでは、流入下流端部12の外周面の下端は、突出部17に含まれる部位である。流入傾斜面19は、流入下流端部12の下端に向かうに従って内側に向かって傾斜している。流入傾斜面19は、流入下流端部12の下端に向かうに従って流入下流端部12(ここでは、流入筒部14)の中心に向かって傾斜している。本実施形態では、流入傾斜面19は、流入下流端部12の流入筒部14における流入管13が嵌め込まれる側と反対側の端(ここでは、下端)に形成されている。詳しくは、流入傾斜面19は、内側フランジ16から下方に突出した突出部17に形成されている。本実施形態では、流入傾斜面19は、平面視において嵌合部15の内周面よりも内側に配置されている。流入傾斜面19は、外側フランジ18よりも下方に配置されている。
【0050】
図3に示すように、第1流出上流端部21は、上下に延びた第1流出管23と、第1流出筒部24とを有している。第1流出筒部24は、筒状のものであり、第1流出管23の上端部が嵌め込まれる。第1流出筒部24は、第1流出接続孔53bと連通するように、連結本体51(詳しくは、底板51a)に取り付けられる。
【0051】
第1流出筒部24は、筒状の第1嵌合部25と、筒状の第1挿入部26と、第1内側フランジ27と、第1外側フランジ28とを有している。第1嵌合部25は上下に延びており、第1嵌合部25には、第1流出管23の上端部が嵌め込まれる。第1挿入部26は、第1嵌合部25と連続かつ連通しており、第1嵌合部25における第1流出管23が接続される部位とは反対側の部位(ここでは上部)に設けられている。第1挿入部26には、第1接続筒状部70の後述の第1接続下流端部72が挿入される。
【0052】
第1内側フランジ27は、第1嵌合部25と第1挿入部26との間に設けられており、第1嵌合部25および第1挿入部26の何れかの内周面から、第1嵌合部25(または、第1挿入部26)の径方向の内側に向かって延びている。第1外側フランジ28は、第1嵌合部25と第1挿入部26との間に設けられており、第1嵌合部25および第1挿入部26の何れかの外周面から、第1嵌合部25(または、第1挿入部26)の径方向の外側に向かって延びている。第1外側フランジ28は、連結本体51(ここでは、底板51a)に支持されるものであり、底板51aに取り付けられる。例えば第1外側フランジ28は、ボルト28aによって底板51aに取り付けられる。
【0053】
第2流出上流端部31は、水平に延びた第2流出管33と、第2流出筒部34とを有している。第2流出筒部34は、水平に延びた筒状のものであり、第2流出管33の上流端部が嵌め込まれる。第2流出筒部34は、第2流出接続孔53cと連通するように、連結本体51(詳しくは、左板51b)に取り付けられる。
【0054】
第2流出筒部34は、第1流出筒部24と同じ構成を有しており、筒状の第2嵌合部35と、筒状の第2挿入部36と、第2内側フランジ37と、第2外側フランジ38とを有している。第2嵌合部35には、第2流出管33の上流端部が嵌め込まれる。第2挿入部36は、第2嵌合部35と連続かつ連通しており、第2嵌合部35における第2流出管33が接続される部位とは反対側の部位(ここでは、右部)に設けられている。図4に示すように、第2挿入部36には、第2接続筒状部80の後述の第2接続下流端部82が挿入される。ここでは、第2挿入部36には、第2接続下流端部82が嵌め込まれる。
【0055】
第2内側フランジ37および第2外側フランジ38は、それぞれ第2嵌合部35と第2挿入部36との間に設けられている。第2内側フランジ37は、第2嵌合部35および第2挿入部36の何れかの内周面から、第2嵌合部35(または、第2挿入部36)の径方向の内側に向かって延びている。第2外側フランジ38は、第2嵌合部35および第2挿入部36の何れかの外周面から、第2嵌合部35(または、第2挿入部36)の径方向の外側に向かって延びている。第2外側フランジ38は、連結本体51(ここでは、左板51b)に支持されるものであり、左板51bに取り付けられる。例えば第2外側フランジ38は、ボルト38aによって左板51bに取り付けられる。
【0056】
図3に示すように、第1接続筒状部70は、流入配管10と第1流出配管20とを繋ぐものである。第1接続筒状部70は、流入配管10と第1流出配管20とを繋ぐときに、連結本体51の内部空間53に配置される。本実施形態では、第1接続筒状部70は、接続筒状部の一例である。
【0057】
第1接続筒状部70の具体的な構成は特に限定されない。本実施形態では、第1接続筒状部70は、第1接続上流端部71と、第1接続下流端部72と、第1中間筒部73とを有している。図9に示すように、第1接続上流端部71は、流入下流端部12に繋がっている。第1接続上流端部71は、上方に開口した筒状のものである。本実施形態では、第1接続上流端部71は、流入下流端部12(詳しくは、流入筒部14)には接触しておらず、流入下流端部12に対して離間するように配置されている。第1接続上流端部71は、流入下流端部12の下方(言い換えると、流入下流端部12の真下)に配置されている。本実施形態では、第1接続上流端部71は、接続上流端部の一例である。
【0058】
流入下流端部12の下端の内径D11は、第1接続上流端部71の上端の内径D13よりも小さい。ここで、流入下流端部12の下端の内径D11とは、流入筒部14の内側フランジ16の内径(言い換えると、流入傾斜面19の下端19aの内径)のことである。ここでは、第1接続筒状部70を連結本体51の内部空間53に配置したとき、平面視において、内側フランジ16の内周は、第1接続上流端部71の上端の内周よりも内側に収まっている。本実施形態では、第1接続上流端部71の上端の内径D13は、流入管13の内径D12よりも大きい。なお、第1接続上流端部71の上端の内径D13は、流入筒部14の筒状の嵌合部15の内径D14よりも大きくてもよいし、内径D14よりも小さくてもよい。第1接続上流端部71の内径D13は、嵌合部15の内径D14と同じであってもよい。
【0059】
第1接続筒状部70を連結本体51の内部空間53に配置したとき、流入下流端部12の下端の上下の位置は、第1接続上流端部71の上端の上下の位置と同じである。ただし、流入下流端部12の下端の上下の位置は、第1接続上流端部71の上端の上下の位置よりも上方であってもよい。また、流入下流端部12の下端の上下の位置は、第1接続上流端部71の上端の上下位置よりも下方であってもよい。
【0060】
第1接続筒状部70を連結本体51の内部空間53に配置したとき、流入下流端部12に形成された流入傾斜面19の下端19aは、第1接続上流端部71の上端の内周の内側に配置されている。流入傾斜面19の下端19aは、第1接続上流端部71の上端の内周よりも、第1接続上流端部71の中心側に配置されている。本実施形態では、流入傾斜面19の上端は、第1接続上流端部71の上端の内周と、第1接続上流端部71の径方向に関して同じ位置である。ただし、流入傾斜面19の上端は、第1接続上流端部71の上端の内周の内側に配置されていてもよいし、当該内周の外側に配置されていてもよい。
【0061】
図3に示すように、第1接続下流端部72は、第1接続上流端部71の下方に配置されており、下方に向かって開口した筒状のものである。第1接続下流端部72は、第1流出配管20の第1流出筒部24の第1挿入部26に挿入される。このとき、第1接続下流端部72の下端は、第1流出筒部24の第1内側フランジ27に当接し、第1接続下流端部72は、第1内側フランジ27に支持された状態となる。ここでは、第1接続下流端部72は、第1内側フランジ27に載置された状態である。本実施形態では、第1接続下流端部72は、接続下流端部の一例である。
【0062】
本実施形態では、第1接続下流端部72の下端の内径D15は、第1接続上流端部71の上端の内径D13(図9参照)よりも小さい。第1接続下流端部72の下端の内径D15は、第1流出筒部24のリング状の第1内側フランジ27の内径D16と同じである。ただし、第1接続下流端部72の下端の内径D15は、第1内側フランジ27の内径D16よりも大きくてもよいし、内径D16よりも小さくてもよい。第1接続下流端部72の下端の内径D15は、第1流出筒部24の筒状の嵌合部25の内径D17よりも小さい。
【0063】
第1中間筒部73は、第1接続上流端部71と第1接続下流端部72を繋ぐものであり、第1接続上流端部71と第1接続下流端部72との間に配置されている。本実施形態では、第1中間筒部73は、直線状に形成された部位である。第1中間筒部73の内径D18は、第1接続上流端部71の上端の内径D13よりも小さい。そのため、第1接続上流端部71と第1中間筒部73との間には、第1中間筒部73に向かうに従って内径が小さい縮径部74が設けられている。第1中間筒部73の内径D18は、第1接続下流端部72の内径D15と同じであるが、第1接続下流端部72の内径D15よりも小さくてもよいし、内径D15よりも大きくてもよい。
【0064】
図4に示すように、第2接続筒状部80は、流入配管10と第2流出配管30とを繋ぐものである。第2接続筒状部80は、流入配管10と第2流出配管30とを繋ぐときに、連結本体51の内部空間53に配置される。
【0065】
第2接続筒状部80の具体的な構成も特に限定されない。本実施形態では、第2接続筒状部80は、第2接続上流端部81と、第2接続下流端部82と、第2中間筒部83とを有している。第2接続上流端部81は、流入下流端部12に繋がるものである。第2接続上流端部81は、上方に開口した筒状のものである。図10は、図4の範囲Bの拡大図である。本実施形態では、図10に示すように、第2接続筒状部80が連結本体51の内部空間53に配置されているとき、第2接続上流端部81は、流入下流端部12(詳しくは、流入筒部14)に接触しておらず、流入下流端部12に対して離間するように配置されている。第2接続上流端部81は、流入下流端部12の下方(言い換えると、流入下流端部12の真下)に配置されている。
【0066】
本実施形態では、流入下流端部12の下端の内径D11は、第2接続上流端部81の上端の内径D23よりも小さい。第2接続筒状部80を連結本体51の内部空間53に配置したとき、平面視において、内側フランジ16の内周は、第2接続上流端部81の上端の内周よりも内側に収まっている。本実施形態では、第2接続上流端部81の上端の内径D23は、流入管13の内径D12よりも大きい。なお、第2接続上流端部81の上端の内径D23は、流入筒部14の筒状の嵌合部15の内径D14よりも大きくてもよいし、内径D14よりも小さくてもよい。第2接続上流端部81の内径D23は、嵌合部15の内径D14と同じであってもよい。
【0067】
本実施形態では、第2接続筒状部80を連結本体51の内部空間53に配置したとき、流入下流端部12の下端の上下の位置は、第2接続上流端部81の上端の上下の位置と同じである。ただし、流入下流端部12の下端の上下の位置は、第2接続上流端部81の上端の上下の位置よりも上方であってもよい。
【0068】
第2接続筒状部80を連結本体51の内部空間53に配置したとき、流入下流端部12に形成された流入傾斜面19の下端19aは、第2接続上流端部81の上端の内周の内側に配置されている。流入傾斜面19の下端19aは、第2接続上流端部81の上端の内周よりも、第2接続上流端部81の中心側に配置されている。本実施形態では、流入傾斜面19の上端は、第2接続上流端部81の上端の内周と、第2接続上流端部81の径方向に関して同じ位置である。ただし、流入傾斜面19の上端は、第2接続上流端部81の上端の内周の内側に配置されていてもよいし、当該内周の外側に配置されていてもよい。
【0069】
図4に示すように、第2接続下流端部82は、第1接続上流端部81よりも下方に配置されている。ここでは、第2接続下流端部82は、側方に向かって開口した筒状のものであるが、下方に開口していてもよい。第2接続下流端部82は、第2流出配管30の第2流出筒部34の第2挿入部36に嵌め込まれる。このとき、第2接続下流端部82の下流端は、第2流出筒部34の第2内側フランジ37に当接し、第2接続下流端部82は、第2流出筒部34に支持された状態となる。
【0070】
本実施形態では、第2接続下流端部82の下流端の内径D25は、第2接続上流端部81の上端の内径D23(図10参照)よりも小さい。第2接続下流端部82の下流端の内径D25は、第2流出筒部34のリング状の第2内側フランジ37の内径D26と同じである。ただし、第2接続下流端部82の下流端の内径D25は、第2内側フランジ37の内径D26よりも大きくてもよいし、内径D26よりも小さくてもよい。第2接続下流端部82の下流端の内径D25は、第2流出筒部34の筒状の嵌合部35の内径D27よりも小さい。
【0071】
第2中間筒部83は、第2接続上流端部81と第2接続下流端部82を繋ぐものであり、第2接続上流端部81と第2接続下流端部82との間に配置されている。本実施形態では、第2中間筒部83は、曲線状に形成された部位である。本実施形態では、第2中間筒部83の内径D28は、第2接続上流端部81の上端の内径D23よりも小さい。そのため、第2接続上流端部81と第2中間筒部83との間には、第2中間筒部83に向かうに従って内径が小さい縮径部84が設けられている。
【0072】
本実施形態では、図3に示すように、配管部材50は、閉鎖蓋99を備えていてもよい。閉鎖蓋99は、第1流出筒部24および第2流出筒部34のうち、使用されていない(言い換えると、第1接続筒状部70および第2接続筒状部80の両方が接続されていない)方の筒部を閉鎖するものである。図4に示すように、閉鎖蓋99は、第1流出筒部24に嵌め込まれることで、第1流出筒部24を閉鎖することが可能となる。同様に、図3に示すように、閉鎖蓋99は、第2流出筒部34に嵌め込まれることで、第2流出筒部34を閉鎖することが可能となる。閉鎖蓋99は、例えば円柱状の部材であり、外周面にシール部材99aが設けられている。また、閉鎖蓋99には、取っ手99bが設けられている。
【0073】
次に、本実施形態に係る接続配管設備1の利用方法について説明する。例えば災害が発生していない通常時、図3に示すように、連結本体51の内部空間53には、第1接続筒状部70が配置されている。このとき、第1接続筒状部70の第1接続下流端部72は、第1流出筒部24の第1挿入部26に挿入され、内側フランジ27に載置されている。このとき、第1接続筒状部70の第1接続上流端部71は、流入下流端部12の真下に配置され、第1接続上流端部71の上端と、流入下流端部12の下端(ここでは、流入傾斜面19の下端19a)とは離間している。なお、第1接続筒状部70が接続されていない第2流出筒部34には、閉鎖蓋99が取り付けられている。
【0074】
図1に示すように、通常時、排水設備6から排出された排水は、流入配管10に流れ、流入配管10内の排水は、配管部材50を介して第1流出配管20に流れる。そして、第1流出配管20内の排水は、下水本管8に排出される。このように、通常時では、排水設備6から排出された排水は、下水本管8に排出される。
【0075】
災害時に建物5が避難場所として使用され、かつ、下水本管8が破損などして使用することができない場合、作業者は、配管部材50を操作することで排水の流路を切り替える。このことで、排水の排出先を下水本管8から貯留槽40に変更する。ここでは、作業者は、まず蓋体55(図2参照)を操作して、連結本体51の開口52を開放させる。このことで、作業者は、連結本体51の開口52を通じて内部空間53を目視することができる。次に、作業者は、第1接続筒状部70を取り外すと共に、閉鎖蓋99を第2流出筒部34から取り外す。次に、作業者は、図4に示すように、閉鎖蓋99を第1流出筒部24に取り付ける。そして、作業者は、第2接続筒状部80を連結本体51の内部空間53に配置する。このとき、第2接続筒状部80の第2接続下流端部82は、第2流出筒部34の第2挿入部36に嵌め込まれ、第2流出筒部34に支持されている。このとき、第2接続筒状部80の第2接続上流端部81は、流入下流端部12の真下に配置され、第2接続上流端部81の上端と、流入下流端部12の下端(ここでは、流入傾斜面19の下端19a)とは離間している。
【0076】
災害時、排水設備6から排出された排水は、流入配管10を通じて配管部材50に排出される。その後、配管部材50内の排水は、第2流出配管30に流れ、貯留槽40に排出される。このように、災害時では、排水設備6から排出された排水は、貯留槽40に貯留される。
【0077】
以上、本実施形態では、接続配管設備1は、図3に示すように、流入配管10と、第1接続筒状部70とを備えている。図9に示すように、流入配管10の流入下流端部12の下端の内径D11は、第1接続筒状部70の第1接続上流端部71の上端の内径D13よりも小さい。平面視において、流入下流端部12の下端の内周は、第1接続上流端部71の上端の内周の内側に配置されている。流入下流端部12の下端の上下の位置は、第1接続上流端部71の上端の上下の位置と同じ、または、第1接続上流端部71の上端の上下の位置よりも上方である。そして、流入下流端部12の外周面の少なくとも下端を含む部分には、流入下流端部12の下端に向かうに従って内側に向かって傾斜した流入傾斜面19が形成されている。
【0078】
このことによって、流入配管10の流入下流端部12の下端と、第1接続筒状部70の第1接続上流端部71の上端とが離間した状態で、第1接続筒状部70を流入下流端部12の下方に配置することができる。よって、例えば従来のように流入下流端部と接続上流端部とを嵌合させなくてもよいため、第1接続筒状部70を流入配管10に繋ぐことが容易である。
【0079】
また、本実施形態では、流入下流端部12の下端と、第1接続上流端部71の上端とが離間している状態で、流入配管10から第1接続筒状部70に向かって排水を流すことができる。また、流入配管10から第1接続筒状部70に排水を積極的に流していない場合、例えば排水設備6(図1参照)から排水が排出されていない場合、流入下流端部12の内周面に付着した排水は、流入下流端部12の内周面を伝いながら下方に流れる。そして、流入下流端部12の内周面を伝いながら下方に流れる排水は、流入傾斜面19の下端19aにおいて流入傾斜面19に沿って伝い難く、流入傾斜面19の下端19aから第1接続上流端部71内に向かって落下する。よって、流入配管10と第1接続筒状部70との間から排水が漏れ難くすることができる。
【0080】
本実施形態では、流入下流端部12の下端の上下の位置が第1接続上流端部71の上端の上下の位置と同じ、または、第1接続上流端部71の上端の上下の位置よりも上方であるため、流入下流端部12の下端と第1接続上流端部71の上端との間に隙間が形成され、この隙間から排水が漏れる可能性があり得る。しかしながら、ここでは、流入下流端部12には流入傾斜面19が形成されているため、流入下流端部19の内周面を伝いながら下方に流れる排水は、流入傾斜面19の下端19aにおいて流入傾斜面19に沿って伝い難く、上記隙間から排水が漏れ難い。よって、流入下流端部19の下端19aの上下の位置が第1接続上流端部71の上端の上下の位置と同じ、または、第1接続上流端部71の上端の上下の位置よりも上方であるような構成において、流入傾斜面19を設けることは特に有用である。
【0081】
本実施形態では、平面視において、流入傾斜面19の下端19aは、第1接続上流端部71の上端の内周の内側に配置されている。このことによって、連結本体51の内部空間53に第1接続筒状部70を配置しているとき、流入傾斜面19の下端19aの下方(言い換えると、真下)には、第1接続上流端部71の内部の空間が位置する。よって、流入下流端部12の内周面を伝いながら下方に流れる排水を、流入傾斜面19の下端19aから第1接続上流端部71内に向かってより確実に落下させることができる。
【0082】
本実施形態では、流入下流端部12は、上下に延びた流入管13と、流入管13の下端部が嵌め込まれる流入筒部14とを有している。流入傾斜面19は、流入筒部14における流入管13が嵌め込まれる側と反対側の端に形成されている。このことによって、流入管13に流入傾斜面19を形成するために流入管13を加工することなく、流入傾斜面19が形成された流入筒部14を流入管13に嵌め込むことで、流入下流端部12に流入傾斜面19を容易に設けることができる。
【0083】
本実施形態では、流入筒部14は、流入管13の下端部が嵌め込まれる筒状の嵌合部15と、嵌合部15の内周面における流入管13が嵌め込まれる側と反対側の端から内側に向かって延びた内側フランジ16と、内側フランジ16の底面から下方に突出した突出部17とを有している。流入傾斜面19は、突出部17に形成されている。内側フランジ16には、筒状の嵌合部15に嵌め込まれた流入管13の下端が当接するため、内側フランジ16の底面から下方に突出した突出部17に形成された流入傾斜面19は、流入管13の下方(言い換えると、真下)に位置する。そのため、流入管13の内周面を伝いながら下方に流れる排水を、流入傾斜面19の下端19aに向かって流すことができる。よって、流入管13の内周面を伝いながら下方に流れる排水を、流入傾斜面19の下端19aから第1接続上流端部71内に向かって落下させることができる。
【0084】
本実施形態では、流入筒部14は、嵌合部15の外周面から外側に向かって延び、流入筒部14の位置を固定する部材である連結本体51(詳しくは、天板51e)に支持される外側フランジ18を有している。流入傾斜面19は、外側フランジ18よりも下方に配置されている。このことによって、流入傾斜面19よりも下方に配置される第1接続上流端部71と、外側フランジ18との間に隙間を確保することができる。よって、第1接続筒状部70を流入配管10に繋ぐ作業を行う際に、上記隙間を作業領域として確保することができるため、第1接続筒状部70を流入配管10に繋ぐ作業を行い易い。
【0085】
本実施形態では、図3に示すように、第1接続筒状部70は、第1接続上流端部71よりも下方に配置された筒状の第1接続下流端部72と、第1接続上流端部71と第1接続下流端部72とを繋ぐ第1中間筒部73とを有している。接続配管設備1は、第1接続下流端部72を支持すると共に、第1接続下流端部72に接続された筒状の第1流出上流端部21を有する第1流出配管20を備えている。このことによって、第1流出配管20の第1流出上流端部21に第1接続筒状部70の第1接続下流端部72を支持させた状態で、第1接続筒状部70を設置することで、第1接続筒状部70を流入配管10および第1流出配管20に繋ぐことができる。
【0086】
また、本実施形態では、第1接続筒状部70が連結本体51の内部空間53に配置されているとき、流入傾斜面19および第1接続筒状部70は、連結本体51内に配置されている。排水設備6から排出される排水が汚水の場合、流入配管10の流入下流端部12の下端と、第1接続筒状部70の第1接続上流端部71の上端との間から、汚水の悪臭などが漏れることがあり得る。しかしながら、本実施形態では、流入下流端部12の下端と、第1接続上流端部71の上端との間の隙間は、連結本体51内に配置されている。よって、連結本体51によって汚水の悪臭が連結本体51の外部に漏れ難くすることができる。
【0087】
以上、本発明の実施の一形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限らず、他にも種々の形態にて実施することができる。次に、他の実施形態の例について簡単に説明する。以下の説明では、前記実施形態と同様の要素には同様の符号を付し、それらの説明は省略する。
【0088】
図11の実施形態では、流入配管10の流入下流端部12の流入筒部14の外側フランジ18の下面の上下の位置は、流入傾斜面19の下端19aの上下の位置と同じである。流入傾斜面19は、外側フランジ18の下端よりも上方に配置されている。本実施形態では、外側フランジ18における嵌合部15の外周面との接続部分18bは、下方に向かうに従って嵌合部15から離れる方向に傾斜している。そのため、流入筒部14の底部には、流入傾斜面19と接続部分18bによって溝が形成されている。
【0089】
図11の実施形態では、第1接続筒状部70の第1接続上流端部71には、接続傾斜面76が形成されている。接続傾斜面76は、第1接続上流端部71の少なくとも上端を含む部分に形成されており、第1接続上流端部71の上端に向かうに従って外側に向かって傾斜している。接続傾斜面76は、第1接続上流端部71の上端に向かうに従って第1接続上流端部71の中心とは反対側に向かって傾斜している。なお、接続傾斜面76は、リング状である。本実施形態では、第1接続上流端部71の上端の内径とは、接続傾斜面76の上端76aの内径である。
【0090】
平面視において、流入傾斜面19の下端19aは、接続傾斜面76の上端76aよりも内側、すなわち第1接続上流端部71の中心側に配置されている。流入傾斜面19の上端は、接続傾斜面76の上端76aよりも内側に配置されている。ただし、流入傾斜面19の上端は、接続傾斜面76の上端76aよりも外側に配置されていてもよい。
【0091】
このように図11の実施形態では、接続上流端部71の内周面の少なくとも上端を含む部分には、第1接続上流端部71の上端に向かうに外側に向かって傾斜した接続傾斜面76が形成されている。このことによって、流入下流端部12の内周面を伝いながら下方に流れて流入傾斜面19の下端19aから落下した排水が、例えば第1接続上流端部71の上端に落下した場合、その排水を、接続傾斜面76を伝いながら第1接続上流端部71内に向かって流すことができる。
【0092】
また、図11の実施形態では、平面視において、流入傾斜面19の下端19aは、接続傾斜面76の上端よりも内側に配置されている。このことによって、流入傾斜面19の下端19aの下方には、接続傾斜面76または第1接続上流端部71の内部の空間が位置する。よって、流入下流端部12の内周面を伝いながら下方に流れる排水を、流入傾斜面19の下端から、接続傾斜面76または第1接続上流端部71内に向かってより確実に落下させることができる。
【0093】
なお、接続傾斜面76と同様の接続傾斜面は、第2接続筒状部80の第2接続上流端部81の内周面の少なくとも上端を含む部分に形成されていてもよい。
【0094】
図11の実施形態では、流入傾斜面19は、外側フランジ18の下端よりも上方に配置されている。このように、流入傾斜面19が外側フランジ18の下端よりも上方に配置されているため、流入傾斜面19よりも下方に配置される第1接続上流端部71の上端は、外側フランジ18により近づいた位置に配置することができる。よって、第1接続上流端部71の上端と、外側フランジ18との間から、排水が漏れ難くすることができる。
【0095】
上記実施形態では、流入配管10の流入下流端部12は、流入管13と流入筒部14を有していた。しかしながら、流入筒部14が省略され、流入下流端部12は、流入管13によって構成されていてもよい。この場合、流入管13の外周面の少なくとも下端を含む部分に、流入傾斜面19が形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0096】
1 接続配管設備
10 流入配管
12 流入下流端部
13 流入管
14 流入筒部
15 嵌合部
16 内側フランジ
17 突出部
18 外側フランジ
19 流入傾斜面
19a 下端
20 第1流出配管(流出配管)
21 第1流出上流端部(流出上流端部)
70 第1接続筒状部(接続筒状部)
71 第1接続上流端部(接続上流端部)
72 第1接続下流端部(接続下流端部)
73 第1中間筒部(中間筒部)
76 接続傾斜面
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】