(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2014061495
(43)【国際公開日】20140424
【発行日】20160905
(54)【発明の名称】グリーンハニカム成形体の封口用治具及びハニカム構造体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B28B 11/10 20060101AFI20160808BHJP
   B28B 3/20 20060101ALI20160808BHJP
   B01D 39/20 20060101ALI20160808BHJP
   B01D 46/00 20060101ALI20160808BHJP
【FI】
   !B28B11/10
   !B28B3/20 E
   !B01D39/20 D
   !B01D46/00 302
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】33
【出願番号】2014540263
(21)【国際出願番号】JP2013077261
(22)【国際出願日】20131007
(11)【特許番号】5636524
(45)【特許公報発行日】20141203
(31)【優先権主張番号】2012228189
(32)【優先日】20121015
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
【住所又は居所】東京都中央区新川二丁目27番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100133064
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 新
(72)【発明者】
【氏名】魚江 康輔
【住所又は居所】愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化学株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】小森 照夫
【住所又は居所】愛媛県新居浜市田所町6番53−602
【テーマコード(参考)】
4D019
4D058
4G054
4G055
【Fターム(参考)】
4D019BA05
4D019BB06
4D019CA01
4D019CB04
4D019CB06
4D058JA37
4D058JB06
4D058SA08
4G054AA05
4G054AB09
4G054BD27
4G055AA08
4G055AB03
4G055AC10
4G055BA43
(57)【要約】
グリーンハニカム成形体の封口用治具は、正六角形セルに対応した位置に配置され、正六角形セルに挿入されることにより隔壁同士を溶着させて封口する封口用突起を備える。封口用突起は、円錐状をなす円錐状先端部と円錐状先端部よりも頂角が大きい三角錐台状をなす三角錐状基部とを有する。円錐状先端部は頂角が鋭角である円錐状をなすため、正六角形セルの位置がずれていたとしても正六角形セルにより挿入しやすい。三角錐状基部は頂角が大きい三角錐台状をなすため、隔壁を押し拡げて隔壁同士を溶着させることがより容易にできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱体の端面に互いに隔壁で区画された複数の貫通孔が開口しており、焼成することにより柱体の端面に複数の孔が開口したハニカム構造体となるグリーンハニカム成形体の封口用治具であって、
複数の前記貫通孔の一部に対応した位置に配置され、複数の前記貫通孔の一部にそれぞれ挿入されることにより、前記隔壁同士を溶着させて前記貫通孔を封口する複数の封口用突起を備え、
前記封口用突起は、
前記封口用突起の先端部に位置し、円錐状をなす円錐状先端部と、
前記封口用突起の基部に位置し、前記円錐状先端部よりも頂角が大きい角錐から相似に縮小した角錐を取り除いた角錐台状をなす角錐状基部と、を有するグリーンハニカム成形体の封口用治具。
【請求項2】
前記角錐状基部それぞれの側辺それぞれは、所定の曲率による丸み面取りがなされている、請求項1に記載のグリーンハニカム成形体の封口用治具。
【請求項3】
隣接する前記封口用突起の前記角錐状基部同士の谷間は、所定の曲率による丸み面取りがなされている、請求項1又は2に記載のグリーンハニカム成形体の封口用治具。
【請求項4】
前記封口用突起は、前記貫通孔の一部に超音波により振動させられつつ挿入されることにより、前記隔壁同士を溶着させて前記貫通孔を封口する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のグリーンハニカム成形体の封口用治具。
【請求項5】
前記封口用突起は、それぞれ六角形状をなす複数の前記貫通孔の内の1つの前記貫通孔を中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの前記貫通孔に対応した位置に配置されており、
前記角錐状基部は、前記円錐状先端部よりも頂角が大きい三角錐から相似に縮小した三角錐を取り除いた三角錐台状をなし、その側辺が前記隔壁に当接する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグリーンハニカム成形体の封口用治具。
【請求項6】
前記封口用突起は、それぞれ四角形状をなす複数の前記貫通孔の内の1つの前記貫通孔を中心としてその周囲に四角形状をなす前記貫通孔の各辺を区画する前記隔壁を挟んで隣接する4つの前記貫通孔に対応した位置に配置されており、
前記角錐状基部は、前記円錐状先端部よりも頂角が大きい四角錐から相似に縮小した四角錐を取り除いた四角錐台状をなし、その側辺が前記隔壁に当接する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグリーンハニカム成形体の封口用治具。
【請求項7】
柱体の端面に複数の孔が開口したハニカム構造体の製造方法であって、
柱体の端面に互いに隔壁で区画された複数の貫通孔が開口しており、焼成することにより前記ハニカム構造体となるグリーンハニカム成形体の複数の前記貫通孔の一部に封口用治具の複数の封口用突起をそれぞれ挿入することにより、前記隔壁同士を溶着させて前記貫通孔を封口する封口工程を備え、
前記封口工程では、
前記封口用突起が、複数の前記貫通孔の一部に対応した位置に配置されており、且つ前記封口用突起が、前記封口用突起の先端部に位置し、円錐状をなす円錐状先端部と、前記封口用突起の基部に位置し、前記円錐状先端部よりも頂角が大きい角錐から相似に縮小した角錐を取り除いた角錐台状をなす角錐状基部とを有する前記封口用治具を用いて前記貫通孔を封口する、ハニカム構造体の製造方法。
【請求項8】
前記封口工程では、前記角錐状基部それぞれの側辺それぞれが、所定の曲率による丸み面取りがなされている前記封口用治具を用いて前記貫通孔を封口する、請求項7に記載のハニカム構造体の製造方法。
【請求項9】
前記封口工程では、隣接する前記封口用突起の前記角錐状基部同士の谷間が、所定の曲率による丸み面取りがなされている前記封口用治具を用いて前記貫通孔を封口する、請求項7又は8に記載のハニカム構造体の製造方法。
【請求項10】
前記封口工程では、前記封口用突起を超音波により振動させつつ前記貫通孔の一部に挿入することにより、前記隔壁同士を溶着させて前記貫通孔を封口する、請求項7〜9のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
【請求項11】
前記封口工程では、前記封口用突起が、それぞれ六角形状をなす複数の前記貫通孔の内の1つの前記貫通孔を中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの前記貫通孔に対応した位置に配置されており、前記角錐状基部は、前記円錐状先端部よりも頂角が大きい三角錐から相似に縮小した三角錐を取り除いた三角錐台状をなし、その側辺が前記隔壁に当接する前記封口用治具を用いて前記貫通孔を封口する、請求項7〜10のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
【請求項12】
前記封口工程では、前記封口用突起が、それぞれ四角形状をなす複数の前記貫通孔の内の1つの前記貫通孔を中心としてその周囲に四角形状をなす前記貫通孔の各辺を区画する前記隔壁を挟んで隣接する4つの前記貫通孔に対応した位置に配置されており、前記角錐状基部は、前記円錐状先端部よりも頂角が大きい四角錐から相似に縮小した四角錐を取り除いた四角錐台状をなし、その側辺が前記隔壁に当接する前記封口用治具を用いて前記貫通孔を封口する、請求項7〜10のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、グリーンハニカム成形体の封口用治具及びハニカム構造体の製造方法に関し、焼成することによりハニカム構造体となるグリーンハニカム成形体の封口用治具及びハニカム構造体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、断面多角形の複数の貫通孔を有するセラミクス製のハニカム構造体が知られている。このようなハニカム構造体は、ディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel particulate filter)等に用いられる。このようなハニカム構造体は、セラミック原料粉を押出し法等により成形してグリーンハニカム成形体を作製し、このグリーンハニカム成形体を所望の長さに切断後、封口、焼成することにより製造される。このようなグリーンハニカム成形体の封口方法としては、例えば、特許文献1に記載されているように、封口用の押圧治具を利用する手法が提案されている。特許文献1の封口用の押圧治具は、ヒータ部と、ヒータ部から突出する複数の針とよりなる剣山状をなし、複数の針はヒータ部によって加熱可能となっている。また複数の針は、断面正方形のストレート部と、ストレート部の先端に形成されたピラミッド形状の先端部とから構成されている。そしてヒータ部によって複数の針を加熱した状態で、グリーンハニカム成形体の貫通孔内に複数の針を挿入することにより、貫通孔を変形させて貫通孔の封口を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−19498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の方法では、グリーンハニカム成形体の貫通孔の位置が正規の位置からずれている場合には、治具の挿入が困難な場合があり、封口工程の効率が低下する場合がある。
【0005】
本発明の一実施形態は上記課題に鑑みてなされたものであり、貫通孔により挿入しやすく、より効率良くグリーンハニカム成形体の封口を行うことが可能なグリーンハニカム成形体の封口用治具及びハニカム構造体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、柱体の端面に互いに隔壁で区画された複数の貫通孔が開口しており、焼成することにより柱体の端面に複数の孔が開口したハニカム構造体となるグリーンハニカム成形体の封口用治具であって、複数の貫通孔の一部に対応した位置に配置され、複数の貫通孔の一部にそれぞれ挿入されることにより、隔壁同士を溶着させて貫通孔を封口する複数の封口用突起を備え、封口用突起は、封口用突起の先端部に位置し、円錐状をなす円錐状先端部と、封口用突起の基部に位置し、円錐状先端部よりも頂角が大きい角錐から相似に縮小した角錐を取り除いた角錐台状をなす角錐状基部とを有するグリーンハニカム成形体の封口用治具である。
【0007】
この構成によれば、柱体の端面に互いに隔壁で区画された複数の貫通孔が開口しており、焼成することにより柱体の端面に複数の孔が開口したハニカム構造体となるグリーンハニカム成形体の封口用治具であって、複数の貫通孔の一部に対応した位置に配置され、複数の貫通孔の一部にそれぞれ挿入されることにより、隔壁同士を溶着させて貫通孔を封口する複数の封口用突起を備える。封口用突起は、封口用突起の先端部に位置し、円錐状をなす円錐状先端部と、封口用突起の基部に位置し、円錐状先端部よりも頂角が大きい角錐から相似に縮小した角錐を取り除いた角錐台状をなす角錐状基部とを有する。円錐状先端部は、頂角が鋭角である円錐状をなすため、グリーンハニカム成形体の貫通孔の位置が多少ずれていたとしても貫通孔により挿入しやすい。また、角錐状基部は、円錐状先端部よりも頂角が大きい角錐から相似に縮小した角錐を取り除いた角錐台状をなすため、その側面で隔壁を押し拡げて隔壁同士を溶着させることがより容易にできる。したがって、より効率良くグリーンハニカム成形体の封口を行うことが可能となる。
【0008】
この場合、角錐状基部それぞれの側辺それぞれは、所定の曲率による丸み面取りがなされていることができる。
【0009】
この構成によれば、角錐状基部それぞれの側辺それぞれは、所定の曲率による丸み面取りがなされている。このため、角錐状基部それぞれの側辺により、グリーンハニカム成形体の隔壁が切断されてしまうことを防止することができる。超音波により振動させられた封口用突起が貫通孔に挿入される場合は、側辺が丸み面取りされていることにより、隔壁の切断を効果的に防止することができる。
【0010】
また、隣接する封口用突起の角錐状基部同士の谷間は、所定の曲率による丸み面取りがなされていることができる。
【0011】
この構成によれば、隣接する封口用突起の角錐状基部同士の谷間は、所定の曲率による丸み面取りがなされている。このため、封口用突起により互いに溶着された隔壁同士の端部は丸み面取りがなされたものとなるため、隔壁の端部同士を確実に溶着して封口漏れを防止し、かつハニカム構造体をディーゼルパティキュレートフィルタに用いた場合に、排ガスを供給する側および/または排ガスを排気する側の端面での排ガスの流れの乱れが少なくなり、圧力損失を低減することができる。
【0012】
また、封口用突起は、貫通孔の一部に超音波により振動させられつつ挿入されることにより、隔壁同士を溶着させて貫通孔を封口することができる。
【0013】
この構成によれば、封口用突起は、貫通孔の一部に超音波により振動させられつつ挿入されることにより、隔壁同士を溶着させて貫通孔を封口する。超音波により振動させられた封口用突起が貫通孔に挿入されることにより隔壁が液状化する。このため、加工面はケバ等が生じにくく良好なものとなり、隔壁の端部同士を確実に溶着して封口漏れを防止することができる。また、溶着された隔壁の端部は滑らかなものとなるため、ハニカム構造体をディーゼルパティキュレートフィルタに用いた場合に、排ガスを供給する側および/または排ガスを排気する側の端面での排ガスの流れの乱れが少なくなり、圧力損失を低減することができる。
【0014】
また、封口用突起は、それぞれ六角形状をなす複数の貫通孔の内の1つの貫通孔を中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの貫通孔に対応した位置に配置されており、角錐状基部は、円錐状先端部よりも頂角が大きい三角錐から相似に縮小した三角錐を取り除いた三角錐台状をなし、その側辺が隔壁に当接することができる。
【0015】
この構成によれば、封口用突起は、それぞれ六角形状をなす複数の貫通孔の内の1つの貫通孔を中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの貫通孔に対応した位置に配置されており、角錐状基部は、円錐状先端部よりも頂角が大きい三角錐から相似に縮小した三角錐を取り除いた三角錐台状をなし、その側辺が隔壁に当接する。このため、1つの貫通孔を中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの貫通孔に封口用突起が挿入される。また、6つの貫通孔の中心の貫通孔が、挿入された封口用突起の角錐状基部の側辺により押圧されて、隔壁同士が溶着されて封口される。これにより、例えば、ハニカム構造体をディーゼルパティキュレートフィルタに用いた場合に、排ガスを供給する側の封口を効率良く行うことができる。
【0016】
あるいは、封口用突起は、それぞれ四角形状をなす複数の貫通孔の内の1つの貫通孔を中心としてその周囲に四角形状をなす貫通孔の各辺を区画する隔壁を挟んで隣接する4つの貫通孔に対応した位置に配置されており、角錐状基部は、円錐状先端部よりも頂角が大きい四角錐から相似に縮小した四角錐を取り除いた四角錐台状をなし、その側辺が隔壁に当接することができる。
【0017】
この構成によれば、封口用突起は、それぞれ四角形状をなす複数の貫通孔の内の1つの貫通孔を中心としてその周囲に四角形状をなす貫通孔を区画する隔壁を挟んでそれぞれ隣接する4つの貫通孔に対応した位置に配置されており、角錐状基部は、円錐状先端部よりも頂角が大きい四角錐から相似に縮小した四角錐を取り除いた四角錐台状をなし、その側辺が隔壁に当接する。このため、1つの貫通孔を中心としてその周囲にそれぞれ四角形状をなす貫通孔の各辺を区画する隔壁を挟んで隣接する4つの貫通孔に封口用突起が挿入される。また、4つの貫通孔の中心の貫通孔が、挿入された封口用突起の角錐状基部の側辺により押圧されて、隔壁同士が溶着されて封口される。この場合、例えば、グリーンハニカム成形体の一方の端部において封口されていない貫通孔をもう一方の端部において封口することにより、例えば、ハニカム構造体をディーゼルパティキュレートフィルタに用いた場合に、排ガスを供給する側及び排気する側の封口を効率良く行うことができる。
【0018】
また、本発明の一実施形態は、柱体の端面に複数の孔が開口したハニカム構造体の製造方法であって、柱体の端面に互いに隔壁で区画された複数の貫通孔が開口しており、焼成することによりハニカム構造体となるグリーンハニカム成形体の複数の貫通孔の一部に封口用治具の複数の封口用突起をそれぞれ挿入することにより、隔壁同士を溶着させて貫通孔を封口する封口工程を備え、封口工程では、封口用突起が、複数の貫通孔の一部に対応した位置に配置されており、且つ封口用突起が、封口用突起の先端部に位置し、円錐状をなす円錐状先端部と、封口用突起の基部に位置し、円錐状先端部よりも頂角が大きい角錐から相似に縮小した角錐を取り除いた角錐台状をなす角錐状基部とを有する封口用治具を用いて貫通孔を封口するハニカム構造体の製造方法である。
【0019】
この場合、封口工程では、角錐状基部それぞれの側辺それぞれが、所定の曲率による丸み面取りがなされている封口用治具を用いて貫通孔を封口することができる。
【0020】
また、封口工程では、隣接する封口用突起の角錐状基部同士の谷間が、所定の曲率による丸み面取りがなされている封口用治具を用いて貫通孔を封口することができる。
【0021】
また、封口工程では、封口用突起を超音波により振動させつつ貫通孔の一部に挿入することにより、隔壁同士を溶着させて貫通孔を封口することができる。
【0022】
また、封口工程では、封口用突起が、それぞれ六角形状をなす複数の貫通孔の内の1つの貫通孔を中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの貫通孔に対応した位置に配置されており、角錐状基部は、円錐状先端部よりも頂角が大きい三角錐から相似に縮小した三角錐を取り除いた三角錐台状をなし、その側辺が隔壁に当接する封口用治具を用いて貫通孔を封口することができる。
【0023】
あるいは、封口工程では、封口用突起が、それぞれ四角形状をなす複数の貫通孔の内の1つの貫通孔を中心としてその周囲に四角形状をなす貫通孔の各辺を区画する隔壁を挟んで隣接する4つの貫通孔に対応した位置に配置されており、角錐状基部は、円錐状先端部よりも頂角が大きい四角錐から相似に縮小した四角錐を取り除いた四角錐台状をなし、その側辺が隔壁に当接する封口用治具を用いて貫通孔を封口することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一実施形態のグリーンハニカム成形体の封口用治具及びハニカム構造体の製造方法によれば、貫通孔により挿入しやすく、より効率良くグリーンハニカム成形体の封口を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】(a)は封口前の正六角形のセルを有するグリーンハニカム成形体の斜視図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。
【図2】第1実施形態に係るグリーンハニカム成形体の切断装置を示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るグリーンハニカム成形体の封口装置を示す斜視図である。
【図4】第1実施形態に係る正六角形のセルを有するグリーンハニカム成形体の入口側用の封口用治具の部分断面図である。
【図5】図4の部分Aを拡大した斜視図である。
【図6】図4の部分Aを拡大した平面図である。
【図7】図4の部分Aを拡大した断面図である。
【図8】第1実施形態に係る正六角形のセルを有するグリーンハニカム成形体の出口側用の封口用治具の図4の部分Aに対応する部位を拡大した平面図である。
【図9】第1実施形態に係るグリーンハニカム成形体の切断工程を示す側面図である。
【図10】第1実施形態に係る正六角形のセルを有するグリーンハニカム成形体の入口側の封口工程の初期の状態を示す部分断面図である。
【図11】図10のXI-XI線による断面図である。
【図12】図10の封口工程の中期の状態を示す部分断面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線による断面図である。
【図14】図10の封口工程の終期の状態を示す部分断面図である。
【図15】図14のXV−XV線による断面図である。
【図16】第1実施形態に係る正六角形のセルを有するグリーンハニカム成形体の出口側の封口工程の初期の状態を示す部分断面図である。
【図17】図16のXVIII−XVIII線による断面図である。
【図18】図16の封口工程の中期の状態を示す部分断面図である。
【図19】図18のXIX−XIX線による断面図である。
【図20】図16の封口工程の終期の状態を示す部分断面図である。
【図21】図20のXXI−XXI線による断面図である。
【図22】(a)は封口前の正四角形のセルを有するグリーンハニカム成形体の斜視図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。
【図23】第2実施形態に係る正四角形のセルを有するグリーンハニカム成形体の封口用治具の図4の部分Aに対応する部位を拡大した斜視図である。
【図24】第2実施形態に係る正四角形のセルを有するグリーンハニカム成形体の封口用治具の図4の部分Aに対応する部位を拡大した平面図である。
【図25】第2実施形態に係る正四角形のセルを有するグリーンハニカム成形体の封口工程の初期の状態を示す部分断面図である。
【図26】図25のXXVI−XXVI線による断面図である。
【図27】図25の封口工程の中期の状態を示す部分断面図である。
【図28】図27のXXVIII−XXVIII線による断面図である。
【図29】図25の封口工程の終期の状態を示す部分断面図である。
【図30】図29のXXX−XXX線による断面図である。
【図31】第3実施形態に係るグリーンハニカム成形体の封口工程の初期の状態を示す部分断面図である。
【図32】図31の封口工程の中期の状態を示す部分断面図である。
【図33】図31の封口工程の終期の状態を示す部分断面図である。
【図34】第4実施形態に係るグリーンハニカム成形体の封口用治具の部分断面図であって封口用突起を収容した状態を示す図である。
【図35】第4実施形態に係るグリーンハニカム成形体の封口用治具の部分断面図であって封口用突起を突出させた状態を示す図である。
【図36】第4実施形態に係るグリーンハニカム成形体の切断工程の初期の状態を示す部分断面図である。
【図37】図36の切断工程の中期の状態を示す部分断面図である。
【図38】第4実施形態に係るグリーンハニカム成形体の封口工程の初期の状態を示す部分断面図である。
【図39】図38の封口工程の中期の状態を示す部分断面図である。
【図40】図39の封口工程がさらに進行した状態を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0027】
〔第1実施形態〕
(グリーンハニカム成形体(正六角形セル))
まず、本発明の第1実施形態において加工の対象となるグリーンハニカム成形体について説明する。図1(a)に示すように、本実施形態に係るグリーンハニカム成形体70は、例えば、上面71a、下面71b及び側面71cを有し、上面71a及び下面71bに複数の正六角形状の貫通孔である正六角形セル70hが略平行に配置された円柱体である。グリーンハニカム成形体70は、後で焼成することにより多孔質のセラミクスとなる未焼成成形体である。また、グリーンハニカム成形体70の正六角形セル70hが延びる方向の長さは特に限定されないが、例えば、40〜350mmとすることができる。また、グリーンハニカム成形体70の外径も特に限定されないが、例えば、10〜320mmとすることできる。
【0028】
正六角形セル70hそれぞれは、グリーンハニカム成形体70の中心軸に略平行に延びる隔壁70Wによって隔てられている。隔壁70Wの厚さとしては、0.8mm以下、0.5mm以下、0.1mm以上又は0.2mm以上にできる。なお、グリーンハニカム成形体70の外形形状は円柱体に限定されず、楕円柱、角柱(例えば三角柱、四角柱、六角柱、八角柱等の正多角柱や、正多角柱以外の三角柱、四角柱、六角柱、八角柱等)等であっても良いが、本実施形態においては、ハニカム構造体70が円柱体である場合について説明する。また、本実施形態では例として正六角形状の貫通孔である正六角形セル70hを有するグリーンハニカム成形体70を挙げるが、正六角形以外の六角形状や、異なる大きさの六角形状を有する貫通孔であるセルを有するグリーンハニカム成形体70でも良い。
【0029】
このようなグリーンハニカム成形体70は、セラミックス組成物を押出成形機により押出成形することにより製造される。この場合、セラミックス組成物を調製するために、セラミクス原料である無機化合物源粉末と、有機バインダと、溶媒と、必要に応じて添加される添加物を用意する。
【0030】
無機化合物源粉末は、アルミニウム源粉末、および、チタニウム源粉末を含む。無機化合物源粉末は、さらに、マグネシウム源粉末および/またはケイ素源粉末を含むことができる。有機バインダとしては、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロースなどのセルロース類;ポリビニルアルコールなどのアルコール類;リグニンスルホン酸塩を例示できる。添加物としては、例えば、造孔剤、潤滑剤および可塑剤、分散剤、溶媒が挙げられる。
【0031】
用意した原料を混練機等により混合して原料混合物を得、得られた原料混合物を隔壁70Wの断面形状に対応する出口開口を有する押出成形機から押し出すことにより、本実施形態に係るグリーンハニカム成形体が製造される。
【0032】
(超音波切断機)
以下、本実施形態の超音波切断機について説明する。図2に示すように、本実施形態の超音波切断機200は、超音波信号発信器210、超音波振動子部220、ホーン部230、サポート板235及び切断刃240を備える。超音波信号発信器210は、電気的な超音波信号を発信する。超音波振動子部220は、超音波信号発信器210から供給された電気的な超音波信号を機械的な超音波振動に変換する。ホーン部230は、超音波振動子部220から供給された超音波振動の振幅を増幅する。本実施形態では、超音波信号発信器210に接続された複数個の超音波振動子部220それぞれに複数個のホーン部230が接続されている。複数個のホーン部230はサポート板235により切断刃240の刃幅に沿って並列に配置されている。切断刃240はホーン部230から供給された超音波振動により、20〜40kHz程度の周波数で振動させられる。
【0033】
切断刃240がグリーンハニカム成形体70に当接されると、グリーンハニカム成形体70の当接部位が液状化し、正六角形セル70hの変形やバリ等を生じずに少ない加工代で切断を行うことができる。なお、必要に応じて液状化したグリーンハニカム成形体70の材料を吸引する機構が備えられていても良い。
【0034】
(超音波封口機)
以下、本実施形態の超音波封口機について説明する。図3に示すように、本実施形態の超音波封口機300は、超音波信号発信器310、超音波振動子部320、ホーン部330及び封口用治具400を備える。上記の超音波切断機200と同様に、超音波信号発信器310は、電気的な超音波信号を発信する。超音波振動子部320は、超音波信号発信器310から供給された電気的な超音波信号を機械的な超音波振動に変換する。ホーン部330は、超音波振動子部220から供給された超音波振動の振幅を増幅する。封口用治具400はホーン部330から供給された超音波振動により、20〜40kHz程度の周波数で振動させられる。
【0035】
(封口用治具)
以下、本実施形態の封口用治具について説明する。本実施形態では、正六角形セル70hを有するグリーンハニカム成形体70の両端面でそれぞれ異なる態様で正六角形セル70hの封口を行う。まず、グリーンハニカム成形体70を焼成後にディーゼルパティキュレートフィルタとした場合に、排ガスの供給側(入口側)となる上面71aを封口するための封口用治具について説明する。
【0036】
図4に示すように、本実施形態の封口用治具400は、グリーンハニカム成形体70の封口を行うための封口面401aと、グリーンハニカム成形体70の端部が嵌合される支持ソケット部450を有している。封口面401aには、正六角形セル70hの一部に対応した位置に配置され、正六角形セル70hの一部にそれぞれ挿入されることにより、隔壁70w同士を溶着させて正六角形セル70hを封口するための複数の封口用突起410aを備えている。支持ソケット部450は、封口するグリーンハニカム成形体70の直径に対応した円筒状の凹部から成る。支持ソケット450の内周面は、グリーンハニカム成形体70の端部を差し込み易いように、封口面401aから離れるほど支持ソケット部450の内径が拡がるような傾斜面451が設けられている。
【0037】
図4の部分Aを拡大した図5〜図7に示すように、封口用突起410aは、三角錐状基部411と円錐状先端部412とを有している。三角錐状基部411は、封口用突起410aの基部に位置し、封口面401aから突出している。三角錐状基部411は、円錐状先端部412よりも頂角が大きい三角錐から相似に縮小した三角錐を取り除いた三角錐台状をなす。円錐状先端部412は、封口用突起410aの先端部であって三角錐状基部411の上部に位置する。円錐状先端部412は、三角錐状基部411の上面に対応した大きさの底面を有する円錐状をなす。円錐状先端部412の頂角は、三角錐状基部411の三角錐台の側辺がなす頂角よりも小さい。
【0038】
三角錐状基部411は、三角錐台の側面の三角錐側面部413と三角錐台の側辺の丸み面取り側辺部415を含む。丸み面取り側辺部415には、三角錐台の側辺それぞれに対して所定の曲率による丸み面取りがなされている。また、隣接する封口用突起410aの三角錐状基部411同士の谷間には、所定の曲率による丸み面取りがなされた凹部である丸み面取り谷間部414を含む。
【0039】
図6に示すように、封口用突起410aそれぞれは、その円錐状先端部412の頂部それぞれが、グリーンハニカム成形体70の複数の正六角形セル70hの内の1つの正六角形セル70hを中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの正六角形セル70hに対応した位置となるように配置されている。また、封口用突起410aそれぞれは、その三角錐状基部411の丸み面取り側辺部415が隔壁70Wに当接する向きに配置されている。三角錐状基部411それぞれの大きさは、丸み面取り側辺部415を封口面401aの直上から封口面401a上に投影した長さが、グリーンハニカム成形体70の正六角形セル70hの対辺間の長さか、それよりも僅かに短い長さとなるような大きさとされている。
【0040】
一方、グリーンハニカム成形体70を焼成後にディーゼルパティキュレートフィルタとした場合に、排ガスの排気側(出口側)となる下面71bを封口するための封口用治具400について説明する。図8に示すように、下面71bを封口するための封口面401bには、円錐状の封口用突起410bを備えている。封口用突起410bは、円錐側面部422を有する。封口面401aと同様に、隣接する封口用突起410b同士の谷間には、所定の曲率による丸み面取りがなされた凹部である丸み面取り谷間部414を含む。
【0041】
図8に示すように、封口用突起410bそれぞれは、その頂部それぞれが、グリーンハニカム成形体70の複数の正六角形セル70hの内で、その周囲をそれぞれ隣接する6つの正六角形セル70hに囲まれた1つの正六角形セル70hに対応した位置となるように配置されている。この封口用突起410bが対応した位置にある1つの正六角形セル70hは、上面71aにおいて封口用突起410aが対応した位置にある隣接した6つの正六角形セル70hに周囲を囲まれた1つの正六角形セル70hである。
【0042】
したがって、上面71aでは、1つの正六角形セル70hを中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの正六角形セル70hに対して封口用突起410aが挿入され、下面71bでは、上面71aで封口用突起410aを挿入された隣接した6つの正六角形セル70hに周囲を囲まれた1つの正六角形セル70hに対して封口用突起410bが挿入される。封口用突起410bそれぞれの大きさは、封口用突起410bの底面の半径が、グリーンハニカム成形体70の正六角形セル70hの対辺間の長さか、それよりも僅かに短い長さとなるような大きさとされている。
【0043】
(切断工程)
以下、本実施形態のグリーンハニカム成形体70の切断工程について説明する。図9に示すように、上述したようにして用意した原料混合物を隔壁70Wの断面形状に対応する出口開口を有する押出成形機100から押し出すことにより、本実施形態に係るグリーンハニカム成形体70が製造される。
【0044】
押し出されたグリーンハニカム成形体70は、スポンジ等の柔軟性を有する受台120によって、所定の長さだけ押し出されるたびに支持される。グリーンハニカム成形体70を支持した受台120それぞれは、ローラコンベア140上で、グリーンハニカム成形体70が押し出される方向に順次搬送される。搬送されたグリーンハニカム成形体70は、側面71cに垂直な上面71a及び下面71bを成すように、超音波切断機200の超音波により振動させられた切断刃240で所定の長さに切断される。
【0045】
(封口工程)
以下、本実施形態のグリーンハニカム成形体70の封口工程について説明する。まず、グリーンハニカム成形体70を焼成後にディーゼルパティキュレートフィルタとした場合に、排ガスの供給側(入口側)となる上面71aの封口工程について説明する。
【0046】
図10に示すように、グリーンハニカム成形体70の上面71a側の端部が、超音波封口機300の封口用治具400の支持ソケット部450に挿入される。封口用治具400はホーン部330からの超音波振動により振動させられる。封口面401aの封口用突起410aの先端が正六角形セル70hの一部に挿入される。図11に示すように、1つの正六角形セル70hを中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの正六角形セル70hに対して、封口用突起401aの円錐状先端部412が挿入される。
【0047】
図12に示すように、封口用突起410aがさらに正六角形セル70hに挿入されると、図13に示すように、封口用突起410aの三角錐状基部411が正六角形セル70hに挿入される。三角錐状基部411の丸み面取り側辺部415それぞれは、隔壁70Wに当接させられる。封口用突起410aは超音波振動により振動させられているため、隔壁70Wは液状化し、それぞれ封口用突起410aを挿入された6つの正六角形セル70hの中心の封口用突起410aを挿入されていない正六角形セル70hを封口するように押し付けられる。
【0048】
図14に示すように、封口用突起410aがさらに正六角形セル70hに挿入されると、図15に示すように、三角錐状基部411の丸み面取り側辺部415及び三角錐側面部413により液状化されつつ六方向から押圧された隔壁70W同士は一体に溶着される。溶着された隔壁70Wの端部は、封口面401aの丸み面取り谷間部414に当接させられ、丸み面取り谷間部414の形状に対応した丸み面取りがなされた状態で封口が完了する。これにより、排ガスの供給側(入口側)となる上面71aでは、その周囲をそれぞれ隣接する6つの正六角形セル70hに囲まれた1つの正六角形セル70hが封口される。
【0049】
次に、グリーンハニカム成形体70を焼成後にディーゼルパティキュレートフィルタとした場合に、排ガスの排気側(出口側)となる下面71bの封口工程について説明する。図16に示すように、グリーンハニカム成形体70の下面71b側の端部が、超音波封口機300の封口用治具400の支持ソケット部450に挿入される。封口用治具400はホーン部330からの超音波振動により振動させられる。封口面401bの封口用突起410bの先端が正六角形セル70hの一部に挿入される。図17に示すように、隣接した6つの正六角形セル70hに周囲を囲まれた1つの正六角形セル70hに対して、封口用突起410bが挿入される。上述したように、下面71bにおいて封口用突起410bが挿入される正六角形セル70hは、上面71aにおいて封口用突起410aが挿入されなかった正六角形セル70hである。
【0050】
図18に示すように、封口用突起410bがさらに正六角形セル70hに挿入されると、図19に示すように、封口用突起410bの円錐側面部422は、隔壁70Wに当接させられる。封口用突起410bは超音波振動により振動させられているため、隔壁70Wは液状化し、それぞれ封口用突起410bを挿入された正六角形セル70hの中間の封口用突起410bを挿入されていない正六角形セル70hを封口するように押し付けられる。
【0051】
図20に示すように、封口用突起410bがさらに正六角形セル70hに挿入されると、図21に示すように、封口用突起410bの円錐側面部422により液状化されつつ押圧された隔壁70W同士は一体に溶着される。溶着された隔壁70Wの端部は、封口面401bの丸み面取り谷間部414に当接させられ、丸み面取り谷間部414の形状に対応した丸み面取りがなされた状態で封口が完了する。これにより、排ガスの排気側(出口側)となる下面71bでは、上面71aで封口された1つの正六角形セル70hの周囲にそれぞれ隣接する6つの正六角形セル70hが封口される。
【0052】
本実施形態では、焼成することによりハニカム構造体となるグリーンハニカム成形体70に局所的に超音波を用いることにより、グリーンハニカム成形体70を局所的に液状化してグリーンハニカム成形体70を加工する。このため、切断加工等における削り代が生じにくく、歩留まりを向上させることができる。また、加工面もケバ等が生じにくく、良好なものとすることができる。
【0053】
また、本実施形態では、原料から押出成形された直後のグリーンハニカム成形体70に超音波により振動させられた切断刃240を当接させることにより、グリーンハニカム成形体70を端面で切断する。超音波により振動させられた切断刃240を当接させることにより、グリーンハニカム成形体70が液状化されるため、切断に伴う削り代が生じにくく、歩留まりを向上させることができる。また、切断面もケバ等が生じにくく滑らかなものとでき、正六角形セル70hの形状を崩すセルよれも防ぐことができる。さらに、切断工程によるグリーンハニカム成形体70の切断面を焼成後のハニカム構造体の端面である上面71a及び下面71bとすることができる。この場合、従来行われていたように、原料から押出成形されたグリーンハニカム成形体70をマイクロ波等により乾燥させた後に精密切断する工程を省略することができる。
【0054】
また、本実施形態では、原料から押出成形され、所定の長さに切断された直後のグリーンハニカム成形体70の複数の正六角形セル70hの一部に超音波により振動させられた封口用治具400を挿入することにより、隔壁70W同士を溶着させて正六角形セル70hを封口する。グリーンハニカム成形体70への封口であるため、従来の方法のようにグリーンハニカム成形体70を乾燥あるいは焼成させた後に封口させた場合のような乾燥あるいは焼成による収縮が生じない。そのため、セルよれを防ぐことができる。また、超音波により振動させられた封口用突起410aが正六角形セル70hに挿入されることにより隔壁70Wが液状化する。このため、加工面はケバ等が生じにくく良好なものとなり、隔壁70Wの端部同士を確実に溶着して封口漏れを防止することができる。また、隔壁70W同士を溶着させることにより正六角形セル70hを封口するため、従来の方法のような封口用ペーストが不要となる。さらに、隔壁70W同士を溶着させることにより正六角形セル70hを封口するため、ハニカム構造体をディーゼルパティキュレートフィルタに用いた場合に、排ガスを供給する側の端面での排ガスの流れの乱れが少なくなり、圧力損失を低減することができる。
【0055】
また、本実施形態では、焼成することによりハニカム構造体となるグリーンハニカム成形体70の封口用治具400は、複数の正六角形セル70hの一部に対応した位置に配置され、複数の正六角形セル70hの一部にそれぞれ挿入されることにより、隔壁70w同士を溶着させて正六角形セル70hを封口する複数の封口用突起410aを備える。封口用突起410aは、封口用突起410aの先端部に位置し、円錐状をなす円錐状先端部412と、封口用突起410aの基部に位置し、円錐状先端部412よりも頂角が大きい三角錐から相似に縮小した三角錐を取り除いた三角錐台状をなす三角錐状基部411とを有する。円錐状先端部412は、頂角が鋭角である円錐状をなすため、グリーンハニカム成形体70の正六角形セル70hの位置が多少ずれていたとしても正六角形セル70hにより挿入しやすい。また、三角錐状基部411は、円錐状先端部412よりも頂角が大きい三角錐から相似に縮小した三角錐を取り除いた三角錐台状をなすため、その三角錐側面部413や丸み面取り側辺部415で隔壁70Wを押し拡げて隔壁70W同士を溶着させることがより容易にできる。したがって、より効率良くグリーンハニカム成形体70の封口を行うことが可能となる。
【0056】
また、本実施形態では、三角錐状基部411それぞれの側辺それぞれは、所定の曲率による丸み面取りがなされた丸み面取り側辺部415である。このため、三角錐状基部411それぞれの側辺により、グリーンハニカム成形体の隔壁が切断されてしまうことを防止することができる。特に、本実施形態では、超音波により振動させられた封口用突起410aが正六角形セル70hに挿入されるため、側辺が丸み面取りされていることにより、隔壁70Wの切断を効果的に防止することができる。
【0057】
また、本実施形態では、隣接する封口用突起410aの三角錐状基部411同士の谷間は、所定の曲率による丸み面取りがなされた丸み面取り谷間部414である。このため、封口用突起410aにより互いに溶着された隔壁70W同士の端部は丸み面取りがなされたものとなるため、隔壁70Wの端部同士を確実に溶着して封口漏れを防止し、かつハニカム構造体をディーゼルパティキュレートフィルタに用いた場合に、排ガスを供給する側の端面での排ガスの流れの乱れが少なくなり、圧力損失を低減することができる。
【0058】
また、本実施形態では、封口用突起410aは、それぞれ六角形状をなす複数の正六角形セル70hの内の1つの正六角形セル70hを中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの正六角形セル70hに対応した位置に配置されており、三角錐状基部411は、円錐状先端部412よりも頂角が大きい三角錐から相似に縮小した三角錐を取り除いた三角錐台状をなし、その丸み面取り側辺部415が隔壁70Wに当接する。このため、1つの正六角形セル70hを中心としてその周囲にそれぞれ隣接する6つの正六角形セル70hに封口用突起410aが挿入される。また、6つの正六角形セル70hの中心の正六角形セル70hが、挿入された封口用突起410aの三角錐状基部411の丸み面取り側辺部415により押圧されて、隔壁70W同士が溶着されて封口される。これにより、例えば、ハニカム構造体をディーゼルパティキュレートフィルタに用いた場合に、排ガスを供給する側の封口を効率良く行うことができる。
【0059】
〔第2実施形態〕
(グリーンハニカム成形体(正方形セル))
以下、本発明の第2実施形態について説明する。まず、本発明の第2実施形態において加工の対象となるグリーンハニカム成形体について説明する。図22(a)(b)に示すように、本実施形態に係るグリーンハニカム成形体70は、例えば、上面71a、下面71b及び側面71cを有し、上面71a及び下面71bに複数の正方形状の貫通孔である正方形セル70sが略平行に配置された円柱体である。グリーンハニカム成形体70は、後で焼成することにより多孔質のセラミクスとなる未焼成成形体であり、正方形セル70s以外の構成や製造方法は、正六角形セル70hを有するグリーンハニカム成形体70と同様である。正方形セル70sは隔壁70wにより隔てられている。隔壁70wの厚みは、例えば、0.15〜0.76mmとすることができる。正方形セル70sの大きさは、例えば、一辺0.8〜2.5mmとすることができる。
【0060】
(封口用治具)
以下、本実施形態の封口用治具について説明する。本実施形態では、正方形セル70sを有するグリーンハニカム成形体70の両端面で同様の態様で正方形セル70sの封口を行う。まず、グリーンハニカム成形体70を焼成後にディーゼルパティキュレートフィルタとした場合に、排ガスの供給側(入口側)となる上面71aを封口するための封口用治具について説明する。
【0061】
上述した図4の部分Aに相当する部位を拡大した図23及び図24に示すように、本実施形態の封口用治具400は、第1実施形態と同様の封口用治具40の封口面401cにおいて封口用突起410cを有する。封口用突起410cは、四角錐状基部416と円錐状先端部412とを有している。四角錐状基部416は、封口用突起410cの基部に位置し、封口面401cから突出している。四角錐状基部416は、円錐状先端部412よりも頂角が大きい四角錐から相似に縮小した四角錐を取り除いた四角錐台状をなす。円錐状先端部412は、封口用突起410cの先端部であって四角錐状基部416の上部に位置する。円錐状先端部412は、四角錐状基部416の上面に対応した大きさの底面を有する円錐状をなす。円錐状先端部412の頂角は、四角錐状基部416の四角錐台の側辺がなす頂角よりも小さい。
【0062】
四角錐状基部416は、四角錐台の側面の四角錐側面部417と三角錐台の側辺の丸み面取り側辺部415を含む。丸み面取り側辺部415には、四角錐台の側辺それぞれに対して所定の曲率による丸み面取りがなされている。また、隣接する封口用突起410cの四角錐状基部416同士の谷間には、所定の曲率による丸み面取りがなされた凹部である丸み面取り谷間部414を含む。
【0063】
図24に示すように、封口用突起410cそれぞれは、その円錐状先端部412の頂部それぞれが、グリーンハニカム成形体70の複数の正方形セル70sの内の1つの正方形セル70sを中心としてその周囲に正方形セル70sの各辺を区画する隔壁70wを挟んで隣接する4つの正方形セル70sに対応した位置に配置されている。また、封口用突起410cそれぞれは、その四角錐状基部416の丸み面取り側辺部415が隔壁70wに当接する向きに配置されている。四角錐状基部416それぞれの大きさは、丸み面取り側辺部415を封口面401cの直上から封口面401c上に投影した長さが、グリーンハニカム成形体70の正方形セル70sの対辺間の長さか、それよりも僅かに短い長さとなるような大きさとされている。
【0064】
なお、グリーンハニカム成形体70を焼成後にディーゼルパティキュレートフィルタとした場合に、排ガスの排気側(出口側)となる下面71bを封口するための封口用治具400としては、上面71aで封口用突起410cが対応する正方形セル70s以外の正方形セル70sに対応する位置に封口用突起410cが配置された封口面401cを有する封口用治具400が用いられる。
【0065】
(封口工程)
以下、本実施形態のグリーンハニカム成形体70の封口工程について説明する。上記第1実施形態と同様の切断工程が行われた後に、グリーンハニカム成形体70の封口が行われる。まず、グリーンハニカム成形体70を焼成後にディーゼルパティキュレートフィルタとした場合に、排ガスの供給側(入口側)となる上面71aの封口工程について説明する。
【0066】
図25に示すように、グリーンハニカム成形体70の上面71a側の端部が、超音波封口機300の封口用治具400の支持ソケット部450に挿入される。封口用治具400はホーン部330からの超音波振動により振動させられる。封口面401cの封口用突起410cの先端が正方形セル70sの一部に挿入される。図26に示すように、1つの正方形セル70sを中心としてその周囲に正方形セル70sの各辺を区画する隔壁70wを挟んで隣接する4つの正方形セル70sに対して、封口用突起401cの円錐状先端部412が挿入される。
【0067】
図27に示すように、封口用突起410cがさらに正方形セル70sに挿入されると、図28に示すように、封口用突起410cの四角錐状基部416が正方形セル70sに挿入される。四角錐状基部416の丸み面取り側辺部415それぞれは、隔壁70wに当接させられる。封口用突起410cは超音波振動により振動させられているため、隔壁70wは液状化し、それぞれ封口用突起410cを挿入された4つの正方形セル70sの中心の封口用突起410cを挿入されていない正方形セル70sを封口するように押し付けられる。
【0068】
図29に示すように、封口用突起410cがさらに正方形セル70sに挿入されると、図30に示すように、四角錐状基部416の丸み面取り側辺部415及び四角錐側面部417により液状化されつつ四方向から押圧された隔壁70w同士は一体に溶着される。溶着された隔壁70wの端部は、封口面401cの丸み面取り谷間部414に当接させられ、丸み面取り谷間部414の形状に対応した丸み面取りがなされた状態で封口が完了する。これにより、排ガスの供給側(入口側)となる上面71aでは、その周囲を正方形セル70sの各辺を区画する隔壁70wを挟んでそれぞれ隣接する4つの正方形セル70sに囲まれた1つの正方形セル70sが封口される。
【0069】
一方、グリーンハニカム成形体70を焼成後にディーゼルパティキュレートフィルタとした場合に、排ガスの排気側(出口側)となる上面71bの封口工程については、上面71aで封口用突起410cが対応する正方形セル70s以外の正方形セル70sに対応する位置に封口用突起410cが配置された封口面401cを有する封口用治具400を用いて上記と同様に封口を行う。これにより、上面71aで封口された正方形セル70s以外の正方形セル70sが下面71bで封口される。
【0070】
本実施形態によれば、封口用突起410cは、それぞれ正方形状をなす複数の正方形セル70sの内の1つの正方形セル70sを中心としてその周囲に正方形セル70sの各辺を区画する隔壁70wを挟んでそれぞれ隣接する4つの正方形セル70sに対応した位置に配置されており、四角錐状基部416は、円錐状先端部412よりも頂角が大きい四角錐から相似に縮小した四角錐を取り除いた四角錐台状をなし、その丸み面取り側辺部415が隔壁70wに当接する。このため、1つの正方形セル70sを中心としてその周囲に正方形セル70sの各辺を区画する隔壁70wを挟んでそれぞれ隣接する4つの正方形セル70sに封口用突起410cが挿入される。また、4つの正方形セル70sの中心の正方形セル70sが、挿入された封口用突起410cの四角錐状基部416の丸み面取り側辺部415により押圧されて、隔壁70w同士が溶着されて封口される。この場合、例えば、グリーンハニカム成形体70の一方の端部において封口されていない正方形セル70sをもう一方の端部において封口することにより、例えば、ハニカム構造体をディーゼルパティキュレートフィルタに用いた場合に、排ガスを供給する側及び排気する側の封口を効率良く行うことができる。さらに、封口用治具400の封口面401aと封口面401bとは機械的に平行であり、上面71a及び下面71bの正方形セル70sの正規の位置に対応して封口用治具400の封口面401aと封口面401bとはそれぞれ配置されているため、押出工程や上述の切断工程で生じた変形の矯正と封口とが同時に行われる。
【0071】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について説明する。図31に示すように、本実施形態では、正六角形セル70hを有するグリーンハニカム成形体70の上面71a及び下面71bの正六角形セル70hを同時に封口する。上記第1実施形態と同様に切断工程が行われたグリーンハニカム成形体70に対して、上記第1実施形態と同様に、上面71aに封口面401aを有する封口用治具400を当接させ、下面71bに封口面401bを有する封口用治具400を当接させる。その後、図32及び図33に示すように、上記第1実施形態と同様に封口工程が進行する。これにより、上面71a及び下面71bそれぞれにおいて、上記第1実施形態と同様に封口が行われる。
【0072】
本実施形態によれば、封口工程では、グリーンハニカム成形体70の上面71a及び下面71bの両方の正六角形セル70hを同時に封口する。このため、上面71a及び下面71bの片方ごとに正六角形セル70hの封口を行う方法よりも効率良く正六角形セル70hの封口を行うことができる。
【0073】
なお、上面71a及び下面71bの両方を本実施形態のように、超音波封口機300を用いて封口を行う必要は無く、上面71aまたは下面71bの片側のみで、超音波封口機300により隔壁70W同士を溶着させて正六角形セル70hの封口を行うことができる。
【0074】
〔第4実施形態〕
(封口用治具)
以下、本発明の第4実施形態について説明する。図34及び図35に示すように、本実施形態のグリーンハニカム成形体70の下面71b用の封口用治具400’は、封口面401bの内側に封口用突起410bを収容した状態と、封口面401bの外側に封口用突起410bを突出させた状態とを選択的に変更可能とされている。封口用突起410bは、上記第1実施形態と同様に配置されており、封口用突起410bの底面と同じ直径の孔を介して封口面401bの内側への収容及び封口面401bの外側への突出が自在となっている。封口用突起410bの収容及び突出は、空気圧あるいは油圧機構により行うことができる。
【0075】
なお、封口用突起410bを収容した状態の封口面401bには、上記第1実施形態と同様の丸み面取り谷間部414が残こり、必ずしも完全な平面とならなくても良い。以上の構成は、グリーンハニカム成形体70の上面71a用の封口用治具400’についても同様である。
【0076】
(切断工程)
以下、本実施形態のグリーンハニカム成形体70の切断工程について説明する。図36に示すように、原料から押出成形機100によって鉛直下方に押出成形された直後の正六角形セル70hを有するグリーンハニカム成形体70の下面71bを封口用治具400’の封口面401bによって支持する。このとき、封口用治具400’は、封口面401bの内側に封口用突起410bを収容した状態である。次に、図37にあるように、グリーンハニカム成形体70が封口用治具400’により支持された状態で、超音波切断機200の切断刃240により、グリーンハニカム成形体70が切断される。
【0077】
(封口工程)
次に、本実施形態のグリーンハニカム成形体70の封口工程について説明する。図38及び図39に示すように、切断工程で切断された上面71aを封口用治具400’の封口面401aによって支持する。このとき、封口用治具400’は、封口面401aの内側に封口用突起410aを収容した状態である。
【0078】
次に、図40に示すように、封口用治具400’の封口面401a,401bそれぞれから封口用突起410a,410bが突出した状態とされ、封口用突起410a,410bが正六角形セル70hの一部にそれぞれ挿入されることにより、上記第1実施形態と同様に正六角形セル70hの封口が行われる。
【0079】
なお、上面71a及び下面71bの両方を本実施形態のように、超音波封口機300を用いて封口を行う必要は無く、上面71aまたは下面71bの片側のみで、超音波封口機300により隔壁70W同士を溶着させて正六角形セル70hの封口を行うこととしても良い。この場合は、上面71aにおいて封口面401aを有する封口用治具400’で封口を行い、下面71bにおいては、上面71aにおいて封口が行われなかった正六角形セル70hについて従来と同様の封口材を用いた封口を行うことができるし、または、下面71bにおいて封口面401bを有する封口用治具400’で封口を行い、上面71aにおいては、下面71bにおいて封口が行われなかった正六角形セル70hについて従来と同様の封口材を用いた封口を行うことができる。
【0080】
グリーンハニカム成形体70の直径が大きくなると、原料から水平方向にグリーンハニカム成形体70を押出成形した場合に重力による曲りが大きくなり、グリーンハニカム成形体70を側面71cで支持することが難しい場合がある。しかし、本実施形態によれば、原料から押出成形機100により鉛直下方に押出成形された直後のグリーンハニカム成形体70の下面71bを封口用治具400’で支持する。これにより、大直径のグリーンハニカム成形体70でも、曲りや正六角形セル70hの歪みを生じさせずにグリーンハニカム成形体70を支持することができる。さらに、その後の封口工程では、支持された後のグリーンハニカム成形体70の正六角形セル70hの一部に封口用治具400’の複数の封口用突起410a,410bをそれぞれ挿入することにより、隔壁70W同士を溶着させて正六角形セル70hを封口する。これにより、グリーンハニカム成形体70の支持と封口とを連続して効率良く行うことができる。
【0081】
また、本実施形態によれば、封口用治具400’は、封口面401bの内側に封口用突起410bを収容した状態と、封口面401bの外側に封口用突起410bを突出させた状態とを選択的に変更可能であり、封口面401bの内側に封口用突起410bを収容した状態の封口用治具400’の封口面401bによって、原料から押出成形機100により鉛直下方に押出成形された直後のグリーンハニカム成形体70の下面70bを支持する。このため、大直径のグリーンハニカム成形体70でも、曲りや正六角形セル70hの歪みを生じさせずにグリーンハニカム成形体70をより安定させて支持することができる。また、封口工程では、封口面401bの外側に封口用突起410bを突出させた状態の封口用治具400’の封口用突起410bをグリーンハニカム成形体70の下面71bの正六角形セル70hの一部にそれぞれ挿入することによって、隔壁70W同士を溶着させて六角形セル70hを封口する。これにより、グリーンハニカム成形体70を支持しつつ、隔壁70W同士を溶着させて六角形セル70hを封口することができる。
【0082】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、様々な変形態様が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明の一実施形態のグリーンハニカム成形体の封口用治具及びハニカム構造体の製造方法によれば、貫通孔により挿入しやすく、より効率良くグリーンハニカム成形体の封口を行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0084】
70 グリーンハニカム成形体
71a 上面
71b 下面
71c 側面
70h 正六角形セル
70W 隔壁
70s 正四角形セル
70w 隔壁
100 押出成形機
120 受台
140 ローラコンベア
200 超音波切断機
210 超音波信号発信器
220 超音波振動子部
230 ホーン部
240 切断刃
300 超音波封口機
310 超音波信号発信器
320 超音波振動子部
330 ホーン部
400 封口用治具
400’ 封口用治具
401a,401b,401c 封口面
410a,410b,410c 封口用突起
411 三角錐状基部
412 円錐状先端部
413 三角錐側面部
414 丸み面取り谷間部
415 丸み面取り側辺部
416 四角錐状基部
417 四角錐側面部
422 円錐側面部
450 支持ソケット部
451 傾斜面
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【国際調査報告】