(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021046211
(43)【公開日】20210325
(54)【発明の名称】リール用ラック
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/86 20060101AFI20210226BHJP
   B65G 1/14 20060101ALI20210226BHJP
   H05F 3/02 20060101ALI20210226BHJP
【FI】
   !B65D85/86
   !B65G1/14 D
   !H05F3/02 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】2019168015
(22)【出願日】20190917
(71)【出願人】
【識別番号】504195428
【氏名又は名称】スペーシア株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区西天満2丁目4番4号
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 清純
【住所又は居所】滋賀県湖南市岩根1266 スペーシア株式会社内
【テーマコード(参考)】
3E096
3F022
5G067
【Fターム(参考)】
3E096AA06
3E096BA08
3E096BB04
3E096CA09
3E096CB01
3E096DA30
3E096DB08
3E096DC02
3E096EA06X
3E096FA07
3E096FA40
3E096GA01
3F022AA08
3F022CC06
3F022FF01
3F022MM67
5G067AA52
5G067DA02
5G067DA13
(57)【要約】
【課題】電子部品を保持するテープ体を巻き付けたリール体を安定して保管できるリール用ラックを提供する。
【解決手段】間隔をあけて配置した少なくとも2本の支持竿を備え、この各支持竿の外周の当接部に電子部品を保持するテープ体を巻き付けたリール体の縁部を当接させてこのリール体を載置させるように設け、前記当接部にリール体の静電気を除去する除電部を備えさせると共に、この除電部が前記リール体に当接して長手方向への位置ずれを抑制するように設ける。除電部がリール体の縁部に確実に当接して静電気を除去できると共に、リール体の長手方向への位置ずれを抑制するので、支持竿に載置させたリール体が安定し、転倒による破損などを低減できる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を保持するテープ体を巻き付けたリール体を保管するリール用ラックであって、
間隔をあけて配置させた少なくとも2本の支持竿を備え、該各支持竿の外周の当接部に前記リール体の縁部が当接して該リール体が載置されるようになされており、
支持竿は前記リール体の静電気を除去する除電部を前記当接部に備えると共に、該除電部が前記リール体に当接して長手方向への位置ずれを抑制するように設けられていることを特徴とするリール用ラック。
【請求項2】
前記除電部は、前記支持竿から外側へ突出すると共に長手方向へ向かう変形が可能な柔軟部材を有し、
該柔軟部材は前記リール体の縁部が当接したときに長手方向へ変形するように設けられており、変形した前記柔軟部材が前記リール体の長手方向に配置されて、該リール体の位置ずれが抑制されるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のリール用ラック。
【請求項3】
前記当接部は支持竿の長手方向に沿う突条部を備え、
該突条部の先端部が前記柔軟部材の根元から先端に至る範囲に配置されると共に、前記柔軟部材が前記先端部よりも根元側で固定されていることを特徴とする請求項2に記載のリール用ラック。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品を保持するテープリールを保管するためのラックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンデンサや抵抗などの電子部品を製造設備へ供給する方法として、電子部品を保持したテープを円形のリール体に巻き取り、このテープを送り出して供給する方法がよく利用されており、このリール体を保管するための構成について種々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、上部があいており、上部から電子部品を巻いたテープリールが挿入されるほぼ前記テープリールと同等の大きさの電子部品収容ケースで、前記ケース最下部側部に取り出し口が設けられており、先に収納したテープリールから順に前記取り出し口から取り出せるようにしたことを特徴とした電子部品収容ケースが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−068363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示される電子部品収容ケースは、上部から挿入させたテープリールを下部の取り出し口から取り出せるようにすることでテープリールの先入れ先出しを容易に行えるようにしたものであるが、内部に多数のテープリールを収納させた状態で取り出し口から取り出すと、残りのテープリールが落下して衝撃が生じるなど、使用の過程で保管したリールが不安定となる状況があった。
【0006】
本発明は、電子部品を保持するテープ体を巻き付けたリール体を安定して保管できるリール用ラックを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係るリール用ラックは、電子部品を保持するテープ体を巻き付けたリール体を保管するリール用ラックであって、
間隔をあけて配置させた少なくとも2本の支持竿を備え、該各支持竿の外周の当接部に前記リール体の縁部が当接して該リール体が載置されるようになされており、
支持竿は前記リール体の静電気を除去する除電部を前記当接部に備えると共に、該除電部が前記リール体に当接して長手方向への位置ずれを抑制するように設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係るリール用ラックによれば、間隔をあけて2本の支持竿を配置させ、この支持竿の当接部にリール体の縁部を当接させて載置させて、リール体を保管することができる。
また、前記当接部にリール体の静電気を除去する除電部を備えさせるので、除電部がリール体の縁部に確実に当接して静電気を除去できる。
また、リール体に当接する除電部がリール体の長手方向への位置ずれを抑制するように設けるので、支持竿に載置させたリール体が安定し、転倒による破損などを低減できる。
【0009】
また、前記支持竿から外側へ突出すると共に長手方向へ向かう変形が可能な柔軟部材を前記除電部に備えさせ、この柔軟部材に前記リール体の縁部が当接したときに柔軟部材が長手方向へ変形するように設けて、変形した前記柔軟部材が前記リール体の長手方向に配置されてリール体の位置ずれを抑制するように設ければ、静電気を除去する除電部によってリール体の位置ずれを効果的に抑制できるので、好ましい。
【0010】
また、支持竿の長手方向に沿う突条部を前記当接部に備えさせ、この突条部の先端部を前記柔軟部材の根元から先端に至る範囲に配置させると共に、前記柔軟部材を前記先端部よりも根元側で固定させれば、
リール体の縁部が当接したときに生じる柔軟部材の長手方向への変形が突条部の先端部に阻害されずに根元から生じるように設けられるので、柔軟部材の変形が容易となりリール体の長手方向側に配置されやすくなされて、リール体の位置ずれを効果的に抑制できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るリール用ラックによれば、電子部品を保持するテープ体を巻き付けたリール体を安定して保管できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るリール用ラックの実施の一形態の正面の一部を示す図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のリール体を示す、(イ)は正面図であり、(ロ)は側面図である。
【図4】図2の支持竿を示す正面図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】図5の当接部材から除電部材を取り外した状態を示す図である。
【図7】リール体が載置された当接部を拡大して示す図2のA矢視図である。
【図8】本発明のリール用ラックの当接部材の実施の他の一形態を示す側面図である。
【図9】図8の当接部材から除電部材を取り外した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図面において1はリール用ラックであり、7はリール体である。
図1においては、リール体7を1個保管したリール用ラック1の一部を示しており、具体的には、リール用ラック1の支持竿10のみを図示している。
図1、2において、リール用ラック1は3個の支持竿10を備えている。
各支持竿10はそれぞれ平行に配置されており、その両端をリール用ラック1の外枠(図示せず)に接続して固定している。
【0014】
図3は図1のリール体7を示す、(イ)は正面図であり、(ロ)は側面図である。
リール体7は、略円板形状のフランジ板71を2個備え、間隔をあけて配置した各フランジ板71を軸芯72で連結させている。リール体7は、電子部品を保持したテープ体Tを前記軸芯72に巻き取って各フランジ板71の間に収納させている。
【0015】
図1、2に示すように、前記リール体7は、フランジ板71の縁部を前記各支持竿10に当接させてリール用ラック1に保管させている。
各支持竿10は、リール体7のフランジ板71の外形に対応する位置に配置させており、下方に配置させた2個の支持竿10の上にリール体7のフランジ板71を載置させ、上方に配置させた1個の支持竿10を前記フランジ板71へ当接させている。
【0016】
図4は図2の支持竿10を示す正面図であり、図5は図4の側面図である。
前記リール用ラック1の支持竿10は略円柱形状の外形に設けた長尺体であり、外周面から外方へ突出する当接部21を有する当接部21を形成させた当接部材2と、円筒形状の支持部材4を備えている。
支持部材4は、所謂丸パイプであり、金属製の芯体41の外周に樹脂製の外層42を被覆させている。
支持部材4は、当接部材2の端から突出させた長手方向両端を継手などへ接続して、リール用ラック1の外枠へ固定している。
【0017】
前記当接部材2は、略円筒形状の筒壁25の一部に切り欠き状の開口部26を設けて内側の中空部27が開口する断面略Cの字形状の長尺体であり、筒壁25の内周形状を前記支持部材4の外周形状に対応する形状に形成している。
図4、5に示す当接部材2は、筒壁25を支持部材4の外周へ嵌合させて、支持部材4へ取り付けている。
また、当接部材2の筒壁25は弾性変形可能な材料で形成しており、開口部26に面する筒壁25の各端部を離間させ、拡開させた前記開口部26に前記支持部材4を通過させて、支持部材4から取り外すことができる。
【0018】
前記当接部21は、筒壁25の外面から外側へ突出する突条形状に形成しており、当接部材2の長手方向の全長に亘って形成している。
前記当接部21は、前記リール体7に当接して静電気を除去する除電部31を有し、この除電部31の長手方向に対して垂直な幅方向両側に突条部22をそれぞれ1個ずつ合計2個配置して形成している。
前記各突条部22は、除電部31よりも突出の大きさを小さく形成しており、突出方向の端である先端部22aを除電部31の先端部分と根元部分の間に配置させている。
【0019】
前記除電部31は導電性を有する繊維体で形成しており、シート状の基部32の表面から柔軟性を備える多数の繊維体を突出させたブラシ状の除電部材3の繊維部分で構成している。
除電部材3は、基部32の端部を各突条部22へそれぞれ係合させて、各突条部22の間に取り付けている。
具体的には、前記各突条部22の間隔は前記基部32の幅の大きさよりも小さく設けており、各突条部22の下部には前記基部32の端部を収納可能な係合凹部23を形成している。
図6は図5の当接部材から除電部材を取り外した状態を示す図である。図6においては、支持部材4の図示を省略しており、当接部材2のみを図示している。
前記除電部材3は、長手方向の端から前記各係合凹部23へ基部32の両端を挿入して収納させ、各突条部22の間に除電部31を配置させて取り付ける。
【0020】
リール用ラック1へリール体7を保管させたとき、リール体7のフランジ板71の縁部が支持竿10の前記当接部21へ当接する。
図7はリール体7が載置された当接部21を拡大して示す図2のA矢視図である。
リール体7が当接部21に当接したとき、柔軟性を有する繊維体で形成した当接部21の除電部31がフランジ板71の縁部に押しのけられるようにして長手方向へ変形し、各フランジ板71の長手方向両側にそれぞれ配置される。この長手方向両側に配置された除電部31によって、フランジ板71の長手方向への位置ずれが抑制されるので、支持竿10に載置させたリール体7を安定して保管できる。
更に、除電部31の中間部分の一部が突条部22の幅方向側の面に当接することで、フランジ板71に押しのけられて生じる除電部31の変形が長手方向へ促され、除電部31がフランジ板71の長手方向両側に効率よく配置される。
上記のように配置した除電部31がフランジ板71に当接することで、リール体7の静電気を効果的に除去できる。
また、前記当接部21は、支持部材4へ筒壁25を嵌合させて取り付けた当接部材2に形成しているため、支持部材4を固定軸とし当接部材2を摺動させて回転させることで、当接部21の向きを容易に調整できる。
【0021】
前記除電部材3は、基部32を前記各突条部22へ係合させて取り付けており、基部32から突出する繊維状の除電部31が突条部22に固定されていない。このため、リール体7のフランジ板71の縁部が除電部31に当接したときに、突条部22が除電部31の長手方向への変形の障害とならず、図7に示すように、除電部31が基部32に接続する根元部分から大きく変形することができる。このように、除電部31の長手方向への変形が生じやすくなされることで、前記除電部31がフランジ板71の長手方向両側に配置されやすくなされ、リール体7の長手方向への位置ずれを効果的に抑制できる。
また、図7に示すよりも強い力でフランジ板71が当接部21へ押しつけられた場合でも、フランジ板71の縁部が突条部22の先端部22aへ当接して除電部31の根元に当接しないので、除電部31の損傷を低減できる。また、フランジ板71の縁部と除電部材の基部32とが離間して配置されるので、基部32に接続する除電部31が根元から変形して、フランジ板71の長手方向両側に安定して配置される。
【0022】
図8は本発明のリール用ラック1の当接部材2の実施の他の一形態を示す側面図であり、図9は図8の当接部材2から除電部材3を取り外した状態を示す図である。
図8に示す当接部材2は、当接部21に突条部22を1個形成した構成と、除電部材3の基部32の端部に係合部32aを形成してこれに対応する形状に形成した突条部22の係合凹部23へ係合させた構成とが、図5に示す前記当接部材2と異なる主な事項である。
即ち、図8に示す当接部材2は、図5に示す前記当接部材2と同様に、前記支持部材4の外周形状に対応する内周形状の筒壁25を有する断面略Cの字形状の長尺体であり、丸パイプ形状の支持部材3に筒壁25を嵌合させて取り付けるように設けている。また、筒壁25から外側へ突出する突条形状に形成した当接部21を長手方向全長に亘って形成しており、当接部21に繊維状の除電部31と、除電部31よりも突出の大きさが小さな突条部22を備えさせて、当接部21へ当接するリール体7のフランジ板71の長手方向両側に変形した除電部31を配置させて長手方向への位置ずれを抑制する。
【0023】
図8に示す当接部材2は、基部32の表面から繊維状の除電部31を多数突出させたブラシ状の除電部材3を備えており、基部32の端部の全長に亘って係合部32aを形成している。係合部32aは、基部32の厚みよりも大きな外形に形成しており、具体的には、断面円形形状に形成している。当接部材2の突条部22の係合凹部23は、前記係合部32aを備える基部32の端部の外側形状に対応する内側形状に形成しており、この係合凹部23の長手方向の端から基部32の端部を差し入れて収納させ、除電部材3を当接部材2へ取り付けている。
【0024】
図8に示す当接部材2は、除電部31の両側ではなく、一方側のみに突条部22を1個形成している構成が、図5に示す前記当接部材2と異なるが、図5の当接部材2と同様に、除電部31の長手方向への変形が突条部22によって阻害されず、当接部21へ縁部を当接させるリール体7のフランジ板71の長手方向両側に変形した除電部31を良好に配置できる。
【0025】
尚、本発明に係るリール用ラックは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、図5や図8に示す前記当接部材2は、除電部材3の基部32を係合させる係合部を凹形状に形成しているが、これに限るものではなく、除電部材3と係合可能な他の形状に形成してもよい。
【0026】
また、図5や図8に示す前記当接部材2は除電部材3を係合させる係合部を突条部22に形成しているが、これに限るものではなく、筒壁25に形成してもよい。
【0027】
また、図5や図8に示す前記当接部材2は除電部31を形成した除電部材3を当接部材2から着脱可能に設けているが、これに限るものではなく、基部32の裏面を筒壁25に接着させて除電部材3を取り付けてもよい。
また、除電部31を筒壁25の外面に直接接続させて当接部材2に一体的に形成してもよい。
【0028】
また、前記リール用ラック1は、当接部21を形成した当接部材2と支持部材4とを別体に形成して着脱可能に形成しているが、これに限るものではなく、支持部材4に当接部21を一体的に形成してもよい。
【0029】
また、図1、2に示す前記リール用ラック1は、3本の支持竿10をリール体7の外形に対応する配置に設けてリール体7を保管するように設けているが、これに限るものではなく、支持竿10を2本配置させてもよく、4本以上配置させてもよい。
また、前記リール用ラック1は、全ての支持竿10に当接部21を設けているが、これに限るものではなく、必要に応じて、当接部21を設ける支持竿10の数を調整してもよい。
【符号の説明】
【0030】
1 リール用ラック
10 支持竿
2 当接部材
21 当接部
22 突条部
23 係合凹部
25 筒壁
26 開口部
27 中空部
3 除電部材
31 除電部
32 基部
4 支持部材
41 芯体
42 外層
7 リール体
71 フランジ板
72 軸芯
T テープ体

【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】