(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2021107993
(43)【公開日】20210729
(54)【発明の名称】道路構造、配車システム、及び都市構造
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20210702BHJP
【FI】
   !G08G1/00 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】2019238866
(22)【出願日】20191227
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
【住所又は居所】東京都港区海岸一丁目7番1号
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
【住所又は居所】東京都港区東新橋一丁目9番1号 ソフトバンクグループ株式会社内
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181AA06
5H181AA14
5H181AA15
5H181BB04
5H181FF13
5H181FF17
5H181MA01
5H181MA21
5H181MA42
(57)【要約】
【課題】人間がエリア間を移動するのにかかる時間を短縮することが望まれている。
【解決手段】道路構造は、車両の進行方向が一定方向に規制された第1の道路と、人間の生活エリアを囲い、車両の進行方向が一定方向に規制された第2の道路とを備え、第1の道路と第2の道路とは、車線変更によって車両が第1の道路と第2の道路との間で移動することができるように接続されている。配車システムは、上記の道路構造と、道路構造の周囲の旅客輸送需要の予測に基づいて、自動運転車を前記道路構造に配備させるサーバとを備える。都市構造は、上記の道路構造を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の進行方向が一定方向に規制された第1の道路と、
人間の生活エリアを囲い、車両の進行方向が一定方向に規制された第2の道路と
を備え、
前記第1の道路と前記第2の道路とは、車線変更によって車両が前記第1の道路と前記第2の道路との間で移動することができるように接続されている
道路構造。
【請求項2】
人間が生活する1以上の地域をそれぞれ囲い、車両の進行方向が一定方向に規制された1以上の第3の道路
をさらに備え、
前記第1の道路と前記1以上の第3の道路のそれぞれとは、車線変更によって車両が前記第1の道路と前記1以上の前記第3の道路のそれぞれとの間で移動することができるように接続されている
請求項1に記載の道路構造。
【請求項3】
前記第1の道路は、人間の活動エリアを囲うように設けられる
請求項1又は2に記載の道路構造。
【請求項4】
前記第2の道路は、
車両が走行するための第1の車線と、
前記第1の車線より外側に設けられた第2の車線と
を備え、
前記第2の車線は、前記第1の車線より高速で車両が走行するための車線である
請求項1から3のいずれか一項に記載の道路構造。
【請求項5】
前記第1の道路は、前記第2の道路より外側に設けられ、
前記第1の道路と前記第2の道路とは、車線変更によって車両が前記第1の道路と前記第2の道路の前記第2の車線との間で移動することができるように接続されている
請求項4に記載の道路構造。
【請求項6】
前記第2の道路は、前記第1の道路と併走する区間を含む
請求項1から5のいずれか一項に記載の道路構造。
【請求項7】
前記第1の道路は、前記第2の道路より高速で車両が走行するための道路である
請求項6に記載の道路構造。
【請求項8】
前記第1の道路と、前記第2の道路とを備える第1の道路構造と、
第2の道路構造と、
第1の道路構造と前記第2の道路構造との間を接続する接続道路と
を備え、
前記第2の道路構造は、
車両の進行方向が一定方向に規制された第4の道路と、
人間の生活エリアを囲い、車両の進行方向が一定方向に規制された第5の道路と
を備え、
前記第4の道路と前記第5の道路とは、車線変更によって車両が前記第4の道路と前記第5の道路との間で移動することができるように接続されており、
前記接続道路は、前記第1の道路と前記第4の道路との間を接続する
請求項1から7のいずれか一項に記載の道路構造。
【請求項9】
前記接続道路と前記第1の道路とは、車線変更によって車両が前記第1の道路から前記接続道路に移動することができるように接続されており、
前記接続道路と前記第4の道路とは、車線変更によって車両が前記接続道路から前記第4の道路に移動することができるように接続されている
請求項8に記載の道路構造。
【請求項10】
前記車両は、自動運転機能を有する自動運転車であり、
前記第1の道路及び前記第2の道路は、自動運転車専用道路である
請求項1から9のいずれか一項に記載の道路構造。
【請求項11】
請求項9に記載の道路構造と、
前記道路構造の周囲の旅客輸送需要の予測に基づいて、自動運転車を前記道路構造に配備させるサーバと
を備える配車システム。
【請求項12】
請求項1から10のいずれか一項に記載の道路構造
を備える都市構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路構造、配車システム、及び都市構造に関する。
【背景技術】
【0002】
地域密着型のインターモーダルな交通システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。エネルギーセンターから周囲の複数の超高層都市へ放射状に、また各超高層都市間に環状に、交通系統を網羅した地下都市トンネルを配設した大都市構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特表2008−530695号公報
[特許文献2]特開平10−246005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
人間がエリア間を移動するのにかかる時間を短縮することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、道路構造が提供される。道路構造は、車両の進行方向が一定方向に規制された第1の道路を備える。道路構造は、人間の生活エリアを囲い、車両の進行方向が一定方向に規制された第2の道路を備える。第1の道路と第2の道路とは、車線変更によって車両が第1の道路と第2の道路との間で移動することができるように接続されている。
【0005】
道路構造は、人間が生活する1以上の地域をそれぞれ囲い、車両の進行方向が一定方向に規制された1以上の第3の道路を備えてよい。第1の道路と1以上の第3の道路のそれぞれとは、車線変更によって車両が第1の道路と1以上の第3の道路のそれぞれとの間で移動することができるように接続されていてよい。
【0006】
第1の道路は、人間の活動エリアを囲うように設けられてよい。
【0007】
第2の道路は、車両が走行するための第1の車線を備えてよい。第2の道路は、第1の車線より外側に設けられた第2の車線とを備えてよい。第2の車線は、第1の車線より高速で車両が走行するための車線であってよい。
【0008】
第1の道路は、第2の道路より外側に設けられてよい。第1の道路と第2の道路とは、車線変更によって車両が第1の道路と第2の道路の第2の車線との間で移動することができるように接続されていてよい。
【0009】
第2の道路は、第1の道路と併走する区間を含んでよい。
【0010】
第1の道路は、第2の道路より高速で車両が走行するための道路であってよい。
【0011】
道路構造は、第1の道路と、第2の道路とを第1の道路構造として備えるとともに、第2の道路構造を備えてよい。道路構造は、第1の道路構造と第2の道路構造との間を接続する接続道路を備えてよい。第2の道路構造は、車両の進行方向が一定方向に規制された第4の道路と、人間の生活エリアを囲い、車両の進行方向が一定方向に規制された第5の道路を備えてよい。第4の道路と第5の道路とは、車線変更によって車両が第4の道路と第5の道路との間で移動することができるように接続されてよい。接続道路は、第1の道路と第4の道路との間を接続してよい。
【0012】
接続道路と第1の道路とは、車線変更によって車両が第1の道路から接続道路に移動することができるように接続されてよい。接続道路と第4の道路とは、車線変更によって車両が接続道路から第4の道路に移動することができるように接続されていてよい。
【0013】
車両は、自動運転機能を有する自動運転車であり、第1の道路及び第2の道路は、自動運転車専用道路であってよい。
【0014】
第2の形態において、配車システムが提供される。配車システムは、上記の道路構造と、道路構造の周囲の旅客輸送需要の予測に基づいて、自動運転車を道路構造に配備させるサーバとを備えてよい。
【0015】
第3の形態において、都市構造が提供される。都市構造は、上記の道路構造を備える。
【0016】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】システム10の全体的な概念を示す。
【図2】道路構造100を模式的に示す。
【図3】幹線道路110と支線道路120との接続部分を模式的に示す。
【図4】接続道路140と幹線道路110との接続構造を模式的に示す。
【図5】配送車92により配達物が集合住宅80に配達される様子を立面視で概略的に示す。
【図6】住戸82と水平レーン501の配置を平面視で模式的に示す。
【図7】配送ボックス700を模式的に示す。
【図8】サーバ40が管理する配送情報のデータ構造の一例を示す。
【図9】システム10において実行される配送処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】コンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
図1は、システム10の全体的な概念を示す。システム10は、サーバ40と、都市構造12と、タクシー90と、配送車92とを備える。都市構造12は、複数の集合住宅80と、物流拠点84と、公共施設86と、道路構造100とを備える。公共施設86は、大規模商業施設、官公庁施設、廃棄物処理場等である。
【0020】
道路構造100は、自動運転専用の道路である。道路構造100は、幹線道路110と、支線道路120と、接続道路140とを備える。タクシー90は、旅客輸送用の自動運転車である。配送車92は、荷物運搬用の自動運転車である。物流拠点84は、物流倉庫、デリバリフード製造施設等を含む。
【0021】
幹線道路110は、高速走行用の自動運転車専用道路である。幹線道路110は、例えば、基準速度が200km/hに規制された道路である。支線道路120は、中低速走行用の自動運転車専用道路である。支線道路120は、例えば、基準速度が100km/hに規制された車線と基準速度が30km/hに規制された車線とを備える。集合住宅80は、支線道路120に囲まれた生活エリア21内に設けられる。
【0022】
生活エリア21は、例えば、人間が生活するためのエリアである。生活エリア21は、例えば、人間が居住するエリアである。生活エリア21には小規模な商店は存在してよい。公共施設86は、幹線道路110に囲まれた公共施設エリア20内に設けられる。公共施設エリア20は、原則として人間が居住しないエリアである。後述するように、道路構造100には交差点も交通信号機も設けられていない。後述するように、道路構造100は、タクシー90や配送車92が車線変更によって幹線道路110と支線道路120との間で移動できるように設けられる。
【0023】
サーバ40は、集合住宅80の居住者に提供される交通サービス及び宅配サービスを管理する。例えば、サーバ40は、AIを利用して、都市構造12におけるタクシーの配車需要を予測して、配車需要に応じてタクシー90を配備する。サーバ40は、集合住宅80の居住者からの配車要求を受信すると、タクシー90を居住者の近くに配車させる。
【0024】
また、サーバ40は、物流拠点84から集合住宅80まで配送車92による配達物の運搬を管理する。サーバ40は、集合住宅80の居住者宛の配達物を、物流拠点84で配送車92に積載させ、配送車92で集合住宅80に配送させる。例えば、サーバ40は、集合住宅80の居住者からデリバリフードの提供要請を受信すると、物流拠点84のデリバリフード製造施設で製造されたデリバリフードを配送車92に積載させ、配送車92でデリバリフードを集合住宅80に届けさせる。また、サーバ40は、物流拠点84の物流倉庫に集合住宅80の居住者宛の荷物が到着すると、荷物を配送車92に積載させ、配送車92で荷物を集合住宅80に届けさせる。後述するように、集合住宅80には、届けられたデリバリフードや荷物等の配達物を、各住戸まで自動的に配達するための自動搬送レーンが設けられている。これにより、物流拠点84から各住戸まで荷物を自動的に配送することができる。
【0025】
道路構造100によれば、集合住宅80の居住者が生活エリアと公共施設エリアとの間や複数の生活エリア間を移動するのにかかる時間を短縮することができる。また、配達物を物流拠点84から集合住宅80の居住者の住戸まで短時間で届けることができる。
【0026】
図2は、道路構造100を模式的に示す。道路構造100は、幹線道路110a、幹線道路110b、幹線道路110c、幹線道路110d、及び幹線道路110eと、接続道路140ab、接続道路140ae、接続道路140ad、接続道路140bc、接続道路140be、接続道路140ce、接続道路140cd、及び接続道路140deを備える。なお、以後の説明において、幹線道路110a、幹線道路110b、幹線道路110c、幹線道路110d、及び幹線道路110eを「幹線道路110」と総称する場合がある。
【0027】
道路構造100は、支線道路120a−1、支線道路120a−2、支線道路120a−3、支線道路120a−4、及び支線道路120a−5と、支線道路120b−1、支線道路120b−2、支線道路120b−3、支線道路120b−4、及び支線道路120b−5と、支線道路120c−1、支線道路120c−2、支線道路120c−3、支線道路120c−4、及び支線道路120c−5と、支線道路120d−1、支線道路120d−2、支線道路120d−3、支線道路120d−4、及び支線道路120d−5と、支線道路120e−1、支線道路120e−2、支線道路120e−3、支線道路120e−4、及び支線道路120e−5とを備える。
【0028】
支線道路120a−1、支線道路120a−2、支線道路120a−3、支線道路120a−4、及び支線道路120a−5は、幹線道路110aに接続される。支線道路120b−1、支線道路120b−2、支線道路120b−3、支線道路120b−4、及び支線道路120b−5は、幹線道路110bに接続される。支線道路120c−1、支線道路120c−2、支線道路120c−3、支線道路120c−4、及び支線道路120c−5は、幹線道路110cに接続される。支線道路120d−1、支線道路120d−2、支線道路120d−3、支線道路120d−4、及び支線道路120d−5は、幹線道路110dに接続される。支線道路120e−1、支線道路120e−2、支線道路120e−3、支線道路120e−4、及び支線道路120e−5は、幹線道路110eに接続される。以後の説明において、支線道路120a−1、支線道路120a−2、支線道路120a−3、支線道路120a−4、及び支線道路120a−5と、支線道路120b−1、支線道路120b−2、支線道路120b−3、支線道路120b−4、及び支線道路120b−5と、支線道路120c−1、支線道路120c−2、支線道路120c−3、支線道路120c−4、及び支線道路120c−5と、支線道路120d−1、支線道路120d−2、支線道路120d−3、支線道路120d−4、及び支線道路120d−5と、支線道路120e−1、支線道路120e−2、支線道路120e−3、支線道路120e−4、及び支線道路120e−5とを、「支線道路120」と総称する場合がある。
【0029】
幹線道路110a、幹線道路110b、幹線道路110c、幹線道路110d、及び幹線道路110eは、それぞれ公共施設エリア20a、公共施設エリア20b、公共施設エリア20c、公共施設エリア20d、及び公共施設エリア20eを囲う道路である。公共施設エリアは、人間の活動エリアの一例である。このように、幹線道路110は閉じた道路である。幹線道路110は、いわゆる環状道路である。本実施形態において、幹線道路110は閉じた道路であるとするが、幹線道路110を閉じていない道路とする形態を採用してよい。
【0030】
支線道路120は、それぞれ別個の生活エリア21を囲う。支線道路120は閉じた道路である。支線道路120は、いわゆる環状道路である。
【0031】
幹線道路110は、車両の進行方向が一定方向に規制された道路である。幹線道路110は、例えば車両の走行方向が時計回りに規制された道路である。幹線道路110は、第1の道路の一例である。
【0032】
支線道路120は、車両の進行方向が一定方向に規制された道路である。支線道路120は、例えば車両の走行方向が反時計回りに規制された道路である。支線道路120は、第2の道路、第3の道路、第5の道路の一例である。
【0033】
図2において移動経路200で示されるように、タクシー90や配送車92等の車両は、例えば接続道路140aeを通って幹線道路110eから幹線道路110aに移動して、幹線道路110aを時計回りに走行して支線道路120a−1に移動し、支線道路120a−1を反時計回りに走行して幹線道路110aに移動し、幹線道路110aを再び時計回りに走行することができる。
【0034】
幹線道路110と支線道路120とは、車線変更によって車両が幹線道路110と支線道路120との間で移動することができるように接続されている。1つの幹線道路110に対して複数の支線道路120が設けられており、1つの幹線道路110と、その幹線道路110に対して設けられた複数の幹線道路110のそれぞれとは、車線変更によって車両が幹線道路110と複数の支線道路120のそれぞれと間で移動することができるように接続されている。幹線道路110と支線道路120の接続構造の具体例については、図3に関連して説明する。
【0035】
図3は、幹線道路110と支線道路120との接続部分を模式的に示す。幹線道路110は、一方通行の1車線道路である。幹線道路110は、例えば、最高速度が200km/hに規制された道路である。
【0036】
支線道路120は、一方通行の複数車線道路である。具体的には、支線道路120は、低速走行用車線121と、中速走行用車線122とを備える。低速走行用車線121及び中速走行用車線122は、車両の進行方向が一定方向に規制された車線である。低速走行用車線121及び中速走行用車線122において、車両の進行方向は同一方向に規制されている。低速走行用車線121は、第1の車線の一例であり、中速走行用車線122は、第2の車線の一例である。
【0037】
低速走行用車線121は、基準速度が30km/hに規制された車線である。例えば、低速走行用車線121は、最高速度が30km/hに規制された車線である。中速走行用車線122は、基準速度が100km/hに規制された車線である。例えば、中速走行用車線122は、最高速度が100km/hに規制された車線である。このように、中速走行用車線122は、低速走行用車線121より高速で車両が走行するための車線である。また、幹線道路110は、中速走行用車線122より高速で車両が走行するための道路である。
【0038】
幹線道路110は、支線道路120の外側に設けられている。幹線道路110と支線道路120とは、車線変更によって車両が幹線道路110と中速走行用車線122との間で移動することができるように接続されている。
【0039】
支線道路120は、幹線道路110と併走する区間300を含む。具体的には、中速走行用車線122は、幹線道路110と併走する区間300を含む。区間300は、幹線道路110と支線道路120とが接する区間である。区間300において、中速走行用車線122において規制される車両の進行方向と、幹線道路110において規制される車両の進行方向とは同一方向となる。したがって、車両は、区間300において、車線変更によって幹線道路110から中速走行用車線122に移動することができる。また、車両は、区間300において、車線変更によって中速走行用車線122から幹線道路110に移動することができる。
【0040】
図3の移動軌跡390は、タクシー90の移動軌跡である。タクシー90は、自動運転により、幹線道路110から中速走行用車線122に車線変更をして、支線道路120に入る。タクシー90は、自動運転により、サーバ40に配車要請をした人物310に近づくと、中速走行用車線122から低速走行用車線121に移動して、人物310の傍で停車する。人物310がタクシー90に乗車すると、タクシー90は、低速走行用車線121から発進し、中速走行用車線122に車線変更して、支線道路120を走行する。そして、タクシー90は、区間300において、車線変更によって幹線道路110に移動する。
【0041】
図4は、接続道路140と幹線道路110との接続構造を模式的に示す。具体的には、図4は、接続道路140aeと幹線道路110aとの間を接続構造を模式的に示す。接続道路140aeは、幹線道路110aと幹線道路110eとの間を接続する道路である。
【0042】
道路140aeは、車線141と、車線142とを備える。車両の移動経路491で示されるように、車線141と幹線道路110aとは、車線変更によって車両が車線141から幹線道路110aに移動することができるように接続されている。また、車両の移動経路492で示されるように、車線142と幹線道路110aとは、車線変更によって車両が幹線道路110aから車線142に移動することができるように接続されている。
【0043】
このように、接続道路140aeと幹線道路110aとは、車線変更によって車両が接続道路140aeから幹線道路110aに移動することができるように接続されている。また、接続道路140aeと幹線道路110aとは、車線変更によって車両が幹線道路110aから接続道路140aeに移動することができるように接続されている。
【0044】
接続道路140aeと幹線道路110eとの接続構造も同様に、車線141と幹線道路110eとは、車線変更によって車両が幹線道路110eから車線141に移動することができるように接続されている。また、車線142と幹線道路110eとは、車線変更によって車両が車線142から幹線道路110aに移動することができるように接続されている。
【0045】
このように、車両は、車線変更によって幹線道路110aと接続道路140aeとの間で移動することができるとともに、車線変更によって幹線道路110eと接続道路140aeとの間で移動することができる。なお、車線141と車線142とは、別個の道路として設けられてよい。また、接続道路140aeは、必要に応じて、車線141及び車線142の一方が設けられていなくてもよい。
【0046】
図1から図4に関連して説明したように、幹線道路110によれば、幹線道路110と接続道路140との間、及び、幹線道路110と支線道路120との間を、車線変更によって移動することが可能となる。そのため、交通整理を行うための交通信号機を設置する必要がない。また、車両は、幹線道路110及び支線道路120を一方向に走行すればよいので、車両用の自動運転制御のアルゴリズムが複雑になることもない。そのため、安全性を維持しつつ、車両の高速走行が可能になる。
【0047】
なお、システム10においては、タクシー90として、乗車可能人数が異なる複数種類のタクシーが使用される。また、乗客を乗せることができる移動体であればよく、タクシーに限定されない。システム10においては、例えば、小型から大型を含めた全ての種類のタクシーやバスが使用されても良く、1人用、2人用、4人用、8人用、又は50人用といった乗客定員の違うタクシーやバスが使用されてもよい。サーバ40は、道路構造100の周囲における旅客輸送需要を予測し、予測した旅客輸送需要に基づいて、道路構造100にタクシー90を配備する。
【0048】
なお、生活エリア21は、円形のエリアであってよい。生活エリア21の大きさは、生活エリア21の中心から低速走行用車線121まで人間が徒歩で移動することができる程度の大きさであることが好ましい。例えば、生活エリア21は、例えば半径600mから半径800m程度のエリアであってよく、この数値は適宜変更されてよい。また、1本の幹線道路110と、1本の幹線道路110に接続された支線道路120が占めるエリアは、5km四方程度のエリアであってよい。
【0049】
以上に説明した形態において、支線道路120が幹線道路110の外側に設けられ、支線道路120は幹線道路110に実質的に外接するように配置される。しかし、支線道路120が幹線道路110の内側に設けられ、支線道路120は幹線道路110に実質的に内接するように配置される形態を採用してもよい。
【0050】
次に、図5から図9に関連して、荷物の配達システムについて説明する。図5は、配送車92により配達物が集合住宅80に配達される様子を立面視で概略的に示す。集合住宅80は、複数の住戸82と、搬送レーン500と、保管所510と、制御装置540とを備える。
【0051】
搬送レーン500及び住戸82は、集合住宅80内に設けられる。搬送レーン500は、水平レーン501と、昇降レーン502とを備える。集合住宅80は、建物の一例である。住戸82のそれぞれには、荷物置場83が設けられている。集合住宅80は、複数の階を備える。集合住宅80内には複数の住戸82が複数の階にわたって設けられている。
【0052】
配送車92は、集合住宅80内の住戸82宛の配達物94を、物流拠点84から集合住宅80まで、自動運転によって運搬する。配送車92は、集合住宅80に到着すると、配達物94を水平レーン501に送り出す。水平レーン501に送り出された配達物94は、水平レーン501及び昇降レーン502によって、宛先の住戸82に配達される。
【0053】
水平レーン501は、例えば、ローラコンベアによって形成されてよい。水平レーン501は、ベルトコンベアによって形成されてもよい。昇降レーン502は、例えば、昇降可能に設けられたローラコンベアによって形成されてよい。制御装置540は、水平レーン501及び昇降レーン502の動作を制御することにより、配達物94を宛先の住戸82まで配達する。
【0054】
制御装置540は、搬送レーン500を通じて配達物94を住戸82に自動配達するための配達システムの一部を構成する。制御装置540及びサーバ40は互いに連携して動作することにより、配達システムにおける制御部として機能する。
【0055】
制御装置540は、搬送レーン500を通って配達されている配達物94が配達物94の宛先の住戸82に設けられた荷物置場83を通過するときに、搬送レーン500を通って配達されている配達物94を搬送レーン500から荷物置場83に移動させる。配達物94を搬送レーン500から荷物置場83に移動させる手段については後述する。
【0056】
保管所510は、集合住宅80内の住戸82宛の配達物94を一時的に保管する。制御装置540は、配達物94の宛先の住戸82の荷物置場83に配達物94を置くことができない場合に、保管所510に配達物94を保管させる。制御装置540は、保管所510に保管されている配達物94の宛先の住戸82に設けられた荷物置場83に当該配達物94を配達できるようになった場合に、その配達物94を保管所510から搬送レーン500に移動させる。例えば、制御装置540は、保管所510内において、移動可能なローラコンベア上に配達物94を載せた状態で保管させる。制御装置540は、保管所510に保管されている配達物94を住戸82に配達する場合、その配達物94が載っているローラコンベアを水平レーン501の近傍に移動させて、その配達物94をローラコンベアから水平レーン501に送出させることにより、その配達物94を搬送レーン500に移動させてよい。
【0057】
サーバ40は、集合住宅80外の物流拠点84から集合住宅80内の住戸82宛の配達物94を発送する前に、その配達物94を保管所510に保管できるか否かを判断し、配達物94を保管所510に保管できると判断した場合に、その配達物94を物流拠点84から発送させてよい。
【0058】
また、サーバ40は、物流拠点84から集合住宅80内の住戸82宛の配達物94を発送する前に、宛先の住戸82に設けられた荷物置場83にその配達物94を置くことができるか否かを判断し、その配達物94を荷物置場83に保管できると判断した場合に、その配達物94を物流拠点84から発送させてよい。例えば、サーバ40は、物流拠点84から集合住宅80内の住戸82宛の配達物94を発送する前に、その住戸82宛の他の配達物94の配達状況に基づいて、その配達物94を荷物置場83に置くことができるか否かを判断してよい。具体的には、サーバ40は、物流拠点84から集合住宅80内の住戸82宛の配達物94を発送する前に、その住戸82宛の他の配達物94の配達状況と、荷物置場83のサイズとに基づいて、その配達物94を荷物置場83に置くことができるか否かを判断してよい。例えば、荷物置場83には配達物94一つ分のスペースしかない場合、その住戸82宛の他の配達物94が未受取の状態にあるときは、配達物94を荷物置場83に置くことができないと判断してよい。なお、荷物は予め定められた大きさの配送ボックスに入れられた状態で配達物94として配送されてよい。サーバ40は、配送ボックスのサイズと、荷物置場83の広さとに基づいて、配達物94を荷物置場83に置くことができるか否かを判断してよい。
【0059】
サーバ40は、集合住宅80外の物流拠点84から集合住宅80内の住戸82宛の配達物94を発送する前に、その配達物94を搬送レーン500で保持できるか否かをさらに判断してよい。サーバ40は、その配達物94を搬送レーン500で保持できると判断した場合に、その配達物94を物流拠点84から発送させてよい。例えば、サーバ40は、集合住宅80の搬送レーン500上にある配達物94の数を管理しており、搬送レーン500上にある配達物94の数が予め定められた数未満の場合に、その配達物94を搬送レーン500で保持できると判断してよい。
【0060】
サーバ40は、集合住宅80外の物流拠点84から集合住宅80の住戸82宛に予め定められた種類の配達物94を発送する前に、その配達物94を配達するか否かを宛先の住戸82の居住者に問い合わせ、居住者から配達指示を受け付けた場合に、その配達物94を物流拠点84から発送させてよい。例えば、サーバ40は、住戸82宛の配達物94の種類が生鮮品である場合に、配達物94を配達するか否かを宛先の住戸82の居住者に問い合わせてよい。サーバ40は、住戸82の居住者の携帯端末に問い合わせを送信し、居住者の携帯端末から配達指示を受信してよい。また、サーバ40は、宛先の住戸82のホームサーバに問い合わせを送信し、当該ホームサーバから居住者の配達指示を受信してもよい。
【0061】
図6は、住戸82と水平レーン501の配置を平面視で模式的に示す。住戸82には、荷物置場83aと、荷物置場83bとが設けられている。荷物置場83aは、荷物としての配達物94aを置くための荷物置場である。荷物置場83aは、住戸82から発送される荷物としての配達物を置くための発送物配置場でもある。荷物置場83bは、廃棄物置場である。廃棄物置場は、廃棄物処理場宛の荷物としての廃棄物の置き場である。
【0062】
配達物94aは、予め定められた配送ボックス内に荷物を入れた状態で、配達物として配送される。配送ボックスについては後述する。
【0063】
水平レーン501は、互いに逆方向に配達物94を搬送する水平搬送レーン601及び水平搬送レーン602を備える。集合住宅80は、各住戸82の荷物置場83aに対応する位置に、配達物94aを荷物置場83aに向けて押し出す押出装置660を備える。集合住宅80は、各住戸82の荷物置場83bに対応する位置に、配送ボックスを荷物置場83bに向けて押し出す押出装置680を備える。
【0064】
制御装置540は、住戸82宛の配達物94aが荷物置場83aに到達したタイミングで、荷物置場83aと水平レーン501との間の開閉扉620aを開くとともに、押出装置660を駆動して、配達物94aを荷物置場83aに向けて押し出す。これにより、制御装置540は、配達物94aを荷物置場83aに移動させる。制御装置540は、配達物94を荷物置場83aに押し出すと、開閉扉620aを閉じる。
【0065】
住戸82は、住戸82の居住空間と荷物置場83aとの間に、居住者が荷物置場83aにアクセスするための開閉扉622aを備える。居住者は、開閉扉622aを開いて、配送ボックスから荷物を取り出す。制御装置540は、配送ボックスから荷物が取り出されたことを検出すると、空の配送ボックスを搬送レーン500に移動させる。例えば、制御装置540は、開閉扉620aを開くとともに、荷物置場83aに設けられた押出装置670を駆動して、空の配送ボックスを水平レーン501に向けて押し出す。これにより、制御装置540は、配送ボックスを搬送レーン500に移動させる。制御装置540は、空の配送ボックスを、集合住宅80の保管所510に保管させるか、配送車92によって物流拠点84まで配送させる。なお、制御装置540は、予め定められた数の空の配送ボックスを、搬送レーン500上に常時保持させてよい。
【0066】
住戸82から荷物を発送する場合、居住者は荷物を配送ボックスに入れて発送する。具体的には、制御装置540は、居住者からの配送要求に基づいて、空の配送ボックスを搬送レーン500を通じて荷物置場83aに移動させる。居住者は、空の配送ボックスに荷物を入れて、発送物の宛先を入力する。一例として、居住者は、携帯端末を通じて宛先を入力し、携帯端末を通じてサーバ40に宛先を登録してよい。荷物の宛先が入力されると、制御装置540は、配送ボックスを搬送レーン500に移動させる。例えば、制御装置540は、開閉扉620aを開くとともに、押出装置670を駆動して、配送ボックスを水平レーン501に向けて押し出す。これにより、制御装置540は、住戸82からの発送物を搬送レーン500に移動させる。住戸82からの発送物としての配送ボックスは、配送車92によって物流拠点84にまで配送されるか、配送車92によって、他の集合住宅80の住戸82に配送される。
【0067】
次に、住戸82から廃棄物を廃棄物処理場に発送する場合について説明する。廃棄物は、廃棄物専用の配送ボックスに入れて発送される。廃棄物専用の配送ボックスには、宛先として廃棄物処理場が予め設定されている。
【0068】
制御装置540は、空の状態の廃棄物専用の配送ボックスが荷物置場83aに到達したタイミングで、荷物置場83bと水平レーン501との間の開閉扉620bを開くとともに、押出装置680を駆動して、空の配送ボックスを荷物置場83bに向けて押し出す。これにより、制御装置540は、空の状態の配送ボックスを荷物置場83bに移動させる。制御装置540は、空の配送ボックスを荷物置場83bに押し出すと、開閉扉620bを閉じる。
【0069】
住戸82は、居住空間と荷物置場83bとの間に、居住者が荷物置場83bにアクセスするための開閉扉622bを備える。荷物置場83bは、例えば住戸82の台所650の近傍に設けられる。居住者は、開閉扉622bを空けて家庭ゴミ等の廃棄物を廃棄物専用の配送ボックスに入れる。
【0070】
制御装置540は、居住者からの廃棄物回収要求を受け取ると、廃棄物専用の配送ボックスを搬送レーン500に移動させる。例えば、制御装置540は、開閉扉620bを開くとともに、荷物置場83bに設けられた押出装置690を駆動して、廃棄物専用の配送ボックスを水平レーン501に向けて押し出す。これにより、制御装置540は、廃棄物を含む荷物を、搬送レーン500に移動させる。廃棄物が入れられた配送ボックスは、配送車92によって、公共施設エリア20に設けられた廃棄物処理場に配送される。
【0071】
図7は、配送ボックス700を模式的に示す。配送ボックス700は、コントローラ710を備える。コントローラ710は、配送ボックス700の識別情報を記憶する。コントローラ710は、配送ボックス700に荷物が入っているか否かを検出する機能を備える。たコントローラ710は、配送ボックス700内に設けられたカメラで取得された画像を解析することによって、配送ボックス700に荷物が入っているか否かを検出してよい。
【0072】
サーバ40は、配送ボックス700の位置情報をリアルタイムで管理する。例えば、コントローラ710は、無線通信機能を有し、配送ボックス700の現在位置、配送ボックス700の識別情報、及び配送ボックス700に荷物が入っているか否かを示す情報を含むステータス情報を無線通信によってサーバ40に送信する。コントローラ710は、近距離無線通信機能によってステータス情報を発信する機能を有してもよい。この場合、住戸82のホームサーバ又は居住者の携帯端末、制御装置540、又は配送車92は、配送ボックス700から発信されたステータス情報を受信した場合に、当該ステータス情報をサーバ40に転送してよい。
【0073】
住戸82の居住者が荷物を配送ボックス700に入れて発送する場合、居住者が携帯端末に宛先を入力すると、コントローラ710は携帯端末に配送ボックス700の識別情報を送信する。居住者の携帯端末は、配送ボックス700の識別情報、宛先、配送ボックス700に積載する荷物の種別、及び居住者の識別情報を含む発送要求をサーバ40に送信する。サーバ40は、発送要求を受信すると、配送ボックス700の識別情報と宛先及び積荷の種別とを対応づけて管理するとともに、居住者の識別情報に対応する住戸82の荷物置場83aから配送ボックス700を発送するよう制御装置540に指示する。
【0074】
次に、配送ボックス700が廃棄物専用の配送ボックスである場合について説明する。居住者が携帯端末で廃棄物の回収を要求する操作を行うと、携帯端末は、居住者の識別情報を含む廃棄物回収指示をサーバ40に送信する。サーバ40は、廃棄物回収指示を受信すると、居住者の識別情報に対応する住戸82の荷物置場83bから配送ボックス700を発送するよう制御装置540に指示する。
【0075】
図8は、サーバ40が管理する配送情報のデータ構造の一例を示す。サーバ40は、配送ボックスID、種類、積荷種別、宛先、現在位置、及び配送状態を対応づけて管理する。
【0076】
「配送ボックスID」は、配送ボックス700の識別情報である。「種類」は、配送ボックス700の種類を示す情報である。「種類」は、"宅配物"及び"廃棄物"の一方を示す情報となる。「積荷種別」は、配送ボックス700内に入れられている荷物の種別を示す。配送ボックス700が廃棄物専用の配送ボックスである場合、「種類」及び「積荷種別」には"廃棄物"が予め固定的に設定されている。
【0077】
配送ボックス700が廃棄物専用の配送ボックスでない場合、「種類」には"宅配物"を示す情報が予め固定的に設定されている。また、「積荷種別」は、配送ボックス700内に入れられている配送物の種別に応じて、"生鮮品"、"非生鮮品"、"デリバリフード"が設定される。"生鮮品"は、例えば、配達物が冷蔵又は冷凍等の品質維持処置を要することを示す。"非生鮮品"は、配達物が冷蔵又は冷凍等の品質維持処置を要しないことを示す。"デリバリフード"は、配達物がデリバリフードであることを示す。
【0078】
「宛先」は、配送ボックス700の配達先の識別情報である。「現在位置」は、配送ボックス700の現在位置を示す情報である。「配送状態」は、配送ボックス700の配送状態を示す情報である。サーバ40は、居住者の携帯端末からの発送要求に基づいて「宛先」を登録する。また、サーバ40は、配送ボックス700から送信されるステータス情報に基づいて、「現在位置」及び「配送状態」をリアルタイムで更新する。
【0079】
「現在位置」は、緯度情報及び経度情報等の地理的情報を含む。「現在位置」は、地理的情報の他に、配送車92の識別情報、集合住宅80の識別情報,住戸82の識別情報など、配送ボックス700の現在地を特定するための論理的な情報を含んでよい。
【0080】
配送状態は、"未発送"、"配送中"、"未受取"、"受取済"、"保管中"、"未使用"等の情報を含む。"未発送"は、配送ボックス700が発送されていない状態を示す。"未発送"は、配送ボックス700が物流拠点84から発送されていない状態、又は、配送ボックス700が住戸82の荷物置場83から発送されていない状態を示す。
【0081】
"配送中"は、配送ボックス700が物流拠点84又は荷物置場83から発送されてから宛先に配達されるまでの間であって、保管所510に保管されていない状態を示す。"未受取"は、配送ボックス700が荷物置場83にあり、かつ、配送ボックス700内に荷物が入っている状態を示す。"受取済"は、配送ボックス700が荷物置場83にあり、かつ、配送ボックス700内に荷物が入っていない状態を示す。"保管中"は、配送ボックス700が保管所510に保管されている状態を示す。"未使用"は、配送ボックス700が配送に使用されていない状態を示す。例えば、"未使用"は、配送ボックス700が空の状態で保管所510や物流拠点84等に保管されている状態を示す。
【0082】
図9は、システム10において実行される配送処理の流れを示すフローチャートである。図9のフローチャートの処理は、住戸82宛の配達物が物流拠点84に到着した場合に開始される。
【0083】
S902において、サーバ40は、配送情報の「積荷種別」を参照して、配達物の種別を判断する。配達物の種別が生鮮品であると判断した場合、サーバ40は、S930において、配達物を発送してよいか否かを居住者に問い合わせる。例えば、サーバ40は、配達物の宛先に対して予め登録されている携帯端末に、配達物を発送してよいか否かを問い合わせるよう指示する。サーバ40は、発送物の宛先のホームサーバに、配達物を発送してよいか否かを問い合わせるよう指示してもよい。
【0084】
続いて、S932において、サーバ40は、問い合わせ結果に応じて、配達物を発送するか、配達物を物流拠点84で預かる処置を行い、本フローチャートの処理を終了する。なお、サーバ40は、配達物を発送してよいか否かの問い合わせに応じて、配達時刻を指示する情報を受信した場合、指示された配達時刻に配達物が宛先に到着するように配達物の発送時刻をスケジュールし、スケジュールに従って配達物を発送してよい。また、サーバ40は、配達物を発送してよいか否かの問い合わせに応じて、配達時刻を指示する情報を受信しなかった場合、予め定められた時間が経過する毎に問い合わせを繰り返してよい。
【0085】
S902の判断において、配達物の種別が非生鮮品であると判断した場合、S904において、サーバ40は、宛先における配達物の収容力情報を取得する。収容力情報は、宛先の住戸82の荷物置場83に新たな配達物を収容することが可能であるか否かを示す情報を含む。また、収容力情報は、宛先の集合住宅80の保管所510に新たな配達物を保管することが可能であるか否かを示す情報を含む。収容力情報は、宛先の集合住宅80の搬送レーン500に新たな配達物を保持することが可能であるか否かを示す情報を含んでよい。
【0086】
S906において、宛先で配達物を収容できると判断した場合、S908において、サーバ40は、配達物を発送する処理を行う。例えば、サーバ40は、配達物を配送する配送車92を手配し、配達物を配送車92に載せ、配送車92に出発するよう指示する。配送車92が出発すると、S910において、サーバ40は、配達物を発送したことを通知する。例えば、サーバ40は、配達物を発送したことを、配達物の宛先に対して予め登録されている携帯端末に通知する。また、サーバ40は、配達物の宛先のホームサーバに、配達物を発送したことを通知する。配達物を発送したことを通知すると、本フローチャートの処理を終了する。
【0087】
S906において、宛先で配達物を収容できないと判断した場合、サーバ40は、S920において、宛先の住戸に在宅者がいるか否かを判断する。例えば、サーバ40は、配達物の宛先に対して予め登録されている携帯端末の位置情報を取得し、取得した位置情報と宛先の住戸の位置情報とに基づいて、宛先の住戸に在宅者がいるか否かを判断する。サーバ40は、配達物の宛先の住戸のホームサーバに、在宅者がいるか否かを問い合わせて、宛先の住戸に在宅者がいるか否かを示す情報をホームサーバから受信することによって、宛先の住戸に在宅者がいるか否かを判断してよい。
【0088】
S920の判断において、宛先の住戸に在宅者がいると判断した場合、サーバ40は、S930に処理を進める。S920の判断において、宛先の住戸に在宅者がいないと判断した場合、サーバ40は、S922において、宛先の住戸に新たな在宅者が検出された場合に、発送してよいか否かの問い合わせを行うための問い合わせトリガを設定して、本フローチャートの処理を終了する。なお、サーバ40は、問い合わせトリガを設定する場合、配達物の宛先に対して予め登録されている携帯端末に、携帯端末の位置と宛先の住戸の位置とが整合する状態になった場合にサーバ40に通知するよう指示してよい。また、サーバ40は、配達物の宛先の住戸のホームサーバに、宛先の住戸82に新たな在宅者が検知された場合にサーバ40に通知するよう指示してよい。サーバ40は、携帯端末又はホームサーバから通知を受け取った場合に、図9のフローチャートのS930及びS932の処理を行ってよい。
【0089】
S902の判断において、配達物の種別が"デリバリフード"であると判断した場合、サーバ40は、S908に処理を進める。
【0090】
図5から図9等に関連して説明したように、システム10によれば、配達物を短時間で届けることができる。そのため、集合住宅80の居住者は、欲しいときに欲しい物を届けることができる。
【0091】
なお、荷物置場83は、住戸82の玄関前のスペースであってよい。また、以上においては、搬送レーン500をコンベアで形成する形態を説明したが、配送ロボットが配送レーンを通って配達物を配達する形態を採用してもよい。
【0092】
図10は、サーバ40や制御装置540として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0093】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブ1226は、DVD−ROMドライブ及びDVD−RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0094】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0095】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD−ROM1227等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0096】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0097】
プログラムは、DVD−ROM1227又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0098】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD−ROM1227、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0099】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ1226(DVD−ROM1227)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0100】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0101】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0102】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0103】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0104】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0105】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0106】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0107】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0108】
10 システム、12 都市構造、20 公共施設エリア、21 生活エリア、40 サーバ、80 集合住宅、82 住戸、83 荷物置場、84 物流拠点、86 公共施設、90 タクシー、92 配送車、94 配達物、100 道路構造、110 幹線道路、120 支線道路、121 低速走行用車線、122 中速走行用車線、140 接続道路、141 車線、142 車線、200 移動経路、300 区間、310 人物、390 移動軌跡、491 移動経路、492 移動経路、500 搬送レーン、501 水平レーン、502 昇降レーン、510 保管所、540 制御装置、601 水平搬送レーン、602 水平搬送レーン、620 開閉扉、622 開閉扉、650 台所、660、670、680、690 押出装置、700 配送ボックス、710 コントローラ、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1226 DVDドライブ、1227 DVD−ROM、1230 ROM、1240 入出力チップ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】