(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2014057595
(43)【国際公開日】20140417
【発行日】20160825
(54)【発明の名称】通信端末間情報交換方法および通信端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 40/28 20090101AFI20160729BHJP
   H04W 40/20 20090101ALI20160729BHJP
   H04W 84/18 20090101ALI20160729BHJP
【FI】
   !H04W40/28
   !H04W40/20
   !H04W84/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】41
【出願番号】2014540718
(21)【国際出願番号】JP2013003721
(22)【国際出願日】20130613
(31)【優先権主張番号】2012224131
(32)【優先日】20121009
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、総務省「情報通信ネットワークの耐災害性強化のための研究開発」(大規模災害においても通信を確保する耐災害ネットワーク管理制御技術の研究開発)」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】植田 啓文
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】藤田 範人
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA34
5K067DD27
5K067EE02
5K067EE25
5K067HH22
5K067HH23
(57)【要約】
情報交換連携部(A105)は、ルーティング情報記憶部(A104)に保有するいずれかのルーティング情報のエントリの更新を検知した際に、ノード情報記憶部(A102)を参照し、更新の対象となったルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していなかった場合、対応する該ノード情報のエントリを他の通信端末(A1b)から取得する。または、ノード情報記憶部(A102)に保有するいずれかのノード情報のエントリの更新を検知した際に、ルーティング情報記憶部(A104)を参照し、更新の対象となった前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリが存在していなかった場合、対応する該ルーティング情報のエントリを他の通信端末(A1b)から取得する。これにより、特定の通信端末に関するノード情報のエントリ及びルーティング情報のエントリの2つの情報をほぼ同時に取得する通信端末を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを構成する複数の通信端末間で、前記通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および前記通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換し、
複数の前記通信端末それぞれは、自通信端末が保有する前記ルーティング情報のうちいずれかの通信端末に関するルーティング情報のエントリまたは自通信端末が保有する前記ノード情報のうちいずれかの通信端末に関するノード情報のエントリの更新を検知した際に、
自通信端末が保有する前記ノード情報の中から、更新の対象となった前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリを、または、自通信端末が保有する前記ルーティング情報の中から、更新の対象となった前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリを参照し、
対応する該ノード情報のエントリまたは対応する該ルーティング情報のエントリが存在していない場合、対応する該ノード情報のエントリまたは対応する該ルーティング情報のエントリを他の通信端末から取得する、
ことを特徴とする通信端末間情報交換方法。
【請求項2】
ネットワークを構成する複数の通信端末間で、前記通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および前記通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換し、
複数の前記通信端末それぞれは、自通信端末が保有する前記ルーティング情報に含まれている各通信端末に関するルーティング情報のエントリそれぞれが、または、自通信端末が保有する前記ノード情報に含まれている各通信端末に関するノード情報のエントリそれぞれが、保有すべき情報であるか否かを確認する際に、
自通信端末が保有する前記ノード情報の中から、前記ルーティング情報のエントリそれぞれに対応するノード情報のエントリを参照し、または、自通信端末が保有する前記ルーティング情報の中から、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリを参照し、
前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ルーティング情報のエントリを、自通信端末が保有する前記ルーティング情報から削除する、または、前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ノード情報のエントリを、自通信端末が保有する前記ノード情報から削除する、
ことを特徴とする通信端末間情報交換方法。
【請求項3】
ネットワークを構成する複数の通信端末間で、前記通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および前記通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換し、
複数の前記通信端末それぞれは、自通信端末が保有する前記ルーティング情報に含まれている各通信端末に関するルーティング情報のエントリそれぞれが、または、自通信端末が保有する前記ノード情報に含まれている各通信端末に関するノード情報のエントリそれぞれが、保有すべき情報であるか否かを確認する際に、
自通信端末が保有する前記ノード情報の中から、前記ルーティング情報のエントリそれぞれに対応するノード情報のエントリを参照し、または、自通信端末が保有する前記ルーティング情報の中から、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリを参照し、
前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ルーティング情報のエントリを、または、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ノード情報のエントリを、自通信端末側削除対象候補一覧に設定して保存するとともに、該自通信端末側削除対象候補一覧を相手通信端末側削除対象候補一覧として、他の通信端末に送信し、
他の通信端末から、前記相手通信端末側削除対象候補一覧を受け取った際に、受信した前記相手通信端末側削除対象候補一覧に設定されている前記ルーティング情報のエントリまたは前記ノード情報のエントリと、保存していた前記自通信端末側削除対象候補一覧に設定されている前記ルーティング情報のエントリまたは前記ノード情報のエントリと、の組み合わせに基づいて、自通信端末が保有する前記ルーティング情報のエントリそれぞれまたは前記ノード情報のエントリそれぞれについて、保有を継続すべきか否かを判断し、
保有を継続することが不必要な無効な情報であると判断した前記ルーティング情報のエントリを、自通信端末が保有するルーティング情報から削除する、または、保有を継続することが不必要な無効な情報であると判断した前記ノード情報のエントリを、自通信端末が保有するノード情報から削除する、
ことを特徴とする通信端末間情報交換方法。
【請求項4】
複数の前記通信端末それぞれは、
前記相手通信端末側削除対象候補一覧と前記自通信端末側削除対象候補一覧との全てに設定されている前記ルーティング情報のエントリを、
または、前記相手通信端末側削除対象候補一覧と前記自通信端末側削除対象候補一覧との少なくとも1つ以上に設定されている前記ルーティング情報のエントリを、
保有を継続することが不必要な無効なルーティング情報のエントリであると判断する、
あるいは、前記相手通信端末側削除対象候補一覧と前記自通信端末側削除対象候補一覧との全てに設定されている前記ノード情報のエントリを、
または、前記相手通信端末側削除対象候補一覧と前記自通信端末側削除対象候補一覧との少なくとも1つ以上に設定されている前記ノード情報のエントリを、
保有を継続することが不必要な無効なノード情報のエントリであると判断する、
ことを特徴とする請求項3に記載の通信端末間情報交換方法。
【請求項5】
前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合として、
該ノード情報のエントリが有効期限としてあらかじめ定めた一定時間以上経過した場合を少なくとも含み、
また、前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合として、
該ルーティング情報のエントリが有効期限としてあらかじめ定めた一定時間以上経過した場合または該ルーティング情報のエントリに該当する通信端末への到達可能性を示す値である経路スコアがあらかじめ定めた閾値以下である場合を少なくとも含む、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の通信端末間情報交換方法。
【請求項6】
ネットワークを構成する他の1ないし複数の通信端末との間で、通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換する通信端末において、
保有する前記ルーティング情報のうちいずれかの通信端末に関するルーティング情報のエントリまたは保有する前記ノード情報のうちいずれかの通信端末に関するノード情報のエントリの更新を検知した際に、
保有する前記ノード情報の中から、更新の対象となった前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリを、または、保有する前記ルーティング情報の中から、更新の対象となった前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリを参照し、
対応する該ノード情報のエントリまたは対応する該ルーティング情報のエントリが存在していない場合、対応する該ノード情報のエントリまたは対応する該ルーティング情報のエントリを他の通信端末から取得する手段を少なくとも備えている、
ことを特徴とする通信端末。
【請求項7】
ネットワークを構成する他の1ないし複数の通信端末との間で、通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換する通信端末において、
保有する前記ルーティング情報に含まれている各通信端末に関するルーティング情報のエントリそれぞれが、または、保有する前記ノード情報に含まれている各通信端末に関するノード情報のエントリそれぞれが、保有すべき情報であるか否かを確認する際に、
保有する前記ノード情報の中から、前記ルーティング情報のエントリそれぞれに対応するノード情報のエントリを参照し、または、保有する前記ルーティング情報の中から、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリを参照し、
前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ルーティング情報のエントリを、保有する前記ルーティング情報から削除する、または、前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ノード情報のエントリを、保有する前記ノード情報から削除する手段を少なくとも備えている、
ことを特徴とする通信端末。
【請求項8】
ネットワークを構成する他の1ないし複数の通信端末との間で、通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換する通信端末において、
保有する前記ルーティング情報に含まれている各通信端末に関するルーティング情報のエントリそれぞれが、または、保有する前記ノード情報に含まれている各通信端末に関するノード情報のエントリそれぞれが、保有すべき情報であるか否かを確認する際に、
保有する前記ノード情報の中から、前記ルーティング情報のエントリそれぞれに対応するノード情報のエントリを参照し、または、保有する前記ルーティング情報の中から、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリを参照し、
前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ルーティング情報のエントリを、または、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ノード情報のエントリを、自通信端末側削除対象候補一覧に設定して保存するとともに、該自通信端末側削除対象候補一覧を相手通信端末側削除対象候補一覧として、他の通信端末に送信し、
他の通信端末から、前記相手通信端末側削除対象候補一覧を受け取った際に、受信した前記相手通信端末側削除対象候補一覧に設定されている前記ルーティング情報のエントリまたは前記ノード情報のエントリと、保存していた前記自通信端末側削除対象候補一覧に設定されている前記ルーティング情報のエントリまたは前記ノード情報のエントリと、の組み合わせに基づいて、保有する前記ルーティング情報のエントリそれぞれまたは前記ノード情報のエントリそれぞれについて、保有を継続すべきか否かを判断し、
保有を継続することが不必要な無効な情報であると判断した前記ルーティング情報のエントリを、保有するルーティング情報から削除する、または、保有を継続することが不必要な無効な情報であると判断した前記ノード情報のエントリを、保有するノード情報から削除する手段を少なくとも備えている、
ことを特徴とする通信端末。
【請求項9】
前記相手通信端末側削除対象候補一覧と前記自通信端末側削除対象候補一覧との全てに設定されている前記ルーティング情報のエントリを、
または、前記相手通信端末側削除対象候補一覧と前記自通信端末側削除対象候補一覧との少なくとも1つ以上に設定されている前記ルーティング情報のエントリを、
保有を継続することが不必要な無効なルーティング情報のエントリであると判断する、
あるいは、前記相手通信端末側削除対象候補一覧と前記自通信端末側削除対象候補一覧との全てに設定されている前記ノード情報のエントリを、
または、前記相手通信端末側削除対象候補一覧と前記自通信端末側削除対象候補一覧との少なくとも1つ以上に設定されている前記ノード情報のエントリを、
保有を継続することが不必要な無効なノード情報のエントリであると判断する、
ことを特徴とする請求項8に記載の通信端末。
【請求項10】
前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合として、
該ノード情報のエントリが有効期限としてあらかじめ定めた一定時間以上経過した場合を少なくとも含み、
また、前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合として、
該ルーティング情報のエントリが有効期限としてあらかじめ定めた一定時間以上経過した場合または該ルーティング情報のエントリに該当する通信端末への到達可能性を示す値である経路スコアがあらかじめ定めた閾値以下である場合を少なくとも含む、
ことを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の通信端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末間情報交換方法および通信端末に関し、特に、ノード情報およびルーティング情報の互いに対応するエントリの有無に基づいて、通信端末間でノード情報やルーティング情報を交換する通信端末間情報交換方法および通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークインフラストラクチャが未整備の僻地や災害時における通信手段として、無線通信によりバケツリレー的に通信端末間のデータ転送を行う自律分散型(自己構成型)のモバイルアドホックネットワーク(MANET:Mobile Ad-Hoc Networks)が注目されており、ネットワークインフラストラクチャと同様に、広範囲かつ多数の通信端末(ノード)が参加する大規模環境における情報共有の実現が望まれている。
【0003】
モバイルアドホックネットワーク(MANET)において広範囲かつ多数の通信端末間の情報共有を行うに当たっては、特に、
(1)ノード情報(すなわち、ノードIDやノードIPアドレス、ノードのコンテンツ保有情報)
(2)ルーティング情報(すなわち、宛先ノードに到達するための次ホップ(転送先)ノード情報、宛先ノードへの到達確率、宛先ノードのルーティングアドレス)
の2種類の情報を、ネットワーク内の各通信端末で共有することが必要である。
【0004】
なぜならば、モバイルアドホックネットワークでは、「(1)ノード情報」によって、各通信端末は、通信対象となる目的の「情報共有相手」を認識し、「(2)ルーティング情報」によって、各通信端末は、前述の「情報共有相手」への「通信(データ転送)経路」を認識するという仕組みを用いているためである。
【0005】
それゆえに、各通信端末(ノード)は、ネットワーク内に存在する他の通信端末に関して、それぞれの通信端末に関する「(1)ノード情報」と「(2)ルーティング情報」との2つの情報を結び付けて管理する状態もしくは該2つの情報を備えた状態となっていることが必要である。
【0006】
一方で、モバイルアドホックネットワーク(MANET)においては、通信端末間で利用可能な通信帯域が限られるため、通信端末間で交換する交換情報量を削減することが必要である。つまり、モバイルアドホックネットワーク(MANET)においては、通信端末同士が無線通信を用いて直接通信するために、ネットワークに参加する各通信端末それぞれの電波によって互いの干渉が生じ、利用可能な通信帯域が制限される。さらに、通信端末の移動や障害物による電波の遮断により通信電波が届かなくなることから、通信端末間の通信リンクが頻繁に途切れることや、ネットワークが分断されることが発生し得る。
【0007】
それゆえに、通信端末1台1台が他の通信端末との通信に利用可能な通信帯域および時間は制限されることになる。
【0008】
かくのごとき状況下にあるモバイルアドホックネットワーク(MANET)や、ネットワークが分断される可能性がある通信劣環境に対応する遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN:Delay/Disruption Tolerant Network)においても、大規模環境における情報共有を図るべく、「(1)ノード情報」、「(2)ルーティング情報」を多くの通信端末に通知し合うことを可能にするために、各通信端末は、一度、接続関係にあった相手側の通信端末に関するノード情報およびルーティング情報をしばらくの間保持しておく方法が用いられている。
【0009】
例えば、非特許文献1のAnders Lindgrenらによる"Probabilistic routing in intermittently connected networks"(ACM SIGMOBILE Mobile Computing and Communications Review、Volume7、Issue3、July 2003、Pages19−20)や非特許文献2のZHENSHENG ZHANGらによる"ROUTING IN INTERMITTENTLY CONNECTED MOBILE AD-HOC NETWORKS AND DELAY TOLERANT NETWORKS:OVERVIEW AND CHALLENGES"(IEEE Communications Surveys & Tutorials、1ST QUARTER 2006、VOLUME8、NO.1、Pages24−37)においては、遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN)における情報の管理方法として、すれ違ったあるいは隣接した全ての他の通信端末に関するノード情報およびルーティング情報を交換し合って一定期間保存している。かくのごとく、ノード情報およびルーティング情報を履歴として一定期間保存することによって、通信リンクが回復した際や他の通信端末とすれ違った際に、次へデータを受け渡すべき通信端末を判断することを可能にしている。
【0010】
しかしながら、通信端末間で交換すべき情報量は、ネットワークに参加する通信端末の数に応じて増加する。このような事情を踏まえると、ネットワークとして広範囲かつ多数の通信端末が参加し、ネットワークが分断されるようなモバイルアドホックネットワーク(MANET)や遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN)において、各通信端末(ノード)間の情報共有を行うには、ノード情報およびルーティング情報を上手く管理し、交換することにより、各通信端末(ノード)間で交換する情報量をできるだけ削減し、通信帯域の負荷を抑えることが必要になる。
【0011】
以上に述べたように、モバイルアドホックネットワーク(MANET)や遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN)における情報共有に当たっては、「(1)ノード情報」と「(2)ルーティング情報」との2つの情報を結び付けて管理する状態もしくは該2つの情報を備えた状態にすること、および、通信端末間で「交換しようとする「(1)ノード情報」と「(2)ルーティング情報」との2つの情報に関する交換情報量を抑制することが必要である。
【0012】
しかし、従来のネットワーク技術としては、例えば、非特許文献3のDewan Tanvir Ahmedらによる"Design Issues of Peer-to-Peer Systems for Wireless Ad Hoc Networks"(Networking,2007.ICN'07.Sixth International Conference on Date of Conference、Pages22-28、April 2007)や非特許文献4のXiaoyan Hongによる"Scalable routing protocols for mobile ad-hoc networks"(Network,IEEE Date of Publication:Jul/Aug 2002、Volume:16,Issue:4、Pages11−21)に記載のように、ノード情報およびルーティング情報は、互いに独立して、それぞれの情報を交換する仕組みを採用すること、また、別々に、ネットワークを階層化して情報の階層管理を行うことなどによって、交換情報量を削減する方法が提案されているが、抜本的な対策には至っていない。
【0013】
つまり、従来のネットワーク技術においては、ノード情報を交換する機能とルーティング情報を交換する機能とが異なるネットワークレイヤで独立に動作しており、ノード情報またはルーティング情報のいずれか一方のみに着目した制御を行うことになるため、ノード情報とルーティング情報とをペアで管理または保持するということが行われていない。その結果、図11に示すように、他の通信端末(他のノード)との間で交換するノード情報N100とルーティング情報R100との交換周期に違いが発生することになる。図11は、従来技術において通信端末(ノード)が保有するノード情報およびルーティング情報の通知タイミングと保有期間とを説明するための説明図であり、ノードAが保有するノード情報N100およびノードAが保有するルーティング情報R100のうち、ノードXから受信するノードYに関するノードYエントリすなわちノード情報のエントリN100yおよびルーティング情報のエントリR100yに着目して、他のノードに対する通知タイミングと受信後の保有期間とが異なってしまう状況を示している。
【0014】
すなわち、ノード情報N100とルーティング情報R100との交換周期の違いから、例えば、ノードAが保有すべきノードYのノード情報のエントリN100yに関して、ノードXからルーティング情報のエントリR100yを受信した後、ノードXからノード情報のエントリN100yを受信するまでの期間においては、図11のノード情報非保有期間P1に示すように、ノードAにおいて、ノードYに関するノード情報のエントリN100yおよびルーティング情報のエントリR100yの2つの情報を揃えて保有していない期間が発生する。
【0015】
また、ノード情報N100とルーティング情報R100との保有期間の違いが発生することから、例えば、図11のルーティング情報非保有期間P2に示すように、ノードYのルーティング情報のエントリR100yの保有期間の有効期限切れが発生して、ノードYのルーティング情報のエントリR100yが削除されてしまい、ノードAの保有すべきノードYに関する2つの情報のうち、ノードYのノード情報のエントリN100yのみを保有する期間が発生してしまう。
【0016】
ここで、ノードAにおける他ノードへの通知タイミングが、図11の通知タイミングT1や通知タイミングT2であった場合には、ノードAは、ノードYのルーティング情報のエントリR100yの通知はなく、ノードYのノード情報のエントリN100yのみを通知してしまうことになる。その結果、通信帯域や通信端末のストレージを無駄に消費してしまうことになる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】Anders Lindgren、Avri Doria Lule、Olov Schelen:"Probabilistic routing in intermittently connected networks",ACM SIGMOBILE Mobile Computing and Communications Review、Volume7、Issue3、July 2003、Pages19−20
【非特許文献2】ZHENSHENG ZHANG、SAN DIEGO RESEARCH CENTER:"ROUTING IN INTERMITTENTLY CONNECTED MOBILE AD-HOC NETWORKS AND DELAY TOLERANT NETWORKS:OVERVIEW AND CHALLENGES",IEEE Communications Surveys & Tutorials、1ST QUARTER 2006、VOLUME8、NO.1、Pages24−37
【非特許文献3】Dewan Tanvir Ahmed、Shervin Shirmohammadi:"Design Issues of Peer-to-Peer Systems for Wireless Ad Hoc Networks", Networking,2007.ICN'07.Sixth International Conference on Date of Conference、Pages22-28、April 2007
【非特許文献4】Xiaoyan Hong:"Scalable routing protocols for mobile ad-hoc networks",Network,IEEE Date of Publication:Jul/Aug 2002、Volume:16,Issue:4、Pages11−21
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
前述したように、従来のネットワーク技術においては、次のような問題点を解決することができない。
【0019】
第1の問題点は、 通信端末が他の通信端末とすれ違った際に、特定の通信端末に対するノード情報およびルーティング情報の2つの情報のうち、一方の情報のみを通知してしまう場合が生じることにある。その理由は、ノード情報を交換する機能とルーティング情報を交換する機能とが、異なるネットワークレイヤで独立して動作しており、2つの情報の交換タイミングの同期合わせが行われていないためである。その結果として、特定の通信端末に対するノード情報とルーティング情報との2つの情報を揃えて他の通信端末に対して通知することができなく、通信帯域や通信端末のリソースを無駄に消費することになる。
【0020】
第2の問題点は、 特定の通信端末に対するノード情報およびルーティング情報の2つの情報のうち、ノード情報とルーティング情報とのいずれか一方のみを保有し続けてしまう場合が生じることにある。その理由は、ノード情報を管理する機能またはルーティング情報を管理する機能において、互いに対応するルーティング情報またはノード情報のエントリの有無を認識して、保有の必要がない情報を判断することができない仕組みになっているためである。その結果として、特定の通信端末に対するノード情報とルーティング情報とを揃って管理することができなく、通信帯域や通信端末のリソースを無駄に消費することになる。
【0021】
さらに説明すると、モバイルアドホックネットワーク(MANET)や遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN)における各通信端末の情報共有においては、「ノード情報とルーティング情報との2つの情報を結び付けて管理する状態もしくは2つの情報を備えた状態にすること」が必要になる。しかしながら、ノード情報およびルーティング情報の交換が互いに独立に制御されるために、
(1)ノード情報とルーティング情報との交換周期が違うことになり、ノード情報およびルーティング情報の2つの情報を備えていない期間が発生すること
(2)ノード情報とルーティング情報との保有期間が違うことになり、一方の情報のみを保有する期間が発生してしまうこと
の2つの問題点が発生し、通信帯域や通信端末のストレージを無駄に消費してしまう。
【0022】
(本発明の目的)
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、第1の目的は、特定の通信端末に関するノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリの2つの情報をほぼ同時に取得する仕組みを有する通信端末間情報交換方法および通信端末を提供することにある。
【0023】
さらに、第2の目的は、特定の通信端末に関するノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリの2つの情報のうち、いずれか一方の情報のみを無駄に保有し続けない仕組みを有する通信端末間情報交換方法および通信端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
前述の課題を解決するため、本発明による通信端末間情報交換方法および通信端末は、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
【0025】
(1)本発明による第1の通信端末間情報交換方法は、ネットワークを構成する複数の通信端末間で、前記通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および前記通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換する通信端末間情報交換方法であって、複数の前記通信端末それぞれは、自通信端末が保有する前記ルーティング情報のうちいずれかの通信端末に関するルーティング情報のエントリまたは自通信端末が保有する前記ノード情報のうちいずれかの通信端末に関するノード情報のエントリの更新を検知した際に、自通信端末が保有する前記ノード情報の中から、更新の対象となった前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリを、または、自通信端末が保有する前記ルーティング情報の中から、更新の対象となった前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリを参照し、対応する該ノード情報のエントリまたは対応する該ルーティング情報のエントリが存在していない場合、対応する該ノード情報のエントリまたは対応する該ルーティング情報のエントリを他の通信端末から取得することを特徴とする。
【0026】
(2)本発明による第2の通信端末間情報交換方法は、ネットワークを構成する複数の通信端末間で、前記通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および前記通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換する通信端末間情報交換方法であって、複数の前記通信端末それぞれは、自通信端末が保有する前記ルーティング情報に含まれている各通信端末に関するルーティング情報のエントリそれぞれが、または、自通信端末が保有する前記ノード情報に含まれている各通信端末に関するノード情報のエントリそれぞれが、保有すべき情報であるか否かを確認する際に、自通信端末が保有する前記ノード情報の中から、前記ルーティング情報のエントリそれぞれに対応するノード情報のエントリを参照し、または、自通信端末が保有する前記ルーティング情報の中から、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリを参照し、前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ルーティング情報のエントリを、自通信端末が保有する前記ルーティング情報から削除する、または、前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ノード情報のエントリを、自通信端末が保有する前記ノード情報から削除することを特徴とする。
【0027】
(3)本発明による第3の通信端末間情報交換方法は、ネットワークを構成する複数の通信端末間で、前記通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および前記通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換する通信端末間情報交換方法であって、複数の前記通信端末それぞれは、自通信端末が保有する前記ルーティング情報に含まれている各通信端末に関するルーティング情報のエントリそれぞれが、または、自通信端末が保有する前記ノード情報に含まれている各通信端末に関するノード情報のエントリそれぞれが、保有すべき情報であるか否かを確認する際に、自通信端末が保有する前記ノード情報の中から、前記ルーティング情報のエントリそれぞれに対応するノード情報のエントリを参照し、または、自通信端末が保有する前記ルーティング情報の中から、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリを参照し、前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ルーティング情報のエントリを、または、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ノード情報のエントリを、自通信端末側削除対象候補一覧に設定して保存するとともに、該自通信端末側削除対象候補一覧を相手通信端末側削除対象候補一覧として、他の通信端末に送信し、他の通信端末から、前記相手通信端末側削除対象候補一覧を受け取った際に、受信した前記相手通信端末側削除対象候補一覧に設定されている前記ルーティング情報のエントリまたは前記ノード情報のエントリと、保存していた前記自通信端末側削除対象候補一覧に設定されている前記ルーティング情報のエントリまたは前記ノード情報のエントリと、の組み合わせに基づいて、自通信端末が保有する前記ルーティング情報のエントリそれぞれまたは前記ノード情報のエントリそれぞれについて、保有を継続すべきか否かを判断し、保有を継続することが不必要な無効な情報であると判断した前記ルーティング情報のエントリを、自通信端末が保有するルーティング情報から削除する、または、保有を継続することが不必要な無効な情報であると判断した前記ノード情報のエントリを、自通信端末が保有するノード情報から削除することを特徴とする。
【0028】
(4)本発明による第1の通信端末は、ネットワークを構成する通信端末であって、該ネットワークを構成する他の1ないし複数の通信端末との間で、通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換する通信端末において、保有する前記ルーティング情報のうちいずれかの通信端末に関するルーティング情報のエントリまたは保有する前記ノード情報のうちいずれかの通信端末に関するノード情報のエントリの更新を検知した際に、保有する前記ノード情報の中から、更新の対象となった前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリを、または、保有する前記ルーティング情報の中から、更新の対象となった前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリを参照し、対応する該ノード情報のエントリまたは対応する該ルーティング情報のエントリが存在していない場合、対応する該ノード情報のエントリまたは対応する該ルーティング情報のエントリを他の通信端末から取得する手段を少なくとも備えていることを特徴とする。
【0029】
(5)本発明による第2の通信端末は、ネットワークを構成する通信端末であって、該ネットワークを構成する他の1ないし複数の通信端末との間で、通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換する通信端末において、保有する前記ルーティング情報に含まれている各通信端末に関するルーティング情報のエントリそれぞれが、または、保有する前記ノード情報に含まれている各通信端末に関するノード情報のエントリそれぞれが、保有すべき情報であるか否かを確認する際に、保有する前記ノード情報の中から、前記ルーティング情報のエントリそれぞれに対応するノード情報のエントリを参照し、または、保有する前記ルーティング情報の中から、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリを参照し、前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ルーティング情報のエントリを、保有する前記ルーティング情報から削除する、または、前記ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ノード情報のエントリを、保有する前記ノード情報から削除する手段を少なくとも備えていることを特徴とする。
【0030】
(6)本発明による第3の通信端末は、ネットワークを構成する通信端末であって、該ネットワークを構成する他の1ないし複数の通信端末との間で、通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を交換する通信端末において、保有する前記ルーティング情報に含まれている各通信端末に関するルーティング情報のエントリそれぞれが、または、保有する前記ノード情報に含まれている各通信端末に関するノード情報のエントリそれぞれが、保有すべき情報であるか否かを確認する際に、保有する前記ノード情報の中から、前記ルーティング情報のエントリそれぞれに対応するノード情報のエントリを参照し、または、保有する前記ルーティング情報の中から、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリを参照し、前記ルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ルーティング情報のエントリを、または、前記ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合、該当する前記ノード情報のエントリを、自通信端末側削除対象候補一覧に設定して保存するとともに、該自通信端末側削除対象候補一覧を相手通信端末側削除対象候補一覧として、他の通信端末に送信し、他の通信端末から、前記相手通信端末側削除対象候補一覧を受け取った際に、受信した前記相手通信端末側削除対象候補一覧に設定されている前記ルーティング情報のエントリまたは前記ノード情報のエントリと、保存していた前記自通信端末側削除対象候補一覧に設定されている前記ルーティング情報のエントリまたは前記ノード情報のエントリと、の組み合わせに基づいて、保有する前記ルーティング情報のエントリそれぞれまたは前記ノード情報のエントリそれぞれについて、保有を継続すべきか否かを判断し、保有を継続することが不必要な無効な情報であると判断した前記ルーティング情報のエントリを、保有するルーティング情報から削除する、または、保有を継続することが不必要な無効な情報であると判断した前記ノード情報のエントリを、保有するノード情報から削除する手段を少なくとも備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
本発明の通信端末間情報交換方法および通信端末によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0032】
第1の効果は、特定の通信端末に関するノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリの2つの情報を揃えて他の通信端末に通知することができることである。その理由は、ノード情報またはルーティング情報を交換した際に、自通信端末が保有するノード情報およびルーティング情報の各エントリの対応付けを確認し、不足するノード情報のエントリまたはルーティング情報のエントリが存在した場合は、不足している当該情報を他の通信端末から取得する仕組みを有しているためである。
【0033】
第2の効果は、 特定の通信端末に関するノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリの2つの情報を備えた状態で自通信端末が保有することができることである。その理由は、自通信端末が保有するノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリに対して各エントリの対応付けを確認し、不足するノード情報のエントリまたはルーティング情報のエントリが存在した場合は、対応するエントリがないノード情報またはルーティング情報のエントリを削除する仕組みを有しているためである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明にかかる通信端末の第1の実施形態のブロック構成例を示すブロック構成図である。
【図2A】図1に示す通信端末によって構築されるモバイルアドホックネットワーク(MANET)や遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN)のネットワーク環境の一例を示すネットワーク構成図であり、3つの通信端末A1からなり、互いに無線通信リンクL1を介して接続される場合である。
【図2B】図1に示す通信端末によって構築されるモバイルアドホックネットワーク(MANET)や遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN)のネットワーク環境の一例を示すネットワーク構成図であり、4つの通信端末A1からなり、各通信端末A1が隣接する2つずつの通信端末A1との間で無線通信リンクL1を介して接続される場合である。
【図2C】図1に示す通信端末によって構築されるモバイルアドホックネットワーク(MANET)や遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN)のネットワーク環境の一例を示すネットワーク構成図であり、7つの通信端末A1からなり、他の通信端末A1との間で最大3つの無線通信リンクL1を介して接続される通信端末A1が存在している場合である。
【図2D】図1に示す通信端末によって構築されるモバイルアドホックネットワーク(MANET)や遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN)のネットワーク環境の一例を示すネットワーク構成図であり、7つの通信端末A1からなり、他の通信端末A1との間で最大4つの無線通信リンクL1を介して接続される通信端末A1が存在している場合である。
【図3A】図1に示す通信端末が管理対象とするノード情報の種類の一例を説明するためのテーブルであり、各通信端末A1に関するノードID11とノードIPアドレス12とを組としてエントリを作り、それぞれのエントリの有効期限13を備えたものである。
【図3B】図1に示す通信端末が管理対象とするノード情報の種類の一例を説明するためのテーブルであり、各通信端末A1に関するノードID21とルーティングアドレス22とを組としてエントリを作り、それぞれのエントリの有効期限23を備えたものである。
【図3C】図1に示す通信端末が管理対象とするノード情報の種類の一例を説明するためのテーブルであり、各通信端末A1に関するノードID31とノードIPアドレス32と当該通信端末A1が保有するコンテンツのリストを示すコンテンツリスト33とをエントリとして、それぞれのエントリの有効期限34を備えたものである。
【図4A】図1に示す通信端末が管理対象とするルーティング情報の種類の一例を説明するためのテーブルであり、エントリの有効期限43を備えたものである。
【図4B】図1に示す通信端末が管理対象とするルーティング情報の種類の一例を説明するためのテーブルであり、それぞれのエントリの受信時刻53または作成日時あるいは更新時刻を備えたものである。
【図4C】図1に示す通信端末が管理対象とするルーティング情報の種類の一例を説明するためのテーブルであり、それぞれのエントリの宛先通信端末A1への到達可能性を示す値である経路スコア63を備えたものである。
【図5】第1の実施形態として図1に示した通信端末の動作の一例を説明するための説明図である。
【図6】第1の実施形態として図1に示した通信端末の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明にかかる通信端末の第2の実施形態のブロック構成例を示すブロック構成図である。
【図8】第2の実施形態として図7に示した通信端末の動作の一例を説明するための説明図である。
【図9】第2の実施形態として図7に示した通信端末の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明にかかる通信端末の第3の実施形態のブロック構成例を示すブロック構成図である。
【図11】従来技術において通信端末(ノード)が保有するノード情報およびルーティング情報の通知タイミングと保有期間とを説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明による通信端末間情報交換方法および通信端末の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による通信端末間情報交換方法および通信端末について説明するが、かかる通信端末間情報交換方法をコンピュータにより実行可能な通信端末間情報交換プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、通信端末間情報交換プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
【0036】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、通信端末(ノード)が保有する各通信端末(ノード)のノード情報およびルーティング情報の2つの情報を確認し、ノード情報とルーティング情報との間の互いに対応するエントリの存在の有無に基づいて、他の通信端末(ノード)との間の情報交換と当該通信端末(ノード)内における情報の管理とを行うことを、主要な特徴にしている。
【0037】
つまり、通信端末(ノード)は、他の通信端末(他のノード)からノード情報またはルーティング情報を受信した際に、対応するエントリのルーティング情報またはノード情報が不足しているか否かを確認して、不足していた場合には、不足している当該ルーティング情報またはノード情報の交換を実施する情報交換の連携手段を備え、さらには、保有しているノード情報とルーティング情報とについて、対応するエントリのルーティング情報またはノード情報が不足しているか否かを確認して、不足していた場合には、対応するエントリが不足している当該ノード情報またはルーティング情報を削除する保有情報の連携手段を備えていることを、主要な特徴としている。
【0038】
より具体的には、本発明は、主に、次のような態様にかかる通信端末間情報交換方法と通信端末とを含んで構成される。
【0039】
第1の態様にかかる通信端末間情報交換方法は、ネットワークを構成する複数の通信端末間で通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を通信端末間で交換する通信端末間情報交換方法であって、前記ネットワークを構成する複数の通信端末それぞれは、例えば、自通信端末が保有する前記ルーティング情報の更新を検知した際に、自通信端末が保有する前記ノード情報のうち、前記ルーティング情報の更新で対象となったエントリに対応する前記ノード情報のエントリを参照し、対応する前記ノード情報のエントリが存在していなかった場合には、当該ノード情報のエントリを他の通信端末から取得することを主要な特徴としている。
【0040】
第2の態様にかかる通信端末は、1ないし複数の他の通信端末とネットワークを構成し、通信端末それぞれの識別に用いるノード情報および通信端末それぞれを宛先とした際の通信経路を示すルーティング情報を他の通信端末との間で交換する通信端末であって、例えば、保有する前記ルーティング情報の更新を検知した際に、保有する前記ノード情報のうち、前記ルーティング情報の更新で対象となったエントリに対応する前記ノード情報のエントリを参照し、対応する前記ノード情報のエントリが存在していなかった場合には、当該ノード情報のエントリを他の通信端末から取得することを主要な特徴としている。
【0041】
(第1の実施形態の構成)
次に、本発明の第1の実施形態について、図1を用いて詳細に説明する。図1は、本発明にかかる通信端末の第1の実施形態のブロック構成例を示すブロック構成図である。
【0042】
図1に示すように、通信端末A1は、無線通信機能部A100、ノード情報交換制御部A101、ノード情報記憶部A102、ルーティング情報交換制御部A103、ルーティング情報記憶部A104、および、情報交換連携部A105を少なくとも含んで構成される。
【0043】
図1の通信端末A1において、無線通信機能部A100は、他の通信端末A1bと無線通信リンクL1を介して無線通信を行う部位であり、ノード情報交換制御部A101は、他の通信端末A1bとの間のノード情報の交換を制御する部位であり、ノード情報記憶部A102は、当該通信端末A1が保有するノード情報を保存する部位である。また、ルーティング情報交換制御部A103は、他の通信端末A1bとの間のルーティング情報の交換を制御する部位であり、ルーティング情報記憶部A104は、当該通信端末A1が保有するルーティング情報を保存する部位である。さらに、情報交換連携部A105は、ノード情報およびルーティング情報の交換タイミングを監視する部位である。他の通信端末A1bについても、図1の通信端末A1と全く同様のブロック構成からなっている。
【0044】
図1に示すような各部位を備えた複数の通信端末A1を用いて、図2に示すように、無線通信機能部A100により、互いに無線通信リンクL1を介して無線通信を行うことにより、互いを接続して、モバイルアドホックネットワーク(MANET:Mobile Ad-Hoc Networks)や遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN:Delay/Disruption Tolerant Network)を構築することができる。このとき、ネットワーク内の各通信端末A1は、移動状態であっても良いし、静止した状態であっても良い。
【0045】
図2は、図1に示す通信端末A1によって構築されるモバイルアドホックネットワーク(MANET)や遅延/通信途絶耐性ネットワーク(DTN)のネットワーク環境の一例を示すネットワーク構成図であり、図2Aは、3つの通信端末A1からなり、互いに無線通信リンクL1を介して接続される場合を示し、図2Bは、4つの通信端末A1からなり、各通信端末A1が隣接する2つずつの通信端末A1との間で無線通信リンクL1を介して接続される場合を示している。また、図2C、図2Dは、いずれも7つの通信端末A1からなり、図2Cは、他の通信端末A1との間で最大3つの無線通信リンクL1を介して接続される通信端末A1が存在している場合を示し、図2Dは、他の通信端末A1との間で最大4つの無線通信リンクL1を介して接続される通信端末A1が存在している場合を示している。
【0046】
次に、図1に示した通信端末A1の各部位について、さらに詳細に説明する。
【0047】
(無線通信機能部A100の説明)
まず、無線通信機能部A100について説明する。無線通信機能部A100は、ノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103から受け取ったノード情報やルーティング情報を他の通信端末A1bに対して無線通信リンクL1を介して送信する機能を有している。さらに、他の通信端末A1bからノード情報やルーティング情報を、無線通信リンクL1を介して受信した際には、それぞれの情報をノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103へ受け渡す機能も有している。例えば、他の通信端末A1bからノード情報を受信した場合には、受信したノード情報をノード情報交換制御部A101へ受け渡し、ルーティング情報を受信した場合には、受信したルーティング情報をルーティング情報交換制御部A103へ受け渡す動作を行う。
【0048】
(ノード情報交換制御部A101の説明)
次に、ノード情報交換制御部A101について説明する。ノード情報交換制御部A101は、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、無線通信機能部A100を介して、自通信端末A1がノード情報記憶部A102に保有しているノード情報を他の通信端末A1bと交換する機能、さらに、情報交換連携部A105からの交換開始指示によって、無線通信機能部A100を介して他の通信端末A1bとノード情報を交換する機能、さらには、自通信端末A1がノード情報記憶部A102に保有しているノード情報の更新を管理する機能を有している。
【0049】
ノード情報は、図3A〜図3Cに示すように、様々な種類が想定される。図3A〜図3Cは、図1に示す通信端末A1が管理対象とするノード情報の種類の一例を説明するためのテーブルである。
【0050】
例えば、図3Aに示すノード情報N110のように、各通信端末A1に関するノードID11とノードIPアドレス12とを組としてエントリを作り、それぞれのエントリの有効期限13を備えたものや、図3Bに示すノード情報N120のように、各通信端末A1に関するノードID21とルーティングアドレス22(階層化ルーティングの際のIPアドレスの代わりとなる特別なアドレスまたはルーティングの際に用いる特別なアドレス)とを組としてエントリを作り、それぞれのエントリの有効期限23を備えたものや、さらには、図3Cに示すノード情報N130のように、各通信端末A1に関するノードID31とノードIPアドレス32と当該通信端末A1が保有するコンテンツのリストを示すコンテンツリスト33とをエントリとして、それぞれのエントリの有効期限34を備えたもの等の各種の種類が想定される。
【0051】
さらには、この他のノード情報として、図3A、図3B、図3Cの組み合わせのノード情報を用いる場合も想定される。しかし、以下の説明においては、説明を容易にするため、ノード情報として、図3Aに示すノード情報N110、すなわち、各通信端末A1に関するノードID11とノードIPアドレス12とを組としてエントリを作り、各通信端末A1それぞれのエントリの有効期限13を備えた場合を用いて説明する。
【0052】
また、ノード情報交換制御部A101は、ノード情報記憶部A102に保存されているノード情報に関する更新管理も行っている。このノード情報の更新管理については、ノード情報交換制御部A101は、例えば、無線通信機能部A100からノード情報を受け取ると、ノード情報記憶部A102に保存されているノード情報を読み出し、受信したノード情報と比較することによって更新すべき情報か否かを判断する。
【0053】
今までにノード情報記憶部A102に保存されていない新しいノード情報のエントリであった場合には、既存のノード情報に新しいノード情報のエントリを追記し、ノード情報記憶部A102に保存されている既知のノード情報のエントリに関する新しい情報であった場合には、受信した新しいノード情報のエントリによって、ノード情報記憶部A102を上書きすることにより、自通信端末A1が有するノード情報を更新する。その際、ノード情報のエントリの追記や更新に合わせて、有効期限も更新する。しかる後、追記や更新を行ったノード情報をノード情報記憶部A102へ受け渡して保存する。
【0054】
さらに、ノード情報交換制御部A101は、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、ノード情報記憶部A102に保存されているノード情報の有効期限を監視し、時間経過とともに有効期限を越えたことを検知した場合、有効期限を越えたノード情報のエントリ(すなわち、有効期限が現在時刻よりも古いエントリ、あるいは、情報交換には使用しないノード情報のエントリであることを示す無効フラグが設定されたエントリ)については、削除する処理を行い、ノード情報の更新管理を行う。
【0055】
また、定期的なノード情報の交換タイミングに達した際には、ノード情報交換制御部A101は、ノード情報記憶部A102から自通信端末A1が管理するノード情報を読み出し、無線通信機能部A100に受け渡すことにより、他の通信端末A1bに対して無線通信リンクL1を介して送信する。さらに、情報交換連携部A105から、ノード情報の交換開始指示を受け取った際にも、ノード情報記憶部A102から自通信端末A1が管理するノード情報を読み出し、無線通信機能部A100に受け渡すことにより、他の通信端末A1bに対して無線通信リンクL1を介して送信する。
【0056】
(ノード情報記憶部A102の説明)
次に、ノード情報記憶部A102について説明する。ノード情報記憶部A102は、自通信端末A1が管理するノード情報を保存する機能を有している。つまり、ノード情報交換制御部A101からノード情報を受け取ると、当該ノード情報を記憶する。また、ノード情報記憶部A102は、ノード情報交換制御部A101または情報交換連携部A105からノード情報の読み出し要求を受け取ると、現在保存しているノード情報を要求元のノード情報交換制御部A101または情報交換連携部A105に送出する機能も有している。
【0057】
(ルーティング情報交換制御部A103の説明)
次に、ルーティング情報交換制御部A103について説明する。ルーティング情報交換制御部A103は、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、無線通信機能部A100を介して、自通信端末A1がルーティング情報記憶部A104に保有しているルーティング情報を他の通信端末A1bと交換する機能、さらに、情報交換連携部A105からの交換開始指示によって、無線通信機能部A100を介して他の通信端末A1bとルーティング情報を交換する機能、さらには、自通信端末A1がルーティング情報記憶部A104に保有しているルーティング情報の更新を管理する機能を有している。
【0058】
ルーティング情報は、図4A〜図4Cに示すように、様々な種類が想定される。図4A〜図4Cは、図1に示す通信端末A1が管理対象とするルーティング情報の種類の一例を説明するためのテーブルである。
【0059】
例えば、図4Aに示すルーティング情報R110のように、各宛先通信端末A1のIPアドレス(Dest. IPアドレス)を示す宛先IPアドレス41と次ホップ通信端末のIPアドレス(Next hop IPアドレス)を示す次ホップIPアドレス42とを組としてエントリを作り、それぞれのエントリの有効期限43を備えたものや、図4Bに示すルーティング情報R120のように、各宛先通信端末A1のIPアドレスを示す宛先IPアドレス51と次ホップ通信端末のIPアドレスを示す次ホップIPアドレス52とを組としてエントリを作り、それぞれのエントリの受信時刻53または作成日時あるいは更新時刻を備えたものや、さらには、図4Cに示すルーティング情報R130のように、各宛先通信端末A1のIPアドレスを示す宛先IPアドレス61と次ホップ通信端末のIPアドレスを示す次ホップIPアドレス62とを組としてエントリを作り、それぞれのエントリの宛先通信端末A1への到達可能性を示す値である経路スコア63を備えたもの等の各種の種類が想定される。ここで、経路スコア63は、当該エントリの有効期限を判定するためにも使用され、あらかじめ定めた閾値以下になった場合には、当該エントリは、有効期限が超えたエントリと等価な情報と見做し、無効なルーティング情報になったものとして削除する。
【0060】
さらには、この他のルーティング情報として、図4A、図4B、図4Cの組み合わせのノード情報を用いる場合も想定される。しかし、以下の説明においては、説明を容易にするため、ルーティング情報として、図4Aに示すルーティング情報R110、すなわち、宛先になる各通信端末A1に関する宛先IPアドレス41と次ホップIPアドレス42とを組としてエントリを作り、各宛先通信端末A1それぞれのエントリの有効期限43を備えた場合を用いて説明する。
【0061】
また、ルーティング情報交換制御部A103は、ルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報に関する更新管理も行っている。このルーティング情報の更新管理については、ルーティング情報交換制御部A103は、例えば、無線通信機能部A100からルーティング情報を受け取ると、ルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報を読み出し、受信したルーティング情報と比較することによって更新すべき情報か否かを判断する。
【0062】
今までにルーティング情報記憶部A104に保存されていない新しいルーティング情報のエントリであった場合には、既存のルーティング情報に新しいルーティング情報のエントリを追記し、ルーティング情報記憶部A104に保存されている既知のルーティング情報のエントリに関する新しい情報であった場合には、受信した新しいルーティング情報のエントリによって、ルーティング情報記憶部A104を上書きすることにより、自通信端末A1が有するルーティング情報を更新する。その際、ルーティング情報のエントリの追記や更新に合わせて、有効期限も更新する。しかる後、追記や更新を行ったルーティング情報をルーティング情報記憶部A104へ受け渡して保存する。
【0063】
さらに、ルーティング情報交換制御部A103は、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、ルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報の有効期限を監視し、時間経過とともに有効期限を越えたことを検知した場合、有効期限を越えたルーティング情報のエントリ(すなわち、有効期限が現在時刻よりも古いエントリ、あるいは、情報交換には使用しないルーティング情報のエントリであることを示す無効フラグが設定されたエントリ、あるいは、経路スコアがあらかじめ定めた閾値以下となったエントリ)については、削除する処理を行い、ルーティング情報の更新管理を行う。
【0064】
また、定期的なルーティング情報の交換タイミングに達した際には、ルーティング情報交換制御部A103は、ルーティング情報記憶部A104から自通信端末A1が管理するルーティング情報を読み出し、無線通信機能部A100に受け渡すことにより、他の通信端末A1bに対して無線通信リンクL1を介して送信する。さらに、情報交換連携部A105から、ルーティング情報の交換開始指示を受け取った際にも、ルーティング情報記憶部A104から自通信端末A1が管理するルーティング情報を読み出し、無線通信機能部A100に受け渡すことにより、他の通信端末A1bに対して無線通信リンクL1を介して送信する。
【0065】
(ルーティング情報記憶部A104の説明)
次に、ルーティング情報記憶部A104について説明する。ルーティング情報記憶部A104は、自通信端末A1が管理するルーティング情報を保存する機能を有している。ルーティング情報交換制御部A103からルーティング情報を受け取ると、当該ルーティング情報を記憶する。また、ルーティング情報記憶部A104は、ルーティング情報交換制御部A103または情報交換連携部A105からルーティング情報の読み出し要求を受け取ると、現在保存しているルーティング情報を要求元のルーティング情報交換制御部A103または情報交換連携部A105に送出する機能も有している。
【0066】
(情報交換連携部A105の説明)
次に、情報交換連携部A105について説明する。情報交換連携部A105は、ノード情報記憶部A102に保存されているノード情報およびルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報をあらかじめ定めた周期毎に定期的に監視し、他の通信端末A1bとの情報交換によって、ノード情報およびルーティング情報の2種類の情報に関して、新規情報の追加または更新が発生したか否かを検知する。ノード情報またはルーティング情報のいずれか一方のみの情報の追加または更新を検知した際には、ノード情報交換制御部A101またはルーティング情報交換制御部A103に対する交換開始指示を送信して、新規情報の追加または更新が発生していない他方の情報(ノード情報またはルーティング情報)の交換の開始を指示する機能を有する。
【0067】
例えば、情報交換連携部A105は、図5の説明図に示すような動作を行う。図5は、第1の実施形態として図1に示した通信端末A1の動作の一例を説明するための説明図である。図5の説明図には、通信端末A1a(ノード1)にて、接続されている隣接の他の通信端末A1b(ノード2)から他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yを受け取って、他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yの更新が発生した際に、該他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yが存在していなかった場合には、接続されている隣接の他の通信端末A1b(ノード2)との間で当該他の通信端末Yに関するノード情報のエントリN110yの交換を開始するまでの動作の一例を示している。
【0068】
図5の説明図において、通信端末A1a(ノード1)は、ノード情報記憶部A102およびルーティング情報記憶部A104にノード情報N110およびルーティング情報R110をそれぞれ保有している。また、以下の説明においては、ルーティング情報R110の更新を先に行った場合について説明している。
【0069】
図5の説明図に示すように、通信端末A1a(ノード1)が、他の通信端末A1bから、新規の或る他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yを含むルーティング情報の通知を受け取ると(シーケンスSeq1)、ルーティング情報交換制御部A103により、ルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報R110を更新し、新規の他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yを新たに追加する(シーケンスSeq2)。
【0070】
一方、情報交換連携部A105は、前述のように、ルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報R110をあらかじめ定めた周期毎に定期的に監視している。ここで、情報交換連携部A105が、他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yの更新を検知した際には(シーケンスSeq3)、当該他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yがノード情報記憶部A102に存在しているか否かを確認する動作を行う(シーケンスSeq4)。
【0071】
更新があった他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yがノード情報記憶部A102に存在していなかった場合には、情報交換連携部A105は、ノード情報交換制御部A101に対して、当該他の通信端末Yに関するノード情報のエントリN110yの交換開始指示を送出して、他の通信端末A1bとの間で、当該他の通信端末Yに関するノード情報のエントリN110yの交換動作を開始させる(シーケンスSeq5)。
【0072】
なお、図5の説明図においては、通信端末A1a(ノード1)は、隣接の他の通信端末A1b(ノード2)と通信可能な範囲に存在し、無線通信リンクL1によって互いに接続されているものとしている。このとき、通信端末A1a(ノード1)は、シーケンスSeq1に示すように、接続されている他の通信端末A1b(ノード2)から、新たに、他の通信端末Yへのルーティング情報のエントリR110yを取得したものとしている。
【0073】
そして、シーケンスSeq3に示すように、通信端末A1a(ノード1)のルーティング情報記憶部A104に保有するルーティング情報R110のうち当該他の通信端末Yへのルーティング情報のエントリR110yの追加または更新が発生したことを、情報交換連携部A105が検知した場合、シーケンスSeq4に示すように、ルーティング情報のエントリR110yが新規に追加または更新された当該他の通信端末Yに関するノード情報のエントリN110yがノード情報記憶部A102に記録されているか否かを調査する動作を行う。
【0074】
ここで、他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yがノード情報記憶部A102に記録されているか否かは、ルーティング情報記憶部A104の宛先IPアドレス41に記録されているルーティング情報のエントリR110yの宛先IPアドレスとノード情報記憶部A102のノードIPアドレス12に記録されている各ノードIPアドレスとを比較することによって確認すれば良い。つまり、ノード情報およびルーティング情報には、お互いの情報の対応するエントリを参照することができるように、共通の項目(本第1の実施形態の場合には、IPアドレス、すなわち、ノードIPアドレス12および宛先IPアドレス41)を保存するようにしているため、当該共通の項目に該当する情報を用いて、ノード情報とルーティング情報との間の対応するエントリを判断すれば良い。
【0075】
他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yがノード情報記憶部A102に記録されていなかった場合には、隣接する他の通信端末A1bから当該他の通信端末Yに関するノード情報のエントリN110yを取得する必要があるため、情報交換連携部A105は、ノード情報交換制御部A101に対してノード情報の交換開始指示を送出する。ノード情報の交換開始指示を受け取ったノード情報交換制御部A101は、シーケンスSeq5に示すように、他の通信端末Yに関するノード情報のエントリN110yを取得するために、無線通信機能部A100を介して、他の通信端末A1bとの間でノード情報の交換動作を行う。
【0076】
このとき、他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yがノード情報記憶部A102に記録されていた場合であっても、ノード情報のエントリN110yの作成時間からあらかじめ定めた一定時間が経過して有効期限が過ぎていた場合には、情報交換連携部A105は、当該ノード情報のエントリN110yを有効期限切れになったエントリと判断して、削除するとともに、改めて、他の通信端末A1bから当該他の通信端末Yに関するノード情報のエントリN110yを取得し直すために、ノード情報交換制御部A101に対してノード情報の交換開始指示を送出するようにしても良い。
【0077】
一方、他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yがノード情報記憶部A102に記録されていた場合で、かつ、ノード情報のエントリN110yの作成時間からあらかじめ定めた一定時間まで経過していなかった場合には、情報交換連携部A105は、他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yの交換動作を行う必要がないものと判断して、以降の処理は何も行わない。
【0078】
以上の説明は、ルーティング情報の新たな受信を起点にした場合について説明したが、ノード情報を新たに受信した場合についても、全く同様の処理を行うようにすれば良く、前述の説明におけるルーティング情報とノード情報との記述を入れ替えた処理を行うようにすれば良い。
【0079】
したがって、図5に示したような動作を行うことによって、通信端末A1a(ノード1)は、他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yまたはノード情報のエントリN110yの一方のみの追加または更新が発生した場合であっても、当該他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yまたはノード情報のエントリN110yの一方のみの追加または更新のみに留まることなく、該他の通信端末Yに関するルーティング情報のエントリR110yおよびノード情報のエントリN110yの双方の情報を、ほぼ同時に、追加または更新を行うことができる。而して、通信端末A1a(ノード1)は、他の通信端末(例えば他の通信端末A1b(ノード2)等)との間の情報交換時において、特定の通信端末に関するノード情報およびルーティング情報の2つの情報を揃えて他の通信端末に通知することができる状態になる。
【0080】
また、情報交換連携部A105におけるノード情報やルーティング情報に対する新規情報の追加または更新の発生の検知は、次のような処理を実施すれば良い。すなわち、情報交換連携部A105が、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、ノード情報記憶部A102またはルーティング情報記憶部A104を参照する際に、各通信端末に関するノード情報またはルーティング情報を読み取って記憶しておき、定期的な参照の都度、以前に記憶しておいた該当の通信端末毎のノード情報またはルーティング情報との差分を調査することによって、各通信端末に関するノード情報やルーティング情報の追加や更新の有無を確認すれば良い。
【0081】
あるいは、ノード情報やルーティング情報に対する新規情報の追加または更新があったことをノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103が検知した場合には、ノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103から情報交換連携部A105に対してその旨を通知するようにしても良い。
【0082】
さらには、情報交換連携部A105において、ノード情報やルーティング情報に対する新規情報の追加または更新の発生の検知を行うタイミングについては、あらかじめ定めた周期毎に定期的に行う代わりに、ノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103が無線通信機能部A100からノード情報やルーティング情報の情報を受信した際に、情報交換連携部A105に対してその旨の通知を送出するようにし、該通知を契機にして、情報交換連携部A105が、ノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104の情報の追加や更新を調査するようにしても良い。なお、以下の説明においては、情報交換連携部A105が、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、ノード情報やルーティング情報の追加や更新の発生の有無を監視する方法を用いている場合として説明する。
【0083】
(第1の実施形態の動作の説明)
次に、本第1の実施形態として図1に示した通信端末A1の動作の一例について、図5の説明図と図6のフローチャートとを用いて、さらに詳細に説明する。ここで、図5の説明図は、前述したように、通信端末A1a(ノード1)と他の通信端末A1b(ノード2)との間で、他の通信端末Yに関するノード情報のエントリN110yの交換動作を開始するまでの動作の一例を説明している。
【0084】
また、図6は、第1の実施形態として図1に示した通信端末A1の動作の一例を説明するためのフローチャートであり、図5の説明図における通信端末A1a(ノード1)において、情報交換連携部A105が、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、ノード情報およびルーティング情報に対する新規情報の追加または更新の発生の有無や有効期限を監視し、必要に応じて、互いに接続されている他の通信端末(図5における他の通信端末A1b)との間で、必要とするノード情報やルーティング情報の交換動作を開始させる処理の流れについて、その一例を示している。つまり、ノード情報およびルーティング情報のいずれか一方の情報のみではなく、ノード情報およびルーティング情報の双方の情報をほぼ同時に通知することを可能にする動作について、その一例を示している。
【0085】
なお、図6のフローチャートに示す処理は、前述のように、あらかじめ定めた周期毎に定期的に実施される場合について示している。また、図5の説明図および図6のフローチャートに示す動作は、本来は、図2A〜図2Dに示したようなネットワークを構成する各通信端末それぞれにおいて実施されるものであるが、ここでは、説明を容易にするために、ネットワークを構成する各通信端末のうち、図5に示した通信端末A1a(ノード1)と他の通信端末A1b(ノード2)との2台の通信端末のみに着目して、当該2台の通信端末間でノード情報やルーティング情報の交換動作を行う場合について説明する。
【0086】
まず、図5に示す2台の通信端末、通信端末A1a(ノード1)と他の通信端末A1b(ノード2)とは、前述したように、互いに通信可能な範囲に存在し、無線通信リンクL1を介して接続されているものとする。また、通信端末A1a(ノード1)と他の通信端末A1b(ノード2)との間の情報交換のパターンとして、ノード情報を先に受け取る場合とルーティング情報を先に受け取る場合とがあるが、情報交換の動作は、前述したように、交換する情報が異なっていても同じであるので、以下の説明においては、ルーティング情報を先に受け取った場合について詳細に説明することにする。
【0087】
図5のシーケンスSeq1において前述したように、他の通信端末A1bは、定期的なルーティング情報の通知として、通信端末A1aに対して該他の通信端末A1bが現在保有しているルーティング情報を送信してくる。通信端末A1aは、他の通信端末A1bから無線通信機能部A100を介してルーティング情報を受け取ると、受信したルーティング情報をルーティング情報交換制御部A103に受け渡す。
【0088】
ルーティング情報交換制御部A103は、無線通信機能部A100から受信したルーティング情報(図5の例の場合、通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yを含むルーティング情報)を受け取ると、受信したルーティング情報のうち例えば新たな通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yを追加登録するために、宛先IPアドレス41(Dest.IPアドレス)が'192.168.0.1'、次ホップIPアドレス42(Next hop IPアドレス)が'192.168.0.5'であり、有効期限43が'2012/08/29 13:00:00'であるというエントリを新規に作成して、ルーティング情報を更新し、ルーティング情報記憶部A104へ受け渡す。ルーティング情報記憶部A104は、ルーティング情報交換制御部A103からルーティング情報を受け取ると、図5のシーケンスSeq2において前述したように、自通信端末A1aの最新のルーティング情報としてルーティング情報記憶部A104に保存する。
【0089】
一方、このとき、通信端末A1aは、情報交換連携部A105を用いて、自通信端末A1aのノード情報記憶部A102のノード情報やルーティング情報記憶部A104のルーティング情報の更新を定期的に監視している。つまり、前述したように、情報交換連携部A105は、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、ルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報を読み出し、読み出した当該ルーティング情報と情報交換連携部A105が記憶している前回調査時のルーティング情報とを用いて、更新の有無をチェックしている。
【0090】
このチェック結果として、図5のシーケンスSeq3において前述したように、情報交換連携部A105が、前述のような通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yの更新を検知すると、情報交換連携部A105は、図6のフローチャートに示すノード情報やルーティング情報の他の通信端末との交換に関する判断処理を起動する。
【0091】
図6のフローチャートが起動すると、まず、情報交換連携部A105は、更新が検知された情報に対応する側の情報、すなわち、本実施形態においては、通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yに対応する通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yの確認を行うために、ノード情報記憶部A102から自通信端末A1aが保有するノード情報を読み出し(ステップS100)、更新された通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yを用いて、当該ルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yが、自通信端末A1aが保有するノード情報内に存在しているか否かを調査する(ステップS101)。
【0092】
本実施形態においては、前述したように、更新されたルーティング情報のエントリR110yに関し、図5の宛先IPアドレス41(Dest.IPアドレス)に記載された宛先通信端末YのIPアドレス'192.168.0.1'と同一のノードIPアドレスが図5のノードIPアドレス11に記載されたノード情報のエントリN110yがノード情報記憶部A102に存在するか否かを調査する。
【0093】
図5に前述したように、本実施形態においては、更新された通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yの宛先通信端末YのIPアドレス'192.168.0.1'と同一のノードIPアドレスを有するノード情報のエントリN110yはノード情報記憶部A102には存在していないので(ステップS101のno)、情報交換連携部A105は、更新された通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yは新規に追加された情報であり、当該通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yを新たに取得することが必要であると判断する。したがって、ステップS103に移行して、接続されている隣接の他の通信端末A1bとの間で、対応する情報の交換動作を実施して、対応する情報を取得する(ステップS103)。
【0094】
本実施形態においては、ステップS103において、対応する情報は、前述のように、通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yであり、情報交換連携部A105は、ノード情報交換制御部A101に対して、通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yを含むノード情報の交換動作を、他の通信端末A1bとの間で行うことを指示する交換開始指示を送出する。この結果、他の通信端末A1bから通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yを受け取ることができ、ノード情報交換制御部A101において、受信した通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yによりノード情報を更新して、ノード情報記憶部A102に受け渡し、ノード情報記憶部A102に保存することができる(ステップS103)。而して、通信端末A1a(ノード1)は、通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yのみならず、対応する通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yもほぼ同時に更新することができる。
【0095】
一方、ステップS101において、更新された通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yの宛先通信端末YのIPアドレス'192.168.0.1'と同一のノードIPアドレスを有するノード情報のエントリN110yがノード情報記憶部A102には存在していた場合には(ステップS101のyes)、情報交換連携部A105は、更新された通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yが新規に追加された場合ではなく、既に保有済みのルーティング情報が更新された場合である。したがって、次に、該ルーティング情報のエントリR110yに対応して、ノード情報記憶部A102に保存されている通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yが利用することができなくなるほど古い情報になっていないか否かを調査するために、ステップS102に移行する。
【0096】
ステップS102においては、情報交換連携部A105は、更新された通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yに対応する通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yを参照して、図5の有効期限13に記載されている日付が現在よりも古い日付で期限切れになっているか否かを確認する(ステップS102)。
【0097】
既に有効期限切れになっている古い情報であると判断した場合には(ステップS102のyes)、当該通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yを、ノード情報記憶部A102から削除した後、ステップS103に移行して、ノード情報交換制御部A101に対して、更新された通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yに対応する情報すなわち通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yを含むノード情報の交換動作の開始を指示することにより、ノード情報交換制御部A101は、他の通信端末A1bとの間で通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yを含むノード情報の交換動作を実施して、通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yを取得する(ステップS103)。
【0098】
これに対して、ステップS102において、ノード情報記憶部A102に保存されている通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yノード情報が、有効期限切れにはなっていなく、古い情報ではないと判断された場合は(ステップS102のno)、情報交換連携部A105は、さらなる処理を行うことなく、処理を終了する。
【0099】
以上に詳細に説明したように、情報交換連携部A105が図6のステップS100〜ステップS103までの処理を実行することによって、通信端末A1aは、「ノード情報とルーティング情報との2つの情報を結び付けて管理する状態もしくは該2つの情報を有する状態にすること」が可能になる。つまり、通信端末A1aは、接続されている他の通信端末例えば他の通信端末A1bとの間で、特定の通信端末例えば通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報を交換する際に、特定の通信端末例えば通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のみではなく、対応するノード情報も含めて、特定の通信端末例えば通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報とノード情報との2つの情報を揃えてほぼ同時に交換することが可能になる。
【0100】
なお、図5の説明図および図6のフローチャートの説明においては、説明を簡単にするために、ルーティング情報を先に受信した場合について説明したが、ノード情報を先に受信した場合においても全く同様であり、前述したように、以上の説明におけるノード情報とルーティング情報との記載を入れ替えるだけで、全く同様の処理になる。また、対応する情報を確認するに当たり、ノード情報のエントリの場合は、前述のように、有効期限切れの場合を、当該エントリが存在していない場合と等価と見做すが、ルーティング情報のエントリの場合には、有効期限切れの場合のみならず、前述したように、経路スコアがあらかじめ定めた閾値以下になっている場合も、当該エントリが存在していない場合と等価と見做す。
【0101】
(第2の実施形態の構成)
次に、本発明の第2の実施形態について、図7のブロック構成図を用いて詳細に説明する。図7は、本発明にかかる通信端末の第2の実施形態のブロック構成例を示すブロック構成図である。
【0102】
第1の実施形態として前述した図1の通信端末A1においては、ノード情報およびルーティング情報の2つの情報に関して、互いに対応する情報のエントリの有無に基づいて、ノード情報またはルーティング情報の交換を行うことにより、ノード情報およびルーティング情報との2つの情報を揃えてほぼ同時に取得してノード情報記憶部A102およびルーティング情報記憶部A104の情報を更新していたのに対し、図7に示す本第2の実施形態の通信端末A1においては、自通信端末A1に保有しているノード情報およびルーティング情報の2つの情報に関して、互いに対応する情報のエントリの有無に基づいて、自通信端末A1が保有すべきノード情報およびルーティング情報のエントリであるか否かを判断して、保有すべき情報のエントリではないと判断した場合には、ノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104に保存している該当の情報を削除することを特徴としている。
【0103】
このため、図7に示す本第2の実施形態の通信端末A1は、図1に示した第1の実施形態の通信端末A1における情報交換連携部A105の代わりに、保有情報連携部A106を新たに備えている。その他の部位については、図1に示した第1の実施形態の通信端末A1の各部位と全く同様である。したがって、以下の説明においては、新たに備えた保有情報連携部A106の機能についてのみ詳細に説明することとし、その他の部位についての重複する説明は省略することにする。
【0104】
(保有情報連携部A106の説明)
保有情報連携部A106は、ノード情報記憶部A102に保存されているノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリ、および、ルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリを、あらかじめ定めた周期で定期的に確認し、ノード情報とルーティング情報との2つの情報のエントリに関して、互いに対応する情報のエントリが存在していなかった場合あるいは存在していても有効期限切れになっている場合には、当該情報のエントリを削除する機能を有している。
【0105】
例えば、保有情報連携部A106が、ルーティング情報を定期的に監視している場合は、自通信端末A1がルーティング情報記憶部A104に保有するルーティング情報のエントリに対応して自通信端末A1が保有するノード情報のエントリが、ノード情報記憶部A102に存在するか否か、あるいは、存在していても有効期限切れになっているか否かを確認し、対応するノード情報のエントリが、ノード情報記憶部A102に存在していない場合あるいは存在していても有効期限切れになっている場合は、当該ルーティング情報のエントリは、不必要なエントリと判断して、ルーティング情報記憶部A104から削除する。
【0106】
同様に、保有情報連携部A106が、ノード情報を定期的に監視している場合は、自通信端末A1がノード情報記憶部A102に保有するノード情報のエントリに対応して自通信端末A1が保有するルーティング情報のエントリが、ルーティング情報記憶部A104に存在するか否か、あるいは、存在していても有効期限切れになっているか否かを確認し、対応するルーティング情報のエントリがルーティング情報記憶部A104に存在していない場合あるいは存在していても有効期限切れになっている場合は、当該ノード情報のエントリは、不必要なエントリと判断して、ノード情報記憶部A102から削除する。
【0107】
かくのごとく、ノード情報のエントリまたはルーティング情報のエントリと互いに対応するルーティング情報のエントリまたはノード情報のエントリを確認することによって、自通信端末A1が保有すべき情報の管理を行う。
【0108】
つまり、前述のように、互いに対応する情報のエントリの存在の有無だけではなく、有効期限としてあらかじめ定めた一定時間が経過した情報のエントリは、現時点では利用することができない古い情報であるものと判断して、対応する情報のエントリが存在していない場合の情報のエントリと同様に、削除するようにしても良い。例えば、ノード情報のエントリの場合であれば、有効期限としてあらかじめ定めた一定時間が経過していた場合には、有効期限が切れた当該ノード情報のエントリは利用することができない無効な情報と判断して、ノード情報記憶部A102から削除しても良い。また、ルーティング情報のエントリの場合には、経路スコア値があらかじめ定めた閾値以下となった場合には、有効期限切れの場合と等価に扱い、当該ルーティング情報のエントリは利用することができない無効な情報と判断して、ルーティング情報記憶部A104から削除しても良い。
【0109】
また、保有情報連携部A106において、自通信端末A1が保有するノード情報やルーティング情報に関して確認を行うタイミングについては、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、自通信端末A1のノード情報記憶部A102のノード情報やルーティング情報記憶部A104のルーティング情報を確認するという場合以外に、種々のタイミングを設定することが可能である。
【0110】
例えば、ノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103が無線通信機能部A100を介して隣接の他の通信端末A1bとノード情報やルーティング情報の情報交換を行おうとする際に、まず、保有情報連携部A106に対してその旨の通知を送出するようにし、該通知を契機にして、保有情報連携部A106が、自通信端末A1のノード情報記憶部A102のノード情報やルーティング情報記憶部A104のルーティング情報の確認を行うようにしても良い。かかる場合には、ノード情報やルーティング情報の情報交換動作を行う前に、不要な情報のエントリを削減することができるので、他の通信端末A1bとの間の情報交換に必要な情報交換量を抑えることができる。
【0111】
あるいは、ノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103が隣接の他の通信端末A1bから無線通信機能部A100を介してノード情報やルーティング情報の確認通知を受信した際に、保有情報連携部A106に対して受信した確認通知を送出するようにし、該確認通知を契機にして、保有情報連携部A106が、自通信端末A1のノード情報記憶部A102のノード情報やルーティング情報記憶部A104のルーティング情報の確認を行うようにしても良い。
【0112】
かかる場合には、保有情報連携部A106が、対応するノード情報のエントリやルーティング情報のエントリが存在しないルーティング情報のエントリやノード情報のエントリを検知した場合、あるいは、対応するノード情報のエントリやルーティング情報のエントリが存在していても有効期限切れになっているルーティング情報のエントリやノード情報のエントリを検知した場合、削除対象の情報のエントリの候補として、検知したルーティング情報のエントリやノード情報のエントリに関する情報を、前記確認通知を送信してきた隣接の他の通信端末A1bに対して返送するようにしても良い。返答されてきた該情報を受け取った隣接の他の通信端末A1bにおいては、後述するように、該情報を、削除すべき情報のエントリの存在の有無を判断する際に参照することができる。
【0113】
また、保有情報連携部A106が、自通信端末A1において保有すべき情報であるか否かの判断を行う場合、前述したように、自通信端末A1における情報のみを利用して判断する方法以外に、自通信端末A1の近隣に存在している他の通信端末A1bにおける情報も参照して判断する方法を用いても良い。
【0114】
例えば、保有情報連携部A106は、図8の説明図に示すような動作を行う。図8は、第2の実施形態として図7に示した通信端末A1の動作の一例を説明するための説明図である。図8の説明図には、通信端末A1a(ノード1)にて、自通信端末A1a(ノード1)が保有するノード情報およびルーティング情報のうち保有すべき情報がどの情報で、削除すべき情報がどの情報であるかを、自通信端末A1a(ノード1)における情報のみを利用して保有情報連携部A106が判断する場合と、接続されている隣接の他の通信端末A1b(ノード2)における情報も参照して保有情報連携部A106が判断する場合との双方の動作の一例を示している。
【0115】
図8の説明図において、通信端末A1a(ノード1)は、ノード情報記憶部A102およびルーティング情報記憶部A104にノード情報N110およびルーティング情報R110を保有している。また、以下の説明においては、ルーティング情報R110側の確認を先に行った場合について説明している。
【0116】
図8の説明図に示すように、自通信端末A1a(ノード1)における情報のみを利用して保有すべき情報を判断する場合には、自通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106は、まず、自通信端末A1a(ノード1)が保有するルーティング情報R110をルーティング情報記憶部A104から読み出す。そして、ノード情報記憶部A102に保存されているノード情報N110に、ルーティング情報R110側の各ルーティング情報のエントリそれぞれに対応するノード情報のエントリが存在するか否か、あるいは、存在していても有効期限切れになっているか否かを確認する(シーケンスSeq10)。
【0117】
ここで、各通信端末に関するルーティング情報R110の各エントリに対応するノード情報N110のエントリがノード情報記憶部A102に存在しているか否かは、第1の実施形態において説明したように、ルーティング情報記憶部A104の宛先IPアドレス41(Dest. IPアドレス)に記録されているルーティング情報R110のエントリの宛先IPアドレスとノード情報記憶部A102のノードIPアドレス12に記録されているノード情報N110の各エントリのノードIPアドレスとを比較することによって確認すれば良い。
【0118】
図8の説明図の場合、ルーティング情報R110側の各通信端末に関するルーティング情報のエントリそれぞれの宛先IPアドレスと同一のノードIPアドレスを有するノード情報のエントリがノード情報N110側に存在していて、各通信端末に関するルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリがノード情報記憶部A102に存在している場合を示している。しかし、通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110y(宛先IPアドレス'192.168.0.3')に対応するノード情報のエントリN110y(ノードIPアドレス'192.168.0.3')の有効期限13には'Time Out'と記載されているように、通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yは有効期限切れの情報になっている。
【0119】
したがって、保有情報連携部A106は、当該通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yは、存在していない情報と等価であるものと判断し、当該通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yおよびノード情報のエントリN110yを削除対象の情報と判断して、当該ルーティング情報のエントリR110yおよびノード情報のエントリN110yを直ちに削除する。なお、ここでは、ルーティング情報側の確認を行っている段階であるので、有効期限切れになっている当該ノード情報のエントリN110yに関しては、この段階では削除しないで、ノード情報に関する確認時に、削除するようにしても良い。
【0120】
あるいは、保有情報連携部A106は、確認対象の通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yに対応するノード情報のエントリN110yの有効期限13に記載の有効期限を確認して、有効期限切れになっている場合には、図8に記載のように、有効期限13に'Time Out'と上書きするのみに留め、当該ノード情報のエントリN110yをノード情報記憶部A102から削除する処理を、ノード情報交換制御部A101に任せ、また、確認対象の通信端末Y(ノードY)に関するルーティング情報のエントリR110yについても、有効期限43に'Time Out'と上書きするのみに留め、ルーティング情報記憶部A104から削除する処理を、ルーティング情報交換制御部A103に任せるようにしても良い。
【0121】
同様にして、自通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106は、次に、自通信端末A1a(ノード1)が保有するノード情報N110を基にして、各ノード情報のエントリそれぞれに対応するルーティング情報のエントリが存在するか否か、あるいは、存在していても有効期限切れになっているか否かを確認する(シーケンスSeq10)。保有情報連携部A106は、ノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリが存在していない場合、あるいは、存在していても、有効期限43に記載された期限が有効期限切れになっている場合には、当該ノード情報のエントリ、あるいは、当該ノード情報のエントリおよび対応するルーティング情報のエントリを削除対象の情報と判断する。
【0122】
以上のように、自通信端末A1a(ノード1)における情報のみを利用して保有すべき情報を判断する場合には、保有情報連携部A106は、自通信端末A1a(ノード1)のノード情報記憶部A102に保存されているノード情報N110およびルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報R110を参照して、ルーティング情報R110の各エントリに対応するノード情報のエントリ、および、ノード情報N110の各エントリに対応するルーティング情報のエントリの存在の有無および有効期限切れの有無を調べることによって、削除対象の情報であるか、保有し続けるべき情報であるか否かを調査する。対応する情報のエントリが存在していないかあるいは存在していても期限切れになっている情報のエントリが検知されると、保有情報連携部A106は、該当する情報のエントリは保有する必要がない無効な情報であると判断して、当該情報のエントリを無駄に保有し続けないように、削除対象の情報として、直ちに削除するか、あるいは、ノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103に削除を任せる。
【0123】
なお、あらかじめ定めた一定時間を経過して有効期限切れになっていることを検知した場合には、保有情報連携部A106は、図8に記載のように、有効期限13あるいは有効期限43に、'Time Out'と上書きする代わりに、無効な情報であることを示す'無効フラグ'を設定するようにして、ノード情報交換制御部A101あるいはルーティング情報交換制御部A103に、当該情報のエントリの削除を任せるようにしても良い。また、有効期限13あるいは有効期限43に、'Time Out'または'無効フラグ'を設定した場合、前述したように、当該情報のエントリに対応する情報のエントリ側の有効期限43あるいは有効期限13にも、同様に、'Time Out'または'無効フラグ'を強制的に設定するようにしても良い。
【0124】
次に、自通信端末A1a(ノード1)のみならず隣接の他の通信端末A1b(ノード2)における情報も利用して、自通信端末A1a(ノード1)において保有すべき情報を判断する場合には、図8の説明図に示すように、自通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106は、まず、ルーティング情報交換制御部A103、無線通信機能部A100を介して、隣接の他の通信端末A1b(ノード2)の保有情報連携部A106との間で、ルーティング情報の確認通知を交換する動作を行う(シーケンスSeq11)。
【0125】
ルーティング情報の確認通知を相手側の他の通信端末A1b(ノード2)から受け取った自通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106は、シーケンスSeq10として前述した確認動作を行い、自通信端末A1a(ノード1)において、各通信端末のルーティング情報のエントリのうち、対応するノード情報のエントリが存在していないか、あるいは、存在していても有効期限が切れているルーティング情報のエントリを、削除対象候補とすべき情報として抽出して、削除対象候補一覧(自通信端末側)に設定して保存するとともに、該削除対象候補一覧(自通信端末側)を削除対象候補一覧(相手通信端末側)として、前記確認通知の送信元の相手側の他の通信端末A1b(ノード2)に対して返送する(シーケンスSeq12)。
【0126】
一方、ルーティング情報の確認通知を自通信端末A1a(ノード1)から受け取った相手側の他の通信端末A1b(ノード2)の保有情報連携部A106においても、全く同様の動作を行い、他の通信端末A1b(ノード2)において、削除対象候補とすべき情報として抽出して、削除対象候補一覧(自通信端末側)に設定して保存するとともに、該削除対象候補一覧(自通信端末側)を削除対象候補一覧(相手通信端末側)として、前記確認通知の送信元の自通信端末A1a(ノード1)に対して返送してくる(シーケンスSeq12)。
【0127】
ここで、通信端末A1a(ノード1)と相手側の他の通信端末A1b(ノード2)との間で交換される削除対象候補一覧には、ノード情報およびルーティング情報を相互参照するための共通情報すなわち削除対象候補の情報のエントリを特定することができる情報が記載されていれば良く、前述したように、削除対象候補の通信端末(ノード)を示すIPアドレス(つまり、ノード情報におけるノードIPアドレス、ルーティング情報における宛先IPアドレス)が少なくとも記載されていれば良い。図8に示した例においては、ノード情報の有効期限13に'Time Out'が設定されている通信端末Y(ノードY)のノードIPアドレス'191.168.0.3'がルーティング情報の削除対象候補(当該ノード情報のエントリが有効期限切れになっているので、当然、ノード情報の削除対象候補にもなっている)として記載されていれば良い。
【0128】
他の通信端末A1b(ノード2)からの削除対象候補一覧を受け取った自通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106は、受信した削除対象候補一覧(相手通信端末側)とシーケンスSeq10として前述した確認動作により自通信端末(ノード1)側において作成して保存しておいた削除対象候補一覧(自通信端末側)との組み合わせを用いて、自通信端末A1a(ノード1)において保有する必要がない無効な情報を判断する。
【0129】
なお、図8には、自通信端末A1a(ノード1)に隣接する他の通信端末は、1つの他の通信端末A1b(ノード2)のみを記載しているが、かかる場合に限るものではなく、互いに無線通信が可能な領域内に複数の他の通信端末が存在している場合もあり、自通信端末A1a(ノード1)は、複数の他の通信端末それぞれに対して、削除対象候補一覧(自通信端末側)を送信し、複数の他の通信端末それぞれから削除対象候補一覧(相手通信端末側)を受け取ることになる。
【0130】
保有する必要がない無効な情報か否かを判断する方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、削除対象候補一覧(自通信端末側)と削除対象候補一覧(相手通信端末側)との全てにおいて、同一の通信端末(例えば、図8に示す通信端末Y(ノードY))のIPアドレスが設定されていた場合(すなわち、自通信端末A1aと全ての隣接の他の通信端末との削除対象候補一覧の積集合にIPアドレスが残っている場合)に、当該IPアドレスが示す通信端末に関するノード情報およびルーティング情報を保有することが不必要な無効な情報と判断する方法を適用しても良い。
【0131】
あるいは、削除対象候補一覧(自通信端末側)と削除対象候補一覧(相手通信端末側)との少なくとも1つ以上に通信端末(例えば、図8に示す通信端末Y(ノードY))のIPアドレスが設定されていた場合(すなわち、自通信端末A1aと全ての隣接の他の通信端末との削除対象候補一覧の和積集合にIPアドレスが残っている場合)に、当該IPアドレスが示す通信端末に関するノード情報およびルーティング情報を保有することが不必要な無効な情報と判断する方法を適用しても良い。
【0132】
なお、自通信端末A1aに隣接する全ての他の通信端末の削除対象候補一覧(相手通信端末側)を用いる代わりに、全ての他の通信端末について自通信端末A1aとの間の電界強度等を用いた重み付けを行い、あらかじめ定めた閾値以上に重みが大きい他の通信端末を抽出し、抽出した該他の通信端末の削除対象候補一覧(相手通信端末側)を自通信端末A1aの削除対象候補一覧(自通信端末側)とともに用いるようにしても良い。
【0133】
通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106は、前述したいずれかの判断方法に基づいて、保有する必要がない無効な情報を判断して、該当する通信端末に関するノード情報のエントリやルーティング情報のエントリが無駄に保有され続けないように、無効な当該ノード情報のエントリやルーティング情報のエントリをノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104から直ちに削除する(シーケンスSeq13)。あるいは、保有情報連携部A106は、無効な当該ノード情報のエントリやルーティング情報のエントリの有効期限13や有効期限43に'Time Out'または'無効フラグ'を設定して、ノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103によって、'Time Out'または'無効フラグ'が設定されているノード情報のエントリやルーティング情報のエントリをノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104から削除するように制御しても良い(シーケンスSeq13)。
【0134】
なお、図8の説明においては、自通信端末A1a(ノード1)の隣接の他の通信端末A1b(ノード2)における情報も利用する場合、ルーティング情報の確認通知の交換を起点にした場合について説明したが、ノード情報の確認通知の交換を行う場合についても、全く同様の処理を行うようにすれば良く、前述の説明におけるルーティング情報とノード情報との記述を入れ替えた処理を行うようにすれば良い。
【0135】
また、自通信端末A1a(ノード1)と隣接の他の通信端末A1b(ノード2)との間で、互いに同期して、確認通知および削除対象候補一覧をほぼ同時に交換し合う場合について説明したが、場合によっては、自通信端末A1a(ノード1)からの確認通知の送信タイミングと隣接の他の通信端末A1b(ノード2)からの確認通知の送信タイミングとがあらかじめ定めた許容時間内でずれたタイミングであっても構わない。
【0136】
かかる場合には、保有することが不必要な無効な情報を判断する方法として、前述の自通信端末A1aと全ての隣接の他の通信端末との削除対象候補一覧の和集合を適用するようにしても良い。すなわち、確認通知の受信が遅れた通信端末側(例えば、隣接の他の通信端末A1b(ノード2)からの確認通知があらかじめ定めた時間内に受信されなかった自通信端末A1a(ノード1)側)において、シーケンスSeq10の確認動作によって先に作成して保存しておいた削除対象候補一覧(自通信端末側)に基づいて、まず、保有することが不必要な無効な情報を削除する動作を行う。
【0137】
しかる後、あらかじめ定めた許容時間内に、相手側の他の通信端末A1b(ノード2)から確認通知を受け取った際に、保存しておいた削除対象候補一覧(自通信端末側)を、削除対象候補一覧(相手通信端末側)として返送する。さらに、相手側の他の通信端末A1b(ノード2)から削除対象候補一覧(相手通信端末側)を受け取った場合に、受信した削除対象候補一覧(相手通信端末側)に基づいて、保有する必要がない無効な情報を削除する動作を行うようにしても構わない。
【0138】
(第2の実施形態の動作の説明)
次に、本第2の実施形態として図7に示した通信端末A1がノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリのいずれか一方の情報のエントリのみを無駄に保有し続けないように制御する動作について、その一例を、図8の説明図と図9のフローチャートとを用いて、さらに詳細に説明する。ここで、図8の説明図は、前述したように、通信端末A1a(ノード1)のみの情報に基づいて保有が不必要な無効な情報を削除する場合と、通信端末A1a(ノード1)が作成した削除対象候補一覧(自通信端末側)と他の通信端末A1b(ノード2)が作成した削除対象候補一覧(相手通信端末側)との組み合わせに基づいて保有が不必要な無効な情報を削除する場合との動作例を説明している。
【0139】
また、図9は、第2の実施形態として図7に示した通信端末A1の動作の一例を説明するためのフローチャートであり、説明を簡素化するために、図8における自通信端末A1a(ノード1)内の情報のみを用いて無効な情報を削除する場合の動作について、その一例を示している。すなわち、図9のフローチャートにおいては、図8の説明図における通信端末A1a(ノード1)において、保有情報連携部A106が、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、ノード情報記憶部A102に保存されているノード情報のエントリに対応するルーティング情報のエントリ、および、ルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報のエントリに対応するノード情報のエントリを確認し、ノード情報とルーティング情報との2つの情報に関して、互いに対応する情報のエントリが存在していなかった場合あるいは存在していても有効期限切れになっている場合には、当該情報のエントリを削除する動作について、その一例を示している。
【0140】
なお、図9のフローチャートに示す処理は、保有情報連携部A106が、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、ノード情報およびルーティング情報を確認する場合について示している。また、図8の説明図および図9のフローチャートに示す動作は、本来は、第1の実施形態の場合と同様、図2A〜図2Dに示したようなネットワークを構成する各通信端末それぞれにおいて実施されるものであるが、ここでは、説明を容易にするために、ネットワークを構成する各通信端末のうち、図8に示した通信端末A1a(ノード1)と他の通信端末A1b(ノード2)との2台の通信端末のみに着目して、当該2台の通信端末間でノード情報やルーティング情報の交換動作を行う場合について説明する。
【0141】
まず、図8に示す2台の通信端末、通信端末A1a(ノード1)と他の通信端末A1b(ノード2)とは、前述したように、互いに通信可能な範囲に存在し、無線通信リンクL1を介して接続されているものとする。また、通信端末A1a(ノード1)と他の通信端末A1b(ノード2)との間の情報の確認通知の交換のパターンとして、ノード情報の確認通知を先に交換する場合とルーティング情報の確認通知を先に交換する場合とがあるが、情報の確認通知の交換に関する動作は、前述したように、交換する情報が異なっていても同じであるので、以下の説明においては、図8のシーケンスSeq11に前述したように、ルーティング情報の確認通知を先に交換する場合について詳細に説明することにする。
【0142】
図8の説明図において、通信端末A1a(ノード1)が、自通信端末A1a(ノード)の情報のみを用いて、ノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリのいずれか一方の情報のみを無駄に保有し続けないように、保有する必要がない無効な情報を削除する場合は、まず、シーケンスSeq10に前述したような動作を行う。すなわち、保有情報連携部A106は、自通信端末A1a(ノード1)のノード情報記憶部A102に保存されているノード情報N110およびルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報R110を参照して、ルーティング情報R110の各エントリに対応するノード情報のエントリ、および、ノード情報N110の各エントリに対応するルーティング情報のエントリの存在の有無および有効期限切れの有無を調べることによって、削除対象の情報であるか、保有し続けるべき情報であるか否かを調査する。
【0143】
対応する情報のエントリが存在していないかあるいは存在していても期限切れになっている情報のエントリが検知されると、保有情報連携部A106は、無効な情報であるものと判断して、当該情報のエントリを無駄に保有し続けないように、削除対象の情報として、直ちに削除するか、あるいは、無効情報になっていることを示す'Time Out'または'無効フラグ'を設定して、ノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103に当該無効情報の削除を任せる。
【0144】
また、通信端末A1a(ノード1)が、自通信端末A1a(ノード)の情報のみならず、隣接の他の通信端末A1b(ノード2)の情報も利用して、保有する必要がない無効な情報を削除する場合は、図8のシーケンスSeq11に前述したように、保有情報連携部A106は、通信端末A1a(ノード1)と他の通信端末A1b(ノード2)との間で、無効なノード情報または無効なルーティング情報の存在の有無を確認するための確認通知(図8の例においては、ルーティング情報の確認通知)を交換し合う。
【0145】
相手側の他の通信端末A1b(ノード2)から該確認通知を受け取った通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106は、図8のシーケンスSeq12に前述したように、前記シーケンスSeq10の確認動作と同様の動作を行い、保有する必要がない無効な情報を抽出して、削除対象候補一覧(自通信端末側)を作成して保存するとともに、該削除対象候補一覧(自通信端末側)を削除対象候補一覧(相手通信端末側)として、前記確認通知の送信元の相手側の他の通信端末A1b(ノード2)に対して返送する。
【0146】
一方、相手側の他の通信端末A1b(ノード2)から削除対象候補一覧(相手通信端末側)を受け取ると、通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106は、図8のシーケンスSeq13に前述したように、受け取った削除対象候補一覧(相手通信端末側)と保存しておいた削除対象候補一覧(自通信端末側)との組み合わせに基づいて、無効な情報であるか否かを判断して、無効な情報と判断した情報については、当該情報を無駄に保有し続けないように、直ちに削除するか、あるいは、無効情報になっていることを示す'Time Out'または'無効フラグ'をノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104に設定して、ノード情報交換制御部A101やルーティング情報交換制御部A103に当該無効情報の削除を任せる。
【0147】
次に、図9に示すフローチャートを用いて、通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106の動作の一例についてさらに説明する。なお、以下の説明においては、前述したように、通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106が、自通信端末A1a(ノード1)の情報のみを利用して、自通信端末A1a(ノード1)が保有すべき情報であるか、保有が不必要で削除すべき無効な情報であるかを判断して、保有が不必要で削除すべき無効な情報であると判断したノード情報のエントリやルーティング情報のエントリについては、ノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104から直ちに削除するという動作を行う場合について以下に説明する。
【0148】
本第2の実施形態においては、前述したように、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、保有が不必要で無効な情報を調査するために、通信端末A1a(ノード1)の保有情報連携部A106が起動されて、ノード情報記憶部A102に保存されているノード情報とルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報との間で互いに対応するエントリが存在しているか否か、あるいは、存在していても有効期限切れが発生しているか否かを確認する(ステップS200)。
【0149】
図8の説明図に示す例においては、ルーティング情報記憶部A104に保存されているルーティング情報R110のうち、宛先IPアドレス41(Dest.IPアドレス)が'192.168.0.3'のルーティング情報のエントリR110yに対応して同一のノードIPアドレス12を有する通信端末Y(ノードY)に関するノード情報記憶部A102のノード情報のエントリN110yの有効期限13が'Time Out'になり、有効期限切れになっている。したがって、当該通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yに対応する宛先IPアドレス(Dest.IPアドレス)41が'192.168.0.3'のルーティング情報のエントリR110yは、保有する必要がない無効な情報であるものと判断して、当該ルーティング情報のエントリR110yを削除対象候補一覧に設定して保存する。
【0150】
かくのごとき確認動作を、ノード情報記憶部A102に保存されている全てのノード情報のエントリとルーティング情報記憶部A104に保存されている全てのルーティング情報のエントリとについて実施して、それぞれに対応するエントリの存在有無、有効期限切れの発生の有無の確認が終了して、削除対象候補一覧の作成が終了すると、ステップS201に移行する。
【0151】
ステップS201に移行すると、保有情報連携部A106は、ステップS200にて作成した削除対象候補一覧を参照して、対応するエントリが存在していないか、あるいは、存在していても有効期限切れになっているノード情報のエントリやルーティング情報のエントリを、保有する必要がない無効な情報として、ノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104から削除する(ステップS201)。例えば、図8の説明図においては、有効期限切れになっている通信端末Y(ノードY)に関するノード情報のエントリN110yに対応するルーティング情報のエントリR110y(宛先IPアドレス41(Dest.IPアドレス)が'192.168.0.3'のルーティング情報のエントリ)が削除対象になる。なお、このとき、保有情報連携部A106は、直ちに、該当するルーティング情報のエントリR110yを削除しない代わりに、当該ルーティング情報のエントリR110yの有効期限43に'Time Out'または'無効フラグ'を設定して、ルーティング情報交換制御部A103に、当該ルーティング情報のエントリR110yの削除を任せても良い。
【0152】
図9のフローチャートに示したような動作を行うことによって、各通信端末(各ノード)は、「他の通信端末との間で交換するノード情報やルーティング情報の転送情報量を削減すること」が可能になる。つまり、各通信端末(各ノード)は、定期的に、例えば、ルーティング情報に関して、保有すべきルーティング情報と、保有し続ける必要がない無効なルーティング情報とを判別し、保有し続ける必要がない無効なルーティング情報と判断したルーティング情報を削除して、他の通信端末と無駄に交換しないようにすることが可能になる。
【0153】
その結果、隣接する各通信端末間(例えば、図8に示す通信端末A1a(ノード1)と他の通信端末A1b(ノード2)との間)で、定期的なルーティング情報の交換を行う際に、対応するノード情報のエントリの有効期限が切れており、情報共有に利用することができないルーティング情報のエントリを除いて、有効なルーティング情報のみを交換し合うことができ、無駄な情報交換を抑制することが可能になる。なお、ここでは、各通信端末間で、ルーティング情報の交換を行う場合を例にして説明したが、ノード情報の交換を行う場合においても動作は同じである。また、対応する情報を確認するに当たり、ノード情報のエントリの場合は、前述のように、有効期限切れの場合を、当該エントリが存在していない場合と等価と見做すが、ルーティング情報のエントリの場合には、有効期限切れの場合のみならず、前述したように、経路スコアがあらかじめ定めた閾値以下になっている場合も、当該エントリが存在していない場合と等価と見做す。
【0154】
(第3実施形態の構成)
次に、本発明の第3の実施形態について、図10のブロック構成図を用いて詳細に説明する。図10は、本発明にかかる通信端末の第3の実施形態のブロック構成例を示すブロック構成図である。
【0155】
第1の実施形態として前述した図1の通信端末A1においては、ノード情報およびルーティング情報の2つの情報に関して、互いに対応する情報のエントリの有無に基づいて、ノード情報またはルーティング情報の交換を行うことにより、ノード情報およびルーティング情報との2つの情報を揃えてほぼ同時に取得してノード情報記憶部A102およびルーティング情報記憶部A104の情報を更新する場合について説明し、また、第2の実施形態として前述した図7の通信端末A1においては、ノード情報およびルーティング情報の2つの情報に関して、互いに対応する情報のエントリの有無に基づいて、自通信端末A1が保有すべきノード情報やルーティング情報のエントリであるか否かを判断して、保有すべき情報のエントリではないと判断した場合には、ノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104の当該情報を削除する場合について説明した。
【0156】
これに対して、図10に示す本第3の実施形態の通信端末A1においては、第1の実施形態における動作と第2の実施形態における動作とを併せて実施することが可能な機能を有していることを特徴としている。
【0157】
このため、図10に示す本第3の実施形態の通信端末A1は、図1に示した第1の実施形態の通信端末A1の情報交換連携部A105と、図7に示した第2の実施形態の通信端末A1の保有情報連携部A106との双方を併せて備えている。情報交換連携部A105と保有情報連携部A106とのそれぞれの機能は、第1の実施形態、第2の実施形態のそれぞれにおいて説明した機能と全く同様であり、ここでの重複する説明は省略する。
【0158】
(第3の実施形態の動作の説明)
次に、本第3の実施形態として図10に示した通信端末A1が、ノード情報およびルーティング情報の2つの情報をほぼ同時に取得するように制御する動作と、ノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリのいずれか一方の情報のエントリのみを無駄に保有し続けないように制御する動作と、について、その一例を、前述した図5の説明図、図6のフローチャート、図8の説明図および図9のフローチャートを参照しながら、詳細に説明する。
【0159】
本第3の実施形態の図10に示す通信端末A1の動作について、まず、図5の説明図を用いて説明する。図10に示す通信端末A1は、第1の実施形態として図5の説明図に記載した通信端末A1a(ノード1)と同様、情報交換連携部A105を用いて、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、ノード情報およびルーティング情報を監視し、ノード情報およびルーティング情報を交換すべきタイミングを判断する。すなわち、情報交換連携部A105は、図5の説明図および第1の実施形態として図6のフローチャートにおいて説明したように、互いに対応するノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリのうち、いずれか一方の情報のエントリのみが更新されたことを検知した場合には、直ちに、隣接の他の通信端末A1bから対応する他方の情報のエントリを取得する動作を行うことによって、互いに対応するノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリとの2つの情報のエントリをほぼ同時に取得して、ノード情報およびルーティング情報を更新するように制御する。
【0160】
さらに、図10に示す通信端末A1は、第2の実施形態として図8の説明図に記載した通信端末A1a(ノード1)と同様、保有情報連携部A106を用いて、あらかじめ定めた周期毎に定期的に、互いに対応するノード情報のエントリおよびルーティング情報のエントリを確認して、保有すべき情報のエントリであるか、保有する必要がない無効な情報のエントリであるかを判断する。
【0161】
すなわち、保有情報連携部A106は、図8の説明図および第2の実施形態として図9のフローチャートにおいて説明したように、自通信端末のみの情報を利用して、保有すべき情報のエントリであるか否かを判断する場合には、自通信端末が保存しているノード情報やルーティング情報について、互いに対応するノード情報のエントリやルーティング情報のエントリを確認して、対応する情報のエントリが存在していないかあるいは存在していても有効期限切れになっている場合には、該当する情報のエントリは、保有する必要がない無効な情報のエントリであるものと判断して、ノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104から削除する。
【0162】
さらに、保有情報連携部A106は、図8の説明図において説明したように、他の通信端末における情報も利用して、保有すべき情報のエントリであるか否かを判断する場合には、隣接する全ての他の通信端末との間で、ノード情報やルーティング情報の確認通知を交換する。該確認通知を受信することにより、自通信端末において、対応する情報のエントリが存在しないかあるいは有効期限切れになっている情報のエントリを、保有する必要がない無効な情報のエントリとして抽出して、削除対象候補一覧(自通信端末側)に設定して保存するとともに、該削除対象候補一覧(自通信端末側)を削除対象候補一覧(相手通信端末側)として、前記確認通知の送信元の他の通信端末に対して返送する。
【0163】
また、確認通知を送信した相手側の他の通信端末から削除対象候補一覧(相手通信端末側)を受け取ると、保有情報連携部A106は、受信した削除対象候補一覧(相手通信端末側)と保存しておいた削除対象候補一覧(自通信端末側)との組み合わせを用いて、保有する必要がない無効な情報のエントリを判断して、ノード情報記憶部A102やルーティング情報記憶部A104から削除する。
【0164】
以上のような動作を行う本第3実施形態の通信端末においては、情報交換連携部A105および保有情報連携部A106の双方を備えることによって、「ノード情報とルーティング情報との2つの情報を結び付けて管理する状態もしくは該2つの情報を有する状態にする」ことが可能になるのみならず、さらに、「他の通信端末との間で交換するノード情報やルーティング情報の転送情報量を削減する」ことも可能になる。
【0165】
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
【0166】
この出願は、2012年10月9日に出願された日本出願特願2012−224131を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0167】
11 ノードID
12 ノードIPアドレス
13 エントリの有効期限
21 ノードID
22 ルーティングアドレス
23 エントリの有効期限
31 ノードID
32 ノードIPアドレス
33 コンテンツリスト
34 エントリの有効期限
41 宛先IPアドレス
42 次ホップIPアドレス
43 エントリの有効期限
51 宛先IPアドレス
52 次ホップIPアドレス
53 エントリの受信時刻
61 宛先IPアドレス
62 次ホップIPアドレス
63 経路スコア
A1 通信端末
A100 無線通信機能部
A101 ノード情報交換制御部
A102 ノード情報記憶部
A103 ルーティング情報交換制御部
A104 ルーティング情報記憶部
A105 情報交換連携部
A106 保有情報連携部
A1a ノード1(自通信端末)
A1b ノード2(他の通信端末)
B1 通信端末
L1 無線通信リンク
N100 ノードAが保有するノード情報
N100y ノードAが保有するノード情報内のノードYのエントリ
N110 ノード1が保有するノード情報
N110y ノード1が保有するノード情報内のノードYのエントリ
N120、N130 ノード情報
P1 ノード情報非保有期間
P2 ルーティング情報非保有期間
R100 ノードAが保有するルーティング情報
R100y ノードAが保有するルーティング情報内のノードYのエントリ
R110 ノード1が保有するルーティング情報
R110y ノード1が保有するルーティング情報内のノードYのエントリ
R120、R130 ルーティング情報
S100〜S103 第1の実施形態における情報交換連携部の処理ステップ
S200、S201 第2の実施形態における保有情報連携部の処理ステップ
T1、T2 通知タイミング
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【国際調査報告】