(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021005075
(43)【公開日】20210114
(54)【発明の名称】分離された駆動部を備えた2軸MEMSミラー
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/08 20060101AFI20201211BHJP
   G02B 26/10 20060101ALI20201211BHJP
   B81B 3/00 20060101ALI20201211BHJP
   B81B 7/02 20060101ALI20201211BHJP
   H02N 2/04 20060101ALI20201211BHJP
【FI】
   !G02B26/08 E
   !G02B26/10 104Z
   !B81B3/00
   !B81B7/02
   !H02N2/04
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】36
(21)【出願番号】2020086086
(22)【出願日】20200515
(31)【優先権主張番号】20195491
(32)【優先日】20190610
(33)【優先権主張国】FI
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足1丁目10番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100189430
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100190805
【弁理士】
【氏名又は名称】傍島 正朗
(72)【発明者】
【氏名】マッティ・リウック
【住所又は居所】フィンランド共和国、00400 ヘルシンキ、イダ エクマニン ティエ 5 ヴェー 176
(72)【発明者】
【氏名】アルッティ・トーケリ
【住所又は居所】フィンランド共和国、04340 トゥースラ、マンティティエ 14
(72)【発明者】
【氏名】アンッシ・ブロムクヴィスト
【住所又は居所】フィンランド共和国、00980 ヘルシンキ、サーレンマーンカトゥ 4 エー 13
【テーマコード(参考)】
2H045
2H141
3C081
5H681
【Fターム(参考)】
2H045AB02
2H045AB06
2H045AB38
2H045AB73
2H045AB81
2H045BA02
2H045BA12
2H045BA15
2H141MA12
2H141MB24
2H141MC09
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2H141MG06
2H141MZ16
3C081AA13
3C081BA22
3C081BA28
3C081BA44
3C081BA46
3C081BA47
3C081BA55
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3C081EA01
3C081EA07
5H681AA10
5H681BB02
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5H681CC04
5H681CC06
5H681DD23
5H681DD36
5H681DD73
5H681DD82
5H681FF25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】微小電気機械システム(MEMS)、詳細には、例えばLiDAR(光検出および測距)に使用されるミラーシステムを提供する。
【解決手段】MEMSミラーシステム300は、4つの懸架部310〜340を使用し、それら懸架部の各々は、圧電アクチュエータによって独立して変位し得る2つの別個の連結点において、反射器本体に連結されている。隣接し、対向する圧電アクチュエータの対を作動させることによって、直交する2つの回転軸を中心に反射器本体を振動させることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の支持部と、反射器本体とを備える微小機械反射器システムであって、前記反射器本体は、4つの懸架部によって前記1以上の支持部から懸架され、各懸架部は、外部セクションと、中間セクションと、内部セクションとを有し、
前記外部セクションは、第1端部で前記1以上の支持部のうちの1つに固定され、第2端部で前記中間セクションに連結され、前記支持部から前記中間セクションまで前記反射器本体の外周の一部分を周る第1方向に延びており、
前記内部セクションは、前記外部セクションと前記反射器との間に配置され、第1端部で前記中間セクションに連結され、前記中間セクションから、前記反射機本体の外周の前記一部分の少なくとも一部を周る第2方向であって前記第1方向と反対の第2方向に延びており、
前記反射器本体は、前記中間セクションと、前記中間セクションに対して遠位側にある前記内部セクションの第2端部とにおいて、前記懸架部に連結されており、
前記外部セクション上に第1圧電アクチュエータが配置され、前記内部セクション上に第2圧電アクチュエータが配置されている
微小機械反射器システム。
【請求項2】
前記反射器本体は、直交する2つの回転軸を中心に部分的に回転し、前記2つの回転軸は、前記反射器本体の平面内に位置し、前記反射器本体の中心で交差している
請求項1に記載の微小機械反射器システム。
【請求項3】
前記2つの回転軸は、前記懸架部間に位置する
請求項2に記載の微小機械反射器システム。
【請求項4】
前記懸架部は、前記反射器本体の外周に等間隔に配置され、隣接する懸架部の各対において、前記懸架部は、前記懸架部間に位置する前記回転軸に対して鏡像になるように配置されている
請求項1〜3のいずれか1項に記載の微小機械反射器システム。
【請求項5】
前記反射器システムは、
第1懸架部の前記中間セクションおよび第2懸架部の前記中間セクションは隣接しており、前記反射器本体の第1側が前記反射器本体の平面に対して上方に変位するように、前記第1懸架部の前記外部セクションの前記圧電アクチュエータおよび前記第2懸架部の前記外部セクションの前記圧電アクチュエータを作動させ、
第3懸架部の前記中間セクションおよび第4懸架部の前記中間セクションは隣接しており、前記反射器本体の第1側と反対の第2側が前記反射器本体の平面に対して下方に変位するように、前記第3懸架部の前記外部セクションの前記圧電アクチュエータおよび前記第4懸架部の前記外部セクションの前記圧電アクチュエータを作動させる
ことによって、前記2つの回転軸のうちの第1回転軸を中心とする前記反射器本体の振動を引き起こす
請求項4に記載の微小機械反射器システム。
【請求項6】
前記反射器システムは、
前記反射器本体の第3側が前記反射器本体の平面に対して上方に変位するように、前記第1懸架部の前記内部セクションの前記圧電アクチュエータおよび前記第4懸架部の前記内部セクションの前記圧電アクチュエータを作動させ、
前記反射器本体の第3側と反対の第4側が前記反射器本体の平面に対して下方に変位するように、前記第2懸架部の前記内部セクションの前記圧電アクチュエータおよび前記第3懸架部の前記内部セクションの前記圧電アクチュエータを作動させる
ことによって、前記2つの回転軸のうちの第2回転軸を中心とする前記反射器本体の振動を引き起こす
請求項5に記載の微小機械反射器システム。
【請求項7】
前記懸架部は、前記反射器本体の外周に等間隔に配置され、各懸架部は、隣接する懸架部を90度回転したものである
請求項1〜3のいずれか1項に記載の微小機械反射器システム。
【請求項8】
前記反射器システムは、
第1懸架部の前記中間セクションおよび第2懸架部の前記中間セクションは隣接しており、前記反射器本体の第1側が前記反射器本体の平面に対して上方に変位するように、前記第1懸架部の前記外部セクションの前記圧電アクチュエータおよび前記第2懸架部の前記内部セクションの前記圧電アクチュエータを作動させ、
第3懸架部の前記中間セクションおよび第4懸架部の前記中間セクションは隣接しており、前記反射器本体の第1側と反対の第2側が前記反射器本体の平面に対して下方に変位するように、前記第3懸架部の前記外部セクションの前記圧電アクチュエータおよび前記第4懸架部の前記内部セクションの前記圧電アクチュエータを作動させる
ことによって、前記2つの回転軸のうちの第1回転軸を中心とする前記反射器本体の振動を引き起こす
請求項7に記載の微小機械反射器システム。
【請求項9】
前記反射器システムは、
前記反射器本体の第3側が前記反射器本体の平面に対して上方に変位するように、前記第4懸架部の前記外部セクションの前記圧電アクチュエータおよび前記第1懸架部の前記内部セクションの前記圧電アクチュエータを作動させ、
前記反射器本体の第3側と反対の第4側が前記反射器本体の平面に対して下方に変位するように、前記第2懸架部の前記外部セクションの前記圧電アクチュエータおよび前記第3懸架部の前記内部セクションの前記圧電アクチュエータを作動させる
ことによって、前記2つの回転軸のうちの第2回転軸を中心とする前記反射器本体の振動を引き起こす
請求項8に記載の微小機械反射器システム。
【請求項10】
各懸架部は、さらに、前記内部セクションを前記反射器本体に連結する第1ばねと、前記中間セクションを前記反射器本体に連結する第2ばねとを有する
請求項1〜9のいずれか1項に記載の微小機械反射器システム。
【請求項11】
隣接する懸架部の各対は、単一のばねを介して前記反射器本体に連結されている
請求項1〜9のいずれか1項に記載の微小機械反射器システム。
【請求項12】
前記反射器本体は、前記反射器本体の両側、かつ懸架部の各対の間に配置された重量領域を有する
請求項1〜11のいずれか1項に記載の微小機械反射器システム。
【請求項13】
前記懸架部は、前記重量領域を介して前記反射器本体に連結されている
請求項12に記載の微小機械反射器システム。
【請求項14】
前記懸架部は、ねじりばねを介して前記反射器本体に連結されている
請求項1〜13のいずれか1項に記載の微小機械反射器システム。
【請求項15】
各懸架部の前記中間セクションは、当該懸架部の前記内部セクションおよび前記外部セクションより剛性が高い
請求項1〜14のいずれか1項に記載の微小機械反射器システム。
【請求項16】
各懸架部において、前記第1圧電アクチュエータは、前記外部セクションの第1端部近傍または第1端部に配置され、前記第2圧電アクチュエータは、前記内部セクションの第1端部近傍または第1端部に配置されている
請求項1〜15のいずれか1項に記載の微小機械反射器システム。
【請求項17】
各懸架部において、1以上のセンス電極が、前記圧電アクチュエータと平行に、かつ並んで配置されている
請求項16に記載の微小機械反射器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微小電気機械システム(MEMS)、詳細には、LiDAR(光検出および測距)に使用するためのミラーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
走査微小電気機械(MEMS)反射器は、光検出・測距センサ(LIDAR)などの撮像装置に使用することができる。走査MEMS反射器は、レーザ発光器からの光ビームを周囲環境に向けて反射することができる少なくとも1つの可動反射器を含んでもよい。可動反射器と環境との間の光路に、追加の固定反射器を含めてもよい。出射ビームを反射した同じ固定反射器および可動反射器によって、戻り光ビームを光検出器に向けて内側に反射することができる。
【0003】
広い画像領域(視野)にわたって光ビームを出射して捕捉するためには、MEMS反射器を前後に傾けなければならない。MEMS反射器の画像領域は、可動反射器をどれだけ傾け得るかによって、ある程度決まる。単純な実装では、MEMS反射器は、1つの軸のみを中心に傾くように構成することができる。結果として生じる振動モードでは、ミラーが傾斜軸を中心とする平面角を走査し、その振動モードは1軸傾斜振動と呼ばれ得る。
【0004】
より複雑な実装では、反射器は、ある立体角にわたって走査運動を行ってもよい。図1は、回転可能なジンバルフレーム120に反射器110が取り付けられているMEMSミラーシステム100を示す。ジンバルフレーム120は、固定点121と122との間で軸A−Aを中心に固定フレーム130に対して回転してもよい。反射器110は、固定点111と112との間で軸B−Bを中心にジンバルフレーム120に対して回転してもよい。結果として生じる振動モードは、2軸傾斜振動と呼ばれ得る。反射器110の傾斜振幅は、通常、振動の共振周波数に相当する周波数で作動力を引き起こすことによって、最大にすることができる。LIDAR用途では、この周波数は、0.5kHz〜5kHzであってもよい。反射器を振動させるアクチュエータは、圧電アクチュエータまたは容量性アクチュエータであってもよい。振動の2つのモードにおいて適切な共振周波数を選択することによって、反射器110がたどる軌道(すなわち、可動反射器110の表面から反射した静止ビームがたどる経路)は、リサージュ曲線となる。リサージュ曲線の形状は、各モードにおける振動の周波数の比に大きく影響を受ける。
【0005】
図1のミラーシステム100の場合、振動の2つのモードの各々、すなわち、軸B−Bを中心とする反射器110の振動と、軸A−Aを中心とする反射器110およびジンバルフレーム120の振動との共振周波数は、反射器110単独と、反射器110およびジンバルフレーム120との質量の差によって著しく異なる。さらに、2つのモードの共振周波数は、温度および他の環境因子に影響を受ける。したがって、温度が変化すると、2つの共振モード間の周波数差に比例して、2つの共振モード間の差も変化する、すなわち、温度の変化に伴い、共振周波数の差が大きくなると、共振周波数の比の変化が大きくなる。これにより、反射器110がたどるリサージュ曲線は様々な温度で著しく変化するため、例えば、LiDARに使用される場合の反射器の走査挙動は著しく変化する。したがって、ミラーシステム100などのジンバルベースのシステムでは、温度変化によって引き起こされる問題に対処するために、複雑な周波数チューニング部品および電子機器が必要となる。
【0006】
図2は、屈曲可能であり、かつ/または部分的に可動性を有する懸架部221〜224によって反射器210が固定フレーム230から懸架される、立体角を走査するための第2の2軸MEMSミラーシステム200を示す。これらの懸架部は、アクチュエータを押し付けるように結合されてもよい。これらのアクチュエータは、反射器の縁にある固定点を適切に同期および協働させて上下動させることによって、疑似回転反射器運動を生成することができる。結果として生じる振動モードは、揺動振動と呼ばれ得る。理論的には、懸架部221を上げて懸架部223を下げる、またその逆を行うことによって、垂直軸を中心に反射器210を回転させ、同様に、懸架部222を上げて懸架部224を下げる、またその逆を行うことによって、水平軸を中心に反射器を回転させることが可能なはずである。さらに、振動の2つのモードの共振周波数は、ジンバルベースのシステム100の場合よりもぴったり一致する。しかしながら実際には、これらの回転モードの分離は、製造欠陥により完全ではない。したがって、そのような装置の振動モードは、図2に示す対角軸C−CおよびD−Dを中心とする傾向がある。したがって、4つの懸架部221〜224すべての作動が振動の両モードにおいて必要であり、このことは、振動の2つのモードおよびその制御を容易に分離することができる図1のジンバル構成より、著しく複雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2019/0146211号明細書
【発明の概要】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、微小機械反射器システムが提供される。微小機械反射器システムは、1以上の支持部と、反射器本体とを備える。反射器本体は、複数の懸架部によって1以上の支持部から懸架されている。本発明は、各懸架部は、外部セクションと、中間セクションと、内部セクションとを有し、
・外部セクションは、第1端部で1以上の支持部のうちの1つに固定され、第2端部で中間セクションに連結され、
・外部セクションは、支持部から中間セクションまで反射器本体の外周の一部分を周る第1方向に延びており、
・内部セクションは、外部セクションと反射器との間に配置され、第1端部で中間セクションに連結され、
・内部セクションは、前記中間セクションから、前記反射機本体の外周の前記一部分の少なくとも一部を周る第2方向であって前記第1方向と反対の第2方向に延びており、
・反射器本体は、中間セクションと、中間セクションに対して遠位側にある内部セクションの第2端部とにおいて、懸架部に連結されており、
・外部セクション上に第1圧電アクチュエータが配置され、内部セクション上に第2圧電アクチュエータが配置されていることを特徴とする。
【0009】
微小機械反射器システムは、4つの懸架部を備えることが好ましい。
【0010】
反射器本体は、直交する2つの回転軸を中心に部分的に回転し、2つの回転軸は、反射器本体の平面内に位置し、反射器本体の中心で交差してもよい。
【0011】
2つの回転軸は、懸架部間に位置してもよい。
【0012】
懸架部は、隣接する懸架部の各対において、懸架部が懸架部間に位置する回転軸に対して鏡像になるように配置されるように、反射器本体の外周に等間隔に配置されていることが好ましい。
【0013】
懸架部が鏡像として配置される場合、反射器システムは、
・第1懸架部の中間セクションおよび第2懸架部の中間セクションは隣接しており、反射器本体の第1側が反射器本体の平面に対して上方に変位するように、第1懸架部の外部セクションの圧電アクチュエータおよび第2懸架部の外部セクションの圧電アクチュエータを作動させ、
・第3懸架部の中間セクションおよび第4懸架部の中間セクションは隣接しており、反射器本体の第1側と反対の第2側が反射器本体の平面に対して下方に変位するように、第3懸架部の外部セクションの圧電アクチュエータおよび第4懸架部の外部セクションの圧電アクチュエータを作動させる
ことによって、2つの回転軸のうちの第1回転軸を中心とする反射器本体の振動を引き起こしてもよい。
【0014】
懸架部が鏡像として配置される場合、反射器システムは、
・反射器本体の第3側が反射器本体の平面に対して上方に変位するように、第1懸架部の内部セクションの圧電アクチュエータおよび第4懸架部の内部セクションの圧電アクチュエータを作動させ、
・反射器本体の第3側と反対の第4側が反射器本体の平面に対して下方に変位するように、第2懸架部の内部セクションの圧電アクチュエータおよび第3懸架部の内部セクションの圧電アクチュエータを作動させる
ことによって、2つの回転軸のうちの第2回転軸を中心とする反射器本体の振動を引き起こしてもよい。
【0015】
あるいは、懸架部は、反射器本体の外周に等間隔に配置されてもよく、各懸架部は、隣接する懸架部を90度回転したものである。
【0016】
懸架部がその隣接する懸架部を90度回転したものとして配置される場合、反射器システムは、
・第1懸架部の中間セクションおよび第2懸架部の中間セクションは隣接しており、反射器本体の第1側が反射器本体の平面に対して上方に変位するように、第1懸架部の外部セクションの圧電アクチュエータおよび第2懸架部の内部セクションの圧電アクチュエータを作動させ、
・第3懸架部の中間セクションおよび第4懸架部の中間セクションは隣接しており、反射器本体の第1側と反対の第2側が反射器本体の平面に対して下方に変位するように、第3懸架部の外部セクションの圧電アクチュエータおよび第4懸架部の内部セクションの圧電アクチュエータを作動させる
ことによって、2つの回転軸のうちの第1回転軸を中心とする反射器本体の振動を引き起こしてもよい。
【0017】
懸架部がその隣接する懸架部を90度回転したものとして配置される場合、反射器システムは、
・反射器本体の第3側が反射器本体の平面に対して上方に変位するように、第4懸架部の外部セクションの圧電アクチュエータおよび第1懸架部の内部セクションの圧電アクチュエータを作動させ、
・反射器本体の第3側と反対の第4側が反射器本体の平面に対して下方に変位するように、第2懸架部の外部セクションの圧電アクチュエータおよび第3懸架部の内部セクションの圧電アクチュエータを作動させる
ことによって、2つの回転軸のうちの第2回転軸を中心とする反射器本体の振動を引き起こしてもよい。
【0018】
各懸架部は、さらに、内部セクションを反射器本体に連結する第1ばねと、中間セクションを反射器本体に連結する第2ばねとを有してもよい。
【0019】
あるいは、隣接する懸架部の各対は、単一のばねを介して反射器本体に連結される。
【0020】
反射器本体は、反射器本体の両側、かつ懸架部の各対の間に配置された重量領域を有してもよい。
【0021】
懸架部は、重量領域を介して反射器本体に連結されてもよい。
【0022】
懸架部は、ねじりばねを介して反射器本体に連結されてもよい。
【0023】
各懸架部の中間セクションは、懸架部の内部セクションおよび外部セクションより剛性が高いことが好ましい。
【0024】
各懸架部において、第1圧電アクチュエータは、外部セクションの第1端部近傍または第1端部に配置され、第2圧電アクチュエータは、内部セクションの第1端部近傍または第1端部に配置されていることが好ましい。
【0025】
各懸架部において、1以上のセンス電極が、圧電アクチュエータと平行に、かつ並んで配置されていることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、例示的な2軸MEMSミラーシステムを示す図である。
【図2】図2は、例示的な2軸MEMSミラーシステムを示す図である。
【図3】図3は、本発明による2軸MEMSミラーシステムの第1の実施形態を示す図である。
【図4】図4は、本発明による懸架部の詳細図である。
【図5】図5は、本発明による2軸MEMSミラーシステムの第2の実施形態を示す図である。
【図6】図6は、本発明による2軸MEMSミラーシステムの第3の実施形態を示す図である。
【図7】図7は、本発明による2軸MEMSミラーシステムの第4の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図3は、本発明の2軸MEMSミラーシステム300の第1の実施形態を示す。MEMSミラーシステム300は、反射器本体301を含み、反射器本体301は、4つの懸架部310、320、330および340によって、装置から、例えば、システムMEMSミラーシステム300を取り囲むフレームから懸架されている。各懸架部は、内部セクション311、321、331、341と、中間セクション312、322、332、342と、外部セクション313、323、333、343とから構成される。第1懸架部310は、第1内部セクション311と、第1中間セクション312と、第1外部セクション313とを含む。第2懸架部320は、第2内部セクション321と、第2中間セクション322と、第2外部セクション323とを含む。第3懸架部330は、第3内部セクション331と、第3中間セクション332と、第3外部セクション333とを含む。第4懸架部340は、第4内部セクション341と、第4中間セクション342と、第4外部セクション343とを含む。
【0028】
各懸架部の内部セクション、中間セクションおよび外部セクションは、単一の要素として形成され、例えば、シリコンの連続片から形成されてもよく、異なる材料であってもよく、ヤング率などの物理的特性が異なる同じ材料から形成されてもよく、それらは、懸架部を製造するために共に接合される。例えば、中間セクションは、内部セクションおよび外部セクションより剛性が高い材料から形成されてもよく、異なる寸法を有し、例えば、より高い剛性を提供するために内部セクションおよび外部セクションよりZ方向に厚くてもよい。特に、懸架部の中間セクションは、内部セクションの変形によって、単に中間セクションが撓むのではなく、反射器本体301を変位させるために、十分に剛性を有さなければならない。さらに、懸架部の中間セクションは、懸架部の横部分、すなわち、内部セクションおよび外部セクションと、反射器本体の外周とに対して垂直な懸架部の部分だけとして示したが、中間セクションは、実際、図面に描いたものよりもさらに遠くに延びてもよいことが理解される。実際、中間セクションは、その特定の形状によってではなく、十分な剛性を有して内部セクションと外部セクションとを接合する機能と、内部セクションのアクチュエータと外部セクションのアクチュエータとの間の位置とによって定義される。
【0029】
各懸架部は、ばね315、325、335または345を介して中間セクション312、322、332または342において、そして、別のばね314、324、334または344を介して内部セクション311、321、331、341の遠位端(すなわち、中間セクションから最も離れた内部セクションの端部)において反射器本体310に連結されている。外部セクション313、323、333、343の遠位端(すなわち、中間セクションからさらに離れた外部セクションの端部)において、外部セクションは、アンカ点316、326、336、346を介してMEMSミラーシステムパッケージの本体に、例えば、MEMSミラーシステム300を取り囲むフレームに連結されている。
【0030】
図3では、反射器本体301は円形であり、懸架部310〜340の内部セクション311、321、331および341と、外部セクション313、323、333および343とは、湾曲しているか、略弧形状であり、反射器本体301の外周の一部分の周りに延びている。その結果、MEMSミラーシステム300の制御装置、すなわち懸架部によって占有された表面積は小さくなり、反射器本体301のサイズを所定のパッケージサイズに対して大きくすることができる。しかしながら、反射器本体301の形状は、必ずしも円形ではなく、より詳細に以下に記載するように、質量領域351〜354の代わりに反射器自体の質量を用いて共振周波数を微調整するために、例えば、縦長、例えば楕円形または長方形であってもよい。さらに、質量領域の代わりに縦長反射器を使用して、共振周波数を微調整することにより、反射器のより大きな表面積、ひいては、大きな入射角を有する光源に対してより大きな投影面積が得られる。言うまでもなく、反射器本体が円形でない場合、懸架部310〜340は、円弧形状でなくてもよく、その代りに、反射器本体の外周に沿うように形作られ、例えば、楕円弧形状であってもよい。
【0031】
懸架部310〜340は、反射器本体301の外周に規則的に位置決めされている。図3の実施形態では、隣接する懸架部は、互いの鏡像である。すなわち、要素310から形成された第1懸架部は、Y−Y軸に対して反射した第4懸架部340の鏡像であり、X−X軸に対して反射した第2懸架部320の鏡像でもある。このように、内部セクション311、321、331および341を介して各懸架部を反射器本体301に連結するばね314、324、334および344は、反射器本体310の両側にY−Y軸に近接して配置される。同様に、中間セクション312、322、324および324を介して各懸架部を連結するばね315、325、335および345は、反射器本体の両側にX−X軸に近接して配置される。図7は、懸架部が互いの鏡像ではない別の実施形態を示す。図3(ならびに図5および図6)の実施形態では、懸架部を鏡像として配置することにより、より詳細に以下に記載するように、隣接する懸架部の同じセクション(すなわち、内部セクションおよび外部セクション)を使用することで反射器本体の振動を引き起こすことができる。その結果、本質的に、同じ駆動信号を両方の懸架部に印加して、内部セクションまたは外部セクションの同じ変位を生じさせることができる。
【0032】
ばね314、324、334、344および315、325、335、345は、反射器本体301が大きな傾きを有し、ねじれの動きをしている(すなわち、反射器が傾いている)場合、より長くならなければならないため、X−Y平面内では緩んでいるべきである。X−Y平面内の緩いばねは、反射器の傾きが大きい場合にばねが破損するのを防ぐ。しかしながら、ばねは、懸架部の内部セクションおよび外部セクションの変位によって生成される駆動力が反射器本体301に有効に伝達されるために、Zにおいて、すなわち、図3に示すX−Y平面の外へ、より高い剛性を有するべきである。
【0033】
反射器本体は、完全に硬くないため、通常、振動中に変形する。図1および図2に示す反射器では、反射器本体の比較的少ない(2つまたは4つの)点に力がかかり、これにより、反射器本体の変形の程度が増加する。対照的に、本発明のMEMSミラーシステム300は、反射器本体301と懸架部310〜340との間に8つの取付点を含む。これにより、反射器本体の任意の1つの取付点にかかる力の大きさが小さくなり、それによって、振動中の反射器本体301の動的変形の大きさが小さくなる。このことは、当然、入射光および出射光の反射角についての正確な認識および制御が必要なLiDARなどの用途では、特に重要である。
【0034】
MEMSミラーシステムパッケージ内において、反射器本体301の上方および下方、すなわち、図3の図面における平面の上方および下方の空間には、X−X軸およびY−Y軸を中心とする反射器本体310の振動を妨げると考えられる障害物はない。「ピストンモード」の反射器本体301の振動、すなわち、Z方向の反射器本体の平行移動を妨げる中央支持構造体が、反射器本体の上方および/または下方に設けられてもよい。そのような中央支持構造体は、特許文献1により詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0035】
各内部セクション311、321、331、341および各外部セクション313、323、333、343は、適切な電気的刺激が加えられると、図3に示したX−Y平面の外への内部セクションまたは外部セクションの撓みを引き起こす作動電極、例えば、圧電アクチュエータを含む。各内部セクション311、321、331、341および各外部セクション313、323、333、343は、さらに、内部セクションまたは外部セクションの撓みを感知するセンス電極を含む。作動電極およびセンス電極は、図4により詳細に示す。
【0036】
動作中、X−X軸およびY−Y軸を中心とする反射器本体301の振動は、内部セクション311、321、331、341および外部セクション313、323、333、343内における作動電極の刺激によって引き起こされる。具体的には、X−X軸を中心とする振動を引き起こすために、内部セクション311および341の作動電極は、内部セクション321および331の作動電極と位相が180度ずれて駆動され、すなわち、内部セクション311および341の作動電極が、ばね314および344の取付点で反射器本体301をX−Y平面の上方に動かすと、内部セクション321および331の作動電極は、ばね324および334の取付点で反射器本体301がX−Y平面の下方に動くように駆動され、その逆も同様である。内部セクション311、341および321、331のこの交互作動によって、反射器本体はX−X軸を中心に振動する。したがって、X共振モードとも呼ばれるX−X軸を中心とする振動は、以下の式によって差動的に励振させることができる。
【0037】
【数1】
【0038】
同様に、X共振モードは、以下の式を用いて差動的に感知することができる。
【0039】
【数2】
【0040】
Y−Y軸を中心とする反射器本体301の振動は、外部セクション313、323、333および343の作動電極の刺激によって引き起こされる。外部セクション313および323の作動電極は、外部セクション333および343の作動電極と位相が180度ずれて駆動され、すなわち、外部セクション313および323の作動電極が、ばね315および325の取付点で反射器本体301をX−Y平面の上方に動かすと、外部セクション333および334の作動電極は、ばね335および345の取付点で反射器本体301がX−Y平面の下方に動くように駆動され、その逆も同様である。外部セクション313、323および333、343のこの交互作動によって、反射器本体はY−Y軸を中心に振動する。したがって、Y共振モードとも呼ばれるY−Y軸を中心とする振動は、以下の式によって差動的に励振させることができる。
【0041】
【数3】
【0042】
同様に、Y共振モードは、以下の式を用いて差動的に感知することができる。
【0043】
【数4】
【0044】
例えばLiDARシステムでの走査に適したリサージュパターンを生成するためには、X共振モードおよびY共振モードの周波数を適切に選択しなければならない。したがって、MEMS反射器300は、さらに、質量領域351、352、353および354を含む。これらの質量領域は、反射器本体301の外周で反射器本体301に固定され、懸架部の各々の間に位置決めされている。したがって、質量領域351〜354は、反射器本体301の外周に等間隔に配置され、それぞれ軸X−Xまたは軸Y−Yのうちの一方に沿って位置し、センタリングされ、2つの質量領域が反射器本体301の両側の各軸上にある。質量領域351〜354の各々のサイズ、すなわち、質量は、製造段階でX共振モードおよびY共振モードの共振周波数を独立して調整するために調整することができる。図1に示したジンバル構造と対照的に、各共振モードにおいて動かなければならない反射器310の慣性マスは本質的に同じであるため、MEMSミラーシステム300のX共振モードおよびY共振モードの共振周波数は、はるかによりぴったり一致する。したがって、X共振モードおよびY共振モードの共振周波数は、相対的に近似するように選択することができ、共振周波数間の相対的な差への環境変化の影響が最小限に抑えられ、MEMSミラーシステム300内の複雑で適応可能なチューニング素子および回路類が不要になる。
【0045】
図4は、図3の懸架部310をより詳細に示す。特に、図4は、内部セクション311および外部セクション313の作動電極411および421と、センス電極412および422とを示す。電極411、412、421および422の同じ構成が、図3に示した懸架部310〜340の各々と、より詳細に以下に記載する別の実施形態の懸架部とに存在する。所定の懸架部が図4に示す懸架部310の鏡像である場合、センス電極の位置は、懸架部の他の要素に対して変わらないことが理解される。具体的には、内部作動電極411および内部センス電極412は、内部セクション311の長さに沿って平行に並んで配置され、中間セクション312に隣接する内部セクションの端部近傍またはその端部に位置する。外部作動電極421および外部センス電極422は、外部セクション313の長さに沿って平行に並んで配置され、アンカ点351に隣接する外部セクション313の端部近傍またはその端部に位置する。
【0046】
内部セクション311および外部セクション313それぞれの端部における作動電極411および421の位置は、最も効率的な駆動励振を提供する。反射器および懸架部のモデル化された応力パターンから、内部セクション311および外部セクション313内の最大応力は、各セクションの、ばね(ひいては反射器本体)が接合される端部と反対側の端部に生じることが分かる。したがって、応力をもたらす圧電電極などの作動電極をこれらの点に配置することによって、最大効率が得られる。さらに、作動電極411、421によってもたらされる撓みを正確に測定するために、センス電極412、422は、作動電極の位置の撓みを直接測定するように作動電極に並んで配置される。
【0047】
上述のように、本発明の別の実施形態を図5および図6に示す。図5のMEMS反射器500では、ばね514、524、534および544は、内部セクション511、521、531および541を、図3に示した反射器300の場合のように反射器本体501ではなく、重量領域551〜554に連結している。同様に、ばね515、525、535および545は、中間セクション512、522、532および542を、反射器本体501ではなく、重量領域551〜554に連結している。MEMS反射器500の他の特徴は、図3のMEMS反射器300と変わらない。この構成では、懸架部と反射器本体との間の連結点が回転軸からさらに離れているため、X共振モードおよびY共振モードの共振周波数は、図3の実施形態の場合よりも低い。
【0048】
図6は、本発明によるMEMS反射器600の第3の実施形態を示す。懸架部610〜640は、第1の実施形態300および第2の実施形態500の場合と同様に配置されているが、第3の実施形態のMEMS反射器600は、実施形態300における質量領域351〜354などの質量領域を含まず、懸架部610〜640と反射器本体601との間には4つの連結点しか有していない。懸架部610および640などの隣接する懸架部は、懸架部を反射器本体601に連結する共通のばね、すなわち、ばね661を共有している。ばね661および663は、懸架部610および640の隣接する内部セクション611と641とを、ならびに懸架部620および630の隣接する内部セクション621と631とを、反射器本体601の両側で互いに、かつ反射器本体に接合している。同様に、ばね662および664は、懸架部610および620の隣接する中間セクション612と622とを、ならびに懸架部630および640の632と642とを、反射器本体601の両側で互いに、かつ反射器本体に接合している。上記のように、X共振モードおよびY共振モードの共振周波数は既に同程度であるため、適切なリサージュ走査パターンを生成するのに先の実施形態の質量領域は必要ないかもしれない。さらに、上で説明したように、XモードおよびYモードの共振周波数は、反射器本体601のサイズおよび形状を調整することによって微調整することができる。したがって、このように質量領域を除去して懸架部610〜640を反射器本体601に連結することによって、制御装置、すなわち、懸架部610〜640および関連する機械要素のサイズをさらに縮小してもよく、反射器をさらに大きくする、または全体的パッケージサイズを小さくすることができる。
【0049】
図7は、図3に示した実施形態に対応するMEMSミラーシステム700の別の実施形態を示しており、隣接する懸架部は鏡像でない、すなわち、隣接する各懸架部は90度回転している。
【0050】
反射器本体701は、4つの懸架部710、720、730および740によって、装置から、例えば、システムMEMSミラーシステム700を取り囲むフレームから懸架されている。各懸架部は、内部セクション711、721、731、741と、中間セクション712、722、732、742と、外部セクション713、723、733、743とから構成される。
【0051】
本明細書に記載した他の実施形態と同様に、各懸架部の内部セクション、中間セクションおよび外部セクションは、単一の要素として形成され、例えば、シリコンの連続片から形成されてもよく、異なる材料であってもよく、ヤング率などの物理的特性が異なる同じ材料から形成されてもよく、それらは、懸架部を製造するために共に接合される。さらに、懸架部の中間セクションは、懸架部の横部分、すなわち、内部セクションおよび外部セクションと、反射器本体の外周とに対して垂直な懸架部の部分だけとして示したが、中間セクションは、実際、図面に描いたよりもさらに遠くに延びてもよいことが理解される。
【0052】
各懸架部は、ばね715、725、735または745を介して中間セクション712、722、732または742において、そして、別のばね714、724、734または744を介して内部セクション711、721、731、741の遠位端(すなわち、中間セクションから最も離れた内部セクションの端部)において反射器本体710に連結されている。外部セクション713、723、733、743の遠位端(すなわち、中間セクションからさらに離れた外部セクションの端部)において、外部セクションは、アンカ点716、726、736、746を介してMEMSミラーシステムパッケージの本体に、例えば、MEMSミラーシステム700を取り囲むフレームに連結されている。図3の実施形態と比較して、アンカ点716、726、736および746は、MEMS反射器700の外周に規則的に配置されているため、特にX方向における、外部線形振動へのシステムの感度が低下する。
【0053】
懸架部710〜740は、反射器本体701の外周に規則的に位置決めされている。図7の実施形態では、隣接する懸架部は、互いの鏡像ではない。代わりに、各懸架部は、その隣接する懸架部に対して90度回転している。要素710から形成された第1懸架部は、第4懸架部740を90度時計回りに回転したものであり、第2懸架部720は、第1懸架部710を90度時計回りに回転したものであり、第3懸架部は、第2懸架部720を90度時計回りに回転したものであり、第4懸架部740は、第3懸架部730を90度回転したものである。このように、ばね714および734は、内部セクション711および731を介して第1懸架部710および第3懸架部730をY−Y軸に近接して反射器本体701に連結している。ばね724および744は、中間セクション722および742を介して第2懸架部720および第4懸架部740をY−Y軸に近接して反射器本体701に連結している。同様に、ばね715および735は、中間セクション712および732を介して第1懸架部710および第3懸架部730をX−X軸に近接して反射器本体701に連結しており、ばね725および745は、内部セクション721および741を介して第2懸架部720および第4懸架部740をX−X軸に近接して反射器本体701に連結している。
【0054】
上で説明したように、ばね714、724、734、744および715、725、735、745は、反射器本体71が大きな傾きを有し、ねじれの動きをしている(すなわち、反射器が傾いている)場合、より長くならなければならないため、X−Y平面内では緩んでいるべきである。
【0055】
記載した他の実施形態の場合のように、各内部セクション711、721、731、741および各外部セクション713、723、733、743は、適切な電気的刺激が加えられると、図7に示したX−Y平面の外への内部セクションまたは外部セクションの撓みを引き起こす作動電極、例えば、圧電アクチュエータを含む。各内部セクション711、721、731、741および各外部セクション713、723、733、743は、さらに、内部セクションまたは外部セクションの撓みを感知するセンス電極を含む。作動電極およびセンス電極は、図4により詳細に示す。
【0056】
動作中、X−X軸およびY−Y軸を中心とする反射器本体701の振動は、内部セクション711、721、731、741および外部セクション713、723、733、743内の作動電極の刺激によって引き起こされる。具体的には、X−X軸を中心とする振動を引き起こすために、内部セクション711および外部セクション743の作動電極は、内部セクション731および外部セクション723の作動電極と位相が180度ずれて駆動される。Y−Y軸を中心とする振動を引き起こすために、外部セクション713および内部セクション721の作動電極は、外部セクション733および内部セクション741の作動電極と位相が180度ずれて駆動される。
【0057】
上記のように、例えばLiDARシステムでの走査に適したリサージュパターンを生成するためには、X共振モードおよびY共振モードの周波数を適切に選択しなければならない。したがって、MEMS反射器700は、さらに、質量領域751、752、753および754を含む。
【0058】
実施形態7は、ミラーリングされていない懸架部を備えた図3の反射器に対応するMEMS反射器700を示しているが、図5および図6の他の実施形態にもミラーリングされていない懸架部が備えられてもよいことが理解される。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【外国語明細書】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】