(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021067660
(43)【公開日】20210430
(54)【発明の名称】水濡れ検知センサーおよび検知システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/00 20060101AFI20210402BHJP
   A61F 13/42 20060101ALI20210402BHJP
   G06K 19/07 20060101ALI20210402BHJP
   G06K 19/077 20060101ALI20210402BHJP
   A61F 5/44 20060101ALN20210402BHJP
【FI】
   !G01N27/00 H
   !A61F13/42 F
   !G06K19/07 170
   !G06K19/077 272
   !G06K19/077 304
   !A61F5/44 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
【全頁数】11
(21)【出願番号】2019205814
(22)【出願日】20191025
(71)【出願人】
【識別番号】519406061
【氏名又は名称】和田 侑子
【住所又は居所】大阪府東大阪市横枕西3−7 セントシティー東大阪901号
(71)【出願人】
【識別番号】519406072
【氏名又は名称】西村 美佐栄
【住所又は居所】滋賀県湖南市石部南6丁目6−2
(72)【発明者】
【氏名】和田 侑子
【住所又は居所】大阪府東大阪市横枕西3−7 セントシティー東大阪901号
(72)【発明者】
【氏名】西村 美佐栄
【住所又は居所】滋賀県湖南市石部南6丁目6−2
【テーマコード(参考)】
2G060
3B200
4C098
【Fターム(参考)】
2G060AA07
2G060AC01
2G060AE12
2G060AG02
2G060JA06
2G060KA05
3B200DF04
4C098AA09
4C098CD08
4C098CD09
(57)【要約】
【課題】従来の尿漏れセンサーの欠点に鑑み、使い捨てが可能な、安価で屈曲性、通気性、供給安定性、取り扱い性に優れた尿漏れセンサー及び該センサーを用いた尿漏れ検知システムを提供する。
【解決手段】本発明は、これらの問題を解決するために、ICタグの回路の少なくとも一部を水と接触することにより遮断されるように構成された回路で構成し、水濡れにより送信信号が変化するように構成されたたことを特徴とする水濡れセンサーを提供し、本発明のセンサーをおむつなどに貼り付け、排便、排尿時に、水分により濡れて溶解し回路が遮断されることによりタグ回路が異常を送信して管理者に知らせ、簡便におむつの交換時期を知ることが出来るものである
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICタグの回路の少なくとも一部を水と接触することにより遮断されるように構成された回路で構成し、水濡れにより送信信号が変化するように構成されたたことを特徴とする水濡れセンサー
【請求項2】
回路の少なくとも一部が水溶性導電材料で構成されている請求項1記載の水濡れセンサー
【請求項3】
非水溶性基板の上に形成された水溶性成分を含む第二の基板上に回路の少なくとも一部が形成され、上記第二の基板上に形成された回路の少なくとも一部が上記基板上の回路が溶解することにより遮断されるような強度に設定されていることを特徴とする請求項1記載の水濡れセンサー
【請求項4】
ICタグの回路の少なくとも一部を水と接触することにより遮断されるように構成された回路で構成した水濡れセンサーと、上記センサーからの送信信号の変化を検出して上記センサーの設けられた部分の水濡れを検知して信号処理を行う受信部を備えた水濡れ検知システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水濡れ検知センサーおよび水濡れにより異常を知らせる検知システムに関するものであり、特におむつ等に利用することにより簡便におむつの交換時期を知ることが出来るものである。
【背景技術】
【0002】
近年、高齢化社会の進行により、いわゆる寝たきり老人が増える傾向にあるが、住宅介護および老人健康施設などにおいて、これらの患者の看護にあたっては、排便、排尿の処理が大きな問題となっている。例えば尿漏れに対しては、一般的にはおむつを中心とした装具による自然排尿後の処理が主流であり、尿漏れの有無に関係なく一定時間毎に交換する方式か、尿漏れを手の触感で確かめ、尿漏れが認められる際に交換する方式が一般的である。従って、交換時間前に尿漏れがあった場合、次の交換まで不愉快な状態で放置されることになり、不快感をもたらすと共に、皮膚病、冷え、床ずれ等の苦痛を与える結果となっている。また、高齢者、要介護者にとって排泄物が残るおむつを着用し続けることは、人間の尊厳をも損なう大きな問題である。
【0003】
上記の問題に対処するために、特に病院等で多数の病人を少数の看護士で看病する場合は、尿漏れを本人や介護者や看護士が速やかに認知できる検知器の開発が希求され、近年では尿漏れ検知器が種々開発されつつある。
【0004】
特許文献1によると、これは、2列の薄膜状の金属層をラミネート処理又は蒸着手段により紙の使い捨ておむつに付着形成したものが開示されている。電極である薄膜状の金属層をラミネート処理や蒸着処理によって形成させたものであるが、この金属層によっておむつの通気性を損なうという問題があった。また、この金属層は、導電性が高いため検出感度は優れているものの、装着時の屈曲又は人体の移動によって金属層が断線したりする場合が多く、確実な動作態様が得られない場合があった。更には、この方法は非常にコスト高になってしまい、使い捨ておむつとしては広く普及するものではなかった。
【0005】
また乳児のおむつに関しても、乳児の場合多くは漏れを知られることが出来ず、放置することにより肌荒れや、皮膚病になることがあった。前記同様のセンサーも紹介されているが、小さなおむつに対してセンサー部分が大きいためとても実装できるものではなかった。
【0006】
上記のように多くの技術が提案され、一部は実施されているにも関わらず、一般の家庭や老人健康施設などに普及しているとは言い難いのが現状である。この理由として、実公平3−15063号公報発明者等は価格と手間、そして性能の問題が大きいとの認識している。すなわち、まず価格の問題とは、装置が本格的な電気センサーにより設計されたものであり導電素材を尿漏れセンサーとしておむつに内にセットしたり、検出装置を取り付けたりする必要があり、製造コストの増加が大きいため、通常のおむつよりも単価がかなり高くなってしまうことである。
【0007】
また、手間の問題とは、価格の上昇を抑えるためにおむつとは別に検知センサーを作成し、これをおむつに着脱させるようにした場合は、おむつの交換毎に検知センサーの脱着操作を頻繁に行う必要があって、消費者が手間を感じて敬遠する場合が多い。同時に前述の無線通信部は、電源等の部品を収容する強固な筐体を備えるため、寝返りを打った紙おむつ着用者に対して異物感や不快感を与える虞があった。
【0008】
さらに、性能の問題とは、例えば金属泊などを用いた場合は、通気性が悪くなり、患者におむつを装着する時やその使用時に伴う屈曲動作で、電極が切断してしまい、正確な検知が出来ず、信頼性に欠けていたことなどが挙げられる。しかしながら、前述の無線通信部は、電源等の部品を収容する強固な筐体を備えるため、寝返りを打った紙おむつ着用者に対して異物感や不快感を与える虞があった。
【0009】
また、特許第5182431号公報では吸水に伴って通信可能距離が短くなることを検出して、つまり、通信距離に対応する信号強度の低下を検出し、吸水に伴って信号が検出できなくなった状態を吸水状態と判断している。しかし、実使用に際しては吸水以外の要因で信号の強度が変化することがあるため、信号が検出できなくなった状態を吸水状態と判断することは、必ずしも正確では無い。
【0010】
さらに、紙おむつの適切な取り替えタイミングを管理者に通知する技術として特許文献3では、紙おむつの裏面シートと吸収体との間に排泄液との接触で変色するインジケータ部を設け、その変色を外側から視認可能とする技術が開示されている。しかしながら、この技術を適用した紙おむつでも下半身の衣類を脱がさないと、変色部を確認できないので、高齢者や障害者等の紙おむつ着用者の精神的負担がすべて解消される訳ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】実公平3−15063号公報
【特許文献2】特許第5182431号公報
【特許文献3】特開2004−337384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、かかる従来の尿漏れセンサーの欠点に鑑み、使い捨てが可能な安価で、屈曲性、通気性、供給安定性、取り扱い性に優れた尿などの水分を検知して異常を知らせる水濡れ検知センサーおよび該水漏れ検知センサーを内蔵した検知システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明はこれらの問題を解決するために、ICタグの回路の少なくとも一部を水と接触することにより遮断されるように構成された回路で構成した水濡れセンサーと上記センサーからの送信信号の変化を検出して上記センサーの設けられた部分の水濡れを検知して信号処理を行う受信部を備えた水濡れ検知システムであり、パソコン、タブレット、スマートフォンまたは専用端末等で管理者に知らせ簡便におむつの交換時期を知ることが出来るものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、水濡れによりICタグの回路の少なくとも一部を水と接触することにより回路が物理的に遮断されることで検知することが可能な検知システムであって、センサー部が薄く小型に設計することができ、硬い電極を持たないため、おむつ等に利用した場合、検知センサー自体をおむつに装着して提供することが可能であり誤作動を防ぐことが出来る。そのため一般家庭、介護施設などで幅広く使用することができる。また、比較的安価に製造できるため、使い捨てでの用途に装着でき、センサーを付替える手間や汚物で手を汚すことがなく使用することが出来るものである。
【0015】
また、屈曲性、通気性、供給安定性、取り扱い性に優れているため、素材としての柔軟性が損なわれることもなく、触れたとしても使用者に不快感を与えない。また、肌あれせず、肌を傷つけることもなく、さらにはおむつとして使用した際の装着時の屈曲又は人体の移動によっても柔軟に装着することが出来、正確な検知が可能となる。さらにパソコン、タブレット、スマートフォンまたは専用端末等などにより管理者に簡便に即時に知らせることが出来るものである。
【0016】
さらに、水溶性成分により回路を溶解することを利用して濡れ状態にある紙おむつとして判断することで、別途、湿度センサー等の液体の量を検知するセンサーを紙おむつに設ける必要が無く、紙おむつの製造コストを抑えることができる。また、紙おむつに設けられるのは薄いICタグのみであるので、紙おむつ着用者に対して異物感や不快感を与える虞がない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の水濡れセンサーの回路図例である。
【図2】本発明の水漏れセンサーの予め遮断された回路部に、水溶性導電塗料を塗布して回路を接続した状態の断面図である。
【図3】本発明の検知システムの構成図である。
【図4】本発明の水漏れセンサーの水溶性導電塗料が水濡れにより回路が遮断された状態の断面図である。
【図5】本発明の検知システムが水濡れを検知した状態を示す構成図である。
【図6】本発明の回路基盤上に水溶性材料を含む第二の基盤を構成された水濡れセンサーの回路図例である。
【図7】本発明の水漏れセンサーの第二の基盤が溶解することのより遮断されるように回路強度等を設計された水濡れセンサー回路の断面図である。
【図8】本発明の水漏れセンサーの第二の基盤が水濡れにより遮断された状態の断面図である。
【図9】本発明の水濡れセンサーをおむつに貼付した状態を示す図である
【図10】本発明の水濡れセンサーを含むおむつの構成例である
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して同一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に同一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0019】
図1は本発明の水濡れ検知センサーの回路図例であり、水濡れ検知センサー1は水濡れ検知センサー基盤3上に、らせん状に配線されたアンテナ回路4の一部があらかじめ遮断された設計になっており、この遮断部分を水溶性導電塗料による回路接続部2で接続して回路を再形成する。
水濡れのない状態では発信機能を備えたICチップ回路5およびらせん状に配線されたアンテナ回路4により、水濡れ検知センサー1の設定された周波数の電波が発信される。
【0020】
図1に示す水溶性導電塗料による回路接続部2を構成する水溶性導電塗料とは少なくとも水溶性樹脂と導電材料で構成される。例えば、水溶性導電塗料は水溶性樹脂10部に対し、導電材料を1〜90部含有して構成され、好ましくは10〜30部を含有して構成され、1部より少ないと必要とする導電性が得られず、90部より多いと回路強度が保てない。水溶性導電塗料は遮断された回路部分に好ましくは厚み20μm以上1mm以下で構成され、遮断された部分を覆うように塗布し、温風乾燥させ回路を再形成される。
【0021】
本発明で使用する上記の水溶性導電塗料に使用される水溶性材料としては、水に濡れた時に早く溶解されることが重要で、例えば、合成ポリマーとしてPVA系ポリマーや水溶性ポリエステル、水溶性ウレタンなどなどが一般的であるが、そのほかにポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミド、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドンなどがある。半合成ポリマーとしてはセルロース系、変性でんぷん、酸化でんぷんなどがある。そのほかに天然ポリマーと分類されるものに、コーンスターチなどのでんぷん類、ペクチン、マンナンなどの糖類や、寒天、アルギン酸などの海藻類、ゼラチン、にかわなどのたんぱく質類、ガム類などの植物由来成分を用いることが出来る。
【0022】
次に、本発明で使用する上記の水溶性導電塗料に使用される導電材料としては、一般的に回路の材料として用いられる金属種類の粉末を用いることができ、例えば、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、金などが一般に用いられており、他にも導電性を示すものであれば使用は可能である。
【0023】
図2は図1のらせん状に配線されたアンテナ回路4の一部があらかじめ遮断された状態6の上に、水溶性導電塗料による回路接続部2aを設けて、遮断された回路を再接続した状態の断面図である。水濡れのない状態では、回路が繋がっており、発信機能を備えたICチップ5およびらせん状に配線されたアンテナ回路4により水濡れ検知センサー1の設定された周波数の電波が発信される。
【0024】
図3はICタグの回路の切断によりパソコンよりタブレット、スマートフォンまたは専用端末等などに水濡れを知らせる検知システムの概略図である。通常は図1および図2の状態であり、水濡れ検知センサー1では特定の周波数で信号を連続送信し、リーダライタシステム8の 受信アンテナ9で受信し、制御コントローラ10で管理をしてデータ処理および受信用パソコン11でデータを処理し異常のない状態を、警報受信用タブレット、スマートフォンまたは専用端末等12に送信して使用者が状態を確認する。なお、図3中に記載されている矢印13は電波の受信可能状態を概略的に表したものである。
【0025】
図4は、水濡れにより水溶性導電塗料により形成された回路接続部2bが溶解し、水濡れによって溶解された遮断部7が発生するため、水濡れ検知センサー1の回路が遮断された状態になり、設定された電波の周波数にズレが生じたり、電波そのものが弱くなったり、あるいは、ICチップに電力が供給できなくなり正常に送信できない状態になる。
【0026】
図5は図3の状態から水濡れにより、図3の水濡れ検知センサー1の回路の一部が遮断されることにより、水濡れ検知センサー1からの電波の周波数にズレが生じたり、電波そのものが弱くなったり、あるいはICチップに電力が供給できなくなり、受信アンテナ9で電波を受信することが出来ず、制御コントローラ10から水濡れ状態を示す信号を送信して、データ処理および受信用パソコン11により、警報受信用タブレット、スマートフォンまたは専用端末等12により管理者に水濡れつまり排尿または排便を知らせる。
【0027】
図6は本発明の別の実施形態であり、水濡れ検知センサー14の水濡れ検知センサー基盤部17上に水溶性樹脂を含む第二の基盤15を構成し、前記水溶性樹脂を含む第二の基盤15が溶解することにより遮断されるように厚み、膜強度等を設計された第二の基盤上に構成された回路部16および上記発信機能を備えたICチップ回路部5を構成する。
【0028】
水溶性樹脂を含む第二の基盤15の水溶性樹脂素材としては、素早く溶解することが重要でその上に回路を形成し、水分が回路に接続することにより回路が遮断されることが重要である。
【0029】
図6における第二の基盤15を構成するために使用する水溶性材料としては、合成ポリマーとしてPVA系ポリマーや水溶性ポリエステル、水溶性ウレタンなどなどが一般的であるが、そのほかにポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミド、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドンなどがある。半合成ポリマーとしてはセルロース系、変性でんぷん、酸化でんぷんなどがある。そのほかに天然ポリマーと分類されるものに、コーンスターチなどのでんぷん類、ペクチン、マンナンなどの糖類や、寒天、アルギン酸などの海藻類、ゼラチン、にかわなどのたんぱく質類、ガム類などの植物由来成分を用いることが出来る。
【0030】
前記、水溶性材料を含む第二の基盤15の厚みは、2μm以上が好ましく、より好ましくは、5μm以上で250μm以下が好ましい。5μmより薄いと水溶性材料を含む第二の基盤15が溶解することにより、第二の基盤に構成された回路16が変形することがなく水濡れ検知センサー14が遮断されない。また、水溶性材料を含む第二の基盤15の厚みが250μmより厚いと水に触れたときに溶解するのに時間がかかり好ましくない。
【0031】
水濡れ検知センサー14の基板17上に水溶性樹脂で構成された第二の基盤15が溶解することにより遮断されるように厚み、膜強度等を設計された回路部16の厚みは、3μm以上10μm以下が好ましく、3μmより薄いと導電性が低下し10μmより厚いと水溶性樹脂を含む第二の基盤15が水分を含んだ時に早く溶解することができない。
【0032】
図7は前述水濡れ検知センサー14の水濡れ検知センサー基盤部17および水濡れ検知センサー基盤部17上に形成された水溶性樹脂膜で構成された第二の基盤15a、および水濡れ溶解前の第二の基盤上に構成された回路部16aの断面図である。
【0033】
水濡れ前の状態においては、図6の水濡れ検知センサー14に通電することにより、水濡れ検知センサー14では特定の周波数で信号を連続送信し、図3に示すリーダライタシステム8の 受信アンテナ9で受信し、制御コントローラ10で管理をしてデータ処理および受信用パソコン11でデータを処理し異常のない状態を、警報受信用タブレット、スマートフォンまたは専用端末等12に送信して使用者が状態を確認する。
【0034】
図8は図6の水濡れ検知センサー14が水濡れにより水溶性樹脂を含む第二の基盤15bが溶解し、それにより第二の基盤上に構成された回路部16bの少なくとも一部が遮断された状態になり、水濡れにより第二の基盤が溶解した遮断部18が発生する。
【0035】
図8の状態になることにより、図6における水濡れ検知センサー14が遮断された状態になり、設定された電波の周波数にズレが生じたり、電波そのものが弱くなったり、あるいはICチップに電力が供給できなくなり送信できない状態になる。
【0036】
その結果、図5のように、受信アンテナ9で電波を受信することが出来ず、制御コントローラ10から水濡れ状態を示す信号を送信して、データ処理および受信用パソコン11により、警報受信用タブレット、スマートフォンまたは専用端末等12により管理者に水濡れつまり排尿または排便を知らせる。
【0037】
図9はおむつへの取り付け例を示したものである。
【0038】
図10はおむつへの尿漏れセンサー20の取り付け位置を示したものであり、吸水部材等22と防水材24の間に設置することにより、吸水部材等22が飽和吸水した時点で、知らせるように出来るが、比較的早期に知らせたい場合は、吸水部材等22の中間部分や吸水部材等22のからだ20側に設置してもよく、用途により任意の位置に構成することが出来る。
【0039】
本発明のセンサーは水濡れにより作動するセンサーであるため、図1の水濡れ検知センサー1や図6の水濡れ検知センサー14をおむつなどに貼付することによる尿漏れセンサーが最適な使用例になり、前記 図5に示すシステムにより、管理者に迅速に尿漏れを発信し、おむつの交換時期を知らせることができる。
【0040】
本発明に使用されるICタグシステムに用いられる電波帯に関しては特に限定するものではなく、使用環境に応じて、システムの電波到達距離、感度、電力供給、価格を考慮して選定すれば良い。一般にはUHF帯(超短波帯860から960MHz)やマイクロ波帯(2.45GHz)が用いられているが、そのほかにもLF帯(低周波帯125から135kHz)、HF帯(高周波帯13.56MHz)などの他の周波数帯を選択しても良く、また複数の電波帯に対応するものでもよい。さらには今後設定される新たな電波帯も含めて最適なものを選定すればよい。
【0041】
上記タグの取り付け位置は、検知するタイミングにより可変であり必要に応じて設定することが出来る。また、直接肌に触れる部分ではなく、おむつ等に使用される吸水性樹脂に触れる箇所か好ましい。これは有効に水分に触れることができ、かつ直接肌に触れないため、装着者に違和感を与えないためである。
【0042】
次に、本発明の水漏れセンサー1および14に用いるアンテナ回路4および第二の基盤上に構成された回路部16に用いる導電性金属膜について説明する。前記回路に用いられる金属種類としては、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、金などが一般に用いられており、他にも導電性を示すものであれば使用は可能である。
【0043】
前記回路の導体を構成する方法は、銅箔やアルミニウム箔をプレス機で打ち抜く方法、エッチングやめっきで構成する方法や金属ペースト等の導電材料を樹脂と混合して導電塗料を形成して、スクリーン印刷等の加工方法により構成する方法などそれぞれに適する方法で構成してもよい。
【0044】
また上記の水溶性樹脂は、特に限定されず、本発明の効果を損なわない限り、所望により他の構成単位を有していてもかまわない。もちろん本発明の効果を損なわない範囲であれば、目的に応じてポリマー中に酸化防止剤、凍結防止剤、pH調整剤、隠蔽剤、着色剤、油剤などの添加剤が含まれていてもよい。
【0045】
本発明の水漏れセンサーに用いる上記の水溶性樹脂の溶解性は、30℃において/水100gに対し水溶性樹脂20g以上溶解することが好ましいが、設置位置と溶解性を加味して調整しても良い
【0046】
また、本発明の水濡れ検知システムによれば、前記複数のICタグの各々の固有情報と紙おむつ着用者又は紙おむつとの対応付けを行うことが可能で、受信できなかったICタグの固有情報とに基づいて、濡れ状態にある紙おむつ着用者又は紙おむつを特定可能に表示する表示部を有することができ、複数のICタグの各々の固有情報により管理者は濡れ状態にある紙おむつ着用者又は紙おむつを容易に特定することができる。
【0047】
さらに、本発明の水濡れ検知システムによれば、前記複数のICタグは、前記複数の紙おむつの各々に複数配されるようにも構成できる。前記構成によれば、紙おむつの濡れ具合の程度や濡れている部位を、濡れ状態を検出したICタグの位置から判断することができる。
【0048】
したがって、本発明の水漏れセンサー及び該センサーを用いた水漏れ検知システムは、導電性や屈曲性、通気性、供給安定性、取り扱い性に優れていることから、一般家庭、介護施設、老人施設などで幅広く使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明によれば、従来技術では困難であった尿漏れセンサー及び該センサーを用いた尿漏れ検知おむつを提供することが可能であり、一般家庭、介護施設、老人施設などで、はば広く使用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1・・・水濡れ検知センサー
2・・・水溶性導電塗料による回路接続部
2a・・水濡れ溶解前の水溶性導電塗料による回路接続部
2b・・水濡れにより溶解した水溶性導電塗料による回路接続部
3・・・水濡れ検知センサー基盤
4・・・アンテナ回路
5・・・発信機能を備えたICチップ回路
6・・・水濡れ検知センサー回路の一部を遮断設計された回路部
7・・・水濡れによる遮断部
8・・・リーダライタシステム
9・・・受信用アンテナ
10・・・制御コントローラ
11・・・データ処理用および受信用パソコン
12・・・警報受信用タブレット、スマートフォンまたは専用端末等
13・・・水濡れ検知センサーにより電波が受信可能状態を示す概略図
14・・・水濡れ検知センサーの別形態
15・・・基板上に水溶性樹脂で構成された第二の基盤
15a・・水濡れ溶解前の水溶性樹脂で構成された第二の基盤
15b・・水濡れにより溶解した水溶性樹脂で構成された第二の基盤
16・・・第二の基盤上に構成された回路部
16a・・水濡れ溶解前の第二の基盤上に構成された回路部
16b・・・水濡れにより溶解した第二の基盤上に構成された回路部
17・・・水濡れ検知知センサー基盤
18・・・水濡れにより第二の基盤が溶解した回路遮断部
19・・・おむつ
20・・・尿漏れセンサー
21・・・からだ
22・・・吸水部材等
23・・・表面材
24・・・防水材
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】