(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021046307
(43)【公開日】20210325
(54)【発明の名称】用紙後処理装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 37/04 20060101AFI20210226BHJP
【FI】
   !B65H37/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】2019171217
(22)【出願日】20190920
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
【住所又は居所】東京都品川区大崎一丁目11番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100165261
【弁理士】
【氏名又は名称】登原 究
(74)【代理人】
【識別番号】100194076
【弁理士】
【氏名又は名称】中本 篤志
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 和宏
【住所又は居所】静岡県三島市南町6−78 東芝テック画像情報システム株式会社内
【テーマコード(参考)】
3F108
【Fターム(参考)】
3F108GA02
3F108GB06
(57)【要約】
【課題】 印刷物の部又は章等を区切る場合に専用紙を使用せずとも、用紙に対してタブ処理を施すことで区切りの認識を容易にする用紙後処理装置を提供することである。
【解決手段】 上記課題を解決するために、実施形態の用紙後処理装置は、搬送手段、トレイ及びタブ生成手段を備える。搬送手段は、タブ処理を施す用紙を搬送する。トレイは搬送手段により搬送された用紙を載置する。タブ生成手段は、トレイに載置された用紙の一部が当該用紙の外周から外側へ突出するように加工する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送された用紙を積載するトレイと、
前記トレイ上に載置された前記用紙の一部が当該用紙の外周から外側へ突出するように加工するタブ生成手段と、
を有する用紙後処理装置。
【請求項2】
前記タブ生成手段を具備し、前記用紙に前記タブ生成手段による加工を行う場合に当該用紙を積載するトレイと、
を有する請求項1記載の用紙後処理装置。
【請求項3】
前記タブ生成手段は、前記用紙の搬送方向に沿って前記トレイの載置面と平行に移動可能な請求項1又は請求項2記載の用紙後処理装置。
【請求項4】
前記タブ生成手段は、前記用紙の搬送方向に直交する方向に沿って前記トレイの載置面と平行に移動可能な請求項1〜3のいずれか一項に記載の用紙後処理装置。
【請求項5】
前記用紙後処理装置に設けられた操作手段と、
前記操作手段への操作に基づき前記タブ生成手段を実行する制御部と、
をさらに有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の用紙後処理装置。
【請求項6】
前記タブ生成手段によって加工を行う場合、前記トレイに積載されている単一の用紙に対して加工を行う、請求項1〜5のいずれか一項に記載の用紙後処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、用紙後処理装置に係る。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷物の区切りをわかりやすくする方法として、MFPまたはプリンタの排紙部に設けられたインサータもしくは専用給紙装置を利用して、区切り位置に専用の区切り紙(以下、タブ紙とする)を挿入していた。具体的には、専用のタブ紙をインサータもしくは給紙装置にセットし、ユーザのタブ紙挿入の設定に応じて、MFPまたはプリンタで印刷された用紙と用紙の間に挿入させて排紙することで、区切りを示す紙としての役割を与えていた。
【0003】
しかし、これにはタブ紙という専用の紙を用意しなければならないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−047761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、印刷物の部又は章等を区切る場合に専用紙を使用せずとも、用紙に対してタブ処理を施すことで区切りの認識を容易にする用紙後処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、実施形態の用紙後処理装置は、搬送手段、トレイ及びタブ生成手段を備える。搬送手段は、タブ処理を施す用紙を搬送する。トレイは搬送手段により搬送された用紙を載置する。タブ生成手段は、トレイに載置された用紙の一部が当該用紙の外周から外側へ突出するように加工する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第一の実施形態の画像形成装置と用紙後処理装置の正面図。
【図2】第一の実施形態の用紙後処理装置の断面図。
【図3】第一の実施形態のタブ処理の加工が施された用紙のイメージ図。
【図4】第一の実施形態の待機トレイ及び処理トレイを説明する斜視図。
【図5】第一の実施形態の画像形成装置と用紙後処理装置の制御ブロック図。
【図6】第一の実施形態のタブ生成手段における前後方向移動手段を示す斜視図。
【図7】第一の実施形態のタブ生成手段における左右方向移動手段を示す斜視図。
【図8】第一の実施形態の固定部材を示す斜視図。
【図9(a)】第一の実施形態のタブ生成手段の動作を示す断面図。
【図9(b)】第一の実施形態のタブ生成手段の動作を示す断面図。
【図9(c)】第一の実施形態のタブ生成手段の動作を示す断面図。
【図10】第一の実施形態のタブ生成手段の制御フローチャート。
【図11】第二の実施形態の画像形成装置と用紙後処理装置の制御ブロック図。
【図12】第二の実施形態の操作部を示す斜視図。
【図13】本実施形態のタブ生成手段の配置場所の変形例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明を実施するための実施形態について説明する。
【0009】
(第一の実施形態)
第一の実施形態の画像形成装置1と用紙後処理装置20について図1を参照しながら説明する。
【0010】
図1は第一の実施形態の画像形成装置1と用紙後処理装置20の正面図である。
【0011】
画像形成装置1は例えばMFP(Multifunction Peripheral)であり、給紙部2、画像形成部3、操作入力部4、読取部5、原稿送り部6及び本体制御部10を有する。給紙部2は、例えば複数の給紙カセットを有し、画像が形成される用紙をそれぞれ積載する。画像形成部3は、給紙部2から給紙された用紙に画像を形成する。操作入力部4は、画面に表示された表示内容に基づくユーザの操作入力を受け付ける。読取部5は、原稿を読み込んで画像データを取得する。原稿送り部6は、読取部で読み込む原稿を自動で搬送する。本体制御部10の説明は後述する。
【0012】
図1に示すように用紙後処理装置20は、用紙の搬送方向に沿って画像形成装置1の下流側に位置し、画像形成装置1と連結される。用紙後処理装置20は、画像形成装置1から搬送された用紙に対して後処理を行い、排紙する。
【0013】
次に、用紙後処理装置20について図2を参照しながら説明する。
【0014】
図2は第一の実施形態の用紙後処理装置20の断面図である。
【0015】
用紙後処理装置20は、制御部11、第一の搬送手段21、第二の搬送手段22、待機トレイ24、処理トレイ25、排紙トレイ26、後処理機構28、タブ生成手段30、及びセンサSを有する。
【0016】
センサSは、入口センサS1、搬送センサS2、処理トレイ用紙センサS3の総称である。
【0017】
第一の搬送手段21は、画像形成装置1から搬送された用紙を用紙後処理装置20に搬送する一対の入口ローラ211と、入口ローラ211から搬送された用紙を待機トレイ24に搬送する一対の搬送ローラ212を有する。すなわち、搬送ローラ212は用紙の搬送方向に沿って入口ローラ211よりも下流に配置される。
【0018】
第二の搬送手段22は、処理トレイ25に設けられており、処理トレイ25に積載された用紙を排紙トレイ26に搬送する。
【0019】
待機トレイ24は、第一の搬送手段21によって搬送される用紙を処理トレイ25の前に受けるトレイであり、処理トレイ25の上方に設けられる。また、後述する不図示の開閉機構によって、第一の搬送手段21によって搬送される用紙は待機トレイ24を経由せずに処理トレイ25に搬送されてもよい。
【0020】
処理トレイ25は、第一の搬送手段21もしくは待機トレイ24を介して搬送される用紙を積載するトレイであり、第二の搬送手段22を有する。すなわち、処理トレイ25は用紙の排紙方向において待機トレイ24下流に設けられる。
【0021】
排紙トレイ26は処理トレイ25から第二の搬送手段22によって排紙された用紙を積載するトレイである。すなわち、排紙トレイ26は用紙の排紙方向において処理トレイ25の下流に設けられる。
【0022】
後処理機構28は例えばステイプラユニットである。用紙の搬送方向に向かって処理トレイ25の後端側に設けられており、処理トレイ25上に整合して積載された用紙束の排紙方向後端部分をステイプル処理することが可能である。
【0023】
タブ生成手段30は待機トレイ24に搬送される用紙の搬送方向において待機トレイ24の先端側に設けられる。タブ生成手段30及びタブ処理の詳細な説明は後述するが、用紙Pの一部が当該用紙Pの外周から外側へ突出するように加工する。図3は、タブ処理の加工が施された用紙のイメージ図である。すなわち、図3に示すように舌根部52を軸に、用紙Pの一部である舌部51がスリット53に織り込まれることで舌部51が当該用紙Pの外周から突出する。この突出した舌部51がタブとして区切りの目印となる。
【0024】
図2に戻り、センサSについて説明する。
【0025】
センサSは入口センサS1、搬送センサS2、処理トレイ用紙センサS3を有する。
【0026】
入口センサS1は、用紙の搬送方向において入口ローラ211の下流側に設けられ、画像形成装置1から搬送される用紙が入口ローラ211を通過する際に作動し、画像形成装置1からの用紙の搬送を検知する。搬送センサS2は、用紙の搬送方向において搬送ローラ212の下流側に設けられ、入口ローラ211から搬送された用紙が搬送ローラ212を通過する際に作動し、待機トレイ24入口の用紙の搬送を検知する。処理トレイ用紙センサS3は処理トレイ25上の用紙の有無を検知する。センサSが用紙を検出する手段は例えばアクチュエータのような物理センサや、光学センサであってもよい。
【0027】
また、制御部11については後述する。
【0028】
次に、第二の搬送手段22、待機トレイ24、処理トレイ25及びタブ生成手段30について詳しく説明する。
【0029】
図4は第一の実施形態の待機トレイ24及び処理トレイ25を説明する斜視図である。
【0030】
待機トレイ24は、第一の部材241、第二の部材242の一対の部材からなり、不図示の開閉機構を有する。
【0031】
待機トレイ24に備わる開閉機構によって第一の部材241と第二の部材242は互いに離隔する方向に移動する。すなわち、図4に示すように第一の部材241がm方向へ、第二の部材242がn方向へそれぞれ移動する。このような離隔動作によって、待機トレイ24に積載された用紙は自重落下し、待機トレイ24の下方に設けられた処理トレイ25に用紙が搬送される。タブ生成手段30によってタブ処理を行わない場合は第一の部材241、第二の部材242を開閉機構によって開いた状態に保持し、用紙が処理トレイ25に積載される際に待機トレイ24を経由しなくても良い。
【0032】
処理トレイ25は、上述したように第一の搬送手段21もしくは待機トレイ24を介して搬送される用紙を積載するトレイで、第二の搬送手段22を有する。
【0033】
第二の搬送手段22は一対のローラ221と搬送ベルト222からなる。搬送ベルト222には用紙の後端を引っ掛け、送り出すための不図示の送り爪が設けられている。第二の搬送手段22により、処理トレイ25に積載された用紙を排紙トレイ26に搬送する。
【0034】
タブ生成手段30は抑え部材405と基台404が留め軸406を軸に回動可能に留められており、「<」状をしている。抑え部材405と基台404の間に用紙Pがこの「<」状に形成された部分に差し込まれ、留め軸406を軸に抑え部材405が基台404に近づく方向に回動することで用紙Pを固定し、タブ処理を行う。回動する駆動については図示していないが一般的なモータと駆動カムにより、抑え部材405が基台404に近づくように構成されている。
【0035】
次に、図1に示す画像形成装置1と用紙後処理装置20のハードウェア構成について説明する。
【0036】
図5は第一の実施形態の画像形成装置1と用紙後処理装置20の制御ブロック図である。
【0037】
画像形成装置1に備わる本体制御部10は給紙部2と、画像形成部3、操作入力部4及び読取部5、原稿送り部6がバス200を介してそれぞれ接続される。
【0038】
用紙後処理装置20に備わる制御部11は、タブ生成手段30及びセンサSと、バス200を介してそれぞれ接続される。
【0039】
また、画像形成装置1及び用紙後処理装置20は、バス200を介して画像形成装置1の第一のI/F(インターフェース)12と用紙後処理装置20の第二のI/F13とが接続され、上記各ユニットにそれぞれ接続される。
【0040】
第一のI/F12及び第二のI/F13はハードウェアインターフェースである。画像形成装置1と用紙後処理装置20間の通信は例えばTxD(Transmit exchange Date)とRxd(Received exchange Date)の2ラインでシリアル通信によって行われる。
【0041】
なお、給紙部2、画像形成部3、操作入力部4、読取部5、原稿送り部6及びセンサSは図1〜図4を参照して前述したため説明を割愛する。
【0042】
次にタブ生成手段30について図6〜図10を参照して詳しく説明する。
【0043】
タブ生成手段30は前後方向移動手段300、左右方向移動手段310、針なしステイプル機構を有する。
【0044】
まず、図6〜図8を参照してタブ生成手段30の各移動機構について説明する。
【0045】
図6は第一の実施形態のタブ生成手段30における前後方向移動手段300を示す斜視図である。
【0046】
ここで、前後方向とは図6に示すf方向とr方向である。すなわち前後方向とは、排紙トレイ24の用紙の積載面に平行で、且つ用紙の排紙方向に直交する方向である。
【0047】
前後方向移動手段300は、前後方向スライドベース301、ピニオンギア302、左右方向スライドベース311及び第一のモータ303を有する。
【0048】
前後方向スライドベース301は直方体状の部材で、底面部にはfr方向に延伸した溝がfr方向の面を貫通するように設けられており、fr方向に対して側方の面の一方にはラック304が設けられている。前後方向スライドベース301はラック304とピニオンギア302が噛み合うように左右方向スライドベース311上に設置される。
【0049】
左右方向スライドベース311は直方体における上面とf方向の面を取り去った箱状の部材で、左右方向スライドベース311の内側の底面部には前後方向スライドベース301の溝に対応する凸部が設けられている。この凸部は前後方向スライドベース301がfr方向に移動する際のガイドとなる。また、ピニオンギア302の設置場所にはピニオンギア302のギア孔305と重なるようにベース孔306が設けられている。ベース孔306及びピニオンギア302の設置場所を左右方向スライドベース311の底面において可能な限りf方向側に設けることで、タブ生成手段30のfr方向への移動範囲を伸ばすことができる。
【0050】
また、第一のモータ303のfr方向への移動量はモータの回転量により決定する。
【0051】
例えば、第一のモータ303をパルスモータとした場合は入力ステップ数により決定し、DCモータとした場合はホームポジションと移動位置を検出する光学センサとフラグの関係で停止位置を決定する。
【0052】
第一のモータ303は左右方向スライドベース311に設けられたベース孔306を介してピニオンギア302に接続され、制御部11によって駆動される。第一のモータ303の正転または逆転駆動がピニオンギア302を介して前後方向スライドベース301に伝達されることで、前後方向スライドベース301が左右方向スライドベース311上を移動するため、タブ生成手段30はf方向とr方向に移動することが可能となる。
【0053】
次に、図7及び図8を参照して左右方向移動手段310について説明する。
【0054】
図7は第一の実施形態のタブ生成手段30における左右方向移動手段310を示す斜視図である。
【0055】
図8は第一の実施形態の固定部材316を示す斜視図である。ただし、左右方向スライドベース311は透過して図示している。また、タイミングベルト314の歯形317は図示していない。
【0056】
ここで、左右方向とは図7に示すd方向とu方向である。すなわち左右方向とは、排紙トレイ24の用紙の積載面に平行で、且つ用紙の排紙方向に平行な方向である。
【0057】
左右方向移動手段310は、左右方向スライドベース311、スライドシャフト312、プーリ313a、313b、タイミングベルト314及び第二のモータ315を有する。
【0058】
左右方向スライドベース311は、前述した構成に加え、du方向の面の一部は底面に対して垂直に突出しており、突出している面にはスライドシャフト312を通すための窪みが設けられている。また、左右方向スライドベース311の外側の底面部には図8に示す固定部材316が設けられている。固定部材316は、タイミングベルト314の歯形317と噛み合うように設けられており、固定板318とねじ319によってタイミングベルト314を挟むように固定されている。
【0059】
スライドシャフト312は図7に示すような円筒状の部材であり、上部に左右方向スライドベース311がスライド可能に設けられる。スライドシャフト312は左右方向スライドベース311がdu方向に移動する際のガイドとなる。
【0060】
タイミングベルト314は内側に歯形317が設けられた無端ベルト状の部材である。タイミングベルト314の一部が左右方向スライドベース311の下部に固定部材316及び固定板318によって固定されており、プーリ313a、313bが歯形317と噛み合うように設けられている。
【0061】
第二のモータ315はプーリ313bに接続され、制御部11によって駆動する。第二のモータ315の正転または逆転駆動がプーリ313bを介してタイミングベルト314及びプーリ313aに伝達される。タイミングベルト314の駆動が、歯形317に固定された固定部材316によって左右方向スライドベース311に伝達され、左右方向スライドベース311がスライドシャフト312上をスライドするように駆動する。これによってタブ生成手段30はd方向とu方向に移動することが可能となる。
【0062】
また、第二のモータ315のdu方向への移動量はモータの回転量により決定する。
【0063】
例えば、第二のモータ315をパルスモータとした場合は入力ステップ数により決定し、DCモータとした場合はホームポジションと移動位置を検出する光学センサとフラグの関係で停止位置を決定する。
【0064】
次に、タブ生成手段30の構造について図9を参照して説明する。図9(a)〜(c)は第一の実施形態のタブ生成手段30の動作を示す断面図である。この3つの図面は、図7で示したu方向を矢視とした図である。すなわち、待機トレイ24に搬送される用紙の搬送方向において、下流側から上流側を見たときのタブ生成手段30の断面図である。
【0065】
ここで、本実施例のタブ生成手段30は、例えば特開2013−047761号公報に開示されている公知技術を用いた構造である。すなわち本実施例のタブ生成手段30は、ステイプラ用の針を用いずに用紙束を綴じることが可能な針なしステイプラの機構を有する。
【0066】
タブ生成手段30は図9(a)に図示するように、ソレノイド401、バネ402、基部403、基台404、抑え部材405、打ち抜き部材420、突出部421及びブレード423を有する。ソレノイド401は例えばプッシュ式ソレノイドであり、駆動することで図9(a)及び図9(b)に示すように、プッシャー407が突出するように移動する。ソレノイド401は制御部11によって制御され、基部403が基台404に近づく方向に力を加える。バネ402は、ソレノイド401が作動した際に発生する力と反対向きの力を基部403に与える。すなわちバネ402は、基部403を基台404から遠ざかる方向へ力を加える。基台404と抑え部材405は平行となるように設けられており、第一の搬送手段21によって搬送されタブ生成手段30によってタブ処理される用紙Pは基台404と抑え部材405とに挟まれる。
【0067】
ここで、図9(a)に示すように打ち抜き部材420は基部403から基台404へ向けて延伸している。
【0068】
打ち抜き部材420は一端に突起部420aと他端に隆起部420dを持つ部材であり、突起部420aはブレード423へ向かって突出している。打ち抜き部材420は他端側に回動軸420bを有し、回動軸420bを軸に突起部420a側がブレード423側に近づくように傾斜可能である。また、回動軸420bが設けられた側とは反対側である一端側に打ち抜き部420cを有する。
【0069】
隆起部420dは基部403から基台404への延伸方向に沿って隆起するように設けられており、突出部421の手前で沈下する。また、基台404から基部403へ向かう延伸方向において、隆起部420dの隆起の開始点から隆起の高さが最大となる点の間のエッジ部は曲面となっており、曲面部420eである。
【0070】
突出部421は抑え部材405と一体的に形成され、基部403に向けて延伸している。また、タブ生成手段30が駆動した際に曲面部420eと接触する位置に設けられている。
【0071】
ブレード423は長方形の孔である孔部423aを持ち、一端が基台404に近づくにつれ細くなる先端部423bを有する板状の部材である。
【0072】
次に図9(b)〜図9(c)を用いて第一の実施形態のタブ生成手段30の動作を説明する。
【0073】
図9(b)は第一の実施形態のタブ生成手段30が駆動した際の断面図である。
【0074】
図9(c)は第一の実施形態のタブ生成手段30のタブ処理動作後を示す断面図である。
【0075】
まず、制御部11はソレノイド401を駆動する信号を送出する。図9(b)に示すように、ソレノイド401の駆動によって基部403が抑え部材405に近づくように押し下げられ、これに伴い、打ち抜き部材420とブレード423も共に押し下げられる。このとき、ブレード423は用紙Pを貫通してスリット53を形成し、打ち抜き部材420は舌根部52を残して用紙Pを打ち抜き、用紙Pに一体的な舌部51を形成する。
【0076】
また、打ち抜き部材420が押し下げられることで曲面部420eは突出部421と接触する。打ち抜き部材420は回動軸420bを軸に、突起部420aがブレード423に近づく向きに回転することで隆起部420dが突出部421に乗り上げるように傾斜する。打ち抜き部材420は傾斜の過程で孔部423aに舌部51を通過させる。
【0077】
制御部11がソレノイド401の駆動を解除し、バネ402が基部403を抑え部材405から離れるよう引き上げる。このとき、孔部423aに通過している舌部51がブレード423とともに引き上げられ、図9(c)に示すように舌根部52を軸に舌部51がスリット53に織り込まれる。この、スリット53に織り込まれ、用紙Pの外周から外側に突出した舌部51がタブとして区切りの目印となる(図3参照)。
【0078】
次に、ジョブを実行する際の用紙後処理装置20の制御について説明する。
【0079】
図10は第一の実施形態の用紙後処理装置20の制御フローチャートである。
【0080】
ここで、本実施形態のジョブとは、タブ区切りを含む用紙束を作成するまでの一連のプロセスのことである。
【0081】
また、ここでは用紙後処理装置20の制御について説明するため、画像形成装置1による用紙Pへの処理は割愛する。
【0082】
まず、本体制御部10は不図示のPC(Personal Computer)や操作入力部4を介してジョブを受け付ける。
【0083】
画像形成装置1から用紙後処理装置20に搬送された用紙が印刷物の区切りでない場合(ACT61,NO)、制御部11は用紙を処理トレイ25へ搬送するよう制御する(ACT64)。このとき、用紙は待機トレイ24を経由してもよいし、経由しなくてもよい。
【0084】
画像形成装置1から用紙後処理装置20に搬送された用紙Pが印刷物の区切りである場合(ACT61,YES)、制御部11は用紙Pを待機トレイ24へ搬送するよう制御する(ACT62)。その後、制御部11は前後方向移動手段300及び左右方向移動手段310によってタブ生成手段30を定められた位置へと移動させ、待機トレイ24上の用紙Pに対してタブ処理を行う(ACT63)。
【0085】
タブ処理された用紙Pは待機トレイ24から待機トレイ24の開閉機構によって処理トレイ25に自重落下で搬送される(ACT64)。
【0086】
次に、処理トレイ25上の用紙は第二の搬送手段22によって排紙トレイ26に搬送される(ACT65)。なお、ACT65において、処理トレイ25に積載された用紙が後処理機構28によってステイプル処理される用紙束を構成する一枚である場合、制御部11は用紙束を構成するすべての用紙が積載されるまで用紙を処理トレイ上に待機させてもよい。その後、用紙束へのステイプル処理が終了したのちに用紙束を排紙トレイ26に搬送する。
【0087】
受け付けたジョブが終了した場合(ACT66,YES)、用紙後処理装置20の制御は終了する。
【0088】
ACT66において、受け付けたジョブが終了していない場合(ACT66,NO)、用紙後処理装置20の制御を継続する。
【0089】
なお、本実施形態の用紙後処理装置20では、特定の用紙へ処理を行っている間に、次の用紙への処理を並行して実行しても良い。
【0090】
また、タブ処理において、タブ生成手段30が用紙Pをタブ処理する位置は他の用紙Pに対しても常に一定である必要はない。すなわち、前後方向移動手段300と左右方向移動手段310を用いたタブ生成手段30の移動可能な範囲で用紙Pにタブ処理することが可能であってもよい。タブ処理される用紙Pのタブの位置を調整することで、タブ処理を施した用紙Pを複数枚重ねた際に位置の異なるタブによって各々の用紙Pの判別が容易となる。
【0091】
第一の実施形態においてタブ処理は待機トレイ24で行われる。このため、処理トレイ25に用紙が積載されている場合であっても待機トレイ24に用紙Pが積載された段階でタブ処理を行うことが可能であり、処理トレイ25に積載された用紙が排紙トレイ26に搬送されるまで待機するようなことがない。
【0092】
また、待機トレイ24でのタブ処理直後に開閉機構によって処理トレイ25に搬送可能なため、次に排紙される用紙が用紙Pに生成されたタブに引っかかってしまい、意図せず用紙Pを押し出すことや紙詰まりとなるようなこともない。
【0093】
よって、待機トレイ24上でタブ処理を行う第一の実施形態が最良の実施形態となる。
【0094】
(第二の実施形態)
第二の実施形態における画像形成装置1と用紙後処理装置20では、第一の実施形態と比べて、用紙後処理装置20が操作部60を具備している点に違いがある。なお、図11の第二の実施形態の各部について、図5の第一の実施形態の制御ブロック図の各部と同一部分は同一記号で示す。
【0095】
図11は第二の実施形態の画像形成装置1と用紙後処理装置20の制御ブロック図である。
【0096】
この第二の実施形態が第一の実施形態と異なる点は、図11に示した構成に操作部60が加わることにある。
【0097】
操作部60はバス200を介して制御部11、タブ生成手段30、センサS、及び第二のI/F13と接続される。また、操作部60はバス200と第二のI/F13を介して画像形成装置1の第一のI/F12と接続され、給紙部2、画像形成部3、操作入力部4、読取部5、原稿送り部6及び本体制御部10にそれぞれ接続される。
【0098】
図12は第二の実施形態の操作部60を示す斜視図である。
【0099】
図12で示している操作部60は、例えば物理キーで構成される。ユーザにより物理キーが押下されると制御部11はタブ生成手段30を制御してタブ処理を実行する。これにより、第二の実施形態の用紙後処理装置20はユーザの任意のタイミングでタブ処理を行うことができる。なお、操作部60は、例えば用紙後処理装置20のフロント側の面や上部の面に設けられており、タッチパッドで構成されていてもよい。
【0100】
ユーザがタブ生成手段30を手動で駆動できる効果として、例えば、タブ処理を施す用紙Pが搬送経路を経由せずとも、ユーザがタブ生成手段30に直接用紙Pをセットして操作部60を操作することで、当該用紙Pにタブ処理を行うことができる。また、タブ生成手段30は公知技術である針なしステイプラの機構を利用しているため、用紙束をセットしてタブ処理を行うことで当該用紙束を綴じることが可能である。
【0101】
(変形例)
図13は本実施形態のタブ生成手段30の配置場所の変形例を示す斜視図である。
【0102】
上述した第一の実施形態は図4に示すように、タブ生成手段30は用紙の排紙方向において第一の部材241の下流側に設けられているが、向かい合う第二の部材242側に設けられていてもよい。また、図13に示すようにタブ生成手段30が用紙の排紙方向において処理トレイ25の第二の搬送手段22の下流側に設けられていてもよく、用紙後処理装置20が待機トレイ24を具備していなくてもよい。
【0103】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、タブ生成手段30によって用紙Pをタブ処理することで当該用紙Pの一部が区切りの目印となるため、印刷物の区切りにタブ紙を使用せずに区切りを容易に認識することが可能となる。
【0104】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0105】
20・・・用紙後処理装置
21・・・第一の搬送手段
22・・・第二の搬送手段
24・・・待機トレイ
25・・・処理トレイ
30・・・タブ生成手段
60・・・操作部(操作手段)
300・・・前後方向移動手段
310・・・左右方向移動手段
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9(a)】
【図9(b)】
【図9(c)】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】