(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021005269
(43)【公開日】20210114
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20201211BHJP
【FI】
   !G08G1/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】2019119439
(22)【出願日】20190627
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109047
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 雄祐
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(72)【発明者】
【氏名】大栄 義博
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF05
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL07
(57)【要約】
【課題】自車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動を運転者に把握させやすい技術を提供する。
【解決手段】情報処理装置において、第1取得部42は、第1車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動を取得する。第2取得部44は、第1車両の前方に車線変更した第2車両の車線変更の第1車両に対する相対的な挙動を取得する。判定部46は、第1車両の前方に第2車両が車線変更したときの第1車両の運転者の行動が所定条件を満たすか否か判定する。比較部48は、第1車両の車線変更の相対的な挙動と、第2車両の車線変更の相対的な挙動とを比較する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動を取得する第1取得部と、
前記第1車両の前方に車線変更した第2車両の車線変更の前記第1車両に対する相対的な挙動を取得する第2取得部と、
前記第1車両の前方に前記第2車両が車線変更したときの前記第1車両の運転者の行動が所定条件を満たすか否か判定する判定部と、
前記第1車両の車線変更の相対的な挙動と、前記第2車両の車線変更の相対的な挙動とを比較する比較部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関する情報を処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の運転者の運転の特徴を把握する技術が開発されている。特許文献1は、車両の車線変更に対するウインカーの操作の有無、ウインカーの操作タイミングが所定条件を満たすか否か、または、ウインカーの点灯時間が所定条件を満たすか否かにもとづいて、ウインカー操作が適切に行われたか判定するシステムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−22499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、車線変更時のウインカー操作が適切に行われていないと判定されても、運転者は自分のウインカー操作が他車両からどのように見えるか把握しにくいため、修正しない可能性がある。ウインカー操作に限らず、自車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動を運転者に把握させやすくすることが望まれる。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、自車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動を運転者に把握させやすい技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の情報処理装置は、第1車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動を取得する第1取得部と、前記第1車両の前方に車線変更した第2車両の車線変更の前記第1車両に対する相対的な挙動を取得する第2取得部と、前記第1車両の前方に前記第2車両が車線変更したときの前記第1車両の運転者の行動が所定条件を満たすか否か判定する判定部と、前記第1車両の車線変更の相対的な挙動と、前記第2車両の車線変更の相対的な挙動とを比較する比較部と、を備える。
【0007】
この態様によると、第1車両の前方に第2車両が車線変更したときの第1車両の運転者の行動が所定条件を満たすこと、および、第1車両の車線変更の挙動と第2車両の車線変更の挙動との比較結果をもとに、第1車両の運転者に自分の車線変更の相対的な挙動を把握させやすい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、自車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動を運転者に把握させやすくできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に係る車載装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の車載装置を備える第1車両が他車両の前方に車線変更する状況を示す上面図である。
【図3】第2車両が第1車両の前方に車線変更する状況を示す上面図である。
【図4】図1の車載装置の処理を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態に係る車載装置の構成を示すブロック図である。
【図6】第3の実施の形態に係る車両システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る車載装置10の構成を示すブロック図である。車載装置10は、自動車である車両に搭載される。車載装置10は、情報処理装置として機能する。車載装置10は、車載カメラ12、対象物センサ14、ウインカーセンサ16、ブレーキペダルセンサ18、アクセルペダルセンサ20、ステアリングセンサ22、GPS受信部24、マイク26、スピーカ28、および、処理部40を備える。
【0011】
車載カメラ12は、自車両(以下、第1車両ともよぶ)に複数設けられ、自車両の周囲を撮像する。車載カメラ12は、例えば車両のフロントグリル中央部、リアウインドウ上端中央部、車両左側のドアミラー下部、車両右側のドアミラー下部に設けられ、自車両の前方、後方、左側方、右側方を撮像する。車載カメラ12は、撮像した画像を処理部40に出力する。
【0012】
対象物センサ14は、自車両に複数設けられ、自車両周辺の対象物を検出する。対象物センサ14は、例えば超音波センサであり、送信波を自車両の周辺に出力し、対象物に反射された反射波を受信波として受信する。超音波センサは、自車両の前部および後部に車幅方向に並んで複数設けられ、車両前方、車両斜め前方、車両後方および車両斜め後方に送信波を出力して反射された受信波を受信する。対象物センサ14は、対象物までの距離と対象物の方向を検出し、検出結果を処理部40に出力する。対象物センサ14として、レーザレーダ、ミリ波レーダなどを用いてもよい。
【0013】
ウインカーセンサ16は、ウインカーレバーに設けられ、運転者によるウインカーレバーの操作からウインカーの点灯状態を検出する。ウインカーセンサ16は、検出結果を処理部40に出力する。
【0014】
ブレーキペダルセンサ18は、ブレーキペダルの踏み込み量を検出し、検出結果を処理部40に出力する。
【0015】
アクセルペダルセンサ20は、アクセルペダルの踏み込み量を検出し、検出結果を処理部40に出力する。
【0016】
ステアリングセンサ22は、ステアリングの操舵角を検出し、検出結果を処理部40に出力する。
【0017】
GPS受信部24は、自車両の位置情報および自車両の走行方向を示す方位情報を取得し、取得した情報を処理部40に出力する。
【0018】
マイク26は、車室内に設けられ、乗員の音声を取得し、音声情報を処理部40に出力する。音声情報は、音声の音圧の情報も含む。
【0019】
スピーカ28は、車室内に設けられ、処理部40から供給される音声信号にもとづいて音声を出力する。
【0020】
処理部40は、第1取得部42、第2取得部44、判定部46、比較部48および通知部50を有する。処理部40の構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0021】
第1取得部42は、車載カメラ12の画像、対象物センサ14の検出結果、ウインカーセンサ16の検出結果およびGPS受信部24の出力情報にもとづいて、第1車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動を取得し、取得した情報を比較部48に出力する。
【0022】
第1車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動は、ウインカー点灯タイミング、車間距離、相対速度、車線変更角度などを含む。第1車両のウインカー点灯タイミングは、ウインカーセンサ16の検出結果とステアリングセンサ22の検出結果をもとに取得される。車間距離は、第1車両から他車両までの距離であり、対象物センサ14の検出結果をもとに取得される。相対速度は、他車両に対する第1車両の速度であり、車載カメラ12の他車両の画像をもとに取得される。車線変更角度は、車線に対してどの程度の角度で車線変更するか、すなわち他車両の進行方向に対する第1車両の車線変更時の進行方向の角度を表し、GPS受信部24による自車両の位置情報および方位情報と、車線の方向を含む地図情報とをもとに取得される。
【0023】
図2は、図1の車載装置10を備える第1車両60が他車両70の前方に車線変更する状況を示す上面図である。図2は、第1車両60と他車両70の相対的な位置関係の変化を示す。図2の状況は、他車両70の後方で左車線L1を走行していた第1車両60が、加速しながら右車線L2に車線変更し、他車両70を追い越した後、左車線L1に車線変更する状況でもよいし、右車線L2を走行していた第1車両60が、他車両70を追い越した後、左車線L1に車線変更する状況でもよい。
【0024】
この例では、第1車両60は、左車線L1への車線変更中、センターライン100に跨る位置P2にてウインカーの点灯を開始している。つまりウインカー点灯タイミングは第1車両60が車線変更を開始したタイミングより遅い。また位置P2では、車間距離d2は、第1車両60が他車両70の隣をほぼ並行して走行しているときの位置P1での車間距離d1より短い。そのため、他車両70の運転者は、第1車両60がウインカーを点灯させずに突然車線変更して自身に近づいてくると感じ、危険を感じ得る。
【0025】
図1に戻る。第2取得部44は、車載カメラ12の画像および対象物センサ14の検出結果にもとづいて、第1車両60の前方に車線変更した第2車両の車線変更の第1車両60に対する相対的な挙動を取得し、取得した情報を比較部48に出力する。
【0026】
第2車両の車線変更の第1車両60に対する相対的な挙動は、ウインカー点灯タイミング、車間距離、相対速度、車線変更角度などを含む。第2車両のウインカー点灯タイミングは、車載カメラ12の第2車両の画像をもとに取得される。車間距離は、対象物センサ14の検出結果をもとに取得される。相対速度は、車載カメラ12の第2車両の画像をもとに取得される。車線変更角度は、車載カメラ12の画像をもとに、たとえば第2車両が道路のセンターラインを跨ぐときの第2車両の進行方向とセンターラインとがなす角度として取得される。
【0027】
図3は、第2車両72が第1車両60の前方に車線変更する状況を示す上面図である。図3は、第1車両60と第2車両72の相対的な位置関係の変化を示す。この例では、第2車両72のウインカー点灯タイミングは、図2の第1車両60のウインカー点灯タイミングより早いとする。第1車両60と第2車両72の最短の車間距離d3は、図2の車間距離d2より長いとする。
【0028】
第1車両60の運転者は、第2車両72の車線変更を危険または不快などに感じた場合、ブレーキペダルを踏む操作、アクセルペダルを戻す操作、第2車両72を避けるステアリング操作、不満や怒りを表す発声などの行動をとることが想定される。
【0029】
図1に戻る。判定部46は、ブレーキペダルセンサ18、アクセルペダルセンサ20およびステアリングセンサ22の検出結果、ならびに、マイク26から出力された音声情報にもとづいて、第1車両60の前方に第2車両72が車線変更したときの第1車両60の運転者の行動が所定条件を満たすか否か判定する。
【0030】
所定条件は、たとえば、ブレーキペダル操作が所定の第1操作量以上行われたこと、アクセルペダルを戻す操作が所定の第2操作量以上行われたこと、ステアリング操作が所定の第3操作量以上行われたこと、発声による音圧が所定のしきい値以上であることを含む。不満や怒りを感じた運転者は大きな声を発する可能性があるため、音圧を判定することで、運転者が不満や怒りを感じているか、音声認識することなく簡素な処理で判定できる。
【0031】
比較部48は、第1取得部42から出力された第1車両60の車線変更の相対的な挙動と、第2取得部44から出力された第2車両72の車線変更の相対的な挙動とを比較し、比較結果を通知部50に出力する。
【0032】
通知部50は、判定部46で第1車両60の運転者の行動が所定条件を満たすと判定された場合、比較部48から出力された比較結果において第1車両60の車線変更の相対的な挙動が第2車両72の車線変更の相対的な挙動より高リスクであれば、第1車両60の運転者に車線変更の運転操作に関する注意情報を通知する。通知部50は、第1車両60の車線変更の相対的な挙動が第2車両72の車線変更の相対的な挙動より高リスクでなければ、注意情報を通知しない。
【0033】
通知部50は、第1車両60のウインカー点灯タイミングが第2車両72のウインカー点灯タイミングより遅ければ、第1車両60の車線変更の相対的な挙動が第2車両72の車線変更の相対的な挙動より高リスクであると判定する。図2,3の例では、高リスクであると判定される。
【0034】
通知部50は、第1車両60の車間距離が第2車両72の車間距離より短ければ、第1車両60の車線変更の相対的な挙動が第2車両72の車線変更の相対的な挙動より高リスクであると判定する。図2,3の例では、高リスクであると判定される。
【0035】
通知部50は、第1車両60の相対速度が第2車両72の相対速度より高ければ、第1車両60の車線変更の相対的な挙動が第2車両72の車線変更の相対的な挙動より高リスクであると判定する。
【0036】
通知部50は、第1車両60の車線変更角度が第2車両72の車線変更角度より大きければ、第1車両60の車線変更の相対的な挙動が第2車両72の車線変更の相対的な挙動より高リスクであると判定する。
【0037】
通知部50は、注意情報を通知する場合、「あなたの車線変更は前方の車の車線変更より高リスクです」などの音声による注意情報をスピーカ28から出力させる。注意情報は、運転アドバイスともいえる。注意情報を通知することで、第1車両60の運転者が危険または不快に感じた第2車両72の車線変更の相対的な挙動と比較して、第1車両60の運転者に自分の車線変更の相対的な挙動を把握させやすくできる。つまり運転者は、自分が危険または不快に感じた第2車両72の車線変更より高リスクな車線変更を行っていて、他車両の乗員にも同様に危険または不快に感じさせていることを理解しやすい。よって、車線変更の運転操作を改善する動機付けを運転者に与え得る。
【0038】
注意情報は、第1車両60の高リスクな車線変更の挙動を特定する情報を含んでもよい。たとえば、ウインカー点灯タイミングが遅い場合、注意情報は「前方の車よりウインカー点灯タイミングが遅いです」などを含んでもよい。車間距離が短い場合、注意情報は「前方の車より車間距離が短いです」などを含んでもよい。相対速度が高い場合、注意情報は「前方の車より相対速度が高いです」などを含んでもよい。車線変更角度が大きい場合、注意情報は「前方の車より車線変更角度が大きいです」などを含んでもよい。これにより、高リスクな車線変更の挙動を運転者に把握させることができ、どのように運転操作を修正すべきか理解させやすい。
【0039】
次に、以上の構成による車載装置10の全体的な動作を説明する。図4は、図1の車載装置10の処理を示すフローチャートである。第1車両60が他車両の前に車線変更していなければ(S10のN)、S10に戻る。第1車両60が他車両の前に車線変更した場合(S10のY)、第1取得部42は、第1車両60の車線変更の他車両に対する相対的な挙動を取得する(S12)。
【0040】
第2車両72が第1車両60の前に車線変更していなければ(S14のN)、S14に戻る。第2車両72が第1車両60の前に車線変更した場合(S14のY)、第2取得部44は、第2車両72の車線変更の第1車両60に対する相対的な挙動を取得する(S16)。第1車両60の運転者の行動が所定条件を満たさなければ(S18のN)、S14に戻る。第1車両60の運転者の行動が所定条件を満たした場合(S18のY)、第1車両60の車線変更の相対的な挙動が第2車両72の車線変更の相対的な挙動より高リスクであれば(S20のY)、通知部50は第1車両60に注意情報を通知し(S22)、S10に戻る。第1車両60の車線変更の相対的な挙動が第2車両72の車線変更の相対的な挙動より高リスクでなければ(S20のN)、S14に戻る。
【0041】
本実施の形態によれば、第1車両60の運転者に自分の車線変更の相対的な挙動を把握させやすくできる。
【0042】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、第1車両は自動運転車両であり、注意情報を通知した場合、自動運転制御の車線変更に関する運転特性が修正されることが、第1の実施の形態と異なる。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0043】
図5は、第2の実施の形態に係る車載装置10の構成を示すブロック図である。車載装置10は、自動運転制御装置30をさらに備える。自動運転制御装置30は、自動運転を実行する自動運転モードと、運転者が運転する手動運転モードとを切り替え可能である。
【0044】
自動運転モードは、一例として、アクセル、ブレーキ、ステアリングの少なくともひとつを自動で制御するモードである。アクセルの制御は、車両を加速させるための制御であり、手動運転モードの場合ではアクセルペダルを踏み込む操作に対応する。ブレーキの制御は、車両を減速または停車させるための制御であり、手動運転モードの場合ではブレーキペダルを踏み込む操作に対応する。ステアリングの制御は、車両の進行方向を調整する制御であり、手動運転モードの場合ではステアリングを回す操作に対応する。
【0045】
処理部40は、生成部52および修正部54をさらに有する。生成部52は、手動運転モードでの運転者の運転による第1車両の挙動にもとづいて、運転者の運転特性を生成する。運転特性は、運転者に固有のものである。第1車両の挙動の1つとして、第1取得部42で取得された第1車両の車線変更の他車両に対する相対的な挙動が用いられる。他の第1車両の挙動として、カーブでの挙動、交差点での挙動、高速道路での挙動、複数車線の道路においてどの車線を走行する傾向があるかなどが用いられる。
【0046】
自動運転制御装置30は、自動運転モードにおいて、生成部52で生成された運転特性にしたがって運転操作の少なくとも一部を自動で実行する。自動運転制御は、周知の技術を用いて実行する。運転者の運転特性に合わせた自動運転制御を実行するため、自動運転制御の運転特性と運転者の運転特性との差を小さくして、自動運転制御時の運転者の違和感を減らすことができる。
【0047】
自動運転制御装置30は、自動運転制御で標準となる標準運転特性を予め有している。自動運転制御装置30は、自動運転モードにおいて、生成部52で運転特性が生成されていない場合、標準運転特性にしたがって運転操作の少なくとも一部を自動で実行する。
【0048】
自動運転モードおよび手動運転モードにおいて、通知部50は、第1の実施の形態と同様の場合に第1車両の運転者に注意情報を通知する。つまり通知部50は、第1車両の前方に第2車両が車線変更したときの第1車両の運転者の行動が所定条件を満たし、かつ、第1車両の車線変更の相対的な挙動が第2車両の車線変更の相対的な挙動より高リスクであれば、第1車両の運転者に注意情報を通知する。注意情報は、自動運転の運転特性を修正することを知らせる情報を含み、たとえば「あなたの車線変更は前方の車の車線変更より高リスクです。自動運転の運転特性を修正します。」などの音声情報を含む。
【0049】
修正部54は、通知部50が注意情報を通知した場合、第1車両の自動運転制御の車線変更に関する運転特性を修正する。修正部54は、第2車両より高リスクな第1車両の車線変更の挙動を、より低リスクに修正する。たとえば、修正部54は、ウインカー点灯タイミングが遅い場合、ウインカー点灯タイミングを早める。修正部54は、車間距離が短い場合、車間距離を長くする。修正部54は、相対速度が高い場合、相対速度を低くする。修正部54は、車線変更角度が大きい場合、車線変更角度を小さくする。修正部54は、第1車両の車線変更の挙動を標準運転特性に近づけてもよい。
【0050】
本実施の形態によれば、注意情報を通知した場合、第1車両の自動運転制御の車線変更に関する運転特性を修正するので、自動運転において、第1車両の運転者が危険または不快に感じた第2車両の車線変更より高リスクな車線変更の挙動を修正できる。よって、運転者の運転特性に合わせた自動運転を実行しつつ、より低リスクな車線変更を実行できる。
【0051】
また、自動運転の運転特性を修正することを知らせるので、自動運転の運転特性が変更されたことによる運転者の違和感を抑制できる。
【0052】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、車載装置の処理部の処理がサーバ装置で実行されることが、第1の実施の形態と異なる。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0053】
図6は、第3の実施の形態に係る車両システム1の構成を示すブロック図である。車両システム1は、複数の車載装置10と、サーバ装置80とを備える。
【0054】
車載装置10は、無線通信機能を有し、無線基地局や無線アクセスポイントを介してネットワーク82に接続する。ネットワーク82にはサーバ装置80が接続されており、サーバ装置80は車載装置10とネットワーク82経由で通信を行う。サーバ装置80は、例えばデータセンターに設置され、複数の車載装置10から送信された情報を処理する情報処理装置として機能する。無線通信の規格は特に限定されないが、例えば、3G(第3世代移動通信システム)、4G(第4世代移動通信システム)または5G(第5世代移動通信システム)を含む。
【0055】
図示は省略するが、図1の第1取得部42、第2取得部44、判定部46、比較部48および通知部50は、サーバ装置80に設けられる。
【0056】
第1車両の車載装置10において取得される車載カメラ12の撮影画像、対象物センサ14の検出結果、ウインカーセンサ16の検出結果、ブレーキペダルセンサ18の検出結果、アクセルペダルセンサ20の検出結果、ステアリングセンサ22の検出結果、GPS受信部24の位置情報と方位情報、マイク26の音声情報は、車載装置10の図示しない通信部からサーバ装置80に送信される。サーバ装置80の第1取得部42等が、第1車両から送信された情報にもとづいて第1の実施の形態の処理を行い、サーバ装置80は所定の場合に注意情報を第1車両に送信する。注意情報を受信した第1車両の車載装置10では、スピーカ28が注意情報を音声として出力する。
【0057】
本実施の形態によれば、画像解析などが必要な第1取得部42と第2取得部44の処理をサーバ装置80で実行できるので、処理速度を向上しやすい。車載装置10の構成の自由度を高めることもでき、車載装置10のコストを低減しやすい。
【0058】
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態はあくまでも例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0059】
たとえば、第2の実施の形態においても、第3の実施の形態のように車載装置10の処理部40の処理がサーバ装置80で実行されてもよい。この場合、サーバ装置80の生成部52は、第1車両の運転者の運転特性を生成し、修正部54は、通知部50が注意情報を通知した場合、第1車両の自動運転制御の車線変更に関する運転特性を修正する。サーバ装置80は、運転特性を第1車両に送信する。第1車両では、自動運転制御装置30が、受信された運転特性にしたがって運転操作の少なくとも一部を自動で実行する。この変形例においても、車載装置10の構成の自由度を高めることができる。
【符号の説明】
【0060】
30…自動運転制御装置、42…第1取得部、44…第2取得部、46…判定部、48…比較部、50…通知部、54…修正部、60…第1車両、70…他車両、72…第2車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】