(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2016174742
(43)【国際公開日】20161103
【発行日】20170518
(54)【発明の名称】車両用電力供給システム、および車両用電力供給システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
   F02N 11/08 20060101AFI20170414BHJP
   F02N 11/04 20060101ALI20170414BHJP
   H02P 9/08 20060101ALI20170414BHJP
   H02P 101/25 20150101ALN20170414BHJP
   H02P 101/45 20150101ALN20170414BHJP
   H02P 103/20 20150101ALN20170414BHJP
【FI】
   !F02N11/08 L
   !F02N11/04 A
   !H02P9/08 B
   !H02P101:25
   !H02P101:45
   !H02P103:20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】36
【出願番号】2016523351
(21)【国際出願番号】JP2015062847
(22)【国際出願日】20150428
(11)【特許番号】6092480
(45)【特許公報発行日】20170308
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000002037
【氏名又は名称】新電元工業株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区大手町2丁目2番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(72)【発明者】
【氏名】新井 達也
【住所又は居所】埼玉県飯能市南町10番13号 新電元工業株式会社工場内
【テーマコード(参考)】
5H590
【Fターム(参考)】
5H590AA01
5H590AA03
5H590AB02
5H590CA07
5H590CA23
5H590CC01
5H590CC24
5H590CD01
5H590CE05
5H590CE08
5H590EA01
5H590EA10
5H590FC14
5H590HA02
5H590HA04
5H590HA27
(57)【要約】
車両用電力供給システムは、一端が三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端がメインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、アノードが第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、一端がバッテリ用ヒューズの他端に接続され、他端がメインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、アノードが第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のエンジンに接続されたモータと、
オン又はオフに制御されるメインスイッチと、
オン又はオフに制御され、前記エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、
正極が前記スタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、
一端が前記バッテリの正極に接続されたバッテリ用ヒューズと、
オンすることにより、出力端子に接続された第1の接点と、前記バッテリの正極に接続された第2の接点と、の間を導通し、一方、オフすることにより、前記第1の接点と、前記第2の接点と、の間を遮断するリレー回路と、
一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記バッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、
一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記接地線に接続され、前記モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給することにより前記モータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、
一端が前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、
アノードが前記第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、
一端が前記バッテリ用ヒューズの他端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、
アノードが前記第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、
前記メインスイッチの他端と前記接地線との間に接続され、前記メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、前記三相ブリッジ回路、前記リレー回路、及び前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備える
ことを特徴とする車両用電力供給システム。
【請求項2】
前記制御回路は、
前記メインスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記メインスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフした後、前記スタータスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記スタータスイッチがオンしている場合には、前記リレー回路をオンし、
前記リレー回路をオンした後、前記三相ブリッジ回路を制御して前記モータをモータ駆動し、
前記モータをモータ駆動した後、前記モータに接続された前記エンジンが始動完了しているか否かを判断し、
前記エンジンが始動完了していると判断した場合には、前記三相ブリッジ回路によるモータ駆動を停止させ、
前記モータ駆動を停止した後、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させ、
前記エンジンが駆動し且つ前記三相ブリッジ回路で位相制御している第1の状態において、前記バッテリの充電電圧が予め設定された目標電圧以上であるか否かを判断し、
前記バッテリの充電電圧が前記目標電圧以上である場合には、前記リレー回路をオフし、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させるとともに、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンする
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用電力供給システム。
【請求項3】
前記制御回路は、前記第1の状態において、前記バッテリの充電電圧が前記目標電圧未満である場合には、前記リレー回路をオンし且つ前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフしたまま、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させる
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用電力供給システム。
【請求項4】
車両のエンジンに接続されたモータと、
オン又はオフに制御されるメインスイッチと、
オン又はオフに制御され、前記エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、
正極が前記スタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、
一端が前記出力端子に接続され、他端が前記バッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、
一端が前記出力端子に接続され、他端が前記接地線に接続され、前記モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給することにより前記モータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、
一端が前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、
アノードが前記第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、
一端が前記バッテリの正極に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、
アノードが前記第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、
前記メインスイッチの他端と前記接地線との間に接続され、前記メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、前記三相ブリッジ回路、及び前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、前記三相ブリッジ回路の一端と前記バッテリの正極との間に流れる電流を検出し、この検出した電流の検出値に基づいて、前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する
ことを特徴とする車両用電力供給システム。
【請求項5】
前記制御回路は、
前記メインスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記メインスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフした後、前記スタータスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記スタータスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンした後、前記三相ブリッジ回路を制御して前記モータをモータ駆動し、
前記モータをモータ駆動した後、前記モータに接続された前記エンジンが始動完了しているか否かを判断し、
前記エンジンが始動完了していると判断した場合には、前記三相ブリッジ回路によるモータ駆動を停止させ、
前記モータ駆動を停止した後、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させる
ことを特徴とする請求項4に記載の車両用電力供給システム。
【請求項6】
前記制御回路は、
モータ駆動しているか否かを判断し、
モータ駆動していると判断した場合には、前記検出値が第1の閾値以上であるか否か判断し、
前記検出値が前記第1の閾値以上であると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフする
ことを特徴とする請求項4に記載の車両用電力供給システム。
【請求項7】
前記制御回路は、
モータ駆動していないと判断した場合には、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させているか否か判断し、
前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させていると判断した場合には、前記検出値が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上であるか否か判断し、
前記検出値が前記第2の閾値以上であると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフする
ことを特徴とする請求項6に記載の車両用電力供給システム。
【請求項8】
前記出力端子と、負荷が接続される負荷端子との間に接続された負荷用ヒューズをさらに備えることを特徴とする請求項1又は4に記載の車両用電力供給システム。
【請求項9】
前記制御回路は、
前記モータの回転数を検出可能であり、
前記モータの回転数が第1の設定回転数以上である場合には、前記モータに接続されたエンジンが始動完了していると判断し、
一方、前記モータの回転数が前記第1の設定回転数未満である場合には、前記エンジンが始動途中であると判断する
ことを特徴とする請求項2又は5に記載の車両用電力供給システム。
【請求項10】
前記制御回路は、
前記平滑化コンデンサの一端の電圧を検出し、この検出した電圧に基づいて、前記バッテリの充電電圧を取得する
ことを特徴とする請求項2又は5に記載の車両用電力供給システム。
【請求項11】
前記スタータスイッチの他端は、前記制御回路に接続され、前記スタータスイッチの一端は、前記バッテリの正極に接続され、
前記制御回路は、
前記スタータスイッチがオンすることにより、前記バッテリの正極の電圧に応じた信号が前記スタータスイッチの他端から入力された場合に、前記スタータスイッチがオンしていると判断し、
一方、前記スタータスイッチがオフすることにより、前記バッテリの正極の電圧に応じた信号が前記スタータスイッチの他端から入力されない場合に、前記スタータスイッチがオフしていると判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用電力供給システム。
【請求項12】
前記制御回路は、
前記メインスイッチの他端から電力が供給されることにより、前記メインスイッチがオンしていると判断し、
一方、前記メインスイッチの他端から電力が供給されないことにより、前記メインスイッチがオフしていると判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用電力供給システム。
【請求項13】
前記検出値は、前記三相ブリッジ回路の一端と前記第1の制御用トランジスタの一端との間に流れる電流の検出値であることを特徴とする請求項4に記載の車両用電力供給システム。
【請求項14】
前記三相ブリッジ回路は、
ドレインが前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、ソースが前記モータのU相コイルの一端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第1のMOSトランジスタと、
カソードが前記第1のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第1のMOSトランジスタのソースに接続された第1のダイオードと、
ドレインが前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、ソースが前記モータのV相コイルの一端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第2のMOSトランジスタと、
カソードが前記第2のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第2のMOSトランジスタのソースに接続された第2のダイオードと、
ドレインが前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、ソースが前記モータのW相コイルの一端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第3のMOSトランジスタと、
カソードが前記第3のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第3のMOSトランジスタのソースに接続された第3のダイオードと、
ドレインが前記モータのU相コイルの一端に接続され、ソースが前記三相ブリッジ回路の他端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第4のMOSトランジスタと、カソードが前記第4のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第4のMOSトランジスタのソースに接続された第4のダイオードと、
ドレインが前記モータのV相コイルの一端に接続され、ソースが前記三相ブリッジ回路の他端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第5のMOSトランジスタと、
カソードが前記第5のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第5のMOSトランジスタのソースに接続された第5のダイオードと、
ドレインが前記モータのW相コイルの一端に接続され、ソースが前記三相ブリッジ回路の他端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第6のMOSトランジスタと、
カソードが前記第6のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第6のMOSトランジスタのソースに接続された第6のダイオードと、を有する
ことを特徴とする請求項1又は4に記載の車両用電力供給システム。
【請求項15】
車両のエンジンに接続されたモータと、オン又はオフに制御されるメインスイッチと、オン又はオフに制御され、前記エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、正極が前記スタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、一端が前記バッテリの正極に接続されたバッテリ用ヒューズと、オンすることにより、出力端子に接続された第1の接点と、前記バッテリの正極に接続された第2の接点と、の間を導通し、一方、オフすることにより、前記第1の接点と、前記第2の接点と、の間を遮断するリレー回路と、一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記バッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記接地線に接続され、前記モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給することにより前記モータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、一端が前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、アノードが前記第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、一端が前記バッテリ用ヒューズの他端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、アノードが前記第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、
前記メインスイッチの他端と前記接地線との間に接続され、前記メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、前記三相ブリッジ回路、前記リレー回路、及び前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備える車両用電力供給システムの制御方法であって、
前記制御回路により、
前記メインスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記メインスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフした後、前記スタータスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記スタータスイッチがオンしている場合には、前記リレー回路をオンし、
前記リレー回路をオンした後、前記三相ブリッジ回路を制御して前記モータをモータ駆動し、
前記モータをモータ駆動した後、前記モータに接続された前記エンジンが始動完了しているか否かを判断し、
前記エンジンが始動完了していると判断した場合には、前記三相ブリッジ回路によるモータ駆動を停止させ、
前記モータ駆動を停止した後、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させ、
前記エンジンが駆動し且つ前記三相ブリッジ回路で位相制御している第1の状態において、前記バッテリの充電電圧が予め設定された目標電圧以上であるか否かを判断し、
前記バッテリの充電電圧が前記目標電圧以上である場合には、前記リレー回路をオフし、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させるとともに、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンする
ことを特徴とする車両用電力供給システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電力供給システム、および車両用電力供給システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、自動二輪車等のエンジンを始動し又はバッテリを充電する車両用電力供給システムが提案されている(例えば、特許第5283784号参照。)。
【0003】
この従来の車両用電力供給システムは、例えば、車両のエンジンに接続されたバッテリBと、2つのリレー回路RY1A、RY2Aと、2つのヒューズF1、F2と、三相ブリッジ回路Q1〜Q6を含む電力変換部と、この電力変換部とリレー回路RY1A、RY2Aを制御する制御回路CONAと、ユーザにより制御されるメインスイッチSW1A及びスタータスイッチSW2Aと、ユーザのキックでエンジン始動をおこなうキック駆動時にモータからの発電電力がバッテリに消費されるのを防止するための2つのダイオード素子D1A、D2Aと、平滑化コンデンサCと、を備える(図6)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記車両用電力供給システムにおいて、キック駆動時の始動性確保のために、劣化したバッテリに発電電力を吸収されないように2つのリレー回路RY1A、RY2Aを用いて、個別に制御していた。
【0005】
このような、リレー回路RY1A、RY2Aの制御は複雑である。そして、リレー回路RY1Aの接点バウンドにより、リレー回路RY1Aを確実に切り替える前にモータ制御を行ってしまい、ヒューズが誤溶断する場合がある。
【0006】
また、接点バウンドを考慮し、リレー回路RY1Aを確実にオンしてからモータ制御を行うとエンジン始動に遅れを生じ得る。
【0007】
また、既述のように、ダイオード素子D1、D2が必要であり、部品点数が多くなる。
【0008】
そこで、本発明は、ダイオード素子及びリレー回路を削減することが可能な車両用電力供給システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る実施形態に従った車両用電力供給システムは、
車両のエンジンに接続されたモータと、
オン又はオフに制御されるメインスイッチと、
オン又はオフに制御され、前記エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、
正極が前記スタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、
一端が前記バッテリの正極に接続されたバッテリ用ヒューズと、
オンすることにより、出力端子に接続された第1の接点と、前記バッテリの正極に接続された第2の接点と、の間を導通し、一方、オフすることにより、前記第1の接点と、前記第2の接点と、の間を遮断するリレー回路と、
一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記バッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、
一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記接地線に接続され、前記モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給することにより前記モータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、
一端が前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、
アノードが前記第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、
一端が前記バッテリ用ヒューズの他端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、
アノードが前記第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、
前記メインスイッチの他端と前記接地線との間に接続され、前記メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、前記三相ブリッジ回路、前記リレー回路、及び前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備える
ことを特徴とする。
【0010】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記制御回路は、
前記メインスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記メインスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフした後、前記スタータスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記スタータスイッチがオンしている場合には、前記リレー回路をオンし、
前記リレー回路をオンした後、前記三相ブリッジ回路を制御して前記モータをモータ駆動し、
前記モータをモータ駆動した後、前記モータに接続された前記エンジンが始動完了しているか否かを判断し、
前記エンジンが始動完了していると判断した場合には、前記三相ブリッジ回路によるモータ駆動を停止させ、
前記モータ駆動を停止した後、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させ、
前記エンジンが駆動し且つ前記三相ブリッジ回路で位相制御している第1の状態において、前記バッテリの充電電圧が予め設定された目標電圧以上であるか否かを判断し、
前記バッテリの充電電圧が前記目標電圧以上である場合には、前記リレー回路をオフし、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させるとともに、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンする
ことを特徴とする。
【0011】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記制御回路は、前記第1の状態において、前記バッテリの充電電圧が前記目標電圧未満である場合には、前記リレー回路をオンし且つ前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフしたまま、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させる
ことを特徴とする。
【0012】
前記車両用電力供給システムにおいて、
車両のエンジンに接続されたモータと、
オン又はオフに制御されるメインスイッチと、
オン又はオフに制御され、前記エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、
正極が前記スタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、
一端が前記出力端子に接続され、他端が前記バッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、
一端が前記出力端子に接続され、他端が前記接地線に接続され、前記モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給することにより前記モータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、
一端が前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、
アノードが前記第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、
一端が前記バッテリの正極に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、
アノードが前記第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、
前記メインスイッチの他端と前記接地線との間に接続され、前記メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、前記三相ブリッジ回路、及び前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、前記三相ブリッジ回路の一端と前記バッテリの正極との間に流れる電流を検出し、この検出した電流の検出値に基づいて、前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する
ことを特徴とする。
【0013】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記制御回路は、
前記メインスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記メインスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフした後、前記スタータスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記スタータスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンした後、前記三相ブリッジ回路を制御して前記モータをモータ駆動し、
前記モータをモータ駆動した後、前記モータに接続された前記エンジンが始動完了しているか否かを判断し、
前記エンジンが始動完了していると判断した場合には、前記三相ブリッジ回路によるモータ駆動を停止させ、
前記モータ駆動を停止した後、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させる
ことを特徴とする。
【0014】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記制御回路は、
モータ駆動しているか否かを判断し、
モータ駆動していると判断した場合には、前記検出値が第1の閾値以上であるか否か判断し、
前記検出値が前記第1の閾値以上であると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフする
ことを特徴とする。
【0015】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記制御回路は、
モータ駆動していないと判断した場合には、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させているか否か判断し、
前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させていると判断した場合には、前記検出値が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上であるか否か判断し、
前記検出値が前記第2の閾値以上であると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフする
ことを特徴とする。
【0016】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記出力端子と、負荷が接続される負荷端子との間に接続された負荷用ヒューズをさらに備えることを特徴とする。
【0017】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記制御回路は、
前記モータの回転数を検出可能であり、
前記モータの回転数が第1の設定回転数以上である場合には、前記モータに接続されたエンジンが始動完了していると判断し、
一方、前記モータの回転数が前記第1の設定回転数未満である場合には、前記エンジンが始動途中であると判断する
ことを特徴とする。
【0018】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記制御回路は、
前記平滑化コンデンサの一端の電圧を検出し、この検出した電圧に基づいて、前記バッテリの充電電圧を取得する
ことを特徴とする。
【0019】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記スタータスイッチの他端は、前記制御回路に接続され、前記スタータスイッチの一端は、前記バッテリの正極に接続され、
前記制御回路は、
前記スタータスイッチがオンすることにより、前記バッテリの正極の電圧に応じた信号が前記スタータスイッチの他端から入力された場合に、前記スタータスイッチがオンしていると判断し、
一方、前記スタータスイッチがオフすることにより、前記バッテリの正極の電圧に応じた信号が前記スタータスイッチの他端から入力されない場合に、前記スタータスイッチがオフしていると判断する
ことを特徴とする。
【0020】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記制御回路は、
前記メインスイッチの他端から電力が供給されることにより、前記メインスイッチがオンしていると判断し、
一方、前記メインスイッチの他端から電力が供給されないことにより、前記メインスイッチがオフしていると判断する
ことを特徴とする。
【0021】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記検出値は、前記三相ブリッジ回路の一端と前記第1の制御用トランジスタの一端との間に流れる電流の検出値であることを特徴とする。
【0022】
前記車両用電力供給システムにおいて、
前記三相ブリッジ回路は、
ドレインが前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、ソースが前記モータのU相コイルの一端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第1のMOSトランジスタと、
カソードが前記第1のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第1のMOSトランジスタのソースに接続された第1のダイオードと、
ドレインが前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、ソースが前記モータのV相コイルの一端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第2のMOSトランジスタと、
カソードが前記第2のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第2のMOSトランジスタのソースに接続された第2のダイオードと、
ドレインが前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、ソースが前記モータのW相コイルの一端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第3のMOSトランジスタと、
カソードが前記第3のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第3のMOSトランジスタのソースに接続された第3のダイオードと、
ドレインが前記モータのU相コイルの一端に接続され、ソースが前記三相ブリッジ回路の他端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第4のMOSトランジスタと、カソードが前記第4のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第4のMOSトランジスタのソースに接続された第4のダイオードと、
ドレインが前記モータのV相コイルの一端に接続され、ソースが前記三相ブリッジ回路の他端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第5のMOSトランジスタと、
カソードが前記第5のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第5のMOSトランジスタのソースに接続された第5のダイオードと、
ドレインが前記モータのW相コイルの一端に接続され、ソースが前記三相ブリッジ回路の他端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第6のMOSトランジスタと、
カソードが前記第6のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第6のMOSトランジスタのソースに接続された第6のダイオードと、を有する
ことを特徴とする。
【0023】
本発明の一態様に係る実施形態に従った車両用電力供給システムの制御方法は、
車両のエンジンに接続されたモータと、オン又はオフに制御されるメインスイッチと、オン又はオフに制御され、前記エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、正極が前記スタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、一端が前記バッテリの正極に接続されたバッテリ用ヒューズと、オンすることにより、出力端子に接続された第1の接点と、前記バッテリの正極に接続された第2の接点と、の間を導通し、一方、オフすることにより、前記第1の接点と、前記第2の接点と、の間を遮断するリレー回路と、一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記バッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記接地線に接続され、前記モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給することにより前記モータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、一端が前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、アノードが前記第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、一端が前記バッテリ用ヒューズの他端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、アノードが前記第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、
前記メインスイッチの他端と前記接地線との間に接続され、前記メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、前記三相ブリッジ回路、前記リレー回路、及び前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備える車両用電力供給システムの制御方法であって、
前記制御回路により、
前記メインスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記メインスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフした後、前記スタータスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記スタータスイッチがオンしている場合には、前記リレー回路をオンし、
前記リレー回路をオンした後、前記三相ブリッジ回路を制御して前記モータをモータ駆動し、
前記モータをモータ駆動した後、前記モータに接続された前記エンジンが始動完了しているか否かを判断し、
前記エンジンが始動完了していると判断した場合には、前記三相ブリッジ回路によるモータ駆動を停止させ、
前記モータ駆動を停止した後、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させ、
前記エンジンが駆動し且つ前記三相ブリッジ回路で位相制御している第1の状態において、前記バッテリの充電電圧が予め設定された目標電圧以上であるか否かを判断し、
前記バッテリの充電電圧が前記目標電圧以上である場合には、前記リレー回路をオフし、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させるとともに、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンする
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一態様に係る車両用電力供給システムは、車両のエンジンに接続されたモータと、オン又はオフに制御されるメインスイッチと、オン又はオフに制御され、エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、正極がスタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、一端がバッテリの正極に接続されたバッテリ用ヒューズと、オンすることにより、出力端子に接続された第1の接点と、バッテリの正極に接続された第2の接点と、の間を導通し、一方、オフすることにより、第1の接点と、第2の接点と、の間を遮断するリレー回路と、一端が第1の接点に接続され、他端がバッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、一端が第1の接点に接続され、他端が接地線に接続され、モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、バッテリの直流電力を交流電力に変換してモータに供給することによりモータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、一端が三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端がメインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、アノードが第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、一端がバッテリ用ヒューズの他端に接続され、他端がメインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、アノードが第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、メインスイッチの他端と接地線との間に接続され、メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、三相ブリッジ回路、リレー回路、及び第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備える。
【0025】
このように、本発明の一態様に係る車両用電力供給システムは、第1、第2の制御用トランジスタの第1、第2の制御用寄生ダイオードにより、制御回路にメインスイッチがオンすることにより電力が供給されるとともに、キック駆動時のモータからの発電電力がバッテリに消費されるのを防止することが可能となる。
【0026】
これにより、別途、キック駆動時にモータからの発電電力がバッテリに消費されるのを防止するためのダイオード素子を配置する必要が無くなる。
【0027】
そして、本発明の一態様に係る車両用電力供給システムでは、1つのリレー回路及び第1、第2の制御用トランジスタの制御により、バッテリ用ヒューズに流れるように電流経路を制御ことができる。
【0028】
また、本発明の他の態様に係る車両用電力供給システムでは、三相ブリッジ回路の一端とバッテリの正極との間に流れる電流の検出値に基づいて、第1及び第2の制御用MOSトランジスタを制御することにより、過電流を抑制することができる。すなわち、バッテリ用ヒューズ及びリレー回路を省略することができる。
【0029】
このように、本発明に係る車両用電力供給システムによれば、ダイオード素子及びリレー回路を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、本発明の一態様である第1の実施形態に係る車両用電力供給システム100の構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、図1に示す車両用電力供給システム100の動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明の一態様である第2の実施形態に係る車両用電力供給システム200の構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、図3に示す車両用電力供給システム200の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】図5は、図3に示す車両用電力供給システム200の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】図6は、従来の車両用電力供給システム100Aの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明に係る各実施形態について図面に基づいて説明する。
【第1の実施形態】
【0032】
図1は、本発明の一態様である第1の実施形態に係る車両用電力供給システム100の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、車両用電力供給システム100は、モータ(三相ブラシレスモータ)Mと、メインスイッチSW1と、スタータスイッチSW2と、バッテリBと、リレー回路RY1と、平滑化コンデンサCと、三相ブリッジ回路10と、スイッチ回路20と、制御回路CONと、出力端子TOUTと、負荷端子TRと、バッテリ用ヒューズFBと、負荷用ヒューズFRと、接地線Gと、を備えている。
【0033】
この車両用電力供給システム100は、図示しない車両(例えば、二輪車)に搭載される。
【0034】
そして、モータMは、既述の車両のエンジン(図示せず)に接続されている。モータMは、該エンジンを始動する動力源であるスタータモータとして機能するとともに、該エンジンの始動後には、該エンジンの動力から発電する発電機として機能するようになっている。
【0035】
メインスイッチSW1の一端は、第1、第2の制御用寄生ダイオードP7、P8のカソードに接続され、メインスイッチSW1の他端は、制御回路CONに接続されている。
【0036】
このメインスイッチSW1は、ユーザによりオン又はオフに制御されるようになっている。このメインスイッチSW1は、オンすることにより、その一端と他端との間を導通し、一方、オフすることにより、その一端と他端との間を遮断する。
【0037】
スタータスイッチSW2の他端は、制御回路CONに接続され、スタータスイッチSW2の一端は、バッテリBの正極に接続されている。
【0038】
このスタータスイッチSW2は、ユーザによりオン又はオフに制御されるようになっている。このスタータスイッチSW2は、オンすることにより、その一端と他端との間を導通し、一方、オフすることにより、その一端と他端との間を遮断する。
【0039】
なお、このスタータスイッチSW2がオンすることにより、該エンジンを始動させるようになっている。
【0040】
バッテリBは、正極がスタータスイッチSW2の一端(出力端子TOUT)に接続され、負極が接地線Gに接続されている。なお、接地線Gは、接地されている。
【0041】
また、負荷用ヒューズFRは、出力端子TOUTと、負荷端子TRとの間に接続されている。
【0042】
なお、負荷端子TR(出力端子TOUT)と、接地線Gとの間に、負荷(図示せず)が接続されている。この負荷は、例えば、該エンジンのフュエルポンプ、該エンジンのインジェクタ、または、該エンジンのイグニッションコイルの何れか、又は、ヘッドランプ、テールランプ、ストップランプ、ウィンカランプ等である。
【0043】
出力端子TOUTの出力電圧が、負荷用ヒューズFR及び負荷端子TRを介して、該負荷に供給される。
【0044】
また、平滑化コンデンサCは、一端が第1の接点C1(出力端子TOUT)に接続され、他端がバッテリBの負極(接地線G)に接続されている。
【0045】
また、制御回路CONは、メインスイッチSW1の他端と接地線Gとの間に接続されている。この制御回路CONは、メインスイッチSW1の他端に供給される電力が供給される。この制御回路CONは、三相ブリッジ回路10、リレー回路RY1、及びスイッチ回路20(第1及び第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8)を制御するようになっている。
【0046】
また、制御回路CONは、モータMの回転数を検出可能である。
【0047】
そして、制御回路CONは、検出したモータMの回転数が第1の設定回転数以上である場合には、モータMに接続されたエンジンが始動完了していると判断する。
【0048】
一方、制御回路CONは、検出したモータMの回転数が該第1の設定回転数未満である場合には、エンジンが始動途中であると判断する。
【0049】
また、制御回路CONは、平滑化コンデンサCの一端の電圧を検出し、この検出した電圧に基づいて、バッテリBの充電電圧を取得するようになっている。
【0050】
また、制御回路CONは、メインスイッチSW1の他端から電力が供給されることにより、メインスイッチSW1がオンしていると判断する。
【0051】
一方、制御回路CONは、メインスイッチSW1の他端から電力が供給されないことにより、メインスイッチSW1がオフしていると判断する。
【0052】
また、制御回路CONは、スタータスイッチSW2がオンすることにより、バッテリBの正極の電圧に応じた信号がスタータスイッチSW2の他端から入力された場合に、スタータスイッチSW2がオンしていると判断する。
【0053】
一方、制御回路CONは、スタータスイッチSW2がオフすることにより、バッテリBの正極の電圧に応じた信号がスタータスイッチSW2の他端から入力されない場合に、スタータスイッチSW2がオフしていると判断する。
【0054】
また、図1に示すように、リレー回路RY1は、オンすることにより、出力端子TOUTに接続された第1の接点C1と、第2の接点C2と、の間を導通する。すなわち、リレー回路RY1は、オンすることにより、三相ブリッジ回路の一端10a(出力端子TOUT)と、バッテリBの正極と、の間を導通するようになっている。
【0055】
一方、リレー回路RY1は、オフすることにより、第1の接点C1と、第2の接点C2と、の間を遮断する。すなわち、リレー回路RY1は、オフすることにより、三相ブリッジ回路の一端10a(出力端子TOUT)と、バッテリBの正極と、の間を遮断するようになっている。
【0056】
また、三相ブリッジ回路10は、一端が第1の接点C1に接続され、他端が接地線Gに接続されている。
【0057】
この三相ブリッジ回路10は、モータMから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、バッテリBの直流電力を交流電力に変換してモータMに供給することにより、モータMをモータ駆動する。
【0058】
この三相ブリッジ回路10は、例えば、図1に示すように、第1のMOSトランジスタQ1と、第2のMOSトランジスタQ2と、第3のMOSトランジスタQ3と、第4のMOSトランジスタQ4と、第5のMOSトランジスタQ5と、第6のMOSトランジスタQ6と、第1のダイオード(寄生ダイオード)P1と、第2のダイオード(寄生ダイオード)P2と、第3のダイオード(寄生ダイオード)P3と、第4のダイオード(寄生ダイオード)P4と、第5のダイオード(寄生ダイオード)P5と、第6のダイオード(寄生ダイオード)P6と、を有する。
【0059】
第1のMOSトランジスタQ1は、ドレインが三相ブリッジ回路10の一端10aに接続され、ソースがモータMのU相コイルULの一端に接続されている。この第1のMOSトランジスタQ1は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御されるようになっている。すなわち、第1のMOSトランジスタQ1は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0060】
第1のダイオードP1は、カソードが第1のMOSトランジスタQ1のドレインに接続され、アノードが第1のMOSトランジスタQ1のソースに接続されている。
【0061】
また、第2のMOSトランジスタQ2は、ドレインが三相ブリッジ回路10の一端10aに接続され、ソースがモータMのV相コイルVLの一端に接続されている。この第2のMOSトランジスタQ2は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御されるようになっている。すなわち、第2のMOSトランジスタQ2は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0062】
第2のダイオードP2は、カソードが第2のMOSトランジスタQ2のドレインに接続され、アノードが第2のMOSトランジスタQ2のソースに接続されている。
【0063】
また、第3のMOSトランジスタQ3は、ドレインが三相ブリッジ回路10の一端10aに接続され、ソースがモータMのW相コイルWLの一端に接続されている。この第3のMOSトランジスタQ3は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御されるようになっている。すなわち、第3のMOSトランジスタQ3は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0064】
第3のダイオードP3は、カソードが第3のMOSトランジスタQ3のドレインに接続され、アノードが第3のMOSトランジスタQ3のソースに接続されている。
【0065】
また、第4のMOSトランジスタQ4は、ドレインがモータMのU相コイルULの一端に接続され、ソースが三相ブリッジ回路10の他端10bに接続されている。この第4のMOSトランジスタQ4は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御されるようになっている。すなわち、第4のMOSトランジスタQ4は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0066】
第4のダイオードP4は、カソードが第4のMOSトランジスタQ4のドレインに接続され、アノードが第4のMOSトランジスタQ4のソースに接続されている。
【0067】
また、第5のMOSトランジスタQ5は、ドレインがモータMのV相コイルVLの一端に接続され、ソースが三相ブリッジ回路10の他端10bに接続されている。この第5のMOSトランジスタQ5は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御されるようになっている。すなわち、第5のMOSトランジスタQ5は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0068】
第5のダイオードP5は、カソードが第5のMOSトランジスタQ5のドレインに接続され、アノードが第5のMOSトランジスタQ5のソースに接続されている。
【0069】
また、第6のMOSトランジスタQ6は、ドレインがモータMのW相コイルWLの一端に接続され、ソースが三相ブリッジ回路10の他端10bに接続されている。この第6のMOSトランジスタQ6は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御される。すなわち、第6のMOSトランジスタQ6は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0070】
第6のダイオードP6は、カソードが第6のMOSトランジスタQ6のドレインに接続され、アノードが第6のMOSトランジスタQ6のソースに接続されている。
【0071】
なお、図1に示すように、U相コイルULの他端は、V相コイルVL及びW相コイルWLの他端に接続されている。
【0072】
また、バッテリ用ヒューズFBは、一端がバッテリBの正極に接続され、他端がスイッチ回路20の他端(第2の制御用MOSトランジスタQ8の一端)に接続されている。
【0073】
また、スイッチ回路20は、一端が三相ブリッジ回路10の一端10aに接続され、他端がバッテリBの正極にバッテリ用ヒューズFBを介して接続されている。このスイッチ回路20は、制御回路CONにより、オン/オフが制御されるようになっている。
【0074】
このスイッチ回路20は、例えば、図1に示すように、第1の制御用MOSトランジスタ(第1の制御用トランジスタ)Q7と、第1の制御用寄生ダイオード(ボディダイオード)P7と、第2の制御用MOSトランジスタ(第2の制御用トランジスタ)Q8と、第2の制御用寄生ダイオード(ボディダイオード)P8と、を備える。
【0075】
第1の制御用MOSトランジスタQ7は、一端(ソース)が三相ブリッジ回路の一端10aに接続され、他端(ドレイン)がメインスイッチSW1の一端に接続されている。この第1の制御用MOSトランジスタQ7は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御される。すなわち、この第1の制御用MOSトランジスタQ7は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0076】
そして、第1の制御用寄生ダイオードP7は、アノードが第1の制御用MOSトランジスタQ7の一端(ソース)に接続され、カソードが第1の制御用MOSトランジスタのQ7の他端(ドレイン)に接続されている。
【0077】
また、第2の制御用MOSトランジスタQ8は、一端(ソース)がバッテリ用ヒューズFBの他端に接続され、他端(ドレイン)がメインスイッチSW1の一端に接続されている。この第2の制御用MOSトランジスタQ8は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御される。すなわち、この第2の制御用MOSトランジスタQ8は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0078】
そして、第2の制御用寄生ダイオードP8は、アノードが第2の制御用MOSトランジスタQ8の一端(ソース)に接続され、カソードが第2の制御用MOSトランジスタQ8の他端(ドレイン)に接続されている。
【0079】
このスイッチ回路20は、第1、第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8が、制御回路CONにより、同期してオンに制御されることにより、オンする。
【0080】
一方、このスイッチ回路20は、第1、第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8が、制御回路CONにより、同期してオフに制御されることにより、オフする。
【0081】
また、第2の制御用寄生ダイオードP8は、カソードがメインスイッチSW1の一端に接続され、アノードがバッテリ用ヒューズFBを介してバッテリBの正極に接続されている。
【0082】
ここで、例えば、該エンジンのセル駆動の場合には、メインスイッチSW1がオンされると、バッテリBの電圧(電力)が、このバッテリBの正極から、バッテリ用ヒューズFB、第2の制御用寄生ダイオードP8及びオンしたメインスイッチSW1を介して、制御回路CONに供給される。
【0083】
そして、スタータスイッチSW2がオンされると、制御回路CONは、リレー回路RY1をオンする。これにより、バッテリBから、オンしたリレー回路RY1を介して、三相ブリッジ回路10に直流電力が入力される。
【0084】
そして、制御回路CONは、三相ブリッジ回路10の第1から第6のMOSトランジスタQ1からQ6を制御して、三相ブリッジ回路10に入力された直流電力を、交流電力に変換してモータMをモータ駆動する。これにより、モータMに接続された該エンジンが回転する。
【0085】
このモータ駆動で該エンジンが回転する状態で、バッテリBの電圧が、出力端子TOUT、負荷用ヒューズFR、負荷端子TRを介して、該負荷に供給されることで、該エンジンが始動することとなる。
【0086】
また、第1の制御用寄生ダイオードP7は、カソードが第2の制御用寄生ダイオードP8のカソード(メインスイッチSW1の一端)に接続され、アノードが三相ブリッジ回路10の一端10aに接続されている。
【0087】
ここで、例えば、ユーザによる該エンジンのキック駆動の場合には、メインスイッチSW1がオンされ、キックによりモータMが回転すると、三相ブリッジ回路10の第1から第6のダイオードP1からP6で整流された電圧(電力)が、この第1の制御用寄生ダイオードP7及びオンしたメインスイッチSW1を介して、制御回路CONに供給される。
【0088】
このキック駆動でモータMが回転するとともに該エンジンが回転する状態で、三相ブリッジ回路10で整流された電圧が、出力端子TOUT、負荷用ヒューズFR、及び負荷端子TRを介して、該負荷に供給され、該エンジンが始動することとなる。
【0089】
なお、このキック駆動の例は、例えば、バッテリBの充電電圧が低い場合やバッテリBが劣化している場合を想定している。
【0090】
次に、以上のような構成を有する車両用電力供給システム100の動作(車両用電力供給システム100の制御方法)の一例について説明する。
【0091】
図2は、図1に示す車両用電力供給システム100の動作の一例を示すフローチャートである。
【0092】
図2に示すように、先ず、制御回路CONは、メインスイッチSW1がオンしたか否かを判断する(ステップS1)。既述のように、制御回路CONは、メインスイッチSW1の他端から電力が供給されることにより、メインスイッチSW1がオンしていると判断する。なお、このとき、リレー回路RY1はオフしている。
【0093】
次に、制御回路CONは、メインスイッチSW1がオンしていると判断した場合には、第1及び第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8(スイッチ回路20)をオフする(ステップS2)。
【0094】
次に、制御回路CONは、メインスイッチSW1がオンしていると判断した場合には、スタータスイッチSW2がオンしたか否かを判断する(ステップS3)。
【0095】
なお、既述のように、制御回路CONは、スタータスイッチSW2がオンすることにより、バッテリBの正極の電圧に応じた信号がスタータスイッチSW2の他端から入力された場合に、スタータスイッチSW2がオンしていると判断する。一方、制御回路CONは、スタータスイッチSW2がオフすることにより、バッテリBの正極の電圧に応じた信号がスタータスイッチSW2の他端から入力されない場合に、スタータスイッチSW2がオフしていると判断する。
【0096】
そして、制御回路CONは、ステップS3において、スタータスイッチSW2がオンしていると判断した場合には、リレー回路RY1をオンする(ステップS4)。
【0097】
なお、ステップS1においてメインスイッチSW1がオンしていないと判断した場合及びステップS3においてスタータスイッチSW2がオンしていないと判断した場合は、ステップS1に戻る。
【0098】
そして、制御回路CONは、ステップS4においてリレー回路RY1をオンした後、三相ブリッジ回路10を制御してモータMをモータ駆動する(ステップS5)。
【0099】
そして、制御回路CONは、ステップS5において、モータMをモータ駆動した後、モータMに接続されたエンジンが始動完了しているか否かを判断する(ステップS6)。
【0100】
なお、既述のように、制御回路CONは、検出したモータMの回転数が該第1の設定回転数以上である場合には、モータMに接続されたエンジンが始動完了していると判断する。一方、制御回路CONは、検出したモータMの回転数が該第1の設定回転数未満である場合には、エンジンが始動途中であると判断する。
【0101】
そして、制御回路CONは、ステップS6において該エンジンが始動完了していると判断した場合には、三相ブリッジ回路10によるモータ駆動を停止させる(ステップS7)。
【0102】
なお、制御回路CONは、ステップS6において該エンジンが始動完了していない(エンジンが始動途中である)と判断した場合には、ステップS5に戻り、モータMを継続してモータ駆動することとなる。
【0103】
そして、制御回路CONは、モータ駆動を停止した後、三相ブリッジ回路10を制御して、モータMから供給される交流電力を位相制御して三相ブリッジ回路10の一端10aと他端との間から直流電力を出力させることにより、モータMの発電を開始する(ステップS8)。
【0104】
そして、制御回路CONは、該エンジンが駆動し且つ三相ブリッジ回路10で位相制御している第1の状態において、バッテリBの充電電圧が予め設定された目標電圧以上であるか否かを判断する(ステップS9)。なお、既述のように、制御回路CONは、平滑化コンデンサCの一端の電圧を検出し、この検出した電圧に基づいて、バッテリBの充電電圧を間接的に取得する。
【0105】
そして、制御回路CONは、バッテリBの充電電圧が該目標電圧以上である場合には、リレー回路RY1をオフし、三相ブリッジ回路10を制御して、モータMから供給される交流電力を位相制御して三相ブリッジ回路10の一端10aと他端との間から直流電力を出力させるとともに、第1及び第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8(スイッチ回路20)をオンする(ステップS10)。これにより、バッテリBを充電する。
【0106】
一方、制御回路CONは、ステップS9の第1の状態において、バッテリBの充電電圧が目標電圧未満である場合には、リレー回路RY1をオンし且つ第1及び第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8(スイッチ回路20)をオフしたまま、三相ブリッジ回路10を制御して、モータMから供給される交流電力を位相制御して三相ブリッジ回路10の一端10aと他端10bとの間から直流電力を出力させる(ステップS11)。この場合、スイッチ回路20に電流が流れないため、スイッチ回路20における消費電流を低減することができる。
【0107】
以上のステップS1〜S11により、本発明の一態様に係る車両用電力供給システム100において、バッテリBの充電経路に配置されるスイッチ回路による電力損失を削減しつつ、リレー回路を1つに削減することができる。
【0108】
以上のように、本発明の一態様に係る車両用電力供給システム100は、車両のエンジンに接続されたモータMと、オン又はオフに制御されるメインスイッチSW1と、オン又はオフに制御され、エンジンを始動させるためのスタータスイッチSW2と、正極がスタータスイッチSW2の一端に接続され、負極が接地線Gに接続されたバッテリBと、一端がバッテリBの正極に接続されたバッテリ用ヒューズFBと、オンすることにより、出力端子TOUTに接続された第1の接点C1と、バッテリBの正極に接続された第2の接点C2と、の間を導通し、一方、オフすることにより、第1の接点C1と、第2の接点C2と、の間を遮断するリレー回路RY1と、一端が第1の接点C1に接続され、他端がバッテリBの負極に接続された平滑化コンデンサCと、一端が第1の接点C1に接続され、他端が接地線Gに接続され、モータMから供給される交流電力を位相制御して一端10aと他端10bとの間から直流電力を出力し、又は、バッテリBの直流電力を交流電力に変換してモータMに供給することによりモータをモータ駆動する三相ブリッジ回路10と、一端が三相ブリッジ回路10の一端10aに接続され、他端がメインスイッチSW1の一端に接続された第1の制御用トランジスタQ7と、アノードが第1の制御用トランジスタQ7の一端に接続され、カソードが第1の制御用トランジスタQ7の他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードP7と、一端がバッテリ用ヒューズFBの他端に接続され、他端がメインスイッチSW1の一端に接続された第2の制御用トランジスタQ8と、アノードが第2の制御用トランジスタQ8の一端に接続され、カソードが第2の制御用トランジスタQ8の他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードP8と、メインスイッチSW1の他端と接地線Gとの間に接続され、メインスイッチSW1の他端に供給される電力が供給され、三相ブリッジ回路10、リレー回路RY1、及び第1及び第2の制御用トランジスタQ7、Q8を制御する制御回路CONと、を備える。
【0109】
このように、本発明の一態様に係る車両用電力供給システム100は、第1、第2の制御用トランジスタQ7、Q8の第1、第2の制御用寄生ダイオードP7、P8により、制御回路CONにメインスイッチSW1がオンすることにより電力が供給されるとともに、キック駆動時のモータMからの発電電力がバッテリBに消費されるのを防止することが可能となる。
【0110】
これにより、別途、キック駆動時にモータMからの発電電力がバッテリBに消費されるのを防止するためのダイオード素子を配置する必要が無くなる。
【0111】
そして、本発明の一態様に係る車両用電力供給システム100では、1つのリレー回路RY1及び第1、第2の制御用トランジスタQ7、Q8の制御により、バッテリ用ヒューズFBに流れるように電流経路を制御ことができる。これにより、例えば、バッテリBの電圧が目標電圧である場合に、過電流時にバッテリ用ヒューズFBが溶断されるように電流経路が制御される。
【0112】
このように、本発明に係る車両用電力供給システムによれば、ダイオード素子及びリレー回路を削減することができる。
【第2の実施形態】
【0113】
本第2の実施形態では、バッテリ用ヒューズ、リレー回路が省略された車両用電力供給システムの構成の一例について説明する。図3は、本発明の一態様である第2の実施形態に係る車両用電力供給システム200の構成の一例を示す図である。なお、この図3において、図1と同じ符号は、第1の実施形態と同様の構成を示し、説明を省略する。
【0114】
図3に示すように、第2の実施形態に係る車両用電力供給システム200は、モータ(三相ブラシレスモータ)Mと、メインスイッチSW1と、スタータスイッチSW2と、バッテリBと、平滑化コンデンサCと、三相ブリッジ回路10と、スイッチ回路20と、制御回路CONと、出力端子TOUTと、負荷端子TRと、負荷用ヒューズFRと、接地線Gと、を備えている。
【0115】
この第2の実施形態に係る車両用電力供給システム200は、第1の実施形態の車両用電力供給システム100と比較して、バッテリ用ヒューズFB、リレー回路RY1が省略されている。
【0116】
ここで、制御回路CONは、三相ブリッジ回路10及びスイッチ回路20(第1及び第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8)を制御するようになっている。
【0117】
この制御回路CONは、検出部CTを含む。この検出部CTは、三相ブリッジ回路10の一端10aとバッテリBの正極との間に流れる電流を検出するようになっている。
【0118】
制御回路CONは、この検出部CTを用いて、三相ブリッジ回路10の一端10aとバッテリBの正極との間に流れる電流を検出し、この検出した電流の検出値に基づいて、第1及び第2の制御用MOSトランジスタを制御する。
【0119】
例えば、図3に示すように、検出値は、三相ブリッジ回路10の一端10aと第1の制御用MOSトランジスタQ7の一端(ソース)との間に流れる電流の検出値である。
【0120】
また、平滑化コンデンサCは、一端が出力端子TOUTに接続され、他端がバッテリBの負極(接地線G)に接続されている。
【0121】
ここでは、図3に示すように、スイッチ回路20は、一端が三相ブリッジ回路10の一端10aに接続され、他端がバッテリBの正極に接続されている。このスイッチ回路20は、制御回路CONにより、オン/オフが制御されるようになっている。
【0122】
このスイッチ回路20は、図3に示すように、第1の制御用MOSトランジスタ(第1の制御用トランジスタ)Q7と、第1の制御用寄生ダイオード(ボディダイオード)P7と、第2の制御用MOSトランジスタ(第2の制御用トランジスタ)Q8と、第2の制御用寄生ダイオード(ボディダイオード)P8と、を備える。
【0123】
第1の制御用MOSトランジスタQ7は、一端(ソース)が三相ブリッジ回路の一端10aに接続され、他端(ドレイン)がメインスイッチSW1の一端に接続されている。この第1の制御用MOSトランジスタQ7は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御される。すなわち、この第1の制御用MOSトランジスタQ7は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0124】
そして、第1の制御用寄生ダイオードP7は、アノードが第1の制御用MOSトランジスタQ7の一端(ソース)に接続され、カソードが第1の制御用MOSトランジスタのQ7の他端(ドレイン)に接続されている。
【0125】
また、第2の制御用MOSトランジスタQ8は、一端(ソース)がバッテリBの正極に接続され、他端(ドレイン)がメインスイッチSW1の一端に接続されている。この第2の制御用MOSトランジスタQ8は、ゲート電圧が制御回路CONにより制御される。すなわち、この第2の制御用MOSトランジスタQ8は、制御回路CONにより、オン/オフが制御される。
【0126】
そして、第2の制御用寄生ダイオードP8は、アノードが第2の制御用MOSトランジスタの一端(ソース)に接続され、カソードが第2の制御用MOSトランジスタの他端(ドレイン)に接続されている。
【0127】
このスイッチ回路20は、第1、第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8が、制御回路CONにより、同期してオンに制御されることにより、オンする。
【0128】
一方、このスイッチ回路20は、第1、第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8が、制御回路CONにより、同期してオフに制御されることにより、オフする。
【0129】
既述のように、第2の制御用寄生ダイオードP8は、カソードがメインスイッチSW1の一端に接続され、アノードがバッテリBの正極に接続されている。
【0130】
ここで、例えば、該エンジンのセル駆動の場合には、メインスイッチSW1がオンされると、バッテリBの電圧(電力)が、このバッテリBの正極から、この第2の制御用寄生ダイオードP8及びオンしたメインスイッチSW1を介して、制御回路CONに供給される。
【0131】
そして、スタータスイッチSW2がオンされると、制御回路CONは、スイッチ回路20をオンする。これにより、バッテリBから、オンしたスイッチ回路20を介して、三相ブリッジ回路10に直流電力が入力される。
【0132】
そして、制御回路CONは、三相ブリッジ回路10の第1から第6のMOSトランジスタQ1からQ6を制御して、三相ブリッジ回路10に入力された直流電力を、交流電力に変換してモータMをモータ駆動する。これにより、モータMに接続された該エンジンが回転する。
【0133】
このモータ駆動で該エンジンが回転する状態で、バッテリBの電圧が、出力端子TOUT、負荷用ヒューズFR、負荷端子TRを介して、該負荷に供給されることで、該エンジンが始動することとなる。
【0134】
また、既述のように、第1の制御用寄生ダイオードP7は、カソードが第2の制御用寄生ダイオードP8のカソード(メインスイッチSW1の一端)に接続され、アノードが三相ブリッジ回路10の一端10aに接続されている。
【0135】
ここで、例えば、ユーザによる該エンジンのキック駆動の場合には、メインスイッチSW1がオンされ、キックによりモータMが回転すると、三相ブリッジ回路10の第1から第6のダイオードP1からP6で整流された電圧(電力)が、この第1の制御用寄生ダイオードP7及びオンしたメインスイッチSW1を介して、制御回路CONに供給される。このとき、スイッチ回路20は、オフしている。
【0136】
このキック駆動でモータMが回転するとともに該エンジンが回転する状態で、三相ブリッジ回路10で整流された電圧が、出力端子TOUT、負荷用ヒューズFR、及び負荷端子TRを介して、該負荷に供給され、該エンジンが始動することとなる。
【0137】
なお、このキック駆動の例は、例えば、バッテリBの充電電圧が低い場合やバッテリBが劣化している場合を想定している。
【0138】
この車両用電力供給システム200のその他の構成は、図1に示す車両用電力供給システム100と同様である。
【0139】
次に、以上のような構成を有する車両用電力供給システム200の動作(車両用電力供給システム200の制御方法)の一例について説明する。
【0140】
図4は、図3に示す車両用電力供給システム200の動作の一例を示すフローチャートである。
【0141】
図4に示すように、先ず、第1の実施形態と同様に、制御回路CONは、メインスイッチSW1がオンしたか否かを判断する(ステップS1)。
【0142】
次に、制御回路CONは、メインスイッチSW1がオンしていると判断した場合には、第1及び第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8(スイッチ回路20)をオフする(ステップS2)。
【0143】
次に、制御回路CONは、メインスイッチSW1がオンしていると判断した場合には、スタータスイッチSW2がオンしたか否かを判断する(ステップS3)。
【0144】
そして、制御回路CONは、ステップS3において、スタータスイッチSW2がオンしていると判断した場合には、第1及び第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8(スイッチ回路20)をオンする(ステップS42)。
【0145】
なお、ステップS1においてメインスイッチSW1がオンしていないと判断した場合及びステップS3においてスタータスイッチSW2がオンしていないと判断した場合は、ステップS1に戻る。
【0146】
そして、制御回路CONは、ステップS42において第1及び第2の制御用MOSトランジスタQ7、Q8(スイッチ回路20)をオンした後、三相ブリッジ回路10を制御してモータMをモータ駆動する(ステップS5)。
【0147】
そして、制御回路CONは、ステップS5において、モータMをモータ駆動した後、モータMに接続されたエンジンが始動完了しているか否かを判断する(ステップS6)。
【0148】
そして、制御回路CONは、ステップS6において該エンジンが始動完了していると判断した場合には、三相ブリッジ回路10によるモータ駆動を停止させる(ステップS7)。
【0149】
なお、制御回路CONは、ステップS6において該エンジンが始動完了していない(エンジンが始動途中である)と判断した場合には、ステップS5に戻り、モータMを継続してモータ駆動することとなる。
【0150】
そして、制御回路CONは、モータ駆動を停止した後、三相ブリッジ回路10を制御して、モータMから供給される交流電力を位相制御して三相ブリッジ回路10の一端10aと他端との間から直流電力を出力させることにより、モータMの発電を開始する(ステップS8)。
【0151】
以上のステップS1〜S8により、本発明の一態様に係る車両用電力供給システム200において、バッテリBの充電経路に配置されるスイッチ回路による電力損失を削減しつつ、リレー回路を省略することができる。
【0152】
ここで、本実施形態における電流監視処理の動作の一例について説明する。この電流監視処理は、バッテリ用ヒューズを省略した本実施形態に特有の処理である。図5は、図3に示す車両用電力供給システム200の動作の一例を示すフローチャートである。
【0153】
図5に示すように、制御回路CONは、モータ駆動しているか否かを判断する(ステップS21)。
【0154】
次に、制御回路CONは、ステップS21においてモータ駆動していると判断した場合には、三相ブリッジ回路10の一端10aとバッテリBの正極との間に流れる電流の該検出値が、予め設定された第1の閾値以上であるか否か判断する(ステップS22)。なお、既述のように、制御回路CONは、検出部CTを用いて、三相ブリッジ回路10の一端10aとバッテリBの正極との間に流れる電流を検出する。
【0155】
そして、制御回路CONは、該検出値が該第1の閾値未満であると判断した場合には、モータMに接続されたエンジンが始動完了しているか否かを判断する(ステップS23)。
【0156】
そして、制御回路CONは、ステップS23において該エンジンが始動完了していると判断した場合には、三相ブリッジ回路10によるモータ駆動を停止させる。
【0157】
なお、制御回路CONは、ステップS23において該エンジンが始動完了していない(エンジンが始動途中である)と判断した場合には、ステップS22に戻る。
【0158】
また、制御回路CONは、ステップS22において該検出値が該第1の閾値以上であると判断した場合には、第1及び第2の制御用MOSトランジスタをオフする(ステップS26)。
【0159】
これにより、モータ駆動時の過電流(該第1の閾値以上の電流)を遮断することができる。
【0160】
一方、制御回路CONは、既述のステップS21においてモータ駆動していないと判断した場合には、モータMから供給される交流電力を位相制御して三相ブリッジ回路10の一端10aと他端10bとの間から直流電力を出力させているか(バッテリBを充電しているか)否か判断する(ステップS24)。
【0161】
次に、制御回路CONは、ステップS24において三相ブリッジ回路10の一端10aと他端10bとの間から直流電力を出力させている(バッテリBを充電している)と判断した場合には、該検出値が該第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上であるか否か判断する(ステップS25)。
【0162】
次に、制御回路CONは、該検出値が該第2の閾値以上であると判断した場合には、第1及び第2の制御用MOSトランジスタをオフする(ステップS26)。
【0163】
これにより、バッテリBの充電時の過電流(該第2の閾値以上の電流)を遮断することができる。なお、バッテリBの充電時の過電流は、モータ駆動時の過電流よりも小さいため、該第2の閾値は、該第1の閾値よりも小さい値に設定されている。
【0164】
以上のように、本実施態様に係る車両用電力供給システム200では、三相ブリッジ回路の一端とバッテリの正極との間に流れる電流の検出値に基づいて、第1及び第2の制御用MOSトランジスタを制御することにより、過電流を抑制することができる。すなわち、バッテリ用ヒューズ及びリレー回路を省略することができる。
【0165】
そして、この車両用電力供給システム200のその他の動作特性は、第1の実施形態と同様である。
【0166】
すなわち、本第2の実施形態に係る車両用電力供給システムによれば、第1の実施形態と同様に、ダイオード素子及びリレー回路を削減することができる。
【0167】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】

【手続補正書】
【提出日】20160418
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のエンジンに接続されたモータと、
オン又はオフに制御されるメインスイッチと、
オン又はオフに制御され、前記エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、
正極が前記スタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、
一端が前記バッテリの正極に接続されたバッテリ用ヒューズと、
オンすることにより、出力端子に接続された第1の接点と、前記バッテリの正極に接続された第2の接点と、の間を導通し、一方、オフすることにより、前記第1の接点と、前記第2の接点と、の間を遮断するリレー回路と、
一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記バッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、
一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記接地線に接続され、前記モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給することにより前記モータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、
一端が前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、
アノードが前記第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、
一端が前記バッテリ用ヒューズの他端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、
アノードが前記第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、
前記メインスイッチの他端と前記接地線との間に接続され、前記メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、前記三相ブリッジ回路、前記リレー回路、及び前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記メインスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記メインスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフした後、前記スタータスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記スタータスイッチがオンしている場合には、前記リレー回路をオンし、
前記リレー回路をオンした後、前記三相ブリッジ回路を制御して前記モータをモータ駆動し、
前記モータをモータ駆動した後、前記モータに接続された前記エンジンが始動完了しているか否かを判断し、
前記エンジンが始動完了していると判断した場合には、前記三相ブリッジ回路によるモータ駆動を停止させ、
前記モータ駆動を停止した後、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させ、
前記エンジンが駆動し且つ前記三相ブリッジ回路で位相制御している第1の状態において、前記バッテリの充電電圧が予め設定された目標電圧以上であるか否かを判断し、
前記バッテリの充電電圧が前記目標電圧以上である場合には、前記リレー回路をオフし、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させるとともに、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンする
ことを特徴とする車両用電力供給システム。
【請求項2】
前記制御回路は、前記第1の状態において、前記バッテリの充電電圧が前記目標電圧未満である場合には、前記リレー回路をオンし且つ前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフしたまま、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させる
ことを特徴とする請求項に記載の車両用電力供給システム。
【請求項3】
車両のエンジンに接続されたモータと、
オン又はオフに制御されるメインスイッチと、
オン又はオフに制御され、前記エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、
正極が前記スタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、
一端が出力端子に接続され、他端が前記バッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、
一端が前記出力端子に接続され、他端が前記接地線に接続され、前記モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給することにより前記モータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、
一端が前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、
アノードが前記第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、
一端が前記バッテリの正極に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、
アノードが前記第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、
前記メインスイッチの他端と前記接地線との間に接続され、前記メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、前記三相ブリッジ回路、及び前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、前記三相ブリッジ回路の一端と前記バッテリの正極との間に流れる電流を検出し、この検出した電流の検出値に基づいて、前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する
ことを特徴とする車両用電力供給システム。
【請求項4】
前記制御回路は、
前記メインスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記メインスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフした後、前記スタータスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記スタータスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンした後、前記三相ブリッジ回路を制御して前記モータをモータ駆動し、
前記モータをモータ駆動した後、前記モータに接続された前記エンジンが始動完了しているか否かを判断し、
前記エンジンが始動完了していると判断した場合には、前記三相ブリッジ回路によるモータ駆動を停止させ、
前記モータ駆動を停止した後、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させる
ことを特徴とする請求項に記載の車両用電力供給システム。
【請求項5】
前記制御回路は、
モータ駆動しているか否かを判断し、
モータ駆動していると判断した場合には、前記検出値が第1の閾値以上であるか否か判断し、
前記検出値が前記第1の閾値以上であると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフする
ことを特徴とする請求項に記載の車両用電力供給システム。
【請求項6】
前記制御回路は、
モータ駆動していないと判断した場合には、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させているか否か判断し、
前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させていると判断した場合には、前記検出値が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上であるか否か判断し、
前記検出値が前記第2の閾値以上であると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフする
ことを特徴とする請求項に記載の車両用電力供給システム。
【請求項7】
前記出力端子と、負荷が接続される負荷端子との間に接続された負荷用ヒューズをさらに備えることを特徴とする請求項1又はに記載の車両用電力供給システム。
【請求項8】
前記制御回路は、
前記モータの回転数を検出可能であり、
前記モータの回転数が第1の設定回転数以上である場合には、前記モータに接続されたエンジンが始動完了していると判断し、
一方、前記モータの回転数が前記第1の設定回転数未満である場合には、前記エンジンが始動途中であると判断する
ことを特徴とする請求項又はに記載の車両用電力供給システム。
【請求項9】
前記制御回路は、
前記平滑化コンデンサの一端の電圧を検出し、この検出した電圧に基づいて、前記バッテリの充電電圧を取得する
ことを特徴とする請求項又はに記載の車両用電力供給システム。
【請求項10】
前記スタータスイッチの他端は、前記制御回路に接続され、前記スタータスイッチの一端は、前記バッテリの正極に接続され、
前記制御回路は、
前記スタータスイッチがオンすることにより、前記バッテリの正極の電圧に応じた信号が前記スタータスイッチの他端から入力された場合に、前記スタータスイッチがオンしていると判断し、
一方、前記スタータスイッチがオフすることにより、前記バッテリの正極の電圧に応じた信号が前記スタータスイッチの他端から入力されない場合に、前記スタータスイッチがオフしていると判断する
ことを特徴とする請求項に記載の車両用電力供給システム。
【請求項11】
前記制御回路は、
前記メインスイッチの他端から電力が供給されることにより、前記メインスイッチがオンしていると判断し、
一方、前記メインスイッチの他端から電力が供給されないことにより、前記メインスイッチがオフしていると判断する
ことを特徴とする請求項に記載の車両用電力供給システム。
【請求項12】
前記三相ブリッジ回路は、
ドレインが前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、ソースが前記モータのU相コイルの一端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第1のMOSトランジスタと、
カソードが前記第1のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第1のMOSトランジスタのソースに接続された第1のダイオードと、
ドレインが前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、ソースが前記モータのV相コイルの一端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第2のMOSトランジスタと、
カソードが前記第2のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第2のMOSトランジスタのソースに接続された第2のダイオードと、
ドレインが前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、ソースが前記モータのW相コイルの一端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第3のMOSトランジスタと、
カソードが前記第3のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第3のMOSトランジスタのソースに接続された第3のダイオードと、
ドレインが前記モータのU相コイルの一端に接続され、ソースが前記三相ブリッジ回路の他端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第4のMOSトランジスタと、カソードが前記第4のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第4のMOSトランジスタのソースに接続された第4のダイオードと、
ドレインが前記モータのV相コイルの一端に接続され、ソースが前記三相ブリッジ回路の他端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第5のMOSトランジスタと、
カソードが前記第5のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第5のMOSトランジスタのソースに接続された第5のダイオードと、
ドレインが前記モータのW相コイルの一端に接続され、ソースが前記三相ブリッジ回路の他端に接続され、ゲート電圧が前記制御回路により制御される第6のMOSトランジスタと、
カソードが前記第6のMOSトランジスタのドレインに接続され、アノードが前記第6のMOSトランジスタのソースに接続された第6のダイオードと、を有する
ことを特徴とする請求項1又はに記載の車両用電力供給システム。
【請求項13】
車両のエンジンに接続されたモータと、オン又はオフに制御されるメインスイッチと、オン又はオフに制御され、前記エンジンを始動させるためのスタータスイッチと、正極が前記スタータスイッチの一端に接続され、負極が接地線に接続されたバッテリと、一端が前記バッテリの正極に接続されたバッテリ用ヒューズと、オンすることにより、出力端子に接続された第1の接点と、前記バッテリの正極に接続された第2の接点と、の間を導通し、一方、オフすることにより、前記第1の接点と、前記第2の接点と、の間を遮断するリレー回路と、一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記バッテリの負極に接続された平滑化コンデンサと、一端が前記第1の接点に接続され、他端が前記接地線に接続され、前記モータから供給される交流電力を位相制御して一端と他端との間から直流電力を出力し、又は、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給することにより前記モータをモータ駆動する三相ブリッジ回路と、一端が前記三相ブリッジ回路の一端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第1の制御用トランジスタと、アノードが前記第1の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第1の制御用トランジスタの他端に接続された第1の制御用寄生ダイオードと、一端が前記バッテリ用ヒューズの他端に接続され、他端が前記メインスイッチの一端に接続された第2の制御用トランジスタと、アノードが前記第2の制御用トランジスタの一端に接続され、カソードが前記第2の制御用トランジスタの他端に接続された第2の制御用寄生ダイオードと、
前記メインスイッチの他端と前記接地線との間に接続され、前記メインスイッチの他端に供給される電力が供給され、前記三相ブリッジ回路、前記リレー回路、及び前記第1及び第2の制御用トランジスタを制御する制御回路と、を備える車両用電力供給システムの制御方法であって、
前記制御回路により、
前記メインスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記メインスイッチがオンしていると判断した場合には、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフし、
前記第1及び第2の制御用トランジスタをオフした後、前記スタータスイッチがオンしたか否かを判断し、
前記スタータスイッチがオンしている場合には、前記リレー回路をオンし、
前記リレー回路をオンした後、前記三相ブリッジ回路を制御して前記モータをモータ駆動し、
前記モータをモータ駆動した後、前記モータに接続された前記エンジンが始動完了しているか否かを判断し、
前記エンジンが始動完了していると判断した場合には、前記三相ブリッジ回路によるモータ駆動を停止させ、
前記モータ駆動を停止した後、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させ、
前記エンジンが駆動し且つ前記三相ブリッジ回路で位相制御している第1の状態において、前記バッテリの充電電圧が予め設定された目標電圧以上であるか否かを判断し、
前記バッテリの充電電圧が前記目標電圧以上である場合には、前記リレー回路をオフし、前記三相ブリッジ回路を制御して、前記モータから供給される交流電力を位相制御して前記三相ブリッジ回路の一端と他端との間から直流電力を出力させるとともに、前記第1及び第2の制御用トランジスタをオンする
ことを特徴とする車両用電力供給システムの制御方法。
【国際調査報告】