(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021004551
(43)【公開日】20210114
(54)【発明の名称】ダイヤフラム型圧縮機、冷却ユニット、プロジェクター、記録装置及び三次元造形物製造装置
(51)【国際特許分類】
   F04B 45/04 20060101AFI20201211BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20201211BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20201211BHJP
   B29C 64/112 20170101ALI20201211BHJP
   B29C 64/205 20170101ALI20201211BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20201211BHJP
【FI】
   !F04B45/04 H
   !B41J2/01 303
   !B41J2/01 307
   !H05K7/20 Q
   !B29C64/112
   !B29C64/205
   !B33Y30/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】2019117094
(22)【出願日】20190625
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区新宿四丁目1番6号
(74)【代理人】
【識別番号】100116665
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 和昭
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】舩坂 司
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】花村 雄基
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】大西 康憲
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内
【テーマコード(参考)】
2C056
3H077
4F213
5E322
【Fターム(参考)】
2C056EA23
2C056EA28
2C056EC07
2C056EC29
2C056FA10
2C056HA37
2C056HA60
3H077AA06
3H077BB10
3H077CC02
3H077EE36
3H077FF02
3H077FF03
3H077FF06
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3H077FF36
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL74
5E322AA05
5E322AA11
5E322DA01
5E322DA02
5E322DB01
5E322DB06
5E322DB07
(57)【要約】
【課題】小型で流体を効果的に圧縮できるとともに効果的に送り出すことが可能なダイヤフラム型圧縮機を提供する。
【解決手段】押圧部22と、ダイヤフラム11と、ダイヤフラム11と一部で離間し一部で接合されている基板13と、を有する構造体12を、ダイヤフラム11と基板13とが積層する積層方向に、2つ備え、2つの構造体12の各々において、押圧部22はダイヤフラム11の基板13とは反対側に配置され、ダイヤフラム11と基板13との間の離間部分は流体が流れる流路の一部であり、2つの構造体12の各々の流路が直列に配置され、積層方向から見て2つの構造体12の各々の押圧部22がオーバーラップしており、2つの構造体12の各々の流路の間には、流体を収容するバッファー室15を備えているダイヤフラム型圧縮機1。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧部と、ダイヤフラムと、前記ダイヤフラムと一部で離間し一部で接合されている基板と、を有する構造体を、前記ダイヤフラムと前記基板とが積層する積層方向に、2つ備え、
2つの前記構造体の各々において、前記押圧部は前記ダイヤフラムの前記基板とは反対側に配置され、前記ダイヤフラムと前記基板との間の離間部分は流体が流れる流路の一部であり、
2つの前記構造体の各々の前記流路が直列に配置され、
前記積層方向から見て2つの前記構造体の各々の前記押圧部がオーバーラップしており、
2つの前記構造体の各々の前記流路の間には、前記流体を収容するバッファー室を備えていることを特徴とするダイヤフラム型圧縮機。
【請求項2】
請求項1に記載のダイヤフラム型圧縮機において、
変位拡大装置を備え、
前記変位拡大装置は、2つの前記構造体の押圧部と接続されている変位部材と、前記変位部材に接続されたアクチュエーターと、を有することを特徴とするダイヤフラム型圧縮機。
【請求項3】
請求項2に記載のダイヤフラム型圧縮機において、
前記変位拡大装置は、前記アクチュエーターの変位方向が前記積層方向と交差する方向となるように前記アクチュエーターが配置され、前記アクチュエーターの変位方向における前記アクチュエーターの長さの中心位置から各側に離れた位置で前記変位部材に接続されていることを特徴とするダイヤフラム型圧縮機。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のダイヤフラム型圧縮機と、
前記流体の放熱部と、
前記流体の熱交換部と、
前記流体の膨張部と、を備え、
前記ダイヤフラム型圧縮機が前記熱交換部と前記放熱部との間に配置されることを特徴とする冷却ユニット。
【請求項5】
光源と、
光を吸収するパネルと、
熱交換媒体と、
請求項4に記載の冷却ユニットと、
を備え、
前記熱交換媒体は、前記光源及び前記パネルの一方と前記熱交換部との間に設けられることを特徴とするプロジェクター。
【請求項6】
インクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドと接続される電子回路基板と、
熱交換媒体と、
請求項4に記載の冷却ユニットと、
を備え、
前記熱交換媒体は、前記記録ヘッド及び前記電子回路基板の一方と前記熱交換部との間に設けられることを特徴とする記録装置。
【請求項7】
三次元造形物の構成材料となる原料を収容するホッパーと、
前記原料を溶融する溶融部と、
前記ホッパーから前記溶融部に前記原料を供給する供給経路と、
熱交換媒体と、
請求項4に記載の冷却ユニットと、
を備え、
前記熱交換媒体は、前記供給経路と前記熱交換部との間に設けられることを特徴とする三次元造形物製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイヤフラム型圧縮機、冷却ユニット、プロジェクター、記録装置及び三次元造形物製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ダイヤフラムと、該ダイヤフラムを押圧することで流体を流入及び流出することが可能な圧縮部と、を備える、様々なダイヤフラム型圧縮機が使用されている。例えば、特許文献1には、ダイヤフラムとポンプ室とを有し、ダイヤフラムを往復運動させて流体を移送するダイヤフラムポンプが開示されている。また、特許文献2には、仕切り板により流体室が仕切られるダイヤフラムポンプが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−106468号公報
【特許文献2】特開2002−213365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載されるダイヤフラムポンプなど、従来のダイヤフラム型圧縮機では、流体を効果的に圧縮することができなかった。また、ダイヤフラムと流体が圧縮される圧縮室とを有する構造体を単純に2以上連結させるだけでは、流体を効果的に送り出すことができない場合があるうえ、装置全体が大型化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明のダイヤフラム型圧縮機は、押圧部と、ダイヤフラムと、前記ダイヤフラムと一部で離間し一部で接合されている基板と、を有する構造体を、前記ダイヤフラムと前記基板とが積層する積層方向に、2つ備え、2つの前記構造体の各々において、前記押圧部は前記ダイヤフラムの前記基板とは反対側に配置され、前記ダイヤフラムと前記基板との間の離間部分は流体が流れる流路の一部であり、2つの前記構造体の各々の前記流路が直列に配置され、前記積層方向から見て2つの前記構造体の各々の前記押圧部がオーバーラップしており、2つの前記構造体の各々の前記流路の間には、前記流体を収容するバッファー室を備えていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施例1に係るダイヤフラム型圧縮機のプロジェクターでの使用例を表す概略図。
【図2】本発明の実施例1に係るダイヤフラム型圧縮機を使用可能な記録装置の例を表す概略図。
【図3】本発明の実施例1に係るダイヤフラム型圧縮機の記録装置での使用例を表す概略図。
【図4】本発明の実施例1に係るダイヤフラム型圧縮機を使用可能な三次元造形装置の例を表す概略図。
【図5】本発明の実施例1に係るダイヤフラム型圧縮機の三次元造形装置での使用例を表す概略図。
【図6】本発明の実施例1に係るダイヤフラム型圧縮機の概略斜視断面図。
【図7】本発明の実施例1に係るダイヤフラム型圧縮機の概略正面断面図。
【図8】本発明の実施例2に係るダイヤフラム型圧縮機の概略斜視図。
【図9】本発明の実施例2に係るダイヤフラム型圧縮機の概略側面図。
【図10】本発明の実施例2に係るダイヤフラム型圧縮機において一部の構成部材を省略して表した概略正面断面図。
【図11】本発明の実施例2に係るダイヤフラム型圧縮機の駆動方法の一例を表すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
最初に、本発明について概略的に説明する。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様のダイヤフラム型圧縮機は、押圧部と、ダイヤフラムと、前記ダイヤフラムと一部で離間し一部で接合されている基板と、を有する構造体を、前記ダイヤフラムと前記基板とが積層する積層方向に、2つ備え、2つの前記構造体の各々において、前記押圧部は前記ダイヤフラムの前記基板とは反対側に配置され、前記ダイヤフラムと前記基板との間の離間部分は流体が流れる流路の一部であり、2つの前記構造体の各々の前記流路が直列に配置され、前記積層方向から見て2つの前記構造体の各々の前記押圧部がオーバーラップしており、2つの前記構造体の各々の前記流路の間には、前記流体を収容するバッファー室を備えていることを特徴とする。
【0008】
本態様によれば、2つの構造体により効果的に流体を圧縮できる。また、2つの構造体の各々の流路が直列に配置される一つの部材であることで、装置の小型化が可能になる。さらには、2つの構造体の各々の流路の間に流体を収容するバッファー室を備えていることで、2つの押圧部を少ないステップで同時に押圧する構成とすることができ、流体を効果的に送り出すことができるとともに、装置構成を簡単にできることで特に効果的に装置を小型化できる。したがって、小型で流体を効果的に圧縮可能なダイヤフラム型圧縮機とすることができる。
【0009】
本発明の第2の態様のダイヤフラム型圧縮機は、前記第1の態様において、変位拡大装置を備え、前記変位拡大装置は、2つの前記構造体の押圧部と接続されている変位部材と、前記変位部材に接続されたアクチュエーターと、を有することを特徴とする。
【0010】
本態様によれば、変位拡大装置を備えるので、2つの押圧部を効果的に押圧でき、流体を特に効果的に圧縮可能なダイヤフラム型圧縮機とすることができる。
【0011】
本発明の第3の態様のダイヤフラム型圧縮機は、前記第2の態様において、前記変位拡大装置は、前記アクチュエーターの変位方向が前記積層方向と交差する方向となるように前記アクチュエーターが配置され、前記アクチュエーターの変位方向における前記アクチュエーターの長さの中心位置から各側に離れた位置で前記変位部材に接続されていることを特徴とする。
【0012】
本態様によれば、アクチュエーターの変位方向が積層方向と交差する方向となるようにアクチュエーターが配置され、アクチュエーターの変位方向におけるアクチュエーターの長さの中心位置から各側に離れた位置で変位部材に接続されている構成とすることで、簡単な構成の変位拡大装置とすることができる。したがって、特に小型で流体を効果的に圧縮可能なダイヤフラム型圧縮機とすることができる。
【0013】
本発明の第4の態様の冷却ユニットは、前記第1から第3のいずれか1つの態様のダイヤフラム型圧縮機と、前記流体の放熱部と、前記流体の熱交換部と、前記流体の膨張部と、を備え、前記ダイヤフラム型圧縮機が前記熱交換部と前記放熱部との間に配置されることを特徴とする。
【0014】
本態様によれば、小型で少ないステップで流体を効果的に圧縮可能なダイヤフラム型圧縮機を備えるので、小型で高性能の冷却ユニットとすることができる。
【0015】
本発明の第5の態様のプロジェクターは、光源と、光を吸収するパネルと、熱交換媒体と、前記第4の態様の冷却ユニットと、を備え、前記熱交換媒体は、前記光源及び前記パネルの一方と前記熱交換部との間に設けられることを特徴とする。
【0016】
本態様によれば、小型で少ないステップで流体を効果的に圧縮可能なダイヤフラム型圧縮機を備えるので、小型で高性能のプロジェクターとすることができる。
【0017】
本発明の第6形態の記録装置は、インクを吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと接続される電子回路基板と、熱交換媒体と、前記第4の態様の冷却ユニットと、を備え、前記熱交換媒体は、前記記録ヘッド及び前記電子回路基板の一方と前記熱交換部との間に設けられることを特徴とする。
【0018】
本態様によれば、小型で少ないステップで流体を効果的に圧縮可能なダイヤフラム型圧縮機を備えるので、小型で高性能の記録装置とすることができる。
【0019】
本発明の第7の態様の三次元造形物製造装置は、三次元造形物の構成材料となる原料を収容するホッパーと、前記原料を溶融する溶融部と、前記ホッパーから前記溶融部に前記原料を供給する供給経路と、熱交換媒体と、前記第4の態様の冷却ユニットと、を備え、前記熱交換媒体は、前記供給経路と前記熱交換部との間に設けられることを特徴とする。
【0020】
本態様によれば、小型で少ないステップで流体を効果的に圧縮可能なダイヤフラム型圧縮機を備えるので、小型で高性能の三次元造形物製造装置とすることができる。
【0021】
以下に、本発明の一実施例に係るダイヤフラム型圧縮機について、添付図面を参照して詳細に説明する。最初に、本発明の一実施例に係るダイヤフラム型圧縮機1を使用可能な装置について説明する。
【0022】
<プロジェクター>
最初に、図1を参照して、本発明の一実施例に係るダイヤフラム型圧縮機1を使用している装置の一例であるプロジェクター100について説明する。
【0023】
図1で表されるプロジェクター100は、光源114、蛍光体111及びダイクロイックミラー113などを備える光源ユニット102を備えている。また、赤色光用の光学素子112a、緑色光用の光学素子112b及び青色光用の光学素子112cを有するパネル112、並びに、投射レンズ104などを備える光学素子ユニット103を備えている。また、光源ユニット102及び光学素子ユニット103を冷却するための冷却ユニット101を備えている。ここで、パネル112は、光源114から照射される光を吸収する光学素子である。
【0024】
冷却ユニット101は、詳細は後述する本実施例のダイヤフラム型圧縮機1、熱交換部107、冷媒である流体の膨張部108及び放熱部としての蒸発器106などを備えており、1次冷媒管109を1次冷媒が方向Fに流れるよう構成されている。そして、このような構成をしていることにより、冷却ユニット101は、被冷却物である光源ユニット102及び光学素子ユニット103、すなわち、光源114及びパネル112を冷却することができる。
【0025】
1次冷媒は、ダイヤフラム型圧縮機1で圧縮され、昇温する。ここで、ダイヤフラム型圧縮機1に流入する1次冷媒は低圧の気体であり、ダイヤフラム型圧縮機1から流出する1次冷媒は高圧の気体である。
【0026】
ダイヤフラム型圧縮機1で圧縮された1次冷媒は、熱交換部107で所定の温度に冷却される。ここで、熱交換部107で冷却された1次冷媒は、高圧の液体である。
【0027】
熱交換部107で冷却された1次冷媒は、膨張部108で膨張させられ、温度が低下する。ここで、膨張部108で膨張させられた1次冷媒は、低圧の液体である。
【0028】
蒸発器106では、該蒸発器106の内部で1次冷媒を液体から気体に変化させ、蒸発器106の内部の熱を吸収する。ここで、光源ユニット102、光学素子ユニット103及び冷却ユニット101は2次冷媒管110で接続されており、送液ポンプ105により2次冷媒が2次冷媒管110を循環する構成になっている。すなわち、熱交換媒体としての2次冷媒及び2次冷媒管110が光源114及びパネル112と熱交換部107との間に設けられている。そして、冷却ユニット101の蒸発器106の内部で1次冷媒管109と2次冷媒管110とが並んで配置されている。蒸発器106はこのような内部構成になっているので、1次冷媒を液体から気体に変化させることで低温となった蒸発器106の内部で2次冷媒は冷却される。冷却された2次冷媒が光源ユニット102及び光学素子ユニット103を循環することで、光源ユニット102及び光学素子ユニット103は冷却される。
【0029】
このように、熱交換部107は、光源114及びパネル112からの熱を受け取り可能に構成されている。このように、熱交換部107が光源114及びパネル112の少なくとも一方からの熱を受け取り可能に構成されることで、小型で高性能のプロジェクターとすることができる。
【0030】
<記録装置>
次に、本発明の一実施例に係るダイヤフラム型圧縮機1を使用している装置の一例である記録装置200を図2及び図3を参照して説明する。なお、記録装置200で使用されている冷却ユニット101は、図1の冷却ユニット101と同様の構成であるため、冷却ユニット101の詳細な説明は省略する。
【0031】
図2に示すように、記録装置200は、四角箱状の本体212を有しており、本体212の中央領域には、キャリッジ213が、図2における主走査方向Aに沿って延びるように架設されたガイド主軸214に案内されて、主走査方向Aに往復移動自在に設けられている。
【0032】
図2に示すように、本体212の中央領域にはキャリッジ213と対向する下側位置に、長尺板状の媒体支持部としてのプラテン215がその長手方向が主走査方向と平行となる状態で配置されている。記録装置200の前面の下部には、給紙用のカセット216が、前面側が開口するように本体212に形成された凹状の被装着部212Aに挿抜可能な状態で装着されている。また、本体212の右端部前面を覆っているカバー212Bの内側には、複数個のインクカートリッジ217が装填されている。
【0033】
各インクカートリッジ217のインクは、フレキシブル配線板218に付設された図示しない複数本のインク供給チューブを通じてキャリッジ213にそれぞれ供給され、図3で表されるようにキャリッジ213の下部に設けられた記録ヘッド219からインク滴が吐出される。なお、記録ヘッド219には、インクを吐出させるための圧力をインクに付与する加圧素子(圧電素子、静電素子、発熱素子等)がノズル毎に内蔵され、加圧素子に所定の電圧が印加されることで対応するノズルからインク滴が吐出される構成となっている。
【0034】
記録時は、カセット216から被記録媒体が給紙され、プラテン215上に位置する被記録媒体に対して、キャリッジ213と共に主走査方向Aへ移動する過程の記録ヘッド219からインク滴が吐出されることにより、1ライン分の記録が施される。こうしてキャリッジ213の一走査による記録動作と、次行までの搬送方向Bへの被記録媒体の搬送動作とが交互に繰り返されることにより、被記録媒体に対する記録が進められる。また、本体212の左端前面下部には、電源スイッチを含む各種の操作スイッチ220が設けられている。なお、記録に伴い、記録ヘッド219及び記録ヘッド219に駆動信号を送る電子回路基板211は、昇温する。記録ヘッド219が昇温すると、ノズルを含む記録ヘッド219内でのインク供給路におけるインクの性状が変わり、吐出性能が低下する虞がある。また、電子回路基板211が昇温すると、駆動信号の誤送信などをする虞がある。
【0035】
そこで、図3で表されるように、キャリッジ213には、図1のプロジェクター100と同様、冷却ユニット101と、送液ポンプ105と、2次冷媒管110と、が設けられている。ここで、熱交換媒体としての2次冷媒及び2次冷媒管110が記録ヘッド219及び電子回路基板211と熱交換部107との間に設けられている。キャリッジ213には記録ヘッド219と該記録ヘッド219と接続された電子回路基板211とを備えるヘッドユニット210が設けられているが、冷却ユニット101の熱交換部107は、記録ヘッド219及び電子回路基板211からの熱を受け取り可能に構成されている。このように、熱交換部107が記録ヘッド219及び電子回路基板211の少なくとも一方からの熱を受け取り可能に構成されていることで、小型で高性能の記録装置とすることができる。
【0036】
<三次元造形物製造装置>
次に、本発明の一実施例に係るダイヤフラム型圧縮機1を使用している装置の一例である三次元造形物製造装置300を図4及び図5を参照して説明する。なお、記録装置200で使用されている冷却ユニット101は、図1の冷却ユニット101と同様の構成であるため、冷却ユニット101の詳細な説明は省略する。ここで、図4及び図5中のX方向は水平方向であり、Y方向は水平方向であるとともにX方向と直交する方向である。また、Z方向は鉛直方向である。
【0037】
なお、本明細書における「三次元造形」とは、いわゆる立体造形物を形成することを示すものであって、例えば、平板状、例えば1層分の層で構成される形状のように、いわゆる二次元形状の形状であっても厚さを有する形状を形成することも含まれる。
【0038】
図4で表されるように、三次元造形物製造装置300は、三次元造形物を構成する構成材料(原料)としてのペレット319を収容するホッパー302を備えている。ホッパー302に収容されたペレット319は、供給経路303を介して、略円柱状のフラットスクリュー304の円周面304aに供給される。
【0039】
フラットスクリュー304の底面には、円周面304aから中央部分304cまで至る螺旋状の切欠き304bが形成されている。このため、フラットスクリュー304をモーター306でZ方向に沿う方向を回転軸として回転させることにより、ペレット319が円周面304aから中央部分304cまで送られる。
【0040】
フラットスクリュー304の底面と対向する位置には、バレル305が所定の間隔を有して設けられている。そして、バレル305の上面近傍には、ヒーター307及びヒーター308が設けられている。フラットスクリュー304とバレル305とがこのような構成をしていることにより、フラットスクリュー304を回転させることで、フラットスクリュー304の底面とバレル305の上面との間に形成される切欠き304bによる空間部分320にペレット319は供給され、円周面304aから中央部分304cに移動する。なお、ペレット319が切欠き304bによる空間部分320を移動する際、ペレット319は、ヒーター307及びヒーター308の熱により溶融すなわち可塑化され、また、狭い空間部分320を移動することに伴う圧力で加圧される。こうして、ペレット319が可塑化されることで、流動性の構成材料がノズル310aから射出される。
【0041】
平面視でバレル305の中央部分には、溶融したペレット319である構成材料の移動経路305aが形成されている。移動経路305aは、構成材料を射出する射出部310のノズル310aと繋がっている。
【0042】
射出部310は、流体状態の構成材料をノズル310aから連続的に射出することが可能な構成になっている。なお、射出部310には、構成材料を所望の粘度にするためのヒーター309が設けられている。射出部310から射出される構成材料は、線形の形状で射出される。そして、射出部310から線状に構成材料を射出することで構成材料の層を形成する。
【0043】
図4の三次元造形物製造装置300では、ホッパー302、供給経路303、フラットスクリュー304、バレル305、モーター306及び射出部310などで射出ユニット321を形成している。なお、本実施例の三次元造形物製造装置300は、構成材料を射出する射出ユニット321を1つ備える構成であるが、構成材料を射出する射出ユニット321を複数備える構成としてもよい。
【0044】
また、三次元造形物製造装置300は、射出ユニット321から射出されることで形成される層を載置するためのステージユニット322を備えている。ステージユニット322は、実際に層が載置されるプレート311を備えている。また、ステージユニット322は、プレート311が載置され、第1駆動部315を駆動することによりY方向に沿って位置を変更可能な第1ステージ312を備えている。また、ステージユニット322は、第1ステージ312が載置され、第2駆動部316を駆動することによりX方向に沿って位置を変更可能な第2ステージ313を備えている。そして、ステージユニット322は、第3駆動部317を駆動することによりZ方向に沿って第2ステージ313の位置を変更可能な基体部314を備えている。
【0045】
また、三次元造形物製造装置300は、射出ユニット321の各種駆動及びステージユニット322の各種駆動を制御する、制御ユニット318と電気的に接続されている。
【0046】
さらに、三次元造形物製造装置300は、供給経路303を冷却するための供給経路冷却部323を備えている。供給経路冷却部323は、ヒーター307、ヒーター308及びヒーター309などによる熱が供給経路303を加熱し、供給経路303のペレット319が溶融して供給経路303におけるペレット319の供給不良を生じる、ということを抑制するために供給経路303を冷却するための装置である。
【0047】
図5で表されるように、供給経路冷却部323は、図1のプロジェクター100や図2のキャリッジ213と同様、冷却ユニット101と、送液ポンプ105と、2次冷媒管110と、が設けられている。2次冷媒管110は、供給経路303の近傍に配置されており、冷却ユニット101の熱交換部107は、供給経路303からの熱を受け取り可能に構成されている。すなわち、熱交換媒体としての2次冷媒及び2次冷媒管110が供給経路303と熱交換部107との間に設けられている。このように、冷却ユニット101の熱交換部107が供給経路303からの熱を受け取り可能に構成されていることで、小型で高性能の三次元造形物製造装置とすることができる。
【0048】
<ダイヤフラム型圧縮機>
[実施例1]
次に、図6及び図7を参照して、実施例1のダイヤフラム型圧縮機1(ダイヤフラム型圧縮機1A)の構成について詳細に説明する。なお、図6及び図7においては、構造の概要が分かり易いように一部の構成部材を簡略化して表すなど実際の形状とは異ならせて表している場合がある。
【0049】
図6及び図7で表されるように、本実施例のダイヤフラム型圧縮機1Aは、ダイヤフラム11A及びダイヤフラム11Bの2つのダイヤフラム11を有している。また、本実施例の変位拡大装置20は、図6及び図7で表されるように、ダイヤフラム11Aを押圧する押圧部22A及びダイヤフラム11Bを押圧する押圧部22Bの2つの押圧部22が設けられている。ここで、「押圧する」とは、「押す、圧力を加える」だけでなく、押圧の解除に伴い「引く」ことも可能な構成である。したがって、押圧部22を「引く」ことによって、圧縮室としてのチャンバー14A及びチャンバー14Bが負圧になり流体である冷媒が吸入される。
【0050】
また、本実施例のダイヤフラム型圧縮機1Aは、図6及び図7で表されるように、ダイヤフラム11A及びダイヤフラム11Bの間に基板13を備えている。そして、ダイヤフラム11Aと、基板13とで、構造体12Aを構成し、ダイヤフラム11Bと、基板13とで、構造体12Bを構成している。このように、本実施例のダイヤフラム型圧縮機1は、構造体12A及び構造体12Bからなる2つの構造体12を、ダイヤフラム11と基板13とを積層する積層方向に対応する押圧方向Pから見てオーバーラップする配置で備えている。また、本実施例のダイヤフラム型圧縮機1は、押圧方向Pから見て順に、押圧部22A、ダイヤフラム11A、基板13、ダイヤフラム11B、押圧部22Bという配置になっている。
【0051】
本実施例のダイヤフラム型圧縮機1Aにおいては、基板13は、図6及び図7で表されるように、第1板部13Aと、第2板部13Bと、第3板部13Cと、第4板部13Dと、第5板部13Eと、を有している。第1板部13Aは、押圧方向Pにおいてダイヤフラム11Aと接触する位置に配置され、流体である冷媒を収容することが可能なチャンバー14Aと、吸入口16からチャンバー14Aまでの流体経路19Aを開閉する吸入弁18Aと、流体経路19Bと、が設けられている。第1板部13Aは、このような構成となっていることで、ダイヤフラム11Aと一部で離間し一部で接合されている。そして、ダイヤフラム11Aと第1板部13Aとの間の離間部分は流体が流れる流路の一部を構成している。
【0052】
また、第2板部13Bは、押圧方向Pにおいて第1板部13Aと接触する位置に配置され、流体を外部から吸入可能な吸入口16と、流体経路19Aと、チャンバー14Aからバッファー室15までの流体経路19Bを開閉する吐出弁21Aと、が設けられている。また、第3板部13Cは、押圧方向Pにおいて第2板部13Bと接触する位置に配置され、流体を収容することが可能なバッファー室15と、バッファー室15からチャンバー14Bまでの流体経路19Cの一部と、が設けられている。また、第4板部13Dは、押圧方向Pにおいて第3板部13Cと接触する位置に配置され、流体経路19Cの一部と、流体を外部に吐出可能な吐出口17と、チャンバー14Bから吐出口17までの流体経路19Dを開閉する吐出弁21Bと、が設けられている。
【0053】
そして、第5板部13Eは、押圧方向Pにおいて第4板部13D及びダイヤフラム11Bと接触する位置に配置され、流体を収容することが可能なチャンバー14Bと、流体経路19Cを開閉する吸入弁18Bと、流体経路19Dと、が設けられている。第5板部13Eは、このような構成となっていることで、ダイヤフラム11Bと一部で離間し一部で接合されている。そして、ダイヤフラム11Bと第5板部13Eとの間の離間部分は流体が流れる流路の一部を構成している。本実施例の基板13はこのような構成となっていることにより、2つの構造体12A及び12Bの各々の流体の流路は、直列に配置されていると表現できる。
【0054】
ここで一旦まとめると、本実施例のダイヤフラム型圧縮機1は、押圧部22と、ダイヤフラム11と、ダイヤフラム11と一部で離間し一部で接合されている基板13と、を有する構造体12を、ダイヤフラム11と基板13とが積層する積層方向である押圧方向Pに、構造体12A及び12Bと2つ備えている。そして、2つの構造体12A及び12Bの各々において、押圧部22は、夫々、ダイヤフラム11の基板13とは反対側に配置されている。また、上記のように、ダイヤフラム11と基板13との間の離間部分は流体が流れる流路の一部であり、2つの構造体12A及び12Bの各々の流体の流路が直列に配置され、2つの構造体12A及び12Bの各々の流体の流路の間には、流体を収容するバッファー室15を備えている。そして、押圧方向Pから見て2つの構造体12A及び12Bの各々の押圧部22A及び22Bがオーバーラップしている。
【0055】
本実施例のダイヤフラム型圧縮機1は、2つの構造体12A及び12Bにより効果的に流体を圧縮できる。また、2つの構造体12A及び12Bの各々の流路が直列に配置される一つの部材であることで、装置の小型化を可能にしている。さらには、2つの構造体12A及び12Bの各々の流路の間に流体を収容するバッファー室15を備えていることで、少ないステップで2つの押圧部22A及び22Bを同時に押圧する構成とすることができており、流体を効果的に送り出すことができているとともに、装置構成を簡単にできていることで特に効果的に装置を小型化している。したがって、本実施例のダイヤフラム型圧縮機1は、小型で流体を効果的に圧縮可能である。なお、少ないステップで流体を送り出すことで、流体の流路において流体を早い流速で送り出すことができる。
【0056】
[実施例2]
次に、本発明の実施例2に係るダイヤフラム型圧縮機1(ダイヤフラム型圧縮機1B)について図8から図10を参照して説明する。ここで、本実施例のダイヤフラム型圧縮機1Bは、図10で表されるように、実施例1のダイヤフラム型圧縮機1Aに対して変位拡大装置20をさらに加えただけの構成である。上記実施例1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
【0057】
図8及び図9で表されるように、本実施例のダイヤフラム型圧縮機1Bは、押圧部22と接続される接続部23が設けられた略筒状の変位部材21を有する変位拡大装置20を備えている。また、変位部材21の内側には、変位部材21を変位させるピエゾ素子であるアクチュエーター2A及びアクチュエーター2Bの2つのアクチュエーター2が設けられている。
【0058】
このように、本実施例の変位拡大装置20は、2つある押圧部22のうちの両方の押圧部22A及び22Bと接続部23を介して接続されている変位部材21と、変位部材21に接続され変位部材21を変位させるアクチュエーター2と、を有している。すなわち、本実施例のダイヤフラム型圧縮機1は、このような構成の変位拡大装置20を備えるので、2つの押圧部22A及び22Bを効果的に押圧でき、流体である冷媒を特に効果的に圧縮可能になっている。
【0059】
また、本実施例の変位拡大装置20は、上記のように変位部材21が筒状であり、図8及び図9で表されるようにアクチュエーター2の変位方向Eがダイヤフラム11の押圧方向Pと交差する方向となるように配置されるとともにアクチュエーター2の変位方向Eにおける両方の端部2eに変位部材21の内側が接続されている。また、アクチュエーター2の変位方向Eが押圧方向Pと交差する方向となるようにアクチュエーター2が配置され、アクチュエーター2の変位方向Eにおけるアクチュエーター2の長さの中心位置から各側に離れた位置で変位部材21に接続されている構成となっている。本実施例の変位拡大装置20は、このような簡単な構成となっている。そして、変位拡大装置20が簡単な構成となっていることで変位拡大装置20の大型化を抑制し、特に小型で流体を効果的に圧縮可能なダイヤフラム型圧縮機1としている。
【0060】
以下に、実施例1及び2のダイヤフラム型圧縮機1の具体的な駆動方法の一実施例について図11のフローチャートを用いて説明する。以下の駆動方法は、実施例1のダイヤフラム型圧縮機1Aを用い、ダイヤフラム11Aを押圧する不図示の第1アクチュエーターとダイヤフラム11Bを押圧する不図示の第2アクチュエーターとを用いて、ダイヤフラム11Aとダイヤフラム11Bとを個別に押圧可能な装置で行うこととする。実施例1及び2のダイヤフラム型圧縮機1は、上記のように、バッファー室15を備えていることで、少ないステップ数でチャンバー14A及び14Bで流体を同時に圧縮することができる。なお、チャンバー14A及び14Bで流体を同時に圧縮することで、流体の圧縮効率を向上できる。
【0061】
本実施例の駆動方法においては、最初に、ステップS110の初期充填工程を実行する。初期充填工程では、吸入弁18Aが開く。なお、吸入弁18Aは、第1アクチュエーター及び第2アクチュエーターを駆動することなく自動的に開く。これは、吸入口16から吐出口17に向かう流体の流れる方向において、吸入弁18Aの上流側の方が吸入弁18Aの下流側よりも圧力が高いためである。ここで、初期充填工程では、第1アクチュエーター及び第2アクチュエーターの駆動はオフになっているとともに、吐出弁21Aが閉じた状態、吸入弁18Bが閉じた状態、吐出弁21Bが閉じた状態、となっている。
【0062】
次に、ステップS120のチャンバー14Aでの圧縮工程を実行する。チャンバー14Aでの圧縮工程では、最初に、第1工程で、第1アクチュエーターの駆動をオンにしてダイヤフラム11Aを押圧する。第1アクチュエーターの駆動がオンになることに伴い、吸入弁18Aは自動的に閉じる。なお、第1アクチュエーターの駆動がオンになった当初は吐出弁21Aは開かない。バッファー室15につながる流体経路19Bのコンダクタンスが、第1アクチュエーターの駆動がオンになった当初は低いためである。ここで、第1工程では、第1アクチュエーターの駆動はオン状態で第2アクチュエーターの駆動はオフの状態であり、吸入弁18Aは閉じた状態となり、吐出弁21Aは閉じた状態、吸入弁18Bが閉じた状態、吐出弁21Bは閉じた状態、となっている。次に、第2工程で、第2アクチュエーターの駆動をオンの状態にして第1アクチュエーターの駆動をオンに保つ。第1アクチュエーターの駆動をオンに保つことで、流体経路19Bのコンダクタンスが低いながらも、吐出弁21Aは自動的に徐々に開く。そして、吸入弁18Aは閉じた状態が維持され、吐出弁21Aは閉じた状態から開いた状態となり、吸入弁18Bは閉じた状態が維持され、吐出弁21Bは閉じた状態が維持される。
【0063】
次に、ステップS130の同時圧縮工程を実行する。同時圧縮工程では、最初に、第1工程で、チャンバー14Aに流体を吸入するとともにチャンバー14Bにも流体を吸入する。この際、第1アクチュエーター及び第2アクチュエーターの駆動はオフになっているとともに、吸入弁18Aが開いた状態、吐出弁21Aが閉じた状態、吸入弁18Bが開いた状態、吐出弁21Bが閉じた状態、となっている。次に、第2工程で、チャンバー14Aで流体を圧縮するとともにチャンバー14Bで流体を圧縮する。この際、第1アクチュエーター及び第2アクチュエーターの駆動はオンとなり、吸入弁18Aが閉じた状態、吐出弁21Aが閉じた状態、吸入弁18Bが閉じた状態、吐出弁21Bが閉じた状態、となっている。次に、第3工程で、チャンバー14Aから流体を吐出するとともにチャンバー14Bから流体を吐出する。この際、第1アクチュエーター及び第2アクチュエーターの駆動はオンに保たれており、吸入弁18Aが閉じた状態、吐出弁21Aが開いた状態、吸入弁18Bが閉じた状態、吐出弁21Bが開いた状態、となっている。上記のように、同時圧縮工程は、第1工程から第3工程までの3つのステップで構成される。
【0064】
次に、ステップS140の同時圧縮終了判断工程を実行する。同時圧縮終了判断工程で同時圧縮を終了しないと判断した場合は、ステップS130の同時圧縮工程に戻る。一方、同時圧縮終了判断工程で同時圧縮を終了すると判断した場合は、本実施例の駆動方法を終了する。
【0065】
なお、本実施例の駆動方法においては、上記のようにステップS110の初期充填工程及びステップS120のチャンバー14Aでの圧縮工程を実行した。しかしながら、流体がダイヤフラム型圧縮機1に充填された状態から駆動方法を開始し、ステップS130の同時圧縮工程とステップS140の同時圧縮終了判断工程を繰り返す駆動方法を実行してもよい。すなわち、ステップS110の初期充填工程及びステップS120のチャンバー14Aでの圧縮工程を上記実施例の駆動方法とは別のステップとしてもよい。例えば、ステップS110の初期充填工程及びステップS120のチャンバー14Aでの圧縮工程を上記実施例の駆動方法とは別のステップとすることで、実施例2のダイヤフラム型圧縮機1Bを用いて、ステップS130の同時圧縮工程とステップS140の同時圧縮終了判断工程を繰り返す駆動方法を実行できる。実施例2のダイヤフラム型圧縮機1Bを用いて、ステップS130の同時圧縮工程とステップS140の同時圧縮終了判断工程を繰り返す駆動方法を実行することでも、ステップS130の同時圧縮工程を第1工程から第3工程までの3つのステップすなわち少ないステップ数で実行できる。
【0066】
次に、参考までに、実施例1のダイヤフラム型圧縮機1Aに対して、バッファー室15、並びに、吐出弁21A及び吸入弁18Bを備えず、吐出弁21Aと吸入弁18Bとの役割を兼ねる吐出吸入弁を代わりに備える構成のダイヤフラム型圧縮機を用いた場合の駆動方法の参考例を説明する。なお、該駆動方法の参考例におけるフローチャートは、図11のフローチャートと同様である。そして、ステップS110の初期充填工程及びステップS140の同時圧縮終了判断工程は、吐出弁21A及び吸入弁18Bの開閉を吐出吸入弁の開閉と置き換えた以外は上記実施例の駆動方法と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0067】
参考例におけるステップS120のチャンバー14Aでの圧縮工程では、上記実施例と同様、第1工程で、第1アクチュエーターの駆動をオンにしてダイヤフラム11Aを押圧する。第1アクチュエーターの駆動がオンになることに伴い、吸入弁18Aは自動的に閉じる。そして、第2工程では、上記実施例と異なり、第2アクチュエーターの駆動をオンの状態とすることなく第1アクチュエーターの駆動をオンに保つ。第1アクチュエーターの駆動をオンに保つことで、吐出吸入弁は自動的に開く。そして、吸入弁18Aは閉じた状態が維持され、吐出吸入弁は閉じた状態から開いた状態となり、吐出弁21Bが閉じた状態が維持される。
【0068】
次に、ステップS130の同時圧縮工程では、最初に、第1工程で、チャンバー14Aに流体を吸入する。この際、第1アクチュエーター及び第2アクチュエーターの駆動はオフになっているとともに、吸入弁18Aが開いた状態、吐出吸入弁が閉じた状態、吐出弁21Bが閉じた状態、となっている。次に、第2工程で、チャンバー14Aで流体を圧縮するとともにチャンバー14Bで流体を圧縮する。この際、第1アクチュエーター及び第2アクチュエーターの駆動はオンとなり、吸入弁18Aが閉じた状態、吐出吸入弁が閉じた状態、吐出弁21Bが閉じた状態、となっている。次に、第3工程で、チャンバー14Bから流体を吐出する。この際、第1アクチュエーター及び第2アクチュエーターの駆動はオンに保たれており、吸入弁18Aが閉じた状態、吐出吸入弁が閉じた状態、吐出弁21Bが開いた状態、となっている。そして、第4工程で、チャンバー14Bに流体を吸入する。この際、第1アクチュエーター及び第2アクチュエーターの駆動はオフになっているとともに、吸入弁18Aが閉じた状態、吐出吸入弁が開いた状態、吐出弁21Bが閉じた状態、となっている。上記のように、同時圧縮工程は、第1工程から第4工程までの4つのステップで構成される。
【0069】
上記のように、実施例の駆動方法における同時圧縮工程が3つのステップで構成されるのに対し、参考例の駆動方法における同時圧縮工程は4つのステップで構成される。すなわち、実施例の駆動方法における流体の流速は、参考例の駆動方法における流体の流速よりも早くなる。そして、同時圧縮工程を繰り返すことで、実施例の駆動方法と参考例の駆動方法とでは、流体の流速の差は歴然とした差となる。
【0070】
なお、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることは言うまでもない。例えば、本発明のダイヤフラム型圧縮機1を、プロジェクター100、記録装置200及び三次元造形物製造装置300以外にも、ロボットなど他の様々な装置に適用できる。また、上記実施例1の変位拡大装置20とは全く異なる構成の変位拡大装置を備えていてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1…ダイヤフラム型圧縮機、1A…ダイヤフラム型圧縮機、
1B…ダイヤフラム型圧縮機、2…アクチュエーター、2A…アクチュエーター、
2B…アクチュエーター、2e…端部、11…ダイヤフラム、11A…ダイヤフラム、
11B…ダイヤフラム、12…構造体、12A…構造体、12B…構造体、
13…基板、13A…第1板部、13B…第2板部、13C…第3板部、
13D…第4板部、13E…第5板部、14A…チャンバー、14B…チャンバー、
15…バッファー室、16…吸入口、17…吐出口、18A…吸入弁、
18B…吸入弁、19A…流体経路、19B…流体経路、19C…流体経路、
19D…流体経路、20…変位拡大装置、21…変位部材、21A…吐出弁、
21B…吐出弁、22…押圧部、22A…押圧部、22B…押圧部、23…接続部、
100…プロジェクター、101…冷却ユニット、102…光源ユニット、
103…光学素子ユニット、104…投射レンズ、105…送液ポンプ、
106…蒸発器(放熱部)、107…熱交換部、108…膨張部、
109…1次冷媒管、110…2次冷媒管(熱交換媒体)、111…蛍光体、
112…パネル、112a…赤色光用の光学素子、112b…緑色光用の光学素子、
112c…青色光用の光学素子、113…ダイクロイックミラー、114…光源、
200…記録装置、210…ヘッドユニット、211…電子回路基板、
212A…被装着部、212B…カバー、213…キャリッジ、214…ガイド主軸、
215…プラテン、216…カセット、217…インクカートリッジ、
218…フレキシブル配線板、219…記録ヘッド、220…操作スイッチ、
300…三次元造形物製造装置、302…ホッパー、303…供給経路、
304…フラットスクリュー、304a…円周面、304b…切欠き、
304c…中央部分、305…バレル、305a…移動経路、306…モーター、
307…ヒーター、308…ヒーター、309…ヒーター、310…射出部、
310a…ノズル、311…プレート、312…第1ステージ、
313…第2ステージ、314…基体部、315…第1駆動部、316…第2駆動部、
317…第3駆動部、318…制御ユニット、319…ペレット、320…空間部分、
321…射出ユニット、322…ステージユニット、323…供給経路冷却部
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】