前記選択手段は、前記第2の原稿束の読取が完了したことに従って、中断している前記第1の読取ジョブを再開するか、前記第1の読取ジョブを中断した状態で第3の原稿束を読み取る第3の読取ジョブを実行するかを選択し、
前記制御手段は、前記選択手段によって前記第3の読取ジョブを実行するよう選択された場合に、前記第1の読取ジョブを中断した状態で第3の原稿束を読み取る前記第3のジョブを実行することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
前記リストには、中断している読取ジョブの種類と、ジョブの実行指示を受け付けた日時が表示されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
前記設定手段によって前記機能が有効に設定されている場合に、前記機能が有効に設定されていることを通知する通知手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の画像読取装置。
前記通知手段は、原稿の画像を読み取って当該画像を印刷するコピージョブの設定を受け付けるためのボタンと、原稿の画像を読み取って生成された画像データを送信するSENDジョブの設定を受け付けるためのボタンを含むホーム画面に、前記機能が有効に設定されていることを通知することを特徴とする請求項11に記載の画像読取装置。
第1の原稿束を読み取る第1の読取ジョブを中断し、当該第1の原稿束の読取ジョブが中断している間に第2の原稿束を読み取る第2の読取ジョブを実行し、当該第2の読取ジョブが完了した後、前記第1の原稿束の残りの原稿束を読み取るための前記第1の読取ジョブを再開することを特徴とする画像読取装置の制御方法。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施例における複合機の構成を示すブロック図
【図2】本実施例における原稿給紙装置(DF)の構成を示す断面図
【図3】本実施例におけるスキャンを説明するためのフローチャート
【図4】本実施例における割り込みスキャンを説明するためのフローチャート
【図5】本実施例におけるスキャンの中止及び中断ボタンを選択する画面の一例を示す図
【図6】本実施例における割り込みスキャン終了画面の一例を示す図
【図7】本実施例における中断したスキャンジョブを再開するための画面の一例を示す図
【図8】本実施例における割り込みスキャンを説明するためのフローチャート
【図9】本実施例における中断中のジョブリストを表示する画面の一例を示す図
【図10】本実施例における割り込みスキャン可否設定をする設定画面の一例を示す図
【図11】本実施例における割り込みスキャンをできない設定にしている時の画面の一例を示す図
【図12】本実施例における割り込みスキャンを説明するためのフローチャート
【図13】本実施例における割り込みスキャンの実施可否の設定を示す画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0011】
<実施例1>
図1は、本発明の実施例1に係る複合機のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、特に断らない限り、本発明の機能が実行されるのであれば、複合機は、単体の機器からなっていても、複数の機器からなっていてもよい。
【0012】
制御ユニット115の各構成は、システムバス101及び画像バス110に接続されている。
【0013】
CPU(Central Processing Unit)103は、複合機を統括的に制御する。
【0014】
ROM(Read Only Memory)102であり、複合機のブートプログラムが格納されている。また本発明の各手段を実現するプログラムはROM102または、蓄積メモリ105に記憶されており、CPU103で実行される。
【0015】
RAM(Randam Access Memory)104は、CPU103がソフトウェアを実行するためのシステムワークメモリエリアであり、画像データを処理する際に一時記憶するための画像メモリでもある。
【0016】
蓄積メモリ105は、内部ストレージとして使用される。スキャナ部112から読み取ったデータや、画像データ、ソフトウェアなどが記憶される。蓄積メモリ105は、HDD(ハードディスクドライブ)や、SSD(SolidStateDrive)で構成される。
【0017】
LAN(ローカルエリアネットワーク)I/F部106は、LANと接続するためのI/F部であり、複合機は、LANに接続された各機器との情報の入出力を行う。
【0018】
回線I/F部107は、WANと接続するためのI/F部でありWANに接続された各機器との情報の入出力を行う。
【0019】
操作部制御部108は、操作部114とCPU103とのデータのやり取りを制御する。操作部制御部108は、操作部114(UI:User Interface)とのインターフェース部で、操作部114に表示する画像データを操作部114に対して出力する。また、操作部114から複合機のユーザから受付けた情報を、CPU103に伝える役割をする。操作部114は、LCDタッチパネル等の表示部や、ハードキー等から構成され、操作部制御部108から出力される、VGA信号を解釈して表示する。
【0020】
以上のデバイスがシステムバス101上に配置される。
【0021】
IO(Input Output)制御部109は、システムバス101と画像データを高速で転送する画像バス110に接続され、システムバス101と画像バス110の間でデータ構造を変換するバスブリッジである。
【0022】
画像バス110は、PCIバスやIEEE1394、PCIExなどの汎用バスで構成される。
【0023】
画像バス110は、画像データを処理する画像処理部111、画像入力デバイスであるスキャナ部112や、画像出力デバイスであるプリンタ部113に接続され、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0024】
画像処理部111は、入力及び出力画像データに対し解像度変換、圧縮伸張、2値多値変換などの画像処理を行う複数のASIC(Application Specific Integrated Circuit)から構成される。
【0025】
図2はスキャナ部のDF(DocumentFeeder)ユニット内部構造を示す側断面図である。DF部には読み取り原稿を積載するための原稿トレイ0200があり、原稿トレイ0200上に原稿有無を検知するためのドキュメントセンサ0202と2つの原稿ガイド0201、原稿サイズ検知センサ0203が設けられている。原稿ガイド0201は原稿縦方向(原稿の搬送方向と垂直)に2つ並んで設けられ、原稿トレイ0200上に積載された原稿はピックアップローラ0204、搬送ローラ0206、排紙ローラ0209の3つのローラにより搬送される。ピックアップローラ0204は原稿トレイ0200に積載された原稿をDFユニット内部の原稿搬送路内へ搬送するためのローラである。搬送ローラ0206はピックアップローラ0204により原稿搬送路内部に搬送されてきた原稿を搬送し、排紙ローラ0209は搬送ローラ0206により搬送されてきた原稿を排紙トレイ0210まで原稿を搬送する。また、ピックアップローラ0204により搬送された原稿は、原稿通過検知センサ0205により検出され、検出時間をもとに1枚目の原稿が通過終了したか否かを判定する。また、図示は省略したが、搬送ローラ0206、ピックアップローラ0204、排紙ローラ0209は全てステッピングモータにより駆動される。DF部での副走査間引き処理は、上記の搬送、ピックアップ、排紙ローラの駆動パルスを倍周波数とすることで実現される。DF部により搬送された原稿は、DF読み取り窓0207を通してその下にあるセンサユニット0211に備えられたCIS0208により読み取られる。センサユニット0211は、副走査方向に自由に移動可能であり、搬送ローラ0206から排紙ローラ0209に向かって搬送されてくる原稿の搬送方向と同一方向にも移動可能である。なお、DF読み取り窓0207には副走査方向にある程度の長さがあり、その長さの範囲内では、任意の位置にCIS0208を移動して、その移動位置で原稿読み取りを行うことができる。CIS0208は、CCD等の光電変換素子によって構成され、各素子の画像を蓄積するためのFIFO、及び、FIFO、CCDを制御するための制御信号生成を同時に行う。CIS0208は一般的に、複数の光電変換素子を一列に並べた形で実現される。なお、DF(DocumentFeeder)ユニットは、CIS208によって読み取られる面(第1の面)とは反対の面(第2の面)を読み取るためのCISを備えていてもよい。そのCISは、排紙ローラ209とCIS208の間の搬送路上面に設けられていればよい。
【0026】
本実施例では、上述した複合機で、ある原稿束の読取ジョブに、別の原稿束の読取ジョブを割り込んで実行させたときに、それぞれの原稿束の読み取り結果を適切に出力することができるようにすることを目的とする。先に実行されている読取ジョブを先行ジョブ、または先行スキャンジョブといい、後から割り込んで実行されるジョブを割り込みジョブ、または割り込みスキャンジョブという。
【0027】
次に、本実施例における制御ユニット115のスキャンジョブ(読取ジョブ)の処理について図3のフローチャートを用いて説明する。なお、本フローチャートに係るプログラムは、制御ユニット115のROM102に記憶されており、RAM104に読み出されCPU103によって実行される。
【0028】
図3のフローチャートに示す処理は、操作部114のスタートキーが押されたことによって開始される。S300で、CPU103は、操作部114を介して設定され、RAM104に記憶された、原稿の読取設定(片面読み/両面読みの設定や、読取解像度の設定等)を取得する。
【0029】
S301で、CPU103は、スキャナ部112に原稿を搬送するよう指示する。スキャナ部112は、この指示を受けて、原稿を1枚搬送する。
【0030】
S302で、CPU103はS301で取得した読み取り設定に基づいて、スキャンを実行するために使用するASICを決定し、ASICに設定を行う。
【0031】
S303で、CPU103はスキャナ部112から画像データを受け取ってRAM104に記憶する。
【0032】
S304で、CPU103は、画像処理部111に受け取った画像データに対して、画像処理を実行するように指示する。
【0033】
S305で、CPU103は、S304で画像処理が実行された画像データを蓄積メモリ105に保存する。
【0034】
S306で、CPU103は、DF部の全ページのスキャンが終了したかを判断する。具体的に、CPU103は、ドキュメントセンサ0202によって原稿が検知されていることを検知した場合に、DF部の全ページのスキャンが終了していないと判断し、S301に処理を進める。一方、CPU103は、ドキュメントセンサ0202によって原稿が検知されていないことを検知した場合に、DF部の全ページのスキャンが終了したと判断し、スキャンを終了する。
【0035】
以下で、本実施例1における制御ユニット115の割り込みスキャンの処理について図4のフローチャートを用いて説明する。なお、本フローに係る制御ユニット115のプログラムは、制御ユニット115のROM102に記憶されており、RAM104に読み出されCPU103によって実行される。また、ここでのスキャンとは、スキャンを含むジョブ(例えば、SEND、COPYなど)におけるスキャンのことである。そのため、COPYの場合は、印刷中に印刷を中断する従来の割り込みコピーとは異なり、スキャン中にスキャンを中断して割り込みスキャンを実行することが可能である。
【0036】
S401で、CPU103は、スキャンジョブのスキャンを実行中であるか否かを判断する。S301〜S306を実行中である場合、CPU301はスキャンを実行中であると判断し、S802に処理を進める。一方、S301〜S306を実行中でない場合、CPU301は、スキャンを実行中ではないと判断し、図4に示すフローチャートの処理を終了する。
【0037】
S402は、CPU103は、操作部制御部108に対して図5に示す画面(スキャンの中止及び中断ボタンを選択する画面)を表示するように指示をする。操作部114は、操作部制御部108からこの指示を受けて、図5に示す画面を表示する。
【0038】
図5は、先行スキャンジョブの実行中に、そのジョブを中断して割込みスキャンジョブの実行を指示するための画面である。図5に示す画面は、操作部114に表示され、スキャンを中止(キャンセル)もしくは中断するかを選択できるようになっている。画面501は、図3のS301〜S306の処理の実行中に操作部114に表示される画面である。操作部114は、画面501で、スキャンの中止もしくは中断の入力を受け付ける。ユーザは、スキャンを中止する場合は中止ボタン502を選択し、割り込みスキャンのために中断する場合は中断(割り込み)ボタン503を選択する。図5では、原稿の画像を読み取って、生成された画像データをLAN経由で送信するSENDジョブのスキャンの実行中をスキャンジョブの一例として説明した。しかしながら、スキャンジョブの例はこれに限られず、スキャンを含むジョブであれば、その他のスキャンジョブ、例えば、コピージョブ、BOXスキャンジョブ、FAXジョブ等でも同様である。コピージョブとは、スキャナ部112で原稿の画像を読み取って、生成された画像データに基づいて用紙に画像を印刷するジョブである。BOXスキャンジョブとは、原稿の画像を読み取って、生成された画像データを蓄積メモリ105に記憶するジョブである。FAXジョブは、原稿の画像を読み取って、WANを介して送信するジョブである。
【0039】
S403で、CPU103は、図5に示す画面の中断ボタン503が選択されたか否かを判定する。中断ボタン503が選択されたと判断した場合、CPU103は、S406に処理を進める。中断ボタン503が選択されていないと判断した場合、CPU103はS404に処理を進める。S404で、CPU103は、図5に示す画面の中止ボタン502が選択されたかを判断する。中止ボタン502が選択されていないと判断した場合、CPU103は、S401に処理を進める。中止ボタン502が選択されたと判断した場合、CPU103は、S405に処理を進める。S405で、CPU103は、スキャンジョブの中止処理(キャンセル処理)を実行し、処理を終了する。中止されたジョブは、ジョブを中断した場合と異なり、再開することができない。
【0040】
S403からS406に処理を進めた場合、S406で、CPU103は中断するスキャンジョブのジョブ設定(片面読み/両面読みの設定や、読取解像度の設定等)を蓄積メモリ111に格納する。このジョブ設定は、図3のS301で取得されたものである。
【0041】
S407で、CPU103はスキャナ部112に対してスキャンの停止を指示する。スキャナ部112は、停止の指示を受けて、原稿の読取処理を停止する。具体的に、スキャナ部112は、原稿トレイ0200に置かれた原稿があっても、次の原稿の排紙を行わない。一方、スキャナ部112は、割り込みジョブを実行できるように、搬送中の原稿の読取と、排紙までは行う。
【0042】
S408で、ユーザは、操作部114に割り込みスキャンのスキャンジョブ設定の入力を行う。CPU103は、入力されたスキャンジョブの設定(片面読み/両面読みの設定や、読取解像度の設定等)を蓄積メモリ105に記憶する。
【0043】
S409で、CPU103は、割り込みスキャンジョブのスキャンの実行をスキャナ部112に指示する。スキャナ部112は、原稿トレイ0200に新たに置かれた原稿について、図3に示す処理を実行する。このとき、S301では、S408で蓄積メモリ105に記憶された、割り込みスキャンジョブのスキャンジョブ設定が取得され、取得されたスキャンジョブ設定に基づいて、図3に示す処理が実行される。
【0044】
S410で、CPU103は、操作部制御部108に図6のような割り込み終了ボタンを表示するように指示する。操作部114は、この指示を受けて、図6に示す画面を表示する。画面601は、1つの割り込みスキャンジョブの終了時に、別の割り込みスキャンジョブを実行するか、割り込みスキャン機能を終了するかについての入力を受け付けるための画面である。ユーザは、割り込みスキャン機能を終了する場合は、はいボタン602を選択し、次のスキャンを継続する場合は、いいえ(次ジョブ継続)ボタン603を選択する。
【0045】
S411で、CPU103は、割り込みスキャン終了ボタン602が選択されたかを判断する。割り込みスキャン終了ボタン602が選択されていないと判断した場合、CPU103、S408に処理を進める。割り込みスキャン終了ボタン602が選択されたと判断した場合、CPU103はS412に処理を進める。
【0046】
S412で、CPU103は、操作部制御部108に図7のような先行スキャンを再開するかを選択する画面を操作部114に表示するように指示する。操作部114は、この指示を受けて、図7に示す画面を表示する。図7は、先行スキャンを再開するかどうかを選択するための画面である。画面701で、先に実行されていた先行スキャンジョブを再開するかどうかの入力を受け付ける。ユーザは、先行スキャンジョブを再開する場合は、はい(スキャン開始)ボタン702を選択し、先行スキャンを中止する場合は、いいえ(ジョブ中止)ボタン703を選択する。
【0047】
S413で、CPU103は、はい(スキャン開始)ボタン602が選択されたかを判断する。はい(スキャン開始)ボタン602が選択されたと判断したら、CPU103は、S414に処理を進める。一方、いいえ(ジョブ中止)ボタン603が選択されたと判断した場合、CPU103は処理を終了する。
【0048】
S414で、CPU103は、中断中の先行スキャンジョブの設定を蓄積メモリ105から読み出して、設定を反映した画面を操作部114に表示させる。
【0049】
S415で、CPU103は、先行スキャンジョブの設定に基づいて、先行スキャンジョブのために、原稿トレイ0200に置かれた、先行スキャンジョブで読み取られるべき続きの原稿について、図3に示す処理を実行し、処理を終了する。
【0050】
以上のような制御を行うことによって、ある原稿束の読取ジョブに、別の原稿束の読取ジョブを割り込んで実行させたときに、それぞれの原稿束の読み取り結果を適切に出力することができる。
【0051】
<実施例2>
実施例1では、中断中の先行スキャンジョブが1つの場合に中断中の先行スキャンジョブを再開する方法について説明した。実施例2では、割り込みスキャンジョブの実行中に新たな割り込みスキャンジョブを実行する場合について説明する。
【0052】
割り込みスキャン中に新たな割り込みスキャンを実行可能とする場合の動作について、図8のフローチャートを用いて説明する。なお本フローに係る制御ユニット115のプログラムは、制御ユニット115のROM102に記憶されており、RAM104に読み出されCPU103によって実行される。
【0053】
図8のS801からS811までのステップは、図4のS401からS411までのステップと同様であるので、説明を省略する。
【0054】
図8のS811で割り込みスキャン終了するための、はいボタン602が選択されたと判断した場合、CPU103はS812に処理を進め、S812で、CPU103は、操作部制御部108に図9に示す画面を操作部114に表示するよう指示する。操作部114は、この指示を受けて図9に示す画面を表示する。図9に示す画面は、中断中のスキャンジョブのリストを表示した画面であり、中断中のスキャンジョブのジョブの種類とそのジョブの実行を指示したユーザ名、実行指示を受け付けた日時が表示されている。スキャンして送信は、SENDジョブを示し、コピーは、コピージョブを示す。画面901でユーザは、中断されている先行スキャンジョブを選択する。操作部114は、ユーザから中断されている先行スキャンジョブの選択を受け付ける。先行スキャンジョブを再開する場合、ユーザは、ジョブリスト901から再開する先行スキャンジョブを選択し、はい(スキャン開始)ボタン903を選択する。一方、先行スキャンジョブを中止する場合、ユーザは、ジョブリスト901から再開する先行スキャンジョブを選択し、いいえ(ジョブ中止)ボタン903を選択する。
【0055】
S813で、CPU103はスキャン再開ボタン902が選択されたか否かを判断する。ジョブ中止ボタン903が選択されたと判断した場合、CPU103はS816に処理を進め、選択されたジョブの中止処理(キャンセル処理)を実行する。スキャン開始ボタン902が選択されたと判断した場合、CPU103はS814に処理を進める。
【0056】
S814で、CPU103は、選択されたスキャンの設定を読み出して設定を反映した画面を操作部114に表示させる。
【0057】
S815で、CPU103は、S814で読み出されたスキャンジョブの設定に基づいて、図9に示す画面で選択されたスキャンジョブを実行し、処理を終了する。
【0058】
割り込みスキャンジョブの実行中に新たな割り込みスキャンジョブを実行した場合に、ユーザは、複数のスキャンジョブから再開したいスキャンジョブを選択して再開することができる。
【0059】
<実施例3>
実施例1、実施例2では先行スキャンを中断して割り込みスキャンを実施した後、先行スキャンを再開させる方法を説明した。
【0060】
実施例3では、ユーザが先行スキャンの完了を優先させるよう設定することで、割り込みスキャンジョブの実行によって先行スキャンジョブの完了が遅れることを防ぐ例を説明する。実施例3では、割り込みスキャンの実施可否を制御する設定(以降、割り込みスキャン可否設定と呼ぶ)を設ける。先行スキャンジョブの実行を指示したユーザは割り込みスキャン可否設定で割り込みスキャン実施を不可に設定することで、複合機に先行スキャンジョブを優先して実行させることができるため、先行スキャンジョブの完了が遅れない。
【0061】
実施例3では割り込みスキャンジョブの実施可否を決定する割り込みスキャン可否設定を実施例1に加えた形態を説明する。
【0062】
図10を用いて、操作部114における割り込みスキャン可否設定の設定方法を説明する。
【0063】
画面1001は割り込みスキャン可否設定の設定画面であり、複合機の機器の設定としてユーザモードから呼び出すことができる。割り込みスキャンの実施を許可するボタン1002が選択されたと判断した場合、CPU103は割込みスキャンの実施を許可する設定を蓄積メモリ105に保存する。一方、割り込みスキャンの実施を禁止するボタン1003が選択された場合、CPU103は割り込みスキャンの実施を禁止する設定を蓄積メモリ105に保存する。
【0064】
図12は本実施例3における制御ユニット115の割り込みスキャンの動作を説明するフローチャートである。本フローに係る制御ユニット115のプログラムは、制御ユニット115のROM102に記憶されており、RAM104に読み出されCPU103によって実行される。
【0065】
S1203で、CPU103は、スキャンジョブを実行中であるか否かを判定する。スキャンジョブを実行中であると判定した場合、CPU103は、S1204に処理を進める。一方、スキャンジョブを実行中ではないと判定した場合、CPU103は図12のフローチャートに示す処理を終了する。
【0066】
S1204で、CPU103は、蓄積メモリ105に保存された割り込みスキャン可否設定の設定内容を参照し、設定内容に応じて処理を切り替える。割り込みスキャン可否設定が割り込みスキャンの実施を禁止する設定である場合、CPU103はS1205に処理を進める。割り込みスキャン可否設定が割り込みスキャンの実施を許可する設定である場合、CPU103はS1207に処理を進める。
【0067】
S1205で、CPU103は、図11に示す画面を操作部114に表示させる。図12に示す画面では、操作部114の画面の中断ボタン103は、ユーザによる中断指示を受け付けないようにグレーアウトされている。なお、ここでは、中断ボタン103をグレーアウトするのではなく中断ボタン103を非表示とするようにした状態で図12に示す画面を表示してもよい。一方、割り込みスキャン可否設定が割り込みスキャンを実施できるように設定されている場合、CPU103は、図5に示す画面を操作部114に表示させる。図5に示す画面では、操作部114は、中断(割り込み)ボタン503の選択を受け付け、操作部114が中断(割り込み)ボタン503の選択を受け付けた場合に、CPU103は割り込みスキャンジョブを実行する。
【0068】
S1206で、CPU103は、図11に示す画面で中止ボタン1102が選択されたと判断したかどうかで処理を切り替える。中止ボタン1102が選択されたと判断した場合、CPU103はS1219に処理を進める。一方、中止ボタン1102が選択されていないと判断した場合にS1221へ進む。S1221で、CPU103は、先行スキャンジョブが完了したか否かを判定する。先行スキャンジョブが完了していないと判定した場合、CPU103は、S1206に処理を進め、先行スキャンジョブが完了していると判定した場合、CPU103は、図12に示す処理を終了する。
【0069】
S1204からS1207に処理を進めた場合、S1207で、CPU103は、操作部114に図5に示す中止/中断画面501を表示させる。
【0070】
S1208で、CPU103が、図5に示す中止/中断画面501の中止ボタン502が選択されたと判断したかどうかで処理を切り替える。中止ボタン502が選択されたと判断した場合、スキャン動作を中止するために、CPU103はS1219に処理を進める。一方、中止ボタン502が選択されていないと判断した場合、CPU103はS1209へ進む。
【0071】
S1209で、CPU103は、中断(割り込み)ボタン503が選択されたと判断したかどうかで処理を切り替える。中断(割り込み)ボタン503が選択されたと判断した場合、CPU103は、割り込みスキャンを実施するためにS1210に処理を進める。一方、中断ボタンが選択されていないと判断した場合、CPU103はS1203に処理を進める。
【0072】
S1210からS1218までの処理は、図4のS406からS414までの処理と同じであるため、詳細な説明を省略する。
【0073】
S1219で、CPU103はスキャンジョブの中止処理を実行し、処理を終了する。
【0074】
S1220で、CPU103は、先行スキャンジョブの処理を再開し、先行スキャンジョブの完了後、図12に示す処理を終了する。
【0075】
図13は割り込みスキャンの実施可否設定の設定内容を表示する操作部114の画面を示す。割込みスキャン機能が有効になっているか否かを、ユーザは、図10の設定画面、または、図5の画面、または、図11の画面を見ればわかる。
【0076】
しかし、スキャン中の操作部114の画面がこれらの画面以外の画面(例えば、画面1301A、画面1302B)等に遷移している場合、割り込みスキャンの実施可否をユーザは認識することができない。割り込みスキャンの実施可否をユーザが認識できるように、図10の設定画面、または、図5の画面、または、図11の画面以外の画面(例えば、画面1301A、画面1302B)に、割り込みスキャン可否設定の設定内容を表示させる例を説明する。
【0077】
図13(a)の画面1301Aは、コピージョブの設定画面を表示するためのボタンや、SENDジョブの設定画面を表示するためのボタンを含むホーム画面を示している。CPU103は、画面1301Aのステータスラインに割り込みスキャンの実施可否を表示させることで、ユーザに割り込みスキャンの実施可否を通知する。割込みスキャンが許可されているときには、割り込み可能と表示され、割り込みスキャンが禁止されているときには、割り込み制限中と表示される。
【0078】
図13(b)の画面1301Bは、操作部114の操作によって表示されるジョブ状況画面を示している。CPU103は、表示1302Bのステータスラインに割り込みスキャンの実施可否を表示させることで、ユーザに割り込みスキャンの実施可否を通知する。割込みスキャンが許可されているときには、割り込み可能と表示され、割り込みスキャンが禁止されているときには、割り込み制限中と表示される。
【0079】
なお、中止/中断画面以外の画面はホーム画面、ジョブ状況画面に限らなくてもよい。
【0080】
なお、実施例3では、複合機の機器設定として設定され、1つのジョブが完了しても設定された内容が残り、次のジョブにも反映される例を説明した。しかしながら、これに限られず、割り込みスキャン可否設定は、ジョブごとに設定され、RAM104に記憶され、そのジョブの完了に応じて設定前の内容に戻る構成でもよい。
【0081】
なお、実施例1と2の差分は先行スキャンジョブが単一であるか複数であるかと割り込みスキャンジョブの完了後の先行スキャンジョブの再開方法の二点であり、割り込みスキャン可否設定はこの差分に影響を受けない。よって、実施例2に対して割り込みスキャン可否設定を加えた形態についての説明は省略する。
【0082】
<その他の実施例>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。