(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2013018872
(43)【国際公開日】20130207
【発行日】20151210
(54)【発明の名称】随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター
(51)【国際特許分類】
   B63C 9/06 20060101AFI20151113BHJP
   B63B 19/12 20060101ALI20151113BHJP
   B63J 2/04 20060101ALI20151113BHJP
   B63H 16/04 20060101ALI20151113BHJP
   E04H 9/14 20060101ALI20151113BHJP
   E04H 9/02 20060101ALI20151113BHJP
【FI】
   !B63C9/06
   !B63B19/12 Z
   !B63J2/04
   !B63H16/04
   !E04H9/14 Z
   !E04H9/14 B
   !E04H9/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
【出願番号】2013526961
(21)【国際出願番号】JP2012069774
(22)【国際出願日】20120727
(31)【優先権主張番号】2011178143
(32)【優先日】20110729
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】000170680
【氏名又は名称】黒岩 一男
【住所又は居所】神奈川県横浜市旭区白根8丁目18番16号
(72)【発明者】
【氏名】黒岩 一男
【住所又は居所】神奈川県横浜市旭区白根8丁目18番16号
【テーマコード(参考)】
2E139
【Fターム(参考)】
2E139AA01
2E139AA07
2E139AA13
2E139AA15
2E139AA25
2E139AA30
2E139AB21
2E139AB22
(57)【要約】
水上、陸上、または水中での随意移動が可能であり、水密性または気密性が保たれ、断熱性、遮音性、または耐火性が付与された独立剛体性パッケージから成る本体に、少なくとも、開閉戸付出入口、情報通信手段、覗き窓手段、空気清浄手段、または、冷房装置が備えられた、普段は日常居住空間として使用され、被災時には避難所となるデイリーライフシェルター。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水上、陸上、又は、水中での随意移動が可能であり、水密性又は気密性が保たれ、断熱性、遮音性、又は、耐火性が、極限まで機能化された独立剛体性パッケージから成る本体に、少なくとも、開閉戸付出入口、情報通信手段、覗き窓手段、空気清浄手段、又は、冷房装置が備えられていて、普段は、「日常居住空間(寝室・個室・離れ部屋・仕事場)」として有効活用されることによって、日々使い慣れた親しみ易い「避難所(逃げ場)」に早変わりできる「デイリーライフシェルター」を形成し、これにより、被災時に避難弱者の迅速容易避難を可能とすることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項2】
請求項1記載のシェルター本体の厚さは、上部が厚く、下部が薄くつくられていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項3】
請求項1記載のシェルターにおいて、その本体は、鋼板製の二重構造から成ることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項4】
請求項1記載のシェルター本体に、熱反射手段が施されていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項5】
請求項1記載のシェルター本体に、節電性機能材、断熱性機能材、遮音性機能材、耐火性機能材、水密性機能材、又は、気密性機能材が施されていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項6】
請求項1記載のシェルター本体に、スプリンクラーが設けられていて、該スプリンクラーに、着脱自在に上水道が接続され、又は、石油コンビナート火災に対処する化学消火剤の噴射装置が接続されていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項7】
請求項1記載の覗き窓手段が、アイスコーブ、又は、カメラ式映像窓であって、窓の断熱性・遮音性・耐火性は、壁体部と同等の極限性機能が維持されていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項8】
請求項1記載の冷房装置は、温度と湿度を調節するクーラーであることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項9】
請求項1記載の空気清浄手段は、主として、花粉、内分泌攪乱化学物質、微小粒子状物質、又は、電離放射性物質が清浄される手段であり、少なくとも、開閉自在式換気手段が設けられていて、酸素ボンベ、二酸化炭素吸着剤、酸素濃度計、窒素ボンベ、又は、リブリーザーが備えられていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項10】
請求項1記載のシェルター本体に、少なくとも、櫂(かい)と櫂穴、監視カメラ、防犯カメラ、ペダル式発電設備、蓄電池、独立電源手段、内外LED照明、避雷手段、非常警報手段、又は、遠隔操作手段が備えられていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項11】
請求項1記載のシェルターに、脱臭性湿式洗浄トイレ、湿式洗浄シャワー、飲料水ボトル、非常食、又は、常備薬の収納手段が設けられていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項12】
請求項1記載のシェルター本体に、この本体が被災に際して受ける衝撃を緩和する耐衝撃性バンド、免震制震性内装手段、内部手摺、又は、出入口サイド手摺が設けられていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項13】
請求項1記載のシェルター本体に、キャタピラー、キャスター、又は、台車が設けられ、或いは、該本体と連動する漁船が設けられていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項14】
請求項1記載のシェルター本体が、電離放射線量を低減又は遮蔽する剛体を形成し、該本体に、遠隔操作できる先端工具(のこぎり、鋏、スパナ、ドライバー等)取替式の強力、又は、精密な作業用ロボットアーム、或いは、油圧式クレーンが設けられ、若しくは、該本体が、油圧式クレーンの先端に設けられていることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項15】
請求項1記載のシェルターにおいて、該本体自体の盗難防止手段、該本体自体の転倒防止手段、該本体の移動中における転落防止手段、又は、該本体の密閉式開口手段に、長距離又は遠距離のリモコンイモビIDキーが備えられ、或いは、マスターキー設定錠前(じょうまえ)が連係することを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項16】
請求項1記載のシェルター本体が、いつでも「避難所(逃げ場)」に早変わりする「居住部屋(寝室・個室・離れ部屋・仕事場)」であることを特徴とするに当り、該居住部屋は、必要に応じて、玄関・食堂・台所・浴室・便所・洗面所・居間・客間の共有部分に連通することにより、一連の日常生活空間を形成することを特徴としていて、該居住部屋との連通形式は、単独連通、複数直列連通、複数並列連通、又は、複数ランダム連通の可能なシェアハウス、共有部分を中心としたサテライト個室型ハウス、又は、共有部分を中心としたサテライト個室型オフィスが形成されることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【請求項17】
請求項1記載のシェルター本体の内部と、該シェルター本体とは別の居住空間、居住用廊下、就業空間、自動車内部空間、又は、その他安全空間とドッキングして、内部連通が可能となり、安全に即時移動ができることを特徴とする随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水上陸上水中での随意移動が可能であり、いつでも、「日常生活部屋(寝室・個室・離れ部屋・仕事場)」から「避難所(逃げ場)」に早変わりする、極限機能性の「断熱遮音耐火剛体性日常居住空間」を提供し、主として、地震地域、津波地域、液状化地域、地盤沈下地域、地盤空洞化地域、地滑地域、火災発生場、又は、危険作業場での「日常生活空間」と「避難所(シェルター)」の兼用体として使用され、災害の恐怖から逃れ、災害の恐怖を感じずに生活できる「安心生活空間」を提供するもので、活断層型を含む大地震、大津波、地割れ、集中豪雨、土砂崩、地滑、冠水、洪水、鉄砲水、大時化転覆、火山噴火、火山灰、砂嵐、黄砂、台風、突風、竜巻、落雷、雪崩、騒音、ガス爆発、ミサイル攻撃、テロ爆発、毒ガス襲撃、実弾銃撃、強盗襲撃、熊、猪、ライオン、毒蛇、蜂、蚊、蠅、蟻、人食い鮫、鰐、花粉、悪臭、ダイオキシン、内分泌攪乱化学物質、微小粒子状物質、電離放射性物質、又は、法定伝染病に至るまで、多種多様な災害に対して「極限機能性日常生活部屋兼避難所」を形成する「水上陸上水中随意可動式断熱遮音耐火剛体性省エネ型デイリーライフシェルター」に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシェルターは、厚いコンクリート壁でつくられた地下室となっていたり、土地に定着していて、地上や水上や水中を移動することができなかったり、何時起るか分らない災害に対して、忘れられていて、普段は「物置」として使用されていたり、断熱性、遮音性、耐火性、剛体性について、機能性に乏しく、火災、極寒、極暑、騒音などに、有効に対処することはできなかった。そのうえ、「高機能性の日常生活部屋」として、日々の生活の中に溶け込む避難所とすることができず、必然的に「整備点検管理」ができなくなり、事実上、一時避難的なものに限られ、かえって、危険な状態に追い詰められたり、「いざ」という時に、即座に、避難弱者が迅速に避難することは困難であった。
すなわち、従来のシェルターは、機能性に乏しかったため、大地震、大津波、土砂崩、洪水、竜巻、火災、悪臭、熊、猪、毒蛇、蜂、電離放射線、又は、法定伝染病に至るまで、いつ起るか分らない災害に有効に対処することは困難であり、身近に手軽なものとして、日常生活の中に溶け込むことはできなかった。
その結果、いつでも、使い慣れた避難場所(逃げ場)として、即応性がなく、身体の不自由な人や子供やペットなどの避難弱者の迅速避難が困難となり、その目的を果たすことはできなかった。
過去において、一時的に使用するものは、普段から十分に使い慣れていないため、いつ起るか分らない災害に対して、使い勝手に迷ったり、すぐ作動しなかったり、咄嗟(とっさ)の時の避難には、殆ど役に立たないことが経験されている。そして、ときどき「避難訓練」をしても、常時の必然的な「整備点検管理」が不十分となり、実際とは緊迫感が異なるため、慌てて、迷って、殆ど役に立たないことも繰り返し経験されてきた。
また、大気中に、火山灰が充満した時には、呼吸ができなくなってしまったり、化石燃料のエンジンの排気ガスに含まれている、ダイオキシン、内分泌攪乱化学物質、微小粒子状物質は、呼吸によって、体内に取り込まれると、精力減退・意欲減退・喘息・気管支炎・花粉症・癌を誘発する要因ともなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2011−178143号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の問題を解決するため、いつ起るか分らない災害に対して、「実際に役立つ避難所」とすべく、普段から、必然的に「慣れ親しまれる避難所」とすることを課題とする。
すなわち、本発明の避難所(シェルター)は、寝室・個室・離れ部屋・仕事場として、普段から親しみ、使い慣れていて、常に細かい使い勝手が分かり、「日常生活の中に溶け込ん」でいれば、いつでも、必然的に「整備点検管理」が行き届いている状態にあり、「いざ」という時に「役に立つ避難場所」となり、慌てて、迷うこともなく、「避難弱者の迅速避難所」として、多くの命を救うことができる。子供もペットも、普段から「慣れ親しんでいる避難所」でなければ、咄嗟の時に、すぐに、避難できないことは、常に、経験されている。
こうして、避難所を、寝室・個室・離れ部屋・仕事場とするためには、普段から快適であり、節電性、断熱性、遮音性、耐火性、剛体性などが、極限まで求められることになり、省エネでありながら、極寒・猛暑・騒音・火災・土砂災害などにも対処できることを課題としている。
そして、いつ起るか分らない災害時には、水上陸上水中での随意移動が可能であり、独立したパッケージとして、剛体性を保持して、水密性・気密性であるとともに、内部の空気は、その組成・温度・湿度・圧力が、常に適切に保たれ、かつ、いつでも、情報通信、セキュリティの万全であることが要求される。
このため、千年に一度の大地震・大津波でも、毎日の余震でも、また、海岸線でも、危険災害区域でも、発生確率に関わらず、防災対策を充実して、常に、安全に避難できることを課題とし、災害の恐怖を感じずに生活できる「日常生活空間」と、災害の恐怖から逃れ、安心して、命を救える「避難所(逃げ場)」として、提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため、水上陸上水中を移動できる、「櫂(かい)と櫂穴」、ジェット流体噴流、スクリュー、又は、車輪が設けられ、普段は、快適な「寝室・個室・離れ部屋・仕事場」として使用されながら、被災時には「避難所(逃げ場)」に早変わりするもので、居住性が重視されるため、節電性、断熱性、遮音性、耐火性、剛体性が極限まで充実されたものとする。
酸素ボンベ、二酸化炭素吸着剤、酸素濃度計、窒素ボンベにより、内部の空気は、いつでも、酸素21%、窒素78%程度に保たれていて、情報通信手段、非常警報手段を備え、ペダル式発電機などの簡易発電システム、蓄電池、内外LED照明、密閉式出入口手段、覗き窓手段、カメラ式映像窓、又は、開閉式換気手段を備えていることを特徴とする。
窒素ボンベは、人工空気をつくって、内部の圧力を僅かに正圧とする時に使用され、これにより、火山灰・花粉・黄砂・ダイオキシン・内分泌攪乱化学物質・微小粒子状物質・電離放射性物質等が内部に進入しないようにする。
本発明のシェルター本体が、重大な衝撃をうける場合には、その衝撃を緩和する、耐衝撃性バンド、免震制震性内装手段、又は、内部手摺を設けて、避難者を守るものとする。そして、本発明のシェルター本体の屋根にはスプリンクラーが設けられ、又は、本発明のシェルター本体の内部には冷房装置(クーラー)が設けられていることを特徴とする。
このスプリンクラーは、消化用又は冷却用のスプリンクラーであり、着脱自在に上水道が接続され、又は、石油コンビナート火災に対処するため、化学消火剤噴射装置を形成する。
何らかの事情で、救出に手間取ったり、避難が長期化する時のために、避難者頭部の冷却クーラー、避難者の熱中症防止クーラー、脱臭性湿式洗浄トイレ、湿式洗浄シャワー、非常食、飲料水ボトル、又は、常備薬が備えられ、避難者が救出されるまで待てるようにする。
本発明において、常時の「整備点検管理」を、必然的に、十分ならしめるためには、このシェルター本体が、普段は「寝室・個室・離れ部屋・仕事場」として使用されていながら、共有部分としての「玄関・居間・食堂・台所・浴室・便所・客間」に通じるようになっていることが必要である。
例えば、「玄関・LDK・浴室・便所・客間」は共有し、この共有部分から、それぞれ、各々の寝室・個室・離れ部屋・仕事場へ通じるようになっていて、シェアハウスを形成する。
また、シェルター本体が、電離放射線を受ける場合には、線量を低減するシェルターを形成する。そして、必要により、この本体には、遠隔操作できる先端取替式(鋸、鋏、スパナ、ドライバー等)精密作業用ロボットアームが設けられたり、この本体は、油圧式クレーンの先端に位置する様に設けられるとともに、この本体は、ロボットアームとクレーンを操作する遠隔操作室となっている。そして、この油圧式クレーンは、漁船にも設けられたり、又は、クレーン駆動部、或いは、エアコンディショナー部にも設けられていて、連動作動するものとする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の「極限機能性居住部屋(寝室・個室・仕事場)兼避難所(シェルター)」は、極限まで「省エネできる倹約力」と、最大限に「命を守る防災力」をもたらし、別出願の「太陽エネルギー貯蔵燃料」による「再生可能エネルギー火力発電システム」は、「安全電力の安定供給」と、持続的な「雇用創出」をもたらすもので、これらは、共に内需を拡大し、景気の浮上に寄与するものである。
特に、本発明の「随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター」は、「節電性、断熱性、遮音性、耐火性、剛体性」の極限機能化と「弱者迅速避難性」を特徴としており、充実した「防災対策」に主要な役割を果たす。
本発明において、断熱性は、熱貫流率=0.3〜0.6kcal/m・h・℃で、一般住宅における熱貫流率が1/10〜1/12に低減される。従って、節電効果及び断熱効果は、一般住宅の10倍〜12倍となる。
また、遮音性は、音響透過損失=50dB〜60dB(デシベル)で、基地や空港・高速道路の周辺の100dBに達する騒音地域でも、40dBに低減された安眠居住地域に変換される。
さらに、耐火性は、3時間耐火以上で、スプリンクラーが作動している間は、継続的に耐火性能が維持される。
本発明は、水上でも陸上でも水中でも随意移動が可能であり、独立したコンパクトパッケージとして、剛体性を保持しつつ、普段は、節電性・断熱性・遮音性・耐火性を、極限まで高めた快適な「日常生活空間」でありながら、被災時には、弱者でも迅速に避難できる「避難所(逃げ場)」に早変わりするものである。
すなわち、避難性を平常化し、確実にするため、日々、避難訓練をしているように、毎日、本発明の本体に「慣れ親しんで」使用することによって、常に、細かな「使い勝手」が把握され、「整備点検管理」が行き届くことになり、いつでも、避難の準備が整っている状態にある。
「いざ」という時に、「すぐ」対応できる避難所とするため、広範囲な災害に対して、避難弱者でも、迅速に避難して、素早く、人命を救助することを特徴としている。
このため、千年に一度の大地震・大津波でも、毎日の余震でも、危険災害区域でも、即座に対応できる「頼れる避難所」となるものである。
また、本発明は、すでに被災した地域の人々が「立ち直る」ために、徐々に復興して、ソフトランディングしながら、本当に住みたい街に完成して行くときにも、その威力を発揮する。
過去の復興計画において、一時に、沢山の「災害復興マンション」が建てられ、機械的に、被災者を住まわせたため、住民はコミュニティが寸断され、そのうえ、いつでも「こまめに、やりたい仕事ができなく」なり、「エコノミークラス症候群」となって、「病気勝ち」となり、「閉じこもり人間」「寝たきり人間」が続出して、そこが「孤立死を生む場所」となった例がある。これでは、折角、助かった命も、「しばし生き延びただけの施設」に終る。
このことから、本発明は、当該「日常生活部屋兼避難所」を拠点として、そこで生活しながら、元の暮らしに戻れるようにするものである。
すなわち、「生まれ育ち、住み慣れた地を離れ、先祖代々受け継いできた地を捨てること」無く、そこで、安心して働きながら、健康を維持し、自然の恵みを享受できるようにするものである。
そして、産業を復興する場合にも、当該「日常生活部屋兼避難所」を拠点として、そこで生活して、漁港の近くで、嵩上げ(かさあげ)した冷凍製氷施設や加工工場をつくり、雇用を確保しながら、元の状態に戻ることにより、経済的裾野を拡大して、「地域全体として復興して行く」のが最も近道となる。
また、「大津波が40mに達する」からといって、高さ40mもの防波堤・防潮堤をつくると、景観を壊すこととなり、実現不可能となる。
本発明は「美しい眺望」を台無しにすることなく、「いざ」というときには、40m以上に、何十メートルでも高い所に浮遊して、大津波から避難し、人命が救助されることを特徴としている。
このため、「景観・眺望」を妨げないように、防波堤や防潮堤を低くすることができ、「田畑」や「魚の天日干し場」が、日陰にならないように、建物を低くすることができる。
こうして、本発明は、目の前に「壁」や「障害物」をつくらずに、「美しい眺望」を確保すべく速やかな復興に寄与するものである。
すなわち、本発明は、「先祖から受け継いできた土地で、基幹産業を守り、いつの時代でも、生きて行ける道を開くこと」により、安全で「誰でも住みたくなる街」に完成して行く為に貢献する。
産業や生活の基盤となる「インフラストラクチャー」を健全に維持して行くことは、繁栄する社会を形成するために必要不可欠であり、これをストップすれば、繁栄もストップすることは、幾多となく、経験されている。
過去において、被災をキッカケとして、安全と思われる地に移り住んでみても、また、被災してしまう、という事実があり、住み慣れた地を離れて、高台に移り住んでみても、また、元の地に戻ってしまう、という事実がある。
漁師は海の近くに住み、海の生活様式に合わせることが重要であり、もし、その家族が、遠くの高台から通う様であれば、到底、家族がみんなで「こまめに手伝うこと」はできなくなる。
このことは、従来の集合住宅方式や高台移転方式では、「海の生活や山の生活の文化」に、そぐわないことを示唆している。
一方、自然の恵みを享受するには、危険が伴うのは避けられない場合もある。「危険な所」に「美味しい物」があると言われるように、そこに価値がある。
本発明は、月の輪熊に襲われる危険な環境でも、人食いイタチ鮫に襲われる危険な環境でも、安全に長時間の仕事を継続できるようにする。
こうして、本発明は、命を守り、被災しても、故郷を捨てることなく、また、住み慣れた地を離れることもなく、元の地で、元の暮らしを取り戻すべく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本発明の実施方法を示した「随意可動式極限機能性デイリーライフシェルター」の断面図(実施例1)
図2は、同シェルターの、大津波の被災後における使用断面図(実施例1)
図3は、同シェルターの河川氾濫地域での使用断面図(実施例2)
図4は、同シェルターの、河川氾濫の被災後における使用状態図(実施例2)
図5は、同シェルターの「森林の手入れ」時の使用状態図、又は「電離放射線」環境での使用状態図(実施例3)
図6は、同シェルターの漁獲作業時の使用状態図(実施例4)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1及び図2におけると、図3及び図4におけると、図5及び図6におけるは、本発明の随意可動式極限機能性デイリーライフシェルターの本体を示している。
本例では、シェルター本体の大きさは、3m〜13mとしている。
本例において、断熱性能は、熱貫流率=0.3〜0.6kcal/m・h・℃で、一般住宅の1/10〜1/12に低減され、したがって、節電効果及び断熱効果は、一般住宅の10倍〜12倍となる。
また、遮音性能は、音響透過損失=50dB〜60dB(デシベル)で、空港周辺など、100dBに達する騒音地域でも、40dBの安眠レベルに低減されたり、日々の生活騒音を低減して、近隣の騒音トラブルも解決される。
さらに、耐火性能は、3時間耐火以上で、スプリンクラーが作動している間は、継続的に耐火性能が維持される。
こうして、活断層型地震地域でも、千年に一度の大地震・大津波でも、毎日の余震でも、また、危険災害区域でも、時と場所を選ばない「シェルター(逃げ場)」として対応できるもので、東海東南海南海連動型地震の襲来にも、その威力を発揮する。
【実施例1】
【0009】
図1において、分かり易くするため、1は大地震と大津波で被災する前の建家を示し、大地震や大津波に遭遇したとき、避難している状態を示している。
図1において、3は厚い二重の鋼鉄製剛体となっており、土砂崩で土砂をかぶっても、台風で看板が飛んできても、潰れない強度となっている。このとき、上部の方が下部よりも高い機能を必要とし、機能材6は、上部の方が下部よりも厚くなっている。また、5は耐衝撃性バンドを示していて、浮遊中での強い衝撃を緩和する。8は換気カバーで、下部がパンチングメタルとなっている。
図1において、開閉自在式換気手段9は、内部の蓋を回して、自由自在に気密性を保持できる。12はクーラーで、エアコンディショナー(空気清浄手段)ともなっている。このエアコンディショナーは、酸素ボンベ、二酸化炭素吸着剤、酸素濃度計から成り、土砂崩によって、長期間、土砂を被った状態になっていても、普通の大人が一人で、20〜60日間、呼吸できて、生活できるようになっている。
これに窒素ボンベを加えて、該シェルター内を、僅かに正の圧力に保つように、人工空気を生成するとき、花粉や火山灰や電離放射性物質の進入を阻止することができる。
図1において、収納庫14には、飲料水ボトル、非常食、常備薬、交換型充電式蓄電池等が収納されている。必要に応じて、シェルター内部に簡易な脱臭性湿式トイレ、湿式洗浄シャワーも設けられる。
図2において、分かり易くするため、2は大地震と大津波で被災した後の建家を示し、大地震や大津波に遭遇したとき、無事に避難している状態を示している。4の密閉式剛体出入口には、内部からでも、外部からでも、開けられるリモコンIDキーが設けられ、マスターキーが設定されている。なお、機能材6として、鉛粉末を適度に充填するときは、電離放射線量は1/10程度に低減される。
【実施例2】
【0010】
野良仕事をするときには、地震や津波の他、土砂崩、雪崩、落雷、集中豪雨、河川氾濫、鉄砲水、火事に遭遇したり、蜂、蛇、熊に襲われることもある。図3は、そのときの避難状態を示している。また、普段は、このシェルター内で、昼食も、昼寝もでき、熱中症の応急手当もできる。なお、このシェルター内と、軽自動車19の運転室とは、ドッキングして、連通可能となっている。
図4では、野良仕事中に、大津波や集中豪雨に遭遇し、河川が氾濫して、軽自動車19が流されても、本発明の本体は、人々を安全に避難させている。なお、本例でも、シェルター本体の厚さは、上部が厚く、下部が薄くなっている。
【実施例3】
【0011】
図5は、山中で「森林の手入れ」をしているときに、月の輪熊が襲おうとしても、平気で仕事を続けることができる例である。こうして、一日中、安全に仕事ができるため、一人で5〜6人分の仕事をすることができる。従来は、鋸(のこぎり)と鉞(まさかり)で、薪をつくっていたが、本発明では、太い木でも、直接に、クレーンで鋏切り(はさみぎり)するため、短時間に大量の薪をつくることができる。そして、シェルターの内部は、常に、空気清浄手段により、空気調和されている。このように、本発明により、山中での想定外の危険は回避される。
なお、電離放射線環境でも、高度な細かい作業ができるうえ、γ線の放射線量を1/10程度に遮蔽する。
【実施例4】
【0012】
図6は、漁船に、本発明の本体を取り付けて使用した例を示している。伸縮性クレーンアーム25の代わりに、ワイヤーも使用される。人食いイタチ鮫が居ても、アワビ、雲丹、サザエ、カニ、蛸などを漁獲することができる。図6は、これを図式化したものである。
シェルターの内部の圧力は、常に一定に保たれているため、潜水病になることもなく、一日中、安全に仕事ができるようになり、一人当り、5〜6人分の仕事ができる。
なお、シェルターの内部は、常に、空気清浄手段により、空気調和されている。つまり、温度や湿度が調整され、酸素・二酸化炭素・窒素の濃度が適切に保たれている。そして、酸素ボンベは追加装備できるため、酸欠に陥ることもなく、海中での危険性は回避される。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明の「熱貫流率=0.3kcal/m・h・℃クラス」の「極限機能性日常生活部屋(個室)兼避難所」と、別出願の「太陽エネルギー貯蔵燃料」による「再生可能エネルギー発電」の進展の程度、すなわち、極限まで省エネできる「倹約力」と、最大限に命を守る「防災力」と、「安全電力の安定供給」の進展の程度は、「文化の程度」を示すものとなる。
本発明は、水上も陸上も水中も移動可能であり、独立したコンパクトパッケージとして、剛体性を保持しつつ、普段は、節電性・断熱性・遮音性・耐火性を極限まで高めた「日常生活空間」でありながら、いつでも、それが、避難所(逃げ場)となる「日常居住部屋兼避難所」を形成する。
そして、毎日、「避難訓練」をしているように、日々、この本体に慣れ親しむことにより、常に細かな使い勝手が把握され、いつでも「整備点検管理」が行き届いている状態を維持していて、常に、避難の準備が整っており、「いざ」という時には、避難弱者でも、迅速に避難することのできる「デイリーライフシェルター」を形成する。
このため、千年に一度の大地震・大津波でも、毎日の余震でも、危険災害区域でも、広範囲の災害に対して、迅速に人命を救助することを特徴としており、人々に安寧な暮らしを提供するものである。
また、もし、このまま、ガスタービン火力発電が増大して、化石燃料の燃焼が増え続けると、温暖化が助長され、異常気象が亢進して、集中豪雨、洪水、台風、竜巻などの災害に遭遇しやすくなり、災害規模も大きくなる。
そこで、「安全電力の安定供給」が進展されるとともに、本発明で、極限まで省エネできる「倹約力」によって、温暖化・異常気象の阻止にも寄与する。
さらに、本発明は、被災地域が「立ち直る」ために、徐々に復興して行き、ソフトランディングして、「住民が本当に住みたい街」に完成して行くときにも威力を発揮する。
すなわち、本発明では、「日常居住部屋兼避難所」を拠点として、そこで生活しながら、「住み慣れた地を離れたり、先祖代々受け継いできた地を捨てること」無く、元の暮らしができるように、そこで、伸び伸びと、元気に働いて、健康を維持しながら、自然の恵みを享受することができる。
つまり、本発明により、「日常居住部屋兼避難所」を拠点として、そこで生活し、雇用を確保しながら、経済的裾野を拡大して、地域全体を復興できるようにするものである。
こうして、本発明は、先祖から受け継いできた土地で、基幹産業を守り、いつの時代でも、生きて行ける道を開きながら、安全で「誰でも住みたくなる街」に完成して行くために貢献する。
そして、「眺望」を妨げないように、防波堤や防潮堤を低くすることができ、「田畑」や「魚の天日干し場」が日陰にならないように、建物を低くすることもできる。こうして、目の前に「壁」や「障害物」をつくらずに、「美しい眺望」を確保することができる。
【符号の説明】
【0014】
1 被災前の建家
2 大地震や大津波で被災した建家
3 二重式鋼鉄製断熱遮音耐火性剛体
4 密閉式断熱遮音耐火性剛体出入口
5 耐衝撃性バンド(クーラーの室外用熱交換コイル内臓)
6 機能材(断熱材、遮音材、耐火材、電離放射線量低減材など)
7 テレビや電話等の通信用アンテナ、非常警報装置、スプリンクラー
8 換気カバー
9 開閉自在式換気手段
10 覗き窓(魚眼アイスコープ、カメラ式映像窓)
11 シェルター内部手摺
12 冷却装置(クーラー)(酸素ボンベ、二酸化炭素吸着剤、及び、酸素濃度計を装備)
13 内外密閉式LED照明
14 交換型充電式蓄電池、常備薬、飲料水ボトル、非常食収納庫
15 地盤面
16 大津波
17 密閉式断熱遮音耐火性剛体出入口(シェルター内部への連通口)
18 避難戸(自動車内部への連通口)
19 軽トラック
20 バックミラー
21 先端取替式強力精密作業用ロボットアーム
22 クレーン駆動部、及び、エアコンディショナー部
23 キャタピラー
24 漁船
25 伸縮性クレーンアーム(又は、ワイヤー)
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【国際調査報告】