(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2013099776
(43)【国際公開日】20130704
【発行日】20150507
(54)【発明の名称】タッチパネルおよびタッチパネル付き表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20150410BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20150410BHJP
【FI】
   !G06F3/041 430
   !G06F3/044 124
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
【出願番号】2013551667
(21)【国際出願番号】JP2012083149
(22)【国際出願日】20121220
(31)【優先権主張番号】2011288324
(32)【優先日】20111228
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100112715
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125704
【弁理士】
【氏名又は名称】坂根 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100174285
【弁理士】
【氏名又は名称】小宮山 聰
(72)【発明者】
【氏名】美崎 克紀
【住所又は居所】鳥取県米子市石州府字大塚ノ弐650番 シャープ米子株式会社内
(57)【要約】
配線と端子とを安定して接続できる端子構造を持ったタッチパネルの構成を得る。タッチパネルは、絶縁性の基板(10)と、前記基板(10)に形成され、第1の方向に延在する第1電極と、前記基板(10)に形成され、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2電極と、前記第1電極および前記第2電極を相互に絶縁する第1絶縁膜(15)と、前記基板(10)に形成された端子部(18)と、前記第1電極および第2電極と前記端子部(18)とを電気的に接続する配線(14)とを備える。前記端子部(18)は、前記配線(14)の下面に接して形成された第1導電膜(181)と、前記第1導電膜(181)の上面に接して形成された第2導電膜(182)とを含み、前記第2導電膜(182)は、前記配線(14)と前記配線(14)の側面部のみで接する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性の基板と、
前記基板に形成され、第1の方向に延在する第1電極と、
前記基板に形成され、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2電極と、
前記第1電極および前記第2電極を相互に絶縁する第1絶縁膜と、
前記基板に形成された端子部と、
前記第1および第2電極と前記端子部とを電気的に接続する配線とを備え、
前記端子部は、前記配線の下面に接して形成された第1導電膜と、前記第1導電膜の上面に接して形成された第2導電膜とを含み、
前記第2導電膜は、前記配線と前記配線の側面部のみで接する、タッチパネル。
【請求項2】
前記第1電極は、前記第1の方向に沿って配置された複数の第1島状電極と、隣接する前記第1島状電極同士を接続する第1接続部とを含み、
前記第2電極は、前記第2の方向に沿って配置された複数の第2島状電極と、隣接する前記第2島状電極同士を接続する第2接続部とを含み、
前記第1島状電極、前記第2島状電極、前記第1接続部、および前記第1導電膜は同じ材料で形成され、
前記第2接続部および前記第2導電膜は同じ材料で形成されている、請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記第1電極は、前記第1の方向に沿って配置された複数の第1島状電極と、隣接する前記第1島状電極同士を接続する第1接続部とを含み、
前記第2電極は、前記第2の方向に沿って配置された複数の第2島状電極と、隣接する前記第2島状電極同士を接続する第2接続部とを含み、
前記第2接続部および前記第1導電膜は同じ材料で形成され、
前記第1島状電極、前記第2島状電極、前記第1接続部、および前記第2導電膜は同じ材料で形成されている、請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記第1電極は、前記第1の方向に沿って配置された複数の第1島状電極と、隣接する前記第1島状電極同士を接続する第1接続部とを含み、
前記第2電極は、前記第2の方向に沿って配置された複数の第2島状電極と、隣接する前記第2島状電極同士を接続する第2接続部とを含み、
前記第1島状電極、前記第2島状電極、前記第1接続部、前記第2接続部、前記第1導電膜、および前記第2導電膜は、同じ材料で形成されている、請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記配線を覆って形成された第2絶縁膜をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記配線および前記第2絶縁膜は、前記配線と前記端子部とが平面視において重畳する部分の一部に切欠き部を有し、前記切欠き部を介して、前記第1導電膜と前記第2導電膜とが接している、請求項5に記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記配線および前記第2絶縁膜は、前記配線と前記端子部とが平面視において重畳する部分の一部に開口部を有し、前記開口部を介して、前記第1導電膜と前記第2導電膜とが接している、請求項5に記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記第1導電膜と前記配線とが重畳する部分において、前記第1導電膜の幅は、前記配線の幅よりも広い、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記第1導電膜は、前記配線の全体に平面視において重畳して形成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のタッチパネル。
【請求項10】
液晶表示装置と、
請求項1〜9のいずれか一項に記載のタッチパネルとを備える、タッチパネル付き表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルおよびタッチパネル付き表示装置に関し、より詳しくは、タッチパネルの端子の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルは、表示装置と重ねて使用される。そのため、表示領域に形成されるセンサ電極は通常、酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)、酸化インジウム亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)等の透明導電膜により形成される。
【0003】
一方、表示領域以外の額縁領域では、電気抵抗の低い金属配線が用いられることがある。しかしながら、金属配線は、大気や水分に曝されると腐食する。そのため、金属配線が露出していると、長期信頼性が劣る場合がある。
【0004】
特開2004−61687号公報には、複数のバスラインと、バスライン上に形成された絶縁樹脂層と、絶縁樹脂層上に形成された画素電極と、画素電極およびバスラインに接続された薄膜トランジスタと、外部回路とバスラインとを電気的に接続する外部接続端子とを有する液晶表示装置用基板が開示されている。
【0005】
この液晶表示装置用基板は、バスラインに電気的に接続された第1の端子電極と、第1の端子電極の外周部上の少なくとも一部に形成された構造物と、第1の端子電極および構造物上に形成された第2の端子電極と、第1および第2の端子電極を接続する電極繋ぎ換え領域とを備える。ここで、構造物は、絶縁樹脂層と異なる形成材料で形成されており、第2の端子電極は、画素電極と同一の形成材料で形成されている。
【0006】
上記文献には、構造物が樹脂絶縁層と異なる形成材料で形成されていることにより、第2の端子電極と構造物とを密着良好に形成できると記載されている。
【発明の開示】
【0007】
上記の構成において、第2の端子電極を金属で形成した場合、金属の種類によっては腐食が発生し、長期信頼性が劣る場合がある。
【0008】
一方、第2の端子電極をITOやIZO等の透明電極膜で形成した場合、これらの材料の電気抵抗が高いことが問題となる。特に、端子の断面積が小さい場合、電気抵抗が高くなる。また、配線と透明電極との接触面積が小さい場合、接触抵抗が高くなる。これらは、タッチパネルの感度を低下させる原因となる。
【0009】
本発明の目的は、配線と端子とを安定して接続できる端子構造を持ったタッチパネルの構成を得ることである。
【0010】
ここに開示するタッチパネルは、絶縁性の基板と、前記基板に形成され、第1の方向に延在する第1電極と、前記基板に形成され、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2電極と、前記第1電極および前記第2電極を相互に絶縁する第1絶縁膜と、前記基板に形成された端子部と、前記第1および第2電極と前記端子部とを電気的に接続する配線とを備える。前記端子部は、前記配線の下面に接して形成された第1導電膜と、前記第1導電膜の上面に接して形成された第2導電膜とを含み、前記第2導電膜は、前記配線と前記配線の側面部のみで接する。
【0011】
本発明によれば、配線と端子とを安定して接続できる端子構造を持ったタッチパネルの構成が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるタッチパネル付き表示装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態にかかるタッチパネルの概略構成を示す平面図である。
【図3】図3は、図2におけるA−A’線、およびB−B’線の各線に沿った断面図である。
【図4】図4は、第1の実施形態にかかる端子部の概略構成を示す平面図である。
【図5】図5は、図4におけるC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の第1の実施形態にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図6B】図6Bは、本発明の第1の実施形態にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図6C】図6Cは、本発明の第1の実施形態にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図6D】図6Dは、本発明の第1の実施形態にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図6E】図6Eは、本発明の第1の実施形態にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図6F】図6Fは、本発明の第1の実施形態にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図7】図7は、比較例にかかる端子部の概略構成を示す平面図である。
【図8】図8は、図7におけるC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【図9】図9は、本発明の第1の実施形態の変形例にかかるタッチパネルの概略構成を示す平面図である。
【図10】図10は、図9におけるA−A’線、およびB−B’線の各線に沿った断面図である。
【図11A】図11Aは、本発明の第1の実施形態の変形例にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図11B】図11Bは、本発明の第1の実施形態の変形例にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図11C】図11Cは、本発明の第1の実施形態の変形例にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図11D】図11Dは、本発明の第1の実施形態の変形例にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図11E】図11Eは、本発明の第1の実施形態の変形例にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図11F】図11Fは、本発明の第1の実施形態の変形例にかかるタッチパネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図12】図12は、本発明の第2の実施形態にかかる端子部の概略構成を示す平面図である。
【図13】図13は、図12におけるC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【図14】図14は、本発明の第3の実施形態にかかる端子部の概略構成を示す平面図である。
【図15】図15は、図14におけるC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【図16】図16は、本発明の第4の実施形態にかかる端子部の概略構成を示す平面図である。
【図17】図17は、図16におけるC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【図18】図18は、本発明の他の実施形態にかかるタッチパネルの概略構成を示す平面図である。
【図19】図19は、図18におけるA−A’線、およびB−B’線の各線に沿った断面図である。
【図20】図20は、本発明の他の実施形態にかかるタッチパネルの概略構成を示す平面図である。
【図21】図21は、図20におけるA−A’線、およびB−B’線の各線に沿った断面図である。
【図22】図22は、本発明の他の実施形態にかかるタッチパネル付き表示装置の概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態にかかるタッチパネルは、絶縁性の基板と、前記基板に形成され、第1の方向に延在する第1電極と、前記基板に形成され、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2電極と、前記第1電極および前記第2電極を相互に絶縁する第1絶縁膜と、前記基板に形成された端子部と、前記第1および第2電極と前記端子部とを電気的に接続する配線とを備える。前記端子部は、前記配線の下面に接して形成された第1導電膜と、前記第1導電膜の上面に接して形成された第2導電膜とを含み、前記第2導電膜は、前記配線と前記配線の側面部のみで接する(第1の構成)。
【0014】
上記の構成によれば、端子部は、第1導電膜および第2導電膜の二層で構成される。そのため、端子部の断面積を大きくすることができ、電気抵抗を低くすることができる。
【0015】
配線は、製造工程において表面が変質(例えば酸化)し、この上に導電膜を形成すると、接触抵抗が高くなる場合がある。上記の構成によれば、第1導電膜は、配線の下面に接して形成されている。また、第2導電膜は、配線と、配線の側面部のみで接する。これにより、端子部と配線とを安定して接続することができる。
【0016】
上記第1の構成において、前記第1電極は、前記第1の方向に沿って配置された複数の第1島状電極と、隣接する前記第1島状電極同士を接続する第1接続部とを含み、前記第2電極は、前記第2の方向に沿って配置された複数の第2島状電極と、隣接する前記第2島状電極同士を接続する第2接続部とを含み、前記第1島状電極、前記第2島状電極、前記第1接続部、および前記第1導電膜は同じ材料で形成され、前記第2接続部および前記第2導電膜は同じ材料で形成されている構成とすることができる(第2の構成)。
【0017】
上記第1の構成において、前記第1電極は、前記第1の方向に沿って配置された複数の第1島状電極と、隣接する前記第1島状電極同士を接続する第1接続部とを含み、前記第2電極は、前記第2の方向に沿って配置された複数の第2島状電極と、隣接する前記第2島状電極同士を接続する第2接続部とを含み、前記第2接続部および前記第1導電膜は同じ材料で形成され、前記第1島状電極、前記第2島状電極、前記第1接続部、および前記第2導電膜は同じ材料で形成されている構成とすることができる(第3の構成)。
【0018】
上記第1の構成において、前記第1電極は、前記第1の方向に沿って配置された複数の第1島状電極と、隣接する前記第1島状電極同士を接続する第1接続部とを含み、前記第2電極は、前記第2の方向に沿って配置された複数の第2島状電極と、隣接する前記第2島状電極同士を接続する第2接続部とを含み、前記第1島状電極、前記第2島状電極、前記第1接続部、前記第2接続部、前記第1導電膜、および前記第2導電膜は、同じ材料で形成されている構成とすることができる(第4の構成)。
【0019】
上記第2〜第4の構成によれば、製造工程を簡略化することができる。
【0020】
上記第1〜第4のいずれかの構成において、前記配線を覆って形成された第2絶縁膜をさらに備えることが好ましい(第5の構成)。
【0021】
上記の構成によれば、配線は第2絶縁膜で覆われている。そのため、大気や水分に曝されることがない。これにより、配線の腐食を防ぎ、長期信頼性を高めることができる。
【0022】
上記第5の構成において、前記絶縁膜および前記配線は、前記端子部と平面視において重畳する部分に切欠き部を有し、前記切欠き部を介して、前記第1導電膜と前記第2導電膜とが接している構成とすることができる(第6の構成)。
【0023】
上記第5の構成において、前記絶縁膜および前記配線は、前記端子部と平面視において重畳する部分に開口部を有し、前記開口部を介して、前記第1導電膜と前記第2導電膜とが接している構成とすることができる(第7の構成)。
【0024】
上記第6または第7の構成によれば、第1導電膜と第2導電膜の接触面積を大きくすることができる。また、電流の経路を増やすことができる。これにより、第1導電膜と第2導電膜との接触抵抗を低くすることができる。
【0025】
上記第1〜第7のいずれかの構成において、前記第1導電膜と前記配線とが重畳する部分において、前記第1導電膜の幅は、前記配線の幅よりも広いことが好ましい(第8の構成)。
【0026】
上記の構成によれば、第1導電膜と配線との接触面積を大きくできる。そのため、第1導電膜と配線との接触抵抗を低くすることができる。
【0027】
上記第1〜第8のいずれかの構成において、前記第1導電膜は、前記配線の全体に平面視において重畳して形成されていることが好ましい(第9の構成)。
【0028】
上記の構成によれば、第1導電膜と配線とが重畳して形成されている。これにより、電気抵抗を低くできる。さらに、このような冗長構造とすることにより、一方が断線しても導通を維持できるため、信頼性を高めることができる。
【0029】
本発明の一実施形態にかかるタッチパネル付き表示装置は、液晶表示装置と、上記第1〜第9のいずれかの構成のタッチパネルとを備える(タッチパネル付き表示装置の第1の構成)。
【0030】
[実施の形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
【0031】
[全体の構成]
図1は、本発明の一実施形態にかかるタッチパネル付き表示装置7の概略構成を示す断面図である。タッチパネル付き表示装置7は、タッチパネル1、カラーフィルタ基板71、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)基板72、シール材73、液晶74、偏光板75,76および貼付材77とを備えている。
【0032】
カラーフィルタ基板71とTFT基板72とは、互いに対向して配置されている。カラーフィルタ基板71およびTFT基板72の周縁部にはシール材73が形成され、内部に液晶74が封入されている。カラーフィルタ基板71の、液晶74側と反対側の面には、タッチパネル1が、貼付材77により貼り合わされている。タッチパネル1の、カラーフィルタ基板71側と反対側の面には、偏光板75が配置されている。TFT基板72の、液晶74側と反対側の面には、偏光板76が配置されている。
【0033】
タッチパネル1は、詳しい構成は後述するが、静電容量方式のタッチパネルであり、絶縁性の基板10、センサ電極(X電極11、Y電極12等)等を備えている。X電極11およびY電極12は、格子状に形成されている。X電極11およびY電極12は、タッチパネル1に近接した指等との間に静電容量を形成する。タッチパネル1は、この静電容量の変化に基づいて、指等の位置を検出する。
【0034】
カラーフィルタ基板71は、絶縁性の基板711と、ブラックマトリクス712と、カラーフィルタ713と、共通電極714とを備えている。共通電極714は、基板711のほぼ全面に一様に形成されている。
【0035】
TFT基板72は、絶縁性の基板721と、画素電極722と、図示しないTFTとを備えている。画素電極722およびTFTは、基板721にマトリクス状に形成されている。なお、TFTとして、アモルファスシリコンや酸化インジウムガリウム亜鉛(IZGO)からなるものを用いることができるが、電子移動度の大きいIZGOからなるものを用いることが好ましい。
【0036】
タッチパネル付き表示装置7は、TFT基板72のTFTを駆動して、任意の画素電極722と共通電極714との間に電界を生成する。この電界によって、液晶74の配向が変化する。偏光板76側から入射した光は、偏光板76によって、特定の方向に偏光している。液晶74に入射した光の偏光方向は、液晶74の配向によって変化する。そして、特定の方向に偏光した光のみが、偏光板75を透過する。
【0037】
このようにして、タッチパネル付き表示装置7は、任意の画素電極722において、光の透過・非透過を制御することができる。画素電極722を透過した光は、カラーフィルタ713によって着色される。複数の色、例えば赤、緑、青のカラーフィルタ713を規則的に配置しておくことにより、加法混色によって様々な色を表示することができる。ブラックマトリクス712は、画素電極722が形成されている箇所以外の箇所からの光を遮光して、コントラストを向上させる。
【0038】
以上、タッチパネル付き表示装置7の概略構成を説明した。タッチパネル付き表示装置7では、偏光板75をタッチパネル1の外側(カラーフィルタ基板71側と反対側)の面に配置した。しかし、タッチパネル付き表示装置7は、偏光板75をカラーフィルタ基板71の液晶74側と反対側の面に配置し、その上にタッチパネル1を貼り合せた構成としても良い。
【0039】
[タッチパネルの構成]
以下、タッチパネル1の構成について詳しく述べる。
【0040】
図2は、本発明の一実施形態にかかるタッチパネル1の、概略構成を模式的に示す平面図である。図3は、図2におけるA−A’線、およびB−B’線の各線に沿った断面図である。タッチパネル1は、基板10、X電極11、Y電極12、配線14、絶縁膜15、および保護膜16を備えている。なお、図2では、図を見易くするために配線14にハッチングを付している。
【0041】
X電極11は、図2の左右方向に沿って配置された複数の島状電極110と、隣接した島状電極110同士を接続する接続部111とを含んでいる。島状電極110と接続部111とは、連続して一体的に形成されている。
【0042】
Y電極12は、図2の上下方向に沿って配置された複数の島状電極120と、隣接した島状電極120同士を接続する接続部121とを含んでいる。島状電極120と接続部121とは、図3に示すように、絶縁膜15を挟んで異なる層に形成されている。島状電極120と接続部121とは、絶縁膜15に形成された複数のコンタクトホール15aを介して接触している。
【0043】
この構成により、X電極11とY電極12とは、絶縁膜15を間に挟んで交差し、互いに絶縁されている。
【0044】
基板10の端部近傍に、端子部18が形成されている。X電極11およびY電極12と、端子部18とは、配線14によって電気的に接続されている。
【0045】
図2に示すように、X電極11と配線14との繋ぎ換え部分14aは、他の部分と比べて大きな面積に形成されている。これは、X電極11と配線14との接触抵抗を小さくするためである。Y電極12と配線14についても同様である。
【0046】
また、図3に示すように、X電極11と配線14との繋ぎ換え部分14aにおいて、X電極11は、配線14の下面に接して形成されている。ここで、「下面に接して」とは、電極11が、配線14の下部に一部潜りこんで接している状態を指す。図示していないが、Y電極12と配線14との繋ぎ換え部分においても同様である。
【0047】
X電極11の島状電極110、接続部111、Y電極12の島状電極120、および配線14の全体を覆って、絶縁膜15が形成されている。絶縁膜15は、基板10および端子部18の一部も覆って形成されている。絶縁膜15の上にさらに、保護膜16が形成されている。端子部18の一部は、絶縁膜15および保護膜16のいずれにも覆われずに露出している。端子部18の露出部分は、フレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuit)等を介して駆動回路に接続される。
【0048】
なお、保護膜16は、無機系の材料からなる保護膜161と、有機系の材料からなる保護膜162との二層構造になっている。無機系の保護膜161は、一般に、有機系の保護膜162よりも緻密であり、外部からの水分等の浸透を防ぐ。そのため、無機系の保護膜161を形成することで、水分等による配線14の腐食を防止することができる。一方、有機系の保護膜162は無機系の保護膜161に比べて弾性があり、不意の接触等による衝撃を緩和することができる。また、有機系の保護膜162により、タッチパネル1の表面が平坦化される。
【0049】
[端子部の構成]
[第1の実施形態]
次に、端子部18の構成について述べる。図4は、本発明の第1の実施形態にかかる端子部18の構成を示す平面図である。図5は、図4におけるC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。端子部18は、第1導電膜181と第2導電膜182とを含んでいる。
【0050】
図5に示すように、第1導電膜181は、配線14の下面に接して形成されている。ここで、「下面に接して」とは、第1導電膜181が、配線14の下部に一部潜りこんで接している状態を指す。第2導電膜182は、第1導電膜181の上面に接して形成されている。ここで、「上面に接して」とは、第1導電膜182が、第1導電膜の上部に一部重畳して接している状態を指す。
【0051】
絶縁膜15および配線14は、配線14と端子部18とが平面視において重畳する部分の一部に切欠き部15bを有している。第2導電膜182と配線14とは、切欠き部15bを介して、配線14の側面部のみで接している。第1導電膜181と第2導電膜182とは、保護膜16と平面視で重畳している部分では、切欠き部15bを介して接している。なお、第1導電膜181と第2導電膜182とは、保護膜16と平面視で重畳していない部分(端子部18が外部に露出した部分)では、互いに全面で接している。
【0052】
[タッチパネル1の製造方法]
以下、図6A〜図6Fを参照して、タッチパネル1の製造方法を説明する。なお、図6A〜図6Fは、図2におけるA−A’線、図4におけるD−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【0053】
図6Aに示すように、基板10上に、X電極11の接続部111、Y電極12の島状電極120、端子18の第1導電膜181を形成する。基板10は、例えばガラス基板である。図6Aには図示していないが、X電極11の島状電極110(図2を参照)も、同時に形成する。
【0054】
まず、基板10上に、スパッタリングまたはCVD(Chemical Vapor Deposition)により、一様な透明導電膜を形成する。透明導電膜は、例えばITOやIZOである。透明導電膜の厚さは特に限定されないが、例えば10〜50nmである。
【0055】
基板10上に形成した透明導電膜を、フォトリソグラフィによりパターニングする。具体的には、島状電極110,120、接続部111、第1導電膜181を形成する箇所にフォトレジストによるマスクを形成する。そして、残部をエッチングにより除去する。エッチング方法は任意であるが、例えば、シュウ酸または燐酸/酢酸/硝酸の混酸等を用いることができる。
【0056】
パターニングの終了後に、200〜250℃の温度範囲でアニールを行う。このアニールで、アモルファスであった透明導電膜(島状電極110,120、接続部111、第1導電膜181)が多結晶化する。
【0057】
次に、図6Bに示すように、配線14を形成する。まず、スパッタリングまたは蒸着により、島状電極110,120、接続部111、および第1導電膜181を覆って、全面に金属膜を形成する。金属膜は、低抵抗であることが好ましく、例えばAlが用いられる。しかし、Alはアルカリで腐食され易く、また、AlとをITOとを直接接触させると、イオン化傾向の違いによるガルバニック腐食が発生する。そのため、耐食性の高い金属との積層構造とすることが好ましい。したがって、金属膜は例えば、MoNb/Al/MoNb、MoN/Al/MoN、Mo/Al/Mo等の積層膜が好適に用いられる。金属膜の厚さは、特に制限されないが、例えば0.3〜1.0μmである。
【0058】
基板10の全面に形成した金属膜を、フォトリソグラフィによりパターニングする。具体的には、配線14を形成する箇所にフォトレジストによるマスクを形成する。そして、残部をエッチングにより除去する。エッチング方法は任意であるが、例えば、燐酸/酢酸/硝酸の混酸等を用いることができる。
【0059】
次に、図6Cに示すように、基板10の全面を覆って絶縁膜15を形成する。続いて、図6Dに示すように絶縁膜15にコンタクトホール15aおよび切欠き部15bを形成する。絶縁膜15に切欠き部15bを形成する際、同時に配線14にも切欠き部を形成する。
【0060】
絶縁膜15として、有機系絶縁体、および無機系絶縁体のどちらを用いても良い。
【0061】
まず、絶縁膜15として、有機系絶縁体を用いる場合について説明する。有機系絶縁体は例えば、アクリル樹脂、ノボラック樹脂等を含むフォトレジストである。基板10の全面に、スピンコータまたはスリットコータによって、フォトレジストを均一に塗布する。絶縁膜15は、X電極11とY電極12とを絶縁するのに加えて、配線14等を保護する役割も担っている。そのため、絶縁膜15は厚い方が好ましい。絶縁膜15の厚さは、特に限定されないが、例えば1.5〜3.0μmである。
【0062】
基板10の全面に形成した絶縁膜15を、フォトリソグラフィによってパターニングして、コンタクトホール15aおよび切欠き部15bを形成する。
【0063】
さらに、絶縁膜15をマスクとして、エッチングを行い、配線14にも切欠き部を形成する。エッチング方法は任意であるが、例えば、燐酸/酢酸/硝酸の混酸等を用いることができる。
【0064】
絶縁膜15として、無機系絶縁体を用いる場合について説明する。無機系絶縁体は例えば、SiN、SiO、SiON等である。基板10の全面に、CVDによってこれらの物質からなる均一な無機膜を形成する。この場合も、絶縁膜15の厚さは厚い方が好ましく、配線14の厚さの2倍以上であることが好ましい。
【0065】
基板10の全面に形成した絶縁膜15を、フォトリソグラフィによりパターニングして、コンタクトホール15aおよび切欠き部15bを形成する。具体的には、コンタクトホール15aおよび切欠き部15bを形成する箇所以外の箇所にフォトレジストによるマスクを形成する。そして、エッチングによりコンタクトホール15aおよび切欠き部15bを形成する。エッチング方法は任意であるが、例えば、フッ素系ガスを用いたドライエッチングを用いることができる。
【0066】
さらに、このマスクを残したまま、配線14をエッチングして、配線14にも切欠き部を形成する。エッチング方法は任意であるが、例えば、燐酸/酢酸/硝酸の混酸等を用いることができる。
【0067】
次に、図6Eに示すように、Y電極12の接続部121、および端子部18の第2導電膜182を形成する。スパッタリングまたはCVDにより、一様な透明導電膜を形成する。透明導電膜は、例えばITOやIZOである。透明導電膜の厚さは特に限定されないが、例えば10〜50nmである。
【0068】
基板10上に形成した透明導電膜を、フォトリソグラフィによりパターニングする。具体的には、接続部121および第2導電膜182を形成する箇所にフォトレジストによるマスクを形成する。そして、残部をエッチングにより除去する。エッチング方法は任意であるが、例えば、シュウ酸または燐酸/酢酸/硝酸の混酸等を用いることができる。
【0069】
パターニングの終了後に、接続部121および第2導電膜182を多結晶化するためのアニールを行っても良い。
【0070】
最後に、図6Fに示すように、基板10のほぼ全面を覆って、保護膜16を形成する。保護膜16は、既述のとおり、無機系の材料からなる保護膜161と、有機系の材料からなる保護膜162とを積層させたものである。
【0071】
無機系の保護膜161は、例えば、SiN、SiO、SiON等である。基板10の全面に、CVDによってこれらの物質からなる均一な無機膜を形成する。このとき、メタルマスク等を使用して、端子部18の一部が露出するようにする。保護膜161の厚さは特に限定されないが、例えば50〜500nmである。
【0072】
有機系の保護膜162は、例えば、アクリル樹脂である。基板10の全面に、スピンコータまたはスリットコータによって均一な膜を形成する。このとき、メタルマスク等を使用して、端子部18の一部が露出するようにする。保護膜162の厚さは特に限定されないが、例えば1.5〜3.0μmである。
【0073】
以上、本発明の第1の実施形態にかかるタッチパネル1の構成、および製造方法を説明した。
【0074】
本実施形態にかかるタッチパネル1の構成によれば、端子部18は、第1導電膜181および第2導電膜182の二層で構成される。そのため、端子部18の断面積を大きくすることができ、電気抵抗を低くすることができる。
【0075】
金属を含む配線14は、製造工程において表面が変質(例えば酸化)し、この上に導電膜を形成すると、接触抵抗が高くなる場合がある。本実施形態によれば、第1導電膜181を形成した後、その上に配線14を形成して接触させている。すなわち、第1導電膜181は、配線14の下面に接して形成されている。これにより、接触抵抗を安定化させることができる。
【0076】
本実施形態では、絶縁膜15および配線14に切欠き部15bを形成して、切欠き部15bを介して第1導電膜181と第2導電膜182とを接触させている。上述のように、配線14の上に導電膜を形成した場合、接触抵抗が高くなる場合がある。そのため、配線14と第2導電膜182との間は高抵抗になっている可能性がある。本実施形態では、切欠き部15bを形成することで、第2導電膜182と配線14とを、配線14の側面部のみで接触させている。また、切欠き部15bを形成することで、第1導電膜181と第2導電膜182との接触面積を増やしている。これにより、電流の経路を増やすことができる。したがって、端子部18を低抵抗化することができる。
【0077】
本実施形態では、X電極11の島状電極110、接続部111、Y電極12の島状電極120、および端子部18の第1導電膜181を同時に形成する。また、Y電極12の接続部121および端子部18の第2導電膜182を同時に形成する。すなわち、端子部18はX電極11およびY電極12と同一材料・同一工程で形成され、別途の工程を必要としない。これにより、製造工程を簡略化することができる。
【0078】
X電極11およびY電極12は、光透過度を上げるため、薄く形成される場合がある。その場合でも、端子部18を、第1導電膜181と第2導電膜182との二層を積層させることによって断面積を増やし、電気抵抗を低くすることができる。
【0079】
なお、本実施形態では、絶縁膜15を基板10のほぼ全面に形成した。そして、Y電極12の島状電極120と接続部121とを、コンタクトホール15aを介して接触させる構成とした。しかし、X電極11とY電極12とが絶縁されていれば、どのような構成であっても良い。例えば、絶縁膜15を、X電極11とY電極12とが交差する箇所にのみ形成する構成としても良い。
【0080】
また、本実施形態では保護膜16として、無機系の保護膜161と有機系の保護膜162とをこの順で積層させた構成を例示した。しかし、保護膜16は、このどちらかのみからなるものであっても良い。また、積層させる順番を入れ替えても良い。
【0081】
本実施形態では、絶縁膜15に切欠き部15bを形成する際に、同時に配線14に切欠き部を形成した。配線14の切欠き部は、配線14を形成する際に形成しおいても良い。しかし、本実施形態のように、絶縁膜15と配線14とに同時に切欠き部15bを形成すれば、位置合わせを精密にすることができるため、より好ましい。
【0082】
[比較例]
ここで、タッチパネル1の効果を説明するために、仮想的な比較例にかかる構成を説明する。図7は、比較例にかかる端子部98の概略構成を示す平面図である。図8は、図7のC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【0083】
端子部98は、一層の導電膜980からなる。導電膜980は、図8に示すように、配線14の上面に接して形成されている。
【0084】
配線14は、製造工程中、例えばエッチングや洗浄工程等において、大気や水分に曝されている。これにより、配線14の表面は変質している場合がある。そのため、配線14の上面に接して形成された導電膜980と、配線14との間の接触抵抗が高くなる場合がある。
【0085】
また、導電膜980が薄く形成された場合や、導電膜980の幅が狭く形成された場合には、端子部98の電気抵抗が高くなる。
【0086】
本実施形態にかかるタッチパネル1が備える端子部18では、第1導電膜181は配線14の下面に接して形成されている。したがって、第1導電膜181と配線14とを安定して接触させることができる。また、端子部18は、第1導電膜181と第2導電膜182との二層で構成されている。したがって、断面積を大きくでき、電気抵抗を低くすることができる。
【0087】
[第1の実施形態の変形例]
タッチパネル付き表示装置7は、タッチパネル1に代えて、以下に説明するタッチパネル2を備えていても良い。図9は、本発明の第1の実施形態の変形例にかかるタッチパネル2の概略構成を示す平面図である。図10は、図9のA−A’線、B−B’線に沿った断面図である。なお、図9では、図を見易くするために配線14にハッチングを付している。
【0088】
タッチパネル2は、基板10、X電極21、Y電極22、配線14、絶縁膜15、保護膜16、および端子部18を備える。タッチパネル2は、タッチパネル1と比較して、X電極およびY電極の構成が異なっている。
【0089】
X電極21は、島状電極210と、接続部211と、取出し電極212とを含む。Y電極22は、島状電極220と、接続部221と、取出し電極222とを含む。
【0090】
X電極21は、X電極11と同様に、図10の左右方向に沿って配置された複数の島状電極210と、隣接した島状電極210同士を接続する接続部211とを含んでいる。島状電極210と接続部211とは、連続して一体的に形成されている。X電極21は、X電極11とは異なり、図11に示すように絶縁膜15の上層に形成されている。
【0091】
Y電極22は、Y電極12と同様に、図10の上下方向に沿って配置された複数の島状電極220と、隣接した島状電極220同士を接続する接続部221とを含んでいる。図10に示すように、島状電極220は絶縁膜15の上層に、接続部221は絶縁膜15の下層に、それぞれ形成されている。島状電極220と接続部221とは、絶縁膜15に形成された複数のコンタクトホール15aを介して接触している。
【0092】
X電極21およびY電極22と配線14とは、絶縁膜15に形成されたコンタクトホール15cを介して接続されている。
【0093】
図10に示すように、X電極21と配線14との繋ぎ換え部分14aには、取出し電極212が形成されている。配線14は、取出し電極212に重畳して形成されている。配線14は、絶縁膜15のコンタクトホール15cの位置に対応して開口部を有している。そして、コンタクトホール15cおよび配線14の開口部を介して、X電極21と取出し電極212とが接触している。これにより、X電極21、取出し電極212、および配線14が相互に電気的に接続されている。このような構成としているのは、既述のように、配線14の上面に導電膜を接触させても、安定した接触抵抗が得られない場合があるためである。図示していないが、Y電極22、取出し電極222、および配線14も、同様の構成によって、相互に電気的に接続されている。
【0094】
[タッチパネル2の製造方法]
以下、図11A〜図11Fを参照して、タッチパネル2の製造方法の概略を説明する。なお、図11A〜図11Fは、図9におけるA−A’線、図4におけるD−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。タッチパネル1と同様の工程については、適宜説明を省略する。
【0095】
まず、図11Aに示すように、基板10上に、Y電極22の接続部221、端子部18の第1導電膜181を形成する。図11Aには図示していないが、X電極21の取出し電極212(図9および図10を参照)およびY電極22の取出し電極222(図9を参照)を同時に形成する。
【0096】
次に、図11Bに示すように、配線14を形成する。
【0097】
次に、図11Cに示すように、基板10の全面を覆って絶縁膜15を形成する。続いて、図11Dに示すように絶縁膜15にコンタクトホール15aおよび切欠き部15bを形成する。図11Dには図示していないが、コンタクトホール15c(図9および図10を参照)も同時に形成する。
【0098】
絶縁膜15に切欠き部15bを形成する際、同時に配線14にも切欠き部を形成する。また、絶縁膜15にコンタクトホール15cを形成する際、同時に配線14にも開口部を形成する。
【0099】
次に、図11Eに示すように、X電極21の接続部211、Y電極22の島状電極220、および端子部18の第2導電膜182を形成する。図11Eには図示していないが、X電極21の島状電極220(図9を参照)も同時に形成する。
【0100】
最後に、図11Fに示すように、基板10のほぼ全面を覆って、保護膜16を形成する。
【0101】
以上、本発明の第1の実施形態の変形例にかかるタッチパネル2の構成、および製造方法を説明した。
【0102】
タッチパネル1では、島状電極110,120、および接続部111と、第1導電膜181とを同時に形成し、接続部121と第2導電膜182とを同時に形成した。これに対して、タッチパネル2では、接続部221、取出し電極212および222と、第1導電膜181とを同時に形成し、島状電極210,220、および接続部211と、第2導電膜182とを同時に形成する。
【0103】
タッチパネル2によっても、タッチパネル1と同様の効果が得られる。したがって、タッチパネル2により、タッチパネルの構成のバリエーションが得られる。
【0104】
[第2の実施形態]
タッチパネル1または2は、端子部18に代えて、以下に説明する端子部28,38,48のいずれかを備えていても良い。
【0105】
図12は、本発明の第2の実施形態にかかる端子部28の構成を示す平面図である。図13は、図12におけるC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【0106】
端子部28は、端子部18が備えていた切欠き部15bに代えて、コンタクトホール(開口部)15dを備えている。すなわち、絶縁膜15および配線14は、配線14と端子部28とが平面視において重畳する部分の一部にコンタクトホール15dを有している。第2導電膜182と配線14とは、コンタクトホール15bを介して、配線14の側面部のみで接している。第1導電膜181と第2導電膜182とは、保護膜16と平面視で重畳している部分では、コンタクトホール15dを介して接している。なお、第1導電膜181と第2導電膜182とは、保護膜16と平面視で重畳していない部分(端子部28が外部に露出した部分)では、互いに全面で接している。
【0107】
本実施形態にかかる端子部28によっても、電気抵抗を低くすることができる。また、配線14と安定的に接触させることができる。
【0108】
[第3の実施形態]
図14は、本発明の第3の実施形態にかかる端子部38の構成を示す平面図である。図15は、図14におけるC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【0109】
端子部38は、第1導電膜381と、第2導電膜182とを備える。すなわち、端子部38は、端子部18と比較して、第1導電膜の構成が異なっている。図14に示すように、第1導電膜381は、第1導電膜381と配線14とが重畳する部分において、配線14の幅よりも広く形成されている。
【0110】
これにより、第1導電膜381と配線14との接触面積が大きくなる。したがって、接触抵抗を低くすることができ、安定した接続が得られる。
【0111】
[第4の実施形態]
図16は、本発明の第4の実施形態にかかる端子部48の構成を示す平面図である。図17は、図16におけるC−C’線、D−D’線、およびE−E’線の各線に沿った断面図である。
【0112】
端子部48は、第1導電膜481と、第2導電膜182とを備えている。端子部38の第1導電膜381と同様に、第1導電膜481は、第1導電膜481と配線14とが重畳する部分において、破線14の幅よりも広く形成されている。端子部48は、端子部38が備えていた切欠き部15bに代えて、コンタクトホール15dを備えている。
【0113】
本実施形態においても、第1導電膜481と配線14との接触面積を大きくすることにより、接触抵抗を低くすることができる。
【0114】
[その他の実施形態]
図18は、本発明の他の実施形態にかかるタッチパネル3の概略構成を示す平面図である。図19は、図18におけるA−A’線およびB−B’線の各線に沿った断面図である。タッチパネル3は、基板10、X電極11、Y電極12、配線14、絶縁膜15、保護膜16、および端子部38を備えている。なお、図18では、図を見易くするために配線14にハッチングを付している。
【0115】
タッチパネル3では、端子部38の第1導電膜381が、配線14の全体に平面視において重畳するように形成されている。また、図19に示すように、X電極11と第1導電膜381とは、連続して一体的に形成されている。図示していないが、Y電極12の島状電極120と第1導電膜381とも、連続して一体的に形成されている。
【0116】
本実施形態によれば、第1導電膜381と配線14とが重畳して形成されている。これにより、電気抵抗を低くできる。さらに、このような冗長構造とすることにより、一方が断線しても導通を維持できるため、信頼性を高めることができる。
【0117】
なお、本実施形態では、配線14の幅を第1導電膜381の幅よりも狭く形成している。しかし、配線14の幅と第1導電膜381の幅とは同じであっても良いし、配線14の幅が第1導電膜381の幅よりも広くても良い。また、タッチパネル3は、端子部38に代えて、端子部48を備えていても良い。
【0118】
図20は、本発明の他の実施形態にかかるタッチパネル4の概略構成を示す平面図である。図21は、図20におけるA−A’線およびB−B’線の各線に沿った断面図である。タッチパネル4は、基板10、X電極21、Y電極22、配線14、絶縁膜15、保護膜16、端子部38を備えている。なお、図20では、図を見易くするために配線14にハッチングを付している。
【0119】
タッチパネル4では、端子部38の第1導電膜381が、配線14の全体に平面視において重畳するように形成されている。また、図21に示すように、X電極11の取出し電極212と第1導電膜381とは、連続して一体的に形成されている。図示していないが、Y電極22の取出し電極222と第1導電膜381とも、連続して一体的に形成されている。
【0120】
本実施形態によれば、第1導電膜381と配線14とが重畳して形成されている。これにより、電気抵抗を低くできる。さらに、このような冗長構造とすることにより、一方が断線しても導通を維持できるため、信頼性を高めることができる。
【0121】
なお、本実施形態では、配線14の幅を第1導電膜381の幅よりも狭く形成している。しかし、配線14の幅と第1導電膜381の幅とは同じであっても良いし、配線14の幅が第1導電膜381の幅よりも広くても良い。また、タッチパネル4は、端子部38に代えて、端子部48を備えていても良い。
【0122】
図22は、本発明の他の実施形態にかかるタッチパネル付き表示装置8の概略構成を示す断面図である。タッチパネル付き表示装置8は、カラーフィルタ付きタッチパネル基板81、TFT基板72、シール材73、液晶74、偏光板75および76を備える。
【0123】
タッチパネル付き表示装置8では、センサ電極(X電極11およびY電極12)等が形成されたタッチパネル基板10の裏面に、ブラックマトリクス712、カラーフィルタ713、および共通電極714が形成されている。すなわち、カラーフィルタ付きタッチパネル基板81は、タッチパネルの機能と、カラーフィルタの機能とを兼ねている。
【0124】
タッチパネル付き表示装置8は、タッチパネル付き表示装置7と比較して、基板711および貼付材77が不要になる。そのため、薄型化が可能であり、光透過度を高くすることができる。
【0125】
タッチパネル付き表示装置8では、センサ電極を、基板10の、液晶74側と反対側の面に形成した。しかし、センサ電極を、基板10の、ブラックマトリクス712等が形成された側の面に形成しても良い。この際、平坦化膜等を間に形成しても良い。
【0126】
タッチパネル付き表示装置8において、カラーフィルタ付きタッチパネル基板81は、タッチパネル1に代えて、タッチパネル2〜4のいずれかを備えていても良い。
【0127】
以上、本発明についての実施形態を説明したが、本発明は上述の各実施形態のみに限定されず、発明の範囲内で種々の変更が可能である。また、各実施形態は、適宜組み合わせて実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、タッチパネルおよびタッチパネル付き表示装置として産業上の利用が可能である。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図11F】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【国際調査報告】