(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2013099259
(43)【国際公開日】20130704
【発行日】20150430
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20060101AFI20150403BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20150403BHJP
   G03B 17/02 20060101ALI20150403BHJP
【FI】
   !G03B17/56 A
   !H04N5/225 Z
   !H04N5/225 D
   !G03B17/02
   !G03B17/56 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】33
【出願番号】2013520321
(21)【国際出願番号】JP2012008368
(22)【国際出願日】20121227
(11)【特許番号】5535404
(45)【特許公報発行日】20140702
(31)【優先権主張番号】2011285029
(32)【優先日】20111227
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本庄 弘典
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
【テーマコード(参考)】
2H100
2H105
5C122
【Fターム(参考)】
2H100AA41
2H100BB05
2H100EE01
2H105AA06
2H105AA17
2H105DD02
5C122DA01
5C122EA05
5C122EA66
5C122GE01
5C122GE04
5C122GE09
5C122GE11
5C122HA82
5C122HB01
(57)【要約】
撮像装置(100)は、第1ケース(11)と該第1ケース(11)に接合された第2ケース(12)とを有し、内面が球面状に形成された外殻(1)と、外殻(1)内に配置され、外殻(1)に対して移動可能に構成されたカメラ本体(2)と、カメラ本体(2)に設けられ、外殻(1)の内面に接触し、カメラ本体(2)を駆動する第1駆動部(26A)及び第2駆動部(26B)と、駆動制御部(62)とを備えている。駆動制御部(62)は、第1駆動部(26A)が第1ケース(11)にのみ接触し、第2駆動部(26B)が第2ケース(12)にのみ接触するように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影する撮像装置であって、
第1部分と、該第1部分に接合された第2部分とを有し、内面が球面状に形成されたケースと、
前記ケース内に配置され、該ケースに対して移動可能に構成された撮像部と、
前記撮像部に設けられ、前記ケースの内面に接触し、該撮像部を駆動する第1駆動部及び第2駆動部と、
前記第1駆動部及び前記第2駆動部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記第1駆動部が前記第1部分にのみ接触し、前記第2駆動部が前記第2部分にのみ接触するように制御する撮像装置。
【請求項2】
前記撮像部は、前記第1部分を通じて被写体を撮影するように構成されており、
前記撮像部の撮影範囲には、前記第1部分と前記第2部分との接合部が含まれない、請求項1の撮像装置。
【請求項3】
前記第1部分にのみ接触する第3駆動部をさらに備え、
前記第1駆動部及び前記第3駆動部は、前記撮像部のうち、該撮像部の撮影範囲外の部分に配置されている、請求項1の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示される技術は、内面が球面状に形成されたケース内に配置された撮像部を備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に係る撮像装置では、内面が球面状に形成されたケース内に撮像部を配置している。ケースは、2つの部分に分割されている。該2つの部分は、撮像部をそれらの内部に収容した状態で互いに接合される。この撮像装置においては、撮像部をケースの内面に沿って相対的に移動させることによって、撮像範囲を調整しながら撮影を行う。より具体的には、撮像部は、3つの駆動輪を有し、該駆動輪がケースの内面に接触している。駆動輪が駆動されることによって、撮像部がケースの内面に沿って移動する。撮像部は、ケースを通して、ケース外部の被写体を撮影する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−254838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に係る撮像装置では、撮像部の移動中に、駆動輪がケースの繋ぎ目、即ち、接合部を通過する場合がある。そのようなときには、駆動輪が接合部を通過する際の衝撃により、撮像部の画像に乱れが生じる場合がある。また、接合部に段差がある場合には、駆動部が接合部に引っ掛かって、撮像部の移動ができなくなる虞がある。
【0005】
ここに開示される技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ケースの接合部が撮像部に与える悪影響を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示される技術は、被写体を撮影する撮像装置が対象である。この撮像装置は、第1部分と、該第1部分に接合された第2部分とを有し、内面が球面状に形成されたケースと、前記ケース内に配置され、該ケースに対して移動可能に構成された撮像部と、前記撮像部に設けられ、前記ケースの内面に接触し、該撮像部を駆動する第1駆動部及び第2駆動部と、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1駆動部が前記第1部分にのみ接触し、前記第2駆動部が前記第2部分にのみ接触するように制御するものとする。
【発明の効果】
【0007】
ここに開示される技術によれば、ケースの接合部が撮像部に与える悪影響を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、撮像装置の斜視図である。
【図2】図2は、撮像装置の断面図であり、(A)は、外殻の中心を通り且つP軸を含む平面で切断した撮像装置の断面図であり、(B)は(A)のB−B線における、撮像装置の断面図である。
【図3】図3は、カメラ本体を示し、(A)はカメラ本体の斜視図であり、(B)はカメラ本体の右側面図であり、(C)はカメラ本体の(A)とは異なる角度から見た斜視図である。
【図4】図4は、移動枠及び第1〜第3駆動部の分解斜視図である。
【図5】図5は、撮像装置の機能ブロック図である。
【図6】図6は、制御回路のフローチャート図である。
【図7】図7は、カメラ本体の回転規制説明図である。
【図8】図8は、撮像装置の使用形態説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〈1.外観〉
図1に撮像装置100の斜視図を示す。図2は、撮像装置100の断面図であり、(A)は、外殻1の中心Oを通り且つP軸を含む平面で切断した撮像装置100の断面図であり、(B)は(A)のB−B線における、撮像装置100の断面図である。
【0010】
撮像装置100は、略球状の外殻1と、該外殻1内に配置されたカメラ本体2とを備えている。カメラ本体2は、外殻1の内面に沿って外殻1に対して相対的に移動する。カメラ本体2は、外殻1内を移動しつつ、外殻1を通して外殻1の外部の被写体を撮影する。
【0011】
〈2.外殻〉
外殻1は、第1ケース11と第2ケース12とを有している。第1ケース11と第2ケース12とは、互いに接合され、全体として略球状となっている。外殻1の内面は、略球面に形成されている。外殻1は、ケースの一例であり、第1ケース11は、第1部分の一例であり、第2ケース12は、第2部分の一例である。
【0012】
第1ケース11は、外殻1の大円を含む球冠状に形成されている。ここで、「球冠」とは、「球帯」のうち、開口を1つしか有さないものを意味する。第1ケース11は、開口部11aを有し、その内面は球帯状に形成されている。第1ケース11の内面は、第2ケース12の内面と曲率が略同一となっている。第1ケース11は、可視光に対し透明な材料であって且つ高い硬度の材料(例えば、セラミックス材料)で形成されている。高い硬度の材料を採用することにより、後述する駆動子42との接触による磨耗を低減することができる。第1ケース11の光透過率は、第2ケース12の光透過率よりも高い。第1ケース11の内面には、赤外光を反射する反射膜11bが設けられている。詳しくは、反射膜11bは、第1ケース11の内面における開口縁部に球帯状に塗装されている。反射膜11bは、開口縁に近づくにつれて(即ち、第2ケース12に近づくにつれて)外殻1の中心Oを中心とする半径が大きくなる非球面形状となっている。
【0013】
第2ケース12は、外殻1の大円を含まない球冠状に形成されている。第2ケース12は、開口部12aを有し、その内面は球帯状に形成されている。開口部12aは、開口部11aと同じ径を有する。第2ケース12は、高い硬度の材料(例えば、セラミックス材料)で形成されている。これにより、後述する駆動子42との接触による磨耗を低減することができる。
【0014】
第1ケース11の開口部11aと第2ケース12の開口部12aとが互いに接合される。こうして、外殻1は、接合部13を有している。
【0015】
ここで、図1に示すように、外殻1の中心点(即ち、第1ケース11の中心)をO点、O点と第1ケース11の開口部11aの中心とを通る直線をP軸、O点を通りP軸と直交する軸をQ軸と定義する。
【0016】
〈3.カメラ本体〉
図3は、カメラ本体2を示し、(A)はカメラ本体2の斜視図であり、(B)はカメラ本体2の右側面図であり、(C)はカメラ本体2の(A)とは異なる角度から見た斜視図である。図4は、移動枠21及び第1〜第3駆動部26A〜26Cの分解斜視図である。
【0017】
カメラ本体2は、移動枠21と、レンズ鏡筒3と、移動枠21に取り付けられた第1〜第3駆動部26A〜26Cと、レンズ鏡筒3を移動枠21に取り付けるための取付板27と、カメラ本体2の制御を行う回路基板28とを有している。カメラ本体2は、静止画撮影及び動画撮影を行うことができる。ここで、レンズ鏡筒3の光軸20をZ軸とし、光軸20の被写体側を前側とする。カメラ本体2は、撮像部の一例である。
【0018】
移動枠21は、第1枠21aと、第2枠21bとを有している。第1枠21aと第2枠21bとは、ネジで固定される。第1枠21aは、第1駆動部26Aが取り付けられる第1側壁23aと、第3駆動部26Cが取り付けられる第2側壁23bと、レンズ鏡筒3が配置される円筒部25とを有している。円筒部25の軸線は、Z軸と一致している。第1側壁23a及び第2側壁23bは、Z軸に直交するX軸と平行であって且つZ軸に対して傾斜している。詳しくは、Z軸は、第1側壁23aの外面の法線と第2側壁23bの外面の法線とのなす角の二等分線になっている。第2枠21bは、第2駆動部26Bが取り付けられる第3側壁23cを有している。第3側壁23cは、Z軸と直交している。
【0019】
尚、Z軸及びX軸の両方に直交する軸をY軸とする。
【0020】
レンズ鏡筒3は、光軸20を有する複数のレンズ31と、レンズ31を保持するレンズ枠32と、撮像素子33とを有している。レンズ枠32は、移動枠21の円筒部25内に配置され、光軸20が円筒部25の軸線と一致している。レンズ鏡筒3の撮像素子33の裏側には取付板27が設けられている(図2(A)参照)。レンズ鏡筒3は、取付板27を介して移動枠21に取り付けられている。
【0021】
第1〜第3駆動部26A〜26Cは、移動枠21の外周面に設けられている。詳しくは、第1駆動部26Aは、第1側壁23aに設けられている。第2駆動部26Bは、第3側壁23cに設けられている。第3駆動部26Cは、第2側壁23bに設けられている。第1〜第3駆動部26A〜26Cは、X軸回りにおいて略等間隔、即ち、略120°ごとに配置されている。
【0022】
第1駆動部26Aは、アクチュエータ本体4Aと第1支持機構5Aとを有している。第2駆動部26Bは、アクチュエータ本体4Bと第2支持機構5Bとを有している。第3駆動部26Cは、アクチュエータ本体4Cと第3支持機構5Cとを有している。
【0023】
3つのアクチュエータ本体4A〜4Cは、共通の構成をしている。以下では、アクチュエータ本体4Aについてのみ説明し、アクチュエータ本体4B,4Cの説明を省略する。アクチュエータ本体4Aは、振動体41と、振動体41に取り付けられた2つの駆動子42と、振動体41を保持するホルダ43とを有している。
【0024】
振動体41は、積層セラミックからなる圧電素子で形成されている。振動体41は、概ね直方体状に形成されている。振動体41の電極(図示省略)に所定の駆動電圧(交番電圧)を印加することによって、振動体41が長手方向への伸縮振動と短手方向への屈曲振動とを調和的に発生させる。
【0025】
2つの駆動子42は、振動体41の一側面において、振動体41の長手方向に並んで取り付けられている。駆動子42は、セラミック製の球体であって、振動体41に接着されている。振動体41が前述の伸縮振動及び屈曲振動を行うことによって、2つの駆動子42はそれぞれ楕円運動を行う。駆動子42が楕円運動を行うことによって、振動体41の長手方向への駆動力が出力される。
【0026】
ホルダ43は、ガラス入りポリカーボネイト製樹脂で形成されている。ホルダ43は、振動体41の積層方向(長手方向及び短手方向の両方に直交する方向)の両側から振動体41を挟み込んでいる。ホルダ43は、振動体41に接着されている。ホルダ43には、振動体41の積層方向に延びる回転軸44が外側に突出して設けられている。
【0027】
第1支持機構5Aは、2つのブラケット51を有している。2つのブラケット51は、第1側壁23aの外面にネジ固定されている。2つのブラケット51は、アクチュエータ本体4Aを挟み込んだ状態で、ホルダ43の回転軸44を回転自在に支持している。こうして、アクチュエータ本体4Aは、Y軸及びZ軸を含む平面に含まれ且つZ軸に対して傾斜する軸回りに回転自在な状態で第1支持機構5Aに支持されている。このとき、アクチュエータ本体4Aの2つの駆動子42は、X軸と平行に並んで配置されている。
【0028】
第3支持機構5Cは、第1支持機構5Aと同様の構成であり、2つのブラケット51を有している。2つのブラケット51は、第2側壁23bの外面にネジ固定されている。2つのブラケット51は、アクチュエータ本体4Cを挟み込んだ状態で、ホルダ43の回転軸44を回転自在に支持している。こうして、アクチュエータ本体4Cは、Y軸及びZ軸を含む平面に含まれ且つZ軸に対して傾斜する軸回りに回転自在な状態で第3支持機構5Cに支持されている。このとき、アクチュエータ本体4Cの2つの駆動子42は、X軸と平行に並んで配置されている。
【0029】
第2支持機構5Bは、ホルダ43に取り付けられた保持板52と、アクチュエータ本体4Bの回転軸44を支持する2つの支持部53と、2つの付勢バネ54と、回転軸44の移動を規制するストッパ55とを有している。保持板52は、ホルダ43にネジ固定されている。保持板52は、振動体41の長手方向に延びる板状の部材であって、両端部に開口52aが設けられている。これら開口52aには、後述するピン23dの先端が挿通される。2つの支持部53は、第3側壁23cにおいて、X軸方向と平行に並んで配置されている。支持部53の先端には、回転軸44が係合するガイド溝53aが形成されている。ガイド溝53aは、Z軸と平行な方向に延びている。ガイド溝53aには、ホルダ43の回転軸44が、ガイド溝53aの長手方向に進退自在で且つ該回転軸44回りに回転自在に嵌め込まれる。回転軸44の先端部は、支持部53からX軸方向にはみ出している。第3側壁23cの外面には、2つのピン23dが設けられている。付勢バネ54は、該ピン23dに嵌められている。ストッパ55は、回転軸44の、ガイド溝53aの長手方向(即ち、ガイド溝53aが延びる方向)への移動を規制する第1規制部55aと、回転軸44の、X軸と平行な方向への移動を規制する第2規制部55bとを有している。ストッパ55は、第3側壁23cにネジ固定される。第1規制部55aは、ストッパ55が第3側壁23cに取り付けられたときに、ガイド溝53aの先端に嵌り込むようになっている(図3(A)参照)。第2規制部55bは、ストッパ55が第3側壁23cに取り付けられたときに、ガイド溝53aに係合している回転軸44の先端と対向する位置に配置されるようになっている。
【0030】
このように構成された第2支持機構5Bにおいて、アクチュエータ本体4Bは、ホルダ43の回転軸44をガイド溝53aに嵌めるようにして支持部53に設置される。このとき、保持板52と第3側壁23cとは、付勢バネ54を挟み込んで、付勢バネ54を圧縮変形させる。この状態で、ストッパ55が第3側壁23cにネジ固定される。アクチュエータ本体4Bは、付勢バネ54の弾性力により、Z軸方向であって第3側壁23cから離れる側に付勢される。このとき、ガイド溝53aの先端は、ストッパ55の第1規制部55aにより塞がれてるので、回転軸44がガイド溝53aから抜け出ることが防止されている。また、回転軸44の先端と対向する位置にはストッパ55の第2規制部55bが位置しているので、アクチュエータ本体4BのX軸方向への移動が第2規制部55bにより規制されている。つまり、アクチュエータ本体4Bは、ガイド溝53aの長手方向に移動可能であると共に、回転軸44を中心に回転可能に第2支持機構5Bによって支持されている。このとき、アクチュエータ本体4Bの2つの駆動子42は、Y軸と平行に並んで配置されている。
【0031】
図5に、撮像装置100の機能ブロック図を示す。回路基板28は、撮像素子33からの出力信号に基づいて映像信号処理を行う映像処理部61と、第1〜第3駆動部26A〜26Cの駆動制御を行う駆動制御部62と、無線信号の送受信を行うアンテナ63と、映像処理部61からの信号を送信信号に変換して、該送信信号をアンテナ63を介して送信する送信部64と、アンテナ63を介して無線信号を受信し、該無線信号を変換して駆動制御部62へ出力する受信部65と、バッテリ66と、カメラ本体2の角速度を検出するジャイロセンサ67と、カメラ本体2の位置を検出するための3つのフォトセンサ68とを有している。駆動制御部62は、制御部の一例である。
【0032】
回路基板28は、図3に示すように、第1基板28aと第2基板28bとに分かれている。映像処理部61、駆動制御部62、アンテナ63、送信部64、受信部65、バッテリ66及びジャイロセンサ67は、第1基板28aに設けられている。フォトセンサ68は、第2基板28bに設けられている。第1基板28aと第2基板28bとは、第3側壁23cを挟持するようにして第2枠21bに取り付けられている。第1基板28aは、移動枠21の内側に位置し、第2基板28bは、移動枠21の外側に位置する。
【0033】
第1基板28aの一方の面にバッテリ66が設けられ、他方の面にジャイロセンサ67が設けられている。第2基板28bのうち第1基板28aと反対側の面にフォトセンサ68が設けられている。
【0034】
ジャイロセンサ67は、3軸の検出軸を有している。つまり、ジャイロセンサ67は、X軸周りの回転角速度を検出するX軸ジャイロセンサと、Y軸周りの回転角速度を検出するY軸ジャイロセンサと、Z軸周りの角速度を検出するZ軸ジャイロセンサが1つのパッケージに収納されたセンサである。ジャイロセンサ67は、各検出軸回りの角速度に応じた信号を出力する。ジャイロセンサ67の出力信号に基づいて、カメラ本体2の回転移動を検出することができる。
【0035】
フォトセンサ68は、赤外光を出力する発光部(図示省略)と、赤外光を受光する受光部(図示省略)とを有している。フォトセンサ68は、波長900nmの赤外光の受発光を行う。撮像素子33の前側にはIRカットフィルタが設けられているので、フォトセンサ68の光を赤外光とすることによって、撮影画像に不要な光が写り込むことを防止することができる。3つのフォトセンサ68は、第2基板28bにおいて、Z軸を中心に略120°の間隔を空けて配置されている。各フォトセンサ68は、外殻1の内面に向かって赤外光を出力し、該内面からの反射光を受光するように配置されている。詳しくは後述するが、フォトセンサ68の出力信号に基づいて、外殻1内におけるカメラ本体2の位置を検出することができる。
【0036】
映像処理部61は、撮像素子33からの出力信号の増幅及びA/D変換などを行う。駆動制御部62は、第1〜第3駆動部26A〜26Cのそれぞれに駆動電圧(制御信号)を出力する。駆動制御部62は、アンテナ63及び受信部65を介して入力される外部からの信号(指令)、ジャイロセンサ67からの出力信号、及びフォトセンサ68からの出力信号に基づいて駆動電圧を生成する。
【0037】
〈4.カメラ本体の外殻内における配置〉
カメラ本体2は、図2に示すように、外殻1内に配置される。カメラ本体2のZ軸が外殻1のP軸と一致しているときを基準状態とする。すなわち、図2(A),(B)は、撮像装置100の基準状態を示す。第1及び第3駆動部26A,26Cそれぞれの駆動子42は、第1ケース11の内面と接触している。第2駆動部26Bの駆動子42は、第2ケース12の内面と接触している。レンズ鏡筒3は、第1ケース11の方を向いており、カメラ本体2は、該第1ケース11を介して撮影する。第2基板28bは、基準状態においては、第2ケース12内に位置している。第2駆動部26Bは、X軸を中心とする半径方向(即ち、Z軸方向)に移動可能であって且つ付勢バネ54によって該半径方向外側に付勢されている。そのため、第2駆動部26Bの駆動子42は、付勢バネ54の弾性力によって第2ケース12の内面に押圧された状態で接触しており、第1及び第3駆動部26A,26Cの駆動子42は、付勢バネ54の反力によって第1ケース11の内面に押圧された状態で接触している。ここで、第2駆動部26Bのアクチュエータ本体4CがZ軸方向に移動可能であることに加えて、第1〜第3駆動部26A〜26Cのアクチュエータ本体4A〜4Cがそれぞれの回転軸44回りに回転自在に支持されているので、外殻1の内面の形状誤差及び各駆動部の組立誤差などが吸収される。
【0038】
ここで、3つのフォトセンサ68は、第2基板28bの、移動枠21とは反対側の面に設けられている。3つのフォトセンサ68は、Z軸回りに略120°ごとに配置されている。基準状態においては、3つのフォトセンサ68は、第2ケース12の内面と対向しており、反射膜11bとは対向していない。尚、フォトセンサ68は、第2ケース12の内面とは接触していない。カメラ本体2が基準状態からX軸周りに回転すると、フォトセンサ68は、第1ケース11内に進入し、反射膜11bと対向するようになる。反射膜11bは、前述の如く、非球面形状となっているので、カメラ本体2のX軸周りの回転角度(即ち、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾斜角度)に応じて、フォトセンサ68と反射膜11bとの距離が変化する。フォトセンサ68は、フォトセンサ68と反射膜11bとの距離に応じた検出信号を出力する。そのため、該検出信号に基づいて、フォトセンサ68が第1ケース11の開口縁からどれだけ離反しているかを求めることができ、ひいては、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾きを求めることができる。
【0039】
〈5.カメラ本体の動作〉
第1〜第3駆動部26A〜26Cに駆動電圧が印加されると、それぞれの駆動子42が楕円運動を行う。ここで、第1駆動部26Aの駆動子42は、Z軸を中心とする周方向に並んでいる。第3駆動部26Cの駆動子42は、Z軸を中心とする周方向に並んでいる。一方、第2駆動部26Bの駆動子42は、X軸を中心とする周方向に並んでいる。そのため、駆動子42が楕円運動を行うと、第1駆動部26Aは、Z軸周りの周方向に駆動力を出力する。第3駆動部26Cは、Z軸周りの周方向に駆動力を出力する。第2駆動部26Bは、X軸回りの周方向に駆動力を出力する。そのため、第1駆動部26Aの駆動力と第3駆動部26Cの駆動力とを組み合わせることによって、カメラ本体2をY軸又はZ軸周りに回転させることができる。さらに、第2駆動部26Bの駆動力によって、カメラ本体2をX軸回りに回転させることができる。このように、第1〜第3駆動部26A〜26Cの駆動力を調整することによって、カメラ本体2を外殻1に対して回転移動させ、外殻1に対するカメラ本体2の姿勢を任意に調整することができる。
【0040】
図6に、駆動制御のフローチャートを示す。
【0041】
まず、駆動制御部62は、ステップS1において、3つのフォトセンサ68の出力が所定の設定値以下であるか否かを判別する。少なくとも1つのフォトセンサ68の出力が該設定値を超えている場合は、駆動制御部62は、ステップS2においてワーニング指令を出力する。
【0042】
詳しくは、駆動制御部62は、カメラ本体2の回転範囲をフォトセンサ68に基づいて制御している。反射膜11bは、前述の如く、第1ケース11の開口縁から離れるにつれて外殻1の中心Oを中心とする半径が小さくなっている。また、フォトセンサ68の出力は、反射対象物、即ち、反射膜11bに近接するほど大きくなる。つまり、駆動制御部62は、フォトセンサ68の出力に基づいて、フォトセンサ68が第1ケース11の開口縁からどれくらい離反しているかを求めることができる。フォトセンサ68が第1ケース11の開口縁から離れることは、外殻1のP軸に対する光軸20の傾きが大きくなることを意味する。フォトセンサ68の出力を所定の設定値以下に制限することによって、カメラ本体2の回転範囲を所定の範囲に制限している。カメラ本体2の回転範囲については後述する。
【0043】
ワーニング指令は、例えば、撮像装置100に設けられたスピーカ(図示省略)へ入力される。スピーカは、所定の音声を出力する。あるいは、駆動制御部62は、ワーニング指令をアンテナ63を介して外部機器(図示省略)へ無線通信するようにしてもよい。
【0044】
3つのフォトセンサ68の出力が全て前記設定値以下である場合は、駆動制御部62は、ステップS3において、外部からの無線通信によるマニュアル指令の入力があるか否かを判定する。マニュアル指令は、例えば、特定の被写体の追尾指令、カメラ本体2の所定の角度でのパンニング(Y軸回りの回転)、チルティング(X軸回りの回転)、ローリング(Z軸回りの回転)等である。マニュアル指令がある場合には、駆動制御部62は、ステップS4へ進む一方、マニュアル指令が無い場合には、駆動制御部62は、ステップS5へ進む。
【0045】
ステップS4においては、駆動制御部62は、マニュアル指令に基づいてマニュアル駆動指令値を生成する。マニュアル駆動指令値は、第1〜第3駆動部26A〜26Cのそれぞれに対する指令値である。その後、フローは、ステップS5へ進む。
【0046】
ステップS5においては、駆動制御部62は、ジャイロセンサ67の出力に基づいて、外乱によるカメラ本体2の回転を打ち消すための指令値を生成する。詳しくは、駆動制御部62は、ジャイロセンサ67の検出信号に基づいて求められるカメラ本体2のX軸、Y軸及びZ軸回りの回転を打ち消すように、X軸回りの回転指令値(以下、「X軸ジャイロ指令値」という)、Y軸回りの回転指令値(以下、「Y軸ジャイロ指令値」という)及びZ軸回りの回転指令値(以下、「Z軸ジャイロ指令値」という)を生成する。そして、Z軸ジャイロ指令値とY軸ジャイロ指令値とが所定の比率で合成され、第1駆動部26Aへの駆動指令値が生成される。また、Z軸ジャイロ指令値とY軸ジャイロ指令値とが所定の比率で合成され、第3駆動部26Cへの駆動指令値が生成される。第2駆動部26Bについては、X軸ジャイロ指令値が駆動指令値となる。ここで、マニュアル駆動指令値がある場合には、ジャイロ指令値に基づいて生成された駆動指令値にマニュアル駆動指令値が加えられ、最終的な駆動指令値が生成される。駆動制御部62は、こうして生成された駆動指令値に応じた駆動電圧を第1〜第3駆動部26A〜26Cのそれぞれに印加する。
【0047】
その結果、マニュアル指令が無い場合には、カメラ本体2に作用する外乱を打ち消すように第1〜第3駆動部26A〜26Cが作動し、カメラ本体2の姿勢、即ち、光軸20の向きが一定に維持される。一方、マニュアル指令がある場合には、カメラ本体2に作用する外乱を打ち消すと共にマニュアル指令に応じてカメラ本体2が移動するように第1〜第3駆動部26A〜26Cが作動する。
【0048】
マニュアル指令の有無にかかわらず、ジャイロセンサ67の出力に基づいてカメラ本体2の回転ブレが抑制されるので、撮影画像における像ブレが抑制される。さらに、映像処理部61は、撮影される映像の動きベクトルを検出し、該動きベクトルに基づいて画像処理により像ブレを電子補正している。つまり、撮像装置100は、比較的大きく且つ低い周波数の像ブレをカメラ本体2の姿勢制御で抑制し、比較的小さく且つ高い周波数の像ブレを映像処理部61による電子補正により補正している。
【0049】
〈6.カメラ本体の回転規制〉
図7に、カメラ本体2が回転許容範囲の境界まで回転した状態の撮像装置100の断面図を示す。
【0050】
駆動制御部62は、フォトセンサ68の出力に基づいて、第1及び第3駆動部26A,26Cの各駆動子42が第1ケース11の内面とのみ接触し、第2ケース12の内面と接触しないように、さらに、第2駆動部26Bの各駆動子42が第2ケース12の内面とのみ接触し、第1ケース11の内面と接触しないように、カメラ本体2の回転範囲を制限している。
【0051】
ここで、第1〜第3駆動部26A〜26CがX軸回りにおいて略120°ごとに配置されている場合においては、外殻1の接合部13の大きさをX軸周りの角度で120°とすることによって、カメラ本体2の回転許容範囲を大きくすることができる。詳しくは、第1駆動部26Aの駆動子42と第3駆動部26Cの駆動子42とのX軸回りの角度、第3駆動部26Cの駆動子42と第2駆動部26Bの2つの駆動子42の中間点とのX軸回りの角度、及び、第2駆動部26Bの2つの駆動子42の中間点と第1駆動部26Aの駆動子42とのX軸回りの角度は、それぞれ同じ大きさである。つまり、これらの角度をθaとすると、θaは、120°である。第2駆動部26Bにおいて、2つの駆動子42の中間点と各駆動子42とのX軸周りの角度θbを5°とする。そして、接合部13の開口角度(即ち、接合部13とYZ平面との2つの交点のX軸周りの角度)θcと駆動子42間の角度θaとを一致させると、カメラ本体2の回転許容範囲θdは、少なくとも、(θa/2−θb)×2=110°を確保することができる。このとき、基準状態において、接合部13は、X軸周りにおいて、第1駆動部26A又は第3駆動部26Cの駆動子42と第2駆動部26Bの駆動子42との略中間に位置する。
【0052】
本実施形態では、カメラ本体2の回転許容範囲θdを90°に設定している。具体的には、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾斜角度が45°となったときに、フォトセンサ68が反射膜11bと対向するようにフォトセンサ68及び反射膜11bを配置している。まず、フォトセンサ68が開口縁から第1ケース11内に進入すると、フォトセンサ68は反射膜11bからの反射光を検出するようになる。そして、の反射膜11bは、第1ケース11の開口縁から離れるにつれて外殻1の中心Oを中心とする半径が小さくなっているので、フォトセンサ68が第1ケース11の内方に進入するに従ってフォトセンサ68の出力は大きくなる。ここで、フォトセンサ68の出力が所定の設定値に達すると、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾斜角度が大きくなる方向へのカメラ本体2の回転を禁止する。所定の設定値は、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾斜角度が45°となるときのフォトセンサ68の出力に設定されている。これにより、カメラ本体2の回転許容範囲θdが90°に制限される。フォトセンサ68が第1ケース11の開口縁から内方に進入するときには、第2駆動部26Bの駆動子42が外殻1の接合部13に接近すると共に、第1駆動部26Aの駆動子42及び第3駆動部26Cの駆動子42の少なくとも一方(図7においては、第1駆動部26Aの駆動子42)も接合部13に接近する。その結果、第1〜第3駆動部26A〜26Cの駆動子42が接合部13を通過したり、接合部13に引っ掛かったりすることを防止することができる。尚、カメラ本体2のP軸周りの回転については、駆動子42が接合部13に干渉することがないので、カメラ本体2は、制限されることなく自由に回転することができる。
【0053】
また、カメラ本体2は、レンズ鏡筒3に固有の撮影範囲Sを有している。第1駆動部26Aの駆動子42及び第3駆動部26Cの駆動子42は、カメラ本体2のうち撮影範囲Sの外側の部分、具体的には、第1側壁23a及び第2側壁23bに配置されている。前述の如く、カメラ本体2の回転範囲が制限される結果、第1駆動部26Aの駆動子42及び第3駆動部26Cの駆動子42は接合部13に到達しないので、接合部13が撮影範囲S内に入り込むことを防止することができる。その結果、撮影画像に接合部13が写り込んでしまうことを防止でき、撮影画像の劣化を抑制することができる。
【0054】
〈7.撮像装置の使用例〉
図8に撮像装置100の使用例を示す。
【0055】
第1ケース11の外表面にピン81が設けられている。ピン81には、ストラップ82が取り付けられている。第2ケース12の外表面には面ファスナ(図示省略)が設けられている。
【0056】
ユーザは、ストラップ82を首に掛け、撮像装置100を首からぶら下げた状態で使用する。このとき、面ファスナを衣服などに貼り付けることによって、歩行時などでも撮像装置100の大きな揺れを防止することができる。
【0057】
パン、チルト、ロール方向へのカメラ本体2の操作は、例えば、スマートフォンなどの無線通信機器を介して行うことができる。さらに、ジャイロセンサ67により、歩行時の像ブレを抑制することができる。
【0058】
〈8.効果〉
したがって、撮像装置100は、第1ケース11と、該第1ケース11に接合された第2ケース12とを有し、内面が球面状に形成された外殻1と、前記外殻1内に配置され、該外殻1に対して移動可能に構成されたカメラ本体2と、前記カメラ本体2に設けられ、前記外殻1の内面に接触し、該カメラ本体2を駆動する第1駆動部26A及び第2駆動部26Bと、前記第1駆動部26A及び前記第2駆動部26Bを制御する駆動制御部62とを備え、前記駆動制御部62は、前記第1駆動部26Aが前記第1ケース11にのみ接触し、前記第2駆動部26Bが前記第2ケース12にのみ接触するように制御する。
【0059】
この構成によれば、第1駆動部26Aが第1ケース11にのみ接触し、第2駆動部26Bが第2ケース12にのみ接触するので、第1駆動部26A及び第2駆動部26Bが外殻1の接合部13に接触することを防止することができる。その結果、接合部13の影響を受けることなく、カメラ本体2による撮影を行うことができる。例えば、動画撮影を行っているときに、第1駆動部26A又は第2駆動部26Bが接合部13を通過すると、そのときの衝撃をカメラ本体2が受けて、撮影画像が乱れる虞がある。また、撮影中に限らず、カメラ本体2が外殻1内を移動しているときに、第1駆動部26A又は第2駆動部26Bが接合部13に引っ掛かってしまうと、カメラ本体2の移動が不能になる虞がある。それに対して、前記の構成によれば、第1駆動部26A又は第2駆動部26Bが接合部13に接触することがないので、接合部13に起因する画像の乱れを防止することができると共に、カメラ本体2の移動が接合部13に阻害されることを防止することができる。
【0060】
また、前記カメラ本体2は、前記第1ケース11を通じて被写体を撮影するように構成されており、前記カメラ本体2の撮影範囲Sには、前記第1ケース11と前記第2ケース12との接合部13が含まれない。
【0061】
この構成によれば、カメラ本体2の撮影範囲S内に接合部13が入り込むことが防止される。その結果、撮影画像に接合部13が写り込んで画質が劣化することを防止することができる。
【0062】
さらに、前記第1ケース11にのみ接触する第2駆動部26Bをさらに備え、前記第1駆動部26A及び前記第2駆動部26Bは、前記カメラ本体2のうち、該カメラ本体2の撮影範囲S外の部分に配置されている。
【0063】
この構成によれば、第1駆動部26A及び第2駆動部26Bは、カメラ本体2のうち撮影範囲S外の部分に配置されている。つまり、第1駆動部26A及び第2駆動部26Bが撮影画像に写り込むことはない。また、第1駆動部26A及び第2駆動部26Bは、接合部13よりも第1ケース11の内方に配置され、接合部13との接触が防止されている。つまり、撮影範囲S外に配置された第1駆動部26A及び第2駆動部26Bが接合部13に到達しないということは、接合部13が撮影範囲S内に入り込むことはない。よって、撮影画像に接合部13が写り込んで画質が劣化することを防止することができる。
【0064】
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0065】
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0066】
前記撮像装置100は、静止画撮影及び動画撮影を行うが、撮像装置は、静止画撮影のみを行うものであってもよいし、動画撮影のみを行うものであってもよい。
【0067】
また、前記第1〜第3駆動部26A,26Cは、圧電素子を含む振動型アクチュエータであるが、これに限られるものではない。例えば、駆動部は、ステッピングモータと駆動輪とを有し、駆動輪が外殻1の内面に接触する構成であってもよい。
【0068】
さらに、第1〜第3駆動部26A〜26Cは、X軸周りに等間隔に配置されているが、等間隔でなくてもよい。また、駆動部の個数は、3つに限定されるものではなく、2つ以下であっても、4つ以上であってもよい。例えば、撮像装置100が4つの駆動部を備える場合、4つの駆動部を等間隔(90°ごとに)配置としてもよい。
【0069】
さらには、前記実施形態では、反射膜11b及びフォトセンサ68を設けることによってカメラ本体2の回転範囲を限定しているが、これに限られるものではない。例えば、駆動制御部62は、前記基準状態のようなカメラ本体2の原点位置を記憶しておき、該原点位置からの移動量を制限することによってカメラ本体2の回転範囲を限定してもよい。または、第1ケース11の開口縁の近傍及び第2ケース12の開口縁の近傍に開口縁と平行に延びる環状の凸条を形成し、該凸条によりカメラ本体2の回転を物理的に規制する構成としてもよい。
【0070】
前記実施形態では、カメラ本体2の位置をフォトセンサ68により検出しているが、これに限られるものではない。例えば、マグネットとホールセンサによってカメラ本体2の位置を検出してもよいし、第2ケース12を金属製として、渦電流損失や静電容量変化を検出することによってカメラ本体2の位置を求めてもよい。また、カメラ本体2による第1ケース11の画像検出を利用してもよい。
【0071】
また、前記実施形態では、反射膜11bを第1ケース11の開口縁部のみに設けているが、これに限られるものではない。例えば、第2ケース12の内面に反射膜11bを設けてもよい。フォトセンサ68の位置も反射膜11bの位置に応じて適宜変更すればよい。また、反射膜11bの形状も任意に変更することができる。また、フォトセンサ68の個数は、3つに限られるものではなく、1つや4つ以上であってもよい。反射膜11bの場所及び形状並びにフォトセンサ68の個数は、カメラ本体2が回転許容範囲の境界に到達したことを反射膜11bとフォトセンサ68とによって検出できる限りにおいては、任意に設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上説明したように、ここに開示された技術は、内面が球面状に形成されたケース内に配置された撮像部を備えた撮像装置について有用である。
【符号の説明】
【0073】
100 撮像装置
1 外殻(ケース)
11 第1ケース(第1部材)
11a 開口部
11b 反射膜
12 第2ケース(第2部材)
12a 開口部
13 接合部
2 カメラ本体(撮像部)
20 光軸
21 移動枠
23a 第1側壁
23b 第2側壁
23c 第3側壁
25 円筒部
26A 第1駆動部
26B 第2駆動部
26C 第3駆動部
27 取付板
28 回路基板
3 レンズ鏡筒
32 レンズ枠
33 撮像素子
4A アクチュエータ本体
4B アクチュエータ本体
4C アクチュエータ本体
41 振動体
42 駆動子
43 ホルダ
44 回転軸
5A 第1支持機構
5B 第2支持機構
5C 第3支持機構
51 ブラケット
52 保持板
52a 開口
53 支持部
53a ガイド溝
54 付勢バネ
55 ストッパ
55a 第1規制部
55b 第2規制部
61 映像処理部
62 駆動制御部(制御部)
63 アンテナ
64 送信部
65 受信部
66 バッテリ
67 ジャイロセンサ
68 フォトセンサ
81 ピン
82 ストラップ
S 撮影範囲
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】

【手続補正書】
【提出日】20130501
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示される技術は、内面が球面状に形成されたケース内に配置された撮像部を備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に係る撮像装置では、内面が球面状に形成されたケース内に撮像部を配置している。ケースは、2つの部分に分割されている。該2つの部分は、撮像部をそれらの内部に収容した状態で互いに接合される。この撮像装置においては、撮像部をケースの内面に沿って相対的に移動させることによって、撮像範囲を調整しながら撮影を行う。より具体的には、撮像部は、3つの駆動輪を有し、該駆動輪がケースの内面に接触している。駆動輪が駆動されることによって、撮像部がケースの内面に沿って移動する。撮像部は、ケースを通して、ケース外部の被写体を撮影する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−254838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に係る撮像装置では、撮像部の移動中に、駆動輪がケースの繋ぎ目、即ち、接合部を通過する場合がある。そのようなときには、駆動輪が接合部を通過する際の衝撃により、撮像部の画像に乱れが生じる場合がある。また、接合部に段差がある場合には、駆動部が接合部に引っ掛かって、撮像部の移動ができなくなる虞がある。
【0005】
ここに開示される技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ケースの接合部が撮像部に与える悪影響を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示される技術は、被写体を撮影する撮像装置が対象である。この撮像装置は、第1部分と、該第1部分に接合された第2部分とを有し、内面が球面状に形成されたケースと、前記ケース内に配置され、該ケースに対して移動可能に構成された撮像部と、前記撮像部に設けられ、前記ケースの内面に接触し、該撮像部を駆動する第1駆動部及び第2駆動部と、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1駆動部が前記第1部分にのみ接触し、前記第2駆動部が前記第2部分にのみ接触するように制御するものとする。
【発明の効果】
【0007】
ここに開示される技術によれば、ケースの接合部が撮像部に与える悪影響を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、撮像装置の斜視図である。
【図2】図2は、撮像装置の断面図であり、(A)は、外殻の中心を通り且つP軸を含む平面で切断した撮像装置の断面図であり、(B)は(A)のB−B線における、撮像装置の断面図である。
【図3】図3は、カメラ本体を示し、(A)はカメラ本体の斜視図であり、(B)はカメラ本体の右側面図であり、(C)はカメラ本体の(A)とは異なる角度から見た斜視図である。
【図4】図4は、移動枠及び第1〜第3駆動部の分解斜視図である。
【図5】図5は、撮像装置の機能ブロック図である。
【図6】図6は、制御回路のフローチャート図である。
【図7】図7は、カメラ本体の回転規制説明図である。
【図8】図8は、撮像装置の使用形態説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〈1.外観〉
図1に撮像装置100の斜視図を示す。図2は、撮像装置100の断面図であり、(A)は、外殻1の中心Oを通り且つP軸を含む平面で切断した撮像装置100の断面図であり、(B)は(A)のB−B線における、撮像装置100の断面図である。
【0010】
撮像装置100は、略球状の外殻1と、該外殻1内に配置されたカメラ本体2とを備えている。カメラ本体2は、外殻1の内面に沿って外殻1に対して相対的に移動する。カメラ本体2は、外殻1内を移動しつつ、外殻1を通して外殻1の外部の被写体を撮影する。
【0011】
〈2.外殻〉
外殻1は、第1ケース11と第2ケース12とを有している。第1ケース11と第2ケース12とは、互いに接合され、全体として略球状となっている。外殻1の内面は、略球面に形成されている。外殻1は、ケースの一例であり、第1ケース11は、第1部分の一例であり、第2ケース12は、第2部分の一例である。
【0012】
第1ケース11は、外殻1の大円を含む球冠状に形成されている。ここで、「球冠」とは、「球帯」のうち、開口を1つしか有さないものを意味する。第1ケース11は、開口部11aを有し、その内面は球帯状に形成されている。第1ケース11の内面は、第2ケース12の内面と曲率が略同一となっている。第1ケース11は、可視光に対し透明な材料であって且つ高い硬度の材料(例えば、セラミックス材料)で形成されている。高い硬度の材料を採用することにより、後述する駆動子42との接触による磨耗を低減することができる。第1ケース11の光透過率は、第2ケース12の光透過率よりも高い。第1ケース11の内面には、赤外光を反射する反射膜11bが設けられている。詳しくは、反射膜11bは、第1ケース11の内面における開口縁部に球帯状に塗装されている。反射膜11bは、開口縁に近づくにつれて(即ち、第2ケース12に近づくにつれて)外殻1の中心Oを中心とする半径が大きくなる非球面形状となっている。
【0013】
第2ケース12は、外殻1の大円を含まない球冠状に形成されている。第2ケース12は、開口部12aを有し、その内面は球帯状に形成されている。開口部12aは、開口部11aと同じ径を有する。第2ケース12は、高い硬度の材料(例えば、セラミックス材料)で形成されている。これにより、後述する駆動子42との接触による磨耗を低減することができる。
【0014】
第1ケース11の開口部11aと第2ケース12の開口部12aとが互いに接合される。こうして、外殻1は、接合部13を有している。
【0015】
ここで、図1に示すように、外殻1の中心点(即ち、第1ケース11の中心)をO点、O点と第1ケース11の開口部11aの中心とを通る直線をP軸、O点を通りP軸と直交する軸をQ軸と定義する。
【0016】
〈3.カメラ本体〉
図3は、カメラ本体2を示し、(A)はカメラ本体2の斜視図であり、(B)はカメラ本体2の右側面図であり、(C)はカメラ本体2の(A)とは異なる角度から見た斜視図である。図4は、移動枠21及び第1〜第3駆動部26A〜26Cの分解斜視図である。
【0017】
カメラ本体2は、移動枠21と、レンズ鏡筒3と、移動枠21に取り付けられた第1〜第3駆動部26A〜26Cと、レンズ鏡筒3を移動枠21に取り付けるための取付板27と、カメラ本体2の制御を行う回路基板28とを有している。カメラ本体2は、静止画撮影及び動画撮影を行うことができる。ここで、レンズ鏡筒3の光軸20をZ軸とし、光軸20の被写体側を前側とする。カメラ本体2は、撮像部の一例である。
【0018】
移動枠21は、第1枠21aと、第2枠21bとを有している。第1枠21aと第2枠21bとは、ネジで固定される。第1枠21aは、第1駆動部26Aが取り付けられる第1側壁23aと、第3駆動部26Cが取り付けられる第2側壁23bと、レンズ鏡筒3が配置される円筒部25とを有している。円筒部25の軸線は、Z軸と一致している。第1側壁23a及び第2側壁23bは、Z軸に直交するX軸と平行であって且つZ軸に対して傾斜している。詳しくは、Z軸は、第1側壁23aの外面の法線と第2側壁23bの外面の法線とのなす角の二等分線になっている。第2枠21bは、第2駆動部26Bが取り付けられる第3側壁23cを有している。第3側壁23cは、Z軸と直交している。
【0019】
尚、Z軸及びX軸の両方に直交する軸をY軸とする。
【0020】
レンズ鏡筒3は、光軸20を有する複数のレンズ31と、レンズ31を保持するレンズ枠32と、撮像素子33とを有している。レンズ枠32は、移動枠21の円筒部25内に配置され、光軸20が円筒部25の軸線と一致している。レンズ鏡筒3の撮像素子33の裏側には取付板27が設けられている(図2(A)参照)。レンズ鏡筒3は、取付板27を介して移動枠21に取り付けられている。
【0021】
第1〜第3駆動部26A〜26Cは、移動枠21の外周面に設けられている。詳しくは、第1駆動部26Aは、第1側壁23aに設けられている。第2駆動部26Bは、第3側壁23cに設けられている。第3駆動部26Cは、第2側壁23bに設けられている。第1〜第3駆動部26A〜26Cは、X軸回りにおいて略等間隔、即ち、略120°ごとに配置されている。
【0022】
第1駆動部26Aは、アクチュエータ本体4Aと第1支持機構5Aとを有している。第2駆動部26Bは、アクチュエータ本体4Bと第2支持機構5Bとを有している。第3駆動部26Cは、アクチュエータ本体4Cと第3支持機構5Cとを有している。
【0023】
3つのアクチュエータ本体4A〜4Cは、共通の構成をしている。以下では、アクチュエータ本体4Aについてのみ説明し、アクチュエータ本体4B,4Cの説明を省略する。アクチュエータ本体4Aは、振動体41と、振動体41に取り付けられた2つの駆動子42と、振動体41を保持するホルダ43とを有している。
【0024】
振動体41は、積層セラミックからなる圧電素子で形成されている。振動体41は、概ね直方体状に形成されている。振動体41の電極(図示省略)に所定の駆動電圧(交番電圧)を印加することによって、振動体41が長手方向への伸縮振動と短手方向への屈曲振動とを調和的に発生させる。
【0025】
2つの駆動子42は、振動体41の一側面において、振動体41の長手方向に並んで取り付けられている。駆動子42は、セラミック製の球体であって、振動体41に接着されている。振動体41が前述の伸縮振動及び屈曲振動を行うことによって、2つの駆動子42はそれぞれ楕円運動を行う。駆動子42が楕円運動を行うことによって、振動体41の長手方向への駆動力が出力される。
【0026】
ホルダ43は、ガラス入りポリカーボネイト製樹脂で形成されている。ホルダ43は、振動体41の積層方向(長手方向及び短手方向の両方に直交する方向)の両側から振動体41を挟み込んでいる。ホルダ43は、振動体41に接着されている。ホルダ43には、振動体41の積層方向に延びる回転軸44が外側に突出して設けられている。
【0027】
第1支持機構5Aは、2つのブラケット51を有している。2つのブラケット51は、第1側壁23aの外面にネジ固定されている。2つのブラケット51は、アクチュエータ本体4Aを挟み込んだ状態で、ホルダ43の回転軸44を回転自在に支持している。こうして、アクチュエータ本体4Aは、Y軸及びZ軸を含む平面に含まれ且つZ軸に対して傾斜する軸回りに回転自在な状態で第1支持機構5Aに支持されている。このとき、アクチュエータ本体4Aの2つの駆動子42は、X軸と平行に並んで配置されている。
【0028】
第3支持機構5Cは、第1支持機構5Aと同様の構成であり、2つのブラケット51を有している。2つのブラケット51は、第2側壁23bの外面にネジ固定されている。2つのブラケット51は、アクチュエータ本体4Cを挟み込んだ状態で、ホルダ43の回転軸44を回転自在に支持している。こうして、アクチュエータ本体4Cは、Y軸及びZ軸を含む平面に含まれ且つZ軸に対して傾斜する軸回りに回転自在な状態で第3支持機構5Cに支持されている。このとき、アクチュエータ本体4Cの2つの駆動子42は、X軸と平行に並んで配置されている。
【0029】
第2支持機構5Bは、ホルダ43に取り付けられた保持板52と、アクチュエータ本体4Bの回転軸44を支持する2つの支持部53と、2つの付勢バネ54と、回転軸44の移動を規制するストッパ55とを有している。保持板52は、ホルダ43にネジ固定されている。保持板52は、振動体41の長手方向に延びる板状の部材であって、両端部に開口52aが設けられている。これら開口52aには、後述するピン23dの先端が挿通される。2つの支持部53は、第3側壁23cにおいて、X軸方向と平行に並んで配置されている。支持部53の先端には、回転軸44が係合するガイド溝53aが形成されている。ガイド溝53aは、Z軸と平行な方向に延びている。ガイド溝53aには、ホルダ43の回転軸44が、ガイド溝53aの長手方向に進退自在で且つ該回転軸44回りに回転自在に嵌め込まれる。回転軸44の先端部は、支持部53からX軸方向にはみ出している。第3側壁23cの外面には、2つのピン23dが設けられている。付勢バネ54は、該ピン23dに嵌められている。ストッパ55は、回転軸44の、ガイド溝53aの長手方向(即ち、ガイド溝53aが延びる方向)への移動を規制する第1規制部55aと、回転軸44の、X軸と平行な方向への移動を規制する第2規制部55bとを有している。ストッパ55は、第3側壁23cにネジ固定される。第1規制部55aは、ストッパ55が第3側壁23cに取り付けられたときに、ガイド溝53aの先端に嵌り込むようになっている(図3(A)参照)。第2規制部55bは、ストッパ55が第3側壁23cに取り付けられたときに、ガイド溝53aに係合している回転軸44の先端と対向する位置に配置されるようになっている。
【0030】
このように構成された第2支持機構5Bにおいて、アクチュエータ本体4Bは、ホルダ43の回転軸44をガイド溝53aに嵌めるようにして支持部53に設置される。このとき、保持板52と第3側壁23cとは、付勢バネ54を挟み込んで、付勢バネ54を圧縮変形させる。この状態で、ストッパ55が第3側壁23cにネジ固定される。アクチュエータ本体4Bは、付勢バネ54の弾性力により、Z軸方向であって第3側壁23cから離れる側に付勢される。このとき、ガイド溝53aの先端は、ストッパ55の第1規制部55aにより塞がれてるので、回転軸44がガイド溝53aから抜け出ることが防止されている。また、回転軸44の先端と対向する位置にはストッパ55の第2規制部55bが位置しているので、アクチュエータ本体4BのX軸方向への移動が第2規制部55bにより規制されている。つまり、アクチュエータ本体4Bは、ガイド溝53aの長手方向に移動可能であると共に、回転軸44を中心に回転可能に第2支持機構5Bによって支持されている。このとき、アクチュエータ本体4Bの2つの駆動子42は、Y軸と平行に並んで配置されている。
【0031】
図5に、撮像装置100の機能ブロック図を示す。回路基板28は、撮像素子33からの出力信号に基づいて映像信号処理を行う映像処理部61と、第1〜第3駆動部26A〜26Cの駆動制御を行う駆動制御部62と、無線信号の送受信を行うアンテナ63と、映像処理部61からの信号を送信信号に変換して、該送信信号をアンテナ63を介して送信する送信部64と、アンテナ63を介して無線信号を受信し、該無線信号を変換して駆動制御部62へ出力する受信部65と、バッテリ66と、カメラ本体2の角速度を検出するジャイロセンサ67と、カメラ本体2の位置を検出するための3つのフォトセンサ68とを有している。駆動制御部62は、制御部の一例である。
【0032】
回路基板28は、図3に示すように、第1基板28aと第2基板28bとに分かれている。映像処理部61、駆動制御部62、アンテナ63、送信部64、受信部65、バッテリ66及びジャイロセンサ67は、第1基板28aに設けられている。フォトセンサ68は、第2基板28bに設けられている。第1基板28aと第2基板28bとは、第3側壁23cを挟持するようにして第2枠21bに取り付けられている。第1基板28aは、移動枠21の内側に位置し、第2基板28bは、移動枠21の外側に位置する。
【0033】
第1基板28aの一方の面にバッテリ66が設けられ、他方の面にジャイロセンサ67が設けられている。第2基板28bのうち第1基板28aと反対側の面にフォトセンサ68が設けられている。
【0034】
ジャイロセンサ67は、3軸の検出軸を有している。つまり、ジャイロセンサ67は、X軸周りの回転角速度を検出するX軸ジャイロセンサと、Y軸周りの回転角速度を検出するY軸ジャイロセンサと、Z軸周りの角速度を検出するZ軸ジャイロセンサが1つのパッケージに収納されたセンサである。ジャイロセンサ67は、各検出軸回りの角速度に応じた信号を出力する。ジャイロセンサ67の出力信号に基づいて、カメラ本体2の回転移動を検出することができる。
【0035】
フォトセンサ68は、赤外光を出力する発光部(図示省略)と、赤外光を受光する受光部(図示省略)とを有している。フォトセンサ68は、波長900nmの赤外光の受発光を行う。撮像素子33の前側にはIRカットフィルタが設けられているので、フォトセンサ68の光を赤外光とすることによって、撮影画像に不要な光が写り込むことを防止することができる。3つのフォトセンサ68は、第2基板28bにおいて、Z軸を中心に略120°の間隔を空けて配置されている。各フォトセンサ68は、外殻1の内面に向かって赤外光を出力し、該内面からの反射光を受光するように配置されている。詳しくは後述するが、フォトセンサ68の出力信号に基づいて、外殻1内におけるカメラ本体2の位置を検出することができる。
【0036】
映像処理部61は、撮像素子33からの出力信号の増幅及びA/D変換などを行う。駆動制御部62は、第1〜第3駆動部26A〜26Cのそれぞれに駆動電圧(制御信号)を出力する。駆動制御部62は、アンテナ63及び受信部65を介して入力される外部からの信号(指令)、ジャイロセンサ67からの出力信号、及びフォトセンサ68からの出力信号に基づいて駆動電圧を生成する。
【0037】
〈4.カメラ本体の外殻内における配置〉
カメラ本体2は、図2に示すように、外殻1内に配置される。カメラ本体2のZ軸が外殻1のP軸と一致しているときを基準状態とする。すなわち、図2(A),(B)は、撮像装置100の基準状態を示す。第1及び第3駆動部26A,26Cそれぞれの駆動子42は、第1ケース11の内面と接触している。第2駆動部26Bの駆動子42は、第2ケース12の内面と接触している。レンズ鏡筒3は、第1ケース11の方を向いており、カメラ本体2は、該第1ケース11を介して撮影する。第2基板28bは、基準状態においては、第2ケース12内に位置している。第2駆動部26Bは、X軸を中心とする半径方向(即ち、Z軸方向)に移動可能であって且つ付勢バネ54によって該半径方向外側に付勢されている。そのため、第2駆動部26Bの駆動子42は、付勢バネ54の弾性力によって第2ケース12の内面に押圧された状態で接触しており、第1及び第3駆動部26A,26Cの駆動子42は、付勢バネ54の反力によって第1ケース11の内面に押圧された状態で接触している。ここで、第2駆動部26Bのアクチュエータ本体4CがZ軸方向に移動可能であることに加えて、第1〜第3駆動部26A〜26Cのアクチュエータ本体4A〜4Cがそれぞれの回転軸44回りに回転自在に支持されているので、外殻1の内面の形状誤差及び各駆動部の組立誤差などが吸収される。
【0038】
ここで、3つのフォトセンサ68は、第2基板28bの、移動枠21とは反対側の面に設けられている。3つのフォトセンサ68は、Z軸回りに略120°ごとに配置されている。基準状態においては、3つのフォトセンサ68は、第2ケース12の内面と対向しており、反射膜11bとは対向していない。尚、フォトセンサ68は、第2ケース12の内面とは接触していない。カメラ本体2が基準状態からX軸周りに回転すると、フォトセンサ68は、第1ケース11内に進入し、反射膜11bと対向するようになる。反射膜11bは、前述の如く、非球面形状となっているので、カメラ本体2のX軸周りの回転角度(即ち、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾斜角度)に応じて、フォトセンサ68と反射膜11bとの距離が変化する。フォトセンサ68は、フォトセンサ68と反射膜11bとの距離に応じた検出信号を出力する。そのため、該検出信号に基づいて、フォトセンサ68が第1ケース11の開口縁からどれだけ離反しているかを求めることができ、ひいては、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾きを求めることができる。
【0039】
〈5.カメラ本体の動作〉
第1〜第3駆動部26A〜26Cに駆動電圧が印加されると、それぞれの駆動子42が楕円運動を行う。ここで、第1駆動部26Aの駆動子42は、Z軸を中心とする周方向に並んでいる。第3駆動部26Cの駆動子42は、Z軸を中心とする周方向に並んでいる。一方、第2駆動部26Bの駆動子42は、X軸を中心とする周方向に並んでいる。そのため、駆動子42が楕円運動を行うと、第1駆動部26Aは、Z軸周りの周方向に駆動力を出力する。第3駆動部26Cは、Z軸周りの周方向に駆動力を出力する。第2駆動部26Bは、X軸回りの周方向に駆動力を出力する。そのため、第1駆動部26Aの駆動力と第3駆動部26Cの駆動力とを組み合わせることによって、カメラ本体2をY軸又はZ軸周りに回転させることができる。さらに、第2駆動部26Bの駆動力によって、カメラ本体2をX軸回りに回転させることができる。このように、第1〜第3駆動部26A〜26Cの駆動力を調整することによって、カメラ本体2を外殻1に対して回転移動させ、外殻1に対するカメラ本体2の姿勢を任意に調整することができる。
【0040】
図6に、駆動制御のフローチャートを示す。
【0041】
まず、駆動制御部62は、ステップS1において、3つのフォトセンサ68の出力が所定の設定値以下であるか否かを判別する。少なくとも1つのフォトセンサ68の出力が該設定値を超えている場合は、駆動制御部62は、ステップS2においてワーニング指令を出力する。
【0042】
詳しくは、駆動制御部62は、カメラ本体2の回転範囲をフォトセンサ68に基づいて制御している。反射膜11bは、前述の如く、第1ケース11の開口縁から離れるにつれて外殻1の中心Oを中心とする半径が小さくなっている。また、フォトセンサ68の出力は、反射対象物、即ち、反射膜11bに近接するほど大きくなる。つまり、駆動制御部62は、フォトセンサ68の出力に基づいて、フォトセンサ68が第1ケース11の開口縁からどれくらい離反しているかを求めることができる。フォトセンサ68が第1ケース11の開口縁から離れることは、外殻1のP軸に対する光軸20の傾きが大きくなることを意味する。フォトセンサ68の出力を所定の設定値以下に制限することによって、カメラ本体2の回転範囲を所定の範囲に制限している。カメラ本体2の回転範囲については後述する。
【0043】
ワーニング指令は、例えば、撮像装置100に設けられたスピーカ(図示省略)へ入力される。スピーカは、所定の音声を出力する。あるいは、駆動制御部62は、ワーニング指令をアンテナ63を介して外部機器(図示省略)へ無線通信するようにしてもよい。
【0044】
3つのフォトセンサ68の出力が全て前記設定値以下である場合は、駆動制御部62は、ステップS3において、外部からの無線通信によるマニュアル指令の入力があるか否かを判定する。マニュアル指令は、例えば、特定の被写体の追尾指令、カメラ本体2の所定の角度でのパンニング(Y軸回りの回転)、チルティング(X軸回りの回転)、ローリング(Z軸回りの回転)等である。マニュアル指令がある場合には、駆動制御部62は、ステップS4へ進む一方、マニュアル指令が無い場合には、駆動制御部62は、ステップS5へ進む。
【0045】
ステップS4においては、駆動制御部62は、マニュアル指令に基づいてマニュアル駆動指令値を生成する。マニュアル駆動指令値は、第1〜第3駆動部26A〜26Cのそれぞれに対する指令値である。その後、フローは、ステップS5へ進む。
【0046】
ステップS5においては、駆動制御部62は、ジャイロセンサ67の出力に基づいて、外乱によるカメラ本体2の回転を打ち消すための指令値を生成する。詳しくは、駆動制御部62は、ジャイロセンサ67の検出信号に基づいて求められるカメラ本体2のX軸、Y軸及びZ軸回りの回転を打ち消すように、X軸回りの回転指令値(以下、「X軸ジャイロ指令値」という)、Y軸回りの回転指令値(以下、「Y軸ジャイロ指令値」という)及びZ軸回りの回転指令値(以下、「Z軸ジャイロ指令値」という)を生成する。そして、Z軸ジャイロ指令値とY軸ジャイロ指令値とが所定の比率で合成され、第1駆動部26Aへの駆動指令値が生成される。また、Z軸ジャイロ指令値とY軸ジャイロ指令値とが所定の比率で合成され、第3駆動部26Cへの駆動指令値が生成される。第2駆動部26Bについては、X軸ジャイロ指令値が駆動指令値となる。ここで、マニュアル駆動指令値がある場合には、ジャイロ指令値に基づいて生成された駆動指令値にマニュアル駆動指令値が加えられ、最終的な駆動指令値が生成される。駆動制御部62は、こうして生成された駆動指令値に応じた駆動電圧を第1〜第3駆動部26A〜26Cのそれぞれに印加する。
【0047】
その結果、マニュアル指令が無い場合には、カメラ本体2に作用する外乱を打ち消すように第1〜第3駆動部26A〜26Cが作動し、カメラ本体2の姿勢、即ち、光軸20の向きが一定に維持される。一方、マニュアル指令がある場合には、カメラ本体2に作用する外乱を打ち消すと共にマニュアル指令に応じてカメラ本体2が移動するように第1〜第3駆動部26A〜26Cが作動する。
【0048】
マニュアル指令の有無にかかわらず、ジャイロセンサ67の出力に基づいてカメラ本体2の回転ブレが抑制されるので、撮影画像における像ブレが抑制される。さらに、映像処理部61は、撮影される映像の動きベクトルを検出し、該動きベクトルに基づいて画像処理により像ブレを電子補正している。つまり、撮像装置100は、比較的大きく且つ低い周波数の像ブレをカメラ本体2の姿勢制御で抑制し、比較的小さく且つ高い周波数の像ブレを映像処理部61による電子補正により補正している。
【0049】
〈6.カメラ本体の回転規制〉
図7に、カメラ本体2が回転許容範囲の境界まで回転した状態の撮像装置100の断面図を示す。
【0050】
駆動制御部62は、フォトセンサ68の出力に基づいて、第1及び第3駆動部26A,26Cの各駆動子42が第1ケース11の内面とのみ接触し、第2ケース12の内面と接触しないように、さらに、第2駆動部26Bの各駆動子42が第2ケース12の内面とのみ接触し、第1ケース11の内面と接触しないように、カメラ本体2の回転範囲を制限している。
【0051】
ここで、第1〜第3駆動部26A〜26CがX軸回りにおいて略120°ごとに配置されている場合においては、外殻1の接合部13の大きさをX軸周りの角度で120°とすることによって、カメラ本体2の回転許容範囲を大きくすることができる。詳しくは、第1駆動部26Aの駆動子42と第3駆動部26Cの駆動子42とのX軸回りの角度、第3駆動部26Cの駆動子42と第2駆動部26Bの2つの駆動子42の中間点とのX軸回りの角度、及び、第2駆動部26Bの2つの駆動子42の中間点と第1駆動部26Aの駆動子42とのX軸回りの角度は、それぞれ同じ大きさである。つまり、これらの角度をθaとすると、θaは、120°である。第2駆動部26Bにおいて、2つの駆動子42の中間点と各駆動子42とのX軸周りの角度θbを5°とする。そして、接合部13の開口角度(即ち、接合部13とYZ平面との2つの交点のX軸周りの角度)θcと駆動子42間の角度θaとを一致させると、カメラ本体2の回転許容範囲θdは、少なくとも、(θa/2−θb)×2=110°を確保することができる。このとき、基準状態において、接合部13は、X軸周りにおいて、第1駆動部26A又は第3駆動部26Cの駆動子42と第2駆動部26Bの駆動子42との略中間に位置する。
【0052】
本実施形態では、カメラ本体2の回転許容範囲θdを90°に設定している。具体的には、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾斜角度が45°となったときに、フォトセンサ68が反射膜11bと対向するようにフォトセンサ68及び反射膜11bを配置している。まず、フォトセンサ68が開口縁から第1ケース11内に進入すると、フォトセンサ68は反射膜11bからの反射光を検出するようになる。そして、の反射膜11bは、第1ケース11の開口縁から離れるにつれて外殻1の中心Oを中心とする半径が小さくなっているので、フォトセンサ68が第1ケース11の内方に進入するに従ってフォトセンサ68の出力は大きくなる。ここで、フォトセンサ68の出力が所定の設定値に達すると、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾斜角度が大きくなる方向へのカメラ本体2の回転を禁止する。所定の設定値は、外殻1のP軸に対するカメラ本体2のZ軸の傾斜角度が45°となるときのフォトセンサ68の出力に設定されている。これにより、カメラ本体2の回転許容範囲θdが90°に制限される。フォトセンサ68が第1ケース11の開口縁から内方に進入するときには、第2駆動部26Bの駆動子42が外殻1の接合部13に接近すると共に、第1駆動部26Aの駆動子42及び第3駆動部26Cの駆動子42の少なくとも一方(図7においては、第1駆動部26Aの駆動子42)も接合部13に接近する。その結果、第1〜第3駆動部26A〜26Cの駆動子42が接合部13を通過したり、接合部13に引っ掛かったりすることを防止することができる。尚、カメラ本体2のP軸周りの回転については、駆動子42が接合部13に干渉することがないので、カメラ本体2は、制限されることなく自由に回転することができる。
【0053】
また、カメラ本体2は、レンズ鏡筒3に固有の撮影範囲Sを有している。第1駆動部26Aの駆動子42及び第3駆動部26Cの駆動子42は、カメラ本体2のうち撮影範囲Sの外側の部分、具体的には、第1側壁23a及び第2側壁23bに配置されている。前述の如く、カメラ本体2の回転範囲が制限される結果、第1駆動部26Aの駆動子42及び第3駆動部26Cの駆動子42は接合部13に到達しないので、接合部13が撮影範囲S内に入り込むことを防止することができる。その結果、撮影画像に接合部13が写り込んでしまうことを防止でき、撮影画像の劣化を抑制することができる。
【0054】
〈7.撮像装置の使用例〉
図8に撮像装置100の使用例を示す。
【0055】
第1ケース11の外表面にピン81が設けられている。ピン81には、ストラップ82が取り付けられている。第2ケース12の外表面には面ファスナ(図示省略)が設けられている。
【0056】
ユーザは、ストラップ82を首に掛け、撮像装置100を首からぶら下げた状態で使用する。このとき、面ファスナを衣服などに貼り付けることによって、歩行時などでも撮像装置100の大きな揺れを防止することができる。
【0057】
パン、チルト、ロール方向へのカメラ本体2の操作は、例えば、スマートフォンなどの無線通信機器を介して行うことができる。さらに、ジャイロセンサ67により、歩行時の像ブレを抑制することができる。
【0058】
〈8.効果〉
したがって、撮像装置100は、第1ケース11と、該第1ケース11に接合された第2ケース12とを有し、内面が球面状に形成された外殻1と、前記外殻1内に配置され、該外殻1に対して移動可能に構成されたカメラ本体2と、前記カメラ本体2に設けられ、前記外殻1の内面に接触し、該カメラ本体2を駆動する第1駆動部26A及び第2駆動部26Bと、前記第1駆動部26A及び前記第2駆動部26Bを制御する駆動制御部62とを備え、前記駆動制御部62は、前記第1駆動部26Aが前記第1ケース11にのみ接触し、前記第2駆動部26Bが前記第2ケース12にのみ接触するように制御する。
【0059】
この構成によれば、第1駆動部26Aが第1ケース11にのみ接触し、第2駆動部26Bが第2ケース12にのみ接触するので、第1駆動部26A及び第2駆動部26Bが外殻1の接合部13に接触することを防止することができる。その結果、接合部13の影響を受けることなく、カメラ本体2による撮影を行うことができる。例えば、動画撮影を行っているときに、第1駆動部26A又は第2駆動部26Bが接合部13を通過すると、そのときの衝撃をカメラ本体2が受けて、撮影画像が乱れる虞がある。また、撮影中に限らず、カメラ本体2が外殻1内を移動しているときに、第1駆動部26A又は第2駆動部26Bが接合部13に引っ掛かってしまうと、カメラ本体2の移動が不能になる虞がある。それに対して、前記の構成によれば、第1駆動部26A又は第2駆動部26Bが接合部13に接触することがないので、接合部13に起因する画像の乱れを防止することができると共に、カメラ本体2の移動が接合部13に阻害されることを防止することができる。
【0060】
また、前記カメラ本体2は、前記第1ケース11を通じて被写体を撮影するように構成されており、前記カメラ本体2の撮影範囲Sには、前記第1ケース11と前記第2ケース12との接合部13が含まれない。
【0061】
この構成によれば、カメラ本体2の撮影範囲S内に接合部13が入り込むことが防止される。その結果、撮影画像に接合部13が写り込んで画質が劣化することを防止することができる。
【0062】
さらに、前記第1ケース11にのみ接触する第2駆動部26Bをさらに備え、前記第1駆動部26A及び前記第2駆動部26Bは、前記カメラ本体2のうち、該カメラ本体2の撮影範囲S外の部分に配置されている。
【0063】
この構成によれば、第1駆動部26A及び第2駆動部26Bは、カメラ本体2のうち撮影範囲S外の部分に配置されている。つまり、第1駆動部26A及び第2駆動部26Bが撮影画像に写り込むことはない。また、第1駆動部26A及び第2駆動部26Bは、接合部13よりも第1ケース11の内方に配置され、接合部13との接触が防止されている。つまり、撮影範囲S外に配置された第1駆動部26A及び第2駆動部26Bが接合部13に到達しないということは、接合部13が撮影範囲S内に入り込むことはない。よって、撮影画像に接合部13が写り込んで画質が劣化することを防止することができる。
【0064】
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0065】
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0066】
前記撮像装置100は、静止画撮影及び動画撮影を行うが、撮像装置は、静止画撮影のみを行うものであってもよいし、動画撮影のみを行うものであってもよい。
【0067】
また、前記第1〜第3駆動部26A,26Cは、圧電素子を含む振動型アクチュエータであるが、これに限られるものではない。例えば、駆動部は、ステッピングモータと駆動輪とを有し、駆動輪が外殻1の内面に接触する構成であってもよい。
【0068】
さらに、第1〜第3駆動部26A〜26Cは、X軸周りに等間隔に配置されているが、等間隔でなくてもよい。また、駆動部の個数は、3つに限定されるものではなく、2つ以下であっても、4つ以上であってもよい。例えば、撮像装置100が4つの駆動部を備える場合、4つの駆動部を等間隔(90°ごとに)配置としてもよい。
【0069】
さらには、前記実施形態では、反射膜11b及びフォトセンサ68を設けることによってカメラ本体2の回転範囲を限定しているが、これに限られるものではない。例えば、駆動制御部62は、前記基準状態のようなカメラ本体2の原点位置を記憶しておき、該原点位置からの移動量を制限することによってカメラ本体2の回転範囲を限定してもよい。または、第1ケース11の開口縁の近傍及び第2ケース12の開口縁の近傍に開口縁と平行に延びる環状の凸条を形成し、該凸条によりカメラ本体2の回転を物理的に規制する構成としてもよい。
【0070】
前記実施形態では、カメラ本体2の位置をフォトセンサ68により検出しているが、これに限られるものではない。例えば、マグネットとホールセンサによってカメラ本体2の位置を検出してもよいし、第2ケース12を金属製として、渦電流損失や静電容量変化を検出することによってカメラ本体2の位置を求めてもよい。また、カメラ本体2による第1ケース11の画像検出を利用してもよい。
【0071】
また、前記実施形態では、反射膜11bを第1ケース11の開口縁部のみに設けているが、これに限られるものではない。例えば、第2ケース12の内面に反射膜11bを設けてもよい。フォトセンサ68の位置も反射膜11bの位置に応じて適宜変更すればよい。また、反射膜11bの形状も任意に変更することができる。また、フォトセンサ68の個数は、3つに限られるものではなく、1つや4つ以上であってもよい。反射膜11bの場所及び形状並びにフォトセンサ68の個数は、カメラ本体2が回転許容範囲の境界に到達したことを反射膜11bとフォトセンサ68とによって検出できる限りにおいては、任意に設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上説明したように、ここに開示された技術は、内面が球面状に形成されたケース内に配置された撮像部を備えた撮像装置について有用である。
【符号の説明】
【0073】
100 撮像装置
1 外殻(ケース)
11 第1ケース(第1部材)
11a 開口部
11b 反射膜
12 第2ケース(第2部材)
12a 開口部
13 接合部
2 カメラ本体(撮像部)
20 光軸
21 移動枠
23a 第1側壁
23b 第2側壁
23c 第3側壁
25 円筒部
26A 第1駆動部
26B 第2駆動部
26C 第3駆動部
27 取付板
28 回路基板
3 レンズ鏡筒
32 レンズ枠
33 撮像素子
4A アクチュエータ本体
4B アクチュエータ本体
4C アクチュエータ本体
41 振動体
42 駆動子
43 ホルダ
44 回転軸
5A 第1支持機構
5B 第2支持機構
5C 第3支持機構
51 ブラケット
52 保持板
52a 開口
53 支持部
53a ガイド溝
54 付勢バネ
55 ストッパ
55a 第1規制部
55b 第2規制部
61 映像処理部
62 駆動制御部(制御部)
63 アンテナ
64 送信部
65 受信部
66 バッテリ
67 ジャイロセンサ
68 フォトセンサ
81 ピン
82 ストラップ
S 撮影範囲
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影する撮像装置であって、
第1部分と、該第1部分に接合された第2部分とを有し、内面が球面状に形成されたケースと、
前記ケース内に配置され、該ケースに対して移動可能に構成された撮像部と、
前記撮像部に設けられ、前記ケースの内面に接触し、該撮像部を駆動する第1駆動部及び第2駆動部と、
前記第1駆動部及び前記第2駆動部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記第1駆動部が前記第1部分にのみ接触し、前記第2駆動部が前記第2部分にのみ接触するように制御する撮像装置。
【請求項2】
前記撮像部は、前記第1部分を通じて被写体を撮影するように構成されており、
前記撮像部の撮影範囲には、前記第1部分と前記第2部分との接合部が含まれない、請求項1の撮像装置。
【請求項3】
前記第1部分にのみ接触する第3駆動部をさらに備え、
前記第1駆動部及び前記第3駆動部は、前記撮像部のうち、該撮像部の撮影範囲外の部分に配置されている、請求項1の撮像装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【国際調査報告】