(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2013099046
(43)【国際公開日】20130704
【発行日】20150430
(54)【発明の名称】表示制御装置及び表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0485 20130101AFI20150403BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20150403BHJP
【FI】
   !G06F3/048 656D
   !G06F3/048 658B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】43
【出願番号】2013551175
(21)【国際出願番号】JP2012003544
(22)【国際出願日】20120530
(31)【優先権主張番号】2011284214
(32)【優先日】20111226
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区城見2丁目1番61号
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】中岡 英明
【住所又は居所】日本国大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】堀部 達人
【住所又は居所】日本国大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA22
5E555BA02
5E555BA06
5E555BA19
5E555BB02
5E555BB06
5E555BB19
5E555BC08
5E555BC17
5E555CA18
5E555CA21
5E555CB57
5E555CC03
5E555DB16
5E555DC03
5E555DC19
5E555DC31
5E555DC82
5E555EA11
5E555FA05
5E555FA09
5E555FA11
(57)【要約】
表示制御装置(100)は、スクロール開始指示とスクロール停止指示とをユーザから受け付ける入力制御部(10)と、スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御部(20)と、スクロールを停止した時の表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、表示対象領域内の予め定められた位置に最も近いオブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御部(30)とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御装置であって、
前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付部と、
スクロール中に前記指示受付部で前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御部と、
前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御部とを備える
表示制御装置。
【請求項2】
フォーカス制御部は、前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点より前のいずれかのタイミングで前記表示画面の端部に前記フォーカスを表示し、スクロールが停止されたタイミングで前記オブジェクトに重畳するように、前記フォーカスを徐々に前記オブジェクトに近づける
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記スクロール制御部は、前記指示受付部で前記スクロール開始指示が受け付けられた場合に、スクロールを開始し、且つ所定の速度に達するまでスクロール速度を徐々に加速させる
請求項1又は2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記指示受付部は、ユーザが操作装置の方向キーを所定の時間押下し続けたことによって前記スクロール開始指示を受け付け、ユーザが前記方向キーの押下を解除したことによって前記スクロール停止指示を受け付け、
前記スクロール制御部は、前記方向キーが示す方向にスクロールさせる
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記指示受付部は、さらに、ユーザが前記方向キーを前記所定の時間未満だけ押下したことによって、前記フォーカスを移動させるフォーカス移動指示を受け付け、
前記フォーカス制御部は、前記指示受付部で前記フォーカス移動指示が受け付けられた場合に、前記フォーカスを、前記表示対象領域に含まれる複数のオブジェクトのうち、現在フォーカスが重畳されている第1のオブジェクトから、前記第1のオブジェクトと前記方向キーが示す方向に隣接する第2のオブジェクトに移動させる
請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記予め定められた位置とは、前記表示対象領域の中央である
請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項7】
それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御方法であって、
前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付ステップと、
スクロール中に前記指示受付ステップで前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御ステップと、
前記スクロール制御ステップでスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御ステップとを含む
表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを表示装置に表示させる表示制御装置及び表示制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、従来のスクロール制御の方法として、特許文献1には、ハイパーリンク等のオブジェクトを含む画像情報を表示画面にスクロール可能に表示する画像処理装置が開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されている画像処理装置は、画像情報をスクロール後の表示画面にフォーカスされたオブジェクトが表示されなくなった場合に、下方へフォーカスを移動するための方向キー信号をダミーで発生させ、画面中のオブジェクトにフォーカスを移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−021036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の特許文献1に記載の画像処理装置では、スクロールを高速に行なった場合にフォーカスを表すマークが画面上を頻繁に移動してしまい、画面上の情報を読み取りにくいという課題がある。また、スクロール後の表示画面においてフォーカス位置が認識しにくいという課題がある。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、スクロールを高速に行った場合においても画面上の情報が読み取りやすく、かつ、フォーカス位置を認識しやすいようにした表示制御装置及び表示制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る表示制御装置は、それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御装置であって、前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付部と、スクロール中に前記指示受付部で前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御部と、前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御部とを備える。
【0008】
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スクロール停止時のフォーカス位置をユーザに認識しやすくした表示制御装置及び表示制御方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の一形態に係る表示制御装置の機能ブロック図である。
【図2】図2は、本発明の一形態に係る表示制御部の機能ブロック図である。
【図3】図3は、表示制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は、フォーカス移動処理のフローチャートである。
【図5】図5は、フォーカス移動処理を実行した際の表示例を示す図である。
【図6】図6は、スクロール処理のフローチャートである。
【図7】図7は、スクロール処理を実行した際の表示例を示す図である。
【図8】図8は、スクロール速度の速度関数f(t)の一例を示す図である。
【図9】図9は、スクロール停止処理のフローチャートである。
【図10】図10は、スクロール停止処理を実行した際の表示例を示す図である。
【図11】図11は、スクロール速度の速度関数g(t)の一例を示す図である。
【図12A】図12Aは、フォーカスアニメーションを行わない場合の表示例である。
【図12B】図12Bは、フォーカスアニメーションの例を示す図である。
【図13】図13は、本実施の形態の適用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一態様に係る表示制御装置は、それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御装置であって、前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付部と、スクロール中に前記指示受付部で前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御部と、前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御部とを備える。
【0012】
上記構成によれば、ユーザから停止指示を受け付けた場合にスクロールを直ぐに停止させるのではなく、スクロールを所定の関数に従って減速した後に停止することになるので、画面上の情報が読み取りやすくなる。さらに、上記構成によれば、スクロール停止後のフォーカスは、毎回「表示対象領域内の予め定められた位置」の周辺に位置するオブジェクトに設定することになるので、スクロール停止後のフォーカス位置をユーザに認識させやすくなる。さらに、上記構成によれば、スクロールの減速中に、前記「スクロール停止後に『予め定められた位置』の周辺に位置するオブジェクト」にフォーカスを設定し、そのオブジェクトが画面上に出現した時点でフォーカスを描画することになるので、ユーザが画面上の情報を読み取り易くなり、かつ、フォーカスの位置を認識しやすくなる。
【0013】
また、フォーカス制御部は、前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点より前のいずれかのタイミングで前記表示画面の端部に前記フォーカスを表示し、スクロールが停止されたタイミングで前記オブジェクトに重畳するように、前記フォーカスを徐々に前記オブジェクトに近づけてもよい。
【0014】
このようなフォーカスを画面の端部から徐々に前記オブジェクトに近づけるアニメーション表示をスクロール減速中に行うことにより、スクロール開始前のフォーカスの位置からフォーカスが前記オブジェクトに移動しつつある事をユーザに認識させやすくなる、さらに、前記アニメーション表示によりスクロール停止後のフォーカス位置をユーザに認識させやすくなる。また、前記アニメーション表示では、頻繁にフォーカス対象のオブジェクトが変更されて描画されることが無いため、ユーザの画面上の情報の読み取りを妨げることは無い。また、前記アニメーション表示では、スクロール減速中にアニメーションが完了するため、前記フォーカスの移動および位置に関する情報をより早くユーザに認識させることができ、ユーザのストレスが少なく素早い操作をしやすくすることができる。
【0015】
また、前記スクロール制御部は、前記指示受付部で前記スクロール開始指示が受け付けられた場合に、スクロールを開始し、且つ所定の速度に達するまでスクロール速度を徐々に加速させてもよい。
【0016】
これにより、表示画面より遥かに大きいコンテンツを表示する場合であっても、素早く目的の場所に到達することができる。
【0017】
また、前記指示受付部は、ユーザが操作装置の方向キーを所定の時間押下し続けたことによって前記スクロール開始指示を受け付け、ユーザが前記方向キーの押下を解除したことによって前記スクロール停止指示を受け付け、前記スクロール制御部は、前記方向キーが示す方向にスクロールさせてもよい。
【0018】
このように、同じキーに複数の指示を割り当てることにより、簡単且つ直感的な操作で各処理を実現することができる。
【0019】
さらに、前記指示受付部は、ユーザが前記方向キーを前記所定の時間未満だけ押下したことによって、前記フォーカスを移動させるフォーカス移動指示を受け付け、前記フォーカス制御部は、前記指示受付部で前記フォーカス移動指示が受け付けられた場合に、前記フォーカスを、前記表示対象領域に含まれる複数のオブジェクトのうち、現在フォーカスが重畳されている第1のオブジェクトから、前記第1のオブジェクトと前記方向キーが示す方向に隣接する第2のオブジェクトに移動させてもよい。
【0020】
このように、フォーカス移動処理とスクロール処理とを別の処理としてユーザに使い分けさせることにより、多数のオブジェクトが含まれるコンテンツであっても、スムーズなスクロールを実現することができる。
【0021】
また、前記予め定められた位置とは、前記表示対象領域の中央であってもよい。
【0022】
本発明の一態様に係る表示制御方法は、それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御方法であって、前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付ステップと、スクロール中に前記指示受付ステップで前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御ステップと、前記スクロール制御ステップでスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御ステップとを含む。
【0023】
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0024】
以下、図面を参照して、本発明に係る表示制御装置及び表示制御方法を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
【0025】
(実施の形態)
図1及び図2を参照して、本発明の一形態に係る表示制御装置100の構成を説明する。図1は、本発明の一形態に係る表示制御装置100の機能ブロック図である。図2は、本発明の一形態に係る表示制御部113の機能ブロック図である。
【0026】
表示制御装置100は、図1に示されるように、ブラウザ110と、描画処理部120とで構成される。また、ブラウザ110は、ネットワーク制御部111と、パース処理部112と、表示制御部113と、JavaScript(登録商標)エンジン114と、DOM・レイアウト処理部115とを備える。
【0027】
ネットワーク制御部111は、コンテンツを、インターネット等の通信ネットワーク300等を通じてサーバから取得する。以下、ネットワーク制御部111で取得されるコンテンツとして、HTML(HyperText Markup Language)文書の例を説明するが、本発明のコンテンツはこれに限定されない。
【0028】
また、ネットワーク制御部111で取得されるHTML文書には、リンク、テキストボックス、及びボタン等の複数のオブジェクトが含まれる。各オブジェクトには、予め定められた処理が対応付けられている。例えば、リンクには、他のページに遷移する処理が対応付けられている。テキストボックスには、ユーザに文字列の入力を許可する処理が対応付けられている。ボタンには、処理の継続を許可(OKボタン)又は中止(キャンセルボタン)する処理が対応付けられている。
【0029】
パース処理部112は、ネットワーク制御部111で取得されたHTML文書を解読する処理を実行する。JavaScript(登録商標)エンジン114は、パース処理部112で解読されたHTML文書に含まれるJavaScript(登録商標)を実行する。
【0030】
表示制御部113は、ネットワーク制御部111で取得されたHTML文書を、描画処理部120を通じて表示装置400に表示させる。また、表示制御部113は、入力装置200に入力されたユーザの指示に基づいて、表示装置400の表示を制御する。表示制御部113の具体的な処理は、図2を用いて後述する。
【0031】
DOM・レイアウト処理部115は、パース処理部112で解読されたHTML文書のDOM(Document Object Model)ツリーを作成する。DOMツリーとは、HTML文書に含まれるオブジェクトを、木構造に整理したものである。また、DOM・レイアウト処理部115は、DOMツリーに含まれる各オブジェクトがHTML文書全体の中のどの位置に配置するかを算出し、表示画面にどのオブジェクトを描画する必要があるかを決定する。
【0032】
描画処理部120は、ブラウザ110からの指示に基づいて、表示装置400にHTML文書を表示させる。
【0033】
入力装置200は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置200には、例えば、テレビのリモコン、PC(Personal Computer)や携帯電話のキーボードが該当する。
【0034】
表示装置400は、ネットワーク制御部111で取得されたHTML文書を表示する装置である。表示装置400の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイ等を採用することができる。
【0035】
なお、ネットワーク制御部111で取得されるHTML文書は、表示装置400に一度に表示できるサイズより大きい。そのため、表示装置400には、HTML文書の一部の領域(以下「表示対象領域」と表記する)のみしか表示することができない。
【0036】
そこで、上記の表示制御部113は、ユーザの指示に基づいて、HTML文書のどの部分を表示装置400に表示するのかを制御する。そのために、表示制御部113は、図2に示されるように、入力制御部10と、スクロール制御部20と、フォーカス制御部30とを備える。
【0037】
入力制御部(指示受付部)10は、入力装置200に入力されるユーザの操作指示を受け付ける。操作指示の具体例は特に限定されないが、フォーカス移動指示、スクロール開始指示、及びスクロール停止指示等が該当する。
【0038】
なお、フォーカス移動指示とは、表示装置400に表示されているフォーカスを移動させることを要求する指示である。フォーカスとは、表示装置400に表示されているオブジェクトの1つに重畳され、当該オブジェクトが選択(決定キーを押下することにより、当該オブジェクトに対応付けられた処理が実行される状態)されていることを示すものである。
【0039】
また、スクロール開始指示とは、HTML文書上で表示対象領域をスライドさせる(以下「スクロール」と表記する)ことを要求する指示である。すなわち、スクロール開始指示が入力されると、表示装置400の表示内容が連続的に変化する。さらに、スクロール停止指示とは、スクロール開始指示によって開始されたスクロール処理の停止を要求する指示である。すなわち、スクロール停止指示は、スクロール処理中にのみ受け付けられる。
【0040】
なお、ユーザは、入力装置200の同一のキーを用いて、フォーカス移動指示、スクロール開始指示、及びスクロール停止指示を入力することができる。例えば、入力制御部10は、ユーザが方向キーを所定の時間未満だけ押下した(以下「短押し」と表記する)ことによってフォーカス移動指示を受け付け、ユーザが入力装置200の方向キーを所定の時間押下し続けた(以下「長押し」と表記する)ことによってスクロール開始指示を受け付け、ユーザが方向キーの押下を解除したことによってスクロール停止指示を受け付ければよい。
【0041】
入力装置200は、例えば、キーの押下状態が変化したタイミングで、入力制御部10に信号を送信する。すなわち、入力装置200は、キーが押下されたタイミングで押下されたことを示す信号(以下「押下信号」と表記する)を入力制御部10に送信し、キーの押下が解除されたタイミングで押下が解除されたことを示す信号(以下「解除信号」と表記する)を入力制御部10に送信する。
【0042】
そして、入力制御部10は、押下信号を受信してから解除信号を受信するまでの時間(以下「押下時間」と表記する)を計測する。そして、押下時間が閾値(例えば、0.5秒)未満であれば、入力制御部10は、ユーザの操作を「短押し」と判断する。一方、押下時間が閾値以上であれば、入力制御部10は、ユーザの操作を「長押し」と判断する。但し、上記の判断手法は一例であり、これには限定されない。
【0043】
スクロール制御部20は、ユーザから入力されたスクロール開始指示及びスクロール停止指示に応じて、HTML文書上の表示装置400に表示するべき表示対象領域を連続的に変化(スクロール)させるために、スクロール加減速制御部21と、停止位置計算処理部22とを備える。
【0044】
スクロール加減速制御部21は、入力制御部10でスクロール開始指示が受け付けられた場合に、押下された方向キーが示す方向にスクロールを開始し、且つスクロール速度を徐々に加速させる。スクロール速度の加速は、所定の速度に達するか、スクロール停止指示が入力されるまで継続される。そして、スクロール加減速制御部21は、入力制御部10でスクロール停止指示が受け付けられた場合に、スクロール速度を徐々に減速させると共に、現在の表示対象領域の位置、及び現在のスクロール速度を停止位置計算処理部22に通知する。
【0045】
停止位置計算処理部22は、スクロール加減速制御部21から取得した現在の表示対象領域の位置、及び現在のスクロール速度に基づいて、スクロール停止時の表示対象領域の位置を計算する。そして、停止位置計算処理部22は、算出した位置をフォーカス位置制御部31に通知する。
【0046】
フォーカス制御部30は、表示装置400に表示されるフォーカスの位置を制御するために、フォーカス位置制御部31と、アニメーション制御部32とを備える。フォーカスとは、表示装置400に現在表示されているHTML文書(すなわち、表示対象領域)に含まれるオブジェクトのいずれかに重畳することによって、当該オブジェクトが選択状態であることを示すものである。
【0047】
フォーカス位置制御部31は、入力制御部10でフォーカス移動指示が受け付けられた場合に、表示対象領域に含まれる複数のオブジェクトのうち、現在フォーカスが重畳されている第1のオブジェクトから第2のオブジェクトに移動させる。なお、第2のオブジェクトは、第1のオブジェクトに対してユーザが押下した方向キーが示す方向に隣接するオブジェクトである。
【0048】
また、フォーカス位置制御部31は、スクロール制御部20でスクロールが停止されたタイミングで、停止位置計算処理部22から通知された表示対象領域内の予め定められた位置に最も近いオブジェクト(以下「対象オブジェクト」と表記する)にフォーカスを重畳させる。なお、予め定められた位置とは、典型的には、表示対象領域の中央であるが、これに限定されず、表示対象領域の上端、下端等であってもよい。
【0049】
アニメーション制御部32は、スクロール停止処理中にフォーカスのアニメーションを表示画面に表示させる。但し、ここで表示されるフォーカスは、実際のフォーカスのように重畳したオブジェクトを選択状態にする機能は有しておらず、フォーカスの形状を模した擬似フォーカスである。アニメーション制御部32は、DOM・レイアウト処理部115が行う描画の上に、擬似フォーカスを重畳して描画する。
【0050】
具体的には、アニメーション制御部32は、入力制御部10でスクロール停止指示が受け付けられたタイミングで表示画面の端部に擬似フォーカスを表示する。そして、アニメーション制御部32は、スクロールが停止されたタイミングで対象オブジェクトに重畳するように、擬似フォーカスを徐々に対象オブジェクトに近づける。
【0051】
次に、図3を参照して、表示制御装置100の動作を説明する。図3は、表示制御装置100の動作を示すフローチャートである。
【0052】
まず、入力制御部10は、ユーザからの操作指示を、入力装置200を通じて取得する(S11)。そして、入力制御部10は、取得した操作指示の内容を判断する(S12)。以下、フォーカス移動指示、スクロール開始指示、及びスクロール停止指示が入力された場合を説明する。
【0053】
ステップS11でフォーカス移動指示が入力された場合(例えば、入力装置200の方向キーが“短押し”された場合)、フォーカス移動処理が実行される(S13)。図4及び図5を参照して、フォーカス移動処理を詳しく説明する。図4は、フォーカス移動処理のフローチャートである。図5は、フォーカス移動処理を実行した際の表示例を示す図である。
【0054】
図5に示されるコンテンツ500は、表示画面410より大きい。そこで、コンテンツ500のうち、表示画面410に表示される表示対象領域520を破線枠で示す。また、コンテンツ500は、複数のオブジェクト501〜517を含む。オブジェクト501、503、505、506、508、509、510、513、514は、リンクである。オブジェクト502、507、511は、テキストボックスである。オブジェクト504、512、515、516は、ボタンである。図7及び図10に示されるコンテンツ500も同様である。
【0055】
また、図5、図7、図10の各表示画面410には、フォーカス530を太枠として図示している。しかしながら、フォーカス530の例はこれに限定されず、ハイライト、太字化、文字色の変更等によってフォーカス530を表示してもよい。
【0056】
まず、フォーカス位置制御部31は、表示対象領域に含まれるオブジェクトの情報を取得する(S21)。例えば図5の左上の表示画面410のように、コンテンツ500の最上部の領域が表示対象領域520となっている場合、フォーカス位置制御部31は、オブジェクト501、502、503の位置と、フォーカス530がオブジェクト501に重畳されていることとを取得する。
【0057】
フォーカス位置制御部31は、次にフォーカスを重畳させるオブジェクトを決定する(S22)。例えば、図3のステップS11で下方向キーが短押しされた場合、フォーカス位置制御部31は、現在フォーカス530が重畳しているオブジェクト501(第1のオブジェクト)の下方向に隣接するオブジェクト502を、次にフォーカス530を重畳させるオブジェクト(第2のオブジェクト)と決定する。
【0058】
そして、フォーカス位置制御部31は、決定したオブジェクト502の特定情報をDOM・レイアウト処理部115に通知する(S23)ことによって、図5の左下の表示画面410のように、フォーカス530がオブジェクト502に重畳される。
【0059】
また、図3のステップS11でスクロール開始指示が入力された場合(例えば、入力装置200の方向キーが“長押し”された場合)、スクロール処理が実行される(S14)。図6〜図8を参照して、スクロール処理を詳しく説明する。図6は、スクロール処理のフローチャートである。図7は、スクロール処理を実行した際の表示例を示す図である。図8は、スクロール速度の速度関数f(t)の一例を示す図である。
【0060】
以下、図7の左上の表示画面410のように、オブジェクト502にフォーカス530が重畳している状態で、入力装置200の下方向キーが長押し(スクロール開始指示が入力)された場合を説明する。
【0061】
まず、スクロール加減速制御部21は、図8に示される速度関数f(t)からスクロール速度を取得する(S32)。この速度関数f(t)は、時間の経過と共に段階的に増速することを示す階段関数である。そして、スクロール加減速制御部21は、スクロール開始指示を受け付けた瞬間(すなわち、時刻0)に、速度関数f(t)から速度Vを取得する。
【0062】
次に、スクロール加減速制御部21は、次に表示すべき表示対象領域を特定する(S33)。すなわち、図7に示される表示対象領域520の位置yから、予め設定した時間に速度Vを乗じた距離だけ下方向に移動した位置(図示省略)が、次に表示すべき表示対象領域となる。
【0063】
そして、スクロール加減速制御部21は、特定した表示対象領域を、DOM・レイアウト処理部115に通知する(S34)。そして、上記のステップS32〜ステップS34を、スクロール開始指示を受け付けてからスクロール停止指示を受け付けるまでの間、所定の間隔(例えば、0.2秒間隔)で繰り返し実行する(S31、S35)。これにより、表示対象領域520が位置(上辺の位置)yから位置yまで徐々に加速しながら移動し、図7の左下の表示画面410のようになる。
【0064】
さらに、図3のステップS11でスクロール停止指示が入力された場合(例えば、入力装置200の方向キーの“長押し状態が解除”された場合)、スクロール停止処理が実行される(S15)。図9〜図12Bを参照して、スクロール停止処理を詳しく説明する。図9は、スクロール停止処理のフローチャートである。図10は、スクロール停止処理を実行した際の表示例を示す図である。図11は、スクロール速度の速度関数g(t)の一例を示す図である。図12Aは、スクロール停止処理を実行した際のフォーカスアニメーションを行わない場合の表示例を示す図である。図12Bは、スクロール停止処理を実行した際のフォーカスアニメーションの例を示す図である。
【0065】
以下、図10の左上の表示画面410のように、表示対象領域520の位置y、スクロール速度Vの状態で、入力装置200の下方向キーの長押しが解除(スクロール停止指示が入力)された場合を説明する。
【0066】
まず、停止位置計算処理部22は、スクロール停止時の表示対象領域520の位置を特定する(S41)。具体的には、停止位置計算処理部22は、スクロール加減速制御部21から取得した表示対象領域520の現在位置yと、図11に示される速度関数g(t)と、現在のスクロール速度をVとしたとき、g(T)=Vとなる時刻T、及び速度が0、すなわちg(T)=0となる時刻Tに基づいて、スクロールを徐々に減速させた場合の停止位置yを以下の式1によって計算する。
【0067】
【数1】
【0068】
そして、停止位置計算処理部22は、算出した停止位置yをフォーカス位置制御部31に通知する。例えば図11において、V=1000、V=2000、V=3000、V=4000、V=5000(ピクセル/秒)とし、現在位置y=4000、現在のスクロール速度をVとすると、g(T)=Vとなる時刻Tは0.4(秒)、g(T)=0となる時刻Tは1.0(秒)である。そこで、下記式2を用いてスクロール停止位置yを計算すると、y=4000+0.2V+0.2V+0.2V=5200(ピクセル)となる。
【0069】
【数2】
【0070】
次に、フォーカス位置制御部31は、停止位置計算処理部22から取得した停止位置yの表示対象領域520に含まれるオブジェクト514、515、516のうち、スクロール停止時にフォーカス530を重畳させる対象オブジェクトを特定する。フォーカス位置制御部31は、例えば、表示対象領域520の中央に最も近いオブジェクト515を対象オブジェクトとして特定してもよい。
【0071】
次に、フォーカス位置制御部31は、特定したオブジェクトにフォーカスを設定するようにDOM・レイアウト処理部115に対して指示する。但し、図12Aの上段の表示画面410のように、この時点でオブジェクト515が表示対象領域520に含まれていない場合、DOM・レイアウト処理部115は、「オブジェクト515にフォーカス530が設定された」ことを示す制御情報を保持するだけで、実際には表示画面410にフォーカス530を表示させない。
【0072】
次に、図12Aの中段の表示画面410のように、スクロール停止時に画面中央に最も近くなる予定のオブジェクト515が表示画面410の下端に現れた時に、そのオブジェクト515上にフォーカス530が重畳して描画されることになる。そして、図12Aの下段の表示画面410のように、フォーカス530が重畳されたオブジェクト515が表示画面410の中央に到達したタイミングで、スクロールが停止される。なお、図12Aの例の場合には、図9のステップS47及びステップS49は省略することができる。
【0073】
一方、図12Bに示すように、フォーカスの移動をアニメーションで行う場合は、アニメーションが終了するまでは特定したオブジェクト上のフォーカスの描画を非表示にしても良い。フォーカスアニメーションについては、後述する。
【0074】
次に、スクロール加減速制御部21は、図11に示される速度関数g(t)からスクロール速度を取得する(S44)。この速度関数g(t)は、時間の経過と共に段階的に減速することを示す階段関数である。そして、スクロール加減速制御部21は、スクロール停止指示を受け付けた瞬間の速度を取得する。
【0075】
なお、スクロール加速途中にスクロール停止指示を受け付けた場合、その瞬間のスクロール速度は、速度関数f(t)の最大値では無い場合もあり得る。ここでは、例としてスクロール最大速度(この例ではV)より遅い速度(この例ではV)でスクロール停止指示を受けた場合とする。
【0076】
次に、スクロール加減速制御部21は、次に表示すべき表示対象領域を特定する(S45)。すなわち、図10に示される表示対象領域520の位置yから、予め設定した時間に速度Vを乗じた距離だけ下方向に移動した位置が、次に表示すべき表示対象領域となる。
【0077】
次に、スクロール加減速制御部21は、特定した表示対象領域を、DOM・レイアウト処理部115に通知する(S46)。また、詳細は後述するが、アニメーション制御部32は、次のフォーカス位置を描画処理部120に通知する(S47)。
【0078】
そして、上記のステップS44〜ステップS47を、スクロール停止指示を受け付けてからスクロールが停止するまでの間、予め設定した時間(例えば、0.2秒間隔)毎に繰り返し実行する(S43、S48)。これにより、表示対象領域520が位置yから位置yまで徐々に減速しながら移動する。なお、ステップS44〜ステップS47のループ中に現在の時刻でのg(t)値を同時に計算しても良い。例えばg(t)が図11に示す階段関数の場合、タイマーを用いて0.2秒間隔でループし、1回ループする毎に速度を表すメモリまたは変数が0になるまで一定値を減算してゆくことにより実現できる。このようにf(t)およびg(t)はスクロール加減速制御部21のソフトウエアまたは回路のステップによってその値を算出しても良い。
【0079】
最後に、フォーカス位置制御部31は、図10の左下の表示画面410のように、スクロールが停止したタイミングで、ステップS42で特定されたオブジェクト515にフォーカス530を設定(重畳)させる(S49)。
【0080】
また、図9のステップS47を繰り返し実行することにより、擬似フォーカスが図12Bに示されるように表示される。具体的には、アニメーション制御部32は、スクロール停止指示を受け付けたタイミングで、表示画面410の上端に擬似フォーカス540を表示させる。
【0081】
そして、アニメーション制御部32は、擬似フォーカス540がオブジェクト515にスクロールが停止したタイミングで重畳できるように、擬似フォーカス540の位置を徐々にオブジェクト515に近づける(すなわち、徐々に中央に移動させる)。
【0082】
また、アニメーション制御部32は、擬似アニメーションの形状(大きさ、形)をオブジェクト515の形状に徐々に近づける。例えば、図12Bの上段の表示画面410に表示されている擬似フォーカス540は、スクロール開始時に重畳していたオブジェクト502の形状に対応する。そして、中央に近づくほど擬似フォーカス540が小さくなって、オブジェクト515に重畳するタイミングで、オブジェクト515と同一形状となる。
【0083】
なお、擬似フォーカス540が最初に表示される場所は、表示画面410の上端に限定されない。例えば、表示画面410の下端、又は表示画面410の左右いずれかの端に表示されてもよい。また、スクロールの方向に応じて、擬似フォーカス540が最初に表示される場所を変更してもよい。例えば、下方向にスクロールしている(下方向キーが押下された)場合には、擬似フォーカス540を表示画面410の上端に表示し、上方向にスクロールしている(上方向キーが押下された)場合には、擬似フォーカス540を表示画面410の下端に表示してもよい。
【0084】
上記の各処理によれば、例えば、下記のような効果が期待できる。
【0085】
まず、従来の表示制御装置として、方向キーを押下するとフォーカスがその方向に移動し、フォーカスが画面端に到達して初めてスクロールするものが知られている。このような表示制御装置では、特にコンテンツに含まれるオブジェクトの数が多い場合に、スムーズなスクロールを実現できない。
【0086】
これに対して、本実施の形態に係る表示制御処理によれば、表示対象領域内でフォーカスを移動させる処理(フォーカス移動処理)と、表示対象領域をスライドさせる処理(スクロール処理)とを使い分けることができる。これにより、多数のオブジェクトが含まれるコンテンツであっても、スムーズなスクロールを実現することができる。また、スクロール処理においては、時間の経過と共にスクロール速度を上昇させるので、サイズの大きいコンテンツであっても目的の場所に素早く辿り着くことができる。
【0087】
また、本実施の形態に係る表示制御処理によれば、スクロール減速開始直後にスクロール停止時の所定の位置(典型的には、中央)に最も近いオブジェクトにフォーカスを設定するため、高速スクロール後であってもフォーカスの位置を容易に見つけることができる。また、スクロール減速中にフォーカスアニメーションを実行することにより、ユーザは、さらにフォーカスの位置を認識しやすくなる。
【0088】
さらに、本実施の形態に係る表示制御処理では、フォーカス移動指示、スクロール開始指示、及びスクロール停止指示を、同一のキーを用いて行うことができる。そのため、例えば、各指示が別のキーに割り当てられている場合等と比較して、簡単且つ直感的な操作で各処理を実現することができる。但し、上記の各指示が同一のキーに割り当てられていることは必須ではなく、それぞれが別のキーに対応付けられていてもよい。
【0089】
なお、本実施の形態では、下方向キーを用いてフォーカスの移動及びスクロールの開始/終了を行う例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上方向キー、右方向キー、及び左方向キーを用いて、各キーが示す方向にフォーカスを移動又はスクロールを行う場合にも適用できる。また、上方向キー、下方向キー、右方向キー、及び左方向キーを任意に組み合わせる(同時に押下する)ことによって、斜め方向にフォーカスを移動又はスクロールを行う場合にも適用できる。
【0090】
さらに、方向キーに代えて、アナログスティックやレバー等の入力装置を用いてもよい。すなわち、表示制御装置は、フォーカスを移動したい方向にアナログスティックを所定の時間未満だけ傾けることによってフォーカス移動指示を受け付け、スクロールしたい方向にアナログスティックを所定の時間以上傾けることによってスクロール開始指示を受け付け、スクロール中にアナログスティックの傾きを解除(ニュートラル位置に戻す)することによってスクロール停止指示を受け付けてもよい。レバーを用いる場合も同様である。
【0091】
また、スクロール開始指示および停止指示はタッチスクリーンやタッチパッドのドラッグ操作またはフリック操作等で行なっても良い。例えば、ドラッグ操作開始またはフリック操作開始をスクロール開始指示とし、ドラッグ操作終了またはフリック操作終了をスクロール停止指示とすることができる。
【0092】
図13は、本実施の形態の適用例を示す図である。本実施の形態に係る表示制御装置(図13では図示省略)100は、例えば、表示画面610を備えるテレビ600に搭載することができる。そして、この表示制御装置100は、リモコン620からの各種指示を受け付けて、表示画面610の表示内容を制御することができる。
【0093】
なお、図13の例では、表示制御装置と表示装置とが一体であり、入力装置のみを別体とした例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ノートパソコンや携帯電話やタブレット端末に代表される携帯端末のように、表示制御装置、表示装置、及び入力装置の全てが一体となっていてもよい。又は、デスクトップPCのように、表示制御装置、表示装置、及び入力装置の全てが別体となっていてもよい。
【0094】
(その他の実施の形態)
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
【0095】
上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。RAMまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0096】
上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成要素を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0097】
上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有してもよい。
【0098】
本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであってもよいし、コンピュータプログラムからなるデジタル信号であってもよい。
【0099】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の表示制御装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
【0100】
すなわち、このコンピュータプログラムは、コンピュータに、それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御方法であって、前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付ステップと、スクロール中に前記指示受付ステップで前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御ステップと、前記スクロール制御ステップでスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御ステップとを含む表示制御方法を実行させる。
【0101】
また、本発明は、コンピュータプログラムまたはデジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc(登録商標))、半導体メモリなどに記録してもよい。また、これらの記録媒体に記録されているデジタル信号であるとしてもよい。
【0102】
また、本発明は、コンピュータプログラムまたはデジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送してもよい。
【0103】
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、マイクロプロセッサは、コンピュータプログラムにしたがって動作してもよい。
【0104】
また、プログラムまたはデジタル信号を記録媒体に記録して移送することにより、またはプログラムまたはデジタル信号をネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施してもよい。
【0105】
上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせてもよい。
【0106】
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る表示制御装置及び表示制御方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、コンテンツを表示画面に表示させる表示制御装置に有利に利用される。
【符号の説明】
【0108】
10 入力制御部
20 スクロール制御部
21 スクロール加減速制御部
22 停止位置計算処理部
30 フォーカス制御部
31 フォーカス位置制御部
32 アニメーション制御部
100 表示制御装置
110 ブラウザ
120 描画処理部
111 ネットワーク制御部
112 パース処理部
113 表示制御部
114 JavaScript(登録商標)エンジン
115 DOM・レイアウト処理部
200 入力装置
300 通信ネットワーク
400 表示装置
410 表示画面
500 コンテンツ
501,502,503,504,505,506,507,508,509,510,511,512,513,514,515,516,517 オブジェクト
520 表示対象領域
530 フォーカス
540 擬似フォーカス
600 テレビ
610 表示画面
620 リモコン
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】

【手続補正書】
【提出日】20140310
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを表示装置に表示させる表示制御装置及び表示制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、従来のスクロール制御の方法として、特許文献1には、ハイパーリンク等のオブジェクトを含む画像情報を表示画面にスクロール可能に表示する画像処理装置が開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されている画像処理装置は、画像情報をスクロール後の表示画面にフォーカスされたオブジェクトが表示されなくなった場合に、下方へフォーカスを移動するための方向キー信号をダミーで発生させ、画面中のオブジェクトにフォーカスを移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−021036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の特許文献1に記載の画像処理装置では、スクロールを高速に行なった場合にフォーカスを表すマークが画面上を頻繁に移動してしまい、画面上の情報を読み取りにくいという課題がある。また、スクロール後の表示画面においてフォーカス位置が認識しにくいという課題がある。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、スクロールを高速に行った場合においても画面上の情報が読み取りやすく、かつ、フォーカス位置を認識しやすいようにした表示制御装置及び表示制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る表示制御装置は、それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御装置であって、前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付部と、スクロール中に前記指示受付部で前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御部と、前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御部とを備える。
【0008】
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スクロール停止時のフォーカス位置をユーザに認識しやすくした表示制御装置及び表示制御方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の一形態に係る表示制御装置の機能ブロック図である。
【図2】図2は、本発明の一形態に係る表示制御部の機能ブロック図である。
【図3】図3は、表示制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は、フォーカス移動処理のフローチャートである。
【図5】図5は、フォーカス移動処理を実行した際の表示例を示す図である。
【図6】図6は、スクロール処理のフローチャートである。
【図7】図7は、スクロール処理を実行した際の表示例を示す図である。
【図8】図8は、スクロール速度の速度関数f(t)の一例を示す図である。
【図9】図9は、スクロール停止処理のフローチャートである。
【図10】図10は、スクロール停止処理を実行した際の表示例を示す図である。
【図11】図11は、スクロール速度の速度関数g(t)の一例を示す図である。
【図12A】図12Aは、フォーカスアニメーションを行わない場合の表示例である。
【図12B】図12Bは、フォーカスアニメーションの例を示す図である。
【図13】図13は、本実施の形態の適用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一態様に係る表示制御装置は、それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御装置であって、前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付部と、スクロール中に前記指示受付部で前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御部と、前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御部とを備える。
【0012】
上記構成によれば、ユーザから停止指示を受け付けた場合にスクロールを直ぐに停止させるのではなく、スクロールを所定の関数に従って減速した後に停止することになるので、画面上の情報が読み取りやすくなる。さらに、上記構成によれば、スクロール停止後のフォーカスは、毎回「表示対象領域内の予め定められた位置」の周辺に位置するオブジェクトに設定することになるので、スクロール停止後のフォーカス位置をユーザに認識させやすくなる。さらに、上記構成によれば、スクロールの減速中に、前記「スクロール停止後に『予め定められた位置』の周辺に位置するオブジェクト」にフォーカスを設定し、そのオブジェクトが画面上に出現した時点でフォーカスを描画することになるので、ユーザが画面上の情報を読み取り易くなり、かつ、フォーカスの位置を認識しやすくなる。
【0013】
また、フォーカス制御部は、前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点より前のいずれかのタイミングで前記表示画面の端部に前記フォーカスを表示し、スクロールが停止されたタイミングで前記オブジェクトに重畳するように、前記フォーカスを徐々に前記オブジェクトに近づけてもよい。
【0014】
このようなフォーカスを画面の端部から徐々に前記オブジェクトに近づけるアニメーション表示をスクロール減速中に行うことにより、スクロール開始前のフォーカスの位置からフォーカスが前記オブジェクトに移動しつつある事をユーザに認識させやすくなる、さらに、前記アニメーション表示によりスクロール停止後のフォーカス位置をユーザに認識させやすくなる。また、前記アニメーション表示では、頻繁にフォーカス対象のオブジェクトが変更されて描画されることが無いため、ユーザの画面上の情報の読み取りを妨げることは無い。また、前記アニメーション表示では、スクロール減速中にアニメーションが完了するため、前記フォーカスの移動および位置に関する情報をより早くユーザに認識させることができ、ユーザのストレスが少なく素早い操作をしやすくすることができる。
【0015】
また、前記スクロール制御部は、前記指示受付部で前記スクロール開始指示が受け付けられた場合に、スクロールを開始し、且つ所定の速度に達するまでスクロール速度を徐々に加速させてもよい。
【0016】
これにより、表示画面より遥かに大きいコンテンツを表示する場合であっても、素早く目的の場所に到達することができる。
【0017】
また、前記指示受付部は、ユーザが操作装置の方向キーを所定の時間押下し続けたことによって前記スクロール開始指示を受け付け、ユーザが前記方向キーの押下を解除したことによって前記スクロール停止指示を受け付け、前記スクロール制御部は、前記方向キーが示す方向にスクロールさせてもよい。
【0018】
このように、同じキーに複数の指示を割り当てることにより、簡単且つ直感的な操作で各処理を実現することができる。
【0019】
さらに、前記指示受付部は、ユーザが前記方向キーを前記所定の時間未満だけ押下したことによって、前記フォーカスを移動させるフォーカス移動指示を受け付け、前記フォーカス制御部は、前記指示受付部で前記フォーカス移動指示が受け付けられた場合に、前記フォーカスを、前記表示対象領域に含まれる複数のオブジェクトのうち、現在フォーカスが重畳されている第1のオブジェクトから、前記第1のオブジェクトと前記方向キーが示す方向に隣接する第2のオブジェクトに移動させてもよい。
【0020】
このように、フォーカス移動処理とスクロール処理とを別の処理としてユーザに使い分けさせることにより、多数のオブジェクトが含まれるコンテンツであっても、スムーズなスクロールを実現することができる。
【0021】
また、前記予め定められた位置とは、前記表示対象領域の中央であってもよい。
【0022】
本発明の一態様に係る表示制御方法は、それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御方法であって、前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付ステップと、スクロール中に前記指示受付ステップで前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御ステップと、前記スクロール制御ステップでスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御ステップとを含む。
【0023】
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0024】
以下、図面を参照して、本発明に係る表示制御装置及び表示制御方法を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
【0025】
(実施の形態)
図1及び図2を参照して、本発明の一形態に係る表示制御装置100の構成を説明する。図1は、本発明の一形態に係る表示制御装置100の機能ブロック図である。図2は、本発明の一形態に係る表示制御部113の機能ブロック図である。
【0026】
表示制御装置100は、図1に示されるように、ブラウザ110と、描画処理部120とで構成される。また、ブラウザ110は、ネットワーク制御部111と、パース処理部112と、表示制御部113と、JavaScript(登録商標)エンジン114と、DOM・レイアウト処理部115とを備える。
【0027】
ネットワーク制御部111は、コンテンツを、インターネット等の通信ネットワーク300等を通じてサーバから取得する。以下、ネットワーク制御部111で取得されるコンテンツとして、HTML(HyperText Markup Language)文書の例を説明するが、本発明のコンテンツはこれに限定されない。
【0028】
また、ネットワーク制御部111で取得されるHTML文書には、リンク、テキストボックス、及びボタン等の複数のオブジェクトが含まれる。各オブジェクトには、予め定められた処理が対応付けられている。例えば、リンクには、他のページに遷移する処理が対応付けられている。テキストボックスには、ユーザに文字列の入力を許可する処理が対応付けられている。ボタンには、処理の継続を許可(OKボタン)又は中止(キャンセルボタン)する処理が対応付けられている。
【0029】
パース処理部112は、ネットワーク制御部111で取得されたHTML文書を解読する処理を実行する。JavaScript(登録商標)エンジン114は、パース処理部112で解読されたHTML文書に含まれるJavaScript(登録商標)を実行する。
【0030】
表示制御部113は、ネットワーク制御部111で取得されたHTML文書を、描画処理部120を通じて表示装置400に表示させる。また、表示制御部113は、入力装置200に入力されたユーザの指示に基づいて、表示装置400の表示を制御する。表示制御部113の具体的な処理は、図2を用いて後述する。
【0031】
DOM・レイアウト処理部115は、パース処理部112で解読されたHTML文書のDOM(Document Object Model)ツリーを作成する。DOMツリーとは、HTML文書に含まれるオブジェクトを、木構造に整理したものである。また、DOM・レイアウト処理部115は、DOMツリーに含まれる各オブジェクトがHTML文書全体の中のどの位置に配置するかを算出し、表示画面にどのオブジェクトを描画する必要があるかを決定する。
【0032】
描画処理部120は、ブラウザ110からの指示に基づいて、表示装置400にHTML文書を表示させる。
【0033】
入力装置200は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置200には、例えば、テレビのリモコン、PC(Personal Computer)や携帯電話のキーボードが該当する。
【0034】
表示装置400は、ネットワーク制御部111で取得されたHTML文書を表示する装置である。表示装置400の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイ等を採用することができる。
【0035】
なお、ネットワーク制御部111で取得されるHTML文書は、表示装置400に一度に表示できるサイズより大きい。そのため、表示装置400には、HTML文書の一部の領域(以下「表示対象領域」と表記する)のみしか表示することができない。
【0036】
そこで、上記の表示制御部113は、ユーザの指示に基づいて、HTML文書のどの部分を表示装置400に表示するのかを制御する。そのために、表示制御部113は、図2に示されるように、入力制御部10と、スクロール制御部20と、フォーカス制御部30とを備える。
【0037】
入力制御部(指示受付部)10は、入力装置200に入力されるユーザの操作指示を受け付ける。操作指示の具体例は特に限定されないが、フォーカス移動指示、スクロール開始指示、及びスクロール停止指示等が該当する。
【0038】
なお、フォーカス移動指示とは、表示装置400に表示されているフォーカスを移動させることを要求する指示である。フォーカスとは、表示装置400に表示されているオブジェクトの1つに重畳され、当該オブジェクトが選択(決定キーを押下することにより、当該オブジェクトに対応付けられた処理が実行される状態)されていることを示すものである。
【0039】
また、スクロール開始指示とは、HTML文書上で表示対象領域をスライドさせる(以下「スクロール」と表記する)ことを要求する指示である。すなわち、スクロール開始指示が入力されると、表示装置400の表示内容が連続的に変化する。さらに、スクロール停止指示とは、スクロール開始指示によって開始されたスクロール処理の停止を要求する指示である。すなわち、スクロール停止指示は、スクロール処理中にのみ受け付けられる。
【0040】
なお、ユーザは、入力装置200の同一のキーを用いて、フォーカス移動指示、スクロール開始指示、及びスクロール停止指示を入力することができる。例えば、入力制御部10は、ユーザが方向キーを所定の時間未満だけ押下した(以下「短押し」と表記する)ことによってフォーカス移動指示を受け付け、ユーザが入力装置200の方向キーを所定の時間押下し続けた(以下「長押し」と表記する)ことによってスクロール開始指示を受け付け、ユーザが方向キーの押下を解除したことによってスクロール停止指示を受け付ければよい。
【0041】
入力装置200は、例えば、キーの押下状態が変化したタイミングで、入力制御部10に信号を送信する。すなわち、入力装置200は、キーが押下されたタイミングで押下されたことを示す信号(以下「押下信号」と表記する)を入力制御部10に送信し、キーの押下が解除されたタイミングで押下が解除されたことを示す信号(以下「解除信号」と表記する)を入力制御部10に送信する。
【0042】
そして、入力制御部10は、押下信号を受信してから解除信号を受信するまでの時間(以下「押下時間」と表記する)を計測する。そして、押下時間が閾値(例えば、0.5秒)未満であれば、入力制御部10は、ユーザの操作を「短押し」と判断する。一方、押下時間が閾値以上であれば、入力制御部10は、ユーザの操作を「長押し」と判断する。但し、上記の判断手法は一例であり、これには限定されない。
【0043】
スクロール制御部20は、ユーザから入力されたスクロール開始指示及びスクロール停止指示に応じて、HTML文書上の表示装置400に表示するべき表示対象領域を連続的に変化(スクロール)させるために、スクロール加減速制御部21と、停止位置計算処理部22とを備える。
【0044】
スクロール加減速制御部21は、入力制御部10でスクロール開始指示が受け付けられた場合に、押下された方向キーが示す方向にスクロールを開始し、且つスクロール速度を徐々に加速させる。スクロール速度の加速は、所定の速度に達するか、スクロール停止指示が入力されるまで継続される。そして、スクロール加減速制御部21は、入力制御部10でスクロール停止指示が受け付けられた場合に、スクロール速度を徐々に減速させると共に、現在の表示対象領域の位置、及び現在のスクロール速度を停止位置計算処理部22に通知する。
【0045】
停止位置計算処理部22は、スクロール加減速制御部21から取得した現在の表示対象領域の位置、及び現在のスクロール速度に基づいて、スクロール停止時の表示対象領域の位置を計算する。そして、停止位置計算処理部22は、算出した位置をフォーカス位置制御部31に通知する。
【0046】
フォーカス制御部30は、表示装置400に表示されるフォーカスの位置を制御するために、フォーカス位置制御部31と、アニメーション制御部32とを備える。フォーカスとは、表示装置400に現在表示されているHTML文書(すなわち、表示対象領域)に含まれるオブジェクトのいずれかに重畳することによって、当該オブジェクトが選択状態であることを示すものである。
【0047】
フォーカス位置制御部31は、入力制御部10でフォーカス移動指示が受け付けられた場合に、表示対象領域に含まれる複数のオブジェクトのうち、現在フォーカスが重畳されている第1のオブジェクトから第2のオブジェクトに移動させる。なお、第2のオブジェクトは、第1のオブジェクトに対してユーザが押下した方向キーが示す方向に隣接するオブジェクトである。
【0048】
また、フォーカス位置制御部31は、スクロール制御部20でスクロールが停止されたタイミングで、停止位置計算処理部22から通知された表示対象領域内の予め定められた位置に最も近いオブジェクト(以下「対象オブジェクト」と表記する)にフォーカスを重畳させる。なお、予め定められた位置とは、典型的には、表示対象領域の中央であるが、これに限定されず、表示対象領域の上端、下端等であってもよい。
【0049】
アニメーション制御部32は、スクロール停止処理中にフォーカスのアニメーションを表示画面に表示させる。但し、ここで表示されるフォーカスは、実際のフォーカスのように重畳したオブジェクトを選択状態にする機能は有しておらず、フォーカスの形状を模した擬似フォーカスである。アニメーション制御部32は、DOM・レイアウト処理部115が行う描画の上に、擬似フォーカスを重畳して描画する。
【0050】
具体的には、アニメーション制御部32は、入力制御部10でスクロール停止指示が受け付けられたタイミングで表示画面の端部に擬似フォーカスを表示する。そして、アニメーション制御部32は、スクロールが停止されたタイミングで対象オブジェクトに重畳するように、擬似フォーカスを徐々に対象オブジェクトに近づける。
【0051】
次に、図3を参照して、表示制御装置100の動作を説明する。図3は、表示制御装置100の動作を示すフローチャートである。
【0052】
まず、入力制御部10は、ユーザからの操作指示を、入力装置200を通じて取得する(S11)。そして、入力制御部10は、取得した操作指示の内容を判断する(S12)。以下、フォーカス移動指示、スクロール開始指示、及びスクロール停止指示が入力された場合を説明する。
【0053】
ステップS11でフォーカス移動指示が入力された場合(例えば、入力装置200の方向キーが“短押し”された場合)、フォーカス移動処理が実行される(S13)。図4及び図5を参照して、フォーカス移動処理を詳しく説明する。図4は、フォーカス移動処理のフローチャートである。図5は、フォーカス移動処理を実行した際の表示例を示す図である。
【0054】
図5に示されるコンテンツ500は、表示画面410より大きい。そこで、コンテンツ500のうち、表示画面410に表示される表示対象領域520を破線枠で示す。また、コンテンツ500は、複数のオブジェクト501〜517を含む。オブジェクト501、503、505、506、508、509、510、513、514は、リンクである。オブジェクト502、507、511は、テキストボックスである。オブジェクト504、512、515、516は、ボタンである。図7及び図10に示されるコンテンツ500も同様である。
【0055】
また、図5、図7、図10の各表示画面410には、フォーカス530を太枠として図示している。しかしながら、フォーカス530の例はこれに限定されず、ハイライト、太字化、文字色の変更等によってフォーカス530を表示してもよい。
【0056】
まず、フォーカス位置制御部31は、表示対象領域に含まれるオブジェクトの情報を取得する(S21)。例えば図5の左上の表示画面410のように、コンテンツ500の最上部の領域が表示対象領域520となっている場合、フォーカス位置制御部31は、オブジェクト501、502、503の位置と、フォーカス530がオブジェクト501に重畳されていることとを取得する。
【0057】
フォーカス位置制御部31は、次にフォーカスを重畳させるオブジェクトを決定する(S22)。例えば、図3のステップS11で下方向キーが短押しされた場合、フォーカス位置制御部31は、現在フォーカス530が重畳しているオブジェクト501(第1のオブジェクト)の下方向に隣接するオブジェクト502を、次にフォーカス530を重畳させるオブジェクト(第2のオブジェクト)と決定する。
【0058】
そして、フォーカス位置制御部31は、決定したオブジェクト502の特定情報をDOM・レイアウト処理部115に通知する(S23)ことによって、図5の左下の表示画面410のように、フォーカス530がオブジェクト502に重畳される。
【0059】
また、図3のステップS11でスクロール開始指示が入力された場合(例えば、入力装置200の方向キーが“長押し”された場合)、スクロール処理が実行される(S14)。図6〜図8を参照して、スクロール処理を詳しく説明する。図6は、スクロール処理のフローチャートである。図7は、スクロール処理を実行した際の表示例を示す図である。図8は、スクロール速度の速度関数f(t)の一例を示す図である。
【0060】
以下、図7の左上の表示画面410のように、オブジェクト502にフォーカス530が重畳している状態で、入力装置200の下方向キーが長押し(スクロール開始指示が入力)された場合を説明する。
【0061】
まず、スクロール加減速制御部21は、図8に示される速度関数f(t)からスクロール速度を取得する(S32)。この速度関数f(t)は、時間の経過と共に段階的に増速することを示す階段関数である。そして、スクロール加減速制御部21は、スクロール開始指示を受け付けた瞬間(すなわち、時刻0)に、速度関数f(t)から速度Vを取得する。
【0062】
次に、スクロール加減速制御部21は、次に表示すべき表示対象領域を特定する(S33)。すなわち、図7に示される表示対象領域520の位置yから、予め設定した時間に速度Vを乗じた距離だけ下方向に移動した位置(図示省略)が、次に表示すべき表示対象領域となる。
【0063】
そして、スクロール加減速制御部21は、特定した表示対象領域を、DOM・レイアウト処理部115に通知する(S34)。そして、上記のステップS32〜ステップS34を、スクロール開始指示を受け付けてからスクロール停止指示を受け付けるまでの間、所定の間隔(例えば、0.2秒間隔)で繰り返し実行する(S31、S35)。これにより、表示対象領域520が位置(上辺の位置)yから位置yまで徐々に加速しながら移動し、図7の左下の表示画面410のようになる。
【0064】
さらに、図3のステップS11でスクロール停止指示が入力された場合(例えば、入力装置200の方向キーの“長押し状態が解除”された場合)、スクロール停止処理が実行される(S15)。図9〜図12Bを参照して、スクロール停止処理を詳しく説明する。図9は、スクロール停止処理のフローチャートである。図10は、スクロール停止処理を実行した際の表示例を示す図である。図11は、スクロール速度の速度関数g(t)の一例を示す図である。図12Aは、スクロール停止処理を実行した際のフォーカスアニメーションを行わない場合の表示例を示す図である。図12Bは、スクロール停止処理を実行した際のフォーカスアニメーションの例を示す図である。
【0065】
以下、図10の左上の表示画面410のように、表示対象領域520の位置y、スクロール速度Vの状態で、入力装置200の下方向キーの長押しが解除(スクロール停止指示が入力)された場合を説明する。
【0066】
まず、停止位置計算処理部22は、スクロール停止時の表示対象領域520の位置を特定する(S41)。具体的には、停止位置計算処理部22は、スクロール加減速制御部21から取得した表示対象領域520の現在位置yと、図11に示される速度関数g(t)と、現在のスクロール速度をVとしたとき、g(T)=Vとなる時刻T、及び速度が0、すなわちg(T)=0となる時刻Tに基づいて、スクロールを徐々に減速させた場合の停止位置yを以下の式1によって計算する。
【0067】
【数1】
【0068】
そして、停止位置計算処理部22は、算出した停止位置yをフォーカス位置制御部31に通知する。例えば図11において、V=1000、V=2000、V=3000、V=4000、V=5000(ピクセル/秒)とし、現在位置y=4000、現在のスクロール速度をVとすると、g(T)=Vとなる時刻Tは0.4(秒)、g(T)=0となる時刻Tは1.0(秒)である。そこで、下記式2を用いてスクロール停止位置yを計算すると、y=4000+0.2V+0.2V+0.2V=5200(ピクセル)となる。
【0069】
【数2】
【0070】
次に、フォーカス位置制御部31は、停止位置計算処理部22から取得した停止位置yの表示対象領域520に含まれるオブジェクト514、515、516のうち、スクロール停止時にフォーカス530を重畳させる対象オブジェクトを特定する。フォーカス位置制御部31は、例えば、表示対象領域520の中央に最も近いオブジェクト515を対象オブジェクトとして特定してもよい。
【0071】
次に、フォーカス位置制御部31は、特定したオブジェクトにフォーカスを設定するようにDOM・レイアウト処理部115に対して指示する。但し、図12Aの上段の表示画面410のように、この時点でオブジェクト515が表示対象領域520に含まれていない場合、DOM・レイアウト処理部115は、「オブジェクト515にフォーカス530が設定された」ことを示す制御情報を保持するだけで、実際には表示画面410にフォーカス530を表示させない。
【0072】
次に、図12Aの中段の表示画面410のように、スクロール停止時に画面中央に最も近くなる予定のオブジェクト515が表示画面410の下端に現れた時に、そのオブジェクト515上にフォーカス530が重畳して描画されることになる。そして、図12Aの下段の表示画面410のように、フォーカス530が重畳されたオブジェクト515が表示画面410の中央に到達したタイミングで、スクロールが停止される。なお、図12Aの例の場合には、図9のステップS47及びステップS49は省略することができる。
【0073】
一方、図12Bに示すように、フォーカスの移動をアニメーションで行う場合は、アニメーションが終了するまでは特定したオブジェクト上のフォーカスの描画を非表示にしても良い。フォーカスアニメーションについては、後述する。
【0074】
次に、スクロール加減速制御部21は、図11に示される速度関数g(t)からスクロール速度を取得する(S44)。この速度関数g(t)は、時間の経過と共に段階的に減速することを示す階段関数である。そして、スクロール加減速制御部21は、スクロール停止指示を受け付けた瞬間の速度を取得する。
【0075】
なお、スクロール加速途中にスクロール停止指示を受け付けた場合、その瞬間のスクロール速度は、速度関数f(t)の最大値では無い場合もあり得る。ここでは、例としてスクロール最大速度(この例ではV)より遅い速度(この例ではV)でスクロール停止指示を受けた場合とする。
【0076】
次に、スクロール加減速制御部21は、次に表示すべき表示対象領域を特定する(S45)。すなわち、図10に示される表示対象領域520の位置yから、予め設定した時間に速度Vを乗じた距離だけ下方向に移動した位置が、次に表示すべき表示対象領域となる。
【0077】
次に、スクロール加減速制御部21は、特定した表示対象領域を、DOM・レイアウト処理部115に通知する(S46)。また、詳細は後述するが、アニメーション制御部32は、次のフォーカス位置を描画処理部120に通知する(S47)。
【0078】
そして、上記のステップS44〜ステップS47を、スクロール停止指示を受け付けてからスクロールが停止するまでの間、予め設定した時間(例えば、0.2秒間隔)毎に繰り返し実行する(S43、S48)。これにより、表示対象領域520が位置yから位置yまで徐々に減速しながら移動する。なお、ステップS44〜ステップS47のループ中に現在の時刻でのg(t)値を同時に計算しても良い。例えばg(t)が図11に示す階段関数の場合、タイマーを用いて0.2秒間隔でループし、1回ループする毎に速度を表すメモリまたは変数が0になるまで一定値を減算してゆくことにより実現できる。このようにf(t)およびg(t)はスクロール加減速制御部21のソフトウエアまたは回路のステップによってその値を算出しても良い。
【0079】
最後に、フォーカス位置制御部31は、図10の左下の表示画面410のように、スクロールが停止したタイミングで、ステップS42で特定されたオブジェクト515にフォーカス530を設定(重畳)させる(S49)。
【0080】
また、図9のステップS47を繰り返し実行することにより、擬似フォーカスが図12Bに示されるように表示される。具体的には、アニメーション制御部32は、スクロール停止指示を受け付けたタイミングで、表示画面410の上端に擬似フォーカス540を表示させる。
【0081】
そして、アニメーション制御部32は、擬似フォーカス540がオブジェクト515にスクロールが停止したタイミングで重畳できるように、擬似フォーカス540の位置を徐々にオブジェクト515に近づける(すなわち、徐々に中央に移動させる)。
【0082】
また、アニメーション制御部32は、擬似アニメーションの形状(大きさ、形)をオブジェクト515の形状に徐々に近づける。例えば、図12Bの上段の表示画面410に表示されている擬似フォーカス540は、スクロール開始時に重畳していたオブジェクト502の形状に対応する。そして、中央に近づくほど擬似フォーカス540が小さくなって、オブジェクト515に重畳するタイミングで、オブジェクト515と同一形状となる。
【0083】
なお、擬似フォーカス540が最初に表示される場所は、表示画面410の上端に限定されない。例えば、表示画面410の下端、又は表示画面410の左右いずれかの端に表示されてもよい。また、スクロールの方向に応じて、擬似フォーカス540が最初に表示される場所を変更してもよい。例えば、下方向にスクロールしている(下方向キーが押下された)場合には、擬似フォーカス540を表示画面410の上端に表示し、上方向にスクロールしている(上方向キーが押下された)場合には、擬似フォーカス540を表示画面410の下端に表示してもよい。
【0084】
上記の各処理によれば、例えば、下記のような効果が期待できる。
【0085】
まず、従来の表示制御装置として、方向キーを押下するとフォーカスがその方向に移動し、フォーカスが画面端に到達して初めてスクロールするものが知られている。このような表示制御装置では、特にコンテンツに含まれるオブジェクトの数が多い場合に、スムーズなスクロールを実現できない。
【0086】
これに対して、本実施の形態に係る表示制御処理によれば、表示対象領域内でフォーカスを移動させる処理(フォーカス移動処理)と、表示対象領域をスライドさせる処理(スクロール処理)とを使い分けることができる。これにより、多数のオブジェクトが含まれるコンテンツであっても、スムーズなスクロールを実現することができる。また、スクロール処理においては、時間の経過と共にスクロール速度を上昇させるので、サイズの大きいコンテンツであっても目的の場所に素早く辿り着くことができる。
【0087】
また、本実施の形態に係る表示制御処理によれば、スクロール減速開始直後にスクロール停止時の所定の位置(典型的には、中央)に最も近いオブジェクトにフォーカスを設定するため、高速スクロール後であってもフォーカスの位置を容易に見つけることができる。また、スクロール減速中にフォーカスアニメーションを実行することにより、ユーザは、さらにフォーカスの位置を認識しやすくなる。
【0088】
さらに、本実施の形態に係る表示制御処理では、フォーカス移動指示、スクロール開始指示、及びスクロール停止指示を、同一のキーを用いて行うことができる。そのため、例えば、各指示が別のキーに割り当てられている場合等と比較して、簡単且つ直感的な操作で各処理を実現することができる。但し、上記の各指示が同一のキーに割り当てられていることは必須ではなく、それぞれが別のキーに対応付けられていてもよい。
【0089】
なお、本実施の形態では、下方向キーを用いてフォーカスの移動及びスクロールの開始/終了を行う例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上方向キー、右方向キー、及び左方向キーを用いて、各キーが示す方向にフォーカスを移動又はスクロールを行う場合にも適用できる。また、上方向キー、下方向キー、右方向キー、及び左方向キーを任意に組み合わせる(同時に押下する)ことによって、斜め方向にフォーカスを移動又はスクロールを行う場合にも適用できる。
【0090】
さらに、方向キーに代えて、アナログスティックやレバー等の入力装置を用いてもよい。すなわち、表示制御装置は、フォーカスを移動したい方向にアナログスティックを所定の時間未満だけ傾けることによってフォーカス移動指示を受け付け、スクロールしたい方向にアナログスティックを所定の時間以上傾けることによってスクロール開始指示を受け付け、スクロール中にアナログスティックの傾きを解除(ニュートラル位置に戻す)することによってスクロール停止指示を受け付けてもよい。レバーを用いる場合も同様である。
【0091】
また、スクロール開始指示および停止指示はタッチスクリーンやタッチパッドのドラッグ操作またはフリック操作等で行なっても良い。例えば、ドラッグ操作開始またはフリック操作開始をスクロール開始指示とし、ドラッグ操作終了またはフリック操作終了をスクロール停止指示とすることができる。
【0092】
図13は、本実施の形態の適用例を示す図である。本実施の形態に係る表示制御装置(図13では図示省略)100は、例えば、表示画面610を備えるテレビ600に搭載することができる。そして、この表示制御装置100は、リモコン620からの各種指示を受け付けて、表示画面610の表示内容を制御することができる。
【0093】
なお、図13の例では、表示制御装置と表示装置とが一体であり、入力装置のみを別体とした例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ノートパソコンや携帯電話やタブレット端末に代表される携帯端末のように、表示制御装置、表示装置、及び入力装置の全てが一体となっていてもよい。又は、デスクトップPCのように、表示制御装置、表示装置、及び入力装置の全てが別体となっていてもよい。
【0094】
(その他の実施の形態)
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
【0095】
上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。RAMまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0096】
上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成要素を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0097】
上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有してもよい。
【0098】
本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであってもよいし、コンピュータプログラムからなるデジタル信号であってもよい。
【0099】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の表示制御装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
【0100】
すなわち、このコンピュータプログラムは、コンピュータに、それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御方法であって、前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付ステップと、スクロール中に前記指示受付ステップで前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御ステップと、前記スクロール制御ステップでスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御ステップとを含む表示制御方法を実行させる。
【0101】
また、本発明は、コンピュータプログラムまたはデジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリなどに記録してもよい。また、これらの記録媒体に記録されているデジタル信号であるとしてもよい。
【0102】
また、本発明は、コンピュータプログラムまたはデジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送してもよい。
【0103】
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、マイクロプロセッサは、コンピュータプログラムにしたがって動作してもよい。
【0104】
また、プログラムまたはデジタル信号を記録媒体に記録して移送することにより、またはプログラムまたはデジタル信号をネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施してもよい。
【0105】
上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせてもよい。
【0106】
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る表示制御装置及び表示制御方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、コンテンツを表示画面に表示させる表示制御装置に有利に利用される。
【符号の説明】
【0108】
10 入力制御部
20 スクロール制御部
21 スクロール加減速制御部
22 停止位置計算処理部
30 フォーカス制御部
31 フォーカス位置制御部
32 アニメーション制御部
100 表示制御装置
110 ブラウザ
120 描画処理部
111 ネットワーク制御部
112 パース処理部
113 表示制御部
114 JavaScript(登録商標)エンジン
115 DOM・レイアウト処理部
200 入力装置
300 通信ネットワーク
400 表示装置
410 表示画面
500 コンテンツ
501,502,503,504,505,506,507,508,509,510,511,512,513,514,515,516,517 オブジェクト
520 表示対象領域
530 フォーカス
540 擬似フォーカス
600 テレビ
610 表示画面
620 リモコン
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御装置であって、
前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付部と、
スクロール中に前記指示受付部で前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御部と、
前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御部とを備える
表示制御装置。
【請求項2】
フォーカス制御部は、前記スクロール制御部でスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点より前のいずれかのタイミングで前記表示画面の端部に前記フォーカスを表示し、スクロールが停止されたタイミングで前記オブジェクトに重畳するように、前記フォーカスを徐々に前記オブジェクトに近づける
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記スクロール制御部は、前記指示受付部で前記スクロール開始指示が受け付けられた場合に、スクロールを開始し、且つ所定の速度に達するまでスクロール速度を徐々に加速させる
請求項1又は2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記指示受付部は、ユーザが操作装置の方向キーを所定の時間押下し続けたことによって前記スクロール開始指示を受け付け、ユーザが前記方向キーの押下を解除したことによって前記スクロール停止指示を受け付け、
前記スクロール制御部は、前記方向キーが示す方向にスクロールさせる
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記指示受付部は、さらに、ユーザが前記方向キーを前記所定の時間未満だけ押下したことによって、前記フォーカスを移動させるフォーカス移動指示を受け付け、
前記フォーカス制御部は、前記指示受付部で前記フォーカス移動指示が受け付けられた場合に、前記フォーカスを、前記表示対象領域に含まれる複数のオブジェクトのうち、現在フォーカスが重畳されている第1のオブジェクトから、前記第1のオブジェクトと前記方向キーが示す方向に隣接する第2のオブジェクトに移動させる
請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記予め定められた位置とは、前記表示対象領域の中央である
請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項7】
それぞれに予め定められた処理が対応付けられた複数のオブジェクトを含むコンテンツのうちの一部である表示対象領域を、表示画面に表示させる表示制御方法であって、
前記コンテンツ上で前記表示対象領域をスライドさせる処理であるスクロールを開始させるスクロール開始指示と、前記スクロールを停止させるスクロール停止指示とを、ユーザから受け付ける指示受付ステップと、
スクロール中に前記指示受付ステップで前記スクロール停止指示が受け付けられた場合に、所定の関数によりスクロール速度を減速し、スクロールを停止した時の前記表示対象領域の位置を予め算出するスクロール制御ステップと、
前記スクロール制御ステップでスクロールを停止した時の前記表示領域の位置を決定した時点からスクロールを停止する時点までのいずれかのタイミングで、前記表示対象領域内の予め定められた位置に最も近い前記オブジェクトに、当該オブジェクトが選択されていることを表すフォーカスを重畳させるフォーカス制御ステップとを含む
表示制御方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【国際調査報告】