(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2014049879
(43)【国際公開日】20140403
【発行日】20160822
(54)【発明の名称】通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システム
(51)【国際特許分類】
   G08C 25/02 20060101AFI20160725BHJP
【FI】
   !G08C25/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】42
【出願番号】2014538072
(21)【国際出願番号】JP2012075260
(22)【国際出願日】20120928
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】山下 浩一郎
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】山内 宏真
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴久
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】栗原 康志
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】大友 俊也
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内
【テーマコード(参考)】
2F073
【Fターム(参考)】
2F073AA40
2F073AB20
2F073DD02
2F073DE11
2F073FG01
2F073FG02
(57)【要約】
通信装置(N1〜N10)は、自装置の位置における所定特性を検出する。通信装置(N1〜N10)は、通信装置群のうちの他の通信装置の位置における所定特性の他の通信装置による検出結果を周辺の通信装置から受信する。通信装置(N1〜N10)は、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が所定量以下である場合に受信された検出結果を周辺の通信装置へ送信し、差異が所定量以下でない場合に受信された検出結果を周辺の通信装置へ送信しない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置において、
自装置の位置における所定特性を検出する検出部と、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信する受信部と、
前記受信部によって受信された検出結果と、前記検出部による検出結果と、の差異が所定量以下であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記差異が前記所定量以下であると判定された場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、前記差異が前記所定量以下でないと判定された場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない送信部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記送信部は、
前記検出部による前記所定特性の検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記検出部による前記所定特性の検出結果を送信すると、前記受信部によって受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない所定状態へ遷移し、
前記所定状態において前記判定部によって前記差異が前記所定量以下であると判定された場合に前記所定状態を解除する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記所定状態であるか否かを示す所定情報を記憶する不揮発メモリを備え、
前記送信部は、前記不揮発メモリに記憶された所定情報を操作することによって前記所定状態への遷移および前記所定状態の解除を行い、前記不揮発メモリに記憶された所定情報を参照することによって前記所定状態であるか否かを判断することを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記送信部は、前記判定部によって前記差異が前記所定量以下でないと判定された場合に、前記検出部による前記所定特性の検出結果を含むエラー信号を前記周辺の通信装置へ送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の通信装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記受信部によって受信された検出結果の送信元からのホップ数に応じて前記所定量を変化させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の通信装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記受信部によって受信された検出結果の送信元からのホップ数が多いほど前記所定量を大きくすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の通信装置。
【請求項7】
所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置のコンピュータに、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項8】
所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置による通信方法において、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
ことを特徴とする通信方法。
【請求項9】
所定領域に配置された通信装置群を含む通信システムにおいて、
前記通信装置群に含まれるそれぞれの通信装置は、
前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能であり、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
ことを特徴とする通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築物や鉄道、道路、治水護岸などといった都市インフラの耐久性を検査する仕組みとして、さまざまな検査機器や技術がある。たとえば建築物の壁面の状態をチェックして劣化状態を検出するためには、従来、定期的なタイミングで検査担当者が検査器具を用いて外観より検査を行っている。
【0003】
一方で、研究や産業の分野ではセンサデバイスを用いた計測方法などが開発されている(たとえば、下記非特許文献1参照。)。たとえば、より詳細な対象物の状態あるいは内部の状態を検出する場合に、点検口の設置や、レーザやレーダなどによる非破壊検査を行う手法のほか、センサを埋め込む手法がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】森戸貴,猿渡俊介,南正輝,森川博之、「Smart Dustから10年:無線センサネットワークの展開」、森川研究室 技術研究報告書 No.2008002、2008年5月1日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、物量の限られたノードのそれぞれに自装置の故障等を検知する回路を設けることは困難である。このため、上述した従来技術では、ノードの異常に起因する誤ったデータの伝送を抑制することが困難である。
【0006】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、誤ったデータの伝送を抑制することができる通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一側面によれば、所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置において、自装置の位置における所定特性を検出し、前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムが提案される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、誤ったデータの伝送を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】図1Aは、実施の形態にかかる通信システムの一例を示す図(その1)である。
【図1B】図1Bは、実施の形態にかかる通信システムの一例を示す図(その2)である。
【図2】図2は、通信装置の一例を示す図である。
【図3A】図3Aは、通信装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3B】図3Bは、集約装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、センサイベント発生時の通信装置による動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】図5は、受信イベント発生時の通信装置による動作の一例を示すフローチャートである。
【図6A】図6Aは、各ノードが正常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図6B】図6Bは、各ノードが正常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図6C】図6Cは、各ノードが正常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図7A】図7Aは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図7B】図7Bは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図7C】図7Cは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図7D】図7Dは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その4)である。
【図7E】図7Eは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その5)である。
【図7F】図7Fは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その6)である。
【図7G】図7Gは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その7)である。
【図8A】図8Aは、センシングイベントが発生していないノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図8B】図8Bは、センシングイベントが発生していないノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図8C】図8Cは、センシングイベントが発生していないノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図9A】図9Aは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が小さい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図9B】図9Bは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が小さい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図9C】図9Cは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が小さい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図10A】図10Aは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が大きい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図10B】図10Bは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が大きい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図10C】図10Cは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が大きい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図11】図11は、温度の検出結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムの実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1Aおよび図1Bは、実施の形態にかかる通信システムの一例を示す図である。図1A,図1Bに示すように、実施の形態にかかる通信システム100は、ノードN1〜N10を含んでいる。ノードN1〜N10は、所定領域110に配置されることによってセンサネットワークを形成している。ノードN1〜N10のそれぞれは、ノードN1〜N10のうちの自装置の周辺のノードとの間で通信可能な通信装置である。
【0012】
ノードN1〜N10は、ノードN1〜N10のいずれかのノードにおける所定特性の検出結果等の信号をマルチホップによりリレー転送する。ノードN1〜N10によってリレー転送された信号は、たとえば所定領域110の外部に設けられた集約装置120によって受信される。集約装置120は、ノードN1〜N10によってリレー転送された信号に基づく処理を行う。ノードN1〜N10によってリレー転送された信号に基づく処理には、たとえば、信号に基づく統計処理や、信号に基づくユーザへの通知などがある。
【0013】
所定領域110は、たとえば、コンクリート、土、水、空気などの物質で満たされた領域である。または、所定領域110は、宇宙空間などの真空の領域であってもよい。ノードN1〜N10を所定領域110に散在させることにより、所定領域110の各部の所定特性を検出し、検出結果を集約装置120などによって取得することができる。
【0014】
たとえば、ノードN1〜N10のいずれかのノードが、所定特性の検出結果を周辺へ送信したとする。検出結果を送信したノードの周辺のノードは、送信された検出結果を自装置の周辺へ送信する。このように、いずれかのノードから送信された検出結果は、他のノードによってリレー転送されて集約装置120まで伝送される。
【0015】
また、ノードN1〜N10のそれぞれは、他のノードからの検出結果を受信すると、受信した検出結果と自装置の検出結果とを比較する。そして、ノードN1〜N10のそれぞれは、各検出結果の差異が所定量以下である場合は受信された検出結果を周辺へ送信するが、差異が所定量以下でない場合は受信された検出結果を送信しない。これにより、尤もらしい検出結果については転送し、尤もらしくない検出結果については転送しないようにすることができる。
【0016】
たとえば、ノードN1〜N10のうちのノードN6のみが異常であり、ノードN6においては所定特性の検出結果が異常になっているとする。この場合は、図1Aに示すように、ノードN6による所定特性の検出結果は、ノードN6の周辺のノードN2,N3,N4,N5,N7,N9,N10によって受信される。これに対して、ノードN2,N3,N4,N5,N7,N9,N10のそれぞれは、受信した検出結果と自装置の検出結果との差異が所定量以上となるため、受信した検出結果を転送しない。これにより、異常なノードN6による検出結果が集約装置120へ伝送されることを抑制することができる。なお、ノードの異常には、たとえば、物理破壊、ソフトウェアのバグ、センシングデータに含まれる大きなノイズなどが含まれる。
【0017】
また、図1Bに示すように、ノードN9による所定特性の検出結果が送信された場合に、ノードN6は、ノードN9による検出結果をノードN9やノードN5から受信するが、受信した検出結果と自装置の検出結果との差異が所定量以上となる。このため、ノードN6は、受信した検出結果を転送しない。ただし、ノードN9による検出結果は、ノードN9,N5,N2,N3,N4の経路や、ノードN9,N10,N7,N4の経路によって集約装置120へ伝送される。
【0018】
(通信装置)
図2は、通信装置の一例を示す図である。図1A,図1Bに示したノードN1〜N10のそれぞれは、たとえば図2に示す通信装置200によって実現することができる。通信装置200は、検出部201と、受信部202と、判定部203と、送信部204と、を備えている。
【0019】
検出部201は、通信装置200(自装置)の位置における所定特性を検出する。検出部201が検出する所定特性には、たとえば、位置によって連続的に変化する温度や圧力など各種の物理的な特性を適用することができる。検出部201は、所定特性の検出結果を判定部203および送信部204へ出力する。
【0020】
受信部202は、他の通信装置の位置における所定特性の、他の通信装置による検出結果を周辺の通信装置から受信する。受信部202が受信する検出結果は、検出部201が検出する所定特性と同一の特性の検出結果である。他の通信装置は、たとえば通信装置200の周辺の通信装置である。または、他の通信装置は、通信装置200の周辺の通信装置とは異なる通信装置であってもよく、この場合は、受信部202は、他の通信装置からの検出結果を周辺の通信装置の中継により受信する。受信部202は、受信した検出結果を判定部203および送信部204へ出力する。
【0021】
判定部203は、他の通信装置からの検出結果が受信部202から出力された場合に、検出部201から出力される自装置の検出結果を取得する。そして、判定部203は、受信部202から出力された検出結果と、検出部201から取得した検出結果と、の差異が所定量以下であるか否かを判定し、判定結果を送信部204へ出力する。たとえば、判定部203は、各検出結果の差分、標準偏差、比率等の差異の大きさを示す値を算出し、算出した値が所定量以下であるか否かを判定する。
【0022】
送信部204は、他の通信装置からの検出結果が受信部202から出力された場合に、判定部203から出力された判定結果に基づいて、受信部202からの検出結果を通信装置200の周辺の通信装置へ送信し、または送信しない。
【0023】
具体的には、送信部204は、他の通信装置からの検出結果と、自装置の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に、受信部202からの検出結果を通信装置200の周辺の通信装置へ送信する。また、送信部204は、他の通信装置からの検出結果と、自装置の検出結果と、の差異が所定量以下でない場合に、受信部202からの検出結果を通信装置200の周辺の通信装置へ送信しない。
【0024】
これにより、検出結果の送信元と自装置とのうちのいずれかの検出結果が正常でないと考えられる場合には、受信した検出結果の転送を行わないようにすることができる。このため、異常な検出結果の伝送を抑制することができる。また、自装置の検出結果が異常である場合に他の通信装置からの正常な検出結果を転送しないことになるが、通信装置200は所定領域110に多数分布しているため、正常な検出結果は他の通信装置によって転送される。このため、正常な検出結果の伝送を確保することができる。
【0025】
このように、通信装置200は、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が所定量以下であると判定した場合に、受信した検出結果を周辺の通信装置へ送信する。また、通信装置200は、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が所定量以下でないと判定した場合に、受信した検出結果を周辺の通信装置へ送信しない。これにより、通信装置200に自己検査機能等を設けなくても、異常が疑われる検出結果の伝送を抑制することができる。
【0026】
また、通信装置200は、自装置による検出結果を送信した場合は、エラーチェック状態(所定状態)へ遷移する。エラーチェック状態においては、通信装置200は、検出結果を受信しても、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の比較結果にかかわらず、受信した検出結果を周辺の通信装置へ送信しない。また、通信装置200は、検出結果を受信し、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が所定量以下であると判定した場合に、エラーチェック状態を解除する。
【0027】
これにより、通信装置200は、自装置による検出結果との差異が小さい尤もらしい検出結果を受信するまでは、他装置からの検出結果の転送を行わないエラーチェック状態を維持する。これにより、異常が疑われる通信装置200を所定領域110の測定環境から除外することができる。
【0028】
また、通信装置200は、また、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が所定量以下でないと判定した場合に、受信した検出結果を送信する代わりに、自装置による検出結果を含むエラー信号を周辺の通信装置へ送信する。これにより、受信した検出結果の送信元に対して、自装置の検出結果による照合を行わせることができる。また、異常が発生した位置の周辺でエラー信号が送信されるようにすることができる。これにより、異常の状態や位置の特定を容易にすることができる。
【0029】
(通信装置のハードウェア構成)
図3Aは、通信装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示した通信装置200は、たとえば図3Aに示すように、ハーベスタ301と、バッテリ302と、PMU303と、センサ304と、MCU305と、通信部306と、RAM307と、ROM308と、不揮発メモリ309と、バス310と、を備えている。
【0030】
ハーベスタ301は、通信装置200の設置箇所における外部環境、たとえば、光、振動、温度、無線電波(受信電波)等のエネルギー変化に基づき発電を行う。バッテリ302は、ハーベスタ301により発電された電力を蓄える。PMU303(Power Management Unit:電力制御部)は、バッテリ302に蓄えられた電力を通信装置200の各部に供給する。
【0031】
センサ304、MCU305、通信部306、RAM307、ROM308および不揮発メモリ309は、バス310によって接続されている。センサ304は、通信装置200の設置箇所における所定の変位量を検出する。センサ304には、たとえば、設置箇所の温度を検出する温度計、設置箇所の圧力を検出する圧電素子、または光を検出する光電素子等の各種のセンサを用いることができる。
【0032】
MCU305(Micro Control Unit:マイクロコントロールユニット)は、通信装置200の全体の制御を司る処理装置である。MCU305は、複数設けられていてもよい。たとえば、MCU305は、センサ304による検出結果である検出結果を処理し、処理した検出結果を通信部306によって送信する。また、MCU305は、通信部306によって受信した検出結果を、通信装置200の周辺の通信装置へ送信するように通信部306を制御する。
【0033】
通信部306は、通信装置200の周辺の通信装置との間で直接通信(P2P通信)を行う。通信部306による通信は、たとえば、電波による無線通信である。または、通信部306による通信は、たとえば通信装置200が埋め込まれた媒体を介した電気信号による通信等であってもよい。
【0034】
RAM307(Random Access Memory)は、たとえばMCU305のワークエリアとして使用されるメインメモリである。ROM308(Read Only Memory)は、たとえば磁気ディスクやフラッシュメモリなどの不揮発メモリである。ROM308には、通信装置200を動作させる各種のプログラムが記憶されている。ROM308に記憶されたプログラムは、RAM307にロードされてMCU305によって実行される。
【0035】
不揮発メモリ309は、たとえば磁気ディスクやフラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発メモリである。不揮発メモリ309には、たとえば、通信装置200の状態(エラーチェック状態)を示すエラーチェックフラグ(所定情報)が記憶される。不揮発メモリ309のエラーチェックフラグは、たとえばMCU305によって読み書きされる。
【0036】
また、エラーチェックフラグは、たとえば高々1ビットの値である。エラーチェックフラグを不揮発メモリ309に記憶することにより、通信装置200がシャットダウンしても、前回動作した際に設定されたエラーチェック状態を保持することが可能になる。システムの初期状態においては、たとえばエラーチェックフラグはオフに設定されている。
【0037】
通信装置200は、不揮発メモリ309に記憶されたエラーチェックフラグを操作することによってエラーチェック状態への遷移およびエラーチェック状態の解除を行うことができる。また、通信装置200は、不揮発メモリ309に記憶されたエラーチェックフラグを参照することによってエラーチェック状態であるか否かを判断することができる。
【0038】
図2に示した検出部201は、たとえばセンサ304によって実現することができる。図2に示した受信部202および送信部204は、たとえばMCU305および通信部306によって実現することができる。図2に示した判定部203は、たとえばMCU305によって実現することができる。
【0039】
(集約装置のハードウェア構成)
図3Bは、集約装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図1A,図1Bに示した集約装置120は、たとえば図3Bに示すように、CPU311と、メモリ312と、ユーザインタフェース313と、通信インタフェース314と、を備えている。CPU311、メモリ312、ユーザインタフェース313および通信インタフェース314は、バス320によって接続されている。
【0040】
CPU311(Central Processing Unit)は、集約装置120の全体の制御を司る。メモリ312には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU311のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、集約装置120を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU311によって実行される。
【0041】
ユーザインタフェース313は、たとえば、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスや、ユーザへ情報を出力する出力デバイスなどを含む。入力デバイスは、たとえばキー(たとえばキーボード)やリモコンなどによって実現することができる。出力デバイスは、たとえばディスプレイやスピーカなどによって実現することができる。また、タッチパネルなどによって入力デバイスおよび出力デバイスを実現してもよい。ユーザインタフェース313は、CPU311によって制御される。
【0042】
通信インタフェース314は、たとえば、無線や有線によって集約装置120の外部(たとえばノードN4)との間で通信を行う通信インタフェースである。通信インタフェース314は、CPU311によって制御される。
【0043】
(センサイベント発生時の通信装置による動作)
図4は、センサイベント発生時の通信装置による動作の一例を示すフローチャートである。通信装置200は、センサイベントの発生時に、たとえば以下の各ステップを実行する。センサイベントは、たとえば所定特性の所定量以上の変動が検出された場合に発生するイベントである。または、センサイベントは、たとえば一定の周期で発生するイベントであってもよい。
【0044】
まず、通信装置200は、自装置のセンサ304からの検出結果を取得する(ステップS401)。つぎに、通信装置200は、ステップS401によって取得した検出結果を含む検出信号を周辺の通信装置へ送信する(ステップS402)。つぎに、通信装置200は、エラーチェックフラグをオンに設定し(ステップS403)、一連の動作を終了してシャットダウンする。
【0045】
以上の各ステップにより、通信装置200は、自装置においてセンサイベントが発生した場合に、検出結果を周辺の通信装置へ送信するとともに、エラーチェックフラグをオンに設定する。これにより、ステップS401によって取得した検出結果が、通信装置200の故障が発生し、あるいはノイズが混入した状態で取得したデータかもしれない状態を勘案し、エラーチェック状態へ移行することができる。エラーチェック状態は、たとえば、通信装置200がセンシングした状態で、かつその取得した検出結果が通信装置200の周辺の通信装置群に比べて正常であるかどうかを判別するモードである。
【0046】
(受信イベント発生時の通信装置による動作)
図5は、受信イベント発生時の通信装置による動作の一例を示すフローチャートである。通信装置200は、受信イベントの発生時に、たとえば以下の各ステップを実行する。受信イベントは、たとえば通信装置200の周辺の通信装置から検出信号やエラー信号を受信した場合に発生するイベントである。
【0047】
まず、通信装置200は、エラーチェックフラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS501)。エラーチェックフラグがオンに設定されていない場合(ステップS501:No)は、通信装置200は、自装置のセンサ304からの検出結果を取得する(ステップS502)。また、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号に含まれる他装置からの検出結果を取得する(ステップS503)。
【0048】
つぎに、通信装置200は、ステップS502,S503によって取得した各検出結果の差が閾値を超えたか否かを判断する(ステップS504)。各検出結果の差が閾値を超えていない場合(ステップS504:No)は、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号を周辺の通信装置へ送信し(ステップS505)、一連の動作を終了してシャットダウンする。
【0049】
ステップS504において、各検出結果の差が閾値を超えた場合(ステップS504:Yes)は、各検出結果の少なくともいずれかが異常であると判断することができる。この場合は、通信装置200は、エラー信号を周辺の通信装置へ送信し(ステップS506)、一連の動作を終了してシャットダウンする。この場合は、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号を周辺の通信装置へ送信しない。また、ステップS506において送信されるエラー信号には、ステップS502によって取得した、自装置のセンサ304からの検出結果が含まれる。
【0050】
ステップS501において、エラーチェックフラグがオンに設定されている場合(ステップS501:Yes)は、通信装置200は、自装置のセンサ304からの検出結果を取得する(ステップS507)。また、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号に含まれる他装置からの検出結果を取得する(ステップS508)。
【0051】
つぎに、通信装置200は、ステップS507,S508によって取得した各検出結果の差が閾値を超えたか否かを判断する(ステップS509)。各検出結果の差が閾値を超えていない場合(ステップS509:No)は、通信装置200は、エラーチェックフラグをオフに設定し(ステップS510)、一連の動作を終了してシャットダウンする。
【0052】
ステップS509において、各検出結果の差が閾値を超えた場合(ステップS509:Yes)は、各検出結果の少なくともいずれかが異常であると判断することができる。この場合は、通信装置200は、一連の動作を終了してシャットダウンする。このように、エラーチェックフラグがオンに設定されている場合は、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号を周辺の通信装置へ送信しない。
【0053】
このように、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が大きい場合は、他装置と自装置のいずれかが異常であると判断することができる。この場合は、通信装置200は、周辺の他装置への検出結果の転送を中断し、その旨を通知するエラー信号を送信する。
【0054】
一方、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が小さい場合は、他装置および自装置の両方が正常であるか、または他装置および自装置の両方が異常であると判断することができる。この場合は、仮に他装置および自装置の両方が異常であったとしても、この通信装置200においては正確性を保証できない。このため、通信装置200は、周辺の他装置への検出結果の転送を行う。
【0055】
ただし、送信された検出結果が異常であったとしても、さらに周辺の他装置における検証により、異常な検出結果の転送は中止される。このように、通信システム100に配置されたノードN1〜N10のそれぞれがセンサを有することを利用して、誤ったデータの伝送を抑制することができる。
【0056】
また、エラーチェック状態において受信イベントが発生した場合は、通信装置200は、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、を再度照合することになる。このとき、自装置のセンサ304による検出結果を再度取得することになるが、前回の検出結果の取得で不確定なノイズを拾うケースを想定し、新たに検出結果を取得したら正常値を取得できる可能性がある。このように、再度照合を行い、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が小さくなっていた場合は、通信装置200は、チェックフラグをオフにしてエラーチェック状態を解除する。
【0057】
一方、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が引き続き大きい場合は、通信装置200は、シャットダウンするが、エラーチェックフラグをオンのままにすることによってエラーチェック状態を維持する。したがって、通信装置200のエラーチェック状態は、尤もらしい検出結果を受信するまで解除されない。
【0058】
(通信システムの動作例)
以下、所定領域110のノード群に含まれるノードN1〜N4による動作例について説明する。ノードN1〜N4は、それぞれ自装置の位置における温度を検出するセンサ304を有しているとする。また、ノードN1〜N4のそれぞれは、検出した温度の所定量以上の変動をセンサイベントとして検出し、センサイベントを検出した場合に温度の検出結果を周辺の通信装置へ送信するとする。
【0059】
図6A〜図6Cは、各ノードが正常である場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図6A〜図6Cにおいては、ノードN1〜N4が正常であるとする。そして、図6Aに示すように、ノードN1が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN1は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0060】
ノードN1〜N4は正常であるため、図6Bに示すように、ノードN1がノードN2〜N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2〜N4における検出結果と、のそれぞれの差異が小さくなる。
【0061】
このため、ノードN2は、受信した検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。また、ノードN3は、受信した検出信号を周辺のノードN1へ送信する。また、ノードN4は、受信した検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、正常なノードN1によって温度変動が検出された場合に、ノードN1による検出結果を含む検出信号を集約装置120へ送信することができる。
【0062】
また、ノードN2〜N4がノードN1へ送信した検出信号には、ノードN1における検出結果が含まれている。このため、図6Cに示すように、ノードN2〜N4がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、のそれぞれの差異が小さくなる。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンからオフに切り替えることによってエラーチェック状態を解除する。
【0063】
図7A〜図7Gは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図7A〜図7Gにおいては、ノードN1が異常であり、ノードN2〜N4が正常であるとする。そして、図7Aに示すように、ノードN1が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN1は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0064】
ノードN1が異常であり、ノードN2〜N4が正常であるため、図7Bに示すように、ノードN1がノードN2〜N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2〜N4における検出結果と、のそれぞれの差異が大きくなる。
【0065】
このため、ノードN2は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。また、ノードN3は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1へ送信する。また、ノードN4は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、異常なノードN1による検出結果を含む検出信号については集約装置120へ送信しないようにすることができる。
【0066】
また、ノードN1が異常であり、ノードN2〜N4が正常であるため、図7Cに示すように、ノードN2〜N4がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、のそれぞれの差異が大きくなる。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンのままにすることによってエラーチェック状態を維持する。
【0067】
また、ノードN1の異常が一時的なものであり、図7Dに示すように、ノードN1が正常に戻ったとする。そして、ノードN2が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN2は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN2は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。
【0068】
ここではノードN1,N2は正常であるため、図7Eに示すように、ノードN2がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、の差異が小さくなる。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンからオフに切り替えることによってエラーチェック状態を解除する。
【0069】
このように、ノードN1の異常が一時的なものであり、ノードN1が正常に戻ると、他のノード(たとえばノードN2)におけるセンシングイベントによってノードN1のエラーチェック状態を解除することができる。
【0070】
また、ノードN1の異常が一時的なものではなく、図7Fに示すようにノードN1が異常のまま、ノードN2が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN2は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN2は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。
【0071】
ここではノードN1は異常でありノードN2は正常であるため、図7Gに示すように、ノードN2がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、の差異が大きくなる。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンのままにすることによってエラーチェック状態を維持する。
【0072】
このように、ノードN1の異常が一時的なものでない場合は、他のノード(たとえばノードN2)におけるセンシングイベントがあってもノードN1のエラーチェック状態が維持される。
【0073】
図8A〜図8Cは、センシングイベントが発生していないノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図8A〜図8Cにおいては、ノードN2が異常であり、ノードN1,N3,N4が正常であるとする。そして、図8Aに示すように、ノードN1が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN1は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0074】
ノードN2が異常であり、ノードN1,N3,N4は正常であるため、図8Bに示すように、ノードN1がノードN2へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2における検出結果と、の差異は大きくなる。このため、ノードN2は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。
【0075】
また、ノードN1がノードN3,N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN3,N4における検出結果と、のそれぞれの差異が小さくなる。このため、ノードN3は、受信した検出信号を周辺のノードN1へ送信する。また、ノードN4は、受信した検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、正常なノードN1によって温度変動が検出された場合に、ノードN1による検出結果を含む検出信号を集約装置120へ送信することができる。
【0076】
また、ノードN2が異常であり、ノードN1,N3,N4は正常であるため、図8Cに示すように、ノードN3,N4がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、のそれぞれの差異が小さくなる。この場合は、ノードN1は、ノードN3,N4から検出信号を受信した際に、自装置のエラーチェックフラグをオンからオフに切り替えることによってエラーチェック状態を解除する。
【0077】
図9A〜図9Cは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が小さい場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図9A〜図9Cにおいては、ノードN1,N3が異常であり、ノードN2,N4が正常であるとする。そして、図9Aに示すように、ノードN3が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN3は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN3は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN1へ送信する。
【0078】
図9Bに示すように、ノードN1,N3がともに異常であるが、ノードN3がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、の差異が小さかったとする。この場合は、ノードN1は、受信した検出信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0079】
また、ノードN1が異常であり、ノードN2,N4が正常であるため、図9Cに示すように、ノードN1がノードN2,N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2,N4における検出結果と、のそれぞれの差異が大きくなる。この場合は、ノードN2は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。また、ノードN4は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、異常なノードN3において検出された温度変動を示す検出結果を含む検出信号については集約装置120へ送信しないようにすることができる。
【0080】
図10A〜図10Cは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が大きい場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図10A〜図10Cにおいては、ノードN1,N3が異常であり、ノードN2,N4が正常であるとする。そして、図10Aに示すように、ノードN3が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN3は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN3は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN1へ送信する。
【0081】
図10Bに示すように、ノードN1,N3がともに異常であり、ノードN3がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、の差異が大きかったとする。この場合は、ノードN1は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0082】
また、ノードN1が異常であり、ノードN2,N4が正常であるため、図10Cに示すように、ノードN1がノードN2,N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2,N4における検出結果と、のそれぞれの差異が大きくなる。この場合は、ノードN2は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。また、ノードN4は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、異常なノードN3において検出された温度変動を示す検出結果を含む検出信号については集約装置120へ送信しないようにすることができる。
【0083】
(温度の検出結果)
図11は、温度の検出結果の一例を示す図である。たとえば、所定領域110は建造物の一部であり、所定領域110にノードN1〜N5が100[個/m2]の密度で埋め込まれているとする。この場合は、ノードN1〜N5は平均的に10[cm]間隔で配置されていると考えることができる。また、図11に示す所定領域110の濃淡は、所定領域110の実際の温度を示している。
【0084】
所定領域110における温度伝搬特性は100[℃/m]であるとする。なお、温度伝搬特性は、たとえば所定領域110の材質的特性によって決まる。この場合は、近接する各ノード(たとえばノードN1,N2)における実際の温度の差は最大で10[℃]であると考えることができる。したがって、たとえば図5のステップS504,S509において各検出結果の差と比較する閾値は10[℃]とすることができる。これにより、たとえばノードN1,N2の各検出結果の差と閾値とを比較することにより、ノードN1,N2のいずれかにおいて異常が発生していることを検出することができる。
【0085】
たとえば、ノードN1において70[℃]が検出され、ノードN2において60[℃]が検出された場合は、ノードN1,N2における各検出結果の差が10[℃]であり閾値以内となる。一方、ノードN3において10[℃]が検出された場合は、ノードN2,N3における各検出結果の差が50[℃]であり閾値を超える。この場合は、ノードN3による検出結果はノードN2などによって転送されない。
【0086】
(閾値の調整)
また、各検出結果の差と比較する閾値は、たとえば受信信号のホップ数等に基づいて調整してもよい。具体的には、通信装置200は、受信信号のホップ数が多くなるほど閾値を高くする(所定量を大きくする)。ノードN1〜N10のそれぞれは、検出結果を含む検出信号にホップ数の情報を格納するとともに、検出信号を転送する際にホップ数の情報をインクリメントする。これにより、検出信号を受信したノードは、検出信号の発信元のノードから自装置までのホップ数を取得することができる。
【0087】
たとえば、通信装置200は、10[℃]に受信信号のホップ数を乗じた値を閾値として用いる。これにより、各検出結果が得られた各位置の間の距離に応じて、自装置と他装置とのいずれかにおいて異常が発生していることをより精度よく検出することができる。
【0088】
(異常の検出)
たとえば、通信システム100においては、いずれかのノードにおいてハードウェア的な故障が発生し、正しい検出結果が取得できない状態が続くと、エラー信号が継続して送信されることになる。一方、製造品質からくる故障率などからノードの異常状態(劣化状態等も含む)を推測することが可能であるが、多数のノードが同時に故障することは現実的には起こりにくい。このため、たとえば、所定領域110において送信されているエラー信号を外部からの測定や集約装置120によって検出することにより、異常が発生したノードの位置を特定することができる。また、エラー信号が頻繁に検出される場合は、所定領域110において内部破壊が進んでいる等の判断を行うことが可能になる。
【0089】
以上説明したように、通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムによれば、ノードのそれぞれに自装置の故障等を検知する回路(フェールセーフ機構)を設けなくても、誤ったデータの伝送を抑制することができる。
【0090】
なお、本実施の形態で説明した通信方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0091】
N1〜N10 ノード
100 通信システム
110 所定領域
120 集約装置
200 通信装置
201 検出部
202 受信部
203 判定部
204 送信部
301 ハーベスタ
302 バッテリ
303 PMU
304 センサ
305 MCU
306 通信部
307 RAM
308 ROM
309 不揮発メモリ
310,320 バス
311 CPU
312 メモリ
313 ユーザインタフェース
314 通信インタフェース
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】

【手続補正書】
【提出日】20150325
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置において、
自装置の位置における所定特性を検出する検出部と、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信する受信部と、
前記受信部によって受信された検出結果と、前記検出部による検出結果と、の差異が所定量以下であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記差異が前記所定量以下であると判定された場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、前記差異が前記所定量以下でないと判定された場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない送信部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記送信部は、
前記検出部による前記所定特性の検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記検出部による前記所定特性の検出結果を送信すると、前記受信部によって受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない所定状態へ遷移し、
前記所定状態において前記判定部によって前記差異が前記所定量以下であると判定された場合に前記所定状態を解除する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記判定部によって前記差異が前記所定量以下でないと判定された場合に、前記検出部による前記所定特性の検出結果を含むエラー信号を前記周辺の通信装置へ送信することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記受信部によって受信された検出結果の送信元からのホップ数に応じて前記所定量を変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の通信装置。
【請求項5】
所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置のコンピュータに、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項6】
所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置による通信方法において、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
ことを特徴とする通信方法。
【請求項7】
所定領域に配置された通信装置群を含む通信システムにおいて、
前記通信装置群に含まれるそれぞれの通信装置は、
前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能であり、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
ことを特徴とする通信システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築物や鉄道、道路、治水護岸などといった都市インフラの耐久性を検査する仕組みとして、さまざまな検査機器や技術がある。たとえば建築物の壁面の状態をチェックして劣化状態を検出するためには、従来、定期的なタイミングで検査担当者が検査器具を用いて外観より検査を行っている。
【0003】
一方で、研究や産業の分野ではセンサデバイスを用いた計測方法などが開発されている(たとえば、下記非特許文献1参照。)。たとえば、より詳細な対象物の状態あるいは内部の状態を検出する場合に、点検口の設置や、レーザやレーダなどによる非破壊検査を行う手法のほか、センサを埋め込む手法がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】森戸貴,猿渡俊介,南正輝,森川博之、「Smart Dustから10年:無線センサネットワークの展開」、森川研究室 技術研究報告書 No.2008002、2008年5月1日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、物量の限られたノードのそれぞれに自装置の故障等を検知する回路を設けることは困難である。このため、上述した従来技術では、ノードの異常に起因する誤ったデータの伝送を抑制することが困難である。
【0006】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、誤ったデータの伝送を抑制することができる通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一側面によれば、所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置において、自装置の位置における所定特性を検出し、前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムが提案される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、誤ったデータの伝送を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】図1Aは、実施の形態にかかる通信システムの一例を示す図(その1)である。
【図1B】図1Bは、実施の形態にかかる通信システムの一例を示す図(その2)である。
【図2】図2は、通信装置の一例を示す図である。
【図3A】図3Aは、通信装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3B】図3Bは、集約装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、センサイベント発生時の通信装置による動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】図5は、受信イベント発生時の通信装置による動作の一例を示すフローチャートである。
【図6A】図6Aは、各ノードが正常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図6B】図6Bは、各ノードが正常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図6C】図6Cは、各ノードが正常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図7A】図7Aは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図7B】図7Bは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図7C】図7Cは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図7D】図7Dは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その4)である。
【図7E】図7Eは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その5)である。
【図7F】図7Fは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その6)である。
【図7G】図7Gは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その7)である。
【図8A】図8Aは、センシングイベントが発生していないノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図8B】図8Bは、センシングイベントが発生していないノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図8C】図8Cは、センシングイベントが発生していないノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図9A】図9Aは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が小さい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図9B】図9Bは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が小さい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図9C】図9Cは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が小さい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図10A】図10Aは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が大きい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その1)である。
【図10B】図10Bは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が大きい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その2)である。
【図10C】図10Cは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が大きい場合の通信システムの動作の一例を示す図(その3)である。
【図11】図11は、温度の検出結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムの実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1Aおよび図1Bは、実施の形態にかかる通信システムの一例を示す図である。図1A,図1Bに示すように、実施の形態にかかる通信システム100は、ノードN1〜N10を含んでいる。ノードN1〜N10は、所定領域110に配置されることによってセンサネットワークを形成している。ノードN1〜N10のそれぞれは、ノードN1〜N10のうちの自装置の周辺のノードとの間で通信可能な通信装置である。
【0012】
ノードN1〜N10は、ノードN1〜N10のいずれかのノードにおける所定特性の検出結果等の信号をマルチホップによりリレー転送する。ノードN1〜N10によってリレー転送された信号は、たとえば所定領域110の外部に設けられた集約装置120によって受信される。集約装置120は、ノードN1〜N10によってリレー転送された信号に基づく処理を行う。ノードN1〜N10によってリレー転送された信号に基づく処理には、たとえば、信号に基づく統計処理や、信号に基づくユーザへの通知などがある。
【0013】
所定領域110は、たとえば、コンクリート、土、水、空気などの物質で満たされた領域である。または、所定領域110は、宇宙空間などの真空の領域であってもよい。ノードN1〜N10を所定領域110に散在させることにより、所定領域110の各部の所定特性を検出し、検出結果を集約装置120などによって取得することができる。
【0014】
たとえば、ノードN1〜N10のいずれかのノードが、所定特性の検出結果を周辺へ送信したとする。検出結果を送信したノードの周辺のノードは、送信された検出結果を自装置の周辺へ送信する。このように、いずれかのノードから送信された検出結果は、他のノードによってリレー転送されて集約装置120まで伝送される。
【0015】
また、ノードN1〜N10のそれぞれは、他のノードからの検出結果を受信すると、受信した検出結果と自装置の検出結果とを比較する。そして、ノードN1〜N10のそれぞれは、各検出結果の差異が所定量以下である場合は受信された検出結果を周辺へ送信するが、差異が所定量以下でない場合は受信された検出結果を送信しない。これにより、尤もらしい検出結果については転送し、尤もらしくない検出結果については転送しないようにすることができる。
【0016】
たとえば、ノードN1〜N10のうちのノードN6のみが異常であり、ノードN6においては所定特性の検出結果が異常になっているとする。この場合は、図1Aに示すように、ノードN6による所定特性の検出結果は、ノードN6の周辺のノードN2,N3,N4,N5,N7,N9,N10によって受信される。これに対して、ノードN2,N3,N4,N5,N7,N9,N10のそれぞれは、受信した検出結果と自装置の検出結果との差異が所定量以上となるため、受信した検出結果を転送しない。これにより、異常なノードN6による検出結果が集約装置120へ伝送されることを抑制することができる。なお、ノードの異常には、たとえば、物理破壊、ソフトウェアのバグ、センシングデータに含まれる大きなノイズなどが含まれる。
【0017】
また、図1Bに示すように、ノードN9による所定特性の検出結果が送信された場合に、ノードN6は、ノードN9による検出結果をノードN9やノードN5から受信するが、受信した検出結果と自装置の検出結果との差異が所定量以上となる。このため、ノードN6は、受信した検出結果を転送しない。ただし、ノードN9による検出結果は、ノードN9,N5,N2,N3,N4の経路や、ノードN9,N10,N7,N4の経路によって集約装置120へ伝送される。
【0018】
(通信装置)
図2は、通信装置の一例を示す図である。図1A,図1Bに示したノードN1〜N10のそれぞれは、たとえば図2に示す通信装置200によって実現することができる。通信装置200は、検出部201と、受信部202と、判定部203と、送信部204と、を備えている。
【0019】
検出部201は、通信装置200(自装置)の位置における所定特性を検出する。検出部201が検出する所定特性には、たとえば、位置によって連続的に変化する温度や圧力など各種の物理的な特性を適用することができる。検出部201は、所定特性の検出結果を判定部203および送信部204へ出力する。
【0020】
受信部202は、他の通信装置の位置における所定特性の、他の通信装置による検出結果を周辺の通信装置から受信する。受信部202が受信する検出結果は、検出部201が検出する所定特性と同一の特性の検出結果である。他の通信装置は、たとえば通信装置200の周辺の通信装置である。または、他の通信装置は、通信装置200の周辺の通信装置とは異なる通信装置であってもよく、この場合は、受信部202は、他の通信装置からの検出結果を周辺の通信装置の中継により受信する。受信部202は、受信した検出結果を判定部203および送信部204へ出力する。
【0021】
判定部203は、他の通信装置からの検出結果が受信部202から出力された場合に、検出部201から出力される自装置の検出結果を取得する。そして、判定部203は、受信部202から出力された検出結果と、検出部201から取得した検出結果と、の差異が所定量以下であるか否かを判定し、判定結果を送信部204へ出力する。たとえば、判定部203は、各検出結果の差分、標準偏差、比率等の差異の大きさを示す値を算出し、算出した値が所定量以下であるか否かを判定する。
【0022】
送信部204は、他の通信装置からの検出結果が受信部202から出力された場合に、判定部203から出力された判定結果に基づいて、受信部202からの検出結果を通信装置200の周辺の通信装置へ送信し、または送信しない。
【0023】
具体的には、送信部204は、他の通信装置からの検出結果と、自装置の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に、受信部202からの検出結果を通信装置200の周辺の通信装置へ送信する。また、送信部204は、他の通信装置からの検出結果と、自装置の検出結果と、の差異が所定量以下でない場合に、受信部202からの検出結果を通信装置200の周辺の通信装置へ送信しない。
【0024】
これにより、検出結果の送信元と自装置とのうちのいずれかの検出結果が正常でないと考えられる場合には、受信した検出結果の転送を行わないようにすることができる。このため、異常な検出結果の伝送を抑制することができる。また、自装置の検出結果が異常である場合に他の通信装置からの正常な検出結果を転送しないことになるが、通信装置200は所定領域110に多数分布しているため、正常な検出結果は他の通信装置によって転送される。このため、正常な検出結果の伝送を確保することができる。
【0025】
このように、通信装置200は、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が所定量以下であると判定した場合に、受信した検出結果を周辺の通信装置へ送信する。また、通信装置200は、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が所定量以下でないと判定した場合に、受信した検出結果を周辺の通信装置へ送信しない。これにより、通信装置200に自己検査機能等を設けなくても、異常が疑われる検出結果の伝送を抑制することができる。
【0026】
また、通信装置200は、自装置による検出結果を送信した場合は、エラーチェック状態(所定状態)へ遷移する。エラーチェック状態においては、通信装置200は、検出結果を受信しても、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の比較結果にかかわらず、受信した検出結果を周辺の通信装置へ送信しない。また、通信装置200は、検出結果を受信し、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が所定量以下であると判定した場合に、エラーチェック状態を解除する。
【0027】
これにより、通信装置200は、自装置による検出結果との差異が小さい尤もらしい検出結果を受信するまでは、他装置からの検出結果の転送を行わないエラーチェック状態を維持する。これにより、異常が疑われる通信装置200を所定領域110の測定環境から除外することができる。
【0028】
また、通信装置200は、また、受信した検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が所定量以下でないと判定した場合に、受信した検出結果を送信する代わりに、自装置による検出結果を含むエラー信号を周辺の通信装置へ送信する。これにより、受信した検出結果の送信元に対して、自装置の検出結果による照合を行わせることができる。また、異常が発生した位置の周辺でエラー信号が送信されるようにすることができる。これにより、異常の状態や位置の特定を容易にすることができる。
【0029】
(通信装置のハードウェア構成)
図3Aは、通信装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示した通信装置200は、たとえば図3Aに示すように、ハーベスタ301と、バッテリ302と、PMU303と、センサ304と、MCU305と、通信部306と、RAM307と、ROM308と、不揮発メモリ309と、バス310と、を備えている。
【0030】
ハーベスタ301は、通信装置200の設置箇所における外部環境、たとえば、光、振動、温度、無線電波(受信電波)等のエネルギー変化に基づき発電を行う。バッテリ302は、ハーベスタ301により発電された電力を蓄える。PMU303(Power Management Unit:電力制御部)は、バッテリ302に蓄えられた電力を通信装置200の各部に供給する。
【0031】
センサ304、MCU305、通信部306、RAM307、ROM308および不揮発メモリ309は、バス310によって接続されている。センサ304は、通信装置200の設置箇所における所定の変位量を検出する。センサ304には、たとえば、設置箇所の温度を検出する温度計、設置箇所の圧力を検出する圧電素子、または光を検出する光電素子等の各種のセンサを用いることができる。
【0032】
MCU305(Micro Control Unit:マイクロコントロールユニット)は、通信装置200の全体の制御を司る処理装置である。MCU305は、複数設けられていてもよい。たとえば、MCU305は、センサ304による検出結果である検出結果を処理し、処理した検出結果を通信部306によって送信する。また、MCU305は、通信部306によって受信した検出結果を、通信装置200の周辺の通信装置へ送信するように通信部306を制御する。
【0033】
通信部306は、通信装置200の周辺の通信装置との間で直接通信(P2P通信)を行う。通信部306による通信は、たとえば、電波による無線通信である。または、通信部306による通信は、たとえば通信装置200が埋め込まれた媒体を介した電気信号による通信等であってもよい。
【0034】
RAM307(Random Access Memory)は、たとえばMCU305のワークエリアとして使用されるメインメモリである。ROM308(Read Only Memory)は、たとえば磁気ディスクやフラッシュメモリなどの不揮発メモリである。ROM308には、通信装置200を動作させる各種のプログラムが記憶されている。ROM308に記憶されたプログラムは、RAM307にロードされてMCU305によって実行される。
【0035】
不揮発メモリ309は、たとえば磁気ディスクやフラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発メモリである。不揮発メモリ309には、たとえば、通信装置200の状態(エラーチェック状態)を示すエラーチェックフラグ(所定情報)が記憶される。不揮発メモリ309のエラーチェックフラグは、たとえばMCU305によって読み書きされる。
【0036】
また、エラーチェックフラグは、たとえば高々1ビットの値である。エラーチェックフラグを不揮発メモリ309に記憶することにより、通信装置200がシャットダウンしても、前回動作した際に設定されたエラーチェック状態を保持することが可能になる。システムの初期状態においては、たとえばエラーチェックフラグはオフに設定されている。
【0037】
通信装置200は、不揮発メモリ309に記憶されたエラーチェックフラグを操作することによってエラーチェック状態への遷移およびエラーチェック状態の解除を行うことができる。また、通信装置200は、不揮発メモリ309に記憶されたエラーチェックフラグを参照することによってエラーチェック状態であるか否かを判断することができる。
【0038】
図2に示した検出部201は、たとえばセンサ304によって実現することができる。図2に示した受信部202および送信部204は、たとえばMCU305および通信部306によって実現することができる。図2に示した判定部203は、たとえばMCU305によって実現することができる。
【0039】
(集約装置のハードウェア構成)
図3Bは、集約装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図1A,図1Bに示した集約装置120は、たとえば図3Bに示すように、CPU311と、メモリ312と、ユーザインタフェース313と、通信インタフェース314と、を備えている。CPU311、メモリ312、ユーザインタフェース313および通信インタフェース314は、バス320によって接続されている。
【0040】
CPU311(Central Processing Unit)は、集約装置120の全体の制御を司る。メモリ312には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU311のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、集約装置120を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU311によって実行される。
【0041】
ユーザインタフェース313は、たとえば、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスや、ユーザへ情報を出力する出力デバイスなどを含む。入力デバイスは、たとえばキー(たとえばキーボード)やリモコンなどによって実現することができる。出力デバイスは、たとえばディスプレイやスピーカなどによって実現することができる。また、タッチパネルなどによって入力デバイスおよび出力デバイスを実現してもよい。ユーザインタフェース313は、CPU311によって制御される。
【0042】
通信インタフェース314は、たとえば、無線や有線によって集約装置120の外部(たとえばノードN4)との間で通信を行う通信インタフェースである。通信インタフェース314は、CPU311によって制御される。
【0043】
(センサイベント発生時の通信装置による動作)
図4は、センサイベント発生時の通信装置による動作の一例を示すフローチャートである。通信装置200は、センサイベントの発生時に、たとえば以下の各ステップを実行する。センサイベントは、たとえば所定特性の所定量以上の変動が検出された場合に発生するイベントである。または、センサイベントは、たとえば一定の周期で発生するイベントであってもよい。
【0044】
まず、通信装置200は、自装置のセンサ304からの検出結果を取得する(ステップS401)。つぎに、通信装置200は、ステップS401によって取得した検出結果を含む検出信号を周辺の通信装置へ送信する(ステップS402)。つぎに、通信装置200は、エラーチェックフラグをオンに設定し(ステップS403)、一連の動作を終了してシャットダウンする。
【0045】
以上の各ステップにより、通信装置200は、自装置においてセンサイベントが発生した場合に、検出結果を周辺の通信装置へ送信するとともに、エラーチェックフラグをオンに設定する。これにより、ステップS401によって取得した検出結果が、通信装置200の故障が発生し、あるいはノイズが混入した状態で取得したデータかもしれない状態を勘案し、エラーチェック状態へ移行することができる。エラーチェック状態は、たとえば、通信装置200がセンシングした状態で、かつその取得した検出結果が通信装置200の周辺の通信装置群に比べて正常であるかどうかを判別するモードである。
【0046】
(受信イベント発生時の通信装置による動作)
図5は、受信イベント発生時の通信装置による動作の一例を示すフローチャートである。通信装置200は、受信イベントの発生時に、たとえば以下の各ステップを実行する。受信イベントは、たとえば通信装置200の周辺の通信装置から検出信号やエラー信号を受信した場合に発生するイベントである。
【0047】
まず、通信装置200は、エラーチェックフラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS501)。エラーチェックフラグがオンに設定されていない場合(ステップS501:No)は、通信装置200は、自装置のセンサ304からの検出結果を取得する(ステップS502)。また、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号に含まれる他装置からの検出結果を取得する(ステップS503)。
【0048】
つぎに、通信装置200は、ステップS502,S503によって取得した各検出結果の差が閾値を超えたか否かを判断する(ステップS504)。各検出結果の差が閾値を超えていない場合(ステップS504:No)は、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号を周辺の通信装置へ送信し(ステップS505)、一連の動作を終了してシャットダウンする。
【0049】
ステップS504において、各検出結果の差が閾値を超えた場合(ステップS504:Yes)は、各検出結果の少なくともいずれかが異常であると判断することができる。この場合は、通信装置200は、エラー信号を周辺の通信装置へ送信し(ステップS506)、一連の動作を終了してシャットダウンする。この場合は、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号を周辺の通信装置へ送信しない。また、ステップS506において送信されるエラー信号には、ステップS502によって取得した、自装置のセンサ304からの検出結果が含まれる。
【0050】
ステップS501において、エラーチェックフラグがオンに設定されている場合(ステップS501:Yes)は、通信装置200は、自装置のセンサ304からの検出結果を取得する(ステップS507)。また、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号に含まれる他装置からの検出結果を取得する(ステップS508)。
【0051】
つぎに、通信装置200は、ステップS507,S508によって取得した各検出結果の差が閾値を超えたか否かを判断する(ステップS509)。各検出結果の差が閾値を超えていない場合(ステップS509:No)は、通信装置200は、エラーチェックフラグをオフに設定し(ステップS510)、一連の動作を終了してシャットダウンする。
【0052】
ステップS509において、各検出結果の差が閾値を超えた場合(ステップS509:Yes)は、各検出結果の少なくともいずれかが異常であると判断することができる。この場合は、通信装置200は、一連の動作を終了してシャットダウンする。このように、エラーチェックフラグがオンに設定されている場合は、通信装置200は、受信イベントにおける受信信号を周辺の通信装置へ送信しない。
【0053】
このように、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が大きい場合は、他装置と自装置のいずれかが異常であると判断することができる。この場合は、通信装置200は、周辺の他装置への検出結果の転送を中断し、その旨を通知するエラー信号を送信する。
【0054】
一方、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が小さい場合は、他装置および自装置の両方が正常であるか、または他装置および自装置の両方が異常であると判断することができる。この場合は、仮に他装置および自装置の両方が異常であったとしても、この通信装置200においては正確性を保証できない。このため、通信装置200は、周辺の他装置への検出結果の転送を行う。
【0055】
ただし、送信された検出結果が異常であったとしても、さらに周辺の他装置における検証により、異常な検出結果の転送は中止される。このように、通信システム100に配置されたノードN1〜N10のそれぞれがセンサを有することを利用して、誤ったデータの伝送を抑制することができる。
【0056】
また、エラーチェック状態において受信イベントが発生した場合は、通信装置200は、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、を再度照合することになる。このとき、自装置のセンサ304による検出結果を再度取得することになるが、前回の検出結果の取得で不確定なノイズを拾うケースを想定し、新たに検出結果を取得したら正常値を取得できる可能性がある。このように、再度照合を行い、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が小さくなっていた場合は、通信装置200は、チェックフラグをオフにしてエラーチェック状態を解除する。
【0057】
一方、他装置による検出結果と、自装置による検出結果と、の差異が引き続き大きい場合は、通信装置200は、シャットダウンするが、エラーチェックフラグをオンのままにすることによってエラーチェック状態を維持する。したがって、通信装置200のエラーチェック状態は、尤もらしい検出結果を受信するまで解除されない。
【0058】
(通信システムの動作例)
以下、所定領域110のノード群に含まれるノードN1〜N4による動作例について説明する。ノードN1〜N4は、それぞれ自装置の位置における温度を検出するセンサ304を有しているとする。また、ノードN1〜N4のそれぞれは、検出した温度の所定量以上の変動をセンサイベントとして検出し、センサイベントを検出した場合に温度の検出結果を周辺の通信装置へ送信するとする。
【0059】
図6A〜図6Cは、各ノードが正常である場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図6A〜図6Cにおいては、ノードN1〜N4が正常であるとする。そして、図6Aに示すように、ノードN1が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN1は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0060】
ノードN1〜N4は正常であるため、図6Bに示すように、ノードN1がノードN2〜N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2〜N4における検出結果と、のそれぞれの差異が小さくなる。
【0061】
このため、ノードN2は、受信した検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。また、ノードN3は、受信した検出信号を周辺のノードN1へ送信する。また、ノードN4は、受信した検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、正常なノードN1によって温度変動が検出された場合に、ノードN1による検出結果を含む検出信号を集約装置120へ送信することができる。
【0062】
また、ノードN2〜N4がノードN1へ送信した検出信号には、ノードN1における検出結果が含まれている。このため、図6Cに示すように、ノードN2〜N4がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、のそれぞれの差異が小さくなる。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンからオフに切り替えることによってエラーチェック状態を解除する。
【0063】
図7A〜図7Gは、センシングイベントが発生したノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図7A〜図7Gにおいては、ノードN1が異常であり、ノードN2〜N4が正常であるとする。そして、図7Aに示すように、ノードN1が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN1は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0064】
ノードN1が異常であり、ノードN2〜N4が正常であるため、図7Bに示すように、ノードN1がノードN2〜N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2〜N4における検出結果と、のそれぞれの差異が大きくなる。
【0065】
このため、ノードN2は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。また、ノードN3は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1へ送信する。また、ノードN4は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、異常なノードN1による検出結果を含む検出信号については集約装置120へ送信しないようにすることができる。
【0066】
また、ノードN1が異常であり、ノードN2〜N4が正常であるため、図7Cに示すように、ノードN2〜N4がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、のそれぞれの差異が大きくなる。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンのままにすることによってエラーチェック状態を維持する。
【0067】
また、ノードN1の異常が一時的なものであり、図7Dに示すように、ノードN1が正常に戻ったとする。そして、ノードN2が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN2は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN2は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。
【0068】
ここではノードN1,N2は正常であるため、図7Eに示すように、ノードN2がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、の差異が小さくなる。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンからオフに切り替えることによってエラーチェック状態を解除する。
【0069】
このように、ノードN1の異常が一時的なものであり、ノードN1が正常に戻ると、他のノード(たとえばノードN2)におけるセンシングイベントによってノードN1のエラーチェック状態を解除することができる。
【0070】
また、ノードN1の異常が一時的なものではなく、図7Fに示すようにノードN1が異常のまま、ノードN2が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN2は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN2は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。
【0071】
ここではノードN1は異常でありノードN2は正常であるため、図7Gに示すように、ノードN2がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、の差異が大きくなる。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンのままにすることによってエラーチェック状態を維持する。
【0072】
このように、ノードN1の異常が一時的なものでない場合は、他のノード(たとえばノードN2)におけるセンシングイベントがあってもノードN1のエラーチェック状態が維持される。
【0073】
図8A〜図8Cは、センシングイベントが発生していないノードが異常である場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図8A〜図8Cにおいては、ノードN2が異常であり、ノードN1,N3,N4が正常であるとする。そして、図8Aに示すように、ノードN1が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN1は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN1は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0074】
ノードN2が異常であり、ノードN1,N3,N4は正常であるため、図8Bに示すように、ノードN1がノードN2へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2における検出結果と、の差異は大きくなる。このため、ノードN2は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。
【0075】
また、ノードN1がノードN3,N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN3,N4における検出結果と、のそれぞれの差異が小さくなる。このため、ノードN3は、受信した検出信号を周辺のノードN1へ送信する。また、ノードN4は、受信した検出信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、正常なノードN1によって温度変動が検出された場合に、ノードN1による検出結果を含む検出信号を集約装置120へ送信することができる。
【0076】
また、ノードN2が異常であり、ノードN1,N3,N4は正常であるため、図8Cに示すように、ノードN3,N4がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、のそれぞれの差異が小さくなる。この場合は、ノードN1は、ノードN3,N4から検出信号を受信した際に、自装置のエラーチェックフラグをオンからオフに切り替えることによってエラーチェック状態を解除する。
【0077】
図9A〜図9Cは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が小さい場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図9A〜図9Cにおいては、ノードN1,N3が異常であり、ノードN2,N4が正常であるとする。そして、図9Aに示すように、ノードN3が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN3は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN3は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN1へ送信する。
【0078】
図9Bに示すように、ノードN1,N3がともに異常であるが、ノードN3がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、の差異が小さかったとする。この場合は、ノードN1は、受信した検出信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0079】
また、ノードN1が異常であり、ノードN2,N4が正常であるため、図9Cに示すように、ノードN1がノードN2,N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2,N4における検出結果と、のそれぞれの差異が大きくなる。この場合は、ノードN2は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。また、ノードN4は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、異常なノードN3において検出された温度変動を示す検出結果を含む検出信号については集約装置120へ送信しないようにすることができる。
【0080】
図10A〜図10Cは、複数の異常なノードの各検出結果の差異が大きい場合の通信システムの動作の一例を示す図である。図10A〜図10Cにおいては、ノードN1,N3が異常であり、ノードN2,N4が正常であるとする。そして、図10Aに示すように、ノードN3が温度変動によるセンシングイベントを検出したとする。この場合は、ノードN3は、自装置のエラーチェックフラグをオンに設定することによってエラーチェック状態へ移行する。また、ノードN3は、検出結果を含む検出信号を周辺のノードN1へ送信する。
【0081】
図10Bに示すように、ノードN1,N3がともに異常であり、ノードN3がノードN1へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN1における検出結果と、の差異が大きかったとする。この場合は、ノードN1は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN2〜N4へ送信する。
【0082】
また、ノードN1が異常であり、ノードN2,N4が正常であるため、図10Cに示すように、ノードN1がノードN2,N4へ送信した検出信号に含まれる検出結果と、ノードN2,N4における検出結果と、のそれぞれの差異が大きくなる。この場合は、ノードN2は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。また、ノードN4は、自装置における検出結果を含むエラー信号を周辺のノードN1および集約装置120へ送信する。これにより、異常なノードN3において検出された温度変動を示す検出結果を含む検出信号については集約装置120へ送信しないようにすることができる。
【0083】
(温度の検出結果)
図11は、温度の検出結果の一例を示す図である。たとえば、所定領域110は建造物の一部であり、所定領域110にノードN1〜N5が100[個/m]の密度で埋め込まれているとする。この場合は、ノードN1〜N5は平均的に10[cm]間隔で配置されていると考えることができる。また、図11に示す所定領域110の濃淡は、所定領域110の実際の温度を示している。
【0084】
所定領域110における温度伝搬特性は100[℃/m]であるとする。なお、温度伝搬特性は、たとえば所定領域110の材質的特性によって決まる。この場合は、近接する各ノード(たとえばノードN1,N2)における実際の温度の差は最大で10[℃]であると考えることができる。したがって、たとえば図5のステップS504,S509において各検出結果の差と比較する閾値は10[℃]とすることができる。これにより、たとえばノードN1,N2の各検出結果の差と閾値とを比較することにより、ノードN1,N2のいずれかにおいて異常が発生していることを検出することができる。
【0085】
たとえば、ノードN1において70[℃]が検出され、ノードN2において60[℃]が検出された場合は、ノードN1,N2における各検出結果の差が10[℃]であり閾値以内となる。一方、ノードN3において10[℃]が検出された場合は、ノードN2,N3における各検出結果の差が50[℃]であり閾値を超える。この場合は、ノードN3による検出結果はノードN2などによって転送されない。
【0086】
(閾値の調整)
また、各検出結果の差と比較する閾値は、たとえば受信信号のホップ数等に基づいて調整してもよい。具体的には、通信装置200は、受信信号のホップ数が多くなるほど閾値を高くする(所定量を大きくする)。ノードN1〜N10のそれぞれは、検出結果を含む検出信号にホップ数の情報を格納するとともに、検出信号を転送する際にホップ数の情報をインクリメントする。これにより、検出信号を受信したノードは、検出信号の発信元のノードから自装置までのホップ数を取得することができる。
【0087】
たとえば、通信装置200は、10[℃]に受信信号のホップ数を乗じた値を閾値として用いる。これにより、各検出結果が得られた各位置の間の距離に応じて、自装置と他装置とのいずれかにおいて異常が発生していることをより精度よく検出することができる。
【0088】
(異常の検出)
たとえば、通信システム100においては、いずれかのノードにおいてハードウェア的な故障が発生し、正しい検出結果が取得できない状態が続くと、エラー信号が継続して送信されることになる。一方、製造品質からくる故障率などからノードの異常状態(劣化状態等も含む)を推測することが可能であるが、多数のノードが同時に故障することは現実的には起こりにくい。このため、たとえば、所定領域110において送信されているエラー信号を外部からの測定や集約装置120によって検出することにより、異常が発生したノードの位置を特定することができる。また、エラー信号が頻繁に検出される場合は、所定領域110において内部破壊が進んでいる等の判断を行うことが可能になる。
【0089】
以上説明したように、通信装置、通信プログラム、通信方法および通信システムによれば、ノードのそれぞれに自装置の故障等を検知する回路(フェールセーフ機構)を設けなくても、誤ったデータの伝送を抑制することができる。
【0090】
なお、本実施の形態で説明した通信方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0091】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0092】
(付記1)所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置において、
自装置の位置における所定特性を検出する検出部と、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信する受信部と、
前記受信部によって受信された検出結果と、前記検出部による検出結果と、の差異が所定量以下であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記差異が前記所定量以下であると判定された場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、前記差異が前記所定量以下でないと判定された場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない送信部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【0093】
(付記2)前記送信部は、
前記検出部による前記所定特性の検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記検出部による前記所定特性の検出結果を送信すると、前記受信部によって受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない所定状態へ遷移し、
前記所定状態において前記判定部によって前記差異が前記所定量以下であると判定された場合に前記所定状態を解除する、
ことを特徴とする付記1に記載の通信装置。
【0094】
(付記3)前記所定状態であるか否かを示す所定情報を記憶する不揮発メモリを備え、
前記送信部は、前記不揮発メモリに記憶された所定情報を操作することによって前記所定状態への遷移および前記所定状態の解除を行い、前記不揮発メモリに記憶された所定情報を参照することによって前記所定状態であるか否かを判断することを特徴とする付記2に記載の通信装置。
【0095】
(付記4)前記送信部は、前記判定部によって前記差異が前記所定量以下でないと判定された場合に、前記検出部による前記所定特性の検出結果を含むエラー信号を前記周辺の通信装置へ送信することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の通信装置。
【0096】
(付記5)前記判定部は、前記受信部によって受信された検出結果の送信元からのホップ数に応じて前記所定量を変化させることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の通信装置。
【0097】
(付記6)前記判定部は、前記受信部によって受信された検出結果の送信元からのホップ数が多いほど前記所定量を大きくすることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の通信装置。
【0098】
(付記7)所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置のコンピュータに、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【0099】
(付記8)所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置による通信方法において、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
ことを特徴とする通信方法。
【0100】
(付記9)所定領域に配置された通信装置群を含む通信システムにおいて、
前記通信装置群に含まれるそれぞれの通信装置は、
前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能であり、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
ことを特徴とする通信システム。
【符号の説明】
【0101】
N1〜N10 ノード
100 通信システム
110 所定領域
120 集約装置
200 通信装置
201 検出部
202 受信部
203 判定部
204 送信部
301 ハーベスタ
302 バッテリ
303 PMU
304 センサ
305 MCU
306 通信部
307 RAM
308 ROM
309 不揮発メモリ
310,320 バス
311 CPU
312 メモリ
313 ユーザインタフェース
314 通信インタフェース

【手続補正書】
【提出日】20160208
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置において、
自装置の位置における所定特性を検出する検出部と、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信する受信部と、
前記受信部によって受信された検出結果と、前記検出部による検出結果と、の差異が所定量以下であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記差異が前記所定量以下であると判定された場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、前記差異が前記所定量以下でないと判定された場合に前記受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない送信部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記送信部は、
前記検出部による前記所定特性の検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記検出部による前記所定特性の検出結果を送信すると、前記受信部によって受信された検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない所定状態へ遷移し、
前記所定状態において前記判定部によって前記差異が前記所定量以下であると判定された場合に前記所定状態を解除する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記判定部によって前記差異が前記所定量以下でないと判定された場合に、前記検出部による前記所定特性の検出結果を含むエラー信号を前記周辺の通信装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記受信部によって受信された検出結果の送信元からのホップ数に応じて前記所定量を変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の通信装置。
【請求項5】
所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置のコンピュータに、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項6】
所定領域に配置された通信装置群に含まれ、前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能な通信装置による通信方法において、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
ことを特徴とする通信方法。
【請求項7】
所定領域に配置された通信装置群を含む通信システムにおいて、
前記通信装置群に含まれるそれぞれの通信装置は、
前記通信装置群のうちの自装置の周辺の通信装置との間で通信可能であり、
自装置の位置における所定特性を検出し、
前記通信装置群のうちの他の通信装置の位置における前記所定特性の前記他の通信装置による検出結果を前記周辺の通信装置から受信し、
受信した前記検出結果と、自装置による前記所定特性の検出結果と、の差異が所定量以下である場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信し、
前記差異が前記所定量以下でない場合に前記受信した検出結果を前記周辺の通信装置へ送信しない、
ことを特徴とする通信システム。
【国際調査報告】