(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021048416
(43)【公開日】20210325
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/50 20100101AFI20210226BHJP
   H01L 33/54 20100101ALI20210226BHJP
   H01L 33/58 20100101ALI20210226BHJP
【FI】
   !H01L33/50
   !H01L33/54
   !H01L33/58
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】2020206710
(22)【出願日】20201214
(62)【分割の表示】2018205634の分割
【原出願日】20140924
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
【住所又は居所】徳島県阿南市上中町岡491番地100
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100118681
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100144200
【弁理士】
【氏名又は名称】奥西 祐之
(72)【発明者】
【氏名】川野 憲二
【住所又は居所】徳島県阿南市上中町岡491番地100 日亜化学工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】山本 敦司
【住所又は居所】徳島県阿南市上中町岡491番地100 日亜化学工業株式会社内
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA02
5F142AA62
5F142AA75
5F142BA32
5F142CE02
5F142CE16
5F142CG03
5F142CG04
5F142CG05
5F142DA12
5F142DA13
5F142DA15
5F142DA22
5F142DA32
5F142DA35
5F142DA48
5F142DA52
5F142DA64
5F142DA73
5F142DB18
5F142DB35
5F142DB40
5F142DB42
5F142GA14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】量子ドット、とりわけ緑色量子ドットを用い、かつ高い発光効率を有する発光装置を提供する。
【解決手段】青色光を発光する発光素子1と、発光素子の発光する青色光の一部を吸収し、緑色光を発光する量子ドット24と、その組成が下記一般式(1)で表され、発光素子の発光する青色光の一部を吸収して赤色光を発光するKSF蛍光体を含むことを特徴とする発光装置である。A2[M1-aMn4+a6](1)
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
青色光を発光する発光素子と、
前記発光素子の発光する青色光の一部を吸収し、緑色光を発光する量子ドットと、
その組成が下記一般式(1)で表され、前記発光素子の発光する青色光の一部を吸収して赤色光を発光するKSF蛍光体と、を含み、
前記量子ドットの発光波長のピークは、510〜560nmであることを特徴とする発光装置。

2[M1-aMn4+a6] (1)
(式中、Aは、K+、Li+、Na+、Rb+、Cs+及びNH4+からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2を満足する。)
【請求項2】
前記発光素子を覆う封止樹脂と、
透光性材料と前記量子ドットとを含み、前記封止樹脂の外側に配置された量子ドット含有層と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記封止樹脂が前記KSF蛍光体を含むことを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記量子ドット含有層が、シートであり、かつ前記封止樹脂から離間していることを特徴とする請求項2または3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記封止樹脂と前記量子ドット含有層の間に導光板が配置されていることを特徴とする請求項3または4に記載の発光装置。
【請求項6】
前記封止樹脂が前記導光板の1つの側面に対向して配置され、前記量子ドット含有層が前記導光板の上面に対向して配置されていることを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
【請求項7】
前記KSF蛍光体が前記量子ドット含有層に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
【請求項8】
前記KSF蛍光体の発光ピークの半値幅は10nm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項9】
前記量子ドットの粒径は2〜10nmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項10】
前記量子ドットの発光ピークの半値幅は40nm以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置、とりわけ青色光を発光する発光素子と、前記発光素子の発光する青色光の一部を吸収し、緑色光を発光する量子ドットとを含む発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
白色光を発光する発光装置として、青色光を発光する発光素子と、発光素子が発光した青色光の一部を吸収し、緑色光を発光する緑色蛍光体(または黄緑色を発光する黄緑色蛍光体)と、発光素子が発光した青色光の一部を吸収し、赤色光を発光する赤色蛍光体を含む発光装置が従来から知られている。このような白色光を発光する発光装置は、液晶ディスプレイ等の各種ディスプレイのバックライトおよび照明装置を始めとする多様な用途で用いられている。
【0003】
近年、蛍光体の全てまたは一部を量子ドット(QD: quantum dot)に置換した発光装置が開発されている。量子ドットは、数nm〜数十nmの直径を有する半導体粒子であり、蛍光体と同様に、例えば発光素子の発光した青色光のような光を吸収し、吸収した光と異なる光を発光する。
緑色蛍光体と赤色蛍光体を含まずに、発光素子が発光した青色光を吸収し、緑色光を発光する緑色量子ドットと、発光素子が発光した青色光を吸収し、赤色光を発光する赤色量子ドットとを含む発光装置が知られている。また、特許文献1は、黄緑色蛍光体と赤色量子ドットを含む発光装置を開示している。
【0004】
量子ドットは、その発光ピークが鋭い、すなわち発光ピークの半値幅が小さい(狭い)という特徴を有している。このため、量子ドットを用いた発光装置は、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタと組み合わせる場合に、色再現範囲が広くなるという利点を有する。さらに、カラーフィルタのピーク波長(透過率がピークとなる波長)を量子ドットの発光ピークと対応させることで、より多くの光がカラーフィルタを通過できることから、カラーフィルタを使用した際に光の減衰が少なく、光取り出し効率が向上する。
特に従来の緑色蛍光体および黄緑色蛍光体はその発光ピークがブロードであったため、緑色量子ドットを用いることによりこれらの効果をより顕著に得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−544553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このような量子ドットを用いた従来の発光装置では、赤色の量子ドットを用いており、このため、2次吸収を生ずるという問題があった。すなわち、青色光を吸収した緑色量子ドットまたは緑色蛍光体(もしくは黄緑色蛍光体)が発光した緑色光(もしくは黄緑色光)の一部を赤色量子ドットが吸収し赤色光を発光する。このような2次吸収が生ずると発光装置全体の発光効率が低下するという問題があった。
一方、ディスプレイおよび照明装置等の多くの用途では、より少ない電力消費でより明るい光を発することができる、すなわち、より発光効率の高い発光装置が求められている。
【0007】
本発明は、このような要望に応えるべく為されたものであり、量子ドット、とりわけ緑色量子ドットを用い、かつ高い発光効率を有する発光装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
青色光を発光する発光素子と、前記発光素子の発光する青色光の一部を吸収し、緑色光を発光する量子ドットと、その組成が下記一般式(1)で表され、前記発光素子の発光する青色光の一部を吸収して赤色光を発光するKSF蛍光体およびその組成が下記一般式(2)で表され、前記発光素子の発光する青色光の一部を吸収して赤色光を発光するMGF蛍光体の少なくとも一方と、を含むことを特徴とする発光装置である。

2[M1-aMn4+a6] (1)
(式中、Aは、K+、Li+、Na+、Rb+、Cs+及びNH4+からなる群から選ばれ
る少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少
なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2満足する。)

(x−a)MgO・(a/2)Sc23・yMgF2・cCaF2・(1−b)GeO2・(b/2)Mt23:zMn4+ (2)
(式中x、y、z、a、b、cは、2.0≦x≦4.0、0<y<1.5、0<z<0.05、0≦a<0.5、0<b<0.5、0≦c<1.5、y+c<1.5を満足し、MtはAl、Ga、Inから選択された少なくとも1種である。)
【発明の効果】
【0009】
量子ドット、とりわけ緑色量子ドットを用いた発光装置であって、高い発光効率を有する発光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の実施形態1にかかる発光装置100の概略断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態2にかかる発光装置100Aの概略断面図である。
【図3】図3は、発光装置100の利点を説明するための模式断面図であり、図3(a)は、赤色蛍光体14が封止樹脂12の内部に配置されている実施形態を示す模式断面図であり、図3(b)は、赤色蛍光体14が透光性材料22の内部に配置されている実施形態を示す模式断面図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態3に係る発光装置100Bを用いた液晶ディスプレイ200を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであり、本発明の技術的範囲を限定することを意図したものではないことに留意されたい。1つの実施形態において説明する構成は、特段の断りがない限り、他の実施形態にも適用可能である。以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。
各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがあることに留意されたい。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。さらに、例えば符号「10A」のように、数字とアルファベットから成る符号により示される部材は、特段の断りがない事項については、例えば符号「10」のように同じ数字を有しアルファベットを有しない符号により示される部材および同じ数字と異なるアルファベットを有する符号により示される部材と同じ構成を有してよい。
【0012】
本願発明者は鋭意検討した結果、赤色量子ドットを用いることに代えて、赤色蛍光体として、KSF蛍光体およびMGF蛍光体の少なくとも一方を用いることで、緑色量子ドットを用いた、高い発光効率を有する発光装置を提供できることを見いだした。詳細を後述するKSF蛍光体およびMGF蛍光体は、発光素子の発光する青色光を吸収し、赤色光を発光するが、緑色量子ドットが発光する緑色光をほとんど吸収しない。すなわち、2次吸収を起こさない。このため、本発明の実施形態に係る発光装置は高い発光効率を有する。また、KSF蛍光体およびMGF蛍光体の発光スペクトルにおけるピークは半値幅が、10〜20nm程度と狭い。このため、赤の波長域のほぼ全域を透過するカラーフィルタを通した場合であっても、半値幅の狭い赤色が得られるので、色純度が高い赤色光を得ることができる。
以下に本発明の複数の実施形態に係る発光装置について詳述する。
【0013】
1.実施形態1
図1は、本発明の実施形態1にかかる発光装置100の概略断面図である。発光装置100は、青色光を発光する発光素子1と、発光素子1が発する青色光の一部を吸収し、緑色光を発光する緑色量子ドット24と、発光素子1の発する青色光の一部を吸収し、赤色光を発光する赤色蛍光体14を含んでいる。赤色蛍光体14は、詳細を後述する、KSF蛍光体およびMGF蛍光体の少なくとも一方である。
【0014】
本発明に係る発光装置では、発光素子1に対する、赤色蛍光体14および緑色量子ドット24の位置関係は特に限定されない。すなわち、(1)発光素子1に対して、赤色蛍光体14の方が、緑色量子ドット24より近くに位置してもよく、(2)発光素子1に対して、赤色蛍光体14の方が、緑色量子ドット24より遠くに位置してもよく、また、(3)後述する実施形態2のように、発光素子1に対して、赤色蛍光体14と緑色量子ドット24が概ね同じ距離に位置してよい。
実施形態1では、発光素子1に対して、赤色蛍光体14の方が、緑色量子ドット24より近くに位置している。
【0015】
発光装置100は、発光素子パッケージ10を含む。発光素子パッケージ10は、底面と、側壁と、該底面と該側壁とに囲まれ上部が開口したキャビティを備えた樹脂パッケージ3と、樹脂パッケージ3のキャビティの底面に配置された発光素子1と、樹脂パッケージ3のキャビティに充填された封止樹脂12とを有する。発光素子1は、その正極および負極が、例えば金属ワイヤ、金属バンプ、めっき等の導電手段を介して外部電源と接続されており、外部電源から電流(電力)を供給することにより青色光を発光する。封止樹脂12は、発光素子1の周囲(図1に示す実施形態では、発光素子1の底面を除いた、上面および側面)を覆っている。封止樹脂12は赤色蛍光体14を含む。すなわち、封止樹脂12の内部には、赤色蛍光体14が分散配置されている。
なお、図1に示す実施形態では、赤色蛍光体14は、封止樹脂12内に均一に分散しているが、赤色蛍光体の分散配置の形態はこれに限定されるものではない。赤色蛍光体14は、例えば、発光素子1の近傍において、高い密度で配置されている等、封止樹脂12内の一部において、より高い密度で配置されてよい。このような配置として、赤色蛍光体の分散密度が、封止樹脂の上部で小さく、封止樹脂12底部(発光素子1の直上を含む)で高くなっている、所謂、沈降配置がある。沈降配置は、例えば、赤色蛍光体14を均一に分散させた、硬化前の封止樹脂12を樹脂パッケージ3のキャビティに充填した後、封止樹脂12を未硬化のままで所定の時間放置し、封止樹脂12内の赤色蛍光体14が重力により移動し、その分布が封止樹脂12の底部において高くなってから、封止樹脂12を硬化させることで形成できる。遠心力により沈降させてもよい。
【0016】
発光素子パッケージ10は、その上面を出射面とし、青色光と赤色光を発光する。より詳細には、発光素子1から出た青色光の一部は、封止樹脂12を透過して封止樹脂12の上面から外側に向かって出射する。これら発光素子パッケージ10から出射する青色光の一部は、封止樹脂12の内部を進む際に樹脂パッケージ3の側面および/または底面で反射した後、封止樹脂12の上面から出射してもよい。また、発光素子1から出た青色光の別の一部は、封止樹脂12の内部を進む途中で赤色蛍光体14に吸収され、赤色蛍光体14は赤色光を発光する。そして、赤色蛍光体14から発せられた赤色光は、封止樹脂12を透過して封止樹脂12の上面から外側に向かって出射する。これら赤色蛍光体14が発する赤色光の一部は、封止樹脂12の内部を進む際に樹脂パッケージ3の側面および/または底面で反射した後、封止樹脂12の上面から出射してもよい。
【0017】
封止樹脂12の外側、すなわち、図1においては、封止樹脂12(または樹脂パッケージ3)の上部には、緑色量子ドット含有層20が配置されている。緑色量子ドット含有層20は、透光性材料22と緑色量子ドット24とを含む。すなわち、緑色量子ドット24は、透光性材料22内に分散配置されている。緑色量子ドット含有層20は任意の形態を有してよい。好ましい形態の1つは、図1に示すようなシート形状(またはフィルム状)である。緑色量子ドット含有層20の厚さを均一にでき、色むらを抑制できるからである。
【0018】
このような構成を有することで、発光装置100では、発光素子1に対して、赤色蛍光体14の方が、緑色量子ドット24より近くに位置している。粒径(または直径)が例えば、20〜50μmと大きい、KSF蛍光体またはMGF蛍光体を発光素子の近くに配置し、粒径(または直径が)が例えば2〜10nmである緑色量子ドット24を発光素子1の近くに配置することにより、光の散乱、とりわけ、赤色蛍光体14による緑色光の散乱を抑制でき、この結果、光の取り出し効率(すなわち、発光効率)を更に向上できる。
この光の取り出し効率向上については、後述の実施形態2の構成を説明した後に、詳細を説明する。
【0019】
発光素子パッケージ10の上面から出射した赤色光の多くは、緑色量子ドット含有層20の下面から内部に進入し、緑色量子ドット含有層20の透光性材料22を透過した後、緑色量子ドット含有層20上面より外側に出て行く。
発光素子パッケージ10の上面から出射した青色光の多くは、緑色量子ドット含有層20の下面から内部に進入する。緑色量子ドット含有層20の下面から内部に進入した青色光の一部は、緑色量子ドット含有層20の透光性材料22を透過した後、緑色量子ドット含有層20上面より外側に出て行く。緑色量子ドット含有層20の下面から内部に進入した青色光の別の一部は、緑色量子ドット24に吸収され、緑色量子ドット24が緑色光を発光する。緑色量子ドット24が発した緑色光の多くは、透光性材料22の内部を進み、緑色量子ドット含有層20上面より外側に出て行く。この結果、緑色量子ドット含有層20上面の外側では、青色光と赤色光と緑色光が混ざり白色光を得ることができる。
【0020】
なお、緑色量子ドット24が発する緑色光の一部は、下方に進み、緑色量子ドット含有層20の下面から出て、発光素子パッケージ10の上面から封止樹脂12の内部に進入する。しかし、KSF蛍光体およびMGF蛍光体の少なくとも一方である赤色蛍光体14は、緑色光を吸収しにくい。このため、例えば、樹脂パッケージ3の内面により反射された後、発光素子パッケージ10の上面から出射し、緑色量子ドット含有層20の下面から進入し、緑色量子ドット含有層20の上面から出射する緑色光がある。このような、緑色光が存在することは、発光装置100の取り出し効率の向上に寄与する。
【0021】
図1に示す実施形態では緑色量子ドット含有層20と封止樹脂12(または樹脂パッケージ3)とは離間している。これにより、熱に弱い緑色量子ドット24に発光素子1の発熱が伝わるのを、より確実に抑制できるという効果が得られる。
しかし、これに限定されるものではなく、緑色量子ドット含有層20と封止樹脂12(または樹脂パッケージ3)とは接触していてもよい。この場合、発光素子パッケージ10から出射した光が、より多く緑色量子ドット含有層20に進入し、取り出し効率を更に高くすることが可能となる。また、緑色量子ドット含有層20と封止樹脂12(または樹脂パッケージ3)とは接触していても発光素子1と緑色量子ドット24とはある程度、距離がはなれているため、緑色量子ドット24の熱劣化を抑制する効果を得ることができる。
【0022】
図1に示す実施形態では、発光素子パッケージ10は、その実装面が底面(下面)となっており、光取り出し面と反対側の面を実装面とする(例えば、上面を光り取り出し面とし、下面を実装面とする)トップビュー型の発光素子パッケージである。しかし、これに限定されるものではなく、発光素子パッケージ10は、光取り出し面に隣接する面を実装面とする、いわゆるサイドビュー型として構成されてもよい。
また、図1に示す実施形態では、樹脂パッケージ3を含む発光素子パッケージ10を用いているがこれに限定されるものではない。発光素子パッケージ10に代えて、樹脂パッケージを用いずに、発光素子1の表面に、赤色蛍光体14を含む蛍光体層を形成した、所謂、パッケージレスの形態であってもよい。
【0023】
次に発光装置100の各要素の詳細を示す。
1)発光素子
発光素子1は、青色光(発光ピーク波長が435〜465nmの範囲内である)を発光する限り、既知の任意の発光素子であってよく、青色LEDチップであってよい。発光素子1は、半導体積層体を備えてよく、窒化物半導体積層体を備えることが好ましい。半導体積層体(好ましくは窒化物半導体積層体)は、順に、第1半導体層(例えば、n型半導体層)、発光層および第2半導体層(例えば、p型半導体層)を有してよい。
好ましい窒化物半導体材料として、具体的には、InAlGa1−X−YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いてよい。各層の膜厚及び層構造は、当該分野で既知のものを用いてよい。
【0024】
2)赤色蛍光体
赤色蛍光体14は、KSF蛍光体およびMGF蛍光体の少なくとも一方である。KSF蛍光体およびMGF蛍光体は、緑色光をほとんど吸収せず、従って2次吸収をほとんど生じないという利点を有する。また、発光ピークの半値幅が35nm以下、好ましくは10nm以下と小さいことを特徴とする。以下に、KSF蛍光体およびMGF蛍光体について詳述する。
【0025】
(KSF蛍光体)
KSF蛍光体は、その発光波長のピークが610〜650nmの範囲にある赤色蛍光体である。その組成は、下記一般式(1)に表される。

2[M1-aMn4+a6] (1)
(式中、Aは、K+、Li+、Na+、Rb+、Cs+及びNH4+からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2満足する。)
【0026】
KSF蛍光体の発光ピークの半値幅は、10nm以下である。
なお、このKSF蛍光体については、本願出願人が先に特許出願した特願2014−122887号を参照してよい。
【0027】
KSF蛍光体の製造方法の一例を説明する。まず、所望の組成比となるようにKHF2、K2MnF6、を秤量する。秤量したKHF2をHF水溶液に溶解して、溶液Aを調製する。また、秤量したK2MnF6をHF水溶液に溶解させて溶液Bを調製する。さらに、H2SiF6を含む水溶液を所望の組成比となるように調製してH2SiF6を含む溶液Cとする。そして、溶液Aを、室温で撹拌しながら、溶液Bと溶液Cとをそれぞれ滴下する。得られた沈殿物を固液分離後、エタノール洗浄を行い、乾燥することで、KSF蛍光体を得ることができる。
【0028】
(MGF蛍光体)
MGFは深赤色の蛍光を発する赤色蛍光体である。すなわち、その発光波長のピークがKSF蛍光体よりも長波長側の650nm以上であり、Mn4+で付活された蛍光体である。組成式の一例として3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn4+で表される。MGF蛍光体の半値幅は、15nm以上35nm以下である。
【0029】
MGF蛍光体は、その組成中のMgOのMg元素の一部をLi、Na、K、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W等の他の元素で置換してよく、またGeO2中のGe元素の一部をB、Al、Ga、In等の他の元素に置換することにより発光効率を向上させてもよい。好ましくは、MgとGeの両元素を、それぞれScとGaの両元素に置換することにより、深赤色と呼ばれる600〜670nmの波長領域の光の発光強度をよりいっそう向上させることができる。
【0030】
MGF蛍光体は、下記一般式(2)で示される蛍光体である。

(x−a)MgO・(a/2)Sc23・yMgF2・cCaF2・(1−b)GeO2・(b/2)Mt23:zMn4+ (2)
(式中x、y、z、a、b、cは、2.0≦x≦4.0、0<y<1.5、0<z<0.05、0≦a<0.5、0<b<0.5、0≦c<1.5、y+c<1.5を満足し、MtはAl、Ga、Inから選択された少なくとも1種である。)
【0031】
一般式(2)において、0.05≦a≦0.3、0.05≦b<0.3とすることで、さらに発光する赤色光の輝度を向上させることができる。なお、MGF蛍光体については、本願出願人が先に特許出願した特願2014−113515号を参照してよい。
【0032】
本発明の実施の形態に係るMGF蛍光体の製造方法の一例を説明する。まず、原料としてMgO、MgF2、Sc23、GeO2、Ga23、MnCO3を所望の組成比となるように秤量する。これらの原料を混合した後、この混合した原料をるつぼに充填した後、大気中において1000〜1300℃で焼成することにより得ることができる。
【0033】
3)緑色量子ドット
緑色量子ドット24は、半導体材料、例えば、II−VI族、III−V族またはIV−VI族等の化合物半導体、より具体的には、CdSe、コアシェル型のCdSSe1−x/ZnS、GaP等のナノサイズの粒子が挙げられる。緑色量子ドット24は、例えば、1〜20nmの粒径(平均粒径)を有する。緑色量子ドット24は、例えば、その発光波長のピークが510〜560nmの範囲にある緑色光を発光する。緑色量子ドット24の発光ピークの半値幅は40nm以下、好ましくは30nm以下と小さい。
緑色量子ドットは、例えばPMMA(ポリメタクリル酸メチル)のような樹脂等で表面修飾または安定化してもよい。この場合、粒径とは、表面修飾および安定化のために付した樹脂等の部分を含まない、半導体材料より成るコア部分の粒径を意味する。
【0034】
4)透光性材料
透光性材料22は、青色光、緑色光および赤色光を透過させることができる。透光性材料は、発光素子1から出射され透光性材料22に入射した光のうち、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、80%以上または90%以上を透過する。
好ましい透光性材料22として、高歪点ガラス、ソーダガラス(Na2O・CaO・SiO2)、硼珪酸ガラス(Na2O・B23・SiO2)、フォルステライト(2MgO・SiO2)、鉛ガラス(Na2O・PbO・SiO2)、無アルカリガラスを例示することができる。あるいは、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、環状非晶質ポリオレフィン、多官能アクリレート、多官能ポリオレフィン、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂に例示される有機ポリマー(高分子材料から構成された可撓性を有するプラスチック・フィルムやプラスチック・シート、プラスチック基板といった高分子材料の形態を有する)を挙げることができる。
【0035】
5)封止樹脂
封止樹脂12は、青色光および赤色光を透過させることができ、好ましくは緑色光も透過させることができる。透光性材料は、発光素子1から出射され透光性材料22に入射した光のうち、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、80%以上または90%以上を透過する。
好ましい封止樹脂12として、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ変性樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、TPX樹脂、ポリノルボルネン樹脂またはこれらの樹脂を1種以上含むハイブリッド樹脂等の樹脂を挙げることができる。なかでもシリコーン樹脂またはエポキシ樹脂が好ましく、特に耐光性、耐熱性に優れるシリコーン樹脂がより好ましい。
【0036】
6)樹脂パッケージ
樹脂パッケージ3は任意の種類の樹脂により構成されてよい。好ましい樹脂として、芳香族ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、液晶樹脂の少なくとも1種以上含む熱可塑性樹脂、または、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ハイブリッド樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂、これらの樹脂を少なくとも1種以上含む熱硬化性樹脂などを例示できる。樹脂パッケージ3は、好ましくは白色の樹脂より成る。封止樹脂12の内部を進む光のうち、樹脂パッケージ3に達した光をより多く反射できるからである。
【0037】
2.実施形態2
図2は、本発明の実施形態2にかかる発光装置100Aの概略断面図である。上述の発光装置100では、封止樹脂12が赤色蛍光体14を含んでいた。しかし、発光装置100Aでは、封止樹脂12が赤色蛍光体14を含むことに代えて、透光性材料22が赤色蛍光体14を含んでいる。従って、透光性材料22の内部には、赤色蛍光体14と緑色量子ドット24が配置されており、これにより、発光素子1に対して、赤色蛍光体14と緑色量子ドット24が概ね同じ距離に位置することとなる。
【0038】
発光素子パッケージ10Aは、封止樹脂12が赤色蛍光体14を含まないことを除けば、実施形態1の発光素子パッケージ10と同じ構成を有してよい。また、緑色量子ドット含有層20Aは、緑色量子ドット24に加えて赤色蛍光体14を含むことを除けば、実施形態1の緑色量子ドット含有層20と同じ構成を有してよい。
【0039】
以上説明したように、実施形態1に係る発光装置100では、発光素子1に対して、赤色蛍光体14の方が、緑色量子ドット24より近くに位置しており、実施形態2に係る発光装置100Aでは、発光素子1に対して、赤色蛍光体14と緑色量子ドット24が概ね同じ距離に位置している。それぞれの実施形態は異なる利点を有する。以下に、その利点を説明する。
【0040】
1)発光装置100の利点
図3は、発光装置100の利点を説明するための模式断面図であり、図3(a)は、赤色蛍光体14が封止樹脂12の内部に配置されている実施形態を示す模式断面図であり、図3(b)は、赤色蛍光体14が透光性材料22の内部に配置されている実施形態を示す模式断面図である。上述したように、赤色蛍光体14の粒径は20〜50μmであり、緑色量子ドット24の粒径は2〜10nmであり、粒径に2桁程度の大きな違いがある。
図3(a)、(b)は、この粒径の違いに基づく発光装置100の利点をより明確に示すことを目的とした模式図であり、図1および図2に比べると、赤色蛍光体14と緑色量子ドット24の粒径の違いをより明確に示している。
【0041】
図3(a)の符号114は、複数の赤色蛍光体14のうちの1つである赤色蛍光体14Xが発光した赤色光(一部)を模式的に示し、符号124は、複数の緑色量子ドット24のうちの1つである緑色量子ドット24Xが発光した緑色光(一部)を模式的に示している。同様に、図3(b)の符号114Aは、複数の赤色蛍光体14のうちの1つである赤色蛍光体14Yが発光した赤色光(一部)を模式的に示し、符号124Aは、複数の緑色量子ドット24のうちの1つである緑色量子ドット24Yが発光した緑色光(一部)を模式的に示している。
【0042】
図3(b)に示すように、透光性材料22内に粒径の大きい赤色蛍光体14が配置されていると、緑色量子ドット24Yから出た緑色光124Aは、その進路に存在する赤色蛍光体14により散乱されて緑色量子ドット含有層20Aの上面に到達しない(図3(b)では、赤色光114Aは、緑色量子ドット含有層20Aの上面から外側に出ているが、緑色光124Aは緑色量子ドット含有層20Aの上面に到達していない。)。粒子径の大きい赤色蛍光体14が緑色量子ドット含有層20Aに存在することにより緑色光の一部にこのような散乱が生じることは、発光効率が若干低下する要因となり得る。
【0043】
これに対して、図3(a)に示すように、緑色量子ドット含有層20は、粒径の大きい赤色蛍光体14を含んでおらず、透光性材料22を除くと、緑色量子ドット24しか含有していない。そして、緑色量子ドット含有層20を進む緑色光が粒径の非常に小さい緑色量子ドット24により散乱される可能性はかなり低い(図3(a)では、赤色光114および緑色光124が、緑色量子ドット含有層20の上面から外側に出ている。)。このため、より高い発光効率を得ることができる。
【0044】
2)発光装置100Aの利点
発光装置100Aの緑色量子ドット含有層20Aは、上述のように赤色蛍光体14と緑色量子ドット24の両方を含んでいる。赤色蛍光体14は、緑色量子ドット24に比べると熱による劣化が少ないものの、このような、構成を取ることで、赤色蛍光体14についても発光素子1の発熱が伝わるのを抑制することができ、赤色蛍光体14の劣化をより確実に抑制できる。
また、赤色蛍光体14と緑色量子ドット24とを透光性材料22の内部に配置するため、波長変換材料を配置するのが透光性材料22だけで済み、封止樹脂12に赤色蛍光体14を配置しなくて済むため、製造工程が簡便になる。
【0045】
なお、上述のように発光装置100Aは、緑色量子ドット含有層20Aの透光性材料22が赤色蛍光体14を含み、発光素子パッケージ10Aの封止樹脂12は赤色蛍光体14を含んでいないが、緑色量子ドット含有層20Aの透光性材料22と発光素子パッケージ10Aの封止樹脂12の両方が赤色蛍光体14を含んでもよい。
【0046】
3.実施形態3
図4は、本発明の実施形態3に係る発光装置100Bを用いた液晶ディスプレイ200を示す概略断面図である。発光装置100Bは、発光素子パッケージ10と、緑色量子ドット含有層20と、発光素子パッケージ10と緑色量子ドット含有層20との間に配置された導光板52とを含む。
図4に示す実施形態では、発光素子パッケージ10の封止樹脂12と、緑色量子ドット含有層20との間に導光板52が配置されている。より詳細には、封止樹脂12が導光板52の1つの側面に対向して配置され、緑色量子ドット含有層20が導光板52の上面に対向して配置されている。図4に示す実施形態では発光素子パッケージ10は、トップビュー型であるが、これに限定されるわけではなく、上述のサイドビュー型等の他の形態を有してよい。
【0047】
発光装置100Bは、発光素子パッケージ10から導光板52に入射した光のうち、導光板52の下面に達した光を上方に反射させ、導光板52の上面に向かわせるように、導光板52の下面上に反射板(リフレクタ)51を備えてよい。
【0048】
図4に示す実施形態では、発光素子パッケージ10は、導光板52から離間して配置されているが、これに限定されるものでなく、例えば、封止樹脂12または樹脂パッケージ3を導光板52の側面に接触させること等により、発光素子パッケージ10と導光板52とを接触させてよい。
緑色量子ドット含有層20は、導光板52の上面に接触して配置されてもよく、また導光板52から離間して配置されてもよい。
【0049】
緑色量子ドット含有層20の上には、下部偏光フィルム53Aが配置される。下部偏光フィルム53Aの上には、液晶セル54が配置され、液晶セル54の上にはカラーフィルタアレイ55が配置される。カラーフィルタアレイ55は、例えば、赤色カラーフィルタ部55A、緑色カラーフィルタ部55Bおよび青色カラーフィルタ部55Cのように、特定の色の光のみを透過する、異なる色に対応した複数の種類のカラーフィルタ部を備える。カラーフィルタアレイ55の上には上部偏光フィルム53Bが配置されている。
【0050】
次に液晶ディスプレイ200の動作について説明する
発光素子1が発光した青色光の一部は、封止樹脂12から出てくる。また発光素子1が発光した青色光の一部は、封止樹脂12内に配置された赤色蛍光体14に吸収され、赤色蛍光体14から赤色光が発光され、この赤色光は封止樹脂12から出てくる。すなわち、発光素子パッケージ10からは、青色光と赤色光が混じった紫色光が出射し、この紫色光(青色光+赤色光)は導光板52を介して、緑色量子ドット含有層20に進入する。緑色量子ドット含有層20に入った青色光の一部は、緑色量子ドット24に吸収され、緑色量子ドット24は緑色光を発光する。この結果、緑色量子ドット含有層20の上面からは、青色光と緑色光と赤色光が混じった白色光が出射し、この白色光は下部偏光フィルム53Aに入る。下部偏光フィルム53Aに入った白色光(青色光+緑色光+赤色光)の一部は、下部偏光フィルム53Aを通過し、液晶セル54に進入する。液晶セル54に入った白色光の一部は、液晶セル54を通過して、カラーフィルタアレイ55に到達する。
【0051】
カラーフィルタアレイ55に到達した、青色光、緑色光および赤色光のそれぞれは、対応したフィルタ部を通過することができる。例えば、赤色光は赤色カラーフィルタ部55Aを通過し、緑色光は緑色カラーフィルタ部55Bを通過し、青色光は青色カラーフィルタ部55Cを通過する。カラーフィルタアレイ55を通過した青色光、緑色光および赤色光、それぞれの一部は上部偏光フィルム53Bを通過する。これにより液晶ディスプレイ200は、所望の画像を表示できる。
上述のように赤色蛍光体14が発する赤色光および緑色量子ドット24が発する緑色光は、その発光ピークの半値幅が狭く、よって色純度が高い。また、より多くの光が赤色カラーフィルタ部55Aおよび緑色カラーフィルタ部55Bを通過できるため効率を向上させることができる。
本発明は以下の態様を含む。

態様1:
青色光を発光する発光素子と、
前記発光素子の発光する青色光の一部を吸収し、緑色光を発光する量子ドットと、
その組成が下記一般式(1)で表され、前記発光素子の発光する青色光の一部を吸収して赤色光を発光するKSF蛍光体およびその組成が下記一般式(2)で表され、前記発光素子の発光する青色光の一部を吸収して赤色光を発光するMGF蛍光体の少なくとも一方と、
を含むことを特徴とする発光装置。

2[M1-aMn4+a6] (1)
(式中、Aは、K+、Li+、Na+、Rb+、Cs+及びNH4+からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2満足する。)

(x−a)MgO・(a/2)Sc23・yMgF2・cCaF2・(1−b)GeO2・(b/2)Mt23:zMn4+ (2)
(式中x、y、z、a、b、cは、2.0≦x≦4.0、0<y<1.5、0<z<0.05、0≦a<0.5、0<b<0.5、0≦c<1.5、y+c<1.5を満足し、MtはAl、Ga、Inから選択された少なくとも1種である。)
態様2:
前記発光素子を覆う封止樹脂と、
透光性材料と前記量子ドットとを含み、前記封止樹脂の外側に配置された量子ドット含有層と、
を含むことを特徴とする態様1に記載の発光装置。
態様3:
前記封止樹脂が前記KSF蛍光体を含むことを特徴とする態様2に記載の発光装置。
態様4:
前記量子ドット含有層が、シートであり、かつ前記封止樹脂から離間していることを特徴とする態様2または3に記載の発光装置。
態様5:
前記封止樹脂と前記量子ドット含有層の間に導光板が配置されていることを特徴とする態様3または4に記載の発光装置。
態様6:
前記封止樹脂が前記導光板の1つの側面に対向して配置され、前記量子ドット含有層が前記導光板の上面に対向して配置されていることを特徴とする態様5に記載の発光装置。
態様7:
前記KSF蛍光体が前記量子ドット含有層に配置されていることを特徴とする態様2に記載の発光装置。
【符号の説明】
【0052】
1 発光素子
3 樹脂パッケージ
10、10A 発光素子パッケージ
12 封止樹脂
14 赤色蛍光体
20、20A、 緑色量子ドット含有層
22 透光性材料
24、24X、24Y 緑色量子ドット
51 反射板
52 導光板
53A 下部偏光フィルム
53B 上部偏光フィルム
54 液晶セル
55 カラーフィルタアレイ
55A 赤色カラーフィルタ部
55B 緑色カラーフィルタ緑
55C 青色カラーフィルタ部
100、100A、100B 発光装置
114、114A 赤色光
124、124A 緑色光
200 液晶ディスプレイ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】