(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021068232
(43)【公開日】20210430
(54)【発明の名称】自動駐車システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20210402BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20210402BHJP
   E04H 6/10 20060101ALI20210402BHJP
   E04H 6/00 20060101ALI20210402BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20210402BHJP
【FI】
   !G08G1/09 V
   !G08G1/14 A
   !E04H6/10 A
   !E04H6/00 A
   !G08G1/00 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】2019193652
(22)【出願日】20191024
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100187311
【弁理士】
【氏名又は名称】小飛山 悟史
(74)【代理人】
【識別番号】100161425
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】岡村 竜路
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】菅野 達也
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF05
5H181JJ28
5H181KK01
5H181KK03
5H181KK04
5H181KK07
5H181KK10
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】ユーザの到着遅れにより乗車用スペースにおいて自動運転車両が長時間待機することを抑制することができる自動駐車システムを提供する。
【解決手段】ユーザからの出庫要求に応じて駐車場内に駐車中の自動運転車両に指示を行うことにより、自動運転車両を駐車場の乗車用スペースに自動で移動させる自動駐車システムであって、ユーザのユーザ端末が乗車用スペースを含む予め設定された乗車エリア又は予め設定された乗車近傍エリアに位置するか否かを判定するユーザ位置判定部と、ユーザ位置判定部によりユーザ端末が乗車エリア又は乗車近傍エリアに位置すると判定された場合に、出庫要求を受け付ける出庫要求受付部と、出庫要求受付部により出庫要求が受け付けられた場合に、出庫要求の対象である自動運転車両に対して乗車用スペースへの移動を指示する車両指示部と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの出庫要求に応じて駐車場内に駐車中の自動運転車両に指示を行うことにより、前記自動運転車両を前記駐車場の乗車用スペースに自動で移動させる自動駐車システムであって、
前記ユーザのユーザ端末が前記乗車用スペースを含む予め設定された乗車エリア又は予め設定された乗車近傍エリアに位置するか否かを判定するユーザ位置判定部と、
前記ユーザ位置判定部により前記ユーザ端末が前記乗車エリア又は前記乗車近傍エリアに位置すると判定された場合に、前記出庫要求を受け付ける出庫要求受付部と、
前記出庫要求受付部により前記出庫要求が受け付けられた場合に、前記出庫要求の対象である前記自動運転車両に対して前記乗車用スペースへの移動を指示する車両指示部と、
を備える、自動駐車システム。
【請求項2】
前記乗車近傍エリアには、前記駐車場の前記乗車用スペースと同じ階に位置する駐車場側エレベータホールの少なくとも一部と、前記駐車場側エレベータホールと異なる階で前記駐車場側エレベータホールのエレベータが止まる別階エレベータホールの少なくとも一部と、が含まれる、請求項1に記載の自動駐車システム。
【請求項3】
前記出庫要求受付部は、前記出庫要求が行われたときに、前記ユーザ位置判定部により前記ユーザ端末が前記乗車エリア又は前記乗車近傍エリアに位置すると判定されない場合、前記出庫要求を予約として受け付ける出庫予約受付を行い、前記出庫予約受付後に前記ユーザ位置判定部により前記ユーザ端末が前記乗車エリア又は前記乗車近傍エリアに位置すると判定されたとき、前記出庫要求を自動で受け付ける、請求項1又は2に記載の自動駐車システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動駐車システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動駐車システムに関する技術文献として、特開2019−066932号公報が知られている。この公報には、駐車場からの出庫を車両の自走によって実施する管理装置であって、ユーザからの出庫指示があったときにユーザの現在位置を取得し、ユーザの現在位置からユーザが車両の乗車予定位置に到着する時刻を推定して車両の出庫時刻を調整することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019−066932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した管理装置においては、ユーザの現在位置と乗車予定位置との直線距離を用いており、ユーザが駐車場に至るまでの経路によっては適切に出庫時刻を調整できずに車両が乗車予定位置で長時間待機するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、ユーザからの出庫要求に応じて駐車場内に駐車中の自動運転車両に指示を行うことにより、自動運転車両を駐車場の乗車用スペースに自動で移動させる自動駐車システムであって、ユーザのユーザ端末が乗車用スペースを含む予め設定された乗車エリア又は予め設定された乗車近傍エリアに位置するか否かを判定するユーザ位置判定部と、ユーザ位置判定部によりユーザ端末が乗車エリア又は乗車近傍エリアに位置すると判定された場合に、出庫要求を受け付ける出庫要求受付部と、出庫要求受付部により出庫要求が受け付けられた場合に、出庫要求の対象である自動運転車両に対して乗車用スペースへの移動を指示する車両指示部と、を備える。
【0006】
本発明の一態様に係る自動駐車システムによれば、ユーザ位置判定部によりユーザ端末が乗車用スペースを含む乗車エリア又は乗車近傍エリアに位置すると判定された場合に、ユーザ端末からの出庫要求を受け付けて自動運転車両に乗車用スペースへの移動を指示するので、ユーザが乗車エリア又は乗車近傍エリアに居ないにも関わらず出庫要求を受け付ける場合と比べて、ユーザの到着遅れにより乗車用スペースにおいて自動運転車両が長時間待機することを抑制することができる。
【0007】
本発明の一態様に係る自動駐車システムにおいて、乗車近傍エリアには、駐車場の乗車用スペースと同じ階に位置する駐車場側エレベータホールの少なくとも一部と、駐車場側エレベータホールと異なる階で駐車場側エレベータホールのエレベータが止まる別階エレベータホールの少なくとも一部と、が含まれてもよい。
この自動駐車システムによれば、駐車場の近傍に駐車場側エレベータホールだけではなく、駐車場と異なる階の別階エレベータホールの少なくとも一部も乗車近傍エリアに含むので、駐車場と同じ階に降りるまで出庫予約が受け付けられないときと比べて、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0008】
本発明の一態様に係る自動駐車システムにおいて、出庫要求受付部は、出庫要求が行われたときに、ユーザ位置判定部によりユーザ端末が乗車エリア又は乗車近傍エリアに位置すると判定されない場合、出庫要求を予約として受け付ける出庫予約受付を行い、出庫予約受付後にユーザ位置判定部によりユーザ端末が乗車エリア又は乗車近傍エリアに位置すると判定されたとき、出庫予約を自動で受け付けてもよい。
この自動駐車システムによれば、出庫要求が行われたときにユーザ端末が乗車エリア又は乗車近傍エリアに位置すると判定されない場合であっても出庫予約受付が行われ、ユーザ端末が乗車エリア又は乗車近傍エリアに位置すると判定されたとき、出庫要求を自動で受け付けるので、ユーザが乗車エリア又は乗車近傍エリアに入ってから再び出庫要求を行わなくてはならないときと比べてユーザの利便性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、ユーザの到着遅れにより乗車用スペースにおいて自動運転車両が長時間待機することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】一実施形態に係る自動駐車システムの一例を示すブロック図である。
【図2】自動バレーパーキングが行われる駐車場の一例を示す平面図である。
【図3】駐車場管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】乗車エリア及び乗車近傍エリアの一例を説明するための階層図である。
【図5】(a)ユーザ端末における出庫要求処理の一例を示すフローチャートである。(b)駐車場管理サーバにおける出庫処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】駐車場管理サーバにおける出庫予約受付後の出庫処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は一実施形態に係る自動駐車システム100を示すブロック図である。図1に示す自動駐車システム[AVPS:Automated Valet Parking System]100は、駐車場[Parking place]における複数台の自動運転車両2の自動バレーパーキング[AutomatedValet Parking]を行うためのシステムである。
【0013】
自動バレーパーキングとは、駐車場における降車場でユーザ(乗員)が降りた無人の自動運転車両2を駐車場側からの指示によって目標ルートを走行させ、駐車場内の目標駐車スペースに自動で駐車させるサービスである。目標駐車スペースとは、自動運転車両2の駐車位置として予め設定された駐車スペース[Parking space]である。目標ルートとは、自動運転車両2が目標駐車スペースに到達するために走行する駐車場内のルートである。なお、出庫時における目標ルートは、後述する乗車用スペースに到達するために走行するルートとなる。
【0014】
駐車場は、自動バレーパーキング専用の駐車場であってもよく、自動バレーパーキングの対象外である一般車両用の駐車場を兼ねていてもよい。一般車両用の駐車場の一部を自動バレーパーキング専用のエリアとして用いてもよい。本実施形態では、自動バレーパーキング専用の駐車場を例として説明に用いる。
【0015】
ここで、図2は、自動バレーパーキングが行われる駐車場の一例を示す平面図である。図2に、自動バレーパーキング用の駐車場50、駐車エリア[Parking area]51、降車場[Drop-off area]52、及び乗車場[Pick up area]53を示す。駐車場50は、例えば施設内駐車場である。駐車場50は、施設の地下に設けられた地下駐車場とすることができる。なお、駐車場50は、施設外の屋外駐車場であってもよい。駐車場50は、駐車エリア51、降車場52、及び乗車場53を含んでいる。
【0016】
駐車エリア51は、自動バレーパーキングにより自動運転車両2が駐車する駐車スペース(駐車枠)61が形成された場所である。駐車スペース61は、例えば図2に示すように一方向(例えば駐車車両における車幅方向)に並んで複数形成されている。
【0017】
降車場52は、駐車場50の入口側に設けられ、入庫前の自動運転車両2からユーザを含む乗員が降車するための場所である。降車場52には、乗員の降車時に自動運転車両2が停車するための降車用スペース62が形成されている。降車場52は、入庫ゲート54を介して駐車エリア51に通じている。
【0018】
降車場52には、自動運転車両2を降りたユーザが商業施設などの施設に入るための施設入口エレベータホール70が接続されている。施設入口エレベータホール70は、降車場52に直結されている必要はなく、通路などを介して接続されていてもよい。施設入口エレベータホール70には、異なる階層に移動するためのエレベータ71と、降車場52との間の施設入口側自動ドア72と、入口側受付機73とが設けられている。入口側受付機73は、自動バレーパーキングを開始させる入庫要求を受け付けるための機器である。
【0019】
乗車場53は、駐車場50の出口側に設けられ、出庫してきた自動運転車両2に乗員が乗車するための場所である。乗車場53には、乗員の乗車のために自動運転車両2が待機するための乗車用スペース63が形成されている。乗車場53は、出庫ゲート55を介して駐車エリア51に通じている。また、乗車場53と駐車エリア51との間には、乗車場53から駐車エリア51に自動運転車両2を戻すためのリターンゲート56が設けられている。なお、リターンゲート56は必須ではない。
【0020】
乗車場53には、ユーザが商業施設などの施設から駐車場50に戻るための施設出口エレベータホール(駐車場側エレベータホール)80が接続されている。施設出口エレベータホール80は、乗車場53に直結されている必要はなく、通路などを介して接続されていてもよい。施設出口エレベータホール80には、異なる階層に移動するためのエレベータ81と、乗車場53との間の施設出口側自動ドア82と、出口側受付機83とが設けられている。
【0021】
出口側受付機83は、自動バレーパーキングにより駐車エリア51に駐車している自動運転車両2の出庫要求を受け付けるための機器である。出庫要求とは、ユーザによる自動運転車両2の出庫の要求である。出口側受付機83は、直接操作の他、ユーザ端末3との短距離通信により出庫要求を受け付ける機能を有している。短距離通信としては、例えばBLE[Bluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)]又はNFC[Near Field Communication]を用いることができる。また、出口側受付機83は、施設内ネットワーク及び施設内端末を利用して離れた箇所のユーザ端末3と短距離通信を行うことができる。
【0022】
なお、降車場52及び乗車場53は別々に設けられている必要はなく、一体の乗降場として設けられていてもよい。この場合には、施設入口エレベータホール70及び施設出口エレベータホール80は一体のエレベータホールとすることができる。また、入口側受付機73及び出口側受付機83をそれぞれ設ける必要はなく、一台の受付機が設けられていてもよい。
【0023】
また、図2において、降車場52の降車用スペース62で停車中の自動運転車両2A、駐車場50内を走行中の自動運転車両2B、駐車エリア51の駐車スペース61に駐車中の自動運転車両2C、及び乗車場53の乗車用スペース63で停車中の自動運転車両2Dを示す。
【0024】
自動駐車システム100では、例えば、駐車場50に入場[Entering]した自動運転車両2が降車用スペース62で乗員を降ろした後(自動運転車両2Aに対応)、自動運転車両2の指示権限を得て自動バレーパーキングを開始する。自動駐車システム100は、駐車エリア51内の目標駐車スペースに向かって自動運転車両2を走行させ(自動運転車両2Bに対応)、自動運転車両2を目標駐車スペースに駐車させる(自動運転車両2Cに対応)。自動駐車システム100は、出庫要求[Pick up request]に応じて駐車中の自動運転車両2を乗車場53に向かって走行させ、乗車用スペース63で乗員の到着まで待機させる(自動運転車両2Dに対応)。
【0025】
[自動駐車システムの構成]
以下、自動駐車システム100の構成について図面を参照して説明する。図1に示すように、自動駐車システム100は、駐車場管理サーバ1を備えている。駐車場管理サーバ1は、駐車場を管理するためのサーバである。
【0026】
駐車場管理サーバ1は、自動運転車両2及びユーザ端末[Userfrontend]3と通信可能に構成されている。自動運転車両2及びユーザ端末3について詳しくは後述する。駐車場管理サーバ1は、駐車場に設けられていてもよく、駐車場から離れた施設に設けられていてもよい。駐車場管理サーバ1は、異なる場所に設けられた複数のコンピュータから構成されていてもよい。
【0027】
駐車場管理サーバ1は、駐車場センサ4及び駐車場地図データベース5と接続されている。駐車場センサ4は、駐車場50内の状況を認識するためのセンサである。駐車場センサ4には、各駐車スペースに駐車車両が存在するか否か(各駐車スペースが満車であるか空車であるか)を検出するための空車センサが含まれる。
【0028】
空車センサは、駐車スペースごとに設けられてもよく、天井などに設けられて複数の駐車スペースを一台で監視可能に構成されていてもよい。空車センサの構成は特に限定されず、周知の構成を採用することができる。空車センサは、圧力センサであってもよく、電波を用いるレーダセンサ又はソナーセンサであってもよく、カメラであってもよい。空車センサは、駐車スペースにおける駐車車両の検出情報を駐車場管理サーバ1に送信する。
【0029】
駐車場センサ4には、駐車場50の走行路を走行する自動運転車両2を検出するための監視カメラが含まれていてもよい。監視カメラは、駐車場の天井や壁に設けられ、走行する自動運転車両2を撮像する。監視カメラは、撮像画像を駐車場管理サーバ1に送信する。
【0030】
駐車場地図データベース5は、駐車場地図情報を記憶するデータベースである。駐車場地図情報には、駐車場における駐車スペースの位置情報、降車用スペースの位置情報、乗車用スペースの位置情報、及び駐車場における走行路の情報が含まれている。また、駐車場地図情報には、自動運転車両2が位置認識に用いるランドマークの位置情報が含まれている。ランドマークについては後述する。
【0031】
続いて、駐車場管理サーバ1のハードウェア構成について説明する。図3は、駐車場管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、駐車場管理サーバ1は、プロセッサ40、メモリ41、ストレージ42、通信インターフェイス43、及び管理者インターフェイス44を備えた一般的なコンピュータとして構成されている。
【0032】
プロセッサ40は、各種オペレーティングシステムを動作させて駐車場管理サーバ1を制御する。プロセッサ40は、制御装置、演算装置、レジスタなどを含むCPU[Central Processing Unit]などの演算器である。プロセッサ40は、メモリ41、ストレージ42、通信インターフェイス43、及び管理者インターフェイス44を統括する。メモリ41は、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]などの記録媒体である。ストレージ42は、HDD[Hard Disk Drive]などの記録媒体である。
【0033】
通信インターフェイス43は、ネットワークを介した無線通信を行うための通信デバイスである。通信インターフェイス43には、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカードなどを用いることができる。駐車場管理サーバ1は、通信インターフェイス43を用いて自動運転車両2及びユーザ端末3と通信を行う。管理者インターフェイス44は、駐車場管理サーバ1の管理者などに対する駐車場管理サーバ1の入出力部である。管理者インターフェイス44は、ディスプレイ、スピーカなどの出力器、及び、タッチパネルなどの入力器を含む。
【0034】
次に、駐車場管理サーバ1の機能的構成について説明する。図1に示すように、駐車場管理サーバ1は、車両情報取得部11、車両状況認識部12、ユーザ位置判定部13、出庫要求受付部14、及び車両指示部15を有している。
【0035】
車両情報取得部11は、自動バレーパーキングの対象となる自動運転車両2との通信により自動運転車両2の車両情報を取得する。車両情報には、自動運転車両2の識別情報及び駐車場における自動運転車両2の位置情報が含まれる。識別情報は、個々の自動運転車両2を特定できる情報であればよい。識別情報は、ID番号[Identification Number]であってもよく、車両番号であってもよく、自動バレーパーキングの予約番号などであってもよい。
【0036】
車両情報には、自動運転車両2の車種が含まれていてもよく、識別情報とは別に車両番号が含まれていてもよい。車両情報には、入庫予約時刻などの入庫予約情報が含まれていてもよく、出庫予定時刻が含まれていてもよい。車両情報には、自動運転車両2の旋回半径、車幅などの車体情報が含まれていてもよく、自動運転車両2の自動運転機能に関する情報が含まれていてもよい。自動運転機能に関する情報には自動運転のバージョン情報が含まれていてもよい。
【0037】
車両情報には、自動運転車両2の走行状態及び外部環境の認識結果が含まれていてもよい。走行状態及び外部環境の認識については後述する。車両情報には、自動運転車両2の残りの走行可能距離又は残燃料の情報が含まれていてもよい。車両情報には、自動運転車両2のフェール情報が含まれていてもよい。フェール情報とは、自動運転車両2に発生した車両異常に関する情報である。車両情報取得部11は、自動バレーパーキングの間、車両情報を自動運転車両2から継続的に取得する。
【0038】
車両状況認識部12は、車両情報取得部11の取得した車両情報に基づいて、自動バレーパーキング中の自動運転車両2の状況を認識する。自動運転車両2の状況には、駐車場内における自動運転車両2の位置が含まれる。自動運転車両2の状況には、駐車場管理サーバ1と自動運転車両2との通信状況が含まれる。車両状況認識部12は、駐車場センサ4から送信された自動運転車両2の撮像画像に基づいて、自動運転車両2の状況を認識してもよい。
【0039】
ユーザ位置判定部13は、ユーザ端末3との通信に基づいて、ユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置するか否かを判定する。ユーザ端末3における位置測定は、GPS[Global Positioning System]又はGNSS[GlobalNavigation Satellite System]の他、駐車場又は施設に設けられたビーコンの電波を利用して行うことができる。ユーザ端末3における位置測定は特に限定されず、その他の手法で行われてもよい。
【0040】
乗車エリアRは、乗車用スペース63を含む予め設定されたエリアである。乗車エリアRは、一例として乗車場53を含むエリアとして設定される。乗車近傍エリアRnは、乗車エリアRの近傍に予め設定されたエリアである。乗車近傍エリアRnは、一例として、乗車用スペース63と同じ階に位置する施設出口エレベータホール(駐車場側エレベータホール)80に設定される。乗車近傍エリアRnは、施設出口エレベータホール80のエレベータ81が止まる異なる階のエレベータホールを含んでいてもよい。
【0041】
ここで、図4は、乗車エリアR及び乗車近傍エリアRnの一例を説明するための階層図である。図4に、施設一階部分101、一階エレベータホール(別階エレベータホール)102、一階自動ドア103、一階受付端末104を示す。
【0042】
施設一階部分101は、駐車場50を有する施設の一階部分である。一階エレベータホール102は、施設一階部分101と接続されているエレベータホールである。一階エレベータホール102には、施設出口エレベータホール80とエレベータ81を共有している。一階エレベータホール102はエレベータ81が止まるエレベータホールである。一階自動ドア103は、施設一階部分101と一階エレベータホール102との間の自動ドアである。
【0043】
一階受付端末104は、一階エレベータホール102内に設けられ、一階エレベータホール102内のユーザ端末3との短距離通信を行う受付機である。一階受付端末104は、出口側受付機83とネットワークで接続されている。ユーザは一階受付端末104に対する直接的な出庫要求の操作も可能である。
【0044】
また、図4に、施設二階部分201、二階エレベータホール(別階エレベータホール)202、二階自動ドア203、二階受付端末204を示す。施設二階部分201は、駐車場50を有する施設の二階部分である。二階エレベータホール202は、施設二階部分201と接続されているエレベータホールである。二階エレベータホール202には、施設出口エレベータホール80とエレベータ81を共有している。二階エレベータホール202はエレベータ81が止まるエレベータホールである。二階自動ドア203は、施設二階部分201と二階エレベータホール202との間の自動ドアである。
【0045】
二階受付端末204は、二階エレベータホール202内に設けられ、二階エレベータホール202内のユーザ端末3との短距離通信を行う受付機である。二階受付端末204は、出口側受付機83とネットワークで接続されている。ユーザは二階受付端末204に対する直接的な出庫要求の操作が可能であってもよい。
【0046】
図4に示すように、乗車エリアRは、例えば乗車場53の全範囲を含むエリアとして設定されている。乗車近傍エリアRnは、乗車用スペース63と同じ階に位置する施設出口エレベータホール80と、施設出口エレベータホール80のエレベータ81が止まる一階エレベータホール102及び二階エレベータホール202とを含むエリアとして設定されている。このように、乗車近傍エリアRnには、乗車用スペース63と異なる階の別階エレベータホール(一階エレベータホール102及び二階エレベータホール202など)を含めることができる。乗車近傍エリアRnには、エレベータ81そのものが含まれていてもよい。
【0047】
なお、乗車エリアRは、乗車用スペース63を含んでいれば乗車場53の一部のエリアであってもよい。乗車エリアRは、乗車場53内で乗車用スペース63の近くに設けられる乗員待機スペースを含むエリアであってもよい。乗車エリアRは、複数のエリアから構成されていてもよい。乗車エリアRは、複数の乗車用スペース63のみからなるエリアであってもよく、複数の乗車用スペース63と乗車用スペース63ごとに個別に設けられた乗員待機スペースからなるエリアであってもよい。乗車エリアRは、駐車場50が複数階層の駐車場である場合、各階に設けられていてもよい。
【0048】
乗車近傍エリアRnは、必ずしもエレベータ81が止まる全ての別階エレベータホールを含む必要はない。乗車近傍エリアRnは、乗車用スペース63の位置する階から一定の階数差の別階エレベータホールだけを含んでもよい。一定の階数差は、1階であってもよく、2階であってもよく、3階以上であってもよい。
【0049】
また、乗車近傍エリアRnは、施設出口エレベータホール80及び別階エレベータホール内の全範囲を含むエリアである必要はない。乗車近傍エリアRnは、施設出口エレベータホール80の少なくとも一部を含むエリアであればよい。少なくとも一部のエリアは、例えば出口側受付機83にユーザ端末3から短距離通信が届く範囲のエリアとすることができる。
【0050】
同様に、乗車近傍エリアRnは、別階エレベータホールの少なくとも一部を含むエリアであってもよい。少なくとも一部のエリアは、例えば一階受付端末104又は二階受付端末204にユーザ端末3から短距離通信が届く範囲のエリアとすることができる。その他、乗車近傍エリアRnは、ユーザが乗車用スペース63に向かうときに通過すると考えられる通路などの移動経路を含むエリアとして設定されてもよく、移動経路から一定範囲内のエリアとして設定されてもよい。
【0051】
なお、ユーザ位置判定部13は、予め決められた受付機又は受付端末に対してユーザ端末3が短距離通信で接続している場合、ユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定してもよい。
【0052】
出庫要求受付部14は、ユーザからの出庫要求の受け付けを行う。ユーザからの出庫要求は、ユーザ端末3を通じて行われる。ユーザ端末3は、長距離通信又は短距離通信によって出庫要求を行うことができる。ユーザからの出庫要求は、出口側受付機83などの受付機を直接操作することで行われてもよい。出庫要求には、出庫要求の対象となる自動運転車両2を特定するための情報が含まれている。
【0053】
出庫要求受付部14は、ユーザからの出庫要求が行われたとき、ユーザ位置判定部13の判定結果を参照する。出庫要求受付部14は、ユーザ位置判定部13によりユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定された場合、出庫要求を受け付ける。出庫要求受付部14は、ユーザ端末3に対して自動運転車両2の出庫開始を通知する。
【0054】
出庫要求受付部14は、ユーザ位置判定部13によりユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定されなかった場合には、出庫要求を受け付けずに出庫予約受付を行う。出庫予約受付とは、出庫要求受け付けを予約するための受け付けである。出庫要求受付部14は、ユーザ端末3に対して出庫予約受付の通知を行う。このとき、出庫要求受付部14は、ユーザ端末3の位置情報の継続的な受信についてユーザの承諾を得てもよい。
【0055】
出庫要求受付部14は、出庫予約受付を行った場合、ユーザ位置判定部13による判定結果を一定時間ごとに参照する。出庫要求受付部14は、出庫予約受付を行ったユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定された場合、出庫要求を自動で受け付ける。出庫要求受付部14は、ユーザ端末3に対して出庫予約に基づく自動運転車両2の出庫開始を通知する。これにより、ユーザは、再度の出庫要求の操作を行わなくても出庫要求が受け付けられ、自動運転車両2の出庫を開始させることができる。
【0056】
車両指示部15は、自動バレーパーキングを行う自動運転車両2に対して指示を行う。車両指示部15は、駐車場50内の駐車スペース61又は乗車用スペース63を目的地とする目標ルートを指示することにより、自動運転車両2の自動バレーパーキングを行う。目標ルートは、一例として、駐車場50内における自動運転車両2の現在位置から目的地までの最短経路とすることができる。なお、車両指示部15は、目標ルートと合わせて駐車場内の上限車速及び/又は上限加速度を指示してもよい。上限車速及び上限加速度は予め決められている。
【0057】
車両指示部15は、出庫要求受付部14が出庫要求を受け付けた場合、出庫要求の対象である自動運転車両2に対して乗車用スペース63への移動(出庫開始)を指示する。車両指示部15は、例えば駐車スペース61に駐車している自動運転車両2の現在位置から空いている乗車用スペース63に至る目標ルートを指示することで、自動運転車両2の出庫を開始させる。
【0058】
続いて、駐車場管理サーバ1と通信を行う自動運転車両2及びユーザ端末3について説明する。なお、本実施形態に係る自動駐車システム100は自動運転車両2を含む必要はない。
【0059】
〈自動運転車両の構成〉
図1に示すように、自動運転車両2は、一例として、自動運転ECU20を有している。自動運転ECU20は、CPU、ROM、RAMなどを有する電子制御ユニットである。自動運転ECU20では、例えば、ROMに記録されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。自動運転ECU20は、複数の電子ユニットから構成されていてもよい。
【0060】
自動運転ECU20は、通信部21、外部センサ22、内部センサ23、及び、アクチュエータ24と接続されている。
【0061】
通信部21は、自動運転車両2の外部との無線通信を制御する通信デバイスである。通信部21は、駐車場管理サーバ1との通信により各種情報の送信及び受信を行う。通信部21は、例えば、駐車場管理サーバ1に車両情報を送信すると共に、駐車場管理サーバ1から自動バレーパーキングのために必要な情報(例えば目標ルート沿いのランドマークの情報)を取得する。また、通信部21は、自動運転車両2と関連付けられたユーザ端末3との通信を行う。
【0062】
外部センサ22は、自動運転車両2の外部環境を検出する車載センサである。外部センサ22は、カメラを少なくとも含む。カメラは、自動運転車両2の外部環境を撮像する撮像機器である。カメラは、例えば自動運転車両2のフロントガラスの裏側に設けられ、車両前方を撮像する。カメラは、自動運転車両2の外部環境に関する撮像情報を自動運転ECU20へ送信する。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。カメラは、複数台設けられていてもよく、自動運転車両2の前方の他、左右の側方及び後方を撮像してもよい。
【0063】
外部センサ22は、レーダセンサを含んでもよい。レーダセンサは、電波(例えばミリ波)又は光を利用して自動運転車両2の周辺の物体を検出する検出機器である。レーダセンサには、例えば、ミリ波レーダ又はライダー[LIDAR:Light Detection and Ranging]が含まれる。レーダセンサは、電波又は光を自動運転車両2の周辺に送信し、物体で反射された電波又は光を受信することで物体を検出する。レーダセンサは、検出した物体情報を自動運転ECU20へ送信する。また、外部センサ22は、自動運転車両2の外部の音を検出するソナーセンサを含んでもよい。
【0064】
内部センサ23は、自動運転車両2の走行状態を検出する車載センサである。内部センサ23は、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサを含んでいる。車速センサは、自動運転車両2の速度を検出する検出器である。車速センサとしては、自動運転車両2の車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフトなどに対して設けられ、各車輪の回転速度を検出する車輪速センサを用いることができる。車速センサは、検出した車速情報(車輪速情報)を自動運転ECU20に送信する。
【0065】
加速度センサは、自動運転車両2の加速度を検出する検出器である。加速度センサは、例えば、自動運転車両2の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサを含んでいる.加速度センサは、自動運転車両2の横加速度を検出する横加速度センサを含んでいてもよい。加速度センサは、例えば、自動運転車両2の加速度情報を自動運転ECU20に送信する。ヨーレートセンサは、自動運転車両2の重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、検出した自動運転車両2のヨーレート情報を自動運転ECU20へ送信する。
【0066】
アクチュエータ24は、自動運転車両2の制御に用いられる機器である。アクチュエータ24は、駆動アクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、及び操舵アクチュエータを少なくとも含む。駆動アクチュエータは、自動運転ECU20からの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量(スロットル開度)を制御し、自動運転車両2の駆動力を制御する。なお、自動運転車両2がハイブリッド車である場合には、エンジンに対する空気の供給量の他に、動力源としてのモータに自動運転ECU20からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。自動運転車両2が電気自動車である場合には、動力源としてのモータに自動運転ECU20からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。これらの場合における動力源としてのモータは、アクチュエータ24を構成する。
【0067】
ブレーキアクチュエータは、自動運転ECU20からの制御信号に応じてブレーキシステムを制御し、自動運転車両2の車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、例えば、液圧ブレーキシステムを用いることができる。操舵アクチュエータは、電動パワーステアリングシステムのうち操舵トルクを制御するアシストモータの駆動を自動運転ECU20からの制御信号に応じて制御する。これにより、操舵アクチュエータは自動運転車両2の操舵トルクを制御する。
【0068】
次に、自動運転ECU20の機能的構成の一例について説明する。自動運転ECU20は、外部環境認識部31、走行状態認識部32、車両位置認識部33、車両情報提供部34、及び車両制御部35を有している。
【0069】
外部環境認識部31は、外部センサ22(カメラの撮像画像又はレーダセンサの検出した物体情報)の検出結果に基づいて、自動運転車両2の外部環境を認識する。外部環境には、自動運転車両2に対する周囲の物体の相対位置が含まれる。外部環境には、自動運転車両2に対する周囲の物体の相対速度及び移動方向が含まれていてもよい。外部環境認識部31は、パターンマッチングなどにより、他車両及び駐車場の柱などの物体を認識する。外部環境認識部31は、駐車場のゲート、駐車場の壁、ポール、セーフティコーンなどを認識してもよい。また、外部環境認識部31は、白線認識により駐車場における走行境界[Driving boundaries]を認識してもよい。
【0070】
走行状態認識部32は、内部センサ23の検出結果に基づいて、自動運転車両2の走行状態を認識する。走行状態には、自動運転車両2の車速、自動運転車両2の加速度、自動運転車両2のヨーレートが含まれる。具体的に、走行状態認識部32は、車速センサの車速情報に基づいて、自動運転車両2の車速を認識する。走行状態認識部32は、加速度センサの車速情報に基づいて、自動運転車両2の加速度を認識する。走行状態認識部32は、ヨーレートセンサのヨーレート情報に基づいて、自動運転車両2の向きを認識する。
【0071】
車両位置認識部33は、通信部21を通じて駐車場管理サーバ1から取得した駐車場地図情報と外部環境認識部31の認識した外部環境とに基づいて、駐車場内における自動運転車両2の位置を認識する。
【0072】
車両位置認識部33は、駐車場地図情報に含まれる駐車場内のランドマークの位置情報と外部環境認識部31の認識した自動運転車両2に対するランドマークの相対位置とに基づいて、駐車場内における自動運転車両2の位置を認識する。ランドマークとしては、駐車場に固定して設けられた物体を用いることができる。ランドマークには、例えば駐車場の柱、駐車場の壁、ポール、セーフティコーンなどのうち少なくとも一つが用いられる。ランドマークとしては走行境界を用いてもよい。
【0073】
その他、車両位置認識部33は、内部センサ23の検出結果に基づいて、デッドレコニングにより自動運転車両2の位置を認識してもよい。また、車両位置認識部33は、駐車場に設けられたビーコンとの通信により自動運転車両2の位置を認識してもよい。
【0074】
車両情報提供部34は、通信部21を通じて駐車場管理サーバ1に車両情報を提供する。車両情報提供部34は、例えば一定時間ごとに車両位置認識部33の認識した駐車場内における自動運転車両2の位置の情報を含む車両情報を駐車場管理サーバ1に提供する。
【0075】
車両情報提供部34は、車両異常が検出された場合、車両異常に関するフェール情報を含む車両情報を駐車場管理サーバ1に提供する。車両異常(各種失陥)の検出方法は特に限定されず、周知の手法を採用することができる。
【0076】
車両制御部35は、自動運転車両2の自動運転を実行する。自動運転では、駐車場管理サーバ1から指示された目標ルートに沿って自動運転車両2を自動で走行させる。車両制御部35は、例えば、目標ルート、自動運転車両2の位置、自動運転車両2の外部環境、及び自動運転車両2の走行状態に基づいて、自動運転車両2の進路[trajectory]を生成する。進路は自動運転の走行計画に相当する。進路には、自動運転で車両が走行する経路[path]と自動運転における車速計画とが含まれる。
【0077】
経路は、目標ルート上において自動運転中の車両が走行する予定の軌跡である。経路は、例えば目標ルート上の位置に応じた自動運転車両2の操舵角変化のデータ(操舵角計画)とすることができる。目標ルート上の位置とは、例えば目標ルートの進行方向において所定間隔(例えば1m)毎に設定された設定縦位置である。操舵角計画とは、設定縦位置毎に目標操舵角が関連付けられたデータとなる。
【0078】
車両制御部35は、例えば目標ルートに沿って駐車場の走行路の中央を通るように進路を生成する。車両制御部35は、駐車場管理サーバ1から上限車速を指示されている場合、上限車速を超えない車速計画となるように進路を生成する。車両制御部35は、駐車場管理サーバ1との通信により取得した駐車場地図情報を用いて進路を生成してもよい。
【0079】
車両制御部35は、駐車場管理サーバ1から停車指示を受けた場合、自動運転車両2を停車させる。車両制御部35は、駐車場管理サーバ1から進行指示を受けた場合、停止していた自動運転車両2を進行させる。以上、自動運転車両2の構成の一例について説明したが、自動運転車両2は自動バレーパーキングを実現可能な構成であれば上述の内容に限定されない。
【0080】
〈ユーザ端末の構成〉
ユーザ端末3は、自動運転車両2と関連付けられたユーザの携帯情報端末である。ユーザ端末3は、例えば自動運転車両2の所有者の端末として自動運転車両2に登録されている。ユーザ端末3は、レンタルによる一時的な所有者、所有者からの指示権限の移譲によって、自動運転車両2に権限所持者として登録されたユーザの端末であってもよい。ユーザ端末3は、例えばCPUなどのプロセッサと、ROM又はRAMなどのメモリと、通信デバイスと、ディスプレイ兼タッチパネルなどを含むユーザインターフェイスとを含むコンピュータにより構成されている。
【0081】
ユーザ端末3は、駐車場管理サーバ1に対する入庫要求及び出庫要求を行う機能を有している。ユーザは、ユーザ端末3を操作することにより自動バレーパーキングの入庫要求及び出庫要求を行うことができる。ユーザは、例えば駐車場50の降車場52の降車用スペース62に自動運転車両2を停車して降車した後、ユーザ端末3を操作して入口側受付機73との短距離通信により入庫要求を行う。同様に、ユーザは、施設から駐車場50に戻る場合において、ユーザ端末3を操作して出口側受付機83、一階受付端末104、二階受付端末204などとの短距離通信により出庫要求を行う。
【0082】
[自動駐車システムの処理]
次に、自動駐車システム100の処理について図面を参照して説明する。図5(a)は、ユーザ端末3における出庫要求処理の一例を示すフローチャートである。出庫要求処理は、自動運転車両2の自動バレーパーキングが開始された後に実行可能となる。
【0083】
図5(a)に示すように、ユーザ端末3は、S10として、ユーザが出庫要求操作を行ったか否かを判定(認識)する。ユーザ端末3は、ユーザが出庫要求操作を行ったと判定した場合(S10:YES)、S12に移行する。ユーザ端末3は、ユーザが出庫要求操作を行ったと判定しなかった場合(S10:NO)、今回の処理を終了する。
【0084】
S12において、ユーザ端末3は、ユーザ端末3の位置情報及び出庫要求を駐車場管理サーバ1に送信する。ユーザ端末3の位置情報は、ユーザ端末3の位置測定機能(GPS、GNSS、ビーコンなど)により取得された情報を用いることができる。出庫要求には、出庫要求の対象となる自動運転車両2を特定するための情報が含まれる。
【0085】
図5(b)は、駐車場管理サーバ1における出庫処理の一例を示すフローチャートである。出庫処理は、ユーザ端末3から出庫要求が送信された場合に行われる。
【0086】
図5(b)に示すように、駐車場管理サーバ1は、S20として、ユーザ位置判定部13によりユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置するか否かを判定する。ユーザ位置判定部13は、ユーザ端末3の位置情報に基づいて位置判定を行う。駐車場管理サーバ1は、ユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定された場合(S20:YES)、S26に移行する。駐車場管理サーバ1は、ユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定されなかった場合(S20:NO)、S22に移行する。
【0087】
S22において、駐車場管理サーバ1は、出庫要求受付部14により出庫予約受付を行う。出庫要求受付部14は、ユーザの自動運転車両2を出庫予定のリストに追加する。S24において、駐車場管理サーバ1は、ユーザ端末3に対して出庫予約受付の通知を行う。その後、駐車場管理サーバ1は、後述する出庫予約受付後の出庫処理に移行する。
【0088】
S26において、駐車場管理サーバ1は、出庫要求受付部14により出庫要求を受け付ける。出庫要求受付部14は、ユーザ端末3に対して出庫開始の通知を行う。S28において、駐車場管理サーバ1は、車両指示部15により自動運転車両2に対して乗車用スペース63への移動(出庫開始)を指示する。
【0089】
図6は、駐車場管理サーバにおける出庫予約受付後の出庫処理の一例を示すフローチャートである。
【0090】
図6に示すように、駐車場管理サーバ1は、S30として、ユーザ位置判定部13によりユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置するか否かを判定する。駐車場管理サーバ1は、出庫予約の対象となっているユーザ端末3から継続的に位置情報を取得している。駐車場管理サーバ1は、ユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定された場合(S30:YES)、S32に移行する。駐車場管理サーバ1は、ユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定されなかった場合(S30:NO)、今回の処理を終了する。その後、駐車場管理サーバ1は一定時間経過後に再びS30の判定を行う。
【0091】
S32において、駐車場管理サーバ1は、出庫要求受付部14によりユーザ端末3に対して出庫予約に基づく出庫開始の通知を行う。出庫要求受付部14は出庫要求を自動で受け付ける。S34において、駐車場管理サーバ1は、車両指示部15により自動運転車両2に対して乗車用スペース63への移動(出庫開始)を指示する。
【0092】
以上説明した本実施形態に係る自動駐車システム100によれば、ユーザ位置判定部13によりユーザ端末3が乗車用スペース63を含む乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定された場合に、ユーザ端末3からの出庫要求を受け付けて自動運転車両2に乗車用スペース63への移動を指示するので、ユーザが乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに居ないにも関わらず出庫要求を受け付ける場合と比べて、ユーザの到着遅れにより乗車用スペース63において自動運転車両が長時間待機することを抑制することができる。
【0093】
また、自動駐車システム100によれば、駐車場50の近傍に施設出口エレベータホール(駐車場側エレベータホール)80だけではなく、駐車場50と異なる階の別階エレベータホール102,202の少なくとも一部も乗車近傍エリアRnに含むので、駐車場50と同じ階に降りるまで出庫予約が受け付けられないときと比べて、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0094】
更に、自動駐車システム100によれば、出庫要求が行われたときにユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定されない場合であっても出庫予約受付が行われ、ユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定されたとき、出庫要求を自動で受け付けるので、ユーザが乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに入ってから再び出庫要求を行わなくてはならないときと比べてユーザの利便性を向上させることができる。
【0095】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
【0096】
ユーザ位置判定部13は、ユーザ端末3が乗車エリアRに位置するか否かのみを判定する態様であってもよく、ユーザ端末3が乗車近傍エリアRnに位置するか否かのみを判定する態様であってもよい。乗車近傍エリアRnは、必ずしも別階エレベータホールの一部を含む必要はない。駐車場50と同じ階の駐車場側エレベータホールの一部のみを含む態様であってもよい。
【0097】
出庫要求受付部14は、必ずしも出庫予約受付を行う必要はない。出庫要求受付部14は、出庫要求が行われた場合、ユーザ端末3が乗車エリアR又は乗車近傍エリアRnに位置すると判定されないときには、ユーザ端末3に対して出庫要求を受け付けられないことの通知を行ってもよい。この場合には、図5(b)に示す駐車場管理サーバ1の出庫処理において、S22及びS24に代えて、ユーザ端末3に対して出庫要求を受け付けられないことの通知が行われる。なお、出庫要求受付部14は、出庫要求を受け付けられないことの通知と共に、出庫要求を受け付けるためにユーザが到達すべきエリアの案内通知を行ってもよい。
【符号の説明】
【0098】
1…駐車場管理サーバ、2…自動運転車両、3…ユーザ端末、4…駐車場センサ、5…駐車場地図データベース、11…車両情報取得部、12…車両状況認識部、13…ユーザ位置判定部、14…出庫要求受付部、15…車両指示部、50…駐車場、63…乗車用スペース、71,81…エレベータ、80…施設出口エレベータホール(駐車場側エレベータホール)、100…自動駐車システム、102…一階エレベータホール(別階エレベータホール)、202…二階エレベータホール(別階エレベータホール)、R…乗車エリア、Rn…乗車近傍エリア。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】