(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021047247
(43)【公開日】20210325
(54)【発明の名称】基板処理方法および基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/40 20060101AFI20210226BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20210226BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20210226BHJP
【FI】
   !G03F7/40 511
   !G03F7/20 501
   !G03F7/20 521
   !H01L21/30 502D
   !H01L21/30 570
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】2019168735
(22)【出願日】20190917
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝浦三丁目1番21号
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小松 立
【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号 東芝メモリ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】本川 剛治
【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号 東芝メモリ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 典子
【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号 東芝メモリ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】桜井 秀昭
【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号 東芝メモリ株式会社内
【テーマコード(参考)】
2H196
2H197
5F146
【Fターム(参考)】
2H196AA25
2H196HA31
2H196HA36
2H197CA09
2H197HA03
2H197JA15
2H197JA22
5F146AA28
5F146AA32
(57)【要約】
【課題】パターンのLERを低減すること。
【解決手段】実施形態の基板処理方法は、基板上に基板とは異なる材料によってパターンを形成し、パターンに液体を供給し、液体が供給されたパターンに、液体を解離させる波長よりも長い波長の光を照射し、液体は、水、または炭酸水である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に前記基板とは異なる材料によってパターンを形成し、
前記パターンに液体を供給し、
前記液体が供給された前記パターンに、前記液体を解離させる波長よりも長い波長の光を照射し、
前記液体は、水、または炭酸水である、
基板処理方法。
【請求項2】
基板上に前記基板とは異なる材料によってパターンを形成し、
前記パターンに液体を供給し、
前記パターン上から前記液体を除去し、
前記液体が除去された前記パターンに、前記液体を解離させる波長よりも長い波長の光を照射する、
基板処理方法。
【請求項3】
前記パターンの材料はレジストである、
請求項1または請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記パターンに前記液体を供給するときは、前記パターンを構成する材料内に前記液体を含浸させる、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項5】
パターンを有し、前記パターンとは異なる材料から構成される基板に液体を供給する第1の処理室と、
前記液体が供給された前記基板の前記パターンに、前記液体を解離させる波長よりも長い波長の光を照射する第2の処理室と、
前記液体が供給された前記基板を乾燥させる第3の処理室と、を備え、
前記液体は、水、または炭酸水である、
基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、基板処理方法および基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造工程の様々な局面において、種々の材料を用いてパターンが形成される。このようなパターンが有するLER(Line Edge Roughness)を低減することが望ましい。LERはパターンの延伸方向の粗度である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−168789号公報
【特許文献2】特開2009−280432号公報
【特許文献3】特開2016−171189号公報
【特許文献4】特開2018−120967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1つの実施形態は、パターンのLERを低減することができる基板処理方法および基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の基板処理方法は、基板上に前記基板とは異なる材料によってパターンを形成し、前記パターンに液体を供給し、前記液体が供給された前記パターンに、前記液体を解離させる波長よりも長い波長の光を照射し、前記液体は、水、または炭酸水である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、実施形態にかかる基板処理装置の構成の一例を模式的に示す横方向断面図である。
【図2】図2は、実施形態にかかる光照射ユニットの構成の一例を模式的に示す縦方向断面図である。
【図3】図3は、実施形態にかかるレジストパターンの凸部を、近接場光を利用して除去するメカニズムを模式的に示す図である。
【図4】図4は、実施形態にかかるテンプレートの構成の一例を示す模式図である。
【図5】図5は、実施形態にかかる基板処理方法の手順の一例を示すフロー図である。
【図6】図6は、実施形態の変形例にかかる基板処理方法の手順の一例を示すフロー図である。
【図7】図7は、実施例1及び比較例にかかるレジスト膜の表面粗さをRMSで示すグラフである。
【図8】図8は、実施例2及び比較例にかかるレジスト膜の表面粗さをRMSで示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0008】
[実施形態]
半導体を製造するにあたって、微細なレジストパターンが形成される場合がある。その一例としては、インプリント処理に用いられるテンプレートの製造がある。インプリント処理では、テンプレートに形成された微細なパターンをウェハ上のレジスト膜に転写し、これをマスクとしてウェハを加工することで微細なパターンが得られる。このようなテンプレートを製造するには、石英等の基板に例えば電子線描画等によりレジストパターンを形成し、これをマスクとして基板を加工する。
【0009】
テンプレート製造時のような微細なレジストパターンにおいては、レジストパターン表面の凹凸による微細なナノレベル程度の粗度がその後の工程に悪影響を及ぼす場合がある。例えば、レジストパターンの延伸方向の粗度であるLER(Line Edge Roughness)の悪化により、隣り合うパターン同士が繋がってしまったり、パターンが途切れてしまったりすることがある。これが、例えば半導体装置の配線パターンに転写されれば、ショート不良や断線によるオープン不良となる。
【0010】
ここで、石英部材等が有するナノレベルの粗度を低減するため、近接場光を用いた技術が知られている。
【0011】
近接場光は、光の波長よりも小さい構造物に対して光を照射した場合に、その構造物の周りに局在的に生じる光である。近接場光は、構造物近傍において入射光よりも高いエネルギを持ち、その強度は構造物表面からの距離に応じて指数関数的に減少する。その性質を利用し、石英部材等の凸部に近接場光を発生させ、そのエネルギで凸部近傍の反応性物質を活性化させ、化学反応により凸部を除去して平坦化を図る。反応性物質としては、酸素ガス、塩素系ガス、塩素等の溶解液、次亜塩素酸水、過酸化水素水、ヨウ化カリウムとヨウ素との水溶液、極性基とハロゲンとの極性溶液等が用いられる。
【0012】
実施形態は、反応性の低い純水等の水を用いた近接場光によるレジストパターンの平坦化技術に関する。以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。
【0013】
(基板処理装置の構成例)
図1は、実施形態にかかる基板処理装置1の構成の一例を模式的に示す横方向断面図である。基板処理装置1は、例えば近接場光を用いてレジストパターンのLERを低減する処理を行う装置として構成されている。レジストパターンと反応させる液体としては水を用いることができる。基板処理装置1においては、レジストパターン等への汚染を抑制するため、より純度の高い純水または超純水等を用いることが好ましい。基板処理装置1で用いられる純水は、例えば二酸化炭素が微量添加されることで、23℃での比抵抗値が0.1MΩcm以上1.0MΩcm以下を示すように調整された純水(炭酸水)であってもよい。
【0014】
図1に示すように、基板処理装置1は、カセットユニット10、搬送ユニット20、アライメントユニット30、純水供給ユニット40、光照射ユニット50、及び乾燥ユニット60を備える。カセットユニット10と、アライメントユニット30、純水供給ユニット40、光照射ユニット50、及び乾燥ユニット60とは、搬送ユニット20を挟んで両側に設けられている。
【0015】
搬入出部としてのカセットユニット10は、例えば石英等の基板が入った収納容器11が載置され、載置された収納容器11と基板処理装置1との間で基板の搬入出が可能に構成される。なお、収納容器11に収納される基板には、微細なレジストパターンが形成されている。
【0016】
搬送室としての搬送ユニット20は、基板処理装置1が備える各ユニット間で基板を搬送することが可能に構成される。搬送ユニット20内には、搬送アーム23を有する搬送ロボット22が設置されている。搬送ロボット22は、搬送ユニット20内を縦断するレール21に据え付けられ、搬送ユニット20内を縦断することが可能に構成される。これにより、搬送ロボット22は、各ユニット位置に移動して、搬送アーム23により各ユニットに対する基板の搬入出を行うことができる。
【0017】
また、搬送ユニット20の純水供給ユニット40、光照射ユニット50、及び乾燥ユニット60に対応する位置の床にはトレイ24が設けられている。トレイ24には、搬送ユニット20外へと連通する排管25が接続されている。後述するように、これらの純水供給ユニット40、光照射ユニット50、及び乾燥ユニット60間は、純水が供給された基板の搬送経路となっている。このため、基板からこぼれた純水が基板処理装置1外に素早く排出される構成となっている。
【0018】
搬送ユニット20は、トレイ24及び排管25に替えて、あるいは加えて、搬送アーム23下方に、排液チューブに接続された受け皿を備えていてもよい。
【0019】
搬送ユニット20は、搬送中の基板から純水がこぼれることによる基板の乾燥を抑制するため、搬送中の基板に純水を供給する機構を備えていてもよい。
【0020】
アライメント室としてのアライメントユニット30は基板の位置合わせが可能に構成される。アライメントユニット30は、基板が載置されるステージ31を備える。ステージ31は縦横、つまり、X方向、及びX方向とステージ31平面において直交するY方向に駆動可能に構成される。
【0021】
また、アライメントユニット30には、アライメントユニット30の上下方向にレーザ光等を照射する図示しない照射装置が設けられている。基板を載置したステージ31が、照射装置からのレーザ光を横切ることで生じる基板からの反射光等に基づき、基板の外縁部を特定してアライメントをすることができる。
【0022】
第1の処理室としての純水供給ユニット40は、基板に形成されたレジストパターンに純水を供給することが可能に構成される。純水供給ユニット40は、基板が載置されるホットプレート41と、ホットプレート41上に載置された基板に純水を供給可能なノズル42とを備える。
【0023】
ホットプレート41は、基板の温度を例えば25℃以上80℃以下に調整可能である。ノズル42は純水を供給可能な図示しない供給管の一端に接続されている。供給管の他端は例えば純水が貯留された図示しないタンクに接続される。タンクは、例えば基板処理装置1外に設置される。例えば、供給管およびタンクにヒータが設置され、基板に供給される純水の温度を調整可能に構成されていてもよい。
【0024】
純水供給ユニット40は、ノズル42の代わりに純水が貯留された浸漬槽を備えていてもよい。純水供給ユニット40内に搬入された基板は浸漬槽に浸漬された後、上述のホットプレート41に載置されて適温に調整される。
【0025】
上記いずれかの構成により、レジストパターンが形成された基板には、表面張力で基板の全面に純水が盛り上がった状態となるまで純水が供給される。このような基板の状態を液盛り状態とも言うことがある。
【0026】
液盛り状態となった基板は、上述の搬送ユニット20を経て光照射ユニット50へと搬送される。純水供給ユニット40または搬送ユニット20は、液盛り状態となった基板を搬送する際、基板の純水供給面に対向する側にダミー基板等のような構成を配置する機構を有していてもよい。液盛り状態の純水が基板とそれに対向する構成とに挟まれた状態となることで、基板から純水がこぼれ落ちてしまうのを抑制することができる。またこれにより、搬送時の基板の乾燥も抑制することができる。
【0027】
第2の処理室としての光照射ユニット50は、純水が供給された基板に光を照射することが可能に構成されている。また、光照射ユニット50は、ポンプ58を備え、光照射ユニット50内の圧力が調整可能に構成される。これらの構成の詳細については後述する。
【0028】
光照射ユニット50は、基板が載置されるステージ51を備える。ステージ51の周囲には、基板からこぼれた純水を排出する排出路54がステージ51を中心として放射状に設けられている。排出路54には、光照射ユニット50外へと連通する排管55が接続されている。
【0029】
第3の処理室としての乾燥ユニット60は、純水が供給された基板を乾燥することが可能に構成されている。乾燥ユニット60は、基板を固定するチャック62を有するスピナ61を備える。スピナ61上に載置され、チャック62により固定された基板は、スピナ61が高速回転することで回転乾燥される。基板SBから飛散した純水は、乾燥ユニット60が備える回収機構(不図示)によって回収される。
【0030】
乾燥ユニット60は、回転乾燥に替えて、あるいは加えて、基板にドライエア等の気体を吹き付ける機構を備えていてもよい。
【0031】
なお、純水供給ユニット40のホットプレート41及び光照射ユニット50のステージ51の少なくともいずれかにおいても基板を固定するチャックが設けられていてもよい。
【0032】
制御部70は、基板処理装置1の各部を制御する。すなわち、制御部70は、搬送ユニット20の搬送ロボット22及び搬送アーム23を制御して、各ユニット間で基板の搬送を行わせる。また、制御部70は、アライメントユニット30のステージ31及び照射装置を制御して基板のアライメントをさせる。また、制御部70は、純水供給ユニット40のホットプレート41及びノズル42を制御して、基板の温度を調整させつつ基板に純水を供給させる。また、制御部70は、光照射ユニット50の各部を制御して、光照射ユニット50内の圧力を調整させつつ基板に光を照射させる。また、制御部70は、乾燥ユニット60のスピナ61及びチャック62を制御して、スピナ61上の基板をチャック62で固定させつつスピナ61を回転させて基板を乾燥させる。
【0033】
(光照射ユニットの構成例)
次に、図2を用いて、基板処理装置1の光照射ユニット50の詳細の構成例について説明する。図2は、実施形態にかかる光照射ユニット50の構成の一例を模式的に示す縦方向断面図である。
【0034】
図2に示すように、光照射ユニット50は、光照射ユニット50内の圧力調整が可能な密閉容器として構成される。光照射ユニット50の一方の側壁にはバルブ57が設けられたガス供給管56が接続されている。光照射ユニット50の他方の側壁には、バタフライバルブ59等を介してポンプ58が接続され、光照射ユニット50内の雰囲気を排気することが可能である。
【0035】
ガス供給管56には、ニードルバルブやマスフローコントローラ等の流量調整装置が設けられていてもよい。ガス供給管56の他端には図示しないガスボンベが接続され、所定のガスを光照射ユニット50内に供給可能である。
【0036】
所定のガスとしては、後述する照明装置53から照射される光の波長よりも短い波長の光でなければ解離しないガスであることが好ましい。すなわち、照明装置53から照射される光のエネルギによって解離しないガスであることが好ましい。具体的には、所定のガスとして、例えば酸素、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、及び酸化窒素等を用いることができる。
【0037】
光照射ユニット50内に供給するガスの供給量と、バタフライバルブ59によりポンプ58の排気量とを調整することで、光照射ユニット50内の圧力を調整することができる。光照射ユニット50内の圧力は、例えば数パスカル〜数十パスカル程度とすることが好ましい。
【0038】
光照射ユニット50内の中央部には、基板SBが載置されるステージ51が配置されている。ステージ51は、純水供給ユニット40のホットプレート41と同様に、基板SBの温度を例えば25℃以上80℃以下に調整可能に構成されていてもよい。
【0039】
光照射ユニット50上面のステージ51に対向する位置には窓52が配置されている。光照射ユニット50の外部であって窓52の上方には、例えばLED等の照射部としての照明装置53が配置されている。照明装置53が発する光LTは白色光またはレーザ光とすることができる。レーザ光の波長は、例えば純水のO−H結合を解離させる波長である258nmよりも長波長の光であることが好ましい。つまり、照明装置53は、純水を解離させない波長の光LTを照射することが好ましい。
【0040】
照明装置53からの光LTは、光照射ユニット50上面の窓52を透過し、ステージ51上に載置された基板SBに照射される。ここで、照明装置53からの光LTとして例えば白色光を用いた場合、照度は、例えば50cmの距離において、15000ルクス以上、好ましくは22500ルクス以上であって、例えば30000ルクスとすることができる。またこのとき、図示しないフレネルレンズ等を用いて照度を上げてもよい。
【0041】
光照射ユニット50は、光照射ユニット50上面の窓52及び照明装置53に替えて、あるいは加えて、ステージ51側に照明装置を備えていてもよい。テンプレートに用いられる石英等の基板SBは透明であるので、レジストパターンが設けられた側の裏面から光を照射することも可能である。
【0042】
上記構成により、基板SBに形成されたレジストパターンの凸部に近接場光が生じ、レジストパターンのLERが低減される。詳細については後述する。
【0043】
光照射ユニット50の床は、例えばステージ51が配置される中央部分が最も高く、光照射ユニット50の側壁側へ向かって低くなっていく傾斜を備えている。このように傾斜した光照射ユニット50の床には、例えば基板SBからこぼれた純水DIWを排出する排出路54が設けられている。排出路54は、光照射ユニット50外へと連通する排管55と接続されている。
【0044】
これにより、例えば基板SBから純水DIWが光照射ユニット50内にこぼれても、光照射ユニット50内から純水DIWを素早く輩出することができ、光照射ユニット50内の圧力を一定に保つことができる。
【0045】
制御部70は、光照射ユニット50の各部を制御する。すなわち、制御部70はガス供給管56に設けられたバルブ57を制御して、光照射ユニット50内に所定のガスを供給させる。また、制御部70はポンプ58及びバタフライバルブ59を制御して、光照射ユニット50内の雰囲気を排気させる。また、制御部70は照明装置53を制御して、ステージ51に載置された基板に光LTを照射させる。
【0046】
(メカニズム)
次に、図3を用いて、近接場光を用いてレジストパターンRPのLERを低減する際のメカニズムについて説明する。図3は、実施形態にかかるレジストパターンRPの凸部を、近接場光を利用して除去するメカニズムを模式的に示す図である。
【0047】
図3に示すレジストパターンRPは、例えば石英等の基板SB上に電子線描画を用いて形成されたものである。レジストパターンRPは、レジスト材や電子線描画に起因するナノレベルの微細な凹凸を有している。
【0048】
ここで、レジストパターンRPは、ラインアンドスペース等の線状のパターンでもよく、ドットパターンや穴を有するパターン等でもよい。ドットパターンにおけるLERは、パターンの延伸方向である外周方向の粗度、つまり、ドットの側壁の粗度と定義される。穴を有するパターンにおけるLERは、パターンの延伸方向である穴の内周方向の粗度、つまり、穴の内壁の粗度と定義される。
【0049】
図3(a)に示すように、純水供給ユニット40において、上記のようなレジストパターンRPが形成された基板SBに純水を供給する。そして、基板SBに供給した純水を液盛り状態としたまま、基板SBをホットプレート41上に所定温度で所定時間保持する。このときの温度は例えば80℃程度とすることができる。また、保持時間を15分以上180分以下であって、例えば30分とすることができる。
【0050】
後述する近接場光を用いたレジストパターンRPの凸部の除去に際しては、レジストパターンRPの外側に存在する純水だけでなく、レジストパターンRPの内部に含浸した純水によっても反応が進行することが判っている。上記のように、基板SBに純水を液盛りした状態にて所定温度で所定時間保持することで、レジストパターンRP内部への純水の含浸を促進させることができる。
【0051】
図3(b)に示すように、光照射ユニット50において、純水を液盛り状態とした基板SB上に光LTを照射する。基板SBへの光LTの照射時間は15分以上180分以下であって、例えば30分とすることができる。
【0052】
これにより、レジストパターンRPの微細な凸部に近接場光NFLが発生する。そして、近接場光NFLのエネルギにより、レジストパターンRPの凸部の近傍に存在する純水の水分子を以下のように解離させる。レジストパターンRPの凸部近傍の水分子には、レジストパターンRP内部に含浸した水分子も含まれる。
【0053】
O→OH+O
【0054】
上記のように解離した活性種のうち、主にOHがレジストパターンRPの凸部を構成するレジスト材と化学反応を起こす。上述のように、近接場光は、凸部からの距離に応じて急速に減衰する。このため、主にレジストパターンRPの凸部が選択的に除去される。
【0055】
図3(c)に示すように、凸部が除去されてLERが低減されたレジストパターンRPが得られる。
【0056】
なお、上記のように、減圧下にて所定のガスの雰囲気中で上記処理を行うことで、近接場光のエネルギを利用した光化学反応が促進される。具体的には、不活性ガスである窒素の分圧を大気中における分圧よりも下げ、より活性な酸素の分圧を上げることで、光化学反応が促進されると考えられる。加えて、基板SBが載置されるステージ51を温度調整可能に構成し、基板SBの温度を例えば80℃程度に保持することで、よりいっそう純水とレジスト材との化学反応を促進することができる。
【0057】
その後、側壁が平滑化され、LERが改善されたレジストパターンRPをマスクに基板SBをエッチング加工する。これにより、微細パターンを有するテンプレートが得られる。
【0058】
図4は、実施形態にかかるテンプレートTMの構成の一例を示す模式図である。図4(a)はテンプレートTMの縦方向断面図であり、図4(b)はテンプレートTMの平面図である。
【0059】
図4に示すように、テンプレートTMは、表面にメサ部MSを有し、裏面にザグリCBを有する基板SBを備える。基板SBのメサ部MS及びザグリCBは、上述のレジストパターンRP等が形成される前に、機械加工等により形成されたものである。
【0060】
メサ部MS上には、上述のレジストパターンRPをマスクに形成された微細パターンPTが配置されている。微細パターンPTは、レジストパターンRPのLERが踏襲され、比較的平滑な側壁を有する低LERのパターンである。一例として、微細パターンPTは、例えばハーフピッチで十数nmのパターンを有し、LERが3σで数nm以下である。
【0061】
(基板処理方法)
次に、図5を用いて、基板処理装置1における基板処理方法について説明する。図5は、実施形態にかかる基板処理方法の手順の一例を示すフロー図である。
【0062】
図5に示すように、アライメントユニット30で基板SBがアライメントされる(ステップS101)。
【0063】
より具体的には、レジストパターンRPが形成された基板SBは収納容器11に収納され、収納容器11はカセットユニット10に載置される。搬送ユニット20の搬送アーム23が収納容器11内の基板SBをピックアップし、アライメントユニット30内のステージ31に載置する。
【0064】
アライメントユニット30内では、照射装置がレーザ光を発した状態で、基板SBが載置されたステージ31が縦横に動くことで、レーザ光が基板SBにより反射されるなどして基板SBの外縁部が検出される。制御部70は、検出された基板SBの外縁部の位置情報に基づき、基板SBが所定位置となるようステージ31位置を調整する。これにより、再び搬送アーム23にピックアップされた基板SBは、純水供給ユニット40、光照射ユニット50、及び乾燥ユニット60の各ユニット内の正しい位置に搬送されることができる。
【0065】
次に、純水供給ユニット40で基板SBに純水が塗布される(ステップS102)。
【0066】
より具体的には、搬送ユニット20の搬送アーム23が、アライメントユニット30内の基板SBをピックアップし、純水供給ユニット30のホットプレート41に載置する。そして、ホットプレート41により所定温度に調整された基板SB上に、ノズル42から純水が供給される。これにより、基板SBは液盛り状態となる。
【0067】
その後、基板SBはホットプレート41上に所定温度で所定時間保持される(ステップS103)。この間、基板SBに形成されたレジストパターンRPへの純水の含浸が進行するものと考えられる。
【0068】
次に、光照射ユニット50で基板SBに所定時間、光LTが照射される(ステップS104)。
【0069】
より具体的には、搬送ユニット20の搬送アーム23が、純水供給ユニット40内の基板SBをピックアップし、光照射ユニット50のステージ51に載置する。このとき、純水が液盛り状態となった基板SBから純水がこぼれても、搬送ユニット20内の床に設置されたトレイ24及び排管25により、こぼれた純水は速やかに基板処理装置1外へと排出される。また、光照射ユニット50内にこぼれた純水は、排出路54及び排管55により速やかに基板処理装置1外へと排出される。
【0070】
光照射ユニット50では、ポンプ58が作動して光照射ユニット50内が減圧とされ、また、ガス供給管56のバルブ57が開いて光照射ユニット50内に所定のガスが供給される。さらに、このときのガスの供給量およびバタフライバルブの開度をそれぞれ調整することで、光照射ユニット50内が所定の圧力に調整される。
【0071】
この状態で、照明装置53から光LTが照射される。照明装置53からの光LTは、光照射ユニット50の窓52を透過してステージ51上の基板SBに照射される。
【0072】
これにより、近接場光のエネルギで解離したOHとの化学反応によって、基板SB上のレジストパターンRPの凸部が除去される。このとき、ステージ51に温調機能を持たせることにより基板SBの温度を所定温度に保つようにしてもよい。
【0073】
所定時間が経過したら、照明装置53による光LTの照射を終了する。そして、ガス供給管56のバルブ57を閉じ、また、ポンプ58を停止させる。
【0074】
次に、乾燥ユニット60で基板SBが回転乾燥される(ステップS105)。
【0075】
より具体的には、搬送ユニット20の搬送アーム23が、光照射ユニット50内の基板SBをピックアップし、乾燥ユニット60のスピナ61に載置する。このとき、純水が液盛り状態となった基板SBから純水がこぼれても、搬送ユニット20内の床に設置されたトレイ24及び排管25により、こぼれた純水は速やかに基板処理装置1外へと排出される。
【0076】
スピナ61に載置された基板SBはチャック62により固定される。この状態で、スピナ61が高速回転し、基板SB上の純水が遠心力によって飛散することにより、基板SBが回転乾燥される。
【0077】
以上により、実施形態の基板処理装置1における基板処理が終了する。その後、基板SBを減圧下に置き、所定温度で保持することで、より確実に基板SBの乾燥を行ってもよい。これにより、例えばレジストパターンRPの内部に含浸していた純水も除去することができる。
【0078】
(比較例)
比較例の基板処理方法においては、レジストパターンのLER改善のため、電子線描画の性能向上を図ったり、レジスト材の改善を図ったりすることで対応している。しかしながら、例えばナノオーダのパターンを有するレジストパターンに対しては、これらの改善策には限界がある。
【0079】
上述のように、近接場光のエネルギを利用した化学反応により、所定の部材の凸部を除去する技術が知られている。その場合、ハロゲン系ガスや塩素等の溶解液等を反応性物質として用いて平滑化させたい部材と反応させる。しかし、電子線描画等により形成された微細なレジストパターンにこのような技術を適用すると、凸部以外の部分にも反応性物質による影響が及び、パターンサイズの変化等、レジストパターン自体にダメージを与えてしまう場合がある。
【0080】
実施形態の基板処理方法によれば、レジストパターンRPに対して純水を用いて化学反応を起こさせる。レジスト材と純水とは、そのままでは化学反応を起こさない。つまり、純水はレジスト材との反応性を有さず、または、極めて低い反応性しか有さない。このような液体を用いることで、レジストパターンRPの凸部を選択的に除去することができる。よって、レジストパターンRPの側壁を平滑化してLERを改善することができる。
【0081】
実施形態の基板処理方法によれば、純水を供給して液盛り状態とした基板SBを所定温度で所定時間保持する。これにより、基板SB上のレジストパターンRPへの純水の含浸を促進させることができる。レジストパターンRPの内部に含浸した純水は、近接場光を用いたレジスト材との化学反応に寄与し、レジストパターンRPの凸部の除去をよりいっそう促進させることができる。
【0082】
実施形態の基板処理方法によれば、基板SBに対して減圧下で光LTを照射する。これにより、大気中よりも窒素の分圧が下がり、相対的に酸素の分圧が高まる。このような雰囲気で光LTを照射することで、近接場光による化学反応を促進させることができる。
【0083】
実施形態の基板処理装置1によれば、純水を供給して液盛り状態とした基板SBを所定温度で所定時間保持可能な純水供給ユニット40を備える。これにより、レジストパターンRPへの純水の含浸を促進させることができる。
【0084】
実施形態の基板処理装置1によれば、純水を供給した基板SBに減圧下で光を照射する光照射ユニット50を備える。これにより、光照射ユニット50中の窒素の分圧を下げて、近接場光によるレジスト材とOHとの化学反応を促進させることができる。
【0085】
実施形態の基板処理装置1によれば、光照射ユニット50は排出路54及び排管55を備える。これにより、光照射ユニット50内にこぼれた純水を速やかに排出し、光照射ユニット50内の圧力を一定に保つことができる。
【0086】
実施形態の基板処理装置1によれば、搬送ユニット20はトレイ24及び排管25を備える。これにより、純水が液盛りされた基板SBの搬送時、基板SBからこぼれた純水を基板処理装置1外へと速やかに排出することができる。
【0087】
実施形態のテンプレートTMによれば、純水から解離したOHとレジスト材との化学反応により凸部が除去され、LERが改善されたレジストパターンRPをマスクに形成された微細パターンPTを有する。これにより、低LERの微細パターンPTが得られる。また、このような微細パターンPTが、半導体基板等のウェハ上のレジスト膜に更に転写されることで、ウェハを所望の精度で加工することができる。
【0088】
(変形例)
次に、図6を用いて、実施形態の変形例の基板処理方法について説明する。変形例の基板処理方法では、光LTの照射を行う際、基板SBを液盛り状態としない点が、上述の実施形態とは異なる。変形例の基板処理方法も、上述の実施形態の基板処理装置1にて実施される。
【0089】
図6は、実施形態の変形例にかかる基板処理方法の手順の一例を示すフロー図である。図6に示すように、ステップS201〜S203までの処理は、上述の実施形態の図5におけるステップS101〜S103の処理と同様に実施される。
【0090】
ステップS203において、液盛り状態の基板SBを所定温度で所定時間保持した後、乾燥ユニット60で基板SBが回転乾燥される(ステップS204)。
【0091】
より具体的には、搬送ユニット20の搬送アーム23が、純水供給ユニット40内の基板SBをピックアップし、乾燥ユニット60のスピナ61に載置する。スピナ61に載置された基板SBはチャック62により固定される。この状態で、スピナ61が高速回転し、基板SB上の純水が遠心力によって飛散することにより、基板SBが回転乾燥される。
【0092】
次に、光照射ユニット50で基板SBに所定時間、光LTが照射される(ステップS205)。
【0093】
より具体的には、搬送ユニット20の搬送アーム23が、乾燥ユニット60内の基板SBをピックアップし、光照射ユニット50のステージ51に載置する。ポンプ58により光照射ユニット50内を減圧とし、ガス供給管56のバルブ57を開いて所定ガスを供給する。照明装置53からステージ51上の基板SBに光LTを照射する。
【0094】
ここで、乾燥ユニット60にて回転乾燥された基板SB表面は純水が除去された状態である。しかし、基板SB上のレジストパターンRPの内部には含浸した純水が残っている。したがって、基板SBが液盛り状態となっていなくとも、レジストパターンRP内の純水が近接場光によりOHを解離させ、このOHと凸部のレジスト材との間で化学反応が進行する。これにより、レジストパターンRPの凸部が除去され、レジストパターンRPのLERを低減することができる。
【0095】
所定時間が経過したら、照明装置53による光LTの照射を終了し、ガス供給管56のバルブ57を閉じ、また、ポンプ58を停止させる。
【0096】
以上により、実施形態の変形例の基板処理が終了する。その後、基板SBを減圧下に置き、所定温度で保持することで、追加乾燥を行ってもよい。
【0097】
変形例の基板処理方法によれば、上述の実施形態と同様の効果を奏する。
【0098】
変形例の基板処理装置1によれば、純水供給ユニット40での基板SBへの純水供給後、基板SBを乾燥ユニット60に搬送して回転乾燥させる。そして、さらに、乾燥ユニット60の基板SBを光照射ユニット50へと搬送して光照射を行う。これにより、液盛り状態での基板SBの搬送区間が短くなる。よって、基板SBからの純水こぼれを抑制し、基板処理装置1内をクリーンに保つことができる。また、基板SBのハンドリングが容易となる。
【0099】
なお、上述の実施形態等では、解離した活性種のうちOHが、レジスト材との化学反応に寄与することとしたが、これに限られない。解離した活性種のうちOが、レジスト材との化学反応に寄与していてもよい。
【0100】
また、上述の実施形態等では、石英等の基板SB上に形成されたレジストパターンRPのLERを改善することとしたが、これに限られない。例えば、半導体基板等のウェハ上に形成されたレジストパターン、その他の部材から構成されるパターンのLERを改善してもよい。このとき、基板として、上述の石英基板の他、シリコン基板やサファイア基板も用いることができる。
【0101】
また、上述の実施形態等では、純水を解離させてレジストパターンRPの凸部と化学反応を起こさせることとしたが、これに限られない。平滑化の対象となる部材と、通常状態において化学反応を起こすことのない液体であれば、純水以外の液体を用いてもよい。反応性の低い液体を用いることで、部材の凸部を選択的に除去してLERを低減することができる。
【0102】
ここで、平滑化の対象となる部材がレジストパターン等の樹脂材であるような場合、樹脂材の自由体積よりも小さい分子サイズの液体であることが好ましい。自由体積は、分子レベルで絶えず動いている樹脂材の間隙が最大限広がったときの体積と定義される。つまり、樹脂材の間隙に含浸可能な分子サイズの液体であることが好ましい。これにより、近接場光のエネルギにより解離した液体と樹脂材との化学反応が促進される。
【0103】
[実施例]
次に、図7及び図8を用いて実施例について説明する。
【0104】
(実施例1)
石英基板上にクロム膜を形成し、クロム膜上に厚さ500nmのレジスト膜を形成してサンプルを作製した。レジスト膜はパターン等を有さないベタ膜とした。作製したサンプルを、上述の実施形態の基板処理装置1と同様の構成を有する装置にて処理した。
【0105】
1つ目のサンプルには、上記装置で純水を供給して液盛り状態とし、30分、液盛り状態で保持した。その後、白色LEDを用いて30分、光照射を行った。このときの照度は、50cmの距離で30000ルクスとした。その後、回転乾燥によりサンプル上から純水を除去した。これを実施例1のサンプルとする。
【0106】
2つ目のサンプルには、光照射を行わないほかは、上述の実施例1のサンプルと同様の処理を行った。つまり、上記装置で純水を供給して液盛り状態とし、30分、液盛り状態で保持した。その後、回転乾燥によりサンプル上から純水を除去した。これを比較例のサンプルとする。
【0107】
3つ目のサンプルには、純水供給および光照射のいずれの処理も行わなかった。つまり、サンプル作製後の状態が保たれている。これをイニシャルとする。
【0108】
これらの3つのサンプルに対して、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)を用いて表面粗さを測定した。表面粗さを二乗平方根(RMS:Root Mean Square)で表した値を図7に示す。
【0109】
図7は、実施例1及び比較例にかかるレジスト膜の表面粗さをRMSで示すグラフである。グラフの横軸は各サンプルを表し、縦軸はRMS(nm)を示している。図7に示すように、イニシャルのRMSは1.56nmであり、比較例のRMSは1,54nmであり、実施例1のRMSは1.31nmであった。
【0110】
純水を塗布し、また、含浸させただけの比較例では、レジスト膜の表面粗さはイニシャルから殆ど変化していない。このことから、純水とレジスト材との間には有意味な化学反応は起こっていないことが判る。
【0111】
実施例1のサンプルでは、イニシャルに対して約0.25nmのRMS値の低減が認められた。このことから、純水が液盛り状態で光照射を行うことで、レジスト膜の表面粗さが改善されることが判った。
【0112】
(実施例2)
石英基板上にクロム膜を形成し、クロム膜上に厚さ500nmのレジスト膜を形成して上述と同様のサンプルを作製した。作製したサンプルを、上述の実施形態の基板処理装置1と同様の構成を有する装置にて処理した。
【0113】
1つのサンプルに、順番を変えて実施例1と同様の処理を行った。つまり、上記装置で純水を供給して液盛り状態とし、30分、液盛り状態で保持した。その後、回転乾燥によりサンプル上から純水を除去した。更にその後、白色LEDを用いて30分、光照射を行った。このときの照度は、50cmの距離で30000ルクスとした。これを実施例2のサンプルとする。
【0114】
実施例2のサンプルに対して、AFMを用いて表面粗さを測定した。表面粗さをRMSで表した値を図8に示す。
【0115】
図8は、実施例2及び比較例にかかるレジスト膜の表面粗さをRMSで示すグラフである。グラフの横軸は各サンプルを表し、縦軸はRMS(nm)を示している。イニシャル及び比較例のサンプルとしては、上述と同様のサンプルを用いた。図8に示すように、イニシャルのRMSは1.56nmであり、比較例のRMSは1,54nmであり、実施例2のRMSは1.34nmであった。
【0116】
実施例2のサンプルでは、イニシャルに対して約0.22nmのRMS値の低減が認められた。このことから、純水供給後に30府、液盛り状態でサンプルを保持することで、レジスト膜中に純水が含浸し、かつ、レジスト膜中の純水が、近接場光を利用したレジスト材との化学反応に寄与することが判った。
【0117】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0118】
1…基板処理装置、10…カセットユニット、20…搬送ユニット、24…トレイ、25…排管、30…アライメントユニット、40…純水供給ユニット、50…光照射ユニット、52…窓、53…照明装置、54…排出路、55…排管、56…ガス供給管、58…ポンプ、60…乾燥ユニット、70…制御部。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】