(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2013108514
(43)【国際公開日】20130725
【発行日】20150511
(54)【発明の名称】シクロペンタノン誘導体の製造方法、中間体化合物および中間体化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 319/08 20060101AFI20150414BHJP
   C07D 249/08 20060101ALI20150414BHJP
【FI】
   !C07D319/08CSP
   !C07D249/08 521
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】31
【出願番号】2013554207
(21)【国際出願番号】JP2012081903
(22)【国際出願日】20121210
(31)【優先権主張番号】2012007522
(32)【優先日】20120117
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000001100
【氏名又は名称】株式会社クレハ
【住所又は居所】東京都中央区日本橋浜町三丁目3番2号
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】菅野 久
【住所又は居所】日本国東京都中央区日本橋浜町三丁目3番2号 株式会社クレハ内
(72)【発明者】
【氏名】菊本 成幸
【住所又は居所】日本国東京都中央区日本橋浜町三丁目3番2号 株式会社クレハ内
【テーマコード(参考)】
4C022
【Fターム(参考)】
4C022HA04
(57)【要約】
下記一般式(V)で示される化合物の製造方法において、下記一般式(I)で示される化合物を酸と反応させることにより、下記一般式(II)で示される化合物を得る工程を含む。
【化1】

(GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表している。)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(V)で示されるシクロペンタノン誘導体の製造方法であって、
【化1】
(式(V)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよく、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表し、GおよびGは同一でも異なっていてもよく、GおよびGが互いに結合して環を形成していてもよい。)
下記一般式(I)で示される化合物を酸と反応させることにより、下記一般式(II)で示される化合物を得る工程を含むことを特徴とするシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【化2】
(式(I)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【化3】
(式(II)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一である。)
【請求項2】
上記一般式(II)で示される化合物をホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させることにより、下記一般式(III)で示される化合物を得る工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【化4】
(式(III)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一である。)
【請求項3】
上記一般式(III)で示される化合物の一部のヒドロキシ基を、酸性条件下で解離する保護基によって保護して、下記一般式(IV)で示される化合物を得る工程をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【化5】
(式(IV)中、X、m、GおよびGは、それぞれ式(V)中のX、m、GおよびGと同一である。)
【請求項4】
上記一般式(IV)で示される化合物を塩基性条件下で脱ヒドロキシメチル化して、上記一般式(V)で示される化合物を得る工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【請求項5】
上記一般式(V)で示される化合物が、下記一般式(Va)で示される化合物であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【化6】
(式(Va)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)におけるXおよびmと同一であり、YおよびYは、独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルケニル基、または置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチル基もしくはベンジル基を表し、YおよびYは互いに結合して環を形成していてよい。)
【請求項6】
およびYは、独立に、水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であることを特徴とする請求項5に記載のシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【請求項7】
およびYは、何れもメチル基であることを特徴とする請求項5または6に記載のシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【請求項8】
上記一般式(V)で示される化合物が、下記一般式(Vb)で示される化合物であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【化7】
(式(Vb)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)におけるXおよびmと同一であり、G1bおよびG2bは、独立に、アルコキシ部分の炭素数が1〜4のアルコキシメチル基、アルコキシ部分の炭素数が1〜4のアルコキシエチル基、炭素数1〜4のアルキル基、アリル基、または置換もしくは無置換のベンジル基、テトラヒドロピラニル基もしくはテトラヒドロフラニル基を表す。)
【請求項9】
上記一般式(V)中、mは0〜3の整数であり、mが1以上である場合、Xはハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のハロアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のハロアルコキシ基であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【請求項10】
上記一般式(V)中、mは0〜2の整数であり、mが1または2である場合、Xはハロゲン原子であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のシクロペンタノン誘導体の製造方法。
【請求項11】
下記一般式(II)で示される化合物の製造方法であって、
【化8】
(式(II)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよい。)
下記一般式(I)で示される化合物を酸と反応させることを特徴とする製造方法。
【化9】
(式(I)中、Xおよびmは、それぞれ式(II)中のXおよびmと同一であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【請求項12】
下記一般式(III)で示される化合物の製造方法であって、
【化10】
(式(III)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよい。)
下記一般式(I)で示される化合物を酸と反応させて
【化11】
(式(I)中、Xおよびmは、それぞれ式(III)中のXおよびmと同一であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
下記一般式(II)で示される化合物を得、さらに当該化合物をホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させることを特徴とする製造方法。
【化12】
(式(II)中、Xおよびmは、それぞれ式(III)中のXおよびmと同一である。)
【請求項13】
下記一般式(IV)で示される化合物の製造方法であって、
【化13】
(式(IV)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよく、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表し、GおよびGは同一でも異なっていてもよく、GおよびGが互いに結合して環を形成していてもよい。)
下記一般式(I)で示される化合物を酸と反応させて
【化14】
(式(I)中、Xおよびmは、それぞれ式(IV)中のXおよびmと同一であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
下記一般式(II)で示される化合物を得、
【化15】
(式(II)中、Xおよびmは、それぞれ式(IV)中のXおよびmと同一である。)
さらに当該化合物をホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させて、下記一般式(III)で示される化合物を得、さらに当該化合物の一部のヒドロキシ基を、酸性条件下で解離する保護基によって保護することを特徴とする製造方法。
【化16】
(式(III)中、Xおよびmは、それぞれ式(IV)中のXおよびmと同一である。)
【請求項14】
下記一般式(III)で示される化合物の製造方法であって、
【化17】
(式(III)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよい。)
下記一般式(II)
【化18】
(式(II)中、Xおよびmは、それぞれ式(III)中のXおよびmと同一である。)で示される化合物をホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項15】
下記一般式(IV)で示される化合物の製造方法であって、
【化19】
(式(IV)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよく、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表し、GおよびGは同一でも異なっていてもよく、GおよびGが互いに結合して環を形成していてもよい。)
下記一般式(III)
【化20】
(式(III)中、Xおよびmは、それぞれ式(IV)中のXおよびmと同一である。)で示される化合物の一部のヒドロキシ基を、酸性条件下で解離する保護基によって保護することを特徴とする製造方法。
【請求項16】
下記一般式(V)で示される化合物の製造方法であって、
【化21】
(式(V)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよく、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表し、GおよびGは同一でも異なっていてもよく、GおよびGが互いに結合して環を形成していてもよい。)
下記一般式(IV)
【化22】
(式(IV)中、X、m、GおよびGは、それぞれ式(V)中のX、m、GおよびGと同一である。)
で示される化合物を塩基性条件下で脱ヒドロキシメチル化することを特徴とする製造方法。
【請求項17】
下記一般式(V)で示されるシクロペンタノン誘導体の製造における中間体化合物であって、
【化23】
(式(V)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよく、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表し、GおよびGは同一でも異なっていてもよく、GおよびGが互いに結合して環を形成していてもよい。)
下記一般式(III)で示される化合物。
【化24】
(式(III)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一である。)
【請求項18】
下記一般式(V)で示されるシクロペンタノン誘導体の製造における中間体化合物であって、
【化25】
(式(V)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよく、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表し、GおよびGは同一でも異なっていてもよく、GおよびGが互いに結合して環を形成していてもよい。)
下記一般式(IV)で示される化合物。
【化26】
(式(IV)中、X、m、GおよびGは、それぞれ式(V)中のX、m、GおよびGと同一である。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シクロペンタノン誘導体の新規な製造方法、ならびにその中間体化合物およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
農園芸用薬剤および工業用材料保護剤等の有効成分として利用できる化合物として、特許文献1には、ある種の2−(ハロゲン化炭化水素置換)−5−ベンジル−1−アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体が記載されている。同文献には、当該誘導体の製造方法における工程の一部として、1−ベンジル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸アルキルエステル誘導体からヒドロキシ基が保護された2−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロペンタノン誘導体を製造する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第WO2011/070771号(2011年6月16日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ヒドロキシ基が保護された2−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロペンタノン誘導体を、より安価で大量に製造するためには、1−ベンジル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸アルキルエステル誘導体からヒドロキシ基が保護された2−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロペンタノン誘導体を製造する場合における収率を向上させることが求められる。
【0005】
本願発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、農園芸用薬剤および工業用材料保護剤等の有効成分として利用できる化合物の中間体化合物であるヒドロキシ基が保護された2−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロペンタノン誘導体を、より収率よく製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記一般式(V)で示されるシクロペンタノン誘導体の製造方法であって、
【0007】
【化1】
【0008】
(式(V)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよく、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表し、GおよびGは同一でも異なっていてもよく、GおよびGが互いに結合して環を形成していてもよい。)
下記一般式(I)で示される化合物を酸と反応させることにより、下記一般式(II)で示される化合物を得る工程を含むことを特徴とする。
【0009】
【化2】
【0010】
(式(I)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【0011】
【化3】
【0012】
(式(II)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一である。)
本発明はまた、上記一般式(II)で示される化合物の製造方法であって、上記一般式(I)で示される化合物を酸と反応させることを特徴とする製造方法を提供する。
【0013】
本発明はまた、下記一般式(III)で示される化合物の製造方法であって、
【0014】
【化4】
【0015】
(式(III)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよい。)
上記一般式(I)で示される化合物を酸と反応させて上記一般式(II)で示される化合物を得、さらに当該化合物をホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させることを特徴とする製造方法を提供する。
【0016】
本発明はまた、下記一般式(IV)で示される化合物の製造方法であって、
【0017】
【化5】
【0018】
(式(IV)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよく、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表し、GおよびGは同一でも異なっていてもよく、GおよびGが互いに結合して環を形成していてもよい。)
上記一般式(I)で示される化合物を酸と反応させて上記一般式(II)で示される化合物を得、さらに当該化合物をホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させて上記一般式(III)で示される化合物を得、さらに当該化合物の一部のヒドロキシ基を酸性条件下で解離する保護基によって保護することを特徴とする製造方法を提供する。
【0019】
本発明はさらに、上記一般式(III)で示される化合物の製造方法であって、上記一般式(II)で示される化合物をホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させることを特徴とする製造方法を提供する。
【0020】
本発明はさらに、上記一般式(IV)で示される化合物の製造方法であって、上記一般式(III)で示される化合物の一部のヒドロキシ基を、酸性条件下で解離する保護基によって保護することを特徴とする製造方法を提供する。
【0021】
本発明はさらに、上記一般式(V)で示される化合物の製造方法であって、一般式(IV)で示される化合物を塩基性条件下で脱ヒドロキシメチル化することを特徴とする製造方法を提供する。
【0022】
本発明はさらに、上記一般式(V)で示されるシクロペンタノン誘導体の製造における中間体化合物であって、上記一般式(III)で示される化合物も包含する。
【0023】
本発明はさらに、上記一般式(V)で示されるシクロペンタノン誘導体の製造における中間体化合物であって、上記一般式(IV)で示される化合物も包含する。
【発明の効果】
【0024】
本発明により、ヒドロキシ基が保護された2−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロペンタノン誘導体を、より収率よく製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係るシクロペンタノン誘導体の製造方法の一実施形態について説明する。
【0026】
本発明に係るシクロペンタノン誘導体の製造方法は、下記一般式(V)で示されるシクロペンタノン誘導体(以下、「化合物(V)」と称する)の製造方法である。
【0027】
【化6】
【0028】
(式(V)中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表し、mが2以上である場合、複数あるXは同一でも異なっていてもよく、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表し、GおよびGは同一でも異なっていてもよく、GおよびGが互いに結合して環を形成していてもよい。)
まず、化合物(V)について説明する。
【0029】
〔1.化合物(V)〕
化合物(V)は、農園芸用薬剤および工業用材料保護剤の有効成分として好適に利用され得る化合物の中間体化合物である。
【0030】
式(V)中、Xは、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表している。
【0031】
Xにおけるハロゲン原子は、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。なかでも、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
【0032】
Xにおける炭素数1〜4のアルキル基は、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基が挙げられる。なかでも、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
【0033】
Xにおける炭素数1〜4のハロアルキル基は、1または2以上の同一または異なるハロゲン原子で置換されているアルキル基であり、例えば、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、2−クロロエチル基、1−クロロエチル基、2,2−ジクロロエチル基、1,2−ジクロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、3−クロロプロピル基、2,3−ジクロロプロピル基、1−クロロ−1−メチルエチル基、2−クロロ−1−メチルエチル基、2−クロロプロピル基、4−クロロブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、1−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、1,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、2,3−ジフルオロプロピル基、1−フルオロ−1−メチルエチル基、2−フルオロ−1−メチルエチル基、2−フルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、2−ブロモエチル基、2,2−ジブロモエチル基、1,2−ジブロモエチル基、2,2,2−トリブロモエチル基、3−ブロモプロピル基、2,3−ジブロモプロピル基、1−ブロモ−1−メチルエチル基、2−ブロモ−1−メチルエチル基、2−ブロモプロピル基、ジヨードメチル基、2,2−ジヨードエチル基、1,2−ジヨードエチル基、2,2,2−トリヨードエチル基、2,3−ジヨードプロピル基、1−ヨード−1−メチルエチル基、および2−ヨード−1−メチルエチル基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜3のハロアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のハロアルキル基がより好ましく、炭素数1のトリハロアルキル基がさらに好ましい。
【0034】
Xにおける炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基およびn−プロポキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜2のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
【0035】
Xにおける炭素数1〜4のハロアルコキシ基は、1または2以上の同一または異なるハロゲン原子で置換されているアルコキシ基であり、例えば、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエトキシ基、および2,2,2−トリフルオロエトキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜3のハロアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜2のハロアルコキシ基がより好ましく、炭素数1のジハロメトキシ基およびトリハロメトキシ基がさらに好ましい。
【0036】
Xは、好ましくはハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のハロアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基および炭素数1〜3のハロアルコキシ基であり、より好ましくはハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基およびジフルオロメトキシ基であり、さらに好ましくはハロゲン原子であり、特に好ましくは塩素原子である。
【0037】
式(V)中、mは、0〜5の整数を表している。mは、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0〜2の整数であり、さらに好ましくは0または1である。mが2以上の整数の場合、複数あるXは互いに同一でも異なっていてもよい。また、mが1以上の整数の場合、Xはベンゼン環の2〜6位の何れに位置していてもよい。mが1の場合には、4−置換ベンジルとなる位置が好ましい。
【0038】
式(V)中、GおよびGはそれぞれ酸性条件下で解離する保護基を表している。GおよびGはヒドロキシ基を保護している保護基である。GおよびGは互いに同一でも異なっていてもよい。また、GおよびGが互いに結合して環を形成してもよい。GおよびGは酸性条件下で解離する限り、特に限定されない。
【0039】
とGとが結合していない場合、化合物(V)は下記一般式(Vb)で表すことができる。
【0040】
【化7】
【0041】
式(Vb)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)におけるXおよびmと同一である。
【0042】
式(Vb)中、G1bおよびG2bは、独立に、アルコキシ部分の炭素数が1〜4のアルコキシメチル基、アルコキシ部分の炭素数が1〜4のアルコキシエチル基、炭素数1〜4のアルキル基、アリル基、置換もしくは無置換のベンジル基、置換もしくは無置換のテトラヒドロピラニル基、または置換もしくは無置換のテトラヒドロフラニル基を表している。
【0043】
1bおよびG2bにおけるアルコキシ部分の炭素数が1〜4のアルコキシメチル基としては、例えば、メトキシメチル基およびエトキシメチル基等が挙げられる。
【0044】
1bおよびG2bにおけるアルコキシ部分の炭素数が1〜4のアルコキシエチル基としては、例えば、1−エトキシエチル基および1−メチル−1−メトキシエチル基等が挙げられる。
【0045】
1bおよびG2bにおける炭素数1〜4のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基が挙げられる。
【0046】
ベンジル基、テトラヒドロピラニル基およびテトラヒドロフラニル基が置換基を有している場合、当該置換基としては、臭素原子、塩素原子、フッ素原子、メトキシ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、ニトリル基およびフェニル基等が挙げられる。
【0047】
一方、GおよびGが互いに結合して環を形成している場合の保護基としては、例えば、メチレンアセタール、エチリデンアセタール、t−ブチルメチリデンケタール、1−t−ブチルエチリデンケタール、1−フェニルエチリデンケタール、アクロレインアセタール、イソプロピリデンケタール(アセトナイド)、シクロペンチリデンケタール、シクロヘキシリデンケタール、シクロヘプチリデンケタール、ベンジリデンアセタール、p−メトキシベンジリデンアセタール、2,4−ジメトキシベンジリデンケタール、3,4−ジメトキシベンジリデンケタール、2−ニトロベンジリデンアセタール、4−ニトロベンジリデンアセタール、メシチレンアセタール、1−ナフトアルデヒドアセタール、ベンゾフェノンケタール、カンファーケタール、メントン、メトキシメチレンアセタール、エトキシメチレンアセタール、ジメトキシメチレンオルトエステル、1−メトキシエチリデンオルトエステル、1−エトキシエチリデンオルトエステル、メチリデンオルトエステル、フタリドオルトエステル、1,2−ジメトキシエチリデンオルトエステル、α−メトキシベンジリデンオルトエステル、2−オキサシクロペンチリデンオルトエステル、ブタン−2,3−ビスアセタール、シクロヘキサン−1,2−ジアセタール、ビスジヒドロピランケタール、ジ−t−ブチルシリレン、1,3−(1,1,3,3−テトライソプロピル)ジシリオキサニリデン、および1,1,3,3−テトラ−t−ブトキシジシロキサニリデン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
なかでも、GおよびGが互いに結合して環を形成している場合には、化合物(V)は下記一般式(Va)で表される化合物であることが好ましい。
【0049】
【化8】
【0050】
式(Va)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)におけるXおよびmと同一である。
【0051】
式(Va)中、YおよびYは、独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルケニル基、フェニル基、ナフチル基またはベンジル基を表している。YおよびYにおけるフェニル基、ナフチル基およびベンジル基のフェニル部は、メチル基およびエチル基等の炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基およびエトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基;ニトロ基、またはフッ素原子および塩素原子等のハロゲン原子でさらに置換されていてもよい。また、YおよびYは互いに結合して環を形成していてもよい。なかでも、YおよびYは、独立に、水素原子、またはメチル基、エチル基およびn−プロピル基等の炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましく、独立に、炭素数1〜4のアルキル基であることがさらに好ましく、YおよびYが何れもメチル基であることが特に好ましい。
【0052】
〔2.化合物(V)の製造方法〕
本発明に係る化合物(V)の製造方法は、下記一般式(I)で示される化合物(以下、「化合物(I)」と称する)を酸と反応させることにより、下記一般式(II)で示される化合物(以下、「化合物(II)」と称する)を得る工程(工程1)を含む方法である。
【0053】
【化9】
【0054】
(式(I)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【0055】
【化10】
【0056】
(式(II)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一である。)
本発明に係る化合物(V)の製造方法は、工程1を含む限り他の工程について特に限定はないが、好ましい製造方法として、例えば、下記反応スキーム1に示すように、工程1に加えて、さらに工程2〜4を含む方法が挙げられる。以下、化合物(V)の製造方法の一実施形態として、反応スキーム1に示す反応を例に挙げて説明する。
【0057】
【化11】
【0058】
(工程1:加水分解・脱炭酸工程)
工程1は、化合物(I)を酸と反応させることにより、加水分解・脱炭酸を行い、化合物(II)を得る工程である。
【0059】
式(I)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一である。
【0060】
式(I)中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表している。Rにおける炭素数1〜4のアルキル基は、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基が挙げられる。なかでも、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
【0061】
化合物(I)は、公知の方法(例えば、特許文献1に記載の方法)によって製造されたものを用いればよい。
【0062】
工程1における酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、塩素酸、過塩素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸およびテトラフルオロホウ酸等の無機酸;ならびに酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびカンファースルホン酸等の有機酸が挙げられる。
【0063】
化合物(I)に対する酸の使用量は、例えば0倍モル〜20倍モル(ただし0倍モルは除く)であり、0.001倍モル〜10倍モルであることが好ましい。
【0064】
反応温度は、例えば−20℃〜200℃であり、0℃〜150℃であることが好ましい。反応時間は、例えば0.1時間〜数日であり、0.5時間〜2日であることが好ましい。
【0065】
工程1における溶媒は、特に限定されないが、例えば、水およびトルエン等が挙げられる。
【0066】
ここで、工程1を含む化合物(V)の製造方法の利点について説明する。化合物(I)から化合物(V)を製造する方法としては、特許文献1に記載の方法を参考にすれば、例えば、下記の反応スキーム2が考えられる。なお、反応スキーム2に示される化合物におけるX、m、R、GおよびGは、上述のX、m、R、GおよびGと同一である。
【0067】
【化12】
【0068】
反応スキーム2中、一般式(VII)で示される化合物(以下、「化合物(VII)」と称する)におけるGおよびGは、酸性条件下で解離する保護基である。そのため、化合物(VII)から化合物(V)を製造する工程における加水分解および脱炭酸の反応は、塩基性条件下で行う必要がある。しかしながら、種々検討を行ったところ、化合物(VII)を塩基性条件下で加水分解・脱炭酸させると、シクロペンタン環が開環する副反応が起こることによって、化合物(V)の収率が低下してしまうことを見出した。
これに対し、本発明に係る工程1を含む化合物(V)の製造方法おいては、工程1を経ることによって、保護基を導入する前に酸性条件下で加水分解・脱炭酸を行っている。これにより、加水分解・脱炭酸の工程、およびその後の工程において、シクロペンタン環が開環する副反応が生じ得る反応を回避することができる。したがって、本発明に係る化合物(V)の製造方法では、副生成物が生じにくく、化合物(V)の収率の点で優れている。
【0069】
なお、工程1は新規な反応ルートである。そのため、本発明はまた、化合物(II)の製造方法であって、工程1によるものを提供する。
【0070】
(工程2:ヒドロキシメチル化工程)
工程2は、化合物(II)をホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させることにより、化合物(II)をヒドロキシメチル化して下記一般式(III)で示される化合物(以下、「化合物(III)」と称する)を得る工程である。
【0071】
【化13】
【0072】
式(III)中、Xおよびmは、それぞれ式(V)中のXおよびmと同一である。
【0073】
ホルムアルデヒド誘導体としては、例えば、パラホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサンおよびホルムアルデヒドジアルキルアセタール等が挙げられる。
【0074】
化合物(II)に対するホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体の使用量は、例えば1倍モル〜100倍モルであり、2倍モル〜50倍モルであることが好ましい。
【0075】
工程2の反応は、溶媒中、塩基存在下で行うことが好ましい。塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;ならびにトリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基等が挙げられる。
【0076】
化合物(II)に対する塩基の使用量は、例えば0.01倍モル〜100倍モルであり、0.1倍モル〜50倍モルであることが好ましい。
【0077】
反応温度は、例えば0℃〜200℃であり、0℃〜還流点であることが好ましい。反応時間は、例えば0.1時間〜数日であり、0.2時間〜3日であることが好ましい。
【0078】
工程2における溶媒は、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノールおよびイソプロピルアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類;ならびに水等が挙げられる。これらは必要に応じて混合して用いてもよい。なお、反応系が二相を形成する場合は相間移動触媒、例えば、慣用の第4アンモニウム塩(例えば、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム)を用いることが好ましい。
【0079】
なお、工程2で得られる化合物(III)は、新規な化合物である。そのため、本発明はまた、化合物(III)およびその製造方法を提供する。
【0080】
(工程3:保護工程)
工程3は、化合物(III)の一部のヒドロキシ基を保護基によって保護し、下記一般式(IV)で示される化合物(以下、「化合物(IV)」と称する)を得る工程である。なお、導入される保護基は、酸性条件下で解離する保護基である。
【0081】
【化14】
【0082】
式(IV)中、X、m、GおよびGは、それぞれ式(V)中のX、m、GおよびGと同一である。
【0083】
およびGの導入は、保護基を導入するための化合物を、酸存在下で化合物(III)と反応させることにより行う。
【0084】
保護基を導入するための化合物としては、上述の保護基を導入できるものであれば特に限定されないが、例えば、アセトンジメチルアセタール、イソブテン、アセトンおよびジアルコキシメタン等が挙げられる。
【0085】
工程3における酸としては、塩酸、リン酸および硫酸等の無機酸、ならびにp−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸およびメタンスルホン酸等の有機酸等が挙げられる。
【0086】
化合物(III)に対する酸の使用量は、例えば0倍モル〜10倍モル(ただし0倍モルは除く)であり、0.001倍モル〜5倍モルであることが好ましい。
【0087】
保護基を導入するための化合物の使用量は、当該化合物、使用する酸および化合物(III)の種類に応じて適宜設定し得るが、例えば化合物(III)に対して0.5倍モル〜50倍モルであり、0.8倍モル〜10倍モルであることが好ましい。
【0088】
工程3における溶媒は、特に限定されないが、例えば、アセトン、トルエンおよびテトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0089】
なお、保護基として(a)アルコキシメチル基を導入する場合もしくは(b)t−ブチル基を導入する場合、または(c)2つのヒドロキシ基をアセタールまたはケタールで同時に保護する場合には、それぞれ以下に示す方法が好適に用いられる。
【0090】
まず、(a)アルコキシメチル基を導入する場合について説明する。
【0091】
アルコキシメチル基を導入する場合には、ホルムアルデヒドジアルキルアセタールを使用し、化合物(III)中のヒドロキシ基をアセタール交換する方法が好適に用いられる。
【0092】
この場合の酸としては、塩酸、リン酸(五酸化二リンのようにアルコールまたは水の添加により酸基が生成する化合物を含む)および硫酸等の無機酸、ならびにp−トルエンスルホン酸等の有機酸を用いることができる。ホルムアルデヒドジアルキルアセタールは、酸の存在下、溶媒中もしくは無溶媒中で使用することが好ましい。また、生成するアルコールを除去できる化合物(例えば、五酸化二リン)を添加することがより好ましい。
【0093】
化合物(III)に対するホルムアルデヒドジアルキルアセタールの使用量は、例えば0.5倍モル〜50倍モルであり、0.8倍モル〜10倍モルであることが好ましい。化合物(III)に対する酸の使用量は、例えば0.01倍モル〜10倍モルであり、0.05倍モル〜5倍モルであることが好ましい。
【0094】
反応温度は、例えば0℃〜250℃であり、0℃〜150℃であることが好ましい。反応時間は、例えば0.1時間〜数日であり、0.5時間〜2日であることが好ましい。
【0095】
次に、(b)t−ブチル基を導入する場合について説明する。
【0096】
t−ブチル基を導入する場合には、イソブテンを使用して、化合物(III)中のヒドロキシ基にt−ブチル基を導入する方法が好適に用いられる。
【0097】
この場合の酸としては、塩酸、リン酸および硫酸等の無機酸、ならびにp−トルエンスルホン酸およびトリフルオロ酢酸等の有機酸を用いることができる。化合物(III)とイソブテンとは溶媒中で反応させることが好ましい。
【0098】
化合物(III)に対するイソブテンの使用量は、例えば0.5倍モル〜100倍モルであり、0.8倍モル〜20倍モルであることが好ましい。化合物(III)に対する酸の使用量は、例えば0.01倍モル〜10倍モルであり、0.05倍モル〜5倍モルであることが好ましい。
【0099】
反応温度は、例えば0℃〜200℃であり、0℃〜100℃であることが好ましい。反応時間は、例えば0.1時間〜数日あり、0.5時間〜2日であることが好ましい。
【0100】
最後に、(c)2つのヒドロキシ基をアセタールまたはケタールで同時に保護する場合について説明する。
【0101】
2つのヒドロキシ基をアセタールまたはケタールで同時に保護する場合には、適当なアルデヒドまたはケトンを酸存在下で化合物(III)と反応させる方法が好適に用いられる。これにより、GおよびGが互いに結合して環を形成している保護基を導入できる。
【0102】
およびGが互いに結合して環を形成している場合、化合物(IV)は、例えば、下記一般式(IVa)で表すことができる。
【0103】
【化15】
【0104】
式(IVa)中、X、m、YおよびYは、それぞれ式(Va)中のX、m、YおよびYと同一である。
【0105】
2つのヒドロキシ基をアセタールまたはケタールで同時に保護する場合において、例えば導入される保護基がイソプロピリデンケタールである場合には、酸存在下、溶媒中で化合物(III)とアセトンまたはアセトンジメチルアセタールとを反応させることが好ましい。この場合の酸としては、塩酸、リン酸および硫酸等の無機酸、ならびにp−トルエンスルホン酸およびトリフルオロ酢酸等の有機酸を用いることができる。
【0106】
化合物(III)に対するアセトンジメチルアセタールの使用量は、例えば0.5倍モル〜50倍モルであり、0.8倍モル〜10倍モルであることが好ましい。化合物(III)に対する酸の使用量は、例えば0倍モル〜100倍モル(ただし0倍モルは除く)であり、0.001倍モル〜50倍モルであることが好ましい。
【0107】
なお、工程3で得られる化合物(IV)は、新規な化合物である。そのため、本発明はまた、化合物(IV)およびその製造方法を提供する。
【0108】
(工程4:脱ヒドロキシメチル化工程)
工程4は、化合物(IV)を塩基性条件下で脱ヒドロキシメチル化して化合物(V)を得る工程である。
【0109】
工程4における反応は、塩基存在下、溶媒中で好適に行うことができる。塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;炭酸カルシウムおよび炭酸バリウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;リチウム、ナトリウムおよびカリウム等のアルカリ金属;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属のアルコキシド;水素化ナトリウム、水素化カリウムおよび水素化リチウム等のアルカリ金属水素化合物;n−ブチルリチウム等のアルカリ金属の有機金属化合物;リチウムジイソプロピルアミド等のアルカリ金属アミド類;ならびにトリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリンおよび1,8−ジアザビシクロ−7−[5.4.0]ウンデセン等の有機アミン類等が挙げられる。化合物(IV)に対する塩基の使用量は、例えば0.01倍モル〜200倍モルであり、0.1倍モル〜100倍モルであることが好ましい。
【0110】
工程4における溶媒としては、水等を用いることができる。
【0111】
反応温度は、例えば−50℃〜還流点であり、0℃〜還流点であることが好ましい。反応時間は、例えば0.1時間〜10日であり、0.2時間〜数日であることが好ましい。
【0112】
上記で得られた化合物(V)は、例えば、特許文献1に記載された農園芸用薬剤および工業用材料保護剤の有効成分であるアゾール誘導体の合成に好適に用いられる。化合物(V)からのアゾール誘導体の具体的な製造は、特許文献1に記載の方法に準じて行うことが可能である。
【0113】
(まとめ)
本発明に係るシクロペンタノン誘導体の製造方法において、化合物(II)をホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させることにより、化合物(III)を得る工程をさらに含むことが好ましい。
【0114】
本発明に係るシクロペンタノン誘導体の製造方法において、化合物(III)の一部のヒドロキシ基を、酸性条件下で解離する保護基によって保護して、化合物(IV)を得る工程をさらに含むことが好ましい。
【0115】
本発明に係るシクロペンタノン誘導体の製造方法において、化合物(IV)を塩基性条件下で脱ヒドロキシメチル化して、化合物(V)を得る工程をさらに含むことが好ましい。
【0116】
また、本発明の製造方法において、化合物(V)が、化合物(Va)であることが好ましい場合がある。
【0117】
式(Va)において、YおよびYは、独立に、水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましい。
【0118】
式(Va)において、YおよびYは、何れもメチル基であることがさらに好ましい。
【0119】
また、本発明の製造方法において、化合物(V)が、化合物(Vb)であることが好ましい場合がある。
【0120】
また、本発明の製造方法において、式(V)中、mは0〜3の整数であり、mが1以上である場合、Xはハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のハロアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のハロアルコキシ基であることが好ましい。
【0121】
本発明の製造方法において、式(V)中、mは0〜2の整数であり、mが1または2である場合、Xはハロゲン原子であることがより好ましい。
【0122】
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが参考として援用される。
【実施例】
【0123】
本実施例では、下記に示す反応スキーム3にしたがって、1−(4−クロロベンジル)−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステル(化合物(1))から2−(4−クロロベンジル)−8,8−ジメチル−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オン(化合物(5))を合成した。さらに化合物(5)から5−(4−クロロベンジル)−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(化合物(7))を合成した。
【0124】
【化16】
【0125】
<製造例:化合物(5)の合成>
(1)2−(4−クロロベンジル)−シクロペンタノン(化合物(2))の合成
化合物(1)(1.00g)にp−トルエンスルホン酸一水和物(3.57mg)および水(277μl)を加え、110℃で3時間撹拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてしばらく撹拌した後、これを酢酸エチルで抽出した。さらに、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物(化合物(2))783mgを無色油状物として得た。
収量:783mg
収率:100%
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.47-1.57(1H, m), 1.68-1.80(1H, m), 1.92-2.00(1H, m), 2.04-2.13(2H, m), 2.28-2.38(2H, m), 2.54(1H, dd, J=14.0, 9.1Hz), 3.09(1H, dd, J=14.0, 4.3Hz), 7.08-7.11(2H, m), 7.23-7.25(2H, m).
(2)2−(4−クロロベンジル)−2,5,5−トリスヒドロキシメチル−シクロペンタノン(化合物(3))の合成
化合物(2)(3.01g)をトリエチルアミン(3.01ml)に溶解した。次いで、37%ホルムアルデヒド水溶液(4.34ml)を加え、50℃で3.5時間撹拌した。そこに水(6ml)、次いで濃塩酸(3ml)をゆっくり加え、室温で終夜撹拌した。反応終了後、これを酢酸エチルで抽出し、水、次いで飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、目的物(化合物(3))4.78gを無色結晶として得た。
粗収量:4.78g
粗収率:100%
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.61-1.70(1H, m), 1.90-1.98(3H, m), 2.16-2.19(1H, m), 2.41-2.44(1H, m), 2.52-2.55(1H, m), 2.68(1H, d, J=13.4Hz), 2.84(1H, d, J=13.4Hz), 3.34-3.43(2H, m), 3.53(1H, dd, J=10.8, 4.2Hz), 3.65-3.69(2H, m), 3.81(1H, dd, J=10.9, 5.4Hz), 7.06-7.09(2H, m), 7.24-7.27(2H, m).
(3)2−(4−クロロベンジル)−2−ヒドロキシメチル−8,8−ジメチル−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オン(化合物(4))の合成
化合物(3)(4.78g)をアセトンジメチルアセタール(9.80ml)とアセトン(2ml)との混合液に溶解した。次いで、p−トルエンスルホン酸一水和物(76.1mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム(53.8mg)を加えてしばらく撹拌し、半量になるまで溶媒を留去した。さらにそこに水を加えしばらく撹拌した。これをトルエンで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物(化合物(4))3.12gを無色結晶として得た。
収量:3.12g
収率:63.9%(化合物(2)からの収率)
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.34(3H, s), 1.46(3H, s), 1.70-1.77(1H, m), 1.87-1.97(3H, m), 2.14-2.20(1H, m), 2.61(1H, d, J=13.3Hz), 2.84(1H, d, J=13.3Hz), 2.97(1H, dd, J=11.4, 2.6Hz), 3.47(1H, dd, J=10.8, 3.8Hz), 3.53(1H, dd, J=11.4, 2.6Hz), 3.63(1H, dd, J=10.8, 7.5Hz), 3.82(1H, d, J=11.4Hz), 3.91(1H, d, J=11.4Hz), 7.01-7.04(2H, m), 7.22-7.26(2H, m).
(4)化合物(5)の合成
化合物(4)(103mg)をトルエン(1ml)に溶解した。次いで、25%水酸化ナトリウム水溶液(3ml)を加え、120℃で3時間撹拌した。反応終了後、水を加えてしばらく撹拌した後、これをトルエンで抽出した。さらに、飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物(化合物(5))90.9mgを無色結晶として得た。
収量:90.9mg
収率:96.8%
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.38(3H, s), 1.49(3H, s), 1.49-1.59(1H, m), 1.80-1.88(1H, m), 2.04-2.12(1H, m), 2.39-2.50(2H, m), 2.60(1H, dd, J=13.9, 8.4Hz), 3.00(1H, dd, J=13.9, 4.5Hz), 3.24(1H, dd, J=11.4, 2.6Hz), 3.47(1H, dd, J=11.4, 2.6Hz), 3.78(1H, dd, J=11.4, 1.6Hz), 4.06(1H, d, J=11.4Hz), 7.04-7.07(2H, m), 7.22-7.25(2H, m).
<参考製造例:化合物(7)の合成>
(1)2−(4−クロロベンジル)−8,8−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オール(化合物(6))の合成
まず、NaH(0.91g(ca.60% in mineral oil),0.0228mol)をN−メチルピロリドン(NMP)(8ml)に懸濁した後、1,2,4−トリアゾール(1.67g)を加え、0.5時間撹拌してナトリウム塩を生成させた。次いで、化合物(5)(5.00g)を加えた。これを約90℃(バス温)に昇温した後、トリメチルスルホキソニウムブロミド(TMSOB)(4.20g)およびt−BuONa(0.77g)を間欠的に1.5時間かけて添加し、その後1.5時間反応させた。さらにこの反応液を約125℃(バス温)に昇温して、1時間反応させた後、反応液に飽和塩化アンモニウムおよび水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物(化合物(6))をシス体:トランス体=93:7の異性体混合物として得た。
収量:4.68g
収率:74.3%
シス体
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.37(3H,s),1.49(3H,s),1.53-1.57(1H,m),1.83-1.88(1H,m),2.04-2.10(1H,m),2.39-2.50(2H,m),2.60(1H,dd,J=14.0,8.4Hz),3.00(1H,dd,J=14.0,4.4Hz),3.24(1H,dd,J=11.4,2.6Hz),3.47(1H,dd,J=11.4,2.6Hz),3.78(1H,dd,J=11.4,2.0Hz),4.14(1H,d,J=11.4Hz),7.02-7.10(2H,m),7.21-7.27(2H,m).
トランス体
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.22-1.60(3H,m), 1.38(3H,s),1.47(3H,s),1.65-1.80(1H,m),2.10-2.21(2H,m),2.72-2.86(1H,m),3.67(1H,d,J=12.0Hz),3.75(1H,d,J=12.5Hz),3.97(1H,dd,J=12.5,2.5Hz),4.25(1H,dd,J=12.0,2.5Hz), 4.65-4.75(3H,m),6.90(2H,d,J=8.3Hz), 7.13-7.23(3H,m),8.00(1H,s).8.39(1H,s).
(2)化合物(7)の合成
化合物(6)(8.98g)をメタノール(30ml)と6N塩酸水溶液(40ml)との混合液に溶解し、室温で4時間撹拌した。これに水を加えた後、炭酸ナトリウムおよび重曹で中和した。次いで、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去し、目的物(化合物(7))を異性体混合物として得た。
収量:7.96g
収率:98.7%
シス体(トランス体は省略)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.20-1.25(1H,m),1.43-1.61(5H,m),2.05-2.15(2H,m),2.40-2.48(1H,m),3.63(1H,d,J=11.2Hz),3.75(1H,d,J=14.0Hz),3.77(1H,d,J=14.0Hz),3.86(1H,d,J=11.2Hz),4.45(1H,d,J=14.3Hz),4.75(1H,d,J=14.3Hz),4.84(1H,brs),6.97(2H,d,J=8.4Hz),7.20(2H,d,J=8.4Hz),8.00(1H,s),8.24(1H,s).
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明は、農薬等の原料となるヒドロキシ基が保護された2−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロペンタノン誘導体の製造に利用可能である。
【国際調査報告】