(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2014058046
(43)【国際公開日】20140417
【発行日】20160905
(54)【発明の名称】カルシウム拮抗薬/アンジオテンシンII受容体拮抗薬含有医薬製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4422 20060101AFI20160808BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20160808BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20160808BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20160808BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20160808BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20160808BHJP
   A61K 31/41 20060101ALI20160808BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20160808BHJP
   A61K 45/08 20060101ALI20160808BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20160808BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20160808BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20160808BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20160808BHJP
【FI】
   !A61K31/4422
   !A61K47/38
   !A61K9/16
   !A61P43/00 111
   !A61P43/00 116
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   !A61K31/41
   !A61K47/02
   !A61K45/08
   !A61K9/20
   !A61K9/48
   !A61K9/14
   !A61P9/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】29
【出願番号】2014540902
(21)【国際出願番号】JP2013077729
(22)【国際出願日】20131011
(11)【特許番号】5854371
(45)【特許公報発行日】20160209
(31)【優先権主張番号】2012226983
(32)【優先日】20121012
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000000066
【氏名又は名称】味の素株式会社
【住所又は居所】東京都中央区京橋1丁目15番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100168631
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 康匡
(72)【発明者】
【氏名】田中 友紀子
【住所又は居所】神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の素製薬株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】原 一郎
【住所又は居所】神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の素製薬株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】樋口 祐幸
【住所又は居所】神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の素製薬株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】小野下 智也
【住所又は居所】神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の素製薬株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】寺本 晶子
【住所又は居所】神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の素製薬株式会社内
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA30
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA54
4C076BB01
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4C076DD27
4C076DD29H
4C076DD29U
4C076DD41C
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4C076FF06
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4C084AA20
4C084MA05
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4C084MA35
4C084MA41
4C084MA43
4C084MA52
4C084NA03
4C084NA05
4C084ZA421
4C084ZA422
4C084ZC422
4C084ZC502
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC26
4C086BC62
4C086GA07
4C086GA08
4C086MA03
4C086MA05
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4C086MA37
4C086MA41
4C086MA43
4C086NA03
4C086NA13
4C086ZA42
4C086ZC42
4C086ZC50
(57)【要約】
有効成分としてのカルシウム拮抗薬及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬と、
5質量%以上の崩壊剤と、
を含み、且つ、少なくともカルシウム拮抗薬が固体分散体の形態にあることを特徴とする医薬製剤を提供する。
この医薬製剤は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬の保存安定性を向上させることができる。また、該医薬製剤は、市販のカルシウム拮抗薬製剤及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬それぞれの溶出プロファイルに近い溶出プロファイルを実現することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分としてのカルシウム拮抗薬及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬と、
5質量%以上の崩壊剤と、
を含み、且つ、少なくともカルシウム拮抗薬が固体分散体の形態にあることを特徴とする医薬製剤。
【請求項2】
カルシウム拮抗薬が顆粒の形態にあり、該カルシウム拮抗薬を含む顆粒の一部又は全部を覆うようにしてアンジオテンシンII受容体拮抗薬が存在する、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項3】
崩壊剤が、前記顆粒中に含まれる、請求項2に記載の医薬製剤。
【請求項4】
崩壊剤が、前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬とともに前記顆粒の一部又は全部を覆うようにして存在する、請求項2又は3に記載の医薬製剤。
【請求項5】
崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウム、クロスカルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン及びα化澱粉からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項6】
前記カルシウム拮抗薬が、シルニジピン、アムロジピン、ニルバジピン、ニフェジピン、アゼルニジピン、ニソルジピン、ニカルジピン、ニモジピン、ニトレンジピン及びマニジピンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項7】
前記カルシウム拮抗薬が、シルニジピンである、請求項6に記載の医薬製剤。
【請求項8】
前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬が、バルサルタン、カンデサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、テルミサルタン、オルメサルタン、イルベサルタン、及びエプロサルタンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項9】
前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬が、バルサルタンである、請求項8に記載の医薬製剤。
【請求項10】
カルシウム拮抗薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬との質量比が、1:1〜1:32である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項11】
黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄及び黒酸化鉄からなる群から選択される少なくとも1種の着色剤を含むコーティング被膜を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項12】
前記着色剤の割合がコーティング被膜100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲内である、請求項11に記載の医薬製剤。
【請求項13】
前記コーティング被膜が更に酸化チタンを含む、請求項11又は12に記載の医薬製剤。
【請求項14】
錠剤、カプセル剤、細粒剤又は顆粒の形態にある、請求項1〜13のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項15】
錠剤の形態にある請求項14に記載の医薬製剤。
【請求項16】
降圧剤である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルシウム拮抗薬及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬を有効成分として含む医薬製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
高血圧とは、血圧が正常範囲よりも持続的に高くなっている状態をいう。高血圧は生活習慣病の1つであり、高血圧状態が持続されると、動脈硬化症や、虚血性心疾患、脳卒中などを発症することがある。
現在、高血圧患者の治療には、高血圧治療薬(降圧剤)を用いた血圧コントロールが広く一般に行われている。高血圧治療薬としては、カルシウム拮抗薬(CCB)、アンジオテンシン交換酵素阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)等が一般に使用されている。
【0003】
カルシウム拮抗薬(CCB)は、イオンチャネルを介した細胞内へのCa2+の取り込みを抑制し、平滑筋の収縮を減弱化させることにより、降圧作用を奏することが知られている。カルシウム拮抗薬は、現在、日本で最も汎用されている降圧薬であり、重篤な副作用が少ないこと、利尿薬に次いで安価であることから第一選択薬として勧められている。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)は、アンジオテンシンII受容体に対して特異的に拮抗することにより、レニン・アンジオテンシン系で産生されて強い昇圧作用を持つアンジオテンシンIIの生理作用を抑制し、降圧作用を奏することが知られている。
【0004】
このように、カルシウム拮抗薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬とは、異なる機序により降圧作用をもたらす。したがって、単剤投与で症状の改善があまりみられない高血圧患者に対しては、治療効果を高める目的で、カルシウム拮抗薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬とを併用することも試みられている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−44871号公報
【発明の概要】
【0006】
しかしながら、両薬剤はいずれも保存安定性に欠け、カルシウム拮抗薬は光に対して経時的に分解が進むという問題点を有する。一方、アンジオテンシンII受容体拮抗薬は、高い温度条件下で保存すると、溶出速度が極端に低下するといった問題点を有する。そのため、カルシウム拮抗薬製剤は遮光条件下で保存することが求められ、アンジオテンシンII受容体拮抗薬製剤は温度に留意して保存することが求められる。
【0007】
単に両薬剤を併用するのであれば、両薬剤をそれぞれ異なる方法で別個に保存すればよいため、上記の欠点はそれほど大きな問題とはならない。
しかしながら、配合剤の場合には、両薬剤を別個に保存することができないため、併用薬のようにして問題を解決することはできない。したがって、常に温度と光の両方に留意しながら保存しなければならない。
【0008】
また、カルシウム拮抗薬及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬の原薬は、いずれも水への溶解度が低く、原薬を投与しても効果が表れるまで時間がかかるという問題がある。例えば、カルシウム拮抗薬の1つであるシルニジピンは、室温での水への溶解度が数ng/mLであり、アンジオテンシンII受容体拮抗薬の1つであるバルサルタンは、水への溶解度が0.17mg/mL程度である。そのため、現在市販されているカルシウム拮抗薬製剤及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬製剤は、溶出速度が大きくなるようそれぞれ工夫がなされている。
しかしながら、市販のカルシウム拮抗薬製剤と、アンジオテンシンII受容体拮抗薬製剤は、それぞれ別個の方法で溶出速度を向上させているため、1つの医薬製剤(配合剤)で両者の溶出プロファイルを実現することは難しい。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、アンジオテンシンII受容体拮抗薬の保存安定性を高め、これにより保存条件の緩和された医薬製剤を提供することを目的とする。さらには、市販のカルシウム拮抗薬製剤及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬製剤それぞれの溶出プロファイルに近い溶出プロファイルを実現できる医薬製剤(配合剤)を提供することを目的とする。
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用した。
【0011】
(1) 有効成分としてのカルシウム拮抗薬及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬と、 5質量%以上の崩壊剤と、
を含み、且つ、少なくともカルシウム拮抗薬が固体分散体の形態にあることを特徴とする医薬製剤。
(2) カルシウム拮抗薬が顆粒の形態にあり、該カルシウム拮抗薬を含む顆粒の一部又は全部を覆うようにしてアンジオテンシンII受容体拮抗薬が存在する、上記(1)に記載の医薬製剤。
(3) 崩壊剤が、前記顆粒中に含まれる、上記(2)に記載の医薬製剤。
(4) 崩壊剤が、前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬とともに前記顆粒の一部又は全部を覆うようにして存在する、上記(2)又は(3)に記載の医薬製剤。
(5) 崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウム、クロスカルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン及びα化澱粉からなる群から選択される少なくとも1種である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の医薬製剤。
(6) 前記カルシウム拮抗薬が、シルニジピン、アムロジピン、ニルバジピン、ニフェジピン、アゼルニジピン、ニソルジピン、ニカルジピン、ニモジピン、ニトレンジピン及びマニジピンからなる群から選択される少なくとも1種である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の医薬製剤。
(7) 前記カルシウム拮抗薬が、シルニジピンである、上記(6)に記載の医薬製剤。
(8) 前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬が、バルサルタン、カンデサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、テルミサルタン、オルメサルタン、イルベサルタン、及びエプロサルタンからなる群から選択される少なくとも1種である、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の医薬製剤。
(9) 前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬が、バルサルタンである、上記(8)に記載の医薬製剤。
(10) カルシウム拮抗薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬との質量比が、1:1〜1:32である、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の医薬製剤。
(11) 黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄及び黒酸化鉄からなる群から選択される少なくとも1種の着色剤を含むコーティング被膜を含む、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の医薬製剤。
(12) 前記着色剤の割合がコーティング被膜100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲内である、上記(11)に記載の医薬製剤。
(13) 前記コーティング被膜が更に酸化チタンを含む、上記(11)又は(12)に記載の医薬製剤。
(14) 錠剤、カプセル剤、細粒剤又は顆粒の形態にある、上記(1)〜(13)のいずれかに記載の医薬製剤。
(15) 錠剤の形態にある上記(14)に記載の医薬製剤。
(16) 降圧剤である、上記(1)〜(15)のいずれかに記載の医薬製剤。
【0012】
本発明の医薬製剤は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬の保存安定性を向上させることができる。また、該医薬製剤は、市販のカルシウム拮抗薬製剤及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬それぞれの溶出プロファイルに近い溶出プロファイルを実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
【0014】
本発明の医薬製剤は、有効成分としてのカルシウム拮抗薬及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬と5質量%以上の崩壊剤とを含み、且つ、少なくともカルシウム拮抗薬が固体分散体の形態にあることを特徴とする。
また、本発明の医薬製剤は、カルシウム拮抗薬を含む顆粒とアンジオテンシンII受容体拮抗薬とを含むことが好ましく、カルシウム拮抗薬を含む顆粒の一部又は全部を覆うようにしてアンジオテンシンII受容体拮抗薬が存在することがより好ましい。このような医薬製剤としては、例えば、カルシウム拮抗薬含有顆粒の周囲をアンジオテンシンII受容体拮抗薬が覆ってなる顆粒、細粒や、1又は複数のカルシウム拮抗薬含有顆粒とアンジオテンシンII受容体拮抗薬との混合物を打錠して得られる錠剤などが挙げられる。
また、本発明の医薬製剤は、カルシウム拮抗薬を含む顆粒の一部又は全部を覆うようにしてアンジオテンシンII受容体拮抗薬が存在し、且つ少なくともカルシウム拮抗薬が固体分散体の形態であることが好ましい。カルシウム拮抗薬とともにアンジオテンシンII受容体拮抗薬が固体分散体の形態にあってもよい。
【0015】
本明細書及び特許請求の範囲において、「固体分散体」とは、不活性担体の中に薬物が単分子状に分散した固体を意味する。固体分散体内では、薬物が非晶質の状態で担体中に存在する。不活性担体としては、高分子化合物であれば特に制限なく用いることができ、例えば、結合剤、懸濁化剤、界面活性剤などの高分子化合物が挙げられる。懸濁化剤としては、アラビアゴム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン―ポリオキシプロピレングリコールなどが挙げられる。
固体分散体は、例えば、薬物及び担体成分を有機溶媒に溶解させた溶液を用いて造粒した後、乾燥させることによって得ることができる。
【0016】
<カルシウム拮抗薬>
カルシウム拮抗薬は、イオンチャネルを介した細胞内へのCa2+の取り込みを抑制し、平滑筋の収縮を減弱化させることにより、血圧の降下作用を示す薬物である。
本発明で用いられるカルシウム拮抗薬としては、1,4−ジヒドロピリジン誘導体が好ましく、シルニジピン、アムロジピン、ニルバジピン、ニフェジピン、アゼルニジピン、ニソルジピン、ニカルジピン、ニモジピン、ニトレンジピン及びマニジピンからなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましい。これらのなかでも、シルニジピン(化学名:(±)−2−methoxyethyl 3−phenyl−2(E)−propenyl 1,4−dihydro−2,6−dimethyl−4−(3−nitrophenyl)−3,5−pyridinedicarboxylate)が特に好ましい。
シルニジピンは、L型カルシウムチャネル及びN型カルシウムチャネルを共に阻害するL/N型カルシウム拮抗薬として公知の化合物であり、公知の製造方法により製造することが可能である。また、市販でその製剤を入手することも可能である。さらには、シルニジピンは該製剤から抽出等により取得することもできる。
カルシウム拮抗薬は必要に応じ、薬理的に許容される塩、水和物、溶媒和物としてもよい。薬理学的に許容される塩としては、例えば、無機酸との塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩など)、有機酸との塩(酢酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩など)などが挙げられる。さらに、本発明において使用されるカルシウム拮抗薬は必要に応じ、適当なその光学活性体を用いてもよい。
カルシウム拮抗薬は、医薬製剤100質量%に対して、0.1〜10質量%含まれることが好ましく、0.5〜5質量%含まれることがより好ましい。
【0017】
<アンジオテンシンII受容体拮抗薬>
アンジオテンシンII受容体拮抗薬とは、昇圧物質であるアンジオテンシンIIと拮抗し、アンジオテンシンIIがアンジオテンシンII受容体に結合するのを妨げることにより血圧の降下作用を示す薬物である。アンジオテンシンII受容体拮抗薬としては、例えば、バルサルタン、カンデサルタン、ロサルタン、テルミサルタン、オルメサルタン、イルベサルタン、エプロサルタンなどが挙げられる。なかでも、バルサルタン(化学名:(−)−N−{4−[2−(1H−tetrazol−5−yl)phenyl]benzyl}−N−valeryl−L−valine)が特に好ましい。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬は必要に応じ、薬理的に許容される塩、水和物、溶媒和物としてもよい。薬理学的に許容される塩としては、例えば、無機酸との塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩など)、有機酸との塩(酢酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩など)などが挙げられる。さらに、本発明において使用されるアンジオテンシンII受容体拮抗薬は必要に応じ、適当なその光学活性体を用いてもよい。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬は、医薬製剤100質量%に対して、5〜50質量%含まれることが好ましく、10〜40質量%含まれることがより好ましい。
【0018】
また、カルシウム拮抗薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬との質量比は、1:1〜1:32の範囲内であることが好ましく、1:4〜1:16の範囲内であることがより好ましい。
【0019】
<崩壊剤>
崩壊剤とは、服用又は水に入れたとき、水にぬれ、製剤を崩壊させる添加物を意味する。
本発明の医薬製剤に含まれる崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム、クロスカルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン及びα化澱粉が好ましく、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム及びクロスポビドンがより好ましく、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースがさらにより好ましく、クロスカルメロースナトリウムが特に好ましい。崩壊剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】
崩壊剤は、医薬製剤100質量%に対して合計で5質量%以上含まれ、5〜35質量%が好ましく、6〜30質量%の範囲内であることがより好ましい。
【0021】
崩壊剤は、顆粒中にカルシウム拮抗薬とともに含まれることが好ましい。また、崩壊剤は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬とともに前記顆粒の一部又は全部を覆うようにして存在することが好ましい。カルシウム拮抗薬を含む顆粒中に含まれる崩壊剤(第1の崩壊剤)と、顆粒周囲にアンジオテンシンII受容体拮抗薬とともに存在する崩壊剤(第2の崩壊剤)は、同一の崩壊剤であってもよく、互いに異なる種類の崩壊剤であってもよい。第1の崩壊剤及び第2の崩壊剤のどちらか一方のみが医薬製剤中に含まれていてもよいが、第1の崩壊剤と第2の崩壊剤の両方が医薬製剤中に含まれていることが好ましい。
第1の崩壊剤は、医薬製剤100質量%に対して、1〜15質量%含まれることが好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
第2の崩壊剤は、医薬製剤100質量%に対して、1〜30質量%含まれることが好ましく、2〜25質量%がより好ましい。
【0022】
<結合剤>
本発明の医薬製剤は、結合剤を含んでいてもよい。結合剤としては、種々のものを用いることができ、特に限定されることはなく、例えば、水溶性高分子が挙げられる。なかでも、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロースフタル酸エステル、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースが好ましく、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロースフタル酸エステルがより好ましい。
結合剤は、医薬製剤100質量%に対して、1〜90質量%含まれることが好ましく、3〜40質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらにより好ましい。
結合剤を用いる場合には、該結合剤は、カルシウム拮抗薬を含む顆粒内に含まれることが好ましい。
【0023】
<滑沢剤>
本発明の医薬製剤は、滑沢剤を含んでいてもよい。滑沢剤としては、種々のものを用いることができ、特に限定されることはなく、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、炭酸マグネシウムが挙げられる。滑沢剤は、医薬製剤100質量%に対して、0.5〜2質量%含まれることが好ましい。
滑沢剤を用いる場合には、該滑沢剤は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬とともに前記顆粒の一部又は全部を覆うようにして存在することが好ましい。
【0024】
<賦形剤>
本発明の医薬製剤は、賦形剤を含んでいてもよい。賦形剤としては、種々のものを用いることができ、特に限定されることはなく、例えば、乳糖水和物、白糖、ブドウ糖、還元麦芽糖、マンニトール、ソルビトール等の糖類、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン、デキストリン、プルラン等のデンプン類およびその誘導体、結晶セルロース、微結晶セルロース等のセルロース類、マクロゴール、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムの1種又は2種以上の混合物が挙げられる。なかでも、乳糖水和物、マンニトール、部分アルファー化デンプン、結晶セルロースが好ましく、乳糖水和物、結晶セルロースがより好ましい。
賦形剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、賦形剤を用いる場合には、カルシウム拮抗薬を含む顆粒内に含む賦形剤(第1の賦形剤)と、アンジオテンシンII受容体拮抗薬とともに前記顆粒の一部又は全部を覆うようにして存在する賦形剤(第2の賦形剤)とが同一であってもよく、異なっていてもよい。第1の賦形剤及び第2の賦形剤のどちらか一方のみが医薬製剤中に含まれていてもよい。
第1の賦形剤は、医薬製剤100質量%に対して、1〜40質量%含まれることが好ましく、1〜30質量%がより好ましい。
第2の賦形剤は、医薬製剤100質量%に対して、1〜40質量%含まれることが好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
【0025】
<流動化剤>
本発明の医薬製剤は、流動化剤を含んでいてもよい。流動化剤としては、種々のものを用いることができ、特に限定されることはなく、例えば、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、タルクが挙げられる。なかでも、含水二酸化ケイ素がより好ましい。
流動化剤は、医薬製剤100質量%に対して、1〜10質量%含まれることが好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
流動化剤を用いる場合には、該流動化剤は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬とともに前記顆粒の一部又は全部を覆うようにして存在することが好ましい。
【0026】
<コーティング被膜>
また、本発明の医薬製剤は、その表面にコーティング被膜を有していることが好ましい。コーティング被膜の質量割合は目的に応じて調節すればよいが、医薬製剤100質量%に対して1〜10質量%であることが好ましく、3〜8質量%であることがより好ましい。
【0027】
コーティング被膜は、例えば、コーティング剤を水に溶かしたコーティング液を、パンコーディング装置、ドラムタイプコーティング装置、流動コーティング装置などを用いて塗布することにより、医薬製剤表面に形成させることができる。
コーティング剤としては、ヒプロメロース、マグロゴール6000などが挙げられる。
【0028】
<着色剤>
コーティング被膜は、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、黒酸化鉄などの酸化鉄系の着色剤を含んでいることが好ましい。上記着色剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記着色剤は、コーティング被膜100質量部に対し、0.1〜5質量部の割合で含まれることが好ましく、0.25〜1質量部の割合で含まれることがより好ましい。
上記着色剤を含むコーティング被膜を有することにより、医薬製剤中に含まれるカルシウム拮抗薬の光安定性を向上させることができる。すなわち、高温保存時に溶出速度が低下するアンジオテンシンII受容体拮抗薬の問題点だけでなく、光分解されやすいカルシウム拮抗薬の問題点をも改善することができる。
また、コーティング被膜は、上記酸化鉄系の着色剤に加え、更に酸化チタンなどの他の着色剤を含んでいてもよい。酸化チタンを含む場合には、酸化チタンは、コーティング被膜100質量部に対し、5〜25質量部含まれることが好ましく、10〜20質量部含まれることがより好ましい。
【0029】
本発明の医薬製剤は、固体製剤であることが好ましく、錠剤、カプセル剤、細粒剤又は顆粒の形態にあることがより好ましく、錠剤の形態にあることが特に好ましい。また、錠剤の形状は特に制限されず、例えば、丸形、楕円形(正円を除くあらゆる長円形:オーバル形、卵形、楕円胴形、小判形など)、ひし形、三角形等、が挙げられる。割線を設ける場合には、割線の形状は平溝型、U字溝型、V字溝型のいずれでもよく、錠剤が楕円形状である場合には、短軸に沿って形成することが好ましい。
【0030】
本発明の医薬製剤は、パドル法に基づく溶出試験で、カルシウム拮抗薬が、試験開始から15分後にその48〜78質量%が水に溶解することが好ましい。同様に、パドル法に基づく溶出試験で、カルシウム拮抗薬が、試験開始から90分後にその75質量%以上が水に溶解することが好ましい。
また、パドル法に基づく溶出試験で、アンジオテンシンII受容体拮抗薬は、試験開始から15分後にその75質量%以上が水に溶解することが好ましい。同様に、パドル法に基づく溶出試験で、アンジオテンシンII受容体拮抗薬が、試験開始から30分後にその85質量%以上が水に溶解することが好ましい。
溶出率が上記範囲内であると、市販のカルシウム拮抗薬製剤、アンジオテンシンII受容体拮抗薬製剤それぞれの溶出プロファイルに近い溶出プロファイルを達成することができる。したがって、2種の製剤を併用投与した場合と同様の効果を奏する医薬製剤(配合剤)を得ることができる。
【0031】
<製造方法>
本発明の医薬製剤は、当該分野で従来公知の方法で製造することが出来る。例えば、乾式造粒法、湿式造粒法、直接打錠法などの方法で製造することができる。より具体的には、例えば、カルシウム拮抗薬を顆粒化し、得られたカルシウム拮抗薬含有顆粒に、アンジオテンシンII受容体拮抗薬を混合し、乾式造粒法により造粒後、打錠することによって製造することができる。
【0032】
<用途>
本発明の医薬製剤は、降圧作用を有するため、高血圧患者治療用の降圧剤として有用である。
【0033】
<投与対象>
本発明の医薬製剤の投与対象としては、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒトなどの哺乳動物が挙げられる。特に、ヒトが投与対象として好ましい。
【実施例】
【0034】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。実施例中、特に断りがない限り、「%」は質量%を意味する。
【0035】
[実施例1]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表1記載のシルニジピン顆粒を得た。
【0036】
【表1】
上記のシルニジピン顆粒に表2に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た(崩壊剤添加量:22.5mg/錠、素錠1錠あたり9%)。
【0037】
【表2】
上記にて得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表3の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.2%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:3.8%(崩壊剤合計:8.6%)
【0038】
【表3】
【0039】
[実施例2]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表1記載のシルニジピン顆粒を得た。得られたシルニジピン顆粒に表4に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た(崩壊剤添加量:52.5mg/錠、素錠1錠あたり21%)。得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表3の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.2%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:15.2%(崩壊剤合計:20.0%)
【0040】
【表4】
【0041】
[実施例3]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表1記載のシルニジピン顆粒を得た。得られたシルニジピン顆粒に表5に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た(崩壊剤添加量:12.5mg/錠、素錠1錠あたり29%)。得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表3の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.2%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:22.9%(崩壊剤合計:27.6%)
【0042】
【表5】
【0043】
[比較例1]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表1記載のシルニジピン顆粒を得た。得られたシルニジピン顆粒に表6に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た(崩壊剤添加量:12.5mg/錠、素錠1錠あたり5%)。得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表3の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.2%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:0.0%(崩壊剤合計:4.8%)
【0044】
【表6】
【0045】
[試験例1]
バルサルタンの溶出試験については、第十六改正日本薬局方の項に記載されている溶出試験法(パドル法)に従い、毎分50回転、試験液として水900mLを用い、試験を行った。試験開始から15分、30分後の試験液を採取し、液体クロマトグラフィーにより試験を行い、バルサルタンの溶出率を算出した。
【0046】
[試験例2]
シルニジピンの溶出試験については、第十六改正日本薬局方の項に記載されている溶出試験法(パドル法)に従い、毎分50回転、試験液として0.1w/v%ポリソルベート80を添加した溶出試験第2液900mLを用い、試験を行った。試験開始から15分、90分後の試験液を採取し、液体クロマトグラフィーにより試験を行い、シルニジピンの溶出率を算出した。
【0047】
[試験例3]
気密状態にて温度60℃の条件にて1ヶ月保管し、試験例1に従い溶出率を算出した。
【0048】
<結果>
実施例1〜3、比較例1を試験例1及び2に従い溶出率(%)を算出した。
なお、シルニジピンの市販製剤であるアテレック(登録商標)錠及びバルサルタンの市販製剤であるディオバン(登録商標)錠の溶出速度を考慮して目標値を設定し、シルニジピン、バルサルタンの溶出率が全て目標値を満たすものを○、一つでも満たさないものを×と評価した。
その結果、実施例1〜3については、シルニジピン及びバルサルタン共に目標値の溶出率を示したことから目的の溶出速度を有する製剤であることを確認した。しかし、比較例1については、目標値の溶出率を示さず目的の溶出速度を有する製剤ではないことを確認した。
【0049】
【表7】
【0050】
実施例1、実施例2及びディオバン錠40mg(市販品)を用いて試験例3に従い、安定性を確認した。その結果、実施例1及び実施例2の処方の製剤については、保存後も高い溶出率を保持していた。
【0051】
【表8】
【0052】
[実施例4]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表10記載のシルニジピン顆粒を得た。
【0053】
【表9】
上記のシルニジピン顆粒に表11に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。
【0054】
【表10】
上記にて得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表12の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.2%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:7.6%(崩壊剤合計:12.4%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:1.0質量部、酸化チタンの割合:14.8質量部。
【0055】
【表11】
【0056】
[比較例2]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表10記載のシルニジピン顆粒を得た。
得られたシルニジピン顆粒に、表11に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。
得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表13の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.2%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:7.6%(崩壊剤合計:12.4%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.0質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。
【0057】
【表12】
【0058】
[実施例5]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表14記載のシルニジピン顆粒を得た。
【0059】
【表13】
上記のシルニジピン顆粒に表15に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。
【0060】
【表14】
上記にて得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表16の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.5%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:15.4%(崩壊剤合計:20.2%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.25質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。
【0061】
【表15】
【0062】
[実施例6]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表14記載のシルニジピン顆粒を得た。得られたシルニジピン顆粒に、表15に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表17の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.5%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:15.4%(崩壊剤合計:20.2%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.25質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。
【0063】
【表16】
【0064】
[実施例7]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表14記載のシルニジピン顆粒を得た。得られたシルニジピン顆粒に表15に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表18の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.5%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:15.4%(崩壊剤合計:20.2%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.25質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。
【0065】
【表17】
【0066】
[比較例3]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表14記載のシルニジピン顆粒を得た。得られたシルニジピン顆粒に表15に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表19の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.5%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:15.4%(崩壊剤合計:20.2%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.0質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。
【0067】
【表18】
【0068】
[試験例4]
120万Lux照射における光安定性試験を実施し、シルニジピン類縁物質総量値を算出した。
<結果>
実施例4〜7、比較例2及び3について、試験例4に従いシルニジピン類縁物質総量値を算出した。その結果、酸化チタンのみを添加した比較例2及び比較例3に比べて、実施例4〜7はいずれもシルニジピン類縁物質総量は低値を示し、光に安定であることを確認した。
【0069】
【表19】
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明の医薬製剤は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬の保存安定性を向上させることができる。また、該医薬製剤は、市販のカルシウム拮抗薬製剤及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬それぞれの溶出プロファイルに近い溶出プロファイルを実現することができる。したがって、産業上極めて有用である。

【手続補正書】
【提出日】20140908
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルシウム拮抗薬を含む顆粒とアンジオテンシンII受容体拮抗薬とを造粒して得られる、有効成分としてのカルシウム拮抗薬及びアンジオテンシンII受容体拮抗薬と、5質量%以上の崩壊剤とを含む医薬製剤であって、
前記カルシウム拮抗薬が固体分散体の形態にあり、
前記カルシウム拮抗薬がシルニジピンであり、且つ
前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬がバルサルタンである、前記医薬製剤。
【請求項2】
カルシウム拮抗薬を含む顆粒とアンジオテンシンII受容体拮抗薬とを乾式造粒法により造粒して得られる、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項3】
カルシウム拮抗薬を含む顆粒の一部又は全部を覆うようにしてアンジオテンシンII受容体拮抗薬が存在する、請求項1又は2に記載の医薬製剤。
【請求項4】
崩壊剤が、前記顆粒中に含まれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項5】
崩壊剤が、前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬とともに前記顆粒の一部又は全部を覆うようにして存在する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項6】
崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウム、クロスカルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン及びα化澱粉からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項7】
カルシウム拮抗薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬との質量比が、1:1〜1:32である、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項8】
黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄及び黒酸化鉄からなる群から選択される少なくとも1種の着色剤を含むコーティング被膜を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項9】
前記着色剤の割合がコーティング被膜100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲内である、請求項に記載の医薬製剤。
【請求項10】
前記コーティング被膜が更に酸化チタンを含む、請求項又はに記載の医薬製剤。
【請求項11】
錠剤、カプセル剤、細粒剤又は顆粒の形態にある、請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【請求項12】
錠剤の形態にある請求項11に記載の医薬製剤。
【請求項13】
降圧剤である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の医薬製剤。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
[実施例4]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表記載のシルニジピン顆粒を得た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
【表9】
上記のシルニジピン顆粒に表10に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
【表10】
上記にて得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表11の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.2%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:7.6%(崩壊剤合計:12.4%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:1.0質量部、酸化チタンの割合:14.8質量部。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
[比較例2]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表記載のシルニジピン顆粒を得た。
得られたシルニジピン顆粒に、表10に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。
得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表12の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.2%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:7.6%(崩壊剤合計:12.4%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.0質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
[実施例5]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表13記載のシルニジピン顆粒を得た。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
【表13】
上記のシルニジピン顆粒に表14に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
【表14】
上記にて得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表15の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.5%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:15.4%(崩壊剤合計:20.2%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.25質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0062】
[実施例6]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表13記載のシルニジピン顆粒を得た。得られたシルニジピン顆粒に、表14に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表16の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.5%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:15.4%(崩壊剤合計:20.2%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.25質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
[実施例7]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表13記載のシルニジピン顆粒を得た。得られたシルニジピン顆粒に表14に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表17の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.5%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:15.4%(崩壊剤合計:20.2%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.25質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0066】
[比較例3]
有機溶媒(ジクロロメタン及びメタノール)を用いた攪拌造粒により、表13記載のシルニジピン顆粒を得た。得られたシルニジピン顆粒に表14に示す成分を混合、乾式造粒、整粒、打錠することにより、シルニジピン/バルサルタン配合剤の素錠を得た。得られた素錠をパン型コーティング機を用いて、表18の処方をコーティングしてフィルムコート錠を得た。該錠剤中に含まれるシルニジピンの割合:1.9%、バルサルタンの割合:15.5%、第1の崩壊剤の割合:4.8%、第2の崩壊剤の割合:15.4%(崩壊剤合計:20.2%)。コーティング被膜100質量部に対する酸化鉄系着色剤の割合:0.0質量部、酸化チタンの割合:15.0質量部。

【手続補正書】
【提出日】20150119
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分としての0.1〜10質量%のカルシウム拮抗薬及び5〜50質量%のアンジオテンシンII受容体拮抗薬と、5質量%以上の崩壊剤とを含む医薬配合剤であって、
前記カルシウム拮抗薬が固体分散体の形態にあり、
前記カルシウム拮抗薬がシルニジピンであり、且つ
前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬がバルサルタンである、前記医薬配合剤
【請求項2】
崩壊剤を6〜30質量%含む、請求項1に記載の医薬配合剤。
【請求項3】
崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウム、クロスカルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン及びα化澱粉からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の医薬配合剤。
【請求項4】
カルシウム拮抗薬が顆粒の形態にあり、且つ、カルシウム拮抗薬を含む顆粒の一部又は全部を覆うようにしてアンジオテンシンII受容体拮抗薬が存在する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬配合剤
【請求項5】
カルシウム拮抗薬が顆粒の形態にあり、且つ、崩壊剤が、前記顆粒中に含まれる、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬配合剤
【請求項6】
カルシウム拮抗薬が顆粒の形態にあり、且つ、崩壊剤が、前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬とともに前記顆粒の一部又は全部を覆うようにして存在する、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬配合剤
【請求項7】
カルシウム拮抗薬が顆粒の形態にあり、且つ、カルシウム拮抗薬を含む顆粒とアンジオテンシンII受容体拮抗薬とを乾式造粒法により造粒して得られる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬配合剤。
【請求項8】
カルシウム拮抗薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬との質量比が、1:1〜1:32である、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬配合剤
【請求項9】
黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄及び黒酸化鉄からなる群から選択される少なくとも1種の着色剤を含むコーティング被膜を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬配合剤
【請求項10】
前記着色剤の割合がコーティング被膜100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲内である、請求項に記載の医薬配合剤
【請求項11】
前記コーティング被膜が更に酸化チタンを含む、請求項又は10に記載の医薬配合剤
【請求項12】
錠剤、カプセル剤、細粒剤又は顆粒の形態にある、請求項1〜11のいずれか1項に記載の医薬配合剤
【請求項13】
錠剤の形態にある請求項12に記載の医薬配合剤
【請求項14】
降圧剤である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の医薬配合剤

【手続補正書】
【提出日】20150512
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分としての0.1〜10質量%のカルシウム拮抗薬及び5〜50質量%のアンジオテンシンII受容体拮抗薬と、第1の崩壊剤及び第2の崩壊剤の合計で5質量%以上の崩壊剤とを含む医薬配合剤であって、
前記カルシウム拮抗薬が固体分散体の形態にあり、
前記カルシウム拮抗薬がシルニジピンであり、
前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬がバルサルタンであり、
前記第1の崩壊剤及び第2の崩壊剤が、各々独立に、クロスカルメロースナトリウム、クロスカルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン及びα化澱粉からなる群から選択される少なくとも1種であり、
第1の崩壊剤が、医薬配合剤100質量%に対して1〜15質量%の量で含まれ、
第2の崩壊剤が、医薬配合剤100質量%に対して1〜30質量%の量で含まれ、且つ
第1の崩壊剤及びカルシウム拮抗薬を含む顆粒、アンジオテンシンII受容体拮抗薬及び第2の崩壊剤を乾式造粒法により造粒し、打錠して得られる、前記医薬配合剤。
【請求項2】
崩壊剤を第1の崩壊剤及び第2の崩壊剤の合計で6〜30質量%含む、請求項1に記載の医薬配合剤。
【請求項3】
カルシウム拮抗薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬との質量比が、1:1〜1:32である、請求項1又は2に記載の医薬配合剤。
【請求項4】
黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄及び黒酸化鉄からなる群から選択される少なくとも1種の着色剤を含むコーティング被膜を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬配合剤。
【請求項5】
前記着色剤の割合がコーティング被膜100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲内である、請求項に記載の医薬配合剤。
【請求項6】
前記コーティング被膜が更に酸化チタンを含む、請求項又はに記載の医薬配合剤。
【請求項7】
降圧剤である、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬配合剤。
【国際調査報告】