(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2014058072
(43)【国際公開日】20140417
【発行日】20160905
(54)【発明の名称】HF帯無線通信デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01Q 7/00 20060101AFI20160808BHJP
   G06K 19/07 20060101ALI20160808BHJP
   G06K 19/077 20060101ALI20160808BHJP
【FI】
   !H01Q7/00
   !G06K19/00 H
   !G06K19/00 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
【出願番号】2014520849
(21)【国際出願番号】JP2013077893
(22)【国際出願日】20131015
(11)【特許番号】5672414
(45)【特許公報発行日】20150218
(31)【優先権主張番号】2012226491
(32)【優先日】20121012
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足1丁目10番1号
(74)【代理人】
【識別番号】110001449
【氏名又は名称】特許業務法人プロフィック特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村山 博美
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足1丁目10番1号 株式会社村田製作所内
(72)【発明者】
【氏名】道海 雄也
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足1丁目10番1号 株式会社村田製作所内
【テーマコード(参考)】
5B035
【Fターム(参考)】
5B035BA05
5B035BB09
5B035CA08
5B035CA23
(57)【要約】
HF帯無線通信デバイスにおいて、必要な通信距離を確保するとともに、電力ロスを少なく、共振周波数の安定化を図る。
無線信号を処理する無線IC(10)と、無線IC(10)に接続された第1インダクタパターン(21)を有する第1基板(20)と、第1インダクタパターン(21)に直列接続された第2インダクタパターン(31)を有する第2基板(30)と、を備えたHF帯無線通信デバイス。第1インダクタパターン(21)は、そのL値が第2インダクタパターン(31)のL値よりも大きく、かつ、第1及び第2インダクタパターン(21),(31)を含む共振回路の共振周波数は第1インダクタパターン(21)のL値が支配的であり、第2インダクタパターン(31)は、その巻径が第1インダクタパターン(21)の巻径よりも大きく、かつ、第2インダクタパターン(31)が主たる放射素子として機能する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号を処理する無線ICと、
前記無線ICに接続された第1インダクタパターンを有する第1基板と、
前記第1インダクタパターンに直列接続された第2インダクタパターンを有する第2基板と、
を備えたHF帯無線通信デバイスであって、
前記第1インダクタパターンは、そのL値が前記第2インダクタパターンのL値よりも大きく、かつ、第1及び第2インダクタパターンを含む共振回路の共振周波数は第1インダクタパターンのL値が支配的であり、
前記第2インダクタパターンは、その巻径が前記第1インダクタパターンの巻径よりも大きく、かつ、第2インダクタパターンが主たる放射素子として機能すること、
を特徴とするHF帯無線通信デバイス。
【請求項2】
前記第1インダクタパターンと前記第2インダクタパターンとは磁気的に同相で結合していること、を特徴とする請求項1に記載のHF帯無線通信デバイス。
【請求項3】
前記第1基板はリジッド基板であり、前記第2基板はフレキシブル基板であること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のHF帯無線通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HF帯無線通信デバイス、特に、RFID(Radio Frequency Identification)システムに用いられるHF帯無線通信デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、物品の情報管理システムとして、誘導磁界を発生するリーダライタと、物品に付されたRFIDタグ(無線通信デバイスとも称する)とを電磁界を利用した不接触方式で通信し、所定の情報を伝達するRFIDシステムが実用化されている。RFIDタグは、所定の情報を記憶しており、所定の無線信号を処理する無線ICと、高周波信号の送受信を行うアンテナとを備えている。
【0003】
特許文献1には、無線信号を処理する無線ICと、該無線ICを実装した給電回路基板と、コイル状のアンテナパターンとを備えたHF帯のRFIDタグ(無線通信デバイス)が記載されている。このデバイスにおいては、無線ICに結合したループ状電極が給電回路基板に設けられており、ループ状電極のみでは通信距離が小さいが、該ループ状電極がアンテナパターンと磁界を介して結合することにより、アンテナパターンを共振ブースタとして利用することで、大きな通信距離を得ている。
【0004】
前記無線通信デバイスでは、給電回路基板の共振回路とコイル状アンテナパターンの共振回路との磁界結合を利用しているため、電力ロスが発生しやすい。また、デバイスとしての共振周波数の安定化については、ループ状電極とアンテナパターンとを高精度に配置する必要がある。両者の配置関係によって結合度が変化する可能性があることによる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2011/108341号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、必要な通信距離を確保できると共に、電力ロスが少なく、共振周波数の安定化を図ることのできるHF帯無線通信デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態であるHF帯無線通信デバイスは、
無線信号を処理する無線ICと、
前記無線ICに接続された第1インダクタパターンを有する第1基板と、
前記第1インダクタパターンに直列接続された第2インダクタパターンを有する第2基板と、
を備えたHF帯無線通信デバイスであって、
前記第1インダクタパターンは、そのL値が前記第2インダクタパターンのL値よりも大きく、かつ、第1及び第2インダクタパターンを含む共振回路の共振周波数は第1インダクタパターンのL値が支配的であり、
前記第2インダクタパターンは、その巻径が前記第1インダクタパターンの巻径よりも大きく、かつ、第2インダクタパターンが主たる放射素子として機能すること、
を特徴とする。
【0008】
前記HF帯無線通信デバイスにおいては、第1及び第2インダクタパターンと無線ICの容量とで共振周波数が決められる。無線ICに接続された第1インダクタパターンと主たる放射素子として機能する第2インダクタパターンとは直列に接続されているため、電力のロスが少なくなる。デバイスの共振周波数は、第1インダクタパターンのL値が支配的であって安定化する。また、第2インダクタパターンはその巻径が大きいため通信距離が大きくなる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、必要な通信距離を確保できると共に、電力ロスが少なく、共振周波数の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施例である無線通信デバイスを示し、(A)は斜視図、(B)は模式的な断面図である。
【図2】(A),(B)ともに前記無線通信デバイスの等価回路図である。
【図3】前記無線通信デバイスを構成する第1及び第2インダクタパターンを示す平面図である。
【図4】前記無線通信デバイスを搭載したプリント配線板を示す斜視図である。
【図5】第2実施例である無線通信デバイスを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るHF帯無線通信デバイスの実施例について添付図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部品、部分は同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
(第1実施例、図1〜図3参照)
第1実施例である無線通信デバイス1は、HF帯RFIDシステムを構成するものであり、図1及び図2に示すように、無線信号を処理する無線IC10と、無線IC10に接続された第1インダクタパターン21を有する第1基板20と、第1インダクタパターン21に直列接続された第2インダクタパターン31を有する第2基板30と、を備えている。
【0013】
無線IC10は、クロック回路、ロジック回路、メモリ回路などを含む半導体集積回路素子であり、必要な情報がメモリされている。無線IC10はその裏面に設けた一対の入出力用端子電極(図示せず)が第1インダクタパターン21の一端及び第2インダクタパターン31の一端に接続されている(図2参照)。また、無線IC10は樹脂材15によって第1基板20上で封止されている。
【0014】
第1インダクタパターン21は、図3に示す導体パターン22a,22bを約20層に積層したコイルとして形成されている。第2インダクタパターン31は第2基板30の表面及び裏面に1層ずつ形成した導体パターン32,33にてコイルとして形成されている。第1インダクタパターン21はそのL値が第2インダクタパターン31のL値よりも大きく、例えば、第1インダクタパターン21のL値は1.32μH、第2インダクタパターン31のL値は0.12μHである。第1及び第2インダクタパターン21,32と無線IC10の容量とで共振回路を構成し、その共振周波数は第1インダクタパターン21のL値が支配的である。
【0015】
無線IC10と第1及び第2インダクタパターン31,32で形成される共振回路において、容量Cは無線IC10に導体パターンとして内蔵されていてもよく(図2(B)参照)、あるいは、図示しないチップ部品として第1基板20に外付けされていてもよい。容量Cを無線IC10に内蔵する場合には、無線通信デバイス1自体が小型化され、導体パターンは微細加工が可能であるので、公差の小さい容量Cを形成できる。一方、容量Cをチップ部品として外付けする場合には、容量Cの変更が容易であり、特に大きな容量を付加することができる。
【0016】
第2インダクタパターン31(32,33)は、その巻径が第1インダクタパターン21(22a,22b)の巻径よりも大きく、それゆえ、第2インダクタパターン31が主たる放射素子として機能することになる。
【0017】
ここで、第1及び第2インダクタパターン21,31について図3を参照して説明する。第1基板20は、各種導体を形成した複数のシート25a〜25eを積層し、圧着、焼成してなるリジッドな基板である。シート25a〜25eは、誘電体、磁性体のいずれであってもよく、例えば、LTCC(低温同時焼成セラミックス)を好適に用いることができ、フェライトを素材としてもよい。各種導体は導電性ペーストを所定形状に塗布することによって形成されるが、種々の素材、工法を用いて形成することができる。なお、以下に説明する第2基板30に形成される導体も同様の素材、工法で形成することができる。
【0018】
シート25aにはその上面に電極26a〜26dが形成され、かつ、ビアホール導体27a,27bが下面に貫通して形成されている。シート25bにはその上面に導体パターン23が形成され、かつ、ビアホール導体27a,27cが下面に貫通して形成されている。シート25c,25dは、第1インダクタパターン21の必要な巻数(層数)に相当する枚数が用意され、その上面に導体パターン22a,22bが形成され、かつ、ビアホール導体27c,27d,27eが下面に貫通して形成されている。シート25eにはその下面に電極24a,24bが形成され、かつ、ビアホール導体27c,27eが上面に貫通して形成されている。
【0019】
第2基板30は、誘電体、磁性体のいずれであってもよく、フレキシブルな基板であることが好ましい。例えば、1層のポリイミド樹脂からなるフレキシブルなフィルムを好適に用いることができる。この第2基板30の上面には導体パターン32及び電極34が形成され、かつ、ビアホール導体36a,36bが下面に貫通して形成されている。導体パターン32の両端は電極32a,32bとされている。第2基板30の下面には導体パターン33が形成され、該導体パターン33の両端は電極33a,33bとされている。
【0020】
前記第1及び第2基板20,30は、第1基板20の下面に形成した電極24a,24bを第2基板30の上面に形成した電極32a,34に半田などで接続して一体化される。
【0021】
第1基板20にあっては、前記シート25a〜25eを積層することにより、導体パターン22a,22bがビアホール導体27d,27eを介してコイル状に接続されて第1インダクタパターン21が形成される。また、第2基板30にあっては、導体パターン32,33がビアホール導体36bを介してコイル状に接続されて第2インダクタパターン31が形成される。
【0022】
第1インダクタパターン21にあっては、シート25c上に形成された導体パターン22aの一端がビアホール導体27aを介して最上面の電極26aに接続され、該電極26aは無線IC10の入出力端子の一方に半田などを介して接続される。第1インダクタパターン21の他端(シート25d上の導体パターン22bの一端)は、ビアホール導体27eを介してシート25eの下面に形成された電極24aに接続され、該電極24aは半田などを介して第2インダクタパターン31の一端(導体パターン32の電極32a)に接続される。第2インダクタパターン31の他端(導体パターン33の電極33a)はビアホール導体36aを介して電極34に接続され、該電極34は半田などを介してシート25eの下面に形成された電極24bに接続される。
【0023】
前記電極24bはビアホール導体27cを介してシート25b上に形成された導体パターン23に接続され、該導体パターン23はビアホール導体27bを介して最上面の電極26bに接続され、該電極26bは無線IC10の入出力端子の他方に半田などを介して接続される。なお、シート25a上の電極26c,26dは無線IC10を第1基板20上に固定するためのダミー用電極である。
【0024】
第2基板30上に第1基板20を搭載し、さらに第1基板20上に無線IC10を搭載することにより、図2に示した等価回路を備えたHF帯無線通信デバイス1が形成される。この無線通信デバイス1においては、第1及び第2インダクタパターン21,31と無線IC10の容量とで共振周波数が決められる。それゆえ、RFIDシステムのリーダライタから放射されて第2インダクタパターン31で受信された高周波信号が第1インダクタパターン21を介して無線IC10に供給され、無線IC10が動作する。一方、無線IC10からの応答信号が第1インダクタパターン21を介して第2インダクタパターン31に伝達されてリーダライタに放射される。
【0025】
この無線通信デバイス1において、無線IC10に接続された第1インダクタパターン21と主たる放射素子として機能する第2インダクタパターン31とは直列に接続されているため、電力のロスが少なくなる。無線通信デバイス1の共振周波数は、第1インダクタパターン21のL値が支配的であって安定化する。また、第2インダクタパターン31はその巻径が大きいため通信距離が大きくなる。
【0026】
ちなみに、第1インダクタパターン21の巻回方向は図3に矢印xで示す方向であり、第2インダクタパターンは31の巻回方向も矢印xで示す方向である。つまり、第1及び第2インダクタパターン21,31は磁界が同相に結合しており、それぞれのL値(パターン21のL値(L1)は1.32μH、パターン31のL値(L2)は0.12μH)を加えた値(L1+L2)が合成L値となる。なお、第1及び第2インダクタパターン21,31は逆相に接続されていてもよく、その場合の合成L値は(L1−L2)となる。
【0027】
本無線通信デバイス1にあっては、共振周波数を支配する第1インダクタンスパターン21を設けた第1基板20と、主たる放射素子として機能する第2インダクタパターン31を設けた第2基板30とを別体の基板で構成したため、無線通信デバイス1をその電気特性を最適化しつつ小型で安価に製造できる。
【0028】
特に、共振周波数を支配する第1インダクタパターン21を設けた第1基板20をリジッドな基板としているため、デバイス1に曲げ応力が作用したり、他の物品が近傍に配置されたりしても、共振周波数が変動しにくく、安定した周波数特性を確保することができる。また、第2基板30をフレキシブルな基板(樹脂フィルム)としているため、第2基板30を比較的大きなサイズとすることが容易であり、このことは第2インダクタパターン31の巻径を大きくして放射利得(大きな通信距離)を確保することができ、さらに、各種物品へのデバイス1の貼り付け性が向上する。ちなみに、第1基板20のサイズは1.7mm×1.2mm、厚さ0.675mmであり、第2基板30のサイズは2.8mm×2.4mm、厚さ0.5mmである。
【0029】
本無線通信デバイス1において、第1インダクタパターン21のL値(L1)を第2インダクタパターン31のL値(L2)に対して一定以上大きくすることで、無線通信デバイス1全体のL値に対して、第1インダクタパターン21のL値(L1)が支配的になり、第2インダクタパターン31の設計自由度が高くなる。即ち、第1インダクタパターン21により共振回路に求められるL値を調整することができるので、実質的にL値を制限されることなく所望の放射特性に合わせて第2インダクタパターン31の形状を設計することができる。
【0030】
(無線通信デバイスの実装形態、図4参照)
図4に前記無線通信デバイス1を搭載したプリント配線板40を示す。このプリント配線板40は、携帯電話などの移動体通信端末に搭載されるもので、無線通信デバイス1はプリント配線板40の隅部に実装されている。プリント配線板40には、それ以外に、スイッチングモジュール41、IC42、チップ抵抗やチップコンデンサなどの素子43が実装されている。
【0031】
プリント配線板40に無線通信デバイス1を実装することにより、HF帯の無線通信を利用してプリント配線板40を製作する際の工程管理を行うことができる。また、このプリント配線板40を無線通信デバイス1を実装したまま携帯電話などに搭載することにより、携帯電話などの履歴管理に使用することができる。携帯電話などの移動体通信端末以外にも、無線通信デバイス1を衣料品や装飾品などに貼り付けることにより、それらの物品の在庫管理や真贋判定に使用することができる。つまり、本無線通信デバイス1の用途は様々である。
【0032】
本無線通信デバイス1は第2基板30がフレキシブルであるので、物品の平面のみならず曲面にも貼着することができる。貼着は両面テープなどの非導電性の接着剤を使用することになる。無線通信デバイス1を金属面に貼り付ける場合は、金属面とデバイス1との間にフェライトなどの磁性体を介在させることが好ましい。あるいは、貼り付け部分の金属材を除去しておくことが好ましい。
【0033】
(第2実施例、図5参照)
第2実施例である無線通信デバイス2は、図5に示すように、無線IC10と第1基板20の構成は前記第1実施例と同様であるが、第2基板50を比較的大きな面積とし、この第2基板50上にほぼ同面積で設けた導体パターン51の一部を第2インダクタパターン53としたもので、第2インダクタパターン53は1層で形成されている。なお、第2基板50はリジッド又はフレキシブルのいずれであってもよい。
【0034】
即ち、導体パターン51に開口部52を形成し、該開口部52に形成したインダクタパターン53a,53bと開口部52の縁部を第2インダクタパターン53としたもので、インダクタパターン53a,53bの先端部は電極54a,54bとされている。この電極54a,54bに第1基板20の電極24a,24b(図3参照)が半田などで接続される。
【0035】
本第2実施例において、リーダライタとの通信時には、導体パターン51には矢印xで示す電流が流れ、主に開口部52の縁部を流れる電流が第1実施例における第2インダクタパターン31に流れる電流に相当し、第1インダクタパターン21と第2インダクタパターン53とが同相で結合する。従って、本無線通信デバイス2の動作や作用効果は、前記第1実施例である無線通信デバイス1と基本的に同様である。
【0036】
なお、本第2実施例において、第2基板50としては携帯電話などの移動体通信端末に搭載されているプリント配線板を利用し、導体パターン51としては該プリント配線板に設けられているグランド導体を利用することができる。導体パターン51としては、グランド導体以外に、シールドケースや金属カバー、バッテリーカバー、シャーシなどの金属部品を利用することもできる。
【0037】
(他の実施例)
なお、本発明に係るHF帯無線通信デバイスは前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0038】
例えば、第1インダクタパターンと第2インダクタパターンとは必ずしも同軸上で巻回されている必要はなく、それぞれの巻回軸がずれていてもよい。さらに、第1インダクタパターンと第2インダクタパターンとが平面視で重なることなく配置されており、それぞれの磁界が結合されていない場合であってもよい。また、前記実施例で具体的に示したインダクタのL値や基板のサイズはあくまで例示である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上のように、本発明は、HF帯無線通信デバイスに有用であり、特に、必要な通信距離を確保できるとともに、電力ロスが少なく、共振周波数が安定する点で優れている。
【符号の説明】
【0040】
1,2…無線通信デバイス
10…無線IC
20…第1基板
21…第1インダクタパターン
30、50…第2基板
31,53…第2インダクタパターン
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】

【手続補正書】
【提出日】20140430
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号を処理する無線ICと、
前記無線ICに接続された第1インダクタパターンを有する第1基板と、
前記第1インダクタパターンに直列接続されたコイル状の第2インダクタパターンを有する第2基板と、
を備えたHF帯無線通信デバイスであって、
前記第1インダクタパターンは、そのL値が前記第2インダクタパターンのL値よりも大きく、かつ、第1及び第2インダクタパターンを含む共振回路の共振周波数は第1インダクタパターンのL値が支配的であり、
前記第2インダクタパターンは、その巻径が前記第1インダクタパターンの巻径よりも大きく、かつ、第2インダクタパターンが主たる放射素子として機能すること、
を特徴とするHF帯無線通信デバイス。
【請求項2】
前記第1インダクタパターンと前記第2インダクタパターンとは磁気的に同相で結合していること、を特徴とする請求項1に記載のHF帯無線通信デバイス。
【請求項3】
前記第1基板はリジッド基板であり、前記第2基板はフレキシブル基板であること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のHF帯無線通信デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の一形態であるHF帯無線通信デバイスは、
無線信号を処理する無線ICと、
前記無線ICに接続された第1インダクタパターンを有する第1基板と、
前記第1インダクタパターンに直列接続されたコイル状の第2インダクタパターンを有する第2基板と、
を備えたHF帯無線通信デバイスであって、
前記第1インダクタパターンは、そのL値が前記第2インダクタパターンのL値よりも大きく、かつ、第1及び第2インダクタパターンを含む共振回路の共振周波数は第1インダクタパターンのL値が支配的であり、
前記第2インダクタパターンは、その巻径が前記第1インダクタパターンの巻径よりも大きく、かつ、第2インダクタパターンが主たる放射素子として機能すること、
を特徴とする。

【手続補正書】
【提出日】20140829
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号を処理する無線ICと、
前記無線ICに接続された第1インダクタパターンを有する第1基板と、
前記第1インダクタパターンに直列接続されたコイル状の第2インダクタパターンを有する第2基板と、
を備えたHF帯無線通信デバイスであって、
前記第1インダクタパターンは、そのL値が前記第2インダクタパターンのL値よりも大きく、かつ、第1及び第2インダクタパターンを含む共振回路の共振周波数は第1インダクタパターンのL値が支配的であり、
前記第2インダクタパターンは、その巻径が前記第1インダクタパターンの巻径よりも大きく、かつ、第2インダクタパターンが主たる放射素子として機能し、
前記第1インダクタパターンと前記第2インダクタパターンとは磁気的に同相で結合していること
を特徴とするHF帯無線通信デバイス。
【請求項2】
前記第1基板はリジッド基板であり、前記第2基板はフレキシブル基板であること、を特徴とする請求項1に記載のHF帯無線通信デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の一形態であるHF帯無線通信デバイスは、
無線信号を処理する無線ICと、
前記無線ICに接続された第1インダクタパターンを有する第1基板と、
前記第1インダクタパターンに直列接続されたコイル状の第2インダクタパターンを有する第2基板と、
を備えたHF帯無線通信デバイスであって、
前記第1インダクタパターンは、そのL値が前記第2インダクタパターンのL値よりも大きく、かつ、第1及び第2インダクタパターンを含む共振回路の共振周波数は第1インダクタパターンのL値が支配的であり、
前記第2インダクタパターンは、その巻径が前記第1インダクタパターンの巻径よりも大きく、かつ、第2インダクタパターンが主たる放射素子として機能し、
前記第1インダクタパターンと前記第2インダクタパターンとは磁気的に同相で結合していること
を特徴とする。
【国際調査報告】