(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2012077651
(43)【国際公開日】20120614
【発行日】20160526
(54)【発明の名称】ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬含有経皮吸収型貼付製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/00 20060101AFI20160422BHJP
   A61K 9/70 20060101ALI20160422BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20160422BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20160422BHJP
   A61K 47/14 20060101ALI20160422BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20160422BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20160422BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20160422BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20160422BHJP
【FI】
   !A61K45/00
   !A61K9/70 401
   !A61K47/32
   !A61K47/10
   !A61K47/14
   !A61K47/22
   !A61P43/00 111
   !A61P25/24
   !A61K31/55
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
【出願番号】2012520849
(21)【国際出願番号】JP2011078114
(22)【国際出願日】20111206
(11)【特許番号】5073124
(45)【特許公報発行日】20121114
(31)【優先権主張番号】2010272098
(32)【優先日】20101207
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】2010272099
(32)【優先日】20101207
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】390000929
【氏名又は名称】祐徳薬品工業株式会社
【住所又は居所】佐賀県鹿島市大字納富分2596番地1
(74)【代理人】
【識別番号】110000590
【氏名又は名称】特許業務法人 小野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉武 誠
【住所又は居所】佐賀県鹿島市大字納富分2596番地1 祐徳薬品工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】小川 孝行
【住所又は居所】佐賀県鹿島市大字納富分2596番地1 祐徳薬品工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】吉武 尚
【住所又は居所】スウェーデン王国 11523 リンネガータン78,ストックホルム
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA72
4C076AA76
4C076BB31
4C076CC01
4C076DD37
4C076DD59
4C076EE03A
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4C076EE48
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4C084AA17
4C084MA05
4C084MA32
4C084MA63
4C084ZA121
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB11
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA32
4C086MA63
4C086NA10
4C086ZA12
(57)【要約】
本発明は、有効成分としてミルタザピン等のノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)を含有し、有効成分を経皮的、かつ定量的に投与することができる経皮吸収型貼付製剤である。さらに、本発明の経皮吸収型貼付製剤は、十分な治療効果を発揮し、経口投与において問題となっている副作用を抑制でき、患者のコンプライアンスおよびクオリティー・オブ・ライフ(QOL)を改善し、様々な問題が解決することができる。好ましくは、本発明により提供される該貼付製剤は薬物含有層に対して、2〜30質量%の有効成分を含有する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体、薬物含有層および剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤において、該薬物含有層中に有効成分としてノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬を含有する経皮吸収型貼付製剤。
【請求項2】
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬の含有量が、粘着剤層に対して2〜30質量%である請求項1記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項3】
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬の含有量が、粘着剤層に対して3〜25重量%である請求項1記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項4】
マトリックス型粘着剤層の基剤成分として、ゴム系粘着基剤、アクリル系高分子およびシリコーン系高分子から選択される一種または二種以上の粘着基剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項5】
さらに、薬物含有層が経皮吸収促進剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項6】
経皮吸収促進剤の含有量が薬物含有層に対して1〜10質量%である、請求項5に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項7】
経皮吸収促進剤がミリスチン酸エステル、セバシン酸エステル、メントール、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびポリソルベート80(登録商標)から選ばれた少なくとも一種である請求項5または6に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項8】
さらに、該薬物含有層中に抗酸化剤を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項9】
抗酸化剤としてアスコルビン酸、そのエステルおよびフェノール系抗酸化剤から選択される一種または二種以上の抗酸化剤を含有する請求項8に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項10】
フェノール系抗酸化剤がジブチルヒドロシキトルエンである請求項9に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項11】
アスコルビン酸またはそのエステルがL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルおよび/又はイソアスコルビン酸である請求項9または10に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項12】
抗酸化剤としてL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを粘着剤層に対して0.02〜0.2質量%、およびジブチルヒドロキシトルエンを粘着剤層に対して0.1〜1質量%含有する請求項9〜11のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項13】
薬物含有層が、基剤成分、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬および抗酸化剤を溶解状態で含有するマトリックス型粘着剤層である、請求項8〜12のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項14】
マトリックス型粘着剤層の基剤成分として、ゴム系粘着基剤、アクリル系高分子およびシリコーン系高分子から選択される一種または二種以上の粘着基剤を含有する請求項13記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項15】
マトリックス型粘着剤層の基剤成分として、ゴム系粘着基剤を配合してなる請求項1〜14のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項16】
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬がミルタザピンである請求項1〜15のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体、薬物含有層および剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤であり、該薬物含有層中に有効成分としてミルタザピン等のノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬 (NaSSA) を含有する経皮吸収型貼付製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
NaSSAは中枢のシナプス前α2アドレナリン自己受容体およびヘテロ受容体に対して拮抗作用を示し、中枢のセロトニン(5−HT)およびノルアドレナリン(NA)の両方の神経伝達を増強させる作用を有する抗うつ薬の一種である。このNaSSAは、他の抗うつ薬、例えば、フルボキサミンなどの選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や、ミルナシプランなどのセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)とは異なる作用機序を有し、5−HTおよびNAの遊離を増大させ、SSRIやSNRIと同等以上の抗うつ効果が得られると考えられている。このNaSSAとして唯一の市販医薬成分であるミルタザピンは、5−HTおよびNAの遊離を増大させるだけでなく、ドパミン(DA)の遊離も増大させることが特徴であり、現在うつ病および不安障害の治療薬として経口剤のみが使用されている。さらに、ミルタザピンは線維筋痛症などの疼痛の治療薬として臨床研究が進められている。
【0003】
NaSSAは、SSRI等と比較して嘔気・嘔吐、性機能障害等の副作用が少ないが、一方で、強い抗ヒスタミン作用およびムスカリン性抗コリン作用に基づく傾眠、口渇、倦怠感等の鎮静系の副作用を発現する場合があり、血中濃度の安定化および効果の持続性の点で問題があることが知られている。
【0004】
一方、近年では、抗うつ薬のような中枢性薬剤を含有する外用剤が開発されている。例えば、フルオキセチン、セルトラリン、フルボキサミン、パロキセチンなどのSSRIを含有する経皮吸収型貼付製剤が開示されている(特許文献1、特許文献2)。これらにおいて、SSRI含有経皮吸収型貼付製剤による、SSRIの経皮からの吸収と、SSRIによる皮膚刺激の抑制や、急激な血中濃度上昇による副作用の抑制が確認されている。一方で、NaSSAを含有する経皮吸収型貼付製剤については、その具体的な構成等を含めて一切開示されていない。
【0005】
上述の通り、NaSSAはSSRIとは作用機序、副作用などの点で異なるものであり、NaSSAを経皮吸収型貼付製剤とすることの有用性や安全性について、さらにはNaSSA含有経皮吸収型貼付製剤を投与することによる血中濃度と薬効との関係については全く開示されていない。
【0006】
さらに、従来技術においては、NaSSAによる治療効果を発現させるのに十分な量を皮膚から吸収させるタイプの外用剤についての提案やその有用性を示唆するものは存在しない。
【特許文献1】特開2006−335714号公報
【特許文献2】特開2007−284378号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、NaSSAを含有する経皮吸収型貼付製剤を提供することであり、具体的には、経口投与で問題となっている副作用発現を抑制し、さらに治療又は予防に有効な量のNaSSAを生体内へ持続的に投与可能とし、NaSSAの有効性が向上したNaSSA含有経皮吸収型貼付製剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、繰り返し鋭意研究を重ねた結果、NaSSAを含有する新規経皮吸収型貼付製剤を開発した。具体的には、支持体、薬物含有層および剥離ライナーからなり、該薬物含有層中に有効成分としてミルタザピン等のNaSSAを治療又は予防に有効な特定量と、特定の吸収促進剤とを必要に応じて配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
さらに、本発明者らは、NaSSAとしてミルタザピンまたはその塩を含有する経皮吸収型貼付製剤において、製剤調製後、特に酸素の存在下で酸化分解し、類縁物質が生成することを初めて確認した。そして、NaSSAの安定性が向上したNaSSA含有経皮吸収型貼付製剤を提供するために繰り返し鋭意研究を重ねた結果、特定の抗酸化剤を組成物中に必要に応じて含有させることにより、類縁物質の生成を抑制し、経時的な薬物安定性を向上し得ることを見出した。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、NaSSAを含有する新規経皮吸収型貼付製剤である。該貼付製剤は、患者の皮膚へ貼付することにより、経口剤で問題となっている副作用発現を抑制し、かつ治療又は予防に有効な量のNaSSAを生体内へ持続的に投与可能とした初めての経皮吸収型貼付製剤である。さらには、本発明の経皮吸収型貼付製剤の利点として、NaSSAの投与量および血中濃度がコントロールでき、薬効発現に必要でかつ副作用が発現するよりも少ない量を容易に投与できることが挙げられる。もし仮に望ましくない作用が発現した場合でも、貼付製剤を除去することにより直ちに投与を中止できる。したがって、本発明の経皮吸収型貼付製剤は、経口剤等と比較して安全性の点からも優れた製剤である。さらに、抗うつ薬の経口剤と同様に、患者のうつ症状の程度、薬物との相性、副作用の発現状況に応じて、SSRIなど作用機序の異なる抗うつ薬を含有する経皮吸収型貼付製剤等と使い分けることができるので、患者にとってうつ治療における製剤の選択の幅が広がることになり、治療上有用である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ミルタザピン溶液3 mg/kgを12時間かけて一定量投与したときの脳内モノアミン(NA、DAおよび5−HT)レベル推移を示したグラフである。
【0012】
【図2】実施例8、実施例12、実施例18、実施例19、実施例20および実施例21により得られた貼付製剤でのミルタザピンのラット血漿中濃度推移を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の経皮吸収型貼付製剤は、支持体上に薬物含有層を設けてなる製剤である。そして、使用時まで薬物含有層を保護する目的で、該薬物含有層上に剥離ライナーを設ける。
【0014】
該薬物含有層は、有効成分としてNaSSAを含有する。該NaSSAの具体的な成分について特に制限はないが、経口剤としてうつ病および不安障害の治療への使用実績があり、線維筋痛症などの疼痛の治療薬として臨床研究が進められていて、さらに、入手が比較的容易なミルタザピンが好ましい。
【0015】
本発明の経皮吸収型貼付製剤は、治療有効量のNaSSAを含有する。うつ病、不安障害および線維筋痛症などの治療に有効な量および副作用発現の少ない量の有効成分をうつ病、不安障害または線維筋痛症の患者へ長時間持続的に経皮投与させるため、薬物含有層にある一定量の有効成分を含有させることが重要である。
【0016】
本発明の明細書において、経皮吸収型貼付製剤とは医療用粘着貼付製剤であり、皮膚上に貼付され、有効成分の治療有効量が皮膚を通して血流に到達されるものを意味する。
【0017】
本発明の経皮吸収型貼付製剤における有効成分の含有量は、薬物含有層に対して2〜30質量%、好ましくは3〜25質量%の範囲である。2質量%未満では、十分な脳内モノアミンレベルの上昇が認められないため、好ましくない。一方、30質量%を超える量では、貼付製剤の物性を良好に保つのが困難であり、好ましくない。
【0018】
本発明の経皮吸収型貼付製剤に含有される有効成分は、その製薬上許容できる塩として使用することができる。例えば、ミルタザピンの場合、ミルタザピンの製薬上許容できる塩としては、無機酸または有機酸との酸付加塩が挙げられ、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、桂皮酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシレート)、フタル酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、パモ酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシレート)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明では、ミルタザピンのフリー体を用いるのが好ましい。
【0019】
本発明の経皮吸収型貼付製剤は、支持体、薬物含有層および剥離ライナーからなる貼付製剤である。さらに、必要に応じ、有効成分の経皮吸収をコントロールするために、薬物含有層の皮膚貼付側に放出制御膜や、皮膚へ貼付させるために粘着層を追加してもよい。さらには、リザーバー型の貼付製剤を採用することができる。
【0020】
本発明の経皮吸収型貼付製剤において、薬物含有層として、好ましくは、有効成分と、基剤成分として粘着成分を含有するマトリックス型粘着剤層である。本発明の貼付製剤は該マトリックス型粘着剤層を有するマトリックス型貼付剤とすることにより、貼付製剤の製剤設計が容易になり、また粘着剤層等の追加の層が必要ないことから、貼付製剤の製造時のコストを低減することができる。
【0021】
本発明の経皮吸収型貼付製剤の薬物含有層に含有する粘着成分は、非水系の粘着成分が好ましく、ゴム系粘着成分、アクリル系高分子およびシリコーン系高分子が挙げられる。
【0022】
該ゴム系粘着成分としては、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエンゴム、ポリイソブチレン、ポリブテン、ブチルゴム、天然ゴムおよびイソプレンゴムから選ばれた一種または二種以上が挙げられ、これらを使用することができる。
【0023】
該アクリル系高分子としては、特にそれらに限定されるものではないが、モノマー単位として、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル等に代表される(メタ)アクリル酸エステルを少なくとも一種含有する重合体または共重合体が挙げられ、例えば、アクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・N−ビニル−2−ピロリドン・ジメタクリル酸−1,6−ヘキサングリコール共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・メタクリル酸−2−エチルヘキシル・メタクリル酸ドデシル共重合体、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン、アクリル樹脂アルカノールアミン液に含有するアクリル系高分子等の粘着剤等が使用でき、例えば市販のDURO−TAK(登録商標)アクリル粘着剤シリーズ(ヘンケルテクノロジーズジャパンから入手可能)、GELVA(登録商標)アクリル粘着剤シリーズ(モンサント社製)、SKダインマトリダーム(綜研化学社製)、オイドラギット(登録商標)シリーズ(樋口商会)等を使用することができる。
【0024】
シリコーン系高分子としては、ポリシロキサンの誘導体(例えば、ポリジメチルシロキサン、アミン抵抗性ポリジメチルシロキサンなどのシリコンポリマー等)等が挙げられる。
【0025】
薬物含有層中に配合する粘着成分の量は、薬物含有層の形成および充分な薬物放出性を考慮して、薬物含有層に対して65〜98質量%、好ましくは70〜97質量%である。
【0026】
本発明の経皮吸収型貼付製剤の薬物含有層に含有する粘着成分として、上述のゴム系粘着成分、アクリル系高分子およびシリコーン系高分子から選択して一種、または二種以上を組み合わせて配合することができる。
【0027】
また、有効成分の経皮吸収性向上のため、必要に応じて経皮吸収促進剤を配合する。該経皮吸収促進剤としては、従来経皮投与での吸収促進作用が認められている化合物のいずれでも良いが、例えばジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、ラウリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、グリセリンオレイン酸モノエステル、イソステアリン酸ヘキサデシルなどの脂肪酸またはそのエステル類、オレイルアルコール、プロピレングリコール、モノカプリル酸プロピレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコールなどのアルコールまたはそのエステル類もしくはそのエーテル類、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンなどのソルビタンエステル類またはエーテル類、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどのフェノールエーテル類、ヒマシ油または硬化ヒマシ油、オレオイルサルコシン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリル硫酸ナトリウムなどのイオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ジメチルラウリルアミンオキサイドなどの非イオン性界面活性剤、ジメチルスルホキサイド、デシルメチルスルホキサイドなどのアルキルメチルスルホキサイド、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン、1−ゲラニルアザシクロヘプタン−2−オンなどのアザシクロアルカン類、メントール、カンフル、リモネンなどのテルペン類が挙げられる。その中でも、ミリスチン酸イソプロピルなどのミリスチン酸エステル、セバシン酸ジイソプロピルなどのセバシン酸エステル、メントール、ポリオキシエチレンオレイルエーテルまたはポリソルベート80(登録商標)が好ましい。
【0028】
本発明の経皮吸収型貼付製剤に経皮吸収促進剤を配合する場合の配合量は、薬物含有層に対して0.1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%の範囲である。15質量%を超える量では、経皮吸収促進剤に由来する皮膚刺激が発症し易くなると共に、製剤の物性が低下し、べたつき感が発生するため、好ましくない。
【0029】
本発明の経皮吸収型貼付製剤には、必要に応じて抗酸化剤を配合する。該抗酸化剤としては、フェノール系抗酸化剤、アスコルビン酸、そのエステル誘導体、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、クエン酸、ジクロイソシアヌール酸カリウム、大豆レシチン、チモール、トコフェロールおよびそのエステル誘導体、1,3−ブチレングリコール、ベンゾトリアゾール、モノチオグリセリン、2−メルカプトベンズイミダゾール、その塩等が挙げられる。その中でも、アスコルビン酸、そのエステル、またはフェノール系抗酸化剤が好ましい。
【0030】
アスコルビン酸またはそのエステルとしては、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−グルコシド、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、イソアスコルビン酸、イソアスコルビン酸ナトリウム等が挙げられ、なかでもL−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、イソアスコルビン酸が好ましい。
【0031】
フェノール系抗酸化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ラウリル、ノルジヒドログアヤレチック酸、トリヒドロキシブチロフェノン、tert−ブチルヒドロキノン、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール等が挙げられ、なかでもジブチルヒドロキシトルエンが好ましい。
【0032】
本発明では、一部の実施例において、経皮吸収型貼付製剤の薬物含有層中に、NaSSAの類縁物質が存在すること、また、経皮吸収型貼付製剤製造直後には存在しない場合であっても、経時的に該類縁物質が生成することが確認された。ここで、本発明でいうNaSSAの類縁物質とは、NaSSA由来の物質(NaSSAを含有しない粘着剤層では認められない物質)のことである。NaSSAの類縁物質の具体例としては、後述の実施例記載の分析条件にて本発明の貼付製剤を分析した場合に、リテンションタイムが約7分に検出される類縁物質(以下、「類縁物質1」という)および約11分に検出される類縁物質(以下、「類縁物質2」という)が挙げられる。本発明では、抗酸化剤を配合することにより、類縁物質1および類縁物質2の生成を抑制し、類縁物質の総生成量を低減させることができる。
【0033】
本発明の経皮吸収型貼付製剤は、必要に応じて、可塑剤、架橋剤、着色剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤などの追加の成分を配合してもよい。
【0034】
可塑剤としては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルなどの石油系オイル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、リノール酸イソプロピルなどの液状脂肪酸エステル類、オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油などの植物系オイル、グリセリン、クロロブタノール、酢酸ビニル樹脂、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、D−ソルビトール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリアセチン、2−ピロリドン、フィトステロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリソルベート80(登録商標)、モノステアリン酸グリセリン等が挙げられる。
【0035】
架橋剤としては、アミノ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂、イソシアネート化合物、有機系架橋剤、金属または金属化合物等の無機系架橋剤が挙げられる。
【0036】
着色剤としては、インジゴカルミン、黄酸化鉄、黄色三二酸化鉄、カーボンブラック、カラメル、感光素201号、クマザサエキス、黒酸化鉄、ケッケツ、酸化亜鉛、酸化チタン、三二酸化鉄、アマランス、水酸化ナトリウム、タルク、銅クロロフィリンナトリウム、ハダカムギ緑葉エキス末、d−ボルネオール、ミリスチン酸オクチルドデシル、メチルロザニリン塩化物、メチレンブルー、リン酸マンガンアンモニウム、ローズ油等が挙げられる。
【0037】
紫外線吸収剤としては、ウロカニン酸などのアミノ酸系化合物、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物、シノキサート、p−メトキシ桂皮酸ジエタノールアミンなどの桂皮酸誘導体、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレートなどのシアノアクリレート誘導体、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸プロピルなどのp−アミノ安息香酸誘導体、アントラニル酸メンチルエステルなどのアントラニル酸誘導体、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレートなどのサリチル酸誘導体、7−エチルアミノ−4−メチルクマリン、7,8−ジヒドロキシクマリンなどのクマリン誘導体等が挙げられる。
【0038】
粘着付与剤としては、ロジン、ロジンのグリセリンエステル、水添ロジン、水添ロジンのグリセリンエステルなどのロジン誘導体、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、脂肪族飽和炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、マレイン酸レジン、カルナウバロウ、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、キトサン、グリセリン、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、軽質無水ケイ酸、酢酸ベンジル、タルク、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0039】
本発明の経皮吸収型貼付製剤における支持体には、薬物不透過性で伸縮性または非伸縮性の支持体を使用することができる。このような支持体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートなど)、ナイロン、ポリウレタン等の合成樹脂フィルムまたはシートあるいはこれらの積層体、多孔質体、発泡体、紙、織布、不織布等が挙げられる。
【0040】
本発明の経皮吸収型貼付製剤における剥離ライナーには、薬物不透過性の剥離ライナーを使用することができる。該剥離ライナーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の高分子材料で作られたフィルムや、フィルムにアルミニウムを蒸着させたもの、紙の上にシリコーンオイル等を塗付したものなどが挙げられる。なかでも、有効成分の透過がなく、加工性や低コストなどの点でポリエステルフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが特に好ましい。さらに、該剥離ライナーは、複数の材料を貼り合わせたラミネートフィルム等を使用しても良い。
【0041】
本発明の経皮吸収型貼付製剤は、特に制限はなく、公知の製造方法に従って行うことができる。本発明の経皮吸収型貼付製剤の好ましい公知の製造方法としては、例えば、有効成分および粘着剤、および必要に応じ、経皮吸収促進剤を酢酸エチル、ヘキサン、トルエンまたはその混合溶媒の有機溶媒に溶解させ、この溶解物を剥離ライナーまたは支持体上に展延し、該溶解物中の溶媒を蒸発させ薬物含有層を形成した後、支持体または剥離ライナーを貼り合わせることによって経皮吸収型貼付製剤を得る方法や、有効成分および粘着剤、および必要に応じ、経皮吸収促進剤を加熱溶融させ、この溶融物を剥離ライナーまたは支持体上に展延し、薬物含有層を形成した後、支持体または剥離ライナーを貼り合わせることによって経皮吸収型貼付製剤を得る方法などが挙げられる。
【実施例】
【0042】
本発明は以下の実施例によって、より詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
【0043】
実施例1
表1に記載の配合比に従って、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテン、水素添加ロジングリセリンエステルおよびジブチルヒドロシキトルエンをトルエン中で撹拌混合した後、ミルタザピンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルム(シリコーン処理を施したPETフィルム、藤森工業)に展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。
【0044】
実施例2
表1に記載の配合比に従って、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテン、水素添加ロジングリセリンエステルおよびジブチルヒドロシキトルエンの配合量を変更したことを除き、実施例1と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0045】
実施例3
表1に記載の配合比に従って、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテンおよび水素添加ロジングリセリンエステルをトルエン中で撹拌混合した後、エタノールに溶解したL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを加えさらに攪拌混合し、その後さらにミルタザピンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。
【0046】
実施例4
表1に記載の配合比に従って、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテン、水素添加ロジングリセリンエステルおよびジブチルヒドロシキトルエンをトルエン中で撹拌混合した後、エタノールに溶解したL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを加えさらに攪拌混合し、その後さらにミルタザピンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。
【0047】
実施例5
表1に記載の配合比に従って、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルの代わりに、イソアスコルビン酸を用いたことを除き、実施例3と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0048】
実施例6
表1に記載の配合比に従って、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテン、水素添加ロジングリセリンエステルおよびトコフェロールをトルエン中で撹拌混合した後、ミルタザピンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。
【0049】
実施例7
表1に記載の配合比に従って、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテン、水素添加ロジングリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂およびジブチルヒドロシキトルエンをトルエン中で撹拌混合した後、エタノールに溶解したL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを加えさらに攪拌混合し、その後さらにミルタザピンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。
【0050】
実施例8
表1に記載の配合比に従って、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテン、水素添加ロジングリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂およびジブチルヒドロシキトルエンをトルエン中で撹拌混合した後、エタノールに溶解したL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを加えさらに攪拌混合し、その後さらにミルタザピンおよびポリソルベート80(登録商標)を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。
【0051】
実施例9
表1に記載の配合比に従って、アクリル系高分子(DURO−TAK(登録商標)87−4287、ヘンケルテクノロジーズジャパン社から入手)にジブチルヒドロシキトルエンを加え攪拌混合し、その後さらにミルタザピンを加え、攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次に、この溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。その後、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0052】
実施例10
表1に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−4287の代わりに、DURO−TAK(登録商標)87−9301(ヘンケルテクノロジーズジャパン社から入手)を用いたことを除き、実施例9と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0053】
実施例11
表2に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−4287の代わりに、DURO−TAK(登録商標)87−2525(ヘンケルテクノロジーズジャパン社から入手)を用いたことを除き、実施例9と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0054】
実施例12
表2に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−4287にジブチルヒドロシキトルエンを加え攪拌混合し、その後さらにミルタザピンおよびミリスチン酸イソプロピルを加え、攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次に、この溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。その後、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0055】
実施例13
表2に記載の配合比に従って、ミリスチン酸イソプロピルの代わりに、セバシン酸ジイソプロピルを用いたことを除き、実施例12と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0056】
実施例14
表2に記載の配合比に従って、ミリスチン酸イソプロピルの代わりに、メントールを用い、さらにDURO−TAK(登録商標)87−4287の配合量を変更したことを除き、実施例12と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0057】
実施例15
表2に記載の配合比に従って、メントールの代わりに、ポリオキシエチレンオレイルエーテルを用いたことを除き、実施例14と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0058】
実施例16
表2に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−4287およびミリスチン酸イソプロピルの配合量を変更したことを除き、実施例12と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0059】
実施例17
表2に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−4287およびセバシン酸ジイソプロピルの配合量を変更したことを除き、実施例13と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0060】
実施例18
表2に記載の配合比に従って、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテン、脂環族飽和炭化水素樹脂およびジブチルヒドロシキトルエンをトルエン中で撹拌混合した後、エタノールに溶解したL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを加えさらに攪拌混合し、その後さらにミルタザピンおよびポリソルベート80(登録商標)を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。
【0061】
実施例19
表2に記載の配合比に従って、ミルタザピン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテンおよび脂環族飽和炭化水素樹脂の配合量を変更したことを除き、実施例18と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0062】
実施例20
表2に記載の配合比に従って、アクリル系高分子(DURO−TAK(登録商標)87−202A、ヘンケルテクノロジーズジャパン社から入手)にジブチルヒドロシキトルエンを加え攪拌混合し、その後さらにミルタザピンを加え、攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次に、この溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。その後、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0063】
実施例21
表3に記載の配合比に従って、ミルタザピンおよびDURO−TAK(登録商標)87−202Aの配合量を変更したことを除き、実施例20と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0064】
実施例22
表3に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−202Aにエタノールに溶解したL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを加え攪拌混合し、その後さらにミルタザピンおよびモノオレイン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビタンを加え、攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次に、この溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。その後、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た
【0065】
実施例23
表3に記載の配合比に従って、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビタンの代わりに、モノカプリル酸プロピレングリコールを用いたことを除き、実施例22と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0066】
実施例24
表3に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−202Aにエタノールに溶解したL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを加え攪拌混合し、その後さらにミルタザピン、ミリスチン酸イソプロピル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびカプリン酸を加え、攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次に、この溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。その後、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0067】
実施例25
表3に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−202Aにエタノールに溶解したL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルおよび亜硫酸ナトリウムを加え攪拌混合し、その後さらにミルタザピン、ミリスチン酸イソプロピル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびカプリン酸を加え、攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次に、この溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。その後、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0068】
実施例26
表3に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−202Aおよび亜硫酸ナトリウムの配合量を変更したことを除き、実施例25と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0069】
実施例27
表3に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−202Aに2−メルカプトベンズイミダゾールを加え攪拌混合し、その後さらにミルタザピン、ミリスチン酸イソプロピル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびカプリン酸を加え、攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次に、この溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが100μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有層を形成した後、支持体を貼り合わせた。その後、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0070】
実施例28
表3に記載の配合比に従って、DURO−TAK(登録商標)87−202Aおよび2−メルカプトベンズイミダゾールの配合量を変更したことを除き、実施例27と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0071】
比較例1
表3に記載の配合比に従って、ジブチルヒドロシキトルエンを除き、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテンおよび水素添加ロジングリセリンエステルの配合量を変更したことを除き、実施例1と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
試 験 例 1
薬物皮膚透過試験:
膜透過セルを用い、上記処方および製法で得られた実施例7〜15の経皮吸収型貼付製剤からのミルタザピン皮膚透過性を検討した。膜透過セルにヘアレスマウス(n=3〜4,Hr−/Kud、九動)背部から摘出した皮膚を取り付け、この皮膚の角層側に各実施例の貼付製剤を貼付した後、インビトロ膜透過試験器に装着した。レセプター液に40%ポリエチレングリコール400水溶液を使用し、レセプター液中へ移行したミルタザピンの量を測定した。なお、ミルタザピンの定量はHPLC法により行った。試験結果より得られたミルタザピンの累積透過量と採取した時間から最小二乗法により計算し、求められる回帰式の傾きにより皮膚透過速度を算出した。結果を表4に示す。
【0076】
【表4】
【0077】
表4から明らかなように、本発明の経皮吸収型貼付製剤はいずれもミルタザピンの放出性を示し、実施例7〜15の貼付製剤の定常状態時の皮膚透過速度は13.0〜25.1μg/cm2/時間であった。さらに、実施例8、実施例12、実施例13、実施例14、および実施例15の貼付製剤は、経皮吸収促進剤による皮膚透過性の向上が認められた。その中でも、吸収促進剤としてミリスチン酸エステル、セバシン酸エステル、メントール、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびポリソルベート80(登録商標)のいずれかを使用した場合、1〜10質量%の比較的少ない配合量においても皮膚透過性が向上することを示唆する結果であった。
【0078】
試 験 例 2
脳内モノアミンレベルの測定および血漿中ミルタザピン濃度測定:
ラット(オス、体重:200〜300g、n=5)をイソフルランの吸入により麻酔した後、ラットの皮下に長時間連続投与可能なカニューレおよび前頭前野にガイド(微小透析法)を埋め込んだ。ガイド挿入5−7日後脳内モノアミン測定のためのプローブを前頭前野に挿入し、プローブに接続されたマイクロシリンジポンプにより灌流液を毎分0.5 μLの流速で灌流した。ミルタザピン投与には、マイクロシリンジポンプを用いてミルタザピン溶液3 mg/mL/kgを12時間かけて一定量投与した。灌流液はリンゲル溶液を用い、フラクションコレクターにより1時間おきに回収した。この結果を図1に示す。
次に、上記の投与用量および投与経路と同様に、ミルタザピン(3 mg/mL/kg)を12時間かけて一定量投与し、開始6時間後に採血を行った。なお投与開始した時刻を試験開始時刻とした。得られた血液にヘパリンを添加後遠心分離し、分離された血漿を試料とした。
フラクションコレクターにより回収した灌流液からモノアミンを、血漿試料からミルタザピンをHPLC法によって測定した。
【0079】
図1に示したように、ラット前頭前野においてミルタザピン投与開始1時間後からNAおよびDAの増加が認められ、投与開始7時間後にNA が184.7±17.3%(mean±SEM)および投与開始8時間後にDAが222.1±38.5%まで増加し、ミルタザピン投与によるNAおよびDA促進効果が認められた。NAおよびDAの増加は、投与開始18時間後にNAが124.2±10.7およびDAが159.2±15.6%まで減少した。しかしながら、5−HTへの影響は認められなかった。また、投与開始6時間後のラット血漿中ミルタザピン平均濃度は、27.5±3.5 ng/mL(平均±SEM)であった。
【0080】
試 験 例 3
ラット血中動態試験:
側腹部を除毛したラット(オス、体重:200〜230g、n=3〜4)に実施例8および実施例12の経皮吸収型貼付製剤10 cm2、実施例18および実施例19の経皮吸収型貼付製剤20 cm2、実施例20および実施例21の経皮吸収型貼付製剤5cm2をそれぞれ貼付した。試験物質を貼付した時刻を試験開始時刻とし、貼付開始24時間後に経皮吸収型貼付製剤を剥離した。経皮吸収型貼付製剤を貼付後、2、5、8、10および24時間に採血を行った。得られた血液を遠心分離し、分離された血漿を試料として、HPLC法によってミルタザピンの血中濃度を測定した。この結果を図2に示す。
【0081】
図2から明らかなように、実施例8、実施例12、実施例18、実施例19、実施例20および実施例21はCmaxが40〜85 ng/mLの血漿中濃度を示した。なお、先の試験例2の結果より血漿中濃度が27.5 ng/mL以上でモノアミンの増加が確認されている。本結果から、本発明の経皮吸収型貼付製剤は、ミルタザピンを薬物含有層に対して2〜30質量%とすることにより、ミルタザピン経皮投与によるNAおよびDAの増加、すなわち治療上有効な量を経皮的に吸収させることが可能であり、安定した有効血中濃度を維持するミルタザピン含有経皮吸収型貼付製剤を得られることが示唆された。
【0082】
試 験 例 4
実施例1〜6、実施例9、実施例10、実施例12および比較例1にて得られた各製剤について、以下の測定方法でミルタザピン、類縁物質1および類縁物質2の生成量を経時的に測定した。なお、類縁物質1および類縁物質2は、以下に記載の分析条件にて分析した場合に、リテンションタイムが約7分および約11分にそれぞれ検出される類縁物質を示す。
5 cm2に裁断した各試験物質を1枚ずつアルミ包材に包装し、60℃に保存し、経時的なミルタザピン、類縁物質1および類縁物質2を測定した。
各試験物質の剥離シートを剥がし、50 mLの遠心沈殿管に取り、テトラヒドロフラン10 mLを加え、20分間振とうし、膏体を完全に溶解させた。この液に水/メタノール(2:1,v/v)10 mLを加え、20分間振とうし、完全に粘着基剤成分を凝集、沈殿させた。この上澄液を、高速液体クロマトグラフィーで定量した。
高速液体クロマトグラフィーの操作は、カラムが内径3.0 mm,長さ7.5 cmのステンレス管に3μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんしたもの、検出波長が251 nm、移動相が水/トリフルオロ酢酸(2000:1, v/v)(移動相A)および液体クロマトグラフィー用アセトニトリル/トリフルオロ酢酸(2000:1, v/v)(移動相B)、移動相の送液は移動相Aおよび移動相Bを任意の条件で混合させ濃度勾配制御させて行った。その結果を表5に示す。
【0083】
【表5】
*1:ミルタザピン、類縁物質1および類縁物質2のピーク面積を足して100%とした値の平均値、n=3
【0084】
表5から明らかなように、抗酸化剤を含有しない比較例1において類縁物質1および類縁物質2が生成すること、またミルタザピンまたはその塩を含有する経皮吸収型貼付製剤にアスコルビン酸パルミチンエステル、ジブチルヒドロシキトルエン、イソアスコルビン酸またはその中の二種を配合した実施例1〜5、実施例9、実施例10および実施例12では、比較例1と比較して類縁物質1、類縁物質2の生成が有意に抑制されることが明らかとなった。中でも、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルおよびジブチルヒドロシキトルエンを両方含有する実施例4の類縁物質1生成量は比較例1の約半分、類縁物質2生成量は比較例1の約10分の1であり、これらの抗酸化剤はミルタザピン含有経皮吸収型貼付製剤における類縁物質の生成抑制に有効であることが示唆された。
【産業上の利用可能性】
【0085】
上述したように、本発明の経皮吸収型貼付製剤は、有効成分としてNaSSAを含有し、かつ、経皮的に薬物を定量的に投与することが可能な、新規な貼付製剤である。本発明の経皮吸収型貼付製剤は、十分な治療効果を発揮しつつ、経口剤で認められる急激な血中濃度の上昇がないため、副作用を抑制できることが予想された。さらに、本発明の経皮吸収型貼付製剤は、長時間にわたって保存可能で、有効成分であるNaSSA(ミルタザピン)の分解を引き起こさないものであり、これにより、有効成分の薬理効果を有効に、しかも持続的に利用することが可能になる。よって、本発明の経皮吸収型貼付製剤は、うつ病治療に有用な製剤である。さらに、SSRIなど作用機序の異なる抗うつ薬を含有する経皮吸収型貼付製剤等と使い分けることができるので、患者にとってうつ治療における製剤の選択の幅が広がることになり、治療上有用である。
【図1】
【図2】

【手続補正書】
【提出日】20120501
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体、薬物含有層および剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤において、該薬物含有層が、ゴム系粘着基剤、アクリル系高分子およびシリコーン系高分子から選択される一種または二種以上の粘着基剤を該薬物含有層に対して65〜98質量%含有するマトリックス型粘着剤層であって、該薬物含有層中に有効成分としてノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬を含有し、抗酸化剤としてアスコルビン酸、そのエステル、フェノール系抗酸化剤および2−メルカプトベンズイミダゾールよりなる群から選択される一種または二種以上を含有する経皮吸収型貼付製剤。
【請求項2】
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬の含有量が、粘着剤層に対して2〜30質量%である請求項1記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項3】
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬の含有量が、粘着剤層に対して3〜25質量%である請求項1記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項4】
さらに、薬物含有層が経皮吸収促進剤を含有する請求項1〜のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項5】
経皮吸収促進剤の含有量が薬物含有層に対して1〜10質量%である、請求項に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項6】
経皮吸収促進剤がミリスチン酸エステル、セバシン酸エステル、メントール、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびポリソルベート80(登録商標)から選ばれた少なくとも一種である請求項またはに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項7】
フェノール系抗酸化剤がジブチルヒドロシキトルエンである請求項1〜6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項8】
アスコルビン酸またはそのエステルがL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルおよび/又はイソアスコルビン酸である請求項1〜7のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項9】
抗酸化剤としてL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを粘着剤層に対して0.02〜0.2質量%、およびジブチルヒドロキシトルエンを粘着剤層に対して0.1〜1質量%含有する請求項に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項10】
薬物含有層が、粘着基剤、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬および抗酸化剤を溶解状態で含有するマトリックス型粘着剤層である、請求項のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項11】
粘着基剤として、ゴム系粘着基剤を配合してなる請求項1〜1のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項12】
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬がミルタザピンである請求項1〜1のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。

【手続補正書】
【提出日】20120521
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体、薬物含有層および剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤において、該薬物含有層が、ゴム系粘着基剤、アクリル系高分子およびシリコーン系高分子から選択される一種または二種以上の粘着基剤を含有するマトリックス型粘着剤層であって、該薬物含有層中に有効成分としてノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬を含有し、抗酸化剤としてアスコルビン酸、そのエステル、フェノール系抗酸化剤および2−メルカプトベンズイミダゾールよりなる群から選択される一種または二種以上を含有する経皮吸収型貼付製剤。
【請求項2】
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬の含有量が、粘着剤層に対して2〜30質量%である請求項1記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項3】
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬の含有量が、粘着剤層に対して3〜25質量%である請求項1記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項4】
さらに、薬物含有層が経皮吸収促進剤を含有する請求項1〜のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項5】
経皮吸収促進剤の含有量が薬物含有層に対して1〜10質量%である、請求項に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項6】
経皮吸収促進剤がミリスチン酸エステル、セバシン酸エステル、メントール、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびポリソルベート80(登録商標)から選ばれた少なくとも一種である請求項またはに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項7】
フェノール系抗酸化剤がジブチルヒドロシキトルエンである請求項1〜6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項8】
アスコルビン酸またはそのエステルがL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルおよび/又はイソアスコルビン酸である請求項1〜7のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項9】
抗酸化剤としてL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを粘着剤層に対して0.02〜0.2質量%、およびジブチルヒドロキシトルエンを粘着剤層に対して0.1〜1質量%含有する請求項に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項10】
薬物含有層が、粘着基剤、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬および抗酸化剤を溶解状態で含有するマトリックス型粘着剤層である、請求項のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項11】
粘着基剤として、ゴム系粘着基剤を配合してなる請求項1〜1のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項12】
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬がミルタザピンである請求項1〜1のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。

【手続補正書】
【提出日】20120717
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体、薬物含有層および剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤において、該薬物含有層が、ゴム系粘着基剤、アクリル系高分子およびシリコーン系高分子から選択される一種または二種以上の粘着基剤を含有するマトリックス型粘着剤層であって、該薬物含有層中に有効成分としてミルタザピンを含有し、かつ該薬物含有層中に抗酸化剤としてL−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、イソアスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエンおよび2−メルカプトベンズイミダゾールよりなる群から選択される一種または二種以上を含有する経皮吸収型貼付製剤。
【請求項2】
ミルタザピンの含有量が、薬物含有層に対して2〜30質量%である請求項1記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項3】
ミルタザピンの含有量が、薬物含有層に対して3〜25質量%である請求項1記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項4】
さらに、薬物含有層が経皮吸収促進剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項5】
経皮吸収促進剤の含有量が薬物含有層に対して1〜10質量%である、請求項4に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項6】
経皮吸収促進剤がミリスチン酸エステル、セバシン酸エステル、メントール、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびポリソルベート80(登録商標)から選ばれた少なくとも一種である請求項4または5に記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項7】
抗酸化剤としてL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを薬物含有層に対して0.02〜0.2質量%、およびジブチルヒドロキシトルエンを薬物含有層に対して0.1〜1質量%含有する請求項1〜6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項8】
薬物含有層が、粘着基剤、ミルタザピン並びにL−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、イソアスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエンおよび2−メルカプトベンズイミダゾールよりなる群から選択される一種または二種以上の抗酸化剤を溶解状態で含有するマトリックス型粘着剤層である、請求項1〜のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【請求項9】
粘着基剤として、ゴム系粘着基剤を配合してなる請求項1〜のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
【国際調査報告】