(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021048067
(43)【公開日】20210325
(54)【発明の名称】障害灯用制御装置および障害灯装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20210226BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20210226BHJP
   F21V 9/08 20180101ALI20210226BHJP
【FI】
   !F21S2/00 660
   !F21V23/00 113
   !F21V23/00 140
   !F21V9/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】2019170410
(22)【出願日】20190919
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】大下 達也
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康士
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】岡田 直樹
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】槙原 真一
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】門屋 直人
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】切川 和宏
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】難波 匠
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】池田 洸樹
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】小林 海斗
【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
【テーマコード(参考)】
3K014
3K243
【Fターム(参考)】
3K014AA00
3K243DA14
3K243DB01
(57)【要約】
【課題】 任意時に少人数で容易かつ安全に障害灯の点灯確認を行えるようにする。
【解決手段】 障害灯5と障害灯用制御装置1とを有し、障害灯用制御装置1は、外を望む外光窓が設けられた本体箱2と、本体箱2内に配設され、外光窓が暗くなると障害灯5を点灯させる自動点灯器と、外光窓を覆い、外から透過する光の量を調光可能な調光ガラス3と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外を望む外光窓が設けられた本体箱と、
前記本体箱内に配設され、前記外光窓が暗くなると障害灯を点灯させる自動点灯器と、
前記外光窓を覆い、外から透過する光の量を調光可能な調光ガラスと、
を備えることを特徴とする障害灯用制御装置。
【請求項2】
前記調光ガラスを遠隔で調光可能となっている、
ことを特徴とする請求項1に記載の障害灯用制御装置。
【請求項3】
障害灯と障害灯用制御装置とを有し、前記障害灯用制御装置は、
外を望む外光窓が設けられた本体箱と、
前記本体箱内に配設され、前記外光窓が暗くなると前記障害灯を点灯させる自動点灯器と、
前記外光窓を覆い、外から透過する光の量を調光可能な調光ガラスと、
を備えることを特徴とする障害灯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、夜間などに点灯する障害灯を制御する障害灯用制御装置と、この障害灯用制御装置と障害灯を有する障害灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、航空障害灯は、夜間に飛行する航空機に対して高層建築物や鉄塔、煙突などの障害物の存在、場所を知らせるために点灯する電灯であり、障害灯用制御装置(障害灯管制器)によって点灯制御される。すなわち、障害灯用制御装置は、外を望む外光窓が設けられた本体箱と、本体箱内に配設された自動点灯器とを備え、夜間などになって外光窓が暗くなると自動点灯器によって航空障害灯を点灯させるものである。
【0003】
このような航空障害灯は、定期的に点灯確認を行う必要があり、例えば、鉄塔上に設置された航空障害灯の場合、2カ月に1度の頻度で4名以上の作業班を組んで点灯確認作業を行っていた。具体的には、図4に示すように、昼間に作業責任者M2と監視員M3が鉄塔101の近くの地上で見守るなか、操作作業員M1が地上から20mほどの鉄塔部位に設置された障害灯用制御装置110まで登る。そして、操作作業員M1が障害灯用制御装置110の外光窓110aを塞いで暗くし、各航空障害灯102が点灯するか否かを鉄塔101から離れた場所にいる点灯確認員M4が目視確認するものである。ここで、図4中符号103は、障害灯用制御装置110と各航空障害灯102を接続する電線である。
【0004】
また、航空障害灯の異常状態を自動的に検出する航空障害灯確認装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この確認装置は、航空障害灯の発光レベルを検知する発光レベル検知手段と、航空障害灯に異常があることを表示動作する表示器と、発光レベル検知手段により検知した夜間における航空障害灯の発光レベルが所定値以下である場合に、表示器を表示動作させる制御部と、を備えるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−157150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来のようにして点灯確認作業を行う場合、4名以上の人員を確保しなければならず、人件費が嵩むばかりでなく、確保が困難で希望日に作業が行えない場合も生じ得る。また、操作作業員M1と作業責任者M2と監視員M3が山間部などを移動して鉄塔101まで行かなければならず、多大な労力と時間を要する。さらに、操作作業員M1が鉄塔101に登って障害灯用制御装置110の外光窓110aを塞がなければならないため、多大な労力を要するばかりでなく危険を伴う。
【0007】
また、特許文献1に記載の航空障害灯確認装置では、航空障害灯が点灯した際の発光レベルが異常であるか否かを確認できるだけであり、夜間に航空障害灯が点灯するか否かを任意時(昼間など)に確認できるものではない。
【0008】
そこでこの発明は、任意時に少人数で容易かつ安全に障害灯の点灯確認作業を行うことが可能な障害灯用制御装置および障害灯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、外を望む外光窓が設けられた本体箱と、前記本体箱内に配設され、前記外光窓が暗くなると障害灯を点灯させる自動点灯器と、前記外光窓を覆い、外から透過する光の量を調光可能な調光ガラスと、を備えることを特徴とする障害灯用制御装置である。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の障害灯用制御装置において、前記調光ガラスを遠隔で調光可能となっている、ことを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、障害灯と障害灯用制御装置とを有し、前記障害灯用制御装置は、外を望む外光窓が設けられた本体箱と、前記本体箱内に配設され、前記外光窓が暗くなると前記障害灯を点灯させる自動点灯器と、前記外光窓を覆い、外から透過する光の量を調光可能な調光ガラスと、を備えることを特徴とする障害灯装置である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1および請求項3の発明によれば、昼間などの任意時に、調光ガラスを暗く調光して外光窓を暗くさせると、自動点灯器によって障害灯が点灯される。つまり、調光ガラスを調光するだけで障害灯が点灯するか否かをいつでも確認できるため、山間部などを移動して鉄塔などに登って外光窓を塞いだりする必要がなく、任意時に少人数で容易かつ安全に障害灯の点灯確認作業を行うことが可能となる。
【0013】
請求項2の発明によれば、調光ガラスを遠隔で調光可能で、障害灯用制御装置から離れた場所から調光ガラスを調光して外光窓を暗くさせられるため、より少人数で容易かつ安全に障害灯の点灯確認作業を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の実施の形態に係る障害灯装置の点灯確認作業状況を示す図である。
【図2】図1の障害灯装置の障害灯用制御装置を示す正面図である。
【図3】図2の障害灯用制御装置の内部構成を示す図である。
【図4】従来の障害灯の点灯確認作業状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0016】
図1〜図3は、この発明の実施の形態を示し、図1は、この実施の形態に係る障害灯装置10の点灯確認作業状況を示す図である。この障害灯装置10は、夜間や雨天時など視界が悪い時に点灯する障害灯5を備えた装置・設備であり、主として、障害灯5と障害灯用制御装置1とを備える。ここで、この実施の形態では、障害灯5が、航空機に対して障害物の存在、場所を知らせるための航空障害灯(以下、「航空障害灯5」という)であり、障害物が鉄塔101であって鉄塔101に複数の航空障害灯5が設置されている場合について、主として説明する。
【0017】
障害灯用制御装置1は、電線51を介して各航空障害灯5と接続され、各航空障害灯5を点灯制御する装置であり、外光窓2aが調光ガラス3で覆われている点を除いて従来の障害灯用制御装置と同等の構成となっている。このため、同等の構成についての詳述は省略するが、概略次のような構成となっている。
【0018】
すなわち、直方体状の収容体である本体箱2と、この本体箱2内に配設された自動点灯器44とを備える。本体箱2の一側面には、図2に示すように、外を望む外光窓(外からの光を取り入れる開口)2aが設けられている。自動点灯器44は、光センサ(明暗センサ)と内部スイッチを備え、夜間などになって外光窓2aが暗くなるのを光センサで検知すると、内部スイッチをオンして各航空障害灯5を点灯させるものである。ここで、夜間などになって外光窓2aが暗くなると、本体箱2内も暗くなるため、自動点灯器44は、本体箱2内が暗くなるのを検知して各航空障害灯5を点灯させてもよい。
【0019】
そして、この実施の形態に係る障害灯用制御装置1は、本体箱2の外光窓2aを覆い、外から透過する光の量を調光可能な調光ガラス3が設けられている。この調光ガラス3は、外の光が外光窓2aを介して本体箱2内に透過する光量を調整することができるガラスであり、どのような構成の調光ガラスであってもよいが、この実施の形態では、液晶や機能性粒子、エマルジョン(乳剤)などと通常の透明ガラスとを組み合わせた、応答速度が速い調光ガラスが採用されている。
【0020】
また、この実施の形態では、外光窓2aに通常の透明ガラスが配設された従来の障害灯用制御装置に対して、本体箱2の内側から外光窓2aを覆うように調光ガラス3が配設されている。つまり、従来の障害灯用制御装置にそのまま調光ガラス3を配設することで、障害灯用制御装置1が構成されている。
【0021】
具体的には、図3に示すように、接地された調光ガラス3が自動点灯器44に対向して配設され、調光ガラス3は、自動点灯器44および航空障害灯5と同じ電源から受電するようになっている。すなわち、商用電源を受電する入力電源端子41からの第1の給電線41a、41bに電源ユニット31が接続され、さらに、リモートスイッチ32とジョイントボックス33を介して調光ガラス3が接続されている。これにより、自動点灯器44および航空障害灯5と同じ商用電源から調光ガラス3に給電される。
【0022】
ここで、電源ユニット31は、商用電源からの電力を調光ガラス3に適した電圧等に変換して給電する機器であり、リモートスイッチ32は、調光ガラス3に対する給電をオン、オフするスイッチである。すなわち、平常時はリモートスイッチ32がオフされて調光ガラス3には給電されず、調光ガラス3は、通常の透明ガラスと同等の光の透過量となる。一方、リモートスイッチ32がオンされると調光ガラス3に給電され、調光ガラス3が暗色となって光の透過量が減少(光が遮断)される。
【0023】
このようなリモートスイッチ32のオン、オフ制御は、遠隔で操作できるようになっている。つまり、調光ガラス3を遠隔で調光可能となっている。すなわち、リモートスイッチ32は、点灯確認員Mが所持、操作する携帯端末(多機能携帯電話機や携帯パソコンなど)6と通信可能で、携帯端末6からの指令を受信してオン、オフするようになっている。具体的には、携帯端末6からオン指令を受信すると、調光ガラス3への給電をオンし、オフ指令を受信すると給電をオフする。なお、符号42および符号46は、ノーヒューズブレーカである。
【0024】
一方、第1の給電線41a、41bは、トランス43を介して第2の給電線41c、41dに接続され、この第2の給電線41c、41dが自動点灯器44に接続され給電されている。さらに、自動点灯器44からの分岐線44aが、切替スイッチ45を介して一方の第2の給電線41cに接続されている。
【0025】
そして、切替スイッチ45を自動接点45a側にオンした状態で、外光窓2aが暗くなるのを自動点灯器44の光センサが検知すると、自動点灯器44の内部スイッチがオンして出力電源端子47に給電され、出力電源端子47に接続された各航空障害灯5が自動点灯する。続いて、外光窓2aが明るくなるのを自動点灯器44の光センサが検知すると、自動点灯器44の内部スイッチがオフして出力電源端子47への給電が停止され、各航空障害灯5が自動消灯する。一方、切替スイッチ45を手動接点45b側にオンすると、自動点灯器44を介さずに(外光窓2aの明暗に関わらず)出力電源端子47に給電されて、各航空障害灯5が点灯するものである。
【0026】
このような障害灯用制御装置1は、鉄塔101の地上から20mほどの部位・部材に設置されている。
【0027】
次に、このような構成の障害灯用制御装置1および障害灯装置10の作用、動作などについて説明する。
【0028】
まず、切替スイッチ45が自動接点45a側にオンされ、航空障害灯5の点灯確認時以外の平常時においては、リモートスイッチ32がオフされて調光ガラス3には給電されず、調光ガラス3は、通常の透明ガラスと同等の光の透過量となっている。この状態において、昼間で鉄塔101の周囲が明るい場合、外光窓2aも明るいため、自動点灯器44の内部スイッチがオフとなり、各航空障害灯5は消灯したままとなる。次に、例えば、夜になり鉄塔101の周囲が暗くなると、外光窓2aも暗くなり、これを自動点灯器44の光センサが検知すると、自動点灯器44の内部スイッチがオンして各航空障害灯5が自動点灯する。続いて、鉄塔101の周囲が明るくなると、外光窓2aも明るくなり、これを自動点灯器44の光センサが検知すると、自動点灯器44の内部スイッチがオフして各航空障害灯5が自動消灯する。
【0029】
一方、例えば、昼間に航空障害灯5の点灯確認作業を行う場合、図1に示すように、点灯確認員Mが携帯端末6を所持して、航空障害灯5の点灯を双眼鏡などで目視確認できるところまで移動する。例えば、停車場所まで車両で移動する。次に、携帯端末6を操作してオン指令を障害灯用制御装置1に送信すると、これを受信したリモートスイッチ32がオンして調光ガラス3に給電される。これにより、調光ガラス3が暗色となって光の透過量が減少し、外光窓2aが暗くなる。これを自動点灯器44の光センサが検知すると、自動点灯器44の内部スイッチがオンして、昼間であっても(鉄塔101の周囲が明るくても)各航空障害灯5が点灯する。
【0030】
そして、各航空障害灯5が点灯したのを点灯確認員Mが双眼鏡などで目視確認すると、携帯端末6を操作してオフ指令を障害灯用制御装置1に送信する。これを受信したリモートスイッチ32がオフして調光ガラス3への給電が停止し、調光ガラス3が通常の透明ガラスと同等の光の透過量となる。これにより、外光窓2aが明るくなって自動点灯器44の内部スイッチがオフし、各航空障害灯5が消灯するものである。
【0031】
また、救急時などに切替スイッチ45を手動接点45b側にオンすると、周囲・外の明暗に関わらず、各航空障害灯5が点灯する。
【0032】
このように、この障害灯用制御装置1および障害灯装置10によれば、昼間などの任意の時に、調光ガラス3を暗く調光して外光窓2aを暗くさせると、自動点灯器44によって航空障害灯5が点灯される。つまり、調光ガラス3を調光するだけで(調光ガラス3に給電するだけで)航空障害灯5が点灯するか否かをいつでも確認できるため、山間部などを移動して鉄塔101に登って外光窓2aを塞いだりする必要がなく、任意時に少人数で容易かつ安全に航空障害灯5の点灯確認作業を行うことが可能となる。
【0033】
しかも、調光ガラス3を遠隔で調光可能で、障害灯用制御装置1つまり鉄塔101から離れた場所から調光ガラス3を調光して外光窓2aを暗くさせられるため、より少人数で容易かつ安全に航空障害灯5の点灯確認作業を行うことが可能となる。すなわち、1人の点灯確認員Mが、鉄塔101の遠くから調光ガラス3を調光して、航空障害灯5が点灯するか否かを鉄塔101の遠くから確認すればよい。このように、点灯確認作業に要する人員の削減、作業員の負担軽減、作業時間の短縮、作業の安全性向上などを図ることができる。
【0034】
また、従来の障害灯用制御装置に調光ガラス3を追加、配設するだけで、容易に本障害灯用制御装置1を構成可能であり、既存・既設の障害灯用制御装置を有効に活用した上で、上記のような効果を得ることができる。
【0035】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、障害灯が航空障害灯5であり障害物が鉄塔101の場合について説明したが、その他の障害灯や障害物であってもよい。また、本体箱2の一側面に外光窓2aと調光ガラス3が設けられている場合について説明したが、外光窓2aと調光ガラス3を2組以上設けたり、本体箱2の上面に設けたりしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 障害灯用制御装置
10 障害灯装置
2 本体箱
2a 外光窓
3 調光ガラス
44 自動点灯器
5 航空障害灯(障害灯)
6 携帯端末
101 鉄塔
M 点灯確認員
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】