(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2013098882
(43)【国際公開日】20130704
【発行日】20150430
(54)【発明の名称】給水配管用プラグ
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/00 20060101AFI20150403BHJP
   F16L 55/10 20060101ALI20150403BHJP
   G01M 3/04 20060101ALI20150403BHJP
   G01M 3/26 20060101ALI20150403BHJP
【FI】
   !F16L55/00 S
   !F16L55/10 A
   !G01M3/04 G
   !G01M3/26 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
【出願番号】2012521887
(21)【国際出願番号】JP2011007302
(22)【国際出願日】20111227
(11)【特許番号】5050218
(45)【特許公報発行日】20121017
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】509241214
【氏名又は名称】株式会社大門
【住所又は居所】広島県廿日市市桜尾1−3−19
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100131428
【弁理士】
【氏名又は名称】若山 剛
(72)【発明者】
【氏名】大門 宏
【住所又は居所】広島県廿日市市桜尾1−3−19 株式会社大門内
【テーマコード(参考)】
2G067
3H025
【Fターム(参考)】
2G067AA13
2G067CC02
2G067DD02
3H025CA04
3H025DA01
3H025DB22
(57)【要約】
本発明の給水配管用プラグは、一端が塞がれた円筒形状であるプラグ本体と、プラグ本体の塞がれた一端面から突出して設けられ、ソケット側螺子部に挿入され螺合される螺子部と、を備える。そして、プラグ本体の外径が螺子部の外径よりも大きく形成されており、プラグ本体に対する螺子部の付け根部分の周囲に位置する円環状に形成されたプラグ本体の一端面に、当該一端面からプラグ本体の円筒内部に貫通する貫通穴を形成すると共に、円環状であるプラグ本体の一端面に対向して配設される円環状であり所定の厚みを有する弾性部材からなるパッキンを備え、プラグ本体の一端面の周囲に、当該プラグ本体の一端面に対向して配設されるパッキンの外周を覆う円筒状のパッキン支持部を設けた、という構成をとる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水配管の給水出口に設けられ、内側面にソケット側螺子部が形成された水栓ソケットを塞ぐ給水配管用プラグであって、
一端が塞がれた円筒形状であるプラグ本体と、
前記プラグ本体の塞がれた一端面から突出して設けられ、前記ソケット側螺子部に挿入され螺合される螺子部と、を備え、
前記プラグ本体の外径が前記螺子部の外径よりも大きく形成されており、
前記プラグ本体に対する前記螺子部の付け根部分の周囲に位置する円環状に形成された前記プラグ本体の一端面に、当該一端面から前記プラグ本体の円筒内部に貫通する貫通穴を形成すると共に、円環状である前記プラグ本体の一端面に対向して配設される円環状であり所定の厚みを有する弾性部材からなるパッキンを備え、
前記プラグ本体の一端面の周囲に、当該プラグ本体の一端面に対向して配設される前記パッキンの外周を覆う円筒状のパッキン支持部を設けた、
給水配管用プラグ。
【請求項2】
請求項1に記載の給水配管用プラグであって、
円環状である前記パッキンは、当該パッキンの内径が前記螺子部の外径より大きく形成されている、
給水配管用プラグ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の給水配管用プラグであって、
円環状である前記プラグ本体の一端面が、当該一端面の外周側よりも内周側が前記螺子部の突出端側に対して反対側に凹むよう、外周側から内周側に向かって傾斜して形成されている、
給水配管用プラグ。
【請求項4】
請求項1に記載の給水配管用プラグであって、
前記パッキンは、前記螺子部の外径とほぼ同一の内径を有し当該螺子部の前記プラグ本体の一端面に対する付け根部分に配置される第一のパッキンと、当該第一のパッキンの外径よりも大きい内径を有し当該第一のパッキンの外側に配置される第二のパッキンと、により構成されており、
前記第一のパッキンと前記第二のパッキンとが、前記プラグ本体の一端面に対向して配設された状態で、前記第一のパッキン及び前記第二のパッキンの厚さ方向において、前記プラグ本体の一端面側に対して反対側に位置する前記第二のパッキンの端部が、前記第一のパッキンの端部よりも前記螺子部の突出端側に位置するよう、前記第一のパッキンと前記第二のパッキンとの厚みを設定し、
前記第一のパッキンと前記第二のパッキンとの間に、前記貫通穴の少なくとも一部が位置する、
給水配管用プラグ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の給水配管用プラグであって、
円環状である前記プラグ本体の一端面上に、円環状である所定の深さの溝部を設けた、
給水配管用プラグ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の給水配管用プラグであって、
前記螺子部の軸方向に沿って、前記ソケット側螺子部に対する前記螺子部の挿入端から前記プラグ本体の円筒内部に通じる螺子部側貫通穴を設け、
前記螺子部側貫通穴を、前記プラグ本体の円筒内部側から塞ぐ着脱可能な栓部材を設けた、
給水配管用プラグ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の給水配管用プラグであって、
前記プラグ本体の円筒状部分の一端面付近の外側面に、当該外側面に沿って1周する所定の深さの切り欠き溝を設けた、
給水配管用プラグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水配管用プラグにかかり、特に、給水配管の検査時に使用される給水配管用プラグに関する。
【背景技術】
【0002】
ビルや一軒家などの建物には、飲用水などの生活用水を給水する給水配管が配設されている。給水配管は、建物の壁などの中を張り巡らされ、台所、洗面所、浴室などの壁面に配設された水栓ソケットに通ずるよう配設される。そして、水栓ソケットに蛇口が取り付けられることで、かかる給水配管を通じて各所に設置された水栓ソケットに給水された水が、蛇口から排出されることとなる。
【0003】
そして、給水配管を建物に設置した際には、まず、配管に水漏れが発生しないか、給水に適切な水圧が発生しているか、を調べる検査が行われる。この検査は、具体的に、以下のように行われる。
【0004】
まず、図1に示すように、台所A、浴室B、洗面所C、トイレDの壁面にそれぞれ水栓ソケット30が設置されており、各水栓ソケット30に対して給水配管40が接続されていることとする。なお、台所A、浴室B、洗面所Cに、それぞれ接続されている2本の配管40は、給水用と給湯用である。そして、各水栓ソケット30には、給水配管40を通じて給水された水の給水出口を塞ぐ検査用プラグ101(トイレDにのみ図示する)を装着する。かかる状態で、給水配管40の各水栓ソケット30側とは反対側に検査用ポンプ50を連結し、当該検査用ポンプ50にて給水配管40内に一定の水圧をかける。これにより、給水配管40に水漏れが発生しないか、給水に適切な水圧が発生しているか、という検査を行う。
【0005】
そして、上述した検査用プラグ101,201として、例えば、特許文献1に開示のものがあり、図2及び図3を参照して説明する。まず、図2に示す検査用プラグ101は、外形が円柱状の本体部110と、その一端側に一体的に設けられたテーパー部111と、を備えている。具体的に、本体部110の外径は、円筒状である水栓ソケット30の内径よりも大きく形成されている。また、テーパー部111は、先端部分の外径が水栓ソケット30の内径よりも小さく形成されており、先端部分から本体部110側にかけて、その径が徐々に大きくなるよう形成されている。さらに、テーパー部111の外表面には、円筒状である水栓ソケット30の内壁面に形成された雌螺子部31に螺合するよう雄螺子部が形成されている。
【0006】
そして、検査時には、検査用プラグ101のテーパー部111に、雄螺子部上からビニールテープなどの弾性部材120を巻き付ける。かかる状態で、テーパー部111の雄螺子部を、給水配管40の給水出口を構成する水栓ソケット30の内壁面に形成された雌螺子部31に捩じ込む(矢印Y101参照)。すると、検査用プラグ101のテーパー部111の雄螺子部と水栓ソケット30の雌螺子部31との螺合箇所に、ビニールテープ120が食い込み、かかる螺合箇所が密着した状態となる。これにより、検査用プラグ101にて給水出口を気密性が高い状態で塞ぐことができ、給水配管40の適切な検査を行うことができる。
【0007】
そして、検査用プラグ101は、上述したように検査を行った後に水栓ソケット30から取り外すこととなるが、取り外した際に、検査用プラグ101のテーパー部111の雄螺子部と水栓ソケット30の雌螺子部31とに、それぞれビニールテープ120が付着したままとなる。これに対して、検査用プラグ101は再利用が可能であり、水栓ソケット30には蛇口が取り付けられて使用されることとなるため、雄螺子部や雌螺子部31に付着したビニールテープ120を取り除く必要がある。しかしながら、雄螺子部や雌螺子部31といった螺子部分の細かい隙間にビニールテープ120が食い込んで付着しているため、これらをきれいに取り除くことが難しく、また、取り除く作業に手間がかかる、という問題が生じる。
【0008】
一方で、特許文献1では、図3に示す構造の検査用プラグ201を提案している。この検査用プラグ201は、外形が円柱状の本体部201と、その一端側に一体的に設けられた雄螺子部211と、を備えている。具体的に、本体部210の外径は、水栓ソケット30の内径よりも大きく形成されている。また、雄螺子部211の外径は、栓ソケット30の内径である雌螺子部31に螺合可能なようほぼ同一の径にて形成されている。このように、本体部210の外径の方が雄螺子部211より大きく形成されていることから、本体部210と雄螺子部211との連結箇所には段差部(本体部210に対する雄螺子部211の付け根箇所)が形成されている。
【0009】
そして、検査用プラグ201は、段差部に密着する円環状パッキン220を備えている。円環状パッキン220は、その内径が雄螺子部211とほぼ同一であり、外径が本体部210とほぼ同一に形成されている。さらに、段差部に設けられた円環状パッキン220の外表面を覆う円環状の筒状部221が、本体部201の一端側に一体的に設けられている。
【0010】
そして、検査時には、検査用プラグ201の雄螺子部211を、給水配管40の給水出口を構成する水栓ソケット30の内壁面に形成された雌螺子部31に捩じ込む(矢印Y201参照)。すると、水栓ソケット30の端部と検査用プラグ201の段差部とがそれぞれ円環状パッキン220に密着した状態となり、水栓ソケット30に検査用プラグ201を装着できる。このとき、円環状パッキン220の外側面が筒状部221にて覆われて外側から押さえられているため、検査用プラグ201にて給水出口を気密性が高い状態で塞ぐことができ、適切な検査を行うことができる。さらに、上述したように検査時にビニールテープを用いることがないため、検査終了後の取り外し作業が容易となり、検査用プラグ201の再利用や、水栓ソケット30の利用が容易となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2000−337581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
一方で、給水配管40の検査時には、当該給水配管40内の空気を抜く作業を行う必要がある。具体的に、上述した検査用プラグ101,201を用いる場合には、まず、検査用プラグ101,201を水栓ソケット30に装着し、その後、検査用ポンプ50にて給水配管40内に所定の水圧をかける。さらにその後、水栓ソケット30に対する検査用プラグ101,201の装着状態を緩め、給水配管40内の空気を抜く、という作業を行う。
【0013】
しかしながら、上述した空気抜き作業時には、給水配管40内に水圧がかかった状態で、水栓ソケット30に装着された検査用プラグ101,201の装着状態を緩めるため、水栓ソケット30から給水配管40内の空気と共に水が飛び散って排出されてしまう。すると、検査時に周囲に水が飛び散り、給水配管40が設置された住宅内、特に、水栓ソケット30が設置された壁面が水で汚れる、というという問題が生じる。
【0014】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、検査時に水が飛び散ることを解決することができる給水配管用プラグを提供することをその目的する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成すべく、本発明の一形態である給水配管用プラグは、
給水配管の給水出口に設けられ、内側面にソケット側螺子部が形成された水栓ソケットを塞ぐ給水配管用プラグであって、
一端が塞がれた円筒形状であるプラグ本体と、
前記プラグ本体の塞がれた一端面から突出して設けられ、前記ソケット側螺子部に挿入され螺合される螺子部と、を備え、
前記プラグ本体の外径が前記螺子部の外径よりも大きく形成されており、
前記プラグ本体に対する前記螺子部の付け根部分の周囲に位置する円環状に形成された前記プラグ本体の一端面に、当該一端面から前記プラグ本体の円筒内部に貫通する貫通穴を形成すると共に、円環状である前記プラグ本体の一端面に対向して配設される円環状であり所定の厚みを有する弾性部材からなるパッキンを備え、
前記プラグ本体の一端面の周囲に、当該プラグ本体の一端面に対向して配設される前記パッキンの外周を覆う円筒状のパッキン支持部を設けた、
という構成をとる。
【0016】
そして、上記給水配管用プラグでは、
円環状である前記パッキンは、当該パッキンの内径が前記螺子部の外径より大きく形成されている、
という構成をとる。
【0017】
また、上記給水配管用プラグでは、
円環状である前記プラグ本体の一端面が、当該一端面の外周側よりも内周側が前記螺子部の突出端側に対して反対側に凹むよう、外周側から内周側に向かって傾斜して形成されている、
という構成をとる。
【0018】
また、上記給水配管用プラグでは、
前記パッキンは、前記螺子部の外径とほぼ同一の内径を有し当該螺子部の前記プラグ本体の一端面に対する付け根部分に配置される第一のパッキンと、当該第一のパッキンの外径よりも大きい内径を有し当該第一のパッキンの外側に配置される第二のパッキンと、により構成されており、
前記第一のパッキンと前記第二のパッキンとが、前記プラグ本体の一端面に対向して配設された状態で、前記第一のパッキン及び前記第二のパッキンの厚さ方向において、前記プラグ本体の一端面側に対して反対側に位置する前記第二のパッキンの端部が、前記第一のパッキンの端部よりも前記螺子部の突出端側に位置するよう、前記第一のパッキンと前記第二のパッキンとの厚みを設定し、
前記第一のパッキンと前記第二のパッキンとの間に、前記貫通穴の少なくとも一部が位置する、
という構成をとる。
【0019】
また、上記給水配管用プラグでは、
円環状である前記プラグ本体の一端面上に、円環状である所定の深さの溝部を設けた、
という構成をとる。
【0020】
また、上記給水配管用プラグでは、
前記螺子部の軸方向に沿って、前記ソケット側螺子部に対する前記螺子部の挿入端から前記プラグ本体の円筒内部に通じる螺子部側貫通穴を設け、
前記螺子部側貫通穴を、前記プラグ本体の円筒内部側から塞ぐ着脱可能な栓部材を設けた、
という構成をとる。
【0021】
また、上記給水配管用プラグでは、
前記プラグ本体の円筒状部分の一端面付近の外側面に、当該外側面に沿って1周する所定の深さの切り欠き溝を設けた、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0022】
上記構成の給水配管用プラグによると、検査時に水が飛び散ることを抑制することができると共に、容易に再利用可能であり、検査効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明である給水配管用プラグが使用されて検査される給水配管を説明するための図である。
【図2】本発明に関連する給水配管用プラグの構成の概略を示す図である。
【図3】本発明に関連する給水配管用プラグの構成の概略を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における給水配管用プラグの構成の概略を示す図である。
【図5】図4に開示した給水配管用プラグの詳細な構成を示す図である。
【図6】図5に開示した給水配管用プラグを構成するプラグ本体を一端側から見たときの図である。
【図7】図5に開示した給水配管用プラグを構成するパッキンを一端側から見たときの図である。
【図8】図5に開示した給水配管用プラグを水栓ソケットに装着して給水配管の検査を行うときの様子を示す図である。
【図9】図5に開示した給水配管用プラグを水栓ソケットに装着して給水配管の検査を行うときの様子を示す図である。
【図10】図5に開示した給水配管用プラグを水栓ソケットに装着して給水配管の検査を行うときの様子を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態における給水配管用プラグの詳細な構成を示す図である。
【図12】図11に開示した給水配管用プラグを構成するプラグ本体を一端側から見たときの図である。
【図13】本発明の第3の実施形態における給水配管用プラグの詳細な構成を示す図である。
【図14】図13に開示した給水配管用プラグを水栓ソケットに装着して給水配管の検査を行うときの様子を示す図である。
【図15】図13に開示した給水配管用プラグを水栓ソケットに装着して給水配管の検査を行うときの様子を示す図である。
【図16】図13に開示した給水配管用プラグを水栓ソケットに装着して給水配管の検査を行うときの様子を示す図である。
【図17】本発明の第4の実施形態における給水配管用プラグの詳細な構成を示す図である。
【図18】本発明の第5の実施形態における給水配管用プラグの詳細な構成を示す図である。
【図19】図18に開示した給水配管用プラグを構成するプラグ本体を一端側から見たときの図である。
【図20】図18に開示した給水配管用プラグを水栓ソケットに装着して給水配管の検査を行った後の様子を示す図である。
【図21】本発明の第6の実施形態における給水配管用プラグの詳細な構成を示す図である。
【図22】図21に開示した給水配管用プラグを水栓ソケットに装着して給水配管の検査を行った後の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図4乃至図10を参照して説明する。図4は、本実施形態における給水配管用プラグの構成の概略を示す図であり、図5乃至図7は、その詳細な構成を示す図である。図8乃至図10は、給水配管用プラグを水栓ソケットに装着して給水配管の検査を行う時の様子を示す図である。
【0025】
ここで、以下の実施形態において、本発明である給水配管用プラグ1を使用して給水配管の検査を行う対象となる給水配管40は、例えば、上述した図1に示すものと同様である。そして、本発明である給水配管用プラグ1は、給水配管40に接続され当該給水配管40にて給水される水の出口として、図1に示す台所AやトイレDなどの壁面にそれぞれ設置された水栓ソケット30を塞ぐものである。また、給水配管40の検査は、水栓ソケット30を給水配管用プラグ1で塞いだ状態で、給水配管40の各水栓ソケット30側とは反対側の端部に検査用ポンプ50を連結し、当該検査用ポンプ50にて給水配管40内に一定の水圧をかけることで行われ、これにより、給水配管40に水漏れが発生しないか、給水に適切な水圧が発生しているか、ということを調べる。
【0026】
なお、図1において、台所A、浴室B、洗面所Cにそれぞれ接続されている2本の配管40は、給水用と給湯用であるが、本発明である給水配管用プラグ1は、いかなる配管の検査を行うために使用されてもよい。
【0027】
[構成]
まず、本発明の給水配管用プラグ1が装着される水栓ソケット30は、給水配管40の給水出口を構成しており、略円筒形状である。そして、水栓ソケット30の内壁面には、雌螺子部31(ソケット側螺子部)が形成されており、図4の矢印Y1に示すように、給水配管用プラグ1が捩じ込まれて塞がれることとなる。
【0028】
そして、本実施形態における給水配管用プラグ1は、図4に示すように、一端側(図4の左端部側)が塞がれた円筒形状のプラグ本体部10と、その一端面からさらに突出して一体的に設けられた雄螺子部11(螺子部)と、を備えて構成されている。また、給水配管用プラグ1は、雄螺子部11が連結したプラグ本体10の円環状である一端面に対向して配設されるパッキン20を備えている。以下、プラグ本体部10の具体的な構成を、図を参照して説明する。
【0029】
図5は、給水配管用プラグ1の詳細な構成を示す図であり、プラグ本体10については図6のA−A線断面図を示し、パッキン20については図7のB−B線断面図を示している。なお、図5や図7に示すプラグ本体10は断面図であるが、ハッチングは図示しておらず、本実施形態における他の図や以下に説明する他の実施形態においても同様である。また、図6は、図5に示した給水配管用プラグ1を一端側(雄螺子部11側)から見た図であり、図7は、図5に示したパッキン20を一端側から見た図である。
【0030】
図5及び図6に示すように、給水配管用プラグ1を構成するプラグ本体部10と雄螺子部11とは、中心軸が一致しており、プラグ本体部10の外径の方が雄螺子部11の外径よりも大きく形成されている。このため、雄螺子部11が連結するプラグ本体部10の一端面12、つまり、プラグ本体部10に対する雄螺子部11の付け根部分の周囲(符号12)は、円環状に形成されている。この円環状であるプラグ本体10の一端面12は、その周囲部分(最外周部分)が所定の高さに突出して形成されており、後述するように、パッキン20の外周を覆って当該パッキン20を外側から押さえるよう支持する円筒状のパッキン支持部13を形成している。なお、プラグ本体部10の一端面12とは反対側は、円筒状に形成されており、所定の長さの円筒壁15が形成されている。
【0031】
また、プラグ本体部10の一端面12、つまり、上記パッキン支持部13の内壁面と雄螺子部11の外表面との間の円環状部分(符号12に示す)は、外周側よりも内周側が雄螺子部11の先端方向とは反対方向に凹んで形成されている。換言すると、円環状の一端面12は、すり鉢状に外周側から内周側に向かって傾斜して形成されている。そして、このプラグ本体部10の一端面12には、当該一端面12を貫通してプラグ本体部10の円筒内部に通ずる貫通穴14が形成されている。この貫通穴14は、図6に示すように例えば4つ形成されているが、その数は任意であり、少なくとも1つ形成されていればよい。
【0032】
また、上記雄螺子部11は、水栓ソケット30の雌螺子部31に挿入され螺合可能なよう、当該雌螺子部31の内径とほぼ同一の外径に形成されている。そして、雄螺子部11の外表面には、水栓ソケット30の内壁面に形成された雌螺子部31に対応する雄螺子が形成されている。
【0033】
また、パッキン20は、ゴムなどの弾性部材にて形成されており、所定の厚みを有して円環状に形成されている。そして、パッキン20の外径は、上記パッキン支持部13の内径とほぼ同一であり、当該パッキン支持部13の内側にパッキン20が配置可能なよう形成されている。また、パッキン20の内径は、上記雄螺子部11の外径よりも大きく形成されているが、上記貫通穴14の形成箇所よりも内周側に位置するように形成されている。これにより、パッキン20は、当該パッキン20の一方の端面(プラグ本体10の一端面12に対向する端面)がプラグ本体10の一端面12に対して対向して配設される際に、雄螺子部11の外表面とパッキン支持部13の内壁面との間に位置し、貫通穴14を覆うよう配置される。
【0034】
但し、パッキン20の一方の端面(プラグ本体10の一端面12に対向する端面)は、平坦に形成されているため、パッキン20をプラグ本体10の一端面12に対向させて配置しただけの状態では、図8に示すように、プラグ本体10の一端面12との間に隙間が生じた状態となる。特に、内周側においてパッキン20の一方の端面プラグ本体10の一端面12との間に隙間が大きくなり、貫通穴14は開口した状態となる。一方で、後述する図9に示すように、パッキン20が水栓ソケット30とプラグ本体10の一端面12とに挟まれて両側から押圧された状態となると、パッキン20が弾性部材にて形成されているため変形し、当該パッキン20の一方の端面がプラグ本体10の傾斜している一端面12と密着し、貫通穴が塞がれることとなる。これについては、以下の動作説明時に詳述する。
【0035】
[動作]
次に、上述した構成の給水配管用プラグ1を用いて検査を行うときの動作を、図8乃至図10を参照して説明する。
【0036】
まず、図2に示すように、給水配管40の各給水出口を構成する各水栓ソケット30に、それぞれ給水配管用プラグ1を装着する。具体的には、図8に示すように、プラグ本体10の雄螺子部11の付け根周囲のプラグ本体10の一端面12に対向させるよう、パッキン20を配置する。そして、図8の矢印Y1に示すように、水栓ソケット30の雌螺子部31に、給水配管用プラグ1の雄螺子部11を捩じ込んで、水栓ソケット30を塞ぐ。
【0037】
このとき、給水配管用プラグ1のパッキン20が、水栓ソケット30とプラグ本体10とに挟まれて両端面側から適度に押圧された状態となるまで、図9の矢印Y1に示すようにプラグ本体10の雄螺子部11を水栓ソケットの雌螺子部31に捩じ込む。すると、図9に示すように、パッキン20は弾性部材にて形成されているため変形し、パッキン20のプラグ本体10の一端面に対向する端面(一方の端面)が、プラグ本体10の傾斜している一端面12と密着し、貫通穴14が塞がれることとなる。また、このとき、パッキン20の外周は、プラグ本体10のパッキン支持部13の内壁面に密着した状態となる。
【0038】
そして、全ての水栓ソケット30をそれぞれ給水配管用プラグ1で塞いだ後に、図2に示すよう検査用ポンプ50にて給水配管40内に所定の水圧をかける。このとき、上述したようにパッキン20にて水栓ソケットとプラグ本体10との間が密着した状態となるため、水漏れは生じない。
【0039】
続いて、給水配管40内に空気が残っていると適切な検査を行うことができないため、かかる給水配管40内の空気を抜く作業を行う。このために、水栓ソケット30に対する給水配管用プラグ1の装着状態つまり捩じ込み具合を緩める。具体的には、図10の矢印Y2に示すように、水栓ソケット30から離れる方向に雄螺子部11を回してプラグ本体10を移動させる。このとき、少なくとも水栓ソケット30の端面が、パッキン20の他方の端面(プラグ本体10の一端面12に対向する一方の端面とは反対側の端面)に密着した状態のままとなるよう、給水配管用プラグ1の装着状態を緩める。
【0040】
すると、図10に示すように、パッキン20の一方の端面(プラグ本体10の一端面12に対向する端面)は、平坦に形成されているため、当該パッキン20の一方の端面とプラグ本体10の一端面12との間に隙間が生じた状態となる。より詳細には、パッキン20の内径側において、プラグ本体10の一端面12との隙間が大きくなり、当該プラグ本体10の一端面12に形成された貫通穴14が開口した状態となる。一方で、パッキン20の外径側では、当該パッキン20の一方の端面とプラグ本体10の一端面12とが密着した状態であり、かつ、パッキン20の外側面はパッキン支持部13の内壁面と密着した状態である。
【0041】
上述したように、検査用ポンプ50にて給水配管40内に所定の水圧をかけた状態で図10に示す状態にすることにより、給水配管40内の空気が、図10の矢印A1,A2,A3に示すように、プラグ本体10の円筒内部に抜けることとなる。具体的に、給水配管40内の空気は、まず、矢印A1に示すように、水栓ソケット30から当該水栓ソケット30の雌螺子部31とプラグ本体10の雄螺子部11との螺合間を抜けて、プラグ本体10の雄螺子部11の外側面とパッキン20の内側面との間の空間に流れ込む。その後、空気は、矢印A2に示すように、プラグ本体10の雄螺子部11の外側面とパッキン20の内側面との間から、パッキン20の一方の端面とプラグ本体10の一端面12との間の隙間に流れ込み、A3に示すように、当該プラグ本体10の一端面12で開口した貫通穴14を通じて、円筒内部に抜ける。
【0042】
このとき、上述した給水配管40の空気と一緒に、当該給水配管40に給水した水も貫通穴14に抜けることも考えられるが、その場合であってもプラグ本体10の円筒内部に排出されるため、かかる排出された水を容易に回収することができる。また、水栓ソケット30の端面がパッキン20の他方の端面に密着しており、当該パッキン20の外側面がパッキン支持部13の内壁面と密着しているため、その他の場所から水が排出されることを防止することができる。
【0043】
その後は、再度、図9に示すように給水配管用プラグ1のパッキン20が水栓ソケット30とプラグ本体10とに挟まれて両端面側から適度に押圧された状態となるまで、図9の矢印Y1に示すように、プラグ本体10の雄螺子部11を水栓ソケット30の雌螺子部31に捩じ込む。これにより、水栓ソケット30が給水配管用プラグ1にて確実に塞がれることとなり、適切な検査を行うことができる。また、検査後には、水栓ソケット30からプラグ本体10の雄螺子部11を緩めることで、容易に取り外すことができ、そのまま再利用することができる。
【0044】
以上より、本発明における給水配管用プラグ1を用いることで、適切な検査を行うことができると共に、再利用が容易であり、検査コストを低減させることができる。これに加え、本発明における給水配管用プラグ1によると、給水配管40の検査時に、周囲に水が飛び散ることを防止することができる。その結果、給水配管40が設置された住宅内、特に、水栓ソケット30が設置された壁面が水で汚れる、というという問題を解決することができる。
【0045】
なお、上記では、プラグ本体10の一端面12が傾斜して形成されている場合を例示したが、必ずしも傾斜して形成されていることに限定されず、平坦に形成されていてもよい。かかる場合であっても、水栓ソケット30に対する給水配管用プラグ1の装着状態を緩めたときに、パッキン20とプラグ本体10の一端面12とのわずかな隙間から給水配管40の空気が貫通穴14に流入しうる。
【0046】
また、上記では、パッキン20の内径がプラグ本体10の雄螺子部11の外径よりも大きく形成されている場合を例示したが、これらはほぼ同一の径にて形成されていてもよい。かかる場合であっても、水栓ソケット30に対する給水配管用プラグ1の装着状態を緩めたときに、パッキン20と雄螺子部11とのわずかな隙間から給水配管40の空気が貫通穴14に流入しうる。
【0047】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、図11乃至図12を参照して説明する。本実施形態における給水配管用プラグ1は、上述した実施形態1で開示したものとほぼ同様の構成をとっており、さらに以下の構成を備える。
【0048】
図11は、給水配管用プラグ1の断面図を示しており、プラグ本体10については図12のA−A線断面図を示している。但し、プラグ本体10の断面図では、ハッチングは図示していない。図12は、プラグ本体10を一端側から見た図を示している。
【0049】
図11及び図12に示すように、円環状に形成されたプラグ本体10の一端面12上には、円環状である所定の深さの溝部12a,12bが形成されている。具体的に、溝部12a,12bは、プラグ本体10の一端面12上に、当該一端面の厚み方向に沿って凹むよう、V字型に形成されている。そして、溝部12aは、上述した貫通穴14上を通る円環状に形成されており、それよりも内側に別の溝部12bが形成されている。
【0050】
これにより、上述した空気抜き作業の後に検査を行うべく給水配管用プラグ1を水栓ソケット30に締め付けたときに、パッキン20とプラグ本体10の一端面12との間に空気抜き作業の際に残存した空気や水が、上記溝部12a,12b内に収容されることとなる。従って、残存する空気や水によって適切な検査を行うことができない、という事態を回避することができ、常に適切な検査を行うことができる。
【0051】
<実施形態3>
次に、本発明の第3の実施形態を、図13乃至図16を参照して説明する。本実施形態における給水配管用プラグ1は、上述した実施形態1で開示したものとほぼ同様の構成をとっているが、いくつかの点で構成が異なる。
【0052】
[構成]
まず、図13の断面図に示すように、本実施形態におけるプラグ本体10の一端面12は平坦に形成されている。そして、プラグ本体10の一端面12の外周側は、所定の深さに凹んで形成されており、円環状の凹部12cが形成されている。この凹部12cの内径は、後述する第一のパッキン21よりも大きく形成されており、凹部12cの外径は、水栓ソケット30の外径よりも大きく、パッキン支持部13の内径とほぼ同一に形成されている。但し、凹部12cの外径は、水栓ソケット30の外径よりも小さく形成されていてもよい。なお、プラグ本体10の一端面12の平坦部分に、上述した貫通穴14が形成されている。
【0053】
また、本実施形態では、図13及び図14に示すように、円環状のパッキンを2つ備えている。まず、第一のパッキン21の内径は、プラグ本体10の雄螺子部11の外径、特に、プラグ本体10の一端面12に対する雄螺子部11の付け根部分に対応する雄螺子が形成されていない箇所の外径とほぼ同一である。また、第一のパッキン21の外径は、プラグ本体10の一端面12の中心から貫通穴14の最遠部までの距離よりも小さく形成されている。そして、この第一のパッキン21は、図14に示すように、雄螺子部11のプラグ本体10の一端面12に対する付け根部分に配置され、かかる状態において、第一のパッキン21の一方の端面(プラグ本体10の一端面12に対向する端面)が、上述した貫通穴14の全てを塞ぐことがない。
【0054】
また、上記第二のパッキン22の内径及び外径は、上述したプラグ本体10の一端面12に形成された円環状の凹部12cに対応し、当該凹部12cの内径及び外径とほぼ同一に形成されている。そして、第二のパッキン22は、一端側(プラグ本体10の一端面12に対向する端面側)が凹部12cに収容されて配置されることで、プラグ本体10の一端面12の外周側に配置される。このとき、第二のパッキン22の外表面は、パッキン指示部13の内壁に当接して覆われている。
【0055】
また、第二のパッキン22の厚み(高さ)は、第一のパッキン21よりも厚く(長く)形成されている。これにより、図14に示すように、第一のパッキン21と第二のパッキン22とがプラグ本体10の一端面12に対向して配設された状態においては、その反対側に位置する第二のパッキン22の端面(端部)が、第一のパッキン21の端面(端部)よりも、雄螺子部11の突出端側(先端側)に位置する。
【0056】
[動作]
次に、上述した構成の給水配管用プラグ1を用いて検査を行うときの動作を、図14乃至図16を参照して説明する。
【0057】
まず、図14に示すように、第一のパッキン21を、プラグ本体10の雄螺子部11の付け根周囲の一端面12に対向させるよう配置する。また、第一のパッキン21の外側に、プラグ本体10の一端面12に形成された凹部12cに、一方の端面側を収容させて第二のパッキン22を配置する。そして、図14の矢印Y11に示すように、水栓ソケット30の雌螺子部31に、給水配管用プラグ1の雄螺子部11を捩じ込んで、水栓ソケット30を塞ぐ。
【0058】
このとき、水栓ソケット30の端面が第一のパッキン21に密着するまで、プラグ本体10の雄螺子部11を水栓ソケット30の雌螺子部31に捩じ込む。すると、図15に示すように、第二のパッキン22は弾性部材にて形成されているため、水栓ソケット30とプラグ本体10とに挟まれて両端面側から適度に押圧された状態となり変形し、水栓ソケット30とプラグ本体10が外周側でも密着することとなる。
【0059】
そして、全ての水栓ソケット30をそれぞれ給水配管用プラグ1で塞いだ後に、図2に示すよう検査用ポンプ50にて給水配管40内に所定の水圧をかける。このとき、水栓ソケット30の給水出口が、プラグ本体10の雄螺子部11と第一のパッキン21にて塞がれた状態となるため、水漏れは生じない。
【0060】
続いて、給水配管40内に空気が残っていると適切な検査を行うことができないため、かかる給水配管40内の空気を抜く作業を行う。このために、水栓ソケット30に対する給水配管用プラグ1の装着状態つまり捩じ込み具合を緩める。具体的には、図16の矢印Y12に示すように、水栓ソケット30から離れる方向に雄螺子部11を回してプラグ本体10を移動させる。このとき、水栓ソケット30の端面が、第一のパッキン21の他方の端面(プラグ本体10の一端面12に対向する一方の端面とは反対側の端面)から離間した状態、あるいは、水栓ソケット30と第一のパッキン21とが密着ではない状態(例えば、接触状態)とする。但し、水栓ソケット30の端面が、外周側に位置する第二のパッキン22と密着したままの状態は維持する。
【0061】
すると、図16に示すように、水栓ソケット30の給水出口である端面と第一のパッキン21との間に隙間が生じた状態となる。一方で、水栓ソケット30の端面の外周側は、第二のパッキン22と密着した状態である。かかる状態で、検査用ポンプ50にて給水配管40内に所定の水圧をかけているため、給水配管40内の空気が、図16の矢印A1,A2,A3に示すように、プラグ本体10の円筒内部に抜けることとなる。具体的に、給水配管40内の空気は、まず、矢印A1に示すように、水栓ソケット30から当該水栓ソケット30の雌螺子部31とプラグ本体10の雄螺子部11との螺合間を抜けて、水栓ソケット30の端面と第一のパッキン21との間、及び、第一のパッキン21の外側面と第二のパッキン22の内側面との間の空間に流れ込む。その後、空気は、矢印A2に示すように、プラグ本体10の一端面12で開口した貫通穴14を通じて、円筒内部に抜ける。
【0062】
このとき、上述した給水配管40の空気と一緒に、当該給水配管40に給水した水も貫通穴14に抜けることも考えられるが、その場合であってもプラグ本体10の円筒内部に排出されるため、かかる排出された水を容易に回収することができる。また、水栓ソケット30の端面が第二のパッキン22に密着しているため、その他の場所から水が排出されることを防止することができる。
【0063】
その後は、再度、図15に示すように、水栓ソケット30の端面が第二のパッキン22に密着するまで、図15の矢印11に示すように、プラグ本体10の雄螺子部11を水栓ソケット30の雌螺子部31に捩じ込む。これにより、水栓ソケット30が給水配管用プラグ1にて確実に塞がれることとなり、適切な検査を行うことができる。また、検査後には、水栓ソケット30からプラグ本体10の雄螺子部11を緩めることで、容易に取り外すことができ、そのまま再利用することができる。
【0064】
以上より、本発明における給水配管用プラグ1を用いることで、適切な検査を行うことができると共に、再利用が容易であり、検査コストを低減させることができる。これに加え、本発明における給水配管用プラグ1によると、給水配管40の検査時に、周囲に水が飛び散ることを防止することができる。その結果、給水配管40が設置された住宅内、特に、水栓ソケット30が設置された壁面が水で汚れる、というという問題を解決することができる。
【0065】
なお、上記では、貫通穴14の開口部が第一のパッキン21にて覆われておらず、完全に露出している場合を説明したが、貫通穴14の一部が第一のパッキン21や第二のパッキン22にて覆われていてもよい。つまり、貫通穴14は、第一のパッキン21と第二のパッキン22との間において、少なくとも一部が開口して露出していればよい。
【0066】
<実施形態4>
次に、本発明の第4の実施形態を、図17を参照して説明する。本実施形態における給水配管用プラグ1は、上述した実施形態3で開示したものとほぼ同様の構成をとっており、さらに以下の構成を備える。
【0067】
図17は、給水配管用プラグ1の断面図を示している。この図に示すように、円環状に形成されたプラグ本体10の一端面12上、つまり、一端面12の平坦部分上には、円環状である所定の深さの溝部12d,12eが形成されている。具体的に、溝部12d,12eは、プラグ本体10の一端面12上に、当該一端面12の厚み方向に沿って凹むよう、V字型に形成されている。そして、溝部12dは、雄螺子部11の付け根周囲に形成されており、それよりも外側であり貫通穴14形成位置よりも内側に、別の溝部12eが形成されている。なお、水部12d,12eの形成位置は、必ずしも上述した位置であることに限定されない。
【0068】
これにより、上述した空気抜き作業の後に検査を行うべく給水配管用プラグ1を水栓ソケット30に締め付けたときに、第一のパッキン21とプラグ本体10の一端面12との間に残存した空気や水が上記溝部12d,12e内に収容されることとなる。従って、残存する空気や水によって適切な検査を行うことができない、という事態を回避することができ、常に適切な検査を行うことができる。
【0069】
<実施形態5>
次に、本発明の第5の実施形態を、図18乃至図20を参照して説明する。本実施形態における給水配管用プラグ1は、上述した実施形態1で開示したものとほぼ同様の構成をとっているが、いくつかの点で構成が異なる。なお、以下に説明する構成は、上述した実施形態2,3,4の構成においても適用可能である。
【0070】
[構成]
図18は、給水配管用プラグの断面図を示しており、図19は、プラグ本体を一端側から見た図を示している。なお、図18では、プラグ本体10については図19のA−A線断面図を示しているが、ハッチングは図示しておらず、本実施形態における他の図においても同様である。
【0071】
図18及び図19に示すように、本実施形態におけるプラグ本体10の雄螺子部11には、その中心に、軸方向に沿って、プラグ本体10の一端面12の反対側である円筒内部まで貫通する貫通穴(螺子部側貫通穴)であり、内壁面に雌螺子が形成された螺子穴16が形成されている。また、雄螺子部11には、断面形状が螺子穴16を中心に交差する十字状であり、軸方向に沿ってプラグ本体10の一端面12の反対側である円筒内部まで貫通する貫通穴(螺子部側貫通穴)である十字状貫通穴17が形成されている。
【0072】
また、本実施形態におけるプラグ本体10は、当該プラグ本体10の一端面12とは反対側つまり円筒内部側から、上記螺子穴16に対して螺合して装着される螺子本体を有する栓部材18を備える。この栓部材18は、螺子本体の一端側に螺子頭部18aを備えており、上記プラグ本体10の雄螺子部11に形成された十字状貫通穴17を塞ぐことか可能な大きさに形成されている。さらに、栓部材18の螺子頭部18aの中心には、当該栓部材18を螺子穴16に螺合させる際にレンチなどで回転力を付勢するためのレンチ穴18bが形成されている。また、栓部材18がプラグ本体10の螺子穴16に挿入される際に、当該プラグ本体10の雄螺子部11と螺子頭部18aとの間には、弾性部材からなる第3のパッキン19が介挿される。なお、第3のパッキン19は、栓部材18の螺子頭部18aとほぼ同じ大きさに形成されている。
【0073】
これにより、プラグ本体10の螺子穴16に第3のパッキン19を介して栓部材18を螺合して挿入することで、螺子穴16と十字状貫通穴17は、螺子本体と第3のパッキン19と螺子頭部18bとにより塞がれる。一方、この栓部材18をプラグ本体10の螺子穴16から取り外すことで、プラグ本体10の雄螺子部11が、先端側からプラグ本体10の円筒内部に通ずることとなる。
【0074】
[動作]
次に、上述した構成の給水配管用プラグ1を用いて検査を行うときの動作を、図18及び図20を参照して説明する。
【0075】
まず、図18に示すように、プラグ本体10の螺子穴16に第3のパッキン19を介して栓部材18を装着して、螺子穴16と十字状貫通穴17とを塞いだ状態とする。そして、矢印Y21に示すように、水栓ソケット30の雌螺子部31に、給水配管用プラグ1の雄螺子部11を捩じ込んで、水栓ソケット30を塞ぐ。その後、上述同様にして検査用ポンプ50にて給水配管40内に所定の水圧をかけ、空気抜き作業を行い、検査を実行する。
【0076】
そして、検査後は、給水配管用プラグ1を水栓ソケット30に装着した状態で、図20の矢印Y22に示すように、栓部材18をプラグ本体10の螺子穴16から取り外す。このとき、給水配管40には水圧がかけてあるため、水栓ソケット30からの水がプラグ本体10の雄螺子部11に形成された螺子穴16と十字状貫通穴17とから排出される。但し、螺子穴16及び十字状貫通穴17から水が排出された場合であっても、プラグ本体10の円筒内部に排出されるだけであるため、プラグ本体10の他端側から水を回収することで、検査後に水が周囲に飛び散ることを抑制することができる。このため、検査後の取り扱いも容易となる。
【0077】
なお、プラグ本体1に形成した螺子穴16や十字状貫通穴17はいかなる形状であってもよく、螺子穴16の内壁面には螺子が形成されていなくてもよい。また、螺子穴16や十字状貫通穴17を塞ぐ栓部材18は螺子であることに限定されない。
【0078】
<実施形態6>
次に、本発明の第6の実施形態を、図21乃至図22を参照して説明する。本実施形態における給水配管用プラグ1は、上述した実施形態1で開示したものとほぼ同様の構成をとっているが、いくつかの点で構成が異なる。なお、以下に説明する構成は、上述した実施形態2,3,4の構成においても適用可能である。
【0079】
図21に示すように、本実施形態における給水配管用プラグ1は、プラグ本体10の一端面12に対して反対側に位置する円筒状の円筒壁15の外側面には、当該外側面に沿って1周する所定の深さの切り欠き溝15aが形成されている。この切り欠き溝15aは、プラグ本体10の一端面12付近に位置しており、特に、一端面12の裏側から伸びる円筒壁15の根元箇所に位置している。そして、切り欠き溝15aの溝形状は、例えば、断面V字状に形成されている。また、切り欠き溝15aの深さは、その箇所において容易に円筒壁15を一端面12に対して折って切り離すことができる強度となるよう形成されている。
【0080】
上記構成にすることにより、検査後に蛇口などを取り付ける必要がない水栓ソケット30に対しては、装着した給水配管用プラグ1の円筒壁15を折って切り離すことで、その後の作業や行動の邪魔となることを防止することができる。
【0081】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0082】
1 給水配管用プラグ
10 プラグ本体
11 雄螺子部
12 一端面
12a,12b,12d,12e 溝部
12c 凹部
13 パッキン支持部
14 貫通穴
15 円筒壁
15a 切り欠き溝
16 螺子穴
17 十字状貫通穴
18 栓部材
18a 螺子頭部
18b レンチ穴
19 第三のパッキン
20パッキン
21 第一のパッキン
22 第二のパッキン
30 水栓ソケット
31 雌螺子部
40 給水配管
50 検査用ポンプ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【国際調査報告】