(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2014049727
(43)【国際公開日】20140403
【発行日】20160822
(54)【発明の名称】基地局装置、通信システム及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/12 20090101AFI20160725BHJP
   H04W 28/16 20090101ALI20160725BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20160725BHJP
【FI】
   !H04W72/12 110
   !H04W28/16
   !H04W72/04 132
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】28
【出願番号】2014537906
(21)【国際出願番号】JP2012074725
(22)【国際出願日】20120926
(11)【特許番号】5962764
(45)【特許公報発行日】20160803
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100119987
【弁理士】
【氏名又は名称】伊坪 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100135976
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】原田 佑哉
【住所又は居所】福岡県福岡市早良区百道浜2丁目2番1号 富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】木村 大
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA14
5K067AA28
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
(57)【要約】
基地局装置(2)は、第1セルに接続する移動局装置(3)を、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類する分類部(20)と、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第1割当部(21)と、第1セルと異なる第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する第2割当部(21)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1セルに接続する移動局装置を、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類する分類部と、
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第1割当部と、
第1セルと異なる第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する第2割当部と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項2】
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置が多点協調送信時に被る干渉を予測する予測部を備え、
前記第1割当部は、前記予測部による予測結果に応じて、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置の無線リソースの割り当てを実施することを特徴とする基地局装置。
【請求項3】
第1セルと第2セルとにそれぞれ異なる周波数リソースが割り当てられ、
前記第1割当部は、第1セルに割り当てられた周波数リソースの中から第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てる周波数リソースを選択し、第2セルに割り当てられた周波数リソースの中から第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てる周波数リソースを選択しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の基地局装置。
【請求項4】
前記第2割当部は、所定周期で繰り返されるサイクルのうちの第1サイクルにおいて第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースに基づいて、第1サイクルの後の第2サイクルにおいて第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項5】
多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第2サイクルが、前記第2割当部が無線リソースを決定する前記サイクルと異なることを特徴とする請求項4に記載の基地局装置。
【請求項6】
前記第2割当部は、1つの第2サイクルで割り当てられた無線リソースに基づいて、異なる複数のサイクルにおいて無線リソースを決定することを特徴とする請求項5に記載の基地局装置。
【請求項7】
前記分類部は、第1セルに接続する移動局装置と前記基地局装置との間の距離に応じて、第1セルに接続する移動局装置を多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項8】
前記分類部は、第1セルに接続する移動局装置と前記基地局装置との間のパスロスに応じて、第1セルに接続する移動局装置を多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項9】
前記分類部は、第1セルに接続する移動局装置における受信品質に応じて、第1セルに接続する移動局装置を多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項10】
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置へ送信されるデータを受信し、
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースで前記データを送信することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項11】
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てた無線リソースを指定するリソース情報を、前記第2セルを形成する他の基地局装置に送信するリソース情報送信部と、
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てた無線リソースを指定するリソース情報を、前記他の基地局装置から受信するリソース情報受信部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項12】
前記リソース情報送信部は、第1セルに隣接するセルを形成する複数の基地局装置のうち、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に与える干渉の程度に応じて、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースのリソース情報を送信する基地局装置を選択することを特徴とする請求項11に記載の基地局装置。
【請求項13】
第1セルを形成する無線信号を送信する第1の張り出し無線装置と、第2セルを形成する無線信号を送信する第2の張り出し無線装置とを備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項14】
基地局装置と移動局装置とを備える通信システムであって、
前記基地局装置は、
第1セルに接続する移動局装置を、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類する分類部と、
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第1割当部と、
第1セルと異なる第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する第2割当部と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項15】
第1セルに接続する移動局装置と第2セルに接続する移動局装置とを、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類し、
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置と第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置とに各々無線リソースを割り当て、
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する、ことを特徴とする通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で論じられる実施態様は、基地局装置、通信システム及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基地局装置と移動局装置と間で通信を行う移動無線システムにおいてスループットを均質化する手法の一つとして、多地点協調送信(CoMP:Coordinated Multi-Point transmission)が知られている。CoMPによれば、隣接する複数のセルから同じ移動局装置へ同一周波数帯域で同一の信号を送信することができる。あるいは、隣接する複数のセルの各々が、他のセルから移動局装置へ信号を送信する周波数リソースにおける出力を停止することにより、移動局装置への干渉を回避することができる。このように、CoMPは、複数のセルが協調することで、特定の移動局装置におけるSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)を増大させスループット向上を図る。セルを協調させる代わりにセクタを協調させることも可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Jing LIU他, “A Novel Transmission Scheme and Scheduling Algorithm for CoMP-MIMO in LTE-A System”, Beijing University of Posts and Telecommunications Beijing P.R. China, 100876
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
CoMPでは、協調させる複数のセルをグループ化し、各グループに属するセルに接続する移動局装置の無線リソースを、1つの基地局装置又はコントローラで集中的にスケジューリングする。協調させる複数のセルのグループは「クラスタ」と呼ばれる。クラスタに属するセルを形成する基地局装置は、接続中の移動局装置の情報を、バックホールネットワークを経由してスケジューリングを実行する装置へ送信する。スケジューリングを実行する装置は、クラスタ内に位置する移動局装置の情報を集約する。
【0005】
1つのクラスタに属するセルの数が多ければ多いほど、協調し合うセルの範囲が広がって選択枝が増えるためスループットの向上が期待される。しかし、各クラスタに属するセルの数が増加するほど、スケジューリングを実行する装置へ移動局装置の情報を送信する基地局装置の範囲が増大する。また、各クラスタに属するセルの数が増加するほどクラスタ内に位置する移動局装置の数も増えるため、ネットワークを流れる情報量も増加する。このため、1つのクラスタに属するセルの数が増加すると、移動局装置の情報の通知のためのバックホールネットワークの負荷が増加する。
【0006】
また、CoMPを伴わないスケジューリングは、各セル毎に、それぞれのセルに接続する移動局装置間の公平性や伝搬路状態等を考慮すれば足りる。一方で、CoMPを伴うスケジューリングは、クラスタ全体の移動局装置間の公平性や伝搬路状態等を考慮し、またCoMPによる干渉量低減の可能性を考慮するため、スケジューリングアルゴリズムが煩雑になる恐れがある。
【0007】
本明細書に開示される装置又は方法は、CoMPを伴うスケジューリング処理のための負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
装置の一観点によれば、基地局装置が与えられる。基地局装置は、第1セルに接続する移動局装置を、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類する分類部と、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第1割当部と、第1セルと異なる第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する第2割当部を備える。
【発明の効果】
【0009】
本明細書に開示される装置又は方法によれば、CoMPを伴うスケジューリング処理のための負荷を軽減することができる。
【0010】
本発明の目的及び利点は、特許請求の範囲に示した要素及びその組合せを用いて具現化され達成される。前述の一般的な記述及び以下の詳細な記述の両方は、単なる例示及び説明であり、特許請求の範囲のように本発明を限定するものでないと解するべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】通信システムの実施例の説明図である。
【図2】他のクラスタの構成例の説明図である。
【図3】図1の通信システムの変形例の説明図である。
【図4】スケジューリング動作の第一例の説明図である。
【図5】移動局装置の分類の説明図である。
【図6】基地局装置の第1例の機能構成図である。
【図7】図6の基地局装置の変形例の機能構成図である。
【図8】移動局装置の第1例の機能構成図である。
【図9】基地局装置の動作の第1例の説明図である。
【図10】通信システムの処理シーケンスの第1例を示す図である。
【図11】基地局装置の変形例の機能構成図である。
【図12】移動局装置の変形例の機能構成図である。
【図13】基地局装置の第2例の機能構成図である。
【図14】伝送遅延が小さい場合の通信システムの処理シーケンスの一例を示す図である。
【図15】伝送遅延が大きい場合の通信システムの処理シーケンスの一例を示す図である。
【図16】通信システムの処理シーケンスの第2例を示す図である。
【図17】基地局装置の動作の第2例の説明図である。
【図18】(A)及び(B)は基地局装置のハードウエア構成の一例の説明図である。
【図19】移動局装置のハードウエア構成の一例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<1.第1実施例>
<1.1.通信システムの構成>
以下、添付される図面を参照して、好ましい実施例について説明する。図1は、通信システムの構成例の説明図である。通信システム1は、基地局装置2a〜2cと移動局装置3a〜3dを備える。以下の説明及び図面において、基地局装置及び移動局装置をそれぞれ「基地局」及び「移動局」と表記することがある。また、基地局2a〜2cを総称して「基地局2」と表記することがあり、移動局3a〜3dを「移動局3」と表記することがある。図1において4つの移動局3a〜3dが図示されているが、本明細書は移動局数を限定することを意図するものではない。また、以下の説明では3つの基地局2a〜2cの動作の例示を使用するが、この例示も基地局数を限定することを意図するものではない。
【0013】
基地局2は、移動局3と無線接続して無線通信を行う無線通信装置である。また、基地局2は、1又は複数のセル範囲内において移動局3に対して音声通信や映像配信など種々のサービスを提供できる。基地局2は、他の基地局と光伝送等を用いた有線接続5により接続されており、他の基地局2との間で各種情報を送受信することが可能である。
【0014】
参照符号4a〜4cは、それぞれ基地局2a〜3cにより形成されるセルを示す。本明細書における以下の説明は、セル4a〜4cにより1つのクラスタが形成され、セル4a〜4cが協調してCoMPを実施する場合を想定する。以下の説明及び図面において、セル4a〜4cを総称して「セル4」と表記することがある。
【0015】
他の実施例では、1つのセルを複数のセクタに分割し、セクタをグループ化してクラスタを形成してもよい。図2は、他のクラスタの構成例の説明図である。セル4aはセクタ6a1〜6a3に分割され、セル4bはセクタ6b1〜6b3に分割され、セル4cはセクタ6c1〜6c3に分割される。セクタ6a1、6b2及び6c3をグループ化することによりクラスタが形成される。
【0016】
他の実施例では、「RRH(Remote Radio Head)」と呼ばれる張り出し無線装置により形成されたセルをグループ化してクラスタを形成しても良い。図3は、図1の通信システムの変形例の説明図である。RRH8a〜8gは、無線基地局装置のアンテナと無線部を独立させた無線通信装置であり、それぞれセル9a〜9gを形成する。RRH8a〜8gは、光伝送などの高速なインタフェースを経由して、ベースバンド信号処理やスケジューリング処理を担う集中型基地局7に接続される。
【0017】
以下、図1に示す構成を使用して本明細書に開示される通信システムを説明するが、基地局2間の信号のやり取りを集中型基地局7内部の信号のやり取りに置き換えることで図3の通信システムの構成にも適用可能である。
【0018】
<1.2.動作説明>
続いて、通信システム1におけるスケジューリング動作を説明する。図4は、スケジューリング動作の第一例の説明図である。図4の動作は、例えば、基地局2によるスケジューリング周期のような所定の実行間隔で周期的に実行される。
【0019】
オペレーションAAにおいて基地局2a〜2cは、各々に接続する移動局3を第1移動局と第2移動局とに分類分けする。第1移動局はCoMP通信を行う移動局であり、第2移動局はCoMP通信を行わない移動局である。
【0020】
例えば、基地局2は、図5に示すようにそれぞれの基地局2が形成するセル4の領域を、何らかの基準によってCoMP通信が行われるCoMPエリアとCoMP通信が行われない非CoMPエリアに分けてよい。基地局2aは、CoMPエリア内に位置する移動局3a1及び非CoMPエリア内に位置する移動局3a2を、それぞれ第1移動局及び第2移動局に分類分けする。
【0021】
同様に基地局2bは、CoMPエリア内に位置する移動局3b1及び非CoMPエリア内に位置する移動局3b2を、それぞれ第1移動局及び第2移動局に分類分けする。基地局2cは、CoMPエリア内に位置する移動局3c1及び非CoMPエリア内に位置する移動局3c2を、それぞれ第1移動局及び第2移動局に分類分けする。
【0022】
図4を参照する。オペレーションABにおいて基地局2は、それぞれに接続する第1移動局に分類された移動局3に割り当てる無線リソースを、第2移動局に分類された移動局3よりも先にスケジューリングする。
【0023】
オペレーションACにおいて基地局2は、それぞれに接続する第2移動局に分類された移動局3に割り当てる無線リソースをスケジューリングする。その際に基地局2は、あるセル内の第1移動局に割り当てた無線リソースに対する、他のセル内の第2移動局に割り当てる無線リソースによる干渉を低減するように、第2移動局に割り当てる無線リソースをスケジューリングする。例えば、各セルでは、他のセルで第1移動局に割り当てられた周波数帯域における送信を停止し又はこの帯域の電波を出力するビーム方向を調整する。その後、基地局2は、次の実行契機が到来するまで待機または休止する。
【0024】
第2移動局が位置するセルと第1移動局が位置するセルとが異なる基地局により形成される場合には、第1基地局に割り当てた無線リソースのリソース情報を、第1移動局が位置するセルの基地局2から第2移動局が位置するセルの基地局2へ送信してもよい。
【0025】
<1.3.効果>
本実施例では、CoMPを伴うスケジューリング処理が、個々のクラスタに属する複数のセル毎に実施される。このため、クラスタ全体の移動局装置に対するスケジューリングを集中して実施する場合と比べて、スケジューリングアルゴリズムを簡素化することができる。この結果、CoMPを伴うスケジューリング処理のための負荷が軽減される。
【0026】
また、スケジューリング処理が、各セルを形成する複数の基地局の間に分散されるため、クラスタ内のスケジューリング処理を集中して行うための高い処理能力が不要になる。また、クラスタ内に位置する移動局装置に対するスケジューリングを集中的に実行する装置に移動局装置の情報を集約する処理が不要になるため、ネットワーク負荷が軽減される。例えば、基地局2は、第1基地局に割り当てた無線リソースのリソース情報のみを交換すればよいため、スケジューリング処理のためのネットワーク負荷が軽減される。
【0027】
<2.第2実施例>
<2.1.機能構成>
続いて、通信システム1の他の実施例について説明する。図6は、通信システム1において使用される基地局2の第1例の機能構成図である。基地局2は、無線通信部10と、受信処理部11と、データ処理部12と、送信処理部13と、スケジューラ14と、品質情報受信部15を備える。
【0028】
無線通信部10は、アンテナで受信された無線帯域の無線信号を受信し、ベースバンド帯域の受信信号に変換する。受信処理部11は、受信信号の復調及び復号処理を行う。移動局3からの受信信号は、ユーザデータや品質情報を含んでいてよい。品質情報は、移動局3における基地局2からの送信信号の受信品質を示す情報である。品質情報は、例えば、例えばRSRP(Reference Signal Received Power)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、CQI(Channel Quality Indication)などであってよい。
【0029】
品質情報は、例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)が規格する端末装置が送信するMeasurementReportであってよい。MeasurementReportは、移動局3が接続するセルで送信される信号の受信強度と、周辺セルで送信される信号の受信強度と、それぞれのセルの識別子を含んでいてよい。受信処理部11は、ユーザデータをデータ処理部12に出力し、品質情報を品質情報受信部15に出力する。
【0030】
データ処理部12は、コアネットワークに接続された上位装置にユーザデータを送信する。データ処理部12は、上位装置からユーザデータを受信する。データ処理部12は、移動局3に割り当てられた上りリンクの無線リソースの割当情報をスケジューラ14から受信する。データ処理部12は、上りリンクの割当情報などを含んだ下りリンク制御情報及びユーザデータを、下りリンク信号として送信処理部13へ出力する。
【0031】
送信処理部13は、移動局3に割り当てられた下りリンクの無線リソースの割当情報をスケジューラ14から受信する。送信処理部13は、データ処理部12から受信した下りリンク信号を符号化及び変調する。送信処理部13は、割当情報が指定する周波数帯域に変調後の下りリンク信号がマッピングされたベースバンド信号を生成し、割当情報が指定する送信時期にベースバンド信号を無線通信部10へ出力する。無線通信部10は、ベースバンド信号を無線帯域の信号に変換した後、アンテナを介して送信する。
【0032】
品質情報受信部15は、受信処理部11から入力した品質情報をスケジューラ14に入力する。スケジューラ14は、品質情報に基づいて、移動局3との間の下りリンク通信及び上りリンク通信に割り当てる無線リソースを決定する。スケジューラ14は、上りリンクの無線リソースの割当情報をデータ処理部12へ出力し、下りリンクの無線リソースの割当情報を送信処理部13へ出力する。
【0033】
スケジューラ14は、分類部20と、割当部21と、リソース情報送信部22と、リソース情報受信部23を備える。分類部20は、品質情報に基づいて、この品質情報を送信した移動局3をCoMP移動局と非CoMP移動局とのいずれかに分類する。CoMP移動局とは、基地局2との間でCoMP通信を行う移動局であり上述の第1移動局に相当する。非CoMP移動局とは、基地局2との間でCoMP通信を行わない移動局であり上述の第2移動局に相当する。
【0034】
分類部20は、例えば、判定閾値よりも低い品質情報を送信した移動局3をCoMP移動局に分類し、判定閾値以上の品質情報を送信した移動局3を非CoMP移動局に分類してもよい。また例えば、分類部20は、他のセルからの受信電力強度が判定閾値より大きい移動局3をCoMP移動局に分類し、他のセルからの受信電力強度が判定閾値以下の移動局3を非CoMP移動局に分類してもよい。
【0035】
割当部21は、CoMP移動局に対するスケジューリングを行う。すなわちCoMP移動局へ無線リソースを割り当てる。割当部21は、CoMP移動局に割り当てた無線リソースを指定するリソース情報をリソース情報送信部22へ出力する。例えばリソース情報は、CoMP移動局に割り当てられた周波数リソースを指定する情報であってよい。なお、割当部21は、上述の第1割当部及び第2割当部の一例である。
【0036】
リソース情報送信部22は、割当部21から受信したリソース情報を、基地局間の有線接続5を経由して同じクラスタに属する他の基地局2へ送信する。例えば、基地局2aのリソース情報送信部22は、基地局2b及び2cへリソース情報を通知し、基地局2bのリソース情報送信部22は、基地局2a及び2cへリソース情報を通知する。また、基地局2cのリソース情報送信部22は、基地局2a及び2bへリソース情報を通知する。
【0037】
リソース情報受信部23は、他の基地局2から送信されたリソース情報を受信する。割当部21は、CoMP移動局に対するスケジューリングの後に非CoMP移動局に対するスケジューリングを行う。割当部21は、他の基地局2から送信されたリソース情報の受信が予定される受信予定時期よりも後に非CoMP移動局に関してスケジューリングしてよい。
【0038】
割当部21は、あるセルでCoMP移動局に割り当てられた無線リソースに対する干渉を低減するように、他のセルで非CoMP移動局に割り当てる無線リソースをスケジューリングする。例えば、割当部21は、他の基地局2がCoMP移動局に割り当てる無線リソースに対する干渉を低減するように、非CoMP移動局に割り当てる無線リソースをスケジューリングする。
【0039】
例えば、割当部21は、あるセルでCoMP移動局に割り当てられた無線リソースと同じ無線リソースを他のセルの非CoMP移動局に割り当てない。例えば、割当部21は、他の基地局2がCoMP移動局に割り当てる無線リソースと同じ無線リソースを非CoMP移動局に割り当てない。こうすることで、複数の基地局2がCoMP移動局に同じ無線リソースを割り当てていない限り、ある基地局2がCoMP移動局へ送信する時期と同じ時期に、同じ周波数帯域で他の基地局2が信号を出力することが停止される。このため、CoMP移動局に対する干渉が低減される。
【0040】
他の実施例では、スケジューラ14は、他の基地局2がCoMP移動局に割り当てた周波数帯域の信号の出力が、当該他の基地局2の方向で低下するように、送信電波のビーム方向を調整してもよい。
【0041】
図7は、図3の構成における集中型基地局7とRRH8a〜8gの機能構成の一例を示す。集中型基地局7の機能は、セル4a〜4g毎の処理をそれぞれ行う個別セル処理部30a〜30gに分割してよい。個別セル処理部30a〜30gのそれぞれは、図6に示す基地局2の受信処理部11と、データ処理部12と、送信処理部13と、スケジューラ14と、品質情報受信部15と同じ機能構成要素を備えてよい。また、図6に示す基地局2の無線通信部10は、RRH8a〜8g側に設けられる。
【0042】
図8は、移動局3の第1例の機能構成図である。移動局3は、無線通信部30と、受信処理部31と、データ処理部32と、受信品質測定部33、送信処理部34を備える。無線通信部30は、アンテナで受信された無線帯域の無線信号を受信し、ベースバンド帯域の受信信号に変換する。
【0043】
受信処理部31は、受信信号の復調及び復号処理を行う。基地局2からの受信信号は、ユーザデータや下りリンク制御信号を含んでいてよい。受信処理部31は、ユーザデータをデータ処理部32へ出力し、下りリンク制御信号を送信処理部34へ出力する。
【0044】
データ処理部32は、受信処理部31から受信したユーザデータに対してアプリケーションレイヤなどの上位レイヤの処理を行う。また、データ処理部32は、上位レイヤの処理によって生じた上りリンクのユーザデータを、送信処理部34へ出力する。
【0045】
受信品質測定部33は、移動局3における基地局2からの送信信号を移動局3で受信した際の受信品質を測定する。受信品質測定部33は、測定結果を示す品質情報を生成し送信処理部34へ出力する。上述の通り、品質情報は、例えば、RSRPや、RSRQ、CQI、MeasurementReportなどであってよい。
【0046】
送信処理部34は、移動局3に割り当てられた上りリンクの無線リソースの割当情報を、下りリンク制御信号から取得する。送信処理部34は、上りリンク信号としてデータ処理部32及び受信品質測定部33からそれぞれ受信したユーザデータと品質情報を、符号化及び変調する。送信処理部34は、割当情報が指定する無線リソースの周波数帯域に変調後の上りリンク信号がマッピングされたベースバンド信号を生成し、割当情報が指定する送信時期にベースバンド信号を無線通信部10へ出力する。無線通信部30は、ベースバンド信号を無線帯域の信号に変換した後、アンテナを介して送信する。
【0047】
<2.2.動作>
図9は、基地局2の動作の第1例の説明図である。図9の動作は、例えば、スケジューラ14によるスケジューリング周期のような所定の実行間隔で周期的に実行される。オペレーションBAにおいて分類部20は、基地局2に接続中の各移動局3から受信した品質情報に基づいて、移動局3の中からCoMP移動局を選択する。選択されない移動局3は非CoMP移動局として指定される。
【0048】
オペレーションBBにおいて割当部21は、CoMP移動局へ無線リソースを割り当てる。オペレーションBCにおいてリソース情報送信部22は、CoMP移動局に割り当てた無線リソースを示すリソース情報を他の基地局2へ送信する。また、リソース情報受信部23は、他の基地局2から送信されたリソース情報を受信する。
【0049】
オペレーションBDにおいて割当部21は、他の基地局2からのリソース情報が受信されたか否かを判断する。リソース情報が受信された場合(オペレーションBD:Y)に動作はオペレーションBEへ進む。リソース情報が受信された場合(オペレーションBD:N)に動作はオペレーションBFへ進む。
【0050】
オペレーションBEにおいて割当部21は、無線リソースを非CoMP移動局へ割り当てる。このとき割当部21は、他の基地局2から受信したリソース情報により指定される無線リソース以外のリソースを非CoMP移動局へ割り当てる。その後、基地局2は、次の実行契機が到来するまで待機または休止する。
【0051】
オペレーションBFにおいて割当部21は、オペレーションBCで割り当てたリソース以外のリソースである空きリソースのいずれかを非CoMP移動局へ割り当てる。その後、基地局2は、次の実行契機が到来するまで待機または休止する。
【0052】
図10は、通信システムの処理シーケンスの第1例を示す図である。図10の処理シーケンスは、例えば、基地局2によるスケジューリング周期のような所定の実行間隔で周期的に実行される。オペレーションCAにおいて基地局2a〜2cは、それぞれに接続している移動局3をCoMP移動局と非CoMP移動局に分類する。オペレーションCAは分類部20の処理に相当する。
【0053】
オペレーションCBにおいて基地局2a〜2cは、それぞれに接続しているCoMP移動局に関してスケジューリングする。オペレーションCBは、割当部21の処理に相当する。オペレーションCCにおいて基地局2a〜2cは、それぞれがCoMP移動局に割り当てた無線リソースのリソース情報を交換する。オペレーションCCは、リソース情報送信部22とリソース情報受信部23の処理に相当する。
【0054】
オペレーションCDにおいて基地局2a〜2cは、他の基地局2から受信したリソース情報が指定する無線リソースに対する干渉を低減するように、非CoMP移動局に関してスケジューリングする。オペレーションCDは、割当部21の処理に相当する。その後、基地局2a〜2cは、次の実行契機が到来するまで待機または休止する。
【0055】
<2.3.効果>
本実施例によれば、移動局3で測定した受信品質に基づいてCoMP移動局と非CoMP移動局とに移動局3を分類することができる。実際の電波は、基地局と移動局との相対位置関係以外の要因によっても大きく変動する。このため、受信品質に基づくことによってより適切な移動局をCoMP移動局として選択することが可能になる。
【0056】
<2.4.変形例>
上述の実施例は、干渉低減による方式(Coordinated Scheduling)を利用するCoMPを行う例であるが、複数セルにおける同一データ送信による信号電力向上を図る方式(Joint Transmission)を利用するCoMPを行うように実施例を変形してもよい。上述の第1実施例及び後述の第3実施例〜第6実施例においても同様である。
【0057】
この変形例では、基地局2はCoMP移動局へ送信されるデータを他の基地局2へ送信する。例えば、CoMP移動局へ送信されるデータは、リソース情報と共に他の基地局2へ送信される。他の基地局は、他のセルのCoMP移動局へ送信されるデータを、リソース情報で指定された無線リソースで送信する。
【0058】
また、他の実施例では、基地局2と移動局3との間の距離に基づいてCoMP移動局と非CoMP移動局とに移動局3を分類してもよい。図11及び図12は、それぞれ基地局2及び移動局3の変形例の機能構成図である。図6及び図8に示す構成要素と同様の構成要素には図6及び8で使用した参照符号と同じ参照符号を付し同一の機能については説明を省略する。
【0059】
基地局2は、移動局3から送信された移動局3の位置情報を受信する位置情報受信部16を備える。位置情報受信部16は、位置情報をスケジューラ14に出力する。分類部20は、位置情報が示す移動局3の位置と基地局2の既知の位置との間の距離に基づいて、位置情報を送信した移動局3をCoMP移動局と非CoMP移動局のいずれかに分類する。例えば、分類部20は、例えば、基地局2との距離が判定閾値よりも長い移動局3をCoMP移動局に分類し、基地局2との距離が判定閾値以下の移動局3を非CoMP移動局に分類してよい。
【0060】
移動局3は、位置測定部35を備える。位置測定部35は、GPS(Global Positioning System)や周辺の基地局装置からの受信電波を用いて位置を測定する既知の手法を用いて移動局3の位置を測定する。位置測定部35は、移動局3の位置情報を生成して送信処理部34へ出力する。送信処理部34は、位置情報を符号化及び変調し、変調された信号のベースバンド信号を生成し、無線通信部30を介して無線帯域の信号として送信する。
【0061】
他の実施例では、基地局2から移動局3までの伝搬ロスに基づいてCoMP移動局と非CoMP移動局とに移動局3を分類してもよい。例えば、図6に示す構成の基地局2は、品質情報としてRSRPを受信する。分類部20は、基地局2から送信されるリファレンス信号の既知の送信強度とRSRPが示す受信強度の差に応じて、基地局2から移動局3までの伝搬ロスを算出する。
【0062】
分類部20は、算出した伝搬ロスに基づいて、RSRPを送信した移動局3をCoMP移動局と非CoMP移動局のいずれかに分類する。例えば、分類部20は、例えば、伝搬ロスが判定閾値よりも大きい移動局3をCoMP移動局に分類し、伝搬ロスが判定閾値以下の移動局3を非CoMP移動局に分類してよい。
【0063】
<3.第3実施例>
CoMPを実施することにより他のセルからCoMP移動局への干渉が低減される、またはCoMP移動局における受信強度が増加するために、CoMP移動局における受信品質、特にSINRの向上が期待される。本実施例では、CoMPを実施した際のCoMP移動局の受信品質を予測し、予測された受信品質に基づいて、移動局3に割り当てる無線リソースのスケジューリングを行う。
【0064】
図13は、基地局2の第2例の機能構成図である。図6に示す構成要素と同様の構成要素には図6で使用した参照符号と同じ参照符号を付し同一の機能については説明を省略する。スケジューラ14は、CoMPを実施した際のCoMP移動局の受信品質を予測する予測部24を備える。
【0065】
予測部24は、例えば、CoMP移動局が接続するセルが属するクラスタと同じクラスタに属する他のセルからの干渉が無くなった場合におけるCoMP移動局での受信品質を、CoMPを実施した際の受信品質として予測する。例えば、予測部24は、MeasurementReportから基地局2及び周辺セルからの受信強度を取得する。予測部24は、CoMP移動局が接続するセルが属するクラスタと同じクラスタに属する他のセルからの受信強度がゼロになったと仮定し、残りの周辺セルの受信強度のみから干渉信号強度を推定する。予測部24は、推定した干渉信号強度とCoMP移動局が接続するセルの信号強度に基づいて、CoMPを実施した際のCoMP移動局の受信品質を予測する。
【0066】
割当部21は、予測部24による予測結果に基づいてCoMP移動局に関してスケジューリングする。受信品質に基づくスケジューリングの一例は、プロポーショナル・フェアネス・スケジューリングである。プロポーショナル・フェアネス・スケジューリングでは、受信品質の時間平均値に対する瞬間の受信品質の比がより大きな移動局を優先する。その他に割当部21は、受信品質がより高い移動局を優先するスケジューリングや、受信品質がより低い移動局を優先するスケジューリングなどといった、様々な種類のスケジューリングを行ってもよい。
【0067】
本実施例によれば、CoMPを伴うスケジューリング処理をセル毎に実施しても、CoMPの実施に伴い予期されるCoMP移動局の受信品質の向上を、スケジューリングに反映することができる。このため、より適切なスケジューリングが可能になる。
【0068】
<4.第4実施例>
図9に示すオペレーションBBにおいて、同じクラスタに属する複数のセルにそれぞれに接続するCoMP移動局に同じ無線リソースを割り当てる可能性がある。この場合には、オペレーションBEのように他のセルで割り当てた無線リソースを避けることができないため、複数セルでCoMP移動局へ信号を送信する無線リソース同士が衝突する恐れがある。
【0069】
そこで本実施例では、同じクラスタに属する複数のセルの間で、CoMP移動局に割当可能が無線リソースを割り振る。すなわち、基地局2と移動局3との通信に利用可能な無線リソースを重複しないように分割し、複数に分割された無線リソースの各々を、CoMP移動局に割当可能な無線リソースとして異なるセルに割り当てる。割当部21は、あるセルに接続するCoMP移動局に割り当てる無線リソースを、CoMP移動局に割当可能な無線リソースとしてこのセルに対して割り振られた無線リソースの中から選ぶ。
【0070】
例えば、基地局2と移動局3との通信に利用可能な周波数帯域が、帯域F1、F2及びF3の3つの帯域に分割されてもよい。帯域F1、F2及びF3は、それぞれセル4a、4b及び4cに割り振られる。セル4a、4b及び4cをそれぞれ形成する基地局2a、2b及び2cは、それぞれ帯域F1、F2及びF3のみからCoMP移動局に割り当てる周波数リソースを選択することにより、CoMP移動局へ信号を送信する無線リソース同士の衝突が回避できる。
【0071】
<5.第5実施例>
移動局3に対する干渉の程度はセル4と移動局3との位置関係に影響する。このため、例えば、セル4aに接続する移動局3cに対するセル4bからの干渉が強く移動局3cをCoMP移動局に指定しても、セル4cからの干渉が弱い場合がある。このような場合に、セル4cに対して、移動局3cに割り当てた無線リソースの利用を制限する必要性は少ない。
【0072】
そこで本実施例では、基地局2は、CoMP移動局に対する干渉がより大きなセルを形成する基地局2に対してより優先的にリソース情報を送信する。例えば、基地局2は、CoMP移動局に対する干渉が判定閾値より大きなセルを形成する基地局2のみにリソース情報を送信する。
【0073】
例えば、図6及び図13の構成の基地局2において、リソース情報送信部22は、CoMP移動局から受信したMeasurementReportから、CoMP移動局が接続するセルが属するクラスタと同じクラスタに属する他のセルからの受信強度を取得する。リソース情報送信部22は、判定閾値よりも大きな強度で受信される信号を送信するセルを形成する基地局2にのみリソース情報を送信する。
【0074】
例えば、図11の構成の基地局2において、リソース情報送信部22は、CoMP移動局から受信した位置情報に基づき、CoMP移動局が接続するセルが属するクラスタと同じクラスタに属する他のセルの基地局とCoMP移動局との間の距離を算出する。リソース情報送信部22は、CoMP移動局との間の距離が判定閾値より長い基地局2にのみリソース情報を送信する。
【0075】
本実施例によれば、CoMP移動局に対する干渉の程度が弱いセルは、CoMP移動局に割り当てられた無線リソースの利用を制限される機会が低減する。このため無線リソースの利用効率が向上する。また、リソース情報が送信される宛先数が経ることにより有線接続5を伝送するリソース情報の伝送量が低減する。このため有線接続5により形成される基地局間ネットワークの負荷が軽減される。
【0076】
<6.第6実施例>
上述の通り、CoMP移動局に割り当てた無線リソースを指定するリソース情報は、基地局間の有線接続5を経由して伝送される。このため、基地局2の間のリソース情報の伝送には、伝送遅延が発生することがある。
【0077】
図14は、伝送遅延が小さい場合の通信システム1の処理シーケンスの一例を示す図である。スケジューラ14による無線リソースのスケジューリング周期が1msである場合を想定する。参照符号CA(0)、CA(1)及びCA(2)は、図10の処理シーケンスのオペレーションCAと同様の動作を示す。参照符号CB(0)、CB(1)及びCB(2)は、図10の処理シーケンスのオペレーションCBと同様の動作を示す。参照符号CC(0)、CC(1)及びCC(2)は、図10の処理シーケンスのオペレーションCCと同様の動作を示す。参照符号CD(0)、CD(1)及びCD(2)は、図10の処理シーケンスのオペレーションCDと同様の動作を示す。参照符号の括弧で囲まれた数字「0」、「1」及び「2」は、それぞれ第i回目、第(i+1)回目及び第(i+2)回目のスケジューリングサイクルでの動作であることを示す。図15及び図16においても同様である。
【0078】
なお、以下の説明においてCA(0)、CA(1)及びCA(2)を総称して「CA」と表記することがある。CB(0)、CB(1)及びCB(2)を総称して「CB」と表記することがある。CC(0)、CC(1)及びCC(2)を総称して「CC」と表記することがある。CD(0)、CD(1)及びCD(2)を総称して「CD」と表記することがある。
【0079】
図14に示すように、オペレーションCCで発生する有線接続5でのリソース情報の伝搬遅延が比較的小さければ、オペレーションCA、CB、CC及びCDを1回のスケジューリング周期中に完了できる。
【0080】
図15は、伝送遅延が大きい場合の通信システム1の処理シーケンスの一例を示す図である。オペレーションCCで発生する伝送遅延が比較的大きい場合には、オペレーションCA、CB、CC及びCDを1つのスケジューリングサイクル中に完了することができない。例えば、3GPPで定められるLTE(Long Term Evolution)において基地局間を接続するX2インタフェースの伝送遅延は数十msになることがあり、1msオーダであるスケジューリング周期よりも長い。この結果、オペレーションCCでのCoMP移動局のリソース情報の伝送は、オペレーションCDでの非CoMP移動局のスケジューリングに間に合わない。
【0081】
そこで本実施例は、非CoMP移動局のスケジューリングを行うスケジューリングサイクルよりも前のサイクルでスケジューリングされたCoMP移動局のリソース情報を用いて、非CoMP移動局のスケジューリングを行う。
【0082】
例えば図16に示すように、スケジューラ14は、オペレーションCA〜CCの実行周期が、オペレーションCDの実行周期より長くなるように動作する。なお、オペレーションCDの実行周期は、スケジューラ14による無線リソースのスケジューリング周期と同じ長さであってよい。図16の例では、オペレーションCA〜CCの実行周期は2msであり、オペレーションCDの実行周期は1msである。
【0083】
例えば、オペレーションCA〜CCの実行周期は、オペレーションCA〜CCの開始から完了までの経過期間よりも長い期間に定めてよい。このような期間に定めることにより、オペレーションCA〜CCの並列処理を行えるようにスケジューラ14を構成せずにすむ。
【0084】
図16の例では、第iサイクル〜第(i+2)サイクルの周期はオペレーションCDの実行周期であり、第iサイクル〜第(i+2)サイクルのそれぞれでオペレーションCDが行われる。また、オペレーションCA及びCBは、第iサイクルと第(i+2)で行われる。第iサイクルに開始したオペレーションCCは第(i+1)サイクルで終了し、第(i+2)サイクルに開始したオペレーションCCは第(i+3)サイクルで終了する。したがって、リソース情報は第(i+1)及び第(i+3)サイクルで受信され、第(i+2)サイクルでは受信されない。
【0085】
ある実施例のスケジューラ14の割当部21は、オペレーションCDの実行サイクルでリソース情報を受信しなかった場合には、以前に受信したリソース情報を使用して、非CoMP移動局のスケジューリングを行う。
【0086】
他の実施例の割当部21は、オペレーションCDの実行サイクルでリソース情報を受信しなかった場合には、実行サイクル毎に予め定められた以前の実行サイクルで受信したリソース情報を使用して、非CoMP移動局のスケジューリングを行う。図16の例では、第(i+2)サイクルでは、第(i+2)サイクルより1つ前の第(i+1)サイクルが、リソース情報を受信する実行サイクルとして指定される。
【0087】
なお、上述の第1実施例〜第5実施例に本第6実施例を組み合わせてもよい。また、本第6実施例の基地局は、図6、図7、図11及び図13に示すいずれの構成を備えていてもよい。
【0088】
図17は、基地局装置の動作の第2例の説明図である。図17の動作は、例えば、基地局2によるスケジューリング周期のような所定の実行間隔で周期的に実行される。例えば、図17の動作は、非CoMP移動局の無線リソースを定めるスケジューリング周期で実行されてよい。
【0089】
オペレーションDAにおいてスケジューラ14は、CoMP移動局のスケジューリング時期であるか否かを判断する。CoMP移動局のスケジューリング時期である場合(オペレーションDA:Y)に動作はオペレーションDBへ進む。CoMP移動局のスケジューリング時期でない場合(オペレーションDA:Y)に動作はオペレーションDEへ進む。
【0090】
オペレーションDB〜DDの動作は、図9のオペレーションBA〜BCの動作と同様である。オペレーションDEにおいて割当部21は、現在実行中の実行サイクル又は現在実行中の実行サイクルについて予め定められた以前の実行サイクルでリソース情報が受信されたか否かを判断する。リソース情報が受信された場合(オペレーションDE:Y)に動作はオペレーションDFへ進む。リソース情報が受信されない場合(オペレーションDE:Y)に動作はオペレーションDGへ進む。
【0091】
オペレーションDF及びDGの動作は、図9のオペレーションBE及びBFと同様である。オペレーションDF及びDGの後、基地局2は、次の実行契機が到来するまで待機または休止する。
【0092】
本実施例によれば、リソース情報を伝送する基地局間回線に伝送遅延があっても、他の基地局2で割り当てたCoMP移動局のリソース情報を用いて非CoMP移動局のスケジューリングを行うことができる。
【0093】
<8.ハードウエア構成>
最後に、上記の基地局2及び移動局3を実現するハードウエア構成の一例について説明する。図18の(A)は、基地局3のハードウエア構成の一例の説明図である。基地局2は、CPU(Central Processing Unit)等であるプロセッサ40と、記憶装置41と、LSI(Large Scale Integration)42と、無線処理回路43を備える。記憶装置41は、コンピュータプログラムやデータを記憶するための、不揮発性メモリや、読み出し専用メモリ(ROM: Read Only Memory)やランダムアクセスメモリ(RAM: Random Access Memory)、ハードディスクドライブ装置等を含んでいてよい。LSI42は、FPGA(Field-Programming Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やDSP(Digital Signal Processing)等を含んでいてよい。無線処理回路43は、デジタル・アナログ変換回路や、アナログ・デジタル変換回路や、周波数変換回路などを含んでいてよい。
【0094】
図6、図11及び図13に示す基地局2の無線通信部10の上記動作は、無線処理回路43によって実行される。受信処理部11及び送信処理部13の上記動作は、LSI42によって実行される。データ処理部12及びスケジューラ14の上記動作、図6及び図13の品質情報受信部15の上記動作、図11の位置情報受信部16の上記動作は、プロセッサ40によって実行される。
【0095】
図18の(B)は、図3の構成における集中型基地局7とRRH8a〜8gのハードウエア構成の一例の説明図である。上述のプロセッサ40と、記憶装置41と、LSI42は集中型基地局7に設けられる。上述の無線処理回路43は、RRH8a〜8gの各々に設けられる。集中型基地局7及びRRH8a〜8gは、集中型基地局7とRRH8a〜8gとを接続するためのインタフェース回路44を備える。添付図面においてインタフェースを「I/F」と表記する。
【0096】
図7に示すRRH8a〜8gの無線通信部10の上記動作は、無線処理回路43によって実行される。集中型基地局7の受信処理部11及び送信処理部13の上記動作は、LSI42によって実行される。データ処理部12、スケジューラ14及び品質情報受信部15の上記動作は、プロセッサ40によって実行される。
【0097】
図19は移動局3のハードウエア構成の一例の説明図である。移動局3は、プロセッサ50と、記憶装置51と、LSI52と、無線処理回路53と、測位装置54を備える。記憶装置51は、コンピュータプログラムやデータを記憶するための、不揮発性メモリや、読み出し専用メモリやランダムアクセスメモリ等を含んでいてよい。LSI52は、FPGA、ASICやDSP等を含んでいてよい。無線処理回路53は、デジタル・アナログ変換回路や、アナログ・デジタル変換回路や、周波数変換回路などを含んでいてよい。測位装置54の一例は、移動局3の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)測位装置や慣性航法装置であってよい。
【0098】
図8及び図12に示す移動局3の無線通信部30の上記動作は、無線処理回路53によって実行される。受信処理部31及び送信処理部34の上記動作は、LSI52によって実行される。データ処理部32の上記動作はプロセッサ50によって実行される。図8に示す受信品質測定部33の上記動作は、プロセッサ50とLSI52の協働により実行される。図12に示す位置測定部35の上記動作は測位装置54によって実行される。
【0099】
ここに記載されている全ての例及び条件的な用語は、読者が、本発明と技術の進展のために発明者により与えられる概念とを理解する際の助けとなるように、教育的な目的を意図したものであり、具体的に記載されている上記の例及び条件、並びに本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する本明細書における例の構成に限定されることなく解釈されるべきものである。本発明の実施例は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であると解すべきである。
【符号の説明】
【0100】
1 通信システム
2、2a〜2c 基地局
3、3a〜3d 移動局
4、4a〜4c セル
14 スケジューラ
15 品質情報受信部
20 分類部
21 割当部
22 リソース情報送信部
23 リソース情報受信部
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】

【手続補正書】
【提出日】20141218
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1セルに接続する移動局装置を、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類する分類部と、
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第1割当部と、
第1セルと異なる第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する第2割当部と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項2】
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置が多点協調送信時に被る干渉を予測する予測部を備え、
前記第1割当部は、前記予測部による予測結果に応じて、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置の無線リソースの割り当てを実施することを特徴とする基地局装置。
【請求項3】
第1セルと第2セルとにそれぞれ異なる周波数リソースが割り当てられ、
前記第1割当部は、第1セルに割り当てられた周波数リソースの中から第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てる周波数リソースを選択し、第2セルに割り当てられた周波数リソースの中から第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てる周波数リソースを選択しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の基地局装置。
【請求項4】
前記第2割当部は、所定周期で繰り返されるサイクルのうちの第1サイクルにおいて第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースに基づいて、第1サイクルの後の第2サイクルにおいて第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項5】
多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第2サイクルが、前記第2割当部が無線リソースを決定する前記サイクルと異なることを特徴とする請求項4に記載の基地局装置。
【請求項6】
前記第2割当部は、1つの第2サイクルで割り当てられた無線リソースに基づいて、異なる複数のサイクルにおいて無線リソースを決定することを特徴とする請求項5に記載の基地局装置。
【請求項7】
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置へ送信されるデータを受信し、
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースで前記データを送信することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項8】
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てた無線リソースを指定するリソース情報を、前記第2セルを形成する他の基地局装置に送信するリソース情報送信部と、
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てた無線リソースを指定するリソース情報を、前記他の基地局装置から受信するリソース情報受信部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項9】
前記リソース情報送信部は、第1セルに隣接するセルを形成する複数の基地局装置のうち、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に与える干渉の程度に応じて、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースのリソース情報を送信する基地局装置を選択することを特徴とする請求項8に記載の基地局装置。
【請求項10】
第1セルを形成する無線信号を送信する第1の張り出し無線装置と、第2セルを形成する無線信号を送信する第2の張り出し無線装置とを備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項11】
基地局装置と移動局装置とを備える通信システムであって、
前記基地局装置は、
第1セルに接続する移動局装置を、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類する分類部と、
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第1割当部と、
第1セルと異なる第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する第2割当部と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項12】
第1セルに接続する移動局装置と第2セルに接続する移動局装置とを、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類し、
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置と第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置とに各々無線リソースを割り当て、
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する、ことを特徴とする通信方法。

【手続補正書】
【提出日】20160413
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
装置の一観点によれば、基地局装置が与えられる。基地局装置は、第1セルに接続する移動局装置を、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類する分類部と、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第1割当部と、第1セルと異なる第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースを指定するリソース情報を取得して、第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する第2割当部を備える。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1セルに接続する移動局装置を、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類する分類部と、
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第1割当部と、
第1セルと異なる第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースを指定するリソース情報を取得して、第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する第2割当部と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項2】
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置が多点協調送信時に被る干渉を予測する予測部を備え、
前記第1割当部は、前記予測部による予測結果に応じて、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置の無線リソースの割り当てを実施することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
【請求項3】
第1セルと第2セルとにそれぞれ異なる周波数リソースが割り当てられ、
前記第1割当部は、第1セルに割り当てられた周波数リソースの中から第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てる周波数リソースを選択し、第2セルに割り当てられた周波数リソースの中から第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てる周波数リソースを選択しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の基地局装置。
【請求項4】
前記第2割当部は、所定周期で繰り返されるサイクルのうちの第1サイクルにおいて第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースに基づいて、第1サイクルの後の第2サイクルにおいて第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項5】
多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第2サイクルが、前記第2割当部が無線リソースを決定する前記サイクルと異なることを特徴とする請求項4に記載の基地局装置。
【請求項6】
前記第2割当部は、1つの第2サイクルで割り当てられた無線リソースに基づいて、異なる複数のサイクルにおいて無線リソースを決定することを特徴とする請求項5に記載の基地局装置。
【請求項7】
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置へ送信されるデータを受信し、
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースで前記データを送信することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項8】
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てた無線リソースを指定するリソース情報を、前記第2セルを形成する他の基地局装置に送信するリソース情報送信部と、
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てた無線リソースを指定するリソース情報を、前記他の基地局装置から受信するリソース情報受信部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項9】
前記リソース情報送信部は、第1セルに隣接するセルを形成する複数の基地局装置のうち、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に与える干渉の程度に応じて、第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースのリソース情報を送信する基地局装置を選択することを特徴とする請求項8に記載の基地局装置。
【請求項10】
第1セルを形成する無線信号を送信する第1の張り出し無線装置と、第2セルを形成する無線信号を送信する第2の張り出し無線装置とを備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項11】
基地局装置と移動局装置とを備える通信システムであって、
前記基地局装置は、
第1セルに接続する移動局装置を、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類する分類部と、
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に無線リソースを割り当てる第1割当部と、
第1セルと異なる第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースを指定するリソース情報を取得して、第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する第2割当部と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項12】
第1セルに接続する移動局装置と第2セルに接続する移動局装置とを、多点協調送信の対象の移動局装置と多点協調送信の対象でない移動局装置とに分類し、
第1セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置と第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置とに各々無線リソースを割り当て、
第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースを指定するリソース情報を取得して、第2セルに接続する多点協調送信の対象の移動局装置に割り当てられた無線リソースとの干渉を低減するように、第1セルに接続する多点協調送信の対象でない移動局装置に割り当てる無線リソースを決定する、ことを特徴とする通信方法。
【国際調査報告】