(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2013099008
(43)【国際公開日】20130704
【発行日】20150430
(54)【発明の名称】発電機
(51)【国際特許分類】
   H02K 16/02 20060101AFI20150403BHJP
   H02K 21/14 20060101ALI20150403BHJP
   H02K 21/22 20060101ALI20150403BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20150403BHJP
【FI】
   !H02K16/02
   !H02K21/14 G
   !H02K21/22 A
   !H02K7/116
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
【出願番号】2012528149
(21)【国際出願番号】JP2011080459
(22)【国際出願日】20111228
(11)【特許番号】5086498
(45)【特許公報発行日】20121128
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】508046030
【氏名又は名称】反田 皓二
【住所又は居所】広島県広島市西区三篠北町19−18
(74)【代理人】
【識別番号】100062328
【弁理士】
【氏名又は名称】古田 剛啓
(74)【代理人】
【識別番号】100146020
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 善光
(72)【発明者】
【氏名】反田 皓二
【住所又は居所】広島県広島市西区三篠北町19−18
【テーマコード(参考)】
5H607
5H621
【Fターム(参考)】
5H607BB02
5H607BB07
5H607EE33
5H621BB02
5H621HH01
(57)【要約】
外力によって回転する主軸16と、主軸16の略中間部に固定され、外周面に周方向に沿って複数の第一磁石21を等間隔で設けた内側ローター20と、内側ローター20の外周側に、内側ローター20と同心状に、かつ、回転しない状態で設けられ、内周面に周方向に沿って、第一磁石21と対向する複数の内側コイル束31を固定し、外周面に周方向に沿って複数の外側コイル束32を固定したステーター30と、ステーター30の外周側に、ステーター30と同心状に回転自在に設けられ、内周面の中央部に周方向に沿って、外側コイル束32と対向する複数の第二磁石41を等間隔で設け、内周面の一方端部に内歯車42を設けた外側ローター40と、主軸16の一方端部に固定された太陽歯車50と、太陽歯車50と外側ローター40の内歯車42との間に設けられ、太陽歯車50と内歯車42に噛み合う遊星歯車60とで構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外力によって回転する主軸(16)と、前記主軸の略中間部に固定され,外周面に周方向に沿って複数の第一磁石(21)を等間隔で設けた内側ローター(20)と、前記内側ローターの外周側に,該内側ローターと同心状に,かつ,回転しない状態で設けられ,内周面に周方向に沿って,前記第一磁石と対向する複数の内側コイル束(31)を固定し,外周面に周方向に沿って複数の外側コイル束(32)を固定したステーター(30)と、前記ステーターの外周側に,該ステーターと同心状に回転自在に設けられ,内周面の中央部に周方向に沿って,前記外側コイル束と対向する複数の第二磁石(41)を等間隔で設け,前記内周面の一方端部に内歯車(42)を設けた外側ローター(40)と、前記主軸の一方端部に固定された太陽歯車(50)と、前記太陽歯車と前記外側ローターの内歯車との間に設けられ,該太陽歯車と内歯車に噛み合う遊星歯車(60)と、を備えることを特徴とする発電機。
【請求項2】
外力によって回転する主軸(16)と、前記主軸の略中間部に固定され,外周面に周方向に沿って複数の第一磁石(21)を等間隔で設けた内側ローター(20)と、前記内側ローターの外周側に,該内側ローターと同心状に,かつ,回転しない状態で設けられ,内周面に周方向に沿って,前記第一磁石と対向する複数の内側コイル束(31)を固定し,外周面に周方向に沿って複数の外側コイル束(32)を固定したステーター(30)と、前記ステーターの外周側に,該ステーターと同心状に回転自在に設けられ,内周面の中央部に周方向に沿って,前記外側コイル束と対向する複数の第二磁石(41)を等間隔で設け,前記内周面の一方端部に内歯車(42)を設けた外側ローター(40)と、前記主軸の一方端部に固定された太陽歯車(50)と、前記太陽歯車と前記外側ローターの内歯車との間に設けられ,該太陽歯車と内歯車に噛み合う遊星歯車(60)と、を備え、前記ステーターの内周面に,前記内側コイル束を収納する内側凹部(33)を複数形成すると共に,該ステーターの外周面に,前記外側コイル束を収納する外側凹部(34)を複数形成したことを特徴とする発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風力,水力,波浪等の自然エネルギーや自動車等に用いられる小型の発電機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、自動車にはバッテリー充電用や電装用として小型の発電機が搭載されている。この発電機は、エンジン等からの外力によって回転するローターと、このローターを囲むようにして固定状態で設けられたステーターとで構成されている。
【0003】
また、この発電機は、ローターに固定した磁石と、ステーターに設けた電磁コイルを対向して配置し、ローターを回転させてステーターの電磁コイルに電気を発生させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−194992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、こうした構成の従来の発電機において、発電能力を向上させるためにはローターの回転数を上げる必要がある。従って、その発電能力には自ずと限界がある。
【0006】
本発明はこうした点に鑑み創案されたもので、ローターの回転数を上げることなく、発電能力を高めることのできる発電機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
図1乃至図6を参照して説明する。第1の発明に係る発電機15は、外力によって回転する主軸16と、前記主軸16の略中間部に固定され、外周面に周方向に沿って複数の第一磁石21を等間隔で設けた内側ローター20と、前記内側ローター20の外周側に、該内側ローター20と同心状に、かつ、回転しない状態で設けられ、内周面に周方向に沿って、前記第一磁石21と対向する複数の内側コイル束31を固定し、外周面に周方向に沿って複数の外側コイル束32を固定したステーター30と、前記ステーター30の外周側に、該ステーター30と同心状に回転自在に設けられ、内周面の中央部に周方向に沿って、前記外側コイル束32と対向する複数の第二磁石41を等間隔で設け、前記内周面の一方端部に内歯車42を設けた外側ローター40と、前記主軸16の一方端部に固定された太陽歯車50と、前記太陽歯車50と前記外側ローター40の内歯車42との間に設けられ、該太陽歯車50と内歯車42に噛み合う遊星歯車60とで構成される。
【0008】
第2の発明に係る発電機15は、外力によって回転する主軸16と、前記主軸16の略中間部に固定され、外周面に周方向に沿って複数の第一磁石21を等間隔で設けた内側ローター20と、前記内側ローター20の外周側に、該内側ローター20と同心状に、かつ、回転しない状態で設けられ、内周面に周方向に沿って、前記第一磁石21と対向する複数の内側コイル束31を固定し、外周面に周方向に沿って複数の外側コイル束32を固定したステーター30と、前記ステーター30の外周側に、該ステーター30と同心状に回転自在に設けられ、内周面の中央部に周方向に沿って、前記外側コイル束32と対向する複数の第二磁石41を等間隔で設け、前記内周面の一方端部に内歯車42を設けた外側ローター40と、前記主軸16の一方端部に固定された太陽歯車50と、前記太陽歯車50と前記外側ローター40の内歯車42との間に設けられ、該太陽歯車50と内歯車42に噛み合う遊星歯車60とで構成される。
【0009】
また、前記ステーター30の内周面に、前記内側コイル束31を収納する内側凹部33を複数形成すると共に、その外周面に、前記外側コイル束32を収納する外側凹部34を複数形成している。
【発明の効果】
【0010】
第1の発明に係る発電機15は、主軸16が外力によって回転すると、それに固定されている内側ローター20が同期して同一方向に回転する。一方、主軸16の回転力は太陽歯車50および遊星歯車60を介して内歯車42に伝達され、外側ローター40を反対方向に回転させる。従って、内側ローター20の第一磁石21によってステーター30の内側コイル束31に電気が発生すると共に、外側ローター40の第二磁石41によってステーター30の外側コイル束32にも電気が発生する。その結果、回転数を上げることなく発電能力を高めることができる。
【0011】
なお、内側コイル束31および外側コイル束32ともに回転しないステーター30に設けられているので回転しない。そのため、仮に、ステーター30(従って、内側コイル束31や外側コイル束32)が回転する場合には必要とされるスリップリングやブラシなどの出力用の部材を必要としない。従って、発電機15の構成を簡素化することができ、経済性に優れる。また、スリップリング等を使用しないことによって、出力取出しにおける損失も少なくすることができるので、高い出力効率を発揮することができる。
【0012】
第2の発明に係る発電機15は、請求項1に記載の発明と同様の効果を発揮する。また、ステーター30の内周面に内側コイル束31を収納する内側凹部33を形成すると共に、外周面に外側コイル束32を収納する外側凹部34を形成しているので、内側コイル束31および外側コイル束32をステーター30の所定箇所に確実かつ強固に固定することができる。これによって、発電機1の発電能力をより確実に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る発電機の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1のF−F線原理的断面図である。
【図3】図1のG−G線断面図である。
【図4】コイル束と磁石の関係を示す展開図である。
【図5】電気回路の一例図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る発電機15の実施形態を、図1乃至図6に示す。この発電機15は、自動車用の4極三相交流発電機15であり、主軸16、内側ローター20、ステーター30、外側ローター40、太陽歯車50および遊星歯車60を備える(図1参照)。
【0015】
主軸16は、外力(自動車エンジンの回転力)によって回転するもので、その一方側端部にプーリーPを固定している。エンジンの回転力が、ベルトを介してこのプーリーPに伝達され、主軸16が回転する。なお、主軸16の両側端部は、垂直方向に立設された一対の支持壁70によって回転自在に支持される。
【0016】
内側ローター20は非磁気性の筒状であり、主軸16の長さ方向のほぼ中間部分に第一固定キーK1によって固定されている。また、内側ローター20の外周面には、等角度間隔で母線方向に沿って複数(18本)の棒状の第一磁石(永久磁石)21が、半径方向外側にN極とS極が交互になるような状態で等間隔で設けられている。
【0017】
ステーター30は、内側ローター20の外周側に、当該内側ローター20と同心状に、かつ、回転しない状態で設けられている。本実施形態のステーター30は、その左右両端部が第一ベアリングH1を介して主軸16に支持されており、これにより、当該ステーター30は回転しない状態を維持する。
【0018】
ステーター30の中央部にはコイル取付部30aを形成し、そのコイル取付部30aの内周面には、周方向に沿って、第一磁石21と対向する状態で複数(12本)の内側コイル束31を固定している。また、コイル取付部30aの外周面には、周方向に沿って複数(12本)の外側コイル束32を固定している(図2参照)。
【0019】
コイル束31,32のコイルa,a,a,b,b,b,c,c,c,A,A,A,B,B,B,C,C,Cは、図4に示す如く、コイルa〜a,a〜a,a〜a間が順次導線5によって接続されると共にb〜b,b〜b,b〜b及びc〜c,c〜c,c〜c,A〜A,A〜A,A〜A,B〜B,B〜B,B〜B,C〜C,C〜C,C〜C間が導線5によって接続され、またコイルa,b,cの基端はスター接続の基端連結部6で接続され、コイルa,b,cの末端は出力連結導線7を配して出力回路側で接続されている。同様にA,B,Cはスター接続の基端連結部6で接続され、A,B,Cは出力連結導線7を配して出力回路側で接続されている。
【0020】
外側ローター40は非磁気性の筒状であり、ステーター30の外周側に、当該ステーター30と同心状に回転自在に設けられている。すなわち、外側ローター40は、その左右両端部が第二ベアリングH2を介して主軸16に回転自在に支持されている。
【0021】
ローター20,40が回転すると半径方向の磁力成分(フレミングの右手の親指)を有する第一電磁石21と第二電磁石41の磁力線Yの母線方向成分(フレミングの右手の人差指)は円周の切線方向X2,X3に移動し、コイル束31,32の電導線の母線方向成分(フレミングの右手の中指)方向Zの電気を発生する。
【0022】
外側ローター40の内周面の中央部には、周方向に沿って、外側コイル束32と対向する状態で複数(24本)の棒状の第二磁石41(永久磁石)が、N極とS極を交互に並べた状態で等間隔で設けられている。また、外側ローター40の内周面の一方端部には、その内周面の全周に沿って内歯車42が設けられている。なお、第二磁石41の形状および数は限定されない。
【0023】
太陽歯車50は、主軸16の一方端部に第二固定キーK2によって固定されており、主軸16と同期して同一方向に回転する。
【0024】
遊星歯車60は、太陽歯車50と外側ローター40の内歯車42との間に回転自在に設けられ、その太陽歯車50と内歯車42の双方に噛み合っている。また、この遊星歯車60は、回転軸61を備えており、この回転軸は支持壁70に第三ベアリングH3を介して回転自在に支持されている。
【0025】
なお、本実施形態におけるステーター30は、肉薄でリング状のケイ素鋼板を十数枚重ねて形成し、その内周面に、複数(12本(4組))の内側コイル束31を収納する内側凹部33を複数形成している。本実施形態の内側凹部33は、各組間に間隔を形成するために24個形成されている(図4、5、6参照)。
【0026】
また、ステーター30の外周面に、複数(12本(4組))の外側コイル束32を収納する外側凹部34を複数形成している。この外側凹部34は、同様の理由で24個形成されている。なお、内側凹部33および外側凹部34の数は限定されない。
【0027】
本実施形態に係る発電機15は、次のように作動する。まず、自動車のエンジンを駆動すると、その回転力がベルトおよびプーリーP介して主軸16に伝達され、これにより主軸16が回転する(図3参照)。この主軸16の回転によって、それに固定されている内側ローター20が同期して同一方向に回転する。これによって、内側ローター20の外周面に固定されている複数の第一磁石21が周方向X2に沿って回転移動する。このとき、ステーター30は回転しない状態で設けられているので、第一磁石21の回転移動によってステーター30の内周面に固定されている複数の内側コイル束31に電気が発生する。
【0028】
それと同時に、主軸16の回転によって太陽歯車50が当該主軸16と同期して同一方向に回転する。これに伴い、太陽歯車50に噛み合っている遊星歯車60が、太陽歯車50とは逆方向に回転し、この逆方向の回転が外側ローター40の内歯車42に伝達され、当該外歯車が同様に逆方向に回転する。これにより、外側ローター40の内周面に固定されている第二磁石41が周方向に回転移動するので、これに対向位置してステーター30の外周面に固定されている複数の外側コイル束32に電気が発生する。
【0029】
上記した作用により、内側コイル束31と外側コイル束32の双方に電気が発生する。従って、発電機15の発電能力を大幅に高めることができる。
【0030】
また、内側コイル束31および外側コイル束32ともに回転しないステーター30に設けられているので回転しない。そのため、仮に、ステーター30が回転する場合には必要とされるスリップリングやブラシなどの出力用の部材を必要としない。これにより、発電機15の構成を簡素化することができるので製造コストを削減することができ、経済性に優れる。また、スリップリング等を使用しないので、出力取り出しにおける損失も少なくすることができ、これによって発電機15の出力効率を高めることができる。
【符号の説明】
【0031】
5 コイル間の導線
6 コイル束の基端スター連結部
7 コイル端の出力連結導線
8 整流素子
9 +−出力端
15 発電機
16 主軸
20 内側ローター
21 第一磁石
30 ステーター
30a コイル取付部
31 内側コイル束
32 外側コイル束
33 内側凹部
34 外側凹部
40 外側ローター
41 第二磁石
42 内歯車
50 太陽歯車
60 遊星歯車
61 回転軸
70 支持壁
,b,c 内側コイル(i=1〜3)
,B,C 外側コイル(i=1〜3)
H1 第一ベアリング
H2 第二ベアリング
H3 第三ベアリング
K1 第一固定キー
K2 第二固定キー
N 磁石のプラス側
P プーリー
S 磁石のマイナス側
X1 主軸の回転方向
X2 内側ローターの回転方向
X3 外側ローターの回転方向
Y 磁力線の方向
Z 電流の流れる方向
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【国際調査報告】