(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2014050511
(43)【国際公開日】20140403
【発行日】20160822
(54)【発明の名称】漏洩検査装置、プログラム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/24 20060101AFI20160725BHJP
【FI】
   !G01M3/24 A
   !G01M3/24 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
【出願番号】2014538345
(21)【国際出願番号】JP2013074123
(22)【国際出願日】20130906
(31)【優先権主張番号】2012215672
(32)【優先日】20120928
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】篠田 茂樹
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】吉成 哲也
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】木下 翔平
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】山本 ひろみ
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】高橋 尚武
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 康弘
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA13
2G067AA14
2G067BB22
2G067BB40
2G067CC02
2G067CC04
2G067DD13
2G067EE03
2G067EE06
2G067EE09
(57)【要約】
信号取得部(2020)は、信号を取得する。検査信号抽出部(2060)は、信号取得部(2020)が取得した信号から、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域の中のいずれかの周波数帯域の信号を検査信号として抽出する。判断部(2070)は、それぞれ異なる部分検査周波数帯域に対応する各検査信号について、検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断し、所定の数以上の検査信号が漏洩を示していない場合に漏洩が起こっていないと判断する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号を取得する信号取得手段と、
前記信号取得手段が取得した前記信号から、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域の中のいずれかの部分検査周波数帯域の信号を、検査信号として抽出する検査信号抽出手段と、
それぞれ異なる前記部分検査周波数帯域に対応する各前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断し、所定の数以上の前記検査信号が漏洩を示していない場合に漏洩が起こっていないと判断する判断手段と、
を有する漏洩検査装置。
【請求項2】
前記判断手段は、
1つの前記部分検査周波数帯域に対応する前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを判断する部分判断手段と、
前記部分判断手段が前記所定の数以上の前記検査信号について漏洩を示していないと判断するまで、複数の前記部分検査周波数帯域の中から1つを順次選択し、選択した前記部分検査周波数帯域について順次前記部分判断手段を動作させる総合判断処理を行う総合判断手段と、
を有する請求項1に記載の漏洩検査装置。
【請求項3】
前記総合判断手段は、前記部分判断手段に対して、含まれる周波数が低い前記部分検査周波数帯域から順に入力として与えることを特徴とする請求項2に記載の漏洩検査装置。
【請求項4】
前記総合判断手段は、所定周期で、所定の回数前記総合判断処理を繰り返し行い、該総合判断処理による検査結果が全て漏洩有りである場合に、当該総合判断手段の検査結果を漏洩有りとすることを特徴とする請求項2又は3に記載の漏洩検査装置。
【請求項5】
前記総合判断手段は、前記所定周期を短くしながら、前記総合判断処理を繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の漏洩検査装置。
【請求項6】
前記検査信号抽出手段は、抽出対象の前記部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど短い時間の信号を前記信号取得手段から取得すること、
を特徴とする請求項1乃至5いずれか一項に記載の漏洩検査装置。
【請求項7】
前記信号取得手段は、アナログ信号を取得するアナログ信号取得手段、及び前記アナログ信号取得手段から取得した前記アナログ信号をデジタル信号に変換するデジタル変換手段を有し、
前記デジタル変換手段は、前記検査信号抽出手段から前記部分検査周波数帯域を取得し、取得した前記部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど、高いサンプリング周波数で前記アナログ信号を前記デジタル信号に変換すること、
を特徴とする請求項1乃至6いずれか一項に記載の漏洩検査装置。
【請求項8】
前記判断手段による検査結果を無線で送信する検査結果送信手段をさらに有する請求項1乃至7いずれか一項に記載の漏洩検査装置。
【請求項9】
前記判断手段が検査結果とする漏洩の有無を決定した場合に、前記各手段のうち、いずれか1つ以上の前記手段への給電を停止する給電手段をさらに有する請求項1乃至8いずれか一項に記載の漏洩検査装置。
【請求項10】
前記給電手段は、前記信号取得手段が処理を終了した場合に、前記信号取得手段への給電を停止する請求項9に記載の漏洩検査装置。
【請求項11】
前記判断手段によって決定された前記検査結果を無線で送信する検査結果送信手段をさらに有し、
前記給電手段は、前記検査結果送信手段が検査結果の送信を終了した場合に、前記検査結果送信手段への給電を停止する請求項9又は10に記載の漏洩検査装置。
【請求項12】
コンピュータに、漏洩検査装置として動作する機能を持たせるプログラムであって、前記コンピュータに、
信号を取得する信号取得機能と、
前記信号取得機能が取得した前記信号から、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域の中のいずれかの部分検査周波数帯域の信号を検査信号として抽出する検査信号抽出機能と、
それぞれ異なる前記部分検査周波数帯域に対応する各前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断し、所定の数以上の前記検査信号が漏洩を示していない場合に漏洩が起こっていないと判断する判断機能と、
を持たせるプログラム。
【請求項13】
漏洩検査装置として動作するコンピュータによって実行される制御方法であって、
信号を取得する信号取得ステップと、
前記信号取得ステップが取得した前記信号から、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域の中のいずれかの部分検査周波数帯域の信号を検査信号として抽出する検査信号抽出ステップと、
それぞれ異なる前記部分検査周波数帯域に対応する各前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断し、所定の数以上の前記検査信号が漏洩を示していない場合に漏洩が起こっていないと判断する判断ステップと、
を有する制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漏洩検査装置、プログラム、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
社会基盤として、上下水道網や、ガスや石油などの高圧化学パイプライン、高速鉄道、長大橋、超高層建築、大型旅客機、自動車などの設備が建造されている。これらの設備において重要な部材の一つに、ガスや水などの流体を通す配管がある。配管は、劣化や自然災害によって故障する場合がある。配管が故障して流体が漏れ出した場合、故障した箇所を修復する必要がある。そのため、配管における流体の漏洩を検知する必要がある。以下、配管における流体の漏洩の有無について検査することを、漏洩検査と呼ぶ。
【0003】
一般的な漏洩検査は、人手により漏洩音を聴き取る聴感官能検査である。しかし、配管は地中や高所に設置されている場合が多いため、人手による検査は危険と多大な労力を伴う。そこで、漏洩検査を行う装置が提案されている。
【0004】
特許文献1は、検査区間の両端にてマイクを通じて配管通流音を検出し、各マイクにより取り込まれた検知信号を、バンドパスフィルタを通過させて複数の周波数帯域に分割し、各周波数帯域の相互相関係数平均を求めて配管漏洩箇所を特定する手法を開示している。
【0005】
特許文献2は、水道管の水漏れによる振動信号を複数の周波数成分に分解し、各周波数成分の時間的な変動量を評価して水道管の水漏れを検知する手法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−271168号公報
【特許文献2】特開2004−245618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
漏洩検査装置のメンテナンスには多くの労力を要する。その理由の1つは、配管は地中や高所に設置される場合が多いために、漏洩検査装置も地中や高所に設置される場合が多いことである。また、配管には多くの漏洩検査装置が設置されることも理由の1つである。そこで本発明者は、漏洩検査装置のメンテナンスを行う頻度を低くするために、漏洩検査装置の消費エネルギーを少なくし、漏洩検査装置の動作寿命を長くすることを検討した。
【0008】
本発明の目的は、消費エネルギーが少ない漏洩検査装置、及びその漏洩検査装置を制御するプログラムと制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明が提供する漏洩検査装置は、信号を取得する信号取得手段と、前記信号取得手段が取得した前記信号から、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域の中のいずれかの部分検査周波数帯域の信号を検査信号として抽出する検査信号抽出手段と、それぞれ異なる前記部分検査周波数帯域に対応する各前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断し、所定の数以上の前記検査信号が漏洩を示していない場合に漏洩が起こっていないと判断する判断手段と、を有する。
【0010】
本発明が提供するプログラムは、コンピュータに、本発明が提供する上記漏洩検査装置の各機能構成部が有する機能を持たせるプログラムである。
【0011】
本発明が提供する制御方法は、漏洩検査装置として動作するコンピュータによって実行される。当該制御方法は、信号を取得する信号取得ステップと、前記信号取得ステップが取得した前記信号から、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域の中のいずれかの部分検査周波数帯域の信号を検査信号として抽出する検査信号抽出ステップと、それぞれ異なる前記部分検査周波数帯域に対応する各前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断し、所定の数以上の前記検査信号が漏洩を示していない場合に漏洩が起こっていないと判断する判断ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、消費エネルギーが少ない漏洩検査装置、及びその漏洩検査装置を制御するプログラムと制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0014】
【図1】実施形態1に係る漏洩検査装置を表すブロック図である。
【図2】実施形態1に係る漏洩検査装置が行う総合判断処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】変形例1に係る漏洩検査装置を表すブロック図である。
【図4】実施形態2に係る漏洩検査装置が行う反復処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】変形例2に係る漏洩検査装置が行う反復処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】実施形態3に係る漏洩検査装置を表すブロック図である。
【図7】実施形態3に係る漏洩検査装置が行う総合判断処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】変形例3に係る漏洩検査装置が行う総合判断処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】変形例4に係る漏洩検査装置を表すブロック図である。
【図10】変形例4に係る漏洩検査装置が行う総合判断処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0016】
なお、以下に示す説明において、各装置の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
【0017】
[実施形態1]
<概要>
図1は、実施形態1に係る漏洩検査装置2000を表すブロック図である。図1において、矢印は情報の流れを表している。
【0018】
漏洩検査装置2000は、信号取得部2020、検査信号抽出部2060、及び判断部2070を有する。信号取得部2020は、信号を取得する。例えばこの信号は、配管の振動、又は配管から伝播する振動を示す信号である。
【0019】
検査信号抽出部2060は、信号取得部2020から信号を受信し、取得した信号から所定の周波数帯域の信号を抽出する。検査信号抽出部2060は、上記所定の周波数帯域を、判断部2070から取得する。ここで、上記所定の周波数帯域は、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の周波数帯域のうちの1つである。検査対象とする周波数帯域は、例えば配管で漏洩が起こっている場合に、その漏洩の影響を受けて振動の大きさが大きくなる周波数帯域である。以下、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の周波数帯域のそれぞれを、部分検査周波数帯域と表記する。また、検査信号抽出部2060によって抽出される所定の周波数帯域の信号を、検査信号と表記する。
【0020】
判断部2070は、それぞれ異なる部分検査周波数帯域に対応する各検査信号について、検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断する。そして、判断部2070は、所定の数以上の検査信号が漏洩を示していない場合に、漏洩が起こっていないと判断する。以下、上記所定の数を、必要判断数と表記する。必要判断数は1でもよいし、2以上でもよい。
【0021】
以上のように、漏洩検査装置2000は、検査対象の周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域それぞれに対応する検査信号について、漏洩を示すか否かの判断を順次行う。そして、必要判断数以上の検査信号が漏洩を示していない場合、検査結果を漏洩無しとする。漏洩検査装置2000は、必要判断数以上の部分検査周波数帯域それぞれの検査信号が漏洩を示さないと判断した場合、その時点でまだ検査されていない部分検査周波数帯域については処理を行う必要がない。そのため、本実施形態の漏洩検査装置2000によれば、漏洩検査に要する処理量が少なくなるため、漏洩検査装置2000の消費エネルギーが小さくなる。
【0022】
以下、本実施形態の詳細について述べる。
【0023】
<判断部2070の詳細>
例えば判断部2070は、部分判断部2080及び総合判断部2100を有する。部分判断部2080は、1つの部分検査周波数帯域に対応する検査信号について、その検査信号が漏洩を示すか否かを判断する。部分判断部2080は、総合判断部2100から、複数の部分検査周波数帯域のうち、いずれか1つを取得する。そして、部分判断部2080は、検査信号抽出部2060に対し、取得した部分検査周波数帯域を入力する。そして、部分判断部2080は、検査信号抽出部2060から、入力した部分検査周波数帯域に対応する検査信号を取得する。部分判断部2080は、取得した検査信号が配管の漏洩を示すか否かを判断する。
【0024】
例えば部分判断部2080は、検査信号の振幅の絶対値を統計処理した値が所定の閾値より小さい場合に、検査信号は漏洩を示さないと判断する。上記統計処理は、例えば最大値を求める処理や、平均値を求める処理である。
【0025】
総合判断部2100は、部分判断部2080が行う判断に基づき、検査結果とする漏洩の有無を決定する。具体的には、総合判断部2100は、複数の部分検査周波数帯域の中から1つの部分検査周波数帯域を順次選択して部分判断部2080に入力し、部分判断部2080を順次動作させる。総合判断部2100は、入力した部分検査周波数帯域について部分判断部2080が行った判断結果を取得する。総合判断部2100は、必要判断数以上の部分検査周波数帯域それぞれについて、部分判断部2080が、その部分検査周波数帯域に対応する検査信号が漏洩を示さないと判断した場合に、検査結果を漏洩無しとする。以下、本実施形態の総合判断部2100が行う一連の処理を、総合判断処理と表記する。
【0026】
総合判断部2100が、検査対象の周波数帯域、及び複数の部分検査周波数帯域を決定する方法は様々である。例えば総合判断部2100は、複数の部分検査周波数帯域を示す検査周波数帯域情報を取得する。例えば、検査周波数帯域情報は、各部分検査周波数帯域の上限周波数と下限周波数を示す情報である。
【0027】
その他にも例えば、総合判断部2100は、検査対象の周波数帯域を示す情報、及び検査対象の周波数帯域の分割数を示す情報を取得する。ここで、取得した分割数をNとする。総合判断部2100は、上記取得した検査対象の周波数帯域を、N分割したそれぞれの周波数帯域を、部分検査周波数帯域とする。
【0028】
その他にも例えば、総合判断部2100は、複数の部分検査周波数帯域を固定で設定されていてもよい。
【0029】
本実施形態の総合判断部2100は、複数の部分検査周波数帯域のうち、例えば含まれている周波数が低い部分検査周波数帯域から順に部分判断部2080へ入力し、部分判断部2080が行う判断の結果を順次取得する。一般に、漏洩を示す振動は、周波数が低い。そこで、部分判断部2080による判断を、漏洩を示す信号が含まれている蓋然性が高い部分検査周波数帯域から順に行うために、含まれている周波数が低い部分検査周波数帯域から順に、部分判断部2080による判断を行う。
【0030】
<信号取得部2020の詳細>
信号取得部2020は、配管の振動、又は配管から伝播する振動を示す信号を取得する。上記信号は、例えば配管の振動の大きさ、又は配下から伝播する振動の大きさを示す。また、上記信号は、アナログ信号であっても、デジタル信号であってもよい。信号取得部2020は、例えば配管の振動、又は配管から伝播する振動を計測する装置で実現される。配管の振動、又は配管から伝播する振動を計測する装置は、例えば振動センサである。例えば振動センサは、振動を電気信号に変換する圧電素子を有する。以下、配管の振動、又は配管から伝播する振動を計測する装置を振動計測装置と表記する。
【0031】
信号取得部2020がアナログ信号を取得する場合、振動デジタル信号取得部2020は、振動計測装置が配管の振動、又は配管から伝播する振動を計測した結果であるアナログ信号を、取得する信号とする。
【0032】
信号取得部2020がデジタル信号を取得する場合、信号取得部2020は、振動計測装置が取得したアナログ信号をデジタル信号に変換した信号を、取得する信号とする。この場合、信号取得部2020は、図1に示すように、アナログ信号を取得するアナログ信号取得部2022、及びアナログ信号取得部2022から取得したアナログ信号をデジタル信号に変換するデジタル変換部2024を有する。デジタル変換部2024は、例えばADコンバータで実現される。
【0033】
デジタル変換部2024は、所定のサンプリング周波数で、アナログ信号取得部2022から取得したアナログ信号をデジタル信号に変換する。上記所定のサンプリング周波数は様々である。例えば、デジタル変換部2024は、検査信号抽出部2060から、検査信号抽出部2060に入力された部分検査周波数帯域を取得する。そして、デジタル変換部2024は、取得した部分検査周波数帯域に基づいて、所定のサンプリング周波数を決定する。例えばデジタル変換部2024は、取得した部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど、所定のサンプリング周波数を高くする。この場合、所定のサンプリング周波数は、例えば次の数式1の条件を満たすように算出される。ここで、fsは所定のサンプリング周波数、fmは検査信号抽出部2060から取得した部分検査周波数帯域の上限周波数である。
【数1】
【0034】
その他にも例えば、デジタル変換部2024は、漏洩検査装置2000に対して手動で入力された値を、所定のサンプリング周波数としてもよい。また、所定のサンプリング周波数は、デジタル変換部2024に対して固定で設定されていてもよい。
【0035】
<検査信号抽出部2060の詳細>
検査信号抽出部2060は、例えばハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、又はバンドパスフィルタ、又はこれらの組み合わせで構成されるフィルタリング部を有する。検査信号抽出部2060は、上記フィルタリング部を用いて、信号取得部2020から取得した信号から、所定の周波数帯域の信号を抽出する。所定の周波数帯域は、判断部2070から取得する部分検査周波数帯域である。例えば判断部2070が部分判断部2080を有する場合、この所定の周波数帯域は、部分判断部2080から取得する部分検査周波数帯域である。
【0036】
信号取得部2020から取得する信号がアナログ信号である場合、検査信号抽出部2060は、信号取得部2020から取得したアナログ信号から、所定の周波数帯域のアナログ信号を抽出する。この場合、検査信号抽出部2060は、例えば各部分検査周波数帯域に対応するアナログフィルタを有する。そして、検査信号抽出部2060は、部分判断部2080から取得した部分検査周波数帯域に対応するアナログフィルタを選択し、選択したアナログフィルタを用いて検査信号の抽出を行う。
【0037】
信号取得部2020から取得する信号がデジタル信号である場合、検査信号抽出部2060は、信号取得部2020から取得したデジタル信号から、所定の周波数帯域のデジタル信号を抽出する。この場合、検査信号抽出部2060は、例えば抽出する周波数帯域を設定可能であるデジタルフィルタを有する。そして、検査信号抽出部2060は、デジタルフィルタが抽出する周波数帯域として、部分判断部2080から取得した部分検査周波数帯域を設定した後、そのデジタルフィルタを用いて検査信号の抽出を行う。
【0038】
検査信号抽出部2060は、信号取得部2020から所定の長さの信号を取得して、取得した長さの信号から、検査信号を抽出する。上記所定の長さは様々である。例えば検査信号抽出部2060は、部分判断部2080から取得した部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど、上記所定の長さを短くする。この場合、上記所定の長さは、例えば次の数式2で算出される値である。trecは、取得する信号の長さを時間で表した値である。flは、取得した部分検査周波数帯域の下限周波数である。nは任意の整数である。
【数2】
【0039】
その他にも例えば、検査信号抽出部2060は、漏洩検査装置2000に対して手動で入力された値を、上記所定の長さとしてもよい。また、上記所定の長さは、検査信号抽出部2060に対して固定で設定されていてもよい。
【0040】
<総合判断処理の流れ>
図2は、本実施形態の漏洩検査装置2000が行う総合判断処理の一例を示すフローチャートである。
【0041】
ステップS101において、総合判断部2100は、変数xを0に初期化する。変数xは、部分判断部2080による判断結果が漏洩を示している部分検査周波数帯域の数を表す。
【0042】
ステップS102〜ステップS112は、漏洩検査装置2000が、複数の部分検査周波数帯域それぞれについて行うループ処理である。ステップS102において、総合判断部2100は、全ての部分検査周波数帯域について、ループ処理Aを終えているか否かを判定する。全ての部分検査周波数帯域を対象にループ処理Aを終えている場合、総合判断処理はステップS116に進む。いずれかの部分検査周波数帯域についてループ処理Aを行っていない場合、総合判断部2100は、まだループ処理Aの対象としていない部分検査周波数帯域の中から1つを選択する。そして、総合判断処理はステップS104に進む。ここで、上記選択した部分検査周波数帯域を、部分検査周波数帯域fiと表記する。総合判断部2100は、例えば周波数帯域に含まれる周波数が低い部分検査周波数帯域から順に、部分検査周波数帯域fiとして選択する。
【0043】
ステップS104において、信号取得部2020は、振動を示す信号を取得する。
【0044】
ステップS106において、総合判断部2100は、部分検査周波数帯域fiの検査信号を取得する。具体的には、漏洩量情報取得部2100は、部分検査周波数帯域fiを入力として部分判断部2080を動作させる。部分検査周波数帯域fiを取得した部分判断部2080は、部分検査周波数帯域fiを入力として検査信号抽出部2060を動作させる。部分検査周波数帯域fiを取得した検査信号抽出部2060は、信号取得部2020から信号を取得し、取得した信号から部分検査周波数帯域fiの検査信号を抽出する。
【0045】
ステップS108において、総合判断部2100は、部分判断部2080による判断結果が漏洩を示しているか否かを判定する。部分判断部2080による判断結果が漏洩を示している場合、総合判断処理はステップS112に進む。部分判断部2080による判断結果が漏洩を示していない場合、総合判断処理はステップS110に進む。
【0046】
ステップS110において、総合判断部2100は、x を1増加させる。
【0047】
ステップS111において、総合判断部2100は、x が必要判断数未満か否かを判定する。x が必要判断数未満である場合、総合判断処理はステップS112に進む。x が必要判断数以上である場合、総合判断処理はステップS114に進む。ステップS114において、総合判断部2100は、検査結果を漏洩無しとする。そして、総合判断部2100は、総合判断処理を終了する。
【0048】
ステップS112は、ループ処理Aの終端であるため、ステップS106に戻る。
【0049】
ステップS116は、全ての部分検査周波数帯域についてループ処理Aを終えた場合に行う処理である。総合判断部2100は、検査結果を漏洩有りとする。そして、総合判断部2100は、総合判断処理を終了する。
【0050】
<変形例1>
漏洩検査装置2000は、例えば無線回線で通信可能に接続されている外部の装置に対して、検査結果を通知する。この場合、漏洩検査装置2000の構成は、例えば図3に示す構成となる。ここで、図3に示す漏洩検査装置2000を、変形例1の漏洩検査装置2000と表記する。
【0051】
変形例1の漏洩検査装置2000は、検査結果送信部2140を有する。検査結果送信部2140は、例えば無線で情報を送信するネットワークインタフェースである。
【0052】
漏洩検査装置2000は、漏洩検査装置2000の内部で漏洩の有無を決定する。そのため、漏洩検査装置2000は、外部の装置に対し、漏洩の有無に関する検査結果を示す情報を送信する。これにより、振動を示すアナログ信号やデジタル信号を外部の装置に送信する場合と比較し、漏洩検査の際に送信するデータ量を少なくすることができる。そのため、漏洩検査装置2000は、検査結果を無線で送信する場合に、少ない消費エネルギーで送信することができる。
【0053】
<作用・効果>
以上の構成により、本実施形態の漏洩検査装置2000は、検査対象の周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域それぞれに対応する検査信号について、漏洩を示すか否かの判断を順次行う。そして、必要判断数以上の検査信号が漏洩を示していない場合、検査結果を漏洩無しとする。漏洩検査装置2000は、必要判断数以上の部分検査周波数帯域それぞれの検査信号が漏洩を示さないと判断した場合、その時点でまだ検査されていない部分検査周波数帯域については処理を行う必要がない。そのため、本実施形態の漏洩検査装置2000によれば、漏洩検査に要する処理量が少なくなるため、漏洩検査装置2000の消費エネルギーが小さくなる。
【0054】
[実施形態2]
<概要>
本実施形態の漏洩検査装置2000は、実施形態1の漏洩検査装置2000と同様に、図1で表される。本実施形態における漏洩検査装置2000の各機能構成部は、特に説明しない限り、実施形態1における同符号の各機能構成部と同じ機能を有する。
【0055】
本実施形態の総合判断部2100は、実施形態1で述べた総合判断処理を、所定の回数繰り返し行う。ここで、総合判断部2100が行う、総合判断処理を所定の回数繰り返す処理を、反復処理と表記する。また、総合判断部2100が総合判断処理を繰り返す所定の回数を、反復回数と表記する。
【0056】
総合判断部2100は、反復処理において、総合判断処理を所定の時間間隔で行う。ここで、総合判断部2100が総合判断処理を行う上記所定の時間間隔を、反復周期と表記する。
【0057】
総合判断部2100は、反復処理において、総合判断処理の検査結果が所定の回数以上漏洩無しとなった場合に、反復処理の結果を漏洩無しとして、反復処理を終了する。ここで、総合判断部2100が、反復処理を終了するか否かの判断に用いる上記所定の回数を、許容回数と呼ぶ。本実施形態の総合判断部2100は、上記反復処理の結果を、漏洩検査装置2000の検査結果とする。
【0058】
<反復処理の流れ>
図4は、本実施形態の漏洩検査装置2000が行う反復処理の一例を示すフローチャートである。
【0059】
ステップS302において、カウンタとして用いる変数jとkを0に初期化する。jは、総合判断処理を行った回数を表す。kは、総合判断処理において、漏洩無しであると判断された回数を表す。
【0060】
ステップS304〜ステップS318は、総合判断処理を反復して行うループ処理Bである。ステップS304において、総合判断部2100は、総合判断処理を行った回数jを、反復回数と比較する。jが反復回数未満の場合は、ステップS306に進む。jが反復回数以上の場合は、ステップS322に進む。
【0061】
ステップS306において、総合判断部2100は、総合判断処理を行う。総合判断処理は、例えば実施形態1で説明した図2のフローチャートで表される。
【0062】
ステップS308において、総合判断部2100は、ステップS306で行った総合判断処理の結果が漏洩無しであるか否かを判定する。総合判断処理の結果が漏洩無しである場合、ステップS310に進む。総合判断処理の結果が漏洩有りである場合、ステップS312に進む。
【0063】
ステップS310において、総合判断部2100は、kを1増加させる。
【0064】
ステップS312において、総合判断部2100は、kが許容回数以下であるか否かを判定する。kが許容回数以下である場合は、ステップS314に進む。kが許容回数より大きい場合は、ステップS320に進む。ステップS320において、総合判断部2100は、漏洩検査装置2000による検査結果を漏洩無しとして、反復処理を終了する。
【0065】
ステップS314において、総合判断部2100は、反復周期が示す時間、待機する。
【0066】
ステップS316において、総合判断部2100は、jを1増加させる。
【0067】
ステップS318はループ処理Bの終端であるため、ステップS304に戻る。
【0068】
ステップS322において、総合判断部2100は、検査結果を漏洩有りとして、反復処理を終了する。
【0069】
<変形例2>
本実施形態の総合判断部2100は、総合判断処理を行う度に、総合判断処理を行う時間間隔である反復周期を短くしてもよい。総合判断部2100が、総合判断処理を行う度に反復周期を短くする漏洩検査装置2000を、変形例2の漏洩検査装置2000と表記する。
【0070】
図5は、本実施形態の漏洩検査装置2000が行う反復処理の流れである。図5のフローチャートは、ステップS314の後に、ステップS402を有すること以外は、図4のフローチャートと同じである。ステップS402において、総合判断部2100は、反復周期を短くする。
【0071】
<作用・効果>
以上の構成により、本実施形態の漏洩検査装置2000は、総合判断部2100が、実施形態1で述べた総合判断処理を所定の回数繰り返す反復処理を行う。総合判断部2100は、反復処理において、総合判断処理の検査結果が許容回数以上漏洩無しとなった場合に、反復処理の結果を漏洩無しとして、反復処理を終了する。このように、一定時間おきに漏洩の有無を繰り返し判断することで、外乱によってある時間における総合判断処理で全ての部分検査周波数帯域の検査信号が漏洩を示した場合でも、異なる時間に行う総合判断処理で漏洩が無いことを正しく検出できる。したがって、本実施形態によれば、外乱等の影響で、誤って漏洩有りと判断されてしまう蓋然性を小さくすることができる。
【0072】
また、変形例2の漏洩検査装置2000によれば、総合判断部2100は、総合判断処理を行う度に反復周期を短くする。例えば変形例2の漏洩検査装置2000は、所定周期の初期値を長い値に設定しておく。そして、総合判断処理が漏洩有りと判断した場合に、総合判断処理を行う間隔を短くする。こうすることで、漏洩検査装置2000は、通常時は漏洩の有無を検査する時間間隔を長くし、漏洩の可能性が検知された時のみ、短い時間間隔で漏洩の有無を判断することができる。これにより、漏洩検査装置2000は、通常時に行う処理を少なくすることで消費エネルギーを少なくすることができる。
【0073】
[実施形態3]
図6は、本実施形態に係る漏洩検査装置2000を表すブロック図である。ここで、図6において、図1に同符号の機能構成部を有する機能構成部は、特に説明しない限り、図1に示す機能構成部と同じ機能を有する。そのため、これらの機能構成部の説明は省略する。
【0074】
本実施形態の漏洩検査装置2000は、給電部2120を有する。給電部2120は、総合判断部2100が検査結果とする漏洩の有無を決定した場合に、漏洩検査装置2000を実現するハードウエアへの給電を停止する。給電部2120が漏洩検査装置2000を実現するハードウエアへの給電を停止するタイミングは、例えば総合判断部2100が検査結果を決定したと同時、総合判断部2100が検査結果を決定した直後、又は総合判断部2100が検査結果を決定してからある程度の時間が経過した後などである。こうすることで、漏洩検査装置2000の各機能構成部を実現するハードウエアが消費するエネルギーを少なくすることができる。
【0075】
給電部2120が給電の停止を行うハードウエアは、例えば信号取得部2020を実現する振動計測装置と、検査信号抽出部2060、部分判断部2080、及び総合判断部2100を実現するMCUやCPU等の装置である。給電部2120は、上記ハードウエアの中から少なくとも1つ以上を選択し、選択したハードウエアへの給電を停止する。
【0076】
図7は、本実施形態に係る漏洩検査装置2000が行う総合判断処理の一例である。図7のフローチャートは、ステップS502を有する点を除いて、実施形態1において説明した図2のフローチャートと同じである。したがって、ステップS502以外の説明は省略する。
【0077】
ステップS502において、給電部2120は、各機能構成部を実現するハードウエアへの給電を停止する。
【0078】
本実施形態の漏洩検査装置2000は、実施形態2や変形例2の漏洩検査装置2000と同様に、反復処理を行っても構わない。この場合、給電部2120は、総合判断部2100が反復処理を終えたタイミングで、ステップS502の処理を行う。
【0079】
<変形例3>
給電部2120は、信号取得部2020が処理を終了した場合に、信号取得部2020を実現するハードウエア(例:振動センサ)への給電を停止してもよい。この場合の本実施形態の漏洩検査装置2000を、変形例3の漏洩検査装置2000と表記する。給電部2120が信号取得部2020を実現するハードウエアへの給電を停止するタイミングは、例えば給電部2120が処理を終了したと同時、信号取得部2020が処理を終了した直後、又は給電部2120が処理を終了してからある程度の時間が経過した後などである。こうすることで、変形例3の漏洩検査装置2000は、信号取得部2020を実現するハードウエアの消費エネルギーを少なくすることができる。その結果、漏洩検査装置2000が消費する消費エネルギーがさらに少なくなる。
【0080】
図8は、変形例3の漏洩検査装置2000による総合判断処理の一例を示している。図8において、実施形態1において説明した図7のフローチャートと同符号のステップは、図7における同符号のステップと同様の処理を行う。そのため、これらのステップの説明は適宜省略する。
【0081】
総合判断部2100がステップS102の処理を開始する前に、ステップS602において、給電部2120は、信号取得部2020以外の機能構成部を実現するハードウエアへの給電を開始する。
【0082】
信号取得部2020がステップS104の処理を開始する前に、ステップS604において、給電部2120は、信号取得部2020を実現するハードウエアへの給電を開始する。
【0083】
信号取得部2020がステップS104の処理を終えた後、ステップS606において、給電部2120は、信号取得部2020を実現するハードウエアへの給電を停止する。
【0084】
本変形例の漏洩検査装置2000は、実施形態2や変形例2の漏洩検査装置2000と同様に、反復処理を行っても構わない。この場合、給電部2120は、総合判断部2100が反復処理を終えたタイミングで、ステップS502の処理を行う。
【0085】
<変形例4>
本実施形態の漏洩検査装置2000は、変形例1の漏洩検査装置2000が有する検査結果送信部2140をさらに有していてもよい。検査結果送信部2140をさらに有する本実施形態の漏洩検査装置2000を、変形例4の漏洩検査装置2000と表記する。変形例4の漏洩検査装置2000の構成は、例えば図9のブロック図で表される。
【0086】
変形例4の給電部2120は、検査結果送信部2140が検査結果の送信を終了した場合に、検査結果送信部2140を実現するハードウエアへの給電を停止する。給電部2120が検査結果送信部2140を実現するハードウエアへの給電を停止するタイミングは、例えば検査結果送信部2140が検査結果の送信を終了したと同時、検査結果送信部2140が検査結果の送信を終了した直後、又は検査結果送信部2140が検査結果の送信を終了してからある程度の時間が経過した後などである。こうすることで、検査結果送信部2140を実現するハードウエアが消費するエネルギーを少なくする。その結果、漏洩検査装置2000が消費するエネルギーがさらに少なくなる。ここで、上述したように、検査結果送信部2140を実現するハードウエアは、例えば無線で情報を送信するネットワークインタフェースである。
【0087】
図10は、変形例4の漏洩検査装置2000による漏洩検査の一例を示している。図10において、変形例3において説明した図8のフローチャートと同符号のステップは、図8における同符号のステップと同様の処理を行う。そのため、これらのステップの説明は適宜省略する。
【0088】
ステップS702において、給電部2120は、検査結果送信部2140を実現するハードウエアへの給電を開始する。
【0089】
ステップS704において、検査結果送信部2140は、漏洩検査装置2000による検査結果を、外部へ送信する。
【0090】
ステップS706において、給電部2120は、検査結果送信部2140を実現するハードウエアへの給電を終了する。
【0091】
本変形例の漏洩検査装置2000は、実施形態2や変形例2の漏洩検査装置2000と同様に、反復処理を行っても構わない。この場合、給電部2120は、総合判断部2100が反復処理を終えたタイミングで、ステップS502の処理を行う。
【0092】
<作用・効果>
以上の構成により、実施形態3の漏洩検査装置2000は、総合判断部2100が検査結果とする漏洩の有無を決定した場合に、漏洩検査装置2000の各機能構成部を実現するハードウエアへの給電を停止する。こうすることで、漏洩検査装置2000の各機能構成部を実現するハードウエアが消費するエネルギーを少なくすることができる。
【0093】
また、変形例3の漏洩検査装置2000は、信号取得部2020が処理を終了した場合に、信号取得部2020を実現するハードウエアへの給電を停止する。こうすることで、信号取得部2020を実現するハードウエアの消費エネルギーを少なくすることができる。その結果、漏洩検査装置2000が消費するエネルギーがさらに少なくなる。
【0094】
また、変形例4の漏洩検査装置2000は、検査結果送信部2140をさらに有する。給電部2120は、検査結果送信部2140が検査結果の送信を終了した場合に、検査結果送信部2140を実現するハードウエアへの給電を停止する。こうすることで、検査結果送信部2140を実現するハードウエアが消費するエネルギーを少なくすることができる。その結果、漏洩検査装置2000が消費するエネルギーがさらに少なくなる。
【0095】
以上、図面を参照して本発明の実施形態及び変形例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記実施形態及び変形例の組み合わせ、及び上記実施形態及び変形例以外の様々な構成を採用することもできる。
【0096】
以下、参考形態の例を付記する。
1. 信号を取得する信号取得手段と、
前記信号取得手段が取得した前記信号から、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域の中のいずれかの部分検査周波数帯域の信号を検査信号として抽出する検査信号抽出手段と、
それぞれ異なる前記部分検査周波数帯域に対応する各前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断し、所定の数以上の前記検査信号が漏洩を示していない場合に漏洩が起こっていないと判断する判断手段と、
を有する漏洩検査装置。
2. 前記判断手段は、
1つの前記部分検査周波数帯域に対応する前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを判断する部分判断手段と、
前記部分判断手段が前記所定の数以上の前記検査信号について漏洩を示していないと判断するまで、複数の前記部分検査周波数帯域の中から1つを順次選択し、選択した前記部分検査周波数帯域について順次前記部分判断手段を動作させる総合判断処理を行う総合判断手段と、
を有する1.に記載の漏洩検査装置。
3. 前記総合判断手段は、前記部分判断手段に対して、含まれる周波数が低い前記部分検査周波数帯域から順に入力として与えることを特徴とする2.に記載の漏洩検査装置。
4. 前記総合判断手段は、所定周期で、所定の回数前記総合判断処理を繰り返し行い、該総合判断処理による検査結果が全て漏洩有りである場合に、当該総合判断手段の検査結果を漏洩有りとすることを特徴とする2.又は3.に記載の漏洩検査装置。
5. 前記総合判断手段は、前記所定周期を短くしながら、前記総合判断処理を繰り返すことを特徴とする4.に記載の漏洩検査装置。
6. 前記検査信号抽出手段は、抽出対象の前記部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど短い時間の信号を前記信号取得手段から取得すること、
を特徴とする1.乃至5.いずれか1つに記載の漏洩検査装置。
7. 前記信号取得手段は、アナログ信号を取得するアナログ信号取得手段、及び前記アナログ信号取得手段から取得した前記アナログ信号をデジタル信号に変換するデジタル変換手段を有し、
前記デジタル変換手段は、前記検査信号抽出手段から前記部分検査周波数帯域を取得し、取得した前記部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど、高いサンプリング周波数で前記アナログ信号を前記デジタル信号に変換すること、
を特徴とする1.乃至6.いずれか1つに記載の漏洩検査装置。
8. 前記判断手段による検査結果を無線で送信する検査結果送信手段をさらに有する1.乃至7.いずれか1つに記載の漏洩検査装置。
9. 前記判断手段が検査結果とする漏洩の有無を決定した場合に、前記各手段のうち、いずれか1つ以上の前記手段への給電を停止する給電手段をさらに有する1.乃至8.いずれか1つに記載の漏洩検査装置。
10. 前記給電手段は、前記信号取得手段が処理を終了した場合に、前記信号取得手段への給電を停止する9.に記載の漏洩検査装置。
11. 前記判断手段によって決定された前記検査結果を無線で送信する検査結果送信手段をさらに有し、
前記給電手段は、前記検査結果送信手段が検査結果の送信を終了した場合に、前記検査結果送信手段への給電を停止する9.又は10.に記載の漏洩検査装置。
12. コンピュータに、漏洩検査装置として動作する機能を持たせるプログラムであって、前記コンピュータに、
信号を取得する信号取得機能と、
前記信号取得機能が取得した前記信号から、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域の中のいずれかの部分検査周波数帯域の信号を検査信号として抽出する検査信号抽出機能と、
それぞれ異なる前記部分検査周波数帯域に対応する各前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断し、所定の数以上の前記検査信号が漏洩を示していない場合に漏洩が起こっていないと判断する判断機能と、
を持たせるプログラム。
13. 前記判断機能は、
1つの前記部分検査周波数帯域に対応する前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを判断する部分判断機能と、
前記部分判断機能が前記所定の数以上の前記検査信号について漏洩を示していないと判断するまで、複数の前記部分検査周波数帯域の中から1つを順次選択し、選択した前記部分検査周波数帯域について順次前記部分判断機能を動作させる総合判断処理を行う総合判断機能と、
を有する12.に記載のプログラム。
14. 前記総合判断機能は、前記部分判断機能に対して、含まれる周波数が低い前記部分検査周波数帯域から順に入力として与えることを特徴とする13.に記載のプログラム。
15. 前記総合判断機能は、所定周期で、所定の回数前記総合判断処理を繰り返し行い、該総合判断処理による検査結果が全て漏洩有りである場合に、当該総合判断機能の検査結果を漏洩有りとすることを特徴とする13.又は14.に記載のプログラム。
16. 前記総合判断機能は、前記所定周期を短くしながら、前記総合判断処理を繰り返すことを特徴とする15.に記載のプログラム。
17. 前記検査信号抽出機能は、抽出対象の前記部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど短い時間の信号を前記信号取得機能から取得すること、
を特徴とする12.乃至16.いずれか1つに記載のプログラム。
18. 前記信号取得機能は、アナログ信号を取得するアナログ信号取得機能、及び前記アナログ信号取得機能から取得した前記アナログ信号を前記デジタル信号に変換するデジタル変換機能を有し、
前記デジタル変換機能は、前記検査信号抽出機能から前記部分検査周波数帯域を取得し、取得した前記部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど、高いサンプリング周波数で前記アナログ信号をデジタル信号に変換すること、
を特徴とする12.乃至17.いずれか1つに記載のプログラム。
19. 前記コンピュータに、前記判断機能による検査結果を無線で送信する検査結果送信機能をさらに持たせる12.乃至18.いずれか1つに記載のプログラム。
20. 前記コンピュータに、前記判断機能が検査結果とする漏洩の有無を決定した場合に、前記各機能のうち、いずれか1つ以上の前記機能への給電を停止する給電機能をさらに持たせる12.乃至19.いずれか1つに記載のプログラム。
21. 前記給電機能は、前記信号取得機能が処理を終了した場合に、前記信号取得機能への給電を停止する20.に記載のプログラム。
22. 前記コンピュータに、前記判断機能によって決定された前記検査結果を無線で送信する検査結果送信機能をさらに持たせ、
前記給電機能は、前記検査結果送信機能が検査結果の送信を終了した場合に、前記検査結果送信機能への給電を停止する20.又は21.に記載のプログラム。
23. 漏洩検査装置として動作するコンピュータによって実行される制御方法であって、
信号を取得する信号取得ステップと、
前記信号取得ステップが取得した前記信号から、検査対象とする周波数帯域を分割した複数の部分検査周波数帯域の中のいずれかの部分検査周波数帯域の信号を検査信号として抽出する検査信号抽出ステップと、
それぞれ異なる前記部分検査周波数帯域に対応する各前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを順次判断し、所定の数以上の前記検査信号が漏洩を示していない場合に漏洩が起こっていないと判断する判断ステップと、
を有する制御方法。
24. 前記判断ステップは、
1つの前記部分検査周波数帯域に対応する前記検査信号について、該検査信号が漏洩を示すか否かを判断する部分判断ステップと、
前記部分判断ステップが前記所定の数以上の前記検査信号について漏洩を示していないと判断するまで、複数の前記部分検査周波数帯域の中から1つを順次選択し、選択した前記部分検査周波数帯域について順次前記部分判断ステップを動作させる総合判断処理を行う総合判断ステップと、
を有する23.に記載の制御方法。
25. 前記総合判断ステップは、前記部分判断ステップに対して、含まれる周波数が低い前記部分検査周波数帯域から順に入力として与えることを特徴とする24.に記載の制御方法。
26. 前記総合判断ステップは、所定周期で、所定の回数前記総合判断処理を繰り返し行い、該総合判断処理による検査結果が全て漏洩有りである場合に、当該総合判断ステップの検査結果を漏洩有りとすることを特徴とする24.又は25.に記載の制御方法。
27. 前記総合判断ステップは、前記所定周期を短くしながら、前記総合判断処理を繰り返すことを特徴とする26.に記載の制御方法。
28. 前記検査信号抽出ステップは、抽出対象の前記部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど短い時間の信号を前記信号取得ステップから取得すること、
を特徴とする23.乃至27.いずれか1つに記載の制御方法。
29. 前記信号取得ステップは、アナログ信号を取得するアナログ信号取得ステップ、及び前記アナログ信号取得ステップから取得した前記アナログ信号をデジタル信号に変換するデジタル変換ステップを有し、
前記デジタル変換ステップは、前記検査信号抽出ステップから前記部分検査周波数帯域を取得し、取得した前記部分検査周波数帯域に含まれる周波数が高いほど、高いサンプリング周波数で前記アナログ信号を前記デジタル信号に変換すること、
を特徴とする23.乃至28.いずれか1つに記載の制御方法。
30. 前記判断ステップによる検査結果を無線で送信する検査結果送信ステップをさらに有する23.乃至29.いずれか1つに記載の制御方法。
31. 前記判断ステップが検査結果とする漏洩の有無を決定した場合に、前記各ステップのうちのいずれか1つ以上の前記ステップへの給電を停止する給電ステップをさらに有する23.乃至30.いずれか1つに記載の制御方法。
32. 前記給電ステップは、前記信号取得ステップが処理を終了した場合に、前記信号取得ステップへの給電を停止する31.に記載の制御方法。
33. 前記判断ステップで決定された前記検査結果を無線で送信する検査結果送信ステップをさらに有し
前記給電ステップは、前記検査結果送信ステップが検査結果の送信を終了した場合に、前記検査結果送信ステップへの給電を停止する31.又は32.に記載の制御方法。
【0097】
この出願は、2012年9月28日に出願された日本特許出願特願2012−215672号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【国際調査報告】