(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2014049945
(43)【国際公開日】20140403
【発行日】20160822
(54)【発明の名称】スイッチング電源回路
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20160725BHJP
【FI】
   !H02M3/155 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
【出願番号】2013547430
(21)【国際出願番号】JP2013004945
(22)【国際出願日】20130821
(11)【特許番号】5651250
(45)【特許公報発行日】20150107
(31)【優先権主張番号】2012214665
(32)【優先日】20120927
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】303046277
【氏名又は名称】旭化成エレクトロニクス株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区神田神保町一丁目105番地
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(72)【発明者】
【氏名】杉山 寿男
【住所又は居所】東京都千代田区神田神保町一丁目105番地
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA04
5H730AS01
5H730AS05
5H730BB13
5H730DD04
5H730EE59
5H730FD01
5H730FD31
5H730FG05
(57)【要約】
伝送線PLを介して負荷に電源電圧を供給するスイッチング電源回路(1)であって、入力電圧VINと制御信号Vcとを入力し、入力電圧VINを制御信号Vcに応じた大きさの出力電圧Voに変換して伝送線PLに出力する電圧変換部(11)と、伝送線PLに流れる負荷電流ILOADを監視し、伝送線PLで降下する電圧に応じた信号を生成する信号生成部(12)と、信号生成部(12)で生成した信号を制御信号Vcとして電圧変換部(11)に出力するローパスフィルタ(13)と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送線を介して負荷に電源電圧を供給するスイッチング電源回路であって、
入力電圧を入力し、前記入力電圧を制御信号に応じた大きさの出力電圧に変換して前記伝送線に出力する電圧変換部と、
前記伝送線に流れる電流に基づき、前記伝送線で降下する電圧に応じた信号を生成する信号生成部と、
前記信号生成部で生成した信号を入力し、平滑化して前記制御信号を前記電圧変換部に出力するローパスフィルタと、
を備えたことを特徴とするスイッチング電源回路。
【請求項2】
前記信号生成部は、
前記伝送線に電気的に直列接続されたセンス抵抗と、
前記センス抵抗の両端電圧を、前記電源電圧相当の基準電圧を基準とする電圧にレベルシフトするレベルシフト回路と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源回路。
【請求項3】
前記ローパスフィルタは、
一端が前記レベルシフト回路の出力端に接続された抵抗素子と、
一端が前記抵抗素子の他端に接続され、他端が前記基準電圧を有する基準電圧端子に接続された容量素子と、
を含むことを特徴とする請求項2記載のスイッチング電源回路。
【請求項4】
前記信号生成部は、
前記伝送線に電気的に直列接続されたセンス抵抗と、
前記センス抵抗の両端電圧を増幅し、前記両端電圧に応じた電流を出力するトランスコンダクタンスアンプと、
を備えることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源回路。
【請求項5】
前記ローパスフィルタは、
前記トランスコンダクタンスアンプの出力端と前記電源電圧相当の基準電圧を有する基準電圧端子との間に、互いに並列に接続された抵抗素子および容量素子、を備えることを特徴とする請求項4記載のスイッチング電源回路。
【請求項6】
前記電圧変換部は、当該電圧変換部の出力端子とグラウンドとの間に接続された出力容量を有し、
前記ローパスフィルタの時定数は、前記出力容量の容量値と、前記センス抵抗の抵抗値と、前記レベルシフト回路の増幅率との積よりも大きいことを特徴とする請求項2または請求項3記載のスイッチング電源回路。
【請求項7】
前記電圧変換部は、当該電圧変換部の出力端子とグラウンドとの間に接続された出力容量を有し、
前記ローパスフィルタの時定数は、前記出力容量の容量値と、前記センス抵抗の抵抗値と、前記トランスコンダクタンスアンプの増幅率との積よりも大きいことを特徴とする請求項4または請求項5記載のスイッチング電源回路。
【請求項8】
前記電圧変換部は、
前記入力電圧が入力される入力端子と出力端子との間に接続されるインダクタと、
前記出力端子とグラウンドとの間に接続された出力容量と、
を有し、
前記センス抵抗は、前記インダクタと前記出力容量との間に接続され、前記インダクタに流れる電流を監視することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のスイッチング電源回路。
【請求項9】
前記電圧変換部は、
前記入力電圧が入力される入力端子と出力端子との間に接続されるインダクタと、
前記出力容量と、
を有し、
前記センス抵抗は、前記インダクタと前記出力容量との間に接続され、前記インダクタに流れる電流を監視することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のスイッチング電源回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送線を介して負荷に電源電圧を供給するスイッチング電源回路に関し、特に、伝送線で降下する電圧を考慮して電源電圧を供給するようにしたスイッチング電源回路に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリなどの電源は、その電圧がエネルギーの残量、周囲の温度、駆動する電子機器の負荷の重さに応じて変動するが、電子機器に対しては安定した電圧を供給することが望まれる。電圧が変動する電源から電子機器に安定した電圧を供給する回路として、DC−DCコンバータなどのスイッチング電源回路が知られている。
スイッチング電源回路の例としてACアダプタが知られている。ACアダプタは、商用電源を入力とし、伝送線(伝送ケーブル)を介して電源電圧を負荷に供給する。
【0003】
また、パソコン等に内蔵され、USBケーブル等の伝送線をパソコンとデジタルカメラに接続することで、この伝送線を介してデジタルカメラに内蔵された電池を充電するスイッチング電源回路も知られている。
また、車載用途として、カーナビやカーオーディオ等のカーアクセサリに内蔵され、数mのケーブル等の車内の伝送線をスマートフォン等の多機能携帯電話や情報端末に接続することで、この伝送線を介して多重機能携帯電話や情報端末に内蔵された電池を充電するスイッチング電源回路も知られている。
【0004】
このように伝送線を介して負荷に電源電圧を供給するスイッチング電源回路は、伝送線の抵抗により電圧降下が起こり、負荷に供給される電源電圧が本来供給されるべき電源電圧よりも低い電源電圧となる。そのため、負荷に供給されるべき電源電圧よりも伝送線で降下する電圧だけ高くした電圧を出力することが求められる。
【0005】
特に、伝送線を介して電池等の充電を行う充電システムにおいては、数アンペアオーダーの電流が伝送線に流れ、伝送線における電圧降下が数百ミリボルトオーダーとなるため、スイッチング電源回路が、負荷に供給されるべき電源電圧よりも伝送線で降下する電圧だけ高くした電圧を出力することは重要となる。
このように、伝送線で降下する電圧を生成し、この生成した電圧を負荷が所望とする電源電圧に加算し、この加算した電圧を伝送線に出力するようにしたスイッチング電源回路は、例えば、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平1−312468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のスイッチング電源回路は、負荷変動が起こってから安定するまでの時間が長いという問題がある。そのため、応答速度が遅く、負荷変動に対する応答速度をより速くすることのできるスイッチング電源回路が望まれていた。
そこで、本発明は上記未解決の問題に着目してなされたものであり、負荷変動に対する応答速度をより向上させることの可能なスイッチング電源回路を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、伝送線(例えば、図1の伝送線PL)を介して負荷(例えば、図1の負荷抵抗R)に電源電圧を供給するスイッチング電源回路(例えば、図1のスイッチング電源回路1)であって、入力電圧を入力し、前記入力電圧を制御信号に応じた大きさの出力電圧に変換して前記伝送線に出力する電圧変換部(例えば、図1の電圧変換部11)と、前記伝送線に流れる電流に基づき、前記伝送線で降下する電圧に応じた信号を生成する信号生成部(例えば、図1の信号生成部12)と、前記信号生成部で生成した信号を入力し、平滑化して前記制御信号を前記電圧変換部に出力するローパスフィルタ(例えば、図1のローパスフィルタ13)と、を備えたことを特徴とするスイッチング電源回路、である。
【0009】
前記信号生成部(例えば、図1の信号生成部12)は、前記伝送線に電気的に直列接続されたセンス抵抗(例えば、図1のセンス抵抗RLDS)と、前記センス抵抗の両端電圧を、前記電源電圧相当の基準電圧を基準とする電圧にレベルシフトするレベルシフト回路(例えば、図1のレベルシフト回路LS2)と、を備えていてよい。
前記ローパスフィルタ(例えば、図1のローパスフィルタ13)は、一端が前記レベルシフト回路の出力端に接続された抵抗素子(例えば、図1の抵抗RLPF)と、一端が前記抵抗素子の他端に接続され、他端が前記基準電圧を有する基準電圧端子(例えば、図1の基準電圧端子Tref2)に接続された容量素子(例えば、図1の容量CLPF)と、を含んでいてよい。
【0010】
前記信号生成部(例えば、図8の信号生成部12b)は、前記伝送線に電気的に直列接続されたセンス抵抗(例えば、図8のセンス抵抗Rs)と、前記センス抵抗の両端電圧を増幅し、前記両端電圧に応じた電流を出力するトランスコンダクタンスアンプ(例えば、図8のトランスコンダクタンスアンプgmLD)と、を備えていてよい。
前記ローパスフィルタ(例えば、図8のローパスフィルタ13a)は、前記トランスコンダクタンスアンプ(例えば、図8のトランスコンダクタンスアンプgmLD)の出力端と前記電源電圧相当の基準電圧を有する基準電圧端子(例えば、図8の基準電圧端子Tref)との間に、互いに並列に接続された抵抗素子(例えば、図8の抵抗RLD)および容量素子(例えば、図8の容量CLD)、を備えていてよい。
【0011】
前記電圧変換部(例えば、図1の電圧変換部11)は、当該電圧変換部の出力端子(例えば、図1の出力端子To)とグラウンドとの間に接続された出力容量(例えば、図1の出力容量Co)を有し、前記ローパスフィルタ(例えば、図1のローパスフィルタ13)の時定数は、前記出力容量の容量値と、前記センス抵抗(例えば、図1のセンス抵抗RLDS)の抵抗値と、前記レベルシフト回路(例えば、図1のレベルシフト回路LS2)の増幅率との積よりも大きくてもよい。
【0012】
前記電圧変換部(例えば、図8の電圧変換部11)は、当該電圧変換部の出力端子(例えば、図8の出力端子To)とグラウンドとの間に接続された出力容量(例えば、図8の出力容量Co)を有し、前記ローパスフィルタ(例えば、図8のローパスフィルタ13a)の時定数は、前記出力容量の容量値と、前記センス抵抗(例えば、図8のセンス抵抗Rs)の抵抗値と、前記トランスコンダクタンスアンプ(例えば、図8のトランスコンダクタンスアンプgmLD)の増幅率との積よりも大きくてよい。
【0013】
前記電圧変換部(例えば、図7の電圧変換部11)は、前記入力電圧が入力される入力端子(例えば、図7の入力端子Tin)と出力端子(例えば、図7の出力端子To)との間に接続されるインダクタ(例えば、図7のインダクタLo)と、前記出力端子とグラウンドとの間に接続された出力容量(例えば、図7の出力容量Co)と、を有し、前記センス抵抗(例えば、図7のセンス抵抗Rs)は、前記インダクタと前記出力容量との間に接続され、前記インダクタに流れる電流を監視するものであってよい。
【0014】
前記電圧変換部(例えば、図7の電圧変換部11)は、前記入力電圧が入力される入力端子(例えば、図7の入力端子Tin)と出力端子(例えば、図7の出力端子To)との間に接続されるインダクタ(例えば、図7のインダクタLo)と、前記出力容量(例えば、図7の出力容量Co)と、を有し、前記センス抵抗(例えば、図7のセンス抵抗Rs)は、前記インダクタと前記出力容量との間に接続され、前記インダクタに流れる電流を監視するものであってよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一態様によれば、信号生成部の出力側にローパスフィルタを設けることにより、フィードバックループの振幅特性の帯域を広げても位相余裕を確保し易くすることができる。そのため、負荷変動に対する応答速度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態における本発明を適用したスイッチング電源回路の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明による効果を説明するためのスイッチング電源回路を示す概略構成図である。
【図3】図2に示すスイッチング電源回路の伝達関数を説明するための説明図である。
【図4】図2に示すスイッチング電源回路の特性を示すボード線図である。
【図5】図1に示すスイッチング電源回路の特性を説明するためのボード線図である。
【図6】図1に示すスイッチング電源回路の特性を説明するためのボード線図である。
【図7】第2実施形態における本発明を適用したスイッチング電源回路の一例を示す概略構成図である。
【図8】第3実施形態における本発明を適用したスイッチング電源回路の一例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態を説明する。
図1は、第1実施形態における本発明を適用したスイッチング電源回路の一例を示す概略構成図である。
第1実施形態におけるスイッチング電源回路1は、電流モード型のDC−DCコンバータであって、スイッチング電源回路1の出力端子Toが伝送線PLの一端に接続され、伝送線PLの他端には負荷Rの一端が接続される。負荷Rの他端は伝送線PL内のグラウンド線に接続される。
【0018】
スイッチング電源回路1は、入力電圧VINに応じた出力電圧Voを伝送線PLに出力する電圧変換部11と、伝送線PLで降下する電圧に応じた信号を生成する信号生成部12と、信号生成部12で生成した降下電圧に応じた制御信号Vcを生成するローパスフィルタ13と、を備える。
電圧変換部11は、出力電圧Voを分圧してフィードバック電圧VFBを生成する抵抗分割回路21と、エラーアンプ(EA)22と、位相補償インピーダンス部23と、出力電圧生成部24と、を備える。
抵抗分割回路21は、出力端子Toとグラウンドとの間に直列に接続された抵抗RFB1およびRFB2を備え、出力端子Toの端子電圧である出力電圧Voを分圧してフィードバック電圧VFBを生成する。
【0019】
エラーアンプ22は、その反転端子には抵抗分割回路21からのフィードバック電圧VFBが入力され、非反転入力端子には後述の制御信号Vcが入力され、フィードバック電圧VFBと制御信号Vcとの誤差に比例した誤差電流を出力する。
位相補償インピーダンス部23は、直列に接続された抵抗RおよびRと、抵抗Rに並列接続された容量Cとを備え、抵抗R側の端部がエラーアンプ22の出力端に接続され抵抗R側の端部がグラウンドに接続されている。この位相補償インピーダンス部23は、エラーアンプ22が出力する誤差電流を積分してレベル誤差電圧VEAを生成するとともに位相補償を行う。
【0020】
出力電圧生成部24は、入力電圧VINを変換してなる、三角波からなる出力電流Ioutを電圧変換して三角波電圧Vsを生成するセンス抵抗Rsと、増幅率ASWを有し、レベル誤差電圧VEAと比較できるように三角波電圧VsをASW倍に増幅してレベルシフトするレベルシフト回路LS1と、レベル誤差電圧VEAとレベルシフト回路LS1の出力電圧VLS1とを比較してレベル誤差電圧VEAの大きさに比例したデューティのPWM信号を生成するコンパレータCMPと、コンパレータCMPから出力されるPWM信号をバッファリングする制御ドライバCTRL&DRVと、を備える。さらに、入力端子Tinとグラウンドとの間に直列に接続されたMOSトランジスタからなるスイッチM1およびM2と、スイッチM1およびM2の共通接続部とセンス抵抗Rsとの間に接続されるインダクタLoと、出力端子Toとグラウンドとの間に接続されてインダクタLoとともにフィルタを形成する出力容量Coと、を備える。なお出力端子Toと出力容量Coとの間に接続される抵抗RCESRは、出力容量Coの等価直列抵抗(内部抵抗)である。また、伝送線PLは、内部抵抗RLINEを有する。
【0021】
入力端子Tinに入力された入力電圧VINは、スイッチM1およびM2の共通接続部から間欠的に出力され、インダクタLoと出力容量Coとで形成されるフィルタにより平滑化されて出力端子Toから出力電圧Voとして出力される。
信号生成部12は、伝送線PLとグラウンドとの間に接続され、伝送線PLに接続された負荷Rに流れる負荷電流ILOADを監視して電流電圧変換をするセンス抵抗RLDSと、センス抵抗RLDSが電圧変換した負荷電流ILOADに応じた電圧VLDSを、増幅率Aで増幅するとともに、基準電圧Vrefを基準とする電圧にレベルシフトした電圧VLS2を出力するレベルシフト回路LS2と、を備える。
【0022】
つまり、レベルシフト回路LS2は増幅率Aを有し、差動入力信号である負荷電流ILOADに応じた電圧VLDSをA倍して基準電圧Vrefに加えて出力する。
ここで、レベルシフト回路LS2は、例えばドレイン接地増幅回路などの周知のレベルシフト回路で構成される。なお、レベルシフト回路LS1は、レベルシフト回路LS2と同一構成を有し、例えばドレイン接地増幅回路などの周知のレベルシフト回路で構成される。
レベルシフト回路LS2でレベルシフトを行う際の基準となる基準電圧端子Tref1の基準電圧Vrefは、負荷電流ILOADが零であるときに、負荷Rに供給されるべき所望の電圧相当の電圧である。つまり、基準電圧Vrefは、負荷Rに供給されるべき電源電圧VLOAD相当の電圧である。
【0023】
ローパスフィルタ13は、レベルシフト回路LS2の出力電圧VLS2の出力端に一端が接続された抵抗RLPFと、抵抗RLPFの一端と基準電圧Vrefが入力される基準電圧端子Tref2との間に接続される容量CLPFと、を備える。抵抗RLPFと容量CLPFとの共通接続部から、レベルシフト回路LS2の出力電圧VLS2を平滑化した制御信号Vcが出力される。すなわち、レベルシフト回路LS2の出力電圧VLS2は、ローパスフィルタ13を介して、エラーアンプ22に出力される。
基準電圧端子Tref2は、基準電圧Vrefを供給する電源を介してグラウンドに接続される。
なお、基準電圧端子Tref1と基準電圧端子Tref2を共通化し、基準電圧Vrefを供給する電源を共通化してもよい。
【0024】
エラーアンプ22、位相補償インピーダンス部23、コンパレータCMP、制御ドライバCTRL&DRV、レベルシフト回路LS1およびLS2、およびローパスフィルタ13が、入力電圧VINを出力電圧Voに変換するDC−DCコンバータ、すなわちスイッチング電源回路の制御回路CTRLを構成している。そして、制御回路CTRLによりスイッチM1およびM2を相補的にオンオフ制御することにより、出力電圧Voと負荷Rに供給されるべき所望の電圧との差相当の電流が生成されるため、出力端子Toの端子電圧が上昇し、その結果、出力電圧Voを一定に維持するようになっている。
【0025】
以上の構成とすることにより、エラーアンプ22の非反転入力端子の電圧は、伝送線PLの内部抵抗RLINEの電圧降下相当だけ大きな電圧が出力電圧Voとして出力されるような電圧となる。つまり、エラーアンプ22の非反転入力端子の電圧は、出力電圧Voが、負荷電流ILOADが零であるときの所望の出力電圧に、「伝送線PLで降下する電圧」(=負荷電流ILOAD×内部抵抗RLINE)を加算した値となる。
【0026】
そして、負荷電流ILOADがある電流値であるときに、負荷電流ILOADに比例した電圧VLDSをレベルシフト回路LS2で基準電圧Vrefを基準とするレベルに変換し、ローパスフィルタ13(抵抗RLPFおよび容量CLPF)でフィルタ処理した負荷電流ILOAD相当の電圧からなる制御信号Vcがエラーアンプ22に入力され、エラーアンプ22がフィードバック電圧VFBとその負荷電流ILOADに対応した基準電圧Vrefを基準とする電圧との差に比例した誤差電流を出力する。
【0027】
誤差電流は容量Cに蓄積されてレベル誤差電圧VEAが生成される。スイッチM1およびM2のスイッチング動作によりインダクタLoに流れる電流は三角波電流となるため、センス抵抗Rsの両端電圧Vsも三角波電圧となり、レベルシフト回路LS1の出力電圧VLS1も三角波となる。コンパレータCMPは、レベル誤差電圧VEAと出力電圧VLS1とを比較するため、負荷電流ILOADに応じた所望の出力電圧Voと実際の出力電圧Voとの差に比例したデューティのPWM信号が出力される。
【0028】
これにより、負荷が所望とする一定の電源電圧VLOADを供給することができる。つまり、エラーアンプ22の非反転入力端子の電圧を負荷電流ILOADに比例して大きくすることで負荷電流ILOADが大きくなれば出力電圧Voを大きくすることができ、負荷電流ILOADが小さくなれば出力電圧Voを小さくすることができる。そのため、負荷Rに供給する電源電圧VLOADを所定の電圧に保つことができる。
【0029】
このように、負荷電流ILOADに比例した電圧VLDSを基準電圧Vrefに加えた電圧VLS2をローパスフィルタ13で平滑化して制御信号Vcとし、電圧変換部11が、制御信号Vcに基づき負荷電流ILOADに応じたレベル誤差電圧VEAを生成し、負荷電流ILOADに応じたデューティのPWM信号を生成し、このPWM制御信号によりスイッチM1、M2をオンオフする。これにより、負荷Rに、負荷Rが所望とする一定の電源電圧VLOADを供給することができる。
【0030】
(伝達関数)
次に、図1に示す第1実施形態におけるスイッチング電源回路1について伝達関数を考える。
まず、比較例として、図2に示すスイッチング電源回路1′について伝達関数を考える。
図2は、本発明による効果を説明するためのスイッチング電源回路を示す概略構成図である。
図2に示すスイッチング電源回路1′は、制御回路CTRLの構成が異なること以外は図1に示す第1実施形態におけるスイッチング電源回路1と同一の機能構成を有する。図2において、図1に示すスイッチング電源回路1と同一部には同一符号を付与している。
【0031】
スイッチング電源回路1′の制御回路CTRLにおいて、レベルシフト回路LS2は、センス抵抗RLDSの両端電圧VLDSを入力し、両端電圧VLDSをA倍してレベルシフトし、基準電圧Vrefを加算した電圧を制御信号Vcとする。そして、この制御信号Vcをエラーアンプ22の非反転端子に入力している。
スイッチング電源回路1′は帰還回路であり、エラーアンプ(EA)22の入力端子から、位相補償インピーダンス部23、コンパレータCMP、制御ドライバCTRL&DRV、スイッチM1およびM2、インダクタLo、センス抵抗Rs、出力容量Coを通じて、抵抗RFB1およびRFB2との共通接続部までの一巡した伝達関数は、次式(1)で表すことができる。
【0032】
ただし、コンパレータCMP、制御ドライバCTRL&DRV、スイッチM1およびM2、インダクタLo、センス抵抗Rs、レベルシフト回路LS1は、これら全体で、レベル誤差電圧VEAに応じた出力電流を出力する回路とみなすことができるため、電圧制御電流源SWとする。その結果、スイッチング電源回路1′は図3に示すような構成として表すことができる。また、この電圧制御電流源SWの電圧電流増幅率をgmSW、伝送線PLの内部抵抗RLINE、負荷抵抗R、およびセンス抵抗RLDSの合成抵抗を、R=RLINE+R+RLDS、レベルシフト回路LS2の利得をA、エラーアンプ22の電圧電流増幅率をgmEA、基準電圧Vrefとフィードバック電圧(分圧電圧)VFBとの差をViとする。
【0033】
【数1】
なお、式(1)中のGは、DCゲインであり次式(2)で表すことができる。
【0034】
【数2】
【0035】
ここで、式(1)の分子における第1積項から、スイッチング電源回路1′の伝達関数には正の零点が存在することがわかる。すなわち、スイッチング電源回路1′の伝達関数は、ラプラス右半平面上に零点が存在する。
ラプラス右半平面上の零点は、周波数が増加すると利得が増加するが、位相は遅れるという性質がある。つまり、ラプラス右半平面上の零点の位相特性は、ラプラス左半平面上の極と同じ特性となる。伝達関数において、ラプラス右半平面上の零点が存在すると、利得が高いにも関わらず位相は遅れて回っていくため、位相余裕がなくなり不安定になりやすい。
【0036】
図4および図5は、スイッチング電源回路1′の式(1)で表される伝達関数のボード線図である。図4および図5において、(a)は利得〔dB〕、(b)は位相〔deg〕を表し、横軸は周波数、縦軸は利得または位相を表す。
図4に示すように、式(1)で表される伝達関数において、分母の第1積項がファーストポールfp1に対応し、利得の変位量が元の変位量に対して−20dB/decとなると共に位相が90度遅れる。分母の第2積項がセカンドポールfp2に対応し、分子の第2積項がファーストゼロfz1に対応し、ラプラス平面上で略同一の位置に形成されているため、振幅特性および位相特性がほぼキャンセルされている。そして、分子の第1積項がセカンドゼロfz2で、利得の変位量が元の変位量に対して+20dB/decとなる。これにより、利得の減衰量は少なくなる上、位相は戻るのではなく、さらに90度遅れるようになるため、位相余裕が小さくなる。
【0037】
そのため、スイッチング電源回路1′では、図5のように、ファーストポールfp1をDC付近(低周波側)に配置し、上記セカンドゼロfz2、すなわちラプラス右半平面上の零点の周波数よりも低い周波数において、ループ利得を零未満にすることで、位相余裕を確保して安定化する必要がある。
このため、振幅特性の帯域が狭くなる。振幅特性の帯域が狭くなると、急激な負荷変動に対して直ちに応答することができなくなる。すなわち、負荷電流ILOADが変動したときに、出力電圧Voがその負荷電流ILOADに対応した所望の出力電圧となるまでに時間がかかることになる。
つまり、スイッチング電源回路1′は、安定性を確保するために帯域を狭くする必要があり、帯域を狭くすると、負荷変動に対する応答速度が遅くなってしまう。
【0038】
次に、図1に示すスイッチング電源回路1の伝達関数を考える。
エラーアンプ22の入力端子から、位相補償インピーダンス部23、コンパレータCMP、制御ドライバCTRL&DRV、スイッチM1およびM2、インダクタLo、センス抵抗Rs、容量Coを通じて、抵抗RFB1およびRFB2の共通制御部までの一巡した伝達関数を求める。このスイッチング電源回路1は、スイッチング電源回路1′においてさらに、伝送線PLによる電圧降下を補正するための信号生成部12の出力側にローパスフィルタ13がカスケード接続されている。
したがって、スイッチング電源回路1の伝達関数は、式(1)の分子の第1積項内において、電圧降下補正量RLDSAに、ローパスフィルタ13の伝達関数の積をとったものとなる。すなわち、次式(3)で表すことができる。
【0039】
【数3】
そして、式(3)を整理すると、次式(4)となる。
【0040】
【数4】
【0041】
ここで、式(4)の第1積項から、ローパスフィルタ13を加えることにより、ラプラス右半平面上の零点をラプラス左半平面に近づけることができることがわかる。
つまり、レベルシフト回路LS2の出力側にローパスフィルタ13を設けたスイッチング電源回路1は、ラプラス右半平面上の零点をラプラス左半平面に近づけることができる。そのため、フィードバックループの伝達関数の利得が高い周波数において、位相が回ることを抑制することができる。そのため、図2に示すローパスフィルタ13をもたないスイッチング電源回路1′に比較して、フィードバックループの位相補償を取りやすく、すなわち安定動作することができる。
その結果、周波数帯域を広くすることができるため、負荷変動に対する応答速度を速くすることができる。
【0042】
また、図1に示すスイッチング電源回路1は、ローパスフィルタ13の時定数RLPFLPFを出力容量Coの容量値Coとセンス抵抗RLDSの抵抗値RLDSと利得Aとの積よりも十分大きくすることで、ラプラス右半平面上の零点を、ラプラス左半平面に移動させることができる。零点が左半平面にあれば位相は遅れる方向には回らず、進む方向に回るため、スイッチング電源回路1をより安定化することができる。
スイッチング電源回路1において、RLPFLPF>>CoRLDSAであるときの伝達関数は、次式(5)で表される。なお、記号「>>」は左辺が右辺よりも十分大きいことを表す。
【0043】
【数5】
【0044】
図6は、式(5)で表される伝達関数のボード線図を示した図である。
式(5)および図6から、位相遅れは最大で約90度であることがわかる。その結果、RLPFLPF>>CoRLDSAのときに、常に位相余裕を確保することができすなわち安定動作することができるため、周波数帯域をより広くすることができ、負荷変動に対する応答速度をより早めることができる。
特に、スマートフォン等の多機能携帯電話、USBケーブルを介して電力伝送やデータ伝送を行うデジタルカメラに代表されるように、近年、電源にとって負荷となる電子機器の多機能化が進み、負荷変動の速度が早くなってきている。そのため、このように負荷変動に対して速やかに応答するスイッチング電源回路1は好適である。
【0045】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図7は、第2実施形態における本発明を適用したスイッチング電源回路の一例を示す概略構成図である。
この第2実施形態は、上記第1実施形態におけるスイッチング電源回路1において、信号生成部12の構成が異なること以外は同様であるので、同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
図1のスイッチング電源回路1では、負荷Rとグラウンドとの間に設けたセンス抵抗RLDSと、レベルシフト回路LS2とで電圧降下分の信号の生成を行う構成であったのに対し、図7に示すように、第2実施形態におけるスイッチング電源回路2における信号生成部12aは、インダクタLoと出力端子Toとの間に設けたセンス抵抗Rsとレベルシフト回路LS3とを備える。
【0046】
すなわち、信号生成部12aは、センス抵抗Rsの両端電圧Vsをレベルシフト回路LS3に入力し、これを増幅率Aで増幅して基準電圧Vrefに加算することで、出力電流Ioutに応じた電圧を生成する。
そして、レベルシフト回路LS3の出力側にローパスフィルタ13が接続される。
ここで、出力電流IoutはDC成分である負荷電流ILOADを含むため、この構成により伝送線PLに流れる負荷電流ILOADを監視することができる。また、出力電流Ioutは三角波であるためセンス抵抗Rsの両端電圧Vsも三角波となるが、レベルシフト回路LS3にカスケード接続(縦列接続)されたローパスフィルタ13により平滑化され、制御信号Vcとして出力される。この平滑化された制御信号Vcは出力電流IoutのDC成分に対応しており、負荷電流ILOADに比例した電圧となる。つまり、負荷Rの電源電圧VLOADに相当する基準電圧Vrefに、平滑化された電圧VLS3を加えた電圧が、電圧変換部11に制御信号Vcとして入力される。
【0047】
ここで、ローパスフィルタ13は、フィードバックループの周波数帯域を広くする役割に加えて、三角波である出力電流Ioutから負荷電流ILOADに対応した成分を抽出する役割を持つ。この構成により、電圧変換部11と信号生成部12aとにおいて、センス抵抗Rsを共有化することができる。
図7に示す、スイッチング電源回路2の伝達関数は、次式(6)で表される。すなわち、式(4)において、センス抵抗RLDSがセンス抵抗Rsに置き換わったものとなる。
【0048】
【数6】
【0049】
そして、スイッチング電源回路2において、RLPFLPF>>CoRsAとしたときの伝達関数およびボード線図は、センス抵抗RLDSがセンス抵抗Rsに置き換わったものであるため、スイッチング電源回路1において、RLPFLPF>>CoRLDSAとした場合と同様である。
したがって、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同等の作用効果を得ることができるとともに、電圧変換部11と信号生成部12aとで、センス抵抗Rsを共有化することができるため、部品点数を削減することができ小規模化を図ることができる。
【0050】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図8は、第3実施形態における本発明を適用したスイッチング電源回路の一例を示す概略構成図である。
この第3実施形態のスイッチング電源回路3は、上記第2実施形態におけるスイッチング電源回路2において、信号生成部12aおよびローパスフィルタ13の構成が異なること以外は同様であるので、同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
第3実施形態のスイッチング電源回路3の信号生成部12bは、インダクタLoと出力端子Toとの間に設けたセンス抵抗Rsと、トランスコンダクタンスアンプgmLDと、を備える。また、ローパスフィルタ13aは、エラーアンプ22の非反転入力端子と基準電圧Vrefを有する基準電圧端子Trefとの間に互いに並列接続された抵抗RLDおよび容量CLDを備える。
【0051】
信号生成部12bは、第2実施形態におけるスイッチング電源回路2の信号生成部12aと同様に、センス抵抗Rsを電圧変換部11と共有化している。センス抵抗Rsの両端電圧Vsは、トランスコンダクタンスアンプgmLDにより増幅率gmLDで増幅されて電圧から電流に変換される。トランスコンダクタンスアンプgmLDは、出力電流Ioutに応じた三角波電流を出力する。出力電流Ioutは負荷電流ILOADを含むため、この構成により負荷電流ILOADを監視することができる。
【0052】
そして、ローパスフィルタ13aは、トランスコンダクタンスアンプgmLDが出力する三角波電流を平滑化するとともに、電流電圧変換をして、電圧変換部11への制御信号Vcを生成する。第2実施形態におけるスイッチング電源回路2のローパスフィルタ13と同様に、ローパスフィルタ13aは、フィードバックループの周波数帯域を広くする役割に加えて、三角波である出力電流Ioutから負荷電流ILOADに対応した成分を抽出する役割を持つ。この構成により、電圧変換部11と信号生成部12bとにおいて、センス抵抗を共有化することができる。
この第3実施形態におけるスイッチング電源回路3の伝達関数は、式(6)において、ローパスフィルタの抵抗RLPFがRLDに、ローパスフィルタの容量CLPFがCLDに、レベルシフト回路LS3の増幅率Aが電圧電流増幅率gmLDに置き換わったものとなるため、次式(7)で表される。
【0053】
【数7】
【0054】
そして、RLDLD>>CoRsgmLDであるときの伝達関数およびボード線図は、ローパスフィルタの抵抗RLPFがRLDに、ローパスフィルタの容量CLPFがCLDに、また、レベルシフト回路LS3の増幅率AがトランスコンダクタンスアンプgmLDの増幅率gmLDに変わっただけであるため、第2実施形態におけるスイッチング電源回路2の伝達関数およびボード線図と同様となる。
【0055】
以上から、第3実施形態におけるスイッチング電源回路3は、第2実施形態におけるスイッチング電源回路2と同様に、第1実施形態におけるスイッチング電源回路1と同様の作用効果を得ることができるとともに、電圧変換部11および信号生成部12bにおいて、センス抵抗Rsを共有化することができるため、部品数を削減し、小規模化を図ることができる。また、この場合も、ローパスフィルタ13aの時定数を出力容量Coの容量値Coとセンス抵抗Rsの抵抗値とトランスコンダクタンスアンプgmLDの電圧電流増幅率gmLDとの積よりも十分大きくすることで、スイッチング電源回路3を、より安定化することができる。
【0056】
なお、上記第3実施形態においては、第2実施形態におけるスイッチング電源回路2において、レベルシフト回路LS3に替えてトランスコンダクタンスアンプgmLDを用いた場合について説明したが、第1実施形態におけるスイッチング電源回路1において、レベルシフト回路LS2に替えてトランスコンダクタンスアンプgmLDを用いることも可能である。
【0057】
また、上記各実施形態においては、図1に示す回路構成を有するスイッチング電源回路1を基本として、その一部を変形させた場合について説明したが、これに限るものではなく、他の構成要素をさらに備えたスイッチング電源回路や、構成要素が異なるスイッチング電源回路であっても適用することができる。
なお、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
【符号の説明】
【0058】
1、2、3 スイッチング電源回路
11 電圧変換部
12、12a、12b 信号生成部
13、13a ローパスフィルタ
21 抵抗分割回路
22 エラーアンプ
23 位相補償インピーダンス部
24 出力電圧生成部
gmLD トランスコンダクタンスアンプ
LS1、LS2、LS3 レベルシフト回路
M1、M2 スイッチ
PL 伝送線
負荷抵抗
Rs センス抵抗
LDS センス抵抗
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】

【手続補正書】
【提出日】20141020
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送線を介して負荷に電源電圧を供給するスイッチング電源回路であって、
入力電圧入力され、前記入力電圧を制御信号に応じた大きさの出力電圧に変換して前記伝送線に出力する電圧変換部と、
前記伝送線に流れる電流に基づき、前記伝送線で降下する電圧に応じた信号を生成する信号生成部と、
前記信号生成部で生成した信号入力され該信号生成部で生成した信号を平滑化するローパスフィルタと、を備え
前記ローパスフィルタで平滑化した信号と前記電源電圧相当の基準電圧とを用いて、前記制御信号を生成することを特徴とするスイッチング電源回路。
【請求項2】
前記信号生成部は、
前記伝送線に電気的に直列接続されたセンス抵抗と、
前記センス抵抗の両端電圧を、前記電源電圧相当の基準電圧を基準とする電圧にレベルシフトするレベルシフト回路と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源回路。
【請求項3】
前記ローパスフィルタは、
一端が前記レベルシフト回路の出力端に接続された抵抗素子と、
一端が前記抵抗素子の他端に接続され、他端が前記電源電圧相当の基準電圧を有する基準電圧端子に接続された容量素子と、
を含むことを特徴とする請求項2記載のスイッチング電源回路。
【請求項4】
前記信号生成部は、
前記伝送線に電気的に直列接続されたセンス抵抗と、
前記センス抵抗の両端電圧を増幅し、前記両端電圧に応じた電流を出力するトランスコンダクタンスアンプと、
を備えることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源回路。
【請求項5】
前記ローパスフィルタは、
前記トランスコンダクタンスアンプの出力端と前記電源電圧相当の基準電圧を有する基準電圧端子との間に、互いに並列に接続された抵抗素子および容量素子、を備えることを特徴とする請求項4記載のスイッチング電源回路。
【請求項6】
前記電圧変換部は、当該電圧変換部の出力端子とグラウンドとの間に接続された出力容量を有し、
前記ローパスフィルタの時定数は、前記出力容量の容量値と、前記センス抵抗の抵抗値と、前記レベルシフト回路の増幅率との積よりも大きいことを特徴とする請求項2または請求項3記載のスイッチング電源回路。
【請求項7】
前記電圧変換部は、当該電圧変換部の出力端子とグラウンドとの間に接続された出力容量を有し、
前記ローパスフィルタの時定数は、前記出力容量の容量値と、前記センス抵抗の抵抗値と、前記トランスコンダクタンスアンプの増幅率との積よりも大きいことを特徴とする請求項4または請求項5記載のスイッチング電源回路。
【請求項8】
前記電圧変換部は、前記入力電圧が入力される入力端子と出力端子との間に接続されるインダクタと、
前記出力端子とグラウンドとの間に接続された出力容量と、を有し、
前記センス抵抗は、前記インダクタと前記出力容量との間に接続され、前記インダクタに流れる電流を監視することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のスイッチング電源回路。
【請求項9】
前記電圧変換部は、
前記入力電圧が入力される入力端子と出力端子との間に接続されるインダクタと、
前記出力容量と、
を有し、
前記センス抵抗は、前記インダクタと前記出力容量との間に接続され、前記インダクタに流れる電流を監視することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のスイッチング電源回路。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明の一態様は、伝送線(例えば、図1の伝送線PL)を介して負荷(例えば、図1の負荷抵抗R)に電源電圧を供給するスイッチング電源回路(例えば、図1のスイッチング電源回路1)であって、入力電圧入力され、前記入力電圧を制御信号に応じた大きさの出力電圧に変換して前記伝送線に出力する電圧変換部(例えば、図1の電圧変換部11)と、前記伝送線に流れる電流に基づき、前記伝送線で降下する電圧に応じた信号を生成する信号生成部(例えば、図1の信号生成部12)と、前記信号生成部で生成した信号入力され該信号生成部で生成した信号を平滑化するローパスフィルタ(例えば、図1のローパスフィルタ13)と、を備え、前記ローパスフィルタで平滑化した信号と前記電源電圧相当の基準電圧とを用いて、前記制御信号を生成することを特徴とするスイッチング電源回路、である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
前記信号生成部(例えば、図1の信号生成部12)は、前記伝送線に電気的に直列接続されたセンス抵抗(例えば、図1のセンス抵抗RLDS)と、前記センス抵抗の両端電圧を、前記電源電圧相当の基準電圧を基準とする電圧にレベルシフトするレベルシフト回路(例えば、図1のレベルシフト回路LS2)と、を備えていてよい。
前記ローパスフィルタ(例えば、図1のローパスフィルタ13)は、一端が前記レベルシフト回路の出力端に接続された抵抗素子(例えば、図1の抵抗RLPF)と、一端が前記抵抗素子の他端に接続され、他端が前記電源電圧相当の基準電圧を有する基準電圧端子(例えば、図1の基準電圧端子Tref2)に接続された容量素子(例えば、図1の容量CLPF)と、を含んでいてよい。
【国際調査報告】