(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2013108530
(43)【国際公開日】20130725
【発行日】20150511
(54)【発明の名称】ワイヤ放電加工装置
(51)【国際特許分類】
   B23H 7/10 20060101AFI20150414BHJP
   B23H 7/02 20060101ALI20150414BHJP
【FI】
   !B23H7/10 E
   !B23H7/02 Q
   !B23H7/10 B
   !B23H7/02 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
【出願番号】2013554212
(21)【国際出願番号】JP2012082696
(22)【国際出願日】20121217
(31)【優先権主張番号】2012007807
(32)【優先日】20120118
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】糸数 篤
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 三菱電機株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】三宅 英孝
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 三菱電機株式会社内
【テーマコード(参考)】
3C059
【Fターム(参考)】
3C059AA01
3C059AB05
3C059CB11
3C059FA02
3C059JA03
(57)【要約】
本発明は、端面加工において放電が発生しない切断ワイヤ部から加工電流が流れ込むことによるワイヤ電極の断線や加工面精度の低下を防止することを目的とし、本発明のワイヤ放電加工装置において、被加工物の端面とそれと非平行な複数の切断ワイヤを含む面とがなす角度と、切断ワイヤの並列間隔と、切断ワイヤと被加工物との相対距離と、に基づいてパルス電圧発生手段がパルス電圧を印加する切断ワイヤを選択する制御手段と、を備え、駆動手段は、複数の切断ワイヤを含む面に対して非垂直方向に被加工物を駆動し、パルス電圧の印加により被加工物を放電加工により切断する構成とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤ電極を複数のガイドローラに巻回することにより被加工物に対向するように並列した複数の切断ワイヤを有する切断ワイヤ部と、
前記被加工物と前記切断ワイヤ部との相対距離を制御する駆動手段および、
前記被加工物と複数の前記切断ワイヤとの間にパルス電圧を印加するパルス電圧発生手段を備え、
前記切断ワイヤを含む面に対して傾斜角を設けて前記被加工物を設置し、切断ワイヤと被加工物との相対距離を制御することで加工する
ことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
【請求項2】
請求項1記載のワイヤ放電加工装置において、
前記被加工物の端面と前記切断ワイヤを含む面とがなす角度と、に基づいて前記パルス電圧発生手段が前記パルス電圧を印加する前記切断ワイヤを選択する
ことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のワイヤ放電加工装置において、
前記被加工物と前記切断ワイヤ部との相対距離を制御する駆動手段を備え、前記駆動手段は、前記切断ワイヤを含む面に対して、傾斜角を設けて前記被加工物を駆動する
ことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
【請求項4】
前記駆動手段は、駆動方向が複数の切断ワイヤを含む面に対する傾斜角度を変更可能である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置。
【請求項5】
前記駆動手段の駆動方向に対する複数の切断ワイヤを含む面の傾斜を変更可能なワイヤ走行手段を備える、
ことを特徴とする請求項4に記載のワイヤ放電加工装置。
【請求項6】
前記切断ワイヤを含む面と前記被加工物の端面がなす角度を測定する非接触式の角度測定手段を、備える
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置を用いて前記被加工物を放電加工することを特徴とするワイヤ放電加工方法。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置を用いて、前記被加工物から薄板を切り出すことを特徴とする薄板製造方法。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置を用いて、半導体インゴットから半導体ウェハを切り出すことを特徴とする半導体ウェハ製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤ放電加工装置、ワイヤ放電加工方法、薄板製造方法、および半導体ウェハ製造方法に関し、特に、被加工物と、間隔を置いて配置された複数本のガイドローラに1本のワイヤ電極を巻きかけることによって形成された複数の切断ワイヤ部との間にパルス電圧を印加して、被加工物を複数片に放電切断するワイヤ放電加工装置、ワイヤ放電加工方法、薄板製造方法および半導体ウェハ製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1本のワイヤ電極を複数のガイドローラ間で巻回させることにより柱状の被加工物に対して複数の切断ワイヤ部を形成し、切断ワイヤ部と柱状の被加工物との間にパルス電圧を印加し放電を発生させることで、被加工物から複数の薄板を一括して切り出す技術がすでに開示されている(例えば、特許文献1、特許文献3参照)。
【0003】
この方法は、1本のワイヤ電極に複数の給電部を設け、被加工物と切断ワイヤ部の間に同時にパルス電圧を印加し、放電を発生させて被加工物から複数の薄板を一括して切り出している。この方法による薄板加工においては、切断ワイヤ部の張架ピッチを狭くして切り出す薄板の厚みを薄くしたいという要求が考えられる。この要求に対して、特許文献3では切断ワイヤ部へ給電する各給電部を切断ワイヤの張架方向へずらして配置することで薄板の薄肉化を実現している。
【0004】
また、これらの方法は、前述のように被加工物と切断ワイヤ部の間に同時にパルス電圧を印加し、放電を発生させて被加工物から複数の薄板を一括して切り出しているため、放電が発生した切断ワイヤ部に隣接する給電部から加工電流が流れることにより、ワイヤ電極の断線や加工面精度が低下するという問題があった。
【0005】
これに対して特許文献2においては、隣接した切断ワイヤ部へのパルス電圧印加のタイミングをずらした方法が提案されている。この方法によると、切断ワイヤ部へのパルス電圧印加のタイミングをずらしパルス電圧印加中の切断ワイヤ間のインピーダンスを高くすることで、電圧印加中の切断ワイヤ部からの加工電流が流れ込むことを防止し、放電を安定させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−94221号公報
【特許文献2】特開2011−62764号公報
【特許文献3】特開2009−166211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献3の方法では、切断ワイヤの張架ピッチの狭小化に伴い、各給電部の厚みを薄くする必要がある。しかし各給電部の薄肉化には限界があり、切断加工において一般に厚さ数百μm以下の薄板を加工することは不可能であるという問題があった。これは給電子の導体部に半田付けなどにより加工電源から導出される給電線が接続されるが、給電線には加工電流が流れるためにある程度の太さが必要であり、この給電線と給電子の導体部を接続する箇所もある程度の厚さが必要となるためである。
【0008】
一方、実際の放電加工では、段取りの要領によっては、被加工物と切断ワイヤ部の対向面が必ずしも平行にはならない場合がある。また被加工物の形状によっては、被加工物と切断ワイヤ部の対向面が平行でない場合の加工を実施する要求がある。このような加工では、1つの切断ワイヤ部から放電が発生し、加工進行に伴い全ての切断ワイヤ部で放電が発生することになる。
【0009】
従来の放電加工装置にあっては、切断ワイヤ部の並列方向に対して被加工物の端面が傾いている場合の加工では、複数の切断ワイヤ部に同時に放電加工パルス電圧が印加されているため、端面加工において、放電が発生していない切断ワイヤ部から加工電流が流れ込み、放電が安定せず、ワイヤ電極の断線が生じることや加工面精度が低下する問題があった。
【0010】
本発明は、上記問題に鑑みてなされるものであって、1本のワイヤ電極を複数のガイドローラ間で巻回させることにより被加工物に対して複数の切断ワイヤ部を形成し、切断ワイヤ部と被加工物との間にパルス電圧を印加し放電を発生させることで、被加工物から複数の薄板を一括して切り出すワイヤ放電加工において、被加工物を数百μm以下の薄板へ加工する方法を得るとともに、端面加工において放電が発生していない切断ワイヤ部から加工電流が流れ込むことによるワイヤ電極の断線や加工面精度の低下を防止するワイヤ放電加工装置、ワイヤ放電加工方法、薄板製造方法、および半導体ウェハ製造方法を得ることを目的とする。即ち、半導体ウェハ加工、薄板加工において、被加工物を狭ピッチで切断可能なワイヤ放電加工装置を得るとともに、切断ワイヤ部を含む面と被加工物端面が非平行な場合に、被加工物端面に安定した放電加工が可能なワイヤ放電加工装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の第一の発明は、ワイヤ電極を複数のガイドローラに巻回することにより被加工物に対向するように並列した複数の切断ワイヤを有する切断ワイヤ部および、前記被加工物と前記切断ワイヤ部との相対距離を制御する駆動手段および、前記被加工物と複数の前記切断ワイヤとの間にそれぞれ別個にパルス電圧を印加する複数のパルス電圧発生手段を備え、前記駆動手段は、複数の切断ワイヤを含む面に対して傾斜角を設けて被加工物を設置し、切断ワイヤと被加工物との相対距離を制御することを特徴とする。
【0012】
本発明の第二の発明は、本発明の第一の発明の構成に加え、前記パルス電圧発生手段は、複数の切断ワイヤを含む面と被加工物端面の傾斜角および、切断ワイヤの張架ピッチおよび、前記相対距離に基づいてパルス電圧を印加する切断ワイヤを選択することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第一の発明によれば、1本のワイヤ電極を複数のガイドローラ間で巻回させることにより被加工物に対して複数の切断ワイヤ部を形成し、切断ワイヤ部と被加工物との間にパルス電圧を印加し放電を発生させることで、被加工物から複数の薄板を一括して切り出すワイヤ放電加工において、切断ワイヤの張架ピッチを狭小化することなく被加工物を数百μm以下の薄板へ加工できるという効果を奏する。
【0014】
また本発明の第二の発明によれば、1本のワイヤ電極を複数のガイドローラ間で巻回させることにより被加工物に対して複数の切断ワイヤ部を形成し、切断ワイヤ部と被加工物との間にパルス電圧を印加し放電を発生させることで、被加工物から複数の薄板を一括して切り出すワイヤ放電加工装置において、被加工物端面の放電を安定に維持し、ワイヤ電極の断線、加工面精度の低下を抑制するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態2に係るワイヤ放電加工装置の切断ワイヤ部と被加工物を切断ワイヤ部の張架方向から見た平面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態2に係るワイヤ放電加工装置に適用される加工制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図4】図4は、本発明の実施の形態3に係るワイヤ放電加工装置の切断ワイヤ部と被加工物を切断ワイヤ部の張架方向から見た平面図である。
【図5】図5は、本発明に係る実施の形態3に適用される角度計測手段が取得する被加工物と切断ワイヤ部の計測データの一例を示す図である。
【図6】図6は、本発明に係る実施の形態4に適用されるワイヤ放電加工装置の切断ワイヤ部と被加工物を切断ワイヤ部の張架方向から見た平面図である。
【図7】図7は、本発明に係る実施の形態4に適用されるワイヤ放電加工装置の切断ワイヤ部と被加工物を切断ワイヤ部の張架方向から見た平面図の一例である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置の切断ワイヤ部の張架方向から観た切断ワイヤ部と駆動手段の平面図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置の切断ワイヤ部の張架方向から観た切断ワイヤ部と駆動手段の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係るワイヤ放電加工装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0017】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置100の概略構成を示す斜視図である。図1において、ワイヤ放電加工装置100は、ワイヤ電極2を繰り出すワイヤボビン1、第1のガイドローラ3a、第2のガイドローラ3b、第3のガイドローラ3c、第4のガイドローラ3d、第5のガイドローラ3e、第6のガイドローラ3f、およびワイヤ電極2を回収する回収ローラ5を備える。第1〜第6のガイドローラ3a〜3fのそれぞれには1本のワイヤ電極2が順次巻き掛けられ、軸線方向に並行に並んだワイヤ電極2が配置されている。ワイヤ放電加工時において、ワイヤ電極2はワイヤボビン1から上記経路を経て回収ローラ5まで走行する。
【0018】
ワイヤ電極2のうち第3のガイドローラ3cと第4のガイドローラ3dとの間では、互いに平行に張られたワイヤ電極2からなる切断ワイヤ部2aが構成されている。この切断ワイヤ部2aと対向する被加工物8は図示しない位置制御装置により適切な極間距離に制御されながら切断方向に送られる。被加工物8と切断ワイヤ部2aとの間には通常のワイヤ放電加工装置と同様に吹きかけ、もしくは浸漬により加工液が供給される。
【0019】
ワイヤ電極2のうち第2のガイドローラ3bと第3のガイドローラ3cとの間では、互いに平行に張られた複数のワイヤ電極2にはそれぞれ給電子ユニット71が接触しており、この部分が給電子ワイヤ部2bとなっている。この給電子ユニット71は加工電源ユニット61とそれぞれ接続されており、給電子ワイヤ部2bを介して切断ワイヤ部2aを構成する各切断ワイヤにパルス電圧を印加する。各給電子ユニット71は互いに絶縁された状態で一体化され給電子7を構成している。
【0020】
各加工電源ユニット61は、各給電子ユニット71を介して切断ワイヤ部2aにそれぞれ独立に電圧を印加可能な構成になっており、そのグランドは共通化され被加工物8に接続されている。各加工電源ユニット61は、全体として加工電源6を構成している。加工電源6は、加工制御装置50(制御手段)の指令により、被加工物8と微小距離だけ離間した複数の切断ワイヤ部2aの間にパルス電圧を個別に印加して放電を生じさせることができる。なお、加工電源6がパルス電圧を印加する極性は、必要に応じて適宜反転させることができる。
【0021】
ワイヤ電極2のうち第5のガイドローラ3eと第6のガイドローラ3fとの間のワイヤ部2cはそれぞれ高周波絶縁器4に複数回巻きつけてもよく、これより各切断ワイヤ部2aの高周波的な絶縁が可能となる。なお各々の切断ワイヤ部2aには各々の加工電源ユニット61から独立して高周波電圧を印加する必要があるから、給電子7は高周波絶縁器4と各切断ワイヤ部2aとの間に設置される。
【0022】
被加工物8は、複数の薄板にスライス加工されるインゴット状のものを用いることができる。また、その材質は、例えば、スパッタリングターゲットとなるタングステンやモリブデンなどの金属、各種構造部材として使われる多結晶シリコンカーバイトなどのセラミックス、半導体デバイスウェハとなる単結晶シリコンや単結晶シリコンカーバイトなどの半導体素材、太陽電池ウェハとなる単結晶および多結晶シリコンなどの太陽電池素材などがある。
【0023】
上記のうち、金属は比抵抗が十分低く、放電加工の適用に支障はないが、半導体素材および太陽電池素材で放電加工が可能であるのは、比抵抗が概ね100Ωcm以下、望ましくは10Ωcm以下の素材である。
【0024】
したがって、被加工物8としては、金属、もしくは比抵抗が金属と同等から100Ωcm以下、望ましくは10Ωcm以下の範囲の素材、特に上記範囲の比抵抗を有する半導体素材および太陽電池素材が好適である。
【0025】
次に被加工物と切断ワイヤ部の相対距離を制御する駆動手段について説明する。図8は切断ワイヤ部2aの張架方向から観た切断ワイヤ部2aと駆動手段の平面図である。被加工物8は被加工物移動ステージ81に固定され、被加工物移動ステージ81は加工方向変更ユニット88cに接続されている。加工方向変更ユニット88cは、被加工物移動ステージ81の移動方向(すなわち加工方向)を変更することが出来る。例えば、加工方向設定中心88aを回転中心、加工方向設定ガイド88bをガイドとして加工方向変更ユニット88cの傾きを変更することで被加工物移動ステージ81の進行方向を変更することが出来る。被加工物移動ステージは加工方向変更ユニット88cに取り付けられた駆動アクチュエータ84により駆動され、加工方向変更ユニット88cで定めた加工方向へ移動する。
【0026】
複数の切断ワイヤを含む面21に対して垂直でない方向へ被加工物を送ることで、被加工物をワイヤの張架ピッチPwよりも小さいピッチで加工溝を形成することが可能となる。切断ワイヤ部2aの張架方向から見た切断ワイヤを含む面21および被加工物の移動方向80からなる角度をΨとすると、切断ワイヤ部2aにより被加工物8に形成される加工溝のピッチPsと切断ワイヤの張架ピッチPwには、
Ps=Pw・sinΨ (式1)
なる関係式が成り立ち、Ps≦Pwとなることは云うまでもない。
【0027】
なお、図1の例では、1本のワイヤ電極2を6本のガイドローラ3a〜3fに巻回した例について示しているが、この場合に限らず、複数のガイドローラにワイヤ電極2を巻き回して複数の切断ワイヤ部2aを形成するものであれば、その具体的な方法については特に限定されないものとする。
【0028】
また、図8の例では被加工物移動ステージの駆動手段として1つのアクチュエータを使用した例について示しているが、被加工物8を複数の切断ワイヤを含む平面に対して垂直でない方向へ駆動するものであれば、駆動アクチュエータを複数使用してもよく、その具体的な方法については特に限定されないものとする。
【0029】
さらに、図8の例では、切断ワイヤ部2aに対して被加工物移動ステージの移動方向を変更することで張架ピッチPwよりも小さい加工溝ピッチで切断を実施していたが、被加工物移動ステージの移動方向に対して、切断ワイヤ部2aの張架方向から見た複数の切断ワイヤ部を含む面21が鋭角の傾斜を持つ場合であれば、図9のように被加工物移動ステージの移動方向に対して複数の切断ワイヤ部を含む面21が鋭角の傾斜を持つように第1〜第6のガイドローラ3a〜3fを設置してもよく、その具体的な方法については特に限定されない。
【0030】
このように切断ワイヤ部と被加工物とに傾斜角を持たせて被加工物を設置し、切断ワイヤと被加工物との相対距離を制御することで、給電子ユニット71のピッチよりも加工後の溝幅のピッチを狭くすることができる。すなわち、スライスの薄肉化、スライス収量の向上が可能となる。
【0031】
実施の形態2.
図2は、本発明に係る実施の形態2の切断ワイヤ部2aと被加工物8を切断ワイヤ部2aの張架方向から見た平面図である。被加工物移動ステージ81は、移動方向80に駆動されるような構造を有している。また、被加工物移動ステージ81の被加工物固定面86は、複数の切断ワイヤ2a1〜2a5を有する切断ワイヤ部2aの並列方向と平行となるように構成されている。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0032】
いま、被加工物8の端面83の傾斜角度が切断ワイヤ部2aを含む面21の傾斜角度に対して角度θ傾いた状態で固定されているとする。切断ワイヤ部2aを含む面21の傾斜角度とは、例えば切断ワイヤ部2aを含む面21(切断ワイヤ部2aの張架方向と複数の切断ワイヤ2a1〜2a5の並列方向を共に含んだ面)が被加工物移動ステージ81に対してなす角度と考えてよい。ここで切断ワイヤ部2aの並列方向に対する被加工物8の端面83の傾斜角度θは、操作者により事前に計測することができる。
【0033】
加工制御装置50は、操作者が入力した切断ワイヤ部2aの並列方向に対する被加工物8の端面の傾斜角度θから、被加工物8の端面に最も近い切断ワイヤ2a5を特定することができる。ここでθは、切断ワイヤ部2aを含む面21と被加工物8の端面83とがなす角度である。また加工制御装置50は、被加工物8の端面に最も近い切断ワイヤ2a5で放電が開始したときの被加工物移動ステージ81の位置を記憶することができる。さらに加工制御装置50は、切断ワイヤ2a5で放電が開始した被加工物移動ステージ81の位置、切断ワイヤ部2aの並列方向に対する被加工物8の端面の傾斜角度θ、および切断ワイヤ部2aにおける切断ワイヤの並列間隔等から、残りの各切断ワイヤ2a1〜2a4で放電が発生する被加工物移動ステージ81の位置を算出することができる。そして加工制御装置50は、算出した加工位置に応じてパルス電圧を印加する切断ワイヤ2a1〜2a4を選択することができる。
【0034】
図3は、上述した加工制御装置50の動作を説明するフローチャートである。
【0035】
まず、ステップS1において、ワイヤボビン1、第1のガイドローラ3a、第2のガイドローラ3b、第3のガイドローラ3c、第4のガイドローラ3d、第5のガイドローラ3e、第6のガイドローラ3fおよび回収ローラ5を回転させワイヤ電極2を順次走行させる。次に、ステップS2において、被加工物8の端面に最も近い切断ワイヤ2a5にパルス電圧を印加する。そして、ステップS3では、被加工物移動ステージ81を切断ワイヤ2a5に放電が発生するように移動させる。
【0036】
そして、ステップS4にて切断ワイヤ2a5で放電が発生したか(ステップS4:Yes)否か(ステップS4:No)を判定し、放電の発生を検出するまで被加工物移動ステージ81を移動させる。即ち、被加工物8と切断ワイヤ部2aとの相対距離を近づけてゆき、最初の放電の発生(放電加工の開始)を判定する。放電の発生を検出した場合(ステップS4:Yes)は、切断ワイヤ2a5の放電が発生したときの被加工物移動ステージ81の位置から、切断ワイヤ部2aの並列方向に対する被加工物8の端面の傾斜角度θおよび切断ワイヤ部2aにおける切断ワイヤの並列間隔を用いて上述したように残りの各切断ワイヤ2a1〜2a4で放電が発生する位置を計算する(ステップS5)。
【0037】
そして、ステップS5で計算した各切断ワイヤ2a1〜2a4で放電が発生する被加工物移動ステージ81の位置に基づいて、ステップS6で次の切断ワイヤで放電が発生する位置に到達したか(ステップS6:Yes)否か(ステップS6:No)を判定する。この判定は、被加工物移動ステージ81が次の切断ワイヤで放電が発生する位置に到達するまで継続され(ステップS6:No)、次の切断ワイヤで放電が発生する位置に到達すると(ステップS6:Yes)、当該切断ワイヤにパルス電圧を印加する(ステップS7)。さらにステップS8で、被加工物移動ステージ81が加工終了位置に到達したか(ステップS8:Yes)否か(ステップS8:No)が判定され、加工終了位置に到達していない場合(ステップS8:No)は、ステップS6に戻り被加工物移動ステージ81がさらに次の切断ワイヤで放電が発生する位置に到達したか否かを判定する。これを被加工物移動ステージ81が加工終了位置に到達する(ステップS8:Yes)まで繰り返す。これにより、切断ワイヤ2a1〜2a4に順次パルス電圧を印加する。
【0038】
従来の被加工物8の端面加工においては、放電が発生していない切断ワイヤ部2a(切断ワイヤ)から加工電流が流れ込み、放電が安定せず、ワイヤ電極2の断線が生じることや加工面精度が低下する問題があった。すなわち、放電が発生しない切断ワイヤ部と放電中の切断ワイヤ部が混在すると共に、これら切断ワイヤ部に共有のパルス電圧を印加すると、放電が発生していない切断ワイヤ部に印加されたパルス電圧(パルス電流)が、放電中の切断ワイヤ部へと流入し、過大電流となってワイヤ断線を引き起こしたり、加工溝幅の不均一化や面精度悪化を引き起こしていた。しかし、本実施の形態によれば各切断ワイヤ2a1〜2a5に選択的にパルス電圧を印加するので、これを防止することができ、良好な放電加工を維持することができる。即ち、端面加工時の放電を安定に維持し、ワイヤ電極の断線、加工面精度の低下を抑制することが可能となる。
【0039】
なお、被加工物移動ステージ81を駆動開始したときの切断ワイヤ2a5とそれにより加工される被加工物8の端面の部位との距離がわかっている場合など、切断ワイヤ2a5に対して放電加工が開始される被加工物移動ステージ81の位置が予めわかっている場合は、ステップS2〜S4を省いて、切断ワイヤ2a5に対しても選択的なパルス印加が可能である。
【0040】
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3に係るワイヤ放電加工装置100の切断ワイヤ部2aと被加工物8を切断ワイヤ部2aの張架方向から見た平面図である。本実施の形態に係るワイヤ放電加工装置100は、複数の切断ワイヤ2a1〜2a5を有する切断ワイヤ部2aの並列方向に対する被加工物8の端面の傾斜角度を計測する角度計測手段9を備えた構造になっている。角度計測手段9としては、例えばレーザ変位計などの非接触式計測手段を用いることが可能である。
【0041】
角度計測手段9は、例えば図5のように切断ワイヤ部2aと被加工物8の端面形状についての測定データ82を取得することができる。また角度計測手段9は、測定データ82から切断ワイヤ部2aと被加工物8の端面から得られる信号を分離することができる。さらに角度計測手段9は分離した信号から被加工物8の端面83の傾斜角度、切断ワイヤ部2aを含む面21の傾斜角度(切断ワイヤ部2aの並列方向の傾斜角度)、および被加工物8の端面83と切断ワイヤ部2aを含む面21とがなす角度θを算出することができる。なお、角度計測手段9としては、例えばレーザ変位計などの非接触式計測手段を用いることにより角度θの測定が接触型計測手段に比べてより厳密に行うことが可能である。
【0042】
また加工制御装置50は角度計測手段9が算出した切断ワイヤ部2aの並列方向に対する被加工物8の端面の傾斜角度θを利用して、加工位置に応じてパルス電圧を印加する切断ワイヤを選択することができる。本実施の形態のその他の構成は実施の形態1のワイヤ放電加工装置100と同様である。
【0043】
これにより、操作者が切断ワイヤ部2aの並列方向に対する被加工物8の端面の傾斜角度θを事前に計測して加工制御装置50に入力する必要がなくなり、段取りの簡略化が可能となる。すなわち、本実施の形態においても図3に示したフローチャートに従って加工制御装置50が動作する。しかし、本実施の形態の図3のステップS5においては、角度計測手段9の測定結果を利用して算出した被加工物8の端面83と切断ワイヤ部2aを含む面21とがなす角度θを利用して残りの各切断ワイヤ2a1〜2a4で放電が発生する被加工物移動ステージ81の位置を算出することができる。
【0044】
なお本実施の形態においては例えばレーザ変位計などの非接触式計測手段を用いて角度計測手段9を構成するとしているが、これに限らず切断ワイヤ部2aの並列方向に対する被加工物8の端面の傾斜角度を計測して、加工位置によってパルス電圧を印加する切断ワイヤを選択して加工することができるのであれば、その具体的な方法については特に限定されないものとする。
【0045】
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4に係るワイヤ放電加工装置100の切断ワイヤ部2aと被加工物8を切断ワイヤ部2aの張架方向から見た平面図である。本実施の形態に係るワイヤ放電加工装置100は、被加工物移動ステージ81が切断ワイヤ部2aの並列方向に対して傾斜角を持って駆動し、被加工物8を加工する。具体的には、図6に示すように被加工物をZ方向(切断ワイヤ部2aの平面と垂直方向)に駆動可能な軸と、X方向(切断ワイヤ部2aの平面と水平方向)に駆動可能な軸との2軸を備えている。これらの2軸を同時に制御することで相対的に被加工物移動ステージ81が切断ワイヤ部2aに対して傾斜角を持って駆動することになる。また、本実施の形態のその他の構成は実施の形態1または2のワイヤ放電加工装置100と同様である。
【0046】
このように被加工物移動ステージ81を切断ワイヤ部2aの並列方向に対して傾斜角を持たせて駆動することで、被加工物8には切断ワイヤ部2aの並列間隔Pwに比べて狭い間隔Psで切断溝が形成される。本実施の形態においても、図3に示したフローチャートに従って加工制御装置50が動作する。
【0047】
しかし、本実施の形態の場合においては、切断ワイヤ部2aを含む面21と被加工物8の端面83がなす角度θが装置構成により予めわかっているので、図3のステップS5においてはこれを用いて残りの各切断ワイヤ2a1〜2a4で放電が発生する被加工物移動ステージ81の位置を算出することができる。また、予め、被加工物移動ステージ81を駆動開始したときの切断ワイヤ2a5とそれにより加工される被加工物8の端面の部位との距離がわかっている場合など、切断ワイヤ2a5に対して放電加工が開始される被加工物移動ステージ81の位置が予めわかっている場合は、ステップS2〜S4を省いて、切断ワイヤ2a5に対しても選択的なパルス印加が可能である。
【0048】
これにより、実施の形態2および3と同様に端面加工時の放電を安定に維持し、ワイヤ電極の断線、加工面精度の低下を抑制した上で、切断ワイヤ部2aの並列間隔Pwよりも薄い薄板を製造することができるという効果が得られる。
【0049】
なお、本実施の形態にかかる図6は、被加工物移動ステージ81の被加工物固定面86と切断ワイヤ部2aを含む面21が非平行な場合について示したものである。しかし、図7のように被加工物移動ステージ81の被加工物固定面86と切断ワイヤ部2aを含む面21が平行である場合であってもよい。この場合、被加工物固定治具87と被加工物8とを一体化させるなど、被加工物8の端面と切断ワイヤ部2aを含む面21が非平行となるように調整する。すなわち、被加工物移動ステージ81の移動方向80と切断ワイヤ部2aを含む面21が非垂直な状態でワイヤ放電加工を進行させることができるのであれば、その実現手段は特に限定されない。
【0050】
なお、図6および図7においては、被加工物移動ステージ81の移動方向80が被加工物8の端面に対して垂直である例を示している。これに対して実施の形態2で説明した図2の場合は、被加工物移動ステージ81の移動方向80は切断ワイヤ部2aを含む面21に対して垂直である。この両者の場合は、各切断ワイヤ2a1〜2a5に選択的にパルス電圧を印加するための距離計算が容易であるが、被加工物8の端面および切断ワイヤ部2aを含む面21に対する被加工物移動ステージ81の移動方向80がわかっていれば、この両者の場合に限定されない。即ち、切断ワイヤ2a1〜2a5毎にパルス電圧を印加開始すべき被加工物8と切断ワイヤ部2aとの相対距離を求めることにより、切断ワイヤ毎の選択的なパルス電圧の印加が可能となる。
【0051】
また、実施の形態1乃至4において、切断ワイヤ2a1〜2a5の各並列間隔は一般には等しいが、必ずしも同一間隔である必要はない。並列間隔が同一でなくてもそれぞれの値が具体的にわかっていれば、切断ワイヤ毎にパルス電圧を印加開始すべき被加工物8と切断ワイヤ部2aとの相対距離を求めることは可能なので、選択的なパルス電圧の印加が可能である。
【0052】
以上説明した実施の形態1乃至4にかかるワイヤ放電加工装置100を用いて、上述した半導体インゴットなどの被加工物8から薄板、特に半導体ウェハなどの硬脆材料や高難削材の薄板を折損することなく切り出すことが可能である。
【0053】
さらに、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、上記実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。更に、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
以上のように、本発明にかかるワイヤ放電加工装置、ワイヤ放電加工方法、薄板製造方法および半導体ウェハ製造方法は、切断ワイヤ部の並列方向に対する被加工物の端面に傾斜がある場合の加工において有用であり、特に、被加工物の端面加工で放電が安定しないことによるワイヤ断線や加工面精度の低下を防止することが可能となる。従って、ワイヤ電極を複数のガイドローラ間で巻回することにより形成される複数の切断ワイヤを有する切断ワイヤ部と被加工物との間で放電を発生させることにより、被加工物から一括して複数の薄板材を切り出す方法に適している。
【符号の説明】
【0055】
1 ワイヤボビン、2 ワイヤ電極、2a 切断ワイヤ部、2a1〜2a5 切断ワイヤ、2b 給電子ワイヤ部、2c ワイヤ部、3a 第1のガイドローラ、3b 第2のガイドローラ、3c 第3のガイドローラ、3d 第4のガイドローラ、3e 第5のガイドローラ、3f 第6のガイドローラ、5 回収ローラ、6 加工電源、7 給電子、8 被加工物、9 角度計測手段、21 切断ワイヤ部を含む面、50 加工制御装置、61 加工電源ユニット、71 給電子ユニット、80 移動方向、81 被加工物移動ステージ、82 測定データ、83 端面、86 被加工物固定面、87 被加工物固定治具、100 ワイヤ放電加工装置、S1〜S8 ステップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】

【手続補正書】
【提出日】20140410
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤ電極を複数のガイドローラに巻回することにより被加工物に対向するように並列した複数の切断ワイヤを有する切断ワイヤ部と、
前記被加工物と前記切断ワイヤ部との相対距離を制御する駆動手段
前記被加工物と複数の前記切断ワイヤとの間にパルス電圧を印加するパルス電圧発生手段を備え、
前記切断ワイヤ部は、前記駆動手段の駆動方向に垂直な面に対して平行となるように配置され、
前記被加工物の端面が、前記駆動手段の駆動方向に垂直な面に対して傾斜角を有して配置され、
前記パルス電圧発生手段は、前記傾斜角に基づいて前記パルス電圧を印加する前記切断ワイヤを選択する
ことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
【請求項2】
ワイヤ電極を複数のガイドローラに巻回することにより被加工物に対向するように並列した複数の切断ワイヤを有する切断ワイヤ部と、
前記被加工物と前記切断ワイヤ部との相対距離を制御する駆動手段と、
前記被加工物と複数の前記切断ワイヤとの間にパルス電圧を印加するパルス電圧発生手段を備え、
前記切断ワイヤ部は、前記駆動手段の駆動方向に垂直な面に対して傾斜角を有する面に平行となるように配置され、
前記被加工物の端面が、前記駆動手段の駆動方向に垂直になるように配置され、
前記パルス電圧発生手段は、前記傾斜角に基づいて前記パルス電圧を印加する前記切断ワイヤを選択する
ことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
【請求項3】
前記駆動手段は、前記傾斜角を変更可能である
ことを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤ放電加工装置。
【請求項4】
記傾を変更可能なワイヤ走行手段を備える、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤ放電加工装置。
【請求項5】
前記傾斜角を測定する非接触式の角度測定手段を、備える
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置。
【国際調査報告】