(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021047201
(43)【公開日】20210325
(54)【発明の名称】スパース転送セットを使用する較正モデルの転送
(51)【国際特許分類】
   G01J 3/02 20060101AFI20210226BHJP
【FI】
   !G01J3/02 C
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】31
(21)【出願番号】2020203569
(22)【出願日】20201208
(62)【分割の表示】2017144243の分割
【原出願日】20170726
(31)【優先権主張番号】62/368,741
(32)【優先日】20160729
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/614,110
(32)【優先日】20170605
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】517002764
【氏名又は名称】ビアビ・ソリューションズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Viavi Solutions Inc.
【住所又は居所】アメリカ合衆国95002カリフォルニア州サンノゼ、アメリカ・センター・ドライブ6001番
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100189544
【弁理士】
【氏名又は名称】柏原 啓伸
(74)【代理人】
【識別番号】100210701
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 義則
(72)【発明者】
【氏名】チャンメン・シウン
【住所又は居所】アメリカ合衆国94065カリフォルニア州レッドウッド・シティ、メディタレイニアン・レイン789番
(72)【発明者】
【氏名】スン・ラン
【住所又は居所】アメリカ合衆国95404カリフォルニア州サンタ・ローザ、シャーブルック・ドライブ3772番
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・ジー・ペダーソン
【住所又は居所】アメリカ合衆国95404カリフォルニア州サンタ・ローザ、ウルフベリー・ウェイ2174番
【テーマコード(参考)】
2G020
【Fターム(参考)】
2G020CD03
2G020CD33
2G020CD34
2G020CD36
2G020CD37
2G020CD38
(57)【要約】      (修正有)
【課題】スパース転送セットを使用する較正モデルの転送デバイスを提供する。
【解決手段】マスター機器のマスター較正モデルに関連したマスター較正セットを取得する。デバイスは、マスター較正セットに基づいてマスター較正物の選択されたセットを識別する。デバイスは、ターゲット機器により生成されたサンプルのセットのサブセットに関連したスペクトルを含み、ターゲット較正物の選択されたセットを取得する。デバイスは、マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットに基づいて転送セットを生成する。デバイスは、転送セットに基づいてマスター較正セットに対応するターゲット較正セットを生成する。デバイスは、転送セットに関連した最適化技術およびサポートベクトル回帰モデリング技術を使用して、ターゲット較正セットに基づいて、ターゲット機器に対する転送された較正モデルを生成する。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスであって、
前記デバイスは、1つまたは複数のプロセッサを含み、
前記1つまたは複数のプロセッサは、マスター機器のマスター較正モデルに関連したマスター較正セットを取得し、
前記マスター較正セットは、マスター機器により生成されたサンプルのセットに関連したスペクトルを含み、
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記マスター較正セットに基づいてマスター較正物の選択されたセットを識別し、
マスター較正物の前記選択されたセットは、サンプルのセットのサブセットに関連したスペクトルを含み、
前記1つまたは複数のプロセッサは、ターゲット機器に関連したターゲット較正物の選択されたセットを取得し、
ターゲット較正物の前記選択されたセットは、ターゲット機器により生成されたサンプルのセットの前記サブセットに関連したスペクトルを含み、
前記1つまたは複数のプロセッサは、マスター較正物の前記選択されたセットおよびターゲット機器の前記選択されたセットに基づいて転送セットを生成し、
前記転送セットは、サンプルのセットの前記サブセットに関連付けられ、
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記転送セットに基づいて前記マスター較正セットに対応するターゲット較正セットを生成し、
前記1つまたは複数のプロセッサは、サポートベクトル回帰モデリング技術に基づいて、前記ターゲット較正セットに基づいてターゲット機器に関連した転送された較正モデルを生成し、
前記転送された較正モデルは、前記転送セットに関連した最適化技術を使用して生成されるデバイス。
【請求項2】
マスター較正物の前記選択されたセットは、5個以下の較正物に関連付けられる請求項1のデバイス。
【請求項3】
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、シフトグリッド補間技術を使用して前記マスター較正セットを増強し、増強されたマスター較正セットを生成し、
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記ターゲット較正セットを生成する場合、前記増強されたマスター較正セットに基づいて前記ターゲット較正セットを生成する請求項1のデバイス。
【請求項4】
前記1つまたは複数のプロセッサは、マスター較正物の前記選択されたセットを識別する場合、ケナードストーン(KS)選択アプローチに基づいてマスター較正物の前記選択されたセットを識別する請求項1のデバイス。
【請求項5】
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、ターゲット較正物の前記選択されたセットを使用して前記転送された較正モデルに関連したモデルパラメータを決定し、
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記転送された較正モデルを生成する場合、前記決定されたモデルパラメータに基づいて前記転送された較正モデルを生成する請求項1のデバイス。
【請求項6】
マスター較正物の前記選択されたセットは、アプリケーションに依存しないユニバーサル較正物のセットに関連付けられる請求項1のデバイス。
【請求項7】
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、前記転送セットに基づいて転送行列を生成し、
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記ターゲット較正セットを生成する場合、前記転送行列を適用することにより、前記ターゲット較正セットを前記マスター較正セットに生成する請求項1のデバイス。
【請求項8】
命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、
1つまたは複数の命令は、1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合に、前記1つまたは複数のプロセッサに、サンプルのセットに関連したスペクトルを含むマスター機器のマスター較正モデルに関連したマスター較正セットを取得させ、
前記スペクトルは、マスター機器により、サンプルのセットを走査することに基づいて生成され、
前記1つまたは複数の命令は、前記マスター較正セットに基づいてマスター較正物の選択されたセットを識別させ、
前記1つまたは複数の命令は、マスター較正物の前記選択されたセットに対応するターゲット機器に関連したターゲット較正物の選択されたセットを取得させ、
前記1つまたは複数の命令は、マスター較正物の前記選択されたセットおよびターゲット較正物の前記選択されたセットに基づいてスパース転送セットを生成させ、
前記スパース転送セットは、サンプルの前記セットの5個以下のサンプルに関連付けられ、
前記1つまたは複数の命令は、前記スパース転送セットに基づいて転送行列を生成させ、
前記1つまたは複数の命令は、前記転送行列を使用して、前記マスター較正セットに対応するターゲット較正セットを生成させ、
前記1つまたは複数の命令は、前記ターゲット較正セットに基づいて、ターゲット機器に関連した転送された較正モデルを生成させ、
前記転送された較正モデルは、前記スパース転送セットに関連した最適化技術を使用して生成される、
非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、前記転送された較正モデルを生成させ、
前記1つまたは複数のプロセッサに、サポートベクトル回帰モデリング技術を使用して前記転送された較正モデルを生成させる、
請求項8の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサにより実行される場合に、前記1つまたは複数のプロセッサに、前記マスター較正セットを増強させ、増強されたマスター較正セットをさらに生成させ、
前記1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、前記ターゲット較正セットを生成させ、
前記1つまたは複数のプロセッサに、前記転送行列を前記増強されたマスター較正セットに適用することに基づいて前記ターゲット較正セットを生成させる、
請求項8の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、マスター較正物の前記選択されたセットを識別させ、
前記1つまたは複数のプロセッサに、ケナードストーン(KS)選択アプローチに基づいてマスター較正物の前記選択されたセットを識別させる、
請求項8の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合に、1つまたは複数のプロセッサにさらに、ターゲット較正物の前記選択されたセットを使用して、前記転送された較正モデルに関連したモデルパラメータを決定させ、
前記1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、前記転送された較正モデルを生成させ、
前記1つまたは複数のプロセッサに、前記決定されたモデルパラメータに基づいて前記転送された較正モデルを生成させる、
請求項8の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記マスター較正セットは、ユニバーサル較正物のセットに関連付けられる、
請求項8の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサにより実行される場合に、前記1つまたは複数のプロセッサに、
転送スキームを前記スパース転送セットにさらに適用させ、
前記1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに前記転送行列を生成させ、
前記1つまたは複数のプロセッサに、前記転送スキームを前記スパース転送セットに適用した後に、前記転送行列を生成させる、
請求項8の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
方法であって、
前記方法は、デバイスにより、第1の機器の第1の較正モデルに関連した第1の較正セットを取得するステップと、
前記第1の較正セットは、サンプルのセットの走査に基づいて第1の機器により生成されたサンプルのセットに関連したスペクトルを含み、
前記方法は、デバイスにより、前記第1の較正セットの較正物の第1の選択されたセットを識別するステップと、
較正物の前記第1の選択されたセットは、5個以下のサンプルを含むサンプルの前記セットのサブセットに対応し、
前記方法は、デバイスにより、第2の機器に関連した較正物の第2の選択されたセットを取得するステップと、
較正物の前記第2の選択されたセットは、サンプルの前記サブセットの走査に基づいて第2の機器により生成されたサンプルの前記サブセットに関連したスペクトルを含み、
前記方法は、デバイスにより、較正物の前記第1の選択されたセットおよび較正物の前記第2の選択されたセットに基づいて転送セットを生成するステップと、
前記転送セットは、サンプルの前記サブセットに対応し、
前記方法は、デバイスにより、前記転送セットに基づいて前記第1の較正セットに対応して第2の較正セットを生成するステップと、
前記方法は、デバイスにより、前記第2の較正セットに基づいて、前記第2の機器に関連した第2の較正モデルを生成するステップとを含み、
前記第2の較正モデルは、サポートベクトル回帰モデリング技術に基づいて生成され、
前記第2の較正モデルは、前記転送セットに関連した最適化技術を使用して生成される、
方法。
【請求項16】
前記方法は、前記第2の較正モデルを前記第2の機器に提供するステップをさらに含む、
請求項15の方法。
【請求項17】
前記方法は、シフトグリッド補間技術を使用して前記第1の較正セットを増強し、増強された第1の較正セットを生成するステップをさらに含み、
前記第2の較正セットを生成するステップは、前記増強された第1の較正セットに基づいて前記第2の較正セットを生成するステップを含む、
請求項15の方法。
【請求項18】
前記較正物の前記第1の選択されたセットを識別するステップは、ケナードストーン(KS)選択アプローチに基づいて較正物の前記第1の選択されたセットを識別するステップを含む、
請求項15の方法。
【請求項19】
前記方法は、前記転送セットに基づいて前記第2の較正モデルに関連したモデルパラメータを決定するステップをさらに含み、
前記第2の較正モデルを生成するステップは、前記決定されたモデルパラメータに基づいて前記第2の較正モデルを生成するステップを含む、
請求項15の方法。
【請求項20】
前記較正物の前記第1の選択されたセットおよび較正物の前記第2の選択されたセットは、アプリケーションに依存しない較正物のセットに関連付けられる、
請求項15の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
分光器は、分光器により実行される分光測定を較正するための較正モデルを用いて構成することができる。較正モデルは、典型的には、既知のサンプルに対応する基準スペクトル、および分光機器により測定される既知のサンプルに対応するスペクトルに基づいて生成される。
【発明の概要】
【0002】
いくつかの可能な実施形態によれば、デバイスは、1つまたは複数のプロセッサを含むことができ、マスター機器のマスター較正モデルに関連するマスター較正セットを取得し、ここで、マスター較正セットは、サンプルのセットに関連し、マスター機器により生成されるスペクトルを含むことができ、マスター較正セットに基づいてマスター較正物の選択されたセットを識別し、ここで、マスター較正物の選択されたセットは、サンプルのセットのサブセットに関連したスペクトルを含むことができ、ターゲット機器に関連したターゲット較正物の選択されたセットを取得し、ここで、ターゲット較正物の選択されたセットは、サンプルのセットのサブセットに関連し、ターゲット機器により生成されたスペクトルを含むことができ、マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットに基づいて転送セットを生成し、ここで、転送セットは、サンプルのセットのサブセットに関連付けられることができ、マスター較正セットに対応し、転送セットに基づいてターゲット較正セットを生成し、サポートベクトルの回帰化モデル技術に基づいて、ターゲット機器に関連した、ターゲット較正セットに基づいた、転送された較正モデルを生成することができ、ここで、転送された較正モデルは、転送セットに関連した最適化技術を使用して生成することができる。
【0003】
いくつかの可能な実施形態によれば、非一時的コンピュータ読み取り可能媒体は、命令を格納することができ、1つまたは複数のプロセッサにより実行される場合、1つまたは複数のプロセッサに、マスター機器のマスター較正モデルに関連し、サンプルのセットに関連したスペクトルを含む、マスター較正セットを取得させ、ここで、スペクトルは、サンプルのセットを走査することに基づいてマスター機器により生成することができ、マスター較正セットに基づいてマスター較正物の選択されたセットを識別し、ターゲット機器に関連し、マスター較正物の選択されたセットに対応する、ターゲット較正物の選択されたセットを取得し、マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットに基づいてスパース転送セットを生成し、ここで、スパース転送セットは、サンプルのセットの5つ以下のサンプルに関連付けられることができ、スパース転送セットに基づき転送行列を生成し、マスター較正セットに対応し、転送行列を使用して、ターゲット較正セットを生成し、ターゲット機器に関連し、ターゲット較正セットに基づいて、転送された較正モデルを生成し、ここで、転送された較正モデルは、スパース転送セットに関連した最適化技術を使用して生成されることができる。
【0004】
いくつかの可能な実施形態によれば、方法は、デバイスにより、第1の機器の第1の較正モデルに関連した第1の較正セットを取得するステップと、第1の較正セットは、サンプルのセットに関連した、第1の機器によりサンプルのセットの走査に基づいて生成された、スペクトルを含み、デバイスにより、第1の較正セットの較正物の第1の選択されたセットを識別するステップと、ここで、較正物の第1の選択されたセットは、5つ以下のサンプルを含むサンプルのセットのサブセットに対応することができ、デバイスにより、第2の機器に関連した較正物の第2の選択されたセットを取得するステップと、ここで、較正物の第2の選択されたセットは、サンプルのサブセットに関連した、第2の機器によりサンプルのサブセットの走査に基づいて生成された、スペクトルを含むことができ、デバイスにより、較正物の第1の選択されたセットおよび較正物の第2の選択されたセットに基づいた転送セットを生成するステップと、ここで、転送セットは、サンプルのサブセットに対応することができ、デバイスにより、第1の較正セットに対応して、転送セットに基づいて第2の較正セットを生成するステップと、デバイスにより、第2の較正セットに基づいて、第2の機器に関連した第2の較正モデルを生成するステップとを含むことができ、ここで、第2の較正モデルは、サポートベクトル回帰モデル技術に基づいて生成され、第2の較正モデルは、転送セットに関連して最適化技術を使用して生成されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1A】図1Aおよび図1Bは、本明細書に記載された実施例の概要を示す図である。
【図1B】図1Aおよび図1Bは、本明細書に記載された実施例の概要を示す図である。
【図2】本明細書に記載のシステムおよび/または方法を実施することができる例示的な環境の図である。
【図3】図2の1つまたは複数のデバイスの例示的な構成要素の図である。
【図4】スパース転送セットを使用して、マスター機器からターゲット機器にマスター較正モデルを転送するための例示的なプロセスのフローチャートである。
【図5A】図5A−図5Cは、モデリングデバイスが、マスター較正モデルの転送に関連したマスター較正セットを増大させるためにシフトグリッド補間を実行することができる様子を示す図である。
【図5B】図5A−図5Cは、モデリングデバイスが、マスター較正モデルの転送に関連したマスター較正セットを増大させるためにシフトグリッド補間を実行することができる様子を示す図である。
【図5C】図5A−図5Cは、モデリングデバイスが、マスター較正モデルの転送に関連したマスター較正セットを増大させるためにシフトグリッド補間を実行することができる様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。異なる図面における同じ参照番号は、同一または類似の要素を識別する可能性がある。
【0007】
マスター分光機器(本明細書でマスター機器とも呼ばれる)マスター機器の分光測定を較正するために使用されるマスター較正モデルを用いて構成することができる。ある場合には、ユーザは、マスター較正モデルをマスター機器からターゲット分光機器(ここでは、ターゲット機器と呼ぶ)に転送して、ターゲット機器がマスター較正モデルに対応する較正モデルで構成されるようにしたい場合がある。一例として、ユーザは、高解像度のマスター機器により格納された、以前に生成されたマスター較正モデルを、低解像度のターゲット機器に転送したい場合がある。
【0008】
しかしながら、マスター較正モデルは、特にマスター機器に対して生成され、マスター機器は、ターゲット機器(例えば、デスクトップ用途向けに設計された高解像度機器とハンドヘルドおよび/またはモバイル用途向けに設計された低解像度ターゲット機器)と比較して、転送された較正モデルのパフォーマンス(例えば、予測精度)がマスター較正モデルと比較して低下する可能性がある。いくつかの場合において、較正物(例えば、較正のために使用されるサンプル)の増加した数が、マスター較正モデルをターゲット機器に転送することに関連した転送セットに含まれる場合、このような劣化を低減することができる。
【0009】
このような場合に、転送された較正モデルは、データ(例えば、より多くのスペクトルデータが較正物の増加した数のために転送された較正モデルを生成するために使用されることができる)のより多くの量に基づいて生成され、より少ない較正物に関連したスペクトルに基づいて生成された転送された較正モデルと比較して転送された較正モデルの改善されたパフォーマンスにつながる可能性がある。しかしながら、追加の較正物のためのスペクトルを取得することは、ターゲット機器および/またはマスター機器(例えば、より多くのスペクトルデータを収集する必要があるため)のリソース消費(例えば、処理能力、メモリ、バッテリの使用など)を増加させ、また追加の較正物のためのスペクトルを生成するために、ターゲット機器および/またはマスター機器のユーザの負担を増加させる。
【0010】
マスター較正モデルが較正物の少ない数(例えば、5つ以下)に関連したスペクトルを含むスパース転送セットを使用してターゲット機器に転送することを可能にしながら、本明細書に記載される実施形態は、マスター機器からターゲット機器にマスター較正モデルの改善された転送のための技術を提供する。本明細書に記載の実施形態は、また改善されたモデルパフォーマンス(例えば、典型的な較正モデルの転送と比較して)で較正モデルの転送を可能にすることができる。
【0011】
本明細書に記載するマスター較正モデルの転送は、ターゲット機器のパフォーマンスを改善し、ターゲット機器によるリソースの消費を低減し、および/またはターゲット機器のユーザの負担を軽減する(典型的なマスター較正モデルを転送する方法と比較して)。例えば、本明細書に記載された技術を使用するマスター較正モデルの転送は、改善されたおよび/または更新された(例えば、新しく生成されたおよび/または最新の)マスター較正モデルを、複数のターゲット機器に効率的かつ効果的に頒布することができ、それにより、マスター較正モデルを転送する典型的な方法よりもより低いコスト(例えば、バッテリ電力、処理リソース、メモリ、ネットワークリソース、仕事量など)でターゲット機器の予測精度を向上させることができる。
【0012】
さらに、マスター較正モデルの転送は、本明細書に記載されるように、ターゲット機器が、較正物の高い数(例えば、5つ以上)のためにスペクトルデータを取得するターゲット機器を必要とせずに、較正されることを可能にでき、それにより、ターゲット機器のユーザの負担も軽減しながら、ターゲット機器のリソース(例えば、バッテリ電力、処理リソース、メモリ、など)の使用を節約することができる(例えば、転送された較正モデルの生成のためにスペクトルデータを収集する必要がないため)。
【0013】
さらに、マスター較正モデルの転送は、本明細書に記載されるように、例えば、ターゲット機器が、ハードウェアエラー(例えば、ピクセル欠陥)、スペクトルデータ収集問題(例えば、予想外のスペクトルピーク)などを経験した場合、ターゲット機器を効率的に修復および/または再較正することができ、それにより、そのようなエラーが発生した場合に、ターゲット機器の停止時間を短縮することができる。
【0014】
図1Aおよび図1Bは、本明細書に記載される実施例100の概要を示す図である。実施例100の目的のために、マスター機器がマスター機器の較正分光測定に関連するマスター較正モデルを格納していると仮定する。さらに、マスター較正モデルは、ターゲット機器の分光測定が較正されるように、ターゲット機器に転送されるものと仮定する。
【0015】
図1Aに、参照番号105により、示されるように、転送された較正モデルを生成することに関連するモデリングデバイスは、マスター機器から、マスター機器に関連したマスター較正セットを取得することができる。マスター較正セットは、サンプルのセットに関連した、マスター機器により生成された、スペクトルのセットを含むことができる(例えば、スペクトルデータに基づき、サンプルのセットに関連した、マスター機器により収集された)。いくつかの実施形態では、マスター較正セットは、マスター較正モデルが生成される基準であることができる。図1Aに示すように、場合によっては、マスター較正セットは、マスター機器により生成された高解像度スペクトルを含むことができる。
【0016】
さらに、図1Aに、参照番号110により、示されるように、モデリングデバイスは、増強されたマスター較正セットを生成するように、マスター較正セットを増強することができる。増強されたマスター較正セットは、マスター較正セットに関連した1または複数のサンプルの追加のスペクトルを含むように修正されたマスター較正セットを含むことができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイスは、マスター較正セットに含まれるスペクトルに対応する追加の(例えば、低解像度の)スペクトルを生成するために、マスター較正セットを増強することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイスは、追加のスペクトルをモデリングデバイスが生成することを可能にするシフトされたグリッド補間技術を使用して、マスター較正セットを増強することができる。図1Aで述べたように、シフトされたグリッド補間技術は、占有低解像度(PoLR)技術と呼ぶことができる。いくつかの実施形態では、マスター較正セットの増強は、以下に説明するように、転送された較正モデルに関連したバイアスを低減する可能性がある。
【0017】
さらに、図1Aに、参照番号115により、示されるように、モデリングデバイスは、マスター較正物のセットを選択することができる(例えば、増強されたマスター較正セットから、マスター較正セット中に含まれる同じタイプまたは同じ集団の較正物のセットから、)。マスター較正物の選択されたセットは、マスター機器からターゲット機器にマスター較正モデルを転送することに関連した転送セットに含まれるべきマスター較正セットに含まれるサンプルのセットに対応するスペクトルのセットを含むことができる。ここで、マスター較正物の選択されたセットは、マスター較正セットに含まれる較正物のサブセットを含むことができる。例えば、マスター較正物の選択されたセットは、較正物の小さな数(例えば、5つ以下)を含むことができる。いくつかの実施形態では、マスター較正物の選択されたセットは、マスター較正モデルの転送に関連した転送セットに含まれるべきである。
【0018】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイスは、ケナードストーン(KS)アルゴリズムに基づいてマスター較正物のセットを選択することができる。マスター較正物のセットを選択するためのKSアプローチの使用は、以下に説明するように、典型的な方法で選択されたマスター較正物のセットに基づいて生成された転送された較正モデルと比較して改善されたパフォーマンスを有する転送された較正モデルをもたらすことができる。
【0019】
さらに、図1Aに、参照番号120により、示されるように、モデリングデバイスは、ターゲット機器からターゲット較正物の選択されたセットを得ることができる。ターゲット較正物の選択されたセットは、マスター較正物の選択されたセットに関連したサンプルに対応したターゲット機器により収集されたスペクルデータに基づいて生成されたスペクトルのセットを含むことができる。換言すれば、ターゲット較正物の選択されたセットは、マスター較正物の選択されたセットに含まれるスペクトルのサンプルと同じセットについて測定されたスペクトルを含むことができる。いくつかの実施形態では、ターゲット較正物の選択されたセットは、マスター較正モデルの転送に関連した転送セットに含まれるべきである。
【0020】
図1Bに、参照番号125により、示されるように、モデリングデバイスは、マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットに基づいて転送セットを生成することができる。転送セットは、ターゲット較正物の選択されたセットおよびマスター較正物の選択されたセットを含む較正物のセットである。換言すれば、転送セットは、マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットの両方に関連したサンプルに対応したスペクトルを含むことができる(すなわち、マスター機器およびターゲット機器により測定されたスペクトルの組み合わせ)。
【0021】
いくつかの実施形態では、転送セットは、増強された較正セットに適用されてターゲット較正セットを生成する転送行列を生成するために使用することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイスは、マスター較正セットに転送行列を適用することができる(例えば、モデリングデバイスがマスター較正セットを増強しない場合に)。いくつかの実施形態では、モデリングデバイスは、ターゲット較正物の選択されたセットおよびマスター較正物の選択されたセットに基づいて転送セットを生成することができる。例えば、所与のサンプルについて、モデリングデバイスは、ターゲット機器により生成されたスペクトルを、マスター機器により生成されたスペクトルに適合させることができる。いくつかの実施形態では、転送セットは、スパース転送セット(すなわち、5つ以下の較正物に関連した転送セット)であってもよい。ここで、スパース転送セットの使用は、以下に説明するように、ターゲット機器リソースの消費および/またはユーザの負担を低減するように作用することができる(例えば、ターゲット機器により生成される必要があるスペクトルが少ないため)。
【0022】
さらに、図1Bに、参照番号130により、示されるように、モデリングデバイスは、転送セットに基づいて転送行列を生成することができる。転送行列は、転送された較正モデルを生成することができるターゲット較正セットを生成するために、マスター較正セットに含まれるサンプルに関連したスペクトルを操作する方法を識別する情報を含むことができる。換言すれば、転送行列は、ターゲット較正セットを生成するために、増強されたマスター較正セット(または増強が行われない場合は、マスター較正セット)をマッピングすることに関連した行列を含むことができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイスは、転送セットに基づいて転送行列を生成することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイスは、転送セットに転送スキームを適用した後の転送行列を生成することができる。例えば、モデリングデバイスは、転送セットに一般化最小二乗(GLS)スキームを適用し、GLSスキームを転送セットに適用した後に転送行列を生成することができる。
【0024】
さらに、図1Bに、参照番号135により、示されるように、モデリングデバイスは、ターゲット較正セットを生成するために、増強されたマスター較正セットに転送行列を適用することができる。ターゲット較正セットは、増強されたマスター較正セットに関連したサンプルに対応したスペクトルのセットを含むことができ、そこから転送された較正モデルを生成することができる。換言すれば、ターゲット較正セットは、ターゲット機器に関連したスペクトルのセットを含むことができ、これは、転送行列に基づいて、マスター較正セットに含まれるサンプルに対応したスペクトルのセットからマッピングされる。
【0025】
さらに、図1Bに、参照番号140により、示されるように、モデリングデバイスは、ターゲット較正セットに基づいて転送された較正モデルを生成することができる。上述したように、転送された較正モデルは、ターゲット機器により得られた測定値を較正するために使用されるモデルを含むことができ、これは、マスター機器に関連したマスター較正モデルに基づいて生成される。
【0026】
図1Bで述べたように、いくつかの実施形態では、モデリングデバイスは、ターゲット較正セットにサポートベクトル回帰(SVR)モデリング技術(すなわち、回帰のためのサポートベクトルマシン(SVM))を適用することに基づいて転送されたモデルを生成することができる。SVRモデリング技術の使用は、後述するように、部分最小二乗(PLS)モデリング技術などの典型的なモデリング技術を使用して生成された転送されたモデルと比較して、改善されたパフォーマンスを有する転送された較正モデルをもたらすことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイスは、KSアプローチを使用して選択された転送セットに基づいて、転送された較正モデルに関連したモデルパラメータ(例えば、SVRモデリング技術に関連したCパラメータ)の値を決定することができる(図1では、XS−KSNを有するSVRを使用している)。KS選択された転送セットに基づいたモデルパラメータを決定することは、以下に説明するように、モデルパラメータが典型的な方法で識別される転送モデルと比較して、改善されたパフォーマンスを有する転送された較正モデルをもたらすことができる。
【0028】
さらに、図1Bに、参照番号145により、示されるように、モデリングデバイスは、転送された較正モデルをターゲット機器に提供することができる。ここで、ターゲット機器は、ターゲット機器により収集された分光測定値を較正する際に使用するために、転送された較正モデルを格納することができる。
【0029】
このように、較正物の小さい番号(例えば、5個以下)に関連したスペクトルを含むスパース転送セットを使用して、マスター較正モデルがターゲット機器に転送されることを可能にしながら、マスター機器からターゲット機器へのマスター較正モデルの転送は、改善することができる。さらに、転送された較正モデルは、典型的な較正モデル転送技術と比較して、改善されたモデルパフォーマンスを有することができる。
【0030】
上記に示したように、図1Aおよび図1Bは、単なる一例である。他の例も可能であり、図1Aおよび図1Bに関して記載したものとは異なる場合がある。
【0031】
図2は、本明細書で説明するシステムおよび/または方法を実施することができる例示的な環境200の図である。図2に示すように、環境200は、マスター機器205、ターゲット機器210、モデリングデバイス215、およびネットワーク220を含むことができる。環境200のデバイスは、有線接続、無線接続、または有線接続と無線接続の組み合わせを介して接続されることができる。
【0032】
マスター機器205は、サンプル上の分光測定を実行することができるマスター較正モデルで構成されたデバイスを含む。例えば、マスター機器205は、分光法(例えば、近赤外分光法(NIR)、中赤外分光法(mid−IR)、ラマン分光法などのような振動分光法)を実行するデスクトップ(すなわち、非ハンドヘルド)分光計デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、マスター機器205は、ターゲット機器210により得られた分光測定値より高解像度で分光測定値を得ることが可能である(すなわち、マスター機器205は、高解像度デバイスであり、ターゲット機器210は低解像度デバイスである)。いくつかの実施形態では、マスター機器205は、マスター機器205により得られた分光測定値を較正するためのマスター較正モデルで構成されることができる。いくつかの実施形態では、マスター機器205は、モデリングデバイス215のような環境200内の他のデバイスから情報を受信し、および/または他のデバイスに情報を送信することができる。
【0033】
ターゲット機器210は、ターゲット較正モデルに基づいたサンプル上の分光測定を実行することができるデバイスを含み、ターゲット較正モデルは、マスター機器205に関連したマスター較正モデルに基づいて生成されることができる。例えば、ターゲット機器210は、分光法を実行するモバイル分光計デバイスまたはハンドヘルド分光計デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、ターゲット機器210は、マスター機器205により得られる分光測定値より低解像度で分光測定値を得ることが可能である。いくつかの実施形態では、ターゲット機器210は、モデリングデバイス215のような環境200内の他のデバイスから情報を受信し、および/または他のデバイスに情報を送信することができる。
【0034】
モデリングデバイス215は、マスター機器205に関連したマスター較正モデルに関連した情報に基づいて、ターゲット機器210のためのターゲット較正モデルを生成することができるデバイスを含む。換言すれば、モデリングデバイス215は、スパース転送セットを使用してマスター機器205からターゲット機器210にマスター較正モデルを転送することができる。例えば、モデリングデバイス215は、サーバ、サーバのグループ、コンピュータ、クラウドコンピューティングデバイスなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、マスター機器205および/またはターゲット機器210のような、環境200内の他のデバイスから情報を受信し、および/または他のデバイスに情報を送信することができる。
【0035】
ネットワーク220は、1または複数の有線および/または無線ネットワークを含む。例えば、ネットワーク220は、セルラーネットワーク(例えば、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、3Gネットワーク、コード分割多元接続(CDMA)ネットワークなど)、公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、電話ネットワーク(例えば、公衆交換電話網(PSTN))、プライベートネットワーク、アドホックネットワーク、イントラネット、インターネット、光ファイバベースのネットワーク、クラウドコンピューティングネットワークなど、および/またはこれらのまたは他のタイプのネットワークの組み合わせを含むことができる。
【0036】
図2に示したデバイスおよびネットワークの数および配置は、一例として提供される。実際には、図2に示すものよりも、追加のデバイスおよび/またはネットワーク、より少ないデバイスおよび/またはネットワーク、異なるデバイスおよび/またはネットワーク、または異なる配置のデバイスおよび/またはネットワークが存在し得る。
【0037】
さらに、図2に示される2つ以上のデバイスは、単一のデバイス内に実装されてもよく、図2に示される単一のデバイスは、複数の分散されたデバイスとして実装されてもよい。例えば、マスター機器205およびモデリングデバイス215は、2つの別個のデバイスとして説明されているが、マスター機器205およびモデリングデバイス215は、単一のデバイス内に実装されてもよい。他の例として、ターゲット機器210およびモデリングデバイス215は、単一のデバイス内に実装されてもよい。加えて、または代替的に、環境200のデバイスのセット(例えば、1つまたは複数のデバイス)は、環境200の他のデバイスのセットにより実行されると説明される1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0038】
図3は、デバイス300のサンプルコンポーネントの図である。デバイス300は、マスター機器205、ターゲット機器210、および/またはモデリングデバイス215に対応することができる。いくつかの実施形態では、マスター機器205、ターゲット機器210、および/またはモデリングデバイス215は、1つまたは複数のデバイス300および/またはデバイス300のコンポーネントを含むことができる。図3に示すように、デバイス300は、バス310、プロセッサ320、メモリ330、記憶コンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、および通信インターフェース370とを含むことができる。
【0039】
バス310は、デバイス300のコンポーネント間の通信を可能にするコンポーネントを含む。プロセッサ320は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせで実装される。プロセッサ320は、プロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU))、グラフィック処理ユニット(GPU)、および/または加速処理ユニット(APU)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、および/または任意の処理コンポーネント(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/または特定用途向け集積回路(ASIC))を含み、命令を解釈および/または実行する。いくつかの実施形態では、プロセッサ320は、機能を実行するようにプログラムされることが可能な1つまたは複数のプロセッサを含む。メモリ330は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、および/または他のタイプの動的または静的記憶デバイス(例えば、フラッシュメモリ、磁気メモリ、および/または光学メモリ)を含み、プロセッサ320により使用するための情報および/または命令を格納する。
【0040】
記憶コンポーネント340は、デバイス300の動作および使用に関連する情報および/またはソフトウェアを記憶する。例えば、記憶コンポーネント340は、ハードディスク(例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、および/または固体ディスク)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、カートリッジ、磁気テープ、および/または他のタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を、対応するドライブと一緒に含むことができる。
【0041】
入力コンポーネント350は、デバイス300が、ユーザ入力(例えば、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチ、および/またはマイクロフォン)を介するような情報を受信することを可能にするコンポーネントを含む。加えて、または代替的に、入力コンポーネント350は、情報(例えば、全地球測位システム(GPS)コンポーネント、加速度計、ジャイロスコープ、および/またはアクチュエータ)を感知するためのセンサを含むことができる。出力コンポーネント360は、デバイス300(例えば、ディスプレイ、スピーカ、および/または1つまたは複数の発光ダイオード(LED))からの出力情報を提供するコンポーネントを含む。
【0042】
通信インターフェース370は、有線接続、無線接続、または有線接続および無線接続の組み合わせを介して、デバイス300が、他のデバイスと通信することを可能にするトランシーバのようなコンポーネント(例えば、トランシーバおよび/または別個の受信機および送信機)を含む。通信インターフェース370は、デバイス300が他のデバイスから情報を受信し、および/または情報を他のデバイスに提供することを可能にすることができる。例えば、通信インターフェース370は、イーサネット(登録商標)インターフェース、光インターフェース、同軸インターフェース、赤外線インターフェース、無線周波数(RF)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、Wi−Fiインターフェース、セルラーネットワークインターフェースなどを含むことができる。
【0043】
デバイス300は、本明細書で説明する1つまたは複数のプロセスを実行することができる。デバイス300は、メモリ330および/または記憶コンポーネント340のような非一時的なコンピュータ可読媒体により記憶されたソフトウェア命令実行するプロセッサ320に応答して、これらのプロセスを実行することができる。コンピュータ可読媒体は、本明細書では非一時的メモリデバイスとして定義される。メモリデバイスは、単一の物理的な記憶デバイス内のメモリ空間または複数の物理的な記憶デバイス間に広がるメモリ空間を含む。
【0044】
ソフトウェア命令は、通信インターフェース370を介して他のコンピュータ可読媒体から、または他のデバイスから、メモリ330および/または記憶コンポーネント340に読み込まれてもよい。ソフトウェア命令が実行されると、メモリ330および/または記憶コンポーネント340に格納されたソフトウェア命令は、プロセッサ320に本明細書に記載された1つまたは複数のプロセスを実行させることができる。加えて、または代替的に、本明細書に記載の1つまたは複数のプロセスを実行するためのソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせてハードワイヤード回路を使用することができる。したがって、本明細書で説明される実施形態は、ハードウェア回路およびソフトウェアの特定の組み合わせに限定されない。
【0045】
図3に示されるコンポーネントの数および配置は、一例として提供される。実際には、デバイス300は、図3に示すものよりも、追加のコンポーネント、より少ないコンポーネント、異なるコンポーネント、または異なる配置のコンポーネント含むことができる。
加えて、または代替的に、デバイス300のコンポーネント(例えば、1つまたは複数のコンポーネント)のセットは、デバイス300のコンポーネントの他のセットにより実行されるものとして説明される1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0046】
図4は、スパース転送セットを使用してマスター機器205からターゲット機器210にマスター較正モデルを転送するための例示的なプロセス400のフローチャートである。換言すれば、図4は、マスター機器205に関連したマスター較正モデルに基づいて、ターゲット機器210に関連した、最適化された転送された較正モデル(本明細書中で転送された較正モデルとして呼ばれる)を生成するための例示的なプロセス400のフローチャートである。いくつかの実施形態では、図4の1つまたは複数のプロセスブロックは、モデリングデバイス215により実行されてもよい。いくつかの実施形態では、図4の1つまたは複数のプロセスブロックは、マスター機器205および/またはターゲット機器210のような、モデリングデバイス215とは別個の、またはモデリングデバイス215を含む、他のデバイスまたはデバイスのグループにより実行されてもよい。
【0047】
図4に示すように、プロセス400は、マスター機器のマスター較正モデルに関連したマスター較正セットを取得することを含むことができる(ブロック405)。例えば、モデリングデバイス215は、マスター機器205のマスター較正モデルに関連したマスター較正セットを取得することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、マスター機器205がマスター較正セットを提供する場合、マスター較正セットを取得することができる。加えて、または代替的に、ターゲット機器210に転送されるべきであるという指示をモデリングデバイス215が受信した場合、モデリングデバイス215は、マスター較正セットを取得することができる(すなわち、ターゲット機器210により使用される最適化された転送された較正モデルは、マスター較正モデルに基づいて生成される)。
【0048】
マスター較正セットは、マスター機器205により生成されたサンプルのセットに関連した較正スペクトルを含むことができる(例えば、マスター機器205により収集されたスペクトルデータに基づいて)。マスター較正セット内で、1つまたは複数の較正スペクトルは、所与のサンプルに対応することができる。換言すれば、マスター較正セットは、スマスター機器205により収集された測定値に基づいて生成されたペクトルのセットを含むことができ、スペクトルのセットは、サンプル(例えば、特徴、特性、および/または分類が知られる1つまたは複数のサンプル)のセットのサンプルに関連付けられる。いくつかの実施形態では、マスター較正セットは、マスター機器205により格納されたマスター較正モデルが生成される基準であってもよい(例えば、マスター較正モデルを使用してマスター機器205の分光測定を較正できるように)。
【0049】
いくつかの実施形態では、マスター較正セットに含まれるサンプルに関連したスペクトルのセットは、単一のスペクトルを含むことができる。例えば、スペクトルのセットは、サンプルに関連した1つのスペクトルを含むことができる(例えば、マスター機器205によりサンプルの1回の走査の間に収集されたスペクトルデータに基づいて生成された単一のスペクトル)。
【0050】
加えて、または代替的に、マスター較正セットに含まれるサンプルに関連したスペクトルのセットは、複数のスペクトルを含むことができる。例えば、スペクトルのセットは、サンプルに関連した複数のスペクトルを含むことができる(例えば、マスター機器205によりサンプルの複数回の走査の間に収集されたスペクトルデータに基づいて生成された複数スペクトル)。いくつかの実施形態では、マスター較正セットは、第1のサンプルに関連した単一のスペクトルを含むスペクトルの第1のセット、第2のサンプルに関連した複数のスペクトルを含むスペクトルの第2のセットを含むことができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、マスター機器205からマスター較正セットを取得することができる。例えば、マスター機器205は、1または複数のサンプルの1つまたは複数の走査を実行することができ、1つまたは複数の走査の間に収集されたスペクトルデータに基づいてそれぞれのサンプルに関連したスペクトルを生成することができ、生成されたスペクトルに基づいてマスター較正セットを生成することができ、マスター較正セットをモデリングデバイス215に提供することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、マスター較正セットを自動的に受信することができる。例えば、マスター機器205は、マスター較正セットが生成された後に、マスター較正セットをモデリングデバイス215に提供するように構成することができる。加えて、または代替的に、モデリングデバイス215は、マスター較正セットを提供するために、要求をマスター機器205に送信することに基づいて、マスター較正セットを取得することができる。加えて、または代替的に、モデリングデバイス215は、マスター機器205および/またはモデリングデバイス215により受信されたユーザ入力に基づいて、マスター較正セット取得することができる。
【0052】
図4にさらに示されるように、プロセス400は、マスター較正セットを増強して、増強されたマスター較正セットを生成することを含むことができる(ブロック410)。例えば、モデリングデバイス215は、マスター較正セットを増強して、増強されたマスター較正セット生成することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215が、マスター較正セットをマスター機器205から取得する場合、モデリングデバイス215は、マスター較正セットを増強して、増強されたマスター較正セット生成することができる。
【0053】
増強されたマスター較正セットは、マスター較正セットに含まれるサンプルに関連した追加のスペクトルを含むように変更されたマスター較正セットを含むことができる。いくつかの実施形態では、以下に説明するように、マスター較正モデルを転送することに関連した、マスター較正物のセットは、増強されたマスター較正セットから選択することができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、マスター較正セットに含まれるサンプルについて生成されたスペクトルの数が、閾値を満たす場合(例えば、単一のスペクトルを含む、2個以下のスペクトルを含む、3個以下のスペクトルを含む、ターゲット機器210により収集されたスペクトルより少ないスペクトルを含む、など)、モデリングデバイス215は、マスター較正セットを増強することができる。例えば、高解像度のマスター機器205の場合、マスター機器205は、1つまたは複数のサンプルの単一の高解像度の走査を実行することができる。さらに、以下に説明するように、低解像度のターゲット機器210の場合、ターゲット機器210は、同じ1または複数のサンプルの複数の低解像度の走査を実行することができる。そのような場合、単一の高解像度の走査に関連したスペクトルおよび複数の低解像度の走査に関連した複数のスペクトルに基づいたマスター較正モデルの転送は、転送された較正モデルに偏りが生じ、その結果、転送された較正モデルの予測精度に悪影響を与える(例えば、転送された較正モデルは、マスター機器205により提供されるものよりターゲット機器210により提供されるより多くのスペクトルに基づいて生成されるため)。ここで、マスター較正セットの増強は、転送された較正モデルにおける偏りを低減し、その結果、転送された較正モデルの予測精度を改善することができる。
【0055】
さらに、モデリングデバイス215は、マスター較正モデルを転送することに関連した転送セットに含まれ得るそれぞれのサンプルのスペクトルの数が、マスター機器205およびターゲット機器210について同じであることを確実にするために、マスター較正セットを増強することができる。さもなければ、いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、マスター較正モデルをターゲット機器210に転送することができない(例えば、マスター機器205により生成されたサンプルに関連した単一のスペクトルおよびターゲット機器210により生成されたサンプルに関連した複数のスペクトルを使用する場合に)。
【0056】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、シフトグリッド補間技術を使用して、マスター較正セットを増強することができる。シフトグリッド補間技術は、モデリングデバイス215が、マスター機器205により提供されるサンプルに関連したスペクトルに基づいて、追加のスペクトル(本明細書ではレプリカと呼ぶ)を生成することを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、シフトグリッド補間技術は、PoLR技術として呼ばれる。
【0057】
図5A〜図5Cは、モデリングデバイス215がマスター較正セット増強するために、シフトグリッド補間を実行する方法を示す図である。図5A〜図5Cの目的のために、モデリングデバイス215は、特定のサンプルについて、単一の高解像度スペクトル(例えば、特定のサンプルの単一の走査の間に収集されたスペクトルデータに基づいて生成される)を含むマスター較正セットを受信したと仮定する。マスター機器205の高解像度は、図5A〜図5Cにおける明るい灰色のグリッド線により表され、単一のスペクトルは、図5A〜図5Cにおけるスペクトルのそれぞれの測定可能波長において黒いドットを含む実線により表される。ターゲット機器210の低解像度は、図5A〜図5Cにおける実線の黒い四角により表される。ここでは、マスター機器205の解像度は、図5A〜図5Cにおけるターゲット機器210の解像度の6倍である。
【0058】
図5Aに示されるように、モデリングデバイス215は、高解像度スペクトルの第1のデータポイント、高解像度スペクトルの第7のデータポイント、高解像度スペクトルの第13のデータポイント、および高解像度スペクトルの第19のデータポイントに基づいて第1のレプリカを生成することができる。図5Aに破線により示すように、これらのポイントを接続することができ、第1のレプリカは、接続されたデータポイントがターゲット機器210に関連した低解像度の測定可能な波長と交差するポイントに基づいて形成することができる(すなわち、破線は実線の黒い四角と交差する)。ここで、第1のレプリカのデータポイントは、図5Aにおいて黒い菱形で示される。
【0059】
図5Bに示すように、モデリングデバイス215は、高解像度スペクトルの第2のデータポイント、高解像度スペクトルの第8のデータポイント、高解像度スペクトルの第14のデータポイント、および高解像度スペクトルの第20のデータポイントに基づいて第2のレプリカを生成することができる。図5Bにドットの線により示すように、これらのポイントを接続することができ、第2のレプリカは、接続されたデータポイントがターゲット機器210に関連した低解像度の測定可能な波長と交差するポイントに基づいて形成することができる(すなわち、ドッドの線は実線の黒い四角と交差する)。ここで、第2のレプリカのデータポイントは、図5Bにおいて黒い菱形で示される。
【0060】
図5Cに示すように、モデリングデバイス215は、高解像度スペクトルの第3のデータポイント、高解像度スペクトルの第9のデータポイント、高解像度スペクトルの第15のデータポイント、および高解像度スペクトルの第21のデータポイントに基づいて第3のレプリカを生成することができる。図5Cに破線およびドットの線により示すように、これらのポイントを接続することができ、第3のレプリカは、接続されたデータポイントがターゲット機器210に関連した低解像度の測定可能な波長と交差するポイントに基づいて形成することができる(すなわち、破線およびドッドの線は実線の黒い四角と交差する)。ここで、第3のレプリカのデータポイントは、図5Cにおいて黒い菱形で示される。
【0061】
注目すべきことに、第1のレプリカ、第2のレプリカ、および第3のレプリカは、ターゲット機器210のそれと一致する(例えば、それぞれのデータポイントはレプリカを生成するために使用されたため)。この例では、モデリングデバイス215は、3つの低解像度レプリカを単一の高解像度走査から生成した。ここで、モデリングデバイス215は、特定のサンプルに対応するスペクトルとして3つのレプリカを含めることによりマスター較正セットを増強することができる。
【0062】
上記に示したように、図5A〜図5Cは、シフトグリッド補間技術に関連した例として単に提供される。他の例も可能であり、図5A〜図5Cに関して記載したものとは異なる場合がある。例えば、いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、図5A〜図5Cに示されるものとは異なる、追加のレプリカ、より少ないレプリカ、異なる解像度のレプリカなどを生成することができる。換言すれば、図5A〜図5Cは、モデリングデバイス215が、マスター較正セットを増強するために、シフトグリッド補間を実行する方法の説明的な例として単に示される。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、マスター較正セットを増強するために、シフトグリッド補間技術以外の技術を用いて、レプリカを生成することができる。
【0063】
図4のブロック410に戻って、いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、マスター較正セットに含まれる1つまたは複数のサンプルに対応する1つまたは複数のスペクトルに基づいてレプリカを生成することにより、マスター較正セットを増強することができる。例えば、モデリングデバイス215は、単一のスペクトルがマスター較正セットに含まれるそれぞれのサンプルについてレプリカを生成することができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、マスター較正セットを増強することは、転送された較正モデルの改善された予測精度をもたらすことができる。例えば、増強されたマスター較正セットに基づいて生成された転送された較正モデルの二乗平均平方根誤差(RMSE)は、マスター較正セットの増強なしに生成された転送された較正のRMSEと比較して低減することができる。そのような改善は、転送スキームが転送された較正モデルを生成することに関連した転送セットに適用される場合に達成され、詳細は以下に説明される。同様に、そのような改善は、転送スキームが転送セットに適用されない場合でも達成することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、マスター較正セットの増強により、増強されたマスター較正セットに基づいて生成された転送セットに特定の転送セット(例えば、一般化最小二乗(GLS)スキーム)を適用することが可能になる。例えば、特定の転送スキームを、単一のスペクトル(すなわち、較正物に関連した複数のスペクトルが転送スキームを適用するために必要とされる場合)を有する較正物を含む転送セットに適用することができない場合に、マスター較正セットの増強は、特定の転送スキームが適用されることを可能にする(例えば、追加のレプリカは増強を介して生成されるため)。したがって、特定の転送スキームの適用から生じる転送された較正モデルの改善は、マスター較正セットに含まれる単一のスペクトルを有する較正物にもかかわらず、実現することができる。転送セットに関する追加の詳細、および転送セットへの転送スキームの適用については、以下で説明する。
【0066】
図4にさらに示すように、プロセス400は、マスター較正物のセットの選択を含むことができる(ブロック415)。例えば、モデリングデバイス215は、マスター較正物のセットを選択することができる。いくつかの実施形態では、マスター機器205は、モデリングデバイス215が増強されたマスター較正セットを生成した後に、マスター較正物のセットを選択することができる。加えて、または代替的に、モデリングデバイス215がマスター較正セットを取得した後に、マスター較正物のセットを選択することができる。
【0067】
マスター較正物の選択されたセットは、マスター較正セットに含まれるサンプルのセットに対応するスペクトルのセットを含むことができ、それはマスター機器205からターゲット機器210にマスター較正モデルを転送することに関連した転送セットに含まれるべきである。換言すれば、マスター較正物の選択されたセットに対応するスペクトルは、マスター機器205からターゲット機器210にマスター較正モデルを転送することに関連して使用することができる。転送セットは、マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の対応する選択されたセットを含むことができ、マスター較正セットに基づいてターゲット較正セットを生成するために使用することができる。転送セットに関する追加の詳細は、以下で説明する。
【0068】
いくつかの実施形態では、マスター較正物のセットは、増強されたマスター較正セットに含まれる較正物のサブセットを含むことができる。例えば、マスター較正物の選択されたセットは、増強されたマスター較正セットの48個の較正物の4個に対するスペクトルを含むことができる。加えて、または代替的に、マスター較正物のセットは、マスター較正セットに含まれる較正物のサブセットを含むことができる(例えば、モデリングデバイス215がマスター較正セットの部分を増強しない場合)。
【0069】
加えて、または代替的に、マスター較正物のセットは、増強されたマスター較正セットに含まれるものと同じタイプのサンプルを含むことができる。例えば、特定のサンプルが経時劣化し、モデリングデバイス215が、特定のサンプルがマスター較正物の選択されたセットに含まれるべきであると判断した場合に、モデリングデバイスは、マスター較正物の選択されたセットに含めるため、特定の同じタイプの交換用サンプルを識別することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、ケナードストーン(KS)アルゴリズムを使用してマスター較正物のセットを選択することができる。KSアルゴリズムは、モデリングデバイス215に、マスター較正セットの均一なカバレッジを提供し、増強されたマスター較正セットの境界に較正物を含む、増強されたマスター較正セットのマスター較正物のセットを選択させることができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、増強されたマスター較正セットに含まれる較正スペクトルの行列に基づいてマスター較正物のセットを選択するようなKSアルゴリズムを適用することができる(すなわち、異なる波長で測定値を有する多変量データに基づく)。このアプローチは、KS−X選択と呼ぶことができる。
【0072】
加えて、または代替的に、モデリングデバイス215は、モデリングデバイス215が、増強されたマスター較正セットに対応する基準値(例えば、合成物の測定された量)に基づいて、マスター較正物のセットを選択するようにKSアルゴリズムを適用することができる。このアプローチは、KS−Y選択と呼ぶことができる。
【0073】
加えて、または代替的に、モデリングデバイス215は、KS−X選択とXS−Y選択の両方を使用してマスター較正物のセットを選択するようにKSアルゴリズムを適用することができる。換言すれば、モデリングデバイス215は、マスター較正物のセットを選択するために、KS−X選択とXS−Y選択の両方の結果を使用することができる。このアプローチは、KS−XY選択と呼ぶことができる。一例として、モデリングデバイス215は、5個のマスター較正物のセットを選択すると仮定する。ここで、モデリングデバイス215は、KS−Xのアプローチを使用して3個のマスター較正物を選択することができ、KS−Y選択アプローチを使用して2個のマスター較正物を選択することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、KSアプローチ(例えば、KS−X選択、KS−Y選択、またはKS−XY選択)を使用したマスター較正物のセットは、典型的なアプローチ(例えば、レバレッジアプローチ、レバレッジモデルインバースアプローチなど)を使用して選択された転送セットに基づいて生成された転送された較正モデルと比較して改善されたパフォーマンスを達成する転送された較正モデルの生成をもたらし得る。例えば、KS選択アプローチを使用して選択された較正物を含む転送セットに基づいて生成された転送された較正モデルの二乗平均平方根誤差(RMSEP)は、典型的な技術を使用して選択された較正物を含む転送セットに基づいて生成された転送された較正モデルと比較して低減することができる。他の例として、KS選択アプローチを使用して選択された較正物を含む転送セットに基づいて生成された較正モデルの決定の係数(R)は、典型的な技術を使用して選択された較正物を含む転送セットに基づいて生成された転送された較正モデルと比較して増加することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、転送セットにおいて使用するために、較正物の小さな数(例えば、2、3、5個以下)に対するスペクトルを選択することができる。較正物の小さな数に関連したスペクトルを含む転送セットは、スパース転送セットと呼ぶことができる。いくつかの実施形態では、転送された較正モデルを生成するためのスパース転送セットの使用は、ターゲット機器210のリソースの消費を低減し、および/またはターゲット機器210のユーザに対する負担を軽減することができる。
【0076】
図4にさらに示すように、プロセス400は、マスター較正物の選択されたセットに対応するターゲット機器に関連したターゲット較正物の選択されたセットを取得することを含むことができる(ブロック420)。例えば、モデリングデバイス215は、マスター較正物の選択されたセットに対応するターゲット機器210に関連したターゲット較正物の選択されたセットを取得することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、モデリングデバイス215がマスター較正物のセット選択した後に、ターゲット較正物の選択されたセットを取得することができる。加えて、または代替的に、モデリングデバイス215は、ターゲット機器210がターゲット較正物の選択されたセットを提供する場合、ターゲット較正物の選択されたセットを取得することができる。
【0077】
ターゲット較正物の選択されたセットは、マスター較正物の選択されたセットに関連したサンプルに対応するターゲット機器210により収集されたスペクトルデータに基づいて生成されたスペクトルのセットを含むことができる。換言すれば、ターゲット較正物の選択されたセットは、マスター較正物の選択されたセットに含まれるスペクトルとしてサンプル(すなわち、マスター機器205により走査された1つまたは複数の同じ実際のサンプル、マスター機器205により走査されたものと同じタイプの1つまたは複数の置換サンプルなど)の同じセットについて測定されたスペクトル含むことができる。いくつかの実施形態では、ターゲット較正物の選択されたセットは、マスター機器205からターゲット機器210にマスター較正モデルを転送することに関連した転送セットに含まれるべきである。転送セットに関する追加の詳細は、以下で説明する。
【0078】
いくつかの実施形態では、ターゲット較正物の選択されたセットに関連した所与のサンプルに対応するスペクトルのセットは、1つまたは複数のスペクトルを含むことができる。いくつかの実施形態では、ターゲット較正物の選択されたセットに含まれるスペクトルは、マスター較正セットに含まれるスペクトルのものより低い解像度であってもよい(例えば、ターゲット機器210は低解像度デバイスであってもよく、マスター機器205は高解像度デバイスであってもよい)。
【0079】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、ターゲット機器210からターゲット較正物の選択されたセットを取得することができる。例えば、モデリングデバイス215は、以下に説明するように、マスター較正物のセットを選択することができる。ここで、モデリングデバイス215は、マスター較正物の選択されたセットに関連したサンプルを識別する情報を、ターゲット機器210に送ることができる(すなわち、スペクトルがマスター較正物の選択されたセットに含まれるサンプル)。この例では、ターゲット機器210は、サンプルに関連したスペクトルデータを収集することができ、識別されたサンプルに関連したスペクトルを生成して、モデリングデバイス215に、提供することができる。ここで、ターゲット機器210は、マスター較正物の選択されたセットに関連したそれらのサンプルのみについてスペクトルデータを収集する必要がある。このように、リソースの使用および/またはユーザの負担は低減される(例えば、ターゲット機器210は、増強されたマスター較正セットに関連したすべてのサンプルについてスペクトルを生成する必要がないので)。
【0080】
加えて、または代替的に、モデリングデバイス215は、ターゲット較正物の選択されたセットを提供するために、ターゲット機器210に要求を送ることに基づいてターゲット較正物の選択されたセットを取得することができる。加えて、または代替的に、モデリングデバイス215は、ターゲット機器および/またはモデリングデバイス215を介して提供されたユーザ入力に基づいてターゲット較正物の選択されたセットを取得することができる。
【0081】
図4にさらに示すように、プロセス400は、ターゲット較正物の選択されたセットおよびマスター較正物の選択されたセットを含む転送セットを生成することを含むことができる(ブロック425)。例えば、モデリングデバイス215は、ターゲット較正物の選択されたセットおよびマスター較正物の選択されたセットを含む転送セット生成することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、モデリングデバイス215がターゲット較正物の選択されたセット受信した後に、転送セットを生成することができる。
【0082】
転送セットは、ターゲット較正物の転送されたセットおよびマスター較正物の転送されたセットに関連したスペクトルを含む較正物のセットである。いくつかの実施形態では、転送セットは、以下に説明するように、増強されたマスター較正セットに適用されてターゲット較正物のセットを生成するための、転送行列を生成するために使用することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、ターゲット較正物の選択されたセットおよびマスター較正物の選択されたセットに基づいて転送セット生成することができる。例えば、モデリングデバイス215は、特定のサンプルのためにターゲット機器210により生成された1つまたは複数のスペクトルと特定のサンプルのためにマスター機器205により生成された1つまたは複数のスペクトルとの間の関連付けを生成することができる。換言すれば、所与のサンプルについて、モデリングデバイス215は、ターゲット機器210により生成されたスペクトルを、マスター機器205により生成されたスペクトルに一致させることができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、転送セットを生成するために、マスター較正物の選択されたセットに関連したそれぞれのサンプルについてそのような関連付けを生成することができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、上記のように、転送セットは、スパース転送セットであることができる。換言すれば、いくつかの実施形態では、転送セットは、サンプルの小さな数(例えば、5個未満)に関連したスペクトルを含むことができる。いくつかの実施形態では、スパース転送セットの使用は、転送された較正モデルのパフォーマンスに悪影響を与えることなく、ターゲット機器210のリソース消費を低減し、および/またはターゲット機器210のユーザに対する負担を軽減することができる(例えば、少数の走査しか必要としないので)。
【0085】
加えて、または代替的に、転送セットは、ユニバーサル較正物のセットを含むことができる。ユニバーサル較正物のセットは、アプリケーションに依存しない1つまたは複数の較正物を含むことができる(例えば、転送セットに含まれる較正物は、典型的には医薬化合物の同定に関連した較正物のようなアプリケーション固有の較正物を含むことができる)。例えば、ユニバーサル較正物のセットは、波長較正標準に関連した較正物のセット、測光較正標準に関連した較正物のセット、波長較正標準および測光較正標準に関連した較正物の組み合わせを含む較正物のセットなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、ユニバーサル較正物のセットは、第1のアプリケーションに関連したマスター較正モデルを、第2の(すなわち、異なる)アプリケーションに関連したターゲット機器210に、転送するために使用することができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、ユニバーサル較正物の使用は、マスター較正モデルをターゲット機器210に転送することに関連したリソースの使用および/またはユーザの負担を低減することができる。例えば、ユニバーサル較正物のセットに関連したスペクトルは、ターゲット機器210の製造プロセスの一部として生成されることができる(例えば、マスター較正モデルをターゲット機器210に転送するために、後でスペクトルデータを収集する必要がない)。いくつかの実施形態では、ユニバーサル較正物のセットは、転送された較正モデルを生成するために、単独で使用することができる(すなわち、マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットなしに)。加えて、または代替的に、ユニバーサル較正物のセットは、マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットに加えて使用することができる。
【0087】
図4にさらに示すように、プロセス400は、転送セットに基づいた転送行列を生成することを含むことができる(ブロック430)。例えば、モデリングデバイス215は、転送セットに基づいて転送行列を生成することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、モデリングデバイス215が転送セットを生成した後に、転送行列を生成することができる。
【0088】
転送行列は、転送された較正モデルを生成することができるから、ターゲット較正セットを生成するように、増強されたマスター較正セットをマッピングに関連した転送セットに対応する行列を含むことができる。換言すれば、転送行列は、転送された較正モデルが生成されたことに基づいてターゲット較正セットを生成するために、マスター較正セットに含まれるサンプルに関連したスペクトルを操作する方法を識別する情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、転送セットに基づいて転送行列を生成することができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、転送スキームを転送セットに適用した後に、転送行列を生成することができる。例えば、モデリングデバイス215は、一般化最小二乗(GLS)スキームを転送セットに適用することができる。GLSスキームは、機器の差異に起因するスペクトルデータに関連した共分散構造のオフセットおよびシフトを推定するように転送セットに含まれるスペクトルを使用して機能することができる。ここで、GSLスキームは、マスター機器205とターゲット機器210との両方で共通でない転送セットに含まれるスペクトルに関連したスペクトルデータの変動を除去することができる。GLSを転送セットに適用した結果は、改善された転送された較正モデルをもたらす転送行列であることができる(例えば、転送スキームの適用なしに生成された転送行列と比較して)。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、区分的直接標準化(PDS)転送スキームのような他のタイプの転送スキームを適用することができる。
【0090】
図4にさらに示すように、プロセス400は、転送行列を増強されたマスター較正セットに適用して、ターゲット較正セットを生成することを含むことができる(ブロック435)。例えば、モデリングデバイス215は、転送行列を増強されたマスター較正セットに適用することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、モデリングデバイス215が転送行列を生成した後に、転送行列を増強されたマスター較正セットに適用することができる。
【0091】
ターゲット較正セットは、転送された較正モデルを生成することができるから、増強されたマスター較正セットに関連したサンプルに対応するスペクトルのセットを含むことができる。換言すれば、ターゲット較正セットは、増強されたマスター較正セットに含まれるサンプルに対応するスペクトルのセットからマッピングされる、ターゲット機器210に関連したスペクトルのセットを含むことができる。ここで、ターゲット較正セットに含まれるスペクトルのセットは、転送行列を増強されたマスター較正セットに含まれるスペクトルのセットに適用することに基づいてマッピングすることができる。
【0092】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、転送行列を増強されたマスター較正セットに適用することに基づいてターゲット較正セットを生成することができる。例えば、モデリングデバイス215は、転送行列を増強されたマスター較正セットに含まれるそれぞれのサンプルに関連したスペクトルデータに適用することができ(すなわち、マスター機器205に関連したスペクトルデータ)、ここで、転送行列を適用した結果は、ターゲット機器210に関連したスペクトルデータである。このように、ターゲット機器210に対するスペクトルデータは、ターゲット機器210が増強されたマスター較正セットに関連したそれぞれのサンプルを走査する必要なしに取得することができる。むしろ、上述したように、ターゲット機器210は、スパース転送セットに関連したそのようなサンプルに対するスペクトルデータを収集するだけでよい。このように、ターゲット較正セットは、ターゲット機器210のリソースの消費および/またはユーザの負担を低減して取得することができる。
【0093】
図4にさらに示すように、プロセス400は、ターゲット較正セットに基づいてターゲット機器に関連した最適化された転送された較正モデルを生成することを含むことができる(ブロック440)。例えば、モデリングデバイス215は、ターゲット較正セットに基づいてターゲット機器210に関連した転送された較正モデルを生成することができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、モデリングデバイス215がターゲット較正セット生成した後に、転送されたモデルを生成することができる。
【0094】
本明細書の他の箇所に記載されるように、転送された較正モデルは、マスター機器205に関連したマスター較正セットに基づいて生成されたターゲット機器210により取得された測定値を較正するために使用される、モデルを含むことができる。換言すれば、転送された較正モデルは、解像度能力差、ハードウェア差異、光路差などの、マスター機器205とターゲット機器210との間の差異を考慮しながら、マスター機器205からターゲット機器210に転送されるモデルを含むことができる。いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、後述するように、転送セットに関連した最適化技術を使用して、生成された較正モデルを最適化することができる(すなわち、モデリングデバイス215は、最適化された転送された較正モデルを生成することができる)。
【0095】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、サポートベクトル回帰(SVR)モデリング技術(すなわち、回帰のためのサポートベクトルマシン(SVM))をターゲット較正セットに適用することに基づいて、転送されたモデルを生成することができる。SVRモデリング技術は、コスト関数を最小化することにより、転送された較正モデルに関連した回帰方程式の係数を推定する。SVRモデリング技術によれば、転送された較正モデルを構築するためのコスト関数は、転送された較正モデルの予測の閾値内にある転送セットに含まれるスペクトルデータの値を無視する(すなわち、回帰方程式を生成する目的では、閾値を満たすコストを有するサンプルのスペクトルは無視される)。したがって、回帰方程式に関連したコスト関数は、ターゲット較正セットに含まれるスペクトルのサブセットに基づく(例えば、1つまたは複数のサンプルに関連したスペクトルデータはコスト関数により無視されるため)。いくつかの実施形態では、SVRモデリング技術を使用して生成された転送された較正モデルのパフォーマンスは、部分最小二乗(PLS)回帰モデリング技術のような典型的なモデリング技術を使用して生成された転送された較正モデルのパフォーマンスと比較して改善される。
【0096】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、生成された転送された較正モデルを最適化することに関連した最適化技術を使用して転送された較正モデルを生成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、KS選択アプローチ(例えば、KS−X選択、KS−Y選択、KS−XYアプローチ)を使用して選択される、転送セット(例えば、ターゲット較正物の選択されたセット、マスター較正物の選択されたセット)に基づいて、転送された較正モデルに関連したモデルパラメータ(例えば、SVRモデリング技術に関連したCパラメータ、PLS回帰モデリング技術に関連したPLS係数)の値を決定することができる。そのような技術は、XS−KS最適化技術と呼ぶことができる。
【0097】
XS−KS最適化技術を使用して、モデリングデバイス215は、ターゲット機器210に関連した転送セットに含まれるスペクトル上の予測を実行することにより、マスター較正モデルのモデルパラメータの値を決定することができる。ここで、マスター較正モデルの閾値を満たすRMSE、または最小のRMSEをもたらすモデルパラメータの値は、モデルパラメータの最適値として識別され、モデルパラメータの最適値は、ターゲット機器210に関連した転送された較正モデルに適用することができる
【0098】
いくつかの実施形態では、モデルパラメータの値を決定するためのXS−KS最適化技術の使用は、転送された較正モデルのモデルパラメータの値を決定するための典型的な技術と比較して改善されたモデルパフォーマンスをもたらすことができる。例えば、転送された較正モデルのモデルパラメータの値を決定する典型的な方法は、スペクトルのトレーニングセット(すなわち、マスター機器205に関連する)を使用して、マスター較正モデルに関連したモデルパラメータの値を決定するために、相互検証を実行することである。ここで、識別されたモデルパラメータは、転送された較正モデルに適用される。しかしながら、モデルパラメータの値を決定するために、スペクトルのトレーニングセットを使用して相互検証を実行することは、最適なモデルパラメータの選択をもたらすことはできない(すなわち、転送された較正モデルに適用する場合、モデルパラメータは、モデルパラメータの1つまたは複数の他の可能な値と比較してより高いRMSEをもたらす可能性がある)。それにより、転送された較正モデルのパフォーマンスに悪影響を与える。ここで、モデルパラメータの値を決定するためにXS−KS最適化技術の使用は、相互検証技術を使用して決定されたモデルパラメータの値と比較して、転送された較正モデルの改善されたパフォーマンスをもたらすモデルパラメータの値の選択をもたらすことができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、XS−KS最適化技術をSVRモデリング技術を使用して生成された転送された較正モデルに適用することができる。加えて、または代替的に、モデリングデバイス215は、XS−KS最適化技術をPLS回帰モデリング技術のような他のモデリング技術を使用して生成される転送された較正に適用することができる。例えば、PLS回帰モデリング技術を使用して生成された転送されたモデルの場合に、モデルパフォーマンスは、XS−KS技術により改善することができる(例えば、PLS回帰技術と組み合わせた相互検証技術の使用と比較して)。
【0100】
いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、転送された較正モデルをターゲット機器210に提供することができる。ここで、ターゲット機器210は、ターゲット機器210が、後で転送された較正モデルを使用して、ターゲット機器210により収集された測定値を較正することができるように、転送された較正モデルを受信して格納することができる。
【0101】
図4は、プロセス400の例示的なブロックを示しているが、いくつかの実施形態では、プロセス400は、図4に示されたものと比較して追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なる配置のブロックを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、モデリングデバイス215は、マスター較正セットを増強することができない(すなわち、ブロック410は、任意であり得る)。そのような場合、プロセス400の他のステップは、マスター較正セット(例えば、増強されたマスター較正セットではなく)に基づいて実行することができる。加えて、または代替的に、プロセス400の2つ以上のブロックが平行して実行されてもよい。
【0102】
マスター較正モデルが、較正物の小さな数(例えば、5個以下)に関連したスペクトルを含むスパース転送セットを使用してターゲット機器に転送されることを可能にしながら、本明細書に記載される実施形態は、マスター機器からターゲット機器にマスター較正モデルの改善された転送のための技術を提供する。
【0103】
特に、本明細書に記載される実施形態は、マスター機器205からターゲット機器210にマスター較正モデルを転送する場合、”前方”アプローチを使用する。上述したように、マスター較正セットは、ターゲット較正セットを取得するために、ターゲット機器210にマッピングされ、転送された較正モデルを生成する。このアプローチは、ターゲット機器により生成されたスペクトルが、マスター機器にマッピングされ、マスター較正モデルが、ターゲット機器を走査したサンプルの特性を予測するために直接使用される、典型的な較正モデル転送手順とは異なる(いわゆる、”逆”アプローチ)。
【0104】
前方アプローチを使用することの一つの利点は、このアプローチが、転送された較正モデルの周期的および/または連続的な更新を可能にすることである。例えば、モデル転送を実行することの1つの理由は、転送されたモデルが将来の測定のためにターゲット機器210により使用されるように、マスター機器で開発された既存のモデルを利用することである。ここで、このような将来の測定は、ターゲット機器210により実行されるので、ターゲット機器210は、転送された較正モデルに含めることができる追加のスペクトルデータを(例えば、将来的に)収集することができる(例えば、転送された較正モデルをさらに改善するためまたは更新するため、転送された較正モデルを将来の状態に適したものにするためなど)。”前方”アプローチの使用は、転送された較正モデルを繰り返し更新するために柔軟性を提供する。
【0105】
上述の開示は、例示および説明を提供するが、網羅的であること、または開示された厳密な形態に実施を限定するものではない。上記の開示に照らして、修正および変更が可能であり、または実施形態の実施から取得されてもよい。
【0106】
本明細書で使用する場合、用語要素は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせとして広く解釈されることが意図される。
【0107】
本明細書で説明されるシステムおよび/または方法は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせの様々な形態で実施されてもよいことは明らかであろう。これらのシステムおよび方法を実施するために使用される実際の特殊化された制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは、実施を限定するものではない。したがって、システムおよび/または方法の動作および挙動は、特定のソフトウェアコードを参照することなく本明細書に記載されているが、本明細書の記載に基づいてシステムおよび/または方法を実施するようにソフトウェアおよびハードウェアを設計することができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、閾値に関連して本明細書に記載されている。本明細書で使用されるように、閾値を満たすことは、閾値より大きく、閾値より大きく、閾値より高く、閾値以上であり、閾値より小さく、閾値より低い、閾値以下であり、閾値に等しいなどを参照することができる。
【0109】
特徴の組み合わせは、請求の範囲に記載および/または明細書に開示されているにもかかわらず、これらの組み合わせが可能な実施の開示を限定するものではない。実際に、これらの特徴の多くは、請求の範囲に具体的に記載されていないおよび/または明細書に開示されていない方法で組み合わせることができる。以下に列挙するそれぞれの従属請求項は、ただ1つの請求項に直接依存することができるが、可能な実施形態の開示は、それぞれの従属請求項を請求項セット内の他のすべての請求項と組み合わせて含む。
【0110】
本明細書で使用される要素、動作、または命令は、明示的に記載されない限り、批判的または必須であると解釈されるべきでない。また、明細書で使用する冠詞”1つ”および”および”1つ”は、1つまたは複数の項目を含むことが意図され、”1つまたは複数”と互換的に使用することができる。さらに、本明細書で使用する”セット”という用語は、1つまたは複数の項目(例えば、関連項目、無関係な項目、関連項目の組み合わせ、および無関係な項目など)を含むことを意図しており、”1つまたは複数”と互換的に使用することができる。1つの項目のみが意図されている場合、”1つ”または類似の言語という用語が使用される。また、本明細書で使用する”有する”、”有する”、”有する”などの用語は、制限のない用語であることが意図されている。さらに、”に基づく”という語句は、特に断りのない限り、”少なくとも部分的に基づいて”を意味するものとする。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【手続補正書】
【提出日】20201208
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
デバイスにより、マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットに基づいて転送セットを生成するステップと、
前記デバイスにより、前記転送セットに基づいてターゲット較正セットを生成するステップと、
前記デバイスにより、前記ターゲット較正セットに基づいて転送された較正モデルを生成するステップと、
前記デバイスにより、前記転送された較正モデルをターゲット機器に提供するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記ターゲットセットは、前記マスター較正物の選択されたセットおよび前記ターゲット較正物の選択されたセットの両方に関連したサンプルに対応したスペクトルを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲット較正セットは、前記ターゲット機器に関連したスペクトルのセットを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記転送された較正モデルは、前記ターゲット機器により得られた測定値を較正するために使用されるモデルを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記転送された較正モデルを生成するステップは、
前記ターゲット較正セットにサポートベクトル回帰(SVR)モデリング技術を適用するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲット較正セットを生成するステップは、
前記転送セットに基づいて転送行列を生成するステップと、
前記転送行列を増強されたマスター較正セットに適用して、前記ターゲット較正セットを生成するステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
特定のサンプルについて、高解像度スペクトルを含むマスター較正セットを受信するステップと、
前記高解像度スペクトルの1つまたは複数のデータポイントに基づいて1つまたは複数のレプリカを生成するステップと、
前記1つまたは複数のレプリカに基づいて前記増強されたマスター較正セットを生成するステップと、
を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
デバイスであって、
1つまたは複数のメモリと、
前記1つまたは複数のメモリに通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサと、を備え、前記1つまたは複数のプロセッサは、
マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットに基づいて転送セットを生成し、
前記転送セットに基づいてターゲット較正セットを生成し、
前記ターゲット較正セットに基づいて転送された較正モデルを生成し、
前記転送された較正モデルを提供するように構成される、
デバイス。
【請求項9】
前記ターゲットセットは、前記マスター較正物の選択されたセットおよび前記ターゲット較正物の選択されたセットの両方に関連したサンプルに対応したスペクトルを含む請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ターゲット較正セットは、ターゲット機器に関連したスペクトルのセットを含む請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記転送された較正モデルは、ターゲット機器により得られた測定値を較正するために使用されるモデルを含む請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
前記転送された較正モデルを生成するとき、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記ターゲット較正セットにサポートベクトル回帰(SVR)モデリング技術を適用するように構成される請求項8に記載のデバイス。
【請求項13】
前記ターゲット較正セットを生成するとき、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記転送セットに基づいて転送行列を生成し、
前記転送行列を増強されたマスター較正セットに適用して、前記ターゲット較正セットを生成するように構成される請求項8に記載のデバイス。
【請求項14】
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、
特定のサンプルについて、高解像度スペクトルを含むマスター較正セットを受信し、
前記高解像度スペクトルの1つまたは複数のデータポイントに基づいて1つまたは複数のレプリカを生成するステップと、
前記1つまたは複数のレプリカに基づいて前記増強されたマスター較正セットを生成するように構成される請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合に、前記1つまたは複数のプロセッサに、
マスター較正物の選択されたセットおよびターゲット較正物の選択されたセットに基づいて転送セットを生成させ、
前記転送セットに基づいてターゲット較正セットを生成させ、
前記ターゲット較正セットに基づいて転送された較正モデルを生成させ、
前記転送された較正モデルを提供させる、
1つまたは複数の命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記ターゲットセットは、前記マスター較正物の選択されたセットおよび前記ターゲット較正物の選択されたセットの両方に関連したサンプルに対応したスペクトルを含む請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記ターゲット較正セットは、ターゲット機器に関連したスペクトルのセットを含む請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記転送された較正モデルは、ターゲット機器により得られた測定値を較正するために使用されるモデルを含む請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記転送された較正モデルを生成するための1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記ターゲット較正セットにサポートベクトル回帰(SVR)モデリング技術を適用させる、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記ターゲット較正セットを生成するための1つまたは複数の命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記転送セットに基づいて転送行列を生成させ、
前記転送行列を増強されたマスター較正セットに適用して、前記ターゲット較正セットを生成させる、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【外国語明細書】
2021047201000001.pdf