(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021048125
(43)【公開日】20210325
(54)【発明の名称】封止部材、電極、鉛蓄電池、組電池及び電動車
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/183 20210101AFI20210226BHJP
   H01M 4/14 20060101ALI20210226BHJP
   H01M 10/12 20060101ALI20210226BHJP
   H01M 50/50 20210101ALI20210226BHJP
   H01M 4/75 20060101ALI20210226BHJP
   H01M 4/76 20060101ALI20210226BHJP
【FI】
   !H01M2/08 B
   !H01M4/14 R
   !H01M10/12 K
   !H01M2/20 A
   !H01M4/75 A
   !H01M4/76 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】2020149732
(22)【出願日】20200907
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2019/036630
(32)【優先日】20190918
(33)【優先権主張国】WO
(71)【出願人】
【識別番号】000004455
【氏名又は名称】昭和電工マテリアルズ株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目9番2号
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100169454
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 裕之
(74)【代理人】
【識別番号】100156395
【弁理士】
【氏名又は名称】荒井 寿王
(72)【発明者】
【氏名】竹内 久喜
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目9番2号 日立化成株式会社内
【テーマコード(参考)】
5H011
5H017
5H028
5H043
5H050
【Fターム(参考)】
5H011AA01
5H011FF01
5H011GG01
5H011JJ02
5H017AA01
5H017AS01
5H017CC14
5H017CC21
5H017HH05
5H028AA07
5H028BB01
5H028CC01
5H028CC07
5H028CC08
5H028CC10
5H028CC17
5H043AA01
5H043AA13
5H043BA12
5H043CA04
5H043CA15
5H043FA02
5H043LA21F
5H050AA14
5H050BA09
5H050CA06
5H050CB15
5H050FA07
5H050HA12
(57)【要約】
【課題】損傷を抑制することが可能な封止部材、電極、鉛蓄電池、組電池及び電動車を提供する。
【解決手段】下部連座1は、Y方向に沿って並ぶ複数の筒状体12aを備えた正極10において筒状体12aの端部を封止する。X方向から見て、下部連座1の底側におけるY方向の一端側及び他端側の縁E1は、面取りされている。Y方向から見て、下部連座1の底側におけるX方向の一端側及び他端側の縁E2は、面取りされてきる。下部連座1は、本体部2及び連結部4を備える。複数の本体部2の底側は、錐台形を成す。X方向から見て、下部連座1の底側におけるY方向の一端側及び他端側の縁E1は、錐台形に倣って傾斜する。Y方向から見て、下部連座1の底側におけるX方向の一端側及び他端側の縁E2は、錐台形に倣って傾斜する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って並ぶ複数の筒状体を備えた電極において、複数の前記筒状体の端部を封止する封止部材であって、
前記第1方向と交差し且つ前記筒状体の軸方向と交差する第2方向から見て、前記封止部材の前記筒状体に挿入される側とは反対側である底側における前記第1方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされ、
前記第1方向から見て、前記封止部材の前記底側における前記第2方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされており、
前記第1方向に沿って並び、一部が複数の筒状体のそれぞれに挿入される複数の本体部と、
複数の前記本体部を互いに連結する連結部と、を備え、
複数の前記本体部のうち少なくとも前記第1方向の一端側及び他端側に配置された本体部の前記底側は、前記底側に行くに従って先細りとなる錐台形又は球台形を成し、
前記第2方向から見て、前記封止部材の前記底側における前記第1方向の一端側及び他端側の縁は、前記本体部の前記錐台形又は前記球台形に倣って傾斜又は湾曲し、
前記第1方向から見て、前記封止部材の前記底側における前記第2方向の一端側及び他端側の縁は、前記本体部の前記錐台形又は前記球台形に倣って傾斜又は湾曲する、封止部材。
【請求項2】
前記第1方向の一端側及び/又は他端側に位置する前記本体部は、それ以外の前記本体部に比べて、その少なくとも一部が大きく形成されている、請求項1に記載の封止部材。
【請求項3】
複数の前記本体部の全ての前記底側が、前記錐台形又は前記球台形を成す、請求項1又は2に記載の封止部材。
【請求項4】
第1方向に沿って並ぶ複数の筒状体を備えた電極において、複数の前記筒状体の端部を封止する封止部材であって、
前記第1方向と交差し且つ前記筒状体の軸方向と交差する第2方向から見て、前記封止部材の前記筒状体に挿入される側とは反対側である底側における前記第1方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされ、
前記第1方向から見て、前記封止部材の前記底側における前記第2方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされており、
前記第1方向に沿って並び、一部が複数の筒状体のそれぞれに挿入される複数の本体部と、
複数の前記本体部を互いに連結する連結部と、を備え、
前記第1方向の一端側及び/又は他端側に位置する前記本体部は、それ以外の前記本体部に比べて、その少なくとも一部が大きく形成されている、封止部材。
【請求項5】
前記封止部材における前記底側には、前記軸方向と交差する平面に沿った面であって、前記電極を収容する電槽の底面上に設けられている複数の突条に当接する当て面が設けられている、請求項1〜4の何れか一項に記載の封止部材。
【請求項6】
第1方向に沿って並ぶ複数の筒状体と、複数の前記筒状体のそれぞれに挿入され棒状を呈する複数の集電体と、複数の前記筒状体のそれぞれの内部に充填され活物質を含む電極材と、請求項1〜5の何れか一項に記載の封止部材と、を備える、電極。
【請求項7】
請求項6に記載の電極を備える、鉛蓄電池。
【請求項8】
請求項7に記載の複数の鉛蓄電池と、
一の前記鉛蓄電池と他の前記鉛蓄電池とを電気的に接続する接続部材と、を備える、組電池。
【請求項9】
請求項7に記載の鉛蓄電池を備える、電動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一側面は、封止部材、電極、鉛蓄電池、組電池及び電動車に関する。
【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池は、産業用又は民生用の二次電池として広く用いられており、特に、電気車用鉛蓄電池(いわゆるバッテリー)、又は、UPS(Uninterruptible Power Supply)、防災(非常)無線、電話等のバックアップ用鉛蓄電池の需要が多い。
【0003】
鉛蓄電池は、複数の電極を含む電極群と、電極群を収容する電槽と、を具備する。電極は、例えば、複数の筒状体と、複数の筒状体のそれぞれに挿入され棒状を呈する複数の集電体と、複数の筒状体のそれぞれの内部に充填され活物質を含む電極材と、を備える。このような電極では、例えば特許文献1に記載されているように、複数の筒状体の端部が封止部材(下部連座)により封止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−232572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術では、電極群を電槽内に進入させる際、電極群が電槽に当たってしまう場合があり、特に電極群の電極における封止部材が電槽に当たってしまう場合がある。この場合、封止部材が損傷し、鉛蓄電池の不良が生じる可能性がある。
【0006】
本発明の一側面は、損傷を抑制することが可能な封止部材、電極、鉛蓄電池、組電池及び電動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係る封止部材は、第1方向に沿って並ぶ複数の筒状体を備えた電極において、複数の筒状体の端部を封止する封止部材であって、第1方向と交差し且つ筒状体の軸方向と交差する第2方向から見て、封止部材の筒状体に挿入される側とは反対側である底側における第1方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされ、第1方向から見て、封止部材の底側における第2方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされており、第1方向に沿って並び、一部が複数の筒状体のそれぞれに挿入される複数の本体部と、複数の本体部を互いに連結する連結部と、を備え、複数の本体部のうち少なくとも第1方向の一端側及び他端側に配置された本体部の底側は、底側に行くに従って先細りとなる錐台形又は球台形を成し、第2方向から見て、封止部材の底側における第1方向の一端側及び他端側の縁は、本体部の錐台形又は球台形に倣って傾斜又は湾曲し、第1方向から見て、封止部材の底側における第2方向の一端側及び他端側の縁は、本体部の錐台形又は球台形に倣って傾斜又は湾曲する。
【0008】
複数の電極を含む電極群を電槽内に進入させる際には、電極の封止部材における第1方向(複数の筒状体が並ぶ方向)の一端側及び他端側の部分が当たりやすいことが見出される。この点、本発明の一側面に係る封止部材では、第2方向から見て、封止部材の底側における第1方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされている。第1方向から見て、封止部材の底側における第2方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされている。このような構成により、電極群を封止部材の底側から電槽内に進入させる場合には、封止部材における第1方向の一端側及び他端側の部分が電槽に当たったとしても、その力を当該面取りに沿って受け流しやすくなる。よって、封止部材の損傷を抑制することが可能となる。特に、当該縁は本体部の錘台形又は球台形に倣って傾斜又は湾曲しており、このような構成により、封止部材における第1方向の一端側及び他端側の部分が電槽に当たったとしてもその力を受け流すという作用は顕著となる。封止部材の損傷を一層抑制することが可能となる。
【0009】
本発明の一側面に係る封止部材では、第1方向の一端側及び/又は他端側に位置する本体部は、それ以外の本体部に比べて、その少なくとも一部が大きく形成されていてもよい。これにより、例えば封止部材の耐久性を高めることができる。
【0010】
本発明の一側面に係る封止部材では、複数の本体部の全ての底側が、錐台形又は球台形を成していてもよい。このような構成により、電極群を封止部材の底側から電槽内に進入させる場合には、封止部材の全体における底側の部分について、電槽に当たったとしてもその力を当該錐台形又は球台形に沿って受け流すことができる。封止部材の損傷を一層抑制することが可能となる。また、電極群を封止部材の底側から電槽内に進入させやすくなる。
【0011】
本発明の一側面に係る封止部材は、第1方向に沿って並ぶ複数の筒状体を備えた電極において、複数の筒状体の端部を封止する封止部材であって、第1方向と交差し且つ筒状体の軸方向と交差する第2方向から見て、封止部材の筒状体に挿入される側とは反対側である底側における第1方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされ、第1方向から見て、封止部材の底側における第2方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされており、第1方向に沿って並び、一部が複数の筒状体のそれぞれに挿入される複数の本体部と、複数の本体部を互いに連結する連結部と、を備え、第1方向の一端側及び/又は他端側に位置する本体部は、それ以外の本体部に比べて、その少なくとも一部が大きく形成されている。
【0012】
この封止部材では、第2方向から見て、封止部材の底側における第1方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされている。第1方向から見て、封止部材の底側における第2方向の一端側及び他端側の縁は、面取りされている。このような構成により、電極群を封止部材の底側から電槽内に進入させる場合には、封止部材における第1方向の一端側及び他端側の部分が電槽に当たったとしても、その力を当該面取りに沿って受け流しやすくなる。よって、封止部材の損傷を抑制することが可能となる。また、第1方向の一端側及び/又は他端側に位置する本体部の少なくとも一部が大きく形成されている。これにより、例えば封止部材の耐久性を高めることができる。
【0013】
本発明の一側面に係る封止部材では、封止部材における底側には、軸方向と交差する平面に沿った面であって、電極を収容する電槽の底面上に設けられている複数の突条に当接する当て面が設けられていてもよい。これにより、突条に対して封止部材が当接する位置がずれても、当て面が設けられていることから、均一な力で封止部材ひいては電極が支持されることとなる。
【0014】
本発明の一側面に係る電極は、第1方向に沿って並ぶ複数の筒状体と、複数の筒状体のそれぞれに挿入され棒状を呈する複数の集電体と、複数の筒状体のそれぞれの内部に充填され活物質を含む電極材と、上記封止部材と、を備える。この電極においても、上記封止部材を備えることから、損傷を抑制することが可能となる。
【0015】
本発明の一側面に係る鉛蓄電池は、上記電極を備える。この蓄電池においても、上記封止部材を備えることから、損傷を抑制することが可能となる。
【0016】
本発明の一側面に係る組電池は、上記鉛蓄電池と、一の鉛蓄電池と他の鉛蓄電池とを電気的に接続する接続部材と、を備える。この組電池においても、上記封止部材を備えることから、損傷を抑制することが可能となる。
【0017】
本発明の一側面に係る電動車は、上記鉛蓄電池を備える。この電動車においても。上記封止部材を備えることから、損傷を抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一側面によれば、損傷を抑制することが可能な封止部材、電極、鉛蓄電池、組電池及び電動車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、実施形態に係る鉛蓄電池を模式的に示す断面図である。
【図2】図2は、図1のII−II線に沿う一部断面図である。
【図3】図3は、図1の正極を示す斜視図である。
【図4】図4は、図1の下部連座を示す正面図である。
【図5】図5は、図1の下部連座を示す背面図である。
【図6】図6は、図1の下部連座を示す平面図である。
【図7】図7は、図1の下部連座を示す底面図である。
【図8】図8は、図1の下部連座を示す左側面図である。
【図9】図9は、図1の下部連座を示す右側面図である。
【図10】図10は、図1の下部連座を突出片側から見た斜視図である。
【図11】図11は、図1の下部連座を当て面側から見た斜視図である。
【図12】図12は、図4のA−A線に沿った断面図である。
【図13】図13は、図6のB−B線に沿った端面図である。
【図14】図14は、変形例に係る下部連座の一部を示す正面図である。
【図15】図15は、変形例に係る下部連座を示す左側面図である。
【図16】図16は、他の変形例に係る下部連座を示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図面において、同一又は相当の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。各図における構成要素の大きさは概念的なものであり、構成要素間の大きさの相対的な関係は各図に示されたものに限定されない。
【0021】
図1は、鉛蓄電池を模式的に示す断面図である。図2は、図1のII−II線に沿う一部断面図である。図3は、正極を示す斜視図である。図1では、図面の手前側から奥側にかけて、セパレータを介して正極及び負極が交互に配置されている。図1では、正極の一部を断面化して示している。図2は、鉛蓄電池を上方から見た際の正極、負極及びセパレータの積層構造を示している。なお、「上」及び「下」の語は、電槽の高さ方向の上方及び下方に対応する(以下、同じ)。Z方向は電槽の高さ方向に対応し、X方向はZ方向と直交する方向に対応し、Y方向はZ方向と直交し且つX方向と直交する方向に対応する。
【0022】
図1及び図2に示されるように、実施形態に係る鉛蓄電池100は、電極群110と、電極群110を収容する電槽120と、電極群110に接続された連結部材130a,130bと、連結部材130a,130bに接続された極柱140a,140bと、電槽120の注液口を閉塞する液口栓150と、電槽120に接続された支持部材160と、を備える。
【0023】
電極群110は、複数の正極10と、複数の負極20と、複数のセパレータ30とを備える。正極10及び負極20は、セパレータ30を介してX方向に交互に配置されている。セパレータ30間における正極10の周囲の空間には、電解液40が充填されている。セパレータ30の材料としては、正極10と負極20との電気的な接続を阻止し、電解液40を透過させる材料であれば特に限定されない。セパレータ30の材料としては、微多孔性ポリエチレン、ガラス繊維及び合成樹脂の混合物等が挙げられる。
【0024】
図1、図2及び図3に示されるように、正極10は、例えば、板状の電極である。正極10は、複数の筒状体12aと、複数の芯金(集電体)14と、正極材(電極材)16と、下部連座(封止部材)1と、上部連座12cと、耳部12dと、を有する。
【0025】
複数の筒状体12aは、筒状体12aの軸方向(以下、単に「軸方向」ともいう)に直交する第1方向であるY方向に沿って、隣接して一列に並設されている。複数の筒状体12aは、活物質保持用チューブ(クラッドチューブ)群を構成する。筒状体12aは、Z方向に延びている。複数の筒状体12aが並設した構造は、互いに別体である筒状体12aにより得てもよいし、互いに対向する基材間に複数の貫通孔を形成することにより得てもよい。隣接する筒状体12a間には、縫目(縫合部)等の接続部が配置されていてもよい。
【0026】
筒状体12aのZ方向に垂直な断面の外形形状は、円形、楕円形、角丸四角形等であってよい。筒状体12aの長さは、例えば160〜400mmである。筒状体12aの直径は、例えば5mm以上であってもよい。筒状体12aの直径は、例えば12mm以下であってもよい。筒状体12aの厚さは、例えば100μm以上であってもよい。筒状体12aの厚さは、例えば2000μm以下であってもよい。筒状体12aの当該断面の外形形状が非円形の場合には、筒状体12aの直径は、例えば当該断面の外縁に内接する内接円の直径であってもよい。
【0027】
筒状体12aは、多孔質体で形成されている。筒状体12aは、例えば、織布、不織布等の基材で形成されていてもよい。基材の材料としては、耐酸性を有する材料を用いることができる。基材の材料としては、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂、ガラス繊維、炭化ケイ素、アルミナ等の無機材料が挙げられる。筒状体12aは、サイクル特性を向上させやすい観点から、熱可塑性樹脂を含むことが好ましく、ポリオレフィンを含むことがより好ましい。
【0028】
筒状体12aでは、基材上に樹脂が保持されていてもよい。樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、スチレン樹脂等が挙げられる。樹脂は、基材の内表面上若しくは外表面上、又は、基材における細孔内の表面上に保持されていてもよく、基材上に付着していてもよい。樹脂は、基材上の一部に保持されていてもよく、基材上の全部に保持されていてもよい。
【0029】
芯金14は、各筒状体12aに挿入されている。芯金14は、棒状を呈する。芯金14は、筒状体12aの内部においてZ方向に沿って延びている。芯金14は、例えば、鋳造(加圧鋳造法)により得ることができる。芯金14の構成材料としては、導電性材料であればよく、例えば、鉛−カルシウム−錫系合金、鉛−アンチモン−ヒ素系合金等の鉛合金が挙げられる。鉛合金は、セレン、銀、ビスマス等を含んでいてもよい。芯金14のZ方向に垂直な断面の外形形状は、円形、楕円形等であってよい。芯金14の長さは、例えば170〜400mmである。芯金14の直径は、例えば2.0〜4.0mmである。
【0030】
正極材16は、筒状体12aの内部に充填されている。正極材16は、活物質を含む。活物質には、化成後の活物質及び化成前の活物質の原料の双方が包含される。ここでの正極材16は、化成後の活物質を含有している。化成後の正極材16は、例えば、正極活物質の原料を含む未化成の正極材16を化成することで得ることができる。化成後の正極材16は、例えば、正極活物質の原料を含む正極材ペーストを熟成及び乾燥することにより未化成の正極材16を得た後に未化成の正極材16を化成することで得ることができる。正極活物質の原料としては、鉛粉、鉛丹等が挙げられる。化成後の正極材16における正極活物質としては、二酸化鉛等が挙げられる。正極材16は、必要に応じて添加剤を更に含有していてもよい。正極材16の添加剤としては、補強用短繊維等が挙げられる。補強用短繊維としては、アクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)等が挙げられる。
【0031】
筒状体12a、芯金14及び正極材16は、筒状電極(棒状電極)を構成する。正極10の筒状電極は、上部連座12c、耳部12d及び連結部材130aを介して極柱140aに電気的に接続されている。
【0032】
下部連座1は、複数の筒状体12aにおける電槽120の底側の端部(筒状体12aの一端側の末端部分)である下端部に取り付けられている。下部連座1は、複数の筒状体12aの下端部を封止する。下部連座1は、複数の筒状体12aの下端部に嵌合されている。なお、熱硬化性の接着剤等により、下部連座1が複数の筒状体12aの下端部に固着されていてもよい。
【0033】
下部連座1の材料としては、耐酸性を有する材料を用いることができる。下部連座1の材料としては、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂が挙げられる。下部連座1は、サイクル特性を向上させやすい観点から、熱可塑性樹脂を含むことが好ましく、ポリオレフィンを含むことがより好ましく、ポリプロピレンを含むことが更に好ましい。サイクル特性を向上させやすい観点から、筒状体12aがポリオレフィンを含む場合において下部連座1がこれらの材料を含むことが好ましい。下部連座1は、筒状体12aと同一の材料で形成されていてもよく、筒状体12aと異なる材料で形成されていてもよい。
【0034】
上部連座12cは、筒状体12aにおける電槽120の頂部側の端部(筒状体12aの他端側の末端部分)である上端部に取り付けられている。上部連座12cは、筒状体12aの上端部を封止する。上部連座12cは、溶着により筒状体12aの上端部に固着されている。溶着では、上部連座12c及び筒状体12a及び上部連座12cの境界部分は一体化していてよい。溶着は、加熱、超音波照射、レーザー照射等により実現できる。なお、熱硬化性の接着剤等により、上部連座12cが複数の筒状体12aの上端部に固着されていてもよい。
【0035】
下部連座1及び上部連座12cは、筒状体12aと、筒状体12a内に配置された芯金14及び正極材16と、に接する。下部連座1及び上部連座12cは、筒状体12aと芯金14と正極材16とを保持する。耳部12dの一端は、上部連座12cに接続されている。耳部12dの他端は、連結部材130aに接続されている。
【0036】
図1及び図2に示されるように、負極20は、例えば板状の電極である。負極20は、例えばペースト式負極板である。負極20は、連結部材130bを介して極柱140bに電気的に接続されている。負極20は、負極集電体と、当該負極集電体に保持された電極材である負極材と、を有する。負極集電体としては、板状の集電体を用いることができる。負極集電体と正極10の芯金14との組成は、互いに同一であってよく、互いに異なっていてもよい。負極材は、活物質を含む。ここでの負極材は、化成後の活物質を含有している。
【0037】
化成後の負極材は、例えば、負極活物質の原料を含む未化成の負極材を化成することで得ることができる。化成後の負極材は、例えば、負極活物質の原料を含む負極材ペーストを熟成及び乾燥することにより未化成の負極材を得た後に未化成の負極材を化成することで得ることができる。負極活物質の原料としては、鉛粉等が挙げられる。化成後の負極材における負極活物質としては、多孔質の海綿状鉛(Spongy Lead)等が挙げられる。負極材は、必要に応じて添加剤を更に含有することができる。負極材の添加剤としては、硫酸バリウム、補強用短繊維、炭素材料(炭素質導電材)、スルホン基及びスルホン酸塩基からなる群より選択される少なくとも一種を有する樹脂(スルホン基及び/又はスルホン酸塩基を有する樹脂)等が挙げられる。補強用短繊維としては、正極材と同様の補強用短繊維を用いることができる。
【0038】
炭素材料としては、カーボンブラック、黒鉛等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック(ケッチェンブラック(登録商標)等)、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラックなどが挙げられる。スルホン基及び/又はスルホン酸塩基を有する樹脂としては、リグニンスルホン酸、リグニンスルホン酸塩、フェノール類とアミノアリールスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物等が挙げられる。リグニンスルホン酸塩としては、リグニンスルホン酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。フェノール類としては、ビスフェノール等のビスフェノール系化合物などが挙げられる。アミノアリールスルホン酸としては、アミノベンゼンスルホン酸、アミノナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
【0039】
支持部材160は、電槽120の底面に配置され、下部連座1を支持する。支持部材160は、Z方向を突出方向とする複数の突条160aを有する。突条160aは、支持部材160に設けられている。換言すると、突条160aは、電槽120の底面上(底面よりも上方の位置)に設けられている。突条160aは、第2方向としてのX方向に延びる。突条160aは、Y方向に並ぶ。突条160aは、下部連座1に当接する(図1参照)。すなわち、支持部材160は、下部連座1における電槽120の底面側の部分を各突条160aによって支持している。突条160aは、正極10に接していればよく、負極20に接していなくてよい。
【0040】
次に、下部連座1について具体的に説明する。
【0041】
図4は、下部連座1を示す正面図である。図5は、下部連座1を示す背面図である。図6は、下部連座1を示す平面図である。図7は、下部連座1を示す底面図である。図8は、下部連座1を示す左側面図である。図9は、下部連座1を示す右側面図である。図10は、下部連座1を突出片3側から見た斜視図である。図11は、下部連座1を当て面6側から見た斜視図である。図12は、図4のA−A線に沿った断面図である。図13は、図6のB−B線に沿った端面図である。
【0042】
下部連座1は、Y方向に沿って並ぶ複数の筒状体12aの端部を封止する部材である。下部連座1は、複数の筒状体12aの端部に嵌合する。図4〜図13の少なくとも何れかに示されるように、下部連座1は、複数の本体部2と、複数の本体部2のそれぞれに設けられた突出片3と、複数の本体部2を連結する連結部4と、を備える。
【0043】
本体部2は、その一部が筒状体12aの下端部に挿入されて嵌合される。本体部2は、上方に開口する有底円筒状を呈する。本体部2の筒孔2hには、芯金14の端部が挿入されて嵌合されている。これにより、芯金14が筒孔2hに保持される。本体部2は、複数の筒状体12aに対応して複数設けられている。複数の本体部2は、Y方向に沿って所定の隙間をあけて並列されている。本体部2は、上側に位置する小径部2xと、小径部2xよりも大径で且つ下側に位置する大径部2yと、を含む。なお、本体部2において筒状体12aに挿入される側が上側であり、その反対側が下側(底側とも称す)である。
【0044】
小径部2xは、本体部2の開口側の部分であって、筒状体12aの下端部に嵌め込まれる第1部分である。小径部2xの上部(開口側の端部)は、上方に尖る尖部を構成する。つまり、小径部2xの上部の外周面は、上側に進むに連れて径方向内側に傾くように傾斜する傾斜面を有する。小径部2xの上部の内周面は、上側に進むに連れて径方向外側に傾くように傾斜する傾斜面を有する。小径部2xの上部の先端は、丸面取りされている。
【0045】
大径部2yは、筒状体12aの下端面が当接する部分であって、小径部2xが筒状体12aに嵌め込まれた状態において当該筒状体12aよりも下側に位置する第2部分である。大径部2yの下部は、下側に行くに従って先細りの円錐台形を成す。すなわち、本体部2の下側は、下側に行くに従って先細りとなる錐台形を成す。大径部2yは、その下部の外周面に、下側に進むに連れて径方向内側に傾くように傾斜する傾斜面7を有する。
【0046】
突出片3は、各本体部2にZ方向に沿って突出するように4つずつ設けられている。ここでの突出片3は、上方から見て、各本体部2の小径部2xにおける軸方向回りの四等配の位置(等間隔の四箇所)に設けられている。突出片3は、本体部2の径方向に沿って延び且つZ方向に沿って延びる板状を呈する。突出片3は、筒状体12aの内部に配置される。突出片3の上部は、上方に尖る尖部を構成する。突出片3の上部の先端は、丸面取りされている。
【0047】
連結部4は、複数の本体部2をY方向に沿って所定の隙間をあけて並列させた状態で連結する。連結部4は、隣接する本体部2の大径部2yを連結する。連結部4は、Y方向に沿って延在する。連結部4は、本体部2と一体(渾然一体)になるように設けられている。
【0048】
本実施形態では、図4及び図5に示されるように、X方向から見て、下部連座1の下側(底側)におけるY方向の一端側及び他端側の縁E1は、下側に行くに従ってY方向の内側に傾くように傾斜している。換言すると、X方向視において、下部連座1の下側且つY方向の両端は、その角部が切り欠かれたように構成されている。具体的には、X方向から見て、下部連座1の下側におけるY方向の一端側及び他端側の縁E1は、本体部2の錐台形に倣って傾斜している。より具体的には、X方向から見て、下部連座1の下側のY方向の両端の縁E1は、本体部2の大径部2yにおける下部の外周面に形成された傾斜面7に倣って傾斜している。X方向から見て、下部連座1の下側におけるY方向の一端側及び他端側の縁E1は、面取りされている。例えば面取りは、その角部が切り欠かれたような構成である。例えば面取りは、面と面との交わりの角を取り去されてなるような形状である。面取りは、角面取り及び丸面取り等の種々の面取りを含み、ここでは、角面取りである。面取りを実現する製法は特に限定されない。面取りは、成形により実現されてもよいし、研削又は切削により実現されてもよいし、研磨により実現されてもよいし、これらの組合せにより実現されてもよい。
【0049】
本実施形態では、図8及び図9に示されるように、Y方向から見て、下部連座1の下側(底側)におけるX方向の一端側及び他端側の縁E2は、下側に行くに従ってX方向の内側に傾くように傾斜している。換言すると、Y方向視において、下部連座1の下側且つX方向の両端は、その角部が切り欠かれたように構成されている。具体的には、Y方向から見て、下部連座1の下側におけるX方向の一端側及び他端側の縁E2は、本体部2の錐台形に倣って傾斜している。より具体的には、Y方向から見て、下部連座1の下側のX方向の両端の縁E2は、本体部2の大径部2yにおける下部の外周面に形成された傾斜面7に倣って傾斜している。Y方向から見て、下部連座1の下側におけるX方向の一端側及び他端側の縁E2は、面取りされている。
【0050】
本実施形態では、下部連座1における下側には、XY面(Z方向と交差する平面)に沿った面であって、支持部材160の複数の突条160a(図1参照)に当接する当て面6が設けられている。換言すると、下部連座1の下面(底面)は、XY面に沿う平面としての当て面6を構成する。下部連座1の下面は、連結部4の下面及び大径部2yの下面を含む。なお、当て面6は、XY面に沿っていればよく、例えば±0.1mm〜±3mmのうねりを有していてもよい。
【0051】
次に、鉛蓄電池100の製造方法について説明する。鉛蓄電池100の製造方法は、電極を製造する電極製造工程と、各構成部材を組み立てて鉛蓄電池100を得る組立て工程と、を少なくとも備える。
【0052】
電極製造工程では、例えば、筒状体12aを有する正極10を得る。電極製造工程は、筒状体12aを形成する工程と、筒状体12aの上端部を上部連座12cにより封止する工程と、芯金14及び正極材16を筒状体12a内に配置する工程と、筒状体12aの下端部を下部連座1により封止する工程と、を含む。
【0053】
組立て工程では、例えば、セパレータ30を介して未化成の正極10及び未化成の負極20を積層すると共に、同極性の電極の集電部をストラップで溶接させて電極群110を得る。電極群110を電槽120内に進入させて配置し、未化成の電池を作製する。未化成の電池に希硫酸を入れて直流電流を通電して電槽化成する。化成後の硫酸の比重を適切な比重に調整することにより鉛蓄電池100を得る。なお、化成処理は、組立て方法の後に実施されることに限られず、電極製造方法にて実施されてもよい(タンク化成)。
【0054】
ところで、電極群110を電槽120内に進入させる際には、正極10の下部連座1においてY方向(複数の筒状体12aが並ぶ方向)の一端側及び他端側の部分が、特に当たりやすいことが見出される。この点、下部連座1では、X方向から見て、下部連座1の底側におけるY方向の一端側及び他端側の縁E1は、下側に行くに従ってY方向の内側に傾くように傾斜している。Y方向から見て、下部連座1の底側におけるX方向の一端側及び他端側の縁E2は、下側に行くに従ってX方向の内側に傾くように傾斜している。このような構成により、電極群110を下部連座1の底側から電槽120内に進入させる場合には、下部連座1におけるY方向の一端側及び他端側の部分が電槽120に当たったとしても、その力を当該傾斜に沿って受け流しやすくなる。すなわち、下部連座1におけるY方向の一端側及び他端側の部分が、電槽120に強く当たりにくくなる。よって、下部連座1の損傷を抑制することが可能となる。ひいては、正極10ないし電極群110の損傷を抑制することが可能となる。電極群110の電槽120内への進入時における変形不良を抑制することが可能となる。
【0055】
下部連座1は、本体部2及び連結部4を備え、本体部2の下側が錐台形を成している。X方向から見て、下部連座1の底側におけるY方向の一端側及び他端側の縁E1は、本体部2の錐台形に倣って傾斜している。Y方向から見て、下部連座1の底側におけるX方向の一端側及び他端側の縁E2は、本体部2の錐台形に倣って傾斜している。これにより、下部連座1におけるY方向の一端側及び他端側の部分が電槽120に当たったとしてもその力を当該傾斜に沿って受け流すという作用は顕著となる。下部連座1の損傷を一層抑制することが可能となる。
【0056】
下部連座1では、複数の本体部2の全ての下側が錐台形を成している。このような構成により、電極群110を下部連座1の下側から電槽120内に進入させる場合には、下部連座1の全体の下側の部分について、電槽120に当たったとしてもその力を当該錐台形に沿って受け流すことができる。下部連座1の損傷を一層抑制することが可能となる。また、電極群110を下部連座1の下側から電槽120内に進入させやすくなる。
【0057】
電槽120の底面上には、支持部材160が配置され、支持部材160には、複数の突条160aが設けられている。下部連座1における下側には、複数の突条160aと当接するXY面に沿った当て面6が設けられている。これにより、突条160aに対して下部連座1が当接する位置がずれたとしても、当て面6が設けられているために、均一な力で下部連座1ひいては正極10が支持されることとなる。
【0058】
正極10は、複数の筒状体12aと、複数の筒状体12aのそれぞれに挿入された複数の芯金14と、複数の筒状体12aのそれぞれの内部に充填された正極材16と、下部連座1と、を備える。このような正極10においても、下部連座1の損傷を抑制することが可能となる。
【0059】
鉛蓄電池100は、正極10を備える。このような鉛蓄電池100においても、下部連座1の損傷を抑制することが可能となる。
【0060】
下部連座1では、X方向から見て、下部連座1の底側におけるY方向の一端側及び他端側の縁E1は、面取りされている。Y方向から見て、下部連座1の底側におけるX方向の一端側及び他端側の縁E2は、面取りされている。このような構成により、電極群110を下部連座1の底側から電槽120内に進入させる場合には、下部連座1におけるY方向の一端側及び他端側の部分が電槽120に当たったとしても、その力を当該面取りに沿って受け流しやすくなる。よって、下部連座1の損傷を抑制することが可能となる。特に、当該縁E1,E2は本体部2の錘台形に倣って傾斜しており、このような構成により、下部連座1におけるY方向の一端側及び他端側の部分が電槽120に当たったとしてもその力を受け流すという作用は顕著となる。下部連座1の損傷を一層抑制することが可能となる。
【0061】
以上、実施形態について説明したが、本発明の一態様は上記実施形態に限定されない。
【0062】
本発明の一態様では、本体部2の底側が円錐台形を成しているが、円錐台形に限定されず、四角錐台形などの他の錐台形であってもよい。本発明の一態様では、複数の本体部2の全てにおける底側が錐台形を成すが、複数の本体部2のうち少なくともY方向の一端側及び他端側に配置された本体部2の底側が、錐台形を成していればよい。例えば錐台とは、錐体から、頂点側の一部分を取り除いた立体形状である。
【0063】
本発明の一態様に係る下部連座1を備える正極10及び鉛蓄電池100は、電気車に用いることができる。電気車としては、フォークリフト、ゴルフカート等が挙げられる。本発明では、上記実施形態及び上記変形例の各構成を適宜組み合わせてもよい。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0064】
本発明の一態様に係る下部連座1は、Y方向(複数の筒状体12aが並ぶ方向)の一端側及び/又は他端側の部分が、それ以外の部分よりも大きく形成されていてもよい。例えば下部連座1の複数の本体部2のうち、Y方向の一端及び/又は他端に位置する本体部2は、Y方向の一端及び他端に位置する本体部2に比べて、その少なくとも一部が大きく形成されていてもよい。これにより、例えば下部連座1の耐久性を高めることができる。下部連座1の損傷を抑制することが可能となる。
【0065】
本物品は、鉛蓄電池用電極の筒状体封止具である。すなわち、本物品は、鉛蓄電池の電極を構成する複数の筒状体の一端を封止するための封止具である。本物品は、本体部の底面側に傾斜部を形成してなる。これにより、本物品を取り付けた複数の電極を含む電極群を電槽内に進入させる際には、本物品が電槽に当たったとしてもその力を当該傾斜に沿って受け流すことができ、本物品の損傷を抑制することができる。
【0066】
図14は、変形例に係る下部連座1Aの一部を示す正面図である。図15は、変形例に係る下部連座1Aを示す左側面図である。図14及び図15に示される下部連座1Aにおいては、第1方向であるY方向の一端側及び他端側に位置する本体部2は、それ以外の本体部2に比べて、その少なくとも一部が大きく形成されている。具体的には、Y方向の一端側及び他端側に位置する本体部2の大径部2yは、その他の大径部2yに比べて、X方向から見て、Y方向の外側に膨出するように設けられている(図14参照)。Y方向の一端側及び他端側に位置する本体部2の大径部2yは、その他の大径部2yに比べて、Y方向から見て、X方向の外側に膨出するように設けられている(図15参照)。換言すると、Y方向の両端に位置する本体部2は、それらの間に位置する本体部2に比べて、大径部2yが外側に出っ張るように構成されている。
【0067】
このような下部連座1Aでは、Y方向の一端側及び他端側に位置する本体部2は、それ以外の本体部2に比べて大径部2yの一部が大きく形成されていることから、例えば下部連座1Aの耐久性を高めることができる。下部連座1Aの損傷を抑制することが可能となる。
【0068】
なお、下部連座1Aでは、一端側及び他端側の双方ではなく、一端側又は他端側に位置する本体部2の少なくとも一部が、それ以外の本体部2に比べて大きく形成されていればよい。下部連座1Aにおいて、本体部2で大きく形成される部分は大径部2yに限定されず、それ以外の部分が大きく形成されていてもよい。一端側及び/又は他端側の本体部2の一部のみ又は全部が、それ以外の本体部2に比べて大きく形成されていればよく、要は、本体部2の少なくとも一部が大きく形成されていてればよい。
【0069】
図16は、他の変形例に係る下部連座1Bを示す左側面図である。図16に示される下部連座1Bにおいては、複数の本体部2のうち少なくともY方向の一端側及び他端側に配置された本体部2の底側は、球台形を成している。X方向から見て、下部連座1Bの底側におけるY方向の一端側及び他端側の縁E3は、当該球台形に倣って湾曲する。Y方向から見て、下部連座1Bの底側におけるX方向の一端側及び他端側の縁E3は、当該球台形に倣って湾曲する。
【0070】
このような下部連座1Bでは、当該縁E3が本体部2の球台形に倣って湾曲しており、これにより、下部連座1BにおけるY方向の一端側及び他端側の部分が電槽120に当たったとしてもその力を当該傾斜に沿って受け流すという作用は顕著となる。下部連座1Bの損傷を一層抑制することが可能となる。なお、一端側及び他端側に配置された本体部2のみ底側が球台形であってもよいし、全ての本体部2の底側が球台形であってもよい。例えば球台とは、球を二つの平行な平面で切った立体形状である。換言すると、例えば球台とは、球面が二つの平行な平面に交わるときにおいて、これら二つの平面に挟まれた球面部分(球帯)とこれら二つの平面とで囲まれた立体形状である。
【0071】
本発明の一態様は、複数の鉛蓄電池100と、一の鉛蓄電池100と他の鉛蓄電池100とを電気的に接続する接続部材と、を備える組電池であってもよい。この組電池においても。下部連座1を備えることから、損傷を抑制することが可能となる。本発明の一態様は、鉛蓄電池100を備える電動車であってもよい。この電動車においても。下部連座1を備えることから、損傷を抑制することが可能となる。
【符号の説明】
【0072】
1,1A,1B…下部連座(封止部材)、2…本体部、4…連結部、6…当て面、10…正極(電極)、12a…筒状体、14…芯金(集電体)、16…正極材(電極材)、100…鉛蓄電池、120…電槽、160a…突条、E1…縁、E2…縁、E3…縁。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】